JP4169033B2 - 連結具、バンド、および時計 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、隣接する部材を互いに連結する連結具、これを備えたバンドおよび時計に関し、例えば時計のバンドの駒部材を連結する連結具、これを備えたバンドおよび時計に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば時計のバンドなどの複数の駒を互いに連結する方法としては、駒の端部にそれぞれ貫通孔を形成し、これらの貫通孔に共通の連結ピンを挿通して連結するものがある( 例えば特開平10−80307号公報、第7−8頁、第2図)。この連結ピンは、断面甲丸状の金属線を二つ折りにし、さらに金属線の一部を折曲して外側に突出する突出部を形成したものである。駒の貫通孔には、貫通孔の内周よりも大きい段穴部が形成されており、連結ピンを貫通孔に挿通すると、突出部が段穴部に係合される。したがって、連結ピンを貫通穴内に確実に固定できる。
【0003】
しかしながら、連結ピンを貫通孔に挿通する際には、突出部が段穴部に到達するまでは、小径の貫通孔内周に押圧されるため、突起部が塑性変形してしまう場合がある。このような場合では、バンドの長さ調整を行うために繰り返し連結ピンを貫通孔に抜き差しすると、突出部の寸法が塑性変形によって変化してしまい、連結ピンの貫通孔内周に対する固定力が低下してしまうという問題がある。このような連結ピンを使用すると、固定力が低下しているため、使用中に連結ピンが抜け落ちてしまう可能性がある。
【特許文献1】
特開平10−80307号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、繰り返し使用した場合でも安定した固定力を得られる連結具、これを備えたバンドおよび時計を提供することにある。
【課題を解決する手段】
【0005】
本発明の連結具は、隣接する駒部材にそれぞれ形成された貫通孔に挿通されることで駒部材を互いに連結する連結具であって、線状部材で構成されるとともに、互いに所定距離を有して対向して配置され、少なくとも一方の端部同士が連結される一対の線状部を備え、一対の線状部の少なくとも一方には、他方の線状部から離れる方向に突出する突出部が形成され、突出部基端側が他方の線状部に接触する前に、一対の線状部が突出部を挟んで両側で互いに連結されるように構成されていることを特徴とする。
【0006】
この発明によれば、一対の線状部が互いに所定距離を有して対向配置されているので、線状部が互いに近接する方向に移動可能となり、連結ピンを貫通孔に挿通すると、連結具が径方向内側に撓みながら、突出部が貫通孔内周に係合する。よって、連結具を貫通孔に挿通する際の突出部先端にかかる応力が小さくなるので、連結具を繰り返し使用した場合でも線状部や突出部の塑性変形による寸法変化が最小限に抑制され、繰り返しの使用においても連結具の固定力が安定する。これにより、連結具の貫通孔からの抜け落ちが防止され、また連結具の耐久性が向上する。また、一対の線状部が互いに近接する方向に移動可能なので、貫通孔に対する突出部先端の押圧力が低減し、連結具の挿通に要する力が低減するので、連結具の操作性が向上する。
【0007】
また、突出部基端側が他方の線状部に接触する前に、一対の線状部が突出部を挟んで両側で互いに連結されるので、連結具はこれらの二箇所を支点として変形する。したがって、連結具が変形する際には、一つの支点にかかる荷重が低減し、連結具が安定して変形するとともに、繰り返しの変形にも良好に耐えうる連結具となり、耐久性が向上する。また、例えば線状部の長さ寸法が大きく線状部が撓みやすい形状の場合でも、連結具が二箇所を支点として変形することにより線状部の曲げ剛性が向上し、線状部を撓ませて貫通孔に挿通するのに必要な力、逆に言えば連結具を貫通孔から外すのに必要な力、つまり連結具の貫通孔に対する必要な固定力が確保される。
【0008】
なお、一対の線状部が連結されるとは、一対の線状部が一体的に形成されることにより互いに連結されている場合や、一対の線状部が互いに当接されることにより連結されている場合などを含む。
【0009】
本発明では、一対の線状部は、線状部材が折曲される折曲部の両側の線状部材で構成され、一対の線状部の先端は互いに当接される接触部とされることが望ましい。
【0010】
この発明によれば、連結具は、線状部材を折曲して構成されているので、線状部材を曲げ加工することで連結具が形成される。したがって、連結具の製造が容易となる。また、一対の線状部の基端側が折曲部で連結され、先端には接触部が形成されることにより連結されているので、線状部材の曲げ加工のみで突出部両側が連結されるから、これによっても連結具の製造が簡略化する。
【0011】
本発明では、一対の線状部は、線状部材が折曲される折曲部の両側の線状部材で構成され、突出部の基端における線状部間の距離は、一対の線状部の先端間の距離より大きく設定されていることが望ましい。
【0012】
この発明によれば、突出部の基端における線状部間の距離は、一対の線状部の先端間の距離より大きく設定されているので、一対の線状部を互いに近接させると、突出部の基端が他の線状部に接触する前に線状部の先端同士が接触する。したがって、連結具が突出部の両側二箇所を支点に変形するので、連結具の押し込み力や引き抜き力が安定する。
【0013】
本発明では、突出部の両側の少なくともいずれか一方には、突出部の基端からそれぞれ所定距離を有して一対の線状部が互いに接触する接触部が形成されることが望ましい。
【0014】
この発明によれば、突出部両側の少なくともいずれか一方に所定距離を有する接触部が形成されているので、連結具を貫通孔に挿通する際には、これらの接触部を支点として連通具が変形する。したがって、突出部の基端から接触部までの所定距離を調整することによって連結具の曲げ剛性を調整できるので、連結具の引き抜き力や押し込み力を調整でき、駒部材の長さに関わらず、所望の固定力が得られ、汎用性が向上する。
【0015】
本発明では、突出部の厚み寸法は、線状部の厚み寸法より小さく構成されていることが望ましい。
【0016】
この発明によれば、突出部の厚み寸法が線状部の厚み寸法より小さく構成されているので、突出部が撓みやすくなる。したがって連結具が貫通孔に挿通された際には突出部がより変形して良好に貫通孔に係合する。よって連通具の挿通に要する力が低減され、連通具の操作性が良好となる。
【0017】
なお、突出部および線状部の厚み寸法とは、対向する線状部が近接離間する方向の寸法、または突出部の突出方向の寸法をいい、あるいは突出部が変形する方向に関する寸法をいう。
【0018】
本発明では、突出部は、略円弧状に形成されていることが望ましい。
【0019】
この発明によれば、突出部が略円弧状に形成されているので、突出部が貫通孔内周に係合する際には、円弧状部分で案内されながら連結具が変形する。したがって、連結具が貫通孔に挿通しやすくなる。
【0020】
本発明のバンドは、複数の駒部材と、これらの駒部材に形成された貫通孔に挿通される前述の連結具とを備え、貫通孔には、突出部が係合される凹部が形成されていることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、バンドが前述の連結具によって連結されているので、前述のような効果を奏し、繰り返しの使用によっても、固定力が安定する。したがって、バンドの耐久性が向上する。また、突出部が凹部に係合されるので、連結具が貫通孔内で安定して保持され、貫通孔から抜けにくくなる。
【0022】
本発明では、凹部を含んだ貫通孔の断面方向の寸法は、突出部を含んだ連結具の断面方向の寸法以上に形成されていることが望ましい。
【0023】
この発明によれば、凹部を含んだ貫通孔の断面方向の寸法が、突出部を含んだ連結具の断面方向の寸法以上に形成されているので、連結具を凹部に係合させると、突出部が凹部内周に押圧されることがない。したがって、連結具が貫通孔内周に配置されている状態では、連結具は変形せず、元の形状を保持する。これにより、連結具の長期間の使用によるクリープ変形が防止され、連結具の耐久性が向上する。
【0024】
本発明の時計は、前述のバンドが時計ケースに取り付けられていることを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、時計ケースに取り付けられたバンドが前述の連結具を備えているので、前述のような効果を奏し、繰り返しの使用によっても固定力が安定する。例えば本発明の時計が腕時計である場合では、使用中に駒部材が動いても連結具の抜けが防止されるので、特に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、後述する第二実施形態以降で、以下に説明する第一実施形態での構成部品と同じ部品および同様な機能を有する部品には同一符号を付し、説明を簡単にあるいは省略する。
〔第一実施形態〕
【0027】
図1 には、第一実施形態にかかる時計100が示されている。また、図2には、時計100のバンド1の斜視図が示されている。これらの図1および図2において、バンド1は、時計100の時計本体100Aに取り付けられており、複数の駒(駒部材)2が互いに連結されて帯状に構成されている。時計本体100Aは、時刻を表示する時計表示部や、この時刻表示部を駆動する駆動機構、駆動機構に駆動エネルギを供給するぜんまいや電池などの電源などが、ステンレス鋼やチタン合金等で形成された金属ケース内に内蔵されて構成されている。なお、本実施形態では、時計1は、時刻をアナログ表示する腕時計となっているが、これに限らず時刻をデジタル表示する腕時計であってもよい。
【0028】
駒2は、略矩形板状に形成され、長辺の略中央には凸部21が形成されている。また凸部21とは反対側の長辺略中央には、凹部22が形成されている。凸部21の先端側および凹部22両側の突出部分には、長辺方向に貫通する貫通孔23がそれぞれ形成されている。凸部21の貫通孔23と凹部22の貫通孔23とは、隣接する凹部22に凸部21が係合した時に一直線上に配置されるようになっている。凸部21に形成された貫通孔23端部には、他の部分よりも径寸法の大きい大径部(凹部)231が所定長さにわたって形成されている。
【0029】
これらの駒2は、凸部21が隣接する駒2の凹部22に係合した状態で、両者の貫通孔23に共通の連結ピン(連結具)3が挿通されることにより、互いに連結されている。図3には、連結ピン3の側面図が示されている。この図3において、連結ピン3は、半径r1の断面略半円形(甲丸状)の金属製の線状部材で構成されており、長さ方向略中央において断面直線部分が内側に互いに対向するように折曲される折曲部31と、この折曲部31の両側に配置される略直線状の線状部32とを備えた略U字形に形成されている。折曲部31は、所定の曲率半径R1を有して略半円形に折曲されており、これにより一対の線状部32の基端側(折曲部31に近い側)は、互いにほぼ平行に配置されている。つまり、一対の線状部32の基端側は、互いに所定距離L1を有して配置されている。
【0030】
線状部32の先端側には、連結ピン3が駒2の貫通孔23内周に挿通された状態で、大径部231に対応する位置に、大径部231に係合する突出部34が形成されている。突出部34は、一対の線状部32の途中の一部を曲げ加工するなどしてそれぞれ形成されており、対向する線状部32から互いに離れる方向に曲率半径R2の略円弧状に突出している。
【0031】
線状部32の先端は、互いに接触する接触部35となっている。この接触部35は、突出部34の端部(基端)より先端側の線状部32が互いに近接するように傾斜することで形成されている。これにより、一対の線状部32は、突出部34を挟んで一方が折曲部31で連結され、他方が接触部35で接触することにより両側で互いに連結しており、これら線状部32の間には、空間部33が形成される。この空間部33により、連結ピン3は、一対の線状部32が互いに近接する方向に変形可能となっている。
【0032】
ここで、連結ピン3は、貫通孔23に装着された状態で各部が変形しないように、その寸法や形状、材料などが設定されている。具体的には、貫通孔23の断面方向の寸法、つまり径寸法D1(図5参照)は、連結ピン3が変形しない状態での線状部32の外側同士の距離L2以上に設定されている。また、大径部231の断面方向の寸法、つまり径寸法D2(図5参照)は、連結ピン3が変形しない状態で、突出部34が突出する方向に関する距離L3以上に設定されている。
【0033】
また、突出部34は、線状部32の長さL4の半分よりも先端側に形成されている。このように、突出部34が線状部32の先端側に形成されることにより、折曲部31から突出部34までの線状部32の長さが長くなり、連結ピン3が貫通孔23に挿通される際に線状部32が撓みやすくなる。
【0034】
図4には、連結ピン3が貫通孔23に挿通される状態の図が示されている。この図4において、対向する突出部34の端部が互いに接触している状態で、突出部34の突出方向に関する距離L5は、連結ピン3に必要な押し込み力の設定値などを勘案して適宜設定され、例えば、貫通孔23の径寸法D1より100分の2mm大きい寸法以下に設定されている。
【0035】
図5は、連結ピン3を貫通孔23の途中まで挿通した状態を示した図である。また、図6は連結ピン3が貫通孔23に挿通された状態の図である。
【0036】
図5において、駒2の凸部21を隣接する凹部22に配置してそれぞれの貫通孔23を一直線上に配置し、連結ピン3を折曲部31側から貫通孔23に挿通すると、貫通孔23端部に突出部34が当接される。突出部34は略円弧状に形成されているので、連結ピン3を貫通孔23に挿通するにしたがって、円弧状部分に案内されて線状部32が折曲部31および接触部35の二点を支点に撓みながら互いに近接し、突出部34の端部が互いに接触するまで変形する。その後、突出部34は、距離L5が貫通孔23の径寸法D1よりも大きく設定されている場合には、突出部34の円弧状部分自体もわずかに変形しながら、図5に示されるように貫通孔23内周に係合される。突出部34は、貫通孔23の径方向外側に対して適切な付勢力を保持しながら軸方向に摺動して挿通される。
【0037】
連結ピン3の突出部34が大径部231に対応する位置まで挿通されると、突出部34は、突出部34自身や線状部32の弾性力によって互いに離間する方向(貫通孔23の径方向外側)に付勢されているので、この付勢力により、図6に示されるように突出部34が外側に突出し、大径部231に係合する。この状態では、突出部34同士の距離L3は、大径部231の径寸法D2以下で、かつ線状部32同士の距離L2は、貫通孔23の径寸法D1以下に設定されているので、連結ピン3は貫通孔23内部で変形せず、フリーの状態で貫通孔23内に配置されている。
【0038】
このように隣接する任意の数の駒2を連結ピン3によって連結すれば、バンド1の長さを調整できる。
【0039】
連結ピン3を貫通孔23から外す場合には、ピンなどの適宜な工具で折曲部31を押すなどすれば、突出部34および大径部231の係合が外れる。
【0040】
このような連結ピン3によれば、次のような効果が得られる。
【0041】
(1)一対の線状部32が互いに所定距離L1を有して形成され、これらの間に空間部33が形成されているので、線状部32が互いに近接するスペースを確保できるから、連結ピン3が簡単に撓んで変形できる。したがって、連結ピン3を貫通孔23に挿通するのに必要な力を低減できる。連結ピン3の挿通に必要な力を低減できるので、連結ピン3を容易に抜き差しでき、連結ピン3の操作性を向上させることができる。
【0042】
また、連結ピン3を貫通孔23に挿通する際に線状部32が撓むので、突出部34先端にかかる応力を低減できる。したがって、突出部34先端の塑性変形を最小限に抑制できるので、連結ピン3の繰り返しの抜き差しによっても安定した抜き差し力を得ることができる。
【0043】
(2)一対の線状部32の先端が互いに接触する接触部35となっているので、連結ピン3を貫通孔23に挿通すると、連結ピン3は折曲部31および接触部35の二箇所を支点に変形する。したがって、一つの支点における応力が低減されるので、連結ピン3が安定して変形するとともに、連結ピン3の抜き差しによる繰り返しの変形にも良好に耐えることができ、安定した固定力が得られ、連結ピン3の耐久性を向上させることができる。また、例えば線状部32の長さ寸法L4が大きく、線状部32が撓みやすい形状の場合でも、連結ピン32が二箇所を支点として変形することにより、線状部32の曲げ剛性を向上させることができる。したがって、連結ピン3に必要な固定力を容易に確保することができる。
【0044】
(3)突出部34同士の距離L3が大径部231の径寸法D2以下に設定されているので、突出部34が大径部231に係合した状態では、連結ピン3は貫通孔23内周および大径部231内周から押圧されない。つまり、突出部34を含んだ連結ピン3の断面方向の寸法が、大径部231を含んだ貫通孔23の断面方向の寸法以下に設定されている。したがって、連結ピン3は貫通孔23に挿通された状態で変形せず、かつ外力による応力が発生しない状態なので、クリープ変形を防止でき、長期間の使用にわたっても良好な固定力を維持できる。またこれにより、連結ピン3の耐久性を向上させることができる。
【0045】
また、貫通孔23に大径部231が形成され、この大径部231に突出部34が係合しているので、バンド1の使用中に連結ピン3が貫通孔23内で軸方向にずれた場合でも、突出部34が大径部231に係合する方向に移動して安定するので、連結ピン3の抜け落ちがより確実に防止できる。
【0046】
(4)突出部34の基端同士が接触した状態において、突出部34同士の距離L5が、貫通孔23の径寸法D1より100分の2mm大きい寸法以下に設定されているので、突出部34先端に過剰な応力がかかることなく貫通孔23に挿通することができる。これと同時に、貫通孔23に対して適切な付勢力を得ることができるので、連結ピン3を貫通孔23内に良好かつ確実に固定でき、バンド1の使用中の連結ピン3の抜け落ちを確実に防止できる。
【0047】
(5)突出部34が略円弧状に形成されているので、突出部34が貫通孔23内周に対してある程度の角度を有し、連結ピン3を貫通孔23に挿通すると略円弧状部分によって突出部34が容易に貫通孔23内周に案内される。したがって、連結ピン3を貫通孔23に挿通する際に必要な力を低減でき、連結ピン3の操作性をより一層向上させることができる。また、連結ピン3を貫通孔23から抜く際にも、略円弧状の突出部34が大径部231に対して角度を有するので、この突出部34に案内されて線状部32が近接する方向に撓み、連結ピン3を容易に抜くことができる。
【0048】
(6)連結ピン3の各部分、つまり折曲部31、線状部32、および突出部34が、一本の線状部材から曲げ加工などにより形成されているので、連結ピン3を簡単に製造できる。
〔第二実施形態〕
【0049】
次に、本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態は、第一実施形態の接触部35の形状が異なるものである。
【0050】
図7には、第二実施形態にかかる駒2および連結ピン3の側面図が示されている。この図7において、連結ピン3の先端側は、第一実施形態と同様に線状部32の先端が互いに接触する接触部35となっている。線状部32において、突出部34の基端から接触部35までは、第一実施形態とは異なり互いにほぼ平行に配置されている。接触部35は、線状部32の先端側が互いに近接する方向に傾斜し、そのさらに先端が所定長さ平行に配置されることにより、先端が所定の面積で接触している。これにより、一対の線状部32は突出部34を挟んで両側で互いに連結している。
【0051】
このような第二実施形態によれば、第一実施形態の(1)〜(6)の効果と同様の効果が得られる。
〔第三実施形態〕
【0052】
次に、本発明の第三実施形態について説明する。第三実施形態は、第一実施形態の接触部35が突出部34両側に形成されたものである。
【0053】
図8には、第三実施形態にかかる連結ピン3および駒2の側面図が示されている。この図8に示されるように、連結ピン3は、第二実施形態と同様に、一対の線状部32の先端が互いに接触して接触部35を形成している。また、突出部34と折曲部31との間には、複数箇所(本実施形態では三箇所)の接触部36(36A,36B,36C)が形成されている。これらの接触部36A,36B,36Cは、突出部34の基端と折曲部31との間で略等間隔に配置されている。接触部35と、接触部36Aとの間の一対の線状部32間には、空間33が形成される。ここで、突出部34の一方の基端から接触部36Aまでの距離L6と、突出部34の他方の基端から接触部35までの距離L7とは、ほぼ同距離に設定されている。なお、接触部36の形成個数や接触部36の間隔などは、連結ピン3の長さ寸法や、必要な抜き差し力などを勘案して適宜設定できる。
【0054】
このような構造の連結ピン3を貫通孔23に挿通すると、連結ピン3は、接触部35および接触部36Aの二箇所を支点に撓み、突出部34が貫通孔23内周に係合する。
【0055】
このような第三実施形態によれば、第一実施形態の(1)、(3)、(4)、(5)、および(6)の効果と同様の効果が得られる他、次のような効果が得られる。
【0056】
(7)突出部34の基端と折曲部31との間に接触部36Aを形成したので、連結ピン3が接触部35および接触部36Aの二箇所を支点に撓むことができる。したがって、第一実施形態の(2)の効果と同様に、一つの支点における応力が低減されるので、連結ピン3が安定して変形するとともに、連結ピン3の抜き差しによる繰り返しの変形にも良好に耐えることができ、連結ピン3の耐久性を向上させることができる。また、連結ピン32が二箇所を支点として変形することにより、線状部32の曲げ剛性を向上させることができる。したがって、連結ピン3に必要な固定力を容易に確保することができる。さらに、接触部36Aが突出部34と折曲部31との間に形成されているので、例えば連結ピン3の全長L4が長い場合でも、突出部34の基端と接触部36Aまでの距離L6を適宜設定することにより、連結ピン3の抜き差し力を調節できる。したがって、駒2の形状、寸法にかかわらず、必要な固定力を確実に得ることができる。
【0057】
(8)接触部36B,36Cが設けられているので、一対の線状部32が互いに複数箇所で接触し、貫通孔23への抜き差しや携帯時に作用するねじれや曲げによる変形の発生を良好に防止できる。これにより連結ピン3の長期耐久性を向上させることができる。
〔第四実施形態〕
【0058】
次に、本発明の第四実施形態について説明する。
【0059】
図9には、第四実施形態にかかる連結ピン3および駒2の側面図が示されている。この図9において、突出部34の厚み寸法T2は、線状部32の厚み寸法T1(第一実施形態の半径r1に等しい)より小さく、薄肉に形成されている。ここで、突出部34の厚み寸法とは、突出部34において他方の線状部32と近接離間する方向(図9の上下方向)の寸法を意味する。
【0060】
このような第四実施形態によれば、第一実施形態の(1)〜(6)の効果と同様の効果が得られる他、次のような効果が得られる。
【0061】
(9)突出部34が線状部32よりも薄肉に形成されているので、より変形しやすくなり、したがって、連結ピン3を貫通孔23により簡単に挿通できる。
【0062】
また逆に突出部34の肉厚を調整することにより、連結ピン3の弾性力を簡単に調整できる。
【0063】
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0064】
連結具の断面形状は、半円形に限らず、円形、矩形など任意の形状を採用できる。また、貫通孔の断面形状も、円形に限らず、連結具の断面形状に応じて適宜設定できる。
【0065】
連結具は、線状部材が折曲されて略U字形に形成されていたが、これに限らず例えば連結具が連続した環状に形成されていてもよい。この場合には、例えば二箇所の折曲部と、これらの折曲部間を連結する線状部を形成すれば、連結具は二つの折曲部を支点として変形することとなる。あるいは連結具は、線状部材の折曲によって略コ字形に形成されていてもよい。要するに、連結具は、互いに所定距離を有してほぼ平行に配置される一対の線状部の少なくとも一方が連結されているものであればよい。
【0066】
貫通孔の凹部は、貫通孔内周の全周に形成されているものに限らず、例えば貫通孔内周の一部に形成されていてもよい。この場合には、連結具の突出部の位置を凹部に合わせながら挿通すればよい。
【0067】
突出部は、一対の線状部にそれぞれ設けられていたが、これに限らず例えばどちらか一方の線状部に形成されていてもよい。また、突出部の形成位置は、線状部の先端側に限らず貫通孔の凹部の位置や線状部の弾性域の範囲などに応じて任意に設定できる。突出部が一対の線状部両方に形成されている場合には、前述の各実施形態のように一対の突出部が線状部の長さ方向の同じ位置に両方とも配置されていてもよく、またはそれぞれ線状部の長さ方向の別の位置に配置されていてもよい。さらに、突出部の形状は、略円弧状に限らず、軸方向に直行する方向外側に向かって突出する略三角形状や、矩形状など、任意の形状を採用できる。
【0068】
各実施形態では、線状部の先端側が接触することで接触部35が形成されていたが、これに限らず、例えば図10に示されるように、線状部32先端の間に所定距離L8を有していてもよい。図10において、突出部34端部より先端側の線状部32は、第一実施形態と同様に互いに近接する方向に傾斜しているが、その先端は所定距離L8を有して配置されている。ここで、所定距離L1は、所定距離L8よりも大きく設定されている。この場合には、突出部34が貫通孔23に押圧されて線状部32が撓むと、突出部34の基端同士が接触する前に線状部32先端が接触し、その後は第一実施形態と同様に折曲部31および先端の接触部分の二箇所を支点として変形する。このような構成によれば、所定距離L8を調整することにより、線状部32の弾性力の発生タイミングを調整することができ、突出部34にかかる付勢力をより柔軟に調整できる。要するに、線状部の形状は、突出部の基端が他方の線状部に接触する前に、連結具が突出部の両側二箇所で接触する形状となっていればよい。
【0069】
また、図11に示されるように、第二実施形態の連結ピン3の先端を所定距離L8有して配置してもよい。この場合でも、前述の場合と同様に、所定距離L8を調整することにより線状部32の弾性力の発生タイミングを調整することができる。
【0070】
第三実施形態では、突出部34の基端から接触部36Aまでの距離L6と、突出部34の基端から接触部35までの距離L7は、ほぼ同じに設定されていたが、これに限らず例えば図12に示されるように、距離L6が距離L7より短くなるように設定されていてもよい。この場合には、突出部34の基端から接触部35までの線状部32の方が、突出部34の基端から接触部36Aまでの線状部32よりもより撓みやすくなるため、貫通孔23に挿通する際の連結ピン3の押し込み力を、貫通孔23から連結ピン3を抜くときの引き抜き力より小さくできる。したがって、連結ピン3を、押し込みやすく抜け落ちにくいものとすることができる。このように、距離L6および距離L7を適宜設定することにより、連結ピン3の抜き差し力および固定力を任意に調整できる。
【0071】
なお、距離L6は、距離L7より長くなるように設定されていてもよい。
【0072】
接触部は、線状部の先端、および突出部の基端と折曲部との間に形成されるものに限らず、例えば図13に示されるように、突出部34の基端と線状部32先端の接触部35との間にさらに接触部36Dを形成してもよい。この場合にも、突出部34の基端から接触部36Dまでの距離L7を適宜設定することにより、所望の抜き差し力(固定力)を確保できる。
【0073】
突出部は、線状部の先端に近い側に形成されているものに限らず、例えば図14に示されるように、突出部34が折曲部31に近接した位置に形成されていてもよい。この場合には、線状部32先端側の長さ寸法を調整することにより、連結ピン3全体の長さを簡単に調整できる。これにより、共通の連結ピン3で様々な長さのものを製造できるので、部品の共通化を促進でき、連結ピン3の製造コストを低減できる。
【0074】
また、この場合において、突出部34の基端と線状部32の先端の接触部35との間に、複数箇所(図14では三箇所)の接触部36(36A,36B,36C)を形成してもよい。この場合には、突出部34の基端から接触部36Aまでの距離L6と、突出部34の基端から折曲部31までの距離L9とを適宜設定することにより、連結ピン3の抜き差し力を適切に調整できる。
【0075】
駒部材の形状は、凸部や凹部が設けられているものに限らず、機能やデザインを考慮して任意に設定できる。
【0076】
本発明の連結具は、時計のバンドに限らず、例えばブレスレットやネックレスなど、複数の駒部材を連結する必要がある任意のバンド、部品、製品などに適用できる。これらの場合においても、連結具は塑性変形を最小限に抑制しつつ貫通孔に挿通されるので、長さ調整や駒部材の交換のために連結具を繰り返し抜き差ししても、長期にわたって安定した固定力を得ることができる。
【0077】
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
【0078】
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【実施例】
【0079】
本発明の効果を確認するために以下の実験を行った。
【実施例1】
【0080】
第三実施形態(図8)の連結ピン3を用いて実験を行った。
【0081】
連結ピン3の突出部34の基端から接触部36Aまでの距離L6は、2.0mm、突出部34の基端から接触部35までの距離L7は、2.0mmである。また、一対の線状部32間の距離L1は、0.1mmであり、連結ピン3の全長L4は、14mmである。さらに、突出部34同士の距離L3と、貫通孔23内周の径寸法D1との差は、0.1mmに設定されている。
【0082】
このような連結ピン3を貫通孔23に繰り返し(7回)抜き差しし、その抜き力を測定した。
【実施例2】
【0083】
図13に示される連結ピン3を用いて実験を行った。
【0084】
連結ピン3の突出部34の基端から接触部36Aまでの距離L6は、1.0mm、突出部34の基端から接触部36Dまでの距離L7は、1.0mmである。また、突出部34同士の距離L3と、貫通孔2 内周の径寸法D1との差は、008mmに設定されている。その他の条件は実施例1と同じである。
【実施例3】
【0085】
図12の連結ピン3を用いて実験を行った。
【0086】
連結ピン3の突出部34の基端から接触部36Aまでの距離L6は、1.0mm、突出部34の基端から接触部35までの距離L7は、2.0mmである。その他の条件は実施例1と同じである。
(比較例1)
【0087】
図15に示す従来の構造の連結ピン3を用いて実験を行った。
【0088】
図15において、連結ピン3は、一対の線状部32が互いにほぼ全長にわたって接触しており、間に空間が形成されていない。突出部34間の距離L 3と、貫通孔23内周の径寸法D1との差は、0.1mmに設定されている。その他の条件は実施例1と同じである。
[実施例1〜3および比較例1の結果]
【0089】
結果を図16に示す。この図16に示されるように、比較例1では、連結ピン3の抜き差しの繰り返し回数の増加に伴って、抜き力が低下していることが分かる。一方、実施例1〜3では、繰り返し抜き差しを行っても、抜き力の低下が少なく、抜き力が安定していることが分かる。
【実施例4】
【0090】
図8に示す連結ピン3を用いて実験を行った。突出部34間の距離L3と、貫通孔23内周の径寸法D1との差は、0.21mmに設定されている。その他の条件は実施例1と同じである。
【実施例5】
【0091】
図8に示す連結ピン3を用いて実験を行った。
【0092】
突出部34間の距離L3と、貫通孔23内周の径寸法D1との差は、0.15mmに設定されている。その他の条件は実施例1と同じである。
(比較例2)
【0093】
図15に示す連結ピン3を用いて実験を行った。
【0094】
突出部34間の距離L3と、貫通孔23内周の径寸法D1との差は、005mmに設定されている。その他の条件は実施例1と同じである。
[実施例1,4,5および比較例1,2の結果]
【0095】
結果を図17に示す。この図17に示されるように、比較例1,2では連結ピン3の抜き差しの繰り返し回数の増加に伴って、抜き力が低下していることが分かる。一方、実施例1,4,5では、連結ピン3を繰り返し抜き差ししても、安定した抜き力を得られることが分かる。
【0096】
また、実施例4,5のように、突出部34間の距離L3と、貫通孔23内周の径寸法D1との差を比較例1より大きくしても、抜き力が過剰に高くならず、比較例2の抜き力よりも小さくなっていることが分かる。これにより、突出部34同士の距離L3を大きく設定しても抜き力を適切に設定できるので、突出部34間の距離L3や、貫通孔23内周の径寸法D1の製造過程における寸法誤差による抜き力のばらつきの影響を受けにくく、安定した抜き力の連結ピン3 を製造できる。また、寸法誤差による抜き力のばらつきの影響を受けにくいので、製造工程において厳密な寸法管理が要求されず、製造工程を簡略化できる。
【実施例6】
【0097】
図13に示す連結ピン3を用いて実験を行った。
【0098】
突出部34同士の距離L3と、貫通孔23内周の径寸法D1との差は、0.19mmに設定されている。その他の条件は実施例2と同じである。
【実施例7】
【0099】
図13に示す連結ピン3を用いて実験を行った。
【0100】
突出部34同士の距離L3と、貫通孔23内周の径寸法D1との差は、0.13mmに設定されている。その他の条件は実施例2と同じである。
[実施例2,6,7および比較例1,2の結果]
【0101】
結果を図18に示す。この図18に示されるように、比較例1では連結ピン3の抜き差しの繰り返し回数の増加に伴って、抜き力が低下していることが分かる。一方、実施例2,6,7では、連結ピン3を繰り返し抜き差ししても、安定した抜き力を得られることが分かる。
【0102】
また、実施例2,6,7のように、突出部34同士の距離L3と、貫通孔23内周の径寸法D1との差を比較例1,2より大きくしても、抜き力が過剰に高くならない。これにより、突出部34同士の距離L3を大きく設定しても抜き力を適切に設定できるので、突出部34間の距離L3や、貫通孔23内周の径寸法D1の製造過程における寸法誤差による抜き力のばらつきの影響を受けにくく、安定した抜き力の連結ピン3を製造できる。また、寸法誤差による抜き力のばらつきの影響を受けにくいので、製造工程において厳密な寸法管理が要求されず、製造工程を簡略化できる。
【実施例8】
【0103】
図12に示す連結ピン3を用いて実験を行った。
【0104】
突出部34同士の距離L3と、貫通孔23内周の径寸法D1との差は、0.21mmに設定されている。その他の条件は実施例3と同じである。
【実施例9】
【0105】
図12に示す連結ピン3を用いて実験を行った。
【0106】
突出部34同士の距離L3と、貫通孔23内周の径寸法D1との差は、0.15mmに設定されている。その他の条件は実施例2と同じである。
【0107】
[実施例3,8,9および比較例1,2の結果]
結果を図19に示す。この図19に示されるように、比較例1では連結ピン3の繰り返しの抜き差しによって引き抜き力が低下しているが、実施例3,8,9では引き抜き力の低下が少ないことが分かる。また、比較例2の連結ピン3よりも突出部34間の距離L3と貫通孔23内周の径寸法D1との差を大きくした実施例3,8,9であっても、比較例2の抜き力と同等あるいはそれより小さい抜き力が得られることが分かる。これにより、突出部34間の距離L3と貫通孔23内周の径寸法D1との差を大きくしても抜き力が過剰とならず、良好な操作性が得られることが分かる。
【0108】
以上より、連結具を繰り返し使用した場合でも安定した抜き力、固定力が得られるという本発明の効果を確認することができた。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明の連結具は、時計のバンドの駒部材を連結するための連結具に利用できる他、ブレスレット、ネックレスなどの装身具の部材を連結するための連結具としても利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0110】
【図1】本発明の第一実施形態にかかる時計を示す図である。
【図2】時計のバンドを示す斜視図である。
【図3】バンドの連結具を示す側面図である。
【図4】連結具を変形させた場合の図である。
【図5】連結具を貫通孔に挿通する途中の様子を示す図である。
【図6】連結具を貫通孔に挿通した状態を示す図である。
【図7】第二実施形態にかかる駒部材および連結具を示す図である。
【図8】第三実施形態にかかる駒部材および連結具を示す図である。
【図9】第四実施形態にかかる駒部材および連結具を示す図である。
【図10】第一実施形態の連結具の変形例を示す図である。
【図11】第二実施形態の連結具の変形例を示す図である。
【図12】第三実施形態の連結具の変形例を示す図である。
【図13】第三実施形態の連結具の別の変形例を示す図である。
【図14】第三実施形態の連結具のさらに別の変形例を示す図である。
【図15】比較例の連結具を示す図である。
【図16】実施例1,2,3および比較例1の実験結果を示す図である。
【図17】実施例1,4,5および比較例1,2の実験結果を示す図である。
【図18】実施例2,6,7および比較例1,2の実験結果を示す図である。
【図19】実施例3,8,9および比較例1,2の実験結果を示す図である。
Claims (6)
- 隣接する駒部材にそれぞれ形成された貫通孔に挿通されることで前記駒部材を互いに連結する連結具であって、
線状部材で構成され、かつ、互いに所定距離を有して対向して配置されて空間部をなすとともに、一方の端部同士が連結され、かつ他方の端部同士が当接する一対の線状部を備え、前記一対の線状部の少なくとも一方には、他方の前記線状部から離れる方向に突出する突出部が形成され、
前記突出部の基端の少なくともいずれか一方には、前記突出部の基端からそれぞれ所定距離を有して前記一対の線状部が互いに接触する接触部が形成されるとともに、前記空間部を介して前記接触部に隣り合う別の接触部があることを特徴とする連結具。 - 請求項1に記載の連結具において、前記突出部の厚み寸法は、前記線状部の厚み寸法より小さく構成されていることを特徴とする連結具。
- 請求項1から請求項2のいずれかに記載の連結具において、前記突出部は、略円弧状に形成されていることを特徴とする連結具。
- 複数の駒部材と、これらの駒部材に形成された貫通孔に挿通される請求項1から請求項3のいずれかに記載の連結具とを備え、前記貫通孔には、前記突出部が係合される凹部が形成されていることを特徴とするバンド。
- 請求項4に記載のバンドにおいて、前記凹部を含んだ前記貫通孔の断面方向の寸法は、前記突出部を含んだ前記連結具の断面方向の寸法以上に形成されていることを特徴とするバンド。
- 請求項4または請求項5に記載のバンドが時計ケースに取り付けられていることを特徴とする時計。
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