JP3080011B2 - 紡機のスピンドル駆動制御方法 - Google Patents
紡機のスピンドル駆動制御方法Info
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- JP3080011B2 JP3080011B2 JP08261585A JP26158596A JP3080011B2 JP 3080011 B2 JP3080011 B2 JP 3080011B2 JP 08261585 A JP08261585 A JP 08261585A JP 26158596 A JP26158596 A JP 26158596A JP 3080011 B2 JP3080011 B2 JP 3080011B2
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- spindle
- rotation speed
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- Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)
- Control Of Electric Motors In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリング精紡機、リン
グ撚糸機等の紡機のスピンドル駆動制御方法に関するも
のである。
グ撚糸機等の紡機のスピンドル駆動制御方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】この種の紡機においては、リングフラン
ジ上を走行するトラベラの作用によりボビンに糸が巻き
付けられ、トラベラがリングフランジ上を安定した姿勢
で滑走することが、糸切れ及び糸品質の低下を防止する
上で重要となる。そして、機台運転時にはスピンドルは
その回転数が一段階で最高速まで増速されるのではな
く、一般に図3に示すように段階的に増速されていた。
又、スピンドルの回転数は可変抵抗を備えた速度設定器
により設定され、機台起動時からの経過時間あるいは生
産高をカウントするカウンタが所定の設定値に達した時
点で、速度設定器で与えられている回転数まで増速ある
いは減速されるようになっていた。なお、分玉に応じて
スピンドル回転数を変化させるようにしたものもある
(特開昭53−41529号公報)。
ジ上を走行するトラベラの作用によりボビンに糸が巻き
付けられ、トラベラがリングフランジ上を安定した姿勢
で滑走することが、糸切れ及び糸品質の低下を防止する
上で重要となる。そして、機台運転時にはスピンドルは
その回転数が一段階で最高速まで増速されるのではな
く、一般に図3に示すように段階的に増速されていた。
又、スピンドルの回転数は可変抵抗を備えた速度設定器
により設定され、機台起動時からの経過時間あるいは生
産高をカウントするカウンタが所定の設定値に達した時
点で、速度設定器で与えられている回転数まで増速ある
いは減速されるようになっていた。なお、分玉に応じて
スピンドル回転数を変化させるようにしたものもある
(特開昭53−41529号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スピンドルの最高回転
数が12000〜16000rpm 程度の運転条件の場合
には従来のような変速方法で問題はないが、スピンドル
の最高回転数が20000〜25000rpm というよう
により高速化された場合には、前記従来の変速方法では
トラベラの姿勢が安定せず糸切れの発生、トラベラある
いはリングフランジの損傷が生じるという問題がある。
すなわち、従来の変速方法ではスピンドルの回転数は最
高回転数N3に達するまでN1,N2,N3と段階的に
増速され、減速時にもN3からN4を経て段階的に減速
されるが、ある回転数から次の段階の回転数に増速され
る場合その勾配が固定され、しかも急なため、変速時に
糸張力が急変してトラベラの姿勢が不安定となり前記の
問題が生じる。
数が12000〜16000rpm 程度の運転条件の場合
には従来のような変速方法で問題はないが、スピンドル
の最高回転数が20000〜25000rpm というよう
により高速化された場合には、前記従来の変速方法では
トラベラの姿勢が安定せず糸切れの発生、トラベラある
いはリングフランジの損傷が生じるという問題がある。
すなわち、従来の変速方法ではスピンドルの回転数は最
高回転数N3に達するまでN1,N2,N3と段階的に
増速され、減速時にもN3からN4を経て段階的に減速
されるが、ある回転数から次の段階の回転数に増速され
る場合その勾配が固定され、しかも急なため、変速時に
糸張力が急変してトラベラの姿勢が不安定となり前記の
問題が生じる。
【0004】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的はスピンドルの最高回転数が20
000〜25000rpm の超高速で運転を行う場合に
も、トラベラが常に安定した姿勢でリングフランジ上を
滑走し、糸切れ発生あるいはトラベラの損傷等を防止す
ることができる紡機のスピンドル駆動制御方法を提供す
ることにある。
のであって、その目的はスピンドルの最高回転数が20
000〜25000rpm の超高速で運転を行う場合に
も、トラベラが常に安定した姿勢でリングフランジ上を
滑走し、糸切れ発生あるいはトラベラの損傷等を防止す
ることができる紡機のスピンドル駆動制御方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め請求項1に記載の発明においては、スピンドルの回転
速度を段階的に増速させて最高回転速度に達するように
駆動する紡機のスピンドル駆動制御方法であって、スピ
ンドルの起動時から最高回転速度に達するまで及び最高
回転速度から機台停止時までにそれぞれ複数の変速点を
設け、各変速点間の増速又は減速の速度勾配をスピンド
ル回転速度の大きい側の速度勾配ほど小さくなるよう
に、スピンドル駆動用の可変速モータを制御するように
した。
め請求項1に記載の発明においては、スピンドルの回転
速度を段階的に増速させて最高回転速度に達するように
駆動する紡機のスピンドル駆動制御方法であって、スピ
ンドルの起動時から最高回転速度に達するまで及び最高
回転速度から機台停止時までにそれぞれ複数の変速点を
設け、各変速点間の増速又は減速の速度勾配をスピンド
ル回転速度の大きい側の速度勾配ほど小さくなるよう
に、スピンドル駆動用の可変速モータを制御するように
した。
【0006】更に、前記可変速モータはインバータを介
して駆動制御され、インバータに速度指令信号を出力す
る制御装置は、隣接する変速点間の変速を多数のステッ
プでかつ各ステップの増速割合が同じとなるようにディ
ジタル信号で前記指令信号を出力するようにした。
して駆動制御され、インバータに速度指令信号を出力す
る制御装置は、隣接する変速点間の変速を多数のステッ
プでかつ各ステップの増速割合が同じとなるようにディ
ジタル信号で前記指令信号を出力するようにした。
【0007】請求項1に記載の発明では、スピンドルは
その回転速度が段階的に増速されて最高回転速度に達す
るように駆動される。スピンドルの起動時から最高回転
速度に達するまで及び最高回転速度から機台停止時まで
にそれぞれ複数の変速点が設定される。そして、各変速
点間の増速又は減速の速度勾配がスピンドル回転速度の
大きい側の速度勾配ほど小さくなるように、スピンドル
駆動用の可変速モータが制御される。従って、従来の速
度制御と異なり、最高回転速度に達するまで、スピンド
ルの回転速度が第1の所定速度まで急激に増速された
後、所定巻取量になるまでその速度に保持され、次いで
それより高速の次の所定速度まで急激に増速された後、
所定巻取量になるまでその速度に保持されることの繰り
返しがなく、スピンドルの回転速度が急激に増速される
ことがない。そして、変速時にトラベラの姿勢が安定し
難い高速領域ほど変速勾配が小さくなり、トラベラはそ
の姿勢が急激に変化することがなく常に安定した状態で
リングフランジ上を滑走し、糸切れ発生、トラベラの損
傷等が防止される。
その回転速度が段階的に増速されて最高回転速度に達す
るように駆動される。スピンドルの起動時から最高回転
速度に達するまで及び最高回転速度から機台停止時まで
にそれぞれ複数の変速点が設定される。そして、各変速
点間の増速又は減速の速度勾配がスピンドル回転速度の
大きい側の速度勾配ほど小さくなるように、スピンドル
駆動用の可変速モータが制御される。従って、従来の速
度制御と異なり、最高回転速度に達するまで、スピンド
ルの回転速度が第1の所定速度まで急激に増速された
後、所定巻取量になるまでその速度に保持され、次いで
それより高速の次の所定速度まで急激に増速された後、
所定巻取量になるまでその速度に保持されることの繰り
返しがなく、スピンドルの回転速度が急激に増速される
ことがない。そして、変速時にトラベラの姿勢が安定し
難い高速領域ほど変速勾配が小さくなり、トラベラはそ
の姿勢が急激に変化することがなく常に安定した状態で
リングフランジ上を滑走し、糸切れ発生、トラベラの損
傷等が防止される。
【0008】更に、前記可変速モータはインバータを介
して制御される。インバータに速度指令信号を出力する
制御装置は、隣接する変速点間の変速を多数のステップ
でかつ各ステップの増速割合が同じとなるようにディジ
タル信号で前記指令信号を出力する。
して制御される。インバータに速度指令信号を出力する
制御装置は、隣接する変速点間の変速を多数のステップ
でかつ各ステップの増速割合が同じとなるようにディジ
タル信号で前記指令信号を出力する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図面に従って説明する。図1に示すように、機
台の左右両側にスピンドル1が配設されている。スピン
ドル駆動モータ2には可変速モータが使用され、ガイド
プーリ3とスピンドル駆動モータ2に設けられた駆動プ
ーリ4との間に巻き掛けられたベルト5を介して、スピ
ンドル1が回転駆動されるようになっている。スピンド
ル駆動モータ2は制御装置6の出力信号に基づいてスピ
ンドル駆動モータ2を可変速制御する駆動制御部として
のインバータ7を介して駆動制御されるようになってい
る。
の形態を図面に従って説明する。図1に示すように、機
台の左右両側にスピンドル1が配設されている。スピン
ドル駆動モータ2には可変速モータが使用され、ガイド
プーリ3とスピンドル駆動モータ2に設けられた駆動プ
ーリ4との間に巻き掛けられたベルト5を介して、スピ
ンドル1が回転駆動されるようになっている。スピンド
ル駆動モータ2は制御装置6の出力信号に基づいてスピ
ンドル駆動モータ2を可変速制御する駆動制御部として
のインバータ7を介して駆動制御されるようになってい
る。
【0010】制御装置6は中央処理装置(以下CPUと
いう)8と、制御プログラム等を記憶した読出し専用メ
モリ(ROM)よりなるプログラムメモリ9と、CPU
8における演算処理結果等を一時記憶する読出し及び書
替え可能なメモリ(RAM)よりなる作業用メモリ10
とを備え、CPU8はプログラムメモリ9に記憶された
プログラムデータに基づいて動作する。制御装置6には
運転条件を設定する設定手段としての入力装置11がキ
ーボードとして一体に組込まれている。又、CPU8に
はフロントローラ(図示せず)の回転数を検出する回転
検出器12からの出力信号が入出力インタフェース13
を介して入力されるようになっている。
いう)8と、制御プログラム等を記憶した読出し専用メ
モリ(ROM)よりなるプログラムメモリ9と、CPU
8における演算処理結果等を一時記憶する読出し及び書
替え可能なメモリ(RAM)よりなる作業用メモリ10
とを備え、CPU8はプログラムメモリ9に記憶された
プログラムデータに基づいて動作する。制御装置6には
運転条件を設定する設定手段としての入力装置11がキ
ーボードとして一体に組込まれている。又、CPU8に
はフロントローラ(図示せず)の回転数を検出する回転
検出器12からの出力信号が入出力インタフェース13
を介して入力されるようになっている。
【0011】CPU8は入力装置11により入出力イン
タフェース13を介して入力された各変速点におけるス
ピンドル回転数及び生産高としての分玉の設定値から隣
接する2点間を結ぶ直線の勾配を算出し、その勾配に対
応する周波数をインバータ7が出力するように指令する
指令信号を入出力インタフェース13及びディジタル・
アナログ変換器(D/A変換器)14を介してインバー
タ7に出力するようになっている。
タフェース13を介して入力された各変速点におけるス
ピンドル回転数及び生産高としての分玉の設定値から隣
接する2点間を結ぶ直線の勾配を算出し、その勾配に対
応する周波数をインバータ7が出力するように指令する
指令信号を入出力インタフェース13及びディジタル・
アナログ変換器(D/A変換器)14を介してインバー
タ7に出力するようになっている。
【0012】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。機台の運転に先立って作業者は紡出条件に対
応してスピンドル回転数が分玉(生産高)に対して所望
の変化をするように各変速点Piにおけるスピンドル回
転数Ni及び分玉Biのデータを入力装置11により設
定する。なお、変速点P4,P5のスピンドル回転数N
4,N5は最高回転数で同じ値が設定される。CPU8
は前記設定値に基づいて隣接する変速点Pi、P(i+1)
間の勾配(ΔN/ΔB)を次式によって算出する。
説明する。機台の運転に先立って作業者は紡出条件に対
応してスピンドル回転数が分玉(生産高)に対して所望
の変化をするように各変速点Piにおけるスピンドル回
転数Ni及び分玉Biのデータを入力装置11により設
定する。なお、変速点P4,P5のスピンドル回転数N
4,N5は最高回転数で同じ値が設定される。CPU8
は前記設定値に基づいて隣接する変速点Pi、P(i+1)
間の勾配(ΔN/ΔB)を次式によって算出する。
【0013】 ΔN/ΔB={N(i+1)−Ni}/{B(i+1)−Bi} 変速点P3(20000rpm ,4分玉)と変速点P4
(25000rpm ,6分玉)とを例に具体的に説明する
と、 ΔN/ΔB={N(i+1)−Ni}/{B(i+1)−Bi} =(25000−20000)/(6−4) =5000/2=2500(rpm/分玉) すなわち、勾配は2500(rpm /分玉)となる。
(25000rpm ,6分玉)とを例に具体的に説明する
と、 ΔN/ΔB={N(i+1)−Ni}/{B(i+1)−Bi} =(25000−20000)/(6−4) =5000/2=2500(rpm/分玉) すなわち、勾配は2500(rpm /分玉)となる。
【0014】満管糸長(10分玉)が2200mのと
き、分玉を糸長(生産高)で表すと、 ΔN/ΔB=2500/220(rpm/m) 一方、D/A変換器14として10ビットの物を使用し
た場合、D/A変換器14により定まる最小スピンドル
変速回転数は次のようになる。(但し、1001〜10
24は未使用とする。) 25000rpm /1000ステップ=25(rpm/ステッ
プ) 次に1ステップ増速する間に紡出される糸長を求める
と、 糸長=220/(2500/25) =220/100 =2.2(m/ステップ)となる。そして、このデータ
が作業用メモリ10に記憶される。
き、分玉を糸長(生産高)で表すと、 ΔN/ΔB=2500/220(rpm/m) 一方、D/A変換器14として10ビットの物を使用し
た場合、D/A変換器14により定まる最小スピンドル
変速回転数は次のようになる。(但し、1001〜10
24は未使用とする。) 25000rpm /1000ステップ=25(rpm/ステッ
プ) 次に1ステップ増速する間に紡出される糸長を求める
と、 糸長=220/(2500/25) =220/100 =2.2(m/ステップ)となる。そして、このデータ
が作業用メモリ10に記憶される。
【0015】以下、同様にして隣接する変速点Pi,P
(i+1)間の勾配及び1ステップ増速する間に紡出される
糸長がそれぞれ算出され、そのデータが作業用メモリ1
0に記憶される。
(i+1)間の勾配及び1ステップ増速する間に紡出される
糸長がそれぞれ算出され、そのデータが作業用メモリ1
0に記憶される。
【0016】機台の運転を開始すると、CPU8は回転
検出器12からの出力信号に基づき糸の生産高(糸長)
を算出し、作業用メモリ10に記憶された前記各変速点
間の変速データすなわち、1ステップ増速する間に紡出
される糸長ごとに1ステップ(25rpm )の速度指示信
号を順次D/A変換器14に出力する。D/A変換器1
4はそのディジタル信号を電流信号に変換してインバー
タ7に出力し、インバータ7は入力される電流信号に対
応した回転数でスピンドル駆動モータ2を駆動する。す
なわち、スピンドル駆動モータ2はその回転速度が一度
に大幅に変化することなく、非常に細かい階段状に変化
するように制御されるが、慣性力等の影響でほぼ直線的
に変化する。そして、変速点P3から変速点P4に至る
間は、CPU8は糸長2.2m毎に1ステップ(25rp
m )の速度指示信号を出力し、スピンドル回転数が20
000rpm から25000rpm まで漸増される。
検出器12からの出力信号に基づき糸の生産高(糸長)
を算出し、作業用メモリ10に記憶された前記各変速点
間の変速データすなわち、1ステップ増速する間に紡出
される糸長ごとに1ステップ(25rpm )の速度指示信
号を順次D/A変換器14に出力する。D/A変換器1
4はそのディジタル信号を電流信号に変換してインバー
タ7に出力し、インバータ7は入力される電流信号に対
応した回転数でスピンドル駆動モータ2を駆動する。す
なわち、スピンドル駆動モータ2はその回転速度が一度
に大幅に変化することなく、非常に細かい階段状に変化
するように制御されるが、慣性力等の影響でほぼ直線的
に変化する。そして、変速点P3から変速点P4に至る
間は、CPU8は糸長2.2m毎に1ステップ(25rp
m )の速度指示信号を出力し、スピンドル回転数が20
000rpm から25000rpm まで漸増される。
【0017】従来装置では機台起動時からスピンドルの
回転速度が最高回転速度に達するまで、図3に示すよう
に、スピンドル回転速度は急激な速度勾配で所定速度
(N1)まで増速された後、所定巻取量になるまで当該
所定速度N1に保持され、次に再び急激な速度勾配で次
の所定速度(N2)まで増速されるというように変化し
ていた。しかし、本発明では図2に示すように、スピン
ドル回転速度は起動(速度ゼロ)から第1の所定速度N
1に達すると、それまでの速度勾配より小さな速度勾配
で第2の所定速度N2まで増速される。そして、第2の
所定速度N2に達すると、それまでの速度勾配より小さ
な速度勾配で第3の所定速度N3まで増速されるという
ように、最高回転速度に達するまでに設けられた複数の
変速点間の速度勾配が、変速時にトラベラの姿勢が安定
し難い高速領域側、即ち最高回転速度に近い変速点間側
ほど変速勾配が小さくなるように変速される。そして、
スピンドルの回転速度が変更される場合、従来装置と異
なり回転速度が急激に変化することなく漸増あるいは漸
減されるため、トラベラが常に安定した姿勢でリングフ
ランジ上を滑走し、トラベラあるいはリングの損傷や糸
切れが防止される。
回転速度が最高回転速度に達するまで、図3に示すよう
に、スピンドル回転速度は急激な速度勾配で所定速度
(N1)まで増速された後、所定巻取量になるまで当該
所定速度N1に保持され、次に再び急激な速度勾配で次
の所定速度(N2)まで増速されるというように変化し
ていた。しかし、本発明では図2に示すように、スピン
ドル回転速度は起動(速度ゼロ)から第1の所定速度N
1に達すると、それまでの速度勾配より小さな速度勾配
で第2の所定速度N2まで増速される。そして、第2の
所定速度N2に達すると、それまでの速度勾配より小さ
な速度勾配で第3の所定速度N3まで増速されるという
ように、最高回転速度に達するまでに設けられた複数の
変速点間の速度勾配が、変速時にトラベラの姿勢が安定
し難い高速領域側、即ち最高回転速度に近い変速点間側
ほど変速勾配が小さくなるように変速される。そして、
スピンドルの回転速度が変更される場合、従来装置と異
なり回転速度が急激に変化することなく漸増あるいは漸
減されるため、トラベラが常に安定した姿勢でリングフ
ランジ上を滑走し、トラベラあるいはリングの損傷や糸
切れが防止される。
【0018】又、スピンドル駆動モータ2を制御するイ
ンバータ7に速度指令信号を出力する制御装置6は、隣
接する変速点間の変速を多数のステップでかつ各ステッ
プの増速割合が同じとなるようにディジタル信号で前記
指令信号を出力する。従って、簡単な制御でインバータ
7に指令信号を出力できる。又、各変速点のスピンドル
回転数及び生産高を入力装置により入力するだけで、自
動的に変速勾配が設定されるため、紡出条件の変更時に
も最適な変速運転条件を簡単に設定できる。特にこの実
施の形態のように生産高を分玉で設定できるようにした
場合には、オペレータが運転条件を把握し易く、オペレ
ータの意図する変速条件を容易に設定できる。
ンバータ7に速度指令信号を出力する制御装置6は、隣
接する変速点間の変速を多数のステップでかつ各ステッ
プの増速割合が同じとなるようにディジタル信号で前記
指令信号を出力する。従って、簡単な制御でインバータ
7に指令信号を出力できる。又、各変速点のスピンドル
回転数及び生産高を入力装置により入力するだけで、自
動的に変速勾配が設定されるため、紡出条件の変更時に
も最適な変速運転条件を簡単に設定できる。特にこの実
施の形態のように生産高を分玉で設定できるようにした
場合には、オペレータが運転条件を把握し易く、オペレ
ータの意図する変速条件を容易に設定できる。
【0019】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、例えばディジタル入力可能なインバー
タ7を使用することにより、D/A変換器14を省略し
て制御装置6の出力信号を直接インバータ7に入力する
ようにしてもよい。又、変速点の生産高を設定する際、
分玉で設定する代わりに糸長あるいは時間で設定しても
よい。
るものではなく、例えばディジタル入力可能なインバー
タ7を使用することにより、D/A変換器14を省略し
て制御装置6の出力信号を直接インバータ7に入力する
ようにしてもよい。又、変速点の生産高を設定する際、
分玉で設定する代わりに糸長あるいは時間で設定しても
よい。
【0020】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、ス
ピンドルの最高回転数が20000〜25000rpmの
超高速で運転を行う場合にも、トラベラが常に安定した
姿勢でリングフランジ上を滑走し、糸切れ発生あるいは
トラベラの損傷を防止することができる。
ピンドルの最高回転数が20000〜25000rpmの
超高速で運転を行う場合にも、トラベラが常に安定した
姿勢でリングフランジ上を滑走し、糸切れ発生あるいは
トラベラの損傷を防止することができる。
【図1】 本発明を具体化する場合に使用する装置の該
略図。
略図。
【図2】 スピンドル回転数の変化の1例を示す線図。
【図3】 従来のスピンドル回転数の変化の1例を示す
線図。
線図。
【符号の説明】 1…スピンドル、2…可変速モータとしてのスピンドル
駆動モータ、6…制御装置、7…駆動制御部としてのイ
ンバータ、8…中央処理装置(CPU)、11…設定手
段としての入力装置。
駆動モータ、6…制御装置、7…駆動制御部としてのイ
ンバータ、8…中央処理装置(CPU)、11…設定手
段としての入力装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−204929(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01H 1/26 D01H 1/241 H02P 5/00
Claims (1)
- 【請求項1】 スピンドルの回転速度を段階的に増速さ
せて最高回転速度に達するように駆動する紡機のスピン
ドル駆動制御方法であって、 スピンドルの起動時から最高回転速度に達するまで及び
最高回転速度から機台停止時までにそれぞれ複数の変速
点を設け、各変速点間の増速又は減速の速度勾配をスピ
ンドル回転速度の大きい側の速度勾配ほど小さくなるよ
うに、インバータを介してスピンドル駆動用の可変速モ
ータを駆動制御し、インバータに速度指令信号を出力す
る制御装置は、隣接する変速点間の変速を多数のステッ
プでかつ各ステップの増速割合が同じとなるようにディ
ジタル信号で前記指令信号を出力する紡機のスピンドル
駆動制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08261585A JP3080011B2 (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | 紡機のスピンドル駆動制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08261585A JP3080011B2 (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | 紡機のスピンドル駆動制御方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1259635A Division JP2867473B2 (ja) | 1989-09-20 | 1989-10-04 | 紡機のスピンドル駆動制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09119028A JPH09119028A (ja) | 1997-05-06 |
JP3080011B2 true JP3080011B2 (ja) | 2000-08-21 |
Family
ID=17363972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08261585A Expired - Fee Related JP3080011B2 (ja) | 1996-10-02 | 1996-10-02 | 紡機のスピンドル駆動制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3080011B2 (ja) |
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1996
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