JPH0113076Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ 本考案は金属製平パレツトに関する。

［考案の技術的背景とその問題点］ 被載置物、特に包装物の搬送、保管にはたとえ
ばフオークリフトあるいはハンドリフト等のフオ
ーク差しの容易な平パレツトが使用されている。
従来、平パレツトとして木製のものが使用されて
いるが、コストの上昇、短寿命である等の理由に
より近時鉄製の平パレツトが使用されるようにな
つてきた。たとえば一例として、実公昭48−2838
号の考案があげられる。

この考案は鋼製平パレツトの上面板として台形
の三辺をなすようなコ状形状が連続する形に屈折
形成されてなり、その脚杆として台形の三辺をな
すように屈折形成された部材を、上面板の凹凸が
連続する方向と直交するように配置されてなるも
のである。しかし、このような従来の鋼製平パレ
ツトは、次のような欠点を有している。

フオーク挿入口を構成する側辺５の底部が突
出しているためフオーク挿入時、ぶつかる可能
性が高い。

上面板を構成するコ状屈折成形体の凹凸部の
幅が大となり、積載物が滑り易い。

上面板が全面に亘り配置されるため、重量が
嵩み取り扱いが不便である。

上面板の成形に使用する型が大形となり、型
代が高価となる。

［考案の目的］ 本考案は上記事情にもとづきなされたもので、
パレツト自体は強度に優れると共にフオークの差
し込みを容易にするとともに溶接が容易かつ強固
に行なわれる構造とした金属製平パレツトを提供
することを目的とする。

［考案の概要］ 長手方向に沿つて複数条の凹溝が成形された金
属板体および該金属板体を上下方向に所定間隔を
おいて溶着保持する複数の桁部材により構成され
た横部材と、長手方向に沿つて複数条の凹溝が成
形された金属板体からなりかつ水平方向に所定間
隔をおいて横部材に横架溶着された縦部材とを具
備し、桁部材間のフオーク差し込み部の縦部材最
端縁の凸部の側壁部にフオーク案内用折り曲げ部
を設けたことを特徴とする金属製平パレツトにあ
る。

［考案の実施例］ 以下、本考案の詳細を第１の実施例について第
１図ないし第５図を参照して説明する。２は金属
製平パレツト１の桁部材で、これら桁部材２，２
間をフオークリフトのフオーク３差し込み部とし
ている。４は桁部材２，２の上面に配設された金
属板体で、幅方向の断面形状を両端に凸部を有す
る波形状とした長方形状とし、これら縦部材４ａ
および横部材４ｂとしてそれぞれ直行するように
組合わせて形成されている。５は縦部材２の下面
に配設された金属板体で、上記同様に縦部材５ａ
および横部材５ｂの組合わせからなる。６，６は
フオーク３の差し込み案内用折り曲げ部で、たと
えば最外端部縦部材４ａの最外縁部にはその側壁
部４ｃの頂部より直線的にそれぞれ内方へ傾斜す
る傾斜状に設けられている。また、折り曲げ部
６，６は側壁部４ｃの頂部より直線的に設けた
が、これに限定されることなく第５図示のように
頂部４ｃ，５ｃまたは途中からわん曲状に形成し
た折り曲げ部６′，６′であつてもよい。

上述した折り曲げ部６の形成によりフオーク３
の差し込み部は実質的に側壁部４ｃを加えたもの
となり、フオーク３が側壁部４ｃに当接しても折
り曲げ部６に沿つて移動して差し込まれることと
なる。したがつて、従来のようにフオーク３の位
置により側壁部４ｃが変形することなく、フオー
ク３の位置決めを容易にすることができる。

第６図ないし第８図は本考案の第２の実施例を
示すもので、たとえば桁部材１に嵌合固定する横
部材４ｂの両端における両端凸部の側壁縁部に内
側へＵ字状に折り返してなる折り曲げ部７を設け
たもので、これにより桁部材１と金属板体４とを
溶接などの手段で一体化する場合、組立てがきわ
めて強固となり、また折り曲げ部７が補強部とし
て作用するのでフオーク３などの当接によつても
変形することがない。

なお、前記フオーク案内用の傾斜状折り曲げ部
６，６と併用すればより一層縁部が強化されてフ
オーク３の良好な差し込みを可能とすることがで
きる。

［考案の効果］ 本考案は以上詳述したようにフオーク差し込み
部を形成する桁部材とこの桁部材の上下面に配設
され複数条の凹溝が形成された金属板体とを備
え、この金属板体を直交状に組合わせかつその縁
部にフオーク案内の折り曲げ部を設けた金属製平
パレツトであるから、パレツト自体は強度に優れ
ると共に溶接し易く、必要に応じフオーク差し込
み部の横部材内縁部に補強用の折り曲げ部を設け
ることにより縁部が強化される利点をも有する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図は第１の実
施例を示す斜視図、第２図は同じく縦部材とフオ
ークとの関係説明図、第３図ないし第５図は同じ
く各種折り曲げ部の概略説明図、第６図ないし第
８図は第２の実施例を示し第６図は一部切欠斜視
図、第７図は桁部材の斜視図、第８図は金属製平
パレツトの要部分解図である。 １……金属製平パレツト、２……桁部材、３…
…フオーク、４……上面金属板体、４ａ……縦部
材、４ｂ……横部材、５……下面金属部材、５ａ
……縦部材、５ｂ……横部材、６，６′，７……
折り曲げ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 長手方向に沿つて複数条の凹溝が成形された
   金属板体および該金属板体を上下方向に所定間
   隔をおいて溶着保持する複数の桁部材により構
   成された横部材と、長手方向に沿つて複数条の
   凹溝が成形された金属板体からなりかつ水平方
   向に所定間隔をおいて横部材に横架溶着された
   縦部材とを具備し、桁部材間のフオーク差し込
   み部の縦部材最端縁の凸部の側壁部にフオーク
   案内用折り曲げ部を設けたことを特徴とする金
   属製平パレツト。 (2) 折り曲げ部は部材縁部の側壁部頂部または途
   中から直線的に設けられていることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の金属製
   平パレツト。 (3) 折り曲げ部は部材縁部の側壁部頂部または途
   中からわん曲状に設けられていることを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載の金属
   製平パレツト。