JP2024047196A - ガラス梱包体およびガラス輸送体 - Google Patents

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【課題】大型のガラス梱包体について、輸送中における梱包体への振動伝達の抑制と、梱包体をコンテナに収容する際の作業性向上との双方を実現すること。【解決手段】複数枚のガラス板9を含んだガラス積層体10と、ガラス積層体10を積載するガラス梱包用パレット11と、を備え、ガラス梱包用パレット11が、ガラス積層体10を水平面に対して傾斜した姿勢で収容する収容部14と、当該ガラス梱包用パレット11の下端に位置する脚部15と、を有するガラス梱包体2において、脚部15に対して着脱可能で且つ脚部15を下方から覆うカバー部材23と、カバー部材23に固定され且つ脚部15とカバー部材23との相互間に介在する防振部材28と、を更に備え、防振部材28がシート状に形成されるようにした。【選択図】図4

Description

本開示はガラス梱包体、及び、ガラス梱包体とこれを収容するコンテナとを備えたガラス輸送体に関する。
複数枚のガラス板を一まとめにして輸送・保管するための形態として、ガラス梱包体が知られている。ガラス梱包体は、複数枚のガラス板を相互間に保護シートを介在させた状態で積層してガラス積層体とし、当該積層体をガラス梱包用パレットに積載して梱包したものである。
特許文献1にはガラス梱包体の一例が開示されている。同文献に開示されたガラス梱包体は、ガラス積層体と、当該積層体を収容する収容部(同文献では底辺支持部5と背面支持部6からなる)を有するガラス梱包用パレットと、を備えている。同ガラス梱包体では、ガラス積層体が水平面に対して傾斜した姿勢で収容部に収容される。
ガラス梱包体の輸送に際しては、当該梱包体をコンテナに収容する場合が多い。ここで、輸送中におけるガラス板の破損を防止するため、ガラス梱包体への振動伝達を抑制する必要があることから、梱包体とコンテナの床面との間には防振部材が配置される。特許文献2には防振部材の一例が開示されている。同文献に開示された防振部材(同文献では防振器50)は、金属製ワイヤーロープが螺旋状に巻かれてなる螺旋状弾性体である。
国際公開第2020/129764号 特開2021-38005号公報
近年ガラス板の大型化が推進されており、これに伴ってガラス梱包体も大型化している。このことに起因して、ガラス梱包体をコンテナに収容する際に作業性が悪化する問題がある。詳述すると、上記の螺旋状弾性体を防振部材として使用する場合、防振部材が嵩張るため、ガラス梱包体と防振部材との合計の高さ寸法と、コンテナ内の空間の高さ寸法との寸法差が極めて小さくなることがある。これにより、フォークリフト等を用いてガラス梱包体をコンテナに収容する際に、梱包体の上端とコンテナの天井面とが衝突しやすくなる。そのため、輸送中におけるガラス梱包体への振動伝達を抑制できることは勿論として、更に梱包体をコンテナに収容する際の作業性も向上できる技術が要求されている。
上述の事情に鑑みて解決すべき技術的課題は、大型のガラス梱包体について、輸送中における梱包体への振動伝達の抑制と、梱包体をコンテナに収容する際の作業性向上との双方を実現することである。
上記の課題を解決するための第1のガラス梱包体は、複数枚のガラス板を含んだガラス積層体と、ガラス積層体を積載するガラス梱包用パレットと、を備え、ガラス梱包用パレットが、ガラス積層体を水平面に対して傾斜した姿勢で収容する収容部と、当該ガラス梱包用パレットの下端に位置する脚部と、を有する梱包体であって、脚部に対して着脱可能で且つ脚部を下方から覆うカバー部材と、カバー部材に固定され且つ脚部とカバー部材との相互間に介在する防振部材と、を更に備え、防振部材がシート状に形成されている梱包体である。
第1のガラス梱包体においては、ガラス梱包用パレットの脚部を下方から覆うカバー部材と、脚部とカバー部材との相互間に介在する防振部材と、の両者が備わっていることで、梱包体の高さ寸法は、両者の厚み寸法の分だけ嵩上げされる。しかし、防振部材がシート状に形成されていることで、嵩上げの程度を小さくできるので、結果としてガラス梱包体の高さ寸法(カバー部材および防振部材の厚みも含んだ梱包体の全高)が大きく増大することを回避できる。これにより、ガラス梱包体の高さ寸法と、コンテナ内の空間の高さ寸法との寸法差が極めて小さくなる事態を防止できる。従って、ガラス梱包体をコンテナに収容する際の作業性を向上させることが可能となる。さらに、ガラス梱包体に防振部材が備わっていることで、輸送中における梱包体への振動伝達についても抑制することが可能となる。以上のとおり、第1のガラス梱包体によれば、輸送中における梱包体への振動伝達の抑制と、梱包体をコンテナに収容する際の作業性向上との双方を実現できる。
ここで、第1のガラス梱包体によれば、副次的に以下の効果も得ることができる。すなわち、防振部材が固定されたカバー部材は、ガラス梱包用パレットの脚部に対して着脱が可能であるので、カバー部材を複数のガラス梱包用パレットの間で使い回すことができる。
第2のガラス梱包体は、上記の第1のガラス梱包体において、カバー部材が金属板により構成される枠体をなし、枠体が、ガラス梱包用パレットを下方から視たときの脚部の輪郭形状に倣う形状を有する梱包体である。
第2のガラス梱包体によれば、カバー部材が枠体をなすことから、カバー部材を軽量化でき、結果としてガラス梱包体の軽量化を図ることが可能となる。また、カバー部材が金属板により構成されることから、カバー部材の強度も確保することができる。
第3のガラス梱包体は、上記の第1又は第2のガラス梱包体において、カバー部材が、脚部と嵌り合うことで脚部との位置ずれを規制する規制部を有し、規制部が、脚部に対して側方から当接する当接面を有し、当接面が、脚部を包囲するように設けられている梱包体である。
第3のガラス梱包体によれば、カバー部材が規制部を有することで、ガラス梱包用パレットの脚部に装着中のカバー部材が、脚部に対して位置ずれを起こすのを規制することが可能となる。このため、防振部材によってガラス梱包体への振動伝達を抑制する効果を安定して得られる。さらに、ガラス梱包用パレットの脚部にカバー部材を装着する際に、規制部が有する当接面がガイドの役割を果たすため、装着の作業性を向上させることも可能である。
第4のガラス梱包体は、上記の第1~第3のいずれかのガラス梱包体において、防振部材が複数の防振部材片に分割されている梱包体である。
ガラス積層体やガラス梱包用パレットの仕様に応じて最適となる防振部材のサイズ(面積)は異なる。第4のガラス梱包体によれば、防振部材が複数の防振部材片に分割されているので、複数の防振部材片の一部を適宜カバー部材から除去したり、反対に追加したりすることで、簡便に防振部材のサイズの最適化を図ることが可能となる。
第5のガラス梱包体は、上記の第1~第4のいずれかのガラス梱包体において、カバー部材の下面から防振部材の上面までの厚みが50mm以下である梱包体である。
第5のガラス梱包体によれば、カバー部材の下面から防振部材の上面までの厚みが上記の範囲の値であることで、カバー部材と防振部材との両者によるガラス梱包体の高さ寸法の嵩上げを的確に小さくできる。
第6のガラス梱包体は、上記の第1~第5のいずれかのガラス梱包体において、ガラス積層体およびガラス梱包用パレットからなる振動系の固有振動数が375Hz以下であり、750Hzの強制振動が防振部材を介して脚部に伝達される場合の振動伝達率が0.33以下である梱包体である。
第6のガラス梱包体によれば、750Hzの強制振動が防振部材を介して脚部に伝達される場合の振動伝達率が上記の範囲の値であることで、大型・中型トラック等によりガラス梱包体を輸送する場合に、防振部材による防振効果を的確に得ることが可能となる。また、防振効果が的確に得られることで、輸送中のガラス板にパーティクルが付着する等の不具合も回避しやすくなる。これは、防振効果によりガラス積層体に含まれるガラス板と保護シート(ガラス合紙や発泡樹脂シート等)とが擦れ難くなるからである。
第7のガラス梱包体は、上記の第1~第6のいずれかのガラス梱包体において、防振部材のバネ定数が1.0×10N/m以上1.0×1010N/m以下である梱包体である。
防振部材のバネ定数が小さすぎると、防振部材による防振効果を得難くなる恐れがある。一方、防振部材のバネ定数が大きすぎると、防振部材に十分な耐荷重を付与し難くなる恐れがある。第7のガラス梱包体によれば、防振部材のバネ定数が上記の範囲の値であることで、防振部材による防振効果を確実に得つつ、十分な耐荷重も的確に付与できる。
第8のガラス梱包体は、上記の第1~第7のいずれかのガラス梱包体において、ガラス梱包用パレットの側面に、フォークリフトの爪部を差し込むための差込部が形成され、ガラス梱包用パレットの前後方向において、差込部を基準とした前方側および後方側のそれぞれに脚部が設けられ、前方側および後方側の脚部のそれぞれに対応してカバー部材および防振部材が備わっている梱包体である。
第8のガラス梱包体によれば、ガラス梱包体の重心を間に挟んで前方側および後方側のそれぞれにカバー部材および防振部材が備わる形態となることから、コンテナに梱包体を収容して輸送するに際し、輸送中のガラス梱包体が安定しやすくなる。
第9のガラス梱包体は、上記の第1~第8のいずれかのガラス梱包体において、ガラス積層体が水平面に対して傾斜した角度が35°以上55°以下である梱包体である。
第9のガラス梱包体によれば、ガラス積層体が水平面に対して傾斜した角度が上記の範囲の角度であることにより、断面が矩形状をなすコンテナ内にガラス梱包体を収容した際に、矩形状の対角線が延びる方向に倣ってガラス積層体が傾斜した状態になりやすい。そのため、コンテナ内の空間を効率的に利用することが可能となる。
また、上記の第1~第9のいずれかのガラス梱包体と、ガラス梱包体を内部に収容するコンテナと、を備え、ガラス梱包体の上端とコンテナの天井面との距離が100mm以上であるガラス輸送体によれば、コンテナへの梱包体の積み下ろしに際し、その作業性を向上させることができる。
本開示に係るガラス梱包体によれば、大型のガラス梱包体について、輸送中における梱包体への振動伝達の抑制と、梱包体をコンテナに収容する際の作業性向上との双方を実現できる。また、本開示に係るガラス輸送体によれば、コンテナへのガラス梱包体の積み下ろしに際し、その作業性を向上させることができる。
ガラス輸送体を示す部分断面図である。 ガラス梱包用パレットを示す側面図である。 カバー部材および防振部材を示す斜視図である。 ガラス梱包用パレットの脚部の周辺を拡大して示す断面図である。 ガラス梱包用パレットの脚部に対してカバー部材を装着する手順を示す側面図である。 ガラス梱包用パレットの脚部に対してカバー部材を装着する手順を模式的に示す正面図である。 ガラス梱包用パレットの脚部に対してカバー部材を装着する手順を模式的に示す正面図である。 ガラス梱包用パレットの脚部に対してカバー部材を装着する手順を模式的に示す正面図である。
以下、実施形態に係るガラス梱包体およびガラス輸送体について、添付の図面を参照しながら説明する。ここで、実施形態の説明で参照する各図面に表したX方向、Y方向、及び、Z方向は互いに直交する方向である。そして、X方向およびY方向は水平方向であり、Z方向は上下方向である。
図1に示すように、ガラス輸送体1(以下、輸送体1と表記)は、ガラス梱包体2(以下、梱包体2と表記)と、梱包体2を内部に収容するコンテナ3とを備えている。本輸送体1は、一例として大型・中型トラック等によって陸上輸送される。
コンテナ3は、X方向に長尺な直方体状の外形を有すると共に、X方向に直交する断面が矩形状をなしている。コンテナ3におけるX方向の一端には、梱包体2の積み下ろしのための開口部(図示省略)が形成されると共に、開口部を開閉させるための扉部(図示省略)が備わっている。
コンテナ3は、その内壁面として、床面4、天井面5、一方側面6、及び、他方側面7を含んでいる。コンテナ3内の空間8について、高さ寸法(Z方向に沿った床面4から天井面5までの寸法)は、例えば2700mm程度であり、幅寸法(Y方向に沿った一方側面6から他方側面7までの寸法)は、例えば2300mm程度である。
梱包体2は、複数枚のガラス板9を含んだガラス積層体10(以下、積層体10と表記)と、積層体10を積載するガラス梱包用パレット11(以下、パレット11と表記)とを備えている。
積層体10は、複数枚の矩形状のガラス板9を相互間に保護シート12を介在させた状態で積層したものである。積層体10は、パレット11上で水平面に対して35°以上55°以下の角度θで傾斜した姿勢を取っている。角度θの下限値は、より好ましくは40°以上であり、角度θの上限値は、より好ましくは50°以下である。
ガラス板9の縦辺(傾斜に沿って延びた辺)の寸法および横辺(X方向に延びた辺)の寸法の各々は、コンテナ3内の空間8における高さ寸法および幅寸法よりも大きい。つまり、ガラス板9は、平置き姿勢や鉛直姿勢ではコンテナ3内に収容できないサイズを有する。ガラス板9のサイズを限定するものではないが、本実施形態では、例えばガラス板9のサイズは2800mm×3100mm~3000mm×3400mmである。ガラス板9の厚み寸法は、例えば0.2mm~2mmである。
保護シート12は、一例としてガラス合紙や発泡樹脂シートである。図1においては、説明の便宜上、ガラス板9と保護シート12とを同じサイズに表している。しかし、保護シート12の実際のサイズは、隣り合うガラス板9,9同士の接触を回避するため、ガラス板9よりも大きい。
本実施形態では、積層体10の上端(Z方向で最上方に位置する箇所)が梱包体2の上端13に相当する。一例として、梱包体2の高さ寸法(Z方向に沿ったコンテナ3の床面4から上端13までの寸法)は、例えば2500mm程度である。そして、梱包体2の上端13とコンテナ3の天井面5との距離Sの下限値は、好ましくは100mm以上、より好ましくは150mm以上が確保されている。距離Sの上限値は、例えば200mm以下である。
パレット11は、主として、X方向、Y方向、Z方向、及び、傾斜方向(積層体10の傾斜方向)に延びた複数のフレームが連結(例えば溶接やボルト締結等)されることで構成される。フレームの材質は、一例としてステンレス鋼、炭素鋼、アルミニウム合金等の金属を採用できる。フレームには、一例として板材、棒材、管材、形材等を用いることができる。
本パレット11は、積層体10を水平面に対して傾斜した姿勢で収容する収容部14と、当該パレット11の下端に位置する脚部15と、フォークリフトの爪部を差し込むための差込部16とを有する。
収容部14は、底面支持部17と背面支持部18とを備える。底面支持部17は、緩衝部材19を介して積層体10の底面を支持する部位である。一方、背面支持部18は、緩衝部材20を介して積層体10の背面を支持する部位である。緩衝部材19および緩衝部材20は、一例としてゴム板、発泡樹脂板、ゴム板と発泡樹脂板との積層体等でなる。
本実施形態において、脚部15は、前後方向(Y方向)に間隔を空けて3箇所に存在する。以下の説明では、3箇所の脚部15を前脚15a、中脚15b、後脚15cと表記して区別する場合がある。
3箇所の脚部15の各々は、既述の複数のフレームが連結されてなる。パレット11を下方から視たとき(Z方向に沿って下側から視たとき)、各脚部15の輪郭形状はX方向に長尺な矩形状をなしている。詳述すると、各脚部15の下端部は、X方向に延びたXフレーム21(図4を参照)とY方向に延びたYフレーム22(図2等を参照)とで構成されており、下方から視たときの輪郭形状が矩形状となるようにXフレーム21とYフレーム22とが組み合わされている。
3箇所の脚部15のうち、前脚15aおよび後脚15cにはカバー部材23が装着されている。これに対して、中脚15bにはカバー部材23が装着されていない。なお、中脚15bは、コンテナ3の床面4とは接触していない。
カバー部材23は、前脚15aおよび後脚15cをそれぞれ下方から覆っている。カバー部材23は、前脚15aおよび後脚15cに対して着脱が可能である。ここで、カバー部材23を前脚15aおよび後脚15cから取り外した状態のパレット11を図2に示す。カバー部材23の詳細は後述するが、前脚15aおよび後脚15cに装着中のカバー部材23は、上記のXフレーム21およびYフレーム22に固定される。
差込部16は、フォークリフトの2本の爪部に対応するように、パレット11の側面に2箇所が形成されている。2箇所の差込部16の一方は前脚15aと中脚15bとの間に形成され、他方は中脚15bと後脚15cとの間に形成されている。つまり、本梱包体2では、前後方向(Y方向)において、差込部16を基準として前方側にある前脚15aおよび後方側にある後脚15cのそれぞれに対応してカバー部材23が備わっている。なお、本梱包体2の重心は、Y方向において2箇所の差込部16の相互間に位置している。
以下、カバー部材23の詳細について説明する。
図3は、前脚15aおよび後脚15cにそれぞれ装着されるカバー部材23を示している。以下の説明では、前脚15aに装着されるカバー部材23を前脚用カバー部材23aと表記し、後脚15cに装着されるカバー部材23を後脚用カバー部材23cと表記して区別する場合がある。
カバー部材23は、金属板により構成される枠体をなしている。金属板を構成する金属としては、例えばステンレス鋼、炭素鋼、アルミニウム合金等が挙げられる。枠体は、パレット11を下方から視たときの脚部15の輪郭形状に倣う形状を有する。つまり、本実施形態における枠体は矩形状である。
カバー部材23は、脚部15への装着中に当該脚部15を下方から支持する本体部24と、本体部24の外周縁に沿って起立した規制部25とを有する。
本体部24は、X方向に延びた2枚のXプレート26と、Y方向に延びた2枚のYプレート27とを有する。Xプレート26およびYプレート27は、それぞれXY平面に平行な上下面を有する。Xプレート26は、カバー部材23を脚部15に装着した際に、脚部15の下端部を構成するXフレーム21を支える部位である。一方、Yプレート27は、カバー部材23を脚部15に装着した際に、脚部15の下端部を構成するYフレーム22を支える部位である。
Xプレート26とYプレート27とのうち、Xプレート26の上面にはシート状に形成された防振部材28が固定されている。ここで言う「固定」とは、Xプレート26と防振部材28とが不可分であることを意味しておらず、両者26,28が一時的に固定されていることを意味する。従って、防振部材28は、Xプレート26への取り付け、及び、Xプレート26からの取り外しが可能である。
ここで、本実施形態の変形例として、Xプレート26のみでなく、Yプレート27の上面にも防振部材28が固定されていてもよい。
防振部材28は、脚部15とカバー部材23との相互間(詳しくは、脚部15のXフレーム21と、カバー部材23のXプレート26との相互間)に介在することで(図4を参照)、輸送中における梱包体2への振動伝達を抑制する機能を有する。具体的には、本実施形態において、積層体10、パレット11、および防振部材28からなる振動系の固有振動数は375Hz以下であり、750Hzの強制振動が防振部材28を介して脚部15に伝達される場合の振動伝達率は0.33以下である。なお、大型・中型トラックでの輸送体1の輸送中には、200Hz~750Hz程度の強制振動が生じやすい。
防振部材28としては、例えば、天然ゴムシート、熱可塑性樹脂シート、熱硬化性樹脂シート、防振ゲルシート等を採用することが可能である。防振部材28のバネ定数の下限値は、好ましくは1.0×10N/m以上であり、より好ましくは1.5×10N/m以上である。防振部材28のバネ定数の上限値は、好ましくは1.0×1010N/m以下であり、より好ましくは0.5×1010N/m以下である。
防振部材28は、複数の防振部材片29(シート片)に分割されている。個々の防振部材片29は、他の防振部材片29から独立してXプレート26への取り付け、及び、Xプレート26からの取り外しが可能である。これにより、防振部材28のサイズ(面積)を容易に変更できるようになっている。
本実施形態においては、前脚用カバー部材23aと後脚用カバー部材23cとの各々につき、防振部材片29が20枚ずつ備わっている。詳細には、両カバー部材23a,23cの各々において、1枚のXプレート26に対して10枚の防振部材片29が固定されている。10枚の防振部材片29は、X方向に隙間なく並べられた5枚を1組として、2組に分けられている。2組はX方向に間隔を空けて配置されている。
ここで、本実施形態の変形例として、全ての防振部材片29が相互間に隙間が設けられた状態で配置されていてもよい。また、防振部材片29の総数は適宜増減させて構わない。さらに、防振部材28が複数の防振部材片29(シート片)に分割されることなく、単一のシートでなるものであってもよい。
規制部25は、脚部15と嵌り合うことで(図4および図8を参照)、カバー部材23と脚部15との位置ずれを規制する機能を有する。規制部25は、カバー部材23を脚部15に装着した際に、脚部15(詳細にはXフレーム21およびYフレーム22)に対して側方(外側方)から当接する当接面30を有する。当接面30は、脚部15を包囲するように設けられる。
規制部25は、Z方向から視てX方向に延びた一対の第1規制部31,31と、Y方向に延びた一対の第2規制部32,32とを有する。
一対の第1規制部31,31の各々は、XZ平面に平行な当接面30を有し、カバー部材23と脚部15とのY方向における位置ずれを規制する。これに対して、一対の第2規制部32,32の各々は、YZ平面に平行な当接面30を有し、カバー部材23と脚部15とのX方向における位置ずれを規制する。
ここで、本実施形態では、規制部25が本体部24の外周縁の全周に沿って設けられているが、本実施形態の変形例として、全周のうちの一部の箇所のみに規制部25が設けられていてもよい。つまり、本体部24の外周縁に沿って複数の規制部25が相互に間隔を空けて設けられていてもよい。
第1規制部31における2箇所、及び、第2規制部32における1箇所には、断面がL字型をなす固定プレート33を取り付けることが可能である。具体的な取り付けの態様としては、規制部25(第1規制部31、第2規制部32)と固定プレート33との各々に貫通孔が形成されており、当該貫通孔に挿通させた締結具34(例えば、ボルトとナット)により固定プレート33が規制部25に取り付けられる。
前脚用カバー部材23aと後脚用カバー部材23cとの間では、固定プレート33が取り付けられる箇所が相違している。前脚用カバー部材23aでは、一対の第1規制部31のうち、前方側の第1規制部31のみに固定プレート33が取り付けられる。これに対して、後脚用カバー部材23cでは、一対の第1規制部31のうち、後方側の第1規制部31のみに固定プレート33が取り付けられる。
固定プレート33は、上記の貫通孔が形成された第1部分プレート35と、XY平面と平行な上下面を有する第2部分プレート36とを備える。
規制部25(第1規制部31、第2規制部32)に取り付けた固定プレート33の第2部分プレート36は、Xプレート26或いはYプレート27に対して上方に離間した配置となる。カバー部材23を脚部15に装着した際には、第2部分プレート36とXプレート26との両者でXフレーム21を上下から挟んだ形態となる。同様にして、第2部分プレート36とYプレート27との両者でYフレーム22を上下から挟んだ形態となる(図8を参照)。これにより、カバー部材23が脚部15(Xフレーム21およびYフレーム22)に固定される。
上記のカバー部材23を脚部15に装着した際には、カバー部材23と脚部15とが図4に示すように嵌り合う。図4は、脚部15(前脚15a)の周辺を拡大して示す断面図(X方向に直交する断面図)である。同図に示すように、Y方向において、一対の第1規制部31,31の相互間に脚部15が嵌った状態となっている。このとき、一対の第1規制部31,31の当接面30が、脚部15の下端部を構成するXフレーム21に対して外側方から当接した状態となる。図示は省略するが、カバー部材23を脚部15に装着した際には、同様にして、X方向において、一対の第2規制部32,32の相互間に脚部15が嵌った状態となる。
図4に示すように、カバー部材23を脚部15に装着した際には、脚部15の真下に防振部材28およびカバー部材23の本体部24が存在した状態となる。このため、梱包体2の高さ寸法は、防振部材28および本体部24の厚み寸法の分だけ嵩上げされる。しかし、防振部材28がシート状であると共に、本体部24が板(金属板)で構成されているので、梱包体2の高さ寸法の大幅な増大を回避できる。これにより、上記の距離S(図1を参照)が極めて小さくなる事態を防止できる。従って、梱包体2をコンテナ3に収容する際の作業性を向上させることが可能となる。
上記の効果を好適に得ることを目的として、カバー部材23の下面(本体部24の下面)から防振部材28(防振部材片29)の上面までの厚みDの上限値は、好ましくは50mm以下、より好ましくは40mm以下である。なお、防振部材28の厚みは、例えば5mm以上15mm以下である。また、本体部24(金属板)の厚みは、例えば2mm以上5mm以下である。
以下、パレット11の脚部15にカバー部材23を装着する手順について、図5~図8を参照しながら説明する。
はじめに、図5に示すように、ガラス製造工場等の床面37に支持台38を載置した後、フォークリフトを用いて持ち上げたパレット11の中脚15bを支持台38に載せる。これに伴って、パレット11の3箇所の脚部15のうち、前脚15aおよび後脚15cを床面37から浮かせた状態とする。
次に、図6に示すように、脚部15(同図には前脚15aを例示)の下方にカバー部材23を配置する。この状態から同図に白抜き矢印で示すように、カバー部材23のX方向における一端部(一端側の第2規制部32の周辺)を持ち上げる。このとき、一端側の第2規制部32に予め固定プレート33を取り付けた状態で持ち上げる。
次に、図7に示すように、脚部15の下端部を構成するYフレーム22のうち、X方向の一端に位置するYフレーム22に対し、第2規制部32に取り付けられた固定プレート33(第2部分プレート36)を引っ掛ける。その後、同図に白抜き矢印で示すように、カバー部材23のX方向における他端部(他端側の第2規制部32の周辺)を持ち上げる。このとき、他端側の第2規制部32に固定プレート33を取り付けることなく持ち上げる。
次に、図8に示すように、カバー部材23のX方向における他端部を持ち上げた状態の下、他端側の第2規制部32に固定プレート33を取り付ける。これにより、脚部15の下端部を構成するYフレーム22のうち、X方向の他端に位置するYフレーム22に対し、固定プレート33(第2部分プレート36)を引っ掛ける。
以上の手順により、脚部15に対してカバー部材23が装着される。なお、図6~図8では不図示の第1規制部31に取り付けられる固定プレート33については、上述の手順中あるいは手順後に適宜取り付ければよい。
ここで、上記の実施形態に対しては下記の変形例を適用することも可能である。
上記の実施形態では、パレット11を下方から視たときに、脚部15の輪郭形状が矩形状をなしているが、これに限定されるものではない。脚部15の輪郭形状は任意の形状(円形状や多角形状など)であってよい。この場合においても、カバー部材23がなす枠体は、脚部15の輪郭形状に倣う形状とする。
上記の実施形態では、脚部15が3箇所に存在しているが、脚部15の数は適宜増減させて構わない。
上記の実施形態では、第1規制部31及び第2規制部32に固定プレート33を取り付けていたが、第2規制部32のみに固定プレート33を取り付けてもよい。これにより、固定プレート33の取り付け工数を削減することができる。
1 ガラス輸送体
2 ガラス梱包体
3 コンテナ
9 ガラス板
10 ガラス積層体
11 ガラス梱包用パレット
14 収容部
15 脚部
16 差込部
23 カバー部材
25 規制部
28 防振部材
29 防振部材片
30 当接面
D 厚み
S 距離
θ 角度

Claims (10)

  1. 複数枚のガラス板を含んだガラス積層体と、前記ガラス積層体を積載するガラス梱包用パレットと、を備え、
    前記ガラス梱包用パレットが、前記ガラス積層体を水平面に対して傾斜した姿勢で収容する収容部と、当該ガラス梱包用パレットの下端に位置する脚部と、を有するガラス梱包体であって、
    前記脚部に対して着脱可能で且つ前記脚部を下方から覆うカバー部材と、前記カバー部材に固定され且つ前記脚部と前記カバー部材との相互間に介在する防振部材と、を更に備え、
    前記防振部材がシート状に形成されているガラス梱包体。
  2. 前記カバー部材が金属板により構成される枠体をなし、
    前記枠体が、前記ガラス梱包用パレットを下方から視たときの前記脚部の輪郭形状に倣う形状を有する請求項1に記載のガラス梱包体。
  3. 前記カバー部材が、前記脚部と嵌り合うことで前記脚部との位置ずれを規制する規制部を有し、
    前記規制部が、前記脚部に対して側方から当接する当接面を有し、
    前記当接面が、前記脚部を包囲するように設けられている請求項1又は2に記載のガラス梱包体。
  4. 前記防振部材が複数の防振部材片に分割されている請求項1又は2に記載のガラス梱包体。
  5. 前記カバー部材の下面から前記防振部材の上面までの厚みが50mm以下である請求項1又2に記載のガラス梱包体。
  6. 前記ガラス積層体および前記ガラス梱包用パレットからなる振動系の固有振動数が375Hz以下であり、
    750Hzの強制振動が前記防振部材を介して前記脚部に伝達される場合の振動伝達率が0.33以下である請求項1又は2に記載のガラス梱包体。
  7. 前記防振部材のバネ定数が1.0×10N/m以上1.0×1010N/m以下である請求項1又は2に記載のガラス板梱包体。
  8. 前記ガラス梱包用パレットの側面に、フォークリフトの爪部を差し込むための差込部が形成され、
    前記ガラス梱包用パレットの前後方向において、前記差込部を基準とした前方側および後方側のそれぞれに前記脚部が設けられ、
    前方側および後方側の前記脚部のそれぞれに対応して前記カバー部材および前記防振部材が備わっている請求項1又は2に記載のガラス梱包体。
  9. 前記ガラス積層体が水平面に対して傾斜した角度が35°以上55°以下である請求項1又は2に記載のガラス梱包体。
  10. 請求項1又は2に記載のガラス梱包体と、前記ガラス梱包体を内部に収容するコンテナと、を備え、
    前記ガラス梱包体の上端と前記コンテナの天井面との距離が100mm以上であるガラス輸送体。
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