JP2500362B2 - エレクトロクロミック電極 - Google Patents

エレクトロクロミック電極

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JP2500362B2
JP2500362B2 JP5202758A JP20275893A JP2500362B2 JP 2500362 B2 JP2500362 B2 JP 2500362B2 JP 5202758 A JP5202758 A JP 5202758A JP 20275893 A JP20275893 A JP 20275893A JP 2500362 B2 JP2500362 B2 JP 2500362B2
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JP
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electrode
polymerization
color
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electrolytic
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JP5202758A
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JPH0736062A (ja
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栄一郎 萬田
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレドックス性有機化合物
を電極表面に固定した修飾電極からなるエレクトロクロ
ミック表示素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エレクトロクロミック表示素子は、発色
材料として電気化学的な酸化還元反応によって可逆的な
色の変化を起こすことができるレドックス性の無機化合
物や有機化合物を利用したもので、視角依存性のない明
るい大面積平面板ができるほか低電圧駆動、記憶機能な
どの特徴を有する。
【0003】なかでも有機化合物を用いた表示素子は多
様な色表示の可能性を有するが、有機化合物の溶液の発
色を行うものは、発色分子の拡散に時間を要するために
応答が遅い、分解や電解液からの沈澱析出などのために
繰り返し性が悪い、素子の構造が複雑になるなどの問題
があった。
【0004】これらの難点を回避するものとして、有機
化合物を膜として電極表面に固定化した修飾電極を作動
極とする素子があるが、塗布型のものは膜の剥離や応答
性などに問題があり、電解重合膜を修飾したものは色が
限られるなどの問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する問題点は、エレクトロクロミック表示素子における
限られた色の種類、遅い応答、繰り返し性、耐久性およ
び電力効率である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、化学的に不安
定なラジカルではなく安定なカチオンが生成する発色基
と電解重合性基とを併せ持つ有機化合物を、陽極酸化反
応によって電解重合膜としてエレクトロクロミック電極
表面に固定化することを特徴とする。
【0007】ここで用いられる有機化合物は、一般式
(I)で表される構造を有する化合物で、ピロールカリ
ウムとα,ω−ジハロゲノアルカンとから得られるN−
(ω−ハロゲノアルキル)ピロ−ルと1,5−ジアリー
ル−3−(4−カルボキフェニル)ホルマザンナトリウ
ム塩の縮合によって合成される。
【0008】一般式(I)で表される構造を有する化合
物の電解重合膜を修飾した電極は、支持塩としてM+-
(M;Li、Me4N,Et4N,Bu4N、A;Cl,
BF4,ClO4、濃度;0.05mol/l以上)を含
む溶媒(アセトニトリル、テトラヒドロフラン、炭酸プ
ロピレン)を電解液とし、陽極板(ITO,SnO2
白金)、陰極板(グラファイト,白金)、参照電極(飽
和カロメル電極,銀−塩化銀電極)を備えたガラスフリ
ット隔膜を有する二槽式電解槽の陽極室にこの化合物を
溶かし(濃度;0.005〜0.1mol/l、好まし
くは0.01mol/l)、電位規制(陽極電位;+
1.6〜2.0V対参照電極)下、通電(通電量;1.
0〜5.0C)して陽極酸化重合を行うことによって、
重合度50〜500の電解重合膜が表面に固定化された
電極として作製される。あるいは上記陽極板と陰極板を
備えた単一電解槽に上記陽極液を入れ、電流規制(陽極
電流密度;+0.005〜0.02mA/cm2)下、
通電することによっても作製される。
【0009】上記のようにして得られた修飾電極を作動
極とし、ITO,SnO2,白金を対極として2mm厚
のスペーサーを介して対向させたセルに上記電解液を入
れ、両極間に定電流(±0.005〜0.01mA/c
2)あるいは定電位(±3.0〜5.0V)を印加す
ると無色−赤色の可逆的なエレクトロクロミズムを示
す。
【0010】
【実施例】一般式(I)で表される構造を有する化合物
でn;6、R,R’;Hの構造を有するものは、N−
(6−ブロモヘキシル)ピロ−ル0.6g(0.002
5mol)、4−カルボキシフェニル−3,5−ジフェ
ニルホルマザンナトリウム塩0.92g(0.0026
mol)、15−クラウン−5 0.55g(0.00
25mol)をアセトニトリル150mlに加え、窒素
気流下24h加熱還流し、放冷後水に注いだ反応混合物
をベンゼン抽出して、ベンゼン層をNa2SO4乾燥後、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、
濃赤色結晶0.24gとして得られる。(m.p;11
9〜121℃、元素分析値は理論値に一致、IR;29
30,1705,1605,1500,720cm-1
【0011】この濃赤色針状結晶を0.1mol/lの
Et4NBF4を含むアセトニトリルに溶かす(濃度;
0.01mol/l)。ITO板を陽極、グラファイト
板を陰極、飽和カロメル電極を参照極とし、ガラスフリ
ット隔膜を有する二槽式電解槽の陽極室にこの溶液を、
陰極室に0.1mol/lのEt4NBF4を含むアセト
ニトリルをそれぞれ入れ、陽極電位+1.7V(対参照
電極)で2.0C通電すると、一般式(I)で表される
構造を有する化合物でn;6、R,R’;Hの構造を有
するものの電解重合膜が表面に修飾されたITO板が得
られる。
【0012】この修飾電極を作動極、SnO2を対極と
し、2mm厚のシリコン枠板をスペーサーとし、0.1
mol/lのEt4NBF4を含むアセトニトリルを電解
液とするセルを構成し、両極間に+0.01、−0.0
06mA/cm2の定電流をそれぞれ印加すると、作動
極が正のときに無色、負のときに赤色に可逆的に発色す
る。
【0013】
【発明の効果】本発明のエレクトロクロミック電極は、
修飾電極を作動電極としているため従来の溶液型のエレ
クトロクロミック表示素子よりもセルの構造を簡単にす
ることができる。また、有機化合物を電解重合によって
作動電極表面に密着性良く固定化したため、応答が速や
かで電流効率が良く、繰り返し性や耐久性の改善が図れ
る。さらに、発色基の構造を選ぶことによって発色波長
を変えることができる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気化学的なレドックス反応による色の
    可逆的な変化が可能な有機化合物を修飾した電極を作動
    極とする電解セルからなるエレクトロクロミック表示素
    子において、一般式(I) 【化1】 (n;3〜12 、R,R’;H,CH3O,ハロゲン)
    で表される化合物の陽極酸化による電解重合膜を表面に
    修飾することを特徴とするエレクトロクロミック電極。
  2. 【請求項2】 一般式(I)で表される化合物の陽極酸
    化重合による重合度50〜500の電解重合膜。
JP5202758A 1993-07-23 1993-07-23 エレクトロクロミック電極 Expired - Lifetime JP2500362B2 (ja)

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