JP2512371Y2 - 冷凍用発泡容器 - Google Patents

冷凍用発泡容器

Info

Publication number
JP2512371Y2
JP2512371Y2 JP1990130850U JP13085090U JP2512371Y2 JP 2512371 Y2 JP2512371 Y2 JP 2512371Y2 JP 1990130850 U JP1990130850 U JP 1990130850U JP 13085090 U JP13085090 U JP 13085090U JP 2512371 Y2 JP2512371 Y2 JP 2512371Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
foam
foam container
frozen
freezing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1990130850U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0486729U (ja
Inventor
保 河合
幹夫 別所
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Priority to JP1990130850U priority Critical patent/JP2512371Y2/ja
Publication of JPH0486729U publication Critical patent/JPH0486729U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2512371Y2 publication Critical patent/JP2512371Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Stackable Containers (AREA)
  • Packages (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は冷凍用発泡容器に関し、詳しくは被冷凍物を
容器内に収納した状態で冷凍させ、保存するための冷凍
用発泡容器に関する。
〔従来の技術と解決すべき課題〕
近年、鮮魚の輸送などには軽量性,断熱性,供給の安
定性などの点から発泡樹脂により成形された発泡容器が
用いられていて、従来の木箱はほとんど用いられなくな
ってきているのが現状である。ところが、塩鯖を代表と
する塩蔵魚の冷凍保存や輸送は木箱が主流であり、発泡
容器はほとんど用いられていない。その理由は、発泡容
器は木箱よりも高価であり、鮮魚よりも低級魚であると
される塩鯖にはコスト的に不向きとされていたこともあ
るが、むしろ技術的に塩鯖の冷凍保存やその輸送に適し
た発泡容器が開発されていなかったことにあった。詳し
くは、塩鯖の流通ルートが特殊で且つ複雑であるため、
容器の強度に対する要求が厳しく、また冷凍させるだけ
でなく流通中に再冷凍させる必要などがあったためであ
る。
すなわち、発泡樹脂により成形された発泡容器は断熱
性が高いため、従来、被冷凍物を発泡容器に収納した状
態で冷凍させたり、あるいは再冷凍させることが充分で
きる発泡容器はなかったのである。このため、鮮魚など
にあっては、別途冷凍させた鮮魚を発泡容器に入れ替え
て、解凍させないように保冷していたのである。
ここで、容器に収納した状態で被冷凍物を冷凍させる
一例として、木箱による塩鯖の冷凍保存の方法について
説明すると、先ず生鯖から内蔵が取り出された後、塩が
振られ、たとえば10数匹ごと木箱ぬ収納され、可撓性プ
レートにより閉蓋された上から紐によって結束され、そ
の状態で冷凍されて保存又は出荷されているのである。
すなわち、木箱が塩鯖の冷凍保存に今なお使用されてい
るのは、木箱に収納した状態で塩鯖の急速冷凍加工処理
が可能であり、しかも木箱の強度が高いため、乱雑な取
扱いや長距離輸送などにも耐え、また木箱を結束する結
束紐が緩まないなどの利点を有しているからである。
これに対して、発泡容器は断熱性が高いため、密閉さ
れた発泡容器内に塩鯖を入れて急速冷凍加工処理を行う
ことができず、しかも発泡容器は弾力性に富み、力の集
中に対して割れ易いという性質があるため、乱雑な取扱
いによって割れたり、結束紐が容器に食い込んでしまう
などの問題点があった。更に、市場への出荷後、市場や
仲買商において保冷庫外で保管しているときに冷凍鯖が
解凍してしまった場合、木箱は凍結室へ再入庫させて再
凍結操作が可能であるが、発泡容器の場合は断熱性が高
いため再凍結ができないという問題があった。
一方、木箱は塩鯖から出る液汁を吸い取るという利点
がある反面、液汁を吸い込んだ木箱を再利用することが
できず、全て焼却処分されていた。このため、森林破壊
がクローズアップされてきた今日、使い捨ての木箱は社
会問題になりつつあり、また木箱の供給が困難になって
きた。
そこで、本考案者らは発泡容器の利点を活かしつつ、
その問題点を解決するため鋭意研究を重ねた結果、本考
案に至った。
〔課題を解決するための手段〕
本考案に係る冷凍用発泡容器の要旨とするところは、
側壁と底から構成される発泡樹脂製の容器であって、該
側壁の開口端部側に凹嵌部が設けられた発泡容器と、該
発泡容器の凹嵌部に着脱自在に嵌合し得て、該凹嵌部に
嵌合させたとき積み重ねられた容器又は蓋の底面に当接
して該容器又は蓋を持ち上げるプレートから構成され、
該プレートを前記発泡容器の凹嵌部に嵌合させることに
より容器と容器、又は容器と蓋との間に通気口を形成
し、該プレートを凹嵌部から取り外すことにより該通気
口を密閉し得るように構成したことにある。
また、かかる冷凍用発泡容器において、該発泡容器の
側壁又は側壁から底に連なる角部の少なくとも結束紐締
付部のいずれか一方又は双方が補強されたことにある。
〔作用〕
かかる本考案の冷凍用発泡容器によれば、先ず塩蔵魚
などの被冷凍物が収納された複数の発泡容器は一定数毎
に積み上げられ、蓋が被せられて冷凍庫に入れられる。
そのとき、発泡容器にはその側壁の開口端部側に設けら
れた凹嵌部にプレートが嵌合させられていて、積み上げ
られた発泡容器又は蓋の底と下の発泡容器のプレートと
が当接して、容器と容器又は蓋と容器との間に通気口が
形成される。この通気口から冷凍庫の冷気が発泡容器内
に入り、被冷凍物が冷凍させられる。被冷凍物が発泡容
器内で冷凍させられた後は、その状態で冷凍庫に収納さ
れたまま保管されたり、あるいは発泡容器の凹嵌部から
プレートが取り除かれ、積み重ねられた容器と容器の
底、容器と蓋が密着させられて、発泡容器が密閉された
後、保冷庫などに移替えられて保管される。発泡容器は
断熱性が高く、また開口部が密閉されるため、保冷性,
気密性に優れ、被冷凍物の品質維持がより一層可能とな
る。
また、冷凍用発泡容器内の被冷凍物が流通過程などに
おいて解凍させられてしまい再凍結させる必要が生じた
場合、発泡容器の凹嵌部にプレートを嵌合させて容器と
容器、容器と蓋との間に通気口が設けられ、冷凍庫に入
れられる。この通気口を介して冷凍庫の冷気が発泡容器
内に導入され、被冷凍物が凍結させられる。
なお、このような発泡容器の底に通気口あるいは溝と
通気口とを組み合わせて設けることにより、発泡容器内
に底側から冷気を流入させることができ、収納された被
冷凍物を迅速に且つ均一に冷凍させることができる。な
お、発泡容器の底に設けられた通気口や溝は被冷凍物か
ら出た液汁やその他結露させられた水分などのドレンを
適宜集めて排出することができるドレン排出口としても
機能させられることになる。したがって、発泡容器内で
たとえば自然解凍させられた被冷凍物がドレンに浸漬さ
れることはなく、被冷凍物の品質保持がより可能とな
る。
また、かかる冷凍用発泡容器において、発泡容器の側
面が補強されることにより、乱雑な取扱いや長距離輸送
時の振動などによって発泡容器が割れたり、折れたりす
ることが大幅に減少させられる。また、発泡容器の側面
から底に連なる角部における結束紐締付部が補強される
ことにより、結束紐によって結束された複数の発泡容器
がその結束紐が保持されて運ばれるとき、結束紐が発泡
容器の内部に食い込むことはなく、したがって結束紐が
緩むことはない。
〔実施例〕
次に、本考案に係る冷凍用発泡容器の実施例を図面に
基づいて詳しく説明する。
第2図及び第3図において、符号10は本考案に係る冷
凍用発泡容器であり、この発泡容器10は発泡ポリスチレ
ン系樹脂、発泡ポリエチレンや発泡ポリプロピレンなど
の発泡ポリオレフィン系樹脂、スチレンとエチレンやプ
ロピレンとの共重合体を発泡させた発泡体、発泡ポリウ
レタンなどで成形されている。この発泡容器10は鯖など
の魚を数匹並べて収納し得る大きさに形成されていて、
また、発泡容器10の底12の形状は第3図に詳しく示すよ
うに、並べられた魚の頭部を持ち上げてその形が崩れな
いように、段部14を備えて成形されている。
更に、発泡容器10の底12には、溝16がその底12を横切
るように形成されるとともに、その溝16の底には複数の
通気口18が形成されている。通気口18は発泡容器10が冷
凍庫に入れられたとき、冷気をその通気口18から発泡容
器10の内部に流入させて、被冷凍物を迅速に且つ均一に
冷凍させるために設けられている。一方、溝16は通気口
18から流入させられた冷気を発泡容器10の内部に均一に
拡散させるために設けられていて、被冷凍物によって通
気口18が閉止されないようにされている。なお、発泡容
器10内でドレンが生じたとき、そのドレンは溝16に集め
られ、更に通気口18から容器の外部へ排出されることに
なる。すなわち、通気口18はドレン排出孔を兼ねて構成
されている。
発泡容器10の側壁20の短辺側における開口端部側には
第1図に詳しく示すように、ほぼ対向する位置に一対の
凹嵌部22が設けられている。凹嵌部22は発泡容器10の側
壁20に一体的に形成されていて、この凹嵌部22にプレー
ト24が発泡体の弾性力によって緊密に嵌合させられるよ
うに形成されている。プレート24は比較的剛性の高い樹
脂にて形成されていて、凹嵌部22に嵌合させられたと
き、プレート24の端部が発泡容器10の側壁20の開口端部
から突出させられるように成形されている。また、凹嵌
部22が形成された側壁20の両側には通気口26を構成する
切欠き28が設けられ、更にその側壁20の下部には切欠き
30が設けられている。一方、第5図に示すように、発泡
容器10に被せられる蓋32にも切欠き30に対応して切欠き
34が設けられている。したがって、プレート24が凹嵌部
22に嵌合させられた状態でその発泡容器10あるいは蓋32
が積み重ねられると、側壁20から突出させられたプレー
ト24の端部と積み重ねられた発泡容器10の底12あるいは
蓋32の底とが当接し、通気口26が形成される。
また、発泡容器10の側壁20には上方に突出するリブ36
が設けられるとともに、そのリブ36と係合するように発
泡容器10の側壁20及び蓋32には垂下部38が設けられ、発
泡容器10が密閉されるように形成されている。更に、発
泡容器10の側壁20には第3図、第4図及び第6図に示す
ように係合凸部40が形成されていて、その係合凸部40と
係合させられる係合凹部42が発泡容器10の側壁20及び蓋
32に形成されている。これらリブ36と垂下部38、及び係
合凸部40と係合凹部42がそれぞれ係合させられることに
よって、発泡容器10あるいは蓋32がプレート24により浮
き上がらされたとき、積み重ねられた発泡容器10や蓋32
が横ずれしないようにされている。
このような構成に係る冷凍用発泡容器10は、好ましく
は底12に吸水性シートが敷設され、その吸水性シートの
上に塩鯖などの被冷凍物が並べられて収納される。更
に、必要に応じて被冷凍物の上に可撓性プレートが載せ
られ、冷凍用発泡容器10が個別に使用されるときに被冷
凍物を保護するために用いられる。この可撓性プレート
にはポリスチエンを始めとする樹脂により成形された一
重若しくは多重構造の樹脂プレートあるいは樹脂発泡体
プレート、又はダンボールなど断熱性に優れたプレート
が好ましく用いられる。
被冷凍物が収納された発泡容器10は第5図に示すよう
に、発泡容器10の凹嵌部22にプレート24が嵌合させられ
て、発泡容器10と蓋32が積み重ねられる。積み重ねられ
た発泡容器10と蓋32はプレート24によって密着させられ
ずに、発泡容器10及び蓋32に設けられた切欠き28,30,34
により通気口26が形成され、この通気口26から冷凍庫の
冷気が発泡容器10内に導入される。発泡容器10内に冷気
を導入する通気口26は側壁20に複数箇所形成されてい
て、冷気が円滑に流入され、被冷凍物は急速に且つ均一
に冷凍させられる。一方、積み重ねられた発泡容器10と
蓋32は係合凸部40と係合凹部42、更にリブ36と垂下部38
が係合させられていて、横ずれなどによって発泡容器10
が密閉させられることはない。
冷凍庫に入れられて冷凍された後はかかる状態で保管
されたり、あるいは第8図に示すように、凹嵌部22から
プレート24が取り除かれて発泡容器10が密閉され、更に
結束紐44により結束されて搬送され、その状態で保管さ
れる。
冷凍させられた被冷凍物を冷凍用発泡容器10内に入れ
たまま冷凍庫などにて輸送する場合などにおいて、発泡
容器10は保冷性,断熱性に優れているため、伝熱によっ
て被冷凍物が解凍させられることはほとんどなく、被冷
凍物の品質維持が一層容易となる。また、被冷凍物が徐
々に解凍させられるのに伴って、被冷凍物から出る液汁
や結露させられた水分などのドレンは溝16に集められ、
通気口18から排出される。したがって、被冷凍物がドレ
ンに浸漬されることはなく、被冷凍物の品質が悪化させ
られることはない。
また、流通過程において冷凍用発泡容器10が保冷倉庫
などの外で保管させられた結果、再冷凍させる必要が生
じた場合、冷凍用発泡容器10の凹嵌部22にプレート24を
嵌合させて、積み重ねられた発泡容器10あるいは蓋32と
の間に通気口26を形成して冷凍庫に入れられる。これに
より、冷凍庫の冷気は側壁20に形成された通気口26及び
底12に設けられた通気口18から冷凍用発泡容器10の内部
に流入して、被冷凍物が迅速に再冷凍させられる。
以上、本考案に係る冷凍用発泡容器の実施例を詳述し
たが、本考案はその他の形態でも実施することが可能で
ある。
たとえば、発泡容器10は発泡倍率の異なる少なくとも
2種類の発泡性ビーズが用いられて成形されるのが好ま
しい。たとえば、発泡容器10の側壁20から底12に連なる
角部において、少なくともその発泡容器10を結束する結
束紐44が締め付けられる結束紐締付部は低発泡倍率の発
泡性ビーズが用いられて成形されていて、結束紐締付部
の補強が図られるのが好ましい。他方、発泡容器10の他
の箇所は発泡倍率が高い発泡性ビーズによって成形され
ていて、製造コストの低減が図られるのが好ましい。な
お、発泡倍率の異なる発泡性ビーズを2種類以上用い
て、発泡容器10を一体的に成形する技術は本出願人が提
案する技術の他、その他の公知技術が用いられる。
かかる構成の冷凍用発泡容器10において、結束紐44に
よって結束された冷凍用発泡容器10を搬送するために、
その結束紐44が把持された場合においても、結束紐44の
力が集中する発泡容器10の結束紐締付部は低発泡倍率の
発泡性ビーズによって成形されており、結束紐44が発泡
容器10の角部内に食い込んだりして緩むことはない。し
たがって、輸送中などにおいて振動によって荷崩れの発
生が非常に減少させられ、また、被冷凍物の自重や外部
からの衝撃力などによって発泡容器10が折れたり、割れ
たりすることはほとんどなくなる。しかも、発泡容器10
は軽いため、一度に多くの被冷凍物をトラックなどに積
み込んで搬送することができる。
また、発泡容器の補強は上述のように発泡倍率の異な
る発泡ビーズを用いて、発泡倍率の低い発泡ビーズによ
り結束紐締付部を成形して強度を高める他、発泡容器の
側壁のみを低発泡倍率の発泡ビーズにより成形して、冷
凍用発泡容器の強度を高めても良い。
更に、発泡倍率を変えるだけでなく、発泡樹脂の種類
を換えて、たとえば発泡容器の側壁をポリスチレンとポ
リエチレンの共重合樹脂の発泡体により、発泡容器の底
をその他のポリスチレンなどの発泡体によって、たとえ
ば本出願人の発明に係る特許第1547217号などに開示さ
れるような公知の部分二層成形法を用いて一体的に成形
しても良い。ポリスチレンとポリエチレンの共重合樹脂
の発泡体は柔軟性が高く割れ難い性質があるため、重量
物の被冷凍物によって生ずるいわゆる箱折れを少なくす
ることができる。
なお、発泡樹脂の組合せや混合割合は冷凍用発泡容器
の用途やコストなどを加味して適宜設定し得るものであ
って、上記の実施例に限定されるものではない。
また、第9図に示すように、発泡容器10の側壁20の外
周部に高強度のテープ46を巻付け、このテープ46により
側壁20が補強されるのも好ましい。このテープ46による
補強により、発泡容器10の側壁20に曲げ荷重が作用して
も割れ難いようにされるとともに、たとえば側壁20に局
部的に外力が作用して割れた時、テープ46によって発泡
容器10の破片が散乱するのを抑止して保冷性が失われな
いようにされる。
次に、第10図に示すように、冷凍用発泡容器48の側壁
50に設けられる通気口52を構成する切欠き54は長辺側に
側壁50に複数設けられても良い。切欠き54によって構成
される通気口52は開口面積が広い程、被冷凍物の急速で
且つ均一な冷凍に望ましいが、側壁50の強度が低下させ
られるため、通気口52の大きさが適切な値に設定され
る。なお、通気口52は発泡容器48が積み重ねられ、ある
いは蓋32が被せられることによって密閉されるように形
成されている。
また、第11図及び第12図に示すように、通気口56を形
成するために発泡容器58と発泡容器58との間や発泡容器
58と蓋60との間に入れられるプレート62は偏平なコ字状
を成し、積み重ねられる発泡容器58や蓋60の両端部を支
えることができるように形成されても良い。本例によれ
ば、プレート62によって囲まれるほぼ中央部に通気口56
が形成され、この通気口56から冷気が発泡容器58内に流
入させられることになる。コ字状のプレート62を用いる
ことによって、積み重ねられる発泡容器58の底に作用さ
せられる荷重が均等に分散され、被冷凍物の自重によっ
てプレート62を中心にして発泡容器58が割れることはな
く、また、発泡容器58が安定して積み重ねられる。
更に、第13図に示すように、仕切板64によって上下2
段に仕切られ、図示しない被冷凍物が2段重ねに収納さ
れるように冷凍用発泡容器66を構成しても良い。本例の
場合、被冷凍物を迅速に且つ均等に冷凍させるため、冷
凍用発泡容器66の底に多数の通気口68を形成し、冷気が
円滑に容器66内に流入し得るように構成するのが好まし
い。
また、第14図に示すように、発泡容器70の側壁72の補
強は、硬質の樹脂プレート74あるいは金属プレートなど
を側壁72に埋設させたり、接着させることによって達成
しても良い。このように樹脂プレート74などを側壁72に
埋設あるいは接着することによって、発泡容器70に作用
させられる曲げ強度に対して強度が大幅に向上させられ
る。また、本例においては、結束紐44が締め付けられて
力が作用させられる発泡容器70の角部は樹脂プレート74
などによって一体的に補強されていて、発泡容器70が割
れ難いだけでなく、結束紐44が緩むことも防止される。
以上、本考案の実施例を種々説明したが、本考案に係
る冷凍用発泡容器は上記の実施例を適宜、組み合わせて
構成することも可能である。また、たとえば発泡容器を
構成する発泡樹脂材料と梁部材を構成する発泡樹脂材料
とを異ならしめて一体的に製造することも可能であり、
更に、発泡容器と梁部材とをそれぞれ別個に成形した
後、梁部材を発泡容器の所定の位置に接着して形成して
も良く、成形方法が限定されないのは勿論である。その
他、発泡容器の側壁に通気口を設けても良いなど、本考
案はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基
づき種々なる改良、修正、変更を加えた形態で実施し得
るものである。
〔考案の効果〕
本考案に係る冷凍用発泡容器の側壁上方の端部には凹
嵌部が形成され、その凹嵌部にプレートが嵌合させられ
るように構成され、そのプレートによって積み重ねられ
た発泡容器や被せられた蓋が浮き上がらされ、通気口が
形成されるように構成されているため、下の発泡容器の
開口部が上の発泡容器の底や蓋によって密閉されること
はなく、被冷凍物を急速に冷凍させることができる。ま
た、被冷凍物を凍結させた後、輸送などのために冷凍庫
から搬出するとき、発泡容器の凹嵌部からプレートを取
り除くだけで発泡容器の通気口を含む開口部を密閉する
ことができ、作業性が大幅に向上する。また、発泡容器
の開口部を密閉できるため、発泡容器内部への通気が抑
えられ、断熱性,保冷性を高めることができる。
また、かかる冷凍用発泡容器の底に通気口を複数設け
ることにより、適所に冷気を導入することができ、被冷
凍物を一層迅速に且つ均一に冷凍することができる。
更に、発泡容器の側壁をテープなどによって補強する
ことにより、冷凍用発泡容器は長期間の使用に耐え、ま
た乱雑な取扱いなどによって発泡容器が破壊される事態
から大幅に解消されることになる。更に、発泡容器の角
部、特に結束紐締付部を低発泡倍率の発泡性ビーズによ
って成形するなどにより補強することにより、結束紐が
締付部に食い込むなどの事態を回避することができる。
したがって、結束紐が緩むことがないため、輸送中に荷
崩れなどのトラブルが生ずることはない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る冷凍用発泡容器の一実施例を示す
要部斜視図であり、第2図乃至第4図は第1図に示す冷
凍用発泡容器の図であり、第2図は平面図、第3図は要
部破砕正面図、第4図は側壁の要部を示す要部斜視図で
ある。第5図乃至第8図は第1図に示す冷凍用発泡容器
の使用例を示す図であり、第5図は分解して示す側面
図、第6図は積み重ねた状態を示す要部破砕正面図、第
7図は第6図の側面図、第8図はプレートを取り外した
状態を示す要部破砕正面図である。 第9図乃至第14図はいずれも本考案に係る冷凍用発泡容
器の他の実施例を示す図であり、第9図及び第10図は要
部斜視図である。第11図は更に他の実施例を示す要部斜
視図であり、第12図は第11図に示す冷凍用発泡容器の使
用例を示す側面図である。第13図は要部破砕正面図であ
り、第14図は冷凍用発泡容器の側壁を補強するための他
の実施例を示す要部斜視図である。 10,48,58,66,70;冷凍用発泡容器 12;底 16;溝 18,68;通気口 20,50,72;側壁 24,62;プレート 26,52,56;通気口 32,60;蓋 40;係合凸部 42;係合凹部 44;結束紐 46;テープ 74;樹脂プレート

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】側壁と底から構成される発泡樹脂製の容器
    であって、該側壁の開口端部側に凹嵌部が設けられた発
    泡容器と、該発泡容器の凹嵌部に着脱自在に嵌合し得
    て、該凹嵌部に嵌合させたとき積み重ねられた容器又は
    蓋の底面に当接して該容器又は蓋を持ち上げるプレート
    から構成され、該プレートを前記発泡容器の凹嵌部に嵌
    合させることにより容器と容器、又は容器と蓋との間に
    通気口を形成し、該プレートを凹嵌部から取り外すこと
    により該通気口を密閉し得るように構成したことを特徴
    とする冷凍用発泡容器。
JP1990130850U 1990-11-30 1990-11-30 冷凍用発泡容器 Expired - Lifetime JP2512371Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1990130850U JP2512371Y2 (ja) 1990-11-30 1990-11-30 冷凍用発泡容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1990130850U JP2512371Y2 (ja) 1990-11-30 1990-11-30 冷凍用発泡容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0486729U JPH0486729U (ja) 1992-07-28
JP2512371Y2 true JP2512371Y2 (ja) 1996-10-02

Family

ID=31878164

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1990130850U Expired - Lifetime JP2512371Y2 (ja) 1990-11-30 1990-11-30 冷凍用発泡容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2512371Y2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4215665Y1 (ja) * 1966-12-06 1967-09-07
JPH037334Y2 (ja) * 1986-04-11 1991-02-22

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0486729U (ja) 1992-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5881908A (en) Insulated shipping container for fish
JP6823380B2 (ja) 発泡パレット
JP2512371Y2 (ja) 冷凍用発泡容器
US5170933A (en) Reusable air freight container assembly
JP2000264375A (ja) 保冷容器
JPH11100069A (ja) 合成樹脂発泡体製の容器及び該容器によるイカ運搬用包装品
JP2528561Y2 (ja) 冷凍用発泡容器
JPH08230965A (ja) 発泡合成樹脂製の魚用容器
JP2590962Y2 (ja) 冷凍用発泡容器
JP4802047B2 (ja) 大型容器
JPH04215979A (ja) 発泡容器による冷凍方法
JP2559195Y2 (ja) 冷凍・保冷用発泡容器
JP2604342Y2 (ja) 魚ケース
JP6966068B2 (ja) 鮮魚輸送容器
JPH11100068A (ja) 合成樹脂発泡体製の容器及び該容器によるイカ運搬用包装品
JPH0891463A (ja) 魚 箱
US20210253292A1 (en) Storage and transport box
JP3047071B2 (ja) 被冷却物品の集合搬送・個別分配方法及び集合保冷容器
JP6640054B2 (ja) 梱包材および農産物用梱包容器
JPS5911900Y2 (ja) 生鮮物の低温輸送用容器
JP5526412B2 (ja) 保冷容器
JP2020083371A (ja) 発泡合成樹脂製蓋体、及び発泡合成樹脂製容器
JP3221083U (ja) 保冷容器
JPH0333660Y2 (ja)
JP3008603U (ja) 保冷ボックス