JP2024505626A - 遺伝子bbd29_04920を改造したl-グルタミン酸生産組換え菌株及びその構築方法と応用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、コリネバクテリウムにおけるBBD29_04920遺伝子のコード配列に点変異を導入し又はその発見を改善する方法を提供し、前記方法は、前記変異を有する菌株にグルタミン酸の発酵生産量を向上させることができる。前記点変異は、BBD29_04920遺伝子配列の1560番目の塩基をシトシン(C)からアデニン(A)に変異させ、コードされる該当するアミノ酸配列の520番目のアスパラギンをリジンに置換させる。【選択図】なし

Description

本発明は、遺伝子工学と微生物技術分野に属し、具体的にL-グルタミン酸生産組換え菌株及びその構築方法と応用に関する。
L-グルタミン酸は、重要なアミノ酸であり、食品、臨床薬物及びその他の方面に応用されている。
従来、L-グルタミン酸は、主に発酵により、ブレビバクテリウム属、コリネバクテリウム属又はミクロバクテリウム属などの菌属に属するL-グルタミン酸生産細菌又はその変異体を用いて生産される。
L-グルタミン酸は、微生物細胞内でクエン酸が循環する中間産物であるα-ケトグルタル酸から生物合成されたものである。α-ケトグルタル酸からアンモニウムイオンの同化作用によりL-グルタミン酸を形成する生物合成経路は、2つある。ここで、1つの経路は、高濃度のアンモニウムイオンが存在している場合、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ(glutamate dehydrogenase、GDH)の触媒によりL-グルタミン酸を合成することである。もう1つの経路(GS/GOGAT経路)は、グルタミンシンセターゼ及びグルタミン-ケトグルタル酸アミノトランスフェラーゼによりL-グルタミン酸を合成することである。グルタミンシンセターゼ(glutamine synthetase、GS)は、L-グルタミン酸とアンモニウムイオンのグルタミンへの変換反応を触媒し、グルタミン-ケトグルタル酸アミノトランスフェラーゼ(glutamine-oxoglutaric acid amino transferase、「グルタミン酸シンセターゼ」(glutamate synthase、GOGAT)とも呼ばれる)は、L-グルタミン酸合成反応を触媒し、該反応において、すでにGSから合成された1分子のグルタミンと1分子のα-ケトグルタル酸分子から2分子のL-グルタミン酸を合成する。
発酵法によるL-アミノ酸の生産の改良は、発酵技術、例えば攪拌と酸素供給に関し、又は栄養培地の組成、例えば発酵中の糖濃度に関し、又は発酵液を、例えば発酵液の乾燥と造粒又はイオン交換クロマトグラフィーにより適切な製品形態に加工することに関してもよく、又は関連する微生物自体の固有の性能性質に関してもよい。
これらの微生物の性能性質を改善するための方法は、変異誘発、変異体の選択とスクリーニングを含む。このような方式で得られた菌株は、代謝物に対して耐性を有するか又は調節的に重要な代謝物に対して栄養欠損型であり、且つL-アミノ酸などを産生する。
L-グルタミン酸の生産能力を向上可能な方法は、すでに大量にあるが、日増しに増加する需要を満たすために、依然としてL-グルタミン酸の生産方法を発展させる必要がある。
本発明の目的は、細菌のL-グルタミン酸生産能力を改善するための新たな技術を開発し、L-グルタミン酸を効果的に生産する方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の発明者らは、研究により、細菌における遺伝子BBD29_04920又はその相同遺伝子について、前記遺伝子を修飾するか又はその発見を改善することにより、細菌のL-グルタミン酸生産能力を改善できることを発見した。これらの発見に基づいて、本発明を完成した。
本発明は、L-グルタミン酸生成細菌を提供し、ここで、SEQ ID NO:3のアミノ酸配列又はその相同配列をコードするポリヌクレオチドの発見が改善された。本発明は、前記微生物を使用することでL-グルタミン酸を生産する方法をさらに提供した。
本発明の第一の態様は、L-グルタミン酸生成細菌を提供し、そのSEQ ID NO:3のアミノ酸配列又はその相同配列をコードするポリヌクレオチドの発見が改善されている。本発明によれば、前記改善された発見は、前記ポリヌクレオチド発見が増強されていること、又はSEQ ID NO:3のアミノ酸配列又はその相同配列をコードするポリヌクレオチドが点変異を有していること、又はSEQ ID NO:3のアミノ酸配列又はその相同配列をコードするポリヌクレオチドが点変異を有し且つ発見が増強されていることである。
前記SEQ ID NO:3のアミノ酸配列又はその相同配列は、遺伝子BBD29_04920又はその相同遺伝子がコードするタンパクである。
前記細菌は、未修飾菌株と比べて増強されたL-グルタミン酸生産能力を有する。
本発明において、用語である「L-グルタミン酸生産能力を有する細菌」とは、細菌が培地で培養される時にL-グルタミン酸を収集できるように、培地及び/又は細菌の細胞において以下の程度で目的L-グルタミン酸を生産、蓄積能力を有する細菌を指す。L-グルタミン酸生産能力を有する細菌は、未修飾菌株の取得可能な量よりも多い量で培地及び/又は細菌の細胞において目的L-グルタミン酸を蓄積できる細菌であってもよい。
用語である「未修飾菌株」とは、特定の特徴を有するように修飾されていない対照菌株を指す。即ち、未修飾菌株の例は、野生型菌株と親株を含む。
L-グルタミン酸生産能力を有する細菌は、培地において好ましくは0.5g/L以上、さらに好ましくは1.0g/L以上の量で目的L-グルタミン酸を蓄積できる細菌であってもよい。
本発明において、別段の説明がない限り、用語である「L-グルタミン酸」とは、遊離形態のL-グルタミン酸、その塩又はその混合物を指す。
前記ポリヌクレオチドは、SEQ ID NO:3のアミノ酸配列と約90%以上、約92%以上、約95%以上、約97%以上、約98%以上、又は約99%以上の配列相同性を有するアミノ酸配列をコードすることができる。本明細書で使用されるように、用語である「相同性」とは、2つのポリヌクレオチド又は2つのポリペプチドモジュール間のパーセンテージ同一性を指す。当分野で既知の方法であるモジュールと別のモジュールとの間の配列相同性を測定することができる。例えば、BLASTアルゴリズムによってこのような配列相同性を測定することができる。
ポリヌクレオチドの発見は、置換又は変異による発見調節配列、ポリヌクレオチド配列への変異導入、染色体挿入又はベクターを介して導入されるポリヌクレオチドコピー数の増加、又はその組み合わせなどによって増強されることができる。
ポリヌクレオチドの発見調節配列を修飾してもよい。発見調節配列は、それに操作可能に連結されたポリヌクレオチドの発見を制御し、且つ例えば、プロモーター、ターミネーター、エンハンサー、サイレンサーなどを含んでもよい。ポリヌクレオチドは、開始コドンの変化を有してもよい。ポリヌクレオチドを染色体の特定の部位に配合することによって、コピー数を増加させてもよい。本明細書において、特定の部位は、例えばトランスポゾン部位又は遺伝子間部位を含んでもよい。また、ポリヌクレオチドを発見ベクターに配合し、前記発見ベクターを宿主細胞に導入することによって、コピー数を増加させてもよい。
本発明の一つの実施の形態において、ポリヌクレオチド又は点変異を有するポリヌクレオチドを微生物染色体の特定の部位に配合することによって、コピー数を増加させる。
本発明の一つの実施の形態において、プロモーター配列付きポリヌクレオチド又は点変異を有するプロモーター配列付きポリヌクレオチドを微生物染色体の特定の部位に配合することによって、前記核酸配列を過剰発現させる。
本発明の一つの実施の形態において、ポリヌクレオチド又は点変異を有するポリヌクレオチドを発見ベクターに配合し、前記発見ベクターを宿主細胞に導入することによって、コピー数を増加させる。
本発明の一つの実施の形態において、プロモーター配列付きポリヌクレオチド又は点変異を有するプロモーター配列付きポリヌクレオチドを発見ベクターに配合し、前記発見ベクターを宿主細胞に導入することによって、前記核酸配列を過剰発現させる。
本発明の一つの具体的な実施の形態において、前記ポリヌクレオチドは、SEQ ID NO:1のヌクレオチド配列を含んでもよい。
本発明の一つの実施の形態において、SEQ ID NO:3のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドが点変異を有していることによって、SEQ ID NO:3のアミノ酸配列の520番目のアスパラギンは、異なるアミノ酸で置換される。
本発明によれば、好ましくは、520番目のアスパラギンは、リジンで置換される。
本発明によれば、SEQ ID NO:3に示されるアミノ酸配列であって、520番目のアスパラギンがリジンで置換された後のアミノ酸配列は、SEQ ID NO:4に示される。
本発明の一つの実施の形態において、前記点変異を有するポリヌクレオチド配列は、SEQ ID NO:1に示されるポリヌクレオチド配列の1560番目の塩基の変異により形成される。
本発明によれば、前記変異は、SEQ ID NO:1に示されるポリヌクレオチド配列の1560番目の塩基のシトシン(C)からアデニン(A)への変異を含む。
本発明の一つの実施の形態において、前記点変異を有するポリヌクレオチド配列は、SEQ ID NO:2に示されるポリヌクレオチド配列を含む。
本明細書で使用されるように、用語である「操作可能な連結」とは、調節配列とポリヌクレオチド配列との間の機能的連結を指し、それによって調節配列は、ポリヌクレオチド配列の転写及び/又は翻訳を制御する。調節配列は、ポリヌクレオチドの発見レベルを向上させることができる強力なプロモーターであってもよい。調節配列は、コリネバクテリウム属に属する微生物由来のプロモーターであってもよく、又は他の微生物由来のプロモーターであってもよい。例えば、プロモーターは、trcプロモーター、gapプロモーター、tacプロモーター、T7プロモーター、lacプロモーター、trpプロモーター、araBADプロモーター又はcj7プロモーターであってもよい。
本発明の一つの具体的な実施の形態において、前記プロモーターは、SEQ ID NO:3のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド(BBD29_04920遺伝子)のプロモーターである。
本明細書で使用されるように、用語である「ベクター」とは、遺伝子の調節配列と遺伝子配列を含み且つ適切な宿主細胞において標的遺伝子を発見するように構成されたポリヌクレオチド構築体を指す。又は、ベクターは、相同組換えに利用可能な配列を含むポリヌクレオチド構築体をさらに指してもよく、それによって宿主細胞に導入されたベクターにより、宿主細胞のゲノムにおける内因性遺伝子の調節配列を変更することができ、又は発見可能な標的遺伝子を宿主のゲノムの特定の部位に挿入することができる。この点では、本発明で使用されるベクターは、ベクターの宿主細胞への導入又はベクターの宿主細胞の染色体への挿入を決定する選択マーカーをさらに含んでもよい。選択マーカーは、選択可能な表現型、例えば薬物耐性、栄養欠損型、細胞毒剤に対する耐性、又は表面タンパクの発見を与えるマーカーを含んでもよい。このような選択剤で処理された環境では、選択マーカーを発見させた細胞のみが生存できるか又は異なる表現型性状を示すため、形質転換された細胞を選択してもよい。本明細書に記載のベクターは、当業者に公知のものであり、プラスミド、ファージ(例えば、λファージ又はM13糸状ファージなど)、コスミド(即ちコスミド)又はウィルスベクターを含むが、それらに限定されない。
本発明のいくつかの具体的な実施の形態において、使用されるベクターは、pK18mobsacBプラスミド、pXMJ19プラスミドである。
本明細書で使用されるように、用語である「形質転換」とは、ポリヌクレオチドを宿主細胞に導入することによって、ポリヌクレオチドがゲノム外素子とするか又は宿主細胞に挿入されたゲノムで複製できることを指す。本発明で使用されるベクターを形質転換する方法は、核酸を細胞に導入する方法を含んでもよい。また、関連技術に開示されるように、宿主細胞に応じて電気パルス法を実施することができる。
本明細書において、前記微生物は、酵母、細菌、藻又は真菌であってもよい。
本発明によれば、前記細菌は、コリネバクテリウム属に属する微生物、例えばコリネバクテリウム・アセトアシドフィルム(Corynebacterium acetoacidophilum)、コリネバクテリウム・アセトグルタミカム(Corynebacterium acetoglutamicum)、コリネバクテリウム・カルナエ(Corynebacterium callunae)、コリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)、ブレビバクテリウム・フラバム(Brevibacterium flavum)、ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタム(Brevibacterium lactofermentum)、コリネバクテリウム・アンモニアゲネス(Corynebacterium ammoniagenes)、コリネバクテリウム・ペキネンシス(Corynebacterium pekinense)、ブレビバクテリウム・サッカロリチカム(Brevibacterium saccharolyticum)、ブレビバクテリウム・ロゼウム(Brevibacterium roseum)、ブレビバクテリウム・チオゲニタイス(Brevibacterium thiogenitalis)などであってもよい。
本発明の一実施形態において、前記コリネバクテリウム属に属する微生物は、コリネバクテリウム・グルタミクムATCC 13869である。
本発明の一実施形態において、前記コリネバクテリウム属に属する微生物は、コリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)YPGLU001であり、該菌は、多収型グルタミン酸であり、保存情報は、以下のとおりである。菌種名:コリネバクテリウム・グルタミクム、ラテン名:Corynebacterium glutamicum、菌株番号:YPGLU001、保存機構:中国微生物菌種保存管理委員会普通微生物センター、保存機構略称:CGMCC、住所:北京市朝陽区北辰西路1号院3号、保存日:2020年11月23日、保存センター登録簿番号:CGMCC No.21220。
本発明によれば、前記細菌は、L-グルタミン酸の生産量の向上に関連する他の改良、例えば、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ、グルタミンシンセターゼ、グルタミン-ケトグルタル酸アミノトランスフェラーゼなどの酵素の活性又は遺伝子の増強又は低下の発見をさらに有してもよく、又は遺伝子を外来遺伝子に置換させてもよい。
本発明の第二の態様によれば、ポリヌクレオチド配列、該ポリヌクレオチド配列がコードするアミノ酸配列、前記ポリヌクレオチド配列を含む組換えベクター、前記ポリヌクレオチド配列を含む組換え菌株を提供する。
本発明によれば、前記ポリヌクレオチド配列は、SEQ ID NO:3に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含み、前記配列の520番目のアスパラギンは、異なるアミノ酸で置換される。
本発明によれば、好ましくは、520番目のアスパラギンは、リジンで置換される。
本発明によれば、SEQ ID NO:3に示されるアミノ酸配列であって、520番目のアスパラギンがリジンで置換された後のアミノ酸配列は、SEQ ID NO:4に示される。
本発明によれば、好ましくは、前記SEQ ID NO:3に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列は、SEQ ID NO:1に示されるポリヌクレオチド配列を含む。
本発明の一つの実施の形態において、前記ポリヌクレオチド配列は、SEQ ID NO:1に示されるポリヌクレオチド配列の1560番目の塩基の変異により形成される。
本発明によれば、前記変異とは、前記部位の塩基/ヌクレオチドが変化することを指し、前記変異方法は、変異誘導、PCR固定点変異法、及び/又は相同組換えなどの方法から少なくとも一つを選択してもよい。本発明において、好ましくは、PCR固定点変異法及び/又は相同組換えを採用する。
本発明によれば、前記変異は、SEQ ID NO:1に示されるポリヌクレオチド配列の1560番目の塩基のシトシン(C)からアデニン(A)への変異を含む。
本発明の一つの実施の形態において、前記ポリヌクレオチド配列は、SEQ ID NO:2に示されるポリヌクレオチド配列を含む。
本発明によれば、前記アミノ酸配列は、SEQ ID NO:4に示されるアミノ酸配列を含む。
本発明によれば、前記組換えベクターは、前記ポリヌクレオチド配列をプラスミドに導入して構築される。
本発明の一つの実施の形態において、前記プラスミドは、pK18mobsacBプラスミドである。
本発明の別の実施の形態において、前記プラスミドは、pXMJ19プラスミドである。
具体的には、NEBuider組換え系を介して前記ポリヌクレオチド配列と前記プラスミドを組換えベクターとして構築してもよい。
本発明によれば、前記組換え菌株は、前記ポリヌクレオチド配列を含む。
本発明の一実施形態として、前記組換え菌株の出発菌は、コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220である。
本発明の一実施形態として、前記組換え菌株の出発菌は、ATCC 13869である。
本発明の第三の態様によれば、L-グルタミン酸を生成する組換え菌株の構築方法をさらに提供する。
本発明によれば、前記構築方法は、
宿主菌株におけるSEQ ID NO:1に示される野生型BBD29_04920遺伝子のポリヌクレオチド配列を改造し、その1560番目の塩基に変異を生じさせ、変異BBD29_04920コード遺伝子を含む組換え菌株を得るステップを含む。
本発明の構築方法によれば、前記改造は、変異誘導、PCR固定点変異法、及び/又は相同組換えなどの方法のうちの少なくとも一つを含む。
本発明の構築方法によれば、前記変異とは、SEQ ID NO:1における1560番目の塩基がシトシン(C)からアデニン(A)に変化することを指し、具体的には、前記は、変異BBD29_04920コード遺伝子を含むポリヌクレオチド配列は、SEQ ID NO:2に示される。
さらに、前記構築方法は、
SEQ ID NO:1に示される野生型BBD29_04920遺伝子のヌクレオチド配列を改造し、その1560番目の塩基に変異を生じさせ、変異BBD29_04920遺伝子ポリヌクレオチド配列を得るステップ(1)と、
前記変異多核酸配列とプラスミドとを連結して、組換えベクターを構築するステップ(2)と、
前記組換えベクターを宿主菌株に導入し、前記変異BBD29_04920コード遺伝子を含む組換え菌株を得るステップ(3)とを含む。
本発明の構築方法によれば、前記ステップ(1)は、点変異のBBD29_04920遺伝子の構築を含み、即ち、未修飾菌株のゲノム配列に基づいて、BBD29_04920遺伝子断片を増幅するプライマーP1とP2及びP3とP4を2組合成し、PCR固定点変異法によって野生型BBD29_04920遺伝子SEQ ID NO:1に点変異を導入し、点変異BBD29_04920遺伝子ヌクレオチド配列SEQ ID NO:2を得、BBD29_04920C1560Aとする。
本発明の一つの実施の形態において、前記未修飾菌株ゲノムは、ATCC 13869菌株に由来してもよく、そのゲノム配列は、NCBIサイトから取得されてもよい。
本発明の一実施形態において、前記ステップ(1)において、前記プライマーは、以下のとおりである、
P1:5’ CAGTGCCAAGCTTGCATGCCTGCAGGTCGACTCTAG TGTTTCTGTC TTGACCTTGG (SEQ ID NO:5)
P2:5’ AGCCACGATG GTGACTTTTT GCAAGTTGTT 3’(SEQ ID NO:6)
P3:5’ AACAACTTGC AAAAAGTCAC CATCGTGGCT 3’(SEQ ID NO:7)
P4:5’ CAGCTATGACCATGATTACGAATTCGAGCTCGGTACCC ACAGATTGGG CAGGTGCC 3’(SEQ ID NO:8)
本発明の一実施形態において、前記PCR増幅は、94℃で5分間の予備変性、94℃で30秒間の変性、52℃で30秒間のアニール、及び72℃で40秒間の伸長(30サイクル)、72℃で10分間の過剰伸長の方式で行われる。
本発明の一実施形態において、前記オーバーラップPCR増幅は、94℃で5分間の予備変性、94℃で30秒間の変性、52℃で30秒間のアニール、及び72℃で90秒間の伸長(30サイクル)、72℃で10分間の過剰伸長の方式で行われる。
本発明の構築方法によれば、前記ステップ(2)は、組換えプラスミドの構築を含み、分離精製されたBBD29_04920C1560AとpK18mobsacBプラスミドを、NEBuider組換え系により組み立て、組換えプラスミドを得ることを含む。
本発明の構築方法によれば、前記ステップ(3)は、組換え菌株の構築を含み、即ち組換えプラスミドを宿主菌株に形質転換し、組換え菌株を得る。
本発明の一実施形態において、前記ステップ(3)の形質転換は、電気変換法である。
本発明の一つの実施の形態において、前記宿主菌株は、ATCC 13869である。
本発明の一つの実施の形態において、前記宿主菌株は、コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220である。
本発明の一つの実施の形態において、前記組換えは、相同組換えによって実現される。
本発明の第四の態様によれば、L-グルタミン酸を生成する組換え菌株の構築方法をさらに提供する。
本発明によれば、前記構築方法は、
BBD29_04920の上下流相同アーム断片、BBD29_04920遺伝子コード領域及びそのプロモーター領域配列を増幅し、相同組換えの方式で宿主菌株のゲノムにBBD29_04920又はBBD29_04920C1560A遺伝子を導入し、前記菌株がBBD29_04920又はBBD29_04920C1560A遺伝子を過剰発現させることを実現するステップを含む。
本発明の一つの実施の形態において、上流相同アーム断片を増幅するプライマーは、以下のとおりである、
P7:5’ CAGTGCCAAGCTTGCATGCCTGCAGGTCGACTCTAG GACCCGCTTG CCATACGAAG 3’(SEQ ID NO:11)
P8:5’ GCATCACAAT GACATAACGA ATCTACTCAT CTGAAGAATC 3’(SEQ ID NO:12)
本発明の一つの実施の形態において、下流相同アーム断片を増幅するプライマーは、以下のとおりである、
P11:5’ GCGCGGGGAA GCGTCGATAG TTCGTGGGCA CTCTGGTTTG 3’(SEQ ID NO:15)
P12:5’ CAGCTATGACCATGATTACGAATTCGAGCTCGGTACCC CATAAGAAAC AACCACTTCC 3’(SEQ ID NO:16)
本発明の一つの実施の形態において、前記遺伝子コード領域及びそのプロモーター領域配列を増幅するプライマーは、以下のとおりである。
P9:5’ GATTCTTCAG ATGAGTAGAT TCGT TATGTCATTG TGATGC 3’(SEQ ID NO:13)
P10:5’ CAAACCAGAG TGCCCACGAA CTATCGACGC TTCCCCGCGC 3’(SEQ ID NO:14)
本発明の一つの実施の形態において、さらに前記P7/P12をプライマーとし、増幅された上流相同アーム断片、下流相同アーム断片、遺伝子コード領域及びそのプロモーター領域配列断片の三つの断片混合物をテンプレートとして増幅し、統合相同アーム断片を得る。
本発明の一つの実施の形態において、採用されたPCR系は、10×Ex Taq Buffer 5μL、dNTP Mixture(各2.5mM)4μL、Mg2+(25mM)4μL、プライマー(10pM)各2μL、Ex Taq(5U/μL)0.25μL、総容積50μLであり、PCR増幅は、94℃で5分間の予備変性、94℃で30秒間の変性、52℃で30秒間のアニール、72℃で120秒間の伸長(30サイクル)、72℃で10分間の過剰伸長の方式で行われる。
本発明の一つの実施の形態において、NEBuider組換え系を採用し、シャトルプラスミドPK18mobsacBと統合相同アーム断片を組み立て、統合プラスミドを得る。
本発明の一つの実施の形態において、統合プラスミドを宿主菌株にトランスフェクトし、相同組換えの方式で宿主菌株のゲノムにBBD29_04920又はBBD29_04920C1560A遺伝子を導入する。
本発明の一つの実施の形態において、前記宿主菌株は、コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220である。
本発明の一つの実施の形態において、前記宿主菌株は、ATCC 13869である。
本発明の一つの実施の形態において、前記宿主菌株は、SEQ ID NO:2に示されるポリヌクレオチド配列を有する菌株である。
本発明の第五の態様によれば、L-グルタミン酸を生産する組換え菌株の構築方法をさらに提供する。
本発明によれば、前記構築方法は、
BBD29_04920遺伝子コード領域及びプロモーター領域配列、又はBBD29_04920C1560A遺伝子コード領域及びプロモーター領域配列を増幅し、過剰発現プラスミドベクターを構築し、前記ベクターを宿主菌株に導入し、前記菌株がBBD29_04920又はBBD29_04920C1560A遺伝子を過剰発現させることを実現するステップを含む。
本発明の一つの実施の形態において、前記遺伝子コード領域及びそのプロモーター領域配列を増幅するプライマーは、以下のとおりである、
P17:5’ GCTTGCATGCCTGCAGGTCGACTCTAGAGGATCCCCTCGTTATGTCATTGTGATGC 3’(SEQ ID NO:21)
P18:5’ ATCAGGCTGAAAATCTTCTCTCATCCGCCAAAACCTATCGACGCTTCCCCGCGC 3’(SEQ ID NO:22)。
本発明の一つの実施の形態において、前記PCR系は、10×Ex Taq Buffer 5μL、dNTP Mixture(各2.5mM)4μL、Mg2+(25mM)4μL、プライマー(10pM)各2 μL、Ex Taq(5 U/μL)0.25μL、総容積50μLであり、前記PCR増幅は、94℃で5分間の予備変性、94℃で30秒間の変性、52℃で30秒間のアニール、72℃で90秒間の伸長(30サイクル)、72℃で10分間の過剰伸長の方式で行われる。
本発明の一つの実施の形態において、NEBuider組換え系を採用し、シャトルプラスミドpXMJ19と自己プロモーターを持つBBD29_04920又はBBD29_04920C1560A断片を組み立て、過剰発現プラスミドを得る。
本発明の一つの実施の形態において、前記宿主菌株は、コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220である。
本発明の一つの実施の形態において、前記宿主菌株は、ATCC 13869である。
本発明の一つの実施の形態において、前記宿主菌株は、SEQ ID NO:2に示されるポリヌクレオチド配列を有する菌株である。
本発明で得た組換え菌株は、単独でL-グルタミン酸の発酵生産に応用されてもよく、L-グルタミン酸を生産する他の細菌と混合してL-グルタミン酸を発酵生産してもよい。
本発明の別の態様によれば、L-グルタミン酸の生産方法を提供し、該方法は、前記細菌を培養し、且つ培養物からL-グルタミン酸を得ることを含む。
当分野の既知の培養条件で適切な培地において細菌の培養を行うことができる。培地は、炭素源、窒素源、微量元素、及びその組み合わせを含んでもよい。培養において、培養物のpHを調整してもよい。また、培養の際に、気泡の発生を防止することを含んでもよく、例えば消泡剤を用いて気泡の発生を防止する。また、培養の際に、培養物にガスを注入することを含んでもよい。ガスは、培養物の好気条件を維持できる任意のガスを含んでもよい。培養において、培養物の温度は、20~45℃であってもよい。生成されたL-グルタミン酸を培養物から回収し、即ち硫酸又は塩酸などで培養物を処理し、そして例えばアニオン交換クロマトグラフィー、濃縮、晶析と等電点沈殿の方法を組み合わせて行ってもよい。
本発明は、タンパク質をさらに提供し、名称は、タンパク質BBD29_04920N520Kであり、前記タンパク質は、
A1)アミノ酸配列がSEQ ID No.4であるタンパク質と、
A2)SEQ ID No.4に示されるアミノ酸配列を、アミノ酸残基の置換及び/又は欠失及び/又は添加を経て得られた、A1)に示されるタンパク質と80%以上の同一性を有し且つ同じ機能を有するタンパク質と、
A3)A1)又はA2)のN端及び/又はC端にタグを連結して得られた、同じ機能を有する融合タンパク質とのうちのいずれか一つであってもよい。
本発明は、核酸分子をさらに提供し、名称は、BBD29_04920C1560Aであり、前記核酸分子BBD29_04920C1560Aは、
B1)前記タンパク質BBD29_04920N520Kをコードする核酸分子と、
B2)コード配列がSEQ ID No.2に示されるDNA分子と、
B3)ヌクレオチド配列がSEQ ID No.2に示されるDNA分子とのうちのいずれか一つであってもよい。
SEQ ID No.2に示されるDNA分子は、本発明に記載のBBD29_04920C1560A遺伝子である。
SEQ ID No.2に示されるDNA分子(BBD29_04920C1560A遺伝子)は、SEQ ID No.4に示されるタンパク質BBD29_04920N520Kをコードする。
前記タンパク質BBD29_04920N520Kアミノ酸配列(SEQ ID No.4)は、SEQ ID No.3における520番目のアスパラギン(N)をリジン(K)に変化させたものである。
本発明は、生物材料をさらに提供し、前記生物材料は、
C1)前記核酸分子BBD29_04920C1560Aを含む発見カセットと、
C2)前記核酸分子BBD29_04920C1560Aを含む組換えベクター、又はC1)に記載の発見カセットを含む組換えベクターと、
C3)前記核酸分子BBD29_04920C1560Aを含む組換え微生物、又はC1)に記載の発見カセットを含む組換え微生物、又はC2)前記組換えベクターを含む組換え微生物とのうちのいずれか一つであってもよい。
本発明は、
F1)D1)~D8)のうちのいずれか一つの微生物のL-グルタミン酸の生産量の制御における応用と、
F2)D1)~D8)のうちのいずれか一つのL-グルタミン酸生産の遺伝子工学菌の構築における応用と、
F3)D1)~D8)のうちのいずれか一つのL-グルタミン酸の製造における応用とのうちのいずれか一つにおけるD1)~D8)のうちのいずれか一つの応用をさらに提供し、
ここで、前記D1)~D8)は、
D1)前記タンパク質BBD29_04920N520K
D2)前記核酸分子BBD29_04920C1560A
D3)前記生物材料、
D4)ヌクレオチド配列がSEQ ID No.1であるDNA分子、
D5)SEQ ID No.1に示されるヌクレオチド配列を、修飾及び/又は一つ又は複数のヌクレオチドの置換及び/又は欠失及び/又は添加を経て得られた、SEQ ID No.1に示されるDNA分子と90%以上の同一性を有し、且つ同じ機能を有するDNA分子、
D6)D4)又はD5)に記載のDNA分子を含む発見カセット、
D7)D4)又はD5)に記載のDNA分子を含む組換えベクター、又はD6)に記載の発見カセットを含む組換えベクター、
D8)D4)又はD5)に記載のDNA分子を含む組換え微生物、又はD6)に記載の発見カセットを含む組換え微生物、又はD7)に記載の組換えベクターを含む組換え微生物である。
SEQ ID No.1に示されるDNA分子は、本発明に記載のBBD29_04920遺伝子である。
SEQ ID No.1に示されるDNA分子(BBD29_04920遺伝子)は、SEQ ID No.3に示されるタンパク質をコードする。
本明細書において、同一性とは、アミノ酸配列又はヌクレオチド配列の同一性を指す。国際インターネット上の相同性検索サイト、例えばNCBIホームページサイトのBLASTページを用いて、アミノ酸配列の同一性を測定することができる。例えば、拡張BLAST2.1では、blastpをプログラムとして使用し、Expect値を10に設定し、すべてのFilterをOFFに設定し、BLOSUM62をMatrixとして使用し、Gap existence cost、Per residue gap costとLambda ratioをそれぞれ11、1と0.85(デフォルト値)に設定して1組のアミノ酸配列の同一性を検索して計算することにより、同一性の値(%)を得ることができる。
本明細書において、前記80%以上の同一性は、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の同一性であってもよい。
本明細書において、前記90%以上の同一性は、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%の同一性であってもよい。
本明細書に記載の微生物のL-グルタミン酸の生産量の制御は、微生物におけるL-グルタミン酸の蓄積量(即ちL-グルタミン酸の生物合成を促進又は抑制する)を向上又は低下させることであってもよい。
本発明は、微生物におけるL-グルタミン酸の生産量を向上させる方法をさらに提供し、前記方法は、
E1)目的微生物における前記核酸分子BBD29_04920C1560Aの発見量又は含有量を向上させ、L-グルタミン酸の生産量が前記目的微生物よりも高い微生物を得ることと、
E2)目的微生物におけるD4)又はD5)に記載のDNA分子の発見量又は含有量を向上させ、L-グルタミン酸の生産量が前記目的微生物よりも高い微生物を得ることと、
E3)前記目的微生物におけるヌクレオチド配列がSEQ ID No.1であるDNA分子を変異させ、L-グルタミン酸の生産量が前記目的微生物よりも高い微生物を得ることとのうちのいずれか一つを含む。
上記方法において、前記変異は、点変異(point mutation)、即ち単一ヌクレオチドの変異であってもよい。
上記方法において、前記点変異は、SEQ ID No.1に示されるDNA分子をコードするアミノ酸配列の520番目のアスパラギン残基を別のアミノ酸残基に変異させるものであってもよい。
上記方法において、前記点変異は、SEQ ID No.1に示されるDNA分子をコードするアミノ酸配列の520番目のアスパラギンをリジンに変異させ、アミノ酸配列がSEQ ID No.4である変異タンパク質BBD29_04920N520Kを得るものであってもよい。
前記変異とは、固定点変異により遺伝子におけるいずれか一つ又は複数の塩基を変化させることにより、対応するタンパク質アミノ酸組が変化し、新たなタンパク質を生産し又は元のタンパク質に新たな機能を発生させ、即ち遺伝子固定点変異を指す。遺伝子の固定点変異技術、例えばオリゴヌクレオチドプライマーを介した固定点変異、PCRを介した固定点変異又はカセット変異などは、当業者には周知である。
本明細書に記載の点変異は、一塩基置換、一塩基挿入または一塩基欠失であってもよく、具体的には、一塩基置換であってもよい。前記一塩基置換は、対立遺伝子置換であってもよい。
前記点変異は、BBD29_04920遺伝子(SEQ ID No.1)の1560番目のシトシン(C)の核酸改造であってもよい。
具体的には、前記点変異は、BBD29_04920遺伝子(SEQ ID No.1)の1560番目のシトシン(G)をアデニン(A)に変化させ、SEQ ID No.2に示されるDNA分子を得るものであってもよい。
本明細書において、前記組換えベクターは、具体的に組換えベクターpK18-BBD29_04920C1560A、PK18mobsacB-BBD29_04920、PK18mobsacB-BBD29_04920C1560A、pXMJ19-BBD29_04920又はpXMJ19-BBD29_04920C1560Aであってもよい。
前記組換えベクターpK18-BBD29_04920C1560Aは、SEQ ID No.2に示される変異の遺伝子BBD29_04920C1560Aの846~1788番目に示されるDNA分子を含む。
前記組換えベクターPK18mobsacB-BBD29_04920は、外来遺伝子BBD29_04920を宿主染色体に統合し、菌生産中に野生型BBD29_04920遺伝子を過剰発現させるために用いられる。
前記組換えベクターPK18mobsacB-BBD29_04920C1560Aは、外来遺伝子BBD29_04920C1560Aを宿主染色体に統合し、菌生産中に変異型遺伝子BBD29_04920C1560Aを過剰発現させるために用いられる。
前記組換えベクターpXMJ19-BBD29_04920は、プラスミドを介して外来遺伝子BBD29_04920を染色体外に発見させ、さらに菌生産中に野生型BBD29_04920遺伝子を過剰発現させるために用いられる。
前記組換えベクターpXMJ19-BBD29_04920C1560Aは、プラスミドを介して外来遺伝子BBD29_04920C1560Aを染色体外に発見させ、さらに菌生産中に変異型遺伝子BBD29_04920C1560Aを過剰発現させるために用いられる。
前記組換えベクターpK18-BBD29_04920C1560A、PK18mobsacB-BBD29_04920、PK18mobsacB-BBD29_04920C1560A、pXMJ19-BBD29_04920とpXMJ19-BBD29_04920C1560Aは、いずれも本発明の保護範囲内にある。
本明細書において、前記組換え微生物は、具体的に組換え菌YPG-001、YPG-002、YPG-003、YPG-004又はYPG-005であってもよい。
前記組換え菌YPG-001は、前記組換えベクターpK18-BBD29_04920C1560Aをコリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)CGMCC No.21220に形質転換して得られた組換え菌であり、前記組換え菌YPG-001は、SEQ ID No.2に示される変異の遺伝子BBD29_04920C1560Aを含む。
前記組換え菌YPG-002は、2コピーのSEQ ID No.1に示されるBBD29_04920遺伝子を含み、2コピーBBD29_04920遺伝子を含む組換え菌は、BBD29_04920遺伝子の発見量を顕著かつ安定的に増加させることができる。組換え菌YPG-002は、ゲノム上の野生型BBD29_04920遺伝子を過剰発現させる工学的菌である。
前記組換え菌YPG-003は、SEQ ID No.2に示される変異BBD29_04920C1560A遺伝子を含み、組換え菌YPG-003は、ゲノム上の変異型BBD29_04920C1560A遺伝子を過剰発現させる工学的菌である。
組換え菌YPG-004は、2コピーSEQ ID No.1に示されるBBD29_04920遺伝子を含み、組換え菌YPG-004は、プラスミド上の野生型BBD29_04920遺伝子を過剰発現させる工学的菌であり、即ちプラスミドpXMJ19-BBD29_04920が染色体外に過剰発現を行う。
組換え菌YPG-005は、SEQ ID No.2に示される変異BBD29_04920C1560A遺伝子を含み、組換え菌YPG-005は、プラスミド上の変異型BBD29_04920C1560A遺伝子を過剰発現させる工学的菌であり、即ちプラスミドpXMJ19-BBD29_04920C1560Aが染色体外に過剰発現を行う。
前記組換え菌YPG-001、YPG-002、YPG-003、YPG-004又はYPG-005は、いずれも本発明の保護範囲内にある。
本発明は、前記組換え微生物を構築する方法をさらに提供し、前記方法は、
F1)前記核酸分子BBD29_04920C1560Aを目的微生物に導入し、前記組換え微生物を得ることと、
F2)SEQ ID No.1に示されるDNA分子を目的微生物に導入し、前記組換え微生物を得ることと、
F3)遺伝子編集手段(例えば一塩基の遺伝子編集)を用いてSEQ ID No.1に示されるDNA分子を編集し、目的微生物にSEQ ID No.2に示されるDNA分子を含ませることとのうちの少なくともいずれか一つを含む。
前記導入は、化学形質転換法又は電気ショック形質転換法などの既知の形質転換方法により本発明DNA分子を担持したベクターを宿主菌に形質転換することであってもよい。導入されたDNA分子は、シングルコピーであってもよくマルチコピーであってもよい。前記導入は、外来遺伝子を宿主染色体に統合してもよく、プラスミドが染色体外に発見してもよい。
本発明は、L-グルタミン酸の製造方法をさらに提供し、前記方法は、本明細書におけるいずれか一つの前記組換え微生物を用いてL-グルタミン酸を生産することを含む。
上記方法において、前記方法は、発酵法によるL-グルタミン酸の製造であってもよく、前記組換え微生物は、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)であってもよく、具体的にコリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)及びその変異体であってもよい。
本発明において、
SEQ ID NO:1:BBD29_04920野生型コード領域配列
ATGACTACATCTGACCCAAATTCGAAACCGATAGTGGAGGATGCTCAGCCAGAGCAGATCACCGCAACCGAAGAACTGGCGGGTTTGCTTGAGAATCCAACTAACCTGGAAGGGAAACTGGCCGACGCCGAAGAGGAAATTATCCTCGAAGGCGAAGACGCCCAGGCCTCACTTAACTGGTCAGTCATCGTTCCAGCCCTAGTCATTGTCCTAGCGACAGTGGTGTGGGGTATCGGATTCAAAGATAGCTTTACCAACTTTGCTAGTTCTGCGTTGTCAGCAGTAGTTGACAATCTCGGCTGGGCCTTCATTTTGTTTGGCACAGTCTTTGTATTTTTTATCGTTGTTATCGCCGCTAGTAAATTCGGCACGATTCGCTTAGGCCGCATTGATGAAGCACCAGAGTTTCGCACGGTGTCATGGATTTCCATGATGTTTGCTGCAGGTATGGGTATTGGTTTGATGTTCTACGGAACCACAGAACCTTTAACCTTCTACCGCAATGGTGTACCTGGATATGATGAACACAATGTTGGCGTTGCTATGTCCACGACAATGTTCCACTGGACCTTGCATCCATGGGCTATCTACGCAATTGTGGGCCTAGCCATTGCCTATTCGACCTTCCGAGTGGGCCGTAAACAGCTTCTAAGCTCTGCATTCGTGCCACTCATTGGTGAAAAAGGTGCAGAAGGATGGTTGGGCAAGCTCATCGACATCCTGGCGATTATCGCCACAGTATTCGGCACCGCATGTTCCCTTGGCCTGGGTGCGCTGCAGATCGGTGCAGGACTTTCCGCAGCCAACATCATTGAAAATCCGAGTGACTGGACTGTCATTGGTATTGTTTCTGTCTTGACCTTGGCATTTATCTTCTCTGCTATTTCTGGTGTGGGCAAGGGAATCCAGTACCTCTCCAACGCCAACATGGTTCTGGCAGCTCTGCTCGCGATTTTCGTGTTCGTTGTCGGACCAACCGTGTCGATTTTGAACCTGCTGCCAGGTTCTATTGGCAACTACCTGTCCAACTTCTTCCAAATGGCAGGCCGCACTGCCATGAGTGCCGACGGCACAGCAGGTGAGTGGCTAGGTAGCTGGACCATCTTCTACTGGGCATGGTGGATCTCTTGGTCACCATTCGTAGGAATGTTCTTGGCACGTATTTCCCGTGGCCGCTCCATCCGTGAGTTCATCCTGGGCGTGTTGCTCGTCCCAGCAGGTGTGTCCACCGTATGGTTCTCCATTTTTGGTGGCACTGCGATTGTCTTCGAACAAAATGGGGAATCCATTTGGGGTGATGGTGCAGCAGAAGAGCAGCTCTTTGGATTGCTTCATGCACTTCCAGGTGGGCAAATAATGGGCATCATCGCCATGATTTTGCTGGGTACTTTCTTCATTACCTCTGCAGACTCTGCTTCCACCGTCATGGGCACCATGAGTCAGCACGGCCAGCTGGAAGCCAACAAGTGGGTGACAGCTGCCTGGGGTGTTGCTACCGCAGCTATTGGACTAACGCTATTGCTTTCTGGTGGTGACAATGCCTTGAACAACTTGCAAAACGTCACCATCGTGGCTGCAACACCATTCCTGTTTGTGGTTATTGGATTGATGTTTGCGTTAGTCAAGGACTTAAGCAATGATGTGATCTACCTCGAGTACCGTGAGCAGCAACGCTTCAACGCGCGCCTTGCCCGTGAACGTCGTGTTCACAATGAACACCGCAAGCGTGAACTGGCTGCAAAGCGACGCAGGGAGCGTAAGGCGAGTGGCGCGGGGAAGCGTCGATAG

SEQ ID NO:2:BBD29_04920C1560Aコード領域配列
ATGACTACATCTGACCCAAATTCGAAACCGATAGTGGAGGATGCTCAGCCAGAGCAGATCACCGCAACCGAAGAACTGGCGGGTTTGCTTGAGAATCCAACTAACCTGGAAGGGAAACTGGCCGACGCCGAAGAGGAAATTATCCTCGAAGGCGAAGACGCCCAGGCCTCACTTAACTGGTCAGTCATCGTTCCAGCCCTAGTCATTGTCCTAGCGACAGTGGTGTGGGGTATCGGATTCAAAGATAGCTTTACCAACTTTGCTAGTTCTGCGTTGTCAGCAGTAGTTGACAATCTCGGCTGGGCCTTCATTTTGTTTGGCACAGTCTTTGTATTTTTTATCGTTGTTATCGCCGCTAGTAAATTCGGCACGATTCGCTTAGGCCGCATTGATGAAGCACCAGAGTTTCGCACGGTGTCATGGATTTCCATGATGTTTGCTGCAGGTATGGGTATTGGTTTGATGTTCTACGGAACCACAGAACCTTTAACCTTCTACCGCAATGGTGTACCTGGATATGATGAACACAATGTTGGCGTTGCTATGTCCACGACAATGTTCCACTGGACCTTGCATCCATGGGCTATCTACGCAATTGTGGGCCTAGCCATTGCCTATTCGACCTTCCGAGTGGGCCGTAAACAGCTTCTAAGCTCTGCATTCGTGCCACTCATTGGTGAAAAAGGTGCAGAAGGATGGTTGGGCAAGCTCATCGACATCCTGGCGATTATCGCCACAGTATTCGGCACCGCATGTTCCCTTGGCCTGGGTGCGCTGCAGATCGGTGCAGGACTTTCCGCAGCCAACATCATTGAAAATCCGAGTGACTGGACTGTCATTGGTATTGTTTCTGTCTTGACCTTGGCATTTATCTTCTCTGCTATTTCTGGTGTGGGCAAGGGAATCCAGTACCTCTCCAACGCCAACATGGTTCTGGCAGCTCTGCTCGCGATTTTCGTGTTCGTTGTCGGACCAACCGTGTCGATTTTGAACCTGCTGCCAGGTTCTATTGGCAACTACCTGTCCAACTTCTTCCAAATGGCAGGCCGCACTGCCATGAGTGCCGACGGCACAGCAGGTGAGTGGCTAGGTAGCTGGACCATCTTCTACTGGGCATGGTGGATCTCTTGGTCACCATTCGTAGGAATGTTCTTGGCACGTATTTCCCGTGGCCGCTCCATCCGTGAGTTCATCCTGGGCGTGTTGCTCGTCCCAGCAGGTGTGTCCACCGTATGGTTCTCCATTTTTGGTGGCACTGCGATTGTCTTCGAACAAAATGGGGAATCCATTTGGGGTGATGGTGCAGCAGAAGAGCAGCTCTTTGGATTGCTTCATGCACTTCCAGGTGGGCAAATAATGGGCATCATCGCCATGATTTTGCTGGGTACTTTCTTCATTACCTCTGCAGACTCTGCTTCCACCGTCATGGGCACCATGAGTCAGCACGGCCAGCTGGAAGCCAACAAGTGGGTGACAGCTGCCTGGGGTGTTGCTACCGCAGCTATTGGACTAACGCTATTGCTTTCTGGTGGTGACAATGCCTTGAACAACTTGCAAAAAGTCACCATCGTGGCTGCAACACCATTCCTGTTTGTGGTTATTGGATTGATGTTTGCGTTAGTCAAGGACTTAAGCAATGATGTGATCTACCTCGAGTACCGTGAGCAGCAACGCTTCAACGCGCGCCTTGCCCGTGAACGTCGTGTTCACAATGAACACCGCAAGCGTGAACTGGCTGCAAAGCGACGCAGGGAGCGTAAGGCGAGTGGC GCGGGGAAGCGTCGATAG

SEQ ID NO:3:BBD29_04920野生型コードされたタンパクアミノ酸配列
MTTSDPNSKP IVEDAQPEQI TATEELAGLL ENPTNLEGKL ADAEEEIILE GEDAQASLNW SVIVPALVIV LATVVWGIGF KDSFTNFASS ALSAVVDNLG WAFILFGTVF VFFIVVIAAS KFGTIRLGRI DEAPEFRTVS WISMMFAAGM GIGLMFYGTT EPLTFYRNGV PGYDEHNVGV AMSTTMFHWT LHPWAIYAIV GLAIAYSTFR VGRKQLLSSA FVPLIGEKGA EGWLGKLIDI LAIIATVFGT ACSLGLGALQ IGAGLSAANI IENPSDWTVI GIVSVLTLAF IFSAISGVGK GIQYLSNANM VLAALLAIFV FVVGPTVSIL NLLPGSIGNY LSNFFQMAGR TAMSADGTAG EWLGSWTIFY WAWWISWSPF VGMFLARISR GRSIREFILG VLLVPAGVST VWFSIFGGTA IVFEQNGESI WGDGAAEEQL FGLLHALPGG QIMGIIAMIL LGTFFITSAD SASTVMGTMS QHGQLEANKW VTAAWGVATA AIGLTLLLSG GDNALNNLQN VTIVAATPFL FVVIGLMFAL VKDLSNDVIY LEYREQQRFN ARLARERRVH NEHRKRELAA KRRRERKASG AGKRR

SEQ ID NO:4:BBD29_04920N520Kコードされたタンパクアミノ酸配列
MTTSDPNSKP IVEDAQPEQI TATEELAGLL ENPTNLEGKL ADAEEEIILE GEDAQASLNW SVIVPALVIV LATVVWGIGF KDSFTNFASS ALSAVVDNLG WAFILFGTVF VFFIVVIAAS KFGTIRLGRI DEAPEFRTVS WISMMFAAGM GIGLMFYGTT EPLTFYRNGV PGYDEHNVGV AMSTTMFHWT LHPWAIYAIV GLAIAYSTFR VGRKQLLSSA FVPLIGEKGA EGWLGKLIDI LAIIATVFGT ACSLGLGALQ IGAGLSAANI IENPSDWTVI GIVSVLTLAF IFSAISGVGK GIQYLSNANM VLAALLAIFV FVVGPTVSIL NLLPGSIGNY LSNFFQMAGR TAMSADGTAG EWLGSWTIFY WAWWISWSPF VGMFLARISR GRSIREFILG VLLVPAGVST VWFSIFGGTA IVFEQNGESI WGDGAAEEQL FGLLHALPGG QIMGIIAMIL LGTFFITSAD SASTVMGTMS QHGQLEANKW VTAAWGVATA AIGLTLLLSG GDNALNNLQK VTIVAATPFL FVVIGLMFAL VKDLSNDVIY LEYREQQRFN ARLARERRVH NEHRKRELAA KRRRERKASG AGKRR
保存情報:菌種名:コリネバクテリウム・グルタミクム、ラテン名:Corynebacterium glutamicum、菌株番号:YPGLU001、保存機構:中国微生物菌種保存管理委員会普通微生物センター、保存機構略称:CGMCC、住所:北京市朝陽区北辰西路1号院3号、保存日:2020年11月23日、保存センター登録簿番号:CGMCC No.21220。
以下では、具体的な実施例を結び付けながら本発明の技術案についてさらに詳細に説明する。理解すべきこととして、以下の実施例は、例示的に本発明を説明、解釈するものであり、本発明の保護範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。本発明の上記内容に基づいて実現された技術は、いずれも本発明が保護を意図する範囲内に含まれる。別段の説明がない限り、以下の実施例で使用される原料と試薬は、いずれも市販品であり、又は既知の方法で製造することができ、行われた操作は、すべて当分野に知られており、又は市販品のユーザーマニュアルに準拠して行われたものである。
以下の実施例において前記菌株を培養するために使用される基礎培地の組成が同じであり、この上に培地組成に必要のある該当するショ糖、カナマイシン又はクロラムフェニコールなどを添加し、基礎培地における成分組成を次に示し、以下の成分を水に溶かして基礎培地を得る、
Figure 2024505626000001
下記実施例におけるコリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)YPGLU001 CGMCC No.21220は、2020年11月23日に中国微生物菌種保存管理委員会普通微生物センター(略称CGMCC、住所:北京市朝陽区北辰西路1号院3号、中国科学院微生物研究所)に保存されており、保存登録番号がCGMCC No.21220である。コリネバクテリウム・グルタミクムYPGLU001は、コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220とも呼ばれる。
実施例1 点変異BBD29_04920遺伝子コード領域を含む形質転換ベクターpK18-BBD29_04920C1560Aの構築
NCBIにより公表されたコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 13869ゲノム配列に基づいて、BBD29_04920遺伝子コード領域配列(SEQ ID NO:1:BBD29_04920)を増幅するプライマーを2組設計して合成し、アレル置換の方式で菌株コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220(シークエンスにより該菌株染色体上のBBD29_04920遺伝子コード領域とATCC 13869とが一致していることが確認された)に点変異を導入し、対応するコードされたタンパクのアミノ酸配列は、SEQ ID NO:3、BBD29_04920遺伝子のヌクレオチド配列の1560番目のシトシン(C)からアデニン(A)(SEQ ID NO:2:BBD29_04920C1560A)に変化したものであり、対応するコードされたタンパクのアミノ酸配列は、520番目のアスパラギン(N)からリジン(K)(SEQ ID NO:4:BBD29_04920N520K)に変化したものである。プライマーは、以下のように設計される(上海invitrogen公司により合成された)、
P1:5’ CAGTGCCAAGCTTGCATGCCTGCAGGTCGACTCTAG TGTTTCTGTC TTGACCTTGG (SEQ ID NO:5)
P2:5’ AGCCACGATG GTGACTTTTT GCAAGTTGTT 3’(SEQ ID NO:6)
P3:5’ AACAACTTGC AAAAAGTCAC CATCGTGGCT 3’(SEQ ID NO:7)
P4:5’ CAGCTATGACCATGATTACGAATTCGAGCTCGGTACCC ACAGATTGGG CAGGTGCC 3’(SEQ ID NO:8)
構築方法:コリネバクテリウム・グルタミクムATCC 13869をテンプレートとし、それぞれプライマーP1とP2、P3とP4で、PCR増幅を行った。
PCR系は、10×Ex Taq Buffer 5μL、dNTP Mixture(各2.5mM)4μL、Mg2+(25mM)4μL、プライマー(10pM)各2μL、Ex Taq(5U/μL)0.25μL、テンプレート1μL、残量が水であり、総容積が50μLである。
上記PCR増幅は、94℃で5分間の予備変性、94℃で30秒間の変性、52℃で30秒間のアニール、72℃で40秒間の伸長、30サイクル、72℃で10分間の過剰伸長の方式で行われ、大きさがそれぞれ766bpと778bpであり、BBD29_04920C1560A遺伝子コード領域を含むDNA断片(BBD29_04920 UpとBBD29_04920 Down)を2つ得た。
上記2つのDNA断片をアガロースゲル電気泳動により分離精製した後、上記2つのDNA断片をテンプレートとし、P1とP4をプライマーとし、オーバーラップPCRにより長さ1514bpの断片(即ちBBD29_04920C1560A-up-down)を増幅し、そのヌクレオチド配列は、SEQ ID No.2の846~1788番目である。
PCR系は、10×Ex Taq Buffer 5μL、dNTP Mixture(各2.5mM)4μL、Mg2+(25mM)4μL、プライマー(10pM)各2μL、Ex Taq(5U/μL)0.25μL、テンプレート1μL、残量が水であり、総容積が50μLである。
上記オーバーラップPCR増幅は、94℃で5分間の予備変性、94℃で30秒間の変性、52℃で30秒間のアニール、72℃で90秒間の伸長、30サイクル、72℃で10分間の過剰伸長の方式で行われた。
このDNA断片によってコリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220におけるBBD29_04920遺伝子コード領域の1560番目のシトシン(C)からアデニン(A)に変化し、最終的にコードされたタンパクの520番目のアミノ酸は、アスパラギン(N)からリジン(K)に変化した。
pK18mobsacBプラスミド(Addgene社から購入)をXba I酵素で切断した後、アガロースゲル電気泳動でBBD29_04920C1560Aと線形化したpK18mobsacBプラスミドを分離精製し、さらにNEBuider組換え系(NEB E5520S)で組み立て、ベクターpK18-BBD29_04920C1560Aを得、該プラスミドには、カナマイシン抵抗性マーカーが含まれる。そしてベクターpK18-BBD29_04920C1560Aをシーケンシング会社に送ってシーケンシング鑑定し、正しい点変異(C-A)を含むベクターpK18-BBD29_04920C1560Aを保存して予備した。
pK18-BBD29_04920C1560Aは、配列表におけるSEQ ID No.2の846~1488番目に示されるDNA断片BBD29_04920C1560A-up-downをpK18mobsacBベクターのXba I認識部位間に挿入した後、pK18mobsacBベクターの他の配列をそのまま維持し、得られた組換えベクターである。
実施例2 点変異BBD29_04920C1560Aを含む工学的菌株の構築
構築方法:アイソサイト置換プラスミドpK18-BBD29_04920C1560Aを電気転換によりコリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220に導入し、培養により生じた単一コロニーは、それぞれプライマーP1と汎用プライマーM13R(5’ CAG GAA ACA GCT ATG ACC 3’)により鑑定され、大きさ約1521 bpバンド(配列は、SEQ ID No.29に示される)を増幅できた菌株は、陽性菌株である。陽性菌株は、15%のショ糖を含む培地上で培養され、培養により生じた単一コロニーは、それぞれカナマイシンを含む培地とカナマイシンを含まない培地上で培養され、カナマイシンを含まない培地上で成長するが、カナマイシンを含む培地上で成長しない菌株は、さらに以下のプライマー(上海invitrogen公司により合成された)を採用してPCR鑑定され、
P5:5’ CTATTGCTTT CTGGTGGTG 3’(SEQ ID NO:9)
P6:5’ TCGCCTTACG CTCCCTGCGT 3’(SEQ ID NO:10)
上記PCR増幅産物(配列は、SEQ ID No.30に示される)は、高温変性、氷浴後にSSCP電気泳動(プラスミドpK18-BBD29_04920C1560Aの増幅断片を陽性対照とし、ATCC 13869の増幅断片を陰性対照とし、水を空白対照とする)を行い、断片構造が異なり、電気泳動位置が異なるため、断片の電気泳動位置が陰性対照断片の位置と一致せず且つ陽性対照断片の位置と一致する菌株を、アイソサイト置換に成功した菌株とする。アイソサイト置換に成功した菌株の目の断片を、さらにプライマーP5とP6でPCR増幅を行い、PMD19-Tベクターに連結してシークエンスを行い、配列比較により、塩基配列に変異が生じた配列検証菌株のアイソサイト置換に成功し、YPG-001と命名された。
組換え菌YPG-001は、アレル置換の方式でコリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)CGMCC No.21220のBBD29_04920遺伝子コード領域(SEQ ID No.1)に点変異C1560Aを導入し、該遺伝子の1560番目のCをAに変異させ、該遺伝子の他の配列をそのままし、得た点変異(C-A)を含む遺伝子工学菌YPG-001である。
コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC21220と、コリネバクテリウム・グルタミクムYPG-001との相違点は、コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC21220ゲノムにおけるSEQ ID No.1に示されるBBD29_04920遺伝子をSEQ ID No.2に示されるBBD29_04920C1560A遺伝子に置換したことである。SEQ ID No.1とSEQ ID No.2には、1560番目に位置するヌクレオチドの相違点が1つしか存在しない。
SSCP電気泳動PAGEの製造及び条件は、以下のとおりである、
Figure 2024505626000002
実施例3 ゲノムにおいてBBD29_04920又はBBD29_04920C1560A遺伝子を過剰発現させる工学的菌株の構築
NCBIにより公表されたコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 13869ゲノム配列に基づいて、上下流相同アーム断片及びBBD29_04920遺伝子コード領域及びプロモーター領域配列を増幅するプライマーを3組設計して合成し、相同組換えの方式で菌株コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220にBBD29_04920又はBBD29_04920C1560A遺伝子を導入した。
プライマーは、以下のように設計される(上海invitrogen公司により合成された)、
P7:5’ CAGTGCCAAGCTTGCATGCCTGCAGGTCGACTCTAG GACCCGCTTG CCATACGAAG 3’(SEQ ID NO:11)
P8:5’ GCATCACAAT GACATAACGA ATCTACTCAT CTGAAGAATC 3’(SEQ ID NO:12)
P9:5’ GATTCTTCAG ATGAGTAGAT TCGT TATGTCATTG TGATGC 3’(SEQ ID NO:13)
P10:5’ CAAACCAGAG TGCCCACGAA CTATCGACGC TTCCCCGCGC 3’(SEQ ID NO:14)
P11:5’ GCGCGGGGAA GCGTCGATAG TTCGTGGGCA CTCTGGTTTG 3’(SEQ ID NO:15)
P12:5’ CAGCTATGACCATGATTACGAATTCGAGCTCGGTACCC CATAAGAAAC AACCACTTCC 3’(SEQ ID NO:16)
構築方法:それぞれコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 13869又はYPG-001をテンプレートとし、それぞれプライマーP7/P8、P9/P10、P11/P12で、PCR増幅を行い、上流相同アーム断片約806 bp(配列は、SEQ ID No.31に示される)、BBD29_04920又はBBD29_04920C1560A遺伝子コード領域及びプロモーター領域断片約1987 bp(配列は、SEQ ID No.32又はSEQ ID No.33に示される)及び下流相同アーム断片約788 bp(配列は、SEQ ID No.34に示される)を得た。さらにP7/P12をプライマーとし、以上の増幅した3つの断片をテンプレートとして混合して増幅し、統合相同アーム断片上流-BBD29_04920-下流(配列は、SEQ ID No.35に示される)又は統合相同アーム断片上流-BBD29_04920C1560A-下流(配列は、SEQ ID No.36に示される)を得た。PCR反応終了後、増幅産物を電気泳動により回収し、カラム型DNAゲル回収キット(TIANGEN)を用いて必要な約3501bpのDNA断片を回収し、NEBuider組換え系を採用してXba I酵素切断により回収されたシャトルプラスミドPK18mobsacBと連結し、統合プラスミドPK18mobsacB-BBD29_04920又はPK18mobsacB-BBD29_04920C1560Aを得、プラスミドには、カナマイシン抵抗性マーカーが含まれ、カナマイシンスクリーニングによりプラスミドがゲノムに統合された組換え子を得ることができる。
PK18mobsacB-BBD29_04920は、統合相同アーム断片上流-BBD29_04920-下流をシャトルプラスミドpk18mobsacBのXba I酵素切断点に挿入して得られた組換えベクターである。
PK18mobsacB-BBD29_04920C1560Aは、統合相同アーム断片上流-BBD29_04920C1560A-下流をシャトルプラスミドpk18mobsacBのXba I酵素切断点に挿入して得られた組換えベクターである。
PCR系は、10×Ex Taq Buffer 5μL、dNTP Mixture(各2.5mM)4μL、Mg2+(25mM)4μL、プライマー(10pM)各2μL、Ex Taq(5U/μL)0.25μL、テンプレートが1μLであり、残量が水であり、総容積が50μLである。
前記PCR増幅は、94℃で5分間の予備変性、94℃で30秒間の変性、52℃で30秒間のアニール、72℃で120秒間の伸長(30サイクル)、72℃で10分間の過剰伸長の方式で行われた。
2つの統合プラスミドをそれぞれ電気転換により菌株コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220に導入し、培養により生じた単一コロニーは、P13/P14プライマーでPCR鑑定され、PCRが増幅できた大きさ約1674bp(配列は、SEQ ID No.37に示される)の断片を含むのは、陽性菌株であり、断片を増幅できなかったのは、原菌である。陽性菌株は、15%のショ糖スクリーニングを経てた後に、それぞれカナマイシンを含む培地とカナマイシンを含まない培地上で培養され、カナマイシンを含まない培地上で成長するが、カナマイシンを含む培地上で成長しない菌株は、さらにP15/P16プライマーを採用してPCR鑑定され、増幅できた大きさ約1943bp(配列は、SEQ ID No.38に示される)の菌は、BBD29_04920又はBBD29_04920C1560A遺伝子をコリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220ゲノムに統合した菌株であり、YPG-002(変異点を含まない)とYPG-003(変異点を含む)と命名された。
P13:5’ GTCCAAGGTG ACGGCCGCAC 3’(SEQ ID NO:17)
P14:5’ CTTTTTCACC AATGAGTGGC 3’(SEQ ID NO:18)
P15:5’ CCGTAAACAG CTTCTAAGCT 3’(SEQ ID NO:19)
P16:5’ ATATTCGGCC CAGCAGCAGC 3’(SEQ ID NO:20)
組換え菌YPG-002は、統合相同アーム断片上流-BBD29_04920-下流を菌株コリネバクテリウム・グルタミクムYPGLU001ゲノムに統合して得られた2コピーのSEQ ID No.1に示されるBBD29_04920遺伝子を含む組換え菌であり、2コピーBBD29_04920遺伝子を含む組換え菌は、BBD29_04920の発見量を顕著かつ安定的に増加させることができる。
組換え菌YPG-003は、統合相同アーム断片上流-BBD29_04920C1560A-下流を菌株コリネバクテリウム・グルタミクムYPGLU001ゲノムに統合して得られたSEQ ID No.2に示されるBBD29_04920C1560A変異遺伝子を含む組換え菌である。
実施例4 プラスミドにおいてBBD29_04920又はBBD29_04920C1560A遺伝子を過剰発現させる工学的菌株の構築
NCBIにより公表されたコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 13869ゲノム配列に基づいて、BBD29_04920遺伝子コード領域及びプロモーター領域配列を増幅するプライマーを1組設計して合成し、プライマーは、以下のように設計される(上海invitrogen公司により合成された)、
P17:5’ GCTTGCATGCCTGCAGGTCGACTCTAGAGGATCCCCTCGTTATGTCATTGTGATGC 3’(SEQ ID NO:21)
P18:5’ ATCAGGCTGAAAATCTTCTCTCATCCGCCAAAACCTATCGACGCTTCCCCGCGC 3’(SEQ ID NO:22)
構築方法:それぞれYPG-002又はYPG-001をテンプレートとし、プライマーP17/P18でPCR増幅を行い、BBD29_04920又はBBD29_04920C1560A遺伝子及びそのプロモーターを含むDNA断片2017 bp(配列は、SEQ ID No.39又はSEQ ID No.40に示される)を得、増幅産物を電気泳動により回収し、カラム型DNAゲル回収キットを用いて必要な1947 bpのDNA断片を回収し、NEBuider組換え系を採用してEcoR I酵素切断により回収されたシャトルプラスミドpXMJ19と連結し、過剰発現プラスミドpXMJ19-BBD29_04920又はpXMJ19-BBD29_04920C1560Aを得た。プラスミドには、クロラムフェニコール耐性マーカーが含まれ、クロラムフェニコールスクリーニングにより得られたプラスミドを菌株に形質転換することができる。
PCR系は、10×Ex Taq Buffer 5μL、dNTP Mixture(各2.5mM)4μL、Mg2+(25mM)4μL、プライマー(10pM)各2μL、ExTaq(5U/μL)0.25μL、テンプレートが1μLであり、残量が水であり、総容積が50μLである。
前記PCR増幅は、94℃で5分間の予備変性、94℃で30秒間の変性、52℃で30秒間のアニール、72℃で90秒間の伸長(30サイクル)、72℃で10分間の過剰伸長の方式で行われた。
過剰発現プラスミドpXMJ19-BBD29_04920は、BBD29_04920遺伝子及びそのプロモーターを含むDNA断片(配列は、SEQ ID No.39に示される)をシャトルプラスミドpXMJ19のEcoR I酵素切断点に挿入して得られた組換えベクターである。
過剰発現プラスミドpXMJ19-BBD29_04920C1560Aは、BBD29_04920C1560A遺伝子及びそのプロモーターを含むDNA断片(配列は、SEQ ID No.40に示される)をシャトルプラスミドpXMJ19のEcoR I酵素切断点に挿入して得られた組換えベクターである。
2つのプラスミドをそれぞれ電気転換により菌株コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220に導入し、培養により生じた単一コロニーは、M13R(-48)(5’ AGCGGATAAC AATTTCACAC AGGA 3’)とP18プライマーでPCR鑑定され、PCR増幅できた大きさ約2056 bpの断片(点変異を含まない配列は、SEQ ID No.41に示され、点変異を含む配列の1794番目は、Aであり、その他は、SEQ ID No.41に示される)を含むのは、転入菌株であり、YPG-004(点変異を含まない)とYPG-005(点変異を含む)と命名された。
組換え菌YPG-004は、2コピーSEQ ID No.1に示されるBBD29_04920遺伝子を含み、組換え菌YPG-004は、プラスミド上の野生型BBD29_04920遺伝子を過剰発現させる工学的菌であり、即ちプラスミドpXMJ19-BBD29_04920が染色体外に過剰発現を行う。
組換え菌YPG-005は、SEQ ID No.2に示される変異BBD29_04920C1560A遺伝子を含み、組換え菌YPG-05は、プラスミド上の変異型BBD29_04920C1560A遺伝子を過剰発現させる工学的菌であり、即ちプラスミドpXMJ19-BBD29_04920C1560Aが染色体外に過剰発現を行う。
実施例5 ゲノムにおいてBBD29_04920遺伝子を欠失させた工学的菌株の構築
NCBIにより公表されたコリネバクテリウム・グルタミクムATCC 13869のゲノム配列に基づいて、BBD29_04920遺伝子コード領域両端の断片を増幅するプライマーを2組合成し、上下流相同アーム断片とする。プライマーは、以下のように設計される(上海英俊公司により合成された)、
P19:5’ CAGTGCCAAGCTTGCATGCCTGCAGGTCGACTCTAGTAAGGGGCAG TTGGTCTCG 3’(SEQ ID NO:23)
P20:5’ GTATCAGGGGTTAAAAATTGCTTAATTTTCC CTGGCAGAA 3’(SEQ ID NO:24)
P21:5’ TTCTGCCAGGGAAAATTAAGCAATTTTTAACCCCTGATAC 3’(SEQ ID NO:25)
P22:5’ CAGCTATGACCATGATTACGAATTCGAGCTCGGTACCCATATCGCGCG ACATTGCGCG 3’(SEQ ID NO:26)
構築方法:コリネバクテリウム・グルタミクムATCC 13869をテンプレートとし、それぞれプライマーP19/P20とP21/P22でPCR増幅を行い、上流相同アーム断片733 bp(配列は、SEQ ID No.42に示される)及び下流相同アーム断片814 bp(配列は、SEQ ID No.43に示される)を得た。さらにプライマーP19/P22でPCRをオーバーラップして相同アーム断片1507bp(配列は、SEQ ID No.44に示される)全体を得た。PCR反応終了後、増幅産物を電気泳動により回収し、カラム型DNAゲル回収キットを用いて必要な1507bpのDNA断片を回収し、NEBuider組換え系によってXba I酵素切断により回収されたシャトルプラスミドpk18mobsacBプラスミドと連結し、ノックアウトプラスミドを得た。該プラスミドには、カナマイシン抵抗性マーカーが含まれる。
ノックアウトプラスミドを電気転換により菌株コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220に導入し、培養により生じた単一コロニーは、それぞれ以下のプライマー(上海英俊公司により合成された)を採用してPCR鑑定された、
P23:5’ TAAGGGGCAG TTGGTCTCG 3’(SEQ ID NO:27)
P24:5’ ATATCGCGCG ACATTGCGCG 3’(SEQ ID NO:28)
上記PCR増幅できた大きさ1433bp(配列は、SEQ ID No.45に示される)及び3380bp(配列は、SEQ ID No.46に示される)バンドの菌株は、陽性菌株であり、3380bpバンドのみ増幅できた菌株は、原菌である。陽性菌株は、15%のショ糖培地上でスクリーニングされた後に、それぞれカナマイシンを含む培地とカナマイシンを含まない培地上で培養され、カナマイシンを含まない培地上で成長するが、カナマイシンを含む培地上で成長しない菌株は、さらにP23/P24プライマーを採用してPCR鑑定され、増幅できた大きさ1433bpバンドの菌株は、BBD29_04920遺伝子コード領域がノックアウトされた遺伝子工学的菌株であり、YPG-006と命名された。
組換え菌YPG-006は、コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220上のゲノムにおけるBBD29_04920遺伝子コード領域がノックアウトされて得られた菌株である。
実施例6 L-グルタミン酸発酵実験
実施例で構築された菌株YPG-001、YPG-002、YPG-03、YPG-004、YPG-005、YPG-006とオリジナル菌株コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220をBLBIO-5GC-4-H型番の発酵槽(上海百崙生物科技有限公司から購入された)に、表1に示される培地(表1に示される溶質を水に溶かして、培地を得た。)と表2に示される制御プロセスに従って発酵実験を行い、発酵産物を収集した。
接種完了の初期時刻で、系における菌濃度は、15g/Lである。発酵中に、50~55%のブドウ糖水溶液を補充することによって系の糖度(残糖)を制御した。
各菌株は3回繰り返し、結果を表3に示す。
Figure 2024505626000003
Figure 2024505626000004
Figure 2024505626000005
結果は、表3に示すように、コリネバクテリウム・グルタミクムにおいてBBD29_04920遺伝子を過剰発現させ、又はBBD29_04920遺伝子コード領域に対して点変異BBD29_04920C1560A及び/又は過剰発現を行うことにより、L-グルタミン酸生産量の向上に有利であり、遺伝子を弱化又はノックアウトすることにより、L-グルタミン酸の蓄積に不利である。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施方式に限定されるものではない。本発明の精神と原則において、いかなる修正、同等置換、改善などは、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
本発明は、BBD29_04920遺伝子の弱化又はノックアウトにより、該遺伝子のコードする産物がL-グルタミン酸生産能力に影響を与え、コード配列に点変異を導入し、又は該遺伝子のコピー数を増加又は過剰発現させて組換え菌株を得ることにより、得られた菌株が未改造の菌株と比べて、高濃度のグルタミン酸を生産するのに有利であることを発見した。
具体的には、本発明は、まずアレル置換の方式でコリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)CGMCC No.21220のBBD29_04920遺伝子コード領域(SEQ ID No.1)に点変異を導入し、点変異(C-A)を含む遺伝子工学的菌YPG-001を構築した。菌生産中に野生型BBD29_04920遺伝子又はその変異遺伝子BBD29_04920C1560Aを過剰発現させることによりL-グルタミン酸の生産量を向上させることができることをさらに研究検証するために、それぞれ外来遺伝子を宿主染色体に統合し又はプラスミド染色が体外に発見させ、ゲノム上とプラスミドにおいてBBD29_04920遺伝子又はBBD29_04920C1560A遺伝子を過剰発現させる工学的菌YPG-002、YPG-003、YPG-004とYPG-005を構築した。実験によると、BBD29_04920遺伝子及びその変異体は、L-グルタミン酸の生物合成に関与しており、BBD29_04920遺伝子の過剰発現又はノックアウト、又は固定点変異(例えば点変異)を行うことにより、L-グルタミン酸の微生物における蓄積量を制御することができる。BBD29_04920遺伝子コード領域に対して点変異又は菌生産中にBBD29_04920遺伝子又はその変異遺伝子BBD29_04920C1560Aを過剰発現させることにより、L-グルタミン酸の生産量及び形質転換率の向上に有利であるが、BBD29_04920遺伝子に対してノックアウト又は弱化を行うことは、L-グルタミン酸の蓄積に不利である。BBD29_04920遺伝子及びその変異体(例えばBBD29_04920C1560A遺伝子)を利用してL-グルタミン酸を生産する遺伝子工学的菌種を構築し、L-グルタミン酸生産量の向上を促進することができ、工業化生産に適合する高生産、高品質の菌種を育成し、L-グルタミン酸の工業化生産に対して広範な応用価値と重要な経済意義を持つ。
菌種名:コリネバクテリウム・グルタミクム:Corynebacterium glutamicum、菌株番号:YPGLU001、受託番号:CGMCC 21220

Claims (20)

  1. L-グルタミン酸生成細菌であって、SEQ ID NO:3のアミノ酸配列又はその相同配列をコードするポリヌクレオチドの発見が改善されており、
    好ましくは、前記改善された発見は、SEQ ID NO:3のアミノ酸配列又はその相同配列をコードするポリヌクレオチドの発見が増強されていること、又はSEQ ID NO:3のアミノ酸配列又はその相同配列をコードするポリヌクレオチドが点変異を有していること、又はSEQ ID NO:3のアミノ酸配列又はその相同配列をコードするポリヌクレオチドが点変異を有し且つ発見が増強されていることである、ことを特徴とするL-グルタミン酸生成細菌。
  2. SEQ ID NO:3のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドの点変異により、SEQ ID NO:3のアミノ酸配列の520番目のアスパラギンは、異なるアミノ酸で置換され、好ましくは、520番目のアスパラギンは、リジンで置換される、ことを特徴とする請求項1に記載の細菌。
  3. SEQ ID NO:3のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドは、SEQ ID NO:1のヌクレオチド配列を含む、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の細菌。
  4. 前記点変異を有するポリヌクレオチド配列は、SEQ ID NO:1に示されるポリヌクレオチド配列の1560番目の塩基の変異により形成され、
    好ましくは、前記変異は、SEQ ID NO:1に示されるポリヌクレオチド配列の1560番目の塩基のシトシン(C)からアデニン(A)への変異を含み、
    好ましくは、前記点変異を有するポリヌクレオチド配列は、SEQ ID NO:2に示されるポリヌクレオチド配列を含む、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の細菌。
  5. 前記細菌は、コリネバクテリウム属細菌であり、好ましくは、コリネバクテリウム・アセトアシドフィルム(Corynebacterium acetoacidophilum)、コリネバクテリウム・アセトグルタミカム(Corynebacterium acetoglutamicum)、コリネバクテリウム・カルナエ(Corynebacterium callunae)、コリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebacterium glutamicum)、ブレビバクテリウム・フラバム(Brevibacterium flavum)、ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタム(Brevibacterium lactofermentum)、コリネバクテリウム・アンモニアゲネス(Corynebacterium ammoniagenes)、コリネバクテリウム・ペキネンシス(Corynebacterium pekinense)、ブレビバクテリウム・サッカロリチカム(Brevibacterium saccharolyticum)、ブレビバクテリウム・ロゼウム(Brevibacterium roseum)、ブレビバクテリウム・チオゲニタイス(Brevibacterium thiogenitalis)であり、さらに好ましくは、コリネバクテリウム・グルタミクムCGMCC No.21220又はATCC 13869である、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の細菌。
  6. ポリヌクレオチド配列であって、SEQ ID NO:3に示されるアミノ酸配列を含むポリヌクレオチドをコードすることを含み、ここで、520番目のアスパラギンは、異なるアミノ酸で置換され、好ましくは、520番目のアスパラギンは、リジンで置換され、
    好ましくは、前記ポリヌクレオチド配列は、SEQ ID NO:4に示されるアミノ酸配列を含むポリヌクレオチドをコードすることを含み、
    好ましくは、前記ポリヌクレオチド配列は、SEQ ID NO:1に示されるポリヌクレオチド配列の1560番目の塩基の変異により形成され、好ましくは、前記変異は、SEQ ID NO:1に示されるポリヌクレオチド配列の1560番目の塩基のシトシン(C)からアデニン(A)への変異であり、
    好ましくは、前記ポリヌクレオチド配列は、SEQ ID NO:2に示されるポリヌクレオチド配列を含む、ことを特徴とするポリヌクレオチド配列。
  7. SEQ ID NO:4に示される、ことを特徴とするアミノ酸配列。
  8. 請求項6に記載のポリヌクレオチド配列を含む、ことを特徴とする組換えベクター。
  9. 請求項6に記載のポリヌクレオチド配列を含む、ことを特徴とする組換え菌株。
  10. 請求項1~5のいずれか1項に記載の細菌を培養し、前記培養物からL-グルタミン酸を回収することを含む、L-グルタミン酸の生産方法。
  11. A1)アミノ酸配列がSEQ ID No.4であるタンパク質と、
    A2)SEQ ID No.4に示されるアミノ酸配列を、アミノ酸残基の置換及び/又は欠失及び/又は添加を経て得られた、A1)に示されるタンパク質と80%以上の同一性を有し且つ同じ機能を有するタンパク質と、
    A3)A1)又はA2)のN端及び/又はC端にタグを連結して得られた、同じ機能を有する融合タンパク質とのうちのいずれか一つである、ことを特徴とするタンパク質。
  12. B1)請求項11に記載のタンパク質をコードする核酸分子と、
    B2)コード配列がSEQ ID No.2に示されるDNA分子と、
    B3)ヌクレオチド配列がSEQ ID No.2に示されるDNA分子とのうちのいずれか一つである、ことを特徴とする核酸分子。
  13. C1)請求項12に記載の核酸分子を含む発見カセットと、
    C2)請求項12に記載の核酸分子を含む組換えベクター、又はC1)に記載の発見カセットを含む組換えベクターと、
    C3)請求項12に記載の核酸分子を含む組換え微生物、又はC1)に記載の発見カセットを含む組換え微生物、又はC2)前記組換えベクターを含む組換え微生物とのうちのいずれか一つである、ことを特徴とする生物材料。
  14. F1)D1)~D8)のうちのいずれか一つの微生物のL-グルタミン酸の生産量の制御における応用と、
    F2)D1)~D8)のうちのいずれか一つのL-グルタミン酸生産の遺伝子工学菌の構築における応用と、
    F3)D1)~D8)のうちのいずれか一つのL-グルタミン酸の製造における応用とのうちのいずれか一つにおけるD1)~D8)のうちのいずれか一つの応用であって、
    ここで、前記D1)~D8)は、
    D1)請求項11に記載のタンパク質、
    D2)請求項12に記載の核酸分子、
    D3)請求項13に記載の生物材料、
    D4)ヌクレオチド配列がSEQ ID No.1であるDNA分子、
    D5)SEQ ID No.1に示されるヌクレオチド配列を、修飾及び/又は一つ又は複数のヌクレオチドの置換及び/又は欠失及び/又は添加を経て得られた、SEQ ID No.1に示されるDNA分子と90%以上の同一性を有し、且つ同じ機能を有するDNA分子、
    D6)D4)又はD5)に記載のDNA分子を含む発見カセット、
    D7)D4)又はD5)に記載のDNA分子を含む組換えベクター、又はD6)に記載の発見カセットを含む組換えベクター、
    D8)D4)又はD5)に記載のDNA分子を含む組換え微生物、又はD6)に記載の発見カセットを含む組換え微生物、又はD7)に記載の組換えベクターを含む組換え微生物である、D1)~D8)のうちのいずれか一つの応用。
  15. 微生物におけるL-グルタミン酸の生産量を向上させる方法であって、
    E1)目的微生物における請求項12に記載の核酸分子の発見量又は含有量を向上させ、L-グルタミン酸の生産量が前記目的微生物よりも高い微生物を得ることと、
    E2)目的微生物における請求項14におけるD4)又はD5)に記載のDNA分子の発見量又は含有量を向上させ、L-グルタミン酸の生産量が前記目的微生物よりも高い微生物を得ることと、
    E3)前記目的微生物におけるヌクレオチド配列がSEQ ID No.1であるDNA分子を変異させ、L-グルタミン酸の生産量が前記目的微生物よりも高い微生物を得ることとのうちのいずれか一つを含む、ことを特徴とする微生物におけるL-グルタミン酸の生産量を向上させる方法。
  16. 前記変異は、点変異である、ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記点変異は、SEQ ID No.1に示されるDNA分子をコードするアミノ酸配列の199番目のメチオニン残基を別のアミノ酸残基に変異させるものである、ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 前記点変異は、SEQ ID No.1に示されるDNA分子をコードするアミノ酸配列の199番目のアラニンをイソロイシンに変異させ、アミノ酸配列がSEQ ID No.4である変異タンパク質を得るものである、ことを特徴とする請求項16又は17に記載の方法。
  19. 請求項13又は14に記載の組換え微生物を構築する方法であって、
    F1)請求項12に記載の核酸分子を目的微生物に導入し、前記組換え微生物を得ることと、
    F2)SEQ ID No.1に示されるDNA分子を目的微生物に導入し、前記組換え微生物を得ることと、
    F3)遺伝子編集手段を用いてSEQ ID No.1に示されるDNA分子を編集し、目的微生物にSEQ ID No.2に示されるDNA分子を含ませることとのうちの少なくともいずれか一つを含む、ことを特徴とする請求項13又は14に記載の組換え微生物を構築する方法。
  20. 前記方法請求項13又は14に記載の組換え微生物を用いてL-グルタミン酸を生産することを含む、ことを特徴とするL-グルタミン酸を製造する方法。
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