JP2507200B2 - 広口容器用蓋装置及びその製造方法 - Google Patents

広口容器用蓋装置及びその製造方法

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JP2507200B2
JP2507200B2 JP3158952A JP15895291A JP2507200B2 JP 2507200 B2 JP2507200 B2 JP 2507200B2 JP 3158952 A JP3158952 A JP 3158952A JP 15895291 A JP15895291 A JP 15895291A JP 2507200 B2 JP2507200 B2 JP 2507200B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広口容器の口部に対す
る蓋装置のうち、広口容器の口部に嵌着する金属板製の
蓋体に開封用孔を穿設して、この開封用孔を、アルミ箔
や合成樹脂フイルム等のフイルムにて塞ぎ、このフイル
ムを引き剥がすことによって開封するようにしたイージ
ーオープン式の蓋装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このようにフイルムを引き剥がすことに
よって開封するようにした蓋装置は、、一般に、アルミ
の薄板やブリキ板等の金属板を板金加工することによ
り、広口容器の口部に嵌着する開封用孔付きの蓋体を形
成して、この蓋体の外表面に、前記開封用孔を塞ぐアル
ミ箔等のフイルムを貼着した構成になっている。そし
て、フイルムを蓋体に貼着する手段としては、例えば実
開昭62−108229号公報に記載されているよう
に、フイルムの内面にホットメルト接着剤又は熱可塑性
合成樹脂を予め塗着しておき、蓋体に重ね合わせたフイ
ルムの表面に熱盤や高周波のホーン等を押し当てて、ホ
ットメルト接着剤又は熱可塑性合成樹脂を溶融させると
言う、いわゆるヒートシール法が採用されていることは
周知の通りである。
【0003】ところが、このように、ヒートシール法に
て金属板製の蓋体にフイルムを貼着する構成では、金属
に対する接着剤の接着性があまり良くなく、しかも、蓋
体をプレス装置にて板金加工するに際して、蓋体の表面
に凹凸が発生しやすいことに起因して、フイルムに熱盤
を押し当てたとき、フイルムを介して接着剤に作用する
押圧力がフイルムの外周に沿って強弱まちまちになり、
貼着むらが発生しやすいと言う問題があった。
【0004】特に、蓋体をアルミの薄板で形成した場合
には、アルミ板に対する接着剤のなじみが特に悪いた
め、密封不良が顕著に現われていた。この点について先
行技術としての特開昭60−204453号公報には、
蓋体の裏面に、開封用孔を塞ぐようにして極く薄い熱可
塑性合成樹脂製の裏打ちシートを配置する一方、フイル
ムの裏面に熱可塑性合成樹脂層を被覆し、これらフイル
ムと蓋体と裏打ちシートとの三者を重ね合わせた状態で
加熱シールヘッドと受け台とで挟圧することにより、フ
イルムと裏打ちシートとを蓋体に接合すると共に、フイ
ルムの熱可塑性合成樹脂層と裏打ちシートとを一体的に
融合させた構成が開示されている。
【0005】しかし、この先行技術は、フイルムを蓋体
から引き剥がすと共に、裏打ちシートを開口孔の内周に
沿って引き千切ることによって開封するものであるた
め、単にフイルムを引き剥がすものに比べて、裏打ちシ
ートを引き千切る分だけ開封に余分な力を要することに
なる。これに対しては、裏打ちシートの厚さを極く薄い
寸法にすれば良いと考えられるが、開封を容易ならしめ
るために裏打ちシートの厚さを薄くすると、蓋体の板金
加工による凹凸を裏打ちシートによって吸収することが
できなくなって、密封の確実性が低下することになり、
このように、この先行技術は開封の容易性と密封の確実
性とが相反すると言う問題があった。
【0006】また、この先行技術では、裏打ちシートを
引き裂いて開封するものであるため、開封した後には裏
打ちシートに孔が開くことになり、従って、裏打ちシー
トが硬い素材である場合や冬場のように樹脂が硬化する
場合には、開封後に形成された裏打ちシートにおける孔
の内周縁が鋭いエッジ状になることがあり、このため、
容器内に手を出し入れするに際して怪我する虞があると
言う問題もあった。すなわち、開封後の安全性が十分で
ないと言う問題もあった。他方、他の先行技術として例
えば特公昭61−29626号公報や特公昭61−29
628号公報には、蓋体の開口孔の内周縁に、当該内周
縁を被包するようにした合成樹脂層を、前記先行技術と
同様に合成樹脂シートを熱接着することによって形成
し、この合成樹脂層の外面にフイルムを貼着することが
記載されている。
【0007】この先行技術によると、フイルムは合成樹
脂層の外表面に貼着したに過ぎないため、前記先行技術
のような開封の困難性の問題はなく、しかも、合成樹脂
層の内周縁が滑らかな状態となるように形成しておくこ
とにより、開封後の安全性も確保できる利点がある。し
かし、これら特公昭61−29626号公報や特公昭6
1−29628号公報のものは、蓋体の表裏に合成樹脂
フイルム(シート)を重ねて、これを上下から熱盤で挟
圧することによって、蓋体の内周縁に合成樹脂層を形成
するものであるため、能率の点から合成樹脂層の厚さを
厚くすることができないのであり(合成樹脂層の厚さが
厚いと熱の通りが悪くなって、接合に時間がかかる)、
このため、ごく薄いフイルムを貼り付けたような状態で
しか合成樹脂層を形成することができず、従って、デザ
インの自由性が小さいと言う点が問題であった。
【0008】本発明の1の目的は、フイルムを引き剥が
して開封するようにした蓋装置において、密封機能と開
封容易性とを両立すると共にデザインの自由性も向上で
きるようにすることにあり、また、本発明の第2の目的
は、第1の目的に併せて、開封に際してフイルムの破れ
を防止することにあり、更に本発明の第3の目的は、前
記第1の目的を達成した蓋装置の製造に適した方法を提
供することにあり、更にまた、本発明の第4の目的は、
前記第2の目的を達成した蓋装置に適した製法を提供す
ることにあり、加えて本発明の第5の目的は、密封性能
をより一層向上した蓋装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
め本発明の蓋装置は、請求項1に記載したように、「広
口容器の口部に嵌着する金属板製の蓋体を備えており、
この蓋体には、適宜形状の開封用孔が形成されていると
共に、前記開封用孔と重複する開口孔を備えた合成樹脂
製の縁体が、広口容器の外側に露出するようにして射出
成形法による一体成形にて接合されており、前記縁体
は、前記蓋体における開封用孔の内周縁が半径内側に露
出しないよう当該蓋体の内周縁の全周を覆った状態で蓋
体に一体成形されており、更に、前記縁体のうち広口容
器の外側に露出した面には、前記開口孔の全体を塞ぐフ
イルムが剥離可能に貼着されている」の構成にした。ま
た、第2の目的を達成するために本発明は、請求項2に
記載したように、「請求項1の構成において、前記フイ
ルムの内面又は外面に、合成樹脂にて形成した帯状又は
板状の補強体を、当該補強体の外周縁が縁体の内周縁に
沿った方向に延びるような状態で接合しており、この補
強体は前記縁体とは別体であってしかも縁体に近接した
状態に位置している」の構成にした。
【0010】更に、第3の目的を達成するための製法と
して本発明は、請求項4に記載したように、「前記蓋体
を、当該蓋体の外表面に接当する一方と金型と蓋体の内
面に接当する他方の金型とで挟み付けると共に、前記蓋
体の一方の金型との間に前記フイルムを配設し、この状
態で、前記他方の金型又は一方の金型に形成したキャビ
ティに溶融合成樹脂を注入することにより、前記縁体の
成形と当該縁体に対するフイルムの貼着とを行う」の構
成にした。
【0011】更にまた、第4の目的を達成するための製
法として本発明は、請求項5に記載したように、「前記
蓋体を、当該蓋体の外表面に接当する一方の金型と蓋体
の内面に接当する他方の金型とで挟み付けると共に、前
記蓋体と一方の金型との間に前記フイルムを配設し、こ
の状態で、前記他方の金型又は一方の金型に形成した第
1キャビティに溶融合成樹脂を注入することにより、前
記縁体の成形と当該縁体に対するフイルムの貼着とを行
うと同時に、前記他方の金型又は一方の金型に形成した
第2キャビティに溶融合成樹脂を注入することにより、
前記補強体の成形とフイルムへの補強体の貼着とを行
う」の構成にした。
【0012】また、第5の目的を達成するため本発明
は、請求項6に記載したように、「蓋体の内周縁に、当
該内周縁を半径外側に折り曲げることによって係止縁部
を形成し、この係止縁部を包むようにして縁体を一体成
形してから、前記縁体を、一対の押圧体に蓋体の内側と
外側とから挟圧する」の方法にした。
【0013】
【発明の作用・効果】請求項1の構成にすると、開封は
フイルムを縁体から引き剥がすだけであるから、特開昭
60−204453号に比べて開封を軽い力で行うこと
ができる。また、蓋体の内周縁が縁体で覆われている
が、開封に際して縁体を引き裂くものではなく、開封に
起因して縁体の内周縁が鋭いエッジ状になることはない
から、縁体の内周縁を予め滑らかな状態に形成しておく
ことにより、開封後に広口容器内に手を出し入れするに
際しての安全性を確保できる。
【0014】他方、請求項1の構成に蓋装置を製造する
において、フイルムを貼着する一般的手段としては、蓋
体に縁体を一体成形してから別途ヒートシール法にて貼
着す方法(前者の方法)と、請求項4に記載したように
縁体の成形と同時に貼着する方法(後者の方法)とがあ
る。このうち前者の方法のようにヒートシール法にてフ
イルムを蓋体に貼着する場合においては、フイルムにコ
ーティング等された接着材を熱盤等にて溶融させて貼着
することになるが、その場合、合成樹脂に対する接着剤
の接着性が金属に比べて良いことと、熱盤等の熱によっ
て縁体が塑性変形し、接着剤に対して熱盤等の押圧力を
均等に作用させ得ることが相俟って、フイルムを縁体に
対して貼着むらのない状態に貼着できる。
【0015】また、請求項4に記載したように、一対の
金型を用いて縁体を蓋体に一体成形するにおいて、溶融
合成樹脂が固まるときの融着機能を利用してフイルムを
縁体に貼着することができ、この場合も、フイルムに対
して溶融合成樹脂の圧力が均等に且つ強く作用するた
め、やはり、フイルムを蓋体に対し貼着むらのない状態
で貼着することができる。
【0016】また、縁体は合成樹脂の射出成形によって
蓋体に一体成形するものであるから、特段の困難を伴う
ことなく縁体の厚さ寸法や平面形状を任意に設定できる
ことになり、従ってデザインの自由性を向上することが
できる。従って請求項1によると、開封後の安全性と開
封の容易性、密封の確実性とデザインの自由性向上とを
同時に達成できる効果を有する。次に、請求項2の構成
にすると、フイルムが紙製又は紙を主体とした積層体の
ように引き裂き強度が弱い場合であっても、開封の容易
性を損なうことなく、開封に際してフイルムが破れるこ
とを確実に防止できる。
【0017】つまり、フイルムの外周縁を摘んで引っ張
ることによって、当該フイルムを縁体から引き剥がす場
合、例えば開封用孔が円形であると、フイルムに作用す
る引っ張り力が、フイルムの外周縁のうち指で摘んだ狭
い部位でのみ支持され、しかも、引っ張り力は一定の方
向にのみ作用するものであるのに対して、フイルムは円
周方向に沿って縁体から順次剥がれて行くと言うよう
に、フイルムの引っ張り方向とフイルムの剥がれが進行
する方向とが異なるため、開封途中においてフイルムに
対してこれを引き裂くような力が作用することになり、
このため、フイルムの引き裂き強が弱いと、開封の途中
で、フイルムが引っ張り方向に沿って破れてしまう場合
がある。
【0018】これに対して請求項2の構成にすると、 .補強体の存在によってフイルムの剛性が格段に向上
するため、開封に際してフイルムに作用する引き裂き外
力が著しく小さくなる、 .補強体は縁体と近接した状態で延びているから、フ
イルムに対して剥離の方向性が付与される、 .フイルムに対する引き裂き外力が補強体よりも内側
の部位に作用することを防止できる、 と言うことになり、これらフイルムに作用する引き裂き
外力を著しく小さくできることと、フイルムに剥離の方
向性を付与できること、及び、引き裂き外力が補強体よ
りも内側の部位に作用することを防止できることとの三
者が相俟って、開封途中でのフイルムの破れ現象を生じ
ることなく、フイルムの全体を縁体から確実に引き剥が
すことができる。
【0019】また、補強体と縁体とは互いに分離した別
体の構成であるから、換言すると、補強体はフイルムに
接合されているのみで縁体とは繋がっていないから、開
封に際してはフイルムを縁体から引き剥がすのみで足
り、従って、補強体を設けたことに起因して関封の容易
性が損なわれることもない。従って請求項2によると、
広口容器に対する密封機能を格段に向上できることに加
えて、開封に際してフイルムが破れてしまうことを、開
封の容易性を損なうことなく防止できるのである。
【0020】また、請求項4の製法によると、金型に形
成したキャビティに溶融合成樹脂を注入することによ
り、蓋体に縁体を一体成形するに際して、溶融合成樹脂
が固まる際の融着を利用して、フイルムを縁体に貼着す
るもので、溶融合成樹脂の圧力がフイルムに対して均等
に且つ強く作用するから、フイルムの外周縁の全体を、
縁体に対して均等な貼着力で確実に貼着することができ
る。従って、請求項4によると、一対の金型の間に蓋体
とフイルムとを配設して、金型に形成したキャビティに
溶融合成樹脂を注入すると言う簡単な方法により、フイ
ルムを縁体に対して貼着むらを生じることなく確実に貼
着できるから、広口容器に対する密封機能を向上した蓋
装置を、不良品の発生率を低減した状態で製造できる効
果を有する。
【0021】また、請求項4の製法は、溶融合成樹脂が
固まる際の融着を利用してフイルムを縁体に貼着するも
ので、ヒートシール法にて貼着する場合のようにフイル
ムの厚さによって貼着時間や貼着強度が変化することは
なく、例えば紙製のフイルムや紙を主体とした厚い積層
フイルムであっても、縁体に対して確実に且つ迅速に貼
着できるから、蓋装置に使用できるフイルムの使用範囲
を極く厚いものにまで拡大できるという効果も有する。
【0022】更に、請求項5の製法によると、縁体の成
形及び縁体に対するフイルムの貼着を行うための金型を
利用して、補強体の成形とフイルムへの補強体の貼着と
を行うもので、製造工程を簡略化できるから、広口容器
に対する密封機能を格段に向上すると共に開封に際して
フイルムが破れることを確実に防止できるようにした蓋
装置を、安価に製造できる効果を有する。加えて請求項
6の製法によると、蓋体と縁体との接触面の箇所を通じ
て水分等が広口容器の内外に透過することを防止して、
蓋装置の密封機能をより向上することができる。
【0023】つまり、合成樹脂は、溶融状態から固まる
に際して収縮すると言う性質があり、単に縁体を蓋体に
一体成形したに過ぎないのみでは、縁体の収縮により、
当該縁体と蓋体との接触面の箇所に極く僅かではあるが
隙間が生じる場合があるため、たとえフイルムの箇所で
のガスバリアー性が確保されていても、広口容器に物品
を包装してから長期間経過するうちに、縁体と蓋体との
接触面の箇所を通じて、外部の水分が広口容器内に侵入
して物品が変質したり、或いは、広口容器内に充填した
ガスが外部に漏洩したりして、密封性能が低下する場合
がある。
【0024】しかし、請求項6の構成にすると、蓋体に
係止縁部を設けたことにより、この係止縁部に半径外向
きの環状溝が形成され、この環状溝に縁体が嵌まり込ん
だ状態で、縁体を介して蓋体の係止縁部が潰れ変形する
から、蓋体の係止縁部により、縁体のうち蓋体における
係止縁部の環状溝内に嵌まり込んだ部分が挟み付けられ
ることになり、その結果、蓋体における係止縁部の環状
溝の箇所で、蓋体における係止縁部と縁体とを全周にわ
たって完全に密着させることができる。このように、た
とえ縁体の成形後に当該縁体に収縮が発生しても、縁体
と蓋体との接触面を通じて広口容器の内外に水分等が透
過することを、蓋体における係止縁部の環状溝の箇所で
確実に遮断することができるから、蓋装置の密封機能を
向上し得るのである。
【0025】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (1).第1実施例(図1〜図4) 図1〜図4に示すのは請求項1に対応した第1実施例で
ある。これらの図において符号1は、金属板や合成樹脂
等の適宜素材にて形成した広口容器を、符号2は、前記
広口容器1の口部1aに対する蓋装置を各々示す。前記
蓋装置2は、平面視円形の開封用孔4を穿設した薄金属
板製の蓋体3と、該蓋体3の開封用孔4を塞ぐフイルム
5とを備えており、前記蓋体3の外周部には、前記広口
容器1の口部1aに嵌着する下向きU字状等の嵌着部3
aが形成されており、この嵌着部3aを広口容器1の口
部1aに対して巻き締めし又はかしめることにより、蓋
体3を広口容器1の口部1aに嵌着するようにしてい
る。
【0026】前記蓋体3の内周縁3bには、当該内周縁
3bを半径外側に折り曲げることにより、断面横向きU
字状の係止縁部3cを形成すると共に、蓋体3に、係止
縁部3cを内外両側から包み込むようにした軟質合成樹
脂製の縁体6を、射出成形法による一体成形によって接
合している。縁体6は開封用孔4の全周にわたって環状
に延びる状態で蓋体3に一体成形されている。従って、
縁体6には、開封後において物品の取り出す孔となる開
口孔6′が、蓋体2の開封用孔4と平面視で重複した状
態でが開いている。そして、前記縁体6の外表面に、開
口孔を塞ぐフイルム5を引き剥がし可能な剥離強度で貼
着している。フイルム5の外周部には、縁体6からはみ
出るようにした摘み片5aが形成されている。
【0027】前記蓋体3における嵌着部3aの内面に
は、軟質ゴム等のパッキン剤7を塗着している。また、
前記縁体6を、嵌着部3aよりも内側に位置させて、蓋
体3の水平部3e(正確には、広口容器1の軸線と略直
交した面に沿った部位)を露出させている。前記フイル
ム5は、アルミ箔等の金属箔や合成樹脂フイルム又は紙
等の素材にて単層に形成したり、図3に示すように、芯
材5bに表面材5cと裏面材5dとをコーティング又は
ラミネート若しくは接着して積層体に形成するなど、種
々の構造のものを使用することができる。
【0028】フイルム5を積層体に形成する場合には、
例えば、芯材5bをミルクカートン原紙のような腰の強
い紙で形成して、表面材5cと裏面材5dとをアルミ箔
等金属箔又はポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂
膜にて形成するとか、芯材5bをアルミ箔にて形成し
て、表面材5c及び裏面材5dを各々合成樹脂膜にて形
成するなど種々の構造にすることができ、ガスバリアー
性や印刷性、或いは開封後においてゴミとして処理する
場合の安全性のように、蓋装置2に求められる種々の条
件を考慮して、最適の素材と構造を選択すれば良いので
ある。
【0029】前記縁体6にフイルム5を貼着する手段と
しては、詳しくは図23〜図25で述べるように、縁体
6を蓋体3に一体成形するに際して、溶融合成樹脂が固
まる際の融着を利用して貼着したり、従来公知のホット
メルト接着剤を使用したヒートシール法にて貼着(溶
着)したりすることができる。しかして、縁体6を蓋体
3に一体成形するに際し、合成樹脂の融着を利用して貼
着する場合には、フイルム6に対して溶融合成樹脂の圧
力が均等に作用するから、フイルム5を縁体6に対し、
貼着むらを生じることなく貼着することができ、従っ
て、広口容器1に対する密封機能を向上できるのであ
る。
【0030】他方、フイルム5に熱盤等を押し当てると
言うヒートシール法を採用する場合には、合成樹脂に対
するホットメルト接着剤の接着性が良いことと、熱盤等
による加熱によって縁体6が塑性変形して、ホットメル
ト接着材の全体を熱盤等にて均等に押圧できることとが
相俟って、フイルム5を縁体6に対して、貼着むらを生
じることなく確実に貼着することができるから、やは
り、広口容器1に対する密封機能を向上できるのであ
る。また、縁体6は射出成形法によって蓋体3に一体成
形するものであるから、特段の困難を伴うことなく厚さ
や形状を自由に設定することができ、従ってデザインの
自由性を向上することができる。また、フイルム5を縁
体6から引き剥がすだけで開封できるから、開封の容易
性が損なわれることもないのである。
【0031】そして、蓋体3の内周縁は縁体6で覆われ
ており、蓋体3の内周縁はその加工状態に関係なく縁体
6によって保護されているが、縁体6の断面形状は開封
の前後で全く変化しないから、広口容器1内に手を出し
入れするような蓋装置2の場合であっても、縁体6の内
周縁を滑らかな状態に形成しておくことにより、開封後
の安全性を確保できるのである。上記実施例のように、
蓋体3の内周縁3bに係止縁部3cを形成すると、縁体
6を蓋体3に対して強固に固着することができる利点が
ある。また、蓋体3の内外両面に合成樹脂膜をコーティ
ングしておくと、蓋体3に対する縁体6の固着強度を向
上できる。
【0032】(2).第2実施例(図5〜図8) 図5〜図8に示すのは、請求項2に対応した第2実施例
である。この実施例は、前記第1の実施例の構造を前提
として、そのフイルム5の内面に、合成樹脂にてリング
状に形成した補強体8を、その外周面が縁体6の内周面
に連接することなく近接した状態で延びるようにして貼
着することにより、開封に際してフイルム5が破れるこ
とを防止するようにしたものである。
【0033】つまり、フイルム5を縁体6から引き剥が
す場合、引っ張り力Fが撮み片5aの付け根の狭い箇所
に集中的に作用し、しかも、図8及び図9に示すよう
に、引っ張り力Fは一方向にのみ作用するのに対して、
フイルム5の外周縁5eは、図8及び図9に矢印Aで示
すように、円周方向に沿って順次縁体6から剥がれて行
くもので、フイルム5に対する引っ張り力Fの作用方向
と、フイルム5の剥離の進行方向Aとが異なっているた
め、開封に際してフイルム5に引き裂き外力が作用する
ことになる。このため、例えばフイルム5が紙の単層体
又は紙を主体とした積層体である場合のように、フイル
ム5の引き裂き強度が弱い場合には、補強体8を設けて
いないと、図9に示すように、フイルム5を引き剥がす
途中で、フイルム5が、引っ張り方向に沿って破れる現
象が発生する場合がある。
【0034】しかし、フイルム5の内面に、縁体6の内
周面に沿って延びる補強体8を貼着すると、補強体8に
よってフイルム5の剛性が格段に向上することにより、
フイルム5に作用する引き裂き外力の大きさが著しく小
さくなると共に、剥離の方向性が付与されることにな
り、しかも、フイルム5に引き裂き外力が作用しても、
その引き裂き外力が補強体8よりも半径内側の部位に作
用することがないから、図9に示すような開封途中での
破れ現象を生じることなく、フイルム5の全体を縁体6
から確実に引き剥がすことができるのである。また、補
強体8は縁体6と分離しているから、補強体8を設けた
ことに起因して開封に余分な力がかかることもないので
ある。
【0035】このように補強体8を設けた場合、縁体6
の内周面と補強体8の外周面との間隔寸法eが大きい
と、フイルム5が補強体8の外周に沿って破れる虞があ
るから、縁体6と補強体8との間隔寸法eはできる限り
小さくすることが望ましい。なお、補強体8の厚さ寸法
と幅寸法とは自由に設定することができることは言うま
でもない。 (3).第3実施例(図10〜図11) 図10及び図11に示すのは、補強体8を円板状に形成
して、この補強体8をフイルム5の内面に貼着した第3
実施例である。
【0036】(4).第4実施例(図12) 図12に示すのは、補強体8を円弧状に形成して、これ
を、フイルム5の内面のうち撮み片5a寄りの部位に貼
着した第4実施例である。この形態でも、フイルム5を
半分だけ剥がすと、補強体8の存在により、引っ張り力
Fがフイルム5の全面積にわたって均等に作用すること
になり、フイルム8に引き裂き外力が作用することはな
いから、図12のように補強体8を円弧状に形成しても
開封に際してフイルム5が破れることはない。従って、
補強体8は、縁体6が平面視で円形とか楕円形の場合に
は、フイルム5のうち撮み分5a寄りの略半分の部分に
貼着しておけば足りる。このように補強体8をフイルム
5に部分的に設ける場合には、図12に一点鎖線8aで
示すように、補強体8を半円状に形成しても良い。
【0037】(5).第5実施例(図13〜図14)〕 図13及び図14に示すのは、フイルム5の外表面にリ
ング状の補強体8を貼着した第5実施例であり、このよ
うにフイルム5の外表面に貼着する場合には、実施例の
ように、平面視で縁体6と重なるようにして貼着する
と、フイルム5に対する補強効果を確実化することがで
きて、より有効である。なお、敢えて説明するまでもな
いが、この場合も、補強体8はフイルム5を挟んで縁体
6と近接している。この実施例のように補強体8をフイ
ルム5の表面に貼着する場合も、補強体8を、円板状と
か円弧状又は半円状等に形成できることは勿論である。
【0038】(6).第6実施例(図15) 図15に示すのは第6実施例である。この実施例は、蓋
体3の内周縁3bをフラットに形成して、この内周縁3
bを縁体6にて内外両側から挟むようにしたもので、こ
のように縁体6にて蓋体3の内周縁3bを内外両側から
包むようにすると、開封後において蓋体3の内周縁3b
が外部に露出することはないので、蓋体3の内周縁3b
を折り曲げ加工しなくても、広口容器1内に手を出し入
れするに際しての安全性を確保できる。この場合、蓋体
3の内周縁3bに、縁体6が対する係合孔9を穿設し
て、縁体6が蓋体3の内周縁3bに対して完全に離脱不
能となるようにしている。
【0039】(7).第7実施例(図16)〕 図16に示すのは第7実施例である。この実施例は縁体
6の他の形態を示すもので、蓋体6の内周縁を内面側に
向けて折り返すことによって係止縁部3cを形成した場
合において、縁体6の外面が蓋体3における縁部3bの
外表面と略同一平面となるようにしたものである。 (8).第8実施例(図17) 図17に示す第8実施例は、フイルム5の外周縁5eを
その全周にわたって縁体6の半径外側にはみ出させるこ
とにより、フイルム5をどの部位からも引き剥がしでき
るようにしたものである。
【0040】(9).第9実施例(図18〜図19) 図18及び図19に示す第9実施例は、開封用孔4及び
開口孔6′を複数穿設して、各々の開封用孔4を別々の
フイルム5にて覆うようにしたものであり、この例より
明らかな通り、開封用孔4の形状や個数は任意に設定で
きる。 (10).第10実施例(図20) 図20に示す第10実施例は、縁体6のうち蓋体3の表
面側に露出した部位に、半径外向きに広がる外拡張部6
bを形成して、この外拡張部6bにて蓋体3の外表面の
全体を覆うように形成したものである。
【0041】(11).第11実施例(図21) 図21に示す第11実施例は、縁体6のうち蓋体3の内
面側に位置した部位に、蓋体3の内面の略全体を覆うよ
うにした内拡張部6Cを形成したものである。これら第
10実施例及び第11実施例とも、蓋体3に対する縁体
6の接着面積が増大し、且つ、縁体6の拡張部6b,6
cを広口容器1の口部1aに固着することができるの
で、密封性をより向上することができる利点がある。
【0042】(12).第12実施例(図22) 図22に示す第12実施例は、飲料等の液体を包装する
広口容器1に適した形態にしたものであり、蓋体3を筒
状に形成して、この縁体3の下端部に上向きの係止縁部
3cを形成し、この係止縁部3cを包み込むようにして
縁体6を一体的に成形した例である。
【0043】(13).第13実施例(図23〜図2
5) 図23〜図25に示すのは、請求項4に対応した第13
実施例、すなわち、図1〜図4に示した第1実施例に係
る蓋装置2の一つの製造方法を示す実施例である。これ
らの図において符号10,11は、蓋体3を外面側と内
面側とから挟み付けるようにした一対の金型を示し、両
金型10,11のうち蓋体3の外表面が接当する一方の
金型10には、当該一方の金型10にフイルム5を吸着
するための真空吸引孔12が適宜個数穿設されている一
方、蓋体3の内面に接当する他方の金型11には、蓋体
3の係止縁部3cが嵌まる環状の第1キャビティ13
と、この第1キャビティ13に連通する第1スプルー1
4とを形成している。
【0044】しかして、フイルム5を一方の金型10に
真空吸着にて固定してから、両金型10,11にて蓋体
3の水平部3eを両金型10,11の外周部10a,1
1aにて挟み付けると共に、フイルム5を両金型10,
11で挟み付け、その状態で、他方の金型10の第1キ
ャビティ13に第1スプルー14から溶融合成樹脂15
を注入することにより、縁体6を蓋体3に対して一体成
形すると同時に、溶融合成樹脂15が固まる際の融着を
利用して、縁体6にフイルム5を貼着する。
【0045】このように、溶融合成樹脂15が固まる際
の融着を利用して、フイルム5を縁体6に固着するもの
で、溶融合成樹脂15の圧力がフイルム5に対して、円
周方向に沿って均等に且つ強く作用するから、フイルム
5を縁体6に対して、貼着むらを生じることなく確実に
貼着することができる。また、従来のヒートシール法に
よる貼着であると、フイルム5が厚いと貼着に要する時
間が長くかかると共に貼着むらの発生率も増大するが、
上記の製法によると、フイルム5の厚さに関係なく貼着
できるから、フイルム5が紙製のように厚いものであっ
ても、確実且つ強固に貼着することができるのである。
【0046】更に、フイルム5を一方の金型10に自動
的に装着するには、一般に、真空吸着コレットにてフイ
ルム5を吸着して、フイルム5の載置部から一方の金型
10に移動させると言う方法で行われるが、本発明によ
ると、フイルム5の厚さを厚くできて、フイルム5の撓
み変形を防止できるため、真空吸着コレットによるフイ
ルム5の吸着と、一方の金型10に対するフイルム5の
固定とを確実に行うことができる利点も有する。なお、
フイルム5を一方の金型10に固定しておくことに代え
て、図16に一点鎖線で示すように、フイルム5を、摘
み片5aを除いた部位の全部又は円周方向に沿った複数
箇所を蓋体3に接着剤にて仮接着しておいても良く、こ
の場合も、溶融合成樹脂15の圧力によってフイルム5
の外周縁5eが蓋体3から剥がされて、フイルム5の外
周縁5eは一方の金型10に押圧されるから、フイルム
5を縁体6に確実に貼着することができる。
【0047】また、フイルム5を予め一方の金型10に
固定しておく場合、その固定手段としては、実施例のよ
うに真空吸着することに限らず、例えば一方の金型10
にプラスの静電気を帯電させる一方、フイルム5にマイ
ナスの静電気を帯電させて、静電気を利用して固定する
など、他の種々の手段を採用できる。更に、フイルム5
を一方の金型10に予め固定しておく場合、図23に一
点鎖線で示すように、フイルム5の摘み片5aを、一方
の金型10に重なるように折り曲げておいても良い。
【0048】上記の実施例のように、蓋体3の水平部3
eを両金型10,11の外周部10a,11aにて挟み
付けるようにすると、蓋体3に対して両金型の外周部1
0a,11aを強く密着させることができるので、溶融
合成樹脂が蓋体3の水平部3eと金型10,11との間
に浸入することを防止して、縁体6にバリが発生するこ
とを防止でき、しかも、金型10,11の外径寸法を精
密に仕上げなくても、蓋体3を確実に挟み付けることが
できる利点を有する。
【0049】(14).第14実施例(図26〜図2
7) 図26〜図27に示すのは、請求項5に対応した第14
実施例、すなわち、図5〜図8に示した第2実施例に係
る蓋装置2の製法を示すものである。この実施例は基本
的には前記第13実施例と同じであり、第13実施例と
異なるのは、他方の金型11に、補強体8を成形するた
めの第2キャビティ16と、該第2キャビティ16に連
通する第2スプルー14aとを形成した点のみである。
【0050】補強体8をフイルム5に貼着する手段とし
ては、乾燥により硬化する合成樹脂製の接着剤を塗着す
るとか、紫外線の照射によって硬化するUV樹脂を塗着
するなど他の手段を採用することもできるが、この第1
5の実施例の構成にすると、縁体6の成形と同時に、補
強体8の成形と、フイルム5に対する補強体8の貼着と
を行うことができ、製造工程を簡単にすることができる
ので、開封に際してフイルム5が破れることを確実に防
止できる蓋装置2を、安価に製造できる。
【0051】(15).第15実施例(図28) 図28に示すのは、図17に記載したように、フイルム
5の外周縁5eの全体を縁体6の外側にはみ出すように
した蓋装置2を製造するための方法の一例である第16
実施例である。すなわちこの実施例は、一方の金型10
にフイルム5を配設してから、フイルム5と蓋体3との
間に、フイルム5の外周縁5eと重なるようにしたリン
グ体18を配設して、その状態で縁体6の成形を行うよ
うにしたものである。
【0052】なお、リング体18を使用することなく、
フイルム5の外周縁5eの全体を一方の金型10と他方
の金型11とで挟み付けて、その状態で縁体6を成形す
ることによっても、フイルム5の外周縁5eの全体を縁
体6の外側にはみ出した状態にできる(フイルム5は伸
び変形するので、フイルム5の外周縁5eを金型10,
11で挟み付けても、フイルム5が溶融合成樹脂の圧力
によって破れることはない)。
【0053】(16).第16実施例(図29〜図3
0) 図29〜図30に示すのは、請求項6に係る製法を示す
第16実施例である。この実施例は、蓋体3の内周縁に
半径外向きの係止縁部3cを形成して、この係止縁部3
cを縁体6にて包み込むように構成した場合において、
前記第14〜17の各実施例の方法にて縁体8を蓋体3
に一体成形したのち、図29に示すように、一対の押圧
体19、20にて縁体6を内外両側から挟圧して、蓋体
3の係止縁部3cを、図30に一点鎖線で示す状態から
実線で示す状態に潰し変形することにより、蓋装置2の
密封機能をより確実ならしめたものである。
【0054】つまり、合成樹脂は、溶融状態から固まる
に際して収縮すると言う性質があり、縁体6を蓋体3に
一体成形した場合、縁体6は、図31に一点鎖線で示す
ように、その肉厚を薄くする方向に収縮する傾向を呈す
るため、縁体6と蓋体3の係止縁部3cとの接触面に、
極く僅かではあるが隙間が生じる場合があり、このた
め、たとえフイルム5の箇所でのガスバリアー性が確保
されていても、物品を広口容器1に包装してから長い期
間が経過するうちに、係止縁部3cと縁体6との接触面
の微小な隙間を通じて外部の水分が広口容器1内に浸入
したり、広口容器1内に充填したガスが外部に漏洩した
りする場合がある。
【0055】しかし、縁体6を成形してから、蓋体3の
係止縁部3cを、縁体6を介して潰し変形すると、縁体
6のうち蓋体3における係止縁部3cの環状溝3d内に
嵌まり込んだ係合部6cが、蓋体3における係止縁部3
cにて挟み付けられて、蓋体3の係止縁部3cと縁体6
の係合部3cとが密着するから、たとえ縁体6に収縮が
生じても、蓋体3における係止縁部3cの環状溝3dの
箇所での水分等のガスの透過が遮断され、その結果、蓋
装置2の密封性能を向上できるのである。
【0056】なお、前記第16実施例は、蓋装置2を金
型10,11から取り出したのち、一対の押圧体19,
20にて縁体6を挟圧するようにした場合であったが、
金型10,11自体に押圧機能を保持させ、すなわち、
金型10,11を押圧体に兼用させ、縁体6の成形と押
圧とを金型10,11にて行うようにしても良いのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る蓋装置を広口容器に被せた状
態での斜視図である。
【図2】図1のII−II視断面図である。
【図3】フイルムの拡大断面図である。
【図4】開封した状態での広口容器の斜視図である。
【図5】第2の実施例に係る蓋装置を裏返した状態での
斜視図である。
【図6】図5のVI−VI視拡大断面図である。
【図7】第2実施例に係る蓋装置の開封状態を示す断面
図である。
【図8】第2実施例に係る蓋装置の開封状態を示す要部
斜視図である。
【図9】第2実施例との比較例を示す要部斜視図であ
る。
【図10】第3実施例を示す平面図である。
【図11】図10のXI−XI視断面図である。
【図12】第4実施例を示す底面図である。
【図13】第5実施例を示す平面図である。
【図14】図13のXIV−XIV視拡大断面図であ
る。
【図15】第6実施例を示す要部断面図である。
【図16】第7実施例を示す要部断面図である。
【図17】第8実施例を示す平面図である。
【図18】第9実施例を示す断面図で、図19のXVI
II−XVIII視断面図である。
【図19】図18の平面図である。
【図20】第10実施例を示す要部断面図である。
【図21】第11実施例を示す要部断面図である。
【図22】第12実施例を示す要部断面図である。
【図23】請求項4に係る第13実施例の製法を示す図
である。
【図24】図23のXXIV−XXIV視断面図であ
る。
【図25】成形状態を示す断面図である。
【図26】請求項5に係る第14実施例に使用する他方
の金型の平面図である。
【図27】第14実施例による成形状態を示す図であ
る。
【図28】図17の蓋装置の製造方法に係る第15実施
例を示す断面図である。
【図29】請求項6に係る第16実施例の製法を示す図
である。
【図30】第16実施例の作用を説明するための断面図
である。
【図31】第16実施例との比較を示す断面図である。
【符号の説明】
1 広口容器 1a 口部 2 蓋装置 3 蓋体 3a 嵌着部 3b 内周縁 3c 係止縁部 4 開封用孔 5 フイルム 6 縁体 8 補強体 10,11 金型 13 第1キャビティ 16 第2キャビティ 18,19 押圧体

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】広口容器の口部に嵌着する金属板製の蓋体
    を備えており、この蓋体には、適宜形状の開封用孔が形
    成されていると共に、前記開封用孔と重複する開口孔を
    備えた合成樹脂製の縁体が、広口容器の外側に露出する
    ようにして射出成形法による一体成形にて接合されてお
    り、前記縁体は、前記蓋体における開封用孔の内周縁が
    半径内側に露出しないよう当該蓋体の内周縁の全周を覆
    った状態で蓋体に一体成形されており、更に、前記縁体
    のうち広口容器の外側に露出した面には、前記開口孔の
    全体を塞ぐフイルムが剥離可能に貼着されていること、
    を特徴とする広口容器用蓋装置。
  2. 【請求項2】「請求項1」において、前記フイルムの内
    面又は外面に、合成樹脂にて形成した帯状又は板状の補
    強体を、当該補強体の外周縁が縁体の内周縁に沿った方
    向に延びるような状態で接合しており、この補強体は前
    記縁体とは別体であってしかも縁体に近接した状態に位
    置していることを特徴とする広口容器用蓋装置。
  3. 【請求項3】「請求項1」又は「請求項2」において、
    前記蓋体の内周縁に、当該内周縁を半径外向きに折り曲
    げることによって係止縁部を形成し、該係止縁部を、前
    記縁体にて内外両側から被包したことを特徴とする広口
    容器用蓋装置。
  4. 【請求項4】「請求項1」に記載した蓋装置の製造方法
    であって、前記蓋体を、当該蓋体の外表面に接当する
    方の金型と蓋体の内面に接当する他方の金型とで挟み付
    けると共に、前記蓋体と一方の金型との間に前記フイル
    ムを配設し、この状態で、前記他方の金型又は一方の金
    型に形成したキャビティに溶融合成樹脂を注入すること
    により、前記縁体の成形と当該縁体に対するフイルムの
    貼着とを行うようにしたことを特徴とする広口容器用蓋
    装置の製造方法。
  5. 【請求項5】「請求項2」に記載した蓋装置の製造方法
    であって、前記蓋体を、当該蓋体の外表面に接当する一
    方の金型と蓋体の内面に接当する他方の金型とで挟み付
    けると共に、前記蓋体と一方の金型との間に前記フイル
    ムを配設し、この状態で、前記他方の金型又は一方の金
    型に形成した第1キャビティに溶融合成樹脂を注入する
    ことにより、前記縁体の成形と当該縁体に対するフイル
    ムの貼着とを行うと同時に、前記他方の金型又は一方の
    金型に形成した第2キャビティに溶融合成樹脂を注入す
    ることにより、前記補強体の成形とフイルムへの補強体
    の貼着とを行うようにしたことを特徴とする広口容器用
    蓋装置の製造方法。
  6. 【請求項6】「請求項3」に記載した蓋装置の製造方法
    であって、前記蓋体に縁体を一体成形したのち、前記縁
    体を、一対の押圧体にて蓋体の内側と外側とから挟圧す
    るようにしたことを特徴とする広口容器用蓋装置の製造
    方法。
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