JPH0136752Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は各種運搬物を例えば車両や船舶等に
積載して運送するときに運搬物を乗置するために
適用され、金属材、紙材、合成樹脂材等で形成さ
れた平パレツトに関する。

（従来の技術） 従来の二方差し型の平パレツトは適数個の上板
と支え桁とが格子状に固着されてフオークリフト
のフオークを支え桁に沿つて両側から挿入しうる
ように形成されていた。

（考案が解決しようとする問題点） 上記平パレツトの場合にはその一端側をフオー
クリフトで持上げ、他方側を接地させた状態で平
パレツトをフオークリフトで前進若しくは後退さ
せたときに各支え桁の接地側エツジに線接触した
路面がこのエツジで削られて損傷したり、平パレ
ツトを円滑に摺動しえない問題点があつた。

本考案の目的は上記問題点を解消した平パレツ
トを提供することである。

（問題点を解決するための手段） 本考案はパレツト体に対し並行状に配列された
各支え桁の各先端部にはパレツト体を前記支え桁
の長手方向へ一端部が接地した傾斜状態で移動さ
せるときに前記各支え桁の接地側端部の摺動抵抗
を低減するために先端付近が上方へ湾曲された摺
接片をそれぞれ一体状に形成した平パレツトを要
旨とするものである。

（作用） 本考案の平パレツトはパレツト体の上板の下面
に並列された各支え桁の底板の各先端部にそれぞ
れ凹曲面状の摺接片を形成し、パレツト体を支え
桁の長手方向へ傾斜させた状態で移動させるとき
のパレツト体の路面との摺動抵抗を減殺してパレ
ツト体を滑動させるように構成したものである。

（実施例） 次に、本考案の実施例を図面にしたがつて説明
する。

各種運搬物を乗置するために、金属材、紙材、
合成樹脂材等で形成された二方差し型の平パレツ
トＰにおいて、パレツト体１はその上部に対し並
行状に横置された上板２〜２と、各上板２の図示
左端部、中央部および右端部の下面に対しそれぞ
れ直交状に固着されて並行状に配列された支え桁
３〜３とが格子状に組付けられて形成されてい
る。そして、各上板２はそれぞれ縦断面ほぼ波形
状の帯板材で形成される一方、各支え桁３はそれ
ぞれ両側板３ａ，３ａと底板３ｂとが連接されて
縦断面ほぼ〓型状に形成され、パレツト体１の両
端に配設された支え桁３の内側板３ａの上端部、
および中央部の支え桁３の上端部はそれぞれ外方
へ曲折されて上板２の下面に固着され、また、両
端の支え桁３の外側板３ｂの上端部付近は各上板
２の端部付近を被覆するために断面コ型状に曲折
されて上板２の端部に固着されている。そして、
フオークリフトのフオークを上板２と路面Ｒとの
間に対し支え桁３の長手方向に沿つてパレツト体
１の両側から挿通することができる。

両側の支え桁３を補強するために各上板２と両
端の支え桁３との交差部で支え桁３内に立設され
た補強片４〜４は横断面がほぼ〓型状に形成され
て支え桁３に固着され、その下端中央部には水抜
き孔４ａがそれぞれ開設されている。

パレツト体１上の運搬物の移動を阻止するため
に平面Ｌ型状に曲折された１対のストツパ５，５
はパレツト体１の上面で相対向するコーナー部に
突設され、上板２の端部上面と、支え桁３の外側
板３ａの端部上面とにわたつて固着されている。

各支え桁３の底板３ｂの両先端部に対しそれぞ
れ一体状に湾曲形成された摺接片６〜６はパレツ
ト体１のフオーク挿通方向側の一端部をフオーク
で持上げかつ他端部を路面Ｒに接地させた状態で
パレツト体１を支え桁３の長手方向へ移動させる
ときに路面Ｒに対する各支え桁３の底板３ｂの各
接地側端部の摺動抵抗を低減してパレツト体１を
滑動させるためにそれぞれ先端付近が上方へ湾曲
されて凹曲面状に形成され、本例では支え桁３の
両側板３ａの先端部の下端付近をそれぞれ内側へ
若干曲折し、この両曲折部７間の底板３ｂの先端
付近を上方へ湾曲して一体状に形成され、両側板
３ａの先端縁と摺接片６の先端縁とはほぼ整合さ
れている。なお、断面円弧状の帯板材を底板３ｂ
の先端に固着して摺接片６を形成してもよい。

続いて、上記した構成をもつ実施例の作用と効
果を説明する。

さて、本例ではパレツト体１の各上板２の下面
に対し平行状に固着された各支え桁３の底板３ｂ
の各先端部にはパレツト体１を支え桁３の長手方
向へ一端部が接地した傾斜状態で移動させるとき
に各支え桁３の接地側端部の路面Ｒに対する摺動
抵抗を低減してパレツト体１を滑動させるために
先端付近が上方へ湾曲された摺接片６をそれぞれ
一体状に形成してある。

このため、パレツト体１の一端側からフオーク
Ｆを若干差込んで持上げかつパレツト体１の他端
側を路面Ｒに接地させた傾斜状態でパレツト体１
を移動させるときに、各支え桁３と路面Ｒとが面
接触して両者の接触面積を拡大させることがで
き、路面Ｒが各支え桁３の端縁で削られて損傷さ
れる不具合を排除して路面Ｒを保護しかつパレツ
ト体１を滑動させることができる。

また、パレツト体１の摺動抵抗が低減して摺動
時の支え桁３の変形や損耗が抑制され、パレツト
体１の耐久性能を良化することができる。

（考案の効果） すなわち、本考案はパレツト体に対し並行状に
配列された各支え桁の各先端部にはパレツト体を
前記支え桁の長手方向へ一端部が接地した傾斜状
態で移動させるときに前記各支え桁の接地側端部
の摺動抵抗を低減するために先端付近が上方へ湾
曲された摺接片をそれぞれ一体状に形成したこと
によつて、パレツト体を傾斜状態で移動させると
きの移動動作を円滑化して路面を保護し、また、
パレツト体の耐久性能を高めうる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は要部の斜視図、第２図は平パレツトの平面図、
第３図は同じく正面図、第４図は要部の拡大斜視
図、第５図は第４図のＸ−Ｘ線断面図である。 １……パレツト体、２……上板、３……支え
桁、３ｂ……底板、６……摺接片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パレツト体に対し並行状に配列された各支え桁
   の各先端部にはパレツト体を前記支え桁の長手方
   向へ一端部が接地した傾斜状態で移動させるとき
   に前記各支え桁の接地側端部の摺動抵抗を低減す
   るために先端付近が上方へ湾曲された摺接片をそ
   れぞれ一体状に形成したことを特徴とする平パレ
   ツト。