JP2024000614A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイパーがインクヘッドから離れる際のインクの飛散を抑制する。【解決手段】プリンタは、インクヘッド30と、ワイパー61と、ワイパー61を上下方向Zおよび水平方向Yに移動させるワイパー移動装置と、を備える。ワイパー移動装置は、上下方向Zに関して、インクヘッド30よりも下方の第1位置とインクヘッド30に重なる第2位置との間で移動させる。プリンタは、ワイパー61を第2位置に移動させてインクヘッド30を払拭した後、インクヘッド30上でワイパー61の移動を停止させる。プリンタは、ワイパー61の停止後、ワイパー61が撓むことなくインクヘッド30に接するような第3位置P3にワイパー61を移動させ、所定時間の停止後に第1位置に移動させる。【選択図】図8

Description

本発明は、インクジェットプリンタに関する。
インクジェット方式によって記録媒体に画像を印刷するインクジェットプリンタが従来から知られている。インクジェットプリンタの中には、インクが吐出される複数のノズルを備えたインクヘッドと、インクヘッドのノズル面を払拭するワイパーと、を備えたものが存在する。
例えば特許文献1には、ノズル面を所定のワイピング方向に払拭するワイパーブレードを備えた画像形成装置が開示されている。特許文献1に開示された画像形成装置では、ワイパーブレードがノズル面のワイピング方向下流側端部から離れる直前の位置でワイパーブレードの移動を停止させ、そこからワイパーブレードを下降させる。特許文献1によれば、かかる制御により、先端部が湾曲したままでワイパーブレードがノズル面を抜けないため、ワイパーブレードの先端部に転移したインクが飛び散らない、とされている。
特開2007-076211号公報
特許文献1に開示された方法によれば、ワイパーブレードの撓みの解放によるインクの飛散は少なくなると考えられる。しかし、特許文献1に開示された方法によっても、インクの飛散が完全に解決されるわけではない。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワイパーがインクヘッドから離れる際のインクの飛散をさらに抑制することができるインクジェットプリンタを提供することである。
ここに開示するインクジェットプリンタは、インクが吐出される複数のノズルが形成され水平面に沿って延びるノズルプレートを備えたインクヘッドと、前記ノズルプレートを払拭可能な可撓性のワイパーと、前記ワイパーおよび前記インクヘッドのうちの少なくとも一方を移動させることにより、前記ワイパーを前記インクヘッドに対して移動させるワイパー移動装置と、前記ワイパー移動装置を制御する制御装置と、を備える。前記ワイパー移動装置は、前記ワイパーおよび前記インクヘッドのうちの少なくとも一方を上下方向に移動させることにより、上下方向に関して前記インクヘッドよりも下方の第1位置と前記ノズルプレートに重なる第2位置との間で前記ワイパーを移動させる上下方向移動装置と、前記ワイパーおよび前記インクヘッドのうちの少なくとも一方を水平面に沿って移動させることにより、前記ワイパーを前記ノズルプレートに沿って移動させる水平方向移動装置と、を備えている。前記制御装置は、第1制御部と、第2制御部と、第3制御部と、第4制御部と、第5制御部と、を備えている。前記第1制御部は、前記上下方向移動装置を制御して、前記ワイパーを前記第2位置に移動させる。前記第2制御部は、前記ワイパーが前記第2位置に位置した状態で前記水平方向移動装置を制御し、前記ワイパーを前記ノズルプレートに接触させながら前記ノズルプレートに沿って移動させる。前記第3制御部は、少なくとも前記複数のノズルよりも外方に設定された前記インクヘッド上の所定位置に前記ワイパーが到達すると、前記ワイパーの移動を停止させる。前記第4制御部は、前記ワイパーの停止の後に前記上下方向移動装置を制御し、前記ワイパーが撓むことなく前記インクヘッドに接するような第3位置に前記ワイパーを移動させる。前記第5制御部は、前記ワイパーが前記第3位置に移動してから所定時間が経過すると、前記上下方向移動装置を制御して、前記ワイパーを前記第1位置に移動させる。
上記インクジェットプリンタによれば、ワイパーは、ノズルの払拭後、第1位置まで下降される前に、第3位置に所定時間停止される。第3位置では、ワイパーは、インクヘッドに接触している。これにより、ワイパーがインクヘッドから急に離れワイパーの撓みが開放されることによるインクの飛散が抑えられる。また、第3位置ではワイパーとインクヘッドとの間の隙間ができないため、ワイパーとインクヘッドとの間に溜まるインクを少なくすることができる。ワイパーが第3位置に所定時間保持されることにより、払拭したインクがワイパーを伝って流れ落ちる時間を確保できる。さらに、第3位置は、ワイパーが撓まないような上下位置に設定されている。これにより、インクヘッドから離れるときに撓みが解放されることによる、ワイパーの揺動が緩和される。これらの結果、上記インクジェットプリンタによれば、ワイパーがインクヘッドから離れる際のインクの飛散をさらに抑制することができる。
一実施形態に係るプリンタの正面図である。 キャリッジ下面の構成を示す平面図である。 インクヘッドおよびワイピング装置の正面図である。 プリンタのブロック図である。 ワイピングのプロセスを示すフローチャートである。 第2ステップ中のインクヘッドおよびワイピング装置の正面図である。 第3ステップ後のインクヘッドおよびワイピング装置の正面図である。 第4ステップ後のインクヘッドおよびワイピング装置の正面図である。 第5ステップ直前のインクヘッドおよびワイピング装置の正面図である。 第5ステップ後のインクヘッドおよびワイピング装置の正面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタ(以下単に「プリンタ」と称する)について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
[プリンタの構成]
図1は、本実施形態に係るプリンタ10の正面図である。以下の説明では、左、右、上、下とは、プリンタ10の正面にいる作業者から見た左、右、上、下をそれぞれ意味することとする。また、作業者がプリンタ10の正面を向いているときにプリンタ10の後部から作業者に向かう方向を前方、作業者からプリンタ10の後部に向かう方向を後方とする。図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表す。
プリンタ10は、副走査方向X(図2参照)に記録媒体5を移動させながら記録媒体5に印刷を行う。副走査方向Xは、ここでは、前後方向である。また、プリンタ10は、インクヘッド30を副走査方向Xと直交する主走査方向Yに移動させながら、インクヘッド30にインクを吐出させる。主走査方向Yは、ここでは、左右方向である。上下方向は、符号Zで表す。ここでは、主走査方向Y、副走査方向X、および上下方向Zは、互いに直交している。ただし、上記方向は説明の便宜のためのものに過ぎず、プリンタ10の設置態様等を何ら限定するものではない。
記録媒体5は、例えば、記録紙である。ただし、記録媒体5は、記録紙に限定されない。記録媒体5には、普通紙やインクジェット用印刷紙等の紙類以外に、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリエステル等の樹脂材料から形成されたものや、アルミや鉄等から形成された金属板、ガラス板、木材板および段ボール等から形成されたものが含まれる。
図1に示すように、プリンタ10は、プラテン15と、キャリッジ20と、キャリッジ20に搭載された複数のインクヘッド30と、キャリッジ移動装置40と、記録媒体5の搬送装置50と、インクヘッド30を払拭するワイピング装置60と、制御装置100と、を備えている。
プラテン15は、記録媒体5を支持する支持台である。プラテン15は、主走査方向Yおよび副走査方向Xに延びている。キャリッジ20は、プラテン15の上方に設けられている。複数のインクヘッド30は、キャリッジ20に設けられている。図2は、キャリッジ20の下面の構成を示す平面図である。図2に示すように、複数のインクヘッド30は、それぞれ副走査方向Xに延びている。複数のインクヘッド30は、主走査方向Yに並ぶように配置されている。本実施形態では、複数のインクヘッド30は、副走査方向Xの位置が揃うように配置されている。ただし、複数のインクヘッド30は、その一部の副走査方向Xの位置が他とずれるように、いわゆるスタガ配置されていてもよい。インクヘッド30の数および配置は特に限定されない。
図2に示すように、各インクヘッド30は、インクが吐出される複数のノズル31aが形成されたノズルプレート31と、ノズルプレート31の周囲を囲うように設けられたノズルガード32と、を備えている。ノズルプレート31は、水平面に沿って延びている。ノズル31aは、ノズルプレート31を上下方向Zに貫通した微小な孔である。インクは、ノズル31aから下方に向けて吐出され、プラテン15上の記録媒体5に着弾する。複数のノズル31aは、副走査方向Xに並んでノズル列31bを形成している。ノズルプレート31の下面は、ノズル列31bが形成されたノズル面31cを構成している。ノズル列31bが備えるノズル31aの数は特に限定されないが、例えば300個である。ただし、図2では、ノズル31aの数は少なく図示されている。図2では、各インクヘッド30が備えるノズル列31bの数は2つに図示されているが、各インクヘッド30が備えるノズル列31bの数は特に限定されない。
ノズルガード32は、ノズルプレート31の周囲を囲うように設けられ、ノズルプレート31の下面(ノズル面31c)よりも下方に突出している。ノズルガード32は、例えば浮き上がった記録媒体5などの物体がノズル面31cに接触するのを防止するためのものである。ノズルガード32は、インクヘッド30の最外周部に設けられている。
各インクヘッド30は、ここでは、図示しない複数の圧電素子を備えている。各インクヘッド30は、制御装置100から送信される駆動信号を受けて圧電素子が振動することによりインクを吐出する。圧電素子は、例えば、圧電材料と導電層とを交互に積層した積層体である。圧電素子は、制御装置100からの駆動信号を受けると膨張または収縮する。圧電素子が膨張または収縮することにより、ノズル31aに連通しインクが貯留された圧力室(図示せず)の体積が減少または増加する。これにより、ノズル31aからインクが吐出される。駆動信号は、圧電素子を膨張させる電位と収縮させる電位とが交互に現れる駆動波形信号である。ただし、インクヘッド30が備えるアクチュエータは、圧電素子には限定されない。インクヘッド30は、例えば、二値偏向方式または連続偏向方式などの各種の連続方式、サーマル方式などのオンデマンド方式によるインクジェットヘッドであってもよい。
インクヘッド30から吐出されるインクは、特に限定されない。インクヘッド30から吐出されるインクは、例えば、ソルベント系(溶剤系)顔料インク、水性インク、光硬化性インク(例えば紫外線を受けて硬化する紫外線硬化型顔料インク、いわゆるUVインク)等であってもよい。
キャリッジ移動装置40は、キャリッジ20を主走査方向Yに移動させる。図1に示すように、キャリッジ移動装置40は、ガイドレール41と、左右のプーリ42と、無端状のベルト43と、スキャンモータ44(図4参照)と、を有している。ガイドレール41は、プラテン15の上方に配置されている。ガイドレール41は、主走査方向Yに延びている。キャリッジ20は、ガイドレール41に沿って主走査方向Yに移動可能に構成されている。キャリッジ20には、ベルト43が固定されている。ベルト43は、左右のプーリ42に巻き掛けられている。スキャンモータ44は、一方のプーリ42に接続されている。スキャンモータ44が駆動して、一方のプーリ42が回転することで、ベルト43が走行する。これにより、キャリッジ20が主走査方向Yに移動する。複数のインクヘッド30は、キャリッジ20とともに主走査方向Yに移動する。
搬送装置50は、記録媒体5を副走査方向Xに移動させる。図1に示すように、搬送装置50は、グリットローラ51と、ピンチローラ52と、フィードモータ53と、を有している。グリットローラ51は、プラテン15に埋設されている。各グリットローラ51の一部は、プラテン15に露出している。フィードモータ53は、グリットローラ51を副走査方向Xに回転させる。ピンチローラ52は、記録媒体5を上から押さえつけるものである。ピンチローラ52は、グリットローラ51の上方に配置されている。ピンチローラ52は、グリットローラ51と対向する位置に設けられている。ピンチローラ52は、上下方向Zに移動可能に構成されている。グリットローラ51とピンチローラ52との間に記録媒体5が挟まれた状態で、フィードモータ53が駆動してグリットローラ51が回転すると、記録媒体5は副走査方向Xに搬送される。
ワイピング装置60は、インクヘッド30のノズルプレート31を払拭する。図3は、インクヘッド30およびワイピング装置60の模式的な正面図である。図3に示すように、ワイピング装置60は、インクヘッド30のノズルプレート31を払拭可能なワイパー61と、ワイパー61を支持して上下方向Zに移動させるワイパー支持装置62と、を備えている。ワイパー61は、副走査方向Xおよび上下方向Zに伸びる板状の部材である。ワイパー61は、ここでは、鉛直方向(重力方向)に延びている。ただし、ワイパー61は、例えば、斜め上下方向に延びていてもよい。ワイパー61は、可撓性を有する材料、例えば、ゴムにより形成されている。ワイパー61の材料は、特に限定されない。ワイパー61は、ノズルプレート31のノズル面31cおよびノズル31aを払拭することにより、ノズル面31cおよびノズル31aに付着したインクを除去するものである。これにより、ノズル面31cおよびノズル31aでインクが固着することが抑制され、インクヘッド30の状態が維持されている。
なお、図示および詳しい説明は省略するが、プリンタ10は、ノズル面31cおよびノズル31aをクリーニングしてインクヘッド30の状態を維持する機構として、例えば、インクヘッド30に装着されるキャップや、キャップ内を減圧してインクを吸引する吸引ポンプを備えていてもよい。
ワイパー支持装置62は、ノズルプレート31と副走査方向Xの位置が揃うように、ワイパー61を支持している。ただし、ワイパー支持装置62は、ワイパー61を副走査方向Xに移動可能に支持していてもよい。その場合、ワイパー61は、ノズルプレート31を払拭しないときには、ノズルプレート31よりも前方または後方に退避されていてもよい。
図3に示すように、ワイパー支持装置62は、上下方向Zに関して、インクヘッド30よりも下方の待機位置P1と、ノズルプレート31に重なる払拭位置P2との間でワイパー61を移動させるように構成されている。図3において、払拭位置P2にあるワイパー61は実線で、待機位置P1にあるワイパー61は2点鎖線で示されている。待機位置P1では、ワイパー61はノズルプレート31に接触しない。払拭位置P2では、ワイパー61はノズルプレート31に接触し得る。払拭位置P2におけるワイパー61の上端は、ノズルプレート31の下面(ノズル面31c)よりも僅かに上方に位置する。
ワイパー支持装置62は、ワイパー61を把持するワイパーホルダ63と、ワイパーホルダ63を上下方向Zに移動させるワイパーモータ64と、ワイパー61を流れ落ちたインクを受けるインク受け65と、を備えている。
本実施形態では、ワイパー61が払拭位置P2に位置付けられ、かつ、キャリッジ移動装置40によってインクヘッド30が主走査方向Yに移動されることによって、ワイパー61がノズルプレート31を払拭する。本実施形態では、ワイパー61をノズルプレート31に沿って移動させる水平方向移動装置は、キャリッジ移動装置40である。ワイパー61をインクヘッド30に対して移動させるワイパー移動装置は、ここでは、上下方向移動装置としてのワイパー支持装置62と、水平方向移動装置としてのキャリッジ移動装置40と、によって構成されている。
ただし、ワイパー移動装置の構成は、上記したものには限定されない。ワイパー移動装置は、ワイパー61およびインクヘッド30のうちの少なくとも一方を移動させることによって、ワイパー61をインクヘッド30に対して移動させるように構成されていればよい。詳しくは、ワイパー移動装置は、ワイパー61およびインクヘッド30のうちの少なくとも一方を上下方向Zに移動させることによりインクヘッド30に対するワイパー61の上下位置を待機位置P1と払拭位置P2との間で移動させる上下方向移動装置と、ワイパー61およびインクヘッド30のうちの少なくとも一方を水平面に沿って移動させることによりワイパー61をノズルプレート31に沿って移動させる水平方向移動装置と、を備えていればよい。例えば、ワイパー移動装置は、ワイパー61を主走査方向Yに移動させてもよい。または、例えば、ワイパー61は主走査方向Yに延び、ワイパー移動装置は、ワイパー61を副走査方向Xに移動させてもよい。
ワイパー支持装置62は、待機位置P1よりも上方であってインクヘッド30よりも下方の(従って、払拭位置P2よりも下方の)第3の位置(図8参照)P3にワイパー61を移動させることが可能に構成されている。以下では、第3の位置P3のことを中間停止位置P3とも呼ぶ。中間停止位置P3については後述する。
図4は、プリンタ10のブロック図である。図4に示すように、プリンタ10の制御装置100は、複数のインクヘッド30(図4には1つのみ図示)と、キャリッジ移動装置40のスキャンモータ44と、搬送装置50のフィードモータ53と、ワイピング装置60のワイパーモータ64と、にそれぞれ電気的に接続され、それらの動作を制御している。制御装置100の構成は特に限定されない。制御装置100は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェア構成は特に限定されないが、例えば、ホストコンピュータ等の外部機器から印刷データ等を受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、上記プログラムや各種データを格納するメモリ等の記憶装置と、を備えている。なお、制御装置100は必ずしもプリンタ10の内部に設けられている必要はなく、例えば、プリンタ10の外部に設置され、有線または無線を介してプリンタ10と通信可能に接続されたコンピュータ等であってもよい。
図4に示すように、制御装置100は、ワイピング装置60によるインクヘッド30のワイピングに係る制御部として、第1移動制御部101と、第2移動制御部102と、第3移動制御部103と、第4移動制御部104と、第5移動制御部105と、を備えている。制御装置100は、画像の形成に係る制御部など、他の処理部を備えていてもよいが、ここでは、図示および説明を省略する。
第1移動制御部101は、上下方向移動装置としてのワイパー支持装置62を制御して、ワイパー61を払拭位置P2(図3参照)に移動させる。以下、第1移動制御部101による上記制御を第1ステップS01(図5参照、以下に記載する他のステップについても図5を参照)とも呼ぶ。第2移動制御部102は、ワイパー61が払拭位置P2に位置した状態で水平方向移動装置としてのキャリッジ移動装置40を制御し、ワイパー61をノズルプレート31に接触させながらノズルプレート31に沿って移動させる。以下、第2移動制御部102による上記制御を第2ステップS02とも呼ぶ。第3移動制御部103は、少なくとも複数のノズル31aよりも外方に設定されたインクヘッド30上の所定位置にワイパー61が到達すると、ワイパー61の移動を停止させる。ここでは、第3移動制御部103の制御によってワイパー61が停止するインクヘッド30上の位置は、ノズルガード32上である。ただし、第3移動制御部103の制御によってワイパー61が停止する位置は、インクヘッド30上であればよく、ノズルガード32上でなくてもよい。例えば、第3移動制御部103の制御によってワイパー61が停止する位置は、ノズル面31cのうちノズル31aが形成されていない部分であってもよい。以下、第3移動制御部103による上記制御を第3ステップS03とも呼ぶ。
第4移動制御部104は、第3ステップS03におけるワイパー61の停止の後にワイパー支持装置62を制御して、ワイパー61を中間停止位置P3(図8参照)に移動させる。以下、第4移動制御部104による上記制御を第4ステップS04とも呼ぶ。第5移動制御部105は、ワイパー61が中間停止位置P3に移動してから所定時間が経過すると、ワイパー支持装置62を制御して、ワイパー61を待機位置P1(図10参照)に移動させる。以下、第5移動制御部105による上記制御を第5ステップS05とも呼ぶ。
[ワイピングのプロセス]
以下では、本実施形態に係るワイピングのプロセスについて説明する。図5は、ワイピングのプロセスを示すフローチャートである。図5に示すように、ノズルプレート31のワイピングの第1ステップS01では、ワイパー61が上昇され、待機位置P1から払拭位置P2に移動される。図3は、第1ステップS01後のインクヘッド30およびワイピング装置60の状態を示したものである。図3に示すように、ここでは、インクヘッド30はワイパー61の真上から退避されている。そのため、第1ステップS01では、ワイパー61はインクヘッド30に接触しない。ただし、第1ステップS01においてインクヘッド30はワイパー61の真上に配置されていてもよく、その場合、ワイパー61はインクヘッド30に接触する。
図5に示すように、第2ステップS02では、キャリッジ移動装置40によってキャリッジ20およびキャリッジ20に搭載されたインクヘッド30が主走査方向Yに移動される。図6は、第2ステップS02中のインクヘッド30およびワイピング装置60の模式的な正面図である。図6に示すように、ここでは、インクヘッド30は、左方に移動するものとする。これにより、ワイパー61は、ノズルプレート31に接触し、その後、ノズルプレート31に接触し続けながらノズルプレート31に対して相対的に右方に移動する。以下では、記載を簡略にするために、ワイパー61とインクヘッド30との相対移動は、基本的に、ワイパー61の動きとして表現する。ただし、実際に移動する部材は、これまでに説明した通りである。ワイパー61がノズルプレート31に接触しながら主走査方向Yに移動することにより、ノズルプレート31のノズル面31cがワイパー61により払拭される。図6に示すように、このとき、ワイパー61は、進行方向後方(ここでは左方)に向かって撓んでいる。ワイパー61には、ノズル面31cおよびノズル31aから除去したインク6が付着する。
第3ステップS03では、ノズルガード32上の所定位置にワイパー61が到達し、ワイパー61の移動が停止する。図7は、第3ステップS03後のインクヘッド30およびワイピング装置60の模式的な正面図である。図7に示すように、第3ステップS03では、ワイパー61は、インクヘッド30の右端を通り過ぎず、その手前で停止する。ワイパー61は、移動停止したとき、撓んだままである。そのため、撓んだワイパー61が元の形状に戻る動きによって、ワイパー61に付着したインク6が飛散する(主として右方に飛散する)ことが防止されている。
第4ステップS04では、ワイパー61を降下させ、中間停止位置P3に停止させる。図8は、第4ステップS04後のインクヘッド30およびワイピング装置60の模式的な正面図である。図8に示すように、中間停止位置P3は、ワイパー61が撓むことなくインクヘッド30に(さらに詳しくは、ノズルガード32に)接するようなワイパー61の上下方向Zの位置である。このとき、ワイパー61は直立している。中間停止位置P3は、計算上、ワイパー61の上端がノズルガード32の下面と同じ高さとなるように設定されている。なお、「ワイパー61が撓むことなくインクヘッド30(ノズルガード32)に接するような」位置とは、そのような状態となることを狙って設定された位置のことを意味し、ワイパー61の少しの撓みも許容しない位置のことではない。また、ワイパー61がインクヘッド30から僅かに離れることも許容しない位置のことでもない。例えば、中間停止位置P3は、ワイパー61が0.1mm以内で撓む位置から、ワイパー61がインクヘッド30から0.1mm以内で離れる位置までを含んでいてもよい。
中間停止位置P3では、ワイパー61は、インクヘッド30に接触している。これにより、ワイパー61がインクヘッド30から急に離れワイパー61の撓みが開放されることによるインク6の飛散が抑えられる。また、中間停止位置P3ではワイパー61とインクヘッド30との間に隙間ができないため、ワイパー61とインクヘッド30との間に溜まるインク6の量を少なくすることができる。ワイパー61が中間停止位置P3に所定時間保持されることにより、払拭したインク6がワイパー61を伝って流れ落ちる時間を確保できる。さらに、中間停止位置P3は、ワイパー61が撓まないような上下方向Zの位置に設定されている。これにより、インクヘッド30から離れるときに撓みが解放されることによるワイパー61の揺動が緩和される。これらの結果、本実施形態に係るプリンタ10によれば、ワイパー61がインクヘッド30から離れる際のインク6の飛散を抑制することができる。なお、従来の技術では、中間停止位置でワイパーは停止せず、そのまま例えば待機位置に移動していた。そのため、ワイピング時に払拭されたインクがワイパーとインクヘッドとの間の隙間に補完され、インクヘッドからワイパーが離間する際に引きちぎられるインクの量が多かった。また、インクヘッドと接しつつ撓みが解放された中間停止位置にワイパーを停止させないため、ワイパーがインクヘッドから離れるときのワイパーの揺動も激しかった。その結果、インクの飛散量が増加していた。
本実施形態では、ワイパー61は、鉛直方向に延びている。中間停止位置P3では、ワイパー61は直立する。そのため、インクがワイパー61を伝って流れ落ちやすい。図9は、第5ステップS05の直前のインクヘッド30およびワイピング装置60の模式的な正面図である。図9に示すように、図8の時点からある程度以上の時間が経過すると、払拭されたインク6はワイパー61を伝ってワイパー61の下方に流れ落ちる。ワイパー61を伝ってワイパー61の下方に流れ落ちたインク6は、インク受け65に貯留される。
本実施形態では、インクヘッド30は、ステップS03においてワイパー61が停止する所定位置に設けられたノズルガード32を備えている。ノズルガード32は、ノズルプレート31よりも下方に突出している。ステップS03では、ワイパー61は、ノズルガード32に接触した状態で停止する。ステップS04では、ワイパー61は、撓むことなくノズルガード32に接触する中間停止位置P3まで下降される。ノズルガード32はノズルプレート31よりも下方に突出しているため、インク6はノズルガード32から離れるときに飛散しやすいが、本実施形態に係るプリンタ10の制御によれば、ノズルガード32から離れるときのインク6の飛散を抑制できる。
なお、中間停止位置P3へのワイパー61の移動速度が低速の方が、インクはより飛散されにくい。中間停止位置P3へのワイパー61の移動速度は、好適には、35mm/秒以下である。
第5ステップS05では、ワイパー61が中間停止位置P3に移動してから所定時間が経過し、ワイパー61が待機位置P1に移動される。図10は、第5ステップS05後のインクヘッド30およびワイピング装置60の模式的な正面図である。図10に示すように、第5ステップS05の後には、ワイパー61は、待機位置P1に移動されている。第4ステップS04と第5ステップS05との間において、ワイパー61を中間停止位置P3に停止させて所定時間待つことにより、第5ステップS05においてワイパー61を移動させるときには、インク6の多くがワイパー61の下方に流れ落ちている。そのため、第5ステップS05においてワイパー61を待機位置P1に移動させるときに、インク6がちぎれて飛び散ることが抑制される。本願発明者の知見によれば、上記所定時間は、0.5秒以上である。ただし、上記所定時間は、必要以上に長くなくてもよく、例えば1秒以下でもよい。
[他の実施形態]
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
例えば上記した実施形態では、プリンタ10は記録媒体5がプラテン15上で搬送されるタイプのプリンタであったが、プリンタのタイプは限定されない。プリンタは、記録媒体5を載置して移動するフラットベッドを備えた、いわゆるフラットベッドタイプのプリンタであってもよい。
上記した実施形態では、待機位置P1、中間停止位置P3、および払拭位置P2の間で移動する際、ワイパー61は、ほぼ鉛直方向に移動するように図示されていた。しかし、ワイパー61の移動方向は、上下方向の成分を含む限りにおいて限定されない。本明細書において、ワイパー等を「上下方向に移動させる」とは、「上下方向の位置を変更する」ことを意味する。ワイパー61の移動方向は、ワイパー61の上下方向の位置を変更可能な方向であればよく、例えば、斜め上下方向であってもよい。また、本明細書において「水平面に沿って延びる/移動させる」とは、実質的に水平方向に延びる/移動させることを意味し、水平方向から若干傾いた方向に延びること/移動させることも含む。
その他、特に限定されない限りにおいて、実施形態は本発明を限定しない。
5 記録媒体
6 インク
10 インクジェットプリンタ
30 インクヘッド
31 ノズルプレート
31a ノズル
40 キャリッジ移動装置(水平方向移動装置)
60 ワイピング装置
61 ワイパー
62 ワイパー支持装置(上下方向移動装置)
100 制御装置
101 第1移動制御部(第1制御部)
102 第2移動制御部(第2制御部)
103 第3移動制御部(第3制御部)
104 第4移動制御部(第4制御部)
105 第5移動制御部(第5制御部)
P1 待機位置(第1位置)
P2 払拭位置(第2位置)
P3 中間停止位置(第3位置)

Claims (4)

  1. インクが吐出される複数のノズルが形成され水平面に沿って延びるノズルプレートを備えたインクヘッドと、
    前記ノズルプレートを払拭可能な可撓性のワイパーと、
    前記ワイパーおよび前記インクヘッドのうちの少なくとも一方を移動させることにより、前記ワイパーを前記インクヘッドに対して移動させるワイパー移動装置と、
    前記ワイパー移動装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記ワイパー移動装置は、
    前記ワイパーおよび前記インクヘッドのうちの少なくとも一方を上下方向に移動させることにより、上下方向に関して前記インクヘッドよりも下方の第1位置と前記ノズルプレートに重なる第2位置との間で前記ワイパーを移動させる上下方向移動装置と、
    前記ワイパーおよび前記インクヘッドのうちの少なくとも一方を水平面に沿って移動させることにより、前記ワイパーを前記ノズルプレートに沿って移動させる水平方向移動装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記上下方向移動装置を制御して、前記ワイパーを前記第2位置に移動させる第1制御部と、
    前記ワイパーが前記第2位置に位置した状態で前記水平方向移動装置を制御し、前記ワイパーを前記ノズルプレートに接触させながら前記ノズルプレートに沿って移動させる第2制御部と、
    少なくとも前記複数のノズルよりも外方に設定された前記インクヘッド上の所定位置に前記ワイパーが到達すると、前記ワイパーの移動を停止させる第3制御部と、
    前記ワイパーの停止の後に前記上下方向移動装置を制御し、前記ワイパーが撓むことなく前記インクヘッドに接するような第3位置に前記ワイパーを移動させる第4制御部と、
    前記ワイパーが前記第3位置に移動してから所定時間が経過すると、前記上下方向移動装置を制御して、前記ワイパーを前記第1位置に移動させる第5制御部と、を備えている、
    インクジェットプリンタ。
  2. 前記ワイパーは、鉛直方向に延びている、
    請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記インクヘッドは、前記ワイパーが停止する前記所定位置に設けられ前記ノズルプレートよりも下方に突出したノズル保護部材を備えている、
    請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記所定時間は、0.5秒以上である、
    請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
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