JP7231896B2 - 装身具用連結具 - Google Patents
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そこで、本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、雄部材を構成する部品点数を減らすことで、雄部材の構造を簡素化してその組立工程を低減することを目的とする。
本発明の連結具及びこれを用いた装身具の実施形態-1を説明する。本実施形態-1の連結具及びこれを用いた装身具は、弾性部材がボディ部材の先端部側から組み込まれて構成される雄部材の形態である。
図1に示す雌部材150は、一端が開口で他端が閉口であって両端の間が略筒状の形状であり、雄部材100が挿入される方向(長手方向)に細長い形状を有している。開口の先端側には雄部材100が挿入又は抜去される差込口153が設けられている。この差込口153の裏側(雌部材150の後端側)に被係合部151が形成されている。この被係合部151は、後述する弾性部材110の係合部112と係合する状態になる部位である。
図2は連結具100の分解斜視図であり、図3は連結具100の組立斜視図である。図1の説明でも記載した通り、雄部材100は、弾性部材110とボディ部材120と取付部材130とを備えて、雌部材150への挿入方向(長手方向)に細長い形状を有している。ボディ部材120の先端部側に、弾性部材110を組み込ませることが出来る空隙121が形成されている。取付部材130は棒状で略円柱形であり、後述する取付孔115や取付孔124の内部に挿通させることの出来る外径を有する。取付部材130の形状・大きさは、図38の取付部材130Aを除いて、他の実施形態においてもほぼ同様である。
ボディ部材120等の断面位置を示す目的で、図3・図10等において、雄部材100の中央線を示している。図1で示す連結具10の雄部材100はAA断面図になっている。
図4は弾性部材110の平面図である。図示しているように、弾性部材110は先端部111を有し、先端部111から後端部118へ向けて複数(例えば二股)の腕部114が延びており、先端部111と対向する2本の腕部114とで略U字形状となる。弾性部材110は、弾性(バネ性)を有する素材から出来ており、薄板(平板)形状であり、厚さ方向の大きさ(つまり、薄板の厚さ)は後述するボディ部材120に形成された空隙121の幅方向の大きさ(つまり、空隙121の短手方向の幅)よりも小さい。また、略U字曲がり角の内側にはスリット端部116が設けられている。
図5はボディ部材120のAA断面図であり、図6はボディ部材120のBB断面図である。
先端部111は先細形状であり、後端部123側に膨らみ部129が設けられている。この膨らみ部129は、ボディ部材120の長手方向に行くにつれて、短手方向に緩やかに膨らんだ後に元に戻る略楕円弧形状になっている。
この膨らみ部129は、弾性部材110の操作部113が可動できる範囲を一定の範囲内(つまり、弾性変形できる範囲内)に収めて、弾性部材110が塑性変形することを防ぐ役割をする。
この固定部126は、空隙121によって分かれたボディ部材120の一方と他方とを空隙121を隔てて結合して固定する役割を持ち、弾性部材110のスリット端部116と当接することも可能である。
以上説明した雄部材100と雌部材150において、弾性部材110の操作部113を押圧させ、係合部112の位置を雄部材100の内部側へ引き下げた(つまり、対向する操作部間の距離を縮めた)状態において、差込口153より雄部材100を雌部材150の内部へ挿入させることが出来る。そして、雄部材100の係合部112が雌部材150の被係合部151を通過した後に、操作部113の押圧を解除すると、弾性部材110の復元力により、操作部113を雄部材100の外側に付勢する弾性力が働く。これにより、係合部112と被係合部151が組み合うことで、雄部材100と雌部材150とが係合された状態になる。なお、操作部113を押圧操作しなくとも、雄部材100を雌部材150の内部方向へ押し込み移動させることで、雄部材100と雌部材150とを同様に係合させることも可能である。
雌部材150の閉口の後端側には接続環152が形成されている。この接続環152にネックレス等の線状装飾体の一端を接続させることが出来る。また、ボディ部材120の後端部123側には、接続孔123が形成されており、この接続孔123にネックレス等の線状装飾体の他端を接続させることが出来る。そして、雄部材100を雌部材150に挿入して雄部材100と雌部材150とを係合させることで、装身具の一端と他端とが連結具を介して結合された状態になる。その後、雄部材100と雌部材150とを係合を解除して雌部材150から雄部材100を抜去することで装身具の両端の結合が解除される。
図9は雄部材100Aの分解斜視図であり、図10は雄部材100Aの組立斜視図である。
図示しているように、ボディ部材120が2分割されており、その間に1つ以上のスペーサー140を挟み込んで組み立てることが出来る。スペーサー140の個数は実用的には1つ~4つの範囲で十分である。
図示しているものは、ボディ部材120A 'がフラット形状であるが、ボディ部材120A 'の外壁に膨らみがあっても良く、ボディ部材120A 'の内壁にへこみがあっても良い。すなわち、ボディ部材120A 'に凸凹があっても良い。
図30は雄部材100Gの分解斜視図であり、図31は雄部材100Gの組立斜視図である。
弾性部材110Eの先端部111が先鋭化されており、雌部材150へ挿入しやすくなっている。
また、ボディ部材120Gの先端部122近傍であって空隙121に対抗する面に突出部172が形成されている。図30で示すボディ部材120Gの先端部122は外側に反れており、弾性部材110Gをボディ部材120Gの内部に組み合わせた後に、ボディ部材120Gの各々の先端部122を内側に押圧して塑性変形させると先端部122が閉じる為、取付部材130の代替の役割をする。この突出部172は取付孔115に入り込める大きさである。
以上説明したように、実施形態-1の連結具及びこれを用いた装身具によれば、ボディ部材120の先端部側から弾性部材110を挿入できる為、ボディ部材120と弾性部材110の組立を容易化させることが出来る。
本発明の連結具及びこれを用いた装身具の実施形態-2を説明する。本実施形態-2の連結具及びこれを用いた装身具は、弾性部材がボディ部材の後端部側から組み込まれて、ボディ部材の先端部側で弾性部材とボディ部材との結合が安定化される雄部材の形態である。
ボディ部材120Bの後端部123側に弾性部材110Bを組み込むことが出来る空隙121が形成されている。ボディ部材120Bの内部に固定部126は形成されている。この固定部126は図20で示すボディ部材120Bの上下部分(つまり一対の対向する部分)を繋げる役割を有する。
以上説明したように、実施形態-2の連結具及びこれを用いた装身具によれば、具設部材160によってボディ部材120と弾性部材110を強固に固定することが出来る。また、ボディ部材120と弾性部材110を固定させることで雄部材100の先端部101が補強される。雄部材100と雌部材150の脱着による摩耗は、主に雄部材100の先端部101近傍で生じるが、その摩耗を抑えることが出来、連結具10の耐久性を高めることが出来る。
本発明の連結具及びこれを用いた装身具の実施形態-3を説明する。本実施形態-3の連結具及びこれを用いた装身具は、弾性部材がボディ部材の後端部側から組み込まれて、弾性部材がボディ部材の先端部側の一部と当接及び/又は嵌合することで弾性部材とボディ部材との結合が安定化される雄部材の形態である。
弾性部材110Cの凹溝部119が、ボディ部材120Cの内壁部127と当接した状態において、ボディ部材120Cの先端部側の一部が凹溝部119に挟み込まれている(つまり、ボディ部材120Cの先端部側の一部と凹溝部119とが嵌合している)。
図26は雄部材100Dの分解斜視図であり、図27は雄部材100Dの組立斜視図である。ボディ部材120Dの先端部122側に内壁部127が形成されている。この内壁部127と弾性部材110Dの先端部111の一部が当接することで、弾性部材110Dがボディ部材120Dに対して回動してしまうことを抑制することが出来る。図示されている内壁部127は略フラットであるが、この形状に制限されない。
弾性部材110Eの先端部111が先鋭化されており、雌部材150へ挿入しやすくなっている。
また、ボディ部材120の先端部122近傍に突出部172が形成されている。図30で示すボディ部材120の先端部122は外側に反れており、弾性部材110をボディ部材120の内部に組み合わせた後に、ボディ部材120の各々の先端部122を内側に押圧すると先端部122が閉じる為、取付部材130の代替の役割をする。この突出部172は取付孔115に入り込める大きさである。
実施形態-2よりも簡素な構造でありながら、弾性部材110の先端部111をボディ部材120に対して強固に固定することが出来る。
図34~図38に記載されている内容は、全実施例において適用することが出来る。図34は雄部材100Iの平面図である。図示しているように、雄部材100Iの先端部101から略中央部にかけて、弾性部材110Iの先端部101から略中央部を結ぶ方向に対して垂直方向(図中のV方向)の大きさは、ボディ部材120Iの垂直方向の大きさよりも大きい。そして、弾性部材110Iをボディ部材120Iより高い剛性を有する素材(例えばステンレス鋼)で製作すれば、ボディ部材120Iが剛性の低い金属(例えば黄銅)であった場合でも、弾性部材110Iが雌部材150に接触することで、ボディ部材120Iと雌部材150が直接的に擦れてボディ部材120Iの表面に傷が生じることを抑制することが出来る。
仮に係合部112’での係合が外れてしまった場合に、係合部112が設けられていることで、雄部材100と雌部材150との係合を保持させることが出来る。換言すれば、係合部112と係合部112’を用いることで2重のロック機構を有することになる。
当然ながら係合部112と係合部112’の間隔を狭くさせることで、より多くの係合部112を形成されることが可能である。
図示している例では、差込口153から接続環152へ向かって雄部材100をガイドするガイド部156が構成されている。ガイド部156の上下において、別部材を設けて装飾性を高めることが出来る。
図示していないが、弾性部材110とボディ部材120を連結させる方法として、取付部材130を取付孔124にボンド等の接着剤で接着させることや、圧力を用いて接合させることも可能である。
接続環152の個数は複数でもよい。例えば、図32に示しているように、雌部材150に接続環152が複数(図は3個の例)あり、ボディ部材120にも同数の接続環(図は3個の例)が設けられていてもよい。これにより複数のネックレスにも対応することが出来るようになる。この接続環の数を増減させることで、様々な多連タイプに対応することが出来る。
100…雄部材
101…先端部
110…弾性部材
111…先端部
112…係合部
113…操作部
114…腕部
115…取付孔
116…スリット端部
117…テーパー部
118…後端部
119…凹溝部
120…ボディ部材
121…空隙
122…先端部
123…後端部
124…取付孔
125…具設孔
126…固定部
127…内壁部
128…接続孔
129…膨らみ部
130…取付部材
140…スペーサー
141…貫通孔
150…雌部材
151…被係合部
152…接続環
153…差込口
154 …接続孔
155…折曲部
156…ガイド部
160…具設部材
164…ネジ溝
171…凸端部
172…突出部
173…折曲部
180…丸環
V…垂直方向
Claims (11)
- 雌部材150と雄部材100からなる連結具において、
前記雄部材100は、
先端部111から後端部118へ向けて延びた2本の腕部114に形成された係合部112と操作部113を
備えた薄板形状である弾性部材110と、
前記弾性部材110を組み込む為の空隙121が形成されたボディ部材120とを具備しており、
前記雌部材150は、前記雄部材100が挿抜される差込口153に前記弾性部材110の前記係合部112と係合する被係合部151が形成されており、
前記雄部材100の先端部101から長手方向にある略中央部にかけて延びる前記雄部材100の中央線において、
前記弾性部材110の薄板の面に沿う方向であって、
前記弾性部材110の先端部111から長手方向にある略中央部を結ぶ方向に対する垂直方向であり、
かつ前記薄板の厚さ方向に対する垂直方向の大きさは、
前記ボディ部材120の前記垂直方向の大きさよりも大きく、
前記ボディ部材120と前記雌部材150が直接的に擦れて前記ボディ部材120の表面に傷が生じることを抑制することが出来る装身具用連結具。
- 前記弾性部材110には複数の腕部114が設けられており、
複数の前記腕部114の少なくとも1つには前記係合部112と前記操作部113が形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の装身具用連結具。 - 前記雄部材100は柱状であり、
前記ボディ部材120の先端部122側および後端部123側の少なくとも一方に
前記空隙121が形成されている
ことを特徴とする請求項1または2に記載の装身具用連結具。 - 前記ボディ部材120の前記後端部123側に、前記先端部122側よりも当該ボディ部材120の短手方向に膨らんだ膨らみ部129が形成されている
ことを特徴とする請求項3に記載の装身具用連結具。 - 前記ボディ部材120の前記空隙121が前記先端部122側に設けられ、当該先端部122が当該空隙121を間に挟む一対の先端部122aと先端部122bとで形成され、
前記雄部材100の先端部101が、
前記ボディ部材120の一方の前記先端部122a及び他方の前記先端部122bとの間に
前記弾性部材110の先端部111が配置されて構成されている
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の装身具用連結具。 - 前記ボディ部材120の少なくとも一部が2分割されて、
その間に1つ以上のスペーサー140を挟み込んで組み立てられている
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の装身具用連結具。 - 前記雄部材100はさらに具設部材160を備え、
前記ボディ部材120の先端近傍に具設孔125が設けられており、
前記弾性部材110の前記先端部111に凹溝部119が形成されおり、
前記ボディ部材120と前記具設部材160を具設させた状態において、
前記具設部材160の先端部161側の少なくとも一部が、
前記弾性部材110の前記凹溝部119に挟み込まれている
ことを特徴とする請求項5に記載の装身具用連結具。 - 前記弾性部材110の前記先端部111の少なくとも一部が、
前記ボディ部材120の内壁部127に当接していることを特徴とする
請求項5又は7に記載の装身具用連結具。 - 前記弾性部材110の前記先端部111に凹溝部119が形成されおり、
前記弾性部材110の前記凹溝部119の少なくとも一部が、
前記ボディ部材120前記内壁部127と当接した状態において、
前記ボディ部材120の先端部側の一部が前記凹溝部119に挟み込まれている
ことを特徴とする請求項8に記載の装身具用連結具。 - 前記ボディ部材120は前記空隙121以外が中実である
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の装身具用連結具。 - 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の装身具用連結具を備えた装身具。
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