JPH0333640Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、フオークリフト等で持ち上げて商品
を移送する際に用いる荷台用パレツトの補強材に
関するもので、既存のパレツトに備えて使用する
ものである。

（考案が解決しようとする問題点） 従来の荷台用パレツトは堅固なものであるが、
薄肉のプラスチツク製或いは段ボール製で形成さ
れたパレツトは強度的に劣るものであつた。この
ため弱いパレツトを使用するとフオークリフトで
の持ち上げの際に撓んで荷くずれを生じることが
あるが、安価なため気軽に使用されているのが現
状である。

また、堅固なパレツトにあつても荷物の落下の
危険性があつた。

（問題点を解決するための手段〕 そこで本考案はパレツトの強度を堅固に補強し
て安価なパレツトの使用ができるようにすると共
に、堅固なパレツトでは荷くずれを防止すること
を目的とするものである。

このため本考案は、パレツトの上面に備えて用
いるもので、パレツトの上面に配置する載置板部
に起立片を直角に折曲連設すると共に、パレツト
の外周側面に当接する係止片を該起立片の外側に
接着して成り、パレツトに設けたフオーク爪の挿
通孔に連通開口する切欠部を係止片に設けたこと
を構成としている。

（作用） パレツトの上面に載置板部を載置し、さらに使
用に際しては商品を積むため載置板部によつてパ
レツトに均一に荷重がかかり、且つパレツトの撓
みが載置板部で防止されることから弱いパレツト
を持ち上げてもパレツトの撓みを防止する作用が
ある。

また載置板部に起立片が連設されて壁部の作用
を果たすため荷積みした商品の落下防止にも役立
つのである。

さらに、係止片がパレツトの外周側面に当接し
ているため起立片が補強されるのである。この
際、切欠部が欠設してあるためフオーク爪の挿通
保持を確保できるのである。

（実施例） 以下、本考案の詳細を図示実施例で説明する。

第１図に示す本例補強材Ｓは、第２図の展開状
段ボールを組み立てて成るもので、パレツトの上
面と同面積の載置板部１の両側に折目Ａを介して
起立片２を連設すると共にさらに起立片２に半切
り目Ｂを介して起立片２より大きい巾（高い）の
係止片３が連設してある。なお、係止片３には
夫々パレツトのフオーク爪の挿通孔を塞がないよ
うに逃げ用切欠部３ａが半巾で外側に開口して対
向形成してある。

そして、折目Ａを谷折りして起立片２を起立さ
せ、ついで半切り目Ｂを山折りして係止片３を起
立片２に当接させ切欠部３ａを下向きに折曲する
と共に係止片３と起立片２とを貼着して第１図の
ように成形するのである。

このように構成した本例は、第３図のようにパ
レツトＰの上面に載置板部１を載置すると共に切
欠部３ａを挿通孔Paに合わせ係止片３をパレツ
トＰの側面に当接させてパレツトＰに補強材Ｓを
備えるのである。これによりパレツトＰの外周に
起立片２が突設されるのであり、この状態で商品
を荷積みしてフオークリフトで移送すればよい。

このように本例によると、パレツトＰ上面に載
置板部１が配置されるため補強されると共に起立
片２の折曲によつて係止片３が常時内側へ付勢さ
れるため係止片３がパレツトＰの側面に押し付け
られることから起立片２が外へ撓むのを阻止され
た状態となつて補強材ＳがパレツトＰに弾着状態
で装着されるのである。したがつて一旦装着すれ
ば外そうとしない限り補強材ＳがパレツトＰから
外れることがなく装着が確保されるのである。

また、本例に第４図のような別の補強材Ｋを併
用して第３図の状態からさらに補強材Ｋを装着す
れば一層パレツトＰが補強されると共に四周に起
立片２，５が突設されて一層荷くずれの防止に役
立つのである（第６図参照）。

この補強材Ｋは第５図のような展開状段ボール
を組み立てて成るもので、載置板部４の両側に折
目Ｃを介して起立片５を連設すると共に起立片５
に半切り目Ｄを介して係止片６を連設したもので
ある。そして折目Ｃを谷折りして起立片５を折曲
すると共に半切り目Ｄを材折りして係止片６を起
立片５に貼着し第４図の組立て状態と成すのであ
る。

また、パレツトＰを段ボール製で形成し、第６
図の状態のまま商品を収容し包装箱の底材（ベー
ス）として利用することもできる。

本例は上記のように構成したが本考案において
はこれに限定されない。例えば、第７図のように
起立片７に別材の小巾で高い係止片８を貼着或い
はワイヤー止め等で接着しても良く、また第８図
のように載置板部９の四周に起立片１０，…を折
曲連設すると共に、起立片１０，…に係止片を接
着してもよい。

なお、補強材の材質は適宜であり、段ボールの
他、プラスチツク板、プラスチツク段ボール等各
種のものが使用できる。また載置板部に商品の安
定配置を図るため配置孔を形成してもよい。さら
に起立片の形状も任意であり、係止片を接着する
場合には係止片の形状及び接着手段も問わない。

（考案の効果） したがつて本考案によると、既存のパレツト上
面に載置するだけでよく、堅固でないパレツトが
載置板部で補強されると共に、起立片によつて商
品がずれ落ちることがない効果が大きく、係止片
によつて起立片が補強保持され、切欠部によつて
フオークリフトの爪によるパレツトの持ち上げを
確保できるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の斜視図、第２図は
その展開図、第３図はその使用状態の一部断面斜
視図、第４図は別例の斜視図、第５図はその展開
図、第６図は第１図の補強材と第４図の補強材と
を併用して使用した状態の一部断面斜視図、第７
図及び第８図は夫々さらに別例の斜視図である。 １，４，９：載置板部、２，５，７，１０……
起立片、３，６，８：係止片、３ａ：切欠部、
Ａ，Ｃ：折目、Ｂ，Ｄ：半切り目、Ｓ，Ｋ：補強
材、Ｐ：パレツト、Pa：挿通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パレツトの上面に備えて用いるもので、パレツ
   トの上面に配置する載置板部に起立片を直角に折
   曲連設すると共に、パレツトの外周側面に当接す
   る係止片を該起立片の外側に接着して成り、パレ
   ツトに設けたフオーク爪の挿通孔に連通開口する
   切欠部３ａを係止片に設けたことを特徴とする荷
   台用パレツト補強材。