JP2513816Y2 - ケ―ブル用導管の防水装置 - Google Patents

ケ―ブル用導管の防水装置

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JP2513816Y2
JP2513816Y2 JP2772292U JP2772292U JP2513816Y2 JP 2513816 Y2 JP2513816 Y2 JP 2513816Y2 JP 2772292 U JP2772292 U JP 2772292U JP 2772292 U JP2772292 U JP 2772292U JP 2513816 Y2 JP2513816 Y2 JP 2513816Y2
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政一 米田
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株式会社土井製作所
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、ビル、建物等の建築
構造物内に、例えば洞道部、人孔部等から各種のケーブ
ル類を引込配線する場合、その引込導入部位における防
水処理が確実、簡単に得られるようにしたケーブル用導
管の防水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、洞道部、人孔部等から各種の建築
構造物内に通信ケーブル等を引込配線する場合、洞道
部、人孔部等は地下に設置されているために、浸入する
雨水その他に対する防水、排水処理が施されている。特
に、建築構造物内への浸入が阻止されるように、その引
込導入部位では確実に水密シールされる必要があるため
に、従来から各種の防水手段が施されている。
【0003】この防水手段は、屋外側の洞道部、人孔部
等と屋内側の建築構造物との間で地中に埋設される鋼管
または防水鋳鉄管等の管路内に挿通させるケーブル外周
面と管路内側面との間を水密シールするもので、管路口
におけるフランジ部位に設置される一般型防水装置、フ
ランジ部位以外に設置される挿入型防水装置等がある。
また、壁部材を貫挿配線されるケーブル類を直接に水密
シールするようにしたマルチケーブルトランジット型防
水装置がある。
【0004】一般型防水装置は、フランジの段部内側面
に当接する鉄板製の剛性内部パッキン材と、フランジ外
側面に当接する鉄板製の剛性外部パッキン材と、この外
部パッキン材をフランジに固定締め付けるネジ止め部材
と、内外部のパッキン材に貫挿させたケーブル類周囲の
内外部のパッキン材相互間で充填されるシールコンパウ
ンド材とから成る。
【0005】挿入型防水装置は、管路内に挿入配置され
る前後部の鉄板製の剛性締付盤と、この前後部の締付盤
相互間に介装されるゴム等の弾性材製のパッキン材と、
これらの締付盤、パッキン材にケーブル類を貫挿した後
に前後部の締付盤相互を固定締付けるネジ止め部材とか
ら成る。
【0006】また、マルチケーブルトランジット型防水
装置は、貫挿させる壁部材の貫挿箇所に嵌め込み装着す
る外枠材と、この外枠材内でケーブル夫々を貫挿支持す
る分割されたインサートブロックと、多数のインサート
ブロックを圧縮プレートにて保持し、この圧縮プレート
を介して圧縮する圧縮ボルトと、外枠材、圧縮プレート
間の間隙を閉塞するエンドパッキンとから成る。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】ところが、従来提案さ
れているこれらの防水手段は、一般型防水装置によれ
ば、設置環境の温度変化等にシールコンパウンド材自体
が追随せず、また、反発性がないためにケーブルを移動
した場合にケーブル類との間に間隙が生じ、水封状態が
破壊されることがある。そればかりでなく、シールコン
パウンド材の充填に際する作業者の巧拙、充填量その他
によって水封状態に非常なバラツキがあり、十分な水封
状態を得られないこともある。しかも、その施工には時
間が掛かり、ケーブルの貫通径が小さいために管路を十
分に活用できない欠点がある。
【0008】挿入型防水装置は、管路内の水圧が高くな
った場合には、管路壁内側面との抵抗が小さいためにそ
のまま押し出されることがあり、特に、分割タイプのも
のは、夫々に分離されてしまう結果、水封設置状態が一
挙に破壊されかねないものであった。
【0009】マルチケーブルトランジット型防水装置
は、特殊なパーツを使用するために、事前にケーブル類
の布設状況を調査し、設計する面倒な手間が掛かり、ま
た、各パーツを順次に組合せなければならないから、そ
の取付け、取外しに手間と時間とが掛かるばかりでな
く、一般型防水装置に比し極めて高価である。
【0010】しかも、これらの従来のいずれの防水装置
にあっても、使用されるゴム製のパッキン材は、水圧に
対する十分な耐圧性、耐変形性等を考慮するため、比較
的に硬度が高く、例えば硬度が40度程度のものが使用
されている。ところが、こうした大きい硬度のものは、
これを締付け圧縮するとき、その締付け力は締付け部位
近傍にのみ作用し、例えばパッキン材の前後方向に貫挿
したネジ止め部材によって前後で締付けても、また、上
下に締付けても、パッキン材が覆うケーブル類の外周、
更には管路内側面には到達しないものである。すなわ
ち、締付け力が付与されても、間隙を生じているケーブ
ル類の外周面、管路内側面夫々を弾性変形させないから
密封閉塞せず、しかも、それ自体が有する大きな硬度と
も相俟ち、大きな締付け力を付加しても変形せず、保形
固定化されるにすぎないものであった。
【0011】そこで、この考案は、叙上のような従来存
した諸事情に鑑み案出されたもので、従来と異なる柔軟
な弾撥性に富んだゴム製のシールブロック体とすること
で、ネジ止めに伴なう締付け作用によって弾性変形し
て、ケーブル類の外周面、管路内側面に十分に圧接する
ことで確実な水密状態を実現し、しかも、多大な水圧が
付加されてもそれに十分に耐え、その設置位置がずれる
ことなく設置安定性に富み、各種のケーブル類への対応
性に優れ、簡単、確実に施工でき、特に、ケーブル導管
内に挿入設置するに好適なケーブル用導管の防水装置を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、この考案にあっては、ケーブル導管P内に挿入配
置されたゴム製のシールブロック体1に、ケーブル類C
を水封させた状態で挿通支持させるケーブル用導管の防
水装置であって、ケーブル類Cを挿通させる適数の挿通
孔2が開設されているシールブロック体1の背面部に、
このシールブロック体1と一体状に固着した押圧盤7
と、シールブロック体1前面部中央に配置される中央押
え盤10と、背面における外周縁内側が中央押え盤10
外周縁に当接して中央押え盤10の前面に配置される複
数の分割外周締付盤15と、前記押圧盤7と中央押え盤
10、分割外周締付盤15との相互間でシールブロック
体1を圧締し、ナット21と共にネジ止めする圧締ボル
ト20とを備えて成り、ナット21の捩じ込み側の端部
に形成したテーパー面と分割外周締付盤15に開穿した
固定孔17における中心側の錘体面状の圧接テーパー面
18とを当接させてナット21の捩じ込み作用で分割外
周締付盤15を径方向でスライド自在にすると共に、シ
ールブロック体1自体はネジ止め圧締作用で径方向で膨
脹される柔軟性ある硬度で形成されていて、膨脹された
ときのシールブロック体1の外周縁がケーブル導管P内
側面に圧接するようにしてあることを特徴とする。
【0013】シールブロック体1自体の硬度を約25度
前後であるものとして構成することができる。
【0014】シールブロック体1は、ケーブル導管Pの
管方向に沿って長い円柱状に形成し、所定のケーブル類
Cを挿通させる適数の挿通孔2を円柱方向に沿って開設
し、いずれか一つの挿通孔2を外部に連通させる開放切
込部3と、この開放切込部3に間接あるいは直接に挿通
孔2を介して他の挿通孔2に連繋させる連絡切込部4と
を形成し、また、ボルト挿通孔6を穿設して構成するこ
とができる。
【0015】中央押え盤10は、挿通孔2位置夫々に対
応して正面から見てほぼU字形の嵌め合い挿通部11を
外周縁から切欠形成し、正面から見て基本的にはほぼ円
盤状を呈するものとし、圧締ボルト20のネジ部を貫挿
させる貫挿孔12を開穿して構成することができる。
【0016】分割外周締付盤15は、中央押え盤10に
比しやや大径で、中央押え盤10におけるボルト挿通孔
6数に応じて分割された、正面から見て基本的にはほぼ
扇形状を呈して形成することができる。
【0017】また、分割外周締付盤15は、分割外周締
付盤15自体の径方向に沿ってやや長く形成された固定
孔17をボルト挿通孔6位置に対応して開穿し、分割外
周締付盤15自体の前面側における固定孔17開口端
の、分割外周締付盤15自体の中心側に錘体面状の圧接
テーパー面18を形成し、また、分割外周締付盤15自
体の背面における外周縁内側には、中央押え盤10外周
縁に当接する順次に径が大きくなるようなスライドテー
パー面19を形成して構成することができる。
【0018】ナット21は、捩じ込み側の端部をテーパ
ー面となした長ねじナット状に構成することができる。
【0019】挿通孔2には、シールブロック体1背部面
に当接するフランジ片26を有する側面ほぼT字形を呈
する筒状に形成されたケーブルスペーサー25、ゴム製
の止栓部材27が挿入されるように構成することができ
る。
【0020】
【作用】この考案に係るケーブル用導管の防水装置にあ
って、ケーブル導管P内に挿入配置されたシールブロッ
ク体1の前後に配装した押圧盤7と中央押え盤10、分
割外周締付盤15との相互間の圧締ボルト20、ナット
21による圧締は、シールブロック体1全体を円柱方向
で縮小させ、これに伴ないシールブロック体1をその径
方向で膨脹し、ケーブル導管P内周側面に圧接させる。
【0021】このとき、シールブロック体1自体は、硬
度が約25度であることで、押圧盤7、中央押え盤10
による圧締力がシールブロック体1全体に波及し、部分
的な応力分布を生ぜさせず、ケーブル導管P内でその径
方向で突っ張り、ケーブル導管P内側面及び挿通孔2に
挿通させたケーブル類C外周面に夫々に強く押圧し、堅
固な水封状態を実現させる。
【0022】中央押え盤10前面に配置した分割外周締
付盤15の固定孔17内に突出する圧締ボルト20のネ
ジ部に対するナット21の捩じ込みは、圧接テーパー面
18を介して分割外周締付盤15自体を中央押え盤10
の背面側へ押し進めると同時に、中央押え盤10外周縁
端に当接するスライドテーパー面19によって分割外周
締付盤15を外周側にスライドさせる。この分割外周締
付盤15の外周側へのスライドは、これの外周縁をケー
ブル導管P内側面に強く圧接させ、全体の移動を阻止さ
せる。
【0023】また、押圧盤7、中央押え盤10夫々は、
シールブロック体1全体を円柱方向で押圧し、中央押え
盤10前面を覆うよう配置した複数の分割外周締付盤1
5が、その外周縁によってケーブル導管P内側面に圧接
され、移動されないことで中央押え盤10の前方への膨
出を阻止する。同時に、例えばケーブル導管P内に生じ
た水圧に十分に耐えさせ、長時間に亙って漏水を防止さ
せる。
【0024】シールブロック体1における開放切込部
3、連絡切込部4夫々は、シールブロック体1自体を側
方向で開放させ、挿通孔2内にケーブル類Cを直接に挿
通配置させる。
【0025】中央押え盤10の外周縁から切欠形成した
U字形の嵌め合い挿通部11は、シールブロック体1前
面側からこれに当接させるとき、既に挿通済みのケーブ
ル類Cに邪魔されることなく密接状に配置させる。
【0026】また、複数の分割外周締付盤15自体は、
シールブロック体1に挿通済みのケーブル類C、シール
ブロック体1前面に密接配置済みの中央押え盤10夫々
に邪魔されることなく、中央押え盤10前面を覆うよう
に所定位置にセットさせる。
【0027】挿通孔2に嵌め入れたケーブルスペーサー
25は、小径のケーブル類Cを水密的に挿通させ、ま
た、止栓部材27は、不要な挿通孔2を水密状に閉塞さ
せる。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照してこの考案の一実施例を
説明するに、図において示される符号1は、防水鋳鉄管
製の所定のケーブル導管P内に設置されるシールブロッ
ク体であり、このシールブロック体1は、ケーブル導管
Pの管方向に沿って適宜な肉厚(高さ)を有する円柱状
に形成され、外周側面には複数の凹凸条が円柱方向で配
列されている。
【0029】このシールブロック体1自体は、従来のこ
の種のゴム製のシール部材における硬度が約40度であ
ったのに比し柔軟なものとしてあり、例えば約25度前
後の硬度で形成されている。この硬度は、例えばシール
ブロック体1自体に、その前後方向からの圧縮力、すな
わちケーブル導管Pの管方向に沿う圧縮力が付与された
ときに、圧縮部分のみが縮小することなく、全体の長さ
が縮小するように圧締されると同時に圧縮力の方向にほ
ぼ直交する方向であるシールブロック体1自体の径方向
にシールブロック体1自体の膨脹拡大を許容させるもの
としてある。
【0030】更に、この円柱状のシールブロック体1に
は、メタルケーブル、光ケーブル等の所定のケーブル類
Cを挿通させる適数の挿通孔2を円柱方向に沿って開設
し、いずれか一つの挿通孔2を外部に連通させる開放切
込部3と、この開放切込部3に間接あるいは直接に挿通
孔2を介して他の挿通孔2に連繋させる連絡切込部4と
を形成してある。図示にあってのシールブロック体1
は、同径の3個の挿通孔2を開設し、シールブロック体
1の中央部位置から挿通孔2夫々に連通する正面から見
てほぼY字形を呈する連絡切込部4によって夫々の挿通
孔2を連絡してあり、開放切込部3位置にて左右に強制
的に開放することで、挿通孔2夫々にケーブル類Cを直
接に挿通位置決めできるようにしてある(図1、図4参
照)。もとより、挿通孔2の内径は夫々が異なっていた
り、挿通孔2の配列が同一の円周上に位置されていなか
ったり、挿通孔2夫々が連絡切込部4によって連絡され
ていたり等の種々な変更も可能である。
【0031】挿通孔2の開口端には、挿通孔2内に挿通
したケーブル類Cの外周にしっくりと密着する筒状の外
套部5を突設してあり、この外套部5は、後述する金属
製の中央押え盤10、分割外周締付盤15夫々との密着
性の向上をも図るものとしてある。
【0032】シールブロック体1の本体部分には、シー
ルブロック体1自体を圧締縮小させるための角根構造の
圧締ボルト20を挿通させる複数のボルト挿通孔6が円
柱方向に沿って穿設されている。
【0033】また、シールブロック体1の背面部には、
剛性が高い硬質の押圧盤7が一体状に固着されており、
例えば鉄等の金属にて形成されている。この押圧盤7自
体は、円周上に沿う挿通孔2相互間の区域を被装するよ
うな基本的には扇形状に形成されていて、挿通孔2に対
応する切欠部分を両側に有し、ゴム製のシールブロック
体1本体との成型時における一体化を図るための突条部
8を周囲に隆成してある。また、この押圧盤7には、シ
ールブロック体1に穿設したボルト挿通孔6位置に対応
合致させて、圧締ボルト20の角根部分を嵌め入れさせ
るほぼ矩形状の係合孔9を穿設してある。
【0034】一方、シールブロック体1の前面部中央に
は、シールブロック体1前面に密接状に当接する中央押
え盤10が配置され、更に、この中央押え盤10の前面
には、シールブロック体1における円周方向に沿って適
数個に分割された複数の分割外周締付盤15が中央押え
盤10前面を覆うように配列されている。これらの中央
押え盤10、分割外周締付盤15は、剛性が高い硬質性
の素材、例えば鉄等の金属にて形成されていて、圧締ボ
ルト20によってシールブロック体1に前面部にしっか
りと固定されるようになっている。
【0035】中央押え盤10は、シールブロック体1の
前面部中央に固定されることで、シールブロック体1自
体を圧締したときのシールブロック体1の前面部中央の
膨出を阻止するもので、正面から見て基本的にはほぼ円
盤状を呈し、前記挿通孔2位置夫々に対応して正面から
見てほぼU字形の嵌め合い挿通部11を外周縁から切欠
形成したものである(図1参照)。そして、嵌め合い挿
通部11を前記挿通孔2、外套部5夫々に位置合わせし
たとき、ボルト挿通孔6位置に対応合致させて、圧締ボ
ルト20のネジ部を貫挿させる貫挿孔12を開穿してあ
る。
【0036】分割外周締付盤15は、中央押え盤10と
共にシールブロック体1自体に固定されるもので、固定
させる圧締ボルト20、ナット21によるネジ止めに伴
ない外周側にスライドし、ケーブル導管P内周面に外周
縁が圧接するようになっている。この分割外周締付盤1
5は、前記中央押え盤10に比しやや大径で、中央押え
盤10におけるボルト挿通孔6数に応じて分割された、
正面から見て基本的にはほぼ扇形状を呈し(図5参
照)、その分割半径線縁には、前記挿通孔2位置夫々に
対応して正面から見てほぼ半円形の嵌め合い挿通部16
を切欠形成する。そして、ボルト挿通孔6位置に対応し
て、分割外周締付盤15自体の径方向に沿ってやや長く
形成された固定孔17を開穿し、分割外周締付盤15自
体の前面側における固定孔17開口端の、分割外周締付
盤15自体の中心側に錘体面状の圧接テーパー面18を
形成し(図5参照)、また、分割外周締付盤15自体の
背面における外周縁内側には、中央押え盤10外周縁に
当接する順次に径が大きくなるようなスライドテーパー
面19を形成してある(図2参照)。
【0037】しかして、図2に示すように、シールブロ
ック体1の背面側から挿入された圧締ボルト20のネジ
部先端が中央押え盤10、分割外周締付盤15前面に突
出され、この突出部分に長ねじナット状のナット21が
捩じ込まれる。そして、ナット21自体の捩じ込み側の
端部はテーパー面となっており、固定孔17における圧
接テーパー面18に当接された状態で捩じ込まれるとき
には、分割外周締付盤15自体を中央押え盤10の背面
側へ押し進めるように作用する。また、スライドテーパ
ー面19は、同じく図2に示すように、中央押え盤10
外周縁端に当接していて、圧締ボルト20にナット21
が捩じ込まれるとき、移動しない中央押え盤10に対し
て分割外周締付盤15を外周側にスライドさせるように
作用する。こうした両者18,19のテーパー面による
スライド作用は、ナット21の捩じ込みに伴ない分割外
周締付盤15夫々を中央押え盤10前面に強く押し付け
ながら内周側に押し戻されることなく次第に外周側にス
ライドさせるのであり、ケーブル導管P内側面に半ば食
い込み状に強く圧接させるものとなっている。
【0038】なお、図例にあっては、中央押え盤10は
三つ股状であるのに対応して分割外周締付盤15は3分
割されたものとして示されているが、中央押え盤10を
四つ股状以上に分岐し、これに対応して分割外周締付盤
15を4分割以上に形成することも可能である。
【0039】また、図において示される符号25はケー
ブルスペーサーであり、予め開設形成されている挿通孔
2に比し小径なケーブル類Cを挿通配線させる場合に生
じる空隙を閉塞するもので、シールブロック体1背部面
に当接するフランジ片26を有する側面ほぼT字形を呈
する筒状に形成されている。27はゴム製の止栓部材で
あり、ケーブル類Cを挿通させない不要な挿通孔2を、
ケーブルスペーサー25内に嵌め入れられてこれ25と
共に閉塞する。
【0040】なお、ケーブルスペーサー25外周面と挿
通孔2内周面とは、錘体面状に形成されることもある
(図示せず)。
【0041】次に、これの使用の一例を説明するに、シ
ールブロック体1背面部の押圧盤7の係合孔9から角根
構造の圧締ボルト20を挿入係合し、ボルト挿通孔6を
挿通させて先端ネジ部をシールブロック体1前面に外出
させておく。一方、不要な挿通孔2はケーブルスペーサ
ー25、止栓部材27によって閉塞し、また、小径なケ
ーブル類Cを挿通させる挿通孔2にはケーブルスペーサ
ー25を挿入する。
【0042】そこで、開放切込部3によって開放させた
シールブロック体1の挿通孔2内に所定のケーブル類C
を挿通し、シールブロック体1背面側が奥部に位置する
ようにケーブル導管P内に押し込み配置させる。このと
き、シールブロック体1自体は、ケーブル導管Pの管口
において約半分ほど押し込まれることで、後の作業の容
易性を得ることができる。
【0043】次いで、シールブロック体1前面部中央に
中央押え盤10を当接配置し、嵌め合い挿通部11には
ケーブル類Cを、貫挿孔12には圧締ボルト20のネジ
部を夫々位置合わせし、また、分割外周締付盤15夫々
を中央押え盤10前面に配置し、夫々の固定孔17を圧
締ボルト20のネジ部夫々に位置合わせする。そして、
圧締ボルト20には捩じ込み側の端部がテーパー面とな
っているナット21を緩く捩じ込んでおいてから、分割
外周締付盤15までを再度ケーブル導管P内に挿入し、
設置する位置に到達するまで全体を押し込む。
【0044】その後、ナット21を再び締め付けること
で、シールブロック体1の背面部では押圧盤7、前面部
では中央押え盤10夫々にてシールブロック体1を挟み
込み、その円柱方向で押圧して圧締する。これによっ
て、シールブロック体1全体が円柱方向で縮小され、こ
れに伴ないシールブロック体1はその径方向で膨脹し、
ケーブル導管P内周側面、ケーブル類C外周面夫々に水
密的に圧接させる。
【0045】一方、ナット21の捩じ込みによって、分
割外周締付盤15夫々を中央押え盤10前面に強く押し
付けながら次第に外周側にスライドさせ、ケーブル導管
P内側面に強く圧接させるものである。
【0046】
【考案の効果】この考案は以上のように構成されてお
り、シールブロック体1自体を従来と異なる柔軟な弾撥
性に富んだゴム製とすることで、ネジ止めに伴なう前後
方向の圧締作用によって弾性変形して、ケーブル類Cの
外周面、ケーブル導管P内側面夫々に十分に圧接するも
のとなり、確実な水密状態を実現する。しかも、シール
ブロック体1前面部に配した中央押え盤10、分割外周
締付盤15によって、シールブロック体1背面に固着し
てある押圧盤7と共にシールブロック体1を強化してい
るために、多大な水圧が付加されてもそれに十分に耐
え、その設置位置がずれることなく設置安定性に優れ
る。また、ケーブルスペーサー25、止栓部材27の組
合わせ装着によって、径が異なる各種のケーブル類Cへ
の対応性に優れ、その挿通数の変更にも簡単に対処で
き、簡単、確実に施工できるものである。
【0047】すなわち、シールブロック体1自体は、圧
締ボルト20による圧締作用で径方向で膨脹される柔軟
性ある硬度で形成されているから、このシールブロック
体1の前後に配装した押圧盤7と、中央押え盤10、分
割外周締付盤15との相互間で圧締ボルト20、ナット
21によって圧締されると、全体が円柱方向で縮小され
るのに伴ないその径方向で膨脹するのであり、シールブ
ロック体1が配置されているケーブル導管P内周側面及
びこれ1に挿通させたケーブル類C外周面に強く圧接す
る。そのため、ケーブル導管Pの前後を水密状に確実に
遮断し、屋外側から屋内側への漏水を完全に防止する。
【0048】特に、圧締ボルト20、ナット21による
圧締作用は、押圧盤7と中央押え盤10、分割外周締付
盤15との相互間でシールブロック体1を挟んだ状態で
ネジ止めするからシールブロック体1全体に波及するの
であり、シールブロック体1自体の硬度が約25度前後
であることと相俟ち、ケーブル導管P内ではその径方向
で突っ張り、ケーブル導管P内側面、ケーブル類C外周
面夫々に強く圧接するのである。
【0049】そればかりでなく、圧締ボルト20に対す
るナット21の捩じ込み作用は、ナット21における捩
じ込み側の端部がテーパー面となっているから、このテ
ーパー面が分割外周締付盤15の固定孔17における圧
接テーパー面18に当接すると、分割外周締付盤15自
体を中央押え盤10の背面側へ押し進めると同時に、当
接分割外周締付盤15のスライドテーパー面19が中央
押え盤10外周縁端に当接しているから、分割外周締付
盤15自体を外周側にスライドさせる。そのために、分
割外周締付盤15外周縁は、ケーブル導管P内側面に強
く圧接し、この考案装置自体をケーブル導管P内でしっ
かりと位置決めさせ、ケーブル導管P内で生じる水圧そ
の他によっても位置ずれせず、設置位置を確実に保持す
る。また、この耐水圧性は、実験結果によれば、5気圧
の水圧にも十分に耐えることが確認されたもので、長時
間に亙って漏水を防止させ、それは従来の約5倍程度の
耐久性を示したものである。
【0050】また、圧締作用で押圧盤7と中央押え盤1
0、分割外周締付盤15夫々とがシールブロック体1全
体を円柱方向で押圧するとき、例えばケーブル導管P内
に生じた水圧が押圧盤7を介してシールブロック体1に
作用されるとしても、シールブロック体1自体を押圧盤
7、中央押え盤10、分割外周締付盤15が補強してい
ると同時に、中央押え盤10前面に押し付けられる分割
外周締付盤15の外周縁がケーブル導管P内側面に圧接
されていることで中央押え盤10の前方への膨出および
この考案装置自体の位置ずれ等を確実に阻止する。
【0051】更には、シールブロック体1の開放切込部
3、連絡切込部4夫々は、シールブロック体1自体を側
方向で開放させるから、挿通孔2内にケーブル類Cを側
方から直接に挿通配置でき、また、中央押え盤10のU
字形の嵌め合い挿通部11は、既に挿通済みのケーブル
類Cに邪魔されることなく、中央押え盤10自体をシー
ルブロック体1前面部に密接状に配置させることができ
る。また、適数に分割形成された分割外周締付盤15夫
々は、挿通済みのケーブル類C、密接配置済みの中央押
え盤10夫々に邪魔されることなく、中央押え盤10前
面部に、これを覆うように側方から所定位置にセットさ
せることができ、共に作業の能率性を向上させる。
【0052】そればかりでなく、中央押え盤10、外周
締付盤15夫々は肉薄に形成できることで、これらの部
材の軽量化を図ることができ、狭隘な洞道部、人孔部内
であっても、作業性を一層向上させ、また、シールブロ
ック体1の圧縮、押圧盤7と中央押え盤10、分割外周
締付盤15とのネジ止めその他は、圧締ボルト20、ナ
ット21による捩じ込み作業のみで済み、作業性も良好
である。
【0053】ケーブルスペーサー25、止栓部材27を
挿通孔2に組合わせ装着することで、各種のケーブル類
Cに対応でき、生産性に優れたものとし、現場への納入
の迅速性が図られ、価格も安価なものとすることができ
るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】分解斜視図である。
【図2】使用状態の側断面図で、図3におけるX−X線
矢視断面図である。
【図3】同じく正面図で、図2におけるY−Y線矢視断
面図である。
【図4】同じく正断面図で、図2におけるZ−Z線矢視
断面図である。
【図5】分割外周締付盤の一つにおける正面図である。
【符号の説明】
C ケーブル類 P ケーブル導
管 1 シールブロック体 2 挿通孔 3 開放切込部 4 連絡切込部 5 外套部 6 ボルト挿通
孔 7 押圧盤 8 突条部 9 係合孔 10 中央押え盤 11 嵌め合い
挿通部 12 貫挿孔 15 分割外周締付盤 16 嵌め合い
挿通部 17 固定孔 18 圧接テー
パー面 19 スライドテーパー面 20 圧締ボルト 21 ナット 25 ケーブルスペーサー 26 フランジ
片 27 止栓部材

Claims (8)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブル導管内に挿入配置されたゴム製
    のシールブロック体に、ケーブル類を水封させた状態で
    挿通支持させるケーブル用導管の防水装置であって、ケ
    ーブル類を挿通させる適数の挿通孔が開設されているシ
    ールブロック体の背面部に、このシールブロック体と一
    体状に固着した押圧盤と、シールブロック体前面部中央
    に配置される中央押え盤と、背面における外周縁内側が
    中央押え盤外周縁に当接して中央押え盤の前面に配置さ
    れる複数の分割外周締付盤と、前記押圧盤と中央押え
    盤、分割外周締付盤との相互間でシールブロック体を圧
    締し、ナットと共にネジ止めする圧締ボルトとを備えて
    成り、ナットの捩じ込み側の端部に形成したテーパー面
    と分割外周締付盤に開穿した固定孔における中心側の錘
    体面状の圧接テーパー面とを当接させてナットの捩じ込
    み作用で分割外周締付盤を径方向でスライド自在にする
    と共に、シールブロック体自体はネジ止め圧締作用で径
    方向で膨脹される柔軟性ある硬度で形成されていて、膨
    脹されたときのシールブロック体の外周縁がケーブル導
    管内側面に圧接するようにしてあることを特徴とするケ
    ーブル用導管の防水装置。
  2. 【請求項2】 シールブロック体自体の硬度を約25度
    前後にしてある請求項1記載のケーブル用導管の防水装
    置。
  3. 【請求項3】 シールブロック体は、ケーブル導管の管
    方向に沿って長い円柱状に形成し、所定のケーブル類を
    挿通させる適数の挿通孔を円柱方向に沿って開設し、い
    ずれか一つの挿通孔を外部に連通させる開放切込部と、
    この開放切込部に間接あるいは直接に挿通孔を介して他
    の挿通孔に連繋させる連絡切込部とを形成し、また、ボ
    ルト挿通孔を穿設してある請求項1または2記載のケー
    ブル用導管の防水装置。
  4. 【請求項4】 中央押え盤は、挿通孔位置夫々に対応し
    て正面から見てほぼU字形の嵌め合い挿通部を外周縁か
    ら切欠形成し、正面から見て基本的にはほぼ円盤状を呈
    するものとし、圧締ボルトのネジ部を貫挿させる貫挿孔
    を開穿してある請求項1乃至3のいずれか記載のケーブ
    ル用導管の防水装置。
  5. 【請求項5】 分割外周締付盤は、中央押え盤に比しや
    や大径で、中央押え盤におけるボルト挿通孔数に応じて
    分割された、正面から見て基本的にはほぼ扇形状を呈し
    ている請求項1乃至4のいずれか記載のケーブル用導管
    の防水装置。
  6. 【請求項6】 分割外周締付盤は、分割外周締付盤自体
    の径方向に沿ってやや長く形成された固定孔をボルト挿
    通孔位置に対応して開穿し、分割外周締付盤自体の前面
    側における固定孔開口端の、分割外周締付盤自体の中心
    側に錘体面状の圧接テーパー面を形成し、また、分割外
    周締付盤自体の背面における外周縁内側には、中央押え
    盤外周縁に当接する順次に径が大きくなるようなスライ
    ドテーパー面を形成してある請求項1乃至5のいずれか
    記載のケーブル用導管の防水装置。
  7. 【請求項7】 ナットは、捩じ込み側の端部をテーパー
    面となした長ねじナット状に形成してある請求項1乃至
    6のいずれか記載のケーブル用導管の防水装置。
  8. 【請求項8】 挿通孔には、シールブロック体背部面に
    当接するフランジ片を有する側面ほぼT字形を呈する筒
    状に形成されたケーブルスペーサー、ゴム製の止栓部材
    が挿入されるようにしてある請求項1乃至7のいずれか
    記載のケーブル用導管の防水装置。
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