JP2511365Y2 - 作業車両用エンジンの吸気装置 - Google Patents

作業車両用エンジンの吸気装置

Info

Publication number
JP2511365Y2
JP2511365Y2 JP8562790U JP8562790U JP2511365Y2 JP 2511365 Y2 JP2511365 Y2 JP 2511365Y2 JP 8562790 U JP8562790 U JP 8562790U JP 8562790 U JP8562790 U JP 8562790U JP 2511365 Y2 JP2511365 Y2 JP 2511365Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
driver
intake
engine
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8562790U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0442420U (ja
Inventor
恒二 末永
Original Assignee
東洋運搬機株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 東洋運搬機株式会社 filed Critical 東洋運搬機株式会社
Priority to JP8562790U priority Critical patent/JP2511365Y2/ja
Publication of JPH0442420U publication Critical patent/JPH0442420U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2511365Y2 publication Critical patent/JP2511365Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は、建設車両や農作業車両などの作業車両に搭
載したエンジンの吸気装置に関し、さらに具体的にいえ
ば、エアクリーナの空気導入口に吸気消音器を接続する
構造に関する。
《従来の技術》 近年では、騒音環境に対する意識の高まりにより、作
業車両の運転中における運転者の耳元騒音や周囲へ与え
る騒音を低減することが強く要求されるようになってき
ている。この要求を満足するため、エンジンルーム内に
吸気消音器を設け、運転騒音の主要源の一つであるエン
ジン吸気騒音を低減させることがクローズアップされて
きた。
《考案が解決しようとする課題》 ところで、吸気消音器をエンジンルーム内に追加する
と、余剰スペースの狭く限られたエンジンルームがさら
に窮屈になるため、エンジンや補機のメンテナンスが困
難になるという問題が生じてくる。この問題は、スキッ
ドステア式ローダ等の小回りが要求される小型車両で
は、もともとエンジンルームのスペースに余裕がないた
め、著しい弊害となって現われる。
本考案は、吸気消音器でエンジン吸気騒音を低減する
ことと、エンジンのメンテナンスを容易にすることと
を、両立させることを目的とする。
《課題を解決するための手段》 本考案は、上記の目的を達成するために、次のように
構成した。
(請求項1の考案) 例えば、第1図から第10図、又は第11図から第13図、
若しくは第14図と第15図に示すように、 車体(2)に運転席(8)とエンジンルーム(16)と
を並べて設け、エンジンルーム(16)にエンジン(70)
とエアクリーナ(74)とを収容し、エアクリーナ(74)
の空気導入口に吸気消音器(80)を接続した、作業車両
用エンジンの吸気装置において、 運転席(8)は、下側へ回動された運転姿勢(A)
と、上側へ回動されたメンテナンス姿勢(C)とに切換
え自在な状態で車体(2)に支持し、 エアクリーナ(74)の空気導入用の入口部(76)を車
体(2)に固定し、吸気消音器(80)を運転席(8)の
回動部分に固定し、 運転席(8)が下側の運転姿勢(A)に切換えられた
状態では、吸気消音器(80)の出口部(83)が空気導入
用の入口部(76)に気密状に連通され、 これに対して、運転席(8)が上側のメンテナンス姿
勢(C)に切換えられた状態では、吸気消音器(80)の
出口部(83)と空気導入用の入口部(76)との連通状態
が解除される、ことを特徴としている。
(請求項2の考案) 上記の請求項1の考案において、 運転席(8)を車体(2)の前寄り部分に設け、エン
ジンルーム(16)を車体(2)の後寄り部分に設け、運
転席(8)は、前下側へ回動された運転姿勢(A)と後
上側へ回動されたメンテナンス姿勢(C)とに切換え自
在に車体(2)に支持し、 エンジンルーム(16)の前面側に形成した前メンテナ
ンス開口(64)を運転席(8)の後面部材(32)で開閉
自在に覆い、後面部材(32)に吸気消音器(80)の出口
部(83)を設けた。
(請求項3の考案) 上記の請求項2の考案において、 エンジンルーム(16)の上面側に上メンテナンス開口
(54)を形成するとともに後面側に後メンテナンス開口
(48)を形成し、 上メンテナンス開口(54)を上カバー部材(55)で開
閉自在に覆うととともに、後メンテナンス開口(48)を
後カバー部材(49)で開閉自在に覆った。
(請求項4の考案) 上記の請求項2又は3の考案において、第1図から第
10図、又は第11図から第13図に示すように、 吸気消音器(80)(380)の消音室(81)(381)を運
転席(8)(308)の後下部に設けた。
(請求項5の考案) 請求項2又は3の考案において、第14図と第15図に示
すように、 吸気消音器(480)の消音室(481)を運転席(408)
の後上部に設けた。
(請求項6の考案) 請求項4又は5の考案において、第13図に示すよう
に、 吸気消音器(380)の消音室(381)に吸気用のバッフ
ルプレート(385)を設けた。
《実施例》 以下、本考案の実施例を図面により説明する。
(第1実施例) 第1図から第10図は、本考案の第1実施例を示してい
る。
この実施例では、スキッドステア式の作業車両に本考
案を適用したものを例示してある。
まず、第2図から第4図で作業車両の外観の構成を説
明する。
この作業車両1は、車体2を前輪3・3と後輪4・4
とで支持してなる。図中の符号Fと符号Bとは作業車両
1の前側と後側をそれぞれ示し、符号Lと符号Rとは、
作業車両1の前進方向の左側と右側をそれぞれ示してい
る。
車体2は、前後方向へ延びる左右一対のメインフレー
ム6・6と各メインフレーム6の後ろ寄り部から上向き
に突設したブーム支持用フレーム7とを備えている(第
10図参照)。車体2の前部寄りで両メインフレーム6・
6の間の空間に、運転席8が配置される。この運転席8
は、運転者用シート9をヘッドガード10で覆ってなる。
ヘッドガード10は、左右のガード部材11・11と天井部材
12とを備え、前側の全部と後側の上部とが開放されると
ともに、各ガード部材11の各窓13を金網14で覆ってな
る。車体2の後部寄りには、エンジンルーム16(ここで
は図示せず)が、両メインフレーム6の各後部の間の空
間と両ブーム支持用フレーム7の間の空間とにわたって
形成される。このエンジンルーム16は、メンテナンス時
には、後カバー部材49と上カバー部材55を開くとともに
運転席8を後上側のメンテナンス姿勢へ回動することに
より、エンジンルーム内の各種機器に容易にアクセスで
きるようになっている。
油圧作業装置20は、次のようになっている。ブーム21
は、その後部が各ブーム支持用フレーム7の上部に枢支
ピン22で支持されて、ブーム回動用油圧シリンダ23で上
下方向へ回動操作される。作業用アタッチメントである
バケット24は、ブーム21の前部に枢支ピン25で支持され
て、バケット回動用油圧シリンダ26で上下方向へ回動操
作される。これにより、バケットは24は、車体2の前外
側空間に突出された状態で車体2に支持される。
次に、第1図と第5図から第10図で、運転席8の構造
と車体2の内部構造とを説明する。
第1図と第9図の各側面図に示すように、運転席8
は、下面プレート31aを有する下面部材31と逆L字状の
後面プレート32aを有する後面部材32とを左右のガード
部材11・11の間に固定してなり、下面プレート31aの上
面に前記シート9を固定してある。その運転席8は、後
部の被枢支部分33が枢支ピン34を介して車体2に上下回
動自在に支持されており、前下側へ回動されて固定具36
で車体2に固定された運転姿勢A(第1図参照)と、固
定具36の固定状態を解除して後上側へ回動されたメンテ
ナンス姿勢C(第9図参照)とに切換え自在になってい
る。メンテナンス姿勢Cへ切換えられた状態は、ガスシ
リンダ37の伸長力で保持される。
同上の第1図・第9図および第10図を基本にしなが
ら、第5図・第6図・第7図の各図を参照して説明する
と、エンジンルーム16を外部空間から区画するエンジン
ルーム壁40は、上壁部分41・下壁部分42・左壁部分43・
右壁部分44・前壁部分45・後壁部分46を備えている。
後壁部分46に形成した後メンテナンス開口48は、複数
のスリット状の排風口50を有する後カバー部材49で開閉
自在に覆われる。後カバー部材49は、後壁部分46の右側
にヒンジ51で前後方向へ回動自在に支持されて、後メン
テナンス開口48の開口縁にガスケット52を介して気密状
に接当される。
また、上壁部分41に形成した上メンテナンス開口54が
上カバー部材55で開閉自在に覆われる。上カバー部材55
は、複数のスリット状の吸風口57を有する上面板56・長
方形状の貫通孔59を有する下面板58・これら両板56・58
の間に形成される吸音室60を備えている。上面板56は、
その前部分が上壁部分41にヒンジ61で上下方向へ回動自
在に支持されて、上メンテナンス開口54の開口縁にガス
ケット62を介して気密状に接当される。上面板56と下面
板58の内周面には吸音材(図示せず)が張付けられてい
る。
前壁部分45に形成した前メンテナンス開口64は、斜め
前向き状に開口されて、運転席8の後面プレート32aの
後側に固定したカバープレート32bで開閉自在に覆われ
る。これら両プレート32a・32bで、運転席8の後面部材
32が構成されている。カバープレート32bは、前メンテ
ナンス開口64の開口縁にガスケット66を介して気密状に
接当される。
上記エンジンルーム16の左右方向のほぼ中央部のうち
の前寄り部分に、立形・液冷式のディーゼルエンジン70
が、クランク軸71を前後へ向けた状態で配置される。こ
のエンジン70は、4個の防振ゴム72を介してエンジンル
ーム壁40に支持される。
エアクリーナ74は、エンジン70の左外側空間の上寄り
部分に、前後方向へ延びる状態で配置される。エアクリ
ーナ74の空気導入用の入口部である接続パイプ76が、ブ
ラケット77を介してエンジンルーム壁40の上壁部分41に
固定される。接続パイプ76とエアクリーナ74とは、空気
導入パイプ75を構成するゴムホース78で連通されてい
る。上記の接続パイプ76に対応して、運転席8の被枢支
部分33の前側でカバープレート32bの上側位置に、共鳴
式の吸気消音器80が固定される。この吸気消音器80は、
同上第1図と第8図に示すように、断面視で台形状の消
音室81と消音室右壁に形成したルーバー式入口部82と消
音室前壁に形成した円形出口部83とを連通してなる。そ
して、第1図に示すように、運転席8が運転姿勢Aに切
換えられた状態では、吸気消音器80の出口部83が接続パ
イプ76にガスケット84を介して気密状に連通される。こ
れに対して、第9図に示すように、運転席がメンテナン
ス姿勢Cに切換えられた状態では、吸気消音器80の出口
部83と接続パイプ76との連通状態が解除される。上記の
吸気消音器80は、エンジンルーム16の外側空間に配置さ
れることから大きな容積を容易に確保でき、その結果、
吸気騒音を十分に低減できる。
排気マフラ86は、エンジン70の右外側空間の途中高さ
部分に、前後方向へ延びる状態で配置されて、エンジン
70に支持される。マフラ排気管87の後端の排出部は、後
カバー部材49の貫通孔49aに挿入される。
エンジン70の後側には、エンジン冷却液用のラジエー
タ89と軸流式の冷却ファン90とが後ろから順に配置され
る。ラジエータ89は、後メンテナンス開口48に対面した
状態で配置される。冷却ファン90の前向きに突出する入
力軸91が、巻き掛け伝動式のファン駆動手段92(ここで
はベルト伝動手段)を介して、クランク軸71の後端部に
連動連結される。
なお、ラジエータ89の右上側にはエンジン冷却液の補
給タンク94が配置され、ラジエータ89の下側にはバッテ
リ95が配置される。さらに、エンジンルーム16の左右両
側には燃料タンク96と作動油タンク97が設けられる。即
ち、両メインフレーム6・6の各後部の左右方向の外側
に、それぞれ、液密空間98・99が形成され、左側の液密
空間98にエンジンの燃料が貯溜されるとともに、右側の
液密空間99に油圧作業装置20と油圧変速機101の作動油
が貯溜される。
油圧変速機ルーム102は、両メインフレーム6・6の
前寄り部の間で運転席8の下側空間に配置され、変速機
ルーム壁103によって外部空間から区画されている。油
圧変速機ルーム102とエンジンルーム16とは、取り外し
可能な仕切り壁105でガスケット106を介して気密状に区
画されている。油圧変速機ルーム102のメンテナンス開
口108は、変速機ルーム壁103の上側開口109と前側開口1
10とを備えている。これら両開口109・110が、それぞ
れ、運転席8の下面プレート31aと、その下面プレート3
1aの前部分から下向きに突設したカバープレート31bで
開閉自在に覆われる。これら両プレート31a・31bは、メ
ンテナンス開口108の開口縁にガスケット113を介して気
密状に接当される。
油圧変速機ルーム102には、2台の走行用油圧ポンプ1
15・115と1台の作業用油圧ポンプ116が後ろから順に配
置される。これら油圧ポンプは、容積形に構成されてお
り、後ろ向きに突出する共通の入力軸117がクランク軸7
1の前部に連動連結される。また、走行用油圧ポンプ115
・115の下側には、左右2台の走行用油圧モータ119・11
9(ここでは右側のモータだけを図示してある)が配置
され、各油圧モータ119が前後のチェーン120・121を介
して前後の車輪駆動用スプロケット122・123を回転駆動
するようになっている。
各油圧ポンプ115・115・116から吐出された作動油の
一部分は、作動油冷却用のオイルクーラ125を経由して
作動油タンク97へ戻されるようになっている。そのオイ
ルクーラ125は、多数のU形チューブの表面にコルゲー
トフィンを固定してなり、エンジン70の後ろ上側空間に
上メンテナンス開口54と対面した状態で配置されて、上
カバー部材55の下面板58に固定される。
なお、油圧変速機ルーム102の左右の前側位置には、
2本の走行用操縦レバー127と2つの油圧作業用操作ペ
ダル128(ここでは右側のレバーと右側のペダルだけを
図示してある)が車体2に固定されている。
上記構成によれば、作業車両1の運転時には、外気が
次の経路でエアクリーナ74へ導入される。
第1図と第8図に示すように、エンジン70の運転に伴
って、ヘッドガード10の右外側空間の外気は、吸気消音
器80の入口部82から左右へ大きく延びる消音室81内へ流
入し、ここを通過する間に消音されて、接続パイプ76・
ゴムホース78を順に経てエアクリーナ74へ導入されるの
である。
また、ラジエータ89とオイルクーラ125は次のように
空冷される。
同第1図に示すように、エンジン70の運転に伴ってフ
ァン駆動手段92が冷却ファン90を運転すると、エンジン
ルーム16の上外側空間の外気が、上カバー部材55の吸風
口57から吸音室60内へ吸引され、ここから下面板58の貫
通孔59を経てエンジンルーム16内に流入する間にオイル
クーラ125を冷却する。エンジンルーム16内に流入して
きた外気は、その後、冷却ファン90から後方へ吐出され
る間にラジエータ89を冷却して、後カバー部材の49の排
風口50から車体2の後側空間へ排出される。この場合、
エンジンルーム16の上部空間の空気が上記の冷却風の流
れにのって排風口50から排出されるので、エンジンルー
ム16の上部空間がエンジン70からの放射熱で過度に加熱
されることが防止される。このため、運転席8は、エン
ジンルーム16からの受熱量が少なくてすみ、乗りごこち
が良い。また、エンジン70を挟んでエアクリーナ74と排
気マフラ86とを左右に振り分けて配置したので、排気マ
フラ86からエアクリーナ74への放射熱量が少なくてす
む。これにより、エンジン70は、吸気の充填効率が高ま
り、出力が向上する。
また、エンジン70の騒音は、エンジンルーム16から吸
風口57を通って上側へ放出されるが、この空気伝播音
は、吸音室60を通過する間に、曲り通路と吸音材の作用
で騒音エネルギが大幅に低減される。
さらに、前記の各ブーム支持用フレーム7の上部は、
ブーム用枢支ピン22の枢支部分から上カバー部材55の後
端位置の上方にまで、後ろ向きに延設してある。これに
より、エンジン騒音が吸風口57から車体2の左右の外側
空間へ放散されることが防止される。
以上のように、作業車両1は、走行中や作業中の騒音
を低減できることから、運転席8の騒音レベルが低くて
乗りごこちが向上するうえ、静粛な環境が要求される住
宅地であっても夜間作業が可能となる。
上記作業車両1は、メンテナンス時には第9図に示す
ように操作される。
まず、上カバー部材55を上方へ回動させて、ガスシリ
ンダ(図示せず)で開姿勢Yに保持する。これにより、
作業者がオイルクーラ125の下面に後ろ側から容易にア
クセスでき、塵埃等の異物の目詰り状態の確認や空気ブ
ローによる伝熱面の清掃が可能となる。また、上メンテ
ナンス開口54が開放されることにより、エアクリーナ74
のエレメントの交換やラジエータ89の冷却液の補給が可
能となる。
また、後カバー部材49を開けることにより、後メンテ
ナンス開口48が開放される。これにより、作業者がラジ
エータ89の後面に後ろ側から容易にアクセスでき、塵埃
等の異物の目詰り状態の確認や空気ブローによる伝熱面
の清掃が可能となる。また、ラジエータ89をメインフレ
ーム6・6から取り外すことにより、ファン駆動手段92
やエンジン70後部のメンテナンスが容易にできる。
さらに、運転席8を後上側のメンテナンス姿勢Cへ回
動させることにより、エンジンルーム壁40の前メンテナ
ンス開口64が開放されて、エンジン70前部のメンテナン
スが容易になるとともに、変速機ルーム壁103のメンテ
ナンス開口108が開放されて油圧変速機101のメンテナン
スも容易にできる。
(第2実施例) 第11図から第13図は、第2実施例を示している。
エアクリーナ374の空気導入用入口部である接続パイ
プ376が前上向き開口状でブラケット377に固定されると
ともに、吸気消音器380が運転席308の後下部に固定され
る。
なお、吸気消音器380の消音室381には複数のバッフル
プレート385を配置することが好ましい。即ち、作業車
両を塵埃の多い環境下で使用する場合において、吸気が
消音室381を通過する間に粒子径の大きい塵埃が分離さ
れるので、エアクリーナ374のエレメントの寿命が長く
なる。
(第3実施例) 第14図と第15図は、第3実施例を示している。
吸気消音器480の消音室481が、運転席408の後上部内
に配置されて、左側のガード部材411に沿って設けた連
通路485を介して出口部483へ連通される。この出口部48
3が、エアクリーナの空気導入用入口部である接続パイ
プ476へ連通される。
これにより、高い位置から吸気を導入でき、塵埃が多
い環境下であっても比較的に清浄な空気を取り入れるこ
とができ、エアクリーナのエレメントの寿命がさらに長
くなる。しかも、連通路485を設けた箇所を消音室とし
て利用するように変更できるので、消音室を大容積に造
れる。
本考案は、上記の各実施例のほかに、次の(1)項か
ら(3)項に示すように変更できる。
(1)作業車両が、スキッドステア式のものに代えて、
歯車式変速機を備えたもの。また、油圧作業装置のブー
ムが、車体の前部分や中間部分に枢支されるもの。さら
に、作業用アタッチメントが、車体の前部に支持した操
作アームで直接に駆動されるもの。
(2)エンジンは、ディーゼルエンジンに代えて、ガソ
リンエンジンやガスエンジン等の他の種類のエンジンで
あってもよく、また、液冷式に代えて空冷式であっても
よい。
(3)運転席は、その前部を車体に枢支して、後下側へ
回動された運転姿勢と前上側へ回動されたメンテナンス
姿勢とに切換えるようにすることも可能である。
《考案の効果》 本考案は、上記のように構成され作用することから次
の効果を奏する。
(請求項1の考案) 吸気消音器は、運転席のスペースを利用して大容積の
消音室を備えることが可能となるので、エンジンの吸気
騒音を十分に低減できる。しかも、その吸気消音器は、
エンジンルームの外側空間に設けられるので、エンジン
ルームを窮屈にすることを防止できる。
従って、エンジン吸気騒音の低減と、エンジンや補機
のメンテナンスを容易にすることとを両立できる。
しかも、上記の吸気消音器は、運転席の構成部材を利
用して造る場合には、専用のケーシングを省略できるの
で、安価に製作できる。
(請求項2の考案) 吸気消音器は、運転席をメンテナンス姿勢へ切換える
と同時に、エンジンルームの前メンテナンス開口から離
れた位置に移動されるので、エンジンや補機へのアクセ
スの妨げにならず、これらのメンテナンスが容易とな
る。
(請求項3の考案) エンジンや補機のメンテナンス時に、上記の前側から
のアクセスに加えて、上側と後側からもエンジンや補機
にアクセスできるので、そのメンテナンスがさらに容易
となる。
(請求項4の考案) 吸気消音器の消音室を運転席の後下部に設けることに
より、作業車両を塵埃の多い環境下で使用するときに、
吸入空気から消音室に分離された塵埃の取り出しを低い
位置で行えるため、そのメンテナンスに手間がかからな
い。
(請求項5の考案) 吸気消音器の消音室を運転席の後上部に設けることに
より、高い位置から空気を導入できるので、塵埃が多い
環境下であっても比較的に清浄な空気を取り入れること
ができ、エアクリーナのエレメントの寿命が長くなる。
(請求項6の考案) 吸気消音器の消音室にバッフルプレートを設けること
により、吸気が消音室を通過する間に粒子径の大きい塵
埃が分離されるので、エアクリーナのエレメントの寿命
がさらに長くなる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第10図は、本考案の第1実施例を示し、 第1図は、作業車両の主要部分の縦断側面図、 第2図は、作業車両の斜視図、 第3図は、作業車両の側面図、 第4図は、作業車両の後面図、 第5図は、作業車両の主要部分の横断平面図、 第6図は、第1図のVI-VI線矢視断面図、 第7図は、作業車両の後部の平面視部分図、 第8図は、第1図のVIII-VIII線矢視断面図、 第9図は、作業車両のメンテナンス状態を示す図であっ
て、第1図に相当する図、 第10図は、車体の概略構造を示す斜視図である。 第11図から第13図は、第2実施例を示し、 第11図は、第1図に相当する図、 第12図は、運転席の後部の斜視図、 第13図は、第11図のXIII-XIII線矢視断面図である。 第14図と第15図は、第3実施例を示し、 第14図は、第11図に相当する部分図、 第15図は、第14図のXV-XV線矢視断面図である。 2……車体、8・308・408……運転席、16……エンジン
ルーム、32……後面部材、48……後メンテナンス開口、
49……後カバー部材、54……上メンテナンス開口、55…
…上カバー部材、64……前メンテナンス開口、70……エ
ンジン、74……エアクリーナ、76……空気導入用入口部
(接続パイプ)、80・380・480……吸気消音器、81・38
1・481……消音室、385……バッフルプレート、A……
運転姿勢、B……メンテナンス姿勢。

Claims (6)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体(2)に運転席(8)とエンジンルー
    ム(16)とを並べて設け、エンジンルーム(16)にエン
    ジン(70)とエアクリーナ(74)とを収容し、エアクリ
    ーナ(74)の空気導入口に吸気消音器(80)を接続し
    た、作業車両用エンジンの吸気装置において、 運転席(8)は、下側へ回動された運転姿勢(A)と、
    上側へ回動されたメンテナンス姿勢(C)とに切換え自
    在な状態で車体(2)に支持し、 エアクリーナ(74)の空気導入用の入口部(76)を車体
    (2)に固定し、吸気消音器(80)を運転席(8)の回
    動部分に固定し、 運転席(8)が下側の運転姿勢(A)に切換えられた状
    態では、吸気消音器(80)の出口部(83)が空気導入用
    の入口部(76)に気密状に連通され、 これに対して、運転席(8)が上側のメンテナンス姿勢
    (C)に切換えられた状態では、吸気消音器(80)の出
    口部(83)と空気導入用の入口部(76)との連通状態が
    解除される、 ことを特徴とする、作業車両用エンジンの吸気装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した、作業車両用エンジン
    の吸気装置において、 運転席(8)を車体(2)の前寄り部分に設け、エンジ
    ンルーム(16)を車体(2)の後寄り部分に設け、 運転席(8)は、前下側へ回動された運転姿勢(A)
    と、後上側へ回動されたメンテナンス姿勢(C)とに切
    換え自在に車体(2)に支持し、 エンジンルーム(16)の前面側に形成した前メンテナン
    ス開口(64)を運転席(8)の後面部材(32)で開閉自
    在に覆い、後面部材(32)に吸気消音器(80)の出口部
    (83)を設けた。
  3. 【請求項3】請求項2に記載した、作業車両用エンジン
    の吸気装置において、 エンジンルーム(16)の上面側に上メンテナンス開口
    (54)を形成するとともに後面側に後メンテナンス開口
    (48)を形成し、 上メンテナンス開口(54)を上カバー部材(55)で開閉
    自在に覆うととともに、後メンテナンス開口(48)を後
    カバー部材(49)で開閉自在に覆った。
  4. 【請求項4】請求項2又は3に記載した、作業車両用エ
    ンジンの吸気装置において、 吸気消音器(80)(380)の消音室(81)(381)を運転
    席(8)(308)の後下部に設けた。
  5. 【請求項5】請求項2又は3に記載した、作業車両用エ
    ンジンの吸気装置において、 吸気消音器(480)の消音室(481)を運転席(408)の
    後上部に設けた。
  6. 【請求項6】請求項4又は5に記載した、作業車両用エ
    ンジンの吸気装置において、 吸気消音器(380)の消音室(381)に吸気用のバッフル
    プレート(385)を設けた。
JP8562790U 1990-08-10 1990-08-10 作業車両用エンジンの吸気装置 Expired - Fee Related JP2511365Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8562790U JP2511365Y2 (ja) 1990-08-10 1990-08-10 作業車両用エンジンの吸気装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8562790U JP2511365Y2 (ja) 1990-08-10 1990-08-10 作業車両用エンジンの吸気装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0442420U JPH0442420U (ja) 1992-04-10
JP2511365Y2 true JP2511365Y2 (ja) 1996-09-25

Family

ID=31634857

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8562790U Expired - Fee Related JP2511365Y2 (ja) 1990-08-10 1990-08-10 作業車両用エンジンの吸気装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2511365Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002294751A (ja) * 2001-03-29 2002-10-09 Komatsu Utility Europe Spa スキッドステアローダフレーム

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009293543A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Komatsu Utility Co Ltd 作業車両及びエアダクト
JP5314177B2 (ja) * 2012-08-01 2013-10-16 株式会社クボタ トラックローダ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002294751A (ja) * 2001-03-29 2002-10-09 Komatsu Utility Europe Spa スキッドステアローダフレーム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0442420U (ja) 1992-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5042602A (en) Loader
JP4649358B2 (ja) シート型車両の吸気構造
US4962825A (en) Skid steer loader
JP2009196543A (ja) 建設機械
JPH09193880A (ja) 雪上車の車体前部構造
JP2002146843A (ja) 建設機械
JP2005161951A (ja) 車両の吸気系構造
JPH09195762A (ja) 2サイクルエンジンの排気装置
JP2511365Y2 (ja) 作業車両用エンジンの吸気装置
JP2511364Y2 (ja) 作業車両
EP0311853B1 (en) Skid steer loader and method of assembly
JPH0724439Y2 (ja) スキッドステア式作業車両
JP4233566B2 (ja) 作業車両の冷却装置
JP3120998B2 (ja) 自動二輪車用エンジンの冷却装置
JP5893548B2 (ja) エンジン室を後方に配置した多目的車両
JP6672087B2 (ja) 作業機
JP3903146B2 (ja) 旋回作業車
JP4333941B2 (ja) エンジンの排気浄化装置
JP7173919B2 (ja) 作業車
JP2591619B2 (ja) 自動二輪車
JPH1181378A (ja) 旋回作業機
JP2509282Y2 (ja) 作業車両のエンジン付属機器の取付け構造
JP3311970B2 (ja) 旋回作業機
JP2938939B2 (ja) エンジンの冷却管路配設構造
JP3386958B2 (ja) 作業機械のエアクリーナの導風装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees