JPH072229U - 厚紙製パレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 上板と下板と、これら上板と下板とを連結す
る複数列の脚柱とからなり、これらはいずれも段ボール
や厚紙からなるパレットの側端の部分の上板や下板の歪
みの防止。 【構成】 上板と下板と、これら上板と下板とを連結す
る複数列の脚柱とからなり、いずれも厚紙からなるパレ
ットにおいて上板と下板とのうちの１枚をパレットの巾
より大きい巾の板とし、この広巾部分を側壁片と接続片
とに区分し、これらを折り曲げて接続片を他の１枚に接
続した厚紙製パレット。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は厚紙や段ボール等によって作成された荷物積載のためのパレットに 関する。

【０００２】

【従来の技術】

厚紙又は段ボール等によって作成された荷物積載のためのパレットは例えば実 公昭５２−１８５２５号公報等によって知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この公報に示された厚紙製のパレットをはじめとして他の厚紙製パレットにし ても、上板と下板とを連結するのは中空円筒の脚柱を用いるものが多く、この脚 柱はパレットに、ほゞ一定間隔で複数列に配設されている。この脚柱と脚柱との 列の間には、フォークリフトの爪が挿入される間隔となっているが、これら脚柱 のうちパレットの最も外側に位置するものであってもパレットの端部よりは内側 に設けられていることから、荷物を積載した時、パレットの板の端部に歪みが生 じ易く、このためパレットを積み重ねた時、パレットが傾き易くなって荷物の崩 落を招きかねない。すなわち、１つのパレット上に積まれた時にはパレットの上 板が歪み易くなり、このため荷物が崩れ易くなり、また２つ以上のパレットが積 み重ねられた時には、パレットの上板か下板の一方が、また上板と下板との両方 が歪み易くなって、パレット上の荷物や、場合によってはパレットと共に崩れ易 くなるものである。 このようなことから、この考案は、パレットの端部における上板や下板の歪み が生ずることなく積載した荷物が崩れ落ちる心配の無いパレットを提供すること を課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記した課題を達するため、この考案は、上板１と下板２と、これら上板１と 下板２との間を連結する複数列の脚柱３からなり、これらはいずれも厚紙からな るパレットにおいて、上板１又は下板２のうち１枚の板をパレットの巾よりも大 きい板とし、この板の広巾部分５を折り曲げて側壁片６と接続片７とし、この側 壁片６と接続片７とを折り曲げて接続片７を他の１枚の板に接続されている厚紙 製パレットとしたものである。

【０００５】 この考案にあっては接続片７は本来のパレットの大きさである他の一枚の板に 接するように挿入されて接続していることでよい。

【０００６】 この考案にあっては接続片７は本来のパレットの大きさである他の一枚の板に 、接着剤で接着されたり、螺子で螺着されたりする等して固着されて接続してい ることでよい。

【０００７】 この考案にあっては、側壁片６と接続片７とになる広巾部分５が形成されるは パレットとなる上板１、又は下板２のうち上板に予定される板に形成されるのが よいが、通常この種のパレットは上下対称に作成されるのが通常であるから、使 用に際しては、接続片を下方にして使用することが好ましい。

【０００８】 この考案にあっては側壁片６を接続片７とになる広巾部分５が形成されるのは パレットとなる上板１又は下板２のうちの１枚の板の相対する一対の側方であっ て、この広巾部分５である側壁片６が適用される面は、パレットのフォークリフ トの爪が挿入される面ではない方の面である。

【０００９】 この考案にあっては、接続片７を挿入した時、パレットの脚柱３より奥に入る だけの巾をとることもよく、この時、接続片７には、脚柱３に接する部位に脚柱 の形状に応じた円弧状の切欠９を形成しておくのがよい。

【００１０】 この考案にあっては、側壁片６と接続片７とによって補強されたパレットの側 方ではなく、フォークリフトの爪が挿入される側方に、脚柱３の列の間に、四角 形、台形等からなる補強体１０が挿入されもよい。

【００１１】

【作用】

この考案になるパレットに荷物を積載した時、パレットとなる上板又は下板の うちの１枚の板に形成された広巾部分からなる側壁片と接続片とによって、パレ ットの相対する一対の側方は、補強されて上板や下板に歪みが生ずることがない 。

【００１２】

【実施例】

図１はこの考案の実施の一例を示すパレットの側面図、図２はパレットの上板 又は下板うち広巾部分を形成した板を展開した平面図、図３は図１のものの平面 図であって、１はパレットの上板、２は下板、３は上板１と下板２とを連絡する 脚柱であって、いずれも、段ボールや厚紙等によって作成される。

【００１３】 従来のパレットにあっては上板１と下板２とは同形同大であって、これらを脚 柱３が連結しているが、この考案にあっては上板１と下板２とは大きさが異なっ て作成される。図においては上板１を下板２より大きくして説明するが、これは どちらが大きくされてもよい。これを図２によって説明すると、上板１は、下板 ２と同形同大の部分４の両側に広巾部分５を形成した板であり、この広巾部分５ はさらに側壁片６と接続片７とに区分される。これら上板１において同形同大の 部分４と、側壁片６と接続片７との境にあっては折筋８を設けるのがよい。

【００１４】 このような上板１を、下板２と脚柱３とでパレットにするには、種々の手段が あるが、例えば上板１の広巾部分４を折り曲げないまゝ、通常手段で下板２と、 脚柱３で連結した後、側壁片６を折り曲げ、さらに接続片７を折り曲げて下板２ に接するように挿入する。この時、接続片７に接着剤を塗布して下板２と接着し てもよい。

【００１５】 この接続片７を挿入する時、接続片７の巾が長く、接続片７を挿入した時、そ の先端が脚柱３に接する時には、接続片７に脚柱３の形状に合せた切欠９を設け てもよい。

【００１６】 また、このパレットにあっては脚柱３の列と列と間に、四角形あるいは台形等 のような形状の補強体１０を挿入してもよい。なおこの補強体１０はフォークリ フトの爪が挿入できる空間１１を有するものでなければならないし、またこれは 段ボールあるいは厚紙等で作成されるのが良いが他の材料で作成されてもよい。

【００１７】

【考案の効果】

この考案になるパレットは上板と下板と、これら上板と下板との間を脚柱で連 結したものであって、これらは段ボールあるいは厚紙等の厚紙類からなるもので あることから、パレットに配設された脚柱のうち、パレットの最も外側に位置す るものであっても、パレットの端部よりは内側に設けられていることから、荷物 を積載した時、このパレットの端部に歪みが生じ易く、このためパレット上の荷 物が傾いて崩れ落ち易くなったり、パレットを積み重ねた時、パレットが崩れた りする危険があった。このためパレットの両側に、コ字状の補強体を挿入するこ とが試みられたが、これはパレットとは別体であったため、外れ易く取扱も繁雑 であったが、この考案ではパレットを構成する上板又は下板のうちのいずれかを パレット本体の大きさよりも広い巾の広巾部分を形成してこの広巾部分を側壁片 と接続片とにし、パレットの構成する時、この広巾部分を折り曲げて、パレット の両側の端部を補強することができたから、厚紙製のパレットが荷物積載によっ て上板又は下板に歪みが生じ、このためパレット上荷物が崩れ落ちたり、パレッ トが崩れたりする心配を解消したものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施の一例を示すパレットの側面
図。

【図２】パレットの上板又は下板のうち広巾部分を形成
した板を展開した平面図。

【図３】図１のもの平面図。

【符号の説明】

１ 上板 ２ 下板 ３ 脚柱 ４ 同形同大の部分 ５ 広巾部分 ６ 側壁片 ７ 接続片 ８ 折筋 ９ 切欠 １０ 補強体 １１ 空間

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上板（１）と下板（２）と、これら上板
   （１）と下板（２）との間を連結する複数列の脚柱
   （３）とからなり、これらはいずれも厚紙からなるパレ
   ットにおいて、上板（１）又は下板（２）のうちの１枚
   の板を、パレットの巾よりも大きい巾の板とし、この広
   巾部分（５）を側壁片（６）と接続片（７）に区分し、
   この側壁片（６）と接続片（７）とを折り曲げて、接続
   片（７）を他の１枚の板に接続してなることを特徴とす
   る厚紙製パレット。
2. 【請求項２】 パレットの巾よりも大きい巾の板の広巾
   部分（５）の折り曲げられた接続片（７）は、パレット
   の巾である他の１枚の板に接するように挿入されて接続
   していることを特徴とする請求項１記載の厚紙製パレッ
   ト。
3. 【請求項３】 パレットの巾よりも大きい巾の板の広巾
   部分（５）の折り曲げられた接続片（７）は、パレット
   の巾である他の１枚の板に接着、螺着等の手段で固着さ
   れて接続していることを特徴とする請求項１記載の厚紙
   製パレット。