JP2023538614A - Jak1阻害剤を調製するためのプロセス及び中間体 - Google Patents

Jak1阻害剤を調製するためのプロセス及び中間体 Download PDF

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Abstract

本発明は、イタシチニブ、またはその塩、及びそれに関連する関連合成中間体を調製するためのプロセスに関する。

Description

本発明は、イタシチニブ、その塩、並びに関連する合成中間体化合物及びその塩を調製するためのプロセスに関する。イタシチニブ及びその塩は、炎症性疾患、骨髄増殖性障害、及び他の疾患の治療のためのタンパク質チロシンキナーゼ(JAK)のヤヌスキナーゼファミリーの阻害剤として有用である。
タンパク質キナーゼ(PK)は、とりわけ、細胞増殖、生存、分化、器官形成、形態形成、新生血管形成、組織修復、及び再生を含む多様であり、重量な生物学的プロセスを調節する酵素群である。タンパク質キナーゼは、タンパク質(または基質)のリン酸化を触媒し、それによってさまざまな生物学的状況で基質の細胞活性を調節することにより、その生理学的機能を発揮する。正常組織/臓器における機能に加えて、多くのタンパク質キナーゼはがんを含む多数のヒト疾患でも、宿主において特殊な役割を果たす。タンパク質キナーゼのサブセット(発癌性タンパク質キナーゼとも呼ばれる)は、調節不全になると、腫瘍の形成と成長を引き起こし、腫瘍の維持と進行にさらに寄与する可能性がある(Blume-JensenP.et al,Nature2001,411(6835):355-365)。これまでのところ、発癌性タンパク質キナーゼは、がん介入及び医薬品開発を標的としたタンパク質の最大かつ最も魅力的な群の1つである。
タンパク質キナーゼは、受容体型と非受容体型に分類することができる。受容体チロシンキナーゼ(RTK)は、細胞外部分、膜貫通ドメイン、及び細胞内部分を有するが、非受容体チロシンキナーゼは完全に細胞内である。タンパク質チロシンキナーゼ(JAK)のヤヌスキナーゼファミリーは、チロシンキナーゼの非受容体型に属し、次のファミリーメンバーを含む:JAK1(ヤヌスキナーゼ-1としても知られる)、JAK2(ヤヌスキナーゼ-2としても知られる)、JAK3(ヤヌスキナーゼ、白血球、JAKL、L-JAK及びヤヌスキナーゼ-3としても知られる)及びTYK2(タンパク質チロシンキナーゼ-2としても知られる)。
JAK及びシグナル伝達性転写因子(STAT)が関与する経路は、広範囲のサイトカインのシグナル伝達に関与している。サイトカインは低分子量のポリペプチドまたは糖タンパク質であり、実質的にすべての細胞タイプで生物学的反応を刺激する。一般に、サイトカイン受容体は固有のチロシンキナーゼ活性を持たないため、リン酸化カスケードを伝播するには受容体関連キナーゼを必要とする。JAKがこの機能を果たす。サイトカインはその受容体に結合し、受容体の二量体化を引き起こし、これにより、JAKはサイトカイン受容体内の特定のチロシンモチーフと同様に、互いにリン酸化することができる。これらのホスホチロシンモチーフを認識するSTATは受容体に動員され、JAK依存性のチロシンリン酸化イベントによってそれ自体が活性化される。活性化されると、STATは受容体から解離し、二量体化し、核に移動して特定のDNA部位に結合し、転写を変更する(Scott,M.J.,C.J.Godshall,et al.(2002)).「Jaks,STATs,Cytokines,and Sepsis.」Clin Diagn Lab Immunol9(6):1153-9)。
JAKファミリーは、免疫応答に関与する細胞の増殖及び機能のサイトカイン依存性調節において役割を果たす。JAK/STAT経路、特に4つの全てのJAKファミリーのメンバーは、喘息応答、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎、及び他の関連する下気道の炎症性疾患の病因における役割を果たすと考えられている。さらに、JAKキナーゼを介してシグナル伝達する複数のサイトカインが、古典的アレルギー反応であってもそうでなくても、鼻及び副鼻腔に影響するもの(例えば、鼻炎及び副鼻腔炎)等の上気道の炎症性疾患または病態へと結びつけられている。JAK/STAT経路はまた、虹彩炎、ブドウ膜炎、強膜炎、結膜炎、及び慢性アレルギー反応を含むがこれらに限定されない、眼の炎症性疾患/状態に関与することが示唆されている。したがって、JAKキナーゼの阻害は、これらの疾患の治療において有益な役割を果たし得る。
JAKキナーゼのレベルでシグナル伝達をブロックすることは、ヒトのがんの治療法を開発する上で有望である。JAKキナーゼの阻害は、乾癬等の皮膚免疫障害及び皮膚感作を患う患者への治療効果をもたらすことが予想される。したがって、ヤヌスキナーゼまたは関連キナーゼの阻害剤が広く求められており、いくつかの出版物が有効なクラスの化合物を報告している。例えば、JAK阻害剤イタシチニブ、(2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリル)は、米国特許出願公開第2011/0224190号及び同第2015/0065484号に報告されており、それらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
ヤヌスキナーゼなどのキナーゼの阻害に関連する障害の治療のための化合物に対する需要の高まりを考慮して、イタシチニブ、その塩、及びそれに関連する中間体への新しくより効率的な経路が必要とされている。本明細書に記載のプロセス及び化合物は、これら及び他の必要性を満たすのに役立つ。
本開示は、とりわけ、イタシチニブ、その塩、並びに関連する合成中間体化合物及び中間体の塩を調製するプロセスを提供する。
したがって、本開示は、イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスを提供し、本方法は、式3の化合物:

Figure 2023538614000001
またはその塩を、(i)式2aの塩、及び、(ii)式2bの化合物:
Figure 2023538614000002
(式中、Xは対アニオンである)から選択される試薬と反応させることを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるイタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスは、
式50の化合物:
Figure 2023538614000003
またはその塩を、(i)式2aの塩、及び(ii)式2bの化合物:
Figure 2023538614000004
から選択される試薬と反応させて、式51の化合物:
Figure 2023538614000005
(式中、Xは対アニオンであり、P50はアミノ保護基である)を形成することを含む。
本開示は、イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスをさらに提供し、本プロセスは、式2c:
Figure 2023538614000006
の塩を、式3の化合物:
Figure 2023538614000007
またはその塩と反応させてイタシチニブ、またはその塩を形成することを含む。
本開示は、イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスをさらに提供し、本プロセスは、式2c:
Figure 2023538614000008
の塩を、式50の化合物:
Figure 2023538614000009
またはその塩と反応させて、式51の化合物:
Figure 2023538614000010
(式中P50は、アミノ保護基である)またはその塩を形成すること、
式51の化合物を脱保護して、式52の化合物:
Figure 2023538614000011
またはその塩を形成すること、及び、
式52の化合物またはその塩を、式53の化合物:
Figure 2023538614000012
と、カップリング剤及び塩基の存在下で反応させて、イタシチニブ、またはその塩を形成すること、を含む。
いくつかの実施形態では、式2cの塩は、式2d:
Figure 2023538614000013
の塩を、塩基と反応させて式2cの塩を形成することを含むプロセスによって調製される。
いくつかの実施形態では、式2dの塩は、
式2P:
Figure 2023538614000014
の化合物を、MeMgBrと、グリニャール触媒の存在下で反応させて、式1aPの化合物を形成すること、
Figure 2023538614000015
式1aPの化合物を脱保護して、式1a:

Figure 2023538614000016
の化合物、またはその塩を形成すること、及び、
式1aの化合物またはその塩を、ジメチルホルムアミド及び塩素化剤から形成されるビルスマイヤー試薬と反応させて、式2dの塩を形成することを含み、
式中、Pは、アミノ保護基である。
いくつかの実施形態では、式2dの塩は、
式22P:
Figure 2023538614000017
の化合物を、MeMgBrと、グリニャール触媒の存在下で反応させて、式23Pの化合物を形成すること、
Figure 2023538614000018
式23Pの化合物を還元して、式1a:
Figure 2023538614000019
の化合物またはその塩を形成すること、及び、
式1aの化合物またはその塩を、ジメチルホルムアミド及び塩素化剤から形成されるビルスマイヤー試薬と反応させて、式2dの塩を形成すること、を含むプロセスによって調製され、
式中、Pは、アミノ保護基である。
本開示はさらに、式50:
Figure 2023538614000020
を有する化合物またはその塩を提供し、式中、P50は、アミノ保護基である。
本開示はさらに、式3:
Figure 2023538614000021
を有する化合物またはその塩を提供する。
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細が、添付の図面及び以下の記載に示される。本発明の他の特徴、目的、及び利点が、記載及び図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかとなる。
化合物2d、形態IのX線粉末回折(XRPD)パターンである。 化合物2d、形態Iの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムである。 化合物2d、形態Iの熱重量分析(TGA)サーモグラムである。 化合物2d、形態IIのXRPDパターンである。 化合物2d、形態IIのDSCサーモグラムである。 化合物2d、形態IIのTGAサーモグラムである。 化合物2ヘキサフルオロホスフェートのXRPDパターンである。 化合物2ヘキサフルオロホスフェートのDSCサーモグラムである。 化合物2ヘキサフルオロホスフェートのTGAサーモグラムである。
プロセス及び中間体
本開示は、2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリルとしても知られる、選択的JAK1阻害剤イタシチニブ及びその中間体、ならびにイタシチニブ及び中間体の塩及び結晶形を調製するプロセスを提供する。イタシチニブ(INCB039110としても知られる)は、以下の構造を有する:
Figure 2023538614000022
2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリルは、本開示において化合物1とも称される。この化合物及びその化合物を調製する様々なプロセスは、米国特許出願公開第2011/0224190号、同第2013/0060026号、同第2014/0256941号、及び、同第2015/0065484号に開示されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。イタシチニブは、JAK2及びJAK3よりも10倍以上の選択性を持つ強力なJAK1阻害剤である。
本開示は、以下を含む、イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスを提供し、本プロセスは、
式3の化合物:
Figure 2023538614000023
またはその塩を、(i)式2aの塩、またはその塩、及び(ii)式2bの化合物:
Figure 2023538614000024
(式中Xは対アニオンである)から選択される試薬と反応させることを含む。
本開示は、イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスを提供し、本プロセスは、
式3の化合物:
Figure 2023538614000025
またはその塩を、(i)式2aの塩、及び、(ii)式2bの化合物から選択される試薬:
Figure 2023538614000026
(式中、Xは対アニオンである)から選択される試薬と反応させることを含む。
いくつかの実施形態では、試薬は式2aの塩である。
いくつかの実施形態では、試薬は式2bの化合物である。
いくつかの実施形態では、試薬は、式2a(式中、XはClである)の塩の塩である。
いくつかの実施形態では、試薬は、式2a(式中、XはClである)の塩の塩酸塩である。
いくつかの実施形態では、試薬に対して約1~約1.5モル当量の式3の化合物またはその塩が利用される。いくつかの実施形態では、試薬に対して約1.2~約1.4モル当量の式3の化合物またはその塩が利用される。いくつかの実施形態では、試薬に対して約1.3モル当量の式3の化合物またはその塩が利用される。
いくつかの実施形態では、試薬と式3の化合物またはその塩との反応は、溶媒成分S1中で実施される。いくつかの実施形態では、溶媒成分S1は、極性プロトン性溶媒または極性非プロトン性溶媒を含む。
いくつかの実施形態では、溶媒成分S1は、アルコールを含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S1は、式C1~6アルキル-OHを含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S1はエタノールを含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S1はエタノールである。
いくつかの実施形態では、式3の化合物またはその塩と試薬との反応は、約20℃~約30℃の温度で行われる。いくつかの実施形態において、式3の化合物またはその塩と試薬との反応は、周囲温度で行われる。
いくつかの実施形態では、本出願は、イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスをさらに提供し、本プロセスは、
式50の化合物:
Figure 2023538614000027
またはその塩を、(i)式2aの塩、及び(ii)式2bの化合物:
Figure 2023538614000028
から選択される試薬と反応させて、式51の化合物:
Figure 2023538614000029
(式中、Xは対アニオンであり、P50はアミノ保護基である)を形成することを含む。
いくつかの実施形態では、P50はR50-OC(O)-から選択され、式中、R50はC1~6アルキルである。
一実施形態では、R50は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルまたはt-ブチルである。
いくつかの実施形態では、P50はt-ブチル-OC(O)-である。
いくつかの実施形態では、試薬に対して約1~約1.5モル当量の式50の化合物またはその塩が利用される。いくつかの実施形態では、試薬に対して約1.2~約1.4モル当量の式50の化合物またはその塩が利用される。いくつかの実施形態では、試薬に対して約1.3モル当量の式50の化合物またはその塩が利用される。
いくつかの実施形態では、試薬と式50の化合物またはその塩との反応は、溶媒成分S50中で実施される。いくつかの実施形態では、溶媒成分S50は、極性プロトン性溶媒または極性非プロトン性溶媒を含む。
いくつかの実施形態では、溶媒成分S50は、アルコールを含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S50は、式C1~6アルキル-OHを含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S50はエタノールを含む。
いくつかの実施形態では、式50の化合物またはその塩と試薬との反応は、約20℃~約30℃の温度で行われる。いくつかの実施形態において、式50の化合物またはその塩と試薬との反応は、周囲温度で行われる。
いくつかの実施形態では、イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスは、式51の化合物を脱保護して、式52の化合物:
Figure 2023538614000030
またはその塩を形成することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、式51の化合物の脱保護は、式51の化合物を強酸A51で処理することを含む。
いくつかの実施形態では、強酸A51はHClである。いくつかの実施形態では、式51の化合物に対して約5~10モル当量のHClが使用される。いくつかの実施形態では、式51の化合物に対して約6~8モル当量のHClが使用される。
いくつかの実施形態では、強酸A51による式51の化合物の処理は、溶媒成分S51中で行われる。いくつかの実施形態では、溶媒成分S51は、極性プロトン性溶媒及び有機溶媒を含む。
いくつかの実施形態では、溶媒成分S51は、水、アルコール及びハロゲン化炭化水素を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S50のアルコールは、式C1~6アルキル-OHを含む。
いくつかの実施形態では、溶媒成分S51は、水、イソプロパノール、及びジクロロメタンを含む。
いくつかの実施形態において、強酸A51による式51の化合物の処理は、還流温度で行われる。
いくつかの実施形態において、強酸A51による式51の化合物の処理は、約30℃~約60℃の温度で行われる。
いくつかの実施形態において、強酸A51による式51の化合物の処理は、約35℃~約50℃の温度で行われる。
いくつかの実施形態において、強酸A51による式51の化合物の処理は、約40℃~約45℃の温度で行われる。
いくつかの実施形態では、式52の化合物またはその塩は、式52の化合物の二塩酸塩である。
いくつかの実施形態では、イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスは、式52の化合物またはその塩を、式53の化合物:
Figure 2023538614000031
と、カップリング剤の存在下で反応させて、イタシチニブを形成することを含む。
いくつかの実施形態では、カップリング剤は、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウムである。
いくつかの実施形態では、式52の化合物またはその塩と式53の化合物との反応は、塩基B53の存在下で行われる。
いくつかの実施形態では、塩基B53は、第三級アミンである。いくつかの実施形態では、塩基B53は、トリ(C1~6アルキル)アミンである。いくつかの実施形態では、塩基B53はトリエチルアミンである。
いくつかの実施形態では、式52の化合物またはその塩に対して、約1~約1.5モル当量の式53の化合物が利用される。
いくつかの実施形態では、式52の化合物またはその塩に対して、約1~約1.1モル当量の式53の化合物が利用される。
いくつかの実施形態では、式52の化合物またはその塩に対して、約1~約3モル当量のカップリング剤が利用される。いくつかの実施形態では、式52の化合物またはその塩に対して、約2モル当量のカップリング剤が利用される。いくつかの実施形態では、式52の化合物またはその塩に対して、約1~約3モル当量の塩基B53が利用される。いくつかの実施形態では、式52の化合物またはその塩に対して、約2モル当量の塩基B53が利用される。
いくつかの実施形態では、式52の化合物またはその塩と式53の化合物との反応は、溶媒成分S52中で行われる。いくつかの実施形態では、溶媒成分S52は有機溶媒を含む。
いくつかの実施形態では、溶媒成分S52はジクロロメタンを含む。
いくつかの実施形態では、式52の化合物またはその塩と式53の化合物との反応は、約20℃~約30℃の温度で行われる。いくつかの実施形態では、式52の化合物またはその塩と式53の化合物との反応は、周囲温度で実施される。
いくつかの実施形態では、イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスは、イタシチニブを少なくとも1当量のアジピン酸と反応させて、イタシチニブアジピン酸塩(itacitinib adipate)(すなわち、イタシチニブアジピン酸塩(itacitinib adipic acid salt))を形成することをさらに含む。
いくつかの実施形態では、試薬は式2aの塩である。Xは、Cl、Br、I、BF 、PF 、AsF 、SbF 、及び、ClO から選択することができる。いくつかの実施形態では、Xは、Cl、BF 、PF 、AsF 、SbF 、及び、ClO から選択される。いくつかの実施形態では、XはBF である。いくつかの実施形態では、XはPF である。いくつかの実施形態では、XはAsF である。いくつかの実施形態では、XはSbF である。いくつかの実施形態では、XはClO である。いくつかの実施形態では、XはClである。
いくつかの実施形態では、試薬は式2bの化合物である。式2bの化合物は、式2aの塩を塩基B1と反応させることを含むプロセスによって調製することができる。いくつかの実施形態では、式2aの塩と塩基B1との反応は、水を含む溶媒成分S2で行われる。いくつかの実施形態では、塩基B1は強塩基である。いくつかの実施形態では、塩基性材料は、水酸化物である。いくつかの実施形態では、塩基B1はアルカリ金属水酸化物である。いくつかの実施形態では、塩基B1は、水素化ナトリウムである。いくつかの実施形態では、式2aの塩またはその塩に対して、約10~約15モル当量の塩基B1が利用される。いくつかの実施形態では、式2aの塩またはその塩に対して、約12モル当量の塩基B1が利用される。いくつかの実施形態では、式2aの塩と塩基B1との反応は、約-10℃~約60℃の温度で行われる。いくつかの実施形態では、温度は、約0℃~室温である。いくつかの実施形態では、温度は約40℃~約60℃である。いくつかの実施形態では、温度は0℃~室温であり、その後、約40℃~約60℃に加熱される。
いくつかの実施形態では、式2aの塩または式2bの化合物は、
式1aの化合物:
Figure 2023538614000032
またはその塩を、ジメチルホルムアミドから形成されるビルスマイヤー試薬と反応させることを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、式2aの塩または式2bの化合物は、
式5aの化合物:
Figure 2023538614000033
またはその塩を、ジメチルホルムアミドから形成されるビルスマイヤー試薬と反応させることを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、式5aの化合物は塩である。例えば、式5aの化合物はナトリウム塩である。
いくつかの実施形態では、式5aの化合物またはその塩とビルスマイヤー試薬との反応は、式2cの化合物を生成する:
Figure 2023538614000034
いくつかの実施形態では、ビルスマイヤー試薬との反応後、式2cの化合物を式M(式中、Mは対カチオンである)の塩と反応させる。いくつかの実施形態では、ビルスマイヤー試薬は、ジメチルホルムアミドを塩素化剤と反応させることを含むプロセスによって調製される。いくつかの実施形態では、塩素化剤は、塩化オキサリル、オキシ塩化リン、トリホスゲン、塩化チオニル、塩化スルフリル、及び五塩化リンから選択される。いくつかの実施形態では、塩素化剤は、塩化オキサリル、オキシ塩化リン、及びトリホスゲンから選択される。いくつかの実施形態では、塩素化剤は塩化オキサリルである。いくつかの実施形態では、塩素化剤はオキシ塩化リンである。いくつかの実施形態では、塩素化剤はトリホスゲンである。
いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩に対して、約1~約5モル当量の塩素化剤が利用される。いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩に対して、約1~約4モル当量の塩素化剤が利用される。いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩に対して、約1~約3モル当量の塩素化剤が利用される。いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩に対して、約1モル当量の塩素化剤が利用される。いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩に対して、約2モル当量の塩素化剤が利用される。いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩に対して、約3モル当量の塩素化剤が利用される。いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩に対して、約4モル当量の塩素化剤が利用される。いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩に対して、約5モル当量の塩素化剤が利用される。
いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩に対して、約10~約25モル当量のジメチルホルムアミドが利用される。いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩に対して、約10~約20モル当量のジメチルホルムアミドが利用される。いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩に対して、約10~約15モル当量のジメチルホルムアミドが利用される。いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩に対して、約11~約14モル当量のジメチルホルムアミドが利用される。いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩に対して、約11~約13モル当量のジメチルホルムアミドが利用される。
いくつかの実施形態では、ビルスマイヤー試薬の調製は、溶媒成分S3中で実施される。いくつかの実施形態では、溶媒成分S3は有機溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S3は、極性非プロトン性溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S3は、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、またはそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、ビルスマイヤー試薬は、約-10℃~約60℃の温度で調製される。いくつかの実施形態では、ビルスマイヤー試薬は、約-10℃~約30℃の温度で調製される。例えば、ビルスマイヤー試薬は、約-10℃~約室温の間の温度で調製される。例えば、温度は約0℃~約室温である。いくつかの実施形態では、ビルスマイヤー試薬は、約室温~約60℃の温度で調製される。いくつかの実施形態では、ビルスマイヤー試薬は、約30℃~約70℃、約40℃~約70℃、約30℃~約60℃、または約40℃~約60℃の温度で調製される。
いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩とビルスマイヤー試薬との反応は、約40℃~約100℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩とビルスマイヤー試薬との反応は、約70℃~約100℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式1aもしくは5aの化合物、またはその塩とビルスマイヤー試薬との反応は、約40℃~約60℃の温度で実施される。例えば、ビルスマイヤー試薬は、約75℃~約80℃、80℃~90℃、または85℃~90℃の温度で調製される。
いくつかの実施形態では、ビルスマイヤー試薬との反応の生成物は、式2cを有する:
Figure 2023538614000035
いくつかの実施形態では、式2aの塩は、
式2c:
Figure 2023538614000036
の塩と式Mの塩とを反応させることを含むプロセスによって形成することができ、式中、
は対カチオンであり、
はCl以外の対アニオンである。
いくつかの実施形態では、Mはアルカリ金属対カチオンである。例えば、MはLi、NaまたはKである。いくつかの実施形態では、MはNaである。いくつかの実施形態では、Xは、Br、I、BF 、PF 、AsF 、SbF 、及びClO から選択される。例えば、Xは、BF 、PF 、AsF 、SbF 、及びClO から選択される。いくつかの実施形態では、XはBF である。いくつかの実施形態では、XはPF である。いくつかの実施形態では、XはAsF である。いくつかの実施形態では、XはSbF である。いくつかの実施形態では、XはClO である。
いくつかの実施形態では、ビルスマイヤー試薬との反応の生成物は、式2cを有する:
Figure 2023538614000037
いくつかの実施形態では、式2aの塩は、
式2d:
Figure 2023538614000038
の塩と塩基とを反応させることを含むプロセスによって生成することができる。
いくつかの実施形態では、式2bの化合物は、式2dの塩と塩基B2とを反応させることを含むプロセスによって調製される。いくつかの実施形態では、(i)式2dの塩と塩基B2とを反応させること、及び(ii)式2aの塩と式3の化合物とを反応させることは、単一ポット(例えば、単一反応容器)内で行われる。いくつかの実施形態では、式2dの塩と塩基B2との反応は、水を含む溶媒成分中で行われる。いくつかの実施形態では、塩基B2は強塩基である。いくつかの実施形態では、塩基B2は水酸化物塩基である。いくつかの実施形態では、塩基B2はアルカリ金属水酸化物である。例えば、塩基B2は水酸化ナトリウムである。いくつかの実施形態では、式2dの塩と塩基B2との反応は、約-10℃~約15℃の温度で行われる。いくつかの実施形態では、式1aの化合物またはその塩は、塩酸塩である。
いくつかの実施形態では、式1aの化合物またはその塩は、
式1aP:
Figure 2023538614000039
(式中、Pは、アミノ保護基である)の化合物を脱保護することを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、Pは(RSiから選択され、式中、RはC1~6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはt-ブチルである。いくつかの実施形態では、Pはt-ブチルジメチルシリルである。いくつかの実施形態では、脱保護は、式1aPの化合物を塩基B3と反応させることによって実施される。いくつかの実施形態では、塩基B3は水酸化物塩基である。例えば、塩基B3は水酸化アンモニウムである。いくつかの実施形態では、脱保護は、溶媒成分S4中で実施される。いくつかの実施形態では、溶媒成分S4は、極性プロトン性溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S4は、アルコールを含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S4は式C1~6アルキル-OHを含む。例えば、溶媒成分S4はメタノールを含む。
いくつかの実施形態では、式1aPの化合物は、
式2P:
Figure 2023538614000040
の化合物を、MeMgBrと、グリニャール触媒の存在下で反応させることを含むプロセスによって調製することができ、
式中、Pは、アミノ保護基である。
いくつかの実施形態では、触媒は、鉄触媒である。いくつかの実施形態では、鉄触媒は鉄(III)アセチルアセトネートである。いくつかの実施形態では、式2Pの化合物に対して約1~約2モル当量のMeMgClが利用される。いくつかの実施形態では、式2Pの化合物に対して約1%~約10%モル当量の触媒が利用される。いくつかの実施形態では、式2Pの化合物とMeMgClとの反応は、溶媒成分S5中で実施される。いくつかの実施形態では、溶媒成分S5は、ジ-C1~6アルキルエーテルまたは4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルを含む。例えば、溶媒成分S5はテトラヒドロフランを含む。いくつかの実施形態では、式2Pの化合物とMeMgClとの反応は、約10℃~約30℃の温度で実施される。
いくつかの実施形態では、式2Pの化合物は、
式12a:
Figure 2023538614000041
の化合物を保護して式2Pの化合物を形成することを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、保護は、式12aの化合物をアルカリ金属水素化物及びP-Y(式中、Yはハロである)と反応させることを含む。いくつかの実施形態では、P-Yは(RSi-Yであり、式中、Yはハロであり、RはC1~6アルキルである。いくつかの実施形態では、Pは(RSiであり、式中、RはC1~6アルキルである。一実施形態では、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルまたはt-ブチルである。いくつかの実施形態では、Pは、t-ブチルジメチルシリルである。いくつかの実施形態では、アルカリ金属水素化物は水素化ナトリウムである。いくつかの実施形態では、式12aの化合物に対して、約1~約2モル当量のアルカリ金属水素化物が利用される。いくつかの実施形態では、式12aの化合物に対して、約1~約2モル当量のP-Yが利用される。いくつかの実施形態では、式12aの化合物とアルカリ金属水素化物及びP-Yとの反応は、約-10℃~約20℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式12aの化合物とアルカリ金属水素化物及びP-Yとの反応は、溶媒成分S6中で行われ、溶媒成分S6は有機溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S6は、ジ-C1~6アルキルエーテルまたは4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルを含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S6はテトラヒドロフランを含む。
いくつかの実施形態では、式1aの化合物またはその塩は、
式23P:
Figure 2023538614000042
(式中、Pは、アミノ保護基である)の化合物を還元することを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、式23Pの化合物の還元は、式23Pの化合物を触媒の存在下で水素ガスと反応させることを含むプロセスによって達成される。例えば、触媒は炭素上のPdである。いくつかの実施形態では、式23Pの化合物に対する触媒の量は、約5重量%~約15重量%である。いくつかの実施形態では、式23Pの化合物と水素及び触媒との反応は、約40℃~約70℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式23Pの化合物と水素及び触媒との反応は、約50℃~約60℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式23Pの化合物と水素及び触媒との反応は、約50℃~約55℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式23aPの化合物と水素及び触媒との反応は、溶媒成分S7中で実施される。いくつかの実施形態では、溶媒成分S7は、極性プロトン性溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S7は、アルコールを含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S7は式C1~6アルキル-OHを含む。例えば、溶媒成分S7はメタノールを含む。
いくつかの実施形態では、式23Pの化合物は、
式22P:
Figure 2023538614000043
の化合物を、MeMgBrと、グリニャール触媒の存在下で反応させることを含むプロセスによって調製することができ、
式中、Pは、アミノ保護基である。
いくつかの実施形態では、触媒は、鉄触媒である。例えば、鉄触媒は鉄(III)アセチルアセトネートである。いくつかの実施形態では、式22Pの化合物に対して約1~約2モル当量のMeMgClが利用される。いくつかの実施形態では、式22Pの化合物に対して約1%~約10%モル当量の触媒が利用される。いくつかの実施形態では、式22Pの化合物とMeMgClとの反応は、溶媒成分S8中で実施される。いくつかの実施形態では、溶媒成分S8は、ジ-C1~6アルキルエーテルまたは4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルを含む。例えば、溶媒成分S8はテトラヒドロフランを含む。いくつかの実施形態では、式2Pの化合物とMeMgClとの反応は、約-10℃~約30℃の温度で実施される。
いくつかの実施形態では、式22Pの化合物は、
式22a:
Figure 2023538614000044
の化合物を保護して式22Pの化合物を形成することを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、保護は、式22aの化合物をアルカリ金属水素化物及びP-Y(式中、Yはハロである)と反応させることを含む。いくつかの実施形態では、Pは(RSiであり、式中、RはC1~6アルキルである。一実施形態では、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルまたはt-ブチルである。いくつかの実施形態では、Pは、t-ブチルジメチルシリルである。いくつかの実施形態では、アルカリ金属水素化物は水素化ナトリウムである。
いくつかの実施形態では、式22aの化合物に対して、約1~約2モル当量のアルカリ金属水素化物が利用される。いくつかの実施形態では、式22aの化合物に対して、約1~約2モル当量のP-Yが利用される。いくつかの実施形態では、式22aの化合物とアルカリ金属水素化物及びP-Yとの反応は、約-10℃~約20℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式22aの化合物とアルカリ金属水素化物及びP-Yとの反応は、溶媒成分S9中で行われ、溶媒成分S9は有機溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S9は、ジ-C1~6アルキルエーテルまたは4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルを含む。例えば、溶媒成分S9はテトラヒドロフランを含む。
いくつかの実施形態では、式1aの化合物またはその塩は、
式18a:
Figure 2023538614000045
の化合物を酸A1と反応させて式1aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、酸A1は強酸である。例えば、強酸A1は塩酸である。いくつかの実施形態では、式18aの化合物と酸A1との反応は、溶媒成分S10中で行われ、溶媒成分S10は、極性プロトン性溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S10は、アルコールを含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S10は式C1~6アルキル-OHを含む。例えば、溶媒成分S10はイソプロピルアルコールを含む。
いくつかの実施形態では、式18aの化合物またはその塩は、
式17a:
Figure 2023538614000046
の化合物を酢酸ホルムアミジン及びオルトギ酸トリエチルと反応させて、式17aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、式17aの化合物に対して、約10~約15モル当量の酢酸ホルムアミジンが利用される。いくつかの実施形態では、式17aの化合物に対して、約10、約11、約12、約13、約14、または約15モル当量の酢酸ホルムアミジンが利用される。いくつかの実施形態では、式17aの化合物に対して、約12モル当量の酢酸ホルムアミジンが利用される。いくつかの実施形態では、式17aの化合物に対して、約6~約10モル当量のオルトギ酸トリエチルが利用される。いくつかの実施形態では、式17aの化合物に対して、約6、約7、約8、約9、または約10モル当量のオルトギ酸トリエチルが利用される。例えば、式17aの化合物に対して約8モル当量のオルトギ酸トリエチルが利用される。いくつかの実施形態では、式17aの化合物と酢酸ホルムアミジン及びオルトギ酸トリエチルとの反応は、約100℃~約150℃の温度で実施される。例えば、温度は約110℃~約120℃とすることができる。いくつかの実施形態では、式17aの化合物と酢酸ホルムアミジン及びオルトギ酸トリエチルとの反応は、溶媒成分S11中で実施され、ここで溶媒成分は、S11は極性プロトン性溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S11は、アルコールを含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S11は式C1~6アルキル-OHを含む。例えば、溶媒成分S11は1-ブタノールを含む。
いくつかの実施形態では、式17aの化合物またはその塩は、
式20a:
Figure 2023538614000047
の化合物を、式21a:
Figure 2023538614000048
の化合物と反応させて式17aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、式20aの化合物に対して、約0.4~約1モル当量の式21aの化合物が利用される。いくつかの実施形態では、式20aの化合物と式21aの化合物との反応は、室温で実施される。いくつかの実施形態では、式20aの化合物と式21aの化合物との反応は、溶媒成分S12中で行われ、溶媒成分S12は、極性非プロトン性溶媒を含む。例えば、溶媒成分S12はジメチルホルムアミドを含む。
いくつかの実施形態では、式20aの化合物またはその塩は、
式19a:
Figure 2023538614000049
の化合物をブロモ-1,1-ジメトキシエタン及び塩基B4と反応させて、式20aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、塩基B4はアルカリ金属炭酸塩である。例えば、塩基B4は炭酸セシウムである。いくつかの実施形態では、式19aの化合物に対して、約1~約2モル当量の塩基B4が利用される。いくつかの実施形態では、式19aの化合物に対して、約1~約2モル当量のブロモ-1,1-ジメトキシエタンが利用される。いくつかの実施形態では、式19aの化合物とブロモ-1,1-ジメトキシエタンとの反応は、約70℃~約100℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式19aの化合物とブロモ-1,1-ジメトキシエタンとの反応は、溶媒成分S13中で行われ、溶媒成分S13は、極性非プロトン性溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S13はジメチルホルムアミドを含む。
いくつかの実施形態では、式17aの化合物またはその塩は、
式16a:
Figure 2023538614000050
の化合物を酢酸エチル及び塩基B5と反応させて、式17aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、塩基B5はアルカリ金属アルコキシドである。例えば、塩基B5はカリウムtert-ブトキシドであるいくつかの実施形態では、式16aの化合物に対して、約1~約3モル当量の塩基B5が利用される。いくつかの実施形態では、式16aの化合物に対して、約1~約2モル当量の酢酸エチルが利用される。いくつかの実施形態では、式16aの化合物に対して、約2モル当量の塩基B5が利用される。いくつかの実施形態では、式17aの化合物と酢酸エチル及び塩基B5との反応は、室温で実施される。いくつかの実施形態では、式17aの化合物と酢酸エチル及び塩基B5との反応は、溶媒成分S14中で行われ、溶媒成分S14は有機溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S14は、ジ-C1~6アルキルエーテルまたは4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルを含む。例えば、溶媒成分S14はテトラヒドロフランを含む。
いくつかの実施形態では、式5aの化合物またはその塩は、
式27a:
Figure 2023538614000051
の化合物を水中で、塩基B6の存在下で加水分解することを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、塩基B6はアルカリ金属水酸化物である。例えば、塩基B6は水酸化ナトリウムである。いくつかの実施形態では、式27aの化合物に対して、約1~約2モル当量の塩基B6が利用される。いくつかの実施形態では、式27aの化合物に対して、約1.5モル当量の塩基B6が利用される。いくつかの実施形態では、式27aの化合物の加水分解は室温で実施される。いくつかの実施形態では、式27aの化合物の加水分解は、溶媒成分S15中で実施され、溶媒成分S15は、有機溶媒を含む。例えば、溶媒成分S15は、テトラヒドロフラン、アセトン、またはそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、式5aの化合物またはその塩は、式5aの化合物のナトリウム塩である。いくつかの実施形態では、式5aの化合物またはその塩は、式5aの化合物である。
いくつかの実施形態では、式5aの化合物のナトリウム塩を強酸A2と反応させることを含むプロセスによって、式5aの化合物を調製することができる。例えば、強酸A2は塩酸である。いくつかの実施形態では、(a)式5aの化合物のナトリウム塩と強酸A2との反応、及び(b)式27aの化合物のナトリウム塩の加水分解は、単一ポット内で実施される。
いくつかの実施形態では、式27aの化合物は、
式26P:
Figure 2023538614000052
(式中Pは、アミノ保護基である)の化合物を強酸A3と反応させることを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、Pは、p-トルエンスルホニルである。例えば、A3は塩酸である。いくつかの実施形態では、式26Pの化合物と強酸A3との反応は、室温で実施される。いくつかの実施形態では、式26Pの化合物と強酸A3との反応は、溶媒成分S16中で実施される。いくつかの実施形態では、溶媒成分S16は、式C1~6アルキル-OHを含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S16はエタノールを含む。
いくつかの実施形態では、式26Pの化合物は、
式25P:
Figure 2023538614000053
(式中、Pはアミノ保護基である)の化合物をアルカリ金属アルコキシドB8と反応させて式26Pの化合物を形成することを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、式25Pの化合物に対して約0.1モル当量のアルカリ金属アルコキシドB8が利用される。いくつかの実施形態では、式25Pの化合物とアルカリ金属アルコキシドB8との反応は、室温で実施される。いくつかの実施形態では、式25Pの化合物とアルカリ金属アルコキシドB8との反応は、溶媒成分S17中で行われ、溶媒成分S17は、極性プロトン性溶媒を含む。例えば、アルカリ金属アルコキシドB8はナトリウムエトキシドである。いくつかの実施形態では、溶媒成分S17は、アルコールを含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S17は式C1~6アルキル-OHを含む。例えば、溶媒成分S17はメタノールを含む。
いくつかの実施形態では、式27aの化合物は、
式25P:
Figure 2023538614000054
の化合物をアルカリ金属アルコキシドB9と反応させて式27aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、式25Pの化合物に対して約1~約2モル当量のアルカリ金属アルコキシドB9が利用される。いくつかの実施形態では、式25Pの化合物に対して約1モル当量のアルカリ金属アルコキシドB9が利用される。いくつかの実施形態では、式25Pの化合物とアルカリ金属アルコキシドB9との反応は、約50℃~約80℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式25Pの化合物とアルカリ金属アルコキシドB9との反応は、溶媒成分S18中で行われ、溶媒成分S18は、式C1~6アルキル-OHを含む。例えば、溶媒成分S18はエタノールを含む。
いくつかの実施形態では、式25Pの化合物は、
式2P:
Figure 2023538614000055
(式中、Pはアミノ保護基である)の化合物をマロン酸ジエチル及び塩基B10と反応させることを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、塩基B10はアルカリ金属炭酸塩である。例えば、塩基B10は炭酸セシウムである。いくつかの実施形態では、式2Pの化合物と塩基B10との反応は、約40℃~約70℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式2Pの化合物と塩基B10との反応は、溶媒成分S19中で行われ、溶媒成分S19は、極性非プロトン性溶媒を含む。例えば、溶媒成分S19はジメチルホルムアミドを含む。
いくつかの実施形態では、式2Pの化合物は、式12aの化合物を保護して式2Pの化合物を形成することを含むプロセスによって調製することができる。いくつかの実施形態では、保護は、式12aの化合物を塩基B11及びP-Y(式中、Yはハロである)と反応させることを含む。例えば、Pはp-トルエンスルホニルである。いくつかの実施形態では、塩基B11はアルカリ金属水酸化物である。例えば、塩基B11は水酸化ナトリウムである。いくつかの実施形態では、保護は、式12aの化合物を塩基B11との反応は、溶媒成分S20中で行われ、溶媒成分S20は、極性非プロトン性溶媒を含む。例えば、溶媒成分S20はアセトンを含む。
いくつかの実施形態では、式12aの化合物は、
式11a:
Figure 2023538614000056
の化合物またはその塩を強酸A4と反応させることを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、強酸A4は強酸である。いくつかの実施形態では、式11aの化合物またはその塩と強酸A4との反応は、溶媒成分S21中で行われ、溶媒成分S21は極性非プロトン性溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S21は、ジ-C1~6アルキルエーテルまたは4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルを含む。例えば、溶媒成分S21はテトラヒドロフランを含む。いくつかの実施形態では、式11aの化合物またはその塩と強酸A4との反応は、テトラヒドロフランの還流温度で実施される。
いくつかの実施形態では、式11aの化合物は、
式10a:
Figure 2023538614000057
の化合物を(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド及び塩基B12と反応させることを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、塩基B12はアルカリ金属アルコキシドである。例えば、塩基B12はカリウムtert-ブトキシドである。いくつかの実施形態では、式11aの化合物またはその塩と(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド及び塩基B12との反応は、約10℃~約30℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式11aの化合物またはその塩と(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド及び塩基B12との反応は、溶媒成分S22中で行われ、溶媒成分S22は極性非プロトン性溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S22は、ジ-C1~6アルキルエーテルまたは4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルを含む。例えば、溶媒成分S22はテトラヒドロフランを含む。
いくつかの実施形態では、式10aの化合物は、
式9a:
Figure 2023538614000058
の化合物をアンモニアと反応させることを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、式9aの化合物とアンモニアとの反応は、約40℃~約70℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式9aの化合物とアンモニアとの反応は、溶媒成分S23中で行われ、溶媒成分S23は有機溶媒を含む。例えば、溶媒成分S23はトルエンを含む。
いくつかの実施形態では、式9aの化合物は、
式8a:
Figure 2023538614000059
の化合物をジメチルホルムアミドから形成されたビルスマイヤー試薬と反応させることを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、ビルスマイヤー試薬は、ジメチルホルムアミドを塩素化剤と反応させることを含むプロセスによって調製される。いくつかの実施形態では、塩素化剤は、塩化オキサリル、オキシ塩化リン、トリホスゲン、塩化チオニル、塩化スルフリル、及び五塩化リンから選択される。例えば、塩素化剤はオキシ塩化リンである。いくつかの実施形態では、式8aの化合物に対して約4~約6モル当量(例えば、5モル当量)の塩素化剤が利用される。いくつかの実施形態では、式8aの化合物に対して、約1~約3モル当量(例えば、2モル当量)のジメチルホルムアミドが利用される。いくつかの実施形態では、ジメチルホルムアミドを塩素化剤と反応させることは、約-10℃~約20℃(例えば、約0℃~約10℃)の温度で調製される。いくつかの実施形態では、式8aの化合物とビルスマイヤー試薬との反応は、約80℃~約130℃(例えば、約90℃~約120℃、または約95℃~約115℃)の温度で実施される。
いくつかの実施形態では、式12aの化合物は、
式15a:
Figure 2023538614000060
の化合物を塩素化剤と反応させることを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、塩素化剤は、塩化オキサリル、オキシ塩化リン、トリホスゲン、塩化チオニル、塩化スルフリル、及び五塩化リンから選択される。いくつかの実施形態では、塩素化剤はオキシ塩化リンである。いくつかの実施形態では、式15aの化合物と塩素化剤との反応は、約50℃~約100℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式15aの化合物とアンモニアとの反応は、溶媒成分S24中で行われ、溶媒成分S24は有機溶媒を含む。例えば、溶媒成分S24はトルエンを含む。
いくつかの実施形態では、式15aの化合物は、
(i)式14a:
Figure 2023538614000061
の化合物を酢酸ホルムアミジン及びアルカリ金属水酸化物と反応させて、式14aaの化合物を生成すること、
Figure 2023538614000062
(ii)式14aaの化合物を強酸A4と反応させること、を含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、アルカリ金属水素化物はナトリウムエトキシドである。いくつかの実施形態では、式14aの化合物と酢酸ホルムアミジン及びアルカリ金属水酸化物との反応は、約50℃~約100℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式14aの化合物と酢酸ホルムアミジン及びアルカリ金属水酸化物との反応は、溶媒成分S25中で行われ、溶媒成分S25は、極性プロトン性溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S25は、アルコールを含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S25は式C1~6アルキル-OHを含む。例えば、溶媒成分S25はメタノールを含む。例えば、強酸A4は塩酸である。
いくつかの実施形態では、式14aの化合物は、
式13a:
Figure 2023538614000063
の化合物をブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール及びナトリウムtert-アミロキシドと反応させることを含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、式13aの化合物とブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール及びナトリウムtert-アミロキシドとの反応は、約80℃~約100℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式13aの化合物とブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール及びナトリウムtert-アミロキシドとの反応は、溶媒成分S26中で行われ、溶媒成分S26は極性非プロトン性溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S26はジメチルスルホキシドを含む。
いくつかの実施形態では、式3の化合物またはその塩は、
式A1:
Figure 2023538614000064
の化合物をヒドラジンと反応させることを含むプロセスによって形成される。
いくつかの実施形態では、ヒドラジンはヒドラジン水和物である。
いくつかの実施形態では、式A1の化合物に対して約1~約3モル当量のヒドラジンが利用される。いくつかの実施形態では、式A1の化合物に対して約1.5~約2.5モル当量のヒドラジンが利用される。いくつかの実施形態では、式A1の化合物に対して約2~約2.2モル当量のヒドラジンが利用される。いくつかの実施形態では、式A1の化合物に対して約2.1モル当量のヒドラジンが利用される。
いくつかの実施形態では、式A1の化合物の反応は、溶媒成分S27中で実施される。いくつかの実施形態では、溶媒成分S27は、有機溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S27は、非プロトン性有機溶媒を含む。
いくつかの実施形態では、溶媒成分S27は、アセトニトリルを含む。
いくつかの実施形態では、式A1の化合物とヒドラジンとの反応は、約20℃~約30℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式A1の化合物とヒドラジンとの反応は、周囲温度で行われる。
いくつかの実施形態では、式50の化合物またはその塩は、
式54:
Figure 2023538614000065
の化合物をヒドラジンと反応させて、式50の化合物またはその塩を形成することを含むプロセスによって調製される。
いくつかの実施形態では、ヒドラジンはヒドラジン水和物である。
いくつかの実施形態では、式54の化合物に対して約1~約3モル当量のヒドラジンが利用される。いくつかの実施形態では、式54の化合物に対して約1.5~約2.5モル当量のヒドラジンが利用される。いくつかの実施形態では、式54の化合物に対して約2~約2.2モル当量のヒドラジンが利用される。いくつかの実施形態では、式54の化合物に対して約2.1モル当量のヒドラジンが利用される。
いくつかの実施形態では、式54の化合物の反応は、溶媒成分S54中で実施される。いくつかの実施形態では、溶媒成分S54は、有機溶媒を含む。いくつかの実施形態では、溶媒成分S54は、非プロトン性有機溶媒を含む。
いくつかの実施形態では、溶媒成分S54は、アセトニトリルを含む。
いくつかの実施形態では、式54の化合物とヒドラジンとの反応は、約20℃~約30℃の温度で実施される。いくつかの実施形態では、式54の化合物とヒドラジンとの反応は、周囲温度で行われる。
また本明細書では、式50の化合物:
Figure 2023538614000066
またはその塩が提供され、式中、P50は、アミノ保護基である。
いくつかの実施形態では、式50の化合物は、
Figure 2023538614000067
またはその塩である。
また本明細書では、式3の化合物:
Figure 2023538614000068
またはその塩が提供される。
いくつかの実施形態では、式1aの化合物またはその塩は、
式12a:
Figure 2023538614000069
の化合物をt-ブチルジメチルシリルクロリドと反応させて、式12bの化合物を生成すること:
Figure 2023538614000070
式12bの化合物を、MeMgBrと、グリニャール触媒の存在下で反応させて、式12cの化合物を生成すること:
Figure 2023538614000071
式12cの化合物を脱保護して、式1aの化合物またはその塩を生成すること、を含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、式1aの化合物またはその塩は、
式22a:
Figure 2023538614000072
の化合物を、t-ブチルジメチルシリルクロリド及びMeMgBrと、グリニャール触媒の存在下で反応させて、式23aの化合物を生成すること、
Figure 2023538614000073
式23aの化合物を水素及びパラジウム炭素と反応させて、式1aの化合物またはその塩を生成すること、を含むプロセスによって調製することができる。
いくつかの実施形態では、イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスは、式2c:
Figure 2023538614000074
の塩を、式3:
Figure 2023538614000075
の化合物、またはその塩と反応させてイタシチニブ、またはその塩を形成することを含む。
いくつかの実施形態では、イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスは、式2c:
Figure 2023538614000076
の塩を、式50:
Figure 2023538614000077
の化合物、またはその塩と反応させて、式51:
Figure 2023538614000078
(式中、P50は、アミノ保護基である)の化合物またはその塩を形成すること、
式51の化合物を脱保護して、式52:
Figure 2023538614000079
の化合物、またはその塩を形成すること、及び、
式52の化合物、またはその塩を、式53:
Figure 2023538614000080
の化合物と、カップリング剤及び塩基の存在下で反応させて、イタシチニブ、またはその塩を形成すること、を含む。
いくつかの実施形態では、式2cの塩は、式2d:
Figure 2023538614000081
の塩を、塩基と反応させて式2cの塩を形成することを含むプロセスによって調製される。
いくつかの実施形態では、式2dの塩は、
式2P:
Figure 2023538614000082
の化合物を、MeMgBrと、グリニャール触媒の存在下で反応させて、式1aPの化合物を形成すること、
Figure 2023538614000083
式1aPの化合物を脱保護して、式1a:
Figure 2023538614000084
の化合物またはその塩を形成すること、及び、
式1aの化合物またはその塩を、ジメチルホルムアミド及び塩素化剤から形成されるビルスマイヤー試薬と反応させて、式2dの塩を形成すること、を含むプロセスによって調製され、
式中、Pは、アミノ保護基である。
いくつかの実施形態では、式2dの塩は、
式22P:
Figure 2023538614000085
の化合物を、MeMgBrと、グリニャール触媒の存在下で反応させて、式23Pの化合物を形成すること、
Figure 2023538614000086
式23Pの化合物を還元して、式1a:
Figure 2023538614000087
の化合物またはその塩を形成すること、及び、
式1aの化合物またはその塩を、ジメチルホルムアミド及び塩素化剤から形成されるビルスマイヤー試薬と反応させて、式2dの塩を形成すること、を含むプロセスによって調製され、
式中、Pは、アミノ保護基である。
本願はさらに、本明細書で提供されるプロセスに従って調製されるイタシチニブ、またはその塩を提供する。
本願はさらに、本明細書で提供されるプロセスに従って調製されるイタシチニブの塩を提供する。
本願はさらに、本明細書で提供されるプロセスに従って調製されるイタシチニブを提供する。
本願はさらに、本明細書で提供されるプロセスに従って調製されるイタシチニブまたはその薬学的に許容される塩を提供する。
本願はさらに、本明細書で提供されるプロセスに従って調製されるイタシチニブの薬学的に許容される塩を提供する。
本願はさらに、本明細書で提供されるプロセスに従って調製されるイタシチニブアジピン酸塩を提供する。
本明細書の様々な箇所で、本発明の化合物の置換基が群または範囲で開示される。本発明が、このような群及び範囲のメンバーのそれぞれ1つ1つの個別の部分的組み合わせを含むことが具体的に意図される。例えば、「C1~6アルキル」という用語は、メチル、エチル、Cアルキル、Cアルキル、Cアルキル、及びCアルキルを個別に開示することが具体的に意図される。
明確にするために、別個の実施形態と関連して記載される、本発明のある特定の特徴はまた、単一の実施形態では組み合わせて提供され得るとさらに理解される。逆に、簡潔性のために単一の実施形態の文脈において説明される本発明の様々な特徴を、別個にまたは任意の好適な部分的組み合わせで提供することもできる。
いくつかの実施形態では、試薬または溶媒成分は、番号によって参照され得る(例えば、溶媒成分S1または塩基B1)。これらの番号は、後の従属請求項の先行条件をさらに進めるためにのみ存在するため、一部の実施形態では削除され得る。
変数が2回以上現れる本発明の化合物について、各変数は、変数を定義する群から独立して選択される異なる部分であり得る。例えば、同じ化合物上に同時に存在する2つのR基を有する構造が記載されている場合、2つのR基は、Rについて定義された群から独立して選択される異なる部分を表すことができる。他の例として、任意に複数の置換基が、
Figure 2023538614000088
の形態で示される場合、置換基Rは環上にp回出現することができ、Rはそれぞれの出現で異なる部分であり得ることが理解される。各R基は、(CH2)水素原子の1つまたは両方を含む、環原子に結合した任意の水素原子を置換し得ることが理解される。さらに、上記の例では、QがCH、NH等などである場合のように、変数Qが水素を含むように定義されている場合、上記の例のRなどの任意の浮動置換基で、Q変数の水素、及び環の他の非変数成分の水素を置き換えることができる。
本明細書で使用される場合、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いられる「アルキル」という用語は、直鎖または分岐であり得る飽和炭化水素基を指す。いくつかの実施形態では、アルキル基は、1~12個、1~8個、または1~6個の炭素原子を含む。アルキル部分の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、sec-ブチルなどの化学基;2-メチル-1-ブチル、n-ペンチル、3-ペンチル、n-ヘキシル、1,2,2-トリメチルプロピル、n-ヘプチル、n-オクチル等などの高級相同体が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、アルキル部分は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、または2,4,4-トリメチルペンチルである。いくつかの実施形態では、アルキル部分は、メチルである。
本明細書で使用される場合、単独でまたは他の用語と組み合わせて使用される「ハロ」及び「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを指す。
本明細書で使用される場合、用語「4~10員ヘテロシクロアルキルエーテル」は、少なくとも1つの酸素ヘテロ原子環員、及び4~10環員を有する、環構造の一部として1つまたは複数のアルケニレン基を任意に含む非芳香族環または環系を指す。「ヘテロシクロアルキル」という用語には、単環式の4、5、6、及び7員ヘテロシクロアルキル基が含まれる。4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルの例としては、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン等が挙げられる。
本明細書において記載されるプロセスは、当技術分野において公知の任意の適切な方法に従ってモニタリングされ得る。例えば、生成物の形成は、分光学的手段、例えば核磁気共鳴分光法(例えばHまたは13C)、赤外分光法、もしくは分光測光法(例えばUV-可視光)等によって、またはクロマトグラフィー、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)もしくは薄層クロマトグラフィー(TLC)、もしくは他の関連技法等によってモニタリングされ得る。
本明細書において使用される場合、「反応させる」及び「接触させる」という用語は、当該技術分野において公知であるように使用され、化学試薬を、分子レベルでのそれらの相互作用が化学的変化または物理変化を達成することを可能にするような方式で、一緒にすることを一般に指す。いくつかの実施形態では、反応は2つの試薬が関与し、そこで、第1の試薬に関して1当量以上の第2の試薬が使用される。本明細書に記載されるプロセスの反応工程は、特定される生成物の調製に好適な時間で及び条件下で遂行され得る。
本発明に化合物には、本明細書に記載の化合物の薬学的に許容される塩も含まれる。本明細書において使用される場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、薬学的に許容される酸または塩基を本明細書において開示される化合物へ付加することによって形成された塩を指す。本明細書において使用される場合、「薬学的に許容される」という表現は、毒性学上の観点から薬学的適用における使用に許容可能であり、活性成分と不利に相互作用しない物質を指す。単塩及び二塩を含めた薬学的に許容される塩としては、酢酸、乳酸、クエン酸、ケイ皮酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、リンゴ酸、シュウ酸、プロピオン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、グリコール酸、ピルビン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、サリチル酸、安息香酸、及び類似の公知の許容可能な酸等であるがこれらに限定されない、有機酸及び無機酸に由来するものが挙げられるがこれらに限定されない。好適な塩の一覧は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1985,p.1418及びJournal of Pharmaceutical Science,66,2(1977)(その各々はそれらの全体を参照することによって本明細書に組み込まれる)中で見出される。
化合物の調製は、様々な化学基の保護及び脱保護を含み得る。保護及び脱保護についての必要性ならびに適切な保護基の選択は、当業者によって容易に決定され得る。保護基の化学的性質は、例えばGreene,et al.,Protective Groups in Organic Synthesis,4d.Ed.,Wiley&Sons,2007(その全体は参照により本明細書に組み込まれる)中で見出され得る。本明細書において記載される、保護基ならびに形成方法及び切断方法に対する調整は、様々な置換基を考慮して必要に応じてなされ得る。
本明細書において記載されるプロセスの反応は、有機合成の当業者によって容易に選択され得る好適な溶媒中で実行され得る。好適な溶媒は、反応が実施される温度、例えば、溶媒の凍結温度から溶媒の沸騰温度の範囲であり得る温度で、出発物質(反応物)、中間体または生成物と実質的に非反応性であり得る。所与の反応は、1つの溶媒または2つ以上の溶媒の混合物中で実行され得る。特定の反応工程に依存して、特定の反応工程に好適な溶媒が選択され得る。いくつかの実施形態では、反応は、試薬のうちの少なくとも1つが液体または気体である等の場合に、溶媒の非存在下において実行され得る。
好適な溶媒としては、四塩化炭素、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルム、クロロホルム、ブロモクロロメタン、ジブロモメタン、塩化ブチル、ジクロロメタン、四塩化エチレン、トリクロロエチレン、1,1,1-トリクロルエタン、1,1,2-トリクロロエタン、1,1-ジクロロエタン、2-クロロプロパン、α,α,α-トリフルオロトルエン、1,2-ジクロロエタン、1,2-ジブロモエタン、ヘキサフルオロベンゼン、1,2,4-トリクロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、フルオロベンゼン、その混合物等などのハロゲン化溶媒が挙げられ得る。
好適な溶媒としては、ジメトキシメタン、テトラヒドロフラン、1,3-ジオキサン、1,4-ジオキサン、フラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、t-ブチルメチルエーテル、それらの混合物等などのエーテル溶媒が挙げられ得る。
好適なプロトン性溶媒としては、一例として限定されずに、水、メタノール、エタノール、2-ニトロエタノール、2-フルオロエタノール、2,2,2-トリフルオロエタノール、エチレングリコール、1-プロパノール、2-プロパノール、2-メトキシエタノール、1-ブタノール、2-ブタノール、I-ブチルアルコール、t-ブチルアルコール、2-エトキシエタノール、ジエチレングリコール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、もしくは3-ペンタノール、neo-ペンチルアルコール、t-ペンチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェノールまたはグリセロール、それらの混合物等が挙げられ得る。
好適な非プロトン性溶媒としては、一例として限定されずに、テトラヒドロフラン(THF)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、1,3-ジメチル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン(DMPU)、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMI)、N-メチルピロリジノン(NMP)、ホルムアミド、N-メチルアセトアミド、N-メチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、プロピオニトリル、ギ酸エチル、酢酸メチル、ヘキサクロロアセトン、アセトン、エチルメチルケトン、酢酸エチル、スルホラン、N,N-ジメチルプロピオンアミド、テトラメチル尿素、ニトロメタン、ニトロベンゼンまたはヘキサメチルホスホルアミド、それらの混合物等が挙げられ得る。
好適な炭化水素溶媒としては、ベンゼン、シクロヘキサン、ペンタン、ヘキサン、トルエン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、ヘプタン(例えば、n-へプタン)、エチルベンゼン、m-キシレン、o-キシレン、もしくはp-キシレン、オクタン、インダン、ノナンまたはナフタレン、それらの混合物等が挙げられ得る。
超臨界二酸化炭素及びイオン液体も溶媒として使用することができる。
本明細書において記載されるプロセスの反応は、当業者によって容易に決定され得る適切な温度で実行され得る。反応温度は、例えば試薬及び溶媒(存在するならば)の融点及び沸点、反応の熱力学(例えば激しい発熱反応は低い温度で実行される必要があり得る)、ならびに反応の速度論(例えば高い活性化エネルギー障壁は高温を必要とし得る)に依存するだろう。「高温」は、室温(約22℃)より高い温度を指す。
本明細書において記載されるプロセスの反応は、空気中でまたは不活性雰囲気下で実行され得る。典型的には、空気と実質的に反応性のある試薬または生成物を含む反応は、当業者に周知の空気感受性合成技法を使用して実行され得る。
いくつかの実施形態では、化合物の調製は、例えば所望される反応の触媒作用または塩形態(酸付加塩等)の形成に影響する酸または塩基の添加を包含し得る。
例示的な酸は、無機酸または有機酸であり得る。無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸及び硝酸が挙げられる。有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、安息香酸、4-ニトロ安息香酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、酒石酸、トリフルオロ酢酸、プロピオル酸、酪酸、2-ブチン酸、ビニル酢酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸及びデカン酸が挙げられる。
例示的な塩基としては、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウム)、及びアルカリ金属炭酸塩(例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び重炭酸ナトリウム)が挙げられる。いくつかの例示的な強塩基としては、水酸化物、アルコキシド、金属アミド、金属水素化物、金属ジアルキルアミド及びアリールアミンが挙げられるがこれらに限定されず、そこで、アルコキシドとしては、メチルオキシド、エチルオキシド及びt-ブチルオキシドのリチウム塩、ナトリウム塩及びカリウム塩が挙げられ、金属アミドとしては、ナトリウムアミド、カリウムアミド及びリチウムアミドが挙げられ、金属水素化物としては、水素化ナトリウム、水素化カリウム及び水素化リチウムが挙げられ、金属ジアルキルアミドとしては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、t-ブチル、トリメチルシリル及びシクロヘキシルで置換されたアミドのナトリウム塩及びカリウム塩が挙げられる。
本発明には、本明細書に記載の化合物の塩形態も含まれる。塩(塩形態)の例としては、アミンなどの塩基性残基の無機塩または有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩などが挙げられるが、これらに限定されない。一般に、塩形態は、適切な溶媒または溶媒の様々な組合せ中で、遊離塩基または酸を化学量論量または過剰の所望の塩形成無機もしくは有機酸または塩基と反応させることによって調製することができる。好適な塩の一覧は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,MackPublishing Company,Easton,Pa.,1985,p.1418に見出され、その開示は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
本明細書において記載されるプロセスに従う化合物の調製の実行に際して、濃縮、濾過、抽出、固相抽出、再結晶、クロマトグラフィー、及び同種のもの等の通常の単離及び精製の操作を使用して、所望される生成物を単離することができる。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物及びその塩は、実質的に単離される。「実質的に単離されている」とは、化合物が形成または検出された環境から化合物が少なくとも部分的に、または実質的に分離されていることを意味する。部分的な分離は、例えば本発明の化合物が濃縮された組成物を含み得る。実質的な分離には、本発明の化合物またはその塩の少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約97重量%、または少なくとも約99重量%を含有する組成物が含まれ得る。化合物及びそれらの塩を単離する方法は、当該技術分野において日常的なものである。
いくつかの実施形態では、イタシチニブ、イタシチニブ試薬を調製するための中間体、及びその塩は、その物質の無水形態及びその物質の溶媒和/水和形態の両方を含み得る。同じ物質の異なる形態は、例えば、吸湿性、溶解性、安定性等に関して異なるバルク特性を有する。高い融点を有する形態は、良好な熱力学的安定性を有することが多く、これは、固体形態を含む薬物製剤の品質保持期間を長くするのに有利である。低い融点を有する形態は、熱力学的にあまり安定でないことが多いが、これらは、水溶性が高くなり、薬物のバイオアベイラビリティが高くなることになる点で有利である。吸湿性が低い形態は、熱及び湿度に対する安定性が望ましく、長期の保管中の分解に耐える。
いくつかの実施形態では、化合物1の固体形態、化合物1を調製するための中間体、及びその塩は結晶性である。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物1の塩(例えば、化合物1のリン酸塩)は結晶性である。本明細書で使用される場合、「結晶性」または「結晶形態」という用語は、結晶性物質のある特定の格子構成を指すことを意味する。同じ物質の異なる結晶形態は、一般に異なる結晶格子(例えば、単位格子)を有し、これは、各結晶形態に特有の異なる物理的特性に起因する。場合によっては、異なる格子構成は、異なる水または溶媒含有量を有する。
異なる固体形態及びその塩形態は、X線粉末回折(XRPD)など固体状態特性評価方法によって特定することができる。他の特性評価方法、例えば、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)、動的蒸気収着(DVS)、個体状態NMR等などは、形態の特定をさらに助け、同様に安定性及び溶媒/水含有量の決定を助ける。
反射(ピーク)のXRPDパターンは、典型的には特定の結晶形態の指紋とみなされる。XRPDピークの相対強度は、特にサンプルの調製技法、結晶サイズの分布、使用される様々なフィルター、サンプルの取り付け手順、及び用いられる特定の計器に応じて広く変化し得ることがよく知られている。いくつかの事例では、計器の種類または設定に応じて、新たなピークが観測され得るか、または既存のピークが消失し得る。本明細書で使用される場合、「ピーク」という用語は、最大ピーク高さ/強度の少なくとも約4%の相対高さ/強度を有する反射を指す。さらに、計器の変動及び他の要因は、2θ値に影響を及ぼし得る。したがって、本明細書で報告されるものなどのピーク帰属は、プラスまたはマイナス約0.2°(2θ)だけ変化し得、「実質的に」及び「約」という用語は、本明細書でXRPDの文脈において使用される場合、上述の変化を包含することを意味する。
同様に、DSC、TGA、または他の熱実験に関する温度読み取り値は、機器、特定の設定、試料調製などに応じて約±3℃変動し得る。したがって、図面のいずれかに示されるようなDSCサーモグラムを「実質的に」有する本明細書に報告される結晶形態または「約」という用語は、そのような変動に対応すると理解される。
一般的に、「約」という用語は±10%を意味する。いくつかの実施形態では、「約」という用語は、±5%を意味する。
いくつかの実施形態では、固体形態及び塩形態は実質的に単離されている。「実質的に単離される」とは、その個体形態、塩形態または結晶形態が、それが形成または検出された環境から少なくとも部分的にまたは実質的に分離されることを意味する。部分的な分離は、例えば、個体形態及び塩形態で濃縮された組成物を含むことができる。実質的な分離とは、少なくとも約50重量%、少なくとも約60重量%、少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約97重量%、または少なくとも約99重量%の個体形態及び塩形態を含有する組成物を含むことができる。その固体形態及び塩形態を単離するための方法は、当技術分野において日常的である。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される個体形態及び塩形態は、水及び溶媒(例えば、水和物及び溶媒和物)などの他の物質と共に見出され得るか、または単離され得る。
「薬学的に許容される」という語句は、適切な医学的判断の範囲内でヒト及び動物の組織と接触させて使用するのに好適であり、過度の毒性、刺激、アレルギー応答、または他の問題もしくは合併症を伴うことなく、妥当な利益/リスク比に見合うような塩、物質、組成物、及び/または剤形を指すために本明細書で用いられる。
本明細書において記載される塩形成反応は、当業者によって容易に決定され得る適切な温度で実行され得る。反応温度は、例えば試薬及び溶媒(存在するならば)の融点及び沸点、反応の熱力学(例えば激しい発熱反応は低い温度で実行される必要があり得る)、ならびに反応の速度論(例えば高い活性化エネルギー障壁は高温を必要とし得る)に依存するだろう。
本明細書で使用する「周囲温度」及び「室温」または「rt」という表現は、当技術分野で理解されており、概して、反応が行われる部屋の温度、例えば、約20℃~約30℃の温度に近い温度、例えば反応温度を指す。
本明細書に記載されている保護基(例えば、PまたはP)には、Wuts and Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,4th ed.,John Wiley&Sons:New Jersey,pages696-887(and,inparticular,pages872-887)(2007)に記載されているアミンの保護基が含まれるが、これらに限定されず、その全体を参照することによって本明細書に組み込まれる。本明細書に記載の保護基の例には、CHOC(=O)C(CH、CHOCHCHSi(CH、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル(Troc)、2-(トリメチルシリル)エトキシカルボニル(Teoc)、2-(4-トリフルオロメチルフェニルスルホニル)エトキシカルボニル(Tsc)、t-ブトキシカルボニル(BOC)、1-アダマンチルオキシカルボニル(Adoc)、2-アダマンチルカルボニル(2-Adoc)、2、4-ジメチルペント-3-イルオキシカルボニル(Doc)、シクロヘキシルオキシカルボニル(Hoc)、1,1-ジメチル-2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル(TcBOC)、ビニル、2-クロロエチル、2-フェニルスルホニルエチル、アリル、ベンジル、2-ニトロベンジル、4-ニトロベンジル、ジフェニル-4-ピリジルメチル、N’,N’-ジメチルヒドラジニル、メトキシメチル、t-ブトキシメチル(Bum)、ベンジルオキシメチル(BOM)、2-テトラヒドロピラニル(THP)、トリ(C1~4アルキル)シリル(例、トリ(イソプロピル)シリルまたはt-ブチルジメチルシリル)、1,1-ジエトキシメチル、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)、N-ピバロイルオキシメチル(POM)、p-ニトロフェニルスルホニル、p-トルエンスルホニル、フェニルスルホニル、メタンスルホニル等が挙げられる。いくつかの実施形態では、保護基は、トリ(C1~4アルキル)シリル(例えば、トリ(イソプロピル)シリルまたはt-ブチルジメチルシリル)である。いくつかの実施形態では、保護基はt-ブチルジメチルシリルである。いくつかの実施形態では、保護基はp-トルエンスルホニルである。
いくつかの実施形態では、本明細書に提示される化合物(生成物または合成中間体)の1つまたは複数の構成原子は、天然または非天然存在度の原子の同位体で置き換えまたは置換することができる。いくつかの実施形態では、化合物は、少なくとも1個の重水素原子を含む。例えば、いくつかの実施形態では、本明細書に提示される化合物における1個または複数の水素原子が、重水素と置き換えまたは置換され得る(例えば、-CDが-CHを置換するなど、C1~6アルキル基の1個または複数の水素原子が重水素原子で置換され得る)。いくつかの実施形態では、化合物は、2個以上の重水素原子を含む。いくつかの実施形態では、化合物は、1~2個、1~3個、1~4個、1~5個、1~6個、1~7個または1~8個の重水素原子を含む。
いくつかの実施形態では、イタシチニブ、またはその塩の1個または複数の水素原子は、重水素原子によって置換される。
いくつかの実施形態では、イタシチニブ、またはその塩の3個以上の水素原子は、重水素原子によって置換される。
いくつかの実施形態では、イタシチニブ、またはその塩の50個以上の水素原子は、重水素原子によって置換される。
いくつかの実施形態では、イタシチニブ、またはその塩の51個以上の水素原子は、重水素原子によって置換される。
実施形態
1.イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスであって、
式3の化合物:
Figure 2023538614000089
またはその塩を、(i)式2aの塩、及び、(ii)式2bの化合物:
Figure 2023538614000090
(式中、Xは対アニオンである)から選択される試薬と反応させることを含む、前記プロセス。
2.前記試薬に対して約1~約1.5モル当量の前記式3の化合物またはその塩が利用される、実施形態1に記載のプロセス。
3.前記試薬に対して約1.2~約1.4モル当量の前記式3の化合物またはその塩が利用される、実施形態1に記載のプロセス。
4.塩基試薬に対して約1.3モル当量の前記式3の化合物またはその塩が利用される、実施形態1に記載のプロセス。
5.前記試薬と前記式3の化合物またはその塩との前記反応が、溶媒成分S1中で実施される、実施形態1~4のいずれか1つに記載のプロセス。
6.前記溶媒成分S1が、極性プロトン性溶媒または極性非プロトン性溶媒を含む、実施形態5に記載のプロセス。
7.前記溶媒成分S1が、アルコールを含む、実施形態5または6に記載のプロセス。
8.前記溶媒成分S1が、式C1~6アルキル-OHを含む、実施形態5~7のいずれか1つに記載のプロセス。
9.前記溶媒成分S1がエタノールを含む、実施形態5~8のいずれか1つに記載のプロセス。
10.前記式3の化合物またはその塩と試薬との前記反応が、約20℃~約30℃の温度で行われる、実施形態5~9のいずれか1つに記載のプロセス。
11.前記式3の化合物またはその塩と試薬との前記反応が、周囲温度で行われる、実施形態5~9のいずれか1つに記載のプロセス。
12.イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスであって、
式50の化合物:
Figure 2023538614000091
またはその塩を、(i)式2aの塩、及び(ii)式2bの化合物:
Figure 2023538614000092
から選択される試薬と反応させて、式51の化合物:
Figure 2023538614000093
(式中、Xは対アニオンであり、P50はアミノ保護基である)を形成することを含む、前記プロセス。
13.P50がR50-OC(O)-から選択され、式中、R50はC1~6アルキルである、実施形態12に記載のプロセス。
14.式中、R50が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはt-ブチルである、実施形態13に記載のプロセス。
15.式中、P50がt-ブチル-O-C(O)-である、実施形態12に記載のプロセス。
16.前記試薬に対して約1~約1.5モル当量の前記式50の化合物またはその塩が利用される、実施形態12~15のいずれか1つに記載のプロセス。
17.前記試薬に対して約1.2~約1.4モル当量の前記式50の化合物またはその塩が利用される、実施形態12~15のいずれか1つに記載のプロセス。
18.前記試薬に対して約1.3モル当量の前記式50の化合物またはその塩が利用される、実施形態12~15のいずれか1つに記載のプロセス。
19.前記試薬と前記式50の化合物またはその塩との前記反応が、溶媒成分S50中で実施される、実施形態12~18のいずれか1つに記載のプロセス。
20.前記溶媒成分S50が、極性プロトン性溶媒または極性非プロトン性溶媒を含む、実施形態19に記載のプロセス。
21.前記溶媒成分S50が、アルコールを含む、実施形態19または20に記載のプロセス。
22.前記溶媒成分S50が、式C1~6アルキル-OHを含む、実施形態19~21のいずれか1つに記載のプロセス。
23.前記溶媒成分S50がエタノールを含む、実施形態19~22のいずれか1つに記載のプロセス。
24.前記式50の化合物またはその塩と試薬との前記反応が、約20℃~約30℃の温度で行われる、実施形態12~23のいずれか1つに記載のプロセス。
25.前記式50の化合物またはその塩と試薬との前記反応が、周囲温度で行われる、実施形態12~23のいずれか1つに記載のプロセス。
26.前記式51の化合物を脱保護して、式52の化合物:
Figure 2023538614000094
またはその塩を形成することをさらに含む、実施形態12~25のいずれか1つに記載のプロセス。
27.前記式51の化合物の前記脱保護が、前記式51の化合物を強酸A51で処理することを含む、実施形態26に記載のプロセス。
28.前記強酸A51がHClである、実施形態27に記載のプロセス。
29.前記式51の化合物に対して約5~10モル当量のHClが使用される、実施形態28に記載のプロセス。
30.前記式51の化合物に対して約6~8モル当量のHClが使用される、実施形態28に記載のプロセス。
31.前記処理が溶媒成分S51中で行われる、実施形態26~30のいずれか1つに記載のプロセス。
32.前記溶媒成分S51が、極性プロトン性溶媒及び有機溶媒を含む、実施形態31に記載のプロセス。
33.前記溶媒成分S51が、水、アルコール及びハロゲン化炭化水素を含む、実施形態31または32に記載のプロセス。
34.前記溶媒成分S50の前記アルコールが、式C1~6アルキル-OHを含む、実施形態31~33のいずれか1つに記載のプロセス。
35.前記溶媒成分S51が、水、イソプロパノール、及びジクロロメタンを含む、実施形態31~34のいずれか1つに記載のプロセス。
36.強酸A51による前記式51の化合物の前記処理が還流温度で実施される、実施形態26~35のいずれか1つに記載のプロセス。
37.強酸A51による前記式51の化合物の前記処理が、約30℃~約60℃の温度で行われる、実施形態26~35のいずれか1つに記載のプロセス。
38.強酸A51による前記式51の化合物の前記処理が、約35℃~約50℃の温度で行われる、実施形態26~35のいずれか1つに記載のプロセス。
39.強酸A51による前記式51の化合物の前記処理が、約40℃~約45℃の温度で行われる、実施形態26~35のいずれか1つに記載のプロセス。
40.記式52の化合物またはその塩が、前記式52の化合物の二塩酸塩である、実施形態26~39のいずれか1つに記載のプロセス。
41. 前記式52の化合物またはその塩を、式53の化合物:
Figure 2023538614000095
と、カップリング剤の存在下で反応させて、イタシチニブを形成することをさらに含む、実施形態26~40のいずれか1つに記載のプロセス。
42.前記カップリング剤がトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムである、実施形態41に記載のプロセス。
43.前記式52の化合物またはその塩と式53の化合物との前記反応が、塩基B53の存在下で行われる、実施形態41または42に記載のプロセス。
44.前記塩基B53が第三級アミンである、実施形態43に記載のプロセス。
45.前記塩基B53がトリ-(C1~6アルキル)アミンである、実施形態43または44に記載のプロセス。
46.前記塩基B53がトリエチルアミンである、実施形態43~45のいずれか1つに記載のプロセス。
47. 前記式52の化合物またはその塩に対して約1~約1.5モル当量の前記式53の化合物を利用する、実施形態41~46のいずれか1つに記載のプロセス。
48.前記式52の化合物またはその塩に対して約1~約1.1モル当量の前記式53の化合物を利用する、実施形態41~46のいずれか1つに記載のプロセス。
49.前記式52の化合物またはその塩に対して約1~約3モル当量のカップリング剤を利用する、実施形態41~48のいずれか1つに記載のプロセス。
50.前記式52の化合物またはその塩に対して約2モル当量のカップリング剤を利用する、実施形態41~48のいずれか1つに記載のプロセス。
51.前記式52の化合物またはその塩に対して約1~約3モル当量の塩基B53を利用する、実施形態43~50のいずれか1つに記載のプロセス。
52.前記式52の化合物またはその塩に対して約2モル当量の前記塩基B53を利用する、実施形態43~50のいずれか1つに記載のプロセス。
53.前記式52の化合物またはその塩と式53の化合物との前記反応が溶媒成分S52中で行われる、実施形態41~52のいずれか1つに記載のプロセス。
54.前記溶媒成分S52が有機溶媒を含む、実施形態53に記載のプロセス。
55.前記溶媒成分S52がジクロロメタンを含む、実施形態53または54に記載のプロセス。
56.前記式52の化合物またはその塩と式53の化合物との前記反応が、約20℃~約30℃の温度で行われる、実施形態41~55のいずれか1つに記載のプロセス。
57.前記式52の化合物またはその塩と式53の化合物との前記反応が、周囲温度で行われる、実施形態41~55のいずれか1つに記載のプロセス。
58.イタシチニブを少なくとも1当量のアジピン酸と反応させてイタシチニブアジピン酸塩を形成することをさらに含む、実施形態1~11及び41~57のいずれか1つに記載のプロセス。
59.前記試薬が前記式2aの塩である、実施形態1~58のいずれか1つに記載のプロセス。
60.Xが、Cl、Br、I、BF 、PF 、AsF 、SbF 、及びClO から選択される、実施形態1~59のいずれか1つに記載のプロセス。
61.Xが、Cl、BF 、PF 、AsF 、SbF 、及び、ClO から選択される、実施形態1~59のいずれか1つに記載のプロセス。
62.Xが、BF である、実施形態1~59のいずれか1つに記載のプロセス。
63.Xが、PF である、実施形態1~59のいずれか1つに記載のプロセス。
64.Xが、AsF である、実施形態1~59のいずれか1つに記載のプロセス。
65.Xが、SbF である、実施形態1~59のいずれか1つに記載のプロセス。
66.Xが、ClO である、実施形態1~59のいずれか1つに記載のプロセス。
67.Xが、Clである、実施形態1~59のいずれか1つに記載のプロセス。
68.前記試薬が前記式2bの化合物である、実施形態1~58のいずれか1つに記載のプロセス。
69.前記式2bの化合物が、前記式2aの塩を塩基B1と反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態1~58及び68のいずれか1つのプロセス。
70.前記式2aの塩と前記塩基B1との前記反応が、水を含む溶媒成分S2で行われる、実施形態69に記載のプロセス。
71.前記塩基B1が強塩基である、実施形態69または70に記載のプロセス。
72.前記塩基B1が水酸化物である、実施形態69~71のいずれか1つに記載のプロセス。
73.前記塩基B1がアルカリ金属水酸化物である、実施形態69~72のいずれか1つに記載のプロセス。
74.前記塩基B1が水酸化ナトリウムである、実施形態69~73のいずれか1つに記載のプロセス。
75.前記式2aの塩またはその塩に対して約10~約15モル当量の前記塩基B1が利用される、実施形態69~74のいずれか1つに記載のプロセス。
76.前記式2aの塩またはその塩に対して約12モル当量の前記塩基B1が利用される、実施形態69~74のいずれか1つに記載のプロセス。
77.前記式2aの塩と前記塩基B1との反応が、約-10℃~約60℃の温度で行われる、実施形態69~76のいずれか1つに記載のプロセス。
78.前記式2aの塩または前記式2bの化合物が、
前記式1aの化合物:
Figure 2023538614000096
またはその塩を、ジメチルホルムアミドから形成されるビルスマイヤー試薬と反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態1~77のいずれか1つに記載のプロセス。
79.前記式2aの塩または前記式2bの化合物が、
前記式5aの化合物:
Figure 2023538614000097
またはその塩を、ジメチルホルムアミドから形成されるビルスマイヤー試薬と反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態1~77のいずれか1つに記載のプロセス。
80.前記式5aの化合物またはその塩が塩である、実施形態79に記載のプロセス。
81.前記式5aの化合物またはその塩がナトリウム塩である、実施形態79または80に記載のプロセス。
82.前記ビルスマイヤー試薬との前記反応が式2cの化合物を生成する、実施形態78~81のいずれか1つに記載のプロセス:
Figure 2023538614000098
83.ビルスマイヤー試薬との前記反応後、前記式2cの化合物を式M(式中、Mは対カチオンである)の塩と反応させる、実施形態82に記載のプロセス。
84. 前記ビルスマイヤー試薬が、ジメチルホルムアミドを塩素化剤と反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態78~83のいずれか1つに記載のプロセス。
85.前記塩素化剤が、塩化オキサリル、オキシ塩化リン、トリホスゲン、塩化チオニル、塩化スルフリル、及び五塩化リンから選択される、実施形態84に記載のプロセス。
86.前記塩素化剤が、塩化オキサリル、オキシ塩化リン、及びトリホスゲンから選択される、実施形態84に記載のプロセス。
87.前記塩素化剤が塩化オキサリルである、実施形態84に記載のプロセス。
88.前記塩素化剤がオキシ塩化リンである、実施形態84に記載のプロセス。
89.前記塩素化剤がトリホスゲンである、実施形態84に記載のプロセス。
90.前記式1aもしくは5aの化合物またはその塩に対して約1~約5モル当量の塩素化剤を利用する、実施形態84~89のいずれか1つに記載のプロセス。
91.前記式1aもしくは5aの化合物またはその塩に対して約1~約4モル当量の塩素化剤を利用する、実施形態84~89のいずれか1つに記載のプロセス。
92.前記式1aもしくは5aの化合物またはその塩に対して約1~約3モル当量の塩素化剤を利用する、実施形態84~89のいずれか1つに記載のプロセス。
93.前記式1aもしくは5aの化合物またはその塩に対して約10~約25モル当量のジメチルホルムアミドを利用する、実施形態78~92のいずれか1つに記載のプロセス。
94.前記式1aもしくは5aの化合物またはその塩に対して約10~約20モル当量のジメチルホルムアミドを利用する、実施形態78~92のいずれか1つに記載のプロセス。
95.前記式1aもしくは5aの化合物またはその塩に対して約10~約15モル当量のジメチルホルムアミドを利用する、実施形態78~92のいずれか1つに記載のプロセス。
96.前記式1aもしくは5aの化合物またはその塩に対して約11~約14モル当量のジメチルホルムアミドを利用する、実施形態78~92のいずれか1つに記載のプロセス。
97.前記式1aもしくは5aの化合物またはその塩に対して約11~約13モル当量のジメチルホルムアミドを利用する、実施形態78~92のいずれか1つに記載のプロセス。
98.前記ビルスマイヤー試薬の前記調製が溶媒成分S3中で行われる、実施形態78~97のいずれか1つに記載のプロセス。
99.前記溶媒成分S3が有機溶媒を含む、実施形態98に記載のプロセス。
100.前記溶媒成分S3が極性非プロトン性溶媒を含む、実施形態98または99に記載のプロセス。
101.前記溶媒成分S3が、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態98~100のいずれか1つに記載のプロセス。
102.前記ビルスマイヤー試薬が約-10℃~約60℃の温度で調製される、実施形態78~101のいずれか1つに記載のプロセス。
103.前記ビルスマイヤー試薬が約-10℃~約30℃の温度で調製される、実施形態78~101のいずれか1つに記載のプロセス。
104.前記ビルスマイヤー試薬が約室温~約60℃の温度で調製される、実施形態78~101のいずれか1つに記載のプロセス。
105.前記式1aもしくは5aの化合物、またはその塩と前記ビルスマイヤー試薬との前記反応は、約40℃~約100℃の温度で実施される、実施形態78~101のいずれか1つに記載のプロセス。
106.前記式1aもしくは5aの化合物、またはその塩と前記ビルスマイヤー試薬との前記反応は、約70℃~約100℃の温度で実施される、実施形態78~101のいずれか1つに記載のプロセス。
107.前記式1aもしくは5aの化合物、またはその塩と前記ビルスマイヤー試薬との前記反応は、約40℃~約60℃の温度で実施される、実施形態78~101のいずれか1つに記載のプロセス。
108.前記ビルスマイヤー試薬との前記反応の生成物が式2dを有する、実施形態78~107のいずれか1つに記載のプロセス:
Figure 2023538614000099
109.前記式2aの塩が、
前記式2cの塩:
Figure 2023538614000100
を、式Mの塩と反応させることを含むプロセスによって形成され、式中、
は対カチオンであり、
はCl以外の対アニオンである、実施形態1~77のいずれか1つに記載のプロセス。
110.式中、Mがアルカリ金属対カチオンである、実施形態109に記載のプロセス。
111.式中、MがLi、NaまたはKである、実施形態109または110に記載のプロセス。
112.式中、MがNaである、実施形態109または110に記載のプロセス。
113.式中、Xが、Br、I、BF 、PF 、AsF 、SbF 、またはClO から選択される、実施形態109~112のいずれか1つに記載のプロセス。
114.前記式2cの塩が、
式2d:
Figure 2023538614000101
の塩を塩基と反応させることを含むプロセスによって生成される、実施形態109~113のいずれか1つに記載のプロセス。
115.前記式2bの化合物が、式2dの塩を塩基B2と反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態114に記載のプロセス。
116.(i)前記式2dの塩と塩基B2とを反応させること、及び(ii)前記式2aの塩と前記式3の化合物とを反応させることが、単一ポット内で行われる、実施形態115に記載のプロセス。
117.前記式2dの塩と塩基B2との反応は、水を含む溶媒成分中で行われる、実施形態115または116に記載のプロセス。
118.前記塩基B2が強塩基である、実施形態115~117のいずれか1つに記載のプロセス。
119.前記塩基B2が水酸化物塩基である、実施形態115~118のいずれか1つに記載のプロセス。
120.前記塩基B2がアルカリ金属水酸化物である、実施形態115~119のいずれか1つに記載のプロセス。
121.前記塩基B2が水酸化ナトリウムである、実施形態115~120のいずれか1つに記載のプロセス。
122.前記式2dの塩と塩基B2との反応は、約-10℃~約15℃の温度で行われる、実施形態115~121のいずれか1つに記載のプロセス。
123.前記式1aの化合物またはその塩が塩酸塩である、実施形態78及び84~122のいずれか1つに記載のプロセス。
124.前記式1aの化合物またはその塩が、
式1aP:
Figure 2023538614000102
(式中、Pは、アミノ保護基である)の化合物を脱保護することを含むプロセスによって調製される、実施形態78及び84~123のいずれか1つに記載のプロセス。
125.Pが(RSiから選択され、式中、RはC1~6アルキルである、実施形態124に記載のプロセス。
126.式中、Rが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはt-ブチルである、実施形態125に記載のプロセス。
127.式中、Pがt-ブチルジメチルシリルである、実施形態124に記載のプロセス。
128.前記脱保護が、前記式1aPの化合物を塩基B3と反応させることによって実施される、実施形態124~127のいずれか1つに記載のプロセス。
129.前記塩基B3が水酸化物塩基である、実施形態128に記載のプロセス。
130.前記塩基B3が水酸化アンモニウムである、実施形態128または129に記載のプロセス。
131.前記脱保護が溶媒成分S4中で実施される、実施形態128~130のいずれか1つに記載のプロセス。
132.前記溶媒成分S4が極性プロトン性溶媒を含む、実施形態131に記載のプロセス。
133.前記溶媒成分S4が、アルコールを含む、実施形態131または132に記載のプロセス。
134.前記溶媒成分S4が、式C1~6アルキル-OHを含む、実施形態131~133のいずれか1つに記載のプロセス。
135.前記溶媒成分S4がメタノールを含む、実施形態131~134のいずれか1つに記載のプロセス。
136.前記式1aPの化合物が、
式2P:
Figure 2023538614000103
の化合物を、MeMgBrと、グリニャール触媒の存在下で反応させることを含むプロセスによって調製され、
式中、Pは、アミノ保護基である、実施形態124~135のいずれか1つに記載のプロセス。
137.前記触媒が鉄触媒である、実施形態136に記載のプロセス。
138.前記鉄触媒が鉄(III)アセチルアセトネートである、実施形態137に記載のプロセス。
139.前記式2Pの化合物に対して約1~約2モル当量のMeMgClが利用される、実施形態136~138のいずれか1つに記載のプロセス。
140.前記式2Pの化合物に対して約1%~約10%モル当量の触媒が利用される、実施形態136~139のいずれか1つに記載のプロセス。
141.前記式2Pの化合物とMeMgClとの前記反応が、溶媒成分S5中で実施される、実施形態136~140のいずれか1つに記載のプロセス。
142.前記溶媒成分S5が、ジ-C1~6アルキルエーテルまたは4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルを含む、実施形態141に記載のプロセス。
143.前記溶媒成分S5がテトラヒドロフランを含む、実施形態141または142に記載のプロセス。
144.前記式2Pの化合物とMeMgClとの前記反応が、約-10℃~約30℃の温度で実施される、実施形態136~143のいずれか1つに記載のプロセス。
145.前記式2Pの化合物が、
式12a:
Figure 2023538614000104
の化合物を保護して前記式2Pの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、実施形態136~144のいずれか1つに記載のプロセス。
146.前記保護が、前記式12aの化合物をアルカリ金属水素化物及びP-Y(式中、Yはハロである)と反応させることを含む、実施形態145に記載のプロセス。
147.P-Yが(RSiYであり、Yがハロであり、RがC1~6アルキルである、実施形態146に記載のプロセス。
148.Pが(RSiであり、式中、RはC1~6アルキルである、実施形態147に記載のプロセス。
149.式中、Rが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはt-ブチルである、実施形態147または148に記載のプロセス。
150.式中、Pがt-ブチルジメチルシリルである、実施形態146に記載のプロセス。
151.前記アルカリ金属水素化物が水素化ナトリウムである、実施形態146~150のいずれか1つに記載のプロセス。
152.前記式12aの化合物に対して約1~約2モル当量のアルカリ金属水素化物を利用する、実施形態146~151のいずれか1つに記載のプロセス。
153.前記式12aの化合物に対して約1~約2モル当量のP-Yが利用される、実施形態146~152のいずれか1つに記載のプロセス。
154.前記式12aの化合物とアルカリ金属水素化物及びP-Yとの反応が、約-10℃~約20℃の温度で実施される、実施形態146~153のいずれか1つに記載のプロセス。
155.前記式12aの化合物とアルカリ金属水素化物及びP-Yとの反応は、溶媒成分S6中で行われ、前記溶媒成分S6は有機溶媒を含む、実施形態146~154のいずれか1つに記載のプロセス。
156.前記溶媒成分S6が、ジ-C1~6アルキルエーテルまたは4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルを含む、実施形態155に記載のプロセス。
157.前記溶媒成分S6がテトラヒドロフランを含む、実施形態155または156に記載のプロセス。
158.前記式1aの化合物またはその塩が、
式23P:
Figure 2023538614000105
(式中、Pは、アミノ保護基である)の化合物を還元することを含むプロセスによって調製される、実施形態78及び84~123のいずれか1つに記載のプロセス。
159.前記式23Pの化合物の還元は、前記式23Pの化合物を触媒の存在下で水素ガスと反応させることを含むプロセスによって達成される、実施形態158に記載のプロセス。
160.前記触媒が炭素上のPdである、実施形態159に記載のプロセス。
161.前記式23Pの化合物に対する前記触媒の量が約5重量%~約15重量%である、実施形態159または160に記載のプロセス。
162.前記式23Pの化合物と水素及び前記触媒との反応が、約40℃~約70℃の温度で実施される、実施形態159~161のいずれか1つに記載のプロセス。
163.前記式23aPの化合物と水素及び前記触媒との反応が、溶媒成分S7中で実施される、実施形態159~162のいずれか1つに記載のプロセス。
164.前記溶媒成分S7が極性プロトン性溶媒を含む、実施形態163に記載のプロセス。
165.前記溶媒成分S7が、アルコールを含む、実施形態163または164に記載のプロセス。
166.前記溶媒成分S7が、式C1~6アルキル-OHを含む、実施形態163~165のいずれか1つに記載のプロセス。
167.前記溶媒成分S7がメタノールを含む、実施形態163~166のいずれか1つに記載のプロセス。
168.前記式23Pの化合物が、
式22P:
Figure 2023538614000106
の化合物を、MeMgBrと、グリニャール触媒の存在下で反応させることを含むプロセスによって調製され、
式中、Pは、アミノ保護基である、実施形態158~167のいずれか1つに記載のプロセス。
169.前記触媒が鉄触媒である、実施形態168に記載のプロセス。
170.前記鉄触媒が鉄(III)アセチルアセトネートである、実施形態169に記載のプロセス。
171.前記式22Pの化合物に対して約1~約2モル当量のMeMgClが利用される、実施形態168~170のいずれか1つに記載のプロセス。
172.前記式22Pの化合物に対して約1%~約10%モル当量の前記触媒が利用される、実施形態168~171のいずれか1つに記載のプロセス。
173.前記式22Pの化合物とMeMgClとの前記反応が、溶媒成分S8中で実施される、実施形態168~172のいずれか1つに記載のプロセス。
174.前記溶媒成分S8が、ジ-C1~6アルキルエーテルまたは4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルを含む、実施形態173に記載のプロセス。
175.前記溶媒成分S8がテトラヒドロフランを含む、実施形態173または174に記載のプロセス。
176.前記式2Pの化合物とMeMgClとの前記反応が、約-10℃~約30℃の温度で実施される、実施形態168~175のいずれか1つに記載のプロセス。
177.前記式22Pの化合物が、
式22a:
Figure 2023538614000107
の化合物を保護して前記式22Pの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、実施形態168~176のいずれか1つに記載のプロセス。
178.前記保護が、前記式22aの化合物をアルカリ金属水素化物及びP-Y(式中、Yはハロである)と反応させることを含む、実施形態177に記載のプロセス。
179.Pが(RSiであり、式中、RがC1~6アルキルである、実施形態178に記載のプロセス。
180.式中、Rが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはt-ブチルである、実施形態179に記載のプロセス。
181.式中、Pがt-ブチルジメチルシリルである、実施形態178に記載のプロセス。
182.前記アルカリ金属水素化物が水素化ナトリウムである、実施形態178~181のいずれか1つに記載のプロセス。
183.前記式22aの化合物に対して約1~約2モル当量の前記アルカリ金属水素化物が利用される、実施形態178~182のいずれか1つに記載のプロセス。
184.前記式22aの化合物に対して約1~約2モル当量のP-Yが利用される、実施形態178~183のいずれか1つに記載のプロセス。
185.前記式22aの化合物とアルカリ金属水素化物及びP-Yとの反応が、約-10℃~約20℃の温度で実施される、実施形態178~184のいずれか1つに記載のプロセス。
186.前記式22aの化合物とアルカリ金属水素化物及びP-Yとの反応は、溶媒成分S9中で行われ、前記溶媒成分S9は有機溶媒を含む、実施形態178~185のいずれか1つに記載のプロセス。
187.前記溶媒成分S9が、ジ-C1~6アルキルエーテルまたは4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルを含む、実施形態186に記載のプロセス。
188. 記溶媒成分S9がテトラヒドロフランを含む、実施形態186または187に記載のプロセス。
189.前記式1aの化合物またはその塩が、
式18a:
Figure 2023538614000108
の化合物を酸A1と反応させて前記式1aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、実施形態78及び84~123のいずれか1つに記載のプロセス。
190.前記酸A1が強酸である、実施形態189に記載のプロセス。
191.前記酸A1が塩酸である、実施形態189または190に記載のプロセス。
192.前記式18aの化合物と前記酸A1との反応が、溶媒成分S10中で行われ、前記溶媒成分S10は、極性プロトン性溶媒を含む、実施形態189~191のいずれか1つに記載のプロセス。
193.前記溶媒成分S10が、アルコールを含む、実施形態192に記載のプロセス。
194.前記溶媒成分S10が、式C1~6アルキル-OHを含む、実施形態192または193に記載のプロセス。
195.前記溶媒成分S10がイソプロピルアルコールを含む、実施形態192~194のいずれか1つに記載のプロセス。
196.前記式18aの化合物またはその塩が、
式17a:
Figure 2023538614000109
の化合物を酢酸ホルムアミジン及びオルトギ酸トリエチルと反応させて、前記式17aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、実施形態189~195のいずれか1つに記載のプロセス。
197.前記式17aの化合物に対して約10~約15モル当量の酢酸ホルムアミジンが利用される、実施形態196のプロセス。
198.前記式17aの化合物に対して約6~約10モル当量のオルトギ酸トリエチルが利用される、実施形態196または197に記載のプロセス。
199.前記式17aの化合物と酢酸ホルムアミジン及びオルトギ酸トリエチルとの反応は、約100℃~約150℃の温度で実施される、実施形態196~198のいずれか1つに記載のプロセス。
200.前記式17aの化合物と酢酸ホルムアミジン及びオルトギ酸トリエチルとの反応が溶媒成分S11中で行われ、前記溶媒成分S11が極性プロトン性溶媒を含む、実施形態196~199のいずれか1つに記載のプロセス。
201.前記溶媒成分S11が、アルコールを含む、実施形態200に記載のプロセス。
202.前記溶媒成分S11が、式C1~6アルキル-OHを含む、実施形態200または201に記載のプロセス。
203.前記溶媒成分S11が1-ブタノールを含む、実施形態200~202のいずれか1つに記載のプロセス。
204.前記式17aの化合物またはその塩が、
式20a:
Figure 2023538614000110
の化合物を、式21a:
Figure 2023538614000111
の化合物と反応させて前記式17aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、実施形態196~203のいずれか1つに記載のプロセス。
205.前記式20aの化合物に対して、約0.4~約1モル当量の前記式21aの化合物が利用される、実施形態204に記載のプロセス。
206.前記式20aの化合物と前記式21aの化合物との前記反応が室温で実施される、実施形態204または205に記載のプロセス。
207.前記式20aの化合物と前記式21aの化合物との反応は、溶媒成分S12中で行われ、前記溶媒成分S12は、極性非プロトン性溶媒を含む、実施形態204~206のいずれか1つに記載のプロセス。
208.前記溶媒成分S12がジメチルホルムアミドを含む、実施形態207に記載のプロセス。
209.前記式20aの化合物またはその塩が、
式19a:
Figure 2023538614000112
の化合物をブロモ-1,1-ジメトキシエタン及び塩基B4と反応させて、前記式20aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、実施形態204~208のいずれか1つに記載のプロセス。
210.前記塩基B4がアルカリ金属炭酸塩である、実施形態209に記載のプロセス。
211.前記塩基B4が炭酸セシウムである、実施形態209または210に記載のプロセス。
212.前記式19aの化合物に対して約1~約2モル当量の前記塩基B4が利用される、実施形態209~211のいずれか1つに記載のプロセス。
213.前記式19aの化合物に対して約1~約2モル当量のブロモ-1,1-ジメトキシエタンが利用される、実施形態209~212のいずれか1つに記載のプロセス。
214.前記式19aの化合物とブロモ-1,1-ジメトキシエタンとの反応が、約70℃~約100℃の温度で実施される、実施形態209~213のいずれか1つに記載のプロセス。
215.前記式19aの化合物とブロモ-1,1-ジメトキシエタンとの反応が、溶媒成分S13中で行われ、前記溶媒成分S13は、極性非プロトン性溶媒を含む、実施形態209~214のいずれか1つに記載のプロセス。
216.前記溶媒成分S13がジメチルホルムアミドを含む、実施形態215に記載のプロセス。
217.前記式17aの化合物またはその塩が、
式16a:
Figure 2023538614000113
の化合物を酢酸エチル及び塩基B5と反応させて、前記式17aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、実施形態209~216のいずれか1つに記載のプロセス。
218.前記塩基B5がアルカリ金属アルコキシドである、実施形態217に記載のプロセス。
219.前記塩基B5がカリウムtert-ブトキシドである、実施形態217または218に記載のプロセス。
220.前記式16aの化合物に対して約1~約3モル当量の前記塩基B5が利用される、実施形態217~219のいずれか1つに記載のプロセス。
221.前記式16aの化合物に対して約1~約2モル当量の酢酸エチルが利用される、実施形態217~220のいずれか1つに記載のプロセス。
222.前記式17aの化合物と酢酸エチル及び塩基B5との反応が室温で実施される、実施形態217~221のいずれか1つに記載のプロセス。
223.前記式17aの化合物と酢酸エチル及び塩基B5との反応は、溶媒成分S14中で行われ、前記溶媒成分S14は有機溶媒を含む、実施形態217~222のいずれか1つに記載のプロセス。
224.前記溶媒成分S14が、ジ-C1~6アルキルエーテルまたは4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルを含む、実施形態223に記載のプロセス。
225.前記溶媒成分S14がテトラヒドロフランを含む、実施形態223または224に記載のプロセス。
226.前記式5aの化合物またはその塩が、
式27a:
Figure 2023538614000114
の化合物を水中で、塩基B6の存在下で加水分解することを含むプロセスによって調製される、実施形態79~123に記載のプロセス。
227.前記塩基B6がアルカリ金属水酸化物である、実施形態226に記載のプロセス。
228.前記塩基B6が水酸化ナトリウムである、実施形態227に記載のプロセス。
229.前記式27aの化合物に対して約1~約2モル当量の前記塩基B6が利用される、実施形態226~228のいずれか1つに記載のプロセス。
230.前記式27aの化合物の前記加水分解が室温で実施される、実施形態226~229のいずれか1つに記載のプロセス。
231.前記式27aの化合物の前記加水分解が溶媒成分S15中で行われ、前記溶媒成分S15が有機溶媒を含む、実施形態226~230のいずれか1つに記載のプロセス。
232.前記溶媒成分S15が、テトラヒドロフラン、アセトン、またはそれらの組み合わせを含む、実施形態231に記載のプロセス。
233.前記式5aの化合物またはその塩が、前記式5aの化合物のナトリウム塩である、実施形態79~90、98~104、108、及び226~232のいずれか1つに記載のプロセス。
234.前記式5aの化合物またはその塩が、前記式5aの化合物である、実施形態79~90、98~104、108、及び226~233のいずれか1つに記載のプロセス。
235.前記式5aの化合物が、前記式5aの化合物のナトリウム塩を強酸A2と反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態234に記載のプロセス。
236.前記強酸A2が塩酸である、実施形態235に記載のプロセス。
237.(a)前記式5aの化合物のナトリウム塩と強酸A2との前記反応、及び(b)前記式27aの化合物の前記ナトリウム塩の前記加水分解が、単一ポット内で実施される、実施形態235または236に記載のプロセス。
238.前記式27aの化合物が、
式26P:
Figure 2023538614000115
(式中Pは、アミノ保護基である)の化合物を強酸A3と反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態226~237に記載のプロセス。
239.式中、Pがp-トルエンスルホニルである、実施形態238に記載のプロセス。
240.A3が塩酸である、実施形態238または239に記載のプロセス。
241.前記式26Pの化合物と強酸A3との反応が室温で実施される、実施形態238~240のいずれか1つに記載のプロセス。
242.前記式26Pの化合物と強酸A3との反応が、溶媒成分S16中で実施される、実施形態238~241のいずれか1つに記載のプロセス。
243.前記溶媒成分S16が、式C1~6アルキル-OHを含む、実施形態242に記載のプロセス。
244.前記溶媒成分S16がエタノールを含む、実施形態242または243に記載のプロセス。
245.前記式26Pの化合物が、
式25P:
Figure 2023538614000116
(式中、Pはアミノ保護基である)の化合物をアルカリ金属アルコキシドB8と反応させて前記式26Pの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、実施形態238~244のいずれか1つに記載のプロセス。
246.前記式25Pの化合物に対して約0.1モル当量のアルカリ金属アルコキシドB8が利用される、実施形態245に記載のプロセス。
247.前記式25Pの化合物とアルカリ金属アルコキシドB8との反応が室温で実施される、実施形態245または246に記載のプロセス。
248.前記式25Pの化合物とアルカリ金属アルコキシドB8との反応が、溶媒成分S17中で行われ、前記溶媒成分S17は、極性プロトン性溶媒を含む、実施形態245~247のいずれか1つに記載のプロセス。
249.前記アルカリ金属アルコキシドB8がナトリウムエトキシドである、実施形態245~248のいずれか1つに記載のプロセス。
250.前記溶媒成分S17が、アルコールを含む、実施形態248または249に記載のプロセス。
251.前記溶媒成分S17が、式C1~6アルキル-OHを含む、実施形態248~250のいずれか1つに記載のプロセス。
252.前記溶媒成分S17がエタノールを含む、実施形態248~250のいずれか1つに記載のプロセス。
253. 前記式27aの化合物が、
式25P:
Figure 2023538614000117
の化合物をアルカリ金属アルコキシドB9と反応させて前記式27aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、実施形態226~237のいずれか1つに記載のプロセス。
254.前記式25Pの化合物に対して約1~約2モル当量のアルカリ金属アルコキシドB9が利用される、実施形態253に記載のプロセス。
255.前記式25Pの化合物に対して約1モル当量のアルカリ金属アルコキシドB9が利用される、実施形態253に記載のプロセス。
256.前記式25Pの化合物とアルカリ金属アルコキシドB9との反応が、約50℃~約80℃の温度で実施される、実施形態253~255のいずれか1つに記載のプロセス。
257.前記式25Pの化合物とアルカリ金属アルコキシドB9との反応が、溶媒成分S18中で行われ、前記溶媒成分S18は、式C1~6アルキル-OHを含む、実施形態253~256のいずれか1つに記載のプロセス。
258.前記溶媒成分S18がエタノールを含む、実施形態257に記載のプロセス。
259.前記式25Pの化合物が、
式2P:
Figure 2023538614000118
(式中、Pはアミノ保護基である)の化合物をマロン酸ジエチル及び塩基B10と反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態253~258のいずれか1つに記載のプロセス。
260.前記塩基B10がアルカリ金属炭酸塩である、実施形態259に記載のプロセス。
261.前記塩基B10が炭酸セシウムである、実施形態259~260に記載のプロセス。
262.前記式2Pの化合物と塩基B10との反応が、約40℃~約70℃の温度で実施される、実施形態259~261のいずれか1つに記載のプロセス。
263.前記式2Pの化合物と塩基B10との反応は、溶媒成分S19中で行われ、前記溶媒成分S19は、極性非プロトン性溶媒を含む、実施形態259~262のいずれか1つに記載のプロセス。
264.前記溶媒成分S19がジメチルホルムアミドを含む、実施形態263に記載のプロセス。
265.前記式2Pの化合物が、式12aの化合物を保護して前記式2Pの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、実施形態259~264のいずれか1つに記載のプロセス。
266.前記保護が、前記式12aの化合物を塩基B11及びP-Y(式中、Yはハロである)と反応させることを含む、実施形態265に記載のプロセス。
267.式中、Pがp-トルエンスルホニルである、実施形態266に記載のプロセス。
268.前記塩基B11がアルカリ金属水酸化物である、実施形態266または267に記載のプロセス。
269.前記塩基B11が水酸化ナトリウムである、実施形態266~268のいずれか1つに記載のプロセス。
270.前記保護は、前記式12aの化合物と塩基B11との反応が、溶媒成分S20中で行われ、前記溶媒成分S20は、極性非プロトン性溶媒を含む、実施形態266~268のいずれか1つに記載のプロセス。
271.前記溶媒成分S20がアセトンを含む、実施形態270に記載のプロセス。
272.前記式12aの化合物が、
式11a:
Figure 2023538614000119
の化合物またはその塩を強酸A4と反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態145~271のいずれか1つに記載のプロセス。
273.前記強酸A4が塩酸である、実施形態272に記載のプロセス。
274.前記式11aの化合物またはその塩と強酸A4との反応は、溶媒成分S21中で行われ、前記溶媒成分S21は極性非プロトン性溶媒を含む、実施形態272または273に記載のプロセス。
275.前記溶媒成分S21が、ジ-C1~6アルキルエーテルまたは4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルを含む、実施形態274に記載のプロセス。
276.前記溶媒成分S21がテトラヒドロフランを含む、実施形態274または275に記載のプロセス。
277.前記式11aの化合物またはその塩と強酸A4との反応は、テトラヒドロフランの還流温度で実施される、実施形態272~276のいずれか1つに記載のプロセス。
278.前記式11aの化合物またはその塩が、
式10a:
Figure 2023538614000120
の化合物またはその塩を(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド及び塩基B12と反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態272~277のいずれか1つに記載のプロセス。
279.前記塩基B12がアルカリ金属アルコキシドである、実施形態278に記載のプロセス。
280.前記塩基B12がカリウムt-ブトキシドである、実施形態278または279に記載のプロセス。
281.前記式11aの化合物またはその塩と(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド及び塩基B12との反応は、約10℃~約30℃の温度で実施される、実施形態278~280のいずれか1つに記載のプロセス。
282.前記式11aの化合物またはその塩と(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド及び塩基B12との反応は、溶媒成分S22中で行われ、前記溶媒成分S22は極性非プロトン性溶媒を含む、実施形態278~281のいずれか1つに記載のプロセス。
283.前記溶媒成分S22が、ジ-C1~6アルキルエーテルまたは4~10員ヘテロシクロアルキルエーテルを含む、実施形態282に記載のプロセス。
284.前記溶媒成分S22がテトラヒドロフランを含む、実施形態282または283に記載のプロセス。
285.前記式10aの化合物またはその塩が、
式9a:
Figure 2023538614000121
の化合物をアンモニアと反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態278~284のいずれか1つに記載のプロセス。
286.前記式9aの化合物とアンモニアとの反応は、約40℃~約70℃の温度で実施される、実施形態285に記載のプロセス。
287.前記式9aの化合物とアンモニアとの反応は、溶媒成分S23中で行われ、前記溶媒成分S23は有機溶媒を含む、実施形態285または286に記載のプロセス。
288.前記溶媒成分S23がトルエンを含む、実施形態287に記載のプロセス。
289.前記式9aの化合物が、
式8a:
Figure 2023538614000122
の化合物をジメチルホルムアミドから形成されたビルスマイヤー試薬と反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態285~288のいずれか1つに記載のプロセス。
290.前記ビルスマイヤー試薬が、ジメチルホルムアミドを塩素化剤と反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態289に記載のプロセス。
291.前記塩素化剤が、塩化オキサリル、オキシ塩化リン、トリホスゲン、塩化チオニル、塩化スルフリル、及び五塩化リンから選択される、実施形態290に記載のプロセス。
292.前記塩素化剤がオキシ塩化リンである、実施形態290に記載のプロセス。
293.前記式12aの化合物が、
式15a:
Figure 2023538614000123
の化合物を塩素化剤と反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態289~292のいずれか1つに記載のプロセス。
294.前記塩素化剤が、塩化オキサリル、オキシ塩化リン、トリホスゲン、塩化チオニル、塩化スルフリル、及び五塩化リンから選択される、実施形態293に記載のプロセス。
295.前記塩素化剤がオキシ塩化リンである、実施形態294に記載のプロセス。
296.前記式15aの化合物と塩素化剤との反応は、約50℃~約100℃の温度で実施される、実施形態293~295のいずれか1つに記載のプロセス。
297.前記式15aの化合物とアンモニアとの反応は、溶媒成分S24中で行われ、前記溶媒成分S24は有機溶媒を含む、実施形態293~296のいずれか1つに記載のプロセス。
298.前記溶媒成分S24がトルエンを含む、実施形態297に記載のプロセス。
299.前記式15aの化合物が、
(i)式14a:
Figure 2023538614000124
の化合物を酢酸ホルムアミジン及びアルカリ金属水酸化物と反応させて、前記式14aaの化合物を生成すること、
Figure 2023538614000125
(ii)前記式14aaの化合物を強酸A4と反応させること、を含むプロセスによって調製される、実施形態293~298のいずれか1つに記載のプロセス。
300.前記アルカリ金属水酸化物がナトリウムエトキシドである、実施形態299に記載のプロセス。
301.前記式14aの化合物と酢酸ホルムアミジン及びアルカリ金属水酸化物との反応が、約50℃~約100℃の温度で実施される、実施形態299または300のいずれか1つに記載のプロセス。
302.前記式14aの化合物と酢酸ホルムアミジン及びアルカリ金属水酸化物との反応が、溶媒成分S25中で行われ、前記溶媒成分S25は、極性プロトン性溶媒を含む、実施形態299~301のいずれか1つに記載のプロセス。
303.前記溶媒成分S25が、アルコールを含む、実施形態302に記載のプロセス。
304.前記溶媒成分S25が、式C1~6アルキル-OHを含む、実施形態302または303に記載のプロセス。
305.前記溶媒成分S25がエタノールを含む、実施形態302~304のいずれか1つに記載のプロセス。
306.前記強酸A4が塩酸である、実施形態299~305のいずれか1つに記載のプロセス。
307.前記式14aの化合物が、
式13a:
Figure 2023538614000126
の化合物をブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール及びナトリウムtert-アミロキシドと反応させることを含むプロセスによって調製される、実施形態299~306のいずれか1つに記載のプロセス。
308.前記式13aの化合物とブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール及びナトリウムtert-アミロキシドとの反応が、約80℃~約100℃の温度で実施される、実施形態307に記載のプロセス。
309.前記式13aの化合物とブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール及びナトリウムtert-アミロキシドとの反応が、溶媒成分S26中で行われ、前記溶媒成分S26は極性非プロトン性溶媒を含む、実施形態307または308に記載のプロセス。
310.前記溶媒成分S26がジメチルスルホキシドを含む、実施形態309に記載のプロセス。
311.前記式3の化合物またはその塩が、
式A1:
Figure 2023538614000127
の化合物をヒドラジンと反応させることを含むプロセスによって形成される、実施形態1~310のいずれか1つに記載のプロセス。
312.前記ヒドラジンがヒドラジン水和物である、実施形態311に記載のプロセス。
313.前記式A1の化合物に対して約1~約3モル当量のヒドラジンが利用される、実施形態311または312に記載のプロセス。
314.前記式A1の化合物に対して約1.5~約2.5モル当量のヒドラジンが利用される、実施形態311または312に記載のプロセス。
315.前記式A1の化合物に対して約2~約2.2モル当量のヒドラジンが利用される、実施形態311または312に記載のプロセス。
316.前記式A1の化合物に対して約2.1モル当量のヒドラジンが利用される、実施形態311または312に記載のプロセス。
317.前記式A1の化合物の反応が溶媒成分S27中で行われる、実施形態311~316のいずれか1つに記載のプロセス。
318.前記溶媒成分S27が有機溶媒を含む、実施形態317に記載のプロセス。
319.前記溶媒成分S27が非プロトン性有機溶媒を含む、実施形態317または318に記載のプロセス。
320.前記溶媒成分S27がアセトニトリルを含む、実施形態317~319のいずれか1つに記載のプロセス。
321.前記式A1の化合物とヒドラジンとの反応が、約20℃~約30℃の温度で行われる、実施形態311~320のいずれか1つに記載のプロセス。
322.前記式A1の化合物とヒドラジンとの反応が、周囲温度で行われる、実施形態311~320のいずれか1つに記載のプロセス。
323.前記式50の化合物またはその塩が、
式54:
Figure 2023538614000128
の化合物をヒドラジンと反応させて、前記式50の化合物またはその塩を形成することを含むプロセスによって調製される、実施形態311~322のいずれか1つに記載のプロセス。
324.前記ヒドラジンがヒドラジン水和物である、実施形態323に記載のプロセス。
325.前記式54の化合物に対して約1~約3モル当量のヒドラジンが利用される、実施形態323または324に記載のプロセス。
326.前記式54の化合物に対して約1.5~約2.5モル当量のヒドラジンが利用される、実施形態323または324に記載のプロセス。
327.前記式54の化合物に対して約2~約2.2モル当量のヒドラジンが利用される、実施形態323または324に記載のプロセス。
328.前記式54の化合物に対して約2.1モル当量のヒドラジンが利用される、実施形態323または324に記載のプロセス。
329.前記式54の化合物の反応が溶媒成分S54中で行われる、実施形態323~328のいずれか1つに記載のプロセス。
330.前記溶媒成分S54が有機溶媒を含む、実施形態329に記載のプロセス。
331.前記溶媒成分S54が非プロトン性有機溶媒を含む、実施形態329または330に記載のプロセス。
332.前記溶媒成分S54がアセトニトリルを含む、実施形態329~331のいずれか1つに記載のプロセス。
333.前記式54の化合物とヒドラジンとの反応が、約20℃~約30℃の温度で行われる、実施形態323~332のいずれか1つに記載のプロセス。
334.前記式54の化合物とヒドラジンとの反応が、周囲温度で行われる、実施形態323~332のいずれか1つに記載のプロセス。
335.以下の式:
Figure 2023538614000129
(式中、P50は、アミノ保護基である)を有する式50の化合物またはその塩。
336.以下の式:
Figure 2023538614000130
を有するかまたはその塩である、実施形態335に記載の化合物。
337.以下の式:
Figure 2023538614000131
を有する式3の化合物またはその塩。
本発明は、特定の例により、より詳細に説明されるであろう。以下の実施例は例示の目的のために提供され、いかなる様式でも本発明を限定するようには意図されない。当業者は、本質的に同じ結果をもたらす、変更または改変され得る多様な重要でないパラメーターを容易に認識するであろう。
2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリル、及びそのアジピン酸塩を以下のスキームに従って調製した。
Figure 2023538614000132
Figure 2023538614000133
実施例1.(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド塩酸塩(化合物2クロリド塩酸塩)の調製
Figure 2023538614000134
無水アセトニトリル(65mL)中の塩化オキサリル(21.88g、15.1mL、169mmol、2.25当量)の溶液を氷浴で0~5℃に冷却した。無水DMF(70.8g、75.0mL、969mmol、12.9当量)を溶液に滴下して、対応するビルスマイヤー試薬を形成した。DMFの添加中、内部温度を10℃未満に制御した。氷のバッチを取り除き、反応混合物を40分かけて周囲温度まで徐々に温めた。メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(1a、10.0g、75.1mmol)をその場で生成されたビルスマイヤー試薬に周囲温度で固体として一度に投入し、得られたスラリーを周囲温度で5~10分撹拌し確実に混合させた後、85~90℃に加温した。反応混合物を85~90℃で1時間攪拌した後、周囲温度まで徐々に冷却した。無水テトラヒドロフラン(THF、100mL)を入れ、得られたスラリーを周囲温度で2時間、続いて0~5℃で2時間攪拌した。固体を濾過により回収し、THFとMTBEの1対1混合物(2×100mL)で洗浄し、一定重量になるまで真空乾燥して、所望の生成物(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウムクロリド塩酸塩(2d、24.38g、理論値23.72g、HPLC面積%で98.9%、NMRによる90.2重量%、収率92.6%)を、6~7%のDMFとアセトニトリル、及び1~2%の水を含む、黄色から茶色の結晶性固体(形態I)として得、さらに精製することなく次の反応に使用した。化合物2dの場合:HNMR(500MHz、DMSO-d)δ13.65(s,1H)、8.99(s,1H)、8.48(s,2H)、7.99-7.94(m,1H)、6.84(dd、J=3.6、1.6Hz、1H)、3.48(s、6H)、2.82(s、6H)ppm;13C NMR(DMSO-d、125MHz)δ163.8、151.3、147.6、145.0、132.1、117.5、102.9、91.6、48.9、42.1ppm;C1319Cl(MW、化合物2cについて279.77、アニオンなしの化合物2について244.32)LCMS(EI)m/e244.2(M、ベースピーク)。
化合物2dの結晶形態Iは、XRPD、DSC及びTGAによって特徴付けた。
X線粉末回折(XRPD):X線粉末回折(XRPD)は、Bruker D8 Advance ECO X線粉末回折計(XRPD)計器から得た。XRPDの一般的な実験手順:(1)1.5418Åでの銅からのX線放射及びLYNXEYE(商標)検出器、(2)X線力40KV、25mA、及び(3)試料粉末をゼロバックグラウンド試料ホルダ上に分散させた。XRPDの一般的な測定条件:開始角度3度;停止角度30度;サンプリング0.015度;及び走査速度2度/分。
化合物2dの形態Iを、XRPD分析により結晶性固体であることを確認した。化合物2dの結晶形態IのXRPDパターンを図1に示し、ピークデータを表1に示す。
Figure 2023538614000135
示差走査熱量測定(DSC):DSCは、オートサンプラーを備えたTA Instruments示差走査熱量計、Discovery DSC2500で実行した。DSC装置の条件:10℃/分で20~300℃、Tゼロアルミニウムサンプルパンと蓋、及び50mL/分での窒素ガス流。化合物2d結晶形態IのDSC分析により、55.6℃の開始温度で最大が100.6℃の1つの吸熱ピークが明らかになった。化合物2d結晶形態IのDSCサーモグラムを図2に提供する。
熱重量分析(TGA):TGAは、オートサンプラーを備えたTA Instruments Thermogravimetric Analyzer、Discovery TGA5500から得た。TGAの一般的な実験条件:10℃/分での25℃から300℃への勾配、25mL/分の窒素パージガス流量、プラチナサンプルホルダー。化合物2d結晶形態IのTGA分析により、100℃未満で8.0%の重量損失、及び175℃超で分解による大幅な重量損失を示した。化合物2d結晶形態IのTGAサーモグラムを図3に提供する。
実施例2:(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド塩酸塩(化合物2d)の代替的調製
無水アセトニトリル(130mL)中の塩化オキサリル(43.76g、30.2mL、338mmol、2.25当量)の溶液を氷浴で0~5℃に冷却した。無水DMF(141.6g、140.0mL、1938mmol、12.9当量)を溶液に滴下して、対応するビルスマイヤー試薬を形成した。DMFの添加中、内部温度を10℃未満に制御した。氷浴を取り除き、反応混合物を40分かけて周囲温度まで徐々に温めた。メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(化合物1a塩酸塩25.44g、150mmol)をその場で生成されたビルスマイヤー試薬に周囲温度で固体として一度に投入し、得られたスラリーを周囲温度で5~10分撹拌し確実に混合させた後、85~90℃に加温した。反応混合物を85~90℃で1時間攪拌した後、周囲温度まで徐々に冷却した。無水テトラヒドロフラン(THF、200mL)を入れ、得られたスラリーを周囲温度で48時間、続いて0~5℃で2時間攪拌した。固体を濾過により回収し、THFとMTBEの1対1混合物(2×200mL)で洗浄し、一定重量になるまで真空乾燥して、所望の生成物(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウムクロリド塩酸塩(化合物2d)、46.17g、理論値47.43g、HPLC面積%で99.5%、NMRによる95.2重量%、収率92.7%)を、2.3%のDMFとアセトニトリル、及び0.8%の水を含む、黄色から茶色の結晶性固体(形態II)として得、さらに精製することなく次の反応に使用した。化合物2dの場合:HNMR(500MHz、DMSO-d)δ13.65(s,1H)、8.99(s,1H)、8.48(s,2H)、7.99-7.94(m,1H)、6.84(dd、J=3.6、1.6Hz、1H)、3.48(s、6H)、2.82(s、6H)ppm;13C NMR(DMSO-d、125MHz)δ163.8、151.3、147.6、145.0、132.1、117.5、102.9、91.6、48.9、42.1ppm;C1319Cl(MW、化合物2cについて279.77、アニオンなしの化合物2について244.32)LCMS(EI)m/e244.2(M、ベースピーク)。
化合物2dの結晶形態IIは、XRPD、DSC及びTGAによって特徴付けた。
X線粉末回折(XRPD):X線粉末回折(XRPD)は、Bruker D8 Advance ECO X線粉末回折計(XRPD)計器から得た。XRPDの一般的な実験手順:(1)1.5418Åでの銅からのX線放射及びLYNXEYE(商標)検出器、(2)X線力40KV、25mA、及び(3)試料粉末をゼロバックグラウンド試料ホルダ上に分散させた。XRPDの一般的な測定条件:開始角度3度;停止角度30度;サンプリング0.015度;及び走査速度2度/分。
化合物2dの結晶形態IIを、XRPD分析により結晶性固体であることを確認した。化合物2dの結晶形態IIのXRPDパターンを図4に示し、ピークデータを表2に示す。
Figure 2023538614000136
示差走査熱量測定(DSC):DSCは、オートサンプラーを備えたTA Instruments示差走査熱量計、DiscoveryDSC2500で実行した。DSC装置の条件:10℃/分で20~300℃、Tゼロアルミニウムサンプルパンと蓋、及び50mL/分での窒素ガス流。化合物2d結晶形態IIのDSC分析により、46.6℃の開始温度で最大が99.2℃の1つの吸熱ピークが明らかになった。化合物2d結晶形態IIのDSCサーモグラムを図5に提供する。
熱重量分析(TGA):TGAは、オートサンプラーを備えたTA Instruments Thermogravimetric Analyzer、DiscoveryTGA5500から得た。TGAの一般的な実験条件:10℃/分での25℃から300℃への勾配、25mL/分の窒素パージガス流量、プラチナサンプルホルダー。化合物2d結晶形態IIのTGA分析により、150℃未満で4.7%の重量損失、及び175℃超で分解による大幅な重量損失を示した。化合物2d結晶形態IIのTGAサーモグラムを図6に提供する。
実施例3:(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド塩酸塩(化合物2d)の代替的調製
Figure 2023538614000137
無水アセトニトリル(65mL)中のリンオキソ塩化物(POCl、17.25g、10.5mL、112.5mmol、1.5当量)の溶液を氷浴で0~5℃に冷却した。無水DMF(70.8g、70.0mL、968mmol、12.9当量)を溶液に滴下して、対応するビルスマイヤー試薬を形成した。DMFの添加中、内部温度を10℃未満に制御した。氷のバッチを取り除き、反応混合物を周囲温度まで徐々に温めた。メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(化合物1a塩酸塩、12.72g、75.0mmol)をその場で生成されたビルスマイヤー試薬に周囲温度で固体として一度に投入し、得られたスラリーを周囲温度で5~10分撹拌し確実に混合させた後、75~80℃に加温した。反応混合物を75~80℃で1時間攪拌した後、周囲温度まで徐々に冷却した。無水テトラヒドロフラン(THF、100mL)を入れ、得られたスラリーを周囲温度で2時間、続いて0~5℃で2時間攪拌した。固体を濾過により回収し、THFとMTBEの1対1混合物(2×100mL)で洗浄し、所望の生成物(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウムクロリド塩酸塩(化合物2d、27.83g、理論値23.72g、HPLC面積%で96.1%、NMRによる69.0重量%、収率81.0%)を、11.49%のDMFとアセトニトリル、及び1.38%の水を含む、黄色から茶色の結晶性(形態I)固体として得、さらに精製することなく次の反応に使用した。化合物2dの場合:HNMR(500MHz、DMSO-d)δ13.65(s,1H)、8.99(s,1H)、8.48(s,2H)、7.99-7.94(m,1H)、6.84(dd、J=3.6、1.6Hz、1H)、3.48(s、6H)、2.82(s、6H)ppm;13C NMR(DMSO-d、125MHz)δ163.8、151.3、147.6、145.0、132.1、117.5、102.9、91.6、48.9、42.1ppm;C1319Cl(MW、化合物2cについて279.77、アニオンなしの化合物2について244.32)LCMS(EI)m/e244.2(M、ベースピーク)。
実施例4:POClを使用した(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド(化合物2塩化物)の調製
Figure 2023538614000138
無水アセトニトリル(65mL)中のリンオキソ塩化物(POCl、23.0g、14.0mL、150mmol、2.0当量)の溶液を氷浴で0~5℃に冷却した。無水DMF(70.8g、70.0mL、968mmol、12.9当量)を溶液に滴下して、対応するビルスマイヤー試薬を形成した。DMFの添加中、内部温度を10℃未満に制御した。氷のバッチを取り除き、反応混合物を周囲温度まで徐々に温めた。メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(化合物1a塩酸塩、12.72g、75.0mmol)をその場で生成されたビルスマイヤー試薬に周囲温度で固体として一度に投入し、得られたスラリーを周囲温度で5~10分撹拌し確実に混合させた後、75~80℃に加温した。反応混合物を75~80℃で1時間攪拌した後、周囲温度まで徐々に冷却した。無水テトラヒドロフラン(100mL)を入れ、得られたスラリーを周囲温度で2時間、続いて0~5℃で2時間攪拌した。固体を濾過により回収し、THFとMTBEの1対1混合物(2×100mL)で洗浄して、所望の生成物、(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H)-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウムクロリド塩酸塩(化合物2d)を黄色から茶色のウェットケーキとして得た。次いで、ウェットケーキを水(120mL)に溶解し、0~5℃で50%水酸化ナトリウム水溶液(NaOH、19.06g)で処理することにより、得られた水溶液のpHを7~8に調整した。中和した水溶液を木炭(5.5g)で処理し、周囲温度で12時間攪拌した。木炭をセライト床を通して濾過することにより除去し、セライト床を水(50mL)で洗浄した。得られた水溶液には、目的の生成物(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウムクロリド(化合物2c、HPLC面積%による純度>99.0%)が含まれており、さらに処理することなくその後の反応に使用した。
実施例5:トリホスゲンを使用した(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド(化合物2c)の合成
Figure 2023538614000139
無水アセトニトリル(73mL)中のトリホスゲン((CClO)CO、37.4g、126mmol、1.5当量)の溶液を氷浴で0~5℃に冷却した。無水DMF(79.0g、84mL、1083mmol、12.9当量)を溶液に滴下して、対応するビルスマイヤー試薬を形成した。DMFの添加中、内部温度を10℃未満に制御した。氷のバッチを取り除き、反応混合物を40分かけて周囲温度まで徐々に温めた。メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(化合物1a塩酸塩、14.25g、84.0mmol)をその場で生成されたビルスマイヤー試薬に周囲温度で固体として一度に投入し、得られたスラリーを周囲温度で5~10分撹拌し確実に混合させた後、80~90℃に加温した。反応混合物を80~90℃で1時間攪拌した後、周囲温度まで徐々に冷却した。無水テトラヒドロフラン(THF、112mL)を入れ、得られたスラリーを周囲温度で12時間、続いて0~5℃で2時間攪拌した。固体を濾過により回収し、THFとMTBEの1対1混合物(2×200mL)で洗浄し、一定重量になるまで真空乾燥して、所望の生成物(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウムクロリド(化合物2c)、28.3g、理論値23.5g、HPLC面積%で98.8%、HPLCによる64.9重量%、収率78.2%)を、19.7%のDMF、及び0.8%の水を含む、黄色から茶色の非晶質固体として得、さらに精製することなく次の反応に使用した。化合物2cの場合:HNMR(500MHz、DMSO-d)δ13.65(s,1H)、8.99(s,1H)、8.48(s,2H)、7.99-7.94(m,1H)、6.84(dd、J=3.6、1.6Hz、1H)、3.48(s、6H)、2.82(s、6H)ppm;13C NMR(DMSO-d、125MHz)δ163.8、151.3、147.6、145.0、132.1、117.5、102.9、91.6、48.9、42.1ppm;C1319Cl(MW、化合物2cについて279.77、アニオンなしの化合物2について244.32)LCMS(EI)m/e244.2(M、ベースピーク)。
実施例6:(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウム塩の調製
Figure 2023538614000140
(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウム過塩素酸塩(化合物2過塩素酸塩)
水(8.06mL)中の(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド(化合物2c、2.94g、10.525mmol)の溶液に過塩素酸ナトリウム(NaClO、1.933g、15.79mmol、1.50当量)を周囲温度で添加した。20~25℃で12時間攪拌した後、スラリーを氷浴で2時間冷却した。固体を濾過し、冷HO(3×2mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の粗生成物、(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウム過塩素酸塩(化合物2過塩素酸塩)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次の反応に使用した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ12.50-12.17(s,1H),8.94-8.73(s,1H),8.08-7.87(s,2H),7.77-7.57(dd,J=3.4,2.3Hz、1H)、6.56-6.31(dd、J=3.5、1.7Hz、1H)、3.54-3.04(s、6H)、2.45-2.17(s、6H)ppm;C1318ClN(MW、化合物2過塩素酸塩については343.77、アニオンなしの化合物2については244.32)LCMS(EI)m/e244.2(M、ベースピーク)。
(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウムテトラフルオロボレート(化合物2テトラフルオロホウ酸塩)
水(8.06mL)中の(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド(化合物2c、2.94g、10.525mmol)の溶液にテトラフルオロホウ酸ナトリウム(NaBF、1.733g、15.79mmol、1.50当量)を周囲温度で添加した。20~25℃で12時間攪拌した後、スラリーを氷浴で2時間冷却した。固体を濾過し、冷HO(3×2mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の粗生成物、(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウムテトラフルオロホウ酸塩(化合物2テトラフルオロホウ酸塩、1.80g、理論値3.49g、収率51.6%)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次の反応に使用した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ12.39-12.34(s,1H),8.85-8.80(s,1H),7.99-7.94(s,2H),7.71-7.65(dd,J=3.4,2.2Hz、1H)、6.52-6.46(dd、J=3.5、1.7Hz、1H)、3.34-3.29(s、6H)、2.38-2.33(s、6H)ppm;11BNMR(DMSO-d、128MHz)δ-1.27ppm;19FNMR(DMSO-d、376.5MHz)δ-148.23及び-148.28ppm;C1318BF(MW、テトラフルオロホウ酸化合物2の場合331.13、アニオンなしの化合物2の場合244.32)LCMS(EI)m/e244.2(M、ベースピーク)。
(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスフェート(化合物2ヘキサフルオロホスフェート)
実施例1に記載の対応するビルスマイヤー反応を介して4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(12.19g、91.6mmol)から生成された、水(80mL)中の粗製の(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウムクロリド塩酸塩(化合物2d、25.61g、91.6mmol)を、水酸化ナトリウム(NaOH)の水溶液を0~5℃で加えて、溶液のpHを7~8に調整した。得られた水溶液に木炭(7.69g)を加え、混合物を周囲温度で2~4時間攪拌した。木炭をセライト床を通して濾過することにより除去し、湿った木炭ケーキを水(15mL)で洗浄した。次いで、合わせた水溶液にヘキサフルオロリン酸ナトリウム(NaPF、20.08g、120mmol、1.31当量)を周囲温度で添加した。20~25℃で1時間攪拌した後、スラリーを氷浴で30分間冷却した。固体を濾過し、冷HO(2×25mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の粗生成物、(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウムヘキサフルオロホスフェート(化合物2ヘキサフルオロホスフェート、24.30g、理論値35.81g、収率67.9%、HPLC面積%で98.7%)を白色結晶性固体として得、さらに精製することなく、次の反応で使用した。粗製の化合物2ヘキサフルオロホスフェートは、水からの再結晶により精製して、純粋な生成物を白色の結晶性固体として生成することができる。化合物2ヘキサフルオロホスフェートの場合:HNMR(500MHz、DMSO-d)δ12.36(s、1H)、8.83(s、1H)、7.97(brs、2H)、7.68(dd、J=3.2、2.6Hz、1H)、6.48(dd、J=3.4、1.8Hz、1H)、3.32(s、6H)、2.36(brs、6H)ppm;13C NMR(125MHz、DMSO-d)δ163.7、152.9、151.4、151.0、128.9、120.7、101.5、99.8、48.9、40.0ppm;19FNMR(DMSO-d、470.6MHz)δ-70.2(d、J(PF)=711.1Hz)ppm;31PNMR(DMSO-d、162MHz)δ-144.19(セプテット、J(PF)=711Hz)ppm。C1318P(MW、化合物2ヘキサフルオロホスフェートについて389.29、アニオンなしの化合物2について244.32)LCMS(EI)m/e244.2(M、ベースピーク)。化合物2ヘキサフルオロホスフェートの結晶化度は、XRPD、DSC、及びTGAによって特徴付けた。
X線粉末回折(XRPD):X線粉末回折(XRPD)は、Bruker D8 Advance ECO X線粉末回折計(XRPD)計器から得た。XRPDの一般的な実験手順:(1)1.5418Åでの銅からのX線放射及びLYNXEYE(商標)検出器、(2)X線力40KV、25mA、及び(3)試料粉末をゼロバックグラウンド試料ホルダ上に分散させた。XRPDの一般的な測定条件は、以下の通りであった:開始角度3度;停止角度30度;サンプリング0.015度;及び走査速度2度/分。XRPD分析により、化合物2ヘキサフルオロホスフェートが結晶性個体であることを確認した。化合物2ヘキサフルオロホスフェートのXRPDパターンを図7に示し、ピークデータを表3に示す。
Figure 2023538614000141
Figure 2023538614000142
示差走査熱量測定(DSC):DSCは、オートサンプラーを備えたTA Instruments示差走査熱量計、DiscoveryDSC2500で実行した。DSC装置の条件は次のとおりである:10℃/分で20~300℃、Tzeroアルミニウムサンプルパンと蓋、及び50mL/分の窒素ガス流。化合物2ヘキサフルオロホスフェート結晶サンプルのDSC分析により、融解による開始温度231.7℃及び最大値232.7℃の1つの吸熱ピークと、分解による開始温度241.1℃及び最大値242.1℃の第2の吸熱ピークが明らかになった。化合物2ヘキサフルオロホスフェートのDSCサーモグラムを図8に提供する。
熱重量分析(TGA):TGAは、オートサンプラーを備えたTA Instruments Thermogravimetric Analyzer、DiscoveryTGA5500から得た。TGAの一般的な実験条件:10℃/分での25℃から300℃への勾配、25mL/分の窒素パージガス流量、プラチナサンプルホルダー。化合物2ヘキサフルオロホスフェート結晶サンプルのTGA分析により、分解による250℃以上での大幅な重量損失が明らかになった。化合物2ヘキサフルオロホスフェートのTGAサーモグラムを図9に提供する。
(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムヘキサフルオロアルセネート(化合物2ヘキサフルオロアルセネート)
水(8.06mL)中の(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド(化合物2c、2.94g、10.525mmol)の溶液にヘキサフルオロアルセネートナトリウム(NaAsF、3.35g、15.79mmol、1.50当量)を周囲温度で添加した。20~25℃で12時間攪拌した後、スラリーを氷浴で2時間冷却した。固体を濾過し、冷HO(2×25mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の粗生成物、(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウムヘキサフルオロアルセネート(化合物2ヘキサフルオロアルセネート、4.51g、理論値4.56g、収率99%)を白色固体として得、さらに精製することなく、次の反応で使用した。化合物2ヘキサフルオロアルセネートの場合:HNMR(400MHz、DMSO-d)δ12.38(s、1H)、8.83(s、1H)、7.97(s、2H)、7.76-7.57(t、J=2.9Hz、1H)、6.59-6.36(dd、J=3.2、1.8Hz、1H)、3.32(s、6H)、2.35(s、6H)ppm;19FNMR(DMSO-d、376.5MHz)δ-62.16(カルテット、J(AsF)=937.5Hz)ppm;C1318As(MW、ヘキサフルオロアルセネート化合物2については433.23、アニオンなしの化合物2については244.32)LCMS(EI)m/e244.2(M、ベースピーク)。
(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩(化合物2ヘキサフルオロアンチモン酸塩)
水(8.06mL)中の(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウムクロリド(化合物2c、2.94g、10.525mmol)の溶液にヘキサフルオロアンチモン酸塩ナトリウム(NaSbF、4.08g、15.79mmol、1.50当量)を周囲温度で添加した。20~25℃で12時間攪拌した後、スラリーを氷浴で2時間冷却した。固体を濾過し、冷HO(3×2mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の粗生成物、(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウムヘキサフルオロアンチモン酸塩(化合物2ヘキサフルオロアンチモン酸塩、2.61g、理論値5.05g、収率51.7%)を白色固体として得、さらに精製することなく、次の反応で使用した。化合物2ヘキサフルオロアンチモン酸塩の場合:HNMR(400MHz、DMSO-d)δ12.37(s,1H)、8.83(s,1H)、7.98(s,2H)、7.68(s,1H)、6.49(s,1H)、3.32(s、6H)、2.35(s、6H)ppm;19FNMR(DMSO-d、376.5MHz)δ-166.86ppm;C1318Sb(MW、ヘキサフルオロアンチモン酸塩化合物2の場合480.07、アニオンなしの化合物2の場合244.32)LCMS(EI)m/e244.2(M、ベースピーク)。
実施例7:(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタンアミニウム過塩素酸塩(化合物2過塩素酸塩)の代替的調製
方法1
Figure 2023538614000143
内部温度を50℃未満に保ちながら、塩化オキサリル(20.0mL、228mmol、3.04当量)をDMF(107mL、1378mmol、18.4当量)に15分かけてゆっくりと添加した。添加後、得られたスラリーを周囲温度に冷却し、周囲温度で2時間撹拌した。4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物1a、10.0g、75mmol)を周囲温度でスラリーに加え、得られた反応混合物を周囲温度で16時間攪拌し、その後、50℃で5.5時間撹拌した。反応混合物を周囲温度に冷却し、氷(60g)でクエンチした。クエンチした反応混合物を真空下で濃縮して残渣を得、次いでこれを水(50mL)に溶解した。次いで、過塩素酸ナトリウム(NaClO、20.23g、165mmol、2.2当量)を周囲温度で水溶液に添加した。得られた混合物を氷浴で冷却した後、水酸化ナトリウム(NaOH、7.5g、188mmol、2.5当量)をゆっくりと添加した。固体を濾過によって収集し、水(30mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の粗生成物、(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウム過塩素酸塩(化合物2過塩素酸塩、18.7g、理論値25.78g、収率72.5%)を灰色固体として得、これをさらに精製することなく次の反応に使用した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ12.50-12.17(s,1H),8.94-8.73(s,1H),8.08-7.87(s,2H),7.77-7.57(dd,J=3.4,2.3Hz、1H)、6.56-6.31(dd、J=3.5、1.7Hz、1H)、3.54-3.04(s、6H)、2.45-2.17(s、6H)ppm;C1318ClN(MW、化合物2過塩素酸塩については343.77、アニオンなしの化合物2については244.32)LCMS(EI)m/e244.2(M、ベースピーク)。
方法2
Figure 2023538614000144
無水DMF(2.92g、3.1mL、40mmol、20当量)中の2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)酢酸(化合物5a、354mg、2.0mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(POCl、920mg、0.56mL、6.0mmol、3.0当量)を周囲温度で添加した。次に、得られた反応混合物を80~90℃に加温し、80~90℃で30分間攪拌した。反応が完了したら、反応混合物を周囲温度まで冷却した。冷却した反応混合物を氷(10g)に注いでクエンチした。次いで溶液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水(3ml)で処理した。水溶液をNaOH水溶液でpH7~8に中和した後、活性炭(50mg)で処理した。混合物を周囲温度で30分間攪拌した後、セライト床を通して濾過した。セライト床を水(2mL)で洗浄した。次いで、合わせた濾液及び洗浄溶液を周囲温度で固体過塩素酸ナトリウム(NaClO、367mg、3.0mmol、1.5当量)で処理した。混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次に0~5℃で1時間撹拌した。次いで、固体を濾過により回収し、水(2×2mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の粗生成物、(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウム過塩素酸塩(化合物2過塩素酸塩)、330mg、理論値688mg、収率48%)を灰色の固体として得、これをさらに精製することなく次の反応に使用した。化合物2過塩素酸塩の場合:HNMR(400MHz、DMSO-d)δ12.50-12.17(s、1H)、8.94-8.73(s、1H)、8.08-7.87(s、2H)、7.77-7.57(dd、J=3.4、2.3Hz、1H)、6.56-6.31(dd、J=3.5、1.7Hz、1H)、3.54-3.04(s、6H)、2.45-2.17(s、6H)ppm;C1318ClN(MW、化合物2過塩素酸塩については343.77、アニオンなしの化合物2については244.32)LCMS(EI)m/e244.2(M、ベースピーク)。
方法3
Figure 2023538614000145
無水DMF(12.48g、13.2mL、171mmol、20当量)中のナトリウム2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)酢酸塩(化合物5b、1.70g、8.54mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(POCl、3.93g、2.4mL、25.6mmol、3.0当量)を周囲温度で添加した。次に、得られた反応混合物を80~90℃に加温し、80~90℃で30分間攪拌した。反応が完了したら、反応混合物を周囲温度まで冷却した。冷却した反応混合物を氷(40g)に注いでクエンチした。次いで溶液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水(10ml)で処理した。水溶液をNaOH水溶液でpH7~8に中和した後、活性炭(200mg)で処理した。混合物を周囲温度で30分間攪拌した後、セライト床を通して濾過した。セライト床を水(5mL)で洗浄した。次いで、合わせた濾液及び洗浄溶液を周囲温度で固体過塩素酸ナトリウム(NaClO、1.57g、12.8mmol、1.5当量)で処理した。混合物を周囲温度で1時間撹拌し、次に0~5℃で1時間撹拌した。次に、固体を濾過によって収集し、水(2x5mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の粗生成物、(E)-N-(3-(ジメチルアミノ)-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アリリデン)-N-メチルメタナミニウム過塩素酸塩(化合物2過塩素酸塩、1.3g、理論値2.94g、収率44.3%)を灰白色の固体として得、これをさらに精製することなく次の反応に使用した。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ12.50-12.17(s,1H),8.94-8.73(s,1H),8.08-7.87(s,2H),7.77-7.57(dd,J=3.4,2.3Hz、1H)、6.56-6.31(dd、J=3.5、1.7Hz、1H)、3.54-3.04(s、6H)、2.45-2.17(s、6H)ppm;C1318ClN(MW、化合物2過塩素酸塩については343.77、アニオンなしの化合物2については244.32)LCMS(EI)m/e244.2(M、ベースピーク)。
実施例8:2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)マロンアルデヒド((E)-3-ヒドロキシ-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン)-4-イル)アクリルアルデヒド(化合物2b)の調製
Figure 2023538614000146
内部温度を50℃未満に保ちながら、塩化オキサリル(12.00ml、137mmol、3.64当量)をDMF(50mL、646mmol、17.18当量)に滴下した。得られた混合物を周囲温度で30分間撹拌した。4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物1a、5.00g、37.6mmol)を固体として一度に加え、得られた反応混合物を室温で3日間、50℃で4時間撹拌した。反応が完了したら、反応混合物を室温まで冷却し、氷(30g)でクエンチした。クエンチした反応混合物に水酸化ナトリウム(NaOH、16.1g、403mmol、10.72当量)を添加し、混合物を室温で26時間撹拌した。追加の水酸化ナトリウム(NaOH、2.2g、55.0mmol、1.46当量)を添加し、混合物を40℃で4時間撹拌した。加水分解反応が完了したら、混合物を氷バッチで0~5℃に冷却してから濃縮HCl溶液を添加してpHを5~6に調製した。混合物をゆっくりと周囲温度まで加温し、周囲温度で2時間撹拌した。固体を濾過により回収し、冷水で洗浄し、真空下で乾燥させて、目的の粗生成物、2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)マロンアルデヒド((E)-3-ヒドロキシ-2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アクリルアルデヒド(化合物2b、6.33g、理論値7.113g、収率89%)、を灰色粉末として得、それ以上精製せずに次の反応に使用した。化合物2bについて:HNMR(400MHz、DMSO-d)δ13.74(brs、2H)、9.52(s、2H)、8.73(s、1H)、7.53(dd、J=3.4、2.3Hz、1H)、7.46(dd、J=3.5、1.7Hz、1H)ppm;C(MW、189.17)LCMS(EI)m/e190.1(M、ベースピーク)。
実施例9:4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物12a)の調製
Figure 2023538614000147
ステップ1.4,6-ジクロロピリミジン-5-カルバルデヒド(化合物9a):
メカニカルスターラー、添加漏斗、コンデンサー、サーモカップル及びNaOHスクラビング水溶液の中へのNスイープを装備した5Lの四つ首フラスコ中に、オキシ塩化リン(POCl、1L、10.572mol、4.82当量)を、氷/塩浴中で充填し冷却した。次いでN,N-ジメチルホルムアミド(DMF、320mL、4.138mol、1.85当量)を、フラスコへ0±2℃で滴加した。およそ0.5時間にわたっておよそ100mLのDMFを添加した後に、結晶化が起こり、反応温度は0から10℃へ増加した。添加を停止し、混合物をおよそ2℃へ再度冷却した。残りのDMFを8℃未満で2.5時間にわたって添加した。懸濁物は非常に濃厚になり、撹拌を困難にした。DMFの添加が完了した時に、混合物を3~5℃で0.5時間撹拌した。4,6-ジヒドロキシピリミジン(化合物8a、250g、2.232mol)を、固体として小分けで添加した。4,6-ジヒドロキシピリミジンのうちの約3分の1を添加した後に、反応混合物はより流動性になり、遅い発熱性の現象が起こり、反応温度はおよそ12℃へ0.5時間にわたって増加した。残りの4,6-ジヒドロキシピリミジンを0.25時間にわたって小分けで添加し、反応温度は12から27℃へ増加した。反応温度を間欠的な冷却により25~27℃で維持しその時間の間に、黄色懸濁物は粘度が低下し、次いでもう一度濃厚になった。発熱現象が約1時間で静まった後に、反応混合物をゆっくり加熱した。約55℃で、反応混合物は非常に濃厚になり、第2の穏やかな発熱現象が起こった。加熱マントルを除去したが、反応温度は約63℃へ増加し続け、この温度で数分間とどまり、その後低下した。温和な還流(約100℃)が達成されるまで、混合物の加熱を再開した。約95℃で、HClガスの安定したかなり急速な発生が開始し、反応混合物は徐々に粘度が低下し黒ずんできた。約0.5時間後に、透明な茶色溶液が生じ、還流温度は115℃へ1.25時間にわたってゆっくり増加した。合計で2.5時間の還流後に、反応混合物を周囲温度へ冷却し、周囲温度で一晩撹拌した。過剰量のPOCl(可能な限り)を減圧下で除去した(浴温45~50℃)。濃厚な残留した茶色油を、20Lの分離漏斗中で冷HO(5L)の中へ非常にゆっくり注ぎ、必要に応じて氷を添加して、室温の近くで水性混合物を維持した。水性混合物を、EtOAc(2×3L、続いて1×2L)により抽出した。合わせたEtOAc抽出物をHO(2×2.5L)、NaHCO飽和水溶液(1L)、ブライン(1L)により洗浄し、NaSOの上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して(35℃の浴温)、黄橙色固体として、粗製4,6-ジクロロピリミジン-5-カルバルデヒド(化合物9a、270g、理論上395g、68.4%)を得た。この粗製材料の20gの小分けを、Kugelrohr蒸留(90~100℃のオーブン温度、225mTorr)によって精製して、室温で放置すると黄色になる白色固体として、15.3gの純粋な4,6-ジクロロピリミジン-5-カルバルデヒド(化合物9a)を得た。4,6-ジクロロピリミジン-5-カルバルデヒドの場合:HNMR(300MHz、CDCl)δ10.46(s,1H)、8.89(s,1H)ppm。
ステップ2.4-アミノ-6-クロロピリミジン-5-カルバルデヒド(化合物10a):
MeOH(265mL、1.855mol、2.0当量)中の7MのNHの溶液を、トルエン(3L)中の4,6-ジクロロピリミジン-5-カルバルデヒド(化合物9a、163.7g、0.9301mol)の溶液へ周囲温度で1.25時間にわたって添加した。反応温度は20℃から26℃へゆっくり増加し、黄色懸濁物が形成された。穏やかな冷却を適用して、反応温度を26℃未満で維持した。懸濁物を周囲温度で3.5時間撹拌し、その後固体を濾過によって収集した。固体をEtOAc(1L)により洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、固体をトルエン及びn-ヘプタン(2:1v/v、600mL)により粉砕し、濾過し、乾燥させて、黄色固体として、71.1gの4-アミノ-6-クロロピリミジン-5-カルバルデヒドを得た。反応混合物から濾過した元の固体は、追加量の4-アミノ-6-クロロピリミジン-5-カルバルデヒドを含有していた。EtOAc(1.25L)中で1.5時間撹拌し、濾過し、次いでTHF(750mL)中で1時間撹拌し、濾過することによって、生成物を濾過した固体から抽出した。EtOAc及びTHFの両方の濾液を減圧下で濃縮し、得られた固体をトルエン及びn-ヘプタン(2:1v/v、450mL)により粉砕し、濾過し、乾燥させて、黄色固体として、追加の44.1gの4-アミノ-6-クロロピリミジン-5-カルバルデヒドを得た。4-アミノ-6-クロロピリミジン-5-カルバルデヒド(115.2g、理論値146.5g)の合計収率は78.6%であった。4-アミノ-6-クロロピリミジン-5-カルバルデヒドの場合:HNMR(300MHz,DMSO-d)δ10.23(s,1H),8.71(bs,1H),8.55(bs,1H),8.39(s,1H)ppm;CClNO(分子量157.56),LCMS(EI)m/e158(M+H)。
ステップ3.6-クロロ-5-(2-メトキシビニル)ピリミジン-4-イルアミン(化合物11a):
THF(1.5L)中の(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(276.0g、0.807mol、1.1当量)の懸濁物を、氷/塩浴中で-2℃へ冷却し、THF中の1Mのカリウムtert-ブトキシド(KOBu)(807mL、0.807mol、1.1当量)を、-2~-3℃で1.5時間にわたって添加した。深紅から橙色混合物を、-2~-3℃で1時間撹拌した。次いで4-アミノ-6-クロロピリミジン-5-カルバルデヒド(化合物10a、115.2g、0.7338mol、1.0当量)を、容器及び漏斗をすすぐためにTHF(200mL)を使用して、固体形態として小分けで反応混合物へ添加した。添加の間に、反応温度は-3から13℃へ増加し、茶色に顕色した。反応温度が10℃へ低下した時に、冷却浴を除去し、反応混合物を周囲温度へ温まらせ、周囲温度で42時間撹拌した。反応混合物を-2℃へ冷却し、その後NHCl飽和水溶液(750mL)のゆっくりした添加によってクエンチした。混合物を減圧下で濃縮して、大部分のTHFを除去した。残渣をEtOAc(3L)とHO(1L)との間で分配した。有機相を濾過して界面の不溶性物質を除去し、次いで2NのHCl(4×250mL)続いて3NのHCl(2×250mL)により抽出した。合わせたHCl抽出物をEtOAc(500mL)により逆抽出し、次いでセライトを介して濾過して不溶性物質を除去した。濾液を氷/ブライン浴中で冷却し、6NのNaOH水溶液によりpH8へ調整し、EtOAc(3×1L)により抽出した。合わせたEtOAc抽出物をブライン(1L)により洗浄し、NaSOの上で乾燥させ、活性炭(10g)及びシリカゲル(10g)と共に1時間撹拌した。混合物をセライトを介して濾過し、EtOAc(1L)によりセライトパッドを洗浄した。濾液を濃縮し、残留EtOAcをn-ヘプタン(500mL)と共蒸発させた。得られた褐色固体を高真空下で2時間ポンプで減圧して、粗製6-クロロ-5-(2-メトキシビニル)ピリミジン-4-イルアミン(化合物11a、72.3g、理論上136.2g、53.1%)を得た。所望される粗生成物である化合物11aを、さらなる精製無しに以下の反応物において使用した。粗生成物である化合物11a(2.3g)のサンプルを、0~35%EtOAc/n-ヘプタンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、1.7gの純粋な6-クロロ-5-(2-メトキシビニル)ピリミジン-4-イルアミン(化合物11a)を白色固体として得、これはE/Z異性体の1対2の混合物であることがわかった。6-クロロ-5-(2-メトキシビニル)ピリミジン-4-イルアミンの場合:HNMR(300MHz,DMSO-d)E異性体について:δ8.02(s,1H),7.08(bs,2H),6.92(d,1H,J=13.1),5.35(d,1H,J=13.0Hz),3.68(s,3H)ppm及びZ異性体について:δ8.06(s,1H),7.08(bs,2H),6.37(d,1H,J=6.8Hz),5.02(d,1H,J=6.7Hz),3.69(s,3H)ppm;CClNO(分子量,185.61),LCMS(EI)m/e186/188(M+H)。
ステップ4.4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物12a):
濃縮塩酸水溶液(HCl、5mL)を、THF(700mL)中の粗製6-クロロ-5-(2-メトキシビニル)ピリミジン-4-イルアミン(化合物11a、70.0g、0.3784mol)の溶液へ添加し、得られた反応混合物を7.5時間加熱還流した。加温に際して、軽い懸濁物が形成され、それは徐々に再溶解した。HPLCによってモニタリングして反応が完了したと見なされた時に、反応混合物を周囲温度へ冷却し、周囲温度で一晩撹拌した。固体NaHCO(15g)を反応混合物へ添加し、得られた混合物を周囲温度で1時間撹拌した。木炭(7g)、シリカゲル(7g)及びNaSO(20g)を添加し、混合物を40℃へ1時間加熱した。次いで混合物を周囲温度へ冷却し、セライトを介して濾過し、THF(1L)によりセライトパッドを洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、得られた固体を減圧下で乾燥させて、黄褐色固体として、粗製4-クロロ-7H-[ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物12a、58.1g、理論上58.1g、100%)を得た。この所望される粗生成物である化合物12をEtOAc(1.0L)中で50~55℃で溶解し、活性炭(3g)により処理した。混合物を暖めながらセライトを介して濾過し、セライトパッドを暖めたEtOAc(250mL)により洗浄した。濾液を約500mLへ濃縮し、懸濁物を周囲温度で一晩放置した。後続して懸濁物を0~5℃へ2時間冷却し、その後固体を濾過によって収集した。固体を乾燥させて、純粋な4-クロロ-7H-[ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物12a、54.5g、理論値58.1g、94%)を黄褐色結晶として得た。化合物12aの場合:HNMR(400MHz、DMSO-d)δ12.58(bs、1H)、8.58(s、1H)、7.69(d、1H、J=3.5Hz)、6.59(d、1H、J=3.5Hz)ppm;LCMS(EI)m/e154/156(M+H)。
実施例10:4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物12a)の代替的調製
Figure 2023538614000148
ステップ1.2-シアノ-4,4-ジエトキシブタン酸エチル(化合物14a):
シアノ酢酸エチル(化合物13a、182Kg、1609モル)とDMSO(325Kg)の混合物に、ナトリウムtert-アミロキシド(AmONa、158.8Kg)を5℃で少しずつ添加した。次に、混合物を70~75℃まで加温し、シアノ酢酸エチル(191Kg、1689モル;合計3298モル、5.0当量)を充填した。混合物を70~75℃で30分間攪拌した後、ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール(130.4Kg、665.2モル)を添加した。次いで、得られた反応混合物を90℃に加熱し、反応が完了するまで90℃で撹拌した。反応混合物を5℃に冷却し、塩化アンモニウム(NHCl)の16%水溶液を添加した。混合物を30分間攪拌した後、酢酸エチル(490Kg)を充填した。有機相を分離し、水(695Kg)で洗浄した。水性相を酢酸エチル(455Kg)で抽出した。合わせた有機相を塩化ナトリウムの17%水溶液(NaCl、318Kg)及びブライン(325Kg)で洗浄した。有機溶液を硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。残渣を石油エーテル(390Kg)に溶解し、60℃で木炭で処理した。混合物を濾過し、濾液を濃縮乾固して、粗2-シアノ-4,4-ジエトキシブタン酸エチル(化合物14a、146.6Kg、理論値152.5Kg、96.1%)を黄色から褐色の油として得、これをさらに精製することなく次の反応に直接利用した。
ステップ2.7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オール(化合物15a):
反応器に、エタノール(1558Kg)中の18%ナトリウムエトキシド(EtONa)及び酢酸ホルムアミジン(153.5Kg、1474.4モル)の溶液を充填した。混合物を周囲温度で1時間攪拌した後、2-シアノ-4,4-ジエトキシブタン酸エチル(化合物14a、269.8Kg、1176.7モル、1.25当量)を充填した。反応混合物を75℃に加熱し、未反応の2-シアノ-4,4-ジエトキシブタン酸エチル(化合物14)が検出されなくなるまで75℃で撹拌した。混合物を0℃に冷却し、21%塩化アンモニウム水溶液(NHCl、783Kg)を充填した。得られた混合物を0℃で30分撹拌し、減圧下で濃縮した。残留溶液を20~30℃に冷却し、濾過した。ケーキを水(493kg)で再スラリー化し、濾過した。固体を水(474kg)に懸濁し、濃塩酸(HCl、89.2kg)を添加した。混合物を20℃で1時間攪拌し、次いで環化反応が完了するまで30℃に加温した。次いで、混合物を5℃に冷却し、水酸化アンモニウム(NHOH、72Kg)の水溶液を添加した。添加後、混合物を5℃で1時間攪拌し、次いで濾過した。ウェットケーキを水で洗浄し、真空オーブンで乾燥させて、7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オール(化合物15a、99.6Kg、理論値159Kg、62.6%)を灰白色~黄色の個体として得、これをさらに精製することなく次の反応に使用した。
ステップ3.4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物12a):
7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-オール(化合物15a、99.6Kg、737モル)を、トルエン(500Kg)中のDIEA(128.4Kg、99.53モル、1.35当量)の溶液に周囲温度で添加し、得られた混合物を0℃まで冷却した。次いで、POCl(338Kg、2202モル、3.0当量)を混合物に0℃で添加し、得られた反応混合物を70℃に加熱し、反応が完了するまで70℃で撹拌した。反応混合物を30℃に冷却し、水(3500kg)、炭酸ナトリウム(NaCO、700kg)及び2-メチルテトラヒドロフラン(MeTHF、1200kg)を添加した。次いで反応混合物を濾過した。濾液の有機相を分離し、ブライン(424Kg)で洗浄し、硫酸ナトリウム(NaSO)上で乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して、約1000KgのMeTHFを除去した。残りの溶液を木炭(28Kg)で60℃で1時間処理し、濾過した。濾液を濃厚なスラリーに濃縮し、0℃に冷却し、濾過した。ケーキを減圧下で乾燥させて、純粋な4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物12a、71.9Kg、理論値113.2Kg、63.5%)を黄色から褐色の結晶として得た。この合成法によって製造された4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物12a)は、実施例9によって得られた化合物と比較可能なあらゆる面で同一である。HNMR(400MHz、DMSO-d)12.58(bs、1H)、8.58(s、1H)、7.69(d、1H、J=3.5Hz)、6.59(d、1H、J=3.5Hz)ppm;LCMS(EI)m/e154/156(M+H)。
実施例11.4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物1a)の調製
Figure 2023538614000149
THF(4.0L)中の水素化ナトリウム(NaH、鉱油中60%懸濁液、309、7726mmol、1.211当量)の懸濁液を氷浴で0~5℃に冷却した後、4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物12a、980.0g、6381mmol)を充填した。混合物を0~15℃で30分間攪拌した後、TBDMS-Cl(1165g、7728mmol、1.211当量)のTHF溶液を0~15℃で充填した。得られた混合物を0~15℃で1~2時間撹拌した。混合物を-10℃に冷却し、鉄(III)アセチルアセトネート(Fe(acac)、113g、319mmol、0.05当量)を添加した。THF(3260mL、9780mmol、1.53当量)中の臭化メチルマグネシウムの溶液をゆっくりと混合物に充填し、内部温度を15℃未満に制御した。得られた反応混合物を15~30℃で2時間攪拌した。カップリング反応が完了したら、塩化アンモニウム水溶液(NHCl、8.0L)を充填し反応混合物をクエンチし、クエンチの間、内部温度を10℃未満に制御した。クエンチした反応混合物にメチルtert-ブチルエーテル(MTBE、5.0L)を充填し、得られた混合物をセライト床を通して濾過した。セライト床をMTBE(2×500mL)で洗浄した。合わせた濾液と洗浄液の2相を分離し、水相をMTBE(2×5.0L)で抽出した。合わせた有機抽出物を減圧下で濃縮し、残渣をメタノール(MeOH、5.0L)に溶解した。次に、この溶液を26~28%水酸化アンモニウム(NHOH、1.0L)の水溶液で処理し、得られた混合物を15~40℃で16時間攪拌した。N-TBDMS-脱保護反応が完了したら、反応混合物を減圧下で濃縮し、n-ヘプタン(2x4.0L)を充填して共沸条件下で水を除去した。次いで残渣をn-ヘプタン(8.0L)で処理し、得られた混合物を周囲温度で少なくとも1時間攪拌した。固体を濾過により回収し、n-ヘプタン(2×1.0L)で洗浄して、所望の粗生成物、4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物1a、840g、理論値849.6g)を、褐色粉末として得、これを酢酸エチルとn-ヘプタンの混合物中で再結晶することにより精製した。
メタノール(MeOH、8.0L)中の粗メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物1a、1640g)の溶液を木炭(2.0Kg)で処理し、得られた混合物を周囲温度で16時間撹拌した。混合物をセライト床を通して濾過し、セライト床をMeOH(2×8.0L)で洗浄した。合わせたメタノール溶液を減圧下で濃縮し、残渣に酢酸エチル(8.0L)を添加した。得られた溶液を減圧下で濃縮して酢酸エチルの大部分(約6.0L)を除去した後、n-ヘプタン(8.0L)を導入した。その後、得られた混合物を、周囲温度で14時間撹拌した。固体を濾過によって収集し、酢酸エチルとn-ヘプタンの混合物、続いてn-ヘプタンで洗浄し、一定重量になるまで乾燥させて、精製したメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物1a、1325g、理論値1640g、再結晶による精製で80.8%、全体で80%)を黄色から淡褐色の結晶性粉末として得た。化合物1aの場合:HNMR(DMSO-d、500MHz)δ12.10(brs、1H)、8.61(s、1H)、7.47(dd、J=3.3、2.5Hz、1H)、6.62(s、dd、J=3.5、1.7Hz、1H)、2.64(s、3H)ppm;13C NMR(DMSO-d、125MHz)δ158.7、151.3、151.2、126.5、117.6、99.6、21.3ppm;C(MW、133.15)LCMS(EI)m/e134.1(M+H、ベースピーク)。
実施例12.4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物1a)の代替的調製
Figure 2023538614000150
ステップ1.4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物1a):
THF(100mL)中のカリウムtert-ブトキシド(18.31g、163mmol、2.12当量)の濁った混合物を氷浴で冷却した後、4,4-ジメトキシブタンニトリル(化合物16a、10.00g、77mmol)及びTHF(20mL)中の酢酸エチル(7.46g、85mmol、1.1当量)の溶液を15分かけて充填した。混合物を室温まで温め、周囲温度で3時間撹拌した。次に、その場で生成された2-アセチル-4,4-ジメトキシブタンニトリルを、酢酸ホルムアミジン(65.0g、624mmol、8.1当量)、1-ブタノール(80mL)、及びオルトギ酸トリエチル(56.2mL、337mmol、4.38当量)で周囲温度で処理した。得られた混合物を110~120℃に加熱し、110~120℃で1時間撹拌した。さらにオルトギ酸トリエチル(26.5mL、159mmol、2.06当量)を添加した。混合物を110℃でさらに16時間撹拌した。追加の酢酸ホルムアミジン(31.38g、302mmol、3.92当量)及びオルトギ酸トリエチル(56.5mL、115mmol、1.5当量)を3回に分けて24時間かけて添加した。混合物をさらに24時間加熱し、減圧下で濃縮して残渣を得た。残渣を水(150mL)及びMeTHF(210mL)で処理した。得られた混合物をセライト床(12g)に通した。濾液の2つの相を分離し、水相をMeTHF175mLx2)により抽出した。合わせた有機抽出物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を、IPA(5.5M、50.8g)、水(31mL)、及び濃縮HCl(12M、15.6g)中のHCl溶液で処理した。この混合物を室温で3日間撹拌した。濃縮NHOH水溶液(38.6g、28~30%)を添加し、混合物を濃縮して残渣を得、これをTHF(170mL、2×150mL)で粉砕した。濾液を合わせ、濃縮して残渣を得、これをDCM(30mL)に溶解し、シリカゲル(SiO、120g)上のカラムクロマトグラフィーによって精製し、DCM中0~100%のEtOAcで溶出して所望の生成物、4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物1a、5.1g、理論値10.25g、3つのステップで49.8%)を、灰白色の結晶性固体として得、これは実施例11によって得られた化合物と比較可能なあらゆる面で同一である。
ステップ2.2-アセチル-4,4-ジメトキシブタンアミド(化合物20a):
DMF(15mL)中の3-オキソブタンアミド(化合物19a、5.0g、49.5mmol)の溶液を、周囲温度で炭酸セシウム(CsCO、16.11g、49.5mmol、1.0当量)で処理した。得られた混合物を周囲温度で撹拌した。次いで、2-ブロモ-1,1-ジメトキシエタン(8.36g、49.5mmol、1.0当量)を混合物に添加し、得られた反応混合物を80℃に5~8時間加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、次いで、水(20mL)でクエンチした。次にクエンチした反応混合物を酢酸エチル(3×20mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を水(2×10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル(SiO)カラムクロマトグラフィーにより精製して、2-アセチル-4,4-ジメトキシブタンアミド(化合物20a、5.8g、理論値9.37g、61.9%)を、若干の残渣DMFを含有した粘稠油として得た。2-アセチル-4,4-ジメトキシブタンアミドの場合:HNMR(DMSO-d、400MHz)δ6.70(s、1H)、6.30(s、1H)、4.28(dd、1H)、3.47(t、1H))、3.23(s、6H)、2.25(s、3H)、2.19、(m、1H)、2.00(m1H);C15NO(MW、189.21)、LCMS(EI)m/e190.2(M+H)。
ステップ3.2-アセチル-4,4-ジメトキシブタンニトリル(化合物17a):
DMF(4mL)中の2-アセチル-4,4-ジメトキシブタンアミド(化合物20a、1.0g、4.23mmol)の溶液を塩化シアヌル(化合物21a、0.39g、2.11mmol、0.5当量)で処理した。得られた反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した。反応が完了したら、反応混合物を水(10mL)でクエンチし、クエンチした反応混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(2x10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム(NaSO)で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル(SiO)カラムクロマトグラフィーにより精製して、2-アセチル-4,4-ジメトキシブタンニトリル(化合物17a、280mg、理論値724mg、38.7%)を粘稠油として得た。2-アセチル-4,4-ジメトキシブタンニトリルの場合:HNMR(DMSO-d、400MHz、得られたケトン及びエノール型の混合物)δ10.7(br.s、-OHのエノール型の1/2H)、4.38(m,1H)、3.25(m,2つのOMeの場合は6H、-CH-のケトン型の場合は1/2H)、2.25-2.50(m,2H)、2.15及び2.25(s,3H);C13NO(MW、171.196)、LCMS(EI)m/e172.2(M+H)。この方法で生成された2-アセチル-4,4-ジメトキシブタンニトリル(化合物17a)を酢酸ホルムアミジンと反応させ、続いてHClで処理して、上記の実施例11に記載の4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物1a)を得た。
実施例13.4-メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)塩酸塩(化合物1a塩酸塩)の調製
Figure 2023538614000151
窒素下の反応器に、2,4-ジクロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物22a、200g、1.064モル)及びTHF(1.2L)を充填した。反応器の内容物を-5℃未満に冷却した後、鉱油中60%NaH(51g、1.28モル、1.2当量)を少しずつ添加した。NaHの添加中、内部温度を-5~5℃に維持した。添加後、撹拌を30分間継続し、次いでTHF(200mL)中のTBDMS-Cl(193g、1.28モル、1.2当量)を、内部温度を-5~5℃に保ちながらゆっくりと添加した。反応混合物の撹拌を30分間継続し、次いでFe(acac)(18.8g,53.2mmol,0.05当量)を添加した後、THF中の3.0MのMeMgCl溶液(532mL,1.596mol,1.5当量)を-5~5℃で添加した。反応混合物をさらに1時間保持した後、HPLCによるIPCはカップリング反応が完了したら、内部温度を15℃未満に制御しながら、反応混合物を水(2.0L)中のEDTA二ナトリウム塩二水和物(200g)の溶液に注いだ。二相性混合物をメチルtert-ブチルエーテル(MTBE、2.0L)で希釈し、セライト(150g)で処理し、遠心分離機で濾過した。固体ケーキをMTBEで洗浄し、濾液を相分離させた。水層を分離させ、MTBE(1.0L)で抽出した。有機相を合わせ、3%クエン酸水溶液(2×400mL)及びブライン(600mL)で連続的に洗浄した。NaSO上で乾燥させた後、有機相を濾過し、濃縮乾固させた。残渣を石油エーテル(2.0L)に取り、不溶性物質をシリカゲルの薄層を通して濾過することにより除去した。濾液を濃縮して、所望の粗生成物、7-(tert-ブチルジメチルシリル)-2-クロロ-4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物22a、300g)を油状物として得、これをさらに精製することなく次の反応に直接使用した。
粗製7-(tert-ブチルジメチルシリル)-2-クロロ-4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物22a、300g、1.064モル)とメタノール(1.8L)中の5%炭素担持パラジウム(Pd/C、30g)の混合物を1気圧の水素下、50~55℃で3時間激しく攪拌した。反応終了をHPLCによるIPCで確認後、反応混合物を20~25℃に冷却し、濾過した。フィルターケーキをメタノールで洗浄し、濾液を濃縮乾固させた。残渣を酢酸エチル(EtOAc、225mL)に懸濁し、10~15℃で1時間撹拌した。固体を濾過によって収集し、酢酸エチルで洗浄し、40~45℃で真空乾燥して、4-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン塩酸塩(化合物1a塩酸塩、151.5g、理論値180.5g、2段階で84%の収率)を、淡黄色の結晶性粉末として得た。化合物1a塩酸塩の場合:HNMR(DMSO-d、500MHz)δppm13.54(brs、1H)、9.04(s、1H)、7.95(dd、J=3.4、2.4Hz、1H)、7.13(s、dd、J=3.4、1.5Hz、1H)、2.97(s、3H);13C NMR(DMSO-d、125MHz)δppm154.0、151.0、144.0、131.6、117.2、103.1、17.6;CClN(MW、169.61;C遊離塩基について、MW133.15)LCMS(EI)m/e134.1(M+H、塩基ピーク)。
実施例14.2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)酢酸ナトリウム(5b)及び2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)酢酸(化合物5a)
Figure 2023538614000152
ステップ1.4-クロロ-7-トシル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物24a):
アセトン(180mL)中の4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物12a、18.0g、117mmol)の懸濁液に、50%水酸化ナトリウム水溶液(NaOH、14.07g、176mmol、1.5当量)を周囲温度で添加した。次いで、得られた混合物を、透明な溶液が生成されるまで周囲温度で攪拌した。p-トルエンスルホニルクロリド(pTsCl、25.7g、135mmol、1.15当量)を周囲温度で溶液に加え、得られた反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した。反応が完了したら、反応混合物を濾過し、固形物を廃棄する前にアセトンで洗浄した。次いで、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をメチルtert-ブチルエーテル(MTBE、180mL)及びn-ヘプタン(180mL)で処理した。得られた混合物を、周囲温度で1時間撹拌した。固体を濾過により回収し、n-ヘプタン(180mL)で洗浄し、一定重量になるまで真空オーブンで乾燥させ、目的の生成物4-クロロ-7-トシル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物24a、32.1g、理論値36.0g、収率89.2%)を灰白色の粉末として得、これをさらに精製することなく次の反応に使用した。4-クロロ-7-トシル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジンの場合:HNMR(DMSO-d,400MHz)δ8.78(s,1H),8.10(d,2H),7.79(d、1H)、7.34(d、2H)、6.72(d、1H)、2.41(s、3H)ppm;C1310ClNS(MW、307.75)、LCMS(EI)m/e308.1(M+H)。
ステップ2.ジエチル2-(7-トシル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)マロン酸(化合物25a):
無水溶液DMF(30mL)中の4-クロロ-7-トシル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(化合物24a、7.0g、22.75mmol)及びジエチルマロン酸(5.46g、34.1mmol、1.5当量)の溶液を固体炭酸セシウム(CsCO、18.53g、56.9mmol、2.5当量)で周囲温度で処理した。次に、得られた反応混合物を50~60℃に加温し、50~60℃で2~3時間攪拌した。反応が完了したら、反応混合物を周囲温度に冷却した後、水(HO、80mL)で処理した。次に、クエンチした反応混合物を周囲温度で1時間、続いて0~5℃で1時間攪拌した。固体を濾過により回収し、水(50mL)、続いてn-ヘプタン(50mL)で洗浄し、真空オーブンで40℃で一定の量になるまで乾燥させ、所望の生成物であるジエチル2-(7-トシル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)マロネート(化合物25a、6.2g、理論値9.81g、収率63.2%)を、灰白色の粉末として得、これをさらに精製することなく次の反応に使用した。2-(7-トシル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)マロン酸ジエチルの場合:HNMR(CDCl,400MHz)δ8.98(s,1H),8.12(d,2H)、7.77(d、1H)、7.34(d、2H)、6.72(d、1H)、5.10(s、1H)、4.25(m、4H)、2.42(s、3H)、1.27(m、6H))ppm;C2021S(MW、431.46)、LCMS(EI)m/e432.3(M+H)。
ステップ3.エチル2-(7-トシル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アセテート(化合物26a):
エタノール(EtOH、20mL)中のジエチル2-(7-トシル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)マロネート(化合物25a、4.0g、9.27mmol)の溶液を、エタノール中の21%ナトリウムエトキシド(NaOEt、21wt%、0.30g、0.927mmol、0.10当量)の溶液で周囲温度で処理し、得られた反応混合物を周囲温度で12時間攪拌した。反応混合物を0.1N塩酸水溶液(10mL)でクエンチし、得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル(SiO)カラムクロマトグラフィーで精製し、所望の生成物であるエチル2-(7-トシル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)酢酸(化合物26a、2.08g、理論値3.33g、収率62.6%)を灰白色の粉末として得、これをさらに精製することなく次の反応に使用した。2-(7-トシル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)酢酸エチルの場合:HNMR(CDCl,400MHz)δ8.96(s,1H),8.11(d,2H)、7.75(d、1H)、7.33(d、2H)、6.70(d、1H)、4.19(q、2H)、4.30(s、2H)、2.41(s、3H)、1.25(t、3H))ppm;C1717S(MW、359.40)、LCMS(EI)m/e360.2(M+H)。
ステップ4.エチル2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アセテート(化合物27a):
エタノール(EtOH、20mL)中のジエチル2-(7-トシル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)マロネート(化合物25a、4.0g、9.27mmol)の溶液を、エタノール中の21%ナトリウムエトキシド(NaOEt、21重量%、3.0g、9.27mmol、1.0当量)の溶液で周囲温度で処理した。得られた反応混合物を65~75℃に加熱し、65~75℃で12時間撹拌した。反応混合物を1.0N塩酸水溶液でクエンチし、得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル(SiO)カラムクロマトグラフィーで精製し、所望の生成物であるエチル2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アセテート(化合物27a、1.3g、理論値1.9g、収率68.3%)を灰白色の粉末として得、これをさらに精製することなく次の反応に使用した。エチル2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アセテートの場合:HNMR(CDCl,400MHz)δ11.40(brs,1H),8.90(s,1H),7.42(d、1H)、6.65(d、1H)、4.23(q、2H)、4.13(s、2H)、1.27(t、3H)ppm;C1011(MW、205.22)、LCMS(EI)m/e206.2(M+H)。
ステップ5.ナトリウム2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アセテート(化合物5b):
アセトン(10mL)中のエチル2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アセテート(化合物27a、1.2g、5.85mmol)の及びTHF(10mL)の溶液を6N水酸化ナトリウム(6N NaOH、1.462mL、8.77mmol、1.5当量)の水溶液で周囲温度で処理した。得られた反応混合物を、周囲温度で5時間撹拌した。固体を濾過により回収し、単離した固体をメタノール(MeOH、4.0mL)に懸濁した。次いで、得られた懸濁液にアセトン(15mL)を添加し、混合物を周囲温度で1時間攪拌した。固体を濾過により回収し、アセトン(2×5mL)で洗浄し、真空下で乾燥させて、所望の生成物であるナトリウム2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アセテート(化合物5b、1.1g、理論値1.164g、収率94.5%)を灰白色の粉末として得、これをさらに精製することなく次の反応に使用した。ナトリウム2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アセテートの場合:HNMR(DMSO-d,400MHz)δ8.36(s,1H),7.37(d,1H)、6.40(d、1H)、3.61(s、2H)ppm。CNaO(MW、199.15;対応する酸に対するC、MW177.16)、LCMS(EI)m/e178.1(M+H)。
ステップ6.2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)酢酸(化合物5a):
アセトン(10mL)中のエチル2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アセテート(化合物27a、1.2g、5.85mmol)の及びTHF(10mL)の溶液を6N水酸化ナトリウム(6N NaOH、1.462mL、8.77mmol、1.5当量)の水溶液で周囲温度で処理した。得られた反応混合物を、周囲温度で5時間撹拌した。次いで、反応混合物を1N塩酸水溶液(1N HCl、9.0mL)で処理した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲル(SiO)カラムクロマトグラフィーで精製し、所望の生成物である2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)酢酸(化合物5a、0.83g、理論値1.04g、収率79.8%)を灰白色の個体として得、これをさらに精製することなく次の反応に使用した。2-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)酢酸の場合:HNMR(DMSO-d,400MHz)δ12.01(brs,1H),8.56(s,1H))、7.36(d、1H)、6.57(d、1H)、3.66(s、2H)ppm;C(MW、177.16)、LCMS(EI)m/e 178.1(M+H)。
実施例15.2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリルアジピン酸塩の調製
Figure 2023538614000153
ステップ1.2-(アゼチジン-3-イリデン)アセトニトリル塩酸塩:
窒素注入口、サーモカップル、及びメカニカルスターラーを装備した0.5Lのフラスコへ、tert-ブチル3-(シアノメチレン)アゼチジン-1-カルボキシレート(30g、154.46mmol)及び塩化メチレン(300mL)を、周囲温度で添加した。次いで溶液をイソプロパノール溶液(294.2mL、1.54mol、10当量)中の5Mの塩化水素(HCl)の溶液により周囲温度で処理し、得られた反応混合物を周囲温度で18時間撹拌した。HPLCによってモニタリングして反応が完了した後に、懸濁物にtert-ブチルメチルエーテル(TBME、150mL)を添加し、混合物を周囲温度で2時間撹拌した。固体を濾過によって収集し、n-ヘプタン(2×100mL)により洗浄し、周囲温度で3時間濾過漏斗上で乾燥させて、白色固体として、2-(アゼチジン-3-イリデン)アセトニトリル塩酸塩(13.7g、理論上20.2g、67.8%)を得た。HNMR(500MHz,DMSO-d)δ9.99(s,2H),5.94(p,J=2.5Hz,1H),4.85-4.80(m,2H),4.77-4.71(m,2H)ppm;13C NMR(126MHz,DMSO-d)δ155.65,114.54,94.78,55.26,54.63ppm;CClN(MW130.58;遊離塩基についてC,MW94.11),LCMS(EI)m/e95(M+H)。
ステップ2.2-(1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イリデン)アセトニトリル:
窒素注入口、サーモカップル及びマグネティックスターラーを装備した0.25Lのフラスコへ、2-(アゼチジン-3-イリデン)アセトニトリル塩酸塩(4.5g、34.46mmol)、1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-オン(10g、34.46mmol、1.0当量)及び塩化メチレン(100mL)を、周囲温度で添加し、次いで得られた混合物を水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(14.6g、68.93mmol、2.0当量)により周囲温度で処理した。反応混合物を周囲温度で2時間撹拌し、その後重炭酸ナトリウム(NaHCO)飽和水溶液(50mL)によりクエンチした。2つの相を分離し、水相をジクロロメタン(200mL)により抽出した。合わせた有機相を水(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、減圧下で濃縮させて所望の粗組成物を得、それをカラムクロマトグラフィー(SiO、ヘキサン勾配溶出中0~10%の酢酸エチル)で精製して2-(1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イリデン)アセトニトリル(9.5g、理論値12.7g、74.8%)を、白色個体として得た。HNMR(400MHz,CDCl)δ8.57(d,J=4.7Hz,1H),7.54(t,J=4.6Hz,1H),5.29(p,J=2.4Hz,1H),4.18-4.08(m,1H),4.08-4.03(m,2H),3.98-3.94(m,2H),3.57-3.39(m,2H),3.17-3.04(m,1H),2.56(tt,J=7.4,3.5Hz,1H),1.86-1.77(m,1H),1.75-1.64(m,1H),1.54-1.43(m,1H),1.43-1.31(m,1H)ppm;13C NMR(101MHz,CDCl)δ161.34,160.73,152.62(d,J=269.1Hz),145.75(d,J=6.1Hz),136.73(qd,J=36.1,12.0Hz),134.56(d,J=16.9Hz),126.89,120.58(qd,J=275.0,4.9Hz),115.11,92.04,62.05,60.57(2C),44.47,39.42,29.38,28.47ppm;C1716O(MW368.33),LCMS(EI)m/e369(M+H)。
ステップ3.2-(1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)トリフルオロメチル)ピペリジン-4-イル)-3-ヒドラジニルアゼチジン-3-yl)アセトニトリル:
窒素下のフラスコに、2-(1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イリデン)アセトニトリル(1.2g、3.26mmol、1.0当量)及びアセトニトリル(10mL)を充填した。反応温度を25℃未満に制御しながら、ヒドラジン水和物(0.40g、6.84mmol、2.1当量)を反応混合物に30分かけてゆっくりと添加した。反応を周囲温度で5時間撹拌して完了させた。反応の完了後、反応溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣反応混合物を、DCM(10mL)で希釈し、ブライン(5mL)で洗浄した。有機層を分離し、収集した。水層を別のDCM(10mL)で抽出し、有機層を収集した。合わせた有機層を減圧下で蒸発させた。所望の粗生成物、2-(1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)-3-ヒドラジニルアゼチジン-3-イル)アセトニトリル(0.52g、37%)を、薄黄色のゲルとして得、これをさらに精製することなく次のステップで直接使用した。HNMR(DMSO-d、400MHz)δ8.66(d、J=4.7Hz、1H)、7.89(t、J=4.7Hz、1H)、4.10-3.99(m、1H)、3.91(s、1H)、3.52-3.20(m、4H)、3.11-2.94(m、5H)、2.90(s、2H)、2.38(dt、J=8.2、4.6Hz、1H)、1.76-1.64(m、1H)、1.63-1.51(m、1H)、1.35-1.01(m、2H)ppm;13C NMR(DMSO-d、101MHz)δ160.20、152.13(153.45、150.81)、146.22(146.25、146.19)、134.70(134.79、134.62)、127.53、120.60(121.99、121.94、119.28、119.26)、118.98、61.41、58.75、55.83、44.20、28.84、28.08、24.28ppm、ピークのみが表示される;C1720O(MW400.38)、LCMS(EI)m/e401.3(M+H)、423.3(M+Na)。
ステップ4.2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-yl)アセトニトリル:
エタノール(3mL)中の2-(1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)-3-ヒドラジニルアゼチジン-3-イル)アセトニトリル(0.606g、1.51mmol、1.30当量)の溶液に、過塩素酸ビナミジニウム(0.40g、1.16mmol)を一度に添加した。得られた反応混合物を周囲温度で16時間撹拌した。反応の完了後、反応溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣反応混合物を、DCM(10ml)で希釈し、ブライン(5mL)で洗浄した。有機層を分離し、収集した。水層を別のDCM(10mL)で抽出し、合わせた有機層を減圧下で蒸発させた。目的の粗生成物、2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリル(0.58g、95%)を黄色のゲルとして得、これをさらに精製することなく次の塩形成工程で直接使用した。この合成方法で得た遊離塩基は以前に報告された合成方法によって得られた化合物と比較可能なあらゆる面で同一である(例えば、米国公開番号第2011/0224190号を参照されたく、この開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる)。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ12.17(d,J=2.8Hz,1H),8.85(s,1H),8.70(m,2H),8.45(s,1H),7.93(t,J=4.7Hz,1H),7.63(dd,J=3.6,2.3Hz,1H),7.09(dd,J=3.6,1.7Hz,1H),4.10(m,1H),3.78(d,J=7.9Hz,2H),3.61(t,J=7.9Hz,1H),3.58(s,2H),3.46(m,1H),3.28(t,J=10.5Hz,1H),3.09(ddd,J=13.2,9.5,3.1Hz,1H),2.58(m,1H),1.83-1.75(m,1H),1.70-1.63(m,1H),1.35-1.21(m,2H)ppm;13C NMR(101MHz,DMSO-d)δ160.28,(153.51,150.86),152.20,150.94,149.62,(146.30,146.25),139.48,(134.78,134.61),(135.04,134.92,134.72,134.60,134.38,134.26,134.03,133.92),129.22,127.62,126.84,121.99,122.04,(124.77,122.02,119.19,116.52),117.39,113.00,99.99,61.47,60.49,57.05,44.23,28.62,27.88,27.19ppm;C2623O(MW,553.51),LCMS(EI)m/e554.1(M+H).
ステップ5.2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリルアジピン酸塩:
メカニカルターラー、サーモカップル、添加漏斗及び窒素注入口を装備した0.5Lのフラスコへ、アセトン(220mL)中の粗2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリル(31.38g、56.7mmol)の溶液、及びアジピン酸(8.7g、59.53mmol、1.05当量)を、周囲温度で添加した。次いで反応混合物を加熱還流して、溶液を得た。n-ヘプタン(220mL)を、反応混合物へ40~50℃で1時間で徐々に添加した。得られた混合物を周囲温度へ1時間で徐冷し、周囲温度で追加の16時間撹拌した。固体を濾過によって収集し、n-ヘプタン(2×60mL)により洗浄し、窒素スイーピングにより50℃で真空下で一定重量へ乾燥させて、2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリルアジピン酸塩(34.0g、理論値39.7g、2ステップで85.6%)を、白色から灰白色の固体として得た。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ12.16(s,1H),12.05(brs,2H),8.85(s,1H),8.72(s,1H),8.69(d,J=4.7Hz,1H),8.45(s,1H),7.93(t,J=4.7Hz,1H),7.63(dd,J=3.6,2.3Hz,1H),7.09(dd,J=3.6,1.7Hz,1H),δ4.11(dt,J=11.0,4.4Hz,1H),3.77(d,J=7.8Hz,2H),3.60(t,J=7.8Hz,2H),3.58(s,2H),3.44(dt,J=14.4,4.6Hz,1H),3.28(t,J=10.4Hz,1H),3.09(ddd,J=13.2,9.6,3.2Hz,1H),2.58(tt,J=8.6,3.5Hz,1H),2.28-2.17(m,4H),1.83-1.74(m,1H),1.67(d,J=11.0Hz,1H),1.59-1.46(m,4H),1.37-1.21(m,2H)ppm;13C NMR(101MHz,DMSO-d)δ174.38,160.29,(153.52,150.87),152.20,150.94,149.63,(146.30,146.25),139.48,(134.79,134.62),(135.08,134.97,134.74,134.62,134.38,134.28,134.04,133.93),129.21,127.62,126.84,122.05,(124.75,122.02,119.29,116.54),117.39,113.01,99.99,61.47,60.50,57.06,44.24,33.42,30.70,28.63,27.89,27.20,24.07ppm;C3233(分子量699.66;遊離塩基についてC2623O,分子量,553.51),LCMS(EI)m/e554.0(M+H)。
実施例16.2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリルアジピン酸塩の代替的調製
Figure 2023538614000154
ステップ1.tert-ブチル3-(シアノメチル)-3-ヒドラジニルアゼチジン-1-カルボキシラート:
窒素下の反応バイアルに、tert-ブチル3-(シアノメチレン)アゼチジン-1-カルボキシレート-3-イリデン)アセトニトリル(2.0g、10.3mmol、1.0当量)及びアセトニトリル(10mL)を充填した。反応温度を25℃未満に制御しながら、ヒドラジン水和物(1.26g、21.6mmol、2.1当量)を反応混合物に20分かけてゆっくりと添加した。反応物を周囲温度で1時間撹拌した。反応の完了後、反応溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣反応混合物を、DCM(10mL)で希釈し、ブライン(5mL)で洗浄した。有機層を分離し、収集した。水層を別のDCM(10mL)で抽出し、合わせた有機層を減圧下で蒸発させた。所望の粗生成物、tert-ブチル3-(シアノメチル)-3-ヒドラジニルアゼチジン-1-カルボキシラート(INCB125078、2.40g、95%)を白色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで直接使用した。INCB125078の場合:HNMR(CDCl、400MHz)δ3.80(q、J=9.4Hz、4H)、3.17(br、3H)、2.90(s、2H)、1.43(s、9H)ppm;13C NMR(CDCl、101MHz)δ156.40、117.19、80.34、57.09、56.07、28.46、24.82ppm;C1018(MW226.28)、LCMS(EI)m/e227.3(M+H)。
ステップ2.tert-ブチル3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-(シアノメチル)アゼチジン-1-カルボキシレート:
エトナール(20mL)中のtert-ブチル3-(シアノメチル)-3-ヒドラジニルアゼチジン-1-カルボキシラート(2.40g、10.59mmol、1.30当量)の溶液に、過塩素酸ビナミジニウム(INCB122809過塩素酸塩、2.80g、8.15mmol)を一度に添加した。得られた反応混合物を周囲温度で4時間撹拌した。完了したら、反応混合物にn-ヘプタン(10mL)を加え、周囲温度でさらに1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、固体をn-ヘプタン(10mL)で洗浄した。ウェットケーキに空気を通すことにより一晩乾燥させた後、目的の粗生成物であるtert-ブチル3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-(シアノメチル)アゼチジン-1-カルボキシラート(3.10g、95%)を、褐色固体として得、これをさらに精製することなく次のステップで直接使用した。HNMR(CDCl、400MHz)δ10.54(s、1H)、8.85(s、1H)、8.48(s、1H)、8.35(s、1H)、7.44(d、J=3.4Hz、1H)、6.79(d、J=3.5Hz、1H)、4.55(d、J=9.7Hz、2H)、4.30(d、J=9.7Hz、2H)、3.34(s、2H)、1.47(s、9H)ppm;13C NMR(CDCl、101MHz)δ156.00、152.55、151.37、150.40、140.94、128.55、126.06、123.05、115.41、114.34、100.67、81.33、59.00、56.99、28.42、28.25ppm;C1921(MW379.42)、LCMS(EI)m/e380.4(M+H)。
ステップ3.2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリル二塩酸塩:
窒素注入口、サーモカップル、添加漏斗及びメカニカルスターラーを装備した0.5Lのフラスコへ、tert-ブチル3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-3-(シアノメチル)アゼチジン-1-カルボキシレート(15g、39.5mmol)、水(7.5mL、416mmol)及びジクロロメタン(75mL)を、室温で添加した。混合物を室温で撹拌して、懸濁物を生成した。イソプロパノール(55mL、275mmol、7.0当量)中の5Mの塩化水素(HCl)の溶液を、懸濁物へ5分間で添加した。次いで得られた反応混合物を穏やかに加熱還流し、3~4時間還流で維持した。HPLCによってモニタリングして反応が完了した後に、tert-ブチルメチルエーテル(TBME、45mL)を反応懸濁物へ添加した。混合物を室温へ徐冷し、追加の1時間撹拌した。固体を濾過により回収し、tert-ブチルメチルエーテル(TBME、45mL)で洗浄し、真空下50℃で窒素掃引しながら一定量まで乾燥させて、2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリル二塩酸塩(13.6g、理論値13.9g、98%)を、灰白色から淡黄色の個体として得た。HNMR(400MHz、D2O)δ8.96(s、1H)、8.81(s、1H)、8.49(s、1H)、7.78(d、J=3.8Hz、1H)、7.09(d、J)=3.7Hz、1H)、4.93(d、J=12.8Hz、2H)、4.74(d、J=12.5Hz、2H)、3.74(s、2H)ppm;13C NMR(101MHz、DO)δ151.35、143.75、143.33、141.33、132.03、131.97、115.90、114.54、113.85、103.18、59.72、54.45(2C)、27.02ppm;C1415l2(C1413遊離塩基について、MW279.30)、LCMS(EI)m/e280(M+H)。
ステップ4.2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-yl)アセトニトリル:
窒素注入口、サーモカップル、添加漏斗及びメカニカルスターラーを装備した0.5Lのフラスコへ、2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリル二塩酸塩(20g、56.78mmol)、ジクロロメタン(200mL)及びトリエチルアミン(TEA、16.62mL、119.2mmol、2.1当量)を、周囲温度で添加した。混合物を周囲温度で30分間撹拌し、その後1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)-イソニコチノイル)ピペリジン-4-オン(17.15g、57.91mmol、1.02当量)を混合物へ添加した。次いで混合物を、水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(25.34g、113.6mmol、2.0当量)により周囲温度(26℃未満)で5分間処理した。得られた反応混合物を周囲温度で2時間撹拌した。HPLCによってモニタリングして反応が完了した後に、反応混合物をNaHCO飽和水溶液(200mL)によりクエンチした。2つの相を分離し、水相を塩化メチレン(200mL)により抽出した。合わせた有機相を4%のブライン(100mL)により洗浄し、続いて、塩化メチレンのアセトンへの溶媒スイッチを蒸留によって行った。アセトン中の所望される粗生成物(8)の得られた溶液を、後続のアジピン酸塩形成のために直接使用した。小分けの溶液を、カラムクロマトグラフィー(SiO、EtOAc勾配溶出において0~10%のMeOH)によって精製して、分析的に純粋な2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリルを、灰白色固体として得た。この合成方法で得た2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリルは、実施例15及び以前に報告された合成方法によって得られた化合物と比較可能なあらゆる面で同一である(例えば、米国公開番号第2011/0224190号を参照されたく、この開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる)。HNMR(400MHz,DMSO-d)δ12.17(d,J=2.8Hz,1H),8.85(s,1H),8.70(m,2H),8.45(s,1H),7.93(t,J=4.7Hz,1H),7.63(dd,J=3.6,2.3Hz,1H),7.09(dd,J=3.6,1.7Hz,1H),4.10(m,1H),3.78(d,J=7.9Hz,2H),3.61(t,J=7.9Hz,1H),3.58(s,2H),3.46(m,1H),3.28(t,J=10.5Hz,1H),3.09(ddd,J=13.2,9.5,3.1Hz,1H),2.58(m,1H),1.83-1.75(m,1H),1.70-1.63(m,1H),1.35-1.21(m,2H)ppm;13C NMR(101MHz,DMSO-d)δ160.28,(153.51,150.86),152.20,150.94,149.62,(146.30,146.25),139.48,(134.78,134.61),(135.04,134.92,134.72,134.60,134.38,134.26,134.03,133.92),129.22,127.62,126.84,121.99,122.04,(124.77,122.02,119.19,116.52),117.39,113.00,99.99,61.47,60.49,57.05,44.23,28.62,27.88,27.19ppm;C2623O(MW,553.51),LCMS(EI)m/e554.1(M+H)。
ステップ5.2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリルアジピン酸塩:
メカニカルターラー、サーモカップル、添加漏斗及び窒素注入口を装備した0.5Lのフラスコへ、アセトン(220mL)中の粗2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリル(31.38g、56.7mmol)の溶液、及びアジピン酸(8.7g、59.53mmol、1.05当量)を、周囲温度で添加した。次いで反応混合物を加熱還流して、溶液を得た。n-ヘプタン(220mL)を、反応混合物へ40~50℃で1時間で徐々に添加した。得られた混合物を周囲温度へ1時間で徐冷し、周囲温度で追加の16時間撹拌した。固体を濾過によって収集し、n-ヘプタン(2×60mL)により洗浄し、窒素スイーピングにより50℃で真空下で一定重量へ乾燥させて、白色から灰白色の固体として、2-(3-(4-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)-1-(1-(3-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)イソニコチノイル)ピペリジン-4-イル)アゼチジン-3-イル)アセトニトリルアジピン酸塩(34.0g、理論上39.7g、2ステップで85.6%)を得た。9:HNMR(400MHz,DMSO-d)δ12.16(s,1H),12.05(brs,2H),8.85(s,1H),8.72(s,1H),8.69(d,J=4.7Hz,1H),8.45(s,1H),7.93(t,J=4.7Hz,1H),7.63(dd,J=3.6,2.3Hz,1H),7.09(dd,J=3.6,1.7Hz,1H),δ4.11(dt,J=11.0,4.4Hz,1H),3.77(d,J=7.8Hz,2H),3.60(t,J=7.8Hz,2H),3.58(s,2H),3.44(dt,J=14.4,4.6Hz,1H),3.28(t,J=10.4Hz,1H),3.09(ddd,J=13.2,9.6,3.2Hz,1H),2.58(tt,J=8.6,3.5Hz,1H),2.28-2.17(m,4H),1.83-1.74(m,1H),1.67(d,J=11.0Hz,1H),1.59-1.46(m,4H),1.37-1.21(m,2H)ppm;13C NMR(101MHz,DMSO-d)δ174.38,160.29,(153.52,150.87),152.20,150.94,149.63,(146.30,146.25),139.48,(134.79,134.62),(135.08,134.97,134.74,134.62,134.38,134.28,134.04,133.93),129.21,127.62,126.84,122.05,(124.75,122.02,119.29,116.54),117.39,113.01,99.99,61.47,60.50,57.06,44.24,33.42,30.70,28.63,27.89,27.20,24.07ppm;C3233(分子量699.66;遊離塩基についてC2623O,分子量,553.51),LCMS(EI)m/e554.0(M+H)。
本明細書で説明されるものに加えて、本発明の様々な修正は、前述の説明から当業者には明らかとなろう。そのような修正は、添付の特許請求の範囲の範囲内にあることが意図される。本出願で引用された全ての特許、特許出願、及び刊行物を含む各参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (84)

  1. イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスであって、
    式3の化合物:
    またはその塩を、(i)式2aの塩、またはその塩、及び(ii)式2bの化合物:
    (式中、Xは対アニオンである)から選択される試薬と反応させることを含む、前記プロセス。
  2. イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスであって、
    式3の化合物:
    またはその塩を、(i)式2aの塩、及び、(ii)式2bの化合物:
    (式中、Xは対アニオンである)から選択される試薬と反応させることを含む、前記プロセス。
  3. イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスであって、
    式50の化合物:
    またはその塩を、(i)式2aの塩、またはその塩、及び(ii)式2bの化合物:
    から選択される試薬と反応させて、式51の化合物:
    (式中、Xは対アニオンであり、P50はアミノ保護基である)を形成することを含む、前記プロセス。
  4. イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスであって、
    式50の化合物:
    またはその塩を、(i)式2aの塩、及び、(ii)式2bの化合物:
    から選択される試薬と反応させて、式51の化合物:
    (式中、Xは対アニオンであり、P50はアミノ保護基である)を形成することを含む、前記プロセス。
  5. 50がR50-OC(O)-から選択され、式中、R50はC1~6アルキルである、請求項3または4に記載のプロセス。
  6. 50が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはt-ブチルである、請求項5に記載のプロセス。
  7. 50がt-ブチル-O-C(O)-である、請求項3または4に記載のプロセス。
  8. 前記式51の化合物を脱保護して、式52の化合物:
    またはその塩を形成することをさらに含む、請求項3~7のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. 前記式51の化合物の前記脱保護が、前記式51の化合物をHClで処理することを含む、請求項8に記載のプロセス。
  10. 前記式52の化合物、またはその塩が、前記式52の化合物の二塩酸塩である、請求項8または9に記載のプロセス。
  11. 前記式52の化合物、またはその塩を、式53の化合物:
    と、カップリング剤及び塩基の存在下で反応させて、イタシチニブを形成することをさらに含む、請求項8~10のいずれか一項に記載のプロセス。
  12. 前記カップリング剤がトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムである、請求項11に記載のプロセス。
  13. 前記塩基がトリエチルアミンである、請求項11または12に記載のプロセス。
  14. が、Cl、BF 、PF 、AsF 、SbF 、及びClO から選択される、請求項1~13のいずれか一項に記載のプロセス。
  15. が、Clである、請求項1~13のいずれか一項に記載のプロセス。
  16. 前記試薬が前記式2aの塩である、請求項1~15のいずれか一項に記載のプロセス。
  17. 前記試薬が前記式2bの化合物である、実施形態1~15のいずれか一項に記載のプロセス。
  18. 前記式2aの塩または前記式2bの化合物が、
    前記式1aの化合物:
    またはその塩を、ジメチルホルムアミドから形成されるビルスマイヤー試薬と反応させることを含むプロセスによって調製される、請求項1~17のいずれか一項に記載のプロセス。
  19. 前記ビルスマイヤー試薬が、ジメチルホルムアミドを塩素化剤と反応させることを含むプロセスによって調製される、請求項18に記載のプロセス。
  20. 前記塩素化剤が、塩化オキサリル、オキシ塩化リン、及びトリホスゲンから選択される、請求項19に記載のプロセス。
  21. 前記塩素化剤が塩化オキサリルである、請求項19に記載のプロセス。
  22. 前記ビルスマイヤー試薬との前記反応の生成物が式2dを有する、請求項18~21のいずれか一項に記載のプロセス:
  23. 式2d:
    の塩を、塩基と反応させて式2cの塩を形成することをさらに含む、請求項22に記載のプロセス
  24. 前記ビルスマイヤー試薬との前記反応が式2cの塩を生成する、請求項18~21のいずれか一項に記載のプロセス:
  25. 前記式2c:
    の塩を、式Mの塩と反応させて、式2aの塩を形成することをさらに含み、式中、
    は対カチオンであり、
    はCl以外の対アニオンである、請求項23または24に記載のプロセス。
  26. 前記式2bの化合物が、前記式2aの塩または前記式2cの塩を塩基と反応させて前記式2bの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、請求項23~25のいずれか一項に記載のプロセス。
  27. 前記式1aの化合物、またはその塩が、
    式1aP:
    (式中、Pは、アミノ保護基である)の化合物を脱保護することを含むプロセスによって調製される、請求項18~26のいずれか一項に記載のプロセス。
  28. が(RSiから選択され、式中、RはC1~6アルキルである、請求項27に記載のプロセス。
  29. が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルまたはt-ブチルである、請求項28に記載のプロセス。
  30. 前記式1aPの化合物が、
    式2P:
    の化合物を、MeMgBrと、グリニャール触媒の存在下で反応させることを含むプロセスによって調製され、
    式中、Pは、アミノ保護基である、請求項27~29のいずれか一項に記載のプロセス。
  31. 前記式2Pの化合物が、
    式12a:
    の化合物を保護して前記式2Pの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、請求項30に記載のプロセス。
  32. 前記保護が、前記式12aの化合物をアルカリ金属水素化物及びP-Y(式中、Yはハロである)と反応させることを含む、請求項31に記載のプロセス。
  33. -Yが(RSiYであり、式中、Yはハロであり、RはC1~6アルキルである請求項32に記載のプロセス。
  34. 前記式12aの化合物が、
    式11a:
    の化合物またはその塩を、強酸と反応させることを含むプロセスによって調製される、請求項31~33のいずれか一項に記載のプロセス。
  35. 前記式11aの化合物、またはその塩が、
    式10a:
    の化合物、またはその塩を(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド及び塩基と反応させることを含むプロセスによって調製される、請求項34に記載のプロセス。
  36. 前記式10aの化合物、またはその塩が、
    式9a:
    の化合物をアンモニアと反応させることを含むプロセスによって調製される、請求項35に記載のプロセス。
  37. 前記式9aの化合物が、
    式8a:
    の化合物を、ジメチルホルムアミドから形成されたビルスマイヤー試薬と反応させることを含むプロセスによって調製される、請求項36に記載のプロセス。
  38. 前記ビルスマイヤー試薬が、ジメチルホルムアミドを塩素化剤と反応させることを含むプロセスによって調製される、請求項37に記載のプロセス。
  39. 前記式12aの化合物が、
    式15a:
    の化合物を塩素化剤と反応させることを含むプロセスによって調製される、請求項31~33のいずれか一項に記載のプロセス。
  40. 前記式15aの化合物が、
    式14a:
    の化合物を、酢酸ホルムアミジン及びアルカリ金属水酸化物と反応させて、前記式14aaの化合物を生成すること、
    前記式14aaの化合物を強酸と反応させること、を含むプロセスによって調製される、請求項39に記載のプロセス。
  41. 前記式14aの化合物が、
    式13a:
    の化合物を、ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール及びナトリウムtert-アミロキシドと反応させることを含むプロセスによって調製される、請求項40に記載のプロセス。
  42. 前記式1aの化合物、またはその塩が、
    式23P:
    (式中、Pは、アミノ保護基である)の化合物を還元することを含むプロセスによって調製される、請求項18~26のいずれか一項に記載のプロセス。
  43. 前記式23Pの化合物の前記還元は、前記式23Pの化合物を触媒の存在下で水素ガスと反応させることを含むプロセスによって達成される、請求項42に記載のプロセス。
  44. 前記式23Pの化合物が、
    式22P:
    の化合物を、MeMgBrと、グリニャール触媒の存在下で反応させることを含むプロセスによって調製され、
    式中、Pは、アミノ保護基である、請求項42または43に記載のプロセス。
  45. 前記式22Pの化合物が、
    式22a:
    の化合物を保護して前記式22Pの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、請求項44に記載のプロセス。
  46. 前記保護が、前記式22aの化合物をアルカリ金属水素化物及びP-Y(式中、Yはハロである)と反応させることを含む、請求項45に記載のプロセス。
  47. が(RSiであり、式中、RはC1~6アルキルである、請求項46に記載のプロセス。
  48. 前記式1aの化合物、またはその塩が、
    式18a:
    の化合物を、酸と反応させて前記式1aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、請求項18~26のいずれか一項に記載のプロセス。
  49. 前記式18aの化合物、またはその塩が、
    式17a:
    の化合物を酢酸ホルムアミジン及びオルトギ酸トリエチルと反応させて、前記式17aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、請求項48に記載のプロセス。
  50. 前記式17aの化合物、またはその塩が、
    式20a:
    の化合物を、式21a:
    の化合物と反応させて前記式17aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、請求項49に記載のプロセス。
  51. 前記式20aの化合物、またはその塩が、
    式19a:
    の化合物を、ブロモ-1,1-ジメトキシエタン及び塩基と反応させて、前記式20aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される請求項50に記載のプロセス。
  52. 前記塩基がアルカリ金属炭酸塩である、請求項51に記載のプロセス。
  53. 前記式17aの化合物、またはその塩が、
    式16a:
    の化合物を、酢酸エチル及び塩基と反応させて、前記式17aの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、請求項49に記載のプロセス。
  54. 前記塩基がアルカリ金属アルコキシドである、請求項53に記載のプロセス。
  55. 前記式2aの塩または前記式2bの化合物が、
    前記式5aの化合物:
    またはその塩を、ジメチルホルムアミドから形成されるビルスマイヤー試薬と反応させることを含むプロセスによって調製される、請求項2及び4~17のいずれか一項に記載のプロセス。
  56. 前記ビルスマイヤー試薬が、ジメチルホルムアミドを塩素化剤と反応させることを含むプロセスによって調製される、請求項55に記載のプロセス。
  57. 前記塩素化剤が、塩化オキサリル、オキシ塩化リン、及びトリホスゲンから選択される、請求項56に記載のプロセス。
  58. 前記塩素化剤が塩化オキサリルである、請求項56に記載のプロセス。
  59. 前記ビルスマイヤー試薬との前記反応の生成物が式2dを有する、請求項55~58のいずれか一項に記載のプロセス:
  60. 式2d:
    の塩を、塩基と反応させて式2cの塩を形成することをさらに含む、請求項59に記載のプロセス
  61. 前記ビルスマイヤー試薬との前記反応が式2cの化合物を生成する、請求項55~58のいずれか一項に記載のプロセス
  62. 式2c:
    の塩を、式Mの塩と反応させて、式2aの塩を形成することをさらに含み、式中、
    は対カチオンであり、
    はCl以外の対アニオンである、請求項60または61に記載のプロセス。
  63. 前記式2bの化合物が、前記式2aの塩または前記式2cの塩を塩基と反応させて前記式2bの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、請求項60~62のいずれか一項に記載のプロセス。
  64. 前記式5aの化合物、またはその塩が、
    式27a:
    の化合物を、水中で、塩基の存在下で加水分解することを含むプロセスによって調製される、請求項55~63のいずれか一項に記載のプロセス。
  65. 前記式27aの化合物の前記加水分解のために存在する前記塩基が水酸化ナトリウムであり、前記式5aの化合物、またはその塩が前記式5aのナトリウム塩である、請求項64に記載のプロセス。
  66. 前記式5aの化合物の前記ナトリウム塩を強酸と反応させることをさらに含む、請求項65に記載のプロセス。
  67. 前記式27aの化合物が、
    式26P:
    (式中Pは、アミノ保護基である)の化合物を強酸A3と反応させることを含むプロセスによって調製される、請求項64~66のいずれか一項に記載のプロセス。
  68. がp-トルエンスルホニルである、請求項67に記載の方法。
  69. 前記式26Pの化合物が、
    式25P:
    (式中、Pはアミノ保護基である)の化合物を、アルカリ金属アルコキシドと反応させて前記式26Pの化合物を形成することを含むプロセスによって調製される、請求項67または68に記載のプロセス。
  70. 前記式25Pの化合物が、
    式2P:
    (式中、Pはアミノ保護基である)の化合物を、マロン酸ジエチル及び塩基と反応させることを含むプロセスによって調製される、請求項69に記載のプロセス。
  71. 前記イタシチニブ、またはその塩がイタシチニブアジピン酸塩である、請求項1~70のいずれか一項に記載のプロセス。
  72. 前記イタシチニブアジピン酸塩が、前記イタシチニブを少なくとも1当量のアジピン酸と反応させることを含むプロセスによって調製される、請求項71に記載のプロセス。
  73. 前記式3の化合物、またはその塩が、
    式A1:
    の化合物をヒドラジンと反応させることを含むプロセスによって形成される、請求項1、2及び5~72のいずれか一項に記載のプロセス。
  74. 前記式50の化合物、またはその塩が、
    式54:
    の化合物をヒドラジンと反応させて、前記式50の化合物、またはその塩を形成することを含むプロセスによって調製される、請求項73に記載のプロセス。
  75. イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスであって、式2c:
    の塩を、式3:
    の化合物、またはその塩と反応させて前記イタシチニブ、またはその塩を形成することを含む、前記プロセス。
  76. イタシチニブ、またはその塩を調製するプロセスであって、式2c:

    の塩を、式50:
    の化合物、またはその塩と反応させて、式51:
    (式中、P50は、アミノ保護基である)の化合物またはその塩を形成すること、
    前記式51の化合物を脱保護して、式52:

    の化合物、またはその塩を形成すること、及び、
    前記式52の化合物、またはその塩を、式53:
    の化合物と、カップリング剤及び塩基の存在下で反応させて、イタシチニブ、またはその塩を形成すること、を含む、前記プロセス。
  77. 前記イタシチニブを少なくとも1当量のアジピン酸と反応させることをさらに含む、請求項75または76に記載のプロセス。
  78. 前記イタシチニブ、またはその塩がイタシチニブアジピン酸塩である、請求項75~77のいずれか一項に記載のプロセス。
  79. 前記式2cの塩が、式2d:
    の塩を、塩基と反応させて前記式2cの塩を形成することを含むプロセスによって調製される、請求項75~78のいずれか一項に記載のプロセス。
  80. 前記式2dの塩が、
    式2P:
    の化合物を、MeMgBrと、グリニャール触媒の存在下で反応させて、式1aPの化合物を形成すること、
    前記式1aPの化合物を脱保護して、式1a:
    の化合物、またはその塩を形成すること、及び、
    前記式1aの化合物、またはその塩を、ジメチルホルムアミド及び塩素化剤から形成されるビルスマイヤー試薬と反応させて、前記式2dの塩を形成すること、を含むプロセスによって調製され、
    式中、Pは、アミノ保護基である、請求項79に記載のプロセス。
  81. 前記式2dの塩が、
    式22P:
    の化合物を、MeMgBrと、グリニャール触媒の存在下で反応させて、式23Pの化合物を形成すること、
    前記式23Pの化合物を還元して、式1a:
    の化合物、またはその塩を形成すること、及び、
    前記式1aの化合物、またはその塩を、ジメチルホルムアミド及び塩素化剤から形成されるビルスマイヤー試薬と反応させて、前記式2dの塩を形成すること、を含むプロセスによって調製され、
    式中、Pは、アミノ保護基である、請求項79に記載のプロセス。
  82. 以下の式:
    を有する式50の化合物またはその塩であって、式中、P50は、アミノ保護基である、前記化合物。
  83. 以下の式:
    有する、請求項82に記載の化合物、またはその塩。
  84. 以下の式:
    を有する式3の化合物、またはその塩。
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