JP2505630B2

JP2505630B2 - パチンコ遊技機用の機枠

Info

Publication number: JP2505630B2
Application number: JP20878490A
Authority: JP
Inventors: 伸明水貝
Original assignee: Newgin Co Ltd
Current assignee: Newgin Co Ltd
Priority date: 1990-08-06
Filing date: 1990-08-06
Publication date: 1996-06-12
Anticipated expiration: 2011-06-12
Also published as: JPH0490781A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］この発明は、パチンコ球を使用する遊技機用の外郭保
持枠とされる機枠に関するものである。

［従来の技術］パチンコ機に代表されるこの種の遊技機では、固定用
の外郭保持枠ともされる機枠開口前側に、各種の遊技用
構成部材及び遊技盤を装備セットした開閉用の搭載枠と
もされる前枠が取付けられて、１台毎に構成されてい
る。そしてゲーム内容別に分類される全ての機種におい
て、その外観サイズ（実質的には機枠の外形サイズ）に
より、一般に「関西枠タイプ、関東枠タイプ」とも呼ば
れている大小２種類に区分されて、西日本方面、東日本
方面における夫々のゲームホールの設置枠台（島ともい
う）に起立状態で配列されて遊技に供されるようになっ
ている。

このような遊技機における機枠は、前述した何れのタ
イプ用のものにあっても、一般的には材料費が安価とさ
れる木製、つまり木材成形により所定サイズ・形状に加
工された上下及び左右の枠部材を互いに直角状に枠組み
結合して縦長方形枠に構成されたものが最も多く使用さ
れている。しかしながらこのような木製機枠は、湿気や
衝撃等に低弱な面があり、膨張・収縮による寸法誤差や
枠部材同志の釘打ちによる亀裂等を生じ易い上、直角精
度が維持しにくい。しかも枠全体の強固な連結や直角結
合を図るべく、夫々の枠部材の端部に、位置決め用の嵌
合凹凸部の正確な二次加工が不可欠とされ、また場合に
よっては釘用の下穴加工や連結補強用金具の取着作業も
必要とされて、１本ずつの加工作業に手間が掛かると共
に、枠部材同志の枠組み結合作業にもかなりの熟練を要
し、量産性が図りにくい等の多くの問題があった。

［発明が解決しようとする課題］そこで近年においては、前述した木製機枠に係る問題
を解消するべく、機枠全体を合成樹脂成形により１つの
方形枠に構成しようとする提案がされつつある。しかし
ながら現実において、このような大型の樹脂性機枠で
は、上下及び左右の各枠杆部における肉厚の差異等に起
因して枠全体にかなりの歪みや変形を生じることがあ
り、サイズ、形状、直角精度等が正確で安定した良質の
樹脂枠として成形することが極めて難しい。その上この
ような樹脂製機枠を成形するためには、複雑大型で高価
な設備機器が、前述した「関東枠用、関西枠用」の２台
に分けて必要となり、その管理、保守等を含めて割高な
機枠となってしまい、未だ好適に実施し得ない等の問題
がある。ちなみに機枠が縦長菱形状に変形している場合
には、これに組付けられた前枠全体が適正な姿勢に保持
されなくなり、この結果遊技球の良好な球送り、発射、
入賞が維持されず、適正なパチンコゲームを展開し得な
くなる。

［目的］本発明は、前述した課題を解決するべく提案されたも
ので、簡単小型で取扱い容易とされる成形設備機器を利
用して個々に合成樹脂成形された上下及び左右の各枠部
材を互いに手早く正確に枠組み結合して構成された良好
で安価な機枠を提供することを目的とするものである。

［課題を解決するための手段］本発明に係わるパチンコ遊技機用の機枠は、組立て式
の分割用枠部材として個々に所定の形状、サイズで合成
樹脂成形された上下及び左右の４本の枠部材を、夫々の
端部に成形した互いの位置決め結合部を利用して直角状
に枠組みすると共に、互いの透孔間に挿通した締結用手
段で結合して、全体を所定の規格的サイズの縦長方形に
組立て構成したことを特徴とする。

［作用］本発明の機枠は、合成樹脂成形された上下及び左右の
４本の枠部材を互いの位置決め結合部を合せて直角状に
枠組みすると共に、締結用手段で結合することにより、
パチンコ遊技機用の好適な外郭保持枠として、所定の規
格的サイズの縦長方形枠に構成される。

［実施例］次に本発明に係るパチンコ遊技機用の機枠について、
具体的な実施例を挙げて添付図面を参照しながら説明す
る。

本実施例の機枠（Ｆ）は、パチンコオ機用の外郭保持
枠（外枠ともいう）として実施されるものにあって、簡
単小型で取扱い容易とされた個々の成形機器内で発泡さ
せた合成樹脂材（ABS樹脂）により、所定の形状、サイ
ズに成形された後述の上下及び左右の各枠部材（1,2,3,
4）を、互いの位置決め用係合部分及び締結用手段を利
用して直角状態で枠組み結合し、全体が所定の規格的サ
イズの縦長方形枠に組立て構成されている。なお機枠
（Ｆ）の「左右」とは、第１図の正面側基準で見た場合
を前提とし、第2,3図で略示する背面側からの斜視図で
は反対に図示させる。

このような機枠（Ｆ）にあって、上及び左右の枠部材
（1,2,3）は、ともに断面コの字形をなす夫々の枠本体
（1A,2A,3A）の内側に、多数の補強用リブ（第2,3図中
の左枠部材参照）（５）を一体成形して、全体的に強化
されていると共に、互いに同一の幅及び外形厚とされて
いる。そして上枠部材（１）では、その枠本体（1A）の
両端において、外向き水平の庇部（６）と下向きの連結
片部（７）とが直角に一体成形されて、両部（6,7）間
に位置決め結合部としての整合凹部（８）が構成されて
おり、また夫々の連結片部（７）の外側に図示３個の円
筒状の位置決め結合部としての嵌合突部（９）が突設さ
れ、この各突部（９）と連結片部（７）に亘りビス用の
透孔（10）が貫通されている（第2,4図参照）。なお、
図示しないが上枠部材（１）の枠本体（1A）両側に釘孔
が必要に応じて成形される。

一方左右の枠部材（2,3）では、夫々の枠本体（2A,3
A）の上端に、上枠部材（１）の整合凹部（８）に整合
される位置決め結合部としての連結部（11）が成形さ
れ、この連結部（11）の内側と外側に、図示３個の円筒
状の位置決め結合部としての嵌合凹部（12）と透孔（1
3）が一連に成形されており、また夫々の枠本体（2A,3
A）下端の位置決め結合部としての連結部（14,14）に
は、内側の位置決め結合部としての嵌合凹部（16）と外
側の透孔（17）を有する図示４個の連結筒部（15）が成
形されている。そして左枠部材（２）の連結部（11）外
側には、開閉連結用の支持金具（一般に蝶番ともいう）
（19）を取着するための凹座部（18）が成形されている
（第2,4,5,6図参照）。また、支持金具（19）の前側に
膨出成形されたボス部（28）に、開閉連結用支持手段と
しての支軸（20）が起立状に嵌着されているようになっ
ている。なお、図示しないが右枠部材（３）の枠本体
（3A）内側には、旋錠装置に対する逃し凹部や受け具用
の取着部等が成形される。

これに対して前記下枠部材（４）では、第2,6図に示
すように水平な底板部（21）と垂直な前板部（22）と水
平な支持板部（23）とを互いに直角状態で一体成形して
枠本体（4A）が構成されており、この枠本体（4A）の左
右両側に支持仮部（23）より高く垂立する連結支板（2
4）が一体成形されて、枠本体（4A）の各側の外端と、
連結支板（24）との間に左右の枠部材（2,3）のための
位置決め結合部としての整合凹部（25）が構成されてい
る。そして夫々の連結支板（24）の外側に左右の枠部材
（2,3）における連結筒部（15）の嵌合凹部（16）と整
合された図示４個の位置決め結合部としての嵌合突部
（26）が突設され、この各突部（26）と連結支板（24）
に亘り透孔（27）が貫通されている。また枠本体（4A）
の左隅部前側に膨出成形されたボス部（28）に、開閉連
結用支持手段としての支軸（29）が起立状に嵌着される
ようになっている。なお図示しないが枠本体（4A）の底
板部（21）には釘孔が必要に応じて成形される。

［実施例の作用］本実施例の機枠（Ｆ）は、前述のように個々の分割部
材として単一成形された夫々の枠部材から組立て構成さ
れるもので、その具体的な組立て例としては、上下の枠
部材（1,4）と、左右の枠部材（2,3）を、夫々の整合凹
部（8,25）及び嵌合突部（9,26）と、連結部（11,14）
及び嵌合凹部（12,16）とを利用して、互いに直角状態
で位置決めして枠組みする。このもとで左右の枠部材
（2,3）の各透孔（13,17）から上下の枠部材（1,4）の
各透孔（10,27）に、締結用手段としてのビス（31）を
ねじ込むことにより、４本の枠部材（1,2,3,4）が正確
で強固に結合されて縦長方形枠に構成される。ただし左
枠部材（２）においては、その凹座部（18）に予じめ支
持金具（19）が位置合せされたもとでビス止めされる。
一方枠組み後において、下枠部材（４）のボス部（28）
に支軸（29）が嵌着される。

このように構成された機枠（Ｆ）は、全ての枠部材
（1,2,3,4）が、構造の細部に至って高精度に成形され
て湿度影響や歪み等による形状不良、寸法誤差を生じに
くいものであることにおいて、互いに位置決め結合され
ていることにより、形状、サイズそして直角精度が安定
した強固で亀裂や弛み等を生じない好適な方形枠とされ
る。従ってこの機枠（Ｆ）によれば、その開口前面側に
おいて、前述した支持金具（19）の支軸（20）及びボス
部（28）の支軸（29）を利用して、前枠（30）を適正な
姿勢で安定良く取付け保持し得、パチンコ機用の好適な
外郭保持枠として長く良好に実施できる。

しかもこの機枠（Ｆ）は、夫々の枠部材（1,2,3,4）
が、小型で取扱い容易とされる成形機器を使用して能率
良く正確に成形し得ることにおいて、この枠部材同志の
位置決め枠組み及びビス締めによる単純で楽な作業手順
に基づいて組立て得ると共に、枠部材間の連結補強用金
具を強いて必要としないので、未熟練者であっても手早
く正確に構成し得、１台毎を安価にして能率よく製造す
ることができる。

ところでパチンコ機用の機枠は、一般に「関東枠タイ
プ、関西枠タイプ」と呼称区分されているように、その
規格的な方形サイズにおいて、縦横の外形寸法が所定分
（一般的には約10mm）異なる大小２種類のものが別個に
製作されて区分使用されている。このような状況にあっ
て、本実施例による組立て式樹脂製の機枠（Ｆ）では、
前記左右の枠部材（2,3）をともに同一サイズの１組の
共通用部材とし、前記上下の枠部材（1,4）を寸法変更
される交換用部材として、夫々のタイプに適応した方形
枠とすることができる。

すなわち前述のように組立て構成した機枠（Ｆ）を、
便宜上第10図に略示する外形寸法H₁、W₁の「関東枠タイ
プ」のものとした前提例にあって、第11図に略示する外
形寸法H₂＝H₁＋10mm,W₂＝W₁＋10mmの「関西枠タイプ」
を構成する場合には、上枠部材（１）が長さW₂のもの、
また下枠部材（４）が長さW₂で、左右の位置決め結合部
つまり第８、９図に示すように底板部（21）の下面を基
準にみて整合凹部（25）の底面高さ（t₁）、各連結支板
（24）の嵌合突部（26）の高さ（t₂,t₃）を、第６、７
図に示す「関東枠」用の下枠部材（４）と比較してとも
に10mm高くしたものが用意される。そしてこの上下の枠
部材（1,4）と前記左右の枠部材（2,3）を、前述と同様
な作業手順で位置決め結合することにより、「関西枠タ
イプ」の機枠として構成することができる。

従って本実施例の機枠（Ｆ）によれば、共通用部材と
される左右の枠部材（2,3）と、交換用部材とされる２
種類ずつの上下の枠部材（1,4）との計６本分の分割枠
部材を成形準備することにより「関東枠、関西枠」の２
種のタイプの機枠を区分して随時正確に構成することが
できる。また機枠に係る成形機器については、「関東枠
用、関西枠用」に区分した複雑大型な２基分を必要とせ
ず、前記６本分の枠部材を形成するに足る性能の簡単小
型のものとすることができる。

なお本発明の対象とするパチンコ遊技機用の機枠につ
いては、アレンジボール、パチンコ球式スロットマシン
とも呼ばれている他の遊技機、特に「関東枠タイプ、関
西枠タイプ」に区分される遊技機の機枠として好適に実
施できる。そして何れの機枠にあっても、夫々の枠部材
に成形された位置決め結合部は、互いに整合凹凸部及び
嵌合凹凸部を含めて適宜形状としてもよい。

［発明の効果］実施例で詳述したように本発明のパチンコ遊技機用の
機枠では、個々の成形機器により合成樹脂成形された上
下及び左右の各枠部材を、互いの位置決め結合部分を利
用して直角状態に枠組み結合して、全体的な形状、精度
の安定した規格的サイズの縦長方形枠に組立て構成し得
るので、冒頭で述べた従来の組立て式の木製機枠や一体
合成樹脂成形式の機枠に内在する夫々の問題を解消し
て、各種遊技機用の強固な外郭保持枠として長く好適に
実施できる。そしてこのような機枠は、簡単小型で取扱
い容易とされる成形設備や組立て機器を利用して、各枠
部材を正確で安価に成形してかつ楽な手順で組立てて能
率良く製作することができる。

また本発明の機枠は、同一形状、サイズの共通用の左
右枠部材と、長さ及び枠組み結合位置が変更された２種
類の交換用の上下枠部材との枠組み結合により、規格的
サイズが大小異なる２種類の縦長方向枠として簡単に構
成し得ると共に区分使用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例における機枠を組立て前状態で
略示する正面図、第２図は同上の機枠を組立て前状態で
背面側から略示する分解斜視図、第３図は同上の機枠を
組立て後状態で背面側から略示する斜視図、第４図は上
枠部材と左右の枠部材との位置決め結合例を示す分解斜
視図、第５は同じく結合状態を示す断面図、第６図は下
枠部材と左右の枠部材との位置決め結合例を示す分解斜
視図、第７図は同じく結合状態を示す断面図、第８図は
別種タイプの機枠（関西枠）における下枠部材の一部を
示す斜視図、第９図は同上の下枠部材と左右の枠部材と
の結合状態を示す断面図、第10図、第11図は規格的な外
形サイズの異なる夫々の機枠（関東枠、関西枠）を略示
する説明図である。１は上枠部材、２は左枠部材、３は右枠部材、４は下枠
部材、８は整合凹部、９は嵌合突部、10は透孔、11は連
結部、12は嵌合凹部、13は透孔、14は連結部、16は嵌合
凹部、17は透孔、24は連結支板、25は整合凹部、26は嵌
合突部、27は透孔、31はビス。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】組立て式の分割用枠部材として個々に所定
の形状、サイズで合成樹脂成形された上下及び左右の４
本の枠部材（1,2,3,4）を、夫々の端部に成形した互い
の位置決め結合部（8,9,11,12,14,16,25,26）を利用し
て直角状に枠組みすると共に、互いの透孔（10,13,17,2
7）間に挿通した締結用手段（31,31）で結合して、全体
を所定の規格的サイズの縦長方形枠に組立て構成したこ
とを特徴とするパチンコ遊技機用の機枠。
【請求項２】前記機枠は、前記左右の枠部材（2,3）を
同一形状サイズの共通用部材とする一方、前記上下の枠
部材（1,4）を長さ及び枠組み結合位置の異なる２種類
の交換用部材として、互いに直角状に枠組み結合して、
規格的サイズが大小異なる２種類のタイプの縦長方形枠
に組立て構成した請求項１に記載のパチンコ遊技機用の
機枠。