JPH09195762A - 2サイクルエンジンの排気装置 - Google Patents

2サイクルエンジンの排気装置

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JPH09195762A
JPH09195762A JP8008745A JP874596A JPH09195762A JP H09195762 A JPH09195762 A JP H09195762A JP 8008745 A JP8008745 A JP 8008745A JP 874596 A JP874596 A JP 874596A JP H09195762 A JPH09195762 A JP H09195762A
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JP
Japan
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exhaust
engine
cylinder
view
lever
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Withdrawn
Application number
JP8008745A
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English (en)
Inventor
Kazutaka Fukuda
和孝 福田
Shinobu Amano
忍 天野
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09195762A publication Critical patent/JPH09195762A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N13/00Exhaust or silencing apparatus characterised by constructional features ; Exhaust or silencing apparatus, or parts thereof, having pertinent characteristics not provided for in, or of interest apart from, groups F01N1/00 - F01N5/00, F01N9/00, F01N11/00
    • F01N13/08Other arrangements or adaptations of exhaust conduits
    • F01N13/10Other arrangements or adaptations of exhaust conduits of exhaust manifolds
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B27/00Use of kinetic or wave energy of charge in induction systems, or of combustion residues in exhaust systems, for improving quantity of charge or for increasing removal of combustion residues
    • F02B27/005Oscillating pipes with charging achieved by arrangement, dimensions or shapes of intakes pipes or chambers; Ram air pipes
    • F02B27/006Oscillating pipes with charging achieved by arrangement, dimensions or shapes of intakes pipes or chambers; Ram air pipes of intake runners
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気チャンバを設ける場合のエンジン全体の
大型化を回避できる2サイクルエンジンの排気装置を提
供する。 【解決手段】 左, 右気筒に接続された左, 右排気管6
0a,60bと、中央気筒に接続された中央排気管60
cとを該中央排気管60cが中心となるように合流させ
てなる排気マニホールド60を備えた2サイクルエンジ
ンの排気装置において、上記左, 右排気管60a,60
bと中央排気管60cとの間の空間に、上記各気筒から
の排気圧力が他の気筒に伝播されるのを防止するための
排気チャンバ65を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速運転域での出
力向上を図りながら低・中速運転域での出力谷の発生を
抑制するようにした2サイクルエンジンの排気装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、2サイクルエンジンの排気装置
では、高速運転域での出力向上を図るために排気管長さ
を短くして高速型に設計する場合がある。一方、高速型
に設計すると、図27に示すように、低・中速運転域で
排気干渉による出力谷が生じ易くなる(図中、一点鎖線
参照)。即ち、120度間隔で爆発する3気筒エンジン
の場合、第1気筒の排気ポートが開き始めたときは第2
気筒の排気ポート及び掃気ポートはまだ開いていること
から、エンジン回転速度の如何によっては第1気筒の排
気圧力が第2気筒の掃気を阻害することがあり、このた
め充填効率が低下し、上述の出力谷が生じる。
【0003】このような排気干渉の問題を回避するため
に、従来、所定容量を有する排気チャンバを設け、該チ
ャンバと各気筒とを連通することにより排気圧力を排気
チャンバ内に開放させ、これにより高速域での出力向上
を図りながら、低・中速域での出力谷を抑制する場合が
ある(図中、実線参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記排
気チャンバを別途設けるようにした場合、その配置スペ
ースを確保しなければならず、結果的にエンジン全体が
大型化するという問題が生じる場合がある。
【0005】本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされ
たもので、排気チャンバを設ける場合の配置スペースの
問題を解消してエンジンの大型化を回避できる2サイク
ルエンジンの排気装置を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、左,
右気筒に接続された左, 右排気管と、中央気筒に接続さ
れた中央排気管とを該中央排気管が中心となるように合
流させてなる排気マニホールドを備えた2サイクルエン
ジンの排気装置において、上記左, 右排気管と中央排気
管との間の空間を、上記各気筒からの排気圧力が他の気
筒に伝播するのを防止するための排気チャンバとしたこ
とを特徴としている。
【0007】請求項2の発明は、請求項1において、上
記排気チャンバが、上記各排気管の上面及び下面を上側
プレート及び下側プレートで覆うとともに、該上側,下
側プレートのエンジン側縁部を縦壁プレートで接合して
なるものであり、該排気チャンバと各排気管内とが排気
管合流部の近傍に形成された連通孔により連通されてい
ることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1ないし図25は、本発明
の一実施形態を説明するための図であり、図1,図2は
該実施形態装置,構造を備えた雪上車の左側面図,車体
前部の平面図、図3は車体フレームの左側面図、図4,
図5は舵取り装置の左側面図,平面図、図6,図7はフ
ロントフレームの左側面図,平面図、図8,図9はバル
クヘッドの背面図,左側面図、図10〜図12は排気マ
ニホールドの平面図,断面平面図,断面背面図、図13
〜図15は前・後進切替え機構の右側面図,断面図,左
側面図、図16は連動制動手段の制動部分を示す図、図
17は切替えフォークを示す図、図18はバッテリ取付
け状態を示す右側面図、図19〜図21は冷却装置の右
側面図,平面図,断面図、図22,図23は前側熱交換
器の断面側面図,平面図、図24,図25は駐車ブレー
キ装置の平面図,構成図である。なお、本実施形態でい
う左右,前後とは、シートに搭乗した状態で見た左右,
前後のことである。
【0009】まず、本実施形態の雪上車の全体構成を説
明する。各図において、1は雪上車であり、これの車体
フレーム2は車体前部を構成するフロントフレーム3の
後端に、車体後部を構成するリヤパネル4の前端部を接
合し、該フロントフレーム3の前端に大略U字状のバン
パフレーム5を接続した概略構造のものであり、該バン
パフレーム5の前端にはフロントバンパ10が、リヤパ
ネル4の後端にはリヤバンパ11が配設されている。上
記フロントフレーム3の底部はアンダカバー6により、
上部はアッパカバー7によりそれぞれ囲まれており、該
アッパカバー7の上部には乗員の前方を覆うウインドシ
ールド8が配設されている。このウインドシールド8の
内側には操向ハンドル9が左, 右揺動可能に配設されて
いる。
【0010】上記リヤパネル4の上部にはシート24が
配設されており、該シート24の前部には燃料タンク2
5が配設されている。このシート24にはこれの左右側
部,及び後部を囲むシートカバー26が配設されてお
り、該カバー26内のシート24の後端面とリヤパネル
4の上面とで囲まれた空間が収納ボックス27となって
いる。またシートカバー26の後端面には収納ボックス
27を開閉する開閉蓋26aが配設されている。
【0011】上記フロントフレーム3の中央部にはエン
ジン30が搭載されており、該フレーム3の前端左, 右
外側部にはスキー板12が配設されている。該スキー板
12はこれを左右揺動可能に支持するパイプ21に支持
アーム22,支持板23の一端を溶接し、該支持アーム
22の他端をフロントフレーム3の前端に固定し、支持
板23の他端をリヤパネル4の前端部に固定することに
より支持されている。上記スキー板12には舵取り装置
13を介して上記操向ハンドル9が連結されている。
【0012】上記エンジン30は、各気筒を車幅方向に
並列配置した水冷式2サイクル3気筒エンジンであり、
これはクランクケース30a上にシリンダブロック30
b,シリンダヘッド30cを積層締結した構造のもので
あり、該シリンダヘッド30cの各気筒の燃焼室に臨む
部分には点火プラグ56が螺着されている。
【0013】また上記クランクケース30aの後壁の各
クランク室に臨む部分には上記吸気装置44を構成する
吸気管44aが接続されており、該各吸気管44aの上
流端にはキャブレタ44bを介して共通のエアクリーナ
44cが接続されている。上記キャブレタ44bのスロ
ットルバルブ(不図示)にはスロットルケーブル44d
が連結されており、該ケーブル44dの延長端は上記操
向ハンドル9の右側グリップ9aに配設されたスロット
ルレバー44eに連結されている。
【0014】上記舵取り装置13は、図4,図5に示す
ように、上端に操向ハンドル9が固定されたステアリン
グシャフト14の下端をステアリングロッド15を介し
て大略L字状のリンクアーム16の一端に連結し、該リ
ンクアーム16の他端に左,右タイロッド17,17の
内端を連結するとともに該各タイロッド17の外端にナ
ックルアーム20を介してスキー板12を連結した構造
となっている。上記リンクアーム16は支持ボルト18
により回動可能に軸支されており、上記ステアリングシ
ャフト14の上端部はフロントフレーム3の後端部に架
設された支持部材19により軸支され、下端部は後述す
る前側熱交換器により軸支されている。
【0015】上記リヤパネル4は、車体前後方向に延び
るトンネル部4aの左, 右縁部に足乗せ部4b,4bを
一体形成してなる横断面ハット状のもので、該トンネル
部4a内にはトラックベルト31が配設されている。該
トラックベルト31はガイドステー32,複数個のカイ
ドローラ33により回転自在に支持されており、該ガイ
ドステー32の前端部及び後端部にはそれぞれトラック
ベルト31の上下揺動を吸収するクッション34,34
が配設されている。また上記トラックベルト31の前端
には駆動ローラ35が配置されており、該駆動ローラ3
5は上記エンジン30によりVベルト式無段変速機構3
6及び前・後進切替え機構37を介して回転駆動される
ようになっている。
【0016】次に車体前部構造を説明する。上記フロン
トフレーム(前部フレーム)3は、左,右側壁40,4
1及び底壁49を前方及び上方が開放された横断面大略
コ字状をなすように折り曲げ形成した板金製のもので、
左, 右側壁40,41同士は中段壁42で接続されてい
る。このようにして、上記左,右側壁40,41,底壁
49,及び中段壁42によって環状をなす開口が形成さ
れている。また上記中段壁42は、左, 右側壁40,4
1の後端部から前方に略水平に延びる平坦部42aと、
該平坦部42aの前端から斜め下方に延びる傾斜部42
bとからなり、該傾斜部42bの下端は左, 右側壁4
0,41及び底壁49に接続されたサブフレーム43に
接続されている。上記傾斜部42bの上部に上記エンジ
ン30が、平坦部42aの上部に吸気装置44,電装部
品45が配置されている。また上記傾斜部42bの中央
にはステアリングシャフト挿通孔42cが形成されてい
る。
【0017】上記左側壁40のエンジン30に臨む部分
には組付け開口孔40aが、上記右側壁41のエンジン
に臨む部分には上方が開放された組付け凹部41aが切
り欠いて形成されており、該凹部41aの上端間には補
強板46が架け渡して締結されている。ここで、エンジ
ン30の車幅寸法はフロントフレーム3の車幅寸法より
大きく設定されている。従って、エンジン30を組付け
るには、上記開口孔40a及び凹部41aからエンジン
本体の両側部を外方に突出させた状態で搭載し、この後
凹部41aに上記補強板46を架設することとなる。こ
のようにエンジン組付けにあたって、凹部41aの上端
間を補強板46で連結したので、該凹部41aの開口を
大きく設定した場合の強度を確保することができ、それ
だけエンジンを低い位置に設定でき、車体重心を低くす
ることができる。
【0018】上記左, 右側壁40,41の前端開口には
該開口を閉塞する略箱状のバルクヘッド50が配設され
ている。このバルクヘッド50は、アルミ合金鋳造製の
もので、これの上面に後述する排気マニホールド60が
挿通する大きさの凹部50aを形成するとともに、該凹
部50aの右側部にマフラ58が固定される取付け座5
0bを形成した構造となっている。この凹部50aの底
部には上記リンクアーム16の支持ボルト18が螺着さ
れるボス部51が形成されており、上記バルクヘッド5
0の両縁部には上記バンパフレーム5の後端部が取付け
固定されるボス部52aが、また中央部には上記スキー
板12の支持アーム21が取付け固定されるボス部52
bがそれぞれ形成されている。
【0019】上記バルクヘッド50の外周縁にはこれの
基準面53に対して車体後方に直角に延びるフランジ5
4が一体形成されている。この左, 右側フランジ54
a,54bの外面には上記左, 右側壁40,41の内面
が当接した状態でリベットにより接続固定されており、
下側フランジ54cの下面には底壁49がリベットによ
り固定されている。また上記バルクヘッド50の背面に
は基準面53に対して車体後方に直角に延びる多数の補
強用リブ55が一体形成されている。この各リブ55は
フランジ54及び各ボス部52a,52b同士を車幅方
向,上下方向,及び斜め方向に架け渡すようにして接続
形成されている。なお、上記左,右側壁40,41,底
壁49とバルクヘッド50とを溶接によって固定しても
良い。
【0020】次に排気装置について説明する。上記排気
装置59は、上記シリンダブロック30bの前壁接続さ
れた排気マニホールドと60と、該マニホールド60か
ら上記バルクヘッド50の凹部50aを通って車体前方
に延びた後Uターンしてエンジン30の右側部に導出さ
れたマフラ58と、該マフラ58の下流端に接続された
消音器61とを備えている。
【0021】上記排気マニホールド60は、図11,図
12に示すように、エンジン30の左, 右気筒の各排気
ポートに接続された横断面円形の左, 右排気管60a,
60bと、中央気筒の排気ポートに接続された横断面円
形の中央排気管60cと、各排気管60a〜60cの下
流端を該中央排気管60cが中心となるように1つに合
流してなる横断面楕円状の合流管60dとから構成され
ている。
【0022】上記各排気管60a〜60cの上面には上
側プレート62が、下面には下側プレート63がそれぞ
れ気密に接合されており、この両プレート62,63の
エンジン側縁部には縦プレート64が気密に接合されて
いる。これにより上記左, 右排気管60a,60bと中
央排気管60cとの間の空間には排気チャンバ65が形
成されている。この排気チャンバ65と各排気管60a
〜60cとは連通孔66により連通されており、該各連
通孔66は合流部近傍に形成されている。また上記中央
排気管60cと左, 右排気管60a,60bとのなす角
度θ1は該左,右排気管60a,60bと上記縦プレー
ト64とのなす角度θ2よりも大きく設定されている。
このように連通孔66を大きい角度θ1部分に開口させ
たので、排気圧の排気チャンバ65内への開放をスムー
ズに行うことができる。
【0023】次に走行制御装置について説明する。上記
エンジン30の左側部には上記Vベルト式無段変速機構
36が配置されており、これは上記クランクケース30
aの左側壁から突出されたクランク軸30dの突出部に
駆動プーリ38を装着し、該駆動プーリ38の車体後方
上部にクランク軸30dと平行に配置された従動軸47
に従動プーリ39を装着するとともに両プーリ38,3
9間にVベルト48を巻回した概略構造のものである。
【0024】上記従動軸47の端部には上記走行制御装
置の一部を構成する上記前・後進切替え機構37が接続
されており、該従動軸47の切替え機構37の内側には
ブレーキディスク68が固着されている。
【0025】上記ブレーキディスク68を挟むように油
圧式キャリパ69が配設されており、該キャリパ69に
接続された油圧ホース70の延長端は上記操向ハンドル
9の左側グリップ9bに配設されたブレーキレバー71
のマスタシリンダ72に接続されている。該ブレーキレ
バー71の操作により発生した油圧によりキャリパ69
でブレーキディスク68を挟持して制動力を発生する制
動装置67が構成されている。
【0026】上記前・後進切替え機構37は操向ハンド
ル9の近傍下部に配設されたシフトレバー75の操作に
より前・後進の何れかに切り替えを行うもので、以下の
構造となっている。
【0027】上記切替え機構37は、ケース本体76と
ケースカバー77とからなる左, 右2分割型のアルミ合
金製チェーンケース78内の、図14上部にドライブス
プロケット79,中間部に後進スプロケット80,下部
に前進スプロケット81をそれぞれ配置し、該各スプロ
ケット79〜81にチェーン82を巻回して構成されて
いる。なお、83はチェーン82の張力を調整するテン
ショナであり、84はオイルレベルゲージである。
【0028】上記ドライブスプロケット79は上記従動
軸47の端部にスプライン結合しており、該従動軸47
は上記ケース本体76に軸受85を介して軸支されてい
る。上記後進スプロケット80には後進ギヤ86が結合
されており、両者80,86は一体に回転するようにな
っている。また後進スプロケット80,後進ギヤ86は
中間軸87にベアリングを介して回転自在に支持されて
おり、該中間軸87は上記チェーンケース78に固定さ
れている。
【0029】また、上記ケース本体76には、上述のト
ラックベルト31の駆動プーリ35が固着されたベルト
駆動軸88の端部が軸受89を介して軸支されている。
該ベルト駆動軸88の端部には円筒ボス90がスプライ
ン結合されており、該ボス90はこれの端面に装着され
た皿状カラー91とともにベルト駆動軸88にボルト9
3により締め付け固定されている。上記ボス90には上
記前進スプロケット81がベアリングを介して回転自在
に装着されており、該ボス90の前進スプロケット81
の隣側には切替えギヤ92が軸方向に移動可能にスプラ
イン結合されている。この切替えギヤ92は、後述のシ
フトレバー75の揺動操作により前進スプロケット81
又は後進ギヤ86の何れかに噛合するようになってい
る。
【0030】上記シフトレバー75は、レバ95の上端
にシフトノブ96を装着し、下端部に大略弓状の連結ブ
ラケット95aを固着したもので、車体フレーム2の支
持部材19とチェーンケース78とに股がってボルト締
め固定された固定ブラケット97に、以下の構造でもっ
て揺動可能に支持されている。
【0031】上記固定ブラケット97には、平板部98
aにアーム部98bを固着してなるアームシャフト98
の該平板部98aの下端部,及び大略扇状のプレート9
9の下端部がピン100により相対回動可能に軸支され
ており、該アーム部98bの上端には上記連結ブラケッ
ト95aの後端部が軸支されている。また、図15に示
すように、連結ブラケット95aの前端部には下方に延
びるストッパレバー101が軸支されており、該ストッ
パレバー101の下端は上記固定ブラケット97の上縁
に切欠き形成された前進用ポジション凹部97a,後進
用ポジション凹部97bの何れかに係脱可能となってい
る。
【0032】上記プレート99の上端前部にはリンク機
構102が連結されている。このリンク機構102は、
上記プレート99に連結されたロッド103を大略L字
状のリンクアーム104の一端側に連結し、該リンクア
ーム104の他端側に進退ロッド105の上端を連結す
るとともに、該進退ロッド105の下端に回動アーム1
06を介してフォーク軸107を連結して構成されてお
り、該フォーク軸107に固着されたフォーク107a
が上記切替えギヤ92に連結されており(図17参
照)、該フォーク軸107の回動により切替えギヤ92
が軸方向に移動する。なお、上記リンクアーム104の
基部は上記ケースカバー77に一体形成されたボス部7
7aにより軸支されている(図14参照)。
【0033】また、上記アームシャフト98とプレート
99とは連結解除機構110を介して連結されている。
この連結解除機構110は、上記平板部98aに取付け
固定されたホルダ111内に進退可能に連結ピン112
を挿入するとともに該連結ピン112を突出方向に図示
しないスプリングにより常時付勢して構成されている。
この連結ピン112は上記プレート99の上縁に形成さ
れたV字状の切り欠き部99aに係合しており、これに
より上記アームシャフト98とプレート99とは上記ス
プリングの付勢力の範囲内で一体に回動するようになっ
ている。上記連結解除機構110は、シフトレバー75
の前・後進切り替え操作を行う際に、切替えギヤ92が
スムーズに噛み合わない場合が生じると上記連結ピン1
12がプレート99から外れるようにすることによりシ
フトレバー75の無理な操作による損傷を防止してい
る。
【0034】ここで、上記切替え機構37の動作につい
て説明する。上記シストレバー75を前進位置(図13
のFWD位置)から後進位置(同REV位置)に切り替
えるには、まずシフトノブ96を押し込むとレバー95
がアームシャフト98との連結部を支点に回動するとと
もにストッパレバー101が前進用凹部97aから外
れ、これにより前進保持状態が解除される。このシフト
ノブ96を押し込んだ状態で後方に引き下げると上記ア
ームシャフト98とともにプレート99が回動し、これ
に伴ってリンク機構102を介して切替えギヤ92が軸
方向に移動し、前進スプロケット81との噛合を解除す
ると同時に後進ギヤ86に噛合する。そしてシフトノブ
96を離すとストッパレバー101が後進用凹部97b
に係合する。これにより後進状態が保持される。このよ
うにして上記シフトレバー75は、図13に示すよう
に、前,後進状態を解除する解除位置aと、前,後進状
態を保持する保持位置bとの2段階で動作するように構
成されている。
【0035】次に上記走行制御装置の一部を構成する切
替え連動制動機構115について説明する。本切替え連
動制動機構115は、上記シフトレバー75の前,後進
切り替え操作に連動して制動動作を行うもので、以下の
構成となっている(図13,図16,図24,図25参
照)。
【0036】上記連動制動機構115はブレーキディス
ク68を油圧式キャリパ69とは独立して挟持するよう
に構成されており、上記固定ブラケット97にボルト締
め固定されている。この制動機構115は、蟹ばさみ状
に形成された一対のキャリパ116a,116bを上記
ブレーキディスク68を挟持可能に軸支するとともに、
スプリング117により反挟持方向に付勢した概略構造
のものである。上記一方のキャリパ116aには制動ケ
ーブル118のアウタケーブル118aが、また他方側
のキャリパ116bにはインナケーブル118bがそれ
ぞれ連結されており、該インナケーブル118bの延長
端は上記連結ブラケット95aの前端に、アウタケーブ
ル118aの延長端は上記アームシャフト98にそれぞ
れ連結されている。これにより上記シフトレバー75を
保持位置bから解除位置aに操作したときに上記ブレー
キディスク68に制動力を作用させるように構成されて
いる。ここで、本実施形態では、制動機構115を油圧
式キャリパ69と独立して設けたが、該油圧式キャリパ
69と上記シフトレバー75とを連動させてもよい。こ
のようにした場合には油圧式キャリパ69を兼用でき、
部品点数を削減できる。
【0037】図14及び図18に示すように、上記チェ
ーンケース78のケースカバー77の外面にはバッテリ
120が取付けられている。これは、上記ケースカバー
77の外壁に一体に突出形成された棚状のリブ77b,
及び取付けボス部77c・・にバッテリボックス121
を載置するとともにボルト締め固定し、該ボックス12
1内に上記バッテリ120を収納した構造ものである。
また上記バッテリ120は、バッテリボックス121に
形成されたフック121aと、上記ケースカバー77の
上縁に形成されたフック部77dとに架設されたゴムバ
ンド122により固定されている。このようにケースカ
バー77にリブ77b,ボス部77cを一体形成し、こ
れを利用してバッテリ120を取付けたので、物部品を
用いての取付けを不要にでき、かつ重量物であるバッテ
リ120を車両中心部に配置でき、操向安定性を向上で
きる。
【0038】次に冷却装置について説明する。本冷却装
置130は、エンジン30の冷却水の温度調整を行うも
ので、該エンジン30とトラックベルト31の前端との
間に配置された前側熱交換器131と、上記リヤパネル
4の左, 右足載せ部4bの下面に配置された左, 右側熱
交換器132,133と、上記リヤパネル4の後端部に
配置された後側熱交換器として機能する連結部材134
とから構成されている。
【0039】上記前側熱交換器131は、アルミ押出成
形により製造された中空状の交換器本体135の左, 右
端面に左, 右フランジ板136,137を溶接接合した
構造のもので、該交換器本体135の上縁には斜め後方
に延びる上フランジ部135aが、下縁には前方に延び
る下フランジ部135bが一体形成されており、後壁に
は上下方向に間隔をあけて複数の冷却フィン135cが
一体形成されている。上記交換器本体135内には左端
面から右端面に近接して延びる隔壁135d,が、また
右端面から左端面に近接して延びる隔壁135eが一体
形成されており、これにより下側から上側にジクザク状
に流れる多重水路構造が形成されている。上記交換器本
体135の前壁の冷却水上流端部分には冷却水戻り管1
38が、また下流端部分には冷却水供給管139がそれ
ぞれ溶接により固着されている。
【0040】上記前側熱交換器131は、図6に示すよ
うに、フロントフレーム3の中段壁42の傾斜部42b
の下側に配置されている。そして上記左, 右フランジ板
136,137は左, 右側壁40,41にリベット止め
により固定されており、上フランジ部135aは傾斜部
42bに、下フランジ部135bは底壁49にそれぞれ
リベット止めにより固定されている。このようにして上
記前側熱交換器131は左, 右側壁40,41,中段壁
42,底壁49で囲まれた環状の開口を閉塞しており、
これによりフレーム強度部材として機能している。な
お、上記リベット止めの代わりにボルト締めとしても良
い。
【0041】上記交換器本体135の前壁中央部にはボ
ス部140が形成されている。このボス部140は、上
記交換器本体135に一体に突出形成された鉤状の上,
下支持部135f,135g間で斜め上向きのボス本体
141を支持するとともに、該ボス本体141と各支持
部135f,135gとを溶接ビード142により固着
して構成されている。また上記ボス本体141には左,
右一対の支持ボルト143,143が斜め上方にネジ部
を突出させて嵌装されている。そしてこの各ボルト14
3により上述のステアリングシャフト14の下端部が軸
受144を介して支持されている(図4参照)。
【0042】上記左, 右側熱交換器132,133は、
足載せ部4bの長手方向に沿って延びており、該各熱交
換器132,133の後端部は足載せ部4bの後端部と
略同じ位置にくるように設定されている。また上記各熱
交換器132,133は、図21に示すように、矩形筒
状の交換器本体146の下面に冷却フィン146aを一
体形成するとともに、内側面に上方に延びる縦フランジ
部146bを、外側面に水平に延びる横フランジ部14
6cを一体形成した構造のもので、上記縦フランジ部1
46bはトンネル部4aの縦壁4a´に、また横フラン
ジ部146cは足載せ部4bにそれぞれボルト締め固定
されている。これにより左,右側熱交換器132,13
3はリヤパネル4の強度部材として機能している。
【0043】また上記左, 右の熱交換器本体146内に
は車体前端から後端に近接して延びる隔壁146dが、
また後端から前端に近接して延びる隔壁146eが一体
形成されており、これにより前後方向にジクザク状に流
れる三重水路構造が形成されている。上記各交換器本体
146の上壁の冷却水路上流端には流入管147,14
8が、また下流端には流出管149,150がそれぞれ
溶接により固着されている。
【0044】上記連結部材134は、後側熱交換器とし
て兼用されており、アルミ押出成形により製造された中
空状の冷却水路を有する交換器本体151の前壁に複数
の冷却フィン151aを一体形成し、該交換器本体15
1の左, 右側面に左, 右フランジ板152,152を固
着するとともに、上面に上フランジ板153を固着して
構成されている。上記左, 右フランジ152は上記トン
ネル部4aの左, 右縦壁に、また上フランジ板153は
上壁にそれぞれリベット止め固定されている。これによ
り上記リヤパネル4の後端開口は連結部材134により
閉塞されており、該連結部材134はリヤパネル4の強
度部材として機能している。
【0045】上記連結部材134は、図19に示すよう
に、最大圧縮位置Aに位置する上記トラックベルト31
の後端より後側に配置されており、これによりトラック
ベルト31の上下揺動による干渉を回避している。また
上記連結部材134をトンネル部4a内の後端に配置し
たので、シート24後方のスペースを確保でき、収納ボ
ックス27の容量を増大できる。
【0046】また上記交換器本体151の左, 右フラン
ジ板152の上部にはそれぞれ流入管154,流出管1
55が溶接により固着されており、該各流入,流出管1
54,155はリヤパネル4の外方に突出した後前方に
屈曲形成されている。
【0047】上記前側熱交換器131の冷却水供給管1
39と、上記エンジン30のクランクケース30aの下
部に装着された冷却水ポンプ160の吸引口160aと
は供給ホース161により連通接続されている。またシ
リンダヘッド30cの上壁に接続形成された冷却水排出
口30fには排出ホース162が接続されており、該排
出ホース162は右側熱交換器133の流入管147に
接続されている。この排出ホース162は上記排出口3
0fと略同じ高さでもってリヤパネル4の外側に導出さ
れ、上記流入管147の上方に臨む部分から下方に略直
線状に延びている。また上記排出ホース162の途中に
は冷却水注入口163が介設されており、該注入口16
3にはキャップ164が装着されている。この注入口1
63と上記トンネル部4aの前部に立設されたリザーバ
タンク165とはホース166により連通接続されてい
る。
【0048】また上記右側熱交換器133の流出管14
9と、後側熱交換器としての連結部材134の流入管1
54とは接続ホース167により連通接続されており、
また上記連結部材134の流出管155と左側熱交換器
132の流入管148とは接続ホース168により連通
接続されている。この各接続ホース167,168は上
記リヤパネル4のトンネル部4aの縦壁外側に沿って配
索されている。そして上記左側熱交換器132の流出管
150と上記前側熱交換器131の戻り管138とは戻
りホース169により連通接続されている。
【0049】このようにして上記エンジン30の排出口
30fからの高温の冷却水は、右側熱交換器133,後
側熱交換器(連結部材)134,左側熱交換器132,
及び前側熱交換器131を経て順次冷却され、ここから
エンジン30の吸引口160aに戻ることとなる。
【0050】次に駐車ブレーキ装置について説明する。
本駐車ブレーキ装置170は、図24,図25に示すよ
うに、操向ハンドル9に配設されたパーキングブレーキ
レバー171を回動操作することにより上述のブレーキ
ディスク68に制動力を作用させるものである。
【0051】上記操向ハンドル9の左側グリップ9bの
内側近傍には支持ブラケット172が取付け固定されて
おり、該支持ブラケット172に上記パーキングレバー
171の基部171aがボルト173により軸支されて
いる。このパーキングレバー171はこれのボルト17
3を支点として操向ハンドル9の内側(図25で右側)
に位置する非作動位置(図25の実線参照)と、外側
(同左側)に位置する作動位置(図25の二点鎖線参
照)との間で略180度回動するように構成されてい
る。
【0052】上記パーキングレバー171の先端操作部
171bは若干上向きに屈曲形成されている。これは以
下の理由による。上記操向ハンドル9にはこれの外周を
囲むようにハンドルカバー9cが配設されており、該ハ
ンドルレバー171を非作動時位置に回動させると該レ
バー171の操作部171bがハンドルカバー9cに重
なり、厚手の手袋を装着している場合にはブレーキ操作
がやり難い。そこで操作部171bを上向きに屈曲させ
ることにより該操作部171bとハンドルカバー9cと
の間に隙間sを設けることにより、厚手の手袋を装着し
た状態での回動操作が容易に行えるようにした。
【0053】また上記操作部171bの平面視で前側に
は前方に突出する膨出部171cが一体形成されてい
る。この膨出部171cは、パーキングレバー171を
作動位置から非作動位置に回動操作する際の手掛かりと
なり、上記同様に厚手の手袋を装着した状態での操作が
容易に行えるようにするためのものである。
【0054】上記パーキングレバー171は、図25に
二点鎖線で示す作動位置に回動させると、その操作部1
71bが左側グリップ9bの略中央部外表面に当接し、
かつ上記シート24に乗員が搭乗した状態で目視し易い
外表面上側に位置している。
【0055】上記パーキングレバー171にはブレーキ
ケーブル175のインナケーブル175aの一端が連結
ピン176を介して連結されており、またアウタケーブ
ル175bの一端は上記支持ブラケット172の支持部
172aに支持されている。そして上記アウタケーブル
175bの他端は上述の制動機構115の一方のキャリ
パ116aに、またインナケーブル175aは他方のキ
ャリパ116bにそれぞれ連結されている。このように
して上記同様にパーキングレバー171を作動位置に回
動させると上記両キャリパ116a,116bがブレー
キディスク68を挟持して制動力を作用させるように構
成されている。
【0056】ここで上記パーキングレバー171のイン
ナケーブル175aの連結ピン176の配設位置は、該
パーキングレバー171が非作動位置にあるときは該パ
ーキングレバー171の支点であるボルト173の内側
に位置し、作動位置にあるときは上記ボルト173の外
側に位置するように設定されている。
【0057】これにより上記パーキングレバー171
は、図示実線で示す非作動時側に位置する走行状態で
は、非作動時位置側に回動するように付勢され、図示二
点鎖線で示す作動時側に位置する駐車状態では、作動位
置側に回動するように付勢される。このようにしてパー
キングレバー17を駐車状態に自動的にロックできるよ
うになっている。
【0058】次に本実施形態の作用効果について説明す
る。本実施形態のフロントフレーム構造(車体前部構
造)によれば、左, 右側壁40,41及び底壁49で囲
まれたフロントフレーム3の前端開口に該開口を閉塞す
るアルミ合金鋳物製のバルクヘッド50を配設し、該バ
ルクヘッド50と上記フロントフレーム3とをリベット
により接合したので、フロントフレーム3全体の強度,
剛性を向上でき、スキー板12,舵取り装置13,及び
エンジン30等の支持強度,剛性を向上できる。
【0059】上記バルクヘッド50をアルミダイキャス
トにより一体形成したので、従来の板金を折曲げ形成し
てこれに別部品の支持部材を溶接する構造に比べて、組
立工数,部品点数が削減でき、部品コストを低減でき
る。また従来構造に比べて接合工程を不要にできるの
で、接合部強度のばらつきの問題を解消でき、安定した
強度が得られる。
【0060】上記バルクヘッド50にこれの基準面53
に対して車体後方に向けて各フランジ54,リブ55を
一体形成したので、強度,剛性の向上を図ることができ
るとともに、車体前方からの進入した雪,雨水等の付着
による堆積,目詰まりを防止できる。また上記基準面5
3に対して各フランジ54,リブ55を直角方向に延設
したので、鋳造時の型構造が簡単であり、かつ軽量化を
図りながら強度,剛性を向上できる。
【0061】さらに上記バルクヘッド50の各フランジ
54a〜54cの外面にフロントフレーム3の内面を当
接させてリベット止めしたので、該バルクヘッド50の
内面側にフレームを接合する場合のようにフランジ,リ
ブ等にフレーム挿入用切欠きを形成する必要がなく、そ
れだけ構造を簡単にできるとともに、該接合部の強度を
ばらつきなく確保できる。なお、バルクヘッドの内面に
フレーム外面を接続する場合には、フレームを挿入する
ためにリブ等を切断する必要があることから構造が複雑
となるとともに、接合強度のばらつきの問題が懸念され
る。
【0062】本実施形態の排気装置によれば、排気マニ
ホールド60の左, 右排気管60a,60bと、中央排
気管60cとの間の空間に排気チャンバ65を形成した
ので、高速運転域での出力向上を図りながら、低,中速
域での排気干渉を回避して出力谷の発生を抑制できる。
しかも上記排気チャンバ65を排気系のデッドスペース
を有効利用して設けることができ、従来の別途設ける場
合に比べエンジン全体をコンパクト化できる。
【0063】また上記各排気管60a〜60cの上面及
び下面を上側プレート62,下側プレート63で覆うと
ともに、両プレート62,63を縦プレート64で接合
して排気チャンバ65を構成したので、簡単な構造で大
きな容量のチャンバを形成でき、コストの上昇を抑制で
きる。
【0064】さらに、上記排気チャンバ65と各排気管
60a〜60cとを合流部近傍に形成した連通孔66に
より連通したので、つまり中央排気管60cと左, 右排
気管60a,60bとのなす角度θ1がθ2より大きい
部位に形成された連通孔66により連通したので、排気
圧力の開放をスムーズに行うことができ、この点からも
上記出力谷の発生を抑制できる。
【0065】本実施形態の走行制御装置によれば、シフ
トレバー75の前,後進切り替え操作時に制動機構11
5により制動動作を行わせるようにしたので、即ち、上
記シフトレバー75を前,後進保持位置bから解除位置
aに操作したときにブレーキディスク68に制動力を作
用させるようにしたので、切り替え時の車体速度を低速
又は停止状態にすることができ、切替えギヤ92等の損
傷を回避して切り替えをスムーズに行うことができる。
また上記シフトレバー75が解除位置aにあるときに制
動動作を行わせるようにしたので、前,後進切り替え動
作を行う前に制動力が作用することから、切り替え操作
をさらにスムーズに行うことができる。
【0066】本実施形態の冷却装置130によれば、該
冷却装置130を、前側熱交換器131と、左, 右側熱
交換器132,133,及び後側熱交換器として機能す
る連結部材134とから構成し、上記左, 右側熱交換器
132,133の後端部を足載せ部4bの後端部まで延
長するとともに各熱交換器132,133を足載せ部4
bの下側に締結固定したので、リヤパネル4のフレーム
強度をこれの全長に渡って向上でき、別個独立の補強部
材を不要にできる。また上記左, 右側熱交換器132,
133を足載せ部4b後端まで延長した分だけ放熱面積
を増やすことができ、冷却能力を向上できる。
【0067】上記左, 右側熱交換器132,133内に
隔壁146d,146eを形成して三重水路構造とした
ので、従来の往復水路構造に比べて流速を速めることが
できるとともに冷却水通路を長くでき、さらに冷却能力
を高めることができる。また冷却経路を、エンジン30
の排出口30fから右側熱交換器133,連結部材13
4,左側熱交換器132,及び前側熱交換器131を経
てエンジン30に戻るというように、リヤパネル4の周
囲を回る構成としたので、接続用ホース類の配索を複雑
にすることなく冷却経路全体を延長でき、この点からも
冷却能力を向上できる。
【0068】なお、本実施形態では、左, 右側熱交換器
132,133を三重水路構造した場合を例に説明した
が、本発明では、図26に示すように、例えば交換器本
体180の冷却水通路180a内に多数のパンチングメ
タル181をジクザグ状に連続して配置したものを採用
してもよい。このパンチングメタル181は仕切り板に
多数の孔を形成したものである。このようにした場合に
は、パンチングメタル181を通過する際の乱流により
冷却水が撹拌され、短い通路でありながら冷却効率の向
上を図ることができる。
【0069】上記左, 右側熱交換器132,133と連
結部材134との接続ホース167,168をリヤパネ
ル4の外側に配索したので、トラックベルト31が最圧
縮時Aに位置しても干渉することはなく、またシート2
4後方の収納ボックス27の容積を増大できる。
【0070】上記連結部材134を後側熱交換器として
兼用したので、1つの部品をフレーム強度部材と冷却水
通路部材とに共用でき、部品点数を削減できる。
【0071】また、上記前側熱交換器131を、フロン
トフレーム3の左, 右側壁40,41,中段壁42,底
壁49で囲まれた開口に配置するとともに、該前側熱交
換器131の左, 右フランジ板136,137を左, 右
側壁40,41に、上フランジ部135aを中段壁42
に、さらに下フランジ部135bを底壁49にそれぞれ
締結固定したので、前側熱交換器131をフレーム強度
部材として兼用することができ、別部品の補強部材を不
要にでき、部品点数の削減及びコストの低減を図ること
ができる。また前側熱交換器131の全周をフロントフ
レーム3に固定したので、該熱交換器131は中空状で
あることから強度,剛性は極めて高く、熱交換器131
自体の強度を充分に活用でき、この点からもフレーム強
度を向上できる。
【0072】上記前側熱交換器131の前壁にステアリ
ングシャフト14を軸支するボス部140を形成したの
で、強度,剛性の高い熱交換器131でステアリングシ
ャフト14を支持することができ、それだけ支持強度,
剛性を向上できる。
【0073】また上記ボス部140は、交換器本体13
5に一体形成した上,下支持部135f,135gでボ
ス本体141を支持するとともに両者を溶接ビード14
2により固定した構造であるので、ステアリングシャフ
ト14から荷重が加わった場合の上記交換器本体135
への影響を回避することができる。即ち、上記ボス本体
141を交換器本体135に直接溶接した場合には、上
記荷重により交換器本体135自体が破損するおそれが
ある。これに対してボス本体141を支持部135f,
135gで支持した状態で溶接したので、該支持部13
5f,135gで荷重を受けることとなり、交換器本体
への損傷を回避できる。さらに上記支持部135f,1
35gを交換器本体135に一体形成したので、別途溶
接により接続する場合のような水漏れ等の問題を解消で
きる。
【0074】本実施形態の駐車ブレーキ装置170によ
れば、パーキングレバー171を操向ハンドル9のグリ
ップ9bの内側に軸支し、該パーキングレバー171を
作動位置に回動させたときに該パーキングレバー171
が上記グリップ9bの外面に当接するようにしたので、
駐車制動状態でグリップ9bを把持すると乗員の手が上
記パーキングレバー171に当たることとなる。従っ
て、走行開始時に駐車制動状態となっていることが容易
に認識でき、駐車制動状態のままでの走行を防止でき、
ひいてはブレーキ装置の寿命低下を回避できる。
【0075】また上記パーキングレバー171が駐車制
動状態では操向ハンドル9の外表面上側、つまり目につ
き易い位置に位置するように構成したので、パーキング
レバー171の目視により乗車姿勢で駐車制動状態であ
ることが容易に認識でき、この点からもパーキングレバ
ー171の作動状態での走行を防止できる。
【0076】上記パーキングレバー171が所定回動角
度以内の走行状態では、該パーキングレバー171を非
作動位置側に回動させるように付勢力(ブレーキ反力)
が作用し、上記パーキングレバー171が上記所定回動
角度を越える駐車時制動状態では、該パーキングレバー
171を作動位置側に回動させるように付勢力(ブレー
キ反力)が作用するように、上記パーキングレバー17
1の連結ピン176位置をを設定したので、片手でパー
キングレバー171を駐車状態側に回動させるだけで自
動的に該位置にロックでき、従来のレバーを回動させた
状態でストッパ部材を挟み込む等といった両手を用いた
煩雑な操作をを回避でき、操作が楽である。
【0077】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明に係る2サ
イクルエンジンの排気装置によれば、排気マニホールド
の左, 右排気管と中央排気管との間の空間を排気チャン
バとしたので、高速域での出力向上を図りながら低,中
速域での排気干渉を回避して出力谷の発生を抑制できる
効果があり、また排気系のデッドスペースを有効利用し
て排気チャンバを形成でき、エンジン全体をコンパクト
にできる効果がある。
【0078】請求項2の発明では、上記排気チャンバ
を、各排気管の上面及び下面を上側プレート,下側プレ
ートで覆うとともに、両プレートを縦プレート64で接
合して形成し、該排気チャンバと各排気管とを合流部近
傍に形成された連通孔により連通したので、簡単な構造
で排気チャンバを構成でき、コストの上昇を抑制できる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による雪上車の左側面図で
ある。
【図2】上記雪上車の車体前部分の平面図である。
【図3】上記雪上車の車体フレームの左側面図である。
【図4】上記雪上車の舵取り装置の左側面図である。
【図5】上記舵取り装置の平面図である。
【図6】上記雪上車のフロントフレームの左側面図であ
る。
【図7】上記フロントフレームの平面図である。
【図8】上記車体前部を構成するバルクヘッドの背面図
である。
【図9】上記バルクヘッドの左側面図である。
【図10】上記雪上車の排気マニホールドの平面図であ
る。
【図11】上記排気マニホールドの断面平面図である。
【図12】上記排気マニホールドの断面背面図(図11
のXII-XII 線断面図)である。
【図13】上記雪上車の前,後進切替え機構の右側面図
である。
【図14】上記切替え機構の断面図(図13のXIV − X
IV線断面図) である。
【図15】上記切替え機構のシフトレバーの左側面図で
ある。
【図16】上記切替え機構の連動制動機構を示す図であ
る。
【図17】上記切替え機構の切替えフォーク部分を示す
断面図である。
【図18】バッテリ取付け状態を示す右側面図である。
【図19】上記雪上車の冷却装置の右側面図である。
【図20】上記冷却装置の平面図である。
【図21】上記冷却装置の断面図である(図20のXXI
− XXI線断面図) 。
【図22】上記冷却装置の前側熱交換器の断面左側面図
(図20,図23のXXII-XXII 線断面図) である。
【図23】上記前側熱交換器の平面図である。
【図24】上記雪上車の駐車ブレーキ装置の平面図であ
る。
【図25】上記駐車ブレーキ装置の構成図である。
【図26】上記冷却装置の変形例による左, 右側熱交換
器を示す平面図である。
【図27】一般的な2サイクルエンジンにおけるトルク
谷を説明するためのトルクとエンジン回転数との関係を
示す特性図である。
【符号の説明】
30 2サイクルエンジン 60 排気マニホールド 60a 左排気管 60b 右排気管 60c 中央排気管 62 上側プレート 63 下側プレート 64 縦プレート 65 排気チャンバ 66 連通孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左, 右気筒に接続された左, 右排気管
    と、中央気筒に接続された中央排気管とを該中央排気管
    が中心となるように合流させてなる排気マニホールドを
    備えた2サイクルエンジンの排気装置において、上記
    左, 右排気管と中央排気管との間の空間を、上記各気筒
    からの排気圧力が他の気筒に伝播するのを防止するため
    の排気チャンバとしたことを特徴とする2サイクルエン
    ジンの排気装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記排気チャンバ
    が、上記各排気管の上面及び下面を上側プレート及び下
    側プレートで覆うとともに、該上側,下側プレートのエ
    ンジン側縁部を縦壁プレートで接合してなるものであ
    り、該排気チャンバと各排気管内とが排気管合流部の近
    傍に形成された連通孔により連通されていることを特徴
    とする2サイクルエンジンの排気装置。
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