JP2509880B2 - 連続体巻取装置 - Google Patents

連続体巻取装置

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JP2509880B2
JP2509880B2 JP6001009A JP100994A JP2509880B2 JP 2509880 B2 JP2509880 B2 JP 2509880B2 JP 6001009 A JP6001009 A JP 6001009A JP 100994 A JP100994 A JP 100994A JP 2509880 B2 JP2509880 B2 JP 2509880B2
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武男 山元
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、織機ビーム
を用意するためのビーミング工程において、糸シートを
巻取ったり、また、紙,プラスチックフィルム,布等の
シート帯を巻取ったりするための連続体巻取装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図26は、従来の連続体巻取装置の一例
であるナイロン,レーヨン,アクリル,綿等の糸を巻取
る糸巻取装置の概略構成図である。
【0003】一般に、布を製織するに際しては、経糸
は、織機ビームと呼ばれる大径巻取ロールに、所定本数
だけ、シート状に平行して巻取った形で織機に仕掛けら
れる。この織機ビームを調製するには、ビーミング工程
において、所定本数のビームから複数本の経糸をシート
状に引出し、1本の織機ビーム(巻取ビーム)に集合し
て巻取っていく必要がある。このビーミング工程におけ
る糸シートの巻取りが、図26に示す糸巻取装置により
行なわれる。
【0004】所定本数(図面では6本)の送出ロールの
一例の送出ビーム76には、その送出ビーム76の回転
に所定の大きさの制動力を付与するためのブレーキ装置
77がそれぞれ設けられている。この送出ビーム76に
予め巻かれている糸9が、それぞれの送出ビーム76か
ら引出されて、遊転ロール75,テンションカットロー
ル74を介して巻取ロールの一例の巻取ビーム73に巻
取られる。この巻取ビーム73には、モータ70からの
駆動力がベルト式無段変速装置(PIV)71を介して
供給される。この駆動力により巻取ビーム73が回転し
て糸9がその巻取ビーム73の外周に巻取られる。一
方、前記モータ70からの駆動力は、減速装置72を介
してテンションカットロール74にも供給され、糸9が
巻取られていない自由回転状態で、そのテンションカッ
トロール74が、前記巻取ビーム73の回転速度よりも
多少遅い速度で回転するように前記減速装置72が調整
されている。この状態で、糸9を巻取れば、巻取ビーム
73よりもテンションカットロール74のほうが遅く回
転するため、テンションカットロール74とビーム73
との間に掛け渡された糸シート部分に所定の張力が発生
し、巻取ビーム73に所定の張力を掛けながら糸シート
を巻取ることができる。
【0005】なお、前記糸9は、ナイロン,レーヨン,
アクリル,綿等からなるが、その外に、プラスチックフ
ィルム等の帯状体や、紐等のものであってもよく、巻取
ロール73によって巻取ることが可能な連続体であれば
何でもよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図26に示
した従来の巻取装置においては、モータ70の回転速度
を変動させて巻取速度を変動すれば、巻取られる連続体
の張力も変動してしまうという性質があった。その結
果、巻取られる連続体の種類に応じて、許される最大の
速度で巻取りを行なって巻取作業の効率化を図らんとし
た場合に、巻取られる連続体に発生する張力が異常に高
くなり、最悪の場合にはその連続体が切断されてしまう
という不都合が生ずる。ゆえに、巻取られる連続体の種
類に応じて許される最大の速度で巻取作業を行なうこと
ができず、巻取作業の効率化が図れないという欠点があ
った。
【0007】この欠点の原因を追求したところ、モータ
70が、その回転トルクを向上制御すればその回転速度
も増すタイプのもので構成されており、そのモータ70
の回転力を分岐して、巻取ロール37側とテンションカ
ットロール74側とでの回転速度差を生じさせ、その回
転速度差によって連続体に張力を発生させているため
に、回転速度が向上することによりその張力も向上して
しまうということが判明した。
【0008】そこで、この欠点を解決する方法として、
巻取ビーム73とテンションカットロール74と送出ビ
ーム76とをそれぞれ独立のモータで回転駆動し、送出
ビーム76とテンションカットロール74との間の送出
側連続体部分と、テンションカットロール74と巻取ビ
ーム73との間の巻取側連続体部分との張力をそれぞれ
に所望の張力に制御するための目標となる目標張力を定
める張力パターンをそれぞれ設定し、送出側連続体部分
の張力パターンに従って前記送出ビーム76の駆動用モ
ータを駆動制御し、前記巻取側連続体部分の張力パター
ンに従って前記巻取ビーム73の駆動用モータを駆動制
御し、さらに、前記テンションカットロール74の駆動
用モータを、テンションカットロールに加わる回転負荷
の大きさにかかわらず常に所望の回転速度となるように
駆動制御するように構成することが考えられる。このテ
ンションカット駆動用モータは、回転トルクと回転速度
とをそれぞれ独立に制御可能なものにして、回転速度を
所望の速度に維持し、かつ、回転トルクについては、巻
取側連続体部分の張力と送出側連続体部分の張力との差
が最大となった状態に照準を定めて、その状態でも確実
にテンションカットが行なえるように常に最大のパワー
を用いてトルク駆動制御する。そして、常に最大のパワ
ーを用いてトルク駆動制御されるテンションカットロー
ル駆動用モータを連続体の種類に応じた所望の速度で回
転制御することにより、連続体部分の張力を前記それぞ
れの張力パターンに従った所望の張力に維持しながら連
続体の巻取作業を所望の速度で行なうことが可能とな
る。しかし、このように構成した場合には、巻取側連続
体部分の張力と送出側連続体部分の張力との差がどのよ
うな大きさであったとしてもテンションカットロールを
常に所望の回転速度に維持する必要性から、テンション
カットロール駆動用のモータに当初から大きな回転トル
クを発揮させるべく大電力を供給する必要がある。とこ
ろが、送出側連続体部分の張力と巻取側連続体部分の張
力との差がたとえばほとんどゼロに近い状態の場合に
は、テンションカットロール駆動用のモータはほとんど
回転トルクを必要としないのであるが、このような場合
においても、テンションカットロール駆動用のモータに
大きなトルクを発生させるための大電力を供給する状態
となり、無駄が多く、電力の浪費を招来するという新た
な欠点が生ずる。つまり、テンションカットロールをど
のような場合においても常に所望の速度で回転させんと
した場合には、送出側連続体部分の張力と巻取側連続体
部分の張力との差が最大となる状態に照準を合わせて常
にテンションカットロール駆動用のモータに大きな馬力
が発生する状態に維持しなければならず、大きな馬力を
必要としない場合においても大きな馬力を発生させる状
態に維持されるというパワーの浪費が生ずる欠点を有す
る。また、巻取られる連続体の実際の移動速度をフィー
ドバック信号とし、その連続体の目標移動速度とを比較
し、実際の移動速度を目標移動速度に近づけるための速
度制御動作信号を前記テンションカット駆動用のモータ
に与えてそのモータの回転速度をフィードバック制御し
た場合には、大きなハンチングが生ずるという新たな欠
点が生ずる。すなわち、前記テンションカットロール駆
動用のモータは普段から最大のパワーが発揮されるよう
にトルク駆動制御されているものであり、このモータの
回転速度をフィードバック制御した場合に、たとえば、
回転速度を速めるようにモータが制御されれば、そのモ
ータは元々最大パワーが発揮されるようにトルク駆動制
御されているものであり、このモータの回転速度をたと
えば減少する制御が行なわれた場合には、そのモータが
発揮する大きなパワーをもって連続体の移動速度を減少
させる力が働く。その結果、巻取ビーム73の回転速度
を減少させて巻取速度を減少させる力が巻取側連続体部
分を介して巻取ビーム73に付与されるのであるが、巻
取ビーム73は、それ自体質量を有するものであるため
に慣性抵抗を有しており、急には回転速度が低下できな
いのである。その結果、テンションカットロール駆動用
のモータの大きなパワーをもって連続体部分の移動速度
を減少させようとする一方、巻取ビーム73自体は自己
の慣性抵抗によりすぐには回転速度を低下することがで
きず、その結果、テンションカットロール駆動用のモー
タに伴う大きなパワーが巻取側連続体部分に作用して巻
取側連続体部分の張力が急激に増大してしまい、このこ
とが原因で連続体の張力が大きく増減するハンチング現
象が生ずるのである。本発明は、係る実情に鑑み考え出
されたものであり、請求項1記載の発明の目的は、巻取
られる連続体の種類に応じて許される最大の速度で巻取
作業を行なうことができながらも、パワーの浪費を防止
できて、巻取側と送出側とにおいて、一方の側での張力
制御の影響が他方の側に及ぶことを防止し、それぞれの
側で要求される状況に適した最良の張力制御をそれぞれ
の側の連続体部分において行なうことのできる連続体巻
取装置を提供する点にある。請求項2に記載の本発明の
目的は、巻取られる連続体の種類に応じて許される最大
の速度で巻取作業を行なうことができながらも、パワー
の浪費を防止できて、巻取側と送出側において、一方の
側での張力制御の影響が他方の側に及ぶことを防止し、
それぞれの側で要求される状況に適した最良の張力制御
をそれぞれの側の連続体部分において行なうことがで
き、しかも、制御系に外乱が生じてもその張力制御を安
定させて極力正確に行ないかつ張力のハンチングを極力
防止できる連続体巻取装置を提供する点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、巻取対象である連続体を巻取る巻取手段と、該巻取
手段により巻取られる連続体を所定の移動負荷を作用さ
せながら繰り出す移動負荷作用手段と、該移動負荷作用
手段から前記巻取手段へ移動する前記連続体部分に移動
前後方向の力を付与して前記連続体部分におけるテンシ
ョンカットを行なうテンションカット手段とを含む連続
体巻取装置であって、前記テンションカット手段による
力の付与箇所と前記移動負荷作用手段との間の送出側連
続体部分と、前記力の付与箇所と前記巻取手段との間の
巻取側連続体部分との張力を、それぞれに所望の張力に
制御するための目標となる目標張力を定める張力パター
ンがそれぞれ設定され、前記送出側連続体部分の張力パ
ターンに従って前記移動負荷作用手段を制御して移動負
荷の大きさを調整し、前記巻取側連続体部分の張力パタ
ーンに従って前記巻取手段を制御して巻取力を調整し、
さらに、前記巻取側連続体部分の張力パターンに従った
巻取側目標張力と前記送出側連続体部分の張力パターン
に従った送出側目標張力との差に従って、前記テンショ
ンカット手段を制御して前記律続体に加える力の大きさ
を調整し、前記巻取側連続体部分の張力と前記送出側連
続体部分の張力とを、それぞれの前記張力パターンに従
って独立に制御するための演算制御手段と、巻取られる
連続体の移動速度を所定の速度に制御するための速度制
御手段とを含み、前記連続体巻取装置は、駆動源とし
て、回転トルクと回転速度とをそれぞれ独立に制御可能
なサーボモータおよび外部から入力される制御信号に従
って前記サーボモータを駆動するためのサーボ駆動手段
を有し、張力制御用の信号と前記速度制御手段からの速
度制御用の信号とが前記サーボ駆動手段に入力されて前
記サーボモータの回転トルク制御と回転速度制御とをそ
れぞれ独立に並行して行なうことを特徴とする。請求項
2に記載の本発明は、巻取対象である連続体を巻取る巻
取手段と、該巻取手段により巻取られる連続体を所定の
移動負荷を作用させながら繰り出す移動負荷作用手段
と、該移動負荷作用手段から前記巻取手段へ移動する前
記連続体部分に移動前後方向の力を付与して前記連続体
部分におけるテンションカットを行なうテンションカッ
ト手段とを含む連続体巻取装置であって、前記テンショ
ンカット手段による力の付与箇所と前記移動負荷作用手
段との間の送出側連続体部分と、前記力の付与箇所と前
記巻取手段との間の巻取側連続体部分との張力を、それ
ぞれに所望の張力に制御するための目標となる目標張力
がそれぞれ設定され、前記送出側連続体部分の前記目標
張力に従って、前記移動負荷を所望の大きさに制御する
ための目標となる移動負荷目標値を算出し、前記巻取側
連続体部分の目標張力と前記送出側連続体部分の目標張
力との差に従って、前記テンションカット手段によって
付与される力を所望の大きさに制御するための目標とな
る付与力目標値を算出し、前記移動負荷作用手段により
作用された移動負荷をフィードバック信号として前記移
動負荷目標値と比較し、実際の移動負荷を前記移動負荷
目標値に近づけるための制御動作信号を前記移動負荷作
用手段に与え、前記巻取側連続体部分の張力パターンに
従って前記巻取手段を制御して巻取力を調整し、前記テ
ンションカット手段により付与された力をフィードバッ
ク信号として前記付与力目標値と比較し、実際の付与力
を前記付与力目標値に近づけるための制御動作信号を前
記テンションカット手段に与えるための演算制御手段
と、前記巻取られる連続体を所望の移動速度に制御する
ための目標移動速度が設定され、前記巻取られる連続体
の実際の移動速度をフィードバック信号として前記目標
移動速度と比較し、実際の移動速度を前記目標移動速度
に近づけるための速度制御動作信号を出力して連続体の
移動速度を制御するための速度制御手段とを含み、前記
連続体巻取装置は、駆動源として、回転トルクと回転速
度とをそれぞれ独立に制御可能なサーボモータおよび外
部から入力される制御信号に従って前記サーボモータを
駆動するためのサーボ駆動手段を有し、張力制御用の信
号と前記速度制御動作信号とが前記サーボ駆動手段に与
えられて前記サーボモータの回転トルク制御と回転速度
制御とをそれぞれ独立に並行して行なうことを特徴とす
る。
【0010】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば、送出側連続
体部分と巻取側連続体部分とが、それぞれの張力パター
ンに従って独立に制御され、しかも、巻取側連続体部分
と送出側連続体部分との間に付与される付与力の大きさ
が、巻取側目標張力と送出側目標張力との差に従った大
きさに自動的に制御されるため、巻取側と送出側とにお
いて、一方の側で目標張力が変化したとしても、その変
化に応じて前記テンションカット手段の付与力が変化し
てその目標張力の変化を吸収し、他方の側に前記目標張
力の変化の影響が及ぶのが極力防止できる。さらに、前
記テンションカット手段が、巻取側目標張力と送出側目
標張力との差に従って駆動制御される。また、張力制御
用の信号と速度制御用の信号とがサーボ駆動手段に与え
られてサーボモータの回転トルク制御と回転速度制御と
がそれぞれ独立に並行に行なわれることにより、連続体
の張力を所望の大きさに維持した上で連続体の移動速度
を所望の速度に制御することができる。請求項2に記載
の本発明によれば、巻取側連続体部分と送出側連続体部
分との間に付与される付与力の大きさが、巻取側連続体
部分の目標張力と送出側連続体部分の目標張力との差に
従った大きさに自動的に制御されるため、巻取側と送出
側とにおいて、一方の側で目標張力が変動したとして
も、その目標張力の変動に従って前記テンションカット
手段の付与力が変動してその目標張力の変動を吸収し、
一方の側での目標張力の変動の影響が他方の側に及ぶこ
とが極力防止される。しかも、移動負荷作用手段によっ
て作用される移動負荷と、テンションカット手段によっ
て付与される付与力とが、それぞれの力に対し設定され
た目標値に近づくようにフィードバック制御されるた
め、制御系に外乱が生じたとしても連続体に作用するそ
れぞれの力がフィードバック制御されて速やかに目標値
に近づくように制御されるため、連続体の張力制御が安
定して極力正確に行なえる。また、巻取手段が巻取側連
続体部分の張力パターンに従って制御されて巻取側連続
体部分を所望の張力に維持できるだけの巻取力に制御さ
れ、テンションカット手段は、巻取側連続体部分の目標
張力と送出側連続体部分の目標張力との差に従って付与
力目標値が算出され、その付与力目標値に近づけるため
のフィードバック制御が行なわれ、所望の付与力を発揮
できる必要最小限のパワーで制御される。そして、連続
体の移動速度をフィードバック制御するにおいて、連続
体巻取装置の駆動源として用いられているサーボモータ
駆動手段に、移動速度制御動作信号と張力制御信号とが
入力され、連続体の張力を所望の大きさに維持した状態
で移動速度のフィードバック制御が行なわれる。
【0011】つまり、巻取手段の駆動源として、回転ト
ルクと回転速度とをそれぞれ独立して制御可能なサーボ
モータを採用しているため、そのサーボモータを駆動す
るサーボ駆動手段に対し、張力制御信号と速度制御信号
とを与え、巻取張力と巻取速度とがそれぞれ独立して制
御され、巻取速度の変動に伴って巻取られる連続体の巻
取張力が変動してしまうことが防止できる。
【0012】
【発明の実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。なお、本実施例においては、連続体
巻取装置の具体例として、糸を巻取る糸巻取装置および
プラスチックフィルムを巻取るフィルム巻取装置を示す
が、本発明はこれに限らず紐状体や帯状体等、何らかの
巻取手段によって巻取ることができる連続体を巻取る連
続体巻取装置であれば何でもよい。
【0013】図1は、本発明に係る連続体巻取装置の一
例の糸巻取装置を示す概略構成図である。
【0014】構成において、制動機構1に軸支された送
出ロールの一例の送出ビーム2が複数個(図面では6
個)配設されている。この送出ビームに巻かれている連
続体の一例の糸9を巻取るための巻取ロールの一例の巻
取ビーム(巻取ロール)8が、巻取駆動手段7に軸支さ
れている。前記巻取ビーム8と送出ビーム(送出ロー
ル)2との間に、テンションカットロール4が付与力制
御装置3に軸支された状態で配設されている。なお、図
中、5,6は遊転ロールである。なお、糸9は、たとえ
ば、ナイロン,レーヨン,アクリル,綿等の材質からな
る。
【0015】次に、動作について説明する。それぞれの
送出ビーム2から引出された糸9は、遊転ロール5,テ
ンションカットロール4ならびに遊転ロール6のそれぞ
れの外周に接触した状態で前記巻取ビーム8に掛け渡さ
れ、巻取駆動手段7の駆動力により巻取ビーム8が回転
することにより、巻取ビーム8により糸9が巻取られ
る。その糸9の巻取りに伴って、送出ビーム2が図示矢
印方向に回転され、その送出ビーム2の外周に巻かれて
いる糸9が図示矢印方向に引出され、遊転ロール5,テ
ンションカットロール4,遊転ロール6を通って巻取ビ
ーム8側に移動する。その際に、前記2つの遊転ロール
5,6は前記テンションカットロール4側に押圧され、
遊転ロール5,6の外周とテンションカットロール4の
外周とで移動してくる糸9を挟持しているため、糸9の
移動に伴って、遊転ロール5,6とテンションカットロ
ール4とが図示矢印方向にそれぞれ回転する。
【0016】前記制動機構1は、後述するように送出ビ
ーム2の回転に所定の大きさの制動力を付与する機能を
有する。また、付与力制御装置3は、後述するように、
テンションカットロール4の回転軸に所定の大きさのト
ルクを作用させ、糸9に対して、その糸9の巻取りに伴
なう移動方向に沿った方向に所定の大きさの力を付与す
る機能を有する。
【0017】図2(a)は、前記制動機構1の構成を説
明するための概略構成図である。10はサーボモータド
ライバであり、外部からの速度指令信号とトルク指令信
号とを受けてサーボモータ11に制御信号を与え、サー
ボモータ11を駆動制御する。なお、このサーボモータ
11は、送出ビーム2の回転を制動するためのブレーキ
として機能を果たす。12は減速機であり、サーボモー
タ11の回転が減速されて前記送出ビーム2に伝達され
る。換言すれば、サーボモータ11による制動トルク
が、この減速機12により増大されて前記送出ビーム2
に伝達される。13はロードセルであり、送出ビーム2
の回転に伴なう回転トルクを検出するためのものであ
り、その検出出力は後述するように制御に用いられる。
14はパルスジェネレータからなるエンコーダであり、
たとえば、1回転につき1000パルスの信号を出力
し、送出ビーム2の回転数を検出するために用いられて
いる。この状態で、前記巻取ビーム8(図1参照)の巻
取力に伴って糸9が図示矢印方向に引出され、送出ビー
ム2が回転すれば、その回転力がプーリとベルトならび
に減速機12を介してサーボモータ11に伝達され、そ
のサーボモータ11がブレーキとして機能し、前記送出
ビーム2の回転に所定の制動力が作用される。その制動
力に伴って生じる制動トルクがロードセル13により検
出される。さらに、送出ビーム2の回転がプーリとベル
トを介してエンコーダ14に伝達され、そのエンコーダ
14により送出ビーム2の回転数が検出される。前記サ
ーボモータ11により、後述する巻取手段による巻取力
に伴なう前記連続体の引出し移動に対し所定の大きさの
移動負荷を作用させるための移動負荷作用手段が構成さ
れている。なお、本発明において、サーボモータとは、
二次ベクトル制御モータのことであり、回転速度制御信
号と回転トルク制御信号とを受け、回転速度と回転トル
クとが独立に制御可能なモータの総称を意味する。ま
た、前記ロードセル13より、前記移動負荷作用手段に
より作用された移動負荷の大きさを検出するための移動
負荷検出手段が構成されている。
【0018】図2の(b)は、前記制動機構1(図1参
照)の別実施例を示す概略構成図である。
【0019】送出ビーム2の回転軸には、ロードセル1
3が設けられており、さらにエアブレーキ15が設けら
れている。そしてこのエアブレーキ15に所定の圧縮空
気を供給制御することにより、送出ビーム2の回転軸に
所定の大きさの制動トルクを付与し、巻取りに伴って糸
9が引出されて送出ビーム2が回転するその回転に対し
所定の制動力が作用される。その制動力の大きさがロー
ドセル13により検出され、その検出出力が後述するよ
うに制御に用いられる。さらに送出ビーム2の回転が、
ベルトとプーリを介してエンコーダ14に伝達され、送
出ビーム2の回転数が検出され、その検出出力が後述す
るように制御に用いられる。前記エアブレーキ15に
は、後述する巻取手段による巻取力に伴なう前記連続体
の引出し移動に対し所定の大きさの移動負荷を作用させ
るための移動負荷作用手段が構成されている。前記ロー
ドセル13により、前記移動負荷作用手段により作用さ
れた移動負荷の大きさを検出するための移動負荷検出手
段が構成されている。
【0020】図3(b)は、前記付与力制御装置3(図
1参照)の構成を説明するための概略構成図である。前
記巻取ビーム8(図1参照)の巻取力に伴って糸9が矢
印方向に移動し、それに伴ってテンションカットロール
4が回転する。そのテンションカットロール4の回転力
が、ベルトとプーリを介してロードセル19に伝達さ
れ、さらに減速機18を介してサーボモータ17に伝達
される。このサーボモータ17には、サーボモータドラ
イバ16が設けられており、外部からの回転速度制御信
号と回転トルク制御信号とに基づいてサーボモータ駆動
用信号がサーボモータドライバ16からサーボモータ1
7に与えられる。そしてサーボモータ17は、与えられ
たサーボモータ駆動用信号に基づいて回転し、テンショ
ンカットロール4の回転を制動したりあるいは逆に回転
方向に駆動したりする。
【0021】テンションカットロール4の回転は、ベル
トとプーリを介してエンコーダ20にも伝達され、その
エンコーダ20により、テンションカットロール4の回
転数が検出され、その検出出力が後述するように制御に
用いられる。前記テンションカットロール4と付与力制
御装置3により、前記移動負荷作用手段から前記巻取手
段へ移動する前記連続体部分に対し、該連続体の移動前
後方向に力を付与して前記連続体部分におけるテンショ
ンカットを行なうテンションカット手段(可変型力付与
手段)が構成されている。前記ロードセル19により、
前記テンションカット手段(可変型力付与手段)により
付与された力を検出する付与力検出手段が構成されてい
る。
【0022】図3(a)は、前記付与力制御装置3(図
1参照)の別実施例を示す概略構成図である。
【0023】糸9の移動に伴なうテンションカットロー
ル4の回転力は、ロードセル19に伝達されるとともに
エアブレーキ21に伝達される。このエアブレーキ21
には、圧縮空気が供給され、その圧縮空気の供給制御に
より、テンションカットロール4の回転に所定の大きさ
の制動力が付与される。その制動力が前記ロードセル1
9により検出され、その検出出力が後述する制御に用い
られる。さらに、テンションカットロール4の回転は、
ベルトとプーリを介してエンコーダ20にも伝達され、
そのエンコーダ20によりテンションカットロール4の
回転数が検出され、その検出出力が後述するように制御
に用いられる。前記付与力制御装置3と前記テンション
カットロール4とにより、前記移動負荷作用手段から後
述する巻取手段に移動する前記連続体部分に対し、該連
続体の移動前後方向に沿った力を付与することが可能
で、かつ、その付与する力を変更し得る可変型力付与手
段が構成されている。前記ロードセル19により、前記
可変型力付与手段により付与された力を検出する付与力
検出手段が構成されている。この図3(a)および図3
(b)で説明した可変型力付与手段と、前記図2(a)
および図2(b)で説明した移動負荷作用手段とによ
り、後述する巻取手段による巻取力に伴って移動する連
続体部分に移動抵抗を付与することが可能で、かつ、該
付与する移動抵抗の大きさを変更し得る可変型抵抗付与
手段が構成されている。なお、前記エアブレーキ15,
21は、パウダーブレーキ等でもよく、付与する制動力
の大きさが制御可能なブレーキであれば何でもよい。
【0024】図4は、前記巻取駆動手段7(図1参照)
の構成を説明するための概略構成図である。
【0025】図中、22はサーボモータドライバであ
り、外部からの回転速度制御信号と回転トルク制御信号
とを受け、サーボモータ23に対しサーボモータ駆動制
御信号を与える。サーボモータ23は、サーボモータド
ライバ22から与えられたサーボモータ駆動制御信号に
基づいて所定の回転速度でかつ所定の回転トルクで回転
しようとする。そのサーボモータ23の回転力は、ベル
ト式無段変速装置(PIV)24を介してロードセル2
5に与えられ、さらにベルトとプーリを介して巻取ビー
ム8に伝達される。以上の構成により、サーボモータ2
3の駆動力により巻取ビーム8が回転され、糸9を巻取
ビーム8の外周に巻取る。
【0026】前記ベルト式無段変速装置(PIV)24
は、パルスモータ等のパイロットモータ26により変速
制御され、サーボモータ24の回転数が所定の大きさに
変速される。また、このパイロットモータ26の回転が
ベルトとプーリを介してアブソリュートエンコーダ27
に伝達され、パイロットモータ26の回転角度が検出さ
れ、その検出出力が後述する制御に用いられる。さら
に、前記巻取ビーム8の回転トルクがロードセル25に
より検出され、その検出出力が後述する制御にもちいら
れる。さらに、巻取ビーム8の回転がベルトとプーリを
介してエンコーダ28に伝達され、そのエンコーダ28
により、巻取ビーム8の回転数が検出され、その検出出
力が後述する制御に用いられる。前記サーボモータドラ
イバ22により、前記サーボモータを駆動するためのサ
ーボ駆動手段が構成されている。前記巻取駆動手段7と
巻取ビーム8とにより、巻取力が変更可能な巻取駆動手
段を含み、該巻取駆動手段の駆動力を利用して前記連続
体を巻取るための巻取手段が構成されている。前記ロー
ドセル24により、前記巻取駆動手段による巻取力を検
出するための巻取力検出手段が構成されている。
【0027】図5は、本発明の連続体巻取装置に用いら
れる制御回路を示すブロック図である。
【0028】制御回路は、制御中枢としての送出側CP
U30と巻取側CPU33とを含む。送出側CPU30
と巻取側CPU33とは、たとえば数チップのLSIで
構成されており、制御動作を所定の手順で実行する機能
を有する。送出側CPU30と巻取側CPU33とは、
それぞれ、動作プログラムを格納するROM32,35
と、必要なデータの書込読出ができるRAM31,34
が接続されている。さらに、送出側CPU30と巻取側
CPU33との間で、信号のやり取りを行なうための通
信I/O部36,37が設けられている。送出側CPU
30から巻取側CPU33には、たとえば巻取ロールの
初期半径R1 と巻取ロールの巻取終了時の半径R2 、巻
取初期張力F1 、巻取終了時の張力F2 、巻取設定スピ
ード、現在スピード等が送信される。一方、巻取側CP
U33から送出側CPU30には、巻取側の目標張力す
なわち張力目標値が送信される。なお、図示はしない
が、制御回路には、電源投入時にCPU30,33にリ
セットパルスを与えるパワーオンリセット回路と、CP
U30,33にクロック信号を与えるクロック発生回路
と、クロック発生回路からのクロック信号を分周して割
込パルスを定期的にCPU30,33に与えるパルス分
周回路と、CPU30,33からのアドレスデータをデ
コードするアドレスデコード回路とが設けられている。
なお、本実施例では、前記ROM32,35は、その内
容の書替え、すなわち、必要が生じた場合にはその中に
格納されたCPU30,33のためのプログラムを変更
することができるように、プログラマブルROMが用い
られている。そして、送出側CPU30はROM32内
に格納されたプログラムに従って、かつ、以下に述べる
各制御信号の入力に応答し、各種機器に制御信号を与
え、巻取側CPU33は、ROM35内に格納されたプ
ログラムに従って、かつ、以下に述べる各制御信号の入
力に応答して、各種機器に対して制御信号を与える。
【0029】操作者が操作スイッチ群38を操作すれ
ば、その操作信号がシーケンサ39を介して指令タイミ
ング入出力回路40に与えられて送出側CPU30に入
力されて、また、指令タイミング入出力キー入力回路5
2を介して巻取側CPU33に与えられる。送出側CP
U30は、表示用信号を表示I/O部41を介して、運
転画面(CRT)42a,設定画面42b,銘柄画面4
2c,パラメータ画面42dのそれぞれに与える。操作
者がテンキー43を操作すれば、テンキー43からのキ
ー操作信号がキー入力I/O部44を介して送出側CP
U30に与えられる。手動ボリュームスイッチ60から
の操作信号は、自/手動,正/逆転,送り/ブレーキ切
換回路46に与えられ、自動と手動の切換え、正逆転の
切換え、送りとブレーキとの切換えが行なわれる。そし
て手動状態に切換えれば、手動ボリュームスイッチ60
の操作に従って回転速度信号と回転トルク信号とがサー
ボモータドライバ10,16に与えられ、それらの両信
号に基づいてサーボモータドライバ10,16からサー
ボモータ駆動用信号がサーボモータ11,17に与えら
れる。一方、自/手動,正/逆転,送り/ブレーキ切換
回路46が自動状態に切換えられている場合には、送出
側CPU30からの速度,トルク指令信号が、自動速
度,トルク指令回路45と自/手動,正/逆転,送り/
ブレーキ切換回路46を介してサーボモータドライバ1
0,16に与えられ、サーボモータ11,17の回転速
度と回転トルクとが自動的に制御される。サーボモータ
11,17にはパルスジェネレータからなるエンコーダ
14,20がそれぞれ連動連結されており、サーボモー
タ11,17の回転数に応じたパルスが、正逆転パルス
判別,パルス数カウント回路48に与えられ、正逆転パ
ルス判別信号とパルス数カウント信号とが送出側CPU
30に与えられる。さらに、前記サーボモータ11,1
7にはロードセル13,19がそれぞれ連動連結されて
おり、サーボモータ11,17の回転トルクに応じた信
号がそれぞれのロードセル13,19からロードセルア
ンプ49を介してトルク→電圧換算電圧入力回路50に
与えられ、トルクに応じた電圧値が送出側CPU30に
与えられる。なお、前記サーボモータ11とエンコーダ
14とロードセル13とは複数(本実施例であっては6
個)設けられており、前記サーボモータ17とエンコー
ダ20とロードセル19とは1個ずつ設けられており、
それぞれが連動連結されている。また、サーボモータド
ライバ10,16,自動速度,トルク指令回路45もそ
れぞれのサーボモータ11,17に対応してサーボモー
タ11,17の個数だけ設けられている。さらに、ロー
ドセルアンプ49もロードセル13,19のそれぞれに
対応してロードセル13,19の個数だけ設けられてい
る。
【0030】次に、操作者がテンキー51を操作すれ
ば、キー操作信号が指令タイミング入出力キー入力回路
52を介して巻取側CPU33に与えられる。巻取側C
PU33からは、表示用信号が、表示I/O54を介し
て、運転画面(CRT)53a,設定画面53b,パラ
メータ画面53cのそれぞれに与えられる。操作者が手
動ボリュームスイッチ55を操作すれば、その操作信号
が、自/手動,正/逆転,高/低速,送り/ブレーキ切
換回路56に与えられ、その入力された操作信号に応じ
て、切換回路56が、自動と手動,正転と逆転,高速と
低速,送りとブレーキのそれぞれの状態に切換えられ
る。そして切換回路56が手動状態に切換わっている場
合には、手動ボリュームスイッチ55の操作に応じて、
手動操作で設定された、回転トルク指令信号と回転速度
指令信号とがサーボモータドライバ22に与えられ、そ
れら両信号に基づいてサーボモータドライバ22からサ
ーボモータ駆動用制御信号がサーボモータ23に与えら
れる。一方、前記切換回路56は、自動状態に切換えら
れている場合には、巻取側CPU33からの速度,トル
ク指令信号が、自動速度,トルク指令回路57,切換回
路56を介してサーボモータドライバ22に与えられ、
サーボモータ23の回転速度と回転トルクとが自動的に
制御される。そのサーボモータ23には、パルスジェネ
レータからなるエンコーダ28が連動連結されており、
そのサーボモータ23の回転数に応じたパルス信号がエ
ンコーダ28から回路59を介して巻取側CPU33に
与えられる。パルスモータ等からなるパイロットモータ
26は、ベルト式無段変速装置(PIV)24(図4参
照)を変速制御するためのものであり、そのパイロット
モータ26を駆動制御するための制御信号が、巻取側C
PU33から回路59を介してパイロットモータ26に
与えられる。そのパイロットモータ26に対しアブソリ
ュートエンコーダ27が連動連結されており、そのパイ
ロットモータ26の回転角度に応じてパルス信号が、ア
ブソリュートエンコーダ27から回路59を介して巻取
側CPU33に与えられる。
【0031】図6ないし図16(b)は、前記ROM3
2に組込まれてプログラムを示すフローチャートであ
り、図17(a)ないし図23は、前記ROM35に組
込まれたプログラムを示すフローチャートである。
【0032】次に、図6ないし図23に基づいて、連続
体巻取装置の動作を説明する。まず、ステップS1にお
いてワークエリア,I/Oポートがイニシャライズさ
れ、次にステップS2に進み、巻取りに伴って移動する
連続体の移動速度すなわちライン速度の設定値が巻取側
CPU33側に送信される。次に、ステップS3に進
み、巻取側の張力Fと巻取ロールの巻径Rの値とが巻取
側CPU33側に送信される。なお、巻取側の張力F
は、巻取りが開始された開始時の初期張力F1 と巻取り
が終了するその瞬間の終了張力F2 とからなり、巻取ロ
ールの巻径Rは、巻取りが開始される以前の巻取ロール
のみの半径R1 と巻取りが終了するその瞬間の巻径R2
とからなる。次にステップS4に進み、設定フラグ,ス
タートフラグがONされ、ステップS5に進み、前記運
転画面(CRT)42a(図5参照)による表示が行な
われる。この表示内容は、前記F1 ,F2 ,R1
2 ,連続体の現在張力,巻取ロールの現在トルク,測
長(巻取られた連続体の長さ),ライン速度等の値であ
る。これら表示される値は、巻取側と巻出の両方のもの
である。次にステップS6に進み、巻取側の連続体の現
在張力の値Fを受信する。この現在張力の値Fは、図2
2(b)に示すように、巻取ビーム8の巻取径がRのと
きの巻取側連続体部分の張力の値Fである。巻取ビーム
8の巻径Rx と巻取側連続体部分の張力Fy とは、図2
4に示すように、負の一次関数で示される。つまり、巻
取ロール(巻取ビーム)の初期半径設定値R1 および初
期張力設定値F1で定められる点と、終了半径設定値R
2 および終了張力設定F2 で定められる点との2点を通
る負の一次関数となる。この負の一次関数は、Fy =R
x (F1 −F2 )/(R2 −R1 )で表される。このよ
うに、巻取側連続体部分の張力Fyは、巻取ビーム8の
巻径Rx の増加に伴って変化するのであり、換言すれ
ば、巻取りの進行に伴なう時間の経過に伴って変化す
る。この巻取側連続体部分の張力を表わす負の一次関数
により、前記可変型力付与手段による力の付与箇所と前
記巻取手段との間の巻取側連続体部分の張力を所望の張
力に制御するための目標となる目標張力を定める張力パ
ターンが構成されている。そして、巻取ビーム8の現在
の巻径Rに対応する巻取側連続体部分の張力Fが、目標
張力すなわち張力の目標値である。次にステップS7に
進み、自動制御が行なわれ、ステップS8に進み、巻取
りに伴なう連続体の移動速度すなわちライン速度(現在
値)の巻取側CPU33側への送信が行なわれる。
【0033】次に、図7のステップS9に進み、キー入
力があったか否かの判断が行なわれ、キー入力がないと
判断された場合には前記ステップS5に進むが、テンキ
ー43(図5参照)が操作された場合には、キー入力あ
りと判断されてステップS10に進む。このテンキー4
3(図5参照)には、変更キー,クリアキー,設定画面
キー,銘柄キー,運転画面キー等の各種のキーが設けら
れている。次にステップS10により、操作されたキー
が変更キーか否かの判断がなされ、変更キーでないと判
断された場合にはステップS15に進み、操作されたキ
ーがクリアキーであるか否かの判断がなされ、クリアキ
ーでないと判断された場合には図8に示すステップS2
0に進み、操作されたキーが設定画面キーであるか否か
の判断がなされ、設定画面キーでないと判断された場合
にはステップS26に進み、機械が起動中であるか否か
の判断がなされ、起動中でないと判断された場合にはス
テップS27に進み操作されたキーが銘柄キーであるか
否かの判断がなされ、銘柄キーでないと判断された場合
には前記ステップS5に進む。また前記ステップS26
により、機械が起動中で判断された場合には前記ステッ
プS27の判断を行なうことなく直接前記ステップS5
に進む。
【0034】次に、前記ステップS10により、操作さ
れたキーが変更キーであると判断された場合にはステッ
プS11に進み、機械が起動中であるか否かの判断がな
され、起動中である場合には前記ステップS5に進む
が、起動中でないと判断された場合にはステップS12
に進み、それぞれの送出ビーム2(図2の(a),
(b)参照)(CH1〜6)の巻取開始時における初期
半径の設定を行ない、ステップS13に進み、終了キー
が操作されたか否かの判断がなされ、終了キーが操作さ
れるまで前記ステップS12による処理が続行される。
次に終了キーが操作されれば、前記ステップS13によ
りYESの判断がなされ、ステップS14に進み、初期
半径の変更,フラグON,変更処理がなされて前記ステ
ップS5に進む。次に、前記ステップS9により操作さ
れたキーがクリアキーであった場合には、ステップS1
5によりYESの判断がなされてステップS16に進
み、機械が起動中であるか否かの判断がなされ、起動中
でない場合にはステップS17に進み、測長のリセット
がなされてステップS5に進む。
【0035】また、機械が起動中である場合には前記ス
テップS16によりYESの判断が成されてステップS
17による処理を行なうことなく直接ステップS5に進
む。なお、ステップS17による測長のリセットは、巻
取ビーム8(図1参照)によって巻取る連続体の長さを
予め設定する処理である。
【0036】次に、ステップS9により操作されたキー
が、設定画面キーの場合には、図8のステップS20に
よりYESの判断がなされ、ステップS21に進み、設
定画面42b(図5参照)により設定画面表示が行なわ
れ、前記各種の設定値が表示される。次にステップS2
2に進み、画面切換キーが操作されたか否かの判断がな
され、画面切換キーが操作されていない場合にはステッ
プS23に進み、変更キーが操作されたか否かの判断が
なされ、変更キーが操作されていないと判断された場合
には再びステップS22に戻るループが形成されてい
る。このループの巡回途中で、画面切換キーが操作され
た場合にはステップS22によりYESの判断がなされ
ステップS5に進む。また、このループの巡回途中で、
変更キーが操作された場合にはステップS23によりY
ESの判断がなされステップS24に進み設定値の変更
が行なわれる。この設定値とは、具体的には、送出ビー
ム2(図1参照)の各々につき、前記初期張力設定値F
1 ,終了張力設定値F2 ,初期半径設定値R1 ,終了半
径設定値R2 を個別に設定変更するものである。次に、
ステップS25に進み、終了キーが操作されたか否かの
判断がなされ、終了キーが操作されるまで前記ステップ
S24の処理が続行される。そして終了キーが操作され
れば、ステップS25によりYESの判断がなされ、前
記ステップS22に戻る。この終了キーの操作に基づい
て、ステップS24による設定値に実際に切換わる。
【0037】次に、機械が起動中でない場合において、
ステップS9により操作されたキーが銘柄キーである場
合には、ステップS27によりYESの判断がなされス
テップS28に進み、銘柄登録画面42c(図5参照)
による銘柄登録画面表示が行なわれ、ステップS29に
進み、画面切換キーが操作されたか否かの判断がなさ
れ、未だに画面切換キーが操作されていないと判断され
た場合にはステップS30に進み、銘柄変更をするため
の変更キーが操作されたか否かの判断がなされて未だに
変更されていないと判断された場合には、再び前記ステ
ップS29に戻るループが形成されている。このループ
の巡回途中で、画面変更キーが操作されれば、ステップ
S29によりYESの判断がなされステップS33に進
み「・」キーが操作されたか否かの判断がなされ、未だ
に「・」キーが操作されていないと判断された場合には
前記ステップS5に戻る。一方、前記ループの巡回途中
で、変更キーが操作されれば、ステップS30によりY
ESの判断がなされてステップS31に進み、その変更
された銘柄に従って銘柄別の半径・張力の設定が行なわ
れる。このステップS31により、銘柄すなわち巻取ら
んとする連続体の種類(たとえばエステル,ナイロン,
レーヨン,アクリル,綿等の糸)別に、送出ビーム2
(図1参照)の初期半径や送出側連続体部分の張力が設
定される。次に、ステップS32に進み、終了キーが操
作されたか否かの判断がなされ、終了キーが操作される
まで前記ステップS31による処理が続行される。そし
て終了キーが操作されれば、ステップS32によりYE
Sの判断がなされステップS29に進む。この終了キー
の操作により、前記ステップS31による銘柄別の半径
・張力の設定値に実際に切換わる。
【0038】次に、ステップS33によりYESの判断
がなされた場合には、ステップS34に進み、パラメー
タ画面42d(図5参照)による補助設定画面の表示が
行なわれ、後述する各種のパラメータに関する情報が表
示される。次にステップS35に進み、画面切換キーが
操作されたか否かの判断がなされ、未だに画面切換キー
が操作されていないと判断された場合にはステップS3
6に進み、パラメータを変更するための変更キーが操作
されたか否かの判断がなされ、未だに変更キーが操作さ
れていないと判断された場合には、再び前記ステップS
35に戻るループが形成されている。このループの巡回
途中で、画面切換キーが操作されれば前記ステップS3
5によりYESの判断がなされ、ステップS5に進む。
また、前記ループの巡回途中で、変更キーが操作されれ
ば、前記ステップS36によりYESの判断がなされ、
ステップS37に進む。ステップS37では、後述する
各種パラメータの変更がなされる。このパラメータと
は、たとえば、後述するステップS105によるα1
や、後述するステップS110によるαさらには、後述
するステップS115,ステップS116,ステップS
117によるKB,KI,KD等である。そしてすてS
38に進み、終了キーが操作されたか否かの判断がなさ
れて、終了キーが操作されるまで前記ステップS37に
よる処理が続行される。そして終了キーが操作されたと
判断された場合には前記ステップS35に進む。この終
了キーの操作により、ステップS37により変更された
パラメータに実際に切換わる。
【0039】次に、図9に示す定時割込プログラムを説
明する。この定時割込プログラムは、50ms毎に1回
処理が実行する。まずステップS40により、シーケン
サ39(図5参照)からの起動,停止,非常停止信号の
チェックがなされ、ステップS41に進み、テンション
カット部分エンコーダ20(図3(a),(b)参照)
のパルスをカウントし、ステップS42に進み、送出ビ
ーム2(図1参照)の1〜6のエンコーダ14(図2の
(a),(b)参照)のパルスをカウントし、次に、ス
テップS43に進み、50ms毎の速度すなわち連続体
が巻取られた巻取長さの計算が行なわれて割込プログラ
ムが終了する。
【0040】次に、前記ステップS7によって定義され
た自動制御のプログラムを、図10に基づいて説明す
る。まずステップS44により、巻取ビーム8(図1参
照)が満巻となりその巻取ビーム8による巻き取りが終
了したか否かの判断がなされる。つまり、図1に示すよ
うに、巻取ビーム8は、6本の送出ビーム2からの連続
体をまとめて巻取るために、すぐに満巻となり、巻取ビ
ーム2が空になるまでにたとえば6回程巻取ビーム8の
取替えを行なう必要がある。ステップS44では、この
巻取ビーム8が、満巻となりその巻取ビーム8による巻
取りが終了したか否かの判断がなされる。未だに巻取り
が終了していないと判断された場合にはステップS47
に進むが、巻取りが終了したと判断された場合にはステ
ップS45に進み、銘柄,巻取ビームの半径,巻取連続
体部の張力の設定値が変更されたか否かの判断がなさ
れ、変更されていない場合にはステップS47に進む
が、変更されたと判断された場合にはステップS46に
進み、データをその変更された値に設定変更してステッ
プS47に進む。ステップS47では、自動運転の起動
中か否かの判断がなされて自動運転の起動中でないと判
断された場合にはステップS8に進む。また自動運転の
起動中であると判断された場合にはステップS48に進
み、ラインスピードを計算し、ステップS49により送
出ビームの現在の半径を計算し、ステップS50により
測長の計算を行ない、ステップS51により速度電圧の
計算を行ない、ステップS52により前記計算した速度
電圧を出力し、ステップS55により送出側の合計張力
の計算を行ない、ステップS56により、テンションカ
ット部のトルクの計算を行ない、ステップS57により
テンションカット部のフィードバックトルクの計算を行
ない、ステップS58において、テンションカット部の
フィードバック張力の計算を行ない、ステップS59に
よりテンションカット部のトルク電圧の計算を行ない、
ステップS60によりテンションカット部のトルク電圧
を出力し、ステップS61により送出ロール1〜6のフ
ィードバックトルクの計算を行ない、ステップS65に
より送出ロール1〜6のフィードバック張力の計算を行
ない、ステップS66により送出ロール1〜6のトルク
電圧の計算を行なって出力し、ステップS67により送
出ロール1〜6の速度電圧を出力してステップS68に
進む。
【0041】ステップS68では、停止条件が成立した
か否かの判断がなされ、停止条件が成立していない場合
には前記ステップS8に戻る。また停止条件が成立した
と判断された場合にはステップS69に進み、停止タイ
マーT2(パラメータ)がタイムアップしたか否かの判
断がなされ、未だにタイムアップしていないと判断され
た場合にはステップS74に進み、停止タイミング中の
演算を行なって前記ステップS8に戻る。またステップ
S69によりタイムアップしたと判断された場合にはス
テップS70に進み、ラインスピードの計算を行ない、
ステップS71に進み、ラインスピードが「0」か否か
の判断がなされる。そしてラインスピード「0」でない
と判断された場合には、ステップS74に進むが、
「0」であれと判断された場合にはステップS72に進
み、テンションカット部の速度電圧「0」Vの出力を行
ない、ステップS73に進む。ステップS73では、送
出ロール1〜6の停止時速度電圧SB(パラメータ)を
出力する。この出力された停止時速度電圧SBにより、
送出ロール1〜6のサーボモータ11(図2(a)参
照)が連続体の弛みを吸収する方向に回転し、停止した
後の連続体の弛みが吸収される。なお、前記ステップS
72により、前記テンションカットロール4が停止状態
に維持されるため、満巻となった巻取ビームの取替えに
際してその巻取ビームとテンションカットロールとの間
の連続体が切断されたとしても、前記送出ロールが逆転
することがない。次にステップS74に進み、停止タイ
ミング中の演算を行なって前記ステップS8に戻る。
【0042】次に、前記ステップ48により定義された
ラインスピード計算のプログラムを図11(a)に基づ
いて説明する。まずステップS75によりストップタイ
ミングであるか否かの判断がなされ、巻取ビーム8によ
り巻取りが終了しストップタイミングであると判断され
た場合にはステップS78に進み、ラインスピードを0
にしてステップS77に進む。またストップタイミング
でないと判断された場合にはステップS76に進み、エ
ンコーダ14(図2(a),(b)参照)からのパルス
に基づいてラインスピードを計算し、ステップS77に
進み、表示用メモリに書込んでサブルーチンプログラム
が終了する。
【0043】次に、ステップS49で定義された送出ビ
ーム半径計算のサブルーチンプログラムを図11(b)
に基づいて説明する。まずステップS79により、エン
コーダPLG(図2の(a),(b)参照)からのパル
ス数をカウントして0.1s単位で取込み、ステップS
80により、現在スピードの受信値を取込み、ステップ
S81により、送出ビーム2の現在の巻取半径を演算し
てサブルーチンプログラムが終了する。つまり、前記ス
テップS79により、送出ビーム2の回転数Nが検出で
き、ステップS80により現在の連続体の移動速度Vが
検出でき、ステップS80により、巻取半径R=V/
(2πN)の計算を行なって巻取半径を演算する。
【0044】次に、前記ステップ50により定義された
測長計算のサブルーチンプログラムを図12(a)に基
づいて説明する。まずステップS82により、測長≧設
定値であるか否かの判断がなされ、前記ステップS43
の計算結果を累積して求めて現在測長が前記ステップS
17でリセットされた測長以上になったか否かの判断が
行なわれ、以上になったと判断された場合にはステップ
S83に進み、停止指令信号をシーケンサ39と巻取側
CPU33(図5参照)に出力する。そしてステップS
84に進み、表示用メモリに書込む処理がなされる。ま
たステップS82により、NOの判断がなされた場合に
は前記ステップS83による処理を行なうことなく直接
ステップS84に進み、表示用メモリに書込処理がなさ
れてサブルーチンプログラムが終了する。
【0045】次に、前記ステップS51により定義され
た速度電圧計算のサブルーチンプログラムを図12
(b)に基づいて説明する。まずステップS85によ
り、テンションカットがブレーキとなっているか否かの
判断がなされる。前記ステップS68で説明した停止条
件が成立している場合には、前記ステップS72で説明
したようにテンションカットロールがブレーキの機能を
果たすのであり、そのテンションカットロールがブレー
キの機能を果たしているか否かがステップS85により
判断され、YESと判断された場合にはステップS88
に進み、速度電圧を「0」VにしてステップS87に進
む。またテンションカットロールがブレーキの状態にな
っていないと判断された場合にはステップS86に進
み、現在のラインスピード相当電圧を計算する。このラ
インスピード相当電圧は、現在のラインスピードよりも
少し遅れたスピードがよい。サーボモータ11(図2
(a)参照)が安定するためである。次にステップS8
7に進み、表示用メモリに書込む処理がなされてサブル
ーチンプログラムが終了する。
【0046】次に、前記ステップS52により定義され
た速度電圧出力のサブルーチンプログラムを図13
(a)に基づいて説明する。まずステップS90によ
り、前記ステップS86およびステップS88による計
算電圧を2進数に変換し、ステップS91に進み、D/
Aコンバータによりアナログ信号に変換して自動速度/
トルク指令回路45(図5参照)に出力する。
【0047】次に、前記ステップS55により定義され
た送出側合計張力計算のサブルーチンプログラムを図1
3(b)に基づいて説明する。まずステップS96によ
り、使用ビームの本数すなわち送出ビーム2(図1参
照)が何本使用されているかを検出し、その使用ビーム
のみの張力を加算する処理がなされる。たとえば、送出
側連続体部分の張力をそれぞれTとし、使用ビームの本
数が4であったとすると、4×Tの値となる。次にステ
ップS98に進み、巻取側連続体部分の張力≧送出連続
体部分の張力の判断を行ない、巻取側連続体部分の張力
が送出側連続体部分の張力以上であると判断された場合
にはステップS99に進み、テンションカット部をブレ
ーキセットしてテンションカットロール4(図1参照)
に所定の大きさの制動力を作用させる状態とする。また
ステップS98には、巻取側連続体の張力よりも送出側
連続体部分の張力が小さい値であると判断された場合に
はステップS102に進み、テンションカットロール部
を送出状態にセットし、テンションカットロール4を図
1に示す矢印方向に回転駆動させる状態にする。次にス
テップS100に進み、テンションカット部の張力計算
を行なう。このテンションカット部の張力計算は、送出
ビーム2とテンションカットロール4との間の送出側連
続体部分の張力FW からテンションカットロール4と巻
取ビーム8との間の巻取側連続体部分の張力F0 を減算
する計算である。次にステップS101に進み、テンシ
ョンカットロールによって連続体に付与される付与力を
表示メモリに書込み、サブルーチンプログラムが終了す
る。
【0048】次に、前記ステップS56およびステップ
S66によって定義されたテンションカット部および送
出ロール1〜6のトルク計算のサブルーチンプログラム
を図14(a)に基づいて説明する。ステップS105
により、ロール半径×送出側連続体部分の張力×α1の
演算を行ない、サブルーチンプログラムが終了する。こ
のロール半径は、テンションカット部においてはテンシ
ョンカットロール4の半径であり、一定値となるが、送
出ロールの場合には、巻取りに伴って徐々に減少してい
くロール半径となり、前記図11(b)に示したサブル
ーチンプログラムにおけるステップS81で演算された
ロール半径となる。また前記「α1」は、パラメータで
ありメカロス等を考慮してその値が予め定められてい
る。このステップS105による演算結果により、テン
ションカットロール4(図3の(a),(b)参照)の
回転軸および送出ビーム2(図2の(a),(b)参
照)の回転軸のトルクが算出される。また、ステップS
105による送出ロールのトルク計算値により、前記送
出側連続体部分の前記目標張力に従って、前記移動付加
を所望の大きさに制御するための目標となる移動付加目
標値が構成されている。
【0049】次に、前記ステップS57およびステップ
S61により定義された、テンションカット部と送出ロ
ール1〜6とのフィードバックトルク計算のサブルーチ
ンプログラムを、図14(b)に基づいて説明する。ま
ずステップS106により、ロードセルアンプ49(図
5参照)からの回転トルクに応じた電圧を読取り、ステ
ップS107に進み、その読取った電圧をトルク値に変
換する計算を行ない、ステップS108に進み、表示用
メモリに書込み、サブルーチンプログラムが終了する。
【0050】次に、前記ステップS58およびステップ
S65により定義されてテンションカット部と送出ロー
ル1〜6とのフィードバック張力計算のサブルーチンプ
ログラムを、図15(a)に基づいて説明する。まずス
テップS110により、トルク÷ロール半径×αの計算
を行なう。このロール半径は、前述したように、テンシ
ョンカットロールの場合には一定値となるが、送出ロー
ルの場合には前記ステップS81により算出した半径と
なる。また前記トルクは、前記ステップS107によっ
て算出された値である。またαは、メカロス等を考慮し
て定められたパラメータである。このステップS110
により、送出側連続体部分の現在の実際の張力が算出さ
れる。次にステップS111に進み、現在張力表示用メ
モリに前記フィード張力の計算結果を書込み、サブルー
チンプログラムが終了する。
【0051】次に、前記ステップS59およびステップ
S66により定義された、テンションカット部と送出ロ
ールとのトルク電圧計算のサブルーチンプログラムを、
図15(b)に基づいて説明する。まずステップS11
5により、(計算トルク−フィードバックトルク)×K
Pを計算し、その計算結果をTPとする処理がなされ
る。この「計算トルク」は、前記ステップS105によ
って算出された値であり、「フィードバックトルク」
は、前記ステップS107によって計算された値であ
る。また、KPはメカロス等を考慮して定められたパラ
メータである。次にステップS116に進み、トルク差
すなわち計算トルク−フィードトルクの値をn−1まで
累積した値と前記トルク差をnまで累積した値との和を
求め、その和にKIをかけた値をTIとする処理がなさ
れる。ここにいう「n」は運転開始から現在までにステ
ップS116が実行された回数であり、ステップS11
6が実行される毎に「1」づつインクリメントされる。
またKIはメカロス等を考慮して定められたパラメータ
である。次にステップS117に進み、前記トルク差の
n−1までの累積値から前記トルク差のnまでの累積値
を減算した減算値に対しKDをかけた値をTDとする処
理がなされる。ここにKDはメカロス等を考慮して定め
られたパラメータである。次にステップS118に進
み、前記TD+TI+TDの計算を行ない、ステップS
119に進み、前記ステップS118によって算出され
たトルク値を電圧に変換する計算が行なわれ、ステップ
S120に進み、その変換された計算結果を表示用メモ
リに書込み、サブルーチンプログラムが終了する。前記
ステップS115ないしステップS119により、テン
ションカットロールと送出ロールとの回転トルクのフィ
ードバック制御のための演算を行なっているのであり、
前記ステップS115により比例補正がなされ、前記ス
テップS116により積分補正がなされ、前記ステップ
S117により微分補正がなされる。
【0052】次に、前記ステップS60およびステップ
S66によって定義された、テンションカット部と送出
ロール1〜6とのトルク電圧出力のサブルーチンプログ
ラムを、図16(a)に基づいて説明する。まずステッ
プS125により、前記ステップS119によって算出
されたトルク電圧値を2進数に変換し、ステップS12
6に進み、D/Aコンバータによりアナログ信号に変換
して自動速度,トルク指令回路45(図5参照)に出力
し、サブルーチンプログラムが終了する。このステップ
S126から出力される信号により、前記移動負荷検出
手段からの検出出力をフィードバック信号として前記移
動負荷目標値と比較し、実際の移動負荷を前記移動負荷
目標値に近づけるための制御動作信号、および、前記付
与力検出手段からの検出出力をフィードバック信号とし
て前記付与力目標値と比較し、実際の付与力を前記付与
力目標値に近づけるための制御動作信号が構成されてい
る。なおこれら制御動作信号は、前記可変型力付与手段
と前記巻取手段との間の連続体部分の張力を所定の大き
さに制御するための張力制御信号を構成している。
【0053】次に、前記ステップS74により定義され
た停止タイミング中演算のサブルーチンプログラムを、
図16(b)に基づいて説明する。ステップS130に
より、テンションカット部のトルク指令電圧と送出ロー
ル1〜6のトルク指令電圧が自動速度,トルク指令回路
45(図5参照)に出力されてサブルーチンプログラム
が終了する。
【0054】次に、巻取側CPU33に接続されたRO
M35(図5参照)に組込まれているプログラムを説明
する。図17(a)のステップS140により、メモリ
およびポートがイニシャライズされ、ステップS111
に進み、巻取りが終了したか否かの判断がなされる。こ
の巻取りが終了したか否かの判断は、前述したように、
巻取ビーム8(図1参照)が満巻となりその巻取ビーム
8による巻取りが終了したか否かの判断であり、終了し
たと判断されればステップS142に進みデータを初期
値に設定変更してステップS143に進むが、巻取りが
未だに終了していないと判断された場合には巻取中であ
るため、ステップS142の処理を行なうことなく直接
ステップS143に進む。ステップS143では、自動
運転起動中か否かの判断がなされ、自動運転が起動中で
なければ前記ステップS141に戻るが、自動運転が起
動中であればステップS144に進み、自動制御を行な
いステップS145に進み、運転が停止したか否かの判
断がなされ、運転が停止するまで前記ステップS144
の自動制御が続行される。そして運転が停止したと判断
されれば前記ステップS141に戻る。次に、定時割込
プログラムを図17(b)に基づいて説明する。この定
時割込プログラムは、1ms毎に1回処理が実行され
る。まずステップS150によりシーケンサ39(図5
参照)からの起動,停止,非常停止の信号がチェックさ
れ、ステップS151に進み、テンキー入力のチェック
がなされ、ステップS152に進み、巻取中スイッチの
チェックがなされる。この巻取中スイッチは、巻取りが
完了したか否かを入力するためのスイッチである。次に
ステップS153に進み、エンコーダ28(図4参照)
からのパルスがカウントされ、ステップS154に進
み、エラーの発生状況がチェックされ、ステップS15
5に進み、アブソリュートエンコーダ27(図4参照)
からのデータが読取られ、ステップS156に進み、ベ
ルト式無段変速装置(PIV)24(図4参照)の変速
位置が適正であるか否かの判断が行なわれ、適正である
と判断された場合にはステップS157に進み、パイロ
ットモータ26(図4参照)をストップさせ、ステップ
S158に進み、送出側CPU30(図5参照)に巻取
側連続体部分の現在の巻取張力を送信する。また、前記
ステップS156には、ベルト式無段変速装置(PI
V)の位置が適正でないと判断された場合には直接前記
ステップS158に進み、現在巻取張力の送信を行なっ
てサブルーチンプログラムが終了する。なお、ステップ
S156による判断は、後述するステップS212によ
り選択されたベルト式無段変速装置(PIV)の位置に
基づいて現在位置が適正であるか否かの判断が行なわれ
るのである。またステップS158により送信された現
在巻取張力は、前記ステップS100による計算データ
に用いられる。
【0055】次に、通信割込プログラムを図18に基づ
いて説明する。この通信割込プログラムは、送出側CP
U30(図5参照)から通信I/O部36,37を介し
て送信されてくるごとに行なわれる。まずステップS1
60により、ライン速度の設定スピードを受信すればそ
の受信値を記憶する。ステップS160により、ライン
速度の現在スピードを受信すればその受信値を記憶す
る。ステップS162により、巻取ビーム8(図1参
照)の初期半径設定値R1 を受信すればその受信値を記
憶する。次にステップS163では、巻取ビーム8(図
1参照)の終了半径設定値R2 を受信すればその受信値
を記憶する。ステップS164により、巻取側連続体部
分の初期張力設定値F1 を受信すればその受信値を記憶
する。ステップS165により、巻取側連続体部分の終
了張力設定値F2 を受信すればその受信値を記憶する。
【0056】前記ステップS27,ステップS31で説
明したように、銘柄を設定登録すれば自動的にその銘柄
に適正なロール半径や張力が割り出されて設定されるの
であるが、それに代えて、図19に示すように、銘柄を
設定する代わりにキー入力により手動で各種データの設
定変更を行なうようにしてもよい。次に、図19に基づ
いて、各種データの設定変更の別実施例を説明する。ま
ずステップS170により、パラメータ画面キーが操作
されたか否かの判断がなされ、操作されていなければス
テップS171に進み、設定画面キーが操作されたか否
かの判断がなされ、操作されていなければステップS1
72に進み、運転画面42a(図5参照)による運転画
面表示が行なわれてステップS170に戻るループが形
成されている。このループの巡回途中で、パラメータ画
面キーが操作されれば、ステップS170によりYES
の判断がなされてステップS179に進み、パラメータ
画面42d(図4参照)による各種パラメータの表示が
行なわれ、ステップS180に進み、変更キーが操作さ
れたか否かの判断がなされ、変更キーが操作されるまで
前記ステップS179によるパラメータの表示が続行さ
れる。そして変更キーが操作されればステップS181
に進み、その操作に応じてパラメータデータの書替えが
行なわれ、ステップS182に進み、終了キーが操作さ
れたか否かの判断がなされ、終了キーが操作されるまで
前記ステップS181による処理が続行される。そして
終了キーが操作されれば、その段階で前記ステップS1
82により書替えられたデータに実際に設定変更され、
ステップS183に進む。ステップS183では、設定
画面キーが操作されたか否かの判断がなされ、設定画面
キーが操作されたと判断されればステップS173に進
むが、設定画面キーが操作されていないと判断された場
合にはステップS184に進み、運転画面キーが操作さ
れたか否かの判断がなされ、運転画面キーが操作されて
いないと判断された場合にはステップS179に進む
が、運転画面キーが操作されたと判断された場合にはス
テップS172に進む。
【0057】次に、ステップS171により、設定画面
キーが操作されたと判断された場合、および、前記ステ
ップS183により、設定画面キーが操作されたと判断
された場合に、ステップS173に進み、設定画面42
b(図5参照)により各種の設定値が表示される。次に
ステップS174に進み、変更キーが操作されたか否か
の判断がなされ、変更キーが操作されるまでステップS
173による設定値の表示が継続される。そして設定キ
ーが操作されればステップS175に進み、キー操作に
基づいて設定された設定データに書替える処理がなされ
てステップS176に進み、終了キーが操作されたか否
かの判断がなされ、終了キーが操作されるまでステップ
S175による処理が続行される。そして終了キーが操
作されば、ステップS175により書替えられた設定デ
ータの値に実際に設定変更し、ステップS177に進
み、運転画面キーが操作されたか否かの判断がなされ
る。そして運転画面キーが操作されたと判断された場合
にはステップS172に進むが、運転画面キーが操作さ
れていないと判断された場合にはステップS178に進
み、パラメータ画面キーが操作されたか否かの判断がな
され、パラメータ画面キーが操作されていないと判断さ
れた場合にはステップS173に戻るが、パラメータ画
面キーが操作されたと判断された場合には前記ステップ
S179に進む。
【0058】次に、ステップS144により定義された
自動制御のプログラムを、図20に基づいて説明する。
まずステップS190により、巻取ビームの半径の計算
が行なわれ、ステップS191に進み、巻取張力の計算
が行なわれ、ステップS192に進み、巻取トルクの計
算が行なわれ、ステップS193に進み、ベルト式無段
変速装置(PIV)の変速比の選択が行なわれ、ステッ
プS194に進み、速度指令電圧の計算が行なわれ、ス
テップS195に進み、トルク指令電圧の計算が行なわ
れ、ステップS196に進み、ステップS194により
計算された速度指令電圧を出力し、ステップS197に
進み、ステップS195により計算されたトルク指令電
圧を出力し、ステップS198に進み、停止指令がなさ
れたか否かの判断が行なわれ、停止指令がなされていな
い場合にはステップS190に再び戻るが、停止指令が
なされた場合にはサブルーチンプログラムが終了する。
【0059】次に前記ステップS190により定義され
た巻取ビームの半径計算のサブルーチンプログラムを図
21(a)に基づいて説明する。まずステップS200
により、パルスジェネレータからなるエンコーダ28
(図4参照)からのパルス数のカウント値を、0.1s
単位で取込み、ステップS201に進み、ステップS1
60の記憶に基づいて、ライン速度の現在スピード受信
値を取込み、ステップS202に進み、巻取半径の演算
を行なってサブルーチンプログラムが終了する。つま
り、前記ステップS200により、巻取ビーム8(図4
参照)の回転数Nが検出され、ステップS201によ
り、連続体の巻取移動速度Vが検出され、ステップS2
02により、V/2πNの計算を行なって巻取半径を算
出する。
【0060】次に、前記ステップS191により定義さ
れた巻取張力計算のサブルーチンプログラムを図21
(b)に基づいて説明する。まずステップS205によ
り、テーパーテンション設定直線より定数を取込む。こ
の「テーパーテンション設定直線」は、図24に示し
た、Fy =Rx (F1 −F2 )/(R2 −R1 )により
表された直線である。次に、ステップS206に進み、
前記ステップS202により算出された巻取ビームの現
在径に対する張力すなわち目標張力F(図24参照)が
計算される。次にステップS207に進み、前記ステッ
プS206により算出した目標張力Fを送出側CPU3
0に送信し、サブルーチンプログラムが終了する。
【0061】次に、前記ステップS192により定義さ
れた巻取トルク計算のサブルーチンプログラムを図20
(c)に基づいて説明する。ステップS208により、
半径×張力×αの計算がなされる。ここで、「半径」は
前記ステップS202により演算された巻取ビームの半
径であり、「張力」は、前記ステップS206により算
出された目標張力Fであり、αはメカロス等を考慮して
定められたパラメータである。このステップS208に
より算出されたトルク値により、前記送出側連続体部分
と前記巻取側連続体部分とのそれぞれの目標張力に従っ
て、前記巻取力を所望の大きさに制御するための目標と
なる巻取力目標値が構成されている。
【0062】次に、前記ステップS193により定義さ
れたベルト式無段変速装置(PIV)の変速比選択のサ
ブルーチンプログラムを図22(a)に基づいて説明す
る。まずステップS210により、運転中であるか否か
の判断がなされ、運転中でないと判断されればステップ
S215に進み、パイロットモータ26(図4参照)を
停止状態で維持させ、サブルーチンプログラムが終了す
る。一方、ステップS210により運転中であると判断
された場合にはステップS211に進み、巻取側のサー
ボモータ23(図4参照)への速度指令電圧が適正であ
るか否かの判断がなされる。このステップS211にお
いて、速度指令電圧が「0」となっていればNOの判断
がなされ前記ステップS215に進むが、「0」でない
場合にはYESの判断がなされてステップS212に進
む。ステップS212では、トルク−変速比対応表によ
り、ベルト式無段変速装置(PIV)の変速位置が選択
され、ステップS213に進み、前記ステップS212
により選択された変速位置に基づいて現在の変速比が適
正であるか否かの判断がなされ、適正であると判断され
た場合にはそのままサブルーチンプログラムが終了す
る。また、適正でないと判断された場合にはステップS
214に進み、パイロットモータ26(図4参照)を作
動させて回転し、ベルト式無段変速装置(PIV)24
(図4参照)を適正な変速位置に変更する制御がなされ
て、サブルーチンプログラムが終了する。
【0063】このように、サーボモータ23の回転をベ
ルト式無段変速装置(PIV)24により適正に変速さ
せるため(図4参照)、巻取ビーム6を回転させるため
の適正なトルクをベルト式無段変速装置(PIV)24
の減速比の変更制御によって得ることができ、このベル
ト式無段変速装置(PIV)24によりトルク増幅が可
能となり、その結果、小さなサーボモータ23により幅
広い張力範囲に対処することができる利点がある。な
お、前記ベルト式無段変速装置(PIV)24は、他
に、リングコーンや切換クラッチ等の連続可変減速機で
あってもよい。
【0064】次に、前記ステップS195により定義さ
れたトルク指令電圧計算のサブルーチンプログラムを図
22(b)に基づいて説明する。ステップS217によ
り、ベルト式無段変速装置(PIV)の変速比対トルク
指令電圧の対応表により対応するトルク指令電圧を割り
出して取込み、サブルーチンプログラムが終了する。こ
のベルト式無段変速装置(PIV)変速比対トルク指令
電圧の対応表は、前記ステップS212により割り出し
た変速比からそれに対応するトルク指令電圧が割り出さ
れるように作成された表である。
【0065】次に、前記ステップS194により定義さ
れた速度指令電圧計算のサブルーチンプログラムを図2
3に基づいて説明する。まずステップS220により停
止指令がなされたか否かの判断が行なわれ、停止指令が
なされたと判断されれば後述するステップS233に進
む。一方、停止指令がなされていないと判断された場合
にはステップS221に進み、サンプリングタイムt1
が経過したか否かの判断が行なえる。このサンプリング
タイムt1は予め定められたパラメータである。次にス
テップS222に進み、起動時のベルト式無段変速装置
(PIV)の選択が終了したか否かの判断がなされ、未
だに終了していないと判断された場合にはステップS2
28に進む。巻取ビーム8(図1参照)が満巻となりそ
の巻取ビームを新しい巻取ビームに取り替えて再度起動
させた場合には、その巻取ビームの半径および巻取側連
続体部分の目標張力が変わるため、それに応じてベルト
式無段変速装置(PIV)24(図4参照)の選択位置
を切換え変更する必要があり、その起動時の選択位置の
切換え変更が終了したか否かがこのステップS222に
より判断される。そして選択が終了していないと判断さ
れた場合にはステップS228に進み、指令電圧0.3
Vの設定が行なわれて前記ステップS220に再び戻
る。そして、起動時の選択位置の切換え変更が行なわれ
ている最中においては、前記ステップS228により、
速度指令電圧が0.3Vに設定されて低速で巻取りが行
なえる。次に、前記ステップS222により、起動時の
ベルト式無段変速装置(PIV)の選択が終了したと判
断されればステップS223に進み、運転中のベルト式
無段変速装置(PIV)の変速比が変更中であるか否か
の判断がなされ、変更中であると判断された場合には前
記ステップS220に再び戻るが、変更中でないと判断
された場合にはステップS224に進み、ラインスピー
ドにおいて、現在スピードから目標スピードを減算した
差が計算され、ステップS225により、前記差の絶対
値が0.3m/min以下であるか否かの判断がなされ
る。そして、0.3m/min以下であると判断された
場合には前記ステップS220に再び戻るが、0.3m
/min以下ではないと判断された場合にはステップS
226に進み、前記ステップS224により求めた差の
絶対値が3m/min未満であるか否かの判断がなされ
る。そして3m/min未満であると判断された場合に
はステップS227に進み、速度指令電圧を0.01V
補正して前記ステップS220に戻る。一方、前記ステ
ップS226により、差の絶対値が3m/min以上で
ある場合にはステップS226によりNOの判断がなさ
れてステップS229に進む。つまり、現在スピード−
目標スピードの値Qは、0.3<|Q|<3の場合に、
ステップS227による0.01Vの補正が行なわれて
ライン速度の微調整が行なわれる。一方、|Q|≧3の
場合すなわち現在スピードと目標スピードとの差が比較
的大きい場合には、ステップS229に進み、以下の大
まかな調整が行なわれる。まずステップS229により
現在スピードが目標スピードに到達したか否かの判断が
行なわれる。つまり、現在スピードを目標スピードに近
づけるための制御が行なわれた場合に、現在スピードが
目標スピードに近づいて一旦目標スピードに一致しその
後その目標スピードを横切って通過するのが一般的であ
り、現在スピードが一旦目標スピードを通過したか否か
の判断がこのステップS229により行なわれる。そし
て、現在スピードが未だに目標スピードを通過していな
い場合にはステップS229によりNOの判断がなされ
てステップS231に進み現在スピード<目標スピード
の判断が行なわれ、現在スピードが目標スピードよりも
遅い場合にはステップS232に進み目標スピード÷S
aの値を算出し、速度指令電圧をその算出に補正して前
記ステップS220に戻る。一方、現在スピードが目標
スピード以上である場合には、ステップS231により
NOの判断がなされてステップS233に進み、減速開
始時のスピード÷Sbの値を算出し、速度指令電圧をそ
の値に補正して前記ステップS220に戻る。なお、前
記Sa,Sbはそれぞれ予め定められたパラメータであ
る。また、ステップS233の「減速開始時のスピー
ド」は、ステップS233による速度指令電圧の補正が
行なわれた結果の現在スピードの減速制御の減速開始時
におけるスピードである。つまり、このステップS23
2およびステップS233は、前記ステップS227に
よる0.01Vの微調整の補正では制御が遅すぎるた
め、速度指令電圧を大幅に補正して早く目標スピードに
近づけるために行なわれる。なお、このパラメータS
a,Sbは、値が小さすぎるとフィードバック制御に対
してのハンチングが生じるため、適正な大きさに定めら
れている。また、前記ステップS225によりYESの
判断がなされたときには現状維持の速度指令信号が、ま
た前記ステップS227,S232,S233による補
正が行なわれればその補正された速度指令信号が、前記
ステップS196に従って前記サーボモータドライバ2
2(図4参照)に導出される。つまり、前記ステップS
196に従って導出される速度指令信号により、前記巻
取手段による巻取速度を所定の速度にするための速度指
令信号が構成されている。
【0066】次に、前記ステップS229により、目標
スピード到達後であると判断された場合にはステップS
230に進み、手動で目標スピードの変更があったか否
かの判断がなされ、目標スピードの変更がないと判断さ
れた場合にはステップS227に進み、0.01V微調
整の補正に移行する。つまり、現在スピードが一旦目標
スピードを横切った後は、ステップS227により、速
度指令電圧の微調整の制御に移行するのである。一方、
ステップS230により、目標スピードが手動により変
更されたと判断された場合にはステップS231に進
み、速度指令電圧を大幅に変更して迅速な制御が行なわ
れるのである。図23のステップS220〜ステップS
233とステップS196とにより、巻取られる連続体
の移動速度を所定の速度に制御するための速度制御手
段、換言すれば、前記巻取れる連続体を所望の移動速度
に制御するための目標移動速度が設定され、前記巻取れ
る連続体の実際の移動速度をフィードバック信号として
前記目標移動速度と比較し、実際の移動速度を前記目標
移動速度の近づけるための速度制御動作信号を出力して
連続体の移動速度を制御するための速度制御手段が構成
されている。この図23に示した速度指令電圧計算のサ
ブルーチンプログラムは、図20に示されたステップS
194により定義されたものである。図20では、ステ
ップS194により速度指令電圧の計算が行なわれるの
に並行して、ステップS192,S195により巻取ト
ルクの計算,トルク指令電圧計算が行なわれ、ステップ
S196,S197により、その計算結果である速度指
令電圧とトルク指令電圧とが並行して出力されるのであ
る。その結果、巻取駆動手段7のサーボモータドライバ
22を介してサーボモータ23の回転トルク制御と回転
速度制御とがそれぞれ独立に並行して行なわれることと
なる。
【0067】以上説明したフローチャートに従って送出
側CPU30と巻取側CPU33とが演算制御を行なう
のであり、この送出側CPU30と巻取側CPU33と
により、前記可変型力付与手段による力の付与箇所と前
記移動負荷作用手段との間の送出側連続体部分と、前記
力の付与箇所と前記巻取手段との間の巻取側連続体部分
との張力を、それぞれに所望の張力に制御するための目
標となる目標張力を定める張力パターンがそれぞれ設定
され、前記送出側連続体部分の張力パターンに従って前
記移動負荷作用手段を制御して移動負荷の大きさを調整
し、前記巻取側連続体部分の張力パターンに従って前記
巻取手段を制御して巻取力を調整し、さらに前記巻取側
連続体部分の張力パターンに従った巻取側目標張力と前
記送出側連続体部分の張力パターンに従った送出側目標
張力との差に従って、前記可変型力付与手段を制御して
前記連続体に加える力の大きさを調整し、前記巻取側連
続体部分の張力と前記送出側連続体部分の張力とを、そ
れぞれ前記張力パターンに従って独立に制御するための
演算制御手段が構成されている。また、この演算制御手
段は、前記可変型力付与手段による力の付与箇所と前記
移動負荷作用手段との間の送出側連続体部分と、前記力
の付与箇所と前記巻取手段との巻取側連続体部分との張
力を、それぞれに所望の張力に制御するための目標とな
る目標張力がそれぞれ設定され、前記送出側連続体部分
の前記目標張力に従って、前記移動負荷を所望の大きさ
に制御するための目標となる移動負荷目標値を算出し、
前記巻取側連続体部分の目標張力から前記送出側連続体
部分の目標張力を減算した減算値に従って、前記可変型
力付与手段によって付与される力を所望の大きさに制御
するための目標となる付与力目標値を算出し、前記移動
負荷検出手段からの検出出力をフィードバック信号とし
て前記移動負荷目標値と比較し、実際の移動負荷を前記
移動負荷目標値に近づけるための制御動作信号を前記移
動負荷作用手段に与え、前記付与力検出手段からの検出
出力をフィードバック信号として前記付与力目標値と比
較し、実際の付与力を前記付与力目標値に近づけるため
の制御動作信号を前記可変型力付与手段に与える機能も
ある。このようなフィードバック制御機能を備えている
ため、巻取張力が正確に制御でき、その結果、巻取長さ
のばらつきを防止でき、巻取ビームを織機に仕掛けて製
織を行なった際の経糸の余りを極力少なくし得る。
【0068】図25は、本発明に係る連続体巻取装置の
別実施例を示し、フィルム巻取装置の概略構成図であ
る。図25において、前記図2(a),図3(a)およ
び図4に用いられている符号と同一の参照符号は、同一
の機能を有する同一の部品を示すため、ここでは詳細な
説明を省略する。
【0069】送出ビーム2の外周には、連続体の一例の
プラスチックフィルム88が巻かれている。巻取ビーム
8は、巻取駆動手段7によって駆動回転され、その巻取
ビーム8の回転により、前記送出ビーム2に巻かれてい
るプラスチックフィルム88を引出して巻取る。この巻
取ビーム8と前記送出ビーム2との間の所定位置には、
テンションカットロール61と遊転ロール62とが設け
られており、この両ロール61,62によりプラスチッ
クフィルム88が挟持され、前記巻取ビーム8の巻取力
に伴なうプラスチックフィルム88の矢印方向への移動
に伴って、テンションカットロール61と遊転ロール6
2とが図示矢印方向に回転する。このテンションカット
ロールの下半分は、コーティング液貯留容器67に貯留
されているコーティング液66に浸漬されている。そし
てこのテンションカットロール61が図示矢印方向に回
転することにより、プラスチックフィルム88の片面に
コーティング液61がまんべんなく塗布される。図中、
63は絞りロールであり、前記テンションカットロール
61で塗布されたコーティング液を絞り、余分なコーテ
ィング液を除去するためのものである。コーティング液
が塗布されて絞りロール63で余分なコーティング液が
除去されたプラスチックフィルム88部分は、ドライヤ
ーゾーン65内に入り、塗布されたコーティング液が乾
燥され、最終的に前記巻取ビーム8により巻取られる。
前記送出ビーム2の回転軸は制動機構1に連動連結され
ており、送出ビーム2の回転に対し所定の制動力が付与
される。この制動機構1は前記図2(a)で説明したも
のと同じであり、簡単に説明すると、移動負荷検出手段
の一例のロードセル13,減速機12,移動負荷作用手
段の一例のサーボモータ11,サーボモータドライバ1
0ならびにエンコーダ14を含む。このエンコーダ14
と前記ロードセル13とからの検出信号が送出側CPU
30に入力され、前述したフローチャートに基づいた説
明と同様に、サーボモータ11の回転速度制御信号と回
転トルク制御信号とがサーボモータドライバ10に与え
られる。そしてサーボモータドライバ10からサーボモ
ータ制御用信号がサーボモータ11に与えられ、サーボ
モータ11が、前記送出ビーム2の図示矢印方向の回転
に対しブレーキと作用するように働く。
【0070】前記巻取駆動手段7は、前記図4で説明し
たものとほぼ同様であり、簡単に説明する。サーボモー
タドライバ22からの制御信号に従って駆動するサーボ
モータ23の回転駆動力は減速機64により減速され、
巻取力検出手段の一例のロードセル25を介して巻取ビ
ーム8の回転軸に伝達され、巻取ビーム8が図示矢印方
向に回転駆動される。また、前記減速機64からの回転
がパルスジェネレータからなるエンコーダ28に伝達さ
れ、このエンコーダ28により前記巻取ビーム8の回転
数に関する信号が検出される。前記ロードセル25によ
り巻取ビーム8の回転トルクが検出されてその検出信号
が巻取側CPU33に入力されるとともに、前記エンコ
ーダ28からの検出信号も巻取側CPU33に入力され
る。また、後述する付与力制御装置3に設けられている
エンコーダ20およびロードセル19からの信号が巻取
側CPU33に入力される。また巻取側CPU33と送
出側CPU30との間で信号のやり取りが行なわれる。
そして巻取側CPU33から、サーボモータの回転トル
クと回転速度とを制御するための制御信号が出力され、
その出力信号がサーボモータドライバ22に与えられて
そのサーボモータドライバ22からサーボモータ制御用
信号がサーボモータ23に与えられる。この巻取駆動手
段7と巻取ビーム8とにより、巻取力が変更可能な巻取
駆動手段を含み、該巻取駆動手段の駆動力を利用して前
記連続体を巻取るための巻取手段が構成されている。
【0071】前記テンションカットロール61の回転軸
は付与力制御装置3に連動連結されている。この付与力
制御装置3は前記図3(a)で説明したものとほとんど
同様であり、簡単に説明する。サーボモータドライバ1
6からの制御信号を受けてサーボモータ17が回転駆動
し、その駆動力が付与力検出手段の一例のロードセル1
9を介して前記テンションカットロール61に伝達され
る。そしてこのサーボモータ17は、前記図3(a)で
説明したように、テンションカットロール61の図示矢
印方向の回転に対し、ブレーキとして作用したり逆に図
示矢印方向への回転駆動をさせる駆動源として作用した
りする。前記ロードセル19によりテンションカットロ
ール61の回転軸のトルクに関する信号が検出され、そ
の検出信号が前記巻取側CPU33に入力される。ま
た、前記テンションカットロール61の回転数がエンコ
ーダ20により検出され、その検出出力が前記巻取側C
PU33に入力される。そして、巻取側CPU33から
は、前述したプログラムの説明と同様に、サーボモータ
17の回転トルクと回転速度とを制御するための制御信
号が出力されてサーボモータドライバ16に与えられ、
サーボモータドライバ16からサーボモータ制御用の信
号がサーボモータ17に与えられる。このように構成さ
れた付与力制御装置3により、テンションカットロール
61の回転が制御され、プラスチックフィルム88に所
定の力が付与される。さらに、前記エンコーダ20から
のパルス信号と前記エンコーダ28からのパルス信号と
の両信号が巻取側CPU33に入力され、前記巻取ビー
ム8による巻取速度と同期して前記テンションカットロ
ール61が回転するように、サーボモータ17の回転速
度制御信号が巻取側CPU33から出力する。このよう
に巻取ビーム8による巻取速度とテンションカットロー
ル61の回転速度とを同期させる理由は、プラスチック
フィルム88とそれに接触しているテンションカットロ
ール61の外周面との間で滑りが生じた場合にはプラス
チックフィルム88に塗布されたコーティング液にむら
が生じ、均一なコーティングができなくなる不都合が生
じるためである。つまり、コーティングむらを防止する
べくプラスチックフィルム88の図示矢印方向の移動に
同期させてテンションカットロール61を回転させる必
要があるためである。
【0072】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、巻取
側と巻出側とにおいて、一方の側での張力制御の影響が
他方の側に及ぶことが防止でき、それぞれの側で要求さ
れる状況に適した最良の張力制御を可能にする連続体巻
取装置を提供し得るに至った。しかも、テンションカッ
ト手段が、巻取側目標張力と送出側目標張力とがどのよ
うな大きさであっても一律に駆動制御されるのではな
く、巻取側目標張力と送出側目標張力との差に従って駆
動制御されるため、巻取側目標張力と送出側目標張力と
の差が大きなパワーを要する場合にはそれなりに大きな
パワーが発揮できるように駆動制御され、巻取側目標張
力と巻出側目標張力との差が少なくそれと大きなパワー
を要しない場合にはそれなりに小さなパワーで駆動制御
され、常に大きなバワーを発揮し得るように駆動制御さ
れる場合の消費パワーの浪費が極力防止できる。さら
に、張力制御用の信号と速度制御用の信号とが連続体巻
取装置の駆動源としてのサーボモータ駆動手段に入力さ
れて、サーボモータのトルク制御と回転速度制御とがそ
れぞれ独立に並行して行なわれ、連続体の張力状態を所
望の大きさに維持し得ながら、巻取られる連続体の種類
に応じて許される最大の速度で巻取作業を行なうことが
可能となる。請求項2に記載の本発明によれば、巻取側
と巻出側とにおいて、一方の側での張力制御の影響が他
方の側に及ぶことが防止でき、それぞれの側で要求され
る状況に適した最良の張力制御が可能となり、しかも制
御系に外乱が生じてもその外乱による悪影響を極力抑
え、張力制御を安定させて極力良好に行なうことができ
る連続体巻取装置を提供し得る。さらに、テンションカ
ット手段が、巻取側連続体部分の目標張力と送出側連続
体部分の目標張力との大きさ如何にかかわらず一律に駆
動制御されるのではなく、巻取側連続体部分の目標張力
と送出側連続体部分の目標張力との差に従って算出され
た付与力目標値に基づいてフィードバック制御されるの
であり、その結果、巻取側連続体部分の目標張力と巻出
側連続体部分の目標張力との差が大きい場合にはそれな
りにテンションカット手段が大きなパワーが発揮できる
ようにフィードバック制御され、巻取側連続体部分の目
標張力と送出側連続体部分の目標張力との差が小さい場
合にはそれなりに小さなパワーが発揮できる程度にテン
ションカット手段が駆動制御されるのであり、常に大き
なパワーを発揮できるようにテンションカット手段が駆
動制御されることに伴う消費パワーの浪費が極力防止で
きる。また、張力制御用の信号と速度制御動作信号とが
連続体巻取装置の駆動源としてのサーボモータ駆動手段
に入力されてサーボモータの回転速度制御と回転トルク
制御とがそれぞれ独立に並行して行なわれ、連続体の張
力状態が所望の大きさに維持されながら、巻取れる連続
体の種類に応じて許される最大の速度で巻取作業を行な
うことが可能となる。しかも、連続体巻取装置が前述し
たように連続体に所望の張力を付与し得るに至るだけの
力で駆動制御されるものであるために、連続体の移動速
度をフィードバック制御した場合に、移動速度を目標速
度に近づける速度制御が前記必要最小限の力で行なわれ
ることとなり、必要以上に大きな力が連続体に加わるこ
とが防止でき、連続体の張力が大きく変動するというハ
ンチングが極力防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続体巻取装置の一例を示す全体概略構成図で
ある。
【図2】送出ロールに所定の制動力を付与するための制
動機構を示し、(a)はその一実施例を示す概略構成図
であり、(b)は制動機構の別実施例を示す概略構成図
である。
【図3】テンションカットロールを通して連続体に所定
の力を付与するための付与力制御装置を示し、(a)は
その一実施例の概略構成図であり、(b)は、その付与
力制御装置の別実施例を示す概略構成図である。
【図4】巻取駆動手段を示す概略構成図である。
【図5】連続体巻取装置に用いられる制御回路を示すブ
ロック図である。
【図6】送出側CPUに接続されているROMに組込ま
れたプログラムを示すフローチャートである。
【図7】送出側CPUに接続されているROMに組込ま
れたプログラムを示すフローチャートである。
【図8】送出側CPUに接続されているROMに組込ま
れたプログラムを示すフローチャートである。
【図9】送出側CPUに接続されているROMに組込ま
れたプログラムを示すフローチャートである。
【図10】送出側CPUに接続されているROMに組込
まれたプログラムを示すフローチャートである。
【図11】送出側CPUに接続されているROMに組込
まれたプログラムを示すフローチャートである。
【図12】送出側CPUに接続されているROMに組込
まれたプログラムを示すフローチャートである。
【図13】送出側CPUに接続されているROMに組込
まれたプログラムを示すフローチャートである。
【図14】送出側CPUに接続されているROMに組込
まれたプログラムを示すフローチャートである。
【図15】送出側CPUに接続されているROMに組込
まれたプログラムを示すフローチャートである。
【図16】送出側CPUに接続されているROMに組込
まれたプログラムを示すフローチャートである。
【図17】巻取側CPUに接続されているROMに組込
まれたプログラムを示すフローチャートである。
【図18】巻取側CPUに接続されているROMに組込
まれたプログラムを示すフローチャートである。
【図19】巻取側CPUに接続されているROMに組込
まれたプログラムを示すフローチャートである。
【図20】巻取側CPUに接続されているROMに組込
まれたプログラムを示すフローチャートである。
【図21】巻取側CPUに接続されているROMに組込
まれたプログラムを示すフローチャートである。
【図22】巻取側CPUに接続されているROMに組込
まれたプログラムを示すフローチャートである。
【図23】巻取側CPUに接続されているROMに組込
まれたプログラムを示すフローチャートである。
【図24】巻取手段の巻取力を制御するための張力パタ
ーンを示すグラフを表した図である。
【図25】本発明の別実施例を示し、フィルム巻取装置
の概略構成図である。
【図26】従来の連続体巻取装置を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
7は巻取駆動手段、9は連続体の一例の糸、88は連続
体の一例のプラスチックフィルム、8は巻取ビーム、2
5は巻取力検出手段の一例のロードセル、11は移動負
荷作用手段の一例のサーボモータ、15は移動負荷作用
手段の一例のエアブレーキ、13は移動負荷検出手段の
一例のロードセル、3は付与力制御装置、4はテンショ
ンカットロール、30は送出側CPU、33は巻取側C
PU、22はサーボ駆動手段の一例のサーボモータドラ
イバ、23はサーボモータ、24はベルト式無段変速装
置(PIV)、26はパイロットモータ、27はアブソ
リュートエンコーダ、1は制動機構、66はコーティン
グ液、61はテンションカットロール、65はドライヤ
ーゾーン、43,51はテンキーである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻取対象である連続体を巻取る巻取手段
    と、該巻取手段により巻取られる連続体を所定の移動負
    荷を作用させながら繰り出す移動負荷作用手段と、該移
    動負荷作用手段から前記巻取手段へ移動する前記連続体
    部分に移動前後方向の力を付与して前記連続体部分にお
    けるテンションカットを行なうテンションカット手段と
    を含む連続体巻取装置であって、 前記テンションカット手段による力の付与箇所と前記移
    動負荷作用手段との間の送出側連続体部分と、前記力の
    付与箇所と前記巻取手段との間の巻取側連続体部分との
    張力を、それぞれに所望の張力に制御するための目標と
    なる目標張力を定める張力パターンがそれぞれ設定さ
    れ、前記送出側連続体部分の張力パターンに従って前記
    移動負荷作用手段を制御して移動負荷の大きさを調整
    し、前記巻取側連続体部分の張力パターンに従って前記
    巻取手段を制御して巻取力を調整し、さらに、前記巻取
    側連続体部分の張力パターンに従った巻取側目標張力と
    前記送出側連続体部分の張力パターンに従った送出側目
    標張力との差に従って、前記テンションカット手段を制
    御して前記連続体に加える力の大きさを調整し、前記巻
    取側連続体部分の張力と前記送出側連続体部分の張力と
    を、それぞれの前記張力パターンに従って独立に制御す
    るための演算制御手段と、 巻取られる連続体の移動速度を所定の速度に制御するた
    めの速度制御手段とを含み、 前記連続体巻取装置は、駆動源として、回転トルクと回
    転速度とをそれぞれ独立に制御可能なサーボモータおよ
    び外部から入力される制御信号に従って前記サーボモー
    タを駆動するためのサーボ駆動手段を有し、張力制御用
    の信号と前記速度制御手段からの速度制御用の信号とが
    前記サーボ駆動手段に入力されて前記サーボモータの回
    転トルク制御と回転速度制御とをそれぞれ独立に並行し
    て行なうことを特徴とする、連続体巻取装置。
  2. 【請求項2】 巻取対象である連続体を巻取る巻取手段
    と、該巻取手段により巻取られる連続体を所定の移動負
    荷を作用させながら繰り出す移動負荷作用手段と、該移
    動負荷作用手段から前記巻取手段へ移動する前記連続体
    部分に移動前後方向の力を付与して前記連続体部分にお
    けるテンションカットを行なうテンションカット手段と
    を含む連続体巻取装置であって、 前記テンションカット手段による力の付与箇所と前記移
    動負荷作用手段との間の送出側連続体部分と、前記力の
    付与箇所と前記巻取手段との間の巻取側連続体部分との
    張力を、それぞれに所望の張力に制御するための目標と
    なる目標張力がそれぞれ設定され、前記送出側連続体部
    分の前記目標張力に従って、前記移動負荷を所望の大き
    さに制御するための目標となる移動負荷目標値を算出
    し、前記巻取側連続体部分の目標張力と前記送出側連続
    体部分の目標張力との差に従って、前記テンションカッ
    ト手段によって付与される力を所望の大きさに制御する
    ための目標となる付与力目標値を算出し、前記移動負荷
    作用手段により作用された移動負荷をフィードバック信
    号として前記移動負荷目標値と比較し、実際の移動負荷
    を前記移動負荷目標値に近づけるための制御動作信号を
    前記移動負荷作用手段に与え、前記巻取側連続体部分の
    張力パターンに従って前記巻取手段を制御して巻取力を
    調整し、前記テンションカット手段により付与された力
    をフィードバック信号として前記付与力目標値と比較
    し、実際の付与力を前記付与力目標値に近づけるための
    制御動作信号を前記テンションカット手段に与えるため
    の演算制御手段と、 前記巻取られる連続体を所望の移動速度に制御するため
    の目標移動速度が設定され、前記巻取られる連続体の実
    際の移動速度をフィードバック信号として前記目標移動
    速度と比較し、実際の移動速度を前記目標移動速度に近
    づけるための速度制御動作信号を出力して連続体の移動
    速度を制御するための速度制御手段とを含み、 前記連続体巻取装置は、駆動源として、回転トルクと回
    転速度とをそれぞれ独立に制御可能なサーボモータおよ
    び外部から入力される制御信号に従って前記サーボモー
    タを駆動するためのサーボ駆動手段を有し、張力制御用
    の信号と前記速度制御動作信号とが前記サーボ駆動手段
    に与えられて前記サーボモータの回転トルク制御と回転
    速度制御とをそれぞれ独立に並行して行なうことを特徴
    とする、連続体巻取装置。
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JPH06219647A (ja) 1994-08-09

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