JP2024032989A - 火災報知設備のリニューアル方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】火災報知設備の受信機と火災感知器をリニューアルする場合の感知器アドレスや連動制御情報を簡単に設定可能とする。【解決手段】受信機10を新受信機100に更新した後に、火災感知器14のアドレスを指定したテスト信号の送受信により伝送時間を測定してアドレスとの組となる第1対応情報を記憶し、火災感知器14を新火災感知器114に更新した後に、新火災感知器114のシリアル番号を指定したテスト信号の送受信により伝送時間を測定してシリアル番号との組となる第2対応情報を記憶し、第1対応情報と第2対応情報の伝送時間の一致判定によりアドレスとシリアル番号の組となる第3対応情報を生成する。伝送路12を新伝送路に更新した後に、新受信機100は、第3対応情報から新火災感知器114のシリアル番号を指定したアドレス設定信号を送信して新火災感知器114に既設の火災感知器14と同じアドレスを設定する。【選択図】図1
Description
本発明は、受信機と火災感知器を新しい受信機と火災感知器に交換する火災報知設備のリニューアル方法に関する。
従来、R型として知られた火災報知設備にあっては、受信機から引き出された伝送路に、固有のアドレスが設定された火災感知器を接続し、火災を検出した火災感知器は火災割込み信号を送信することから、火災割込み信号を受信して火災警報を出力すると共に伝送路に検索コマンドを送信して発報した火災感知器のアドレスを特定して火災発生場所を表示し、その後、火災発報が特定された火災感知器から火災データを収集して監視するようにしている。
また、受信機には感知器アドレスに対応して防火戸や防排煙機器等の防災機器を連動させるための連動制御情報が予め記憶されており、火災を検出した火災感知器のアドレスが分かると、連動情報から連動先の機器を特定して連動制御情報を行い適切な避難誘導や消火活動が可能となり、特に規模の大きな設備の火災監視には不可欠な機能となっている。
ところで、R型として知られた従来の火災報知設備にあっても、受信機や火災感知器が耐用年数に近づいた場合には、伝送路はそのままで、受信機及び火災感知器を新しい受信機(以下「新受信機」という)及び新しい火災感知器(以下「新火災感知器」という)に交換するリニューアル工事が必要となる。
しかしながら、従来のR型火災報知設備のリニューアル工事にあっては、既設の受信機と火災感知器の全てを新受信機と新火災感知器に交換した後に、新火災感知器にはアドレスが設定されていないことから、交換した新火災感知器に現場でアドレス設定器を使用して例えば受信機側から順番にアドレスを設定し、続いて、受信機側で感知器の設置場所と
アドレスの関係から例えば連動先の防火戸や防排煙装置を特定して連動制御テーブルを改めて作成する作業を行っており、リニューアル工事であっても、基本的に、火災報知設備の新設工事を行った場合と同等な手間と時間がかかり、コストも嵩む問題がある。
アドレスの関係から例えば連動先の防火戸や防排煙装置を特定して連動制御テーブルを改めて作成する作業を行っており、リニューアル工事であっても、基本的に、火災報知設備の新設工事を行った場合と同等な手間と時間がかかり、コストも嵩む問題がある。
本発明は、受信機と火災感知器をリニューアルする場合の感知器アドレスや連動制御情報を簡単に設定可能とする火災報知設備のリニューアル方法を提供することを目的とする。
(火災報知設備のリニューアル方法)
本発明は、受信機と固有のアドレスが設定された火災感知器が伝送路を介して接続され、受信機、火災感知器及び伝送路を新受信機、新火災感知器及び新伝送路に交換する火災報知設備のリニューアル方法であって、
受信機を新受信機に交換した後に、新受信機からアドレスを指定した通信テスト信号を伝送路に送信し、アドレス一致が得られた火災感知器からの応答信号を受信して第1伝送時間を測定すると共にアドレスと第1伝送時間の組となる第1対応情報を生成して記憶し、
火災感知器を新火災感知器に交換した後に、新受信機から新火災感知器のシリアル番号を指定した通信テスト信号を伝送路に送信し、シリアル番号一致が得られた新火災感知器からの応答信号を受信して第2伝送時間を測定すると共にシリアル番号と第2伝送時間との組となる第2対応情報を生成して記憶し、
第1対応情報と第2対応情報に基づき、第1伝送時間と第2伝送時間が一致するアドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報を生成して記憶し、
伝送路を新伝送路に交換した後に、新受信機から第3対応情報に基づいて、各組のシリアル番号を宛先とし、アドレスを設定情報としたアドレス設定信号を新伝送路に送信し、シリアル番号一致が得られた新火災感知器に設定情報として受信したアドレスを設定させる、
ことを特徴とする。
本発明は、受信機と固有のアドレスが設定された火災感知器が伝送路を介して接続され、受信機、火災感知器及び伝送路を新受信機、新火災感知器及び新伝送路に交換する火災報知設備のリニューアル方法であって、
受信機を新受信機に交換した後に、新受信機からアドレスを指定した通信テスト信号を伝送路に送信し、アドレス一致が得られた火災感知器からの応答信号を受信して第1伝送時間を測定すると共にアドレスと第1伝送時間の組となる第1対応情報を生成して記憶し、
火災感知器を新火災感知器に交換した後に、新受信機から新火災感知器のシリアル番号を指定した通信テスト信号を伝送路に送信し、シリアル番号一致が得られた新火災感知器からの応答信号を受信して第2伝送時間を測定すると共にシリアル番号と第2伝送時間との組となる第2対応情報を生成して記憶し、
第1対応情報と第2対応情報に基づき、第1伝送時間と第2伝送時間が一致するアドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報を生成して記憶し、
伝送路を新伝送路に交換した後に、新受信機から第3対応情報に基づいて、各組のシリアル番号を宛先とし、アドレスを設定情報としたアドレス設定信号を新伝送路に送信し、シリアル番号一致が得られた新火災感知器に設定情報として受信したアドレスを設定させる、
ことを特徴とする。
(伝送時間の平均値)
受信機及び新受信機は、それぞれ通信テスト信号を複数回送信して測定された伝送時間の平均値を、第1伝送時間及び第2伝送時間として記憶する。
受信機及び新受信機は、それぞれ通信テスト信号を複数回送信して測定された伝送時間の平均値を、第1伝送時間及び第2伝送時間として記憶する。
(アドレス重複の判定)
新受信機は、同一のシリアル番号に対して異なるアドレスで生成された組が複数組存在する場合、アドレス重複と判定して各組のアドレスを報知する。
新受信機は、同一のシリアル番号に対して異なるアドレスで生成された組が複数組存在する場合、アドレス重複と判定して各組のアドレスを報知する。
(第1伝送時間と第2伝送時間の不一致)
新受信機は、アドレスと組になる第1伝送時間に一致するシリアル番号と組になる第2伝送時間が存在しない場合、アドレスを報知する。
新受信機は、アドレスと組になる第1伝送時間に一致するシリアル番号と組になる第2伝送時間が存在しない場合、アドレスを報知する。
(伝送時間が不一致のなった場合の端数処理による再判定)
新受信機は、アドレスと組になる第1伝送時間に一致するシリアル番号と組になる第2伝送時間が存在しない場合、第1伝送時間と第2伝送時間の最下位の時間値を端数処理した値により再度時間一致を判定する。
新受信機は、アドレスと組になる第1伝送時間に一致するシリアル番号と組になる第2伝送時間が存在しない場合、第1伝送時間と第2伝送時間の最下位の時間値を端数処理した値により再度時間一致を判定する。
(伝送時間の測定に使用するシリアル番号)
新受信機は、第2伝送時間の測定に使用する新火災感知器のシリアル番号として、新火災感知器の製造期間を含む所定期間に製造された新火災感知器のシリアル番号が記憶され、シリアル番号が設定された通信テスト信号を伝送路に送信し、新火災感知器から応答信号が受信された場合に第2伝送時間を測定してシリアル番号と第2伝送時間の組を第2対応情報に記憶する。
新受信機は、第2伝送時間の測定に使用する新火災感知器のシリアル番号として、新火災感知器の製造期間を含む所定期間に製造された新火災感知器のシリアル番号が記憶され、シリアル番号が設定された通信テスト信号を伝送路に送信し、新火災感知器から応答信号が受信された場合に第2伝送時間を測定してシリアル番号と第2伝送時間の組を第2対応情報に記憶する。
(新火災感知器の追加機能)
新火災感知器は、
伝送路から自己のシリアル番号を指定した通信テスト信号を受信した場合に伝送路に応答信号を送信し、
伝送路から自己のシリアル番号を指定したアドレス設定信号を受信した場合に、アドレス設定信号に含まれたアドレスを自己アドレスとして設定する。
新火災感知器は、
伝送路から自己のシリアル番号を指定した通信テスト信号を受信した場合に伝送路に応答信号を送信し、
伝送路から自己のシリアル番号を指定したアドレス設定信号を受信した場合に、アドレス設定信号に含まれたアドレスを自己アドレスとして設定する。
(受信機のアドレス関連情報の移植)
新受信機に、交換前の受信機に記憶されている火災感知器のアドレスに関連する情報を読み出して記憶する。
新受信機に、交換前の受信機に記憶されている火災感知器のアドレスに関連する情報を読み出して記憶する。
(感知器アドレス情報と連動制御情報の移植)
火災感知器のアドレスに関連する情報は、交換前の受信機に記憶している火災感知器の呼出しに使用する感知器アドレス情報及び感知器アドレスと連動機器との対応関係を設定した連動制御情報である。
火災感知器のアドレスに関連する情報は、交換前の受信機に記憶している火災感知器の呼出しに使用する感知器アドレス情報及び感知器アドレスと連動機器との対応関係を設定した連動制御情報である。
(基本的な効果)
本発明は、受信機と固有のアドレスが設定された火災感知器が伝送路を介して接続され、受信機、火災感知器及び伝送路を新受信機、新火災感知器及び新伝送路に交換する火災報知設備のリニューアル方法であって、受信機を新受信機に交換した後に、新受信機からアドレスを指定した通信テスト信号を伝送路に送信してアドレス一致が得られた火災感知器からの応答信号を受信して第1伝送時間を測定すると共にアドレスと第1伝送時間の組となる第1対応情報を生成して記憶し、火災感知器を新火災感知器に交換した後に、新受信機から新火災感知器のシリアル番号を指定した通信テスト信号を伝送路に送信してシリアル番号一致が得られた新火災感知器からの応答信号を受信して第2伝送時間を測定すると共にシリアル番号と第2伝送時間との組となる第2対応情報を生成して記憶し、第1対応情報と第2対応情報に基づき、第1伝送時間と第2伝送時間が一致するアドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報を生成して記憶し、伝送路を新伝送路に交換した後に、新受信機から第3対応情報に基づいて、各組のシリアル番号を宛先とし、アドレスを設定情報としたアドレス設定信号を新伝送路に送信し、シリアル番号一致が得られた前記新火災感知器に前記設定情報として受信したアドレスを設定させるため、火災報知設備の受信機、火災感知器及び伝送路を新受信機、新火災感知器及び新伝送路に交換するリニューアル工事を行う場合、伝送路が新伝送路に交換されたとしても、新伝送路の同じ位置に接続されている交換前の火災感知器の伝送時間と交換後の新火災感知器との伝送時間は基本的に一致する関係にあることから、交換前の火災感知器のアドレスと交換後の火災感知器のシリアル番号(製造番号)を同一伝送時間の関係で対応付け、新受信機からの指示により新火災感知器にアドレスを設定することで、伝送路に接続された交換前の火災感知器のアドレスを新伝送路の同じ位置に接続された新火災感知器にそのまま設定することができ、交換した新火災感知器にアドレス設定器等を使用して設置場所とアドレスとの対応関係を調べながらアドレス設定を行う作業が不要となり、火災報知設備のリニューアル工事における感知器アドレスの設定作業が簡単且つ容易となり、作業負担及びコストを低減することができる。
本発明は、受信機と固有のアドレスが設定された火災感知器が伝送路を介して接続され、受信機、火災感知器及び伝送路を新受信機、新火災感知器及び新伝送路に交換する火災報知設備のリニューアル方法であって、受信機を新受信機に交換した後に、新受信機からアドレスを指定した通信テスト信号を伝送路に送信してアドレス一致が得られた火災感知器からの応答信号を受信して第1伝送時間を測定すると共にアドレスと第1伝送時間の組となる第1対応情報を生成して記憶し、火災感知器を新火災感知器に交換した後に、新受信機から新火災感知器のシリアル番号を指定した通信テスト信号を伝送路に送信してシリアル番号一致が得られた新火災感知器からの応答信号を受信して第2伝送時間を測定すると共にシリアル番号と第2伝送時間との組となる第2対応情報を生成して記憶し、第1対応情報と第2対応情報に基づき、第1伝送時間と第2伝送時間が一致するアドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報を生成して記憶し、伝送路を新伝送路に交換した後に、新受信機から第3対応情報に基づいて、各組のシリアル番号を宛先とし、アドレスを設定情報としたアドレス設定信号を新伝送路に送信し、シリアル番号一致が得られた前記新火災感知器に前記設定情報として受信したアドレスを設定させるため、火災報知設備の受信機、火災感知器及び伝送路を新受信機、新火災感知器及び新伝送路に交換するリニューアル工事を行う場合、伝送路が新伝送路に交換されたとしても、新伝送路の同じ位置に接続されている交換前の火災感知器の伝送時間と交換後の新火災感知器との伝送時間は基本的に一致する関係にあることから、交換前の火災感知器のアドレスと交換後の火災感知器のシリアル番号(製造番号)を同一伝送時間の関係で対応付け、新受信機からの指示により新火災感知器にアドレスを設定することで、伝送路に接続された交換前の火災感知器のアドレスを新伝送路の同じ位置に接続された新火災感知器にそのまま設定することができ、交換した新火災感知器にアドレス設定器等を使用して設置場所とアドレスとの対応関係を調べながらアドレス設定を行う作業が不要となり、火災報知設備のリニューアル工事における感知器アドレスの設定作業が簡単且つ容易となり、作業負担及びコストを低減することができる。
(伝送時間の平均値による効果)
また、受信機及び新受信機は、それぞれ通信テスト信号を複数回送信して測定された伝送時間の平均値を、第1伝送時間及び第2伝送時間として記憶するようにしたため、伝送時間の測定によるばらつきやノイズの影響を低減し、高い精度で伝送時間の測定結果を得ることができる。
また、受信機及び新受信機は、それぞれ通信テスト信号を複数回送信して測定された伝送時間の平均値を、第1伝送時間及び第2伝送時間として記憶するようにしたため、伝送時間の測定によるばらつきやノイズの影響を低減し、高い精度で伝送時間の測定結果を得ることができる。
(アドレス重複の判定による効果)
また、新受信機は、同一のシリアル番号に対して異なるアドレスで生成された組が複数組存在する場合、アドレス重複と判定して各組のアドレスを報知するようにしたため、アドレス重複に基づく未設定アドレスについては、新受信機による新感知器のアドレス設定が終了した後に、未設定アドレスに対応した新火災感知器の設置場所を調べてアドレス設定器等による人為的なアドレス設定作業を行うことができる。また、未設定アドレスのアドレス全体に占める割合が十分に低いことから、人為的なアドレス設定を必要とする新火災感知器の数はそれほど多くなることはなく、アドレス設定の作業負担は大幅に低減できる。
また、新受信機は、同一のシリアル番号に対して異なるアドレスで生成された組が複数組存在する場合、アドレス重複と判定して各組のアドレスを報知するようにしたため、アドレス重複に基づく未設定アドレスについては、新受信機による新感知器のアドレス設定が終了した後に、未設定アドレスに対応した新火災感知器の設置場所を調べてアドレス設定器等による人為的なアドレス設定作業を行うことができる。また、未設定アドレスのアドレス全体に占める割合が十分に低いことから、人為的なアドレス設定を必要とする新火災感知器の数はそれほど多くなることはなく、アドレス設定の作業負担は大幅に低減できる。
(第1伝送時間と第2伝送時間の不一致による効果)
また、新受信機は、アドレスと組になる第1伝送時間に一致するシリアル番号と組になる第2伝送時間が存在しない場合、アドレスを報知するようにしたため、アドレス重複の場合と同様に、新受信機による新感知器のアドレス設定後に人為的なアドレス設定作業を可能とし、また伝送時間不一致による未設定アドレスのアドレス全体に占める割合が十分に低いことから、人為的なアドレス設定を必要とする新火災感知器の数はそれほど多くなることはなく、アドレス設定の作業負担は大幅に低減できる。
また、新受信機は、アドレスと組になる第1伝送時間に一致するシリアル番号と組になる第2伝送時間が存在しない場合、アドレスを報知するようにしたため、アドレス重複の場合と同様に、新受信機による新感知器のアドレス設定後に人為的なアドレス設定作業を可能とし、また伝送時間不一致による未設定アドレスのアドレス全体に占める割合が十分に低いことから、人為的なアドレス設定を必要とする新火災感知器の数はそれほど多くなることはなく、アドレス設定の作業負担は大幅に低減できる。
(伝送時間が不一致のなった場合の端数処理による再判定の効果)
また、新受信機は、アドレスと組になる第1伝送時間に一致するシリアル番号と組になる第2伝送時間が存在しない場合、第1伝送時間と第2伝送時間の最下位の時間値を端数処理して再度時間一致を判定するようにしたため、例えば第1伝送時間と第2伝送時間の再開の時間値を四捨五入する端数処理を行うことで、第1伝送時間と第2伝送時間の時間が一致し、新受信機によるアドレス設定出来る新火災感知器が増加することで、アドレス設定の作業負担を更に低減できる。
また、新受信機は、アドレスと組になる第1伝送時間に一致するシリアル番号と組になる第2伝送時間が存在しない場合、第1伝送時間と第2伝送時間の最下位の時間値を端数処理して再度時間一致を判定するようにしたため、例えば第1伝送時間と第2伝送時間の再開の時間値を四捨五入する端数処理を行うことで、第1伝送時間と第2伝送時間の時間が一致し、新受信機によるアドレス設定出来る新火災感知器が増加することで、アドレス設定の作業負担を更に低減できる。
(伝送時間の測定に使用するシリアル番号の効果)
また、新受信機は、第2伝送時間の測定に使用する新火災感知器のシリアル番号として、新火災感知器の製造期間を含む所定期間に製造された新火災感知器のシリアル番号が記憶され、シリアル番号が設定された通信テスト信号を伝送路に送信し、新火災感知器から応答信号が受信された場合に第2伝送時間を測定してシリアル番号と第2伝送時間の組を第2対応情報に記憶するようにしたため、リニューアル工事に使用する新火災感知器のシリアル番号を一つ一つ調べることなく、例えば、新火災感知器の製造月に使用した全てのシリアル番号を新受信機に設定してシリアル番号を指定した通信テスト信号の送信により、実際に伝送路に接続している新火災感知器との間の第2伝送時間を簡単に測定することができる。
また、新受信機は、第2伝送時間の測定に使用する新火災感知器のシリアル番号として、新火災感知器の製造期間を含む所定期間に製造された新火災感知器のシリアル番号が記憶され、シリアル番号が設定された通信テスト信号を伝送路に送信し、新火災感知器から応答信号が受信された場合に第2伝送時間を測定してシリアル番号と第2伝送時間の組を第2対応情報に記憶するようにしたため、リニューアル工事に使用する新火災感知器のシリアル番号を一つ一つ調べることなく、例えば、新火災感知器の製造月に使用した全てのシリアル番号を新受信機に設定してシリアル番号を指定した通信テスト信号の送信により、実際に伝送路に接続している新火災感知器との間の第2伝送時間を簡単に測定することができる。
(新火災感知器の追加機能による効果)
また、新受信機は、伝送路から自己のシリアル番号を指定した通信テスト信号を受信した場合に伝送路に応答信号を送信し、伝送路から自己のシリアル番号を指定したアドレス設定信号を受信した場合に、アドレス設定信号に含まれたアドレスを自己アドレスとして設定するようにしたため、新火災感知器にアドレスが未設定であっても、新受信機からのシリアル番号を指定したアドレス設定信号を受信し、設定情報として含まれるアドレスの設定を確実に人為的なアドレス設定作業なく行うことができる。
また、新受信機は、伝送路から自己のシリアル番号を指定した通信テスト信号を受信した場合に伝送路に応答信号を送信し、伝送路から自己のシリアル番号を指定したアドレス設定信号を受信した場合に、アドレス設定信号に含まれたアドレスを自己アドレスとして設定するようにしたため、新火災感知器にアドレスが未設定であっても、新受信機からのシリアル番号を指定したアドレス設定信号を受信し、設定情報として含まれるアドレスの設定を確実に人為的なアドレス設定作業なく行うことができる。
(受信機のアドレス関連情報の移植による効果)
また、新受信機に、交換前の受信機に記憶されている火災感知器のアドレスに関連する情報、例えば、交換前の受信機に記憶している火災感知器の呼出しに使用する感知器アドレス情報及び感知器アドレスと連動機器との対応関係を設定した連動制御情報を読み出して記憶するようにしたため、伝送路に接続された新火災感知器には、交換前の火災感知器と同じアドレスが設定されており、交換前の受信機で使用していた感知器呼出し用のアドレス情報や連動制御情報はそのまま使用することができ、アドレス情報や連動制御情報を新受信機にコピーするという簡単な作業で済ますことができる。
また、新受信機に、交換前の受信機に記憶されている火災感知器のアドレスに関連する情報、例えば、交換前の受信機に記憶している火災感知器の呼出しに使用する感知器アドレス情報及び感知器アドレスと連動機器との対応関係を設定した連動制御情報を読み出して記憶するようにしたため、伝送路に接続された新火災感知器には、交換前の火災感知器と同じアドレスが設定されており、交換前の受信機で使用していた感知器呼出し用のアドレス情報や連動制御情報はそのまま使用することができ、アドレス情報や連動制御情報を新受信機にコピーするという簡単な作業で済ますことができる。
[火災報知設備のリニューアル手順の概略]
図1は火災報知設備のリニューアル手順の概略を示した説明図である。図1(A)はリニューアル前のR型火災報知設備であり、受信機10から引き出された伝送路12に、伝送機能を備えた火災感知器14が接続されている。火災感知器14には固有のアドレスが設定されており、例えば、1~255の255アドレスが使用されている。
図1は火災報知設備のリニューアル手順の概略を示した説明図である。図1(A)はリニューアル前のR型火災報知設備であり、受信機10から引き出された伝送路12に、伝送機能を備えた火災感知器14が接続されている。火災感知器14には固有のアドレスが設定されており、例えば、1~255の255アドレスが使用されている。
受信機10は、全アドレスに対するポーリングコマンドの送信周期ごとに一括AD変換コマンドを繰り返し送信している。火災感知器14は受信機10からの一括AD変換コマンドを受信すると、検出している煙濃度や温度などのアナログ検出データをサンプリングし、予め定めた火災レベルと比較している。
火災感知器14でサンプリングしたアナログ検出データが火災レベルを超えた場合には、受信機10に対しポーリングコマンドに対する応答タイミングで火災割込信号を送信する。この火災割込信号は、応答ビット列をオール1とするような通常は使用されない信号を送る。
受信機10は、火災感知器14からの火災割込信号を受信するとグループ検索コマンドを発行し、火災を検出した火災感知器14を含むグループからの割込応答を受信してグループを判別し、続いて、判別したグループに含まれる個々の火災感知器に対し順次アドレスを指定したポーリングを行い、火災発報データなどの火災応答を受けることで、火災を検出した火災感知器14のアドレスを認識し、火災発生場所を示す火災警報動作を行うことになる。
このような既設のR型火災報設備の受信機10及び火災感知器14の耐用年数が近づいた場合には、受信機10及び火災感知器14を図1(B)(C)に示すように新受信機100及び新火災感知器114に交換するリニューアル工事を行う。
本実施形態による火災報知設備のリニューアル方法にあっては、まず、図1(B)に示すように、伝送路12及び火災感知器14はそのままで、既設の受信機10を新受信機100に交換し、新受信機100により既設の火災感知器14に対しアドレスを指定した信号の送受信が可能な動作状態とする。
このような図1(B)に示すリニューアルの途中段階で、新受信機100からアドレスを指定した通信テスト信号を送信し、アドレス一致が得られた火災感知器14からの応答信号を受信して第1伝送時間を測定すると共にアドレスと第1伝送時間の組となる第1対応情報を生成して記憶する。
続いて、図1(C)に示すように、既設の火災感知器14を新火災感知器114に交換した後に、新受信機100から新火災感知器114のシリアル番号を指定した通信テスト信号を送信し、シリアル番号一致が得られた新火災感知器114からの応答信号を受信して第2伝送時間を測定すると共にシリアル番号と第2伝送時間との組となる第2対応情報を生成して記憶する。
続いて、新受信機100は、記憶された第1対応情報と第2対応情報に基づき、第1伝送時間と第2伝送時間が一致するアドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報を生成して記憶する。
続いて、新受信機100は、アドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報に基づいて、各組のシリアル番号を宛先とし、アドレスを設定情報としたアドレス設定信号を送信し、シリアル番号一致が得られた新火災感知器114に設定情報として受信したアドレスを設定させるアドレス設定動作を行う。
このような新火災感知器114に対する新受信機100によるアドレス設定が済むと、火災報知設備のリニューアル作業が終了し、リニューアルされた火災報知設備による火災監視が可能となる。
[火災報知設備のリニューアル手順の詳細]
図2は火災報知設備のリニューアル手順を示したフローチャート、図3は火災報知設備のリニューアルによる第1乃至第3対応情報の生成を示した説明図、図4は既設の火災報知設備と受信機を新受信機に交換した場合の火災報知設備の機能構成を示したブロック図、図5は受信機に続いて火災感知器を新火災感知器に交換した火災報知設備の機能構成を示したブロック図である。なお、図2のフローチャートにおける2重枠のブロックは人為的な作業や操作を示す。
図2は火災報知設備のリニューアル手順を示したフローチャート、図3は火災報知設備のリニューアルによる第1乃至第3対応情報の生成を示した説明図、図4は既設の火災報知設備と受信機を新受信機に交換した場合の火災報知設備の機能構成を示したブロック図、図5は受信機に続いて火災感知器を新火災感知器に交換した火災報知設備の機能構成を示したブロック図である。なお、図2のフローチャートにおける2重枠のブロックは人為的な作業や操作を示す。
(新受信機による火災感知器の第1伝送時間の測定)
図2のリニューアル手順にあっては、まずステップS1で、図1(A)(B)に示したように、既設の火災報知設備の受信機10を新受信機100に交換し、ステップSS2で新受信機100からアドレスを指定した通信テスト信号を伝送路12に送信し、アドレス一致が得られた既設の火災感知器14からの応答信号を受信して第1伝送時間を測定する。
図2のリニューアル手順にあっては、まずステップS1で、図1(A)(B)に示したように、既設の火災報知設備の受信機10を新受信機100に交換し、ステップSS2で新受信機100からアドレスを指定した通信テスト信号を伝送路12に送信し、アドレス一致が得られた既設の火災感知器14からの応答信号を受信して第1伝送時間を測定する。
この新受信機100による既設の火災感知器14毎の第1伝送時間の測定は、通信テスト信号を複数回送信して測定された伝送時間の平均値を第1伝送時間として記憶し、伝送時間の測定によるばらつきやノイズの影響を低減し、高い精度で第1伝送時間の測定結果を得るようにする。
続いて、新受信機100は、ステップS2で測定した第1伝送時間に基づき、ステップS3でアドレスと第1伝送時間の組となる第1対応情報を生成して記憶する。
図3は図2のステップS2,S3の処理により生成された第1対応情報32を示している。第1対応情報32は火災感知器14に設定されているアドレス001~255に測定された第1伝送時間FT1~FT255が対応している。
新受信機100から火災感知器14に通信テスト信号を送信して応答信号を受信するまでの第1伝送時間は、火災感知器14が接続されている伝送路12の新受信機100からの伝送距離に依存しており、伝送距離に略比例して伝送時間が変化する関係にある。また、伝送路12に対する火災感知器14の接続位置、即ち伝送距離の相違に対応して変化する第1伝送時間を測定するためには、例えばマイクロ秒オーダーで伝送時間を測定することが望ましい。
(受信機の機能)
ここで、図4を参照して既設の火災報知設備の受信機と交換した新受信機の機能を説明すると次のようになる。
ここで、図4を参照して既設の火災報知設備の受信機と交換した新受信機の機能を説明すると次のようになる。
図4(A)は既設の火災報知設備における受信機10の機能構成を示している。図4(A)に示すように、受信機10には、受信機制御部16,伝送部18、操作表示部20、警報部22、移報部24及び連動制御情報28が記憶された記憶部26が設けられている。
受信機10の受信機制御部16は、CPU、メモリ、各種の入出力ポートを備えたコンピュータ回路で構成しており、プログラムの実行により所定の受信機制御を行う。
受信機10から火災感知器14に対する下り信号は電圧モードで伝送している。この電圧モードの信号は、伝送路12の回線電圧を例えば18ボルトと30ボルトの間で変化させる電圧パルスとして伝送される。
これに対し火災感知器14からの上り信号は電流モードで伝送される。この電流モードにあっては、伝送路12に伝送データのビット1のタイミングで信号電流を流し、いわゆる電流パルス列として上り信号が受信機10に伝送される。
受信機10の受信機制御部16による受信制御は、前述したように、全アドレスに対するポーリングコマンドの送信周期ごとに一括AD変換コマンドを繰り返し送信し、火災感知器14に煙濃度や温度などのアナログ検出データをサンプリングし、予め定めた火災レベルと比較させている。
火災感知器14で火災発報が判別されると受信機10に対しポーリングコマンドの応答タイミングで火災割込信号が送信され、受信機10は火災割込信号を受信するとグループ検索コマンドを発行して火災を検出した火災感知器14を含むグループを判別し、続いて、判別したグループに含まれる個々の火災感知器に対し順次アドレスを指定したポーリングを行い、火災発報データなどの火災応答を受けることで、火災を検出した火災感知器14のアドレスを認識し、火災発生場所を示す火災警報動作を行う。
図4(B)は既設の受信機10を新受信機100に交換したリニューアル途中の火災報知設備であり、新受信機100には、受信機制御部116,伝送部118、操作表示部120、警報部122、移報部124及び連記憶部126が設けられている。この新受信機100への交換に伴い、既設の受信機10の記憶部26に記憶されていた連動制御情報28は、そのまま読み出して新受信機100の記憶部126にコピーとして記憶される。
新受信機100の受信機制御部116には、伝送時間測定部30の機能が設けられ、伝送時間測定部30により図2のステップS2,S3に示した通信テスト信号の送信と火災感知器14からの応答信号の受信により第1伝送時間を測定し、アドレスと第1伝送時間との組となる第1対応情報32が生成される。
(新受信機による新火災感知器の第2伝送時間の測定)
続いて、図2のステップS4で、図1(C)に示したように、既設の火災感知器14を
新火災感知器114に交換する作業を行い、新受信機100との間で信号の送受信が可能な動作状態とする。
続いて、図2のステップS4で、図1(C)に示したように、既設の火災感知器14を
新火災感知器114に交換する作業を行い、新受信機100との間で信号の送受信が可能な動作状態とする。
続いて図2のステップS5に進み、新受信機100は新火災感知器114のシリアル番号を指定した通信テスト信号を送信し、シリアル番号一致が得られた新火災感知器114からの応答信号を受信して第2伝送時間を測定すると共にシリアル番号と第2伝送時間との組となる第2対応情報を生成して記憶する。
新受信機100による新火災感知器114毎の第2伝送時間の測定も、通信テスト信号を複数回送信して測定された伝送時間の平均値を第2伝送時間として記憶し、伝送時間の測定によるばらつきやノイズの影響を低減し、高い精度で第2伝送時間の測定結果を得るようにする。
図3は図2のステップS5の処理により生成された第2対応情報34を示している。第2対応情報34は新火災感知器114の製造段階で設定されたシリアル番号に対応して測定された第2伝送時間ST1~ST255が格納されている。
ここで、新受信機100には、第2伝送時間の測定に使用する新火災感知器114のシリアル番号の全てを予め設定する必要があるが、本実施形態にあっては、伝送路12に接続した新火災感知器114の製造期間を含む所定期間、例えば、同じ月に製造された同種の火災感知器の1ケ月分のシリアル番号をそのまま設定しており、伝送路12に接続する新火災感知器114のシリアル番号を事前に調べて設定する必要はなくなっている。
図3の第2対応情報34にあっては、新火災感知器114の製造月に使用した例えば1万台分のシリアル番号1000000001~1000010000をそのまま設定しており、シリアル番号を順次指定した通信テスト信号に対し、応答信号が受信されるのは伝送路12に実際に接続している新火災感知器114のみとなることから、例えばシリアル番号1000000006~1000000260の255台についてのみ第2伝送時間ST1~ST255が測定されている。
図5(A)は、図2のステップS4で既設の火災感知器10を新火災感知器114に交換した火災報知設備の機能構成であり、新受信機100の受信機制御部116に設けられた伝送時間測定部30により、図2のステップS5に示した通信テスト信号の送信と新火災感知器114からの応答信号の受信により第2伝送時間が測定され、シリアル番号と第2伝送時間との組となる第2対応情報34が生成される。
(伝送時間の一致判定による第3対応情報の生成)
続いて、図2のステップS6に進み、新受信機100は、記憶された第1対応情報32の第1伝送時間と第2対応情報34の第2伝送時間の一致を判定し、ステップS7で時間一致となった場合にはステップS8に進み、アドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報を生成して記憶し、これをステップS10で全アドレス終了となるまで繰り返す。
続いて、図2のステップS6に進み、新受信機100は、記憶された第1対応情報32の第1伝送時間と第2対応情報34の第2伝送時間の一致を判定し、ステップS7で時間一致となった場合にはステップS8に進み、アドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報を生成して記憶し、これをステップS10で全アドレス終了となるまで繰り返す。
図3は図2のステップS8の処理により第1対応情報32と第2対応情報34に基づいて時間一致判定部36により生成された第3対応情報38を示している。時間一致判定部36は、例えばまず、第1対応情報32のアドレス001の第1伝送時間FT1を読み出し、第2対応情報34に記憶されている第2伝送時間ST1~ST255と順次比較し、時間一致が得られたシリアル番号1000000006の組を第3対応情報として記憶し、以下、残りのアドレスについても同様の時間一致判定処理を繰り返す。
図5(B)は、新受信機100の受信機制御部116に時間一致判定部36が設けられた機能構成を示しており、時間一致判定部36により、図2のステップS6~S8,S10に示した第1伝送時間と第2伝送時間の一致判定に基づきアドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報38が生成される。
(時間不一致の処理)
図2に示すように、ステップS6~S8,S10で第1伝送時間と第2伝送時間の一致判定を行った場合、ステップS7で時間不一致が判定される場合があり、時間不一致が判定された場合には、そのアドレスはステップS9で未設定アドレス情報として記憶される。未設定アドレスとは、新火災感知器114のシリアル番号との対応関係をとることのできなかったアドレスである。
図2に示すように、ステップS6~S8,S10で第1伝送時間と第2伝送時間の一致判定を行った場合、ステップS7で時間不一致が判定される場合があり、時間不一致が判定された場合には、そのアドレスはステップS9で未設定アドレス情報として記憶される。未設定アドレスとは、新火災感知器114のシリアル番号との対応関係をとることのできなかったアドレスである。
ステップS9で生成された未設定アドレス情報については、ステップS11でその存在を判別するとステップS12に進み、第1伝送時間と第2伝送時間の最下位の時間値を所定の端数処理、例えば四捨五入して再度時間一致を判定する。
例えば第1伝送時間が5019マイクロ秒であり、第2伝送時間が5023マイクロ秒の場合、最初の時間一致判定では不一致となるが、ステップS12で最下位を四捨五入すると第1伝送時間と第2伝送時間は5020マイクロ秒となって一致し、アドレスとシリアル番号の組となる第3対応情報が生成できる。
このような第1伝送時間と第2伝送時間の最下位の時間値を所定の端数処理により、未設定アドレスの発生数を低減することができる。
(アドレス重複の判定)
続いて、図2のステップS13に進み、新受信機100は、ステップS8で生成し、ステップS13で追加されたアドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報38に対し、同一のシリアル番号に対して異なるアドレスで生成された組が複数組存在する場合にアドレス重複と判定し、各組のアドレスを未設定アドレスとしてステップS9で生成した未設定アドレス情報に記憶する。
続いて、図2のステップS13に進み、新受信機100は、ステップS8で生成し、ステップS13で追加されたアドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報38に対し、同一のシリアル番号に対して異なるアドレスで生成された組が複数組存在する場合にアドレス重複と判定し、各組のアドレスを未設定アドレスとしてステップS9で生成した未設定アドレス情報に記憶する。
(第3対応情報に基づく新火災感知器のアドレス設定)
続いて、図2のステップS14に進み、新受信機100は、アドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報38に基づいて、各組のシリアル番号を宛先とし、アドレスを設定情報としたアドレス設定信号を伝送路12に送信し、シリアル番号一致が得られた新火災感知器114に設定情報として受信したアドレスを設定させるアドレス設定動作を行わせる。
続いて、図2のステップS14に進み、新受信機100は、アドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報38に基づいて、各組のシリアル番号を宛先とし、アドレスを設定情報としたアドレス設定信号を伝送路12に送信し、シリアル番号一致が得られた新火災感知器114に設定情報として受信したアドレスを設定させるアドレス設定動作を行わせる。
図5(B)は、新受信機100の受信機制御部116にアドレス設定部40が設けられた機能構成を示しており、アドレス設定部40により、図2のステップS14に示した第3対応情報38に基づいて、各組のシリアル番号を宛先とし、アドレスを設定情報としたアドレス設定信号の送信により、シリアル番号一致が得られた新火災感知器114にアドレスを設定させるアドレス設定動作を行わせることができる。
このため、交換した新火災感知器114にアドレス設定器等を使用して設置場所とアドレスとの対応関係を調べながらアドレス設定を行う作業が不要となり、火災報知設備のリニューアル工事における感知器アドレスの設定作業が簡単且つ容易となり、作業負担及びコストを低減することができる。
(未設定アドレス情報に基づく人為的なアドレス設定操作)
続いて、図2のステップS15に進み、未設定アドレス情報がある場合には未設定アドレスが所定の操作により受信機ディスプレイの表示やプリンタ出力により報知されることから、未設定アドレスに対応した新火災感知器114の設置場所を調べてアドレス設定器等による人為的なアドレス設定作業を行う。
続いて、図2のステップS15に進み、未設定アドレス情報がある場合には未設定アドレスが所定の操作により受信機ディスプレイの表示やプリンタ出力により報知されることから、未設定アドレスに対応した新火災感知器114の設置場所を調べてアドレス設定器等による人為的なアドレス設定作業を行う。
しかしながら、未設定アドレスのアドレス全体に占める割合が十分に低いことから、人為的なアドレス設定を必要とする新火災感知器114の数はそれほど多くなることはなく、アドレス設定の作業負担は大幅に低減できる。
[新火災感知器の機能]
図6は新受信機によるアドレス設定に対応した新火災感知器の機能構成を示したブロック図である。
図6は新受信機によるアドレス設定に対応した新火災感知器の機能構成を示したブロック図である。
図6に示すように、新火災感知器114には、フィルタ部130、定電圧回路部132、感知器制御部134、センサ部136、発報表示灯138及び伝送部140が設けられる。センサ部136は検煙部や温度検出部であり、煙濃度検出信号や温度検出信号を出力する。
感知器制御部134はCPU、メモリ、各種の入出力ポートを備えたコンピュータ回路であり、受信機から送信された一括AD変換コマンドによりセンサ部136からの信号をサンプリングして応答すると共に火災発報を判定して火災割込みを行う感知器本来の機能に加え、通信テスト応答部42とアドレス設定部44の機能が設けられる。
通信テスト応答部42は、新受信機100から送信された通信テスト信号を受信して自己のシリアル番号との一致を判別した場合に応答信号を送信する。アドレス設定部44は、新受信機100からアドレス設定信号を受信して自己のシリアル番号との一致を判別した場合に、アドレス設定信号に設定情報として含まれるアドレスを自己アドレスとして設定する。
また、感知器制御部134は新受信機100から送信された自己アドレスを指定したポーリング信号を受信してサンプリングデータを応答信号により送信する毎に発報表示灯138を点滅している。
このため図2のステップS15で未設定アドレスの設定作業を行う場合には、発報表示灯138が点滅しない新火災感知器114がアドレス未設定となっていることを確認して人為的なアドレス設定操作を行うことができる。
[本発明の変形例]
(伝送路のリニューアル)
上記の実施形態は、伝送路は既設のものをそのまま使用しているが、既設の伝送路が交換可能であれば、伝送路についても新伝送路に交換してもよい。この場合、既設の火災感知器に対する第1伝送時間の測定と、新火災感知器に対する第2伝送時間の測定は、既設の伝送路を使用して行い、第1及び第2伝送時間の測定が済んだら、伝送路を新伝送路に交換し、その後に、アドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報に基づく新火災感知器に対するアドレス設定を行う。
(伝送路のリニューアル)
上記の実施形態は、伝送路は既設のものをそのまま使用しているが、既設の伝送路が交換可能であれば、伝送路についても新伝送路に交換してもよい。この場合、既設の火災感知器に対する第1伝送時間の測定と、新火災感知器に対する第2伝送時間の測定は、既設の伝送路を使用して行い、第1及び第2伝送時間の測定が済んだら、伝送路を新伝送路に交換し、その後に、アドレスとシリアル番号の組からなる第3対応情報に基づく新火災感知器に対するアドレス設定を行う。
(端末機器)
上記の実施形態は、受信機からの伝送路に固有のアドレスが設定された火災感知器が接続された火災報知設備のリニューアルを例にとっているが、火災感知器以外の固有アドレスが設定された検出端末が接続された場合や固有アドレスが設定された制御端末が接続された場合についても、火災感知器の場合と同様な手順でリニューアルを行うことで、交換した端末にアドレス設定器等を使用して設置場所とアドレスとの対応関係を調べながらアドレス設定を行う作業が不要となり、火災報知設備のリニューアル工事における端末アドレスの設定作業が簡単且つ容易となり、作業負担及びコストを低減することができる。
上記の実施形態は、受信機からの伝送路に固有のアドレスが設定された火災感知器が接続された火災報知設備のリニューアルを例にとっているが、火災感知器以外の固有アドレスが設定された検出端末が接続された場合や固有アドレスが設定された制御端末が接続された場合についても、火災感知器の場合と同様な手順でリニューアルを行うことで、交換した端末にアドレス設定器等を使用して設置場所とアドレスとの対応関係を調べながらアドレス設定を行う作業が不要となり、火災報知設備のリニューアル工事における端末アドレスの設定作業が簡単且つ容易となり、作業負担及びコストを低減することができる。
(その他)
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:受信機
12:伝送路
14:火災感知器
16,116:受信機制御部
18,118,140:伝送部
28:連動制御情報
30:伝送時間測定部
32:第1対応情報
34:第2対応情報
36:時間一致判定部
38:第3対応情報
40,44:アドレス設定部
42:通信テスト応答部
100:新受信機
114:新火災感知器
134:感知器制御部
138:発報表示灯
12:伝送路
14:火災感知器
16,116:受信機制御部
18,118,140:伝送部
28:連動制御情報
30:伝送時間測定部
32:第1対応情報
34:第2対応情報
36:時間一致判定部
38:第3対応情報
40,44:アドレス設定部
42:通信テスト応答部
100:新受信機
114:新火災感知器
134:感知器制御部
138:発報表示灯
Claims (1)
- 受信機と固有のアドレスが設定された火災感知器が伝送路を介して接続され、前記受信機、前記火災感知器及び前記伝送路を新受信機、新火災感知器及び新伝送路に更新する火災報知設備のリニューアル方法であって、
前記受信機を前記新受信機に更新した後に、前記新受信機から前記アドレスを指定した通信テスト信号を前記伝送路に送信してアドレス一致が得られた前記火災感知器からの応答信号を受信して第1伝送時間を測定すると共に前記アドレスと前記第1伝送時間の組となる第1対応情報を生成して記憶し、
前記火災感知器を前記新火災感知器に更新した後に、前記新受信機から前記新火災感知器のシリアル番号を指定した通信テスト信号を前記伝送路に送信してシリアル番号一致が得られた前記新火災感知器からの応答信号を受信して第2伝送時間を測定すると共に前記シリアル番号と前記第2伝送時間との組となる第2対応情報を生成して記憶し、
前記第1対応情報と前記第2対応情報に基づき、前記第1伝送時間と前記第2伝送時間が一致する前記アドレスと前記シリアル番号の組からなる第3対応情報を生成して記憶し、
前記伝送路を前記新伝送路に更新した後に、前記新受信機から前記第3対応情報に基づいて、各組の前記シリアル番号を宛先とし、前記アドレスを設定情報としたアドレス設定信号を前記新伝送路に送信し、シリアル番号一致が得られた前記新火災感知器に前記設定情報として受信した前記アドレスを設定させる、
ことを特徴とする火災報知設備のリニューアル方法。
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