JP3179607B2 - ステップモータを駆動源とするカメラ用シャッタ装置 - Google Patents

ステップモータを駆動源とするカメラ用シャッタ装置

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JP3179607B2
JP3179607B2 JP35950892A JP35950892A JP3179607B2 JP 3179607 B2 JP3179607 B2 JP 3179607B2 JP 35950892 A JP35950892 A JP 35950892A JP 35950892 A JP35950892 A JP 35950892A JP 3179607 B2 JP3179607 B2 JP 3179607B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,ステップモータを駆動
源とするシャッタ駆動装置に関し,特にステップモータ
により駆動されるカム部材によりシャッタ開閉部材の開
口レリーズ及び閉鎖駆動を行う様にしたカメラ用シャッ
タ装置を前提として,開口レリーズタイミングを安定化
できる様にしたカメラ用シャッタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりステップモータを駆動源とした
カメラ用シャッタ装置が知られている。具体的には,該
種のシャッタ装置は,駆動源たるステップモータと,露
出用開口を開閉する羽根部材と,該羽根部材を開口する
方向に付勢された羽根開閉部材と,前記ステップモータ
の回転が伝達されて走行するとともに前記羽根開閉部材
を開閉作動させるカム縁が形成されたカム部材とを備
え,前記ステップモータの第1の回転時に前記カム部材
により前記羽根開閉部材を開口レリーズするとともに,
所定時間経過後の前記ステップモータの第2の回転時に
前記カム部材により前記羽根開閉部材を羽根閉鎖方向に
駆動する様になされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで,ステップモ
ータは,本来のステップ回転角を超過して回転するオー
バシュートや,このオーバシュートの揺り戻しとして生
じるアンダシュートを繰り返しながら,振動を伴って回
転することは周知の通りであり,ステップモータにより
駆動されるカム部材も同様の振動を伴いながら回転す
る。
【0004】このため,ステップモータを駆動源とした
カム部材によりシャッタを開口レリーズする装置の場
合,シャッタ羽根を開口レリーズするレリーズポイント
の直前のステップ時間内において生じるオーバシュート
が大きいと,このオーバシュートに起因して開口レリー
ズタイミングがずれたり,開閉レバーの初速が不安定に
なったりすることがあり,露出精度を低下させる要因の
一つとなっていた。特に,近年のカメラ用シャッタ装置
は,単一のステップモータをオートフォーカス機構と兼
用する傾向にあり,近年のオートフォーカスカメラがズ
ームレンズや多焦点レンズの採用に伴う合焦ピッチの細
密化やオートフォーカス駆動の高速化の要求に応えるた
め,ステップモータにより駆動される部材の動きが細密
化される傾向にあり,オーバーシュートの許容量が少な
くなる傾向にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこの様な問題点
に鑑みてなされたものであり,ステップモータに供給さ
れる駆動パルスの更新タイミングを調整することのみに
よってオーバシュートを減少せしめ,開口レリーズタイ
ミングの安定化を図ることを目的とする。
【0006】要約すれば,本発明のステップモータを駆
動源とするカメラ用シャッタ装置は,駆動パルスが更新
される毎にステップ回転するステップモータと,露出用
開口を開閉する羽根部材と,該羽根部材を開口する方向
に付勢された羽根開閉部材と,前記ステップモータの回
転が伝達されて走行するとともに前記羽根開閉部材を開
閉作動させるカム縁が形成されたカム部材とを備え,前
記ステップモータの第1の回転時に前記カム部材により
前記羽根開閉部材を開口レリーズするとともに,所定時
間経過後の前記ステップモータの第2の回転時に前記カ
ム部材により前記羽根開閉部材を羽根閉鎖方向に駆動す
る様にしたステップモータを駆動源とするカメラ用シャ
ッタ装置を前提として,前記カム部材が前記羽根開閉部
材を開口レリーズするレリーズポイントを該カム部材の
走行ステップの中間位置に設定するとともに,前記ステ
ップモータの第1の回転時における前記レリーズポイン
トの2ステップ手前の駆動パルスの更新タイミングを,
その直前の駆動パルスの更新によって前記ステップモー
タに生じるオーバシュートのピークタイミングと実質的
に一致させたことを特徴とするものである。
【0007】
【作用】上述の様に,ステップモータにより駆動される
カム部材によって開口レリーズされるシャッタ装置の場
合,レリーズポイントの直前のステップ内において生じ
るオーバシュートがレリーズタイミングの誤差の原因と
なるものであるので,このレリーズポイントの直前のス
テップ内に生じるオーバシュートを減少させればレリー
ズタイミングを安定化させることができる。一般にステ
ップモータの駆動パルスに対する応答は,モータトルク
と負荷の組み合わせにより固有振動特性を有し,その振
動周期は概ね一定になる。従って,所定周期で駆動パル
スを更新した場合には,駆動パルスが更新される毎のオ
ーバシュートのピークタイミングは予測可能となり,こ
のピークタイミングで駆動パルスを更新すれば,この駆
動パルスの更新に伴い生じるロータの回転量及び回転速
度は最小になるので,そのオーバシュート量も最小にな
る。そして,本発明では,レリーズポイントの2ステッ
プ手前の駆動パルスの更新タイミングを,その直前の駆
動パルスの更新によって前記ステップモータに生じるオ
ーバシュートのピークタイミングと実質的に一致させて
いるので,レリーズポイントの直前のステップ内におい
て生じるオーバシュート量が最小のものとなり,レリー
ズタイミングの誤動作が防止される。
【0008】
【実施例】以下図面を参照して本発明の1実施例を詳細
に説明する。尚,図1は上地板1上に配設されたカムリ
ング2,レンズ駆動リング3及びその周辺機構を示す平
面図であり,図2は下地板4上に配設された羽根駆動リ
ング5及びその周辺機構を示す平面図である。又,図3
は羽根開閉レバー6aの周囲の斜視図である。
【0009】図2に示す様に,概ね円形に形成された下
地板4の中央部には円形のアパーチュア4aが形成さ
れ,アパーチュア4aの周囲に図外のレンズ系が挿入さ
れる筒状部材4bが形成されている。筒状部材4bの周
囲には羽根駆動リング5が旋回自在に支持されている。
この筒状部材4bの先端面には図1に示すリング状の上
地板1が固着されており,上地板1の中央部にはリング
1aが形成され,リング1aの周囲にはレンズ駆動リン
グ3とカムリング2が旋回自在に支持される。
【0010】図2に示す様に,下地板4にはピン4cが
植設されており,ピン4cにはステップモータのロータ
7aが支持され,ロータ7aに対して図外のステータか
ら与えられる磁界をステップ状に変化させることにより
ロータ7aはステップ回転する。又,ロータ7aと一体
に回転する出力ピニオン7cは上地板1を貫通してカム
リング2に形成されたラック2dと歯合している。従っ
て,ピニオン7cが回転すると,カムリング2も上述の
リング1aの周囲を旋回する。尚,実施例では図面及び
説明を簡素化するために出力ピニオン7cをラック2d
と直接的に歯合する様にした例を示しているが,その間
に伝達用のギアトレインを介在させても差し支えなく,
特に本発明はステップモータの1ステップ回転角がレン
ズ設定ピッチと1対1に対応した実施例に最適なもので
ある。
【0011】図1及び図3に示す様に,カムリング2に
は偏芯ピン2eが植設されている。レンズ駆動リング3
の外縁部には偏芯ピン2eの左旋経路上に係合突片3a
が形成されている。従って,図1に示す初期状態からカ
ムリング2が反時計方向に回転すると,偏芯ピン2eが
係合突片3aに接触した時点からレンズ駆動リング3は
カムリング2に追従して反時計方向に回転する。このレ
ンズ駆動リング3の被写体側の面には図外の撮影用レン
ズを繰り出すための凸ダボ3bが120°間隔で3ヵ所
形成されている。そして,レンズ駆動リング3が反時計
方向に回転する時に図外の撮影用レンズが被写体方向に
繰り出される様に,レンズ駆動リング3は図外の撮影用
レンズと関連付けられている。又,レンズ駆動リング3
はスプリングSP1により時計廻りに付勢されている
が,初期状態では係合突片3dがストッパ部材STに接
触して時計廻りの旋回を規制されている。尚,図面の煩
雑化を防ぐため,各スプリングは図面上では矢印により
単に付勢方向のみを示す。
【0012】図1に示す様に,レンズ駆動リング3の外
縁部の一部にはレンズ設定段数に対応した爪数のラチェ
ットギア3cが形成されている。又,上地板1上に設け
られた軸1bにはラチェットレバー8が揺動自在に支持
されている。ラチェットレバー8はスプリングSP2に
よって反時計方向に付勢されており,ラチェットレバー
8の先端部のクリック8aが何れかのラチェットギア3
cを係合することにより,レンズ駆動リング3の位置決
めがなされる。しかしながら,初期状態ではラチェット
レバー8の裏面に形成された復帰カム8bがカムリング
2に形成された突片2fに押し上げられて反時計方向の
回転を規制されている。
【0013】次に,図2の平面図,図3の斜視図に示す
様に,下地板4に植設された軸9には,連結ポール6が
回動自在に支持されている。連結ポール6の両端部には
カムリング2とカム連結される羽根開閉レバー6a及び
先端が二股になった挟持アーム6bが固着されており,
羽根開閉レバー6aと挟持アーム6bは連結ポール6と
一体となって回転する。この羽根開閉レバー6a及び挟
持アーム6bはスプリングSP3によって時計廻りに付
勢されているが,図1の初期状態では,係合突片3aの
裏面に形成された段部3dにカムフォロア6cが接触し
て羽根開閉レバー6a及び挟持アーム6bの時計方向の
旋回は規制されている。
【0014】一方,図2に示す様に,下地板4の筒状部
材4bの周囲に旋回自在に支持された羽根駆動駆動リン
グ5の手前側面にはピン5aが植設されており,挟持ア
ーム6bはピン5aを挟持している。従って,挟持アー
ム6bが連結ポール6と一体になって軸9の周囲を旋回
すると羽根駆動リング5は筒状部材4bを中心にして旋
回する。
【0015】シャッタ羽根が3枚の羽根で構成される場
合を例とすると,図2に示す様に,羽根駆動リング5の
裏面には120°間隔で羽根係合ピン5bが植設されて
おり,各羽根係合ピン5bは下地板4に形成された円弧
状のスロット4dを貫通している。従って,羽根駆動リ
ング5の旋回範囲は円弧状のスロット4dによって規制
されることになる。更に,図2に示す様に,下地板4の
裏面には120°間隔で軸4eが形成されており,各々
の軸4eには絞り羽根を兼用したシャッタ羽根10が揺
動自在に枢支されている。尚,図2においては図面の煩
雑化を避けるため,シャッタ羽根10は1枚のみ示して
いるが各々の軸4eにシャッタ羽根10が枢支されるこ
とはいうまでもない。シャッタ羽根10にはスロット1
0aが形成され,このスロット10aには上述の羽根係
合ピン5bが係合されている。従って,羽根駆動リング
5が図2に示す初期位置から反時計方向に旋回すると,
シャッタ羽根10は軸4eを中心に時計方向に回転して
露出用アパーチュア4aを開口する。
【0016】上述の様に,挟持アーム6bは羽根開閉レ
バー6aと一体となって回転し,この羽根開閉レバー6
aの回転はカムリング2に形成されたカム縁によって制
御される。具体的には,図3の斜視図に示す様に,カム
リング2には一連のカム縁2h・2b・2a・2c・2
gが形成されている。一方,羽根開閉レバー6aはスプ
リングSP3によって時計廻りに付勢されている。従っ
て,羽根開閉レバー6aに形成されたカムフォロア6c
がカム縁2hに当接した状態からカムリング2が時計方
向に回転して,カムフォロア6cがカム縁2hからカム
縁2b沿ってカム縁2aに落下する時に羽根開閉レバー
6aは挟持アーム6bを伴って時計廻りに回転する。従
って,挟持アーム6bは羽根駆動リング7を反時計方向
に旋回させてシャッタ羽根10を開口作動させる。
【0017】又,この状態からカムリング2が更に時計
方向に回転すると,カム縁2cがカムフォロア6cを押
し上げてカムフォロア6cがカム縁2gに乗り上げる過
程で羽根開閉レバー6aは挟持アーム6bを伴って反時
計廻りに回転する。従って,挟持アーム6bは羽根駆動
リング5を時計方向に旋回させてシャッタ羽根10を閉
鎖作動させる。
【0018】次に,図4は本発明の制御系のブロック図
であり,7は既述のステップモータ,20はステップモ
ータ7に駆動パルスを供給するモータドライバ,21は
受光素子21aを有する公知の測光回路,22は公知の
測距回路,23はレリーズスイッチ,24は制御装置を
各々示す。
【0019】次に上記事項及び図5のフローチャート,
図6のタイムチャート,図7の従来の制御方式に従うタ
イムチャートを参照して上記実施例の動作を説明する。
尚,図5のフローチャートは全制御動作中から本願に直
接関連する部分のみを抽出したものである。
【0020】先ず,初期状態において全ての機構は図1
及び図2に示す状態にある。この状態においてレリーズ
スイッチ23がメークすると,制御回路24は測距回路
22から距離情報を,測光回路21から被写界輝度情報
を各々読み込み,距離情報に対応したステップ数だけス
テップモータ7を正転させる。
【0021】制御回路24がドライバ20を介してステ
ップモータ7に正転パルスを供給するとステップモータ
7はオーバシュートやアンダシュートを伴いながら時計
廻りにステップ回転する。ステップモータ7の回転は出
力ピニオン7c−ラック2dを介してカムリング2に伝
達され,カムリング2は図1において反時計回りに旋回
する。そして,このカムリング2の旋回過程で,カムリ
ング2に植設された偏芯ピン2eがレンズ駆動リング3
の係合突片3aを係合した時点からレンズ駆動リング3
はカムリング2に従動して反時計方向に回転する。
【0022】尚,カムリング2が初期位置から反時計方
向に回転する過程で,カム縁2aが羽根開閉レバー6の
カムフォロア6cの箇所を通過する。しかしながら,カ
ム縁2aがカムフォロア6cの箇所を通過している時点
ではカムフォロア6cはレンズ駆動リング3の係合突片
3aの裏面の段部3dに当接しており,又,カムフォロ
ア6cが段部3dから解放される時点までにはカムリン
グ2のカム縁2hがカムフォロア6cの位置に到達する
ので,カムリング2の初期位置からの反時計方向の回転
に伴ってカム縁2aがカムフォロア6cの箇所を通過す
る時に羽根開閉レバー6aが時計方向に回転することは
ない。
【0023】さて,上述の様にしてレンズ駆動リング3
が反時計方向に回転する時に,レンズ駆動リング3に形
成された凸ダボ3bにより図外の撮影レンズが繰り出さ
れ,測距回路22から与えられた距離情報に対応した量
だけ撮影レンズを繰り出すと,制御回路24はドライバ
20を介してステップモータ7に逆転パルスを加え,ス
テップモータ7を逆転させるので,ステップモータ7の
回転が伝達されて,カムリング2は図1において時計廻
りに旋回する。
【0024】そして,この時点ではラチェットレバー8
の復帰カム8bはカムリング2の突片2fから解放され
ているので,ラチェットレバー8に対してスプリングS
P2から与えられる付勢力によってラチェットレバー8
のクリック8aがラチェットギア3cの目的の合焦位置
に対応した爪を係合し,ステップモータ7の逆転時には
カムリング2のみが時計方向に旋回する。
【0025】この様にしてレンズ駆動リング3が係合さ
れた後にステップモータ7を逆転させてカムリング2を
時計方向に旋回させると,この旋回に伴って羽根開閉レ
バー6aのカムフォロア6cはカムリング2のカム縁2
hからカム縁2bに沿ってカム縁2aに落下し,羽根開
閉レバー6aはスプリングSP3からの付勢力によって
軸9を中心にして時計方向に回転する。尚,この時のス
テップモータ7の逆転ステップ数はレンズ駆動リング3
の係合位置に対応して変化することはいうまでもない。
【0026】羽根開閉レバー6aが軸9を中心にして時
計廻りに回転すると,挟持アーム6bも羽根駆動リング
5のピン5aを挟持しながら時計廻りに回転し,羽根駆
動リング5は筒状部材4bを中心にして反時計廻りに回
転する。従って,シャッタ羽根10はスロット10aが
羽根駆動リング5の裏面に形成された羽根係合ピン5b
に係合されながら,軸4eを中心にして時計方向に回転
して,露出用アパーチュア4aを開口する。
【0027】さて,図6及び図7は上述の様にしてステ
ップモータ7に供給されるA相パルスSTAとB相パル
スSTBとを更新しながら,カムリング2を時計方向に
旋回させ,カムフォロア6cがカムリング2のカム縁2
hからカム縁2bに沿ってカム縁2aに落下する直前の
数ステップ部分を示したタイムチャートであり,折れ線
aはステップモータ7が駆動パルスに理想的に追従した
場合の位置を示し,曲線bはコイルのL成分やメカ遅れ
等に起因する応答遅延時間Tsやオーバシュートやアン
ダシュートを伴うステップモータ7の実際上の位置を示
し,図6は本願の制御方式,図7は従来の制御方式を各
々示す。
【0028】駆動パルスSTA及びSTBが交互に各々
のエッジを迎える毎に,ステップモータ7はピーク及び
ボトムを有するオーバシュートやアンダシュートを伴い
ながらステップ回転し,駆動パルスSTA及びSTBの
更新がレリーズタイミングT0で停止した後のカムリン
グ2のステップ回転でカムフォロア6cがカムリング2
のカム縁2hからカム縁2bに沿ってカム縁2aに落下
する。尚,カムフォロア6cがカム縁2hから解放され
るポイントが特許請求の範囲におけるレリーズポイント
となる。
【0029】図7に示す従来の制御方式の場合,レリー
ズポイントの直前の駆動パルスの更新タイミングである
レリーズタイミングT0まで一定の時間間隔で駆動パル
スSTA及びSTBが交互に更新される。そのため,レ
リーズタイミングT0の1ステップ手前の時間領域にお
いても大きなオーバシュートOSが発生し,このオーバ
シュートOSによるカムリング2の回転のために,カム
フォロア6cがカム縁2aに落下して羽根開閉レバー6
aが作動する場合が生じる。従って,レリーズタイミン
グT0の1ステップ手前の時間領域におけるオーバシュ
ートOSを最小限のものにすることが要望される。
【0030】レリーズタイミングT0の1ステップ手前
の時間領域におけるオーバシュートOSは,その直前の
駆動パルスの更新タイミングT1で駆動パルスを更新し
た事に伴うステップモータ7の回転量θが最小の時に最
も小さくなる。そこで,本実施例では,更新タイミング
T1の手前の更新タイミングT2で駆動パルスを更新し
たことに伴って生じるオーバシュートのピーク点Pより
も上述の応答遅延時間Ts相当手前のタイミングを更新
タイミングT1として駆動パルスを更新する。
【0031】従って,ステップモータ7は更新タイミン
グT2での駆動パルスの更新によって生じたオーバシュ
ートのピーク点Pから次ステップの論理的静止位置に向
けてステップ回転するので,更新タイミングT1での駆
動パルスの更新に伴うステップ移動量θは最小になり,
又,その間に必要な加速度も最小となるので,更新タイ
ミングT1経過後のオーバシュートOSを最小限のもの
とすることができ,更新タイミングT1における駆動パ
ルスの更新によって生じるオーバシュートOSによって
カムフォロア6cがカム縁2aに落下する事態を確実に
防止することが可能となる。又,オーバシュート量を小
さくすることにより開閉レバーの初速を安定化して開閉
レバー作動に伴う露出精度に及ぼす影響を軽減できる。
尚,図6においては更新タイミングT1からレリーズタ
イミングT0の時間を若干延長しているが,これはレリ
ーズタイミングT0までに部材の挙動を安定化させるた
めであり,この期間の時間延長は必ずしも必要なもので
はない。
【0032】その後,所望の露出秒時に対応した時間差
をおいて,ステップモータ7を初期位置に向けて更に逆
転させると,カムリング2のカム縁2cは羽根開閉レバ
ー6aのカムフォロア6cを撥ね上げるので,羽根開閉
レバー6aはスプリングSP3からの付勢力に抗して軸
9を中心にして反時計方向に回転し,挟持アーム6bは
羽根駆動リング5を時計方向に回転させるので,シャッ
タ羽根10は露出用アパーチュア4aを閉じる。
【0033】尚,上記では,ステップモータによって駆
動される被駆動部材をラチェット等の係合機構で停止さ
せる場合を例として説明をしたが,ステップモータの停
止トルクによって被駆動部材を目的の停止位置で停止さ
せる様な場合にも本発明が適用できることはいうまでも
ない。
【0034】更に,各ステップ毎に生じるオーバシュー
トのピーク点のタイミングや応答遅延時間Tsは個々の
モータの特性や被駆動部材の慣性重量等に対応して異な
り,更新タイミングT1の具体的な切換タイミングはこ
れら個々の特性に対応して決定されることはいうまでも
なく,又,ピークタイミング自体も若干の変動要因を含
み,ピーク中心点を含み正負1/8π前後の近傍領域を
包含させても,充分な制御精度を得られるものである。
【0035】
【発明の効果】以上説明した様に,本発明によれば,レ
リーズポイントの2ステップ手前の駆動パルスの更新タ
イミングT1をその直前の更新タイミングT2における
駆動パルスの更新によって生じるオーバシュートのピー
クタイミングと実質的に一致させているので,更新タイ
ミングT1における駆動パルスの更新に伴うステップ回
転量θや,その間の加速度を最小限とすることができ,
更新タイミングT1における駆動パルスの更新に伴い発
生するオーバシュートも最小限のものとすることが可能
となる。従って,オーバシュートによって生じるレリー
ズタイミングの誤差も有効に防止され,且つ,開閉レバ
ーの初速が安定することによる露出精度の向上が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をレンズ駆動機構を兼用したシャッタ駆
動機構に適用した実施例におけるレンズ駆動機構周辺の
平面図。
【図2】図1に示す実施例におけるシャッタ駆動機構周
辺の平面図。
【図3】図1及び図2に示す実施例の拡大斜視図。
【図4】上記実施例の制御系のブロック図。
【図5】上記実施例の本発明に直接関連する部分のフロ
ーチャート。
【図6】上記実施例の本発明に直接関連する部分のタイ
ムチャート。
【図7】従来の制御方式に従うタイムチャート。
【符号の説明】
STA 駆動パルス STB 駆動パルス 2 カムリング 2a 2b 2c 2h 2g カム縁 4a アパーチュア 6a 羽根開閉レバー 7 ステップモータ 10 シャッタ羽根 20 モータドライバ 24 制御装置

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動パルスが更新される毎にステップ回
    転するステップモータと,露出用開口を開閉する羽根部
    材と,該羽根部材を開口する方向に付勢された羽根開閉
    部材と,前記ステップモータの回転が伝達されて走行す
    るとともに前記羽根開閉部材を開閉作動させるカム縁が
    形成されたカム部材とを備え,前記ステップモータの第
    1の回転時に前記カム部材により前記羽根開閉部材を開
    口レリーズするとともに,所定時間経過後の前記ステッ
    プモータの第2の回転時に前記カム部材により前記羽根
    開閉部材を羽根閉鎖方向に駆動する様にしたステップモ
    ータを駆動源とするカメラ用シャッタ装置において,前
    記カム部材が前記羽根開閉部材を開口レリーズするレリ
    ーズポイントを該カム部材の走行ステップの中間位置に
    設定し,前記ステップモータの第1の回転時における前
    記レリーズポイントの2ステップ手前の駆動パルスの更
    新タイミングを,その直前の駆動パルスの更新によって
    前記ステップモータに生じるオーバシュートのピークタ
    イミングと実質的に一致させたことを特徴とするステッ
    プモータを駆動源とするカメラ用シャッタ装置。
  2. 【請求項2】 駆動パルスが更新される毎にステップ回
    転するステップモータと,露出用開口を開閉する羽根部
    材と,該羽根部材を開口する方向に付勢された羽根開閉
    部材と,前記ステップモータの回転が伝達されて走行す
    るとともに前記羽根開閉部材を開閉作動させるカム縁が
    形成されたカム部材とを備え,前記ステップモータの第
    1の回転時に前記カム部材により前記羽根開閉部材を開
    口レリーズするとともに,所定時間経過後の前記ステッ
    プモータの第2の回転時に前記カム部材により前記羽根
    開閉部材を羽根閉鎖方向に駆動する様にしたステップモ
    ータを駆動源とするカメラ用シャッタ装置において,前
    記カム部材が前記羽根開閉部材を開口レリーズするレリ
    ーズポイントを該カム部材の走行ステップの中間位置に
    設定し,前記ステップモータの第1の回転時における前
    記レリーズポイントの2ステップ手前の駆動パルスの更
    新タイミングを,その直前の駆動パルスの更新によって
    前記ステップモータに生じるオーバシュートのピークタ
    イミングと一致するタイミングよりも前記ステップモー
    タの応答遅延時間相当早いタイミングとしたことを特徴
    とするステップモータを駆動源とするカメラ用シャッタ
    装置。
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