JP2502399B2 - エレクトロクロミック表示素子およびその製造方法 - Google Patents

エレクトロクロミック表示素子およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はエレクトロクロミック表示素子及びその製造
方法に関する。
[従来の技術] エレクトロクロミック表示素子は、エレクトロクロミ
ック材料を電極上に表示膜として成膜して形成した表示
極に電圧を印加することにより、上記表示膜内に色変化
を伴う可逆性の化学変化を生ぜしめて表示を行うように
した表示素子である。
近来上記表示極として提案されたものとして、ピロー
ルの電解重合により形成されるポリピロールに鉄−バソ
フェナントロリンスルホン酸を取り込ませて電極上に表
示膜として成膜し、表示極としたもの(特開昭60−1889
31号公報)や、第4級アンモニウム塩を側鎖に持つペル
フルオロカーボン重合体と鉄−バソフェナントロリンス
ルホン酸錯体のイオンコンプレックスによるもの(特開
昭62−104891号公報)がある。
[発明が解決しようとする課題] これらの内で、前者は電解重合により生成されるポリ
ピロールが黒色であるため、取り込まれた鉄−バソフェ
ナントロリンスルホン酸錯体の赤色が目立たずエレクト
ロクロミック表示素子の表示膜としては難点がある。ま
た、これら特開昭60−188931号公報、同62−104891号公
報に開示された表示膜は何れも基本的に高分子カチオン
と錯体アニオンのイオンコンプレックスで構成されてい
るため発消色剤である錯体が溶出する可能性があり、エ
レクトロクロミック表示素子の耐久性や表示品位の面で
問題が残る。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであっ
て、表示膜に於ける色変化が明瞭で、耐久性・表示品位
ともに勝れた新規なエレクトロクロミック表示素子およ
びその製造方法の提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 以下、本発明を説明する。
本発明のエレクトロクロミック表示素子は、電極上に
形成される表示膜が「フェノール基を有するバソフェナ
ントロリン誘導体の金属錯体を電解重合して得られる重
合膜」として形成される点を特徴とする。
また本発明のエレクトロクロミック表示素子製造方法
は、「フェノール基を有するバソフェナントロリン誘導
体を金属塩と反応させて金属錯体を生成し、この金属錯
体を電解重合して重合膜を電極上に形成して表示極とす
る」点を特徴とする。
上記金属錯体の材料金属としては、鉄、ルテニウム等
の種々の金属を用いることができ、発色の色は金属材料
により定まる。例えば金属材料として鉄を用いると「赤
色」の発色が得られるし、ルテニウムを用いると「紫
色」の発色を実現できる。
[作用] 本発明に於いては電解重合基にフェノールを用いてい
る。フェノールは僅かに黄色を呈するが殆ど透明に近い
黄色であり、金属錯体の発色を観察する際の妨げになら
ない。
また表示膜に於いて金属錯体はポリフェノールと安定
なスルホンアミド結合で結合し、表示極は網目状の重合
構造をとる。
[実施例] 以下、具体的な実施例を説明する。
(A)バソフェナントロリンジスルホン酸ニナトリウ
ム:1.13g(2.1×10-3mol)と大過剰のPCl5:8.75g(0.04
2mol)とを160℃の温度で24時間加熱し放冷後、容器を
氷で冷やしながら静かに蒸留水を加え、不溶物をG−4
ガラスフイルター上に集める。
残査を蒸留水中にて2回洗浄後、ガラスフイルター上
に集めて乾燥する。
このようにして収量:1.07g(2×10-3mol),収率:95
%でバソフェナントロリンジスルホニルクロライドを合
成した。
この合成過程の反応式を第4図(A)に示す。符号1
が合成されたバソフェナントロリンジスルホニルクロラ
イドを示す。
(B)無水メタノール:15mlにナトリウム:2.3g(0.1mo
l)を溶かし、無水ジメチルスルホキシド:40mlと0−メ
トキシベンジルアミン:6.3ml(0.044mol)とを加え、攪
拌しながら24時間還流させる。
その後、溶媒を留去し容器を冷却しながら蒸留水を加
え、さらに約50mlまで濃縮後、ベンゼンにより洗浄し、
水層を2.4N塩酸でpH9に調整し析出物を集め、これを乾
燥後、エタノールにより再結晶させる。
このようにして収量:2.77g(2.25×10-2mol)、収率:
51%でサリチルアミンを合成した。
この合成過程の反応式を第4図(B)に示す。符号2
が合成されたサリチルアミンを示す。
(C)蒸留水:20mlにNaOH:3g(0.075mol)と上記のサリ
チルアミン:0.7g(5.6×10-3mol)を溶かし、この水溶
液中に上記のバソフェナントロリンジスルホニルクロラ
イド:0.5g(9.4×10-4mol)のジメチルホルムアミド溶
液:10mlを滴下し、室温(20〜25℃)で2時間攪拌し、
析出物を濾紙上に集め蒸留水により洗浄後、乾燥する。
このようにして収量:0.36g(5.1×10-4mol)、収率:5
5%でビス(0−ヒドロキシベンジルアミノスルホニ
ル)バソフェナントロリンを合成した。
この合成過程の反応式を第4図(C)に示す。符号3
が合成されたビス(0−ヒドロキシベンジルアミノスル
ホニル)バソフェナントロリンを示す。(D)上記ビス
(0−ヒドロキシベンジルアミノスルホニル)バソフェ
ナントロリン:2g(2.85×10-4mol)とFeCl2・4H2O:18.8
6g(9.5×10-5mol)とNaClO4:0.5gをジメチルホルムア
ミド:10mlに溶かし、室温(20〜25℃)で1時間攪拌し
たのち大量の水を注入し、析出物を濾紙上に集め蒸留水
による洗浄後、乾燥する。
このようにして収量0.19g(8.5×10-5mol)、収率:89
%でトリス[ビス(0−ヒドロキシベンジルアミノスル
ホニル)バソフェナントロリン]鉄(II)を合成した。
この合成過程の反応式を第4図(D)に示す。かくし
て金属錯体としての鉄錯体が得られた訳である。
(E)電解液の溶媒として無水メタノールを用い、この
溶液中に鉄錯体を1×10-3mol/l、NaClO4を0.1mol/lの
濃度で溶解させて電解液を調製した。
この電解液を用い、電流密度:50μA/cm2で9分間電流
を通じて陽極上に赤色の膜を析出させた。なお電流値は
5μA/cm2〜0.1mA/cm2の範囲であれば任意であるが電流
値に応じて成膜速度が異なる。電流・通電時間が大きく
成るほど膜の厚さが厚くなる。
このようにして陽極上に得られた鉄錯体電解重合膜は
0.1mol/lのNaClO4アセトニトリル中におけるサイクリッ
クボルタンメトリーの測定で+1.2V vs SCEの酸化電位
で赤色から薄い黄色に変化し、+1.0V vs SCEの還元電
位で薄い黄色から赤色に戻った。第2図はサイクリック
ボルタンメトリー、第3図は電子スペクトルを示す。
以上の事実に基づいて第1図に示す如きエレクトロク
ロミック表示素子を製造した。
即ち、表示極側の基板であるガラス基板10にITO膜の
透明電極12を形成し。この電極12を陽極として用いて前
述の(A)乃至(E)の工程により鉄錯体による表示膜
14を重合膜として作成し表示側とした。
一方、ガラス基板18にもITO膜による透明電極17を形
成し、この電極上に酸化還元物質として還元反応の安定
したプルシアンブルーを用いて対向極16を形成して対向
電極とした。
上記表示側と対向電極とを、白色の背景板15を介して
スペーサー13により対向させ、内部の閉ざされた空間に
電解液19として0.1mol/lのNaClO4アセトニトリル溶液を
封入してエレクトロクロミック表示素子とした。
この表示素子の駆動電圧は1Vであり、繰り返し動作は
極めて安定していた。応答速度は0.5秒,寿命は1×104
回以上である。
[発明の効果] 以上、本発明によれば新規なエレクトロクロミック表
示素子とその製造方法を提供出来る。
この表示素子は、表示膜を電解重合により電極上に形
成して表示極を作製できるので製造が容易である。ま
た、電解重合基として、その重合膜が殆ど無色透明なフ
ェノールを用いるため、バソフェナントロリン金属錯体
の色および色変化を明瞭に表示できる。表示極に於いて
金属錯体とポリフェノールがスルホンアミド結合で安定
に結合し網目状の重合構造と相俟って、金属錯体の溶出
を有効に防止するので素子としての信頼性が高く、表示
品位も高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によるエレクトロクロミック表示素子
の1実施例を示す図、第2図及び第3図は表示極の1例
としての鉄錯体のエレクトロクロミズムを説明するため
の図、第4図は上記鉄錯体の合成プロセスを説明するた
めの図である。 10,18……ガラス基板、12,17……透明電極、13……スペ
ーサー、14……鉄錯体の電解重合により形成した表示
膜、15……背景板、19……電解液

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール基を有するバソフェナントロリ
    ン誘導体の金属錯体を電解重合して得られる重合膜を表
    示膜として電極上に形成してなるエレクトロクロミック
    表示素子。
  2. 【請求項2】フェノール基を有するバソフェナントロリ
    ン誘導体を金属塩と反応させて金属錯体を生成し、この
    金属錯体を電解重合して重合膜を電極上に形成して表示
    極とすることを特徴とするエレクトロクロミック表示素
    子の製造方法。
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