JP3311908B2 - カメラ用シャッタ - Google Patents

カメラ用シャッタ

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JP3311908B2
JP3311908B2 JP19056295A JP19056295A JP3311908B2 JP 3311908 B2 JP3311908 B2 JP 3311908B2 JP 19056295 A JP19056295 A JP 19056295A JP 19056295 A JP19056295 A JP 19056295A JP 3311908 B2 JP3311908 B2 JP 3311908B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、カメラ用シャッタに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来からカメラのシャッタの開閉動作を
ステップモータによって行わせることが種々提案され、
かつ実用化されている。これらの提案の第1例として、
本出願人の提案に係るものとして、図14に示すような
構成を採用したものがある(実公平6−31455
号)。図示してあるように、モータMの駆動軸と一体回
転する駆動歯車81は、シャッタ開口88を開閉する1
対のシャッタ羽根の一方のシャッタ羽根82の端部に設
けられた歯部82aと噛合している。他方のシャッタ羽
根83は開閉レバー84を介してシャッタ羽根82と連
動して、互いに反対方向に揺動することによりそれぞれ
の側部に形成されたシャッタ絞り部82b,83bによ
りシャッタ開口88を開閉させるようにしてある。両シ
ャッタ羽根82,83は、ばね85によって初期位置に
向けて付勢されており、このシャッタ羽根が閉じるとき
の動作を円滑化している。この構成において、レリーズ
操作に応じてステップモータMが正転してシャッタ羽根
82,83を閉鎖状態から徐々に開放する。この開放量
が被写体の輝度等に対応する値になったところでステッ
プモータMが逆転して、シャッタ羽根によってシャッタ
開口88を閉鎖する動作が行われる。
【0003】また、第2例として本出願人は、シャッタ
開口を開放するシャッタ羽根と閉鎖するシャッタ羽根と
を別々に設け、シャッタ羽根の動力としてばねを用い、
シャッタ羽根の動作を急速化させたシャッタを提案して
いる(特開平6−138515号)。
【0004】さらに第3例として本出願人は、一眼レフ
レックスカメラ用シャッタにおいて、モータと一体回転
する駆動歯車の一部に欠歯部を設け、モータの回転によ
りシャッタ羽根を開放状態としたところで欠歯部によっ
て、駆動歯車とシャッタ羽根の歯部との噛合を開放し、
ばねの付勢によって閉鎖状態に戻すようにしたシャッタ
を提案している(実開平3−14630号)。これは一
眼レフレックスカメラが、被写体構図を撮影レンズを通
して決める構成になっているため、シャッタ羽根は開放
しておく必要がるために採られた構成である。この構成
においては、被写体構図を決めた後に一旦シャッタ開口
を閉鎖状態に戻す必要があるため、そのときにばねで閉
じさせてシャッタチャンスの短縮を図るようにしたもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記各先行技術にはそ
れぞれ見るべき特徴がある反面、それぞれに短所が存在
することも否めない。第1例の場合は、シャッタ羽根の
開閉動作をすべてステップモータによって行う場合に
は、ステップモータの高速応答性には限界があるため、
動被写体を撮影する場合や、長い焦点距離のレンズ使用
時などの高速シャッタを必要とするものには不利になる
ことを免がれない。これに対し、第2例では、ばねによ
ってシャッタ羽根の動作を急速化しているので、高速度
シャッタが実現可能となった反面において、開閉動作を
別々のシャッタ羽根で行うようにするものであるため、
部品点数が増加し、シャッタが大型化しかつ製造コスト
が高くなる問題がある。また、第3例では、シャッタチ
ャンスの短縮を図っものであるが、露光を行う際には、
モータの回転力だけでシャッタ羽根を動作させているの
で、高速シャッタの実現が不完全である問題がある。そ
こで本発明の目的は、大型化せずかつ高速シャッタを実
現したカメラ用シャッタを安価に提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一部に欠歯部
を有し、モータによって正逆回転可能に設けてある駆動
歯車と、この駆動歯車と噛合可能な歯部を介して直接的
または間接的に作動させられるシャッタ羽根と、作動状
態にあるシャッタ羽根を初期位置に向けて付勢する第1
の付勢手段とを備えている。この手段においては、モー
タによって駆動歯車を所定の歯数分だけ逆転した後で、
欠歯部が歯部と対向する位置までこのモータを正転させ
て噛合状態を外し、第1の付勢手段によってシャッタ羽
根を初期位置に向けて高速移動させることによってシャ
ッタ開口を閉鎖させる。好ましくは、初期位置から作動
方向とは反対方向にオーバーランしたシャッタ羽根を第
1の付勢手段とは逆方向から初期位置方向に付勢する導
電性の第2の付勢手段と、この第2の付勢手段と接離す
る導電性の係合部とによりモータを逆転した時に作動す
る開閉信号により、駆動歯車と歯部との噛合位置が決定
されるスイッチング手段が構成される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例について図面
を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例のシャ
ッタの構成における初期状態を示しており、シャッタが
安全に閉じた状態になっている。図1に示すように、円
板状の地板Pに図示されない正逆回転可能なステップモ
ータMが取り付けてある。このモータの駆動軸には、駆
動歯車1が一体回転可能に固着してある。駆動歯車1
は、外周部に設けてある歯部1aと、所定の歯数を除去
してなる欠歯部1bとを有している。
【0008】地板Pの中央部には1対のシャッタ羽根
2,3が位置している。一方のシャッタ羽根2は、先端
部に駆動歯車の歯部1aと噛合可能な歯部2aが刻設し
てあり、中間位置左側部にはシャッタ絞り部2bが形成
してある。この一方のシャッタ羽根2は、支軸2cに軸
支されており、駆動歯車1の回転によって揺動可能にな
っている。他方のシャッタ羽根3は、歯部を有しなく、
中間位置右側にシャッタ絞り部3bが形成してある。他
方のシャッタ羽根3は支軸3cで揺動可能に支持してあ
り、後述の開閉レバー4の下方に延出したピン4aによ
って、一方のシャッタ羽根2と連動可能にしてある。ピ
ン4aは,各シャッタ羽根に設けてある長溝2d,3d
内に摺動自在に挿入されており、一方のシャッタ羽根2
が揺動すると、ピン4aがこれらの長溝内を摺動しなが
ら他方のシャッタ羽根3を一方のシャッタ羽根2に対し
て逆方向に揺動させるようにしてある。
【0009】一方のシャッタ羽根2を支持している支軸
2cには、さらに前出の開閉レバー4が揺動可能に取り
付けてある。開閉レバー4は、ヘの字状に形成した板状
部材からなり、中央の屈曲部に形成された軸受突起4c
を介して支軸2cに支持されており、短片部の先端部近
傍に上述したピン4aが設けてある。また、長片部の先
端部近傍には、後述の第1の付勢手段5及び第2の付勢
手段6を押圧するピン4bが設けてある。第1の付勢手
段5は、りん青銅線などの導電性材からなるねじりコイ
ルばねであり、コイル部5dが開閉レバーの軸受突起4
cに挿着してある。第1の付勢手段の一方のアーム部5
aは、地板に形成してある係止部5bに係止してある。
他方のアーム部5cは、開閉レバーのピン4b及び後述
の導電性の係合部7に弾接可能になっている。
【0010】また、第1の付勢手段5の近傍には、初期
位置から作動方向とは反対方向にオーバーランしたシャ
ッタ羽根を、第1の付勢手段とは逆方向に付勢する第2
の付勢手段6が取り付けてある。第2の付勢手段6は、
りん青銅線などの導電性材からなるねじりコイルばねで
あり、コイル部6aは、地板Pに設けられた支軸6bに
挿着してあり、一方のアーム部6cは地板P上に形成し
てある係止部6dに係止してある。他方のアーム部6e
は、前出の導電性の係合部7及び開閉レバー4の長片部
に設けてあるピン4bに弾接可能である。係合部7およ
び付勢手段5,6は、図示しない制御回路と接続してあ
り、第1の付勢手段5または第2の付勢手段6と係合部
7との接離によって電流をオン・オフさせるスイッチン
グ手段Sを構成している。
【0011】シャッタ羽根2,3が初期状態になってい
るときは、第1の付勢手段5及び第2の付勢手段6はと
もに係合部7に弾接し、開閉レバー4のピン4bはどち
らの付勢手段に対してもわずかな間隔を作って非接触状
態を保っている。このときスイッチング手段Sは、他方
のアーム部5c,6eが係合部7に弾接しているのでオ
ンになっている(図2(c)参照)。
【0012】これに対し、シャッタ羽根2,3がさらに
閉じる方向(初期位置)に向けて移動すると、第2の付
勢手段の他方のアーム部6eは、開閉レバーのピン4b
によって時計回り方向に押されるため、係合部7との接
触が外れ、スイッチング手段Sはオフとなり、このオフ
の信号は制御回路へ発信可能である。反対にシャッタ羽
根2,3が開く動作に移ると、開閉レバーのピン4bが
時計回り方向に移動するため、第2の付勢手段の他方の
アーム部6eが復帰して係合部7に弾接し、スイッチン
グ手段Sはオンとなり、その旨の信号を制御回路に出力
可能である。スイッチング手段Sはこのような構成とな
っているので、駆動歯車1が時計方向に回転すると、ま
ず1番目の歯部1a−1がシャッタ羽根の右端の歯部2
a−1を押圧し、シャッタ羽根2を半時計回り方向へ駆
動させるのでスイッチング手段Sはオフになる。さらに
歯車1が回転するとシャッタ羽根2の歯部2a−1は歯
車1の歯部1a−1と1a−2の間に来るためシャッタ
羽根2が初期位置に戻りスイッチング手段Sはオンにな
る。同様にして駆動歯車1の歯部の2番目の歯部1a−
2がシャッタ羽根の右端の歯部2a−1を押圧した後に
送り出されると、スイッチング手段Sは、オフ・オンの
動作をすることによって駆動歯車の歯部2aが通過した
歯数nに対応するパルス信号を出力可能である。
【0013】図1のように、シャッタが初期状態にある
ときには、シャッタ開口8は1対のシャッタ羽根2,3
によって安全に閉じられた状態になっている。撮影レン
ズの焦点調節がシャッタ開口を通して行われた後にレリ
ーズ操作を行うと、被写体の輝度情報やフィルム感度情
報等が制御回路に入力される。制御回路は、これらの入
力データにより絞りやシャッタ速度を算出し、ステップ
モータの駆動条件を決定する。
【0014】図2は、時間の経過とシャッタ開口の開度
(A)とモータの回転方向(B)及びスイッチング手段
Sのオン・オフ(C)の関係をタイミングチャートとし
て図示したものである。以下の動作をこのタイミングチ
ャートを援用しながら説明する。ステップモータMは、
上記した条件に従って停止状態(t0)から回転を開始
する(t1)。ステップモータMの回転は、上記した駆
動条件に従って初めに逆転し、シャッタ開口8の開度に
対応した歯数分を駆動歯車1の欠歯部1bに隣接する歯
部1a−1から順に、一方のシャッタ羽根2の歯部2a
の右端の歯部2a−1を左方に押して、シャッタ羽根を
閉じる方向にわずかだけ動かす(図3参照)。このとき
開閉レバー4は反時計回り方向に連動して、ピン4bが
第2の付勢手段6の他方のアーム部6eを時計回り方向
に変形させる。そして駆動歯車1がさらに逆転して、最
初の歯部1a−1が、シャッタ羽根の右端の歯部2a−
1から外れると、開閉レバーのピン4bが第2の付勢手
段6のアーム部6eによって原位置に復帰させられ、シ
ャッタ羽根2は初期位置に戻る。
【0015】次に2番目の歯部1a−2が右端の歯部2
a−1に接触し、これを押圧し、同様にして開閉レバー
4を連動させ、この歯部が通過すると再び原位置に復帰
する(図4参照)。このとき、スイッチング手段Sはオ
フとなった後直ちにオンとなって歯部1aが送られる度
にパルス信号を作り、その信号が制御回路に出力され
る。このパルス信号は、駆動歯車の歯部1aがシャッタ
羽根の右端の歯部2a−1に接触する度に出力され、n
枚目の歯部1a−nが通過すると、n個のパルスが出力
されることになる。制御回路はこのパルス数をカウント
し、この数が所定数nに達すると、モータMを停止させ
るようにプログラムしてある。モータMは、制御回路か
らの制御信号によって回転量が制御され、駆動歯車の欠
歯部1bから反時計回り方向に数えてn枚目の歯部1a
−nが右端の歯部2a−1を通過するまで回転する。こ
うしてモータMの逆転によって歯部1a−nまでの歯送
りが終ると、制御回路からの信号出力によってモータM
が停止する。
【0016】次に制御回路からの命令出力により駆動歯
車1が正転に転じると(t2)、一方のシャッタ羽根2
を時計回り方向に移動させる。これにともない、他方の
シャッタ羽根3が開閉レバー4を介して一方のシャッタ
羽根2と逆方向に連動する。このとき開閉レバー4は、
一方のシャッタ羽根2を介して付勢手段5に抗し、時計
回り方向に回転し、付勢手段5の開度を小さくすること
によって弾性エネルギーを蓄える(図5,6参照)。ま
たこのときは、スイッチング手段Sは、第1の付勢手段
5のアーム部5cが係合部7から離れるためオフになっ
ている。そして、シャッタ開口8は、各シャッタ羽根の
側部に形成されたシャッタ絞り部2b,3bによって開
口部Kが形成される。開口部Kの大きさは、各歯部1
a,2a間の噛合数nによって決まり、開き速度はモー
タの速度によって決まってくる。
【0017】駆動歯車1がさらに正転を続けて、欠歯部
1bがシャッタ羽根の歯部2aと対向する位置に来ると
(図7参照)、モータMが停止し、駆動歯車1とシャッ
タ羽根2との間の拘束関係が解かれ、シャッタ羽根2
は、第1の付勢手段5によって初期位置に向けて高速移
動する。これとともに他方のシャッタ羽根3も開閉レバ
ー4を介して逆方向に連動して初期位置に高速移動し、
両シャッタ羽根の初期位置への高速復帰により、開口8
にシャッタ絞り部2b,3bによって形成されていた開
口部Kが急速に閉じ、シャッタ開口8を閉鎖する(図8
参照)。このとき、第1の付勢手段5の付勢力を第2の
付勢手段6のそれよりも大きくなるようにしておけば、
シャッタ羽根のハンチングが起きなくなるので、再露光
の心配がなくなる。
【0018】上記したように、シャッタ羽根2,3の初
期位置方向への復帰動作は、第1の付勢手段5によって
行われ、高速移動によってシャッタ開口を閉鎖するもの
であるため、露出時間を短縮可能である(図2(A)参
照)。なお、本実施例におけるシャッタの駆動歯車の歯
部1a及びシャッタ羽根の歯部2aの歯数を多くするこ
とにより、きめ細かい露出時間の設定が可能になる。ま
た、本発明は、シャッタ開口を開口した後において、シ
ャッタ羽根を初期位置に向けて移動させるのにモータを
逆転させず、この逆転を第1の付勢手段の付勢力に頼っ
ているので、シャッタ羽根を開く方向に移動させる速度
をいかに速くしてもモータの応答性の問題を生じない。
そこで、モータMの回転のうち正転速度を速くすること
によってシャッタ羽根の開き速度を速くし、露出時間を
短縮することも可能である。
【0019】図9は、通常のモータ速度(同図(1))
の場合の露出時間(露出−1)と、モータの正転速度を
速くした場合(同図(2))の露出時間(露出−2)の
比較を示したものである。同図から判るように、[正転
−2]におけるモータの速度が速くなっているので、露
出時間[露出−2]が短縮されている。本実施例は、シ
ャッタ開口の開駆動作に先行して駆動歯車1を逆転させ
る動作が加わっているが、図10に示すように、欠歯部
1bに隣接する歯部1a−3とシャッタ羽根の右端の歯
部2a−1との噛合から初め、順次歯送りして欠歯部1
bが歯部2aと対向するまで駆動歯車1を正転させたと
きに、モータを停止させ、第1の付勢手段5によってシ
ャッタ羽根を初期位置に向けて高速で移動させるように
することも可能である、シャッタ開口を全開にするよう
な場合に有効な操作である。
【0020】また、本実施例においても、高速シャッタ
を必要とせず、適正露光としたいときには、図11に示
すように、レリーズ操作をすると、駆動歯車の欠歯部1
bと隣接する歯部1a−3から、順次歯部1aがシャッ
タ羽根の歯部の右端の歯部2a−1から順次噛合し、シ
ャッタ羽根を開く方向に移動させ、所定のシャッタ開口
量になったら、モータを逆転させて初期位置に向けて移
動させるようにすることも可能である。このように、シ
ャッタ開口の閉鎖を第1の付勢手段によって行わず、モ
ータの正逆回転によって行うようにすれば、モータの回
転角度に対応した有効露出時間が得られる。
【0021】次に他の実施例について説明すると、図1
2に示すように、地板Pに3枚のシャッタ羽根13…が
固定軸13c…を介して等間隔に設けてある。これらの
3枚のシャッタ羽根13…のいずれにも歯部が設けてな
く、それぞれにシャッタ絞り部13b…を備えている。
各シャッタ羽根13…は、それぞれ開口8の回りに回転
自在に設けられた駆動リング10を介して揺動可能にし
てある。駆動リング10の下面の外周部近傍には、等角
度間隔にピン10cが延出しており、各ピン10cは、
各シャッタ羽根13の脚部に設けられた長溝13d…に
係合している。駆動リング10が初期状態から、時計回
り方向に回転すると、各ピン10cが各長溝13d内で
移動しながらシャッタ羽根13を開口する方向に移動可
能である。また地板Pの前面に突設してある支軸15a
には、りん青銅線などの導電性材で加工されたねじりコ
イルばねからなる第1の付勢手段15が設けてあり、駆
動リング10の前面に突設してあるピン10bを介して
駆動リング10を反時計回り方向に付勢可能である。
【0022】また、第1の付勢手段15の対称位置には
地板Pに突設してある支軸16aを介して第2の付勢手
段16が設けてある。第2の付勢手段16は、りん青銅
線などの導電性材を加工してなるねじりコイルばねから
なり、シャッタ羽根の初期状態においては、ピン10b
に対してわずかな間隔を作った状態になっている。各シ
ャッタ羽根13…が初期位置にあるときには、両付勢手
段15,16の各脚部15b,16bは平行に位置して
おり、第1および第2の付勢手段のいずれも駆動リング
10を付勢していない。両付勢手段15,16の各脚部
15b,16bの間には導電性の係合部17が設けてあ
る。第1の付勢手段15と第2の付勢手段16と係合部
17とは制御回路に信号を出力可能とするスイッチング
手段Sを構成している。
【0023】シャッタ羽根13…を間接的に作動させる
モータMには、駆動歯車1が一体回転可能に固着してあ
り、この駆動歯車は、上述した実施例と同様に歯部1a
と欠歯部1bとを備えている。また、駆動リング10の
外周部には、駆動歯車1の歯部1aと噛合可能な歯部1
0aが形成してあり、駆動歯車の欠歯部に隣接する歯部
1a−1が駆動リングの右端の歯部10a−1に接離す
ることによってパルス信号を発生可能である。また、こ
れらの両歯部の噛合及び噛合を外すことによって、上述
の実施例と同様に動作可能である。図13に駆動歯車1
と歯部10aとの噛合が外れたときを図示する。なお、
本実施例は、モータMをステップモータとしてあるが,
これはDCモータ等他の形式のモータであってもよい。
また、スイッチング手段Sは送り歯数をカウントするた
めだけのものとして第2の付勢手段と係合部とで構成さ
れていて、第1の付勢手段を制御回路に導通させなくて
もよい。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、シャッタ開口の開閉動
作の際に、開口動作をモータによって行い、閉鎖動作は
モータを反転させることなく付勢手段のみによって行わ
れるので、シャッタ羽根を高速移動させることが可能と
なり、有効露出時間の短い高速度シャッタを実現可能と
なる。また、モータを反転させてシャッタ羽根を初期位
置に移動させる必要がなくなり、開口動作の際の速度を
速くすることができるので、高速度シャッタが実現可能
となる。さらに、駆動歯車の動作に対応してオン・オフ
するスイッチング手段を備えることにより、スイッチ手
段の開閉信号によって駆動歯車とシャッタ羽根用の歯部
との噛合位置を決定可能となるので、シャッタ絞りや露
光量の制御が容易となり、シャッタ性能を向上させるこ
とができる。その他従来技術で述べたような余分な部品
も必要としないので、部品点数が少なくてすみ、低コス
トのカメラ用シャッタを作れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の初期状態の平面図である。
【図2】一実施例のタイミングチャートである。
【図3】一実施例の動作を示す平面図である。
【図4】一実施例の動作を示す平面図である。
【図5】一実施例の動作を示す平面図である。
【図6】一実施例の動作を示す平面図である。
【図7】一実施例の動作を示す平面図である。
【図8】一実施例の動作を示す平面図である。
【図9】異なる正転速度でシャッタ動作をしたときの露
出時間の比較を示すタイミングチャートである。
【図10】一実施例の他の動作を示す平面図である。
【図11】さらに他の動作を示す平面図である。
【図12】他の実施例の初期状態を示す平面図である。
【図13】同、動作を示す平面図である。
【図14】従来技術の平面図である。
【符号の説明】
M モータ 1 駆動歯車 1a 歯部 1b 欠歯部 2,3,13 シャッタ羽根 2a,10a 歯部 5,15 第1の付勢手段 6,16 第2の付勢手段 7,17 係合部 8 開口 S スイッチング手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一部に欠歯部を有しモータによって正逆
    回転可能に設けてある駆動歯車と、上記駆動歯車と噛合
    可能な歯部を介して直接的または間接的に作動させられ
    るシャッタ羽根と、作動状態にある上記シャッタ羽根を
    初期位置に向けて付勢する第1の付勢手段とを備え、 上記モータによって上記駆動歯車を所定の歯数分だけ逆
    転した後で上記欠歯部が上記歯部と対向する位置まで上
    記モータを正転させて噛合状態を外し、上記第1の付勢
    手段によって上記シャッタ羽根を初期位置に向けて高速
    移動させることによってシャッタ開口を閉鎖することを
    特徴とするカメラ用シャッタ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記初期位置から作
    動方向とは反対方向にオーバーランした上記シャッタ羽
    根を上記第1の付勢手段とは逆方向から上記初期位置方
    向に付勢する導電性の第2の付勢手段と、上記第2の付
    勢手段と接離する導電性の係合部とによりスイッチング
    手段を構成し、上記モータを逆転したときに作動する上
    記スイッチング手段の開閉信号により上記駆動歯車と上
    記歯部との噛合位置を決定するようにしたことを特徴と
    するカメラ用シャッタ。
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JP4614675B2 (ja) * 2004-03-05 2011-01-19 セイコープレシジョン株式会社 セクタ駆動装置及びそれを用いた光学機器
JP5113565B2 (ja) * 2008-03-12 2013-01-09 セイコープレシジョン株式会社 羽根駆動装置及び光学機器

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