JP3095025U - ケーブル導管固定装置 - Google Patents
ケーブル導管固定装置Info
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- JP3095025U JP3095025U JP2002008328U JP2002008328U JP3095025U JP 3095025 U JP3095025 U JP 3095025U JP 2002008328 U JP2002008328 U JP 2002008328U JP 2002008328 U JP2002008328 U JP 2002008328U JP 3095025 U JP3095025 U JP 3095025U
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 各ケーブル導管の直線性を維持するためのス
ペースを不要とし、小型で簡易な構成によるケーブル導
管固定装置を提供する。 【解決手段】 防水管2内に挿入配置したケーブル導管
Pを、防水装置によって封止している防水管2の管口側
にて挿通支持する開口部3A,3Bを開穿した固定板3
と、固定板3の開口部3A,3Bに固定した継手本体5
Aから引き出したケーブル導管Pを継手本体5Aに対す
るソケット部5Bのねじ込みによってケーブル導管P自
体を締結固定する固定部材5とを備える。固定部材5
は、固定板3に固定した継手本体5Aと、継手本体5A
にねじ込み可能で、他端側が開口側に向けて次第に縮径
したテーパ内面部7を有するソケット部5Bと、継手本
体5Aに対するソケット部5Bのねじ込みに伴い縮径さ
れてケーブル導管Pを締結させるカットリング5Cとを
備える。
ペースを不要とし、小型で簡易な構成によるケーブル導
管固定装置を提供する。 【解決手段】 防水管2内に挿入配置したケーブル導管
Pを、防水装置によって封止している防水管2の管口側
にて挿通支持する開口部3A,3Bを開穿した固定板3
と、固定板3の開口部3A,3Bに固定した継手本体5
Aから引き出したケーブル導管Pを継手本体5Aに対す
るソケット部5Bのねじ込みによってケーブル導管P自
体を締結固定する固定部材5とを備える。固定部材5
は、固定板3に固定した継手本体5Aと、継手本体5A
にねじ込み可能で、他端側が開口側に向けて次第に縮径
したテーパ内面部7を有するソケット部5Bと、継手本
体5Aに対するソケット部5Bのねじ込みに伴い縮径さ
れてケーブル導管Pを締結させるカットリング5Cとを
備える。
Description
【0001】
本考案は、ビル、建物等の建築構造物内に、例えば洞道部、人孔部等から各種
のケーブル類を引込配線する場合、その引込導入部位における防水処理が確実、
簡単に得られるようにしたケーブル用導管防水装置に使用されるケーブル導管固
定装置に関するものである。
【0002】
従来、洞道部、人孔部等から各種の建築構造物内に通信ケーブル等を引込配線
する場合、洞道部、人孔部等は地下に設置されているために、浸入する雨水その
他に対する防水、排水処理が施されている。特に、建築構造物内への浸入が阻止
されるように、その引込導入部では確実に水密シールされる必要があるために、
従来から各種の防水手段が施されている。
【0003】
この防水手段としては、例えば挿入型防水装置等が提案されている。これは例
えば管路内に挿入配置される前後部の鉄板製の剛性締付板と、この前後部の締付
盤相互間に介装されるゴム等の弾性材製の円柱状のパッキン材と、これらの締付
盤、パッキン材にケーブル類を貫挿した後に前後部の締付盤相互を固定締付ける
ネジ止め部材とから成る。パッキン材には所定のケーブル類を個々に挿通させる
ための適数の挿通孔を円柱方向に沿って開穿し、いずれか一つの挿通孔を外部に
連通させる開放切込部と、この開放切込部に間接あるいは直接に挿通孔を介して
他の挿通孔に連繋させる連絡切込部とを形成してある。
【0004】
そして、少なくとも三つのケーブル導管を防水管内に挿入配置させ、筐体構造
の防水装置によって封止されている防水管の管口側において設けられた固定装置
によって各ケーブル導管を支持させてある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来提案の挿入型防水装置において、防水管の管口側
で固定装置によって各ケーブル導管を支持させるに際し、各ケーブル導管の直線
性を維持するためのスペースが必要である。しかもケーブル導管の管径よりも大
きく且つ高価な固定装置が必要となるばかりでなく、従来では内部的にスペース
の余裕がなく且つ制約も厳しいものとなる等の問題点を有していた。
【0006】
そこで本考案は叙上のような従来存した諸事情に鑑み創案されたもので、防水
管の管口側での各ケーブル導管の支持に際し、各ケーブル導管の直線性を維持す
るためのスペースを不要としながらも防水管の管口側で各ケーブル導管を容易に
支持固定することができ、しかも小型で且つ簡易な構成によるケーブル導管固定
装置を提供することを目的とする。
【0007】
上述した課題を達成するため、本考案にあっては、防水管2内に挿入配置され
たケーブル導管Pを、防水装置によって封止されている防水管2の管口側にて挿
通支持させる開口部3A,3Bを開穿した固定板3と、固定板3の開口部3A,
3Bに固定した継手本体5Aから引き出されたケーブル導管Pを継手本体5Aに
対するソケット部5Bのねじ込みによってケーブル導管P自体を締結固定させる
固定部材5とを備えたものである。
固定部材5は、ケーブル導管Pを嵌挿可能な内径を有し、一端外周に雄ネジ部
4Aを有する継手本体5Aと、一端内周に継手本体5Aの雄ネジ部4Aにねじ込
み可能な雌ネジ部4Bを有し、他端側が開口側に向けて次第に縮径されているテ
ーパ内面部7を有するソケット部5Bと、パッキン部材5Dを介して継手本体5
Aの一端縁部に同軸状となって配され、継手本体5Aに対するソケット部5Bの
ねじ込みに伴い縮径されてケーブル導管Pを締結させるカットリング5Cとを備
えて成るものとできる。
カットリング5Cは、ケーブル導管Pの外周に形成されている螺旋溝の一部に
噛合可能となるよう両端開口側それぞれの縁部内周に環状の突条部6が形成され
ているものとして構成することができる。
【0008】
以上のように構成された本考案に係るケーブル導管固定装置において、固定板
3は、これの開口部3A,3B、継手本体5Aから、防水装置によって封止され
ている防水管2の管口側にケーブル導管Pを引き出し配置させると共に、固定部
材5のソケット部5Bは、これを継手本体5Aにねじ込み固定することで、固定
板3の開口部3A,3Bから引き出されたケーブル導管Pを当該開口部3A,3
Bの開口縁部に係止させる。
このとき固定部材5は、ケーブル導管Pを挿通させた継手本体5Aに対しソケ
ット部5Bがねじ込められた際に、ソケット部5Bのテーパ内面部7によってカ
ットリング5Cが圧潰されるように縮径されてケーブル導管Pを締結するように
挟持させることによりケーブル導管P自体を防水管2の管口側で係止させる。
また、カットリング5Cをケーブル導管Pに挟持するに際し、当該カットリン
グ5Cの内周に形成されている突条部6がケーブル導管P外周の螺旋溝の一部に
沿って噛合させられることによりケーブル導管Pを防水管2の管口側で係止させ
、ケーブル導管Pの防水管2内側への戻り、引き込み等を防止させる。
【0009】
以下図面を参照して本考案の実施の形態を説明すると、図において示される符
号1は、ケーブル類Cの引込配線に際し、その引込導入部位における防水処理を
確実、簡単に得られるようにしたケーブル用導管防水装置に使用されるケーブル
導管固定装置である。このケーブル導管固定装置1は、図4に示すように、地中
に埋設され且つラッパ状に開放された両端部管口側が例えばハンドホール・マン
ホール等のコンクリートブロック室内部にボックス壁Wを貫挿して臨み込ませて
ある防水管2の内部に、例えばEP管等と称される金属製可撓管等の各種大小の
ケーブル導管Pが挿入配置されるとき、これらケーブル導管Pを支持固定する。
すなわち例えば後述する筐体構造の防水装置で被覆することによって封止されて
いる防水管2の管口側にて挿通支持させるためにそれぞれケーブル導管Pの外径
と略同じ内径を有する例えば大小それぞれ二つの開口部3A,3Bを開穿した薄
肉厚円板状の固定板3を備えていて、この固定板3に固定部材5によってケーブ
ル導管Pを固定するようにしてある。
【0010】
例えば図3に示すように、固定板3には大径の2個の開口部3Aを例えば横方
向に配置し、小径の2個の開口部3Bを例えば縦方向に配置してこれらが正面か
ら見て十文字型に配置されるように開穿し、これら開口部3A,3Bがそれぞれ
の内径の大小に対応した外径を有するスリーブ10A,10Bの一端開放部で互
いに連通して成るものとしてある。そして、固定板3の各開口部3A,3Bから
引き出されたケーブル導管Pそれぞれを当該開口部3Aの開口縁部に係止させて
地中側への引き込みを防止できるようにするためにケーブル導管P自体に装着し
た継手本体5Aに対しソケット部5Bのねじ込みによってケーブル導管P自体に
締結固定させる固定部材5を備えている。
【0011】
尚、固定板3におけるこれらの開口部3A,3Bの具体的構成は、本実施の形
態におけるほんの一例を示したものに過ぎず、この他の配列形態を有していても
構わないのである。例えば同径の4個あるいはそれぞれが異径となる複数個、更
には1個の開口部3A(3B)を正面から見て十文字型あるいは並列型その他の
適宜な配列で配置されるように固定板3に開穿し、これら開口部3A(3B)が
当該開口部3A(3B)の内径に応じた外径を有するスリーブ10A(10B)
の一端開放部で互いに連通して成るものとしても良い。
【0012】
固定部材5は、図5に示すように、筒状の継手本体5Aの一端を溶接等によっ
て固定板3の開口部3A,3B縁に固定されるもので、開口部3A,3Bの口径
よりも若干大径となる内径を有している。すなわち、継手本体5Aはケーブル導
管Pを嵌挿可能な内径を有する筒体によって形成されており、他端管口側の外周
には雄ネジ部4Aを形成してソケット部5Bをねじ込み装着させられるようにし
てある。このソケット部5Bは、一端側内周に継手本体5Aの雄ネジ部4Aにね
じ込み可能な雌ネジ部4Bを形成し、他端側が開口側に向けて次第に縮径したテ
ーパ内面部7を形成してある。継手本体5Aの一端縁部には、例えばクロロプレ
ンゴム等の弾性体Oリング状のパッキン部材5Dを介して、継手本体5Aの管口
側内径と略同径に形成された略Cリング状を呈する可撓性のある例えば薄肉厚の
ステンレス製のカットリング5Cが継手本体5Aに同軸状となるように配されて
おり、継手本体5Aに対するソケット部5Bのねじ込みに伴い当該ソケット部5
Bのテーパ内面部7によってカットリング5C外周を内径方向へ圧潰させるよう
に縮径させることでケーブル導管Pを外周から締め付けて挟持させるようにして
ある。
【0013】
またカットリング5Cは、図6に示すように、ケーブル導管Pの外周に形成さ
れている螺旋溝の一部に噛合可能となるよう両端開口部それぞれの内周に環状の
突条部6を形成してあり、例えばステンレス薄板をインターロッキング構造にし
て断面略S字状のリンク構成となって形成されることにより可撓性および伸縮性
を付与して成るEP管と称される金属製可撓管等を使用したケーブル導管Pの外
周に形成されている螺旋溝の一部に沿って突条部6が噛合可能となるようにして
ある。
【0014】
固定部材5を使用する際には、図5に示す如く継手本体5Aの一端管口を溶接
等によって固定板3の開口部3A,3Bの口径よりも若干大径となして接合して
おく。継手本体5Aにケーブル導管Pを挿通するに際し、固定板3の開口部3A
,3Bの内周縁部から継手本体5Aの開口端外方位置まで引き出し、ケーブル導
管Pの開口端側から嵌め合わせたソケット部5Bの雌ネジ部4Bを継手本体5A
の雄ネジ部4Aにねじ込み、当該ソケット部5Bのテーパ内面部7によってカッ
トリング5C外周を内径方向へ縮径させることでケーブル導管Pが当該カットリ
ング5Cによって締結させられこととなって固定部材5自体がケーブル導管Pに
係合固定され、これによって防水管2内側へのケーブル導管Pの引き込み、地中
側への戻り等を未然に防止するようにしてある。
【0015】
尚、具体的な筐体構造の防水装置としては、筒状胴部8Aの一端開口側に蓋部
8Bを溶接固定し、他端開口側にドーナツ状のフランジ部8Cを溶接固定して成
るハット状の筐体8を備え、フランジ部8Cの平面側には円周上に沿って等間隔
に穿設した複数のボルト挿通孔を有し、蓋部8Bの平面側には大小それぞれ二つ
ずつで合計四つのケーブル導管Pそれぞれを挿通させるために穿設した大小それ
ぞれ二つずつの開口部9A,9Bを有している。この開口部9A,9Bそれぞれ
には先端が若干ラッパ状に開口された大小の筒状のスリーブ10A,10Bを溶
接等によって連通接続してあり、このスリーブ10A,10B内には後述する挿
入型防水装置Qにより、ケーブル導管Pの管口側に嵌挿させたブッシング14を
介して外出されている複数のケーブル類Cを固定させ確実に管口部分を止水され
た状態にすることがきるものとしてある。
【0016】
一方、防水管2の管口側に形成したラッパ状の防水フランジ部2Aの平面側に
は防水装置のフランジ部8Cに穿設した複数のボルト挿通孔に対向すべく複数の
ボルト挿通孔が穿設されており、組付けに際し、防水管2の防水フランジ部2A
と防水装置のフランジ部8Cとの間に、ゴム製のドーナツ状のパッキン部材11
によって挟持させた固定板3を介装配置させてからそれぞれのボルト挿通孔にボ
ルト12を挿入して反対側からナット13で締結固定されるものとしてある。
【0017】
また、具体的な挿入型防水装置Qの構成としては、スリーブ10A,10Bの
管路内に挿入配置される前後部の鉄板製の分割外周締付盤22と、この前後部の
分割外周締付盤22相互間に介装されるゴム等の弾性材製の円柱状のシールブロ
ック体21と、これらの分割外周締付盤22、シールブロック体21にケーブル
類Cを貫挿した後に前後部の分割外周締付盤22相互を固定締付ける圧締ボルト
23とから成る。このシールブロック体21には所定のケーブル類Cを個々に挿
通させるための適数の挿通孔を円柱方向に沿って開穿し、いずれか一つの挿通孔
を外部に連通させる開放切込部24を形成してある。
【0018】
具体的にこの円柱状のシールブロック体21には、電力用ケーブル、メタルケ
ーブル、光ファイバーケーブル等の所定の各種のケーブル類Cを挿通させる適数
の、図3に示す如く例えば大径のケーブル導管Pにあっては同径の3個の貫通孔
を正面から見てクローバ型の三つ葉の形状を呈するように、また小径のケーブル
導管Pにあっては1個の貫通孔を中央に配置するように円柱方向に沿って開穿し
てある。このとき正面から見てクローバ型の三つ葉の形状を呈するように形成さ
れた貫通孔においては、当該貫通孔がシールブロック体21の中央部の開放部で
互いに連通するよう連通挿通孔25を形成してある。そしてシールブロック体2
1には連通挿通孔25のいずれか一つの貫通孔を外部に連通させる開放切込部2
4を形成してあり、開放切込部24を左右に強制的に開放することで、連通挿通
孔25の貫通孔それぞれにケーブル類Cを挿通位置決めできるようにしてある。
もとより、連通挿通孔25の貫通孔の内径はそれぞれが異なっていたり、貫通孔
の配列が同一の円周上に位置されていなかったり等の種々な変更も可能である。
【0019】
連通挿通孔25の開口端には、当該連通挿通孔25内に挿通した各ケーブル類
Cの円周が長手方向に沿って互いに接触した状態で各ケーブル類Cの外周にしっ
くりと密着する筒状の外套部を突設してあり、この外套部は、後述する金属製の
分割外周締付盤22それぞれとの密着性の向上をも図るものとしている。
【0020】
シールブロック体21の本体部分には、シールブロック体21自体を圧締縮小
させるための角根構造の圧締ボルト23を挿通させる複数のボルト挿通孔が円柱
方向に沿って穿設されている。また、シールブロック体21における円周方向に
沿って適数個に分割された複数の、例えば図3に示す如く大径のケーブル導管P
にあっては前後それぞれに3個の金属製の分割外周締付盤22がシールブロック
体21前後面を覆うように配列され、小径のケーブル導管Pにあっては前後それ
ぞれに2個の金属製の分割外周締付盤22がシールブロック体21前後面を覆う
ように配列されている。これら分割外周締付盤22は、剛性が高い硬質性の素材
、例えば鉄またはSS400等の金属素材にて形成されていて、圧締ボルト23
によってシールブロック体21の前後面部にしっかりと固定されるようになって
いる。
【0021】
図3に示すように、この分割外周締付盤22は、正面から見て基本的に略扇形
状を呈し、その分割半径線縁には前記連通挿通孔25の各貫通孔に対応して正面
から見て略半円形の嵌め合い挿通部を切欠形成する。そしてボルト挿通孔位置に
対応して分割外周締付盤22自体の径方向に沿って角孔状に形成された係合孔を
開穿してある。この分割外周締付盤22は、シールブロック体21自体の前後面
側に固定されるもので、固定させる圧締ボルト23、座金を介してのナット26
によるネジ止めにより、シールブロック体21全体が円柱方向で圧縮され、これ
に伴いシールブロック体21はその径方向で膨張し、スリーブ10内周側面、ケ
ーブル類C外周面それぞれに水密的に圧接させるものとしてある。
【0022】
また、シールブロック体21が硬度約45度のクロロプレンで形成されている
場合等では、シールブロック体21外周側面とケーブル導管P内周側面との接合
部に隙間が生じてガタが発生する可能性があるため、シリコンシーラント等の合
成樹脂材製によって形成されているシール材をこの隙間部分に注入して厳重に密
栓させておく必要がある。
【0023】
次に、以上のように構成された実施の形態についての使用の一例を説明するに
、例えば洞道部、人孔部等から各種の建築構造物(図示せず)内に通信ケーブル
等を引込配線する場合、先ず、地中に埋設され且つ両端部管口側が例えばハンド
ホール・マンホール等のコンクリートブロック室内部にボックス壁Wを貫挿して
臨み込ませてある防水管2の内部に、例えばEP管等の大小それぞれ二つずつの
ケーブル導管Pを挿入配置し、これらケーブル導管Pを、筐体構造の防水装置で
被覆することによって水密状態に封止する。
【0024】
すなわち図1に示すように、防水管2の防水フランジ部2Aに、ゴム製のドー
ナツ状のパッキン部材5D11によって挟持させた固定板3を介装配置しておき
、固定板3の開口部3A,3Bに接合固定した継手本体5Aからケーブル導管P
を若干長めに引き出しておく。そしてパッキン部材5Dを介してカットリング5
Cを継手本体5Aの開口縁部に当接配置させケーブル導管Pの開口側から嵌め合
わせたソケット部5Bの雌ネジ部4Bを継手本体5Aの雄ネジ部4Aに奥まで強
くねじ込む。このねじ込み動作に伴ってソケット部5Bのテーパ内面部7によっ
てカットリング5C外周が内径方向へ圧潰縮径させられ、ケーブル導管Pが当該
カットリング5Cによって締結させられることとなって固定部材5自体はケーブ
ル導管Pに係合固定されるのである。こうすることで図2に示すように、固定板
3の開口部3A,3Bから引き出されたケーブル導管Pそれぞれを当該開口部3
A,3Bの開口縁部に係止させて地中側への戻り、引き込み等が未然に防止でき
る状態とする。
【0025】
尚、固定部材5において、固定板3に予じめ溶接固定した継手本体5Aに対し
てソケット部5Bを予じめ緩くねじ込んでおき、開口部3A,3Bに挿通させた
ケーブル導管Pをソケット部5Bの開口から引き出した後に、ソケット部5Bを
継手本体5Aに強くねじ込むようにしても良い。
【0026】
そして、防水管2の管口に防水装置を被せると同時にスリーブ10A,10B
それぞれから大小のケーブル導管Pを外出させた後、防水管2の防水フランジ部
2Aと防水装置のフランジ部8Cとのそれぞれのボルト挿通孔にボルト12を挿
入して反対側からナット13で締結固定する。このスリーブ10A,10B内に
は挿入型防水装置Qを介してケーブル類Cを固定させ確実に管口部分を止水され
た状態にする。すなわち、シールブロック体21背面部に分割外周締付盤22を
当接配置して当該分割外周締付盤22の係合孔から角根構造の圧締ボルト23を
挿入係合し、ボルト挿通孔を挿通させて先端ネジ部をシールブロック体21前面
に外出させておく。そこで、開放切込部24によって開放させたシールブロック
体21の連通挿通孔25内に所定のケーブル類Cを挿通し、シールブロック体2
1背面側が奥部に位置するようにスリーブ10A,10B内に押し込み配置させ
る。このとき、ケーブル類C同士が捻じれ絡み合っている状態の縒りを戻さなく
ともシールブロック体21の連通挿通孔25内に各ケーブル類Cを挿通しておく
だけで良く、しかもシールブロック体21自体は、スリーブ10の管口において
約半分ほど押し込まれることで、後の作業の容易性を得ることができる。
【0027】
次いで、シールブロック体21前面部にもう一方の分割外周締付盤22を当接
配置し、嵌め合い挿通部にはケーブル類Cを、連通挿通孔25には圧締ボルト2
3のネジ部をそれぞれ位置合わせし、それぞれの係合孔を圧締ボルト23のネジ
部それぞれに位置合わせする。そして、圧締ボルト23には座金を介してナット
26を緩く捩じ込んでおいてから、前側の分割外周締付盤22までを再度スリー
ブ10A,10B内に挿入し、設置する位置に到達するまで全体を押し込む。
【0028】
このようにシールブロック体21に形成された開放切込部24から三つの貫通
孔が開放部を介して互いに連通して成る連通挿通孔25内に各ケーブル類Cを挿
通配置しておき、シールブロック体21の前後面にそれぞれ配置された複数の分
割外周締付盤22相互間で締結部材である圧締ボルト23、ナット26によるネ
ジ止めによりシールブロック体21を圧締固定してスリーブ10A,10B内に
挿入配置すれば良いのである。このときシールブロック体21全体が円柱方向で
圧縮され、これに伴いシールブロック体21はその径方向で膨張し、スリーブ1
0A,10B内周側面、ケーブル類C外周面それぞれに水密的に圧接固定させら
れる(図4参照)。
【0029】
そして必要に応じてケーブル類Cそれぞれの間に形成されている開放部にシリ
コンシーラント等のシール材を注入して封止させ、時間をかけて硬化するのを待
てば良い。またシールブロック体21外周側面とスリーブ10A,10B内周側
面との圧接部にも必要に応じてシリコンシーラント等の合成樹脂材製によって形
成されている前記シール材を注入して厳重に密栓させておく。
【0030】
尚、本実施の形態では、シールブロック体21の前後面にそれぞれ配置された
複数の分割外周締付盤22相互間で締結部材である圧締ボルト23、ナット26
によるネジ止めによりシールブロック体21を圧締固定してスリーブ10A,1
0B内に挿入配置させてからシール材の注入作業を行なっているが、これに限ら
ず例えば開放切込部24によって開放させたシールブロック体21の連通挿通孔
2内に所定のケーブル類Cを挿通し、シールブロック体21背面側が奥部に位置
するようにスリーブ10A,10B内に押し込み配置させる直前にシール材の注
入作業を行なっても良い。例えばケーブル類Cを約2mm程度開けてシール材を
注入し、周囲にもシール材を塗布してからそのままシールブロック体21を圧締
固定してスリーブ10A,10B内に挿入配置させるのである。
【0031】
本考案は以上のように構成されているために、防水管2の管口側での各ケーブ
ル導管Pの支持に際し、各ケーブル導管Pの直線性を維持するためのスペースを
不要としながらも防水管2の管口側で各ケーブル導管Pを容易、確実に支持固定
することができ、しかも小型で且つ簡易な構成とすることができる。
【0032】
すなわちこれは本考案が、防水管2内に挿入配置されたケーブル導管Pを、防
水装置によって封止されている防水管2の管口側にて挿通支持させる開口部3A
,3Bを開穿した固定板3と、固定板3の開口部3A,3Bに固定した継手本体
5Aから引き出されたケーブル導管Pを継手本体5Aに対するソケット部5Bの
ねじ込みによってケーブル導管P自体を締結固定させる固定部材5とを備えたか
らであり、これにより、固定部材5にケーブル導管Pを締結固定するだけでケー
ブル導管Pを防水管2の固定板3に確実に固定することができる小型で且つ簡易
な構成によるケーブル導管固定装置を提供することができる。
【0033】
固定部材5は、ケーブル導管Pを嵌挿可能な内径を有し、一端外周に雄ネジ部
4Aを有する継手本体5Aと、一端内周に継手本体5Aの雄ネジ部4Aにねじ込
み可能な雌ネジ部4Bを有し、他端側が開口側に向けて次第に縮径されているテ
ーパ内面部7を有するソケット部5Bと、パッキン部材5Dを介して継手本体5
Aの一端縁部に同軸状となって配され、継手本体5Aに対するソケット部5Bの
ねじ込みに伴い縮径されてケーブル導管Pを締結させるカットリング5Cとを備
えて成るので、止水施工を行なうに際し、ケーブル導管Pを挿通させた継手本体
5Aに対しソケット部5Bをねじ込むことでソケット部5Bのテーパ内面部7に
よってカットリング5Cが縮径されてケーブル導管Pを締結させた状態となるこ
とから、簡単でしかも確実にケーブル導管Pを防水管2の管口側で係止させるこ
とができる。
【0034】
カットリング5Cは、ケーブル導管Pの外周に形成されている螺旋溝の一部に
噛合可能となるよう両端開口側それぞれの縁部内周に環状の突条部6が形成され
ているので、継手本体5Aへのソケット部5Bのねじ込みに伴うカットリング5
Cによるケーブル導管Pの挟持固定に際し、当該カットリング5Cの突条部6が
確実にケーブル導管P外周の螺旋溝の一部に沿って噛合させられて係止するため
、ケーブル導管Pの防水管2内側への引き込み防止効果を十分に発揮することが
できる。
【図1】本考案の一実施の形態における分解斜視図であ
る。
る。
【図2】同じく使用状態の斜視図である。
【図3】同じく使用状態の正面図である。
【図4】図3におけるX−X断面図である。
【図5】固定部材の一部を断面した側面図である。
【図6】固定部材の継手本体とソケット部とのねじ込み
状態の要部を示す一部を拡大した断面図である。
状態の要部を示す一部を拡大した断面図である。
C…ケーブル類 P…ケーブル導管
Q…挿入型防水装置 W…ボックス壁
1…ケーブル導管固定装置 2…防水管
2A…防水フランジ部 3…固定板
3A,3B…開口部 4A…雄ネジ部
4B…雌ネジ部 5…固定部材
5A…継手本体 5B…ソケット部
5C…カットリング 5D…パッキン部
材 7…テーパ内面部 6…突条部 8…筐体 8A…筒状胴部 8B…蓋部 8C…フランジ部 9A,9B…開口部 10A,10B…
スリーブ 11…パッキン部材 12…ボルト 13…ナット 14…ブッシング 21…シールブロック体 22…分割外周締
付盤 23…圧締ボルト 24…開放切込部 25…連通挿通孔 26…ナット
材 7…テーパ内面部 6…突条部 8…筐体 8A…筒状胴部 8B…蓋部 8C…フランジ部 9A,9B…開口部 10A,10B…
スリーブ 11…パッキン部材 12…ボルト 13…ナット 14…ブッシング 21…シールブロック体 22…分割外周締
付盤 23…圧締ボルト 24…開放切込部 25…連通挿通孔 26…ナット
Claims (3)
- 【請求項1】 防水管内に挿入配置されたケーブル導管
を、防水装置によって封止されている防水管の管口側に
て挿通支持させる開口部を開穿した固定板と、固定板の
開口部に固定した継手本体から引き出されたケーブル導
管を継手本体に対するソケット部のねじ込みによってケ
ーブル導管自体を締結固定させる固定部材とを備えたこ
とを特徴とするケーブル導管固定装置。 - 【請求項2】 固定部材は、ケーブル導管を嵌挿可能な
内径を有し、一端外周に雄ネジ部を有する継手本体と、
一端内周に継手本体の雄ネジ部にねじ込み可能な雌ネジ
部を有し、他端側が開口側に向けて次第に縮径されてい
るテーパ内面部を有するソケット部と、パッキン部材を
介して継手本体の一端縁部に同軸状となって配され、継
手本体に対するソケット部のねじ込みに伴い縮径されて
ケーブル導管を締結させるカットリングとを備えて成る
請求項1記載のケーブル導管固定装置。 - 【請求項3】 カットリングは、ケーブル導管の外周に
形成されている螺旋溝の一部に噛合可能となるよう両端
開口側それぞれの縁部内周に環状の突条部が形成されて
いる請求項2記載のケーブル導管固定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002008328U JP3095025U (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | ケーブル導管固定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002008328U JP3095025U (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | ケーブル導管固定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3095025U true JP3095025U (ja) | 2003-07-18 |
Family
ID=43248971
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002008328U Expired - Lifetime JP3095025U (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | ケーブル導管固定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3095025U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018125929A (ja) * | 2017-01-30 | 2018-08-09 | 住友電気工業株式会社 | 流体封止装置、及び電力ケーブル線路 |
JP2019044783A (ja) * | 2017-08-29 | 2019-03-22 | 川崎重工業株式会社 | 鉄道車両の制輪子摩耗検知システム |
-
2002
- 2002-12-27 JP JP2002008328U patent/JP3095025U/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018125929A (ja) * | 2017-01-30 | 2018-08-09 | 住友電気工業株式会社 | 流体封止装置、及び電力ケーブル線路 |
JP2019044783A (ja) * | 2017-08-29 | 2019-03-22 | 川崎重工業株式会社 | 鉄道車両の制輪子摩耗検知システム |
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