JP2023106893A - スパウト付きパウチおよびスパウト - Google Patents

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翔大郎 勝田
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Abstract

【課題】床面等との衝突に起因した内容液の漏洩を抑制するスパウト付きパウチおよびスパウトを提供すること。【解決手段】スパウト70が、注出口71およびパウチ側開口部72の間に設置された開閉可能な密閉弁部73と、パウチ側開口部72および密閉弁部73の間に形成された内容液貯留室74と、内容液を介して密閉弁部73に伝達される衝撃を緩和する衝撃緩和部75とを有しているスパウト付きパウチ10。【選択図】図3

Description

本発明は、パウチ本体にスパウトを装着したスパウト付きパウチおよびスパウトに関する。
従来、飲料水や液体洗剤等の内容液を収容する容器として、複数の樹脂フィルムを熱溶着して成るパウチ本体に注出口としてのスパウトを装着したスパウト付きパウチを用いることが公知である(例えば、特許文献1を参照)。
この特許文献1に記載されるスパウト付きパウチでは、パウチ本体の側方フィルムにスパウトが装着され、スパウト付きパウチを内容液の注出が可能な状態で設置した設置状態において、スパウト内に内容液が貯留された状態となる。
国際公開第2021/220591号
ところが、上記の設置状態でスパウト内に内容液が貯留された状態となるスパウト付きパウチにおいては、スパウト付きパウチを落下させてしまった時に、床面等との衝突に起因してスパウトの注出口から瞬間的に微量の内容液が漏洩してしまうことがあることが分かった。
この瞬間的な内容液の漏洩は、床面等との衝突に起因して発生した衝撃が、パウチ本体内およびスパウト内に貯留された内容液を伝わってスパウトの密閉弁部に伝達され、密閉弁部を構成する部位に一時的な変形が生じることで発生するものと推測される。
また、このような瞬間的な内容液の漏洩を抑制するために、密閉弁部における締めシロを大きく設計することも考えられるが、締めシロを大きく設計するとスパウトの易開封性が低下してしまう。
そこで、本発明は、これらの問題点を解決するものであり、簡素な構成で、スパウトの易開封性を損なうことなく、床面等との衝突に起因した内容液の漏洩を抑制するスパウト付きパウチおよびスパウトを提供することを目的とするものである。
本発明のスパウト付きパウチは、パウチ本体にスパウトを装着したスパウト付きパウチであって、前記スパウトは、内容液を注出可能な注出口と、前記パウチ本体の内容液収容部に連通するパウチ側開口部と、前記注出口および前記パウチ側開口部の間に設置された開閉可能な密閉弁部と、前記パウチ側開口部および前記密閉弁部の間に形成され、前記スパウト付きパウチを内容液の注出が可能な状態で設置した設置状態において内容液を貯留可能な内容液貯留室と、内容液を介して前記密閉弁部に伝達される衝撃を緩和する衝撃緩和部とを有していることにより、前記課題を解決するものである。
また、本発明のスパウトは、パウチ本体に装着可能なスパウトであって、内容液を注出可能な注出口と、前記パウチ本体の内容液収容部に連通可能なパウチ側開口部と、前記注出口および前記パウチ側開口部の間に設置された開閉可能な密閉弁部と、前記パウチ側開口部および前記密閉弁部の間に形成され、スパウト付きパウチを内容液の注出が可能な状態で設置した設置状態において内容液を貯留可能な内容液貯留室と、内容液を介して前記密閉弁部に伝達される衝撃を緩和する衝撃緩和部とを有していることにより、前記課題を解決するものである。
請求項1、13に係る発明によれば、内容液を介して密閉弁部に伝達される衝撃を緩和する衝撃緩和部を設けることにより、スパウト付きパウチを落下させてしまった時に、内容液貯留室内の内容液を介して密閉弁部が受ける落下衝撃を緩和させることが可能であるため、簡素な構成で、スパウトの易開封性を損なうことなく、床面等との衝突に起因した内容液の漏洩を抑制することができる。
請求項2に係る発明によれば、内容液が貯留される内容液貯留室に接した状態の気体保持部を設けることにより、スパウト付きパウチを落下させてしまった時に、気体保持部内に保持された気体を圧縮させて、気体保持部内に保持された気体を、スパウトの密閉弁部が受ける落下衝撃を緩和させるクッションとして機能させることが可能であるため、簡素な構成で、床面等との衝突に起因した内容液の漏洩を抑制することができる。
請求項3、4に係る発明によれば、気体保持部が、内容液貯留室に連通して形成された気体保持室であることにより、追加部品等を必要とせずスパウト内に気体を保持することが可能であるため、スパウト構成が複雑になることを回避しつつ、床面等との衝突に起因した内容液の漏洩を抑制することができる。
請求項5、6に係る発明によれば、パウチ側開口部の開口縁部の少なくとも一部を構成する開口部構成部品を被装着スパウト部品に装着する構造を採用することにより、開口部構成部品の設計を変更して付け替えることで、パウチ側開口部のサイズや位置等を調整することが可能であるため、実施態様に応じて、気体保持室による気体の保持性や保持量等を簡単に調整することができる。
請求項7に係る発明によれば、開口部構成部品をパウチ側開口部が形成されたフィルムとして構成することにより、フィルムに形成する穴の位置やサイズを変更することで、気体保持室による気体の保持性や保持量等を簡単に調整することができる。
請求項8に係る発明によれば、パウチ側開口部が1つのみ形成されていることにより、密閉弁部が閉じた状態での、パウチ側開口部を通じた内容液貯留室と内容液収容部との間における内容液の流動を抑制することが可能であるため、気体保持室に保持された気体がパウチ側開口部を通じて内容液収容部側に流出してしまうことを抑制できる。
請求項9に係る発明によれば、衝撃緩和部が、内容液貯留室に接した状態で設けられ内容液を通過させる内容液通過孔が形成された衝撃緩和部材から構成されていることにより、簡素な構成で、スパウトの密閉弁部が受ける落下衝撃を緩和させることができる。
請求項10に係る発明によれば、衝撃緩和部材が、内容液通過孔がパウチ側開口部として機能するように被装着スパウト部品のスパウト開口部に装着される部材であることにより、被装着スパウト部品に対する衝撃緩和部材の取り付けが容易であり、衝撃緩和部材の設計変更による衝撃緩和の調整を容易に行うことができる。
請求項11に係る発明によれば、衝撃緩和部材が、複数の内容液通過孔が形成された多孔部材として構成されていることにより、内容液の流動性に与える影響を小さくしつつ、落下衝撃を良好に緩和させることができる。
請求項12に係る発明によれば、密閉弁部の構造として、被密閉部に接触するように弾性的に付勢された弁体を用いた構造を採用した場合であっても、衝撃緩和部によって密閉弁部が受ける落下衝撃を緩和し、弁体が被密閉部から離れることを抑制することが可能であるため、床面等との衝突に起因した内容液の漏洩を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係るスパウト付きパウチを内容液の注出が可能な状態で設置した設置状態を示す説明図。 スパウト付きパウチを構成する各フィルムを示す説明図。 スパウト付きパウチを、スパウトを中心として示す説明図。 パウチ側開口部付近の態様を示す説明図。 本発明の第2実施形態に係るスパウト付きパウチを、スパウトを中心として示す説明図。 衝撃緩和部材の実施例および変形例を示す説明図。
以下に、本発明の第1実施形態であるスパウト付きパウチ10について、図面に基づいて説明する。
スパウト付きパウチ10は、飲料水や液体洗剤等の内容液を収容するものであり、図1に示すように、その使用時に、パウチ底部20aを下にして置かれた状態で、パウチ本体20の側面に装着されたスパウト70から内容液を注出するように構成されている。
スパウト付きパウチ10は、図1に示すように、可撓性を有したフィルム30、40、50を熱溶着して製袋用シール部を形成することで袋状に形成されたパウチ本体20と、パウチ本体20内に配置される内側フィルム60と、パウチ本体20に装着されたスパウト70とを有している。
パウチ本体20は、両側部にマチ部が形成された所謂横ガゼット型のパウチとして構成され、図1や図2に示すように、スパウト70が装着されたスパウト装着フィルム30と、スパウト装着フィルム30の左右両側に形成される第1接続シール22によってスパウト装着フィルム30に接続された2枚の側方フィルム40と、内容液収容部21を挟んでスパウト装着フィルム30に対向して配置され、その左右両側に形成される第2接続シール23によって側方フィルム40に接続された第2フィルム50とを有している。
各フィルム30、40、50、60は、少なくともその片面に熱溶着層を有した樹脂フィルムとして形成され、互いに熱溶着される箇所において、熱溶着層同士を対向させるように配置されている。
なお、図2では、各フィルム30、40、50、60の各熱溶着領域を塗り潰しで表した。
スパウト装着フィルム30は、図1や図3に示すように、側方(水平方向)に面した側方フィルムとして形成され、図2に示すように、スパウト70のフランジ76が対向して配置されるフランジ対向領域31と、フィルム厚み方向に貫通して形成されたスパウト用貫通孔32とを有している。
パウチ本体20は、図1や図2に示すように、スパウト装着フィルム30の左右両側を側方フィルム40に熱溶着した第1接続シール22と、第2フィルム50の左右両側を側方フィルム40に熱溶着した第2接続シール23と、内容液収容部21を挟んでボトムシール25に対向するパウチ本体20の頂部に対応する位置で、フィルム40、60を熱溶着したトップシール24と、パウチ本体20のパウチ底部20aに対応する位置で、フィルム40、60を熱溶着したボトムシール25と、側方フィルム40と内側フィルム60とを熱溶着した中間シール26とを有している。これらシール22~26は、製袋用シール部を構成する。
接続シール22、23は、図2に示すように、上下方向に延びる帯状のシール基部22a、23aと、シール基部22a、23aの上側に形成された第1傾斜部22b、23bと、シール基部22a、23aの下側に形成された第2傾斜部22c、23cをそれぞれ有している。
シール基部22a、23aは、図2に示すように、上下方向に沿って直線状に延びる内側縁を有している。第1傾斜部22b、23bは、図2に示すように、上側に向かうに従って左右方向の内側に寄るように上下方向に対して(本実施形態では45°)傾斜した内側縁を有している。第2傾斜部22c、23cは、図2に示すように、下側に向かうに従って左右方向の内側に寄るように上下方向に対して(本実施形態では45°)傾斜した内側縁を有している。
また、マチ部を形成したパウチ本体20の両側部における所定箇所(例えば図1に示すA箇所)では、フィルム30、40を部分的に除去した箇所が形成され、側方フィルム40間が熱溶着されている。これにより、上記所定箇所(例えば図1に示すA箇所)において側方フィルム40間が離れることが阻止される。
スパウト70は、合成樹脂等から形成され、パウチ本体20に装着可能に形成され、パウチ本体20に装着されて内容液の注出口として機能するものである。
スパウト70は、図1や図2に示すように、スパウト装着フィルム30の上下方向の中央よりも下側寄りの位置において、スパウト装着フィルム30から側方に向けて突出するように装着されている。
なお、図1では、スパウト70の一部分のみを図示している。
スパウト70は、図3に示すように、内容液を注出可能な注出口71と、パウチ本体20の内容液収容部21に連通する(連通可能な)パウチ側開口部72と、注出口71およびパウチ側開口部72の間に設置された開閉可能な密閉弁部73と、パウチ側開口部72および密閉弁部73の間に形成された内容液を貯留可能な空間である内容液貯留室74と、内容液を介して密閉弁部73(弁体73b)に伝達される衝撃を緩和(緩衝)する衝撃緩和部75と、スパウト装着フィルム30に対向して配置され、その少なくとも一部がスパウト装着フィルム30に熱溶着等によって固着されるフランジ76を有している。
パウチ側開口部72は、図3に示すように、スパウト70内の空間(内容液貯留室74)とパウチ本体20の内容液収容部21とを連通させる部位として構成されている。
密閉弁部73は、注出口71およびパウチ側開口部72の間の流路を開閉可能に塞ぐものであり、図3に示すように、注出口71および内容液貯留室74の間の流路の途中に流路内面の一部として設けられた被密閉部73aと、その少なくとも一部が被密閉部73aに対して接近および離間可能に設けられ被密閉部73aに接触(接近)するように弾性的に付勢された弁体73bとから構成されている。
密閉弁部73は、密閉弁部73の閉止時には、図3に示すように、弁体73bが被密閉部73aに対して密着して、パウチ本体20(およびスパウト70)内の内容液が注出口71から注出されることが阻止され、密閉弁部73の開放時には、操作部73cを使用者が操作することで、弁体73bの少なくとも一部を被密閉部73aから離れるように移動させ、内容液を注出可能な状態になるように構成されている。
なお、本実施形態では、弁体73bが、弾性変形可能に形成され、その弁体73b自身の弾性によって被密閉部73a側に向けて付勢されているが、別途に設けられたスプリングやゴム等の弾性部材によって被密閉部73a側に向けて弁体73bを付勢して、被密閉部73aに対して弁体73bが接触した状態が弾性的に維持されるようにしてもよい。
また、密閉弁部73の具体的態様は、上述したような弁体73b自体の弾性や弁体73bを付勢する弾性部材の弾性を利用したものに限定されず、弾性を利用せずに、硬いプラスチックから成る被密閉部73aおよび弁体73bを密着させることで、注出口71およびパウチ側開口部72の間の流路を開閉可能に塞ぐように、密閉弁部73を構成してもよい。
また、密閉弁部73の具体的態様は、被密閉部73aに弁体73bを密着させることで、注出口71およびパウチ側開口部72の間の流路を開閉可能に塞ぐものに限定されず、弁体73bの少なくとも一部を移動させることで、弁体73bによって注出口71およびパウチ側開口部72の間の流路を塞いだ状態と弁体73bによって前記流路が塞がれていない状態の2つの状態を取ることができるものであれば、如何なるものでもよく、例えば、弁体73bを移動させて弁体73bに形成された穴の位置と前記流路の位置とが一致した時に内容液が注出されるように、密閉弁部73を構成してもよい。
また、弁体73bを移動させる構造についても、操作部73cを上下方向や水平方向に移動させることで、弁体73bの少なくとも一部を移動させるものや、操作部73cを回転させることで弁体73bの少なくとも一部を移動させるようにしたもの等、如何なるものでもよい。
内容液貯留室74は、図1や図3に示すような、スパウト付きパウチ10を内容液の注出が可能(内容液を注出可能)な状態で設置した設置状態において、(内容液の液位がパウチ側開口部72に達している場合に)内容液が貯留されるスパウト70内の空間として構成されている。
衝撃緩和部75は、本実施形態では、内容液貯留室74に接した状態(内容液貯留室74内に貯留された内容液に接した状態)で設けられ、前記設置状態(図3に示す状態)で気体(本実施形態では空気)を保持可能な気体保持部75として構成され、更に具体的には、内容液貯留室74に連通する(空間的に連続する)スパウト70内の空間として形成された気体保持室75として構成されている。
気体保持室75は、図3に示すように、内容液貯留室74の上方に隣接して形成され、内容液貯留室74に連通する下方以外には開口しておらず、気体を保持可能に形成されている。
なお、図3に示した例では、パウチ側開口部72の最上方部の高さ位置と内容液貯留室74の最上方部の高さ位置(内容液貯留室74に貯留された内容液の液面の高さ位置)とが一致しているが、これらの最上方部の高さ位置が一致している必要はない。
スパウト70は、図3に示すように、被装着スパウト部品70Aと、被装着スパウト部品70Aに装着され、パウチ側開口部72の開口縁部の少なくとも一部を構成する開口部構成部品70Bとを備えている。
被装着スパウト部品70Aは、図3に示すように、別体に形成された開口部構成部品70Bが装着されるスパウト部品であり、本実施形態では、内容液貯留室74の内壁の一部を構成する貯留室構成壁部70Aa、および、気体保持室75の内壁の一部を構成する保持室構成壁部70Abを有している。
開口部構成部品70Bは、本実施形態では、パウチ側開口部72が形成された合成樹脂等から成るフィルムとして構成され、図3に示すように、被装着スパウト部品70Aに形成されたパウチ本体20側に開口するスパウト開口部70Acを塞ぐように(本実施形態では熱溶着によって)固着状態で装着されている。なお、被装着スパウト部品70Aに対して開口部構成部品70Bを着脱可能に装着してもよい。
開口部構成部品70Bは、図3や図4に示すように、内容液貯留室74の内壁の少なくとも一部(本実施形態では一部)を構成する貯留室構成壁部70Baと、気体保持室75の内壁の少なくとも一部(本実施形態では一部)を構成する保持室構成壁部70Bbと、パウチ側開口部72の開口縁部の少なくとも一部(本実施形態形成では全部)を構成する開口縁部構成部70Bcとを有している。
保持室構成壁部70Bbは、図3や図4に示すように、上下方向において、貯留室構成壁部70Baや開口縁部構成部70Bcよりも上方側に形成されている。
次に、第1実施形態における、パウチ側開口部72の具体的設定について、以下に説明する。
まず、パウチ側開口部72の形状については、図4(a)(b)に示すような半円状のものや、図4(c)に示すような円形状のもの等、如何なるものでもよい。
また、パウチ側開口部72の態様については、図4(a)(c)に示すような穴状に形成されたもの以外にも、図4(b)に示すように、パウチ側開口部72の位置にフラップ片が残るように、U字状の貫通スリットを形成することで構成されたものであってもよい。図4(b)に示す例の場合、パウチ本体20の内容液収容部21側からスパウト70内に内容液が移動する時に、前記フラップ片がスパウト70内に向けて移動することになる。
また、表面張力を利用して、気体保持室75に保持された気体がパウチ側開口部72から抜け出すことを抑制する観点から、パウチ側開口部72の断面積を、200mm以内に設定するのが好ましい。
また、パウチ側開口部72の形状については、例えば矩形状穴等、如何なるものでもよいが、図4(c)に示すようにパウチ側開口部72を丸穴状に形成するのが好ましく、この場合、気体保持室75に保持された気体がパウチ側開口部72から抜け出すことを抑制する観点から、パウチ側開口部72を構成する丸穴の直径を10mm以内に設定するのが好ましく、丸穴の直径を6mm以内に設定するのが更に好ましい。
また、パウチ側開口部72を通じた内容液貯留室74と内容液収容部21との間における内容液の流動を抑制して、気体保持室75に保持された気体がパウチ側開口部72から抜け出すことを抑制する観点から、図4(a)~(c)に示すように、パウチ側開口部72を1つのみ形成するのが好ましい。
すなわち、2つ以上のパウチ側開口部72を形成した場合、密閉弁部73が閉じた状態で、複数のパウチ側開口部72の一部が内容液の入口(内容液収容部21側から内容液貯留室74側に内容液が流入する時の入口)として機能するとともに、他のパウチ側開口部72が内容液の出口(内容液貯留室74側から内容液収容部21側に内容液が流出する時の出口)として機能して、内容液貯留室74と内容液収容部21との間における内容液の流動性が高まり易く、パウチ側開口部72を1つのみ形成することで、このような内容液の流動を抑制することができる。
内側フィルム60は、少なくともその片面に熱溶着層を有した矩形状(またはほぼ矩形状)かつ可撓性の樹脂フィルムとして形成され、図1や図2から分かるように、2つ折りに折り曲げられた状態でパウチ本体20(内容液収容部21)内に配置され、その所定箇所が側方フィルム40に熱溶着されている。
内側フィルム60には、図2に示すように、フィルム厚み方向に貫通する孔状に形成された複数のフィルム貫通部が形成されている。
また、スパウト付きパウチ10の頂部側の製袋用シール部においてフィルム40、60が重なった部位には、図1や図2に示すように、フィルム40、60が重なった部位を貫通して形成された、使用者が手や指を通してスパウト付きパウチ10を持つための把手孔27が形成されている。
次に、本発明の第2実施形態に係るスパウト付きパウチ10について、図5、6に基づいて説明する。ここで、第2実施形態では、一部構成以外については、前述した第1実施形態と全く同じであるため、相違点以外の構成については、その説明を省略する。
まず、上述した第1実施形態では、衝撃緩和部が、気体を保持可能な気体保持部75として構成されているものとして説明したが、第2実施形態では、第1実施形態のようにスパウト70内に気体が保持されておらず(または少量の気体しか保持されておらず)、衝撃緩和部が、図5、6に示すような衝撃緩和部材77から構成されている。
衝撃緩和部材77は、内容液貯留室74に接した状態で設けられ、内容液を通過させる少なくとも1つの内容液通過孔77aが形成されたものであり、本実施形態では、図5、6に示すように、内容液通過孔77aがパウチ側開口部72として機能するように、被装着スパウト部品70Aのパウチ本体20側に開口するスパウト開口部70Acを塞ぐように(本実施形態では熱溶着によって)固着状態で装着されたものである。
衝撃緩和部材77は、スパウト付きパウチ10を落下させてしまった時に、内容液収容部21内および内容液貯留室74内の内容液を介して密閉弁部73(弁体73b)が受ける落下衝撃を緩和するものであり、本実施形態では、図6(a)や図6(b)に示すように、内容液を通過させる複数の内容液通過孔77aが形成された(メッシュ状等の)多孔部材としての合成樹脂等から成るフィルムとして構成されている。
なお、上記では、衝撃緩和部材77が、被装着スパウト部品70Aのパウチ本体20側に開口するスパウト開口部70Acに装着されているものとして説明したが、衝撃緩和部材77の設置位置については、内容液貯留室74に接した状態で設けられ、内容液を介して密閉弁部73に伝達される衝撃を緩和することが可能な位置であれば、衝撃緩和部材77を内容液貯留室74内に設置する等、如何なるものでもよい。
また、上記では、被装着スパウト部品70Aに対して衝撃緩和部材77が固着状態で装着されているものとして説明したが、被装着スパウト部品70Aに対して衝撃緩和部材77を着脱可能に装着してもよい。
また、衝撃緩和部材77の具体的態様については、内容液通過孔77aが形成され、内容液を介して密閉弁部73に伝達される衝撃を緩和することが可能なものであれば、如何なるものでもよいが、衝撃緩和部材77を、内容液を通じて伝達される瞬間的な衝撃を緩和する物理的障害として良好に機能させる観点から、図6(a)や図6(b)に示すように、複数の内容液通過孔77aを有する多孔部材として衝撃緩和部材77を形成するのが好ましく、また、上述した樹脂製のフィルムのように可撓性または弾性の少なくとも一方を有するように衝撃緩和部材77を形成するのが好ましい。
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。また、上述した実施形態や後述する変形例の各構成を、任意に組み合わせてスパウト付きパウチ10を構成しても何ら構わない。
例えば、その使用時や陳列時や運搬時に、外装ケース(図示しない)内に収容した状態でスパウト付きパウチ10を運用してもよく、外装ケース(図示しない)内に収容することなくスパウト付きパウチ10を運用してもよい。
また、各フィルム30、40、50、60の具体的態様については、低密度ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系やPET(ポリエチレンテレフタレート)などのポリエステル系等の熱溶着性を有する層を少なくとも片面に有するものであれば、熱溶着層の単膜又は熱溶着層に任意の層を積層してもよい。積層を構成する素材は如何なるものでもよく、公知のPETやPBT(ポリブチレンテレフタレート)等のポリエステル、ナイロン等のポリアミド、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、及び/又は、これら熱可塑性樹脂の表面にアルミ蒸着、アルミナ蒸着、シリカ蒸着等の蒸着が施された層、アルミ箔等を積層することで任意に形成すればよい。
また、上述した実施形態では、パウチ本体20が、フィルム30、40、50の4枚のフィルムから形成されているものとして説明したが、パウチ本体20を構成するフィルムの枚数等の、パウチ本体20の具体的態様は、上記に限定されず、例えば、パウチ底部20aに対応する位置に底部用のマチ用フィルムを別途設けてもよい。
また、内側フィルム60については設けなくてもよい。
また、上述した実施形態では、スパウト付きパウチ10が容量2~5Lの大容量パウチ
として構成され、また、スパウト70についても、フランジ76の外径が50~70mm
の大型スパウトとして構成されているが、スパウト付きパウチ10やスパウト70の大きさは、これに限定されず、実施形態に応じて任意に設定すればよい。
また、上述した実施形態では、フランジ76が、スパウト装着フィルム30の内側面に固着されるものとして説明したが、フランジ76をスパウト装着フィルム30の外側面に固着してもよい。
また、フランジ76をスパウト装着フィルム30に固着する方法は、熱溶着以外にも接着等の如何なるものでもよい。
なお、上述した第1実施形態では、パウチ側開口部72の開口縁部の少なくとも一部を構成する開口部構成部品70Bが、剛性樹脂等から成るフィルムから構成されているものとして説明したが、開口部構成部品70Bの具体的態様は、フィルム状のものに限定されない。
また、上述した第1実施形態では、開口部構成部品70Bが、被装着スパウト部品70Aに対して固着状態で装着されているものとして説明したが、被装着スパウト部品70Aに対して着脱可能に装着されるように開口部構成部品70Bを構成してもよい。
また、上述した第1実施形態では、気体保持部75が、内容液貯留室74に連通するスパウト70内の空間として形成された気体保持室75として構成されているものとして説明したが、気体保持部75の具体的態様はこれに限定されず、例えば、気体保持部75として、空気等の気体を封入した風船状の部品を設け、当該気体保持部75としての気体を封入した風船状の部品を、内容液貯留室74に接した状態(内容液貯留室74内に貯留された内容液に接した状態)でスパウト70内に設置してもよい。
また、本明細書内では、「頂部」「底部」「側部」等の上下を示す用語を使用しているが、これら用語は、陳列時や運搬時等におけるスパウト付きパウチ10の設置の向きを限定するものではなく、例えば、陳列時や運搬時等に、スパウト付きパウチ10の側部や頂部を下にして載置面上にスパウト付きパウチ10を設置してもよい。
10 ・・・ スパウト付きパウチ
20 ・・・ パウチ本体
20a ・・・ パウチ底部
21 ・・・ 内容液収容部
22 ・・・ 第1接続シール
22a ・・・ シール基部
22b ・・・ 第1傾斜部
22c ・・・ 第2傾斜部
23 ・・・ 第2接続シール
23a ・・・ シール基部
23b ・・・ 第1傾斜部
23c ・・・ 第2傾斜部
24 ・・・ トップシール
25 ・・・ ボトムシール
26 ・・・ 中間シール
27 ・・・ 把手孔
30 ・・・ スパウト装着フィルム
31 ・・・ フランジ対向領域
32 ・・・ スパウト用貫通孔
40 ・・・ 側方フィルム
50 ・・・ 第2フィルム
60 ・・・ 内側フィルム
70 ・・・ スパウト
70A ・・・ 被装着スパウト部品
70Aa ・・・ 貯留室構成壁部
70Ab ・・・ 保持室構成壁部
70Ac ・・・ スパウト開口部
70B ・・・ 開口部構成部品
70Ba ・・・ 貯留室構成壁部
70Bb ・・・ 保持室構成壁部
70Bc ・・・ 開口縁部構成部
71 ・・・ 注出口
72 ・・・ パウチ側開口部
73 ・・・ 密閉弁部
73a ・・・ 被密閉部
73b ・・・ 弁体
73c ・・・ 操作部
74 ・・・ 内容液貯留室
75 ・・・ 気体保持部(衝撃緩和部)
76 ・・・ フランジ
77 ・・・ 衝撃緩和部材(衝撃緩和部)
77a ・・・ 内容液通過孔

Claims (13)

  1. パウチ本体にスパウトを装着したスパウト付きパウチであって、
    前記スパウトは、内容液を注出可能な注出口と、前記パウチ本体の内容液収容部に連通するパウチ側開口部と、前記注出口および前記パウチ側開口部の間に設置された開閉可能な密閉弁部と、前記パウチ側開口部および前記密閉弁部の間に形成され、前記スパウト付きパウチを内容液の注出が可能な状態で設置した設置状態において内容液を貯留可能な内容液貯留室と、内容液を介して前記密閉弁部に伝達される衝撃を緩和する衝撃緩和部とを有していることを特徴とするスパウト付きパウチ。
  2. 前記衝撃緩和部は、前記内容液貯留室に接した状態で設けられた気体保持部であることを特徴とする請求項1に記載のスパウト付きパウチ。
  3. 前記気体保持部は、前記内容液貯留室に連通して形成された気体保持室であることを特徴とする請求項2に記載のスパウト付きパウチ。
  4. 前記気体保持室は、前記設置状態で、前記内容液貯留室の上方に隣接して形成された部位であることを特徴とする請求項3に記載のスパウト付きパウチ。
  5. 前記スパウトは、被装着スパウト部品と、前記被装着スパウト部品に装着され、前記パウチ側開口部の開口縁部の少なくとも一部を構成する開口部構成部品とを備えていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のスパウト付きパウチ。
  6. 前記開口部構成部品は、前記気体保持室の内壁の少なくとも一部を構成する保持室構成壁部を有していることを特徴とする請求項5に記載のスパウト付きパウチ。
  7. 前記開口部構成部品は、前記パウチ側開口部が形成されたフィルムとして構成されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のスパウト付きパウチ。
  8. 前記パウチ側開口部は、1つのみ形成されていることを特徴とする請求項3乃至請求項7のいずれかに記載のスパウト付きパウチ。
  9. 前記衝撃緩和部は、前記内容液貯留室に接した状態で設けられ内容液を通過させる内容液通過孔が形成された衝撃緩和部材から構成されていることを特徴とする請求項1に記載のスパウト付きパウチ。
  10. 前記スパウトは、前記パウチ本体側に開口するスパウト開口部を有した被装着スパウト部品を備え、
    前記衝撃緩和部材は、前記内容液通過孔が前記パウチ側開口部として機能するように、前記被装着スパウト部品の前記スパウト開口部に装着されていることを特徴とする請求項9に記載のスパウト付きパウチ。
  11. 前記衝撃緩和部材は、複数の内容液通過孔が形成された多孔部材として構成されていることを特徴とする請求項9または請求項10に記載のスパウト付きパウチ。
  12. 前記密閉弁部は、前記注出口および前記内容液貯留室の間の流路に設けられた被密閉部と、その少なくとも一部が前記被密閉部に対して接近および離間可能に設けられ前記被密閉部に接触するように弾性的に付勢された弁体とから構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のスパウト付きパウチ。
  13. パウチ本体に装着可能なスパウトであって、
    内容液を注出可能な注出口と、前記パウチ本体の内容液収容部に連通可能なパウチ側開口部と、前記注出口および前記パウチ側開口部の間に設置された開閉可能な密閉弁部と、前記パウチ側開口部および前記密閉弁部の間に形成され、スパウト付きパウチを内容液の注出が可能な状態で設置した設置状態において内容液を貯留可能な内容液貯留室と、内容液を介して前記密閉弁部に伝達される衝撃を緩和する衝撃緩和部とを有していることを特徴とするスパウト。
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