JPS6031377Y2 - 止水栓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、マンホール内に開口するケーブル管路口の止
水栓に関するものである。

従来、地下ケーブル管路内に侵入し滞留している水をマ
ンホール内の管路口で止水する止水栓は、各ケーブル間
の間隙を完全に閉塞することが困難であった。

このため止水栓内にコンパウンドを充填するとしてもそ
の作業は容易でなく充分に充填することができなかった
。

また、ケーブルに装着して管路に設置する操作が容易で
ないばかりでなく、ケーブルが３条の場合には、各ケー
ブルの捩れにより止水栓が捩れるので完全に止水するこ
とはできなかった。

本考案は、前述の点に鑑み、ケーブルに対する装着操作
やコンパウンド充填操作を容易、迅速に行なうことがで
きるようにした止水栓を提供するものであり、以下、こ
の構成を図示の実施例により説明する。

第１図は本考案の止水栓の１実施例の正面図、第２図は
その上半部を断面で示した側面図、第３図は２つ割環状
狭圧盤の正面図、第４図はその半部を断面で示した側面
図、第５図は圧縮閉塞ゴム円盤の正面図、第６図はその
縦断面図、第７図はその側面図、第８図は並列ゴムリン
グの正面図、第９図はその側面図、第１０図は本考案の
止水栓の操作説明図、第１１図は使用状態を示す図面で
ある。

第１図、第２図に示すように、本考案の止水栓は、２つ
割り環状狭圧盤１および１０と、圧縮閉塞ゴム円盤２お
よび２０と、並列ゴムリング３および３０とよりなるも
のである。

２つ割環状狭圧盤１および１０は、第３図および第４図
示のように、それぞれ、アルミニウムのような金属より
なる環状体を２つ割りにした半部ＡおよびＢよりなり、
背面にテーパ面１１を形成し、面１２には複数個の角形
凹部１３を設け、この各凹部１３とテーパ面１１とを貫
通する複数個のボルト挿通孔１４を設け、内周面１５に
は内周溝１６を設けたものであり、Ｃは２つ割りにした
各半分Ａ、 Ｂの端部である。

前記圧縮閉塞ゴム円盤２および２０は、第５図乃至第７
図示のように、円盤体２２の外周に外周突縁２１を設け
、盤体２２には挿通ずるケーブルの外形に対応した孔を
設けてその孔縁をケーブルの周面に圧着するケーブル圧
着孔縁２３とし、また盤体２２には充填剤注入孔２４を
設け、この注入孔２４の１端寄りに注入孔を閉じる膜板
２５を設け、外周突縁２１からケーブル圧着孔縁２３に
切れ目２６を設けたものである。

なお図示の例は３条のケーブルを挿通し膜板２５を３個
設けた例を示す。

２７は孔縁２３の突部である。前記並列ゴムリング３お
よび３０は、第８図、第９図示のように、断面円形のゴ
ムリング３１および３２を複数個（図示の例では２個）
並列にして接合部３３で接合し、各ゴムリングを貫通す
る複数個のボルト挿通孔３４を設け、またリングに切れ
目３５を設けたものである。

図示の例はこのような並列ゴムリングを３および３０の
２個示す。

前記のような並列ゴムリング３，３０の両側に２つ割環
状狭圧盤１，１０を置き、各挟圧盤１．１０と並列ゴム
リング１，３０の各ボルト挿通孔１４．３４に締付ボル
ト１７をそれぞれ挿通し、ボルトの先端に角形ナツト１
９を螺合し、そのナツトは挟圧盤の角形凹部１３に嵌入
させる。

このとき各挟圧盤１，１０の内周溝１６には、それぞれ
、圧縮閉塞ゴム円盤２，２０の外周突縁２１を嵌入させ
て第１，２図示のように２つ割環状狭圧盤１，１０の環
内にゴム円盤２，２０をそれぞれ設置する。

この状態は第１，２図示の状態となる。

前記のように構成した止水栓をマンホール内の管路口の
ケーブルに装着するには、第１０図示のように、並列ゴ
ムリング３，３０の切れ目３５に隣接するボルト挿通孔
１３，３４には締付ボルトを挿通しない状態にしておけ
ば、図示のように開いておくことができる。

一方、ケーブルの周囲には、圧縮閉塞ゴム円盤２，２０
をその切れ目２６を開いて装着しておき、この各ゴム円
盤の外周突縁２１を第１０図示のように開いた２つ割環
状狭圧盤１，１０の各内周溝１６に嵌入し、つぎに、第
１０図示の開いた状態を閉じて並列ゴムリングの切れ目
３５を接するとともに２つ割環状狭圧盤の端縁Ｃを合わ
せ、ボルト挿通孔１４，３４に締付ボルト１７を挿通し
その先端にナツト１９を第２図示のように螺合する。

この状態は第１１図示の状態となる。

つぎに、この止水栓をマンホールの管路口Ｈに置いて各
締付ボルト１７を締付ければ、並列ゴムリングは両狭圧
盤１，１０の各テーパ面１１ （第２図参照）により挟
圧されるので、ゴムリングは管路の内壁面に向は押出さ
れて圧着し固定される。

つぎに、ゴム円盤の膜板２５を充填剤注入容器の先端で
突破り充填剤注入孔２４から止水栓内に充填剤を注入す
る。

このようにして、マンホール内の管路口に止水栓を設置
し止水することができるのである。

前述のように、本考案は、並列ゴムリング３゜３０に切
れ目を設け、さらに挟圧盤１，１０を２つ割にしたので
、第１０図示のように、止水栓を開くことができるから
、ケーブルに装着する操作が極めて容易であり、圧縮閉
塞ゴム円盤２，２０も切れ目２６を設けたのでケーブル
に装着する操作が容易であり、また、ゴム円盤には充填
剤注入孔２４に膜板２５を設けたので、充填剤の注入操
作が極めて容易である。

そして圧縮閉塞ゴム円盤２．２０は挟圧盤１，１０によ
り周囲から圧縮されるので、ケーブル圧着孔縁２３がケ
ーブルに強く圧着して水を確実に止めることができるの
である。

また、充填剤注入孔の膜板２５は注入容器の先端で突破
られても容器先端を引抜けばゴムの弾力で閉じるので充
填剤が漏れるおそれはなく、並列ゴムリング３，３０は
複数個のリングの局面が強く管路の内壁面に圧着するの
で強固に設置することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例の正面図、第２図はその１部
縦断側面図、第３図は２つ割環状狭圧盤の正面図、第４
図はその１部縦断側面図、第５図は圧縮閉塞ゴム円盤の
正面図、第６図はその縦断面図、第７図はその側面図、
第８図は並列ゴムリングの正面図、第９図はその側面図
、第１０図は本考案の止水栓の操作説明図、第１１図は
使用状態を示す図面である。 １．１０：２つ割環状狭圧盤、１１：テーパ面、１３：
角形凹部、１６：内周孔、２．２０：圧縮閉塞ゴム円盤
、２１：外周突縁、２３：ケープル圧着孔縁、 ２４：充填剤注入孔、 ２５：膜 板、 ２６：切れ目、 ３゜ ３０：並列ゴムリング、 ３５：切れ目。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 並列ゴムリングと、２つ割環状狭圧盤と、圧縮閉塞ゴム
   円盤とを具備し、前記並列ゴムリングは、断面円形のゴ
   ムリングを複数個並列に接合して各ゴムリングを貫通す
   る複数個のボルト挿通孔とゴムリングの切れ目とを設け
   てなり、前記２つ割環状狭圧盤は、表面における複数個
   の角形凹部と、背面における内周側が幅広のテーパ面と
   、各角形凹部とテーパ面を貫通する複数個のボルト挿通
   孔と、内周面における内周溝とを設けてなり、前記圧縮
   閉塞ゴム円盤は、盤体に、ケーブル圧着孔縁と、充填剤
   注入孔と充填剤注入孔を閉じる膜板とを設け、外周面に
   は外周突縁を設けるとともに、外周突縁からケーブル圧
   着孔縁に切れ目を設けてなり、前記並列ゴムリングの両
   側にそれぞれ前記２つ割環状狭圧盤を設置し、各環状狭
   圧盤の内周溝にそれぞれ前記圧縮閉塞ゴム円盤の外周突
   縁を嵌入し、前記環状狭圧盤と並列ゴムリングの各ボル
   ト挿通孔に締付ボルトを挿通腰締付ボルト先端に螺合し
   た角形ナツトを環状狭圧盤の角形凹部に嵌入した止水栓
   。