JP2009293543A - 作業車両及びエアダクト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内燃機関を内部に有する車体を備えた作業車両は、車体内部に空気を取り込むための空気取入口と、一端が空気取入口に接続され、他端が内燃機関の吸気部に接続されるエア供給装置27とを有する。エア供給装置27は、空気取入口からの空気が流通するエアダクト(第1ダクト)28を備え、エアダクト28は、鉛直方向先端側に位置し、かつ、エアダクト28の外側に向かって突出した突出部2813と、突出部2813におけるエアダクト28内の空気の流通方向先端側に形成され、かつ、エアダクト28の内外を連通させる連通孔2814とを有する。これによれば、エアダクト28内に浸入した液体の排出に際しての抵抗を下げ、連通孔2814を介するエアダクト28内への空気の流入に対する抵抗を上げることができる。
【選択図】図5
Description
このようなエンジン式のフォークリフトとして、エンジンにエア(空気)を供給するエア供給装置を内部に収納するエンジンルームが車両中央部に配置されたフォークリフトが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、フォークリフトは、倉庫内だけでなく雨天時の屋外でも使用されることがあるため、空気取入口の開口面積を大きくすると、当該空気取入口から雨水が内部に浸入しやすくなってしまう。このような雨水がエンジン内部に浸入すると、エンジンでの燃焼不良の原因となるため、吸気口から浸入した雨水を抜く構成が求められる。
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔フォークリフトの概略構成〕
図1及び図2は、本実施形態に係る作業車両としてのフォークリフト10全体を示す左側面図及び右側面図であり、図3は、フォークリフト10全体の平面図である。
本実施形態に係るフォークリフト10は、図1〜図3に示すように、車体11の前後にそれぞれ左右の前輪12及び後輪13を備えた4輪型の作業車両である。この車体11内には、エンジンルームが形成され、当該エンジンルーム内には、前輪12及び後輪13の駆動力を供給する内燃機関としてのエンジンEG(図1及び図2)が収容されている。すなわち、本実施形態のフォークリフト10は、エンジン式のフォークリフトである。なお、本発明のフォークリフトとしては、後輪13が1つだけの3輪型であってもよい。
また、運転席19は、下方のフードパネル21に一体的に設けられており、当該フードパネル21は、上下に開閉自在に車体11に設けられている。このフードパネル21の下方の空間は、前述のエンジンルームとして形成されている。
車体11の右側におけるリアピラー202の下方には、図2に示すように、略矩形の空気取入口26が形成されている。この空気取入口26には、エンジンEGに外気を供給するエア供給装置27の嵌合部282が嵌め込まれる。
エア供給装置27は、車体11のエンジンルーム内に設けられ、導入した外気を清浄化した後、エンジンEGに供給するものである。このエア供給装置27は、図4及び図5に示すように、第1ダクト28、第2ダクト29、エアクリーナ30及び第3ダクト31を備えている。
エアクリーナ30は、一端が第2ダクト29に接続され、他端が第3ダクト31に接続され、当該第2ダクト29から流入された空気が内部を流通する過程で、当該空気を清浄化する。このエアクリーナ30には、図示しないエアフィルタが設けられており、当該エアフィルタは、前述のフードパネル21を開放させ、エア供給装置27を露出させることで交換することができる。
第3ダクト31は、エアクリーナ30及びエンジンEGに接続され、エアクリーナ30により清浄化された空気をエンジンEGに流通させる。
このうち、嵌合部282は、前述の空気取入口26と略同じ寸法を有し、当該空気取入口26に車体11の内側から嵌め込まれる。この嵌合部282には、車体11外部に露出するルーバ2821(図4)が設けられている。
ダクト本体281は、図6及び図7に示すように、四角錘の一方の側面に円筒を取り付けたような形状を有する管状部材である。このダクト本体281における四角錘の底面に応じた位置には、ダクト本体281内部に空気を導入するための略矩形の導入口2811が形成され、当該導入口2811を覆うように、前述の嵌合部282が取り付けられる。すなわち、導入口2811は、嵌合部282(図4参照)を介して、空気取入口26に接続される。また、ダクト本体281の嵌合部282が取り付けられる側とは反対側の端部は、第2ダクト29に接続される。
エンジンEGが始動すると、当該エンジンEGにより、エア供給装置27を介する吸気が行われる。この際、空気取入口26に嵌め込まれた嵌合部282を介して、第1ダクト28の導入口2811から当該第1ダクト28内に、車体11の外気が導入される。この第1ダクト28内に導入された外気は、図8に示すように、屈曲部2812を介して、第2ダクト29側に流通する。この際、屈曲部2812の外側には、第1ダクト28内の空気の流通方向に対して鈍角となる方向に突出する突出部2813が形成され、当該突出部2813には、第1ダクト28内外を連通する連通孔2814が形成されているので、第1ダクト28内に浸入した液体は、当該連通孔2814を介して、第1ダクト28外部に排出される。
(1)空気取入口26及び導入口2811を介して第1ダクト28内に浸入した雨水及び油等の液体は、鉛直方向先端側に形成された連通孔2814を介して第1ダクト28外に排出される。この際、連通孔2814は、第1ダクト28の外側に突出した突出部2813における当該第1ダクト28内の空気の流通方向先端側に形成されているので、当該連通孔2814を介して当該液体を排出しやすくすることができる。また、連通孔2814を介して第1ダクト28の外部から内部への空気の流入方向は、第1ダクト28内の空気の流通方向に対して鋭角となるので、当該空気の流入に対する抵抗が大きくなる。このため、連通孔2814を介して第1ダクト28内に空気が流入することを抑えることができる。従って、液体が第1ダクト28内に流入した場合には、当該液体を排出しやすくすることができるほか、連通孔2814を介しての不要な空気の流入を抑制することができる。また、これにより、笛吹き音が生じることを防ぐことができる。
(4)凸部2815が、第1ダクト28内に浸入した液体の第2ダクト29側への流出を防ぐ堰となるので、当該液体が第1ダクト28の下流側に流出することを防止することができ、これにより、エンジンEGによる燃焼不良の発生を抑制することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るフォークリフトを説明する。
本実施形態のフォークリフトは、前述のフォークリフト10と同様の構成を備える。ここで、フォークリフト10では、突出部2813は、第1ダクト28の外側に向かって略円筒状に突出していた。これに対し、本実施形態のフォークリフトでは、突出部は、第1ダクトの軸方向に沿って外側に突出し、当該突出部の突出方向先端に連通孔が形成されている。この点において、本実施形態のフォークリフトと前述のフォークリフト10とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
第1ダクト28Aは、本発明のエアダクトに相当し、当該第1ダクト28Aは、ダクト本体28A1と、当該ダクト本体28A1に形成された導入口2811に嵌め込まれる嵌合部282とを備えている。
このうち、ダクト本体28A1は、図9に示すように、屈曲していない部位(直線状に延出した部位)に、ダクト本体28A1内の空気の流通方向(図9における矢印D方向)に対して鈍角(本実施形態では略158°)となる方向(図9における矢印E方向)に沿って、傾斜するように突出した突出部2816を有している。この突出部2816は、前述の突出部2813と同様に、第1ダクト28Aがフォークリフトに取り付けられた際に、鉛直方向先端側に位置するように形成されている。
また、ダクト本体28A1には、上記延出部2817の延出方向基端側の端部に対応する位置に、内側に向かって突出した凸部2819が形成されている。
このような本実施形態に係るフォークリフトによれば、前述のフォークリフト10が奏することのできる効果(1)〜(4)と同様の効果を奏することができる。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
前記各実施形態では、作業車両としてフォークリフト10を挙げたが、本発明はこれに限らず、油圧ショベル及びホイールローダ等の他の作業車両に本発明を適用することも可能である。
Claims (5)
- 内燃機関を内部に有する車体を備えた作業車両であって、
前記車体は、
内部に空気を取り込むための空気取入口と、
一端が前記空気取入口に接続され、他端が前記内燃機関の吸気部に接続されるエア供給装置とを有し、
前記エア供給装置は、
前記空気取入口から導入された空気が流通するエアダクトを備え、
前記エアダクトは、
前記エアダクトの鉛直方向先端側に位置し、かつ、前記エアダクトの外側に向かって突出した突出部と、
前記突出部における前記エアダクト内を流れる空気の流通方向先端側に形成され、かつ、前記エアダクトの内外を連通させる連通孔とを有することを特徴とする作業車両。 - 請求項1に記載の作業車両において、
前記突出部は、前記エアダクト内部の空気の流通方向に対して鈍角となる方向に向かって突出し、
前記連通孔は、前記突出部の突出方向先端側に開口していることを特徴とする作業車両。 - 請求項1又は請求項2に記載の作業車両において、
前記エアダクトは、前記空気の流通方向を屈曲させる屈曲部を有し、
前記突出部は、前記屈曲部における屈曲の外周側に位置することを特徴とする作業車両。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の作業車両において、
前記エアダクトの内側における前記連通孔に対して前記空気の流通方向先端側に、前記連通孔に隣接して設けられ、かつ、前記エアダクトの内側に向かって突出した凸部を備えることを特徴とする作業車両。 - 車体を備えた作業車両に用いられ、前記車体に形成された空気取入口から導入された空気が流通するエアダクトであって、
当該エアダクトの鉛直方向先端側に位置し、かつ、当該エアダクトの外側に向かって突出した突出部と、
前記突出部における当該エアダクト内を流れる空気の流通方向先端側に形成され、かつ、当該エアダクトの内外を連通させる連通孔とを有することを特徴とするエアダクト。
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2004353610A (ja) * | 2003-05-30 | 2004-12-16 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | エア供給装置及びこれを備えたフォークリフト |
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