JP2023181444A - 分光器および分析装置 - Google Patents

分光器および分析装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023181444A
JP2023181444A JP2023187766A JP2023187766A JP2023181444A JP 2023181444 A JP2023181444 A JP 2023181444A JP 2023187766 A JP2023187766 A JP 2023187766A JP 2023187766 A JP2023187766 A JP 2023187766A JP 2023181444 A JP2023181444 A JP 2023181444A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
substrate
spectrometer
diffraction grating
spectrometer according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023187766A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023181444A5 (ja
Inventor
英剛 野口
Eigo Noguchi
純一 安住
Junichi Azumi
英記 加藤
Hideki Kato
政士 末松
Masashi Suematsu
正幸 藤島
Masayuki Fujishima
修一 鈴木
Shuichi Suzuki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from JP2017178919A external-priority patent/JP7147143B2/ja
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Publication of JP2023181444A publication Critical patent/JP2023181444A/ja
Publication of JP2023181444A5 publication Critical patent/JP2023181444A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/0205Optical elements not provided otherwise, e.g. optical manifolds, diffusers, windows
    • G01J3/021Optical elements not provided otherwise, e.g. optical manifolds, diffusers, windows using plane or convex mirrors, parallel phase plates, or particular reflectors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/0205Optical elements not provided otherwise, e.g. optical manifolds, diffusers, windows
    • G01J3/0237Adjustable, e.g. focussing
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/0256Compact construction
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/0289Field-of-view determination; Aiming or pointing of a spectrometer; Adjusting alignment; Encoding angular position; Size of measurement area; Position tracking
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/06Scanning arrangements arrangements for order-selection
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/12Generating the spectrum; Monochromators
    • G01J3/18Generating the spectrum; Monochromators using diffraction elements, e.g. grating
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/06Scanning arrangements arrangements for order-selection
    • G01J2003/064Use of other elements for scan, e.g. mirror, fixed grating

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)

Abstract

【課題】小型且つ低価格な分光器を提供できるようにすること。【解決手段】分光器は、外部からの光を入射させる光入射手段を備える。また、分光器は、前記光入射手段によって入射された前記光を波長分散させる回折格子を備える。また、分光器は、前記回折格子によって波長分散された前記光を反射する反射面を有し、当該反射面の傾きが可変自在である反射手段を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、分光器および分析装置に関する。
従来、測定光を波長毎に分光することにより、波長毎の分光スペクトルが得られるよう
にしたいわゆる分光器が知られている。
ここで、一般的な分光器は、入射された測定光を複数の波長の光に分光する凹面回折格
子と、複数の波長の光をそれぞれ検出することが可能なアレイセンサとを備えて構成され
ている(例えば、下記特許文献1参照)。例えば、アレイセンサには、Siフォトダイオ
ードや、InGaAsフォトダイオード等が用いられる。
しかしながら、分光器に用いられるアレイセンサは大型且つ高価であるため、従来、小
型且つ低価格な分光器を提供することができないという課題が生じていた。
本発明は、上述した従来技術の課題を解決するため、小型且つ低価格な分光器を提供で
きるようにすることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の分光器は、外部からの光を入射させる光入射
手段と、前記光入射手段によって入射された前記光を波長分散させる回折格子と、前記回
折格子によって波長分散された前記光を反射する反射面を有し、当該反射面の傾きが可変
自在である反射手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、小型且つ低価格な分光器を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る分光器の構成を示す概念図である。 本発明の第1実施形態に係る光反射ユニットの構成の概略図である。 図2に示す光反射ユニットのA-A’断面図である。 図2に示す光反射ユニットのB-B’断面図である。 本発明の第1実施形態に係る凹面回折格子の第1構成例を示す概略図である。 本発明の第1実施形態に係る凹面回折格子の第2構成例を示す概略図である。 本発明の第1実施形態に係る凹面回折格子の第3構成例を示す概略図である。 本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第1変形例を示す概念図である。 本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第2変形例を示す概念図である。 本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第3変形例を示す概念図である。 本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第4変形例を示す概念図である。 本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第5変形例を示す概念図である。 本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第6変形例を示す概念図である。 本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第7変形例を示す概念図である。 本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第8変形例を示す概念図である。 本発明の第2実施形態に係る分光器の構成を示す概念図である。 本発明の第2実施形態に係る特定波長検出器の構成(第1例)の概略図である。 本発明の第2実施形態に係る特定波長検出器の構成(第2例)の概略図である。 本発明の第2実施形態に係る特定波長検出器の出力信号の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る特定波長検出器の出力信号の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る特定波長検出器の出力信号の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る可動光反射部の振れ角の時間波形の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る分光器の構成の第1変形例を示す概念図である。 本発明の第2実施形態に係る分光器の構成の第2変形例を示す概念図である。 本発明の第2実施形態に係る分光器の構成の第3変形例を示す概念図である。 本発明の第2実施形態に係る分光器の構成の第4変形例を示す概念図である。 本発明の第2実施形態に係る分光器の他の構成を示す概念図である。 本発明の第1実施形態に係る分光器を用いた分光測定装置の構成を示す概念図である。
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
(分光器10Aの構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係る分光器10Aの構成を示す概念図である。図1に
示す分光器10Aは、本発明の「分光器」の一例である。この分光器10Aは、光入射部
1、凹面回折格子2、可動光反射部3、光出射部4、基板5、および基板6を備えて構成
されている。
光入射部1は、本発明の「光入射手段」の一例である。光入射部1は、光通過部1aが
形成されている。光入射部1は、外部から照射された光を、光通過部1a内を通過させる
ことによって、分光器10A内に入射させる。光通過部1aは、例えば、ピンホール形状
、スリット形状等を有している。光入射部1は、例えば、光の入射位置を決定したり、波
長分解能を向上させたりする目的で設置されている。
凹面回折格子2は、本発明の「回折格子」の一例である。凹面回折格子2は、基板5上
に形成されている。凹面回折格子2は、光入射部1から分光器10A内に入射した光を、
波長分散する。凹面回折格子2によって波長分散された光(回折光)は、可動光反射部3
に向けて反射される。基板5の材料としては、例えば、半導体、ガラス、金属、樹脂等を
用いることができるが、これらに限定されるものではない。なお、凹面回折格子2は、基
板5上に直接形成されてもよく、基板5上に形成された薄膜層(例えば、樹脂層等)上に
形成されてもよい。
可動光反射部3は、本発明の「反射手段」の一例である。可動光反射部3は、基板6の
開口部6a内において、基板6と同一平面上に配置されている。可動光反射部3は、基板
6とともに、光反射ユニット11を構成する。可動光反射部3は、凹面回折格子2によっ
て分光された回折光を、光出射部4に向けて反射する。可動光反射部3は、回転軸3aを
有している。可動光反射部3は、回転軸3aを中心に回転することにより、回折光を反射
する反射面の傾きを変化させることができるように構成されている。基板6の材料として
は、例えば、半導体、ガラス、金属、樹脂等を用いることができるが、これらに限定され
るものではない。但し、基板6の材料として半導体を用いることにより、半導体プロセス
、MEMSプロセス等を用いて、非常に薄型且つ小型の可動光反射部3を形成することが
可能である。また、基板6の材料として半導体を用いることにより、圧電駆動、静電駆動
、電磁駆動などの駆動素子部を、基板6上にモノリシックに形成することができる。これ
により、モーター等の外部駆動装置を用いなくても、可動光反射部3を駆動することがで
きるため、分光器10Aのさらなる小型化が可能となる。
光出射部4は、本発明の「光出射手段」の一例である。光出射部4は、光通過部4aが
形成されている。光出射部4は、可動光反射部3によって反射された回折光を、その焦点
位置で光通過部4a内を通過させることによって、外部に出射させる。光通過部4aは、
例えば、ピンホール形状、スリット形状等を有している。光出射部4は、例えば、回折光
の出射位置を決定したり、波長分解能を向上させたりする目的で設置されている。
なお、光入射部1および光出射部4についても、基板上に形成されたものであってもよ
い。この場合、基板の材料としては、例えば、半導体、ガラス、金属、樹脂等を用いるこ
とができるが、これらに限定されるものではない。但し、基板の材料として半導体を用い
ることにより、半導体プロセス、MEMSプロセス等を用いて、高精度且つ低価格に光入
射部1および光出射部4を形成することが可能である。
また、分光器10Aにおいて、上記各構成部は、図1に示すように所定の位置に配置さ
れ、さらに、所定の姿勢を維持できるように、筐体や治具等に対して固定されている。
(光反射ユニット11の構成)
ここで、図2~図4を参照して、光反射ユニット11の具体的な構成について説明する
。図2は、本発明の第1実施形態に係る光反射ユニット11の構成の概略図である。図2
に示すように、光反射ユニット11は、可動光反射部3、基板6、駆動回路7(本発明の
「駆動手段」の一例)、および梁部8を有して構成されている。可動光反射部3は、基板
6の開口部6a内において、基板6と同一平面上に配置されている。開口部6aは、例え
ば、異方性深掘りエッチング等のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)プロセ
スを用いて形成されたものである。可動光反射部3は、回転軸3aの一端となる部分と、
回転軸3aの他端となる部分との双方が、梁部8によって支持されている。
また、図2の例では、可動光反射部3は、薄膜部3bと、薄膜部3bの反射面側に重畳
された反射部材3cとを有して構成されている。反射部材3cは、可動光反射部3の反射
率を向上させるために設けられている。薄膜部9には、例えば、SOI(Silicon On Ins
ulator)基板の薄膜Si層等を用いることができる。また、反射部材10には、例えば、
Al、Ag、Au、Pt等の金属材料を用いることができる。
図3は、図2に示す光反射ユニット11のA-A’断面図である。図3の例では、梁部
8は、図中上方(Z軸正方向)から順に、薄膜部8aと、電極8bと、圧電膜8dと、電
極8cとが重畳されて構成されている。このように構成された梁部8は、駆動回路7(図
2参照)から、電極8b,8cを介して圧電膜8dに電圧が印加されることにより、アク
チュエータとして機能し、可動光反射部3を回転駆動させることが可能である。例えば、
所望の波長の回折光が外部へ出射されるようにするためには、可動光反射部3を、その波
長に応じた所定の角度に傾ける必要がある。例えば、駆動回路7は、圧電膜8dに所定の
電圧を印加することにより、または、可動光反射部3が備える傾きセンサによって検出さ
れた角度を圧電膜8dへの印加電圧にフィードバックすることにより、可動光反射部3を
所定の角度に傾けることができる。なお、可動光反射部3の駆動方式は、圧電駆動に限ら
ず、その他の駆動方式(例えば、静電駆動、電磁駆動等)を用いてもよい。
図4は、図2に示す光反射ユニット11のB-B’断面図である。図4に示すように、
可動光反射部3は、図3で説明したように梁部8によって駆動されることによって、回転
軸3aを中心に、時計回りおよび反時計回りに回転することで、回折光を反射する反射面
の傾きを変化させることができるように構成されている。
(凹面回折格子2の構成例)
次に、図5~図7を参照して、凹面回折格子2の具体的な構成について説明する。
図5は、本発明の第1実施形態に係る凹面回折格子2の第1構成例を示す概略図である
。図5に示す例では、凹面回折格子2は、樹脂層14および反射部材15を有して構成さ
れている。具体的には、基板5の上面に凹曲面が形成されており、その凹曲面に対して薄
膜状の樹脂層14が形成されている。そして、樹脂層14に対して、回折格子が形成され
ている。さらに、回折格子の表面に、反射率を向上させるための、Al、Ag、Au、P
t等の金属材料を用いた反射部材15が形成されている。
例えば、基板5にSi基板を用いた場合、グレースケールマスク、ナノインプリント技
術等を用いて、基板5上に塗布されたレジストに凹曲面形成用のパターンを形成し、ドラ
イエッチング等を行うことにより、基板5に凹曲面を形成する事ができる。また、基板5
の凹曲面に樹脂層14を形成し、別途作製した凹面回折格子の型を樹脂層14へ転写し硬
化させることにより、樹脂層14に回折格子を形成することができる。
図6は、本発明の第1実施形態に係る凹面回折格子2の第2構成例を示す概略図である
。図6に示す例では、凹面回折格子2は、反射部材15を有して構成されている。具体的
には、基板5の上面に凹曲面が形成されており、その凹曲面に対して、回折格子が形成さ
れている。さらに、回折格子の表面に、反射率を向上させるための、Al、Ag、Au、
Pt等の金属材料を用いた反射部材15が形成されている。例えば、基板5の凹曲面に対
してレジストを塗布し、干渉露光法等を用いて、レジストに格子パターンを形成し、ドラ
イエッチング等を行うことにより、基板5の凹曲面に回折格子を形成することができる。
図7は、本発明の第1実施形態に係る凹面回折格子2の第3構成例を示す概略図である
。図7に示す例では、凹面回折格子2は、樹脂層14および反射部材15を有して構成さ
れている。具体的には、基板5の上面(平坦面)に、樹脂層14が形成されている。樹脂
層14の上面には、凹曲面が形成されており、その凹曲面に対して、回折格子が形成され
ている。さらに、回折格子の表面に、反射率を向上させるための、Al、Ag、Au、P
t等の金属材料を用いた反射部材15が形成されている。例えば、基板5の上面(平坦面
)に樹脂層14を形成し、別途作製した凹面回折格子の型を樹脂層14へ転写し硬化させ
ることにより、樹脂層14に回折格子を形成することができる。図7の構成は、基板5に
凹曲面を形成する工程を省くことができるため、プロセスの簡略化が可能である。
なお、図5~図7の凹面回折格子2としては、例えば、回折格子の溝部の断面形状とし
て、矩形形状、正弦波形状、ノコギリ波形状等を有しているものを用いることが可能であ
る。
また、図5~図7の凹面回折格子2において、反射部材15を設けない構成としてもよ
い。また、凹面回折格子2の構成は、図5~図7に例示したものに限らない。すなわち、
凹面回折格子2は、同様の波長分散機能を有するものであれば、図5~図7以外の構成で
あってもよい。また、光入射部1から平行光が入射する場合には、凹面回折格子2の代わ
りに平面回折格子を用いることによっても、同様の波長分散機能を実現することが可能で
ある。この場合、平面回折格子の傾きを変える構成を採用した場合に必要となる複雑な装
置構成(例えば、平面回折格子の前後で光を平行光にするためのコリメート光学系)は不
要である。
(分光器10Aによる作用および効果)
以上のように構成された本実施形態の分光器10Aは、可動光反射部3を駆動して、可
動光反射部3の反射面の傾きを変化させることにより、光出射部4から外部へと出射され
る回折光の波長を変化させることが可能となっている。具体的には、凹面回折格子2によ
って波長分散された回折光の焦点距離は、波長によって異なる。そこで、分光器10Aは
、光出射部4の光通過部4aの位置が、所望する波長の回折光の焦点距離に応じた位置と
なるように、可動光反射部3の反射面の傾きを変化させる。これにより、図1に示すよう
に、光出射部4の光通過部4aから、所望する波長の回折光が出射されることとなる。な
お、図1における破線は、ある特定の波長の光の光路を、概略的に示すものである。すな
わち、図1では、ある特定の波長の回折光が出射されるように、可動光反射部3の反射面
の傾きが設定されている様子が示されている。
このように、本実施形態の分光器10Aによれば、可動光反射部3の反射面の傾き調整
により、光出射部4の光通過部4aから、所望する波長の回折光を出射させることができ
る。このため、本実施形態の分光器10Aによれば、外部に設けられた単一の光センサに
より、所望する波長の回折光の分光スペクトルを得ることができる。すなわち、本実施形
態の分光器10Aによれば、大型且つ高価なアレイセンサを用いることなく、様々な波長
の回折光の分光スペクトルを得ることができる。したがって、本実施形態の分光器10A
によれば、小型且つ低価格な分光器を提供することができる。
また、本実施形態の分光器10Aによれば、凹面回折格子2の傾きを変えることなく、
可動光反射部3の反射面の傾きを変えることにより、光出射部4の光通過部4aから、所
望する波長の回折光を出射させるようにしている。このため、本実施形態の分光器10A
によれば、凹面回折格子2の傾きを変える構成を採用した場合に必要となる複雑な装置構
成(例えば、凹面回折格子2への光の入射角の変化に対応するための構成)が不要である
。したがって、本実施形態の分光器10Aによれば、比較的簡単な構成で、光出射部4の
光通過部4aから、所望する波長の回折光を出射させることができる。
また、本実施形態の分光器10Aによれば、入射された光の反射の回数は、凹面回折格
子2による反射と、凹面回折格子2による反射との2回である。このため、本実施形態の
分光器10Aによれば、光を3回以上反射させる構成(例えば、特許文献1の構成)と比
較して、構成を簡略化することができるうえに、反射ロスによる光量の低下を抑制するこ
とができる。
なお、本実施形態の分光器10Aは、少なくとも、光出射部4の光通過部4aから出射
された回折光を検出する光検出器と組み合わされることにより、分光装置を構成すること
ができる。この場合、光検出器には、単一の光センサを有する光検出器を用いることがで
きる。また、本実施形態の分光器10Aは、少なくとも、光出射部4の光通過部4aから
出射された回折光を導く光ファイバと組み合わされることにより、モノクロメータを構成
することができる。
(分光器の構成の変形例)
分光器の構成の変形例について説明する。なお、以下に説明する各変形例においては、
それ以前に説明した分光器からの変更点について説明する。また、各変形例において、そ
れ以前に説明した構成要素と同様の機能を有する構成要素については、それ以前に説明し
た構成要素と同一の符号を付すことにより説明を省略する。また、各変形例において、分
光器の動作原理等は、それ以前に説明したものと同様であるため、説明を省略する。
(第1変形例)
図8は、本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第1変形例を示す概念図である。
図8に示す分光器10Bでは、光入射部1と可動光反射部3とが、同一の基板6上に形成
されている。また、分光器10Bでは、光出射部4と凹面回折格子2とが、同一の基板5
上に形成されている。例えば、基板5,6にSi基板を用いた場合、光入射部1および光
出射部4は、半導体プロセス、MEMSプロセス等を用いて、それぞれ基板5,6上に一
体的に形成することが可能である。
この分光器10Bによれば、半導体プロセスを用いて、基板5,6に対し、高い位置精
度で光入射部1,光出射部4を形成することができる。すなわち、この分光器10Bによ
れば、光入射部1と可動光反射部3との間のアライメント調整、および、光出射部4と凹
面回折格子2との間のアライメント調整が不要になるため、全体のアライメント調整が容
易になる。また、この分光器10Bによれば、光入射部1と可動光反射部3との間、およ
び、光出射部4と凹面回折格子2との間に、筐体の一部や治具等が介在しない構成とする
ことができる。このため、分光器10Bによれば、光入射部1と可動光反射部3との距離
、および、光出射部4と凹面回折格子2との距離を短くでき、よって、より小型な分光器
を実現することが可能となる。
(第2変形例)
図9は、本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第2変形例を示す概念図である。
図9に示す分光器10Cでは、光入射部1と光出射部4とが、同一の基板16上に形成さ
れている。
この分光器10Cによれば、半導体プロセスを用いて、基板16に対し、高い位置精度
で光入射部1および光出射部4を形成することができる。すなわち、この分光器10Cに
よれば、光入射部1と光出射部4との間のアライメント調整が不要になるため、全体のア
ライメント調整が容易になる。
(第3変形例)
図10は、本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第3変形例を示す概念図である
。図10に示す分光器10Dは、図8に示す分光器10Bに対して、基板5と基板6との
間に左右一対のスペーサ17がさらに配置された構成を有している。基板5は、本発明の
「第2の基板」の一例である。基板6は、本発明の「第1の基板」の一例である。スペー
サ17は、本発明の「介在部材」の一例である。基板5,6の各々は、スペーサ17に接
合されている。スペーサ17には、例えば、柱状または板状のものを用いることができる
。基板5と基板6との間隔は、スペーサ17の厚みにより、所望の分光特性が得ることが
できるようにするための適切な間隔に調整されている。
この分光器10Dによれば、基板5と基板6との間隔は、スペーサ17の厚みにより、
所望の分光特性が得ることができるようにするための適切な間隔に調整される。このため
、分光器10Dによれば、基板5と基板6との間のアライメント調整が不要になる。なお
、分光器10Dにおいて、スペーサ17に基板を用いることも可能である。この場合、半
導体プロセスを用いることにより、より高精度なスペーサ17を形成することができる。
また、ウエハに対して、複数のスペーサ17を高精度で一括して形成することができる。
このため、ばらつきが少なく、かつ、より低価格な分光器を実現する事ができる。
(第4変形例)
図11は、本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第4変形例を示す概念図である
。図11に示す分光器10Eは、基板5において、光出射部4が凹面回折格子2よりも右
側(図中Y軸正側)に形成されている点で、図10に示す分光器10Dと異なる。分光器
10Eでは、凹面回折格子2における格子ピッチが、図10に示す分光器10Dよりも広
められている。これにより、凹面回折格子2による回折角が変化したため、分光器10E
では、光出射部4の位置が変更されている。この分光器10Eによれば、分光器10Dと
比較して、凹面回折格子2の格子ピッチが大きいため、凹面回折格子2を容易に製造する
ことができる。このため、分光器10Eによれば、分光器10Dと比較して、製造ばらつ
きを小さくすることができ、かつ、分光器の低価格化を実現することができる。
(第5変形例)
図12は、本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第5変形例を示す概念図である
。図12に示す分光器10Fは、基板5において、凹面回折格子2の中心部の垂線と基板
5の基板面とが直交しないように、凹面回折格子2が基板5に対して光入射部1側(図中
Y軸負側)に傾けられた状態で配置されている点で、図10に示す分光器10Dと異なる
このように構成された分光器10Fによれば、凹面回折格子2の傾きを変化させること
によって、可動光反射部3への回折光の入射角を調整して、可動光反射部3の正負方向の
必要な振れ角が等しくなるように制御することが可能である。このため、分光器10Fに
よれば、同じ波長範囲を測定可能としつつ、可動光反射部3の振れ角を小さくすることが
可能となる。これにより、分光器10Fによれば、より小さい駆動力で、可動光反射部3
を駆動することができる。したがって、分光器10Fによれば、可動光反射部3の駆動に
必要な構成要素(例えば、駆動素子、駆動回路、電源等)を小型化することができ、分光
器のさらなる小型化および低価格化を実現することができる。さらに、分光器10Fによ
れば、可動光反射部3を支持する梁部8のねじれ量を低減できるため、梁部8に生じる応
力を低減できる。このため、分光器10Fによれば、可動光反射部3の回転角度の安定性
や信頼性等を向上させることが可能である。
(第6変形例)
図13は、本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第6変形例を示す概念図である
。図13に示す分光器10Gは、左側(図中Y軸負側)のスペーサ17が基板19に変更
されている点、および、光入射部1と光出射部4とが、基板19に形成されている点で、
図10に示す分光器10Dと異なる。
基板19は、本発明の「第3の基板」の一例である。基板19は、基板5と基板6との
間において、基板5および基板6に対して非平行且つ垂直に配置されている。そして、基
板5および基板6の各々は、基板19に対して接合されている。基板19の材料としては
、例えば、半導体、ガラス、金属、樹脂等を用いることができるが、これらに限定される
ものではない。但し、基板19の材料として半導体を用いることにより、半導体プロセス
、MEMSプロセス等を用いて、非常に薄型且つ小型の光入射部1および光出射部4を形
成することが可能である。
この分光器10Gによれば、半導体プロセスを用いて、基板19に対し、高い位置精度
で光入射部1および光出射部4を形成することができる。すなわち、この分光器10Gに
よれば、光入射部1と光出射部4との間のアライメント調整が不要になるため、全体のア
ライメント調整が容易になる。なお、分光器10Gにおいて、光入射部1を基板6に形成
し、光出射部4を基板19に形成するようにしてもよい。または、分光器10Gにおいて
、光入射部1を基板19に形成し、光出射部4を基板5に形成するようにしてもよい。
(第7,8変形例)
図14は、本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第7変形例を示す概念図である
。図15は、本発明の第1実施形態に係る分光器の構成の第8変形例を示す概念図である
。図14に示す分光器10Hは、光出射部4の代わりに、光出射部4の位置に光検出部1
8が設けられている点で、図1に示す分光器10Aと異なる。図15に示す分光器10I
は、光出射部4の代わりに、光出射部4の位置に光検出部18が設けられている点で、図
8に示す分光器10Bと異なる。分光器10H,Iの光検出部18は、本発明の「光検出
手段」の一例である。
この分光器10H,Iによれば、光検出部18を外部に設ける必要がないため、より小
型の分光器を実現することができる。なお、光検出部18は、受光面の形状が、光出射部
4に形成されている光通過部4aと同様の形状(例えば、ピンホール形状、スリット形状
等)に形成されていてもよい。または、光検出部18は、受光面の上部に、光出射部4と
同様の形状を有する遮光部材を有していてもよい。これらの受光面および遮光部材等は、
半導体プロセスを用いて、半導体基板上にモノリシックに形成することができる。このた
め、光検出部18は、薄型且つ小型に製造することが可能である。
〔第2実施形態〕
次に、図16~図26を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。この第2
実施形態では、分光器に対し、特定波長検出器をさらに備える例を説明する。
(分光器50Aの構成)
図16は、本発明の第2実施形態に係る分光器50Aの構成を示す概念図である。図1
6に示す分光器50Aは、特定波長検出器20をさらに備える点で、第1実施形態(図1
)の分光器10Aと異なる。
特定波長検出器20は、本発明の「特定波長検出手段」の一例である。特定波長検出器
20は、出射光の焦点位置(すなわち、光出射部4の位置)の近傍に設けられている。特
定波長検出器20は、特定の波長λsの光を検出することが可能であり、光出射部4の近
傍に設置されている。分光器50Aは、特定波長検出器20によって特定の波長λsの光
を検出することにより、可動光反射部3の振れ角が、所望の測定波長範囲(λm~λx)
に対して十分であるか否か、あるいは振れ角が一定であるか否かを検出することが可能で
ある。
例えば、光検出器としてInGaAsフォトダイオードを用いた場合、分光器50Aの
測定波長範囲は、900~1700nmまたは900nm~2500nmに設定され得る
。この場合、特定の波長λsは、測定波長範囲の最小波長900nmよりも短波長側であ
ってもよく、測定波長範囲の最大波長1700nmまたは2500nmよりも長波長側で
あってもよい。特に、波長1000nm程度以下に特定の波長λsを設定することにより
、Siフォトダイオードが使用できるため、より低コストに本構成を実現することが可能
である。
なお、図16における破線は、測定波長範囲の最小波長λmの光の光路を、概略的に示
すものである。一方、図16における一点鎖線は、特定の波長λsの光の光路を、概略的
に示すものである。
(特定波長検出器20の構成)
ここで、図17および図18を参照して、特定波長検出器20の具体的な構成について
説明する。図17は、本発明の第2実施形態に係る特定波長検出器20の構成(第1例)
の概略図である。例えば、図17に示すように、特定波長検出器20は、光検出器21と
バンドパスフィルタ22とを備えて構成される。光検出器21は、本発明の「光検出部」
の一例である。光検出器21は、特定の波長λsの光を検出する。光検出器21としては
、例えば、Siフォトダイオード、InGaAsフォトダイオード等が用いられる。バン
ドパスフィルタ22は、特定の波長範囲(特定の波長λsを範囲内に含む)の光を透過さ
せる。バンドパスフィルタ22には、通過帯域の狭いフィルタ(例えば、ファブリペロー
フィルタ等)を使用することが好ましい。
図18は、本発明の第2実施形態に係る特定波長検出器20の構成(第2例)の概略図
である。図18に示すように、特定波長検出器20は、遮光部材23をさらに備えて構成
されてもよい。遮光部材23における光通過部の形状およびサイズは、必要に応じて適切
なものを用いればよい。なお、特定波長検出器20は、バンドパスフィルタ22、遮光部
材23、および光検出器21を用いる代わりに、バンドパスフィルタおよび遮光部材とし
ての機能を有する光検出器を用いるようにしてもよい。また、図27は、本発明の第2実
施形態に係る分光器50Aの他の構成を示す概念図である。図27に示す構成のように、
特定波長検出器20を、光出射部4に一体的に形成しても良い。例えば、光出射部4がS
i基板で形成され、特定波長検出器20がSiフォトダイオードである場合には、両者を
モノリシックに形成することが可能である。また、バンドパスフィルタ22は、例えばフ
ァブリペローフィルタ等を半導体プロセスを使用して形成でき、遮光部材23も金属薄膜
等を半導体プロセスを使用して形成できるため、光出射部4上に、図18に示す特定波長
検出器20の構成を一体的に形成することが可能である。また、Siフォトダイオードの
形状によっては、遮光部材23を形成せずとも同様の機能を得ることが可能である。
図19~21は、本発明の第2実施形態に係る特定波長検出器20の出力信号の一例を
示す図である。図19~21では、特定波長検出器20で特定の波長λsの光を検出した
場合の出力信号の一例を示している。可動光反射部3の共振周波数をfとすると、駆動周
期Tは1/fである。
図19は、測定波長範囲(λm~λx)に対して、可動光反射部3の角度振幅が一致し
ている状態を表している。この場合、例えば、λs=λmとすれば、可動光反射部3の振
れ角の最大位置で、特定の波長λsの光が検出されるため、特定の波長λsの検出信号が
、周期Tで1回ずつ出力されることとなる。
図20は、測定波長範囲(λm~λx)に対して、可動光反射部3の角度振幅に余裕が
ある状態を表している。この場合、特定の波長λsの検出信号が、周期Tで信号が2回ず
つ出力されることとなる。
図21は、測定波長範囲(λm~λx)に対して可動光反射部3の角度振幅に余裕がな
い状態を表している。この場合、特定の波長λsの検出信号の振幅が低下することとなる
。さらに、可動光反射部3の角度振幅が低下すると、特定の波長λsの検出信号が出力さ
れなくなる。
分光器の場合、測定波長範囲(λm~λx)を常に維持する必要があるため、図19の
状態、または、可動光反射部3の角度振幅に余裕がある図20の状態である必要がある。
特に、図20の場合は、特定の波長λsの検出信号の振幅に依存することなく、二つのピ
ーク間の時間TdあるいはTsを検出することで、可動光反射部3の角度振幅に余裕があ
ることを検出することができる。また、TdあるいはTsを一定にするように可動光反射
部3の駆動を制御することで、測定波長範囲(λm~λx)を一定にすることができ、T
sの範囲において、光出射部4から出射される光を検出すれば、所望の分光スペクトルを
得ることが可能である。また、可動光反射部3の共振周波数fが変動する可能性がある場
合は、fの値によってTdが変化するため、周期T(=1/f)を測定することによって
、共振周波数fに応じてTdを一定に制御することができ、所望のスペクトルを得ること
が可能である。
なお、Tの範囲は可動光反射部3の一往復分の駆動範囲であるため、実際には2回分の
スペクトルが得られる。これらの半分のデータをスペクトルデータとして使用しても良い
し、平均した値を使用してもよい。
図22は、本発明の第2実施形態に係る可動光反射部3の振れ角の時間波形の一例を示
す図である。図22中の実線は、振れ角が測定波長範囲と一致している状態(図19の状
態)を表しており、振れ角の最大値において、最小波長λmの光が光出射部4から出射さ
れている状態(図19の状態)を表している。図22中の破線は、振れ角が測定波長範囲
以上となっている状態(図20の状態)を表している。この例では、振れ角が正の最大値
付近で、最小波長λm相当の振れ角を超えているため、最小波長λm相当の振れ角となる
タイミングで特定の波長λsが検出される。このため、図20に示したように、一周期ご
とに二つの検出信号が連続して検出されることとなる。図22中の一点鎖線は、振れ角が
不十分な状態(図21の状態、または、特定の波長λsの出力が0の状態)を表している
なお、特定波長検出器20の検出結果は、例えば、駆動回路7に出力され、可動光反射
部3の回転角度のフィードバック制御に用いられる。この場合、例えば、駆動回路7は、
特定の波長λsの検出信号の時間間隔TdあるいはTsを一定に制御することで、可動光
反射部3の回転角度を一定に制御するようにしてもよい。
(分光器の構成の変形例)
分光器の構成の変形例について説明する。なお、以下に説明する各変形例においては、
それ以前に説明した分光器からの変更点について説明する。また、各変形例において、そ
れ以前に説明した構成要素と同様の機能を有する構成要素については、それ以前に説明し
た構成要素と同一の符号を付すことにより説明を省略する。また、各変形例において、分
光器の動作原理等は、それ以前に説明したものと同様であるため、説明を省略する。
(第1変形例)
図23は、本発明の第2実施形態に係る分光器の構成の第1変形例を示す概念図である
。図23に示す分光器50Bでは、光入射部1と可動光反射部3とが、同一の基板6上に
形成されている。また、分光器50Bでは、光出射部4と、凹面回折格子2と、特定波長
検出器20とが、同一の基板5上に形成されている。例えば、基板5,6にSi基板を用
いた場合、光入射部1および光出射部4は、半導体プロセス、MEMSプロセス等を用い
て、それぞれ基板5,6上に一体的に形成することが可能である。
分光器50Bにおいて、特定波長検出器20は、光検出器21とバンドパスフィルタ2
2(図17参照)とを備えたものであってもよく、さらに遮光部材23(図18参照)を
備えたものであってもよい。前者の場合、光検出器21およびバンドパスフィルタ22は
、例えばファブリペローフィルタ等を半導体プロセスを使用して形成できるため、基板5
上にモノリシックに形成することが可能である。後者の場合、遮光部材23も金属薄膜等
を半導体プロセスを使用して形成できるため、光検出器21およびバンドパスフィルタ2
2と一体的に形成することが可能である。
このように構成された分光器50Bによれば、特定波長検出器20を基板5上に一体的
に形成することができるため、さらなる小型化が可能である。また、分光器50Bによれ
ば、半導体プロセスを用いて光出射部4および特定波長検出器20を形成することにより
、光出射部4と特定波長検出器20との間の高精度の位置関係を実現することができる。
このため、分光器50Bによれば、可動光反射部3の振れ角を正確に検出し、測定波長範
囲を安定させることが可能である。
(第2変形例)
図24は、本発明の第2実施形態に係る分光器の構成の第2変形例を示す概念図である
。図24に示す分光器50Cは、基板5において、特定の波長λsの光の集光位置に光出
射部24が形成されており、特定波長検出器20が外部に配置されている点で、図23に
示す分光器50Bと異なる。光出射部24は、本発明の「第2の光出射手段」の一例であ
る。このように構成された分光器50Cによれば、特定波長検出器20を基板5に形成し
ないため、基板5のプロセスを簡略化することができる。一方、光出射部4および光出射
部24については、基板5上に同一のプロセスで同時に形成できるため、それぞれの位置
関係を精密に制御することが可能である。このため、分光器50Cによれば、可動光反射
部3の振れ角を正確に検出し、測定波長範囲を安定させることが可能である。
(第3変形例)
図25は、本発明の第2実施形態に係る分光器の構成の第3変形例を示す概念図である
。図25に示す分光器50Dは、特定波長検出器20の構成要素である検出器21とバン
ドパスフィルタ22とが互いに分離されて配置されている点で、図24に示す分光器50
Cと異なる。具体的には、バンドパスフィルタ22は、基板5上において、光出射部24
を覆うように配置されている。一方、検出器21は、外部に配置されている。このように
構成された分光器50Cによれば、外部には検出器21のみが配置されるため、外部にさ
らにバンドパスフィルタ22を配置する構成と比較して、小型化が可能である。
(第4変形例)
図26は、本発明の第2実施形態に係る分光器の構成の第4変形例を示す概念図である
。図26に示す分光器50Eは、基板5において、特定波長検出器20が光出射部4より
も左側(図中Y軸負側)に配置されている点で、図23に示す分光器50Bと異なる。こ
の配置変更は、特定の波長λsが、測定波長範囲の最大波長λxよりも長波長側に設定さ
れたことに応じてなされたものである。すなわち、特定波長検出器20は、最大波長λx
の光が光出射部4を通過するときに特定の波長λsの光が集光する位置に配置されている
特に、測定波長範囲の最大波長λxが2000nm以下である場合、特定の波長λsの
集光位置での高次回折光の特定の波長λs’を検出する構成としてもよい。これまでに説
明したλm、λx、λsは、1次回折光であるが、回折の原理より、1次回折光の位置に
は波長が1/2となる2次回折光が重畳して回折される。例えば、特定の波長λsを1次
回折光の2000nmとした場合、1次回折光の集光位置と同じ位置にλs’=λs/2
となる波長1000nmの2次回折光が集光する。よって、波長λs’である2次回折光
を検出することにより、より安価なSiフォトダイオードを使用できるので、より低コス
ト化が可能となる。
なお、第2実施形態で説明した特定波長検出器20は、第1実施形態で説明した全ての
分光器10A~10Iに適用可能である。
また、各実施形態で説明したいずれかの分光器を、光源とともに用いて、分析装置を構
成するようにしてもよい。この分析装置では、例えば、光源により、被測定物に対して測
定光を照射する。そして、分光器により、被測定物において拡散反射された測定光を波長
毎に分光し、これによって得られた波長毎の測定光を検出する。これにより、分析装置は
、被測定物の分子構造に特徴的な、波長毎の分光スペクトルを得ることができる。また、
各実施形態で説明したいずれかの分光器を、光源とともに用いて、波長可変光源を構成す
るようにしてもよい。このように、各実施形態のいずれかの分光器を用いた分析装置およ
び波長可変光源は、分光器が小型且つ低価格であるため、分析装置および波長可変光源自
体についても、小型化且つ低価格化を実現することができる。
図28は、本発明の第1実施形態に係る分光器10Aを用いた分光測定装置70の構成
を示す概念図である。図28に示す分光測定装置70は、図1に示す分光器10Aに対し
、光出射部4の外側に光検出器30を設置し、さらに、光源31を設けた構成である。分
光測定装置70においては、光源31から照射された光が、被測定物90に照射され、被
測定物90で反射された光が、光入射部1から分光器10A内に入射する。凹面回折格子
2によって回折された光は、可動光反射部3によって反射され、可動光反射部3の角度に
応じて光出射部4から出射された後に、検出器30によって検出される。これにより、分
光測定装置70は、被測定物90の吸収分光スペクトルを得ることが可能である。なお、
分光測定装置70における詳細な動作原理については、前述と同様のため、ここでは説明
を省略する。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明はこれらの実施形態に限
定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種
々の変形又は変更が可能である。
1 光入射部(光入射手段)
2 凹面回折格子(回折格子)
3 可動光反射部(反射手段)
4 光出射部(光出射手段)
5 基板(第2の基板)
6 基板(第1の基板)
7 駆動回路(駆動手段)
8 梁部
10A~10I 分光器
11 光反射ユニット
14 樹脂層
15 反射部材
17 スペーサ(介在部材)
18 光検出部(光検出手段)
19 基板(第3の基板)
20 特定波長検出器(特定波長検出手段)
21 光検出器(光検出部)
22 バンドパスフィルタ
23 遮光部材
24 光出射部(第2の光出射手段)
50A~50E 分光器
特開2015-148485号公報

Claims (20)

  1. 外部からの光を入射させる光入射手段と、
    前記光入射手段によって入射された前記光を波長分散させる回折格子と、
    前記回折格子によって波長分散された前記光を反射する反射面を有し、当該反射面の傾
    きが可変自在である反射手段と
    を備えることを特徴とする分光器。
  2. 前記反射手段を駆動することによって前記反射面の傾きを制御する駆動手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の分光器。
  3. 前記反射手段によって反射された前記光を外部に出射する光出射手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の分光器。
  4. 前記光出射手段と、前記回折格子とが、同一の基板に形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の分光器。
  5. 前記光入射手段と、前記反射手段とが、同一の基板に形成されている
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の分光器。
  6. 前記光出射手段と、前記光入射手段とが、同一の基板に形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の分光器。
  7. 第1の基板および第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置された介在部材とをさらに備え、
    前記光入射手段と前記反射手段とが、前記第1の基板に形成されており、
    前記光出射手段と前記回折格子とが、前記第2の基板に形成されており、
    前記第1の基板および前記第2の基板の各々が、前記介在部材に接合されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の分光器。
  8. 第1の基板および第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間において、前記第1の基板および前記第2の基
    板に対して非平行に配置された第3の基板と
    をさらに備え、
    前記反射手段が、前記第1の基板に形成されており、
    前記回折格子が、前記第2の基板に形成されており、
    前記光入射手段と前記光出射手段とが、前記第3の基板に形成されており、
    前記第1の基板および前記第2の基板の各々が、前記第3の基板に接合されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の分光器。
  9. 前記回折格子の中心部の垂線と、前記回折格子が形成されている基板面とが直交しない
    ように、前記回折格子が形成されている
    ことを特徴とする請求項4,5,7,8のいずれか一項に記載の分光器。
  10. 光出射手段から出射された前記光を検出する光検出手段を
    さらに備えることを特徴とする請求項3から9のいずれか一項に記載の分光器。
  11. 光出射手段に代えて、前記反射手段によって反射された前記光を検出する光検出手段
    を備えることを特徴とする請求項3から9のいずれか一項に記載の分光器。
  12. 前記反射手段によって反射された光の特定の波長の光を検出する特定波長検出手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の分光器。
  13. 前記特定波長検出手段と、前記回折格子とが、同一の基板に形成されている。
    ことを特徴とする請求項12に記載の分光器。
  14. 特定波長検出手段は、光検出部と、バンドパスフィルタとを有して構成されており、
    前記光検出部および前記バンドパスフィルタは、同一の基板にモノリシックに形成され
    ている
    ことを特徴とする請求項12または13に記載の分光器。
  15. 前記反射手段によって反射された光を、外部に設けられた前記特定波長検出手段に向け
    て出射する第2の光出射手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の分光器。
  16. 前記第2の光出射手段と、前記回折格子とが、同一の基板に形成されている
    ことを特徴とする請求項15に記載の分光器。
  17. 前記特定波長検出手段によって検出された、前記特定の波長の光の検出信号の時間間隔
    を一定に制御することで、前記反射手段の傾き範囲を一定に制御する
    ことを特徴とする請求項12から16のいずれか一項に記載の分光器。
  18. 光検出手段によって検出される前記光の次数と、前記特定波長検出手段によって検出さ
    れる前記特定の波長の光の次数とが異なる
    ことを特徴とする請求項12から17のいずれか一項に記載の分光器。
  19. 光源と、
    請求項1から18のいずれか一項に記載の分光器と
    を備えることを特徴とする分析装置。
  20. 光源と、
    請求項1から9、12から17のいずれか一項に記載の分光器と
    を備えることを特徴とする波長可変光源。
JP2023187766A 2017-01-20 2023-11-01 分光器および分析装置 Pending JP2023181444A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017008806 2017-01-20
JP2017008806 2017-01-20
JP2017178919A JP7147143B2 (ja) 2017-01-20 2017-09-19 分光器および分析装置
JP2022094844A JP7381952B2 (ja) 2017-01-20 2022-06-13 分光器および分析装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022094844A Division JP7381952B2 (ja) 2017-01-20 2022-06-13 分光器および分析装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023181444A true JP2023181444A (ja) 2023-12-21
JP2023181444A5 JP2023181444A5 (ja) 2024-01-11

Family

ID=61003297

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022094844A Active JP7381952B2 (ja) 2017-01-20 2022-06-13 分光器および分析装置
JP2023187766A Pending JP2023181444A (ja) 2017-01-20 2023-11-01 分光器および分析装置

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022094844A Active JP7381952B2 (ja) 2017-01-20 2022-06-13 分光器および分析装置

Country Status (2)

Country Link
JP (2) JP7381952B2 (ja)
WO (1) WO2018135223A1 (ja)

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5929804B2 (ja) * 1976-07-28 1984-07-23 株式会社東芝 分光器
DE3734588A1 (de) * 1987-10-13 1989-04-27 Schmidt Werner Dr Rer Nat Habi Registrierendes photometer hoher anpassungsfaehigkeit
US5889588A (en) * 1996-09-24 1999-03-30 Photon Technology International Random wavelength access monochromator incorporating coaxial off-axis parabolic OAP reflectors
JPH11132847A (ja) * 1997-10-28 1999-05-21 Yokogawa Electric Corp 光スペクトラムアナライザ
JP3141106B2 (ja) 1998-10-02 2001-03-05 東北大学長 球面回折格子による収束光入射型分光装置
FI109149B (fi) * 1999-09-29 2002-05-31 Valtion Teknillinen Spektrometri ja menetelmä optisen spektrin mittaamiseksi
DE19955759A1 (de) * 1999-11-20 2001-05-23 Colour Control Farbmestechnik Spektrometer mit mikromechanischem Spiegel
US7253897B2 (en) * 2001-06-01 2007-08-07 Cidra Corporation Optical spectrum analyzer
DE102004046983A1 (de) * 2004-09-28 2006-04-13 Applied Photonics Worldwide (APW), Inc., Reno Vorrichtung und Verfahren zum spektroskopischen Nachweis und zur Bestimmung von biologischen und chemischen Mitteln in nahen und mittleren Infrarotbereich
US20070160325A1 (en) * 2006-01-11 2007-07-12 Hyungbin Son Angle-tunable transmissive grating
DE102008019600B4 (de) 2008-04-18 2021-03-04 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Optische Vorrichtung in gestapelter Bauweise und Verfahren zur Herstellung derselben
DE102009043745A1 (de) * 2009-09-30 2011-04-07 Carl Zeiss Microlmaging Gmbh Spektraldetektor mit variabler Filterung durch räumliche Farbtrennung und Laser-Scanning- Mikroskop
DE102010040768B4 (de) 2010-09-14 2022-02-17 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Spektralzerlegungsvorrichtung und Herstellung derselben
CN103017905B (zh) 2012-12-31 2016-04-20 深圳先进技术研究院 集成平面变栅距光栅和微狭缝的微型光谱仪及其制造方法
JP6079616B2 (ja) 2013-12-24 2017-02-15 株式会社デンソー 運行状況記録装置
JP6180954B2 (ja) 2014-02-05 2017-08-16 浜松ホトニクス株式会社 分光器、及び分光器の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018135223A4 (en) 2018-09-13
JP2022111364A (ja) 2022-07-29
JP7381952B2 (ja) 2023-11-16
WO2018135223A1 (en) 2018-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8045159B2 (en) Optical apparatus of a stacked design, and method of producing same
US8711368B2 (en) Prompt gap varying optical filter, analytical instrument, optical device, and characteristic measurement method
JP4473665B2 (ja) 分光器
US7106441B2 (en) Structure and method for a microelectromechanic cylindrical reflective diffraction grating spectrophotometer
KR20080015759A (ko) 분광 시스템 및 방법
US20070177145A1 (en) Optical spectrum analyzer
JP2011106936A (ja) 分光測定装置、および分析装置
US9903758B2 (en) Spectral measurement device and analysis apparatus
US10732040B2 (en) Monolithically configured spectroscopic instrument
JP7147143B2 (ja) 分光器および分析装置
US7027152B2 (en) Spectrometer
US9893491B2 (en) Microelectromechanical system for tuning lasers
JP7381952B2 (ja) 分光器および分析装置
JP2002031572A (ja) 分光器及びこれを備えた光スペクトラムアナライザ
JP7024624B2 (ja) 支持枠、分光器、分光分析ユニット、及び画像形成装置
TWI487888B (zh) 掃描式光柵光譜儀
JP2017219330A (ja) 分光器、分光装置及び分析装置
WO2023127269A1 (ja) 分光装置
JP7128316B1 (ja) 光スペクトラムアナライザ及び波長校正制御方法
JP4008893B2 (ja) エンコーダ
Grüger et al. Design and characterization of a hybrid-integrated MEMS scanning grating spectrometer
JP2017040491A (ja) 光学モジュール及び分光装置
JP2023143718A (ja) 分光器、および分析システム
JP2019120580A (ja) 分光器
JP2020085799A (ja) 光学装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231226