JP4802047B2 - 大型容器 - Google Patents

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Description

本発明は、主として養殖まぐろ等の魚類の出荷前の冷却用に使用する大型容器に関するものである。
例えば、養殖まぐろ等の養殖魚(畜養魚を含む)や漁船から陸揚げした魚の出荷に際しては、輸送中の鮮度保持や身を引きしめて生臭さを取る目的で、出荷前に氷水により冷却する所謂「冷やし込み」をすることが行われている。この冷やし込みは、比較的大型の容器を使用し、該容器内の氷水の中に養殖魚等を漬け込んで所定の時間保持することにより行われる。
この養殖魚等の冷やし込みに使用する容器は、容量が1500〜2000リットルあるいはそれ以上にもなるかなり大型の容器であるため、該容器の運搬や冷却作業の取り扱いは、フォークリフトやクレーン等の荷役機械や揚重機械を用いて行われる。そのため、通常一般には、収容部を構成する容器本体部の底壁部の下面に、フォークリフトのフォーク差し込み部を形成するように下方に突出する凸状の脚部が設けられたパレット一体形の容器、例えば、特許文献1に示されるようなボックスパレットと称する容器で、非発泡の合成樹脂材や金属材により形成された容器が用いられている。
ところで、合成樹脂材や金属材よりなる容器は、強度的には充分であるものの、断熱性に乏しいために、氷水の氷が溶けるのが早くなる上、かなり重く、フォークリフト等の機械を使用するにしても、その取り扱いは容易ではない。
特に、前記の冷やし込みが完了した養殖魚等を取り出した後、使用済みの水を排出するために、例えば容器四周の一方側からフォークリフトのフォークを容器底壁部の下に差し込んで該一方側を持ち上げることにより、該底壁部の他方側の脚部端を支点にして回転させるようにして横向きに起立させ、内部の水を一気に排出することが行われている。
この際、前記のような従来の容器は、前記脚部の下面と、容器側面から続く脚部側面とが直角に交差した状態で断面が角になる稜を形成しているために、前記のように容器の一方側を持ち上げて横向きに起立させる際、内部に水が収容されていて重心が高くなっていることもあって、容器がある起立角度を超えた時に、前方(容器開口側)に倒れるように回転して容器の側面全体が勢いよく接地し、その勢いで起立した容器がぐらついたり、あるいは裏返しになるように前方へ倒れたりすることがあり、危険性を伴う作業になる。
なお、パレット一体型の容器としては、合成樹脂発泡体を主材として、底部下のパレット部に補強外皮を装設して補強したものも提案されているが(特許文献2)、容器上部には前記の補強外皮がなく、強度上の問題があって、氷水を満たして養殖まぐろ等の冷やし込みに使用する容器としての使用には適さないものである。特に、前記の冷やし込みに使用した水の排出のために容器を横向きに起立させた場合には、前記と同様の問題が生じることになる。
実開平6−32328号公報 特開2003−72754号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになしたものであり、主として養殖まぐろ等の魚類の冷やし込みに使用する容器として、使用上問題のない強度を保有し、しかも軽量で取り扱い易く、また断熱性もあり、さらに容器を横向きに起立させて使用済の水を排出する際には、従来の容器に比して安定性よく安全に起立させることができるようにした大型容器を提供するものである。
上記の課題を解決する本発明は、合成樹脂発泡体を芯材にして、少なくとも外表面を繊維強化プラスチックよりなる表皮材により包被して構成され、平面矩形の底壁部と四周の側壁とよりなる本体部の前記底壁部の下面に、縦横一方の相対向辺に両端部を臨出させた複数の凸状脚部がフォークリフトのフォーク差し込み部となる間隔をおいて設けられてなる大型容器であって、前記の相対向辺に沿う側壁外面の前記凸状脚部との対応位置に、前記凸状脚部から傾斜屈曲部を介して連続して上方に延びる凸部が設けられ、前記傾斜屈曲部の外表面が、前記凸状脚部の高さ寸法と同程度、もしくは前記高さ寸法よりやや大きい半径を持つ円弧状をなして前記凸状脚部の下面と前記凸部の外面とに同一面で連続する連続面をなし、少なくとも前記複数の各凸状脚部の下面及び該凸状脚部間の底壁部下面に、それぞれ前記表皮材の内側に沿って補強板材が装設され、容器の重心が、前記底壁部の下面付近もしくは該下面より下方側の位置に設定されてなることを特徴とするものである。
この大型容器によれば、使用上充分な表面強度や保形強度を保有し、しかも、金属材や非発泡の合成樹脂材よりなる従来の容器に比して、軽量で取り扱い易く、かつ断熱性にも優れており、魚の出荷前の冷やし込みに好適に使用することができる。
そして、前記の冷やし込みに使用した後の使用済の水を排出するために、前記相対向辺の一方側をフォークリフト等により持ち上げたとき、前記凸状脚部と側壁の凸部との間の傾斜屈曲部を支点にして回転して横向きになるように起立するが、この際、前記傾斜屈曲部の外表面が前記のように円弧状をなして前記凸状脚部の下面および前記凸部外面と同一面で連続する連続面をなしているため、前記傾斜屈曲部の外表面の傾斜に沿って緩やかにかつスムーズに起立できることになり、下側になる容器側面が勢いよく接地したりすることがない。しかも、起立状態においては、前記側壁の凸部が接地することになって、略直立状態に安定性よく保持できる。そのため、容器の前方への倒れが防止され、安全に使用済の水の排出作業を行うことができる。
特に、前記傾斜屈曲部の外表面が、前記凸状脚部の高さ寸法と同程度、もしくは前記高さ寸法よりやや大きい半径を持つ円弧状をなして、前記凸状脚部の下面と前記凸部の外面とに同一面で連続していることにより、前記凸部の外面と凸状脚部の下面とが、角度のついた折れ曲がりや段差を殆どあるいは全く生じないで曲面で連続することになり、前記のようにスムーズに起立できるばかりか、起立する容器の水平面に対する起立角度が大きくなるのに従って、前記の支点となる接地点が前記傾斜屈曲部の円弧状の外表面に沿って前記凸部の側に徐々に変位しながら起立できる。その上、前記接地点が側壁の凸部の側に変位することで、その起立角度がかなり大きい角度の起立状態になるまで、内容物を含む全体の重心を前記接地点よりも容器背部(底部)側に位置させておけるので、容器前方(開口側)への倒れ込みやぐらつきを抑制でき、さらに安全に作業できる。
本発明の場合は、前記のように、少なくとも前記複数の各凸状脚部の下面及び該凸状脚部間の底壁部下面に、前記表皮材の内側に沿って補強板材が装設されているので、前記底壁部の下面や前記凸状脚部の下面を前記補強板材により外面を補強でき、凹凸のある地面に設置した場合の凸状脚部の損傷や、フォークリフトによる起立作業時の底壁部の損傷を防止できることになる。
その上、前記補強材板による重量の増加により、前記のように容器の重心を前記底壁部の下面付近もしくは該下面より下方側の位置に設定しておくことができるので、前記底壁部を水平面に対し略垂直の状態に起立させた場合にも、前記重心が前記底壁部下面もしくは該下面より凸状脚部側に位置することにより、容器の前方への倒れ込みを防止できる。
前記大型容器は、前記底壁部の下面において、前記凸状脚部が長辺に沿う方向の中央部と両側部とに間隔をおいて設けられ、各凸状脚部間が前記長辺側に開口するフォークリフトのフォーク差し込み部として形成されてなる。これにより、前記大型容器の移動や起立作業をフォークリフトにより行える。
上記したように本発明の大型容器によれば、従来の金属材や非発泡の合成樹脂材よりなる容器に比して、軽量で取り扱い容易でありながら、表面強度や保形強度が高くて断熱性もあり、養殖まぐろ等の魚類の出荷前の氷水による冷却(冷やし込み)に好適に使用できる。
しかも、前記の冷却に使用した場合において、使用済の水を排出するために、該容器を一側部から持ち上げて横向きに起立させる際、底壁部下面の凸状脚部と側壁の凸部との連続部分である傾斜屈曲部により緩やかにスムーズに起立させることができ、容器前方(開口側)への倒れ込みや、容器側面が勢いよく接地するのを防止でき、安全に作業できる。
次に本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は本発明に係る大型容器の実施例を示す容器本体と蓋体とを分離した一部切欠斜視図である。図2は容器本体の平面図、図3は容器本体の底面図、図4は容器本体と蓋体の正面図、図5は容器本体と蓋体の側面図である。図6及び図7はそれぞれ図4のVI−VI線及びVII−VII線の断面図、図8は図5のVIII−VIII線の断面図であり、図9は凸状脚部と側壁の補強用凸部との連続部分の拡大断面図である。
図示する実施例は、養殖まぐろの出荷前の冷却(冷やし込み)に使用する容器の例を示している。図において、1は本発明に係る大型容器を構成する容器本体、2は前記容器本体1に被嵌自在な蓋体を示しており、いずれも後述するように、全体が合成樹脂発泡体を芯材Aにして、その少なくとも外表面、好ましくは図のように全表面を繊維強化プラスチックの表皮体Bにより包被して構成されている。
前記容器本体1は、平面矩形の底壁部3と四周の側壁4,5,6,7とにより本体部が形成されて、上方に開口する容器形状をなしている。8は前記容器本体1の側壁上端の開口端部を示し、9は開口端部8の外周に設けられた凸縁部である。
前記容器本体1の底壁部3の下面には、該容器本体1の縦横一方の相対向辺、好ましくは図のように長辺側に両端部を臨出させた複数の凸状脚部13が設けられている。図の場合は、容器本体1の長辺に沿う方向の中央部と両側部との3個所に所要の間隔をおいて、短辺と平行方向に延びる三つの凸状脚部13が設けられ、各凸状脚部13,13間が前記両長辺側に開口するフォークリフトのフォーク差し込み部12として形成されている。
また、前記各側壁4,5,6,7の外側面には、それぞれ、前記凸縁部9と同程度の突出高さで縦方向(高さ方向)に延びる補強用の凸部14,15,16,17が設けられている。このうち、相対向する長辺側の両側壁4,6における前記凸部14,16は、該容器本体1を横向きに起立させた場合の接地用を兼ねており、前記凸状脚部13との対応位置に設けられ、該凸状脚部13の端部から傾斜屈曲部18を介して連続して該凸状脚部13と同幅で上方の前記凸縁部9まで延びている。この傾斜屈曲部18の外表面18aは前記凸状脚部13の下面及び前記凸部14,16の外面との連続面をなしている。起立時の接地面となる前記凸部14,16の外面は、起立時の安定性を確保するために底壁部3に対し略直角をなしている。
図示する実施例において、前記各凸部14,16の下端部と前記各凸状脚部13の端部との連続部分である前記傾斜屈曲部18の外表面18aは、比較的大きい半径の円弧状をなして、前記凸状脚部13の下面及び前記両凸部14,16の外面に略同一面で連続している。前記傾斜屈曲部18の外表面18aは、必ずしも図のような単一の半径による円弧状の曲面をなすものには限らず、例えば、前記凸状脚部13及び前記両凸部14,16への連続側ほど半径が漸次大きくなる場合、あるいは小さくなる場合もある。
実施上は、前記外表面18aを、前記凸状脚部13の高さ寸法と同程度、もしくは同高さ寸法よりやや大きい半径を持つ円弧状にして、前記凸状脚部13の下面及び前記両凸部14,16の外面と、角度のついた折れ曲がりや段差を殆どあるいは全く生じさせずに同一面で連続させるのが好ましい。前記外表面18aが前記凸状脚部13の高さ寸法より大きい半径の円弧状をなす場合は、前記凸状脚部13の下面及び前記両凸部14,16の外面への連続部分で曲率を漸次小さくするように変化させて、折れ曲がりを生じさせずに連続させるのがよい。
前記容器本体1は、少なくとも前記複数の各凸状脚部13の下面及び該凸状脚部13,13間の底壁部3の下面に、それぞれ前記表皮材Bの内側に沿って、ベニヤ板等の木材製の板材あるい鉄板等の金属板よりなる補強板材20が装設されて補強されている。これにより、各凸状脚部13の下面及び該凸状脚部13,13間の底壁部3の下面の損傷を防止できることになる。図の場合は、横向きの起立時に接地面となる前記両側壁4,6の凸部14,16の外面にも、前記表皮材Bの内側に沿って前記同様の補強板材20が装設されて補強されている。
前記の補強板材20の厚みや配置は、重量増や補強の効果等を考慮して適宜設定できるが、例えばベニヤ板の場合は10mm前後のものが使用される。また、前記底壁部3の下面における四隅部を含む、両側の凸状脚部13よりも短辺側の部分にも、前記同様に補強板材を装設することができる。
前記容器本体1は、その重心Gが前記底壁部3の下面もしくは該下面よりやや下方側の位置に設定するのが、容器一方側を持ち上げて起立させた場合の安定性の点からは好ましい。前記のように補強板材20を装設した場合、前記底壁部3や前記凸状脚部13側の重量を増加させることができ、前記重心Gを前記底壁部3の下面もしくは該下面より下方側に位置させ易くなる。もちろん、他の手段や形態により、前記重心Gの位置を前記のように設定することもできる。
図中の符号21は前記底壁部3の四隅部の少なくとも1個所(図の場合は4個所)に設けた排水口であり、通常の使用時は栓をしておき、排水等の必要時にのみ栓を開けるように設けられる。符号22は前記底壁部3の下面における対角位置の二つの隅部近傍と、短辺側の中央部とに下方向きに突設して設けられた環状の係止部材であり、チェーンブロックやクレーン等のフックを係止できるように設けられている。
また、前記蓋体2は、その周縁部2aを前記開口端部8上に載接した状態で下面内方部2bを前記容器本体1の開口部に嵌合できるように形成されている。上面には短辺側の端部近傍に吊り下げ用の係止パイプ23が設けられている。
なお、本発明が対象とする大型容器は、容量が1500〜2000リットルあるいはそれ以上にもなる比較的大容量の容器である。その一例を示すと、前記容器本体1の外寸が縦1700mm、横2700mm、凸状脚部を含む高さ500mmの容器であり、前記凸状脚部13の高さは約100mmである。このような寸法の容器本体1の前記底壁部3の芯材Aの厚みは70mm、各側壁4,5,6,7の芯材Aの厚みは約50mmである。また、前記蓋体2の芯材Aの厚みは約40mmである。もちろん、前記容器のサイズや厚み等は使用態様に応じて適宜設定できる。
前記の容器本体1及び蓋体2の芯材Aに使用する合成樹脂発泡体としては、ポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系樹脂及びオレフィンを主体とする共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、並びにこれらの混合樹脂等、各種の熱可塑性樹脂の発泡体、特には発泡ビーズ成型の発泡体が好適に用いられる。
中でも、ポリオレフィン系樹脂の粒子にスチレン系単量体を含浸重合して得られた、スチレン改質ポリオレフィン系樹脂の発泡ビーズは、同じ発泡倍率のポリプロピレン樹脂の発泡ビーズに比べて、強度があって割れ難く、また全体的な寸法収縮率も小さく、精度よく成形できること、さらにはポリスチレン樹脂の発泡ビーズを使用する場合に比べて、こすれによる粉が発生し難いことから、特に好適に用いられる。特にはスチレン改質ポリエチレン系樹脂の発泡ビーズが好ましく用いられる。スチレン成分とエチレン成分の重量比は、7:3〜4:6の範囲が好ましい。
前記の合成樹脂発泡体は、耐圧強度や断熱性あるいは軽量性等の点から、その発泡倍率が15〜40倍の範囲のものが好適に用いられるが、もちろん前記範囲外のものを使用することもできる。
前記の芯材Aに使用する合成樹脂発泡体は、通常、上記した容器本体1や蓋体2の大きさや形状に応じて、例えば、前記容器本体1については、底壁部3、四周の各側壁4,5,6,7、凸状脚部13、凸部14,15,16,17、及び側壁同士が交差連続するコーナー部、さらには前記凸状脚部13と前記凸部14,16との間の傾斜屈曲部18等の必要部位毎に、それぞれの形状に対応する一つもしくは複数のパネル状やブロック状の必要なピースに分割して形成しておき、これらの各ピースを接着手段等より接合して容器本体1の形状に組み立て構成する。前記各ピースは、合成樹脂発泡体の大きなブロックからパネル状にスライスしたり、切り出して形成することも、また型成形により形成することもできる。前記蓋体2についても、芯材Aとなる合成樹脂発泡体については、複数のパネル状やブロック状に形成したピースを接合して構成する。
なお、前記補強板材20を装設する場合は、前記芯材Aの各ピースによる組み立て後に、該芯材Aの所定の個所の表面に接着手段等により貼り付けるか、あるいは前記芯材Aの組み立てまでに、それぞれの個所に対応するピースの表面に貼り付けておく。
また、前記の芯材Aを包被する繊維強化プラスチックよりなる表皮材Bは、例えばフェノール樹脂やエポキシ樹脂あるいはポリウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂を、ガラス繊維や炭素繊維等の繊維により強化したガラス繊維強化プラスチックや炭素繊維強化プラスチック等よりなるもので、防水性があってかなり強度の高いものである。この繊維強化プラスチックは、一般の繊維強化プラスチックの積層形成と同様の方法により、前記の合成樹脂発泡体の芯材Aの各ピースを所定の容器形状に組み立てた後、その芯材Aの少なくとも容器外表面、前記補強板材20を装設する場合には該補強板材20を含めた外表面を包被するように積層される。
すなわち、例えば前記のように組み立てた芯材Aの容器内外の全表面に、前記ガラス繊維等よりなる厚み0.5〜1.0mm程度の薄い不織布を貼り付け、その上から、前記樹脂素材、例えばフェノール樹脂をすり込むように塗装し乾燥することを、複数回繰り返して、芯材Aの全表面を包皮するように複数層(例えば3層)を積層し、表皮材Bを形成する。これにより、複数のピースからなる合成樹脂発泡体の芯材Aを包被して一体化できる。この繊維強化プラスチックよりなる表皮材Bの厚みは、強度や保形性を考慮して適宜設定できるが、通常は3〜7mm、好ましく5mm前後である。
前記底壁部3の排水口21については、前記表皮材Bの硬化後に、所定の個所に貫通孔をあけて、合成樹脂製や金属製の排水口部材を液密に取着する。また、前記係止部材22についても、前記表皮材Bの硬化後に固定する。
また、蓋体2についても、上記の容器本体1と同様に、合成樹脂発泡体の芯材Aの表面に繊維強化プラスチックの表皮材Bを積層することができる。
上記の構成よりなる本発明の大型容器は、例えば、養殖まぐろ等の各種の養殖魚あるいは陸揚げされた魚の出荷前の冷やし込みに使用する。すなわち、容器本体1内に氷水を満たし、この氷水の中に養殖まぐろ等の魚を漬け込んで所定の時間保持することにより冷やし込みを行う。
この使用において、本発明の容器は、合成樹脂発泡体を芯材Aにして、その少なくとも外表面を強度の高い繊維強化プラスチックの表皮材Bで包被した構成よりなるため、かなり大容量の大型容器ではあっても、金属材や非発泡の合成樹脂材よりなる従来の容器に比して軽量で取り扱い易く、フォークリフト等を使用した移動等も容易である。しかも、前記表皮材Bにより、充分な表面強度や保形強度を保有し、また、断熱性にも優れていることもあって、前記の冷やし込みに好適に使用できる。
そして、前記の冷やし込みに使用した後の使用済の水を排出するために、図10のように、凸状脚部13に連続する凸部14,16が存する長辺側の両側壁4,6の一方、例えば側壁4を下にするように容器本体1の他方の側壁6の側をフォークリフト等により持ち上げたとき、前記凸状脚部13と前記側壁4の凸部14との連続部分である傾斜屈曲部18の外表面18aにおける接地点Pを支点にして容器本体1が横向きになるように回転して起立するが、この際、前記外表面18aが円弧状をなして前記凸状脚部13の下面及び前記凸部14の外面と同一面で連続する連続面をなしているため、容器本体1は前記外表面18aの傾斜に沿って緩やかにかつスムーズに起立でき、かつ前記側壁4の凸部14を接地面にして安定性よく起立状態に保持できる。
特に、前記傾斜屈曲部18の外表面18aが、図のような円弧状をなしていることで、前記傾斜屈曲部18の外表面18aにおける接地点Pを支点に起立する前記容器本体1の水平面に対する起立角度αが大きくなるのに従って、前記接地点Pが円弧状の外表面18aに沿って前記凸部14の側に徐々に変位しながら(図10の鎖線参照)、比較的スムーズに起立できる。その上、前記の起立角度αがかなり大きい角度の起立状態になるまで、内容物である水を含む全体の重心が前記接地点Pよりも底壁部3の側に保持されることになって、容器本体1の側壁4の外面が勢いよく接地したり、ぐらついたり、前方へ倒れたりすることがない。それゆえ、安全に使用済の水の排出作業を行うことができる。
さらに、図示するように、凸状脚部13の下面及び該凸状脚部13,13間の底壁部3の下面の表皮材Bの内側に沿って補強板材20が装設されて、容器の重心Gが前記底壁部3の下面付近もしくは該下面より下方側の位置にあることにより、容器本体1が略直立状態になっても前記重心Gが円弧状の外表面18aに沿って凸部14の側に変位する前記接地点Pよりも底壁部3下面もしくは該下面より凸状脚部13側に位置することになって、容器の前方への倒れ込みを確実に防止でき、さらに安全に作業できる。また、前記補強板材20により、フォークリフトによる前記起立作業時に、フォークリフトのフォークFが当接する底壁部3の下面を保護でき、損傷を防止できる。
なお、本発明の大型容器としては、容器本体1に被嵌自在な蓋体2を組み合わせた容器のみでなく、蓋体を省略した容器本体1のみよりなる容器においても、上記と同様に実施できることは言うまでもない。
本発明の大型容器は、養殖まぐろ等の養殖魚(畜養魚を含む)や漁船から陸揚げした魚の出荷前の冷却(冷やし込み)に好適に使用でき、さらに出荷される魚類の一時的な保存用や水槽の代用にも好適に使用できる。
本発明に係る大型容器の実施例を示す容器本体と蓋体とを分離した一部切欠斜視図である。 容器本体の平面図である。 容器本体の底面図である。 容器本体と蓋体の正面図である。 容器本体と蓋体の側面図である。 図4のVI−VI線の断面図である。 図4のVII−VII線の断面図 図5のVIII−VIII線の断面図である。 凸状脚部と側壁の補強用凸部との連続部分の拡大断面図である。 起立状態の説明図である。
符号の説明
1…容器本体、2…蓋体、2a…周縁部、2b…下面内方部、3…底壁部、4,5,6,7…四周の側壁、8…開口端部、9…凸縁部、12…フォーク差し込み部、13…凸状脚部、14,15,16,17…補強用の凸部、18…傾斜屈曲部、18a…外表面、20…補強板材、21…排水口、22…係止部材、A…芯材、B…表皮材、G…重心、P…接地点、α…起立角度。

Claims (2)

  1. 合成樹脂発泡体を芯材にして、少なくとも外表面を繊維強化プラスチックよりなる表皮材により包被して構成され、平面矩形の底壁部と四周の側壁とよりなる本体部の前記底壁部の下面に、縦横一方の相対向辺に両端部を臨出させた複数の凸状脚部がフォークリフトのフォーク差し込み部となる間隔をおいて設けられてなる大型容器であって、
    前記の相対向辺に沿う側壁外面の前記凸状脚部との対応位置に、前記凸状脚部から傾斜屈曲部を介して連続して上方に延びる凸部が設けられ、前記傾斜屈曲部の外表面が、前記凸状脚部の高さ寸法と同程度、もしくは前記高さ寸法よりやや大きい半径を持つ円弧状をなして前記凸状脚部の下面と前記凸部の外面とに同一面で連続する連続面をなし、少なくとも前記複数の各凸状脚部の下面及び該凸状脚部間の底壁部下面に、それぞれ前記表皮材の内側に沿って補強板材が装設され、容器の重心が、前記底壁部の下面付近もしくは該下面より下方側の位置に設定されてなることを特徴とする大型容器。
  2. 前記底壁部の下面において、前記凸状脚部が長辺に沿う方向の中央部と両側部とに間隔をおいて設けられ、各凸状脚部間が前記長辺側に開口するフォークリフトのフォーク差し込み部として形成されてなる請求項1に記載の大型容器。
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