JP2023145058A - バンドおよび時計 - Google Patents
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Abstract
【課題】駒の材料選択の自由度を低下させることなく、利用者が道具を用いることなく駒を着脱することを可能とするバンドおよび時計を提供する。【解決手段】バンドは、それぞれが連結ピンを有する複数の駒であって、他の駒の連結ピンを保持することにより他の駒と所定方向に連結された複数の駒を有する時計のバンドであって、複数の駒は、他の駒から取外し可能な調節駒を有し、調節駒は、弾性体により、軸方向に延伸するスリットを有する角筒状に形成され、他の駒の連結ピンを把持するパイプと、パイプの外周側面と係合し、パイプの周方向における回動を規制してパイプを保持する保持溝と、保持溝を駒の下面と接続するように形成され、連結ピンの外径よりも大きい幅を有する開口と、を有し、保持溝は、パイプをスリットが開口に対向するように保持し、連結ピンをスリットおよび開口を介して取外し可能とする。【選択図】図4
Description
本発明は、バンドおよび時計に関する。
従来、時計を腕等の身体に装着するためのバンドとして、複数の駒をピンによって連結したものが知られている。このようなバンドは、ピンを取り外して駒を着脱することにより、利用者の身体に合わせて長さを調節可能である。駒の着脱には工具や技術が必要であるため、バンドの調節は熟練した技術者によってなされることが一般的である。しかしながら、近年は電子商取引により時計を購入する利用者が増加しており、工具や技術を有しない利用者が自ら駒を着脱してバンドの調節をできるようにすることが求められている。
特許文献1には、ピンが挿入された割りパイプに係合する係合溝が形成された駒の連結構造が記載されている。特許文献1に記載の駒は係合溝の開口の幅が割りパイプの外径よりも大きくなるように弾性変形可能に形成されているため、利用者は道具を用いることなく駒をバンドから着脱することができる。
特許文献1に記載の駒は弾性変形可能な材料で形成される必要があるため、バンドの材料選択の自由度を低下させるという問題点がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、駒の材料選択の自由度を低下させることなく、利用者が道具を用いることなく駒を着脱することを可能とするバンドおよび時計を提供することを目的とする。
本発明に係るバンドは、それぞれが連結ピンを有する複数の駒であって、他の駒の連結ピンを保持することにより他の駒と所定方向に連結された複数の駒を有する時計のバンドであって、複数の駒は、他の駒から取外し可能な調節駒を有し、調節駒は、弾性体により、軸方向に延伸するスリットを有する角筒状に形成され、他の駒の連結ピンを把持するパイプと、パイプの外周側面と係合し、パイプの周方向における回動を規制してパイプを保持する保持溝と、保持溝を駒の下面と接続するように形成され、連結ピンの外径よりも大きい幅を有する開口と、を有し、保持溝は、パイプをスリットが開口に対向するように保持し、連結ピンをスリットおよび開口を介して取外し可能とすることを特徴とする。
また、本発明に係るバンドにおいて、パイプは、矩形筒状に形成され、スリットは、パイプの四つの側面のうち隣接する二つの側面の間に形成されることが好ましい。
また、本発明に係るバンドにおいて、保持溝は、パイプの、スリットを挟んで一方に位置する外周側面と係合するとともに、パイプの、スリットを挟んで他方に位置する外周側面との間に、パイプから連結ピンが取り外されるときのパイプの弾性変形を許容する空隙を有することが好ましい。
また、本発明に係るバンドにおいて、保持溝は、調節駒の端部の近傍に形成され、パイプの、スリットを挟んで端部の側に位置する外周側面と係合するとともに、パイプの、スリットを挟んで端部とは反対の側に位置する外周側面との間に空隙を有することが好ましい。
本発明に係る時計は、本発明に係るバンドを有することを特徴とする。
本発明に係るバンドおよび時計は、駒の材料選択の自由度を低下させることなく、利用者が道具を用いることなく駒を着脱することを可能とする。
以下、図面を参照しつつ、本発明の様々な実施形態について説明する。本発明の技術的範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明及びその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1は、実施形態に係る時計1の斜視図である。時計1は、本体部11およびバンド12等を有する。本体部11は、計時機能を有する機械式時計、クォーツ式アナログ時計、デジタル時計等である。バンド12は、本体部11の12時側に接続される12時側バンド121と、本体部11の6時側に接続される6時側バンド122とを有する。12時側バンド121の本体部11に接続されていない側の端部と、6時側バンド122の本体部11に接続されていない側の端部とは、不図示の中留めを介して相互に接続され、環状に形成される。利用者は、環状に形成されたバンド12に腕等を通すことで、時計1を装着する。以降の説明では、利用者が時計1を装着した状態で外部から視認可能な側(図1の上側)を時計1の上側と称し、利用者に接触する側(図1の下側)を時計1の下側と称することがある。
バンド12は、その延伸方向に沿って配列された複数の駒を有する。複数の駒は、それぞれが後述する連結ピンを有し、他の駒の連結ピンを保持することによって他の駒とバンド12の延伸方向に連結される。複数の駒は、利用者によって他の駒から取外し可能に連結された調節駒13と、利用者によって他の駒から取外しされないように連結された固定駒14とを有する。図1に示す例では、複数の駒は、本体部11に近いものが固定駒14であり、不図示の中留めに近いものが調節駒13であるように配列されている。利用者は、調節駒13をバンド12から取り外すことにより、バンド12の長さを調節することができる。なお、バンド12の延伸方向は所定方向の一例である。
図2は調節駒13の斜視図であり、図3は調節駒13の分解斜視図である。調節駒13は、中駒15と、中駒15を挟むように配置された一対の外駒16とを有する。一対の外駒16は、連結ピンP1の両端を保持する。
中駒15は、ステンレスまたはチタン等の金属で形成される。中駒15は、樹脂により形成されてもよい。中駒15には、バンド12の延伸方向に延伸する一対の側面の略中央には、一対の側面を貫通する貫通孔151が形成される。貫通孔151には、Cリング152が挿入される。中駒15の、バンド12の延伸方向における一端には、外駒16と係合するための係合部153が形成される。また、中駒15の、バンド12の延伸方向における他端の近傍には、バンド12の延伸方向に延伸する一対の側面を貫通するように、パイプ17を保持する保持溝154が形成される。なお、バンド12の延伸方向における他端の近傍とは、バンド12の延伸方向における中央よりも他端に近い位置をいう。保持溝154は、開口155により中駒15の下面と接続される。
一対の外駒16は、柱状の連結部161によって相互に連結される。図2および図3に示す例では、連結部161は外駒16の下方に形成されており、四角柱状の形状を有している。一対の外駒16には、相互に対向するように、第1貫通孔162および第2貫通孔163がそれぞれ形成される。第1貫通孔162は、中駒15と一対の外駒16とを結合して調節駒13を形成するための結合ピンP2を挿通可能な形状を有する。第2貫通孔163は、一対の外駒16を結合するとともに複数の調節駒13を連結するための連結ピンP1を挿通可能な形状を有する。
中駒15の係合部153は、外駒16の連結部161に係合可能となるように、連結部161に相補的な形状を有する。図2および図3に示す例では、連結部161が四角柱状であるため、係合部153は矩形状の切欠きによって形成されている。係合部153は、連結部161と係合した状態で、中駒15の貫通孔151が外駒16の第1貫通孔162に対向するように形成される。
中駒15の係合部153が外駒16の連結部161に係合した状態で、一対の外駒16の第1貫通孔162および中駒15の貫通孔151に結合ピンP2が挿通される。挿通された結合ピンP2は、貫通孔151にあらかじめ挿入されたCリング152を貫通する。これにより、結合ピンP2がCリング152の内周と嵌合する。また、結合ピンP2が貫通することによってCリング152の外径が広げられ、Cリング152の外周が貫通孔151の内周と嵌合する。このようにして、結合ピンP2が第1貫通孔162および貫通孔151に挿通された状態で保持される。
また、中駒15の貫通孔151および外駒16の第1貫通孔162に結合ピンP2が挿通されることにより、中駒15の外駒16に対する平行移動が規制される。中駒15の係合部153が外駒16の連結部161に係合することにより、中駒15の結合ピンP2を軸とする回動が規制される。このようにして、中駒15と外駒16とが結合ピンP2によって結合される。
一対の外駒16の第2貫通孔163には、連結ピンP1が挿通される。また、第2貫通孔163には、挿通された連結ピンP1の両端を塞ぐように、栓166が嵌合する。このようにして、連結ピンP1が第2貫通孔163に挿通された状態で保持される。
図4は、二つの調節駒13が連結された状態を示す調節駒13の断面図であり、図5は、保持溝154の近傍を拡大した調節駒13の一部拡大断面図である。図4および図5は、図2のIV-IV断面における断面図である。
パイプ17は、弾性体により、軸方向に延伸するスリット171を有する角筒状に形成される。パイプ17は、内周の形状と外周の形状とが略相似するように形成され、例えば、平板状の金属に曲げ加工を施すことにより形成される。図4および図5に示す例では、パイプ17は矩形筒状に形成されており、スリット171はパイプ17の軸方向に延伸する四つの側面のうちの二つの側面S1およびS2の間に形成される。側面S1およびS2の端面T1およびT2は、スリット171を挟んで対向し、パイプ17の軸に近づくにつれて相互の距離が小さくなるように、パイプ17の径方向に対して傾斜する。スリット171は、外力が加わっていない状態で最小幅L1が連結ピンP1の外径L2よりも小さくなるように形成される。また、パイプ17は、スリット171の最小幅L1が連結ピンP1の外径L2よりも大きくなるように弾性変形可能である。このようにして、パイプ17は他の調節駒13の連結ピンP1を取外し可能に把持する。
パイプ17が連結ピンP1を把持した状態で、パイプ17の各内周面は連結ピンP1に接触する。図4および図5に示す例では、パイプ17の四つの側面S1、S2、S3およびS4は、いずれも連結ピンP1に接触している。これにより、連結ピンP1がパイプ17の内側で移動することが無くなるため、振動等により連結ピンP1がパイプ17の内部で付勢されてパイプ17から脱落することが防止される。
保持溝154は、パイプ17の外周側面に係合可能な形状に形成される。図4および図5に示す例では、パイプ17が矩形筒状であるため、保持溝154は、バンド12の延伸方向に延伸する中駒15の一対の側面を矩形状に貫通するように形成されている。保持溝154は、パイプ17の外周側面と係合してパイプ17を保持する。
保持溝154は、スリット171を挟んで中駒15の端部の側に位置するパイプ17の側面と係合する。図4および図5に示す例では、保持溝154の内周面は、パイプ17の、スリット171よりも端部の側に位置する側面S1およびS3と接触して係合している。保持溝154は、スリット171を挟んで中駒15の端部とは反対の側の側面との間に、パイプ17から連結ピンP1が取り外されるときのパイプ17の弾性変形を許容する空隙Gを有する。図4および図5に示す例では、保持溝154の内周面は、パイプ17の、スリット171よりも端部とは反対の側に位置する側面S4との間に空隙Gを有している。空隙Gの大きさおよび形状は、連結ピンP1が取り外されるときのパイプ17の弾性変形による変形量、すなわち最小幅L1と連結ピンP1の外径L2との差に基づいて、パイプ17の形状を考慮して設定される。
開口155は、保持溝154を中駒15の下面と接続するように、中駒15の下面に形成される。開口155は、幅L3が連結ピンP1の外径L2よりも大きくなるように形成される。保持溝154は、パイプ17の外周側面と係合して、スリット171が開口155と対向するように、パイプ17の周方向への回動を規制して保持する。これにより、連結ピンP1はスリット171および開口155を経由して調節駒13から取外し可能となる。
パイプが円筒形状を有する場合、保持溝154の内部でパイプが回動してスリット171が開口155に対向する位置からずれてしまい、連結ピンP1が取外し不能になるおそれがある。パイプ17が角筒形状を有することにより、保持溝154がパイプ17の外周側面と係合し、スリット171が開口155に対向した状態でパイプ17の回動を規制することが可能となる。これにより、連結ピンP1が確実に取外し可能となる。なお、パイプ17の回動が規制された状態とは、パイプ17が全く回動できない状態に限られず、スリット171が開口155に対向しており連結ピンP1が取外し可能な範囲でパイプ17が回動可能な状態を含む。
開口155の一対の側面と中駒15の下面とは、湾曲面である案内部156を介して接続される。案内部156は、開口155の一対の側面の距離が中駒15の下面に近づくほど大きくなるように傾斜する。これにより、調節駒13をバンド12に取り付けるときに、連結ピンP1が開口155の内部に移動しやすくなるため、調節駒13の取付けが容易になる。なお、案内部156は、傾斜面や屈曲面であってもよい。
調節駒13をバンド12から取り外すためには、利用者は、他の調節駒に連結されている調節駒13をバンド12に対して上方に引き上げる。他の調節駒13の連結ピンP1がパイプ17に把持されている状態で調節駒13が上方に引き上げられると、パイプ17の側面S1およびS2は連結ピンP1によって押圧される。
スリット171が相互に直交する二つの側面S1およびS2の間に形成されているため、側面S1およびS2の連結ピンP1との接触部分は、いずれも連結ピンP1が移動しようとする方向である下方に対して傾斜する。したがって、連結ピンP1の押圧力により、パイプ17はスリット171が広がるように容易に弾性変形する。
このとき、パイプ17の、中駒15の端部の側に位置する側面S1およびS3は保持溝154と接触している。したがって、弾性変形により、パイプ17の側面S1、S2、S3およびS4のうち端部とは反対側の側面S2およびS4のみが空隙Gの方向に移動する。そして、スリット171の最小幅L1が連結ピンP1の外径L2以上となると、連結ピンP1がパイプ17から取り外される。このようにして、利用者は道具を用いることなく調節駒13をバンド12から取り外すことができる。
調節駒13をバンド12に取り付けるためには、利用者は、調節駒13のスリット171を他の調節駒13の連結ピンP1に押し当てる。連結ピンP1がパイプ17に把持されていない状態でスリット171の外側から連結ピンP1が押し当てられると、パイプ17の側面S1およびS2の端面T1およびT2は連結ピンP1によって押圧される。
上述したように、端面T1およびT2は、連結ピンP1が移動しようとする情報に対して傾斜する。したがって、連結ピンP1の押圧力により、パイプ17はスリット171が広がるように容易に弾性変形する。そして、スリット171の幅が連結ピンP1の外径L2以上となると、連結ピンP1がパイプ17の内側に入り、パイプ17に把持される。このようにして、利用者は道具を用いることなく調節駒13をバンド12に取り付けることができる。
開口155の幅L3は連結ピンP1の直径よりも大きいため、調節駒13を着脱するときに中駒15が弾性変形することはない。したがって、中駒15は弾性の小さい金属や樹脂等を含む任意の材料で形成可能であり、材料選択の自由度が低下することはない。
また、開口155は、案内部156を介して中駒15の下面と接続する。したがって、調節駒13をバンド12に取り付けるために連結ピンP1の上方から調節駒13を押し当てたときに、連結ピンP1が開口155の内部に移動しやすくなる。これにより、利用者が調節駒13をバンド12に取り付けることが容易になる。
以上説明したように、バンド12は、それぞれが連結ピンP1を有する複数の駒であって、他の駒の連結ピンP1を保持することによって他の駒とバンド12の延伸方向に連結された複数の駒を有する。複数の駒は、連結ピンP1から取外し可能な調節駒13を有する。調節駒13は、パイプ17と、保持溝154と、開口155とを有する。パイプ17は、弾性体により、スリット171を有する角筒状に形成され、連結ピンP1を把持する。保持溝154は、パイプ17の外周側面と係合し、パイプ17の周方向における回動を規制してパイプ17を保持する。開口155は、保持溝154を中駒15の下面と接続するように形成され、連結ピンP1の外径よりも大きい幅を有する。また、保持溝154は、パイプ17をスリット171が開口155に対向するように保持し、連結ピンP1をスリット171および開口155を介して取外し可能とする。これにより、バンド12は、調節駒13の材料選択の自由度を低下させることなく、利用者が道具を用いることなく調節駒13を着脱することを可能とする。
また、パイプ17は矩形筒状に形成される。これにより、バンド12の製造が容易になる。すなわち、パイプ17は、弾性体の平板の複数の個所に直角に曲げ加工を施すことのみで製造が可能であるため、曲げ角の調整が容易になる。
また、スリット171は、パイプ17の四つの側面S1、S2、S3およびS4のうち隣接する二つの側面S1およびS2の間に形成される。これにより、調節駒13の取外しが容易になる。すなわち、スリット171が相互に直交する二つの側面S1およびS2の間に形成されることにより、連結ピンP1によって押圧される側面S1およびS2はいずれも連結ピンP1が移動しようとする方向に対して傾斜する。したがって、少ない力でスリット171が押し広げられる。
また、保持溝154は、パイプ17の、スリット171を挟んで一方に位置する外周側面と係合するとともに、パイプ17の、スリット171を挟んで他方に位置する外周側面との間に空隙Gを有する。空隙Gは、パイプ17から連結ピンP1が取り外されるときのパイプ17の弾性変形を許容する。これにより、バンド12は、調節駒13を適切に連結することを可能とする。すなわち、空隙Gを保持溝154の一つの個所にのみ設けることにより、空隙Gを保持溝154の複数個所に設ける場合と比較して、パイプ17が保持溝154の内部で移動することが防止される。
また、保持溝154は、調節駒13の端部の近傍に形成される。保持溝154は、パイプ17の、スリット171を挟んで端部の側に位置する外周側面と係合するとともに、パイプ17の、スリット171を挟んで端部とは反対の側に位置する外周側面との間に空隙Gを有する。これにより、バンド12の強度が向上する。すなわち、空隙Gを端部とは反対の側に形成することにより、保持溝154の端部の側が薄肉になり強度が低下することが防止される。
時計1およびバンド12には、次に述べるような変形例が適用されてもよい。
上述した説明では、パイプ17は矩形筒状に形成されるものとしたが、このような例に限られない。パイプ17は、三角形筒状、五角形筒状等の角筒状に形成されてもよい。ただし、断面の頂点数が増加するほど曲げ加工を施す回数が増加する。また、断面の頂点数が増加してパイプ17が円筒形に近づくほど保持溝154がパイプ17の回動を規制することが困難になる。したがって、パイプ17は、三角形筒または四角形筒等の、断面の頂点数が少ない形状を有することが好ましい。
上述した説明では、保持溝154は、パイプ17の、スリット171を挟んで端部とは反対の側に位置する外周側面との間に空隙Gを有するものとしたが、このような例に限られない。保持溝154は、スリット171を挟んで端部の側に位置する外周側面との間に空隙Gを有するものとしてもよい。
図6は他の実施形態に係るバンドの調節駒23の断面図であり、図7は保持部の近傍を拡大した調節駒23の一部拡大断面図である。図6および図7は、図4および図5と同様の断面における断面図である。調節駒23は、中駒15に代えて中駒25を有する点で調節駒13と相違する。中駒25は、保持溝154およびパイプ17に代えて保持部254およびパイプ27を有する点で中駒15と相違する。調節駒23の他の構成は調節駒13の構成と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
パイプ27は、軸方向に延伸するスリット271を有する矩形筒状に形成される。例えば、パイプ27は、弾性を有するABS樹脂等の樹脂を成形することにより形成される。スリット271は、パイプ27の軸方向に延伸する四つの側面のうち、開口155に対向する一つの側面の略中央に形成される。スリット271を挟んで対向する端面T3およびT4は、パイプ27の軸に近づくにつれて相互の距離が小さくなるように、開口155の方向(図7の上下方向をいう。)に対して傾斜する。スリット271は、外力が加わっていない状態で最小幅L4が連結ピンP1の外径L2よりも小さくなるように形成される。また、パイプ27は、スリット271の最小幅L4が連結ピンP1の外径よりも大きくなるように弾性変形可能である。このようにして、パイプ27は他の調節駒13の連結ピンP1を取外し可能に保持する。
パイプ27の内周面は、連結ピンP1に嵌合可能に形成される。図6および7に示す例では、連結ピンP1が円筒形状であるため、パイプ27の内周面も略円形となるように形成されている。パイプ27を樹脂で形成することにより、パイプ27の内周の形状を、外周の形状と異なり、かつ連結ピンP1に嵌合可能な形状に形成することが容易になる。パイプ27の内周面には、部分的にパイプ27を薄肉にするように凹部272が形成される。図7に示す例では、二つの凹部272が、パイプ27の側面S5とS6との接続部および側面S7とS6との接続部にそれぞれ形成されている。パイプ27の内周の形状と外周の形状とが異なる場合、パイプ27が部分的に厚肉になり、弾性変形しにくくなるおそれがある。二つの側面の接続部のような、連結ピンP1をパイプ27から取り外す際に弾性変形の変形量が大きい部分を薄肉にすることにより、パイプ27が弾性変形しにくくなることが防止される。これにより、調節駒23の着脱が容易になる。
保持部254は、パイプ27の外周側面に係合可能な形状に形成される。図6および図5に示す例では、パイプ17が矩形筒状であるため、保持溝154は、バンド12の延伸方向に延伸する中駒15の一対の側面を略矩形状に貫通するように形成されている。保持溝154は、パイプ17の外周側面と係合してパイプ17を保持する。
保持部254は、スリット271を挟んで対向するパイプ27の一対の側面との間に、パイプ27から連結ピンP1が取り外されるときのパイプ17の弾性変形を許容する空隙Gを有する。図6および図7に示す例では、保持部254の内周面は、パイプ27の、スリット271を挟んで対向する側面S5およびS7との間に空隙Gをそれぞれ有している。空隙Gの大きさおよび形状は、連結ピンP1が取り外されるときのパイプ17の弾性変形による変形量に基づいて、パイプ27の形状を考慮して設定される。
以上説明したように、パイプ27の内周面は連結ピンP1に嵌合可能に形成される。これにより、連結ピンP1がパイプ27の内側で移動することが無くなるため、振動等により連結ピンP1がパイプ27の内部で付勢されてパイプ27から脱落することが防止される。
また、パイプ27は矩形筒状に形成され、パイプ27の内周面には、パイプ27の二つの側面の接続部に溝部が形成される。これにより、調節駒23の着脱が容易になる。
当業者は、本発明の範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。例えば、上述した実施形態及び変形例は、本発明の範囲において、適宜に組み合わせて実施されてもよい。
1 時計
12 バンド
13 調節駒
154 保持溝
155 開口
17 パイプ
171 スリット
P1 連結ピン
12 バンド
13 調節駒
154 保持溝
155 開口
17 パイプ
171 スリット
P1 連結ピン
Claims (5)
- それぞれが連結ピンを有する複数の駒であって、他の駒の連結ピンを保持することにより前記他の駒と所定方向に連結された複数の駒を有する時計のバンドであって、
前記複数の駒は、前記他の駒から取外し可能な調節駒を有し、
前記調節駒は、
弾性体により、軸方向に延伸するスリットを有する角筒状に形成され、前記他の駒の連結ピンを把持するパイプと、
前記パイプの外周側面と係合し、前記パイプの周方向における回動を規制して前記パイプを保持する保持溝と、
前記保持溝を前記駒の下面と接続するように形成された、前記連結ピンの外径よりも大きい幅を有する開口と、を有し、
前記保持溝は、前記パイプを前記スリットが前記開口に対向するように保持し、前記連結ピンを前記スリットおよび前記開口を介して取外し可能とする、
ことを特徴とするバンド。 - 前記パイプは、矩形筒状に形成され、
前記スリットは、前記パイプの四つの側面のうち隣接する二つの側面の間に形成される、
請求項1に記載のバンド。 - 前記保持溝は、前記パイプの、前記スリットを挟んで一方に位置する外周側面と係合するとともに、前記パイプの、前記スリットを挟んで他方に位置する外周側面との間に、前記パイプから前記連結ピンが取り外されるときの前記パイプの弾性変形を許容する空隙を有する、
請求項1または2に記載のバンド。 - 前記保持溝は、前記調節駒の端部の近傍に形成され、前記パイプの、前記スリットを挟んで前記端部の側に位置する外周側面と係合するとともに、前記パイプの、前記スリットを挟んで前記端部とは反対の側に位置する外周側面との間に前記空隙を有する、
請求項3に記載のバンド。 - 請求項1-4のいずれか一項に記載のバンドを有することを特徴とする時計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022052329A JP2023145058A (ja) | 2022-03-28 | 2022-03-28 | バンドおよび時計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022052329A JP2023145058A (ja) | 2022-03-28 | 2022-03-28 | バンドおよび時計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023145058A true JP2023145058A (ja) | 2023-10-11 |
Family
ID=88253451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022052329A Pending JP2023145058A (ja) | 2022-03-28 | 2022-03-28 | バンドおよび時計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023145058A (ja) |
-
2022
- 2022-03-28 JP JP2022052329A patent/JP2023145058A/ja active Pending
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