JP2023517629A - 胎盤抽出物を含む肝疾患の予防または治療用および肝機能改善用組成物 - Google Patents

胎盤抽出物を含む肝疾患の予防または治療用および肝機能改善用組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、胎盤抽出物を含む肝疾患の予防または治療用および肝機能改善用組成物に関するものであり、より詳細には胎盤抽出物を含むことにより、脂肪肝に関連する脂肪蓄積を減少させ、血清のASTおよびALTの活性を減少させ、脂肪肝疾患、例えば非アルコール性脂肪肝またはアルコール性脂肪肝の予防または治療効果を示し、肝機能の改善効果を示すことができる。

Description

本発明は、肝疾患の予防または治療用および肝機能改善用組成物に関する。
非アルコール性脂肪肝疾患(Nonalcoholic fatty liver disease;NAFLD)は、過剰なアルコールや脂肪肝を誘発する薬物を服用しなくても肝細胞に中性脂肪のトリグリセリドが蓄積するものである。非アルコール性脂肪肝疾患は、現代人の高脂肪および高炭水化物の摂取による栄養過剰によって増加し続けている。非アルコール性脂肪肝疾患を有する成人の80%がインスリン抵抗性糖尿病および心臓疾患などの代謝異常疾患に発展することが報告されている。
非アルコール性脂肪肝疾患は、非アルコール性単純性脂肪肝(nonalcoholic simple steatosis)、非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis;NASH)、非アルコール性脂肪肝関連の肝硬変症に進行する肝疾患を包括する広範な肝疾患を意味する。病理学的に、非アルコール性脂肪肝疾患である非アルコール性単純性脂肪肝と炎症を伴う非アルコール性脂肪肝炎は、長期間放置した場合、肝炎、肝繊維、肝硬変などの重篤な肝疾患につながる可能性がある。非アルコール性脂肪肝疾患は、肝細胞(hepatocyte)で脂肪の蓄積(脂肪浸潤)があることを特徴とする。非アルコール性単純性脂肪肝は、非アルコール性脂肪肝炎につながる可能性がある。非アルコール性脂肪肝炎での脂肪の蓄積は、様々な程度の肝の炎症および瘢痕に関連し、多くの場合、インスリン抵抗性、異常脂質血症および高血圧に関連する。
非アルコール性脂肪肝炎の発症は、2ヒット仮説(2-hit hypothesis)によって説明されている。最初は肝組織内に脂肪蓄積が起こる。肝組織内の脂肪蓄積が深刻化すると、炎症反応が起こり、それにより、脂肪の過酸化反応および炎症の悪化が引き起こされる。非アルコール性脂肪肝炎の患者が急速に増加するのに対して、非アルコール性脂肪肝炎の優れた治療薬はまだ存在していない。肥満人口の増加に伴い、非アルコール性脂肪肝炎の患者が増加しつつ、非アルコール性脂肪肝炎の治療薬市場は莫大な規模に発展した。また、非アルコール性脂肪肝炎の発生原因および機序が明らかになり、非アルコール性脂肪肝炎の治療薬の開発に多くの関心が集中している。しかしながら、安全で長期服用可能な非アルコール性脂肪肝炎の治療薬の開発は、まだ微々たるレベルである。一般に、非アルコール性単純性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎の治療には、肥満治療薬、インスリン抵抗性治療薬、高脂血症治療薬、肝細胞保護剤、抗酸化剤などが使用される。しかし、これらの薬物は、非アルコール性単純性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎の本質的な治療薬ではなく症状改善剤として使用される薬物であり、長期服用には副作用がある。そのため、より安全で長期服用可能であり、慢性疾患である非アルコール性単純性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎の治療に適した新規な治療用組成物の開発への要求は強くなっている状況である。
特に、韓国は、非アルコール性単純性脂肪肝および非アルコール性脂肪肝炎の有病率が高いにもかかわらず、非アルコール性単純性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎の予防、改善、緩和または治療のための薬剤の開発レベルが低い方である。この問題に鑑み、天然物を用いた非アルコール性単純性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎の治療薬の研究が行われている。この天然物を原料とする非アルコール性単純性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎の治療薬の場合は、天然抽出物中の有効成分の含有量が少ないため、非アルコール性単純性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎の治療効果を得るためには大量使用が必要である。また、これらの多くは天然物素材であることをマーケティングに活用しているだけであり、非アルコール性単純性脂肪肝または非アルコール性脂肪肝炎の実質的な治療効果については科学的研究がさらに必要である。
一方、ヒト胎盤抽出物(Human placenta extract、HPE)は、様々な成長因子、サイトカイン、及びその他の生理活性物質を含み、疲労の軽減、抗酸化などの用途に広く利用されている(Lee KK, et al., Evid Based Complement Alternat. Med., vol. 2012,(2012) p.130875)。しかしながら、ヒト胎盤抽出物に対する多くの関心にもかかわらず、ヒト胎盤抽出物の機能についてはまだ完全な研究が行われていない。
本発明は、脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物を提供することを目的とする。
本発明は、肝機能改善用の食品組成物を提供することを目的とする。
1.胎盤抽出物を含む、脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
2.前記項目1において、前記胎盤抽出物は、ヒト胎盤抽出物である、脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
3.前記項目1において、前記胎盤抽出物は、胎盤にペプシンおよび塩酸を処理して得られる、脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
4.前記項目3において、前記胎盤は、アセトン処理により脱脂されている、脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
5.前記項目3において、前記胎盤抽出物は、前記ペプシンおよび塩酸を処理した後にアニオン交換クロマトグラフィーで1回以上精製して得られる、脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
6.前記項目5において、前記アニオン交換クロマトグラフィー樹脂の官能基は、Q、QAE、TEAEおよびDEAEからなる群より選択される、脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
7.前記項目6において、前記アニオン交換クロマトグラフィーは、クロスリンクアガロースカラム(cross-linked agarose column)、ポリメタクリレートレジンカラム(polymethacrylate resin column)、ハイドロゲルカラム(hydrogel column)、およびクロスリンクポリメタクリレートレジンカラム(cross-linked polymethacrylate resin column)からなる群より選択されるカラムを用いて行われる、脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
8.前記項目1において、前記薬学組成物は、静脈内注射(IV)、皮下注射(SC)、および筋肉注射(IM)のいずれか1つ以上の投与方式で投与される、脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
9.前記項目1において、前記脂肪肝疾患は、非アルコール性脂肪肝疾患またはアルコール性脂肪肝疾患である、脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
本発明の薬学組成物は、脂肪肝に関連する脂肪蓄積を低減し、血清中のAST及びALTレベルを減少させることにより、脂肪肝疾患、例えば非アルコール性脂肪肝またはアルコール性脂肪肝の予防または治療効果を示すとともに、肝機能の改善効果を示すことができる。
図1は、一実施形態による胎盤抽出物の製造プロセスのフローチャートを示す。 図2は、LipidGreen2染色により、タモキシフェン(tamoxifen)誘導型非アルコール性脂肪肝疾患モデルに胎盤抽出物を濃度別に処理した場合において、肝組織内の脂肪蓄積の程度が減少することを確認したヒートマップ(Heat map)の結果を示す。 図3は、タモキシフェン誘導型非アルコール性脂肪肝疾患モデルに胎盤抽出物を濃度別に処理した場合において、肝組織内の脂肪蓄積の程度が減少することを確認した定量分析の結果を示す。 図4は、高脂肪食マウスモデルに胎盤抽出物を処理した場合において、ASTが変化することを確認した実験の結果を示す。 図5は、高脂肪食マウスモデルに胎盤抽出物を処理した場合において、ALTが変化することを確認した実験の結果を示す。
本発明は、胎盤抽出物を含む非アルコール性脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物を提供するものである。
用語「胎盤抽出物」(placenta extract)とは、ヒトまたは動物の胎盤から得られる抽出物である。前記抽出物は、ヒトまたは動物の胎盤から得られた胎盤に酸及び/又は酵素を処理することにより得ることができる。ここで、動物は哺乳動物、具体的にはヒト、ウシ、ウマ、ヒツジ又はブタなどの由来であってもよい。
用語「胎盤」とは、妊娠に伴って出来る臓器であり、母体から胎児への栄養物と酵素の供給、胎児に生じる老廃物と炭酸ガスなどの母体への排出、生体異物である病原菌や薬物の胎児への移行阻害、および胎児の内分泌の調節などの機能を果たす。
胎盤には、アミノ酸類、タンパク質類、糖類、核酸類、脂質類、無機物、酵素類、ホルモン類などが含有される。アミノ酸類としては、アスパラギン酸、グルタミン酸、ロイシン、リジン、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、フェニルアラニン、チロシン、メチオニン、ヒスチジンなどがある。タンパク質および酵素類は、アルブミン、グロブリン、酸性及びアルカリ性のホスファターゼ、ヒアルロニダーゼなどを含む。糖類は、グルコース、ガラクトース、リボースなどを含む。核酸類は、ウラシル、キサンチン、ヒポキサンチンなどを含み、脂質類は、ラウリン酸、パルミチル酸、リノレイン酸などを含む。無機物は、Na、K、Ca、P、Fe、Clなどを含み、ホルモン類は、ゴナドトロンビン、ラクトーゲン、ステロイドホルモンなどを含む。
前記胎盤抽出物は、胎盤に酵素及び/又は酸を処理して得られたものであってもよい。
一実施形態によると、前記胎盤抽出物は、胎盤にペプシンおよび塩酸を処理して得られたものであってもよい。
前記胎盤抽出物は、胎盤にペプシンおよび塩酸を処理した後にクロマトグラフィーで1回以上精製して得られたものであってもよい。
クロマトグラフィーにより精製する工程を経て製造した場合は、クロマトグラフィーにより精製する工程を経ていない場合に比べて、より不純物の少ない胎盤抽出物を効果的に得ることができる。
クロマトグラフィーは、アニオン交換クロマトグラフィー、またはカチオン交換クロマトグラフィーであってもよいが、これらに限定されるものではない。
一実施形態によると、クロマトグラフィーは、アニオン交換クロマトグラフィーであってもよい。
アニオン交換クロマトグラフィー樹脂の官能基は、Q、QAE、TEAEおよびDEAEからなる群より選択されるものであってもよい。
アニオン交換クロマトグラフィーは、クロスリンクアガロースカラム(cross-linked agarose column)、ポリメタクリレートレジンカラム(polymethacrylate resin column)、ハイドロゲルカラム(hydrogel column)、およびクロスリンクポリメタクリレートレジンカラム(cross-linked polymethacrylate resin column)からなる群より選択されるカラムを用いて行うことができる。
前記胎盤は、脱脂されたものであってもよい。一実施形態によると、酵素及び/又は酸が処理される前記胎盤は、アセトン処理により脱脂されたものであってもよい。
前記胎盤は、砕かれた形態であってもよい。砕かれた形態の胎盤は、ヒトまたは動物から得られた胎盤を通常の技術者が採用可能な方法で細かく切るか、砕いて得られたものであってもよい。
脂肪肝疾患(fatty liver disease)は、脂肪が肝臓に沈着した程度が肝臓重量の5%以上になった疾患であり、脂肪肝の原因がアルコールに起因しない非アルコール性脂肪肝疾患、または脂肪肝の原因がアルコールに起因するアルコール性脂肪肝疾患であってもよい。
非アルコール性脂肪肝疾患(Nonalcoholic fatty liver disease;NAFLD)は、有意なアルコールの摂取、脂肪肝を招く薬物の服用、同伴する他の原因による肝疾患などがなく、且つ画像医学検査や組織検査で肝内脂肪沈着の所見を示す疾患である。
非アルコール性脂肪肝疾患は、非アルコール性脂肪肝、非アルコール性単純性脂肪肝疾患(nonalcoholic simple steatosis)、非アルコール性栄養性脂肪肝疾患、非アルコール性飢餓性脂肪肝疾患、非アルコール性肥満性脂肪肝疾患、非アルコール性糖尿病性脂肪肝疾患、非アルコール性脂肪肝炎(nonalcoholic steatohepatitis;NASH)、非アルコール性肝硬変、非アルコール性肝線維化、および非アルコール性肝硬化であってもよいが、これらに限定されるものではない。
用語「治療」とは、脂肪肝が疑われる個体および発症した個体の症状を改善または有益に変化するあらゆる行為を意味する。
用語「予防」とは、脂肪肝を抑制または遅延させるあらゆる行為を意味する。
本発明の一実施形態では、胎盤抽出物を用いて、肝疾患モデルにおける肝疾患の予防および治療効果を観察した。本発明の一実施形態では、胎盤抽出物を脂肪肝動物モデルに処理し、肝機能を改善する作用を確認した。
本発明の薬学組成物は、前記胎盤抽出物を前記組成物の全体積に対して、0.01~1体積%(v/v)含むことができる。
本発明の薬学組成物は、前記胎盤抽出物を前記組成物の全体積に対して、0.01~1体積%、0.01~0.9体積%、0.01~0.8体積%、0.01~0.7体積%、0.01~0.6体積%、0.01~0.5体積%、0.01~0.4体積%、0.01~0.3体積%、0.01~0.2体積%、または0.01~0.1体積%(v/v)含むことができる。
薬学組成物中に胎盤抽出物が過量で含まれると、細胞毒性が示され、薬学組成物として使用しにくい問題があり、胎盤抽出物が少量で含まれると、薬効が出ないことがある。
本発明の薬学組成物の剤形は、注射剤、または皮膚外用剤の形態、例えば注射剤、マイクロニードル、ローラー、経口用錠剤およびカプセル、顆粒剤およびこれらの組み合わせからなる群より選択される形態であってもよい。
本発明の薬学組成物の投与経路は、口腔、静脈内、筋肉内、動脈内、骨髄内、硬膜内、心臓内、経皮、皮下、腹腔内、鼻腔内、腸管、局所、舌下または直腸であってもよく、これらに限定されるものではない。
本発明の薬学組成物は、経口または非経口で投与することができる。非経口投与としては、皮膚外用または腹腔内注射、直腸内注射、皮下注射、静脈注射、筋肉内注射または胸部内注射の注入方式を選択することができる。
本発明の薬学組成物は、1日当たり1mL~10mLの量で投与することができる。例えば、1日当たり1mL~10mL、1mL~8mL、1mL~6mL、1mL~4mL、または1mL~2mLの量で体内投与することができる。
本発明の薬学組成物は、1日1回、1日2回、1日3回または1日4回、若しくはそれより頻繁に投与することができる。
また、本発明は、胎盤抽出物を含む肝機能改善用の食品組成物を提供するものである。
胎盤抽出物の詳細は前述の通りであるので、具体的な説明を省略する。
本発明による食品組成物は、機能性食品(functional food)、栄養補助剤(nutritional supplement)、健康食品(health food)、食品添加剤(food additives)、飼料、およびこれらの組み合わせからなる群より選択されるいずれかの剤形を持つことができる。
本発明の食品組成物は、前記胎盤抽出物を前記組成物の全体積に対して0.01~1体積%(v/v)含むことができる。
本発明の食品組成物は、前記胎盤抽出物を前記組成物の全体積に対して、0.01~1体積%、0.01~0.9体積%、0.01~0.8体積%、0.01~0.7体積%、0.01~0.6体積%、0.01~0.5体積%、0.01~0.4体積%、0.01~0.3体積%、0.01~0.2体積%、または0.01~0.1体積%(v/v)含むことができる。
食品組成物中に胎盤抽出物が過量で含まれると、細胞毒性が示され、食品組成物として使用しにくい問題があり、胎盤抽出物が少量で含まれると、肝機能の改善効果が出ないことがある。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。但し、これらの実施例は本発明を例示するものに過ぎず、本発明の範囲を制限するものではない。
実施例1.胎盤抽出物の製造
胎盤をアセトン処理して脱脂した後、不完全加水分解物が生成しないように、ペプシンおよび塩酸処理で十分に加水分解することにより、胎盤抽出物を製造した(図1参照)。さらに、アニオン交換クロマトグラフィーにより精製した。本過程は、胎盤を処理して胎盤加水分解物を得る方法の一例であり、胎盤加水分解物を得る方法を限定するものではない。
実験例1.非アルコール性脂肪肝ゼブラフィッシュモデルを用いた胎盤抽出物の脂肪肝サイズの減少効果の確認
1. 実験方法
胎盤抽出物の肝組織内の脂肪蓄積の減少効果を確認するために、タモキシフェン誘導型非アルコール性脂肪肝ゼブラフィッシュモデルを使用した。24ウェルプレートに受精後5日目のゼブラフィッシュ発生胚を1ウェルあたり5~7匹ずつ分注し、5μMのタモキシフェンと胎盤抽出物を0.06%のシーソルト(sea salt)溶液に適正濃度に希釈して併合処理した。本発明の胎盤抽出物を1%濃度以上でゼブラフィッシュに処理した場合、ゼブラフィッシュ個体が生存できず死滅することを確認することができた。したがって、本実験では、本発明の物質をそれぞれ0.05、0.1、0.5%の濃度区間で実験を行った。24時間処理後(修正後6日目)、5μMのLipidGreen2溶液に交換し、遮光条件で30分間反応させた。ゼブラフィッシュ発生胚をトリカイン(Tricaine)で麻酔した後、3%メチルセルロースに固定し、蛍光顕微鏡を用いて肝臓部分の染色程度を撮影した。また、蛍光染色された肝臓の面積と蛍光強度は、Gen5(BioTek)プログラムを用いて定量分析を行い、ヒートマップ画像変換は、ImageJ(NIH)プログラムのedit LUT機能を用いた。
2. 実験結果
図2は、脂肪の染色を終え、受精後6日目のゼブラフィッシュの肝臓領域を示すものである。
図2の上列の画像(白黒画像)は、GFPフィルタ(469,525nm)によって取得した画像であり、白になるほど脂肪の蓄積が高くなることを意味する。各画像の点線部分は、ゼブラフィッシュの肝臓部分を意味する。図2の上列の画像から、タモキシフェンによって脂肪肝が蓄積することを確認することができる(図2のタモキシフェン+胎盤抽出物0%)。図2の下列の画像(青色から赤色で表示した画像)は、上列の画像に対する蛍光程度を見やすくするために、ImageJプログラムを用いてヒートマップの形態に変換した画像である。肝臓部分において、赤色に近い形態を示す部分が脂肪肝を意味する。
図3は、図2の結果をグラフで示すものであり、図3の統計的有意性は*p≦0.05、**p≦0.01、および***p≦0.001で示した。
正常個体(DMSO処理)と脂肪肝個体(タモキシフェン処理)との間で肝臓の大きさは差がなかったが、脂肪蓄積を意味する蛍光強度は、脂肪肝個体(タモキシフェン処理)が正常個体(DMSO処理)に比べて約2倍程度高く定量された(図3の左側を参照)。
本発明の胎盤抽出物によるゼブラフィッシュ脂肪肝モデルで脂肪抑制効能を確認したところ、肝臓の大きさはほとんど差がなかったが、脂肪蓄積を示す蛍光強度は、本発明の胎盤抽出物を0.05~0.1%の濃度で処理した場合(タモキシフェン+胎盤抽出物0.05%または0.1%処理)、脂肪肝モデル(タモキシフェン処理)と比較して約60%レベルに下がったことが確認できた。したがって、この範囲の濃度の胎盤抽出物が脂肪肝モデルの脂肪蓄積を阻害する効能を示すことを確認することができた。
実験例2.高脂肪食マウスモデルを用いたALT、ASTの減少効果の確認
1. 実験方法
本実験では、6週齢の雄C57BL/6Jマウスを正常脂肪食と高脂肪食を用いて飼育した。試験に使用するマウスは、グループ当たり6匹ずつランダムな群分離を行った後、高脂肪食群は、saline、胎盤抽出物(Laennec、1.8ml/kg)、メトホルミン(Metformin、300mg/kg)投与群に分けた。salineおよび胎盤抽出物投与群では静脈注射法(I.V.)を、メトホルミン(Metformin)投与群では経口投与法(P.O)を用いて21日間投与した。ここで、メトホルミンは、糖尿病治療薬として広く知られており、肝組織内の脂肪蓄積を抑制する陽性対照群として使用された。実験期間が終了したマウスは、16時間絶食させた後、COガスで麻酔し、腹大動脈から血液を採取した。血液を室温で1時間放置した後、3000rpm、4℃で10分間遠心分離して血清を得た。採取した血清は分析前まで-70℃で保存し、自動生化学分析装置を用いて、アスパラギン酸アミノ基転移酵素(Aspartate aminotransferase,AST)、アラニンアミノ基転移酵素(Alanine aminotransferase,ALT)を分析した。アスパラギン酸アミノ基転移酵素(AST)およびアラニンアミノ基転移酵素(ALT)は、肝損傷および肝毒性の有用な生物学的指標であり、本発明の胎盤抽出物の肝損傷の改善効果を確認するために測定された。
2. 実験結果
高脂肪食を与えられたマウスでは、ASTおよびALTのレベルが顕著に増加した。これに対して、高脂肪食を与えられたマウスに本発明の胎盤抽出物を投与した場合には、ASTとALTのレベルが有意に阻害されることを確認した。一方、陽性対照群であるメトホルミンを投与した場合には、血中ASTの値は高脂肪食群(saline投与)との差がなく、ALTの値のみが有意なレベルに阻害されることを確認した(図4及び5を参照)。したがって、血液生化学的評価を用いて脂肪肝モデルにおける胎盤抽出物の効能を観察した結果、脂肪肝による肝損傷の抑制に有効であることがわかり、これは陽性対照群であるメトホルミン投与群よりも高いレベルの効力であることを確認した。

Claims (9)

  1. 胎盤抽出物を含む、脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
  2. 前記胎盤抽出物は、ヒトの胎盤から得られる、請求項1に記載の脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
  3. 前記胎盤抽出物は、胎盤にペプシンおよび塩酸を処理して得られる、請求項1に記載の脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
  4. 前記胎盤は、アセトン処理によって脱脂されている、請求項3に記載の脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
  5. 前記胎盤抽出物は、前記ペプシンおよび塩酸を処理した後にアニオン交換クロマトグラフィーで1回以上精製して得られる、請求項3に記載の脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
  6. 前記アニオン交換クロマトグラフィー樹脂の官能基は、Q、QAE、TEAEおよびDEAEからなる群より選択される、請求項5に記載の脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
  7. 前記アニオン交換クロマトグラフィーは、クロスリンクアガロースカラム(cross-linked agarose column)、ポリメタクリレートレジンカラム(polymethacrylate resin column)、ハイドロゲルカラム(hydrogel column)、およびクロスリンクポリメタクリレートレジンカラム(cross-linked polymethacrylate resin column)からなる群より選択されるカラムを用いて行われる、請求項6に記載の脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
  8. 前記薬学組成物は、静脈内注射(IV)、皮下注射(SC)、および筋肉注射(IM)のいずれか1つ以上の投与方式で投与される、請求項1に記載の脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
  9. 前記脂肪肝疾患は、非アルコール性脂肪肝疾患またはアルコール性脂肪肝疾患である、請求項1に記載の脂肪肝疾患の予防または治療用薬学組成物。
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