JP2504545B2 - テレフタル酸の製造法 - Google Patents

テレフタル酸の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はテレフタル酸の製造法に関するものである。
〔従来の技術〕
テレフタル酸はポリエステルの原料として産業上、極
めて重要な化合物であり、工業的に大規模生産されてい
る。すなわち、テレフタル酸は直接、グリコール成分と
反応させることにより、また、一旦、ジメチルテレテレ
タレートとした後、これをグリコール成分と反応させる
ことにより、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポ
リブチレンテレフタレートなどのポリエステルを製造す
ることができる。テレフタル酸の製造法としては、通
常、パラキシレンを重金属及び臭素よりなる触媒の存在
下、酢酸溶媒中で液相酸化する、所謂、SD法が代表的で
ある。SD法自体は古くから知られた技術であるが、技術
の進展に伴ない、生成テレフタル酸の品質向上及び製造
コストの低減を目的とした種々の改良技術が提案されて
いる。例えば、触媒組成、反応条件、更に、酸化プロセ
スについての検討が行なわれており、多くの改良技術が
提案されている。
しかしながら、現在までの多くの改良検討が行なわれ
た中で、酸化反応器中における生成テレフタル酸の濃度
については殆んど検討がなされていない。このテレフタ
ル酸濃度は酸化反応器に供給する原料パラキシレンと酢
酸溶媒との割合に関係があるが、詳細は明らかではな
い。多くの先行特許の記述によれば、酢酸溶媒の使用量
はパラキシレンに対して2〜6倍と説明され、この場合
の酸化反応器中の液相部における生成テレフタル酸の濃
度は酢酸溶媒の蒸発量、還流の有無および量、燃焼ロス
等によっても左右されるので一義的に定まるものではな
い。これら特許の各実施例では、いずれも、酢酸溶媒の
使用量はパラキシレンに対して3〜6倍前後であるの
で、通常の反応条件下で推定すれば酸化反応器中の生成
テレフタル酸濃度としては約20〜32重量%程度である。
要するに、酢酸溶媒の使用量があまり少ないと、酸化反
応器中で生成したテレフタル酸の殆んどは結晶として析
出するので、反応混合物のスラリー濃度が高くなり抜き
出しラインの閉塞危険性があること、及び酸化反応に悪
影響を与え回収テレフタル酸の品質低下が予想されるこ
となどの心配があったため、必然的に、酢酸溶媒の最低
使用量が決定されていた。
〔発明の課題と解決手段〕
本発明者等は上記実情に鑑み、酸化反応器中における
生成テレフタル酸濃度に着目し、酢酸溶媒の使用量を減
少し反応混合物のスラリー濃度を上昇させることができ
ないかと種々、検討を重ねた結果、ある特定の濃度まで
は反応混合物を閉塞することなく良好に排出でき、しか
も、驚くべきことに、特定のスラリー濃度範囲の場合
に、酢酸溶媒の燃焼量を抑制しつつ、得られるテレフタ
ル酸の品質を向上させることができることを見い出し、
本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は、パラキシレン又はその酸
化中間体を重金属及び臭素を含有する触媒の存在下、酢
酸溶媒中で分子状酸素により液相酸化しテレフタル酸を
連続的に製造する方法において、酸化反応が実質的に完
了する反応器内の液相部におけるテレフタル酸の濃度を
35〜50重量%に調節することを特徴とするテレフタル酸
の製造法に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明はパラキシレンを出発原料としてテレフタル酸
を製造する方法を対象とするが、例えば、パラトルイル
酸、パラトルアルデヒドなどのパラキシレンの酸化中間
体を出発原料としてテレフタル酸を製造する方法にも同
様に適用することができる。いずれの場合においても、
本発明においては、酸化反応が実質的に完了する反応器
における条件を調節することが重要である。
パラキシレンを出発原料としてテレフタル酸を製造す
る方法を代表例として説明するに、この方法では、通
常、最初の酸化反応器において、パラキシレンの実質的
全てをテレフタル酸まで酸化する方法が一般的である。
この場合の具体的な酸化方式としては、例えば、1つ
の酸化反応器でパラキシレンを1段で酸化し、目的とす
るテレフタル酸を製造する方法、第1酸化反応器でパ
ラキシレンの95重量%以上、好ましくは97重量%以上が
テレフタル酸となるまで酸化し、次いで、この反応混合
物を第1酸化反応の温度以下で低温追酸化する方法、
前記の低温追酸化後の混合物を235℃以上の温度で高
温追酸化する方法、又は第1酸化反応器でパラキシレ
ンの95重量%以上、好ましくは97重量%以上がテレフタ
ル酸となるまで酸化し、次いで、この反応混合物を続い
て、235℃以上の温度で高温追酸化する方法などが挙げ
られる。
また、本発明で製造するテレフタル酸の品質も、ジメ
チルテレフタレートを製造するための原料又は別の精製
プラントにより高純度テレフタル酸を得るための粗製原
料として利用される比較的に純度の低いものでも、グリ
コール成分と直接反応させてポリエステルを製造するた
めの高純度のものでも差し支えない。
本発明は酸化反応が実質的に完了する反応器における
条件を調節することを特徴とするものであるが、この酸
化工程は前記の酸化方式〜の場合には、第1酸化反
応器が該当する。第1酸化反応器は通常、上部にコンデ
ンサーを有する攪拌槽型のもので、少なくとも、原料及
び溶媒の供給ライン、分子状酸素の供給ライン及び反応
混合物の抜出しラインを有する。この酸化反応器におい
て、パラキシレンを重金属及び臭素を含有する触媒の存
在下、酢酸溶媒中で分子状酸素により液相酸化し、パラ
キシレンの実質的全て(95重量%以上、好ましくは97重
量%以上)をテレフタル酸に酸化するのである。この際
の反応温度は180〜230℃、好ましくは190〜210℃であ
り、圧力は数kg/cm2〜100kg/cm2、好ましくは10〜30kg/
cm2である。反応温度があまり低いとパラキシレンを十
分に酸化することができず、逆に、あまり高すぎると酢
酸溶媒の燃焼損失が増大するので好ましくない。また、
第1反応器での反応時間はパラキシレンの95重量%以上
がテレフタル酸に酸化できる時間が必要であり、通常、
30〜200分、好ましくは40〜150分程度である。この酸化
反応においては通常、生成したテレフタル酸は殆ど結晶
として析出する。
本発明で使用する触媒は通常、コバルト−マンガン−
臭素の三元素を含むものであれば特に限定されるもので
はなく、例えば、溶媒に対してコバルト金属として120
〜3000ppm、好ましくは150〜400ppmのコバルト化合物、
コバルトに対してマンガン金属として0.01〜3倍のマン
ガン化合物及び溶媒に対して臭素として500〜6000ppm、
好ましくは600〜1500ppmの臭素化合物が使用される。こ
れらの化合物の具体例としては、酢酸コバルト、ナフテ
ン酸コバルトなどのコバルト化合物、酢酸マンガン、ナ
フテン酸マンガンなどのマンガン化合物及び臭化水素、
臭化ナトリウム、臭化コバルト、臭化マンガンなどの臭
素化合物が挙げられる。なお、臭化マンガン、臭化コバ
ルトを使用した場合には、二種の触媒成分を兼ねること
もできる。
また、分子状酸素は通常空気でよく、パラキシレンに
対し分子状酸素として3〜100モル倍の割合であり、通
常、酸化排ガス中の酸素濃度が1.5〜8容量%となるよ
うに供給する。
パラキシレンの酸化反応においては水が副生するが、
酸化反応器内の水分濃度は通常、20重量%程度まで許容
され、好ましくは7〜15重量%である。この水分濃度は
通常、供給する酢酸溶媒中に含まれる水分量を考慮し、
反応器頂部からの凝縮性ガスをコンデンサーで冷却して
得た凝縮液の一部を反応器に還流することなく系外に抜
き出すことによって調整することができる。
本発明では第1酸化反応器内の液相部における生成テ
レフタル酸の濃度を35〜50重量%、好ましくは38〜47重
量%、更に好ましくは40〜45重量%に調節することを必
須の要件とするものである。すなわち、反応器内の生成
テレフタル酸濃度を前記範囲まで上昇させても、反応混
合物の抜出しには支障がなく、生成テレフタル酸の品質
が向上するのである。テレフタル酸の品質向上の効果
は、上述の酸化方式及びの場合に特に顕著である。
反応器内の生成テレフタル酸の濃度は、主に、供給する
原料パラキシレンと酢酸溶媒の割合及び酸化反応器から
の凝縮液の系外抜出し量を調節することにより、希望す
る値に簡単に設定することができる。すなわち酸化反応
器の液相部を形成するのは、酢酸溶媒、未反応のパラキ
シレン、触媒、反応中間体、生成したテレフタル酸等で
あるが、このうち触媒と反応中間体は少量なので、液相
部のテレフタル酸濃度の制御に際しては無視して差し支
えない。また、通常は、パラキシレンの反応率及び酢酸
の燃焼率はそれぞれ一定である(反応温度や触媒濃度、
酸素供給量等により、ほぼ一定値を維持するように制御
される)。従って、酸化反応器に供給する原料パラキシ
レンと酢酸溶媒との割合、及び酸化反応器から流出する
蒸気を冷却・凝縮させて得られる凝縮液の系外への抜出
し量を調節することにより、液相部のテテレフタル酸濃
度を、容易に所望の値に制御できる。
上述の酸化反応が実質的に終了した後のテレフタル酸
結晶を含む反応混合物は常法によって晶析して目的とす
るテレフタル酸結晶を回収することができる。しかし、
本発明はこの混合物を更に引き続いて、低温追酸化及び
/又は高温追酸化の精製処理を施す製造プロセス(前記
酸化方式〜)に応用するのが、より大きな効果が得
られるので好ましい。したがって、次いで、低温追酸化
及び高温追酸化の処理について簡単に説明する。
低温追酸化は第1酸化反応で得た反応混合物を通常、
第1酸化反応器と同タイプの反応器に供給し、第1酸化
反応よりも0〜50℃、好ましくは2〜30℃低い温度で分
子状酸素により追酸化するものである。低温追酸化で
は、主に、反応母液中の酸化中間体が酸化されるが、こ
の際の処理温度があまり低い場合には、酸化中間体を十
分に酸化することができない。この追酸化処理の時間は
通常、5〜90分、好ましくは10〜60分である。また、こ
の低温追酸化で使用する分子状酸素は反応混合物中に含
まれる被酸化物が少量であるので、その供給量は第1反
応器への供給量の1/10〜1/1000であり、通常、酸化排ガ
ス中の酸素濃度が1〜8容量%となる量が好ましい。分
子状酸素としては通常、空気又は不活性ガスで希釈した
空気が用いられる。
一方、高温追酸化はテレフタル酸結晶を含む反応混合
物を235℃以上の温度に加熱し、テレフタル酸の溶解度
を高めた状態で追酸化するものである。この高温追酸化
では、主に、前段の酸化反応によってテレフタル酸結晶
中に包含された酸化中間体が酸化され、最終的に高純度
のテレフタル酸を得ることができるのである。この高温
追酸化においては、特に、本発明のように反応混合物中
のテレフタル酸濃度を高めたことは追酸化の効果に望ま
しい影響を与えるものであり、この現象は従来の知見か
らすると予想に反するものである。高温追酸化の操作は
通常、反応混合物(スラリー)をポンプにより高圧部に
圧入しモノ又はマルチチューブの熱交換器により所定温
度に加熱して追酸化する。高温追酸化の方法は公知法に
従って実施でき、例えば、熱交換器及び/又は高温追酸
化反応器に分子状酸素を供給する方法が採用できる。ま
た、高温追酸化反応器としては通常、第1反応器と同タ
イプのものでよい。
高温追酸化は235〜290℃、好ましくは240〜280℃の温
度で実施され、その際の圧力は反応混合物を液相に保持
できる圧力が必要であり、通常、30〜100kg/cm2であ
る。この高温追酸化により、反応混合物中のテレフタル
酸粒子の一部が溶解し、その結果、粒子中の酸化中間体
が母液中に抽出され、そして、抽出された酸化中間体が
酸化処理されるのである。したがって、高温追酸化の温
度があまり低い場合には、テレフタル酸粒子中の酸化中
間体の抽出が良好に行なわれず、逆に、あまり高い場合
には、エネルギー的に不利となるばかりか、着色不純物
が生成する恐れがあり好ましくない。
ここで供給する分子状酸素の量は、通常、スラリー中
のテレフタル酸に対して、0.003〜0.3倍モル、好ましく
は0.01〜0.1倍モルであり、また、酸化排ガス中の酸素
濃度が実質的にゼロ、例えば、0.5容量%以下となるよ
うにするのが好ましい。この量があまり多過ぎると、系
内が高温で、被酸化物の量が少ないので、酢酸溶媒の燃
焼量が増大することとなり、逆に、あまり少な過ぎる
と、高温追酸化の効果が十分に得られない。ここで用い
る分子状酸素としては、通常、空気又は不活性ガスで希
釈した空気が挙げられる。
酸化処理を終えた反応混合物は、通常、2〜4段の複
数の晶析槽を用いて、順次、降温、降圧し、最終的に得
られる混合物からテレフタル酸結晶を分離する。高温追
酸化をした混合物の場合には、この晶析工程において、
混合物の温度が160〜230℃のゾーン(晶析槽又は移送パ
イプ中)にて分子状酸素を供給すると、得られる製品テ
レフタル酸の品質がより一層改善されるので望ましい。
この分子状酸素の供給量は排ガス中の酸素濃度が0.5〜
8容量%、好ましくは2〜8容量%となるように調節さ
れる。このゾーンでは反応混合物の温度が低いため、多
量の分子状酸素を供給しても、酢酸溶媒の燃焼はあまり
問題とならない。
晶析処理を終えた混合物は通常、遠心分離などの固液
分離によってテレフタル酸の結晶を回収することができ
る。テレフタル酸の結晶は必要に応じて、例えば、水又
は酢酸などにて洗浄したのち乾燥処理され製品となる。
一方、反応母液は通常、蒸留塔に送られ生成水、触媒、
副生物を除去し酢酸を回収する。また、本発明では反応
母液の10〜80重量%をそのまま第1反応器へリサイクル
することもできる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、反応条件下における酢酸溶媒の存在
量を減少させ反応混合物中のテレフタル酸濃度を高くし
ても、テレフタル酸結晶の抜き出し操作に支障がない
上、酢酸溶媒の燃焼を抑えながら、得られるテレフタル
酸の品質を向上させることができる。また、本発明では
反応で取扱う総液量が少なくなり、これに伴なって、熱
エネルギー及び触媒などの必要量も減少するので、工業
的には極めて多大なメリットを有する。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定さ
れるものではない。
なお、実施例中、「部」とあるのは「重量部」を表わ
す。
比較例1(基準) 第1図に示すフローシートに従ってテレフタル酸を連
続的に製造した。
還流冷却装置、攪拌装置、原料及び溶媒送入口、空気
導入口及び反応スラリー抜出口を備えた耐圧チタン製の
第1反応器1にパイプ8よりパラキシレン1部、水5%
を含む酢酸4.5部と酢酸コバルト(4水和物)0.0036部
と酢酸コバルト(4水和物)に対して1.07重量倍の酢酸
マンガン(4水和物)、酢酸コバルト(4水和物)に対
して1.51重量倍の臭化水素酸(47%水溶液)からなる混
合物を供給し、滞留時間70分、温度195℃、圧力15kg/cm
2Gの条件下、酸化ガスとして空気を用い、酸化反応の排
ガス中のO2濃度が6vol%となるように、パイプ9より供
給し、パイプ10より還流液1.5部を抜き出し、反応器1
中の水分濃度を約10%にコントロールしパラキシレンの
液相酸化反応を行なった。
第1反応器1からの混合物はパイプ13より第1反応器
1と同様の装備を持つ第2反応器2に連続的に供給し
た。第2反応器2では第1反応器に比べ10℃低い温度、
同じく3kg/cm2低い圧力、滞留時間30分の条件下、酸化
反応の排ガス中のO2濃度が4vol%となるようにパイプ11
から空気を供給し低温追酸化を行なった。
第2反応器2からの混合物はパイプ14を通り、次い
で、ポンプ3により圧力55kg/cm2Gに昇圧したのち、パ
イプ15の途中で、パイプ12より空気0.07部を加え、更
に、モノチューブ型加熱器4に供給し、混合物の温度を
270℃まで昇温し、更に、加熱器4を出た混合物はパイ
プ16を通って第1反応器と同型の攪拌槽5に供給し、パ
イプ17より空気0.03部を供給し温度270℃、圧力55kg/cm
2G、滞留時間30分間の条件下、高温追酸化を行なった。
次いで、高温追酸化を終えた混合物を3段(晶析器6,
6′、6″)で順次、常圧まで冷却晶析した後、これを
遠心分離器7で濾過してテレフタル酸結晶を回収した。
また、第1晶析器6は200℃、11kg/cm2Gの条件であり、
ここでパイプ18より空気を排ガス中のO2濃度が4vol%と
なるように供給した。
このようにして回収したテレフタル酸結晶につき、透
過率、4−カルボキシベンズアルデヒド(4CBA)含有量
及びこれを用いてポリエステルを製造した場合のポリマ
ー色調を測定したところ、第1表に示す結果を得た。
実施例1〜3 比較例1の方法において、第1反応器への供給量及び
第1反応器からの還流液の抜出し量を第1表のように変
更して、触媒濃度及び水分濃度が比較例1と同じとな
り、且つ第1反応器内の生成テレフタル酸濃度が第2表
に示す値となるようにし、しかも、各反応器1、2、
5、6の反応容積を比較例1の場合と合せ、温度、圧
力、空気供給量を比較例1と同条件として酸化反応を行
なった場合の結果を第2表に示す。
比較例2 比較例1の方法において、触媒使用量を1.2倍に増量
して同様の条件で酸化反応を行なった場合の結果を第2
表に示す。
なお、この方法では、触媒使用量を増量したため、第
1反応器における酢酸溶媒の燃焼量は比較例1の場合に
対して、約3割増となった。
実施例4 実施例1の方法において、パイプ14からの反応混合物
を高温追酸化することなく、直ちに晶析器6′に供給
し、その他は同様にして酸化反応を行なった場合の結果
を第3表に示す。
比較例3 比較例1の方法において、パイプ14からの反応混合物
を高温追酸化することなく、直ちに晶析器6′に供給
し、その他は同様にして酸化反応を行なった場合の結果
を第3表に示す。
注1)第1反応器での酢酸燃焼量 酸化排ガス中に含有されるCO、CO2を分析し、これに
より酢酸溶媒の燃焼量を推定した。そして、比較例1の
場合を基準(1.0)として、相対値で表示した。
注2)ポリマー色調(b値)の測定方法 テレフタル酸1.5モルとエチレングリコール3.75モル
を二酸化ゲルマニウム0.00028モルと正リン酸0.00029モ
ルの存在下、235℃、2.5kg/cm2Gの条件で120分間エステ
ル化反応を行ない、次いで、45分間で降圧と昇温を行な
い、280℃、1mmHgの条件で120分間重合を行なった。
このようにして得たポリマーのチップを石英セルに充填
し、色差計(東京電色(株)製、TC-55D型)にてb値を
測定した。(b値は+が黄色味、−が青色味を意味し、
ポリマー色調としては数値が小さい方が良好なものであ
る。)
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の比較例1〜2及び実施例1〜3で使用
した反応装置を示すフローシートである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パラキシレン又はその酸化中間体を重金
    属、及び臭素を含有する触媒の存在下、酢酸溶媒中で分
    子状酸素により液相酸化しテレフタル酸を連続的に製造
    する方法において、酸化反応が実質的に完了する反応器
    内の液相部におけるテレフタル酸の濃度を35〜50重量%
    に調節することを特徴とするテレフタル酸の製造法。
  2. 【請求項2】パラキシレン又はその酸化中間体を重金属
    及び臭素を含有する触媒の存在下、酢酸溶媒中で分子状
    酸素によりパラキシレンの95%以上がテレフタル酸にな
    るまで液相酸化し、次いでこの反応混合物を更に低温追
    酸化及び/又は高温追酸化してテレフタル酸を連続的に
    製造する方法において、酸化反応が実質的に完了する反
    応器内の液相部におけるテレフタル酸の濃度を35〜50重
    量%に調節することを特徴とするテレフタル酸の製造
    法。
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