JP2505405Y2 - レンズ駆動機構 - Google Patents

レンズ駆動機構

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JP2505405Y2
JP2505405Y2 JP7194488U JP7194488U JP2505405Y2 JP 2505405 Y2 JP2505405 Y2 JP 2505405Y2 JP 7194488 U JP7194488 U JP 7194488U JP 7194488 U JP7194488 U JP 7194488U JP 2505405 Y2 JP2505405 Y2 JP 2505405Y2
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lens
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cam
rotating
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孝一 小林
良彰 秦
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株式会社コパル
ミノルタ株式会社
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【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案はスチルカメラにおいて,ステップモータを駆
動源として撮影レンズを駆動するレンズ駆動機構に関
し,特に駆動源たるステップモータの出力トルクを低減
することができる様にしたレンズ駆動機構に関する。
【従来の技術】
ステップモータを駆動源としてレンズ駆動用のカムリ
ングを回転させて撮影レンズを前進・後退させる用にし
たレンズ駆動機構が従来より知られている。 先ず,第5図,第6図及び第7図を参照して従来より
知られているカムリング回転方式のレンズ駆動機構を説
明する。 第5図において,31はシャッタ地板,32は撮影レンズの
外筒,33はシャッタ羽根を示し,カムリング34は光軸を
中心に回動自在にシャッタ地板31によって支持されてい
る。 カムリング34にはフィルム面側にカム面34aが形成さ
れると共に,撮影レンズ35に設けられた転子35aはカム
面34aに倣うので,カムリング34の回転に伴って撮影レ
ンズ35は繰り出される。又,撮影レンズ35に形成された
フランジ35bはレンズ押さえ用のスプリング36によって
常時フィルム面側に付勢されている。 第6図は上記カムリング34の内の転子35aと接触する
部分を示したものであり,転子35aは第5図に示したス
プリング36から矢印D方向の付勢力を受けている。又,
カムリング34はカムリング回転用のスプリング37から直
接的に又は間接的に与えられる矢示E方向の付勢力によ
って回転し,レンズ押さえ用のスプリング36に抗して撮
影レンズ35を被写体方向に繰り出す。 又,一連の撮影動作が終了すると,ステップモータが
スプリング37の付勢力に抗して矢印F方向にカムリング
34を回転させて撮影レンズ35は初期位置に復帰する。
【考案が解決しようとする問題点】
さて,第7図はレンズ押さえ用のスプリング36の付勢
力aとカムリング回転用のスプリング37の付勢力bとモ
ータのトルクTMの関係を示したものであり,横軸は撮影
レンズ35の繰出し量,縦軸は力量を各々示している。 第5図及び第6図に示す機構においては,レンズ押さ
え用のスプリング36は撮影レンズ35を被写体側からフィ
ルム面側に向けて押しつける圧縮バネとして作用するの
で,撮影レンズ35の繰出し量の増大に伴ってスプリング
36の付勢力は第7図の直線aに示す様に増大する。 一方,第5図及び第6図に示す機構においては,カム
リング回転用のスプリング37は引張バネとして作用する
ので,撮影レンズ35の繰出し量が増大するのに伴ってス
プリング37の付勢力は第7図の直線bに示す様に減少す
る。 そして,該種の機構の場合,カムリング回転用のスプ
リング37は撮影レンズ35の繰出し時において撮影レンズ
押さえ用のスプリング36に抗してカムリング34を回転さ
せるので,スプリング37の付勢力の最小値はスプリング
36の付勢力の最大値よりも大きくなければならない。従
って,スプリング37のバネ定数は大きなものとなり,そ
の付勢力の最大値は非常に大きなものになってしまう。 そして,撮影レンズの初期復帰時にはスプリング37に
抗してカムリング34を矢印F方向に回転させる必要があ
るので,矢示F方向の回転力を与えるためのモータに要
求されるトルクTMはスプリング37の付勢力の最大値とス
プリング36の付勢力の最小値の差よりも大きくなければ
ならず,必要なモータトルクTMが大きなものとなり,モ
ータに加わる負荷も大きなものとなるという問題があ
る。 尚,第5図に示す様にカムリング34をシャッタ地板31
に対して支持した場合であっても,撮影レンズを最大に
繰り出した状態を初期状態とすれば,レンズ押さえ用の
スプリングはカムリング回転用のスプリングに対して負
荷しては作用しないので,カムリング回転用のスプリン
グの付勢力を少なくすることができ,従って,初期復帰
時のモータトルクTMも小さくすることができる。 しかしながら,この様にした場合には,撮影レンズ5
は初期状態において常に繰り出された状態にあるため,
この種のコンパクトカメラにおいて近年流行している所
謂レンズバリア等も撮影レンズの繰出し状態を前提に設
計しなければならず,レンズの周辺機構が大型化してカ
メラの携帯性が悪化するという問題がある。
【問題点を解決するための手段】
本考案はこの様な問題点に鑑みてなされたものであ
り,レンズ周辺機構の大型化を回避しながら撮影レンズ
の初期位置復帰用のモータに加わる負担を軽減する様に
したレンズ駆動機構を提供することを目的とする。 本考案の上記目的は以下に延べる手段により達成され
る。 即ち,本考案のレンズ駆動機構においては,カム面が
形成されたカムリングがアパーチュアの周辺に沿って回
転自在に設けられ,撮影レンズの外側に前記カム面を当
接する転子が設けられ,該転子が前記カム面に当接する
様にレンズ押さえ用スプリングで常時付勢され,前記カ
ムリングは前記撮影レンズを繰り出す方向にカムリング
回転用スプリングで常時付勢されている。 更に,正逆回転が可能なモータに連動して前記アパー
チュアの周囲に沿って回転する回転部材が設けられると
ともに,該回転部材には前記カムリングの撮影レンズを
繰り出す方向の回転を規制する係合部材が設けられる。 前記回転部材の第1の正転領域において前記カムリン
グが合焦位置で停止されるまで該カムリングが前記回転
部材に追従して前記撮影レンズを繰り出す方向に回転せ
しめられ,前記第1の正転領域に連続する前記回転部材
の第2の正転領域においてシャッタ羽根が開閉する様に
なされ,前記回転部材の初期位置への逆転時において前
記係合部材を介して前記カムリングが初期位置迄復帰す
る様になされる。 更に,前記転子が当接する前記カム面は前記カムリン
グのフィルム面側に形成され,前記レンズ押さえ用スプ
リングの付勢力は撮影レンズの繰出し方向に向けられて
いる。
【作用】
即ち,本考案のレンズ駆動機構によれば,カムリング
の回転位置に対応して撮影レンズの繰出し位置が決定さ
れる。カムリングはモータにより駆動される回転部材が
正転すると,その第1の正転領域において回転部材に追
従してカムリング回転用のスプリングから与えられる付
勢力を力源として回転する。このカムリングの回転に連
動して撮影レンズは繰り出され,合焦位置においてカム
リングの回転が停止した位置で撮影レンズが位置決めさ
れる。 カムリングの停止後も回転部材は更に連続して正転を
続けて第2の正転領域に入り,この第2の正転領域にお
いてシャッタが開閉する。 さて,本考案では,撮影レンズ位置決め用のカム面は
カムリングのフィルム面側に形成され,レンズ押さえ用
スプリングの付勢力は撮影レンズの繰出し方向に向けら
れているので,レンズ押さえ用スプリングはカムリング
回転用のスプリングに対しては負荷として作用しない。 従って,カムリング回転用のスプリングに要求される
力量を低減することができる。 又,初期復帰時にはモータは回転部材を逆転させ,回
転部材の逆転によってカムリングも逆転する。 この時,カムリング回転用のスプリングはモータに対
して負荷として作用するが,本考案ではカムリング回転
用のスプリングの力量は従来より低減されているのでモ
ータに対する負荷も少ない。 また,本考案では回転部材の正転の第1領域で撮影レ
ンズの位置決めがなされ,又,上記第1領域に連続する
正転の第2領域でシャッタの開閉動作がなされ,レンズ
の位置決め後シャッタの開閉のために瞬時にモータを反
転する等の急激な動作がないので,その点においてもモ
ータに加わる負担が低減される。
【実施例】
以下図面を参照して本考案の1実施例を詳細に説明す
る。 第1図は本考案の1実施例に係るレンズ駆動機構の断
面図であり,カムリング1に対する動力伝達機構は第1
図では省略している。又,第2図A・第2図Bは本考案
の実施例に係るレンズ駆動機構の平面図であり,この内
第2図Aは初期セット状態を,第2図Bはシャッタ全開
時を各々示している。 先ず,ステップモータ2はシャッタ地板3上に固定さ
れ,ステップモータ2によって回転するピニオン2aは第
2図に示す様にギア4aと噛合しており,ギア4aと同軸の
ギア4bが回転リング5のラック5aと噛合している。尚,
回転リング5は,第1図には図示していないが,アパー
チュア6の周囲を回動自在にシャッタ地板3に対して支
持されている。 しかして,第2図Aに示される状態を初期状態として
ステップモータ2によりピニオン2aを時計廻りに回転さ
せると,回転リング5もアパーチュア6を中心にして時
計廻りに回転して第2図Bに示す状態に至る。又,上記
の様にして回転リング5が時計廻りに回転した状態から
ステップモータ2によりピニオン2aを反時計廻りに回転
させると回転リング5も反時計廻りに回転して,第2図
Aに示す初期状態に復帰する。 次に第1図において,7は撮影レンズ8及びその周辺機
構を収納したレンズ外筒であり,レンズ外筒7の被写体
側の先端部にはレンズ外筒7と一体に前面板9が形成さ
れており,この前面板9の中央に既述のアパーチュア6
が形成される。 そして,本実施例における特徴的な点として,撮影レ
ンズ8を繰り出すためのカムリング1は上記アパーチュ
ア6を中心にして回動する様に前面板9に回動自在に支
持されている。 又,10はカムリング回転用の力源伝達用の繰出しギア
であり,繰出しギア10はカムリング回転用のスプリング
11によって第2図において反時計廻りに付勢されてお
り,この繰出しギア10はカムリング1に形成されたラッ
ク1aと噛合している。従って,カムリング1は繰出しギ
ア10を介して時計廻りに常時付勢される。 しかしながら,初期状態においては第2図Aに示す様
に,カムリング1に形成された係合面1bが回転リング5
から立ち曲げられた係合突起5bと当接しており,係合面
1bが係合突起5bと係合した状態においてカムリング1の
時計回りの回動は規制されている。 又,カムリング1には係合面1bと連続して撮影レンズ
8の位置決め用のギア面1cが形成され,ギア面1cと噛合
する歯車12と同軸にラチェットホイール13が軸支されて
おり,ラチェットホイール13はラチェトクリック14によ
って係合される。 ラチェットクリック14は軸15に揺動自在に支持されて
おり,ラチェットクリック14の一端に形成された爪部14
aは初期状態においてラチェットホイール13の棚部13aに
乗り上げており,この棚部13aの半径はラチェット部13b
の半径よりも大きい。 ラチェットクリック14の他の一端には係合突起14bが
形成され,この係合突起14bは可動鉄片16の一端に形成
された係合溝16aに挿入され,可動鉄片16は鉄片レバー1
7に移動可能に支持されている。 より具体的には,鉄片レバー17は軸18に揺動可能に支
持されており,その揺動端には可動鉄片16が緩挿される
挟持溝17aが形成され,可動鉄片16に矢示A方向に移動
可能に挟持溝17aに緩挿されている。 又,19は可動鉄片16を吸着するマグネット,20は鉄片レ
バー17を時計廻りに付勢するスプリング,21はラチェッ
トクリック14を時計廻りに付勢するスプリングを各々示
し,更に第1図において22は撮影レンズ8を被写体方向
に付勢するレンズ押さえ用のスプリングである。 第1図及び第2図A・第2Bに示す機構において,カム
リング1には撮影レンズ8の繰出し位置を規制するため
のカム面1dがフィルム側に形成されており,撮影レンズ
8から側方に突出して設けられた転子8aはレンズ押さえ
用のスプリング22の付勢力により上記カム面1と接触す
る。しかして,撮影レンズ8の繰出し位置はカムリング
1の回転位置に対応する。 第3図はカムリング1と転子8aの関係を原理的に示し
たものであり,スプリング22から撮影レンズ8に対して
与えられる矢示B方向(被写体方向)の付勢力によっ
て,撮影レンズ8に設けられた転子8aはカムリング1の
フィルム面側に形成されたカム面1dに当接していること
は既述の通りである。 更に,第3図では第2図に示した繰出しギア10は省略
しているが,カムリング1はスプリング11から繰出しギ
ア10を介して矢示C方向に回転するための付勢力を受け
ている。 次に,第2図A・第2図Bにおいて,回転リング5に
植設された軸5cには円弧状の中間レバー23が揺動自在に
支持されており,中間レバー23の裏面には長手方向に沿
って隆起したカム面23a・23b・23cが形成されている。
そして,回転リング5の時計廻りの回転に伴って中間レ
バー23の先端が鉄片レバー17に植設されたボス17bの位
置に達すると,カム面23aがボス17bと係合して,中間レ
バー23の反時計廻りの回転が制限され,中間レバー23の
回転リング5に対する相対位置が固定される。 又,24は羽根駆動レバーであり,羽根駆動レバー24は
カメラボディに対して固定された軸25に回動自在に枢支
され,スプリング26によって時計廻りに付勢されている
が,図外の係止機構によって第2図Aの状態で時計廻り
の回転を制限されている。この羽根駆動レバー24の表面
にはボス24aが植設されており,回転リング5の時計廻
りの回転に伴って中間レバー23の後端のカム面23cがボ
ス24aの位置に達すると,カム23aはスプリング26に抗し
て羽根駆動レバー24を反時計廻りに回転させる。そし
て,羽根駆動レバー24の裏面に植設されたピン24bが図
外のシャッタ羽根と連結されており,羽根駆動レバー24
の反時計廻りの回転によりシャッタ羽根が開口し,羽根
駆動レバー24の時計廻りの回転によりシャッタ羽根が閉
鎖する様になされている。 次に,上記事項及び第4図を参照して本実施例の動作
を説明する。 先ず,図外のシャッタボタンの操作に連動したステッ
プモータ2の回転により,ピニオン2aが第2図Aにおい
て時計廻りに回転すると,ピニオン2aの回転がギア4a・
4bを介して回転リング5に伝達され,回転リング5もア
パーチュア6を中心にして時計廻りに回転する。 一方,繰出しギア10はスプリング11から反時計廻りに
付勢され,カムリング1はそのギア面1aが繰出しギア10
と噛合して時計廻りに付勢されているので,上記の様に
して回転リング5が時計廻りに回転すると,カムリング
1もその係合面1bが回転リング5の係合突起5bに規制さ
れながら時計廻りに回転する。即ち,カムリング1は第
3図において矢示C方向に回転する。 又,ステップモータ2への通電と同時にマグネット19
も励磁され,可動鉄片16がマグネット19に磁着される。
従って,ラチェットクリック14は,係合突起14bが可動
鉄片16の係合溝16aに規制されることにより,スプリン
グ21の付勢力による右旋を妨げられて第2図Aに示す初
期状態に保持される。従って,ラチェットホイール13は
回転可能な状態になっており,カムリング1の時計廻り
の回転が歯車12を介して伝達されて,ラチェットホイー
ル13は反時計廻りに回転する。 さて,撮影レンズ8はスプリング22により矢示B方向
(被写体方向)に付勢されているので,カムリング1が
回転すると撮影レンズ8は転子8aがカム面1dに規制され
ながら被写体方向に繰り出される。 この様にして撮影レンズ8が繰り出されて,その繰出
し位置が合焦位置に達すると,マグネット19が消磁され
る。従って,可動鉄片16は,マグネット19から開放さ
れ,鉄片レバー17の挟持溝17aに沿って第2図Aの矢示
A方向に移動可能になる。そして,この可動鉄片16の係
合溝16aにはラチェットクリック14の係合突起14bが係合
しており,このラチェットクリック14はスプリング21か
ら右旋方向の付勢力を受けている。従って,ラチェット
クリック14は,マグネット19の消磁に伴って,可動鉄片
16を第2図Aの矢示Aに沿って図面上右上方向に移動さ
せながらスプリング21の付勢力によって時計廻りに回転
し,その爪部14aがラチェットホイール13を係止する。
尚,鉄片レバー17は新たな外力を受けておらず,スプリ
ング20の付勢力によって初期状態位置を保持している。
従って,カムリング1の回転も停止し,撮影レンズ8は
その位置で固定される。 この様にして撮影レンズ8の位置決めがなされた時点
では,羽根駆動レバー24のボス24aは中間レバー23のカ
ム面23bと当接しているので,羽根駆動レバー24は未だ
第2図Aの状態にあり,従って,シャッタ羽根は閉鎖し
ている。 さて,ステップモータ2は更に正転動作を続行し,中
間レバー23のカム面23cが羽根駆動レバー24のボス24aに
到達する以前にマグネット19が再度励磁されて,可動鉄
片16がマグネット19に磁着され,鉄片レバー17が固定さ
れる。従って,中間レバー23はそのカム面23aが鉄片レ
バー17のボス17bに当接した状態で反時計廻りの回転を
規制される。この時,可動鉄片16もマグネット19に磁着
されるが,ラチェットクリック14はスプリング21の付勢
力によってラチェットホイール13を係止した状態を維持
する。 そして,ステップモータ2が更に正転を続けて,中間
レバー23のカム面23cが羽根駆動レバー24のボス24aと当
接すると,羽根駆動レバー24が反時計廻りに回転してピ
ン24bは図外のシャッタ羽根を開口する。この状態が第
2図Bの状態である。 さて,適正な露出秒時が得られると,マグネット19は
消磁され,鉄片レバー17を開放する。一方,羽根駆動レ
バー24にはスプリング26から時計廻りの付勢力が加えら
れており,スプリング26から羽根駆動レバー24に与えら
れる付勢力は中間レバー23を介して鉄片レバー17のボス
17bに鉄片レバー17に対する左旋力として伝達される。
そしてスプリング26の力量は鉄片レバー17に時計廻りの
付勢力を与えるためのスプリング20とマグネット19との
合成力量よりは小さいがスプリング20の単独の力量より
は十分大きくなるように調整されている。従って,マグ
ネット19が消磁されると,羽根駆動レバー24はスプリン
グ26の復元力によって,中間レバー23及び鉄片レバー16
を反時計廻りに揺動させながら,時計廻りに回転して図
外のシャッタ羽根を閉鎖し,露出動作を終了する。尚,
鉄片レバー17の反時計廻りの揺動に伴って可動鉄片16も
反時計廻りに揺動するが,この時可動鉄片16はマグネッ
ト19の消磁に伴って挟持溝17aに沿って摺動可能になっ
ており,可動鉄片16はラチェットクリック14の係合突起
14bの近辺を支点として挟持溝17aに沿って摺動しながら
反時計方向に揺動する。この時ラチェットクリック14は
スプリング21から与えられる時計方向の付勢力によって
ラチェットホイール13の係止状態を保持し続ける。 露出動作が終了すると,ステップモータ2は反時計廻
りに回転し,ステップモータ2の反時計廻りの回転はピ
ニオン2a−ギア4a−ギア4aを介して回転リング5に伝達
され,回転リング5も反時計廻りに回転する。 そして,回転リング5が反時計廻りに回転する時に,
回転リング5に設けられた係合突起5bがカムリング1の
係合面1bを反時計廻りに押すので,カムリング1は繰出
しギア10を介して加えられるスプリング11の付勢力に抗
して反時計廻りに回転する。 このカムリング1の反時計廻りの回転はギア12を介し
てラチェットホイール13にも伝達されてラチェットホイ
ール13は時計廻りに回転する。そしてラチェットクリッ
ク13の爪部14aがラチェットホイール13の棚部13aに乗り
上げて,機構全体が第2図Aに示す初期位置に復帰す
る。 さて,上記において説明した様に,本実施例において
も,露出終了時にはステップモータ2はカムリング1を
回転させるためのスプリング11の付勢力に抗して,カム
リング1を反時計廻りに回転させるものであるが,本実
施例では,その機構的な特徴のため,初期位置復帰時に
要求されるステップモータ2のトルクは従来よりも遥か
に少ないもので済む。 第4図はレンズ押さえ用のスプリング22の付勢力aと
カムリング回転用のスプリング11の付勢力bと,ステッ
プモータ2のトルクTMの関係を示したものであり,横軸
は撮影レンズ8の繰出し量,縦軸は力量を各々示してい
る。 本考案のレンズ駆動機構においては,レンズ押さえ用
のスプリング22は撮影レンズ8をフィルム面側から前面
板9に向けて押しつける圧縮バネとして作用するので,
撮影レンズ8の繰出し量の増大に伴ってスプリング22が
伸びる程,スプリング22の力量は第4図の直線aに示す
様に減少する。 又,カムリング回転用のスプリング11は引張バネとし
て作用するので,撮影レンズ8の繰出し量の増大に伴っ
てスプリング11が縮む程,スプリング11の力量も第4図
の直線bに示す様に減少する。 さて本実施例ではスプリング22の付勢方向は撮影レン
ズ8の繰出し方向と一致するので,撮影レンズ8の繰出
し時にはスプリング22はカムリング回転用のスプリング
11に対する負荷としては作用せず,逆にスプリング11と
共働してカムリング1を回転させる方向に作用する。 従って,本実施例ではカムリング回転用のスプリング
11はレンズ押さえ用のスプリング22に対抗してカムリン
グ1を回転させる必要性がなく,初期位置において静止
状態にあるカムリング1を初期起動させるのに必要十分
な力量が確保できれば十分であり,カムリング回転用の
スプリングのバネ定数は極めて小さなもので済む。 さて,本実施例の場合,カムリング1の初期位置復帰
時にはステップモータ2は従来と異なりカムリング回転
用のスプリング11及びレンズ押さえ用のスプリング22の
双方に抗してカムリング1を反時計廻りに回転させる必
要性があり,ステップモータ2に要求されるトルクTMは
スプリング22の付勢力の最大値とスプリング11の付勢力
の最大値の和になるが,上記の様に本実施例ではスプリ
ング11はバネ定数が極めて低く,その付勢力の最大値も
小さいので,ステップモータ2に要求されるトルクTMは
全体として小さなもので済むことになる。 尚,上記においては,ステップモータを使用した例を
示したが,正逆回転が可能である限りモータの種類は問
わない。 又,上記においては,カムリング1を前面板に支持し
た例を示したが,カム面1dがフィルム面側に形成され,
レンズ押さえ用スプリングが撮影レンズを被写体側に付
勢する限り本考案を適用することができる。
【効果】
以上説明した用に,本考案によれば撮影レンズの繰出
し時にレンズ押さえ用のスプリングがカムリング回転用
のスプリングに対する負荷として作用しないので,カム
リング回転用のスプリングを小型化することができ,そ
の為,初期復帰時に要求されるモータの力量も少なくす
ることができ,モータに加わる負担を大幅に低減するこ
とが可能となる。 特に,正転の第1領域で撮影レンズの位置決めをし,
又,上記第1領域に連続する正転の第2領域でシャッタ
の開閉動作をする例によれば,レンズの位置決め後シャ
ッタの開閉のために瞬時にモータを反転する等の急激な
動作が要求されなくなるので,この点においてもモータ
に加わる負担を大幅に低減することが可能になる。 又,本考案によれば,撮影レンズの初期位置を無限遠
の位置にすることができるので,レンズバリアを含む撮
影レンズの周辺機構を小型化することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の1実施例に係るレンズ駆動機構の断面
図,第2図A及び第2図Bは本考案の1実施例に係るレ
ンズ駆動機構の平面図,第3図は第1図に示す機構中の
カムリングと転子の関係を示す図,第4図は第1図乃至
第3図に示す機構においてレンズ押さえ用のスプリング
の付勢力とカムリング回転用のスプリングの付勢力とス
テップモータのトルクの関係を示す図,第5図は従来の
レンズ駆動機構の断面図,第6図は第5図に示す機構に
おけるレンズ繰出し用のカム面の部分を示す図,第7図
は第5図及び第6図に示す機構においてレンズ押さえ用
のスプリングの付勢力とカムリング回転用のスプリング
の付勢力とステップモータのトルクの関係を示す図。 1……カムリング、1d……カム面 2……ステップモータ、3……シャッタ地板 7……レンズ外筒、8……撮影レンズ 8a……転子、9……前面板 10……繰出しギア 11……カムリング回転用スプリング 22……レンズ押さえ用スイッチ 23……中間レバー、24……羽根駆動レバー

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】カム面が形成されたカムリングをアパーチ
    ュアの周囲に沿って回転自在に設け, 撮影レンズの外側に前記カム面に当接する転子を設け, 該転子が前記カム面に当接する様にレンズ押さえ用スプ
    リングで常時付勢し, 前記カムリングを前記撮影レンズを繰り出す方向にカム
    リング回転用スプリングで常時付勢し, 正逆回転が可能なモータに連動して前記アパーチュアの
    周囲に沿って回転する回転部材を設けるとともに,該回
    転部材に前記カムリングの撮影レンズを繰り出す方向の
    回転を規制する係合部材を設け, 前記回転部材の第1の正転領域において前記カムリング
    が合焦位置で停止されるまで該カムリングを前記回転部
    材に追従して前記撮影レンズを繰り出す方向に回転せし
    め,前記第1の正転領域に連続する前記回転部材の第2
    の正転領域においてシャッタ羽根を開閉する様になし,
    前記回転部材の初期位置への逆転時において前記係合部
    材を介して前記カムリングを初期位置まで逆転させる様
    になすとともに, 前記転子が当接する前記カム面を前記カムリングのフィ
    ルム面側に形成し, 前記レンズ押さえ用スプリングの付勢力が撮影レンズの
    繰出し方向に向く様にしたことを特徴とするレンズ駆動
    機構。
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