JP2023092829A - 粉砕ローラ及び固体燃料粉砕装置並びに粉砕ローラの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ローラ部を反転させて使用した場合であっても、ローラ部の摩耗を抑制することができ、ローラ部の寿命を長くすることを目的とする。
【解決手段】粉砕ローラは、ジャーナルハウジングの外周部に外側から嵌合し、粉砕テーブルとの間で固体燃料を粉砕する円環状のローラ部49と、を備える。ローラ部49は、第1部分49Aと、軸線方向に沿って第1部分49Aと並んで配置され、第1部分49Aに固定される第2部分49Bと、を有する。第1部分49Aは、ジャーナルハウジングの外周部に外側から嵌合する第1基部51Aと、第1基部51Aの外周面に設けられ第1基部51Aよりも耐摩耗性が優れている第1セラミック部52Aと、を有する。第2部分49Bは、ジャーナルハウジングの外周部に外側から嵌合する第2基部51Bと、第2基部51Bの外周面に設けられ第2基部51Bよりも耐摩耗性が優れている第2セラミック部52Bと、を有する。
【選択図】図3
【解決手段】粉砕ローラは、ジャーナルハウジングの外周部に外側から嵌合し、粉砕テーブルとの間で固体燃料を粉砕する円環状のローラ部49と、を備える。ローラ部49は、第1部分49Aと、軸線方向に沿って第1部分49Aと並んで配置され、第1部分49Aに固定される第2部分49Bと、を有する。第1部分49Aは、ジャーナルハウジングの外周部に外側から嵌合する第1基部51Aと、第1基部51Aの外周面に設けられ第1基部51Aよりも耐摩耗性が優れている第1セラミック部52Aと、を有する。第2部分49Bは、ジャーナルハウジングの外周部に外側から嵌合する第2基部51Bと、第2基部51Bの外周面に設けられ第2基部51Bよりも耐摩耗性が優れている第2セラミック部52Bと、を有する。
【選択図】図3
Description
本開示は、粉砕ローラ及び固体燃料粉砕装置並びに粉砕ローラの製造方法に関するものである。
従来、バイオマス燃料や石炭等の固体燃料は、粉砕機(ミル)で所定粒径範囲内の微粉状に粉砕して、燃焼装置へ供給される。ミルは、粉砕テーブルへ投入された固体燃料を、粉砕テーブルと粉砕ローラの間に挟み込んで粉砕し、粉砕されて微粉状となった固体燃料のうち、所定粒径範囲内の微粉燃料を分級機で選別し、粉砕テーブルの外周から供給される搬送用ガス(一次空気)によって、ボイラへ搬送して燃焼装置で燃焼させている。火力発電プラントでは、ボイラで微粉燃料を燃焼して生成された燃焼ガスとの熱交換により蒸気を発生させ、該蒸気により蒸気タービンを回転駆動して、蒸気タービンに接続した発電機を回転駆動することで発電が行われる。
このようなミルは、例えば、特許文献1及び特許文献2に開示されている。
特許文献1には、ジャーナルハウジングに嵌合する高クロム鋳鉄製の基部と、基部の外周面に設けられるセラミック製の部材を一部に含む硬化部とを有する粉砕ローラを備えたミルが開示されている。
特許文献1には、ジャーナルハウジングに嵌合する高クロム鋳鉄製の基部と、基部の外周面に設けられるセラミック製の部材を一部に含む硬化部とを有する粉砕ローラを備えたミルが開示されている。
また、特許文献2には、鉛直方向に伸びる回転軸線を有するテーブルと、テーブルの上方表面に配置される複数のローラと、を備える竪型ミルが開示されている。ローラ装置は、支軸にラジアル力を受ける軸受を介して回転自在に取り付けられる取付け部材と、取付け部材の支軸の軸線に関して半径方向の外周面に円滑に取り付けられテーブルの半径方向外方になるに従い先細のテーパ面が形成されている第1セグメントと、第1セグメントのテーパ面と対応する形状のテーパ面を有する第2セグメントと、を有する。第1セグメント及び第2セグメントは、取付け部材にそれぞれ取付けボルトによって固定し、相互に一体としてローラを構成している。
上述したように、ミルに設けられる粉砕ローラとして、固体燃料と接触する箇所に耐摩耗性が高いセラミックスを、粉砕ローラの基部の外周部に埋め込んだセラミック埋込型の粉砕ローラが存在する。このようなセラミック埋込型の粉砕ローラは、従来の粉砕ローラと比較して、耐摩耗性や許容摩耗量に優れており、長寿命化を図ることができる。
セラミック埋込型の粉砕ローラは、製造の都合上、ローラの回転軸方向と直交する面を基準として、セラミック部分を対称に配置できないという問題があった。このため、セラミック埋込型の粉砕ローラは、特許文献1に記載のローラのように、セラミック部分がローラの回転軸方向において、一方に偏って配置されていた。
この問題について詳細に説明する。セラミック埋込型の粉砕ローラを製造する際は、まず、鋳型内の所定位置にセラミックブロックを設置した状態で、鋳型内に溶融した金属を流し込む。その後に鋳型内の金属を冷却し、凝固させる。このようにして、セラミック部(セラミックを含む部分)と基部(セラミックを含まない部分)とが一体的に固定されたセラミック埋込型の粉砕ローラを製造する。セラミック部分は、溶融金属よりも比重が軽いため、ローラを鋳込む際に溶融金属中で浮力を受けることになる。鋳造時には、この浮力を利用して、セラミック部分を鋳型の上部の所定の位置に押し付けることで固定する。このとき、セラミック部分の浮心をローラの一方側(例えば、外周側)に寄せて、鋳造中にセラミック部分が他方側(例えば、内周側)に倒れ込むことを防止する必要がある。したがって、完成後においても、セラミック部分が一方側に偏って配置されることとなる。このような理由から、セラミック埋込型ローラのセラミック部分を対称に配置することは難しかった。
この問題について詳細に説明する。セラミック埋込型の粉砕ローラを製造する際は、まず、鋳型内の所定位置にセラミックブロックを設置した状態で、鋳型内に溶融した金属を流し込む。その後に鋳型内の金属を冷却し、凝固させる。このようにして、セラミック部(セラミックを含む部分)と基部(セラミックを含まない部分)とが一体的に固定されたセラミック埋込型の粉砕ローラを製造する。セラミック部分は、溶融金属よりも比重が軽いため、ローラを鋳込む際に溶融金属中で浮力を受けることになる。鋳造時には、この浮力を利用して、セラミック部分を鋳型の上部の所定の位置に押し付けることで固定する。このとき、セラミック部分の浮心をローラの一方側(例えば、外周側)に寄せて、鋳造中にセラミック部分が他方側(例えば、内周側)に倒れ込むことを防止する必要がある。したがって、完成後においても、セラミック部分が一方側に偏って配置されることとなる。このような理由から、セラミック埋込型ローラのセラミック部分を対称に配置することは難しかった。
ところで、粉砕ローラの摩耗は、ローラの回転軸方向において、一方側が他方側よりも多く摩耗する場合がある。このため、粉砕ローラの一方側の摩耗が進行していたとしても、他方側の摩耗がそれほど進行していない状態となる場合がある。このような場合には、粉砕ローラを反転させて使用することがある。すなわち、ローラ部を取り外し、一方側と他方側とを入れ替えるようにローラ部を反転させ、再びローラ部を取り付けて使用することがある。
粉砕ローラを反転させて使用する場合、特許文献1に記載の粉砕ローラのようにセラミック部分が一方側に偏って配置されていると、反転後においてセラミック部分が設けられていない部分で固体燃料を粉砕することとなる。このため、反転後において摩耗が進行し易く、粉砕ローラの寿命が低減する可能性があった。
なお、特許文献2には、第1セグメント及び第2セグメントをボルトで固定することで一体としたローラが記載されている。しかしながら、特許文献2に記載のローラは、セラミック埋込型のローラではない。このため、特許文献2では、セラミック埋込型のローラにおいて、複数の部材を一体化することでローラを構成することについて考慮されていなかった。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ローラ部を反転させて使用した場合であっても、ローラ部の摩耗を抑制することができ、ローラ部の寿命を長くすることができる粉砕ローラ及び固体燃料粉砕装置並びに粉砕ローラの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示の粉砕ローラ及び固体燃料粉砕装置並びに粉砕ローラの製造方法は以下の手段を採用する。
本開示の一態様に係る粉砕ローラは、ハウジングの内部に収容され、回転する粉砕テーブルとの間に固体燃料を挟み込んで固体燃料を粉砕し、前記粉砕テーブルからの回転力を受けて連れ回る粉砕ローラであって、前記ハウジングに対して、中心軸線を中心として回転可能に支持される支持部と、前記支持部の外周部に外側から嵌合し、前記粉砕テーブルとの間で固体燃料を粉砕する円環状のローラ部と、を備え、前記ローラ部は、第1部分と、前記ローラ部の回転中心軸線が延在する方向である軸線方向に沿って前記第1部分と並んで配置され、前記第1部分に固定される第2部分と、を有し、前記第1部分は、前記支持部の前記外周部に外側から嵌合する第1基部と、前記第1基部の外周面に設けられ前記第1基部よりも耐摩耗性が優れている第1外周部と、を有し、前記軸線方向の中心線よりも一側に設けられ、前記第2部分は、前記支持部の前記外周部に外側から嵌合する第2基部と、前記第2基部の外周面に設けられ前記第2基部よりも耐摩耗性が優れている第2外周部と、を有し、前記軸線方向の中心線よりも他側に設けられている。
本開示の一態様に係る粉砕ローラは、ハウジングの内部に収容され、回転する粉砕テーブルとの間に固体燃料を挟み込んで固体燃料を粉砕し、前記粉砕テーブルからの回転力を受けて連れ回る粉砕ローラであって、前記ハウジングに対して、中心軸線を中心として回転可能に支持される支持部と、前記支持部の外周部に外側から嵌合し、前記粉砕テーブルとの間で固体燃料を粉砕する円環状のローラ部と、を備え、前記ローラ部は、第1部分と、前記ローラ部の回転中心軸線が延在する方向である軸線方向に沿って前記第1部分と並んで配置され、前記第1部分に固定される第2部分と、を有し、前記第1部分は、前記支持部の前記外周部に外側から嵌合する第1基部と、前記第1基部の外周面に設けられ前記第1基部よりも耐摩耗性が優れている第1外周部と、を有し、前記軸線方向の中心線よりも一側に設けられ、前記第2部分は、前記支持部の前記外周部に外側から嵌合する第2基部と、前記第2基部の外周面に設けられ前記第2基部よりも耐摩耗性が優れている第2外周部と、を有し、前記軸線方向の中心線よりも他側に設けられている。
本開示の一態様に係る粉砕ローラの製造方法は、ハウジングの内部に収容され、回転する粉砕テーブルとの間に固体燃料を挟み込んで固体燃料を粉砕し、前記粉砕テーブルからの回転力を受けて連れ回る粉砕ローラの製造方法であって、前記粉砕ローラは、前記ハウジングに対して、中心軸線を中心として回転可能に支持される支持部と、前記支持部の外周部に外側から嵌合し、前記粉砕テーブルとの間で固体燃料を粉砕する円環状のローラ部と、を備え、前記ローラ部は、第1部分と、前記ローラ部の回転中心軸線が延在する方向である軸線方向に沿って前記第1部分と並んで配置され、前記第1部分に固定される第2部分と、を有し、前記第1部分は、前記支持部の前記外周部に外側から嵌合する第1基部と、前記第1基部の外周面に設けられ前記第1基部よりも耐摩耗性が優れている第1外周部と、を有し、前記軸線方向の中心線よりも一側に設けられ、前記第2部分は、前記支持部の前記外周部に外側から嵌合する第2基部と、前記第2基部の外周面に設けられ前記第2基部よりも耐摩耗性が優れている第2外周部と、を有し、前記軸線方向の中心線よりも他側に設けられていて、前記第1部分を製造する工程と、前記第2部分を製造する工程と、前記第1部分と前記第2部分とを固定する工程と、を備える。
本開示によれば、ローラ部を反転させて使用した場合であっても、ローラ部の摩耗を抑制することができ、ローラ部の寿命を長くすることができる。
以下に、本開示に係る粉砕ローラ及び固定燃料粉砕装置並びに粉砕ローラの製造方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る発電プラント1は、固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを備えている。
以降の説明では、上方とは鉛直上側の方向を、上部や上面などの“上”とは鉛直上側の部分を示している。また同様に“下”とは鉛直下側の部分を示すものであり、鉛直方向は厳密ではなく誤差を含むものである。
以降の説明では、上方とは鉛直上側の方向を、上部や上面などの“上”とは鉛直上側の部分を示している。また同様に“下”とは鉛直下側の部分を示すものであり、鉛直方向は厳密ではなく誤差を含むものである。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、一例としてバイオマス燃料や石炭等の固体燃料を粉砕し、微粉燃料を生成してボイラ200のバーナ(燃焼装置)220へ供給する装置である。
図1に示す固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを含む発電プラント1は、1台の固体燃料粉砕装置100を備えるものであるが、1台のボイラ200の複数のバーナ220のそれぞれに対応する複数台の固体燃料粉砕装置100を備えるシステムとしてもよい。
図1に示す固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを含む発電プラント1は、1台の固体燃料粉砕装置100を備えるものであるが、1台のボイラ200の複数のバーナ220のそれぞれに対応する複数台の固体燃料粉砕装置100を備えるシステムとしてもよい。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、ミル(粉砕部)10と、バンカ(貯蔵部)21と、給炭機(燃料供給機)25と、送風部(搬送用ガス供給部)30と、状態検出部40と、制御部50とを備えている。
ボイラ200に供給する石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を、微粉状の固体燃料である微粉燃料へと粉砕するミル10は、石炭のみを粉砕する形式であっても良いし、バイオマス燃料のみを粉砕する形式であっても良いし、石炭とともにバイオマス燃料を粉砕する形式であってもよい。
ここで、バイオマス燃料とは、再生可能な生物由来の有機性資源であり、例えば、間伐材、廃木材、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などであり、ここに提示したものに限定されることはない。バイオマス燃料は、バイオマスの成育過程において二酸化炭素を取り込むことから、地球温暖化ガスとなる二酸化炭素を排出しないカーボンニュートラルとされるため、その利用が種々検討されている。
ここで、バイオマス燃料とは、再生可能な生物由来の有機性資源であり、例えば、間伐材、廃木材、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などであり、ここに提示したものに限定されることはない。バイオマス燃料は、バイオマスの成育過程において二酸化炭素を取り込むことから、地球温暖化ガスとなる二酸化炭素を排出しないカーボンニュートラルとされるため、その利用が種々検討されている。
ミル10は、ハウジング11と、粉砕テーブル12と、粉砕ローラ13と、減速機(駆動伝達部)14と、減速機14に接続され粉砕テーブル12を回転駆動させるミルモータ(駆動部)15と、回転式分級機(分級部)16と、給炭管(燃料供給部)17と、回転式分級機16を回転駆動させる分級機モータ18とを備えている。
ハウジング11は、鉛直方向に延びる筒状に形成されるとともに、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13と回転式分級機16と、給炭管17とを収容する筐体である。
ハウジング11の天井部42の中央部には、給炭管17が取り付けられている。この給炭管17は、バンカ21から給炭機25を介して導かれた固体燃料をハウジング11内に供給するものであり、ハウジング11の中心位置に上下方向に沿って配置され、下端部がハウジング11内部まで延設されている。
ハウジング11は、鉛直方向に延びる筒状に形成されるとともに、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13と回転式分級機16と、給炭管17とを収容する筐体である。
ハウジング11の天井部42の中央部には、給炭管17が取り付けられている。この給炭管17は、バンカ21から給炭機25を介して導かれた固体燃料をハウジング11内に供給するものであり、ハウジング11の中心位置に上下方向に沿って配置され、下端部がハウジング11内部まで延設されている。
ハウジング11の底面部41付近には減速機14が設置され、この減速機14に接続されたミルモータ15から伝達される駆動力により回転する粉砕テーブル12が回転自在に配置されている。
粉砕テーブル12は、平面視円形の部材であり、給炭管17の下端部が対向するように配置されている。粉砕テーブル12の上面は、例えば、中心部が低く、外側に向けて高くなるような傾斜形状をなし、外周部が上方に曲折した形状をなしていてもよい。給炭管17は、固体燃料(本実施形態では例えば石炭やバイオマス燃料)を上方から下方の粉砕テーブル12に向けて供給し、粉砕テーブル12は供給された固体燃料を粉砕ローラ13との間に挟み込んで粉砕する。
粉砕テーブル12は、平面視円形の部材であり、給炭管17の下端部が対向するように配置されている。粉砕テーブル12の上面は、例えば、中心部が低く、外側に向けて高くなるような傾斜形状をなし、外周部が上方に曲折した形状をなしていてもよい。給炭管17は、固体燃料(本実施形態では例えば石炭やバイオマス燃料)を上方から下方の粉砕テーブル12に向けて供給し、粉砕テーブル12は供給された固体燃料を粉砕ローラ13との間に挟み込んで粉砕する。
固体燃料が給炭管17から粉砕テーブル12の中央部へ向けて投入されると、粉砕テーブル12の回転による遠心力によって、固体燃料は粉砕テーブル12の外周側へと導かれ、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13との間に挟み込まれて粉砕される。粉砕された固体燃料は、搬送用ガス流路(以降は、一次空気流路と記載する)110から導かれた搬送用ガス(以降は、一次空気と記載する)によって上方へと吹き上げられ、回転式分級機16へと導かれる。
粉砕テーブル12の外周には、一次空気流路110から流入する一次空気を、ハウジング11内の粉砕テーブル12の上方の空間に流出させる吹出口(図示省略)が設けられている。吹出口には旋回羽根(図示省略)が設置されており、吹出口から吹き出した一次空気に旋回力を与える。旋回羽根により旋回力が与えられた一次空気は、旋回する速度成分を有する気流となって、粉砕テーブル12上で粉砕された固体燃料を、ハウジング11内の上方にある回転式分級機16へと搬送する。なお、粉砕された固体燃料のうち、所定粒径より大きいものは回転式分級機16により分級されて、または、回転式分級機16まで到達することなく落下して、粉砕テーブル12上に戻されて、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13との間で再度粉砕される。
粉砕テーブル12の外周には、一次空気流路110から流入する一次空気を、ハウジング11内の粉砕テーブル12の上方の空間に流出させる吹出口(図示省略)が設けられている。吹出口には旋回羽根(図示省略)が設置されており、吹出口から吹き出した一次空気に旋回力を与える。旋回羽根により旋回力が与えられた一次空気は、旋回する速度成分を有する気流となって、粉砕テーブル12上で粉砕された固体燃料を、ハウジング11内の上方にある回転式分級機16へと搬送する。なお、粉砕された固体燃料のうち、所定粒径より大きいものは回転式分級機16により分級されて、または、回転式分級機16まで到達することなく落下して、粉砕テーブル12上に戻されて、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13との間で再度粉砕される。
粉砕ローラ13は、給炭管17から粉砕テーブル12上に供給された固体燃料を粉砕する回転体である。粉砕ローラ13は、粉砕テーブル12の上面に押圧されて粉砕テーブル12と協働して固体燃料を粉砕する。
図1では、粉砕ローラ13が代表して1つのみ示されているが、粉砕テーブル12の上面を押圧するように、周方向に一定の間隔を空けて、複数の粉砕ローラ13が配置される。例えば、外周部上に120°の角度間隔を空けて、3つの粉砕ローラ13が周方向に均等な間隔で配置される。この場合、3つの粉砕ローラ13が粉砕テーブル12の上面と接する部分(押圧する部分)は、粉砕テーブル12の回転中心軸からの距離が等距離となる。
図1では、粉砕ローラ13が代表して1つのみ示されているが、粉砕テーブル12の上面を押圧するように、周方向に一定の間隔を空けて、複数の粉砕ローラ13が配置される。例えば、外周部上に120°の角度間隔を空けて、3つの粉砕ローラ13が周方向に均等な間隔で配置される。この場合、3つの粉砕ローラ13が粉砕テーブル12の上面と接する部分(押圧する部分)は、粉砕テーブル12の回転中心軸からの距離が等距離となる。
粉砕ローラ13は、ジャーナルヘッド43によって、上下に揺動・変位可能となっており、粉砕テーブル12の上面に対して接近離間自在に支持されている。粉砕ローラ13は、外周面が粉砕テーブル12の上面の固体燃料に接触した状態で、粉砕テーブル12が回転すると、粉砕テーブル12から回転力を受けて連れ回りするようになっている。給炭管17から固体燃料が供給されると、粉砕ローラ13と粉砕テーブル12との間で固体燃料が押圧されて粉砕される。この押圧する力を、粉砕荷重と言う。
ジャーナルヘッド43の支持アーム44は、中間部が水平方向に沿った支持軸45によって、ハウジング11の側面部に支持軸45を中心として粉砕ローラ13を上下方向に揺動・変位可能に支持されている。また、支持アーム44の鉛直上側にある上端部には、押圧装置(粉砕荷重付与部)46が設けられている。押圧装置46は、ハウジング11に固定されており、粉砕ローラ13を粉砕テーブル12に押し付けるように、支持アーム44等を介して粉砕ローラ13に粉砕荷重を付与する。粉砕荷重は、例えば、ミル10の外部に設置された油圧装置(図示省略)から供給される作動油の圧力により作動する油圧シリンダ(図示省略)によって与えられる。また、粉砕荷重は、ばね(図示省略)の反発力によって与えられてもよい。
減速機14は、ミルモータ15に接続されており、ミルモータ15の駆動力を粉砕テーブル12に伝達し、粉砕テーブル12を中心軸回りに回転させる。
回転式分級機(分級部)16は、ハウジング11の上部に設けられ中空状の逆円錐状の外形を有している。回転式分級機16は、その外周位置に上下方向に延在する複数のブレード16aを備えている。各ブレード16aは、回転式分級機16の中心軸線周りに所定の間隔(均等間隔)で設けられている。
回転式分級機16は、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13により粉砕された固体燃料(以降、粉砕された固体燃料を「粉砕燃料」という。)を、所定粒径(例えば、石炭では70~100μm)より大きいもの(以降、所定粒径を超える粉砕燃料を「粗粉燃料」という。)と、所定粒径以下のもの(以降、所定粒径以下の粉砕燃料を「微粉燃料」という。)に分級する装置である。回転式分級機16は、制御部50によって制御される分級機モータ18により回転駆動力を与えられ、ハウジング11の上下方向に延在する円筒軸(図示省略)を中心に給炭管17の周りを回転する。
なお、分級部としては、固定された中空状の逆円錐形状のケーシングと、そのケーシングの外周位置にブレード16aに替わって複数の固定旋回羽根とを備えた固定式分級機を用いてもよい。
回転式分級機16は、粉砕テーブル12と粉砕ローラ13により粉砕された固体燃料(以降、粉砕された固体燃料を「粉砕燃料」という。)を、所定粒径(例えば、石炭では70~100μm)より大きいもの(以降、所定粒径を超える粉砕燃料を「粗粉燃料」という。)と、所定粒径以下のもの(以降、所定粒径以下の粉砕燃料を「微粉燃料」という。)に分級する装置である。回転式分級機16は、制御部50によって制御される分級機モータ18により回転駆動力を与えられ、ハウジング11の上下方向に延在する円筒軸(図示省略)を中心に給炭管17の周りを回転する。
なお、分級部としては、固定された中空状の逆円錐形状のケーシングと、そのケーシングの外周位置にブレード16aに替わって複数の固定旋回羽根とを備えた固定式分級機を用いてもよい。
回転式分級機16に到達した粉砕燃料は、ブレード16aの回転により生じる遠心力と、一次空気の気流による向心力との相対的なバランスにより、大きな径の粗粉燃料は、ブレード16aによって叩き落とされ、粉砕テーブル12へと戻されて再粉砕され、微粉燃料はハウジング11の天井部42にある出口ポート19に導かれる。回転式分級機16によって分級された微粉燃料は、一次空気とともに出口ポート19から微粉燃料供給流路(微粉燃料供給管)120へ排出され、ボイラ200のバーナ220へ供給される。
給炭管(燃料供給部)17は、ハウジング11の天井部42を貫通するように上下方向に沿って下端部がハウジング11内部まで延設されて取り付けられ、給炭管17の上部から投入される固体燃料を粉砕テーブル12の中央部に供給する。給炭管17の上端には、給炭機25が接続されており、固体燃料が供給される。
給炭機25は、バンカ21の下端部から上下方向に延在する管であるダウンスパウト部22によって、バンカ21と接続されている。ダウンスパウト部22の途中には、バンカ21からの固体燃料の排出状態を切り替える弁(コールゲート、図示省略)を設けてもよい。給炭機25は、搬送部26と、給炭機モータ27とを備える。搬送部26は、例えばベルトコンベアであり、ダウンスパウト部22の下端部から排出される固体燃料を、給炭機モータ27の駆動力によって給炭管17の上部に搬送し、内部へ投入する。ミル10へ供給される固体燃料の供給量は、制御部50からの信号によって、例えば、搬送部26のベルトコンベアの移動速度を調整して制御される。
通常、ミル10の内部には、微粉燃料をバーナ220へ搬送するための一次空気が供給されており、給炭機25やバンカ21よりも圧力が高くなっている。バンカ21と給炭機25を接続するダウンスパウト部22の内部は、燃料が積層状態となっている。この固体燃料層により、ミル10からバンカ21に向けて、一次空気と微粉燃料が逆流を抑制するためのシール性(マテリアルシール)を確保している。
送風部30は、粉砕燃料を乾燥させるとともに、回転式分級機16へ搬送するための一次空気を、ハウジング11の内部へ送風する装置である。
送風部30は、ハウジング11の内部へ送風される一次空気の流量と温度を適切に調整するために、本実施形態では、一次空気通風機(PAF:Primary Air Fan)31と、熱ガス流路30aと、冷ガス流路30bと、熱ガスダンパ30cと、冷ガスダンパ30dとを備えている。
送風部30は、ハウジング11の内部へ送風される一次空気の流量と温度を適切に調整するために、本実施形態では、一次空気通風機(PAF:Primary Air Fan)31と、熱ガス流路30aと、冷ガス流路30bと、熱ガスダンパ30cと、冷ガスダンパ30dとを備えている。
本実施形態では、熱ガス流路30aは、一次空気通風機31から送出された空気の一部を、空気予熱器(熱交換器)34を通過して加熱された熱ガスとして供給する。熱ガス流路30aには、熱ガスダンパ30cが設けられている。熱ガスダンパ30cの開度は、制御部50によって制御される。熱ガスダンパ30cの開度によって、熱ガス流路30aから供給する熱ガスの流量が決定される。
冷ガス流路30bは、一次空気通風機31から送出された空気の一部を常温の冷ガスとして供給する。冷ガス流路30bには、冷ガスダンパ30dが設けられている。冷ガスダンパ30dの開度は、制御部50によって制御される。冷ガスダンパ30dの開度によって、冷ガス流路30bから供給する冷ガスの流量が決定される。
一次空気の流量は、本実施形態では、熱ガス流路30aから供給する熱ガスの流量と冷ガス流路30bから供給する冷ガスの流量の合計の流量となり、一次空気の温度は、熱ガス流路30aから供給する熱ガスと冷ガス流路30bから供給する冷ガスの混合比率で決まり、制御部50によって制御される。
また、熱ガス流路30aから供給する熱ガスに、例えば、ガス再循環通風機(図示省略)によってボイラ200から排出された燃焼ガスの一部を導き、混合することで、一次空気流路110からハウジング11の内部へ送風する一次空気中の酸素濃度を調整してもよい。一次空気中の酸素濃度を調整することによって、例えば、着火性の高い(着火しやすい)固体燃料を使用する場合、ミル10からバーナ220に至るまでの経路において、固体燃料が着火することを抑制することができる。
また、熱ガス流路30aから供給する熱ガスに、例えば、ガス再循環通風機(図示省略)によってボイラ200から排出された燃焼ガスの一部を導き、混合することで、一次空気流路110からハウジング11の内部へ送風する一次空気中の酸素濃度を調整してもよい。一次空気中の酸素濃度を調整することによって、例えば、着火性の高い(着火しやすい)固体燃料を使用する場合、ミル10からバーナ220に至るまでの経路において、固体燃料が着火することを抑制することができる。
本実施形態では、ミル10の状態検出部40により計測または検出したデータを、制御部50に送信する。本実施形態の状態検出部40は、例えば、差圧計測手段であり、一次空気流路110からハウジング11の内部へ一次空気が流入する部分における圧力と、ハウジング11の内部から微粉燃料供給管120へ一次空気と微粉燃料が排出される出口ポート19における圧力との差圧を、ミル10の差圧として計測する。このミル10の差圧の増減は、回転式分級機16の分級効果によってハウジング11内部の回転式分級機16付近と粉砕テーブル12付近の間を循環している粉砕燃料の循環量の増減に対応する。すなわち、このミル10の差圧に応じて回転式分級機16の回転数を調整することで、出口ポート19から排出される微粉燃料の量と粒径範囲を調整することができるので、微粉燃料の粒径をバーナ220における固体燃料の燃焼性に影響しない範囲に維持しつつ、ミル10への固体燃料の供給量に対応した量の微粉燃料を、ボイラ200に設けられたバーナ220に安定して供給することができる。
また、本実施形態の状態検出部40は、例えば、温度計測手段であり、ハウジング11の内部へ供給される一次空気の温度(ミル入口一次空気温度)や、出口ポート19における一次空気と微粉燃料との混合気体の温度(ミル出口一次空気温度)を検出して、それぞれの上限温度を超えないように送風部30を制御する。各上限温度は、固体燃料の性状に応じた着火の可能性等を考慮して決定される。なお、一次空気は、ハウジング11の内部において、粉砕燃料を乾燥しながら搬送することによって冷却されるため、ミル入口の一次空気温度は、例えば常温から約300度程度、ミル出口の一次空気温度は、例えば常温から約90度程度となる。
また、本実施形態の状態検出部40は、例えば、温度計測手段であり、ハウジング11の内部へ供給される一次空気の温度(ミル入口一次空気温度)や、出口ポート19における一次空気と微粉燃料との混合気体の温度(ミル出口一次空気温度)を検出して、それぞれの上限温度を超えないように送風部30を制御する。各上限温度は、固体燃料の性状に応じた着火の可能性等を考慮して決定される。なお、一次空気は、ハウジング11の内部において、粉砕燃料を乾燥しながら搬送することによって冷却されるため、ミル入口の一次空気温度は、例えば常温から約300度程度、ミル出口の一次空気温度は、例えば常温から約90度程度となる。
制御部50は、固体燃料粉砕装置100の各部を制御する装置である。
制御部50は、例えば、ミルモータ15に駆動指示を伝達して粉砕テーブル12の回転速度を制御してもよい。
制御部50は、例えば、分級機モータ18へ駆動指示を伝達して回転式分級機16の回転速度を制御して分級性能を調整し、微粉燃料の粒径をバーナ220における固体燃料の燃焼性に影響しない範囲に維持しつつ、ミル10への固体燃料の供給量に対応した量の微粉燃料を、バーナ220へ安定して供給することができる。
また、制御部50は、例えば給炭機モータ27へ駆動指示を伝達することにより、ミル10へ供給する固体燃料の供給量(給炭量)を調整することができる。
また、制御部50は、送風部30へ開度指示を伝達することにより、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御して一次空気の流量と温度を調整することができる。具体的には、制御部50は、ハウジング11の内部へ供給される一次空気の流量と、出口ポート19における一次空気の温度(ミル出口一次空気温度)が、固体燃料の種別毎に、給炭量に対応して設定された所定値となるように、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御する。なお、一次空気の温度の制御は、ミル入口における温度(ミル入口一次空気温度)に対して行ってもよい。
制御部50は、例えば、ミルモータ15に駆動指示を伝達して粉砕テーブル12の回転速度を制御してもよい。
制御部50は、例えば、分級機モータ18へ駆動指示を伝達して回転式分級機16の回転速度を制御して分級性能を調整し、微粉燃料の粒径をバーナ220における固体燃料の燃焼性に影響しない範囲に維持しつつ、ミル10への固体燃料の供給量に対応した量の微粉燃料を、バーナ220へ安定して供給することができる。
また、制御部50は、例えば給炭機モータ27へ駆動指示を伝達することにより、ミル10へ供給する固体燃料の供給量(給炭量)を調整することができる。
また、制御部50は、送風部30へ開度指示を伝達することにより、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御して一次空気の流量と温度を調整することができる。具体的には、制御部50は、ハウジング11の内部へ供給される一次空気の流量と、出口ポート19における一次空気の温度(ミル出口一次空気温度)が、固体燃料の種別毎に、給炭量に対応して設定された所定値となるように、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御する。なお、一次空気の温度の制御は、ミル入口における温度(ミル入口一次空気温度)に対して行ってもよい。
制御部50は、例えば、CPU(Central Proccessing Unit)、RAM(Randam Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。また、HDDはソリッドステートディスク(SSD)等で置き換えられてもよい。
次に、固体燃料粉砕装置100から供給される微粉燃料の燃焼によって蒸気を発生させるボイラ200について説明する。ボイラ200は、火炉210とバーナ220とを備えている。
バーナ220は、微粉燃料供給管120から供給される微粉燃料と一次空気との混合気と、押込通風機(FDF:Forced Draft Fan)32から送出される空気(外気)を空気予熱器34で加熱して供給される二次空気とを用いて、微粉燃料を燃焼させて火炎を形成する装置である。微粉燃料の燃焼は火炉210内で行われ、高温の燃焼ガスは、蒸発器、過熱器、節炭器などの熱交換器(図示省略)を通過した後にボイラ200の外部に排出される。
ボイラ200から排出された燃焼ガスは、環境装置(脱硝装置、集塵装置、脱硫装置などで図示省略)で所定の処理を行うとともに、空気予熱器34で一次空気や二次空気との熱交換が行われ、誘引通風機(IDF:Induced Draft Fan)33を介して煙突(図示省略)へと導かれて外気へと放出される。空気予熱器34において燃焼ガスにより加熱された一次空気通風機31から送出される空気は、前述した熱ガス流路30aに供給される。
ボイラ200の各熱交換器への給水は、節炭器(図示省略)において加熱された後に、蒸発器(図示省略)および過熱器(図示省略)によって更に加熱されて高温高圧の過熱蒸気が生成され、発電部である蒸気タービン(図示省略)へと送られて蒸気タービンを回転駆動し、蒸気タービンに接続した発電機(図示省略)を回転駆動して発電が行われ、発電プラント1を構成する。
ボイラ200の各熱交換器への給水は、節炭器(図示省略)において加熱された後に、蒸発器(図示省略)および過熱器(図示省略)によって更に加熱されて高温高圧の過熱蒸気が生成され、発電部である蒸気タービン(図示省略)へと送られて蒸気タービンを回転駆動し、蒸気タービンに接続した発電機(図示省略)を回転駆動して発電が行われ、発電プラント1を構成する。
次に、本実施形態に係る粉砕ローラ13の詳細について、図1から図4を参照して詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、各粉砕ローラ13は、ジャーナルシャフト47、ジャーナルヘッド43及び支持軸45を介して、回転中心軸線C2を中心として回転可能にハウジング11に対して支持されている。ジャーナルシャフト47は、ハウジング11の側面部近傍からハウジング11の中心部側へ下方に傾斜するように延在している。ジャーナルシャフト47は、基端部(ハウジング11の側面部側の端部)がジャーナルヘッド43に固定されている。ジャーナルヘッド43は、先端部(ミル10の中心部側の端部)に、軸受(図示省略)を介して粉砕ローラ13が回転自在に支持されている。すなわち、粉砕ローラ13は、粉砕テーブル12の鉛直上方で、上部側が下部側よりもハウジング11の中心部側に向くように位置する傾斜した状態で、回転可能に支持されている。
図1及び図2に示すように、各粉砕ローラ13は、ジャーナルシャフト47、ジャーナルヘッド43及び支持軸45を介して、回転中心軸線C2を中心として回転可能にハウジング11に対して支持されている。ジャーナルシャフト47は、ハウジング11の側面部近傍からハウジング11の中心部側へ下方に傾斜するように延在している。ジャーナルシャフト47は、基端部(ハウジング11の側面部側の端部)がジャーナルヘッド43に固定されている。ジャーナルヘッド43は、先端部(ミル10の中心部側の端部)に、軸受(図示省略)を介して粉砕ローラ13が回転自在に支持されている。すなわち、粉砕ローラ13は、粉砕テーブル12の鉛直上方で、上部側が下部側よりもハウジング11の中心部側に向くように位置する傾斜した状態で、回転可能に支持されている。
粉砕ローラ13は、図2に示すように、ジャーナルシャフト47の先端部に回転中心軸線C2を中心として回転自在に支持されるジャーナルハウジング(支持部)48と、ジャーナルハウジング48に外嵌される円環状のローラ部49と、を備えている。ジャーナルハウジング48は、ジャーナルシャフト47の先端を覆うように設けられ、外周面が円筒状に形成されている。
図3は、ローラ部49を、ローラ部49の回転中心軸線C2が延在する方向を含む面で切断した際の断面(以下、「軸線方向断面」と称する。)の要部を示している。
ローラ部49は、回転中心軸線C2が延在する方向(以下、「軸線方向」と称する。)の基端側に配置される第1部分49Aと、軸線方向に沿って第1部分49Aと並んで配置される第2部分49Bと、を有している。換言すれば、ローラ部49は、第1部分49Aと第2部分49Bとに、軸線方向に2分割とされている。ここで、基端側とは、粉砕ローラ13が接続されるジャーナルシャフト47側であり、粉砕テーブル12の半径方向において外周側(図3の紙面右側)を示し、先端側とは、粉砕テーブル12の半径方向において回転中心軸線C1(図1参照)側(図3の紙面左側)を示す。
ローラ部49は、回転中心軸線C2が延在する方向(以下、「軸線方向」と称する。)の基端側に配置される第1部分49Aと、軸線方向に沿って第1部分49Aと並んで配置される第2部分49Bと、を有している。換言すれば、ローラ部49は、第1部分49Aと第2部分49Bとに、軸線方向に2分割とされている。ここで、基端側とは、粉砕ローラ13が接続されるジャーナルシャフト47側であり、粉砕テーブル12の半径方向において外周側(図3の紙面右側)を示し、先端側とは、粉砕テーブル12の半径方向において回転中心軸線C1(図1参照)側(図3の紙面左側)を示す。
第1部分49Aと第2部分49Bとは、固定用ボルト53で固定されている。ミル10の運転中、第1部分49Aと第2部分49Bとは、粉砕テーブル12の回転中心軸線C1からの距離が異なる位置に配置されているため、異なる周速で回転しようとする。したがって、第1部分49Aと第2部分49Bとの接合面には剪断力が発生し、第1部分49Aと第2部分49Bとが滑るように相対移動しようとする。このような相対移動が発生すると、接合面が摺動により摩耗することから、第1部分49Aと第2部分49Bとの相対移動が規制されるように固定されることが好ましい。
ローラ部49は、周方向において一様に形成されている。すなわち、周方向のいずれの位置においても、軸線方向断面は略同様の構造とされている。
また、図3に示すように、ローラ部49の外周面49aは、軸線方向断面において、中心点CPを中心とした円弧状となるように湾曲している。
また、図3に示すように、ローラ部49の外周面49aは、軸線方向断面において、中心点CPを中心とした円弧状となるように湾曲している。
図3に示すように、第1部分49Aと第2部分49Bとは、中心線C3を基準として線対称とされている。したがって、以下では、第1部分49Aの構成を詳細に説明し、第2部分49Bの構成については必要な説明以外は省略する。なお、中心線C3とは、回転中心軸線C2と直交するとともに、回転中心軸線C2が延在する方向における粉砕ローラ13の中央部を通過する線である。
本実施形態では、第1部分49Aと第2部分49Bとが当接する面は、中心線C3と重なっている。
本実施形態では、第1部分49Aと第2部分49Bとが当接する面は、中心線C3と重なっている。
第1部分49Aは、図3に示すように、ジャーナルハウジング48に嵌合する高クロム鋳鉄製の第1基部51Aと、第1基部51Aの外周面に設けられるセラミック製の部材を一部に含む第1セラミック部(外周部)52Aと、を一体的に有している。すなわち、本実施形態に係るローラ部49は、いわゆるセラミック埋め込み型高クロム鋳鉄ローラである。
第1基部51Aは、ジャーナルハウジング48に支持されている。第1基部51Aは、略円環形状に形成される。また、第1基部51Aは、内周面がジャーナルハウジング48の外周面と接触するように、該ジャーナルハウジング48と嵌合している。第1セラミック部52Aは、円環状の第1基部51Aの外周部に固定されている。第1セラミック部52Aは、第1基部51Aの周方向の略全域に亘って設けられている。すなわち、第1セラミック部52Aは、略円環形状に形成されている。また、第1基部51Aには、軸線方向に貫通するボルト孔が形成されている。
第1基部51Aの外周面は、軸線方向断面において、中心線C3から軸線方向の基端部に向かうにつれて、回転中心軸線C2に近づくように傾斜している。第1基部51Aの内周面は、円筒面とされている。
また、第1基部51Aの第2部分49B側の面(すなわち、第2基部51Bと当接する面)は、平面とされている。
第1基部51Aの外周面は、軸線方向断面において、中心線C3から軸線方向の基端部に向かうにつれて、回転中心軸線C2に近づくように傾斜している。第1基部51Aの内周面は、円筒面とされている。
また、第1基部51Aの第2部分49B側の面(すなわち、第2基部51Bと当接する面)は、平面とされている。
第1セラミック部52Aは、セラミック製の部材を含んでいるので、高クロム鋳鉄製の第1基部51Aよりも線膨張係数が小さい。また、第1セラミック部52Aは、第1基部51Aよりも耐摩耗性に優れている。第1基部51A及び第1セラミック部52Aの材料は、上記説明の材料に限定されない。
第1セラミック部52Aは、略円環形状に形成される。第1セラミック部52Aは、第1基部51Aの外周面の全域を外方から覆っている。第1セラミック部52Aの内周面は、第1基部51Aの外周面と当接している。第1セラミック部52Aの外周面は、軸線方向断面において、中心点CPを中心とした円弧状となるように湾曲している。
また、第1セラミック部52Aの第2部分49B側の面(すなわち、第2セラミック部52Bと当接する面)は、平面とされている。
第1セラミック部52Aは、略円環形状に形成される。第1セラミック部52Aは、第1基部51Aの外周面の全域を外方から覆っている。第1セラミック部52Aの内周面は、第1基部51Aの外周面と当接している。第1セラミック部52Aの外周面は、軸線方向断面において、中心点CPを中心とした円弧状となるように湾曲している。
また、第1セラミック部52Aの第2部分49B側の面(すなわち、第2セラミック部52Bと当接する面)は、平面とされている。
このように、ローラ部49の外周面は、軸線方向の全域において、第1セラミック部52A及び第2セラミック部52Bによって形成されている。
次に、第1部分49Aと第2部分49Bとの接合態様について説明する。
第1部分49Aの第1基部51Aに形成されたボルト孔54と、第2部分49Bの第2基部51Bに形成されたボルト孔54とが連通する直線状の孔を挿通する固定用ボルト53によって固定されている。固定用ボルト53の頭部53aは第1基部51Aと当接している。また、固定用ボルト53の先端部に螺合するナット55は、第2基部51Bと当接している。このため、固定用ボルト53とナット55とを締結することで、第1基部51Aと第2基部51Bが固定される。これにより、第1部分49Aと第2部分49Bとが接合されている。なお、固定用ボルト53とナット55は、いわゆる頭部のない寸切りボルトと両端部のナットとしてもよい。
第1部分49Aの第1基部51Aに形成されたボルト孔54と、第2部分49Bの第2基部51Bに形成されたボルト孔54とが連通する直線状の孔を挿通する固定用ボルト53によって固定されている。固定用ボルト53の頭部53aは第1基部51Aと当接している。また、固定用ボルト53の先端部に螺合するナット55は、第2基部51Bと当接している。このため、固定用ボルト53とナット55とを締結することで、第1基部51Aと第2基部51Bが固定される。これにより、第1部分49Aと第2部分49Bとが接合されている。なお、固定用ボルト53とナット55は、いわゆる頭部のない寸切りボルトと両端部のナットとしてもよい。
図2及び図3の破線L1は、ミル10が固体燃料を粉砕することで進行するローラ部49の摩耗の進行態様を示している。すなわち、本実施形態での例では、ローラ部49は、ローラ部49の基端側(すなわち、先端側とは反対側)の一部分P1(以下、「最大摩耗点P1」と称する)が、他の部分よりも大きく摩耗する状況にある。上述のように、基端側とは粉砕テーブル12の半径方向において外周側を示し、先端側とは粉砕テーブル12の回転中心軸線C1(図1参照)側を示す。また、図2の破線L2は、粉砕テーブル12の摩耗の進行態様を示している。すなわち、最大摩耗点P1は、第1セラミック部52Aに位置する。なお、図2及び図3では、摩耗前の最大摩耗点を符号「P1」で示し、実際に摩耗が進行した状態の最大摩耗点を符号「P1´」で示している。換言すれば摩耗前の最大摩耗点P1は、摩耗が最も進行し易いと予想される点である。
最大摩耗点P1は、ローラ部49の外周面49aにおいて、中心線C3(回転中心軸線C2と直交するとともに回転中心軸線C2が延在する方向における粉砕ローラ13の中央部を通過する線)に対して、基端側に所定の角度θ1を為す位置である。詳細には、中心線C3と中心点CPにおいて所定の角度θ1を為す線L4と、外周面49aとが交差する位置である。図3における角度θ1は、一例として8度とされているが、角度θ1は8度に限定されない。最大摩耗点P1の位置は、例えば、ミル10の仕様や粉砕する固体燃料によっても異なり、角度θ1は、3度から13度の範囲(8度のプラスマイナス5度の範囲)内に発生することが多い。
また、本実施形態では、中心線C3と所定の角度θ1を為す線L4が通過する部分において、軸方向断面での第1セラミック部52Aの厚さが最も厚くなっている。
また、本実施形態では、中心線C3と所定の角度θ1を為す線L4が通過する部分において、軸方向断面での第1セラミック部52Aの厚さが最も厚くなっている。
また、図3の破線L3は、ローラ部49が破線L1で示すように摩耗した後に、ローラ部49を反転させて使用した場合(すなわち、ローラ部49を一度ジャーナルハウジング48から取り外し、基端側と先端側とを入れ替えて、再びローラ部49をジャーナルハウジング48に取り付けて使用した場合)における、ミル10が固体燃料を粉砕することで進行するローラ部49の摩耗の進行態様を示している。この場合の最大摩耗点P2は、中心線C3を基準とした対称の位置となる。詳細には、最大摩耗点P2は、中心線C3と所定の角度θ1を為す線L4の線対称の線であるL5上の点となる。すなわち、反転時の最大摩耗点P2は、第2セラミック部52Bに位置する。なお、図2では、摩耗前の最大摩耗点を符号「P2」で示し、実際に摩耗が進行した状態の最大摩耗点を符号「P2´」で示している。換言すれば摩耗前の最大摩耗点P2は、摩耗が最も進行し易いと予想される点である。
なお、図3では、ローラ部49を反転させていない状態を図示しているので、実際にローラ部49を反転させた状態では、第2セラミック部52Bは、中心線C3よりも基端側(図3の右側)に位置することとなる。したがって、最大摩耗点P2も、反転前の最大摩耗点P1と同様に、中心線C3よりも基端側(図3の右側)に位置することとなる。
なお、図3では、ローラ部49を反転させていない状態を図示しているので、実際にローラ部49を反転させた状態では、第2セラミック部52Bは、中心線C3よりも基端側(図3の右側)に位置することとなる。したがって、最大摩耗点P2も、反転前の最大摩耗点P1と同様に、中心線C3よりも基端側(図3の右側)に位置することとなる。
次に、ローラ部49を製造する方法について図4を参照して説明する。図4のUPは、鉛直方向の上方を示している。
まず、ローラ部49を製造する際には、まず第1部分49Aを製造する。
第1部分49Aを製造する際には、まず、セラミックス粒子をブロック状(第1セラミック部52Aに対応する形状)に整形することで、第1セラミック部52Aの一部を構成するセラミックブロックCB(図4参照)を製造する。セラミックブロックは、粒子状のセラミックスを結合させたもので、セラミックス粒子同士の間に、比較的多くの隙間が形成されている。セラミックブロックCBの外形は、第1セラミック部52Aの外形と略同一である。
まず、ローラ部49を製造する際には、まず第1部分49Aを製造する。
第1部分49Aを製造する際には、まず、セラミックス粒子をブロック状(第1セラミック部52Aに対応する形状)に整形することで、第1セラミック部52Aの一部を構成するセラミックブロックCB(図4参照)を製造する。セラミックブロックは、粒子状のセラミックスを結合させたもので、セラミックス粒子同士の間に、比較的多くの隙間が形成されている。セラミックブロックCBの外形は、第1セラミック部52Aの外形と略同一である。
次に、製造したセラミックブロックCBを鋳型60内の所定の位置に設置する。このとき、鋳型60の天井面及び底面でセラミックブロックCBを挟むことで、セラミックブロックCBを所定の位置に固定する。本実施形態では、セラミックブロックCBを、鋳型60の天井面及び底面で挟むとともに、鋳込み時には後述するように浮力によって、所定の位置に固定している。
次に、湯口61から湯道62を介して、鋳型60内に溶融した金属を流し込む。これにより、鋳型60内に溶融した金属が充填される(矢印m参照)。このとき、セラミックブロックCBは、溶融した金属よりも比重が軽いため、浮力(矢印b参照)によって、図4に示すように、鋳型60の内周面の所定の位置に押し付けられる。また、このとき、セラミックブロックCBのセラミックス粒子同士の間に形成された隙間にも溶融した金属が流入する。
次に、湯口61から湯道62を介して、鋳型60内に溶融した金属を流し込む。これにより、鋳型60内に溶融した金属が充填される(矢印m参照)。このとき、セラミックブロックCBは、溶融した金属よりも比重が軽いため、浮力(矢印b参照)によって、図4に示すように、鋳型60の内周面の所定の位置に押し付けられる。また、このとき、セラミックブロックCBのセラミックス粒子同士の間に形成された隙間にも溶融した金属が流入する。
次に、溶融した金属を冷却し、凝固させる。これにより、セラミックブロックCBのセラミックス粒子同士の間に金属が入り込んだ耐摩耗性の優れた第1セラミック部52Aと、凝固した金属のみで形成された第1基部51Aとが一体化されたローラ部49が完成する。
このようにして、本実施形態の第1部分49Aは、第1基部51Aと第1セラミック部52Aとを鋳ぐるみすることで製造される。なお、第1部分49Aを鋳造する際に、ボルト孔54を鋳抜きで設けてもよい。第1基部51Aは、高硬度であるので、凝固してからボルト孔54を形成することは難しいので、このように鋳抜きで設けることで容易にボルト孔54を形成することができる。
次に、第2部分49Bを製造する。第2部分49Bを製造する方法は、第1部分49Aを製造する方法と同じなので説明を省略する。
次に、固定用ボルト53及びナット55を締結することで第1部分49A及び第2部分49Bを接合する。このようにして、ローラ部49を製造する。なお、第1部分49A及び第2部分49Bの接合は工場で行い、接合された状態のローラ部49を、ミル10を組立てる現地へ運搬すると、現地での組み立て工数が低減するため、トータルとしてのコストを低減することができる。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、第1部分49Aが軸線方向の中心線C3よりも一側(基端側)に設けられ、第2部分49Bが軸線方向の中心線C3よりも他側(先端側)に設けられている。これにより、ローラ部49の一側及び他側の両方に耐摩耗性が優れているセラミック部52(第1セラミック部52A及び第2セラミック部52B)を設けることができる。したがって、ローラ部49を反転させて使用した場合(すなわち、ローラ部49を取り外し、一側と他側とを入れ替えるようにローラ部49を反転させ、再びローラ部49を取り付けて使用した場合)であっても、セラミック部52と粉砕テーブル12との間で固体燃料を粉砕することができるので、ローラ部49の摩耗を抑制することができる。よって、ローラ部49の寿命を長くすることができる。
本実施形態では、第1部分49Aが軸線方向の中心線C3よりも一側(基端側)に設けられ、第2部分49Bが軸線方向の中心線C3よりも他側(先端側)に設けられている。これにより、ローラ部49の一側及び他側の両方に耐摩耗性が優れているセラミック部52(第1セラミック部52A及び第2セラミック部52B)を設けることができる。したがって、ローラ部49を反転させて使用した場合(すなわち、ローラ部49を取り外し、一側と他側とを入れ替えるようにローラ部49を反転させ、再びローラ部49を取り付けて使用した場合)であっても、セラミック部52と粉砕テーブル12との間で固体燃料を粉砕することができるので、ローラ部49の摩耗を抑制することができる。よって、ローラ部49の寿命を長くすることができる。
また、本実施形態では、ローラ部49が第1部分49Aと第2部分49Bとを有している。これにより、第1部分49Aと第2部分49Bとを別々に製造することができる。したがって、別々に製造した第1部分49Aと第2部分49Bとを固定することで、軸線方向の一側及び他側の両側に、簡易にセラミック部52(第1セラミック部52A及び第2セラミック部52B)を設けることができる。
また、第1部分49Aと第2部分49Bとを別々に製造することができるので、第1部分49Aと第2部分49Bとを一度に製造する場合と比較して、一度に製造する部品の体積を低減することができる。これにより、第1部分49A及び第2部分49Bを鋳造で製造する際に、一回の鋳造で製造する部材の体積を小さくすることができるので、一回の鋳造に必要な溶融金属の量を低減することができる。したがって、溶融金属を製造する溶鉱炉を小型化することができる。よって、粉砕ローラ13を製造する設備を省スペース化することができるとともに、設備のイニシャルコストを低減することができる。
また、第1部分49Aと第2部分49Bとを別々に製造することができるので、各部分の製造時に欠陥が発生した場合であっても、ローラ部49の全体を廃棄する必要がなく、廃棄量を低減することができる。したがって、粉砕ローラ13を製造する際の歩留まりを向上させることができる。また、ローラ部49を再度製造する際に、廃棄する部分を再溶解して再使用する場合には、溶解する際のコストを低減することができる。
また、第1セラミック部52Aと第2セラミック部52Bとも別々に製造することができるので、セラミックブロックCBを製造する際にも、同様に廃棄量を低減することができる。
[変形例1]
次に、本実施形態の変形例について図5を用いて説明する。図5のUPは、鉛直方向の上方を示している。
本実施形態では、第2部分49Bを製造する方法及び第1部分49Aと第2部分49Bとを接合する方法が上記実施形態と異なっている。その他の構成等は上記実施形態と同様であるので、同様の構成等については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態の変形例について図5を用いて説明する。図5のUPは、鉛直方向の上方を示している。
本実施形態では、第2部分49Bを製造する方法及び第1部分49Aと第2部分49Bとを接合する方法が上記実施形態と異なっている。その他の構成等は上記実施形態と同様であるので、同様の構成等については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本変形例では、第1部分49Aと第2部分49Bとを鋳造によって接合し、一体化する。詳細には、鋳型160内の下部に、完成した状態の第1部分49Aを配置する。このとき、第1部分49Aは、十分に予熱しておく。第1部分49Aを鋳型160内に配置してから溶融した金属を流入させた場合、鋳造時に第1部分49Aが冷やし金と同様の役割を果たしてしまうことで、溶融した金属を冷却・収縮させ、第2部分49Bの内部に引け巣を発生させてしまう可能性がある。第1部分49Aを予熱することで、溶融した金属の冷却度合いが低減するので、引け巣の発生を抑制することができる。
なお、第1部分49Aの製造方法は、上記実施形態と同様である。
なお、第1部分49Aの製造方法は、上記実施形態と同様である。
次に、製造した第2部分49B用のセラミックブロックCBを鋳型160内の所定の位置に設置する。このとき、鋳型160の天井面と第1部分49A(第1セラミック部52A)とでセラミックブロックCBを挟むことで、セラミックブロックCBを所定の位置に固定する。
次に、湯口61から湯道62を介して、鋳型160内に溶融した金属を流し込む。このとき、溶融した金属を、第1部分49Aの上方の空間に流し込む。これにより、鋳型160内に溶融した金属が充填される(矢印m参照)。
次に、溶融した金属を冷却し、凝固させる。これにより、第2部分49Bが製造される。このとき、第2部分49Bは、第1部分49Aと接合し一体化した状態で製造される。
本変形例では、このように、ローラ部49を製造する。
本変形例では、このように、ローラ部49を製造する。
本変形例によれば、第2部分49Bは、第1部分49Aの接合面に応じた形状となるので、第1部分49Aの接合面及び第2部分49Bの接合面に対して機械加工等を施す必要がない。したがって、機械加工工程を省略することができる。
なお、図5の破線で示すように、第1部分49Aが断面略T形状の突出部70を有していてもよい。突出部70は、第1基部51Aの第2部分49B側の面から突出している。突出部70は、第1部分49Aを鋳造する際に第1基部51Aと一体となるように形成される。
このように構成することで、第2部分49Bを製造する際に、第2部分49Bに突出部70が埋め込まれることとなるので、第1部分49Aと第2部分49Bとをより強固に接合することができる。
このように構成することで、第2部分49Bを製造する際に、第2部分49Bに突出部70が埋め込まれることとなるので、第1部分49Aと第2部分49Bとをより強固に接合することができる。
このように、本変形例では、鋳造により第1部分49Aと第2部分49Bとを接合している。したがって、ローラ部49には、上記実施形態で説明した固定用ボルト53及びナット55は設けられていない。また、第1基部51A及び第2基部51Bには、ボルト孔54が形成されていない。
[変形例2]
次に、本実施形態の変形例について図6を用いて説明する。
本変形例では、第1部分49Aと第2部分49Bとを接合する方法が上記実施形態と異なっている。その他の構成等は上記実施形態と同様であるので、同様の構成等については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態の変形例について図6を用いて説明する。
本変形例では、第1部分49Aと第2部分49Bとを接合する方法が上記実施形態と異なっている。その他の構成等は上記実施形態と同様であるので、同様の構成等については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本変形例では、固定部80を用いて第1部分49Aと第2部分49Bとを接合する。固定部80は、ジャーナルハウジング48と第1基部51A及び第2基部51Bとの間に設けられる円筒部81と、円筒部81の軸線方向の一側の端部から半径方向と外側に延び第1基部51Aの軸線方向の一側の端面と当接する第1当接部82と、円筒部81の軸線方向の他側の端部から半径方向と外側に延び第2基部51Bの軸線方向の他側の端面と当接する第2当接部83と、を一体的に有する。
固定部80は、第1基部51A及び第2基部51Bよりも硬度が低く、機械加工が施し易い材料(例えば、炭素鋼)で形成されている。
円筒部81は、固定用ボルト53が挿通するボルト孔81aが形成されている。
円筒部81は、固定用ボルト53が挿通するボルト孔81aが形成されている。
本変形例では、第1基部51Aは、円筒部81を介して、ジャーナルハウジング48の外周部に外側から嵌合している。また、第2基部51Bは、円筒部81を介して、ジャーナルハウジング48の外周部に外側から嵌合している。
本変形例では、第1当接部82及び第2当接部83が、円筒部81を挿通する固定用ボルト53によって固定されている。固定用ボルト53の頭部53aは第1当接部82と当接している。また、固定用ボルト53の先端部に螺合するナット55は、第2当接部83と当接している。このため、固定用ボルト53とナット55とを締結することで、第1当接部82及び第2当接部83が、第1基部51A及び第2基部51Bを軸線方向の両側から挟み込むこととなる。したがって、第1部分49A及び第2部分49Bを接合することができる。
また、固定部80は第1基部51A等よりも硬度が低いので、容易に機械加工を施すことができる。これにより、第1基部51A等にボルト孔81aを形成する場合と比較して、容易に固定用ボルト53を挿通させることができる。したがって、粉砕ローラ13を容易に製造することができる。
また、固定部80は第1基部51A等よりも硬度が低いので、容易に機械加工を施すことができる。これにより、第1基部51A等にボルト孔81aを形成する場合と比較して、容易に固定用ボルト53を挿通させることができる。したがって、粉砕ローラ13を容易に製造することができる。
このように、本変形例では、固定部80を用いて第1部分49Aと第2部分49Bとを接合している。したがって、ローラ部49には、上記実施形態で説明した固定用ボルト53及びナット55は設けられていない。また、第1基部51A及び第2基部51Bには、ボルト孔54が形成されていない。
[変形例3]
次に、本実施形態の変形例について図7を用いて説明する。
本変形例では、第1部分49A及び第2部分49Bが凹部を有する点で上記実施形態と異なっている。その他の構成等は上記実施形態と同様であるので、同様の構成等については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態の変形例について図7を用いて説明する。
本変形例では、第1部分49A及び第2部分49Bが凹部を有する点で上記実施形態と異なっている。その他の構成等は上記実施形態と同様であるので、同様の構成等については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本変形例では、第1基部51Aは、第2基部51Bと当接する第1当接面51Aaから凹む第1凹部51Abを有している。また、第2基部51Bは、第1基部51Aと当接する第2当接面51Baから凹む第2凹部51Bbを有している。
また、第1凹部51Ab及び第2凹部51Bbは、閉空間Sを形成している。
本変形例では、第1基部51A及び第2基部51Bが凹部を有している。これにより、凹部を有さない構成と比較して、第1基部51A及び第2基部51Bの体積を低減することができる。これにより、例えば、第1部分49A及び第2部分49Bを鋳造で製造する際に、一回の鋳造に必要な溶融金属の量を低減することができる。したがって、溶融金属を製造する溶鉱炉を小型化することができる。よって、粉砕ローラ13を製造する設備を省スペース化することができるとともに、設備のイニシャルコストを低減することができる。
また、第1凹部51Ab及び第2凹部51Bbが形成する閉空間Sに、第1セラミック部52A及び第2セラミック部52Bの摩耗を検出する検出部90が設けられていてもよい。これにより、第1セラミック部52A及び第2セラミック部52Bの摩耗を検出することができる。また、第1基部51A及び第2基部51Bに形成された凹部内に検出部90を設けることで、検出部90と検出部90の検出対象(本変形例では、第1セラミック部52A及び第2セラミック部52B)との距離を比較的短くすることができる。したがって、摩耗検知手段の構造を簡素化することができる。
また、閉空間S内に検出部90が設けられているので、粉砕された固体燃料等が検出部90に接触し難い。したがって、検出部90を損傷し難くすることができる。
なお、検出部90による摩耗検知方法としては、探針を用いた電気的方法や音波を用いた方法などが用いられる。
また、閉空間S内に検出部90が設けられているので、粉砕された固体燃料等が検出部90に接触し難い。したがって、検出部90を損傷し難くすることができる。
なお、検出部90による摩耗検知方法としては、探針を用いた電気的方法や音波を用いた方法などが用いられる。
[変形例4]
次に、本実施形態の変形例について図8を用いて説明する。本変形例では、第1部分49A及び第2部分49Bの接合面に吊りピース91が挟み込まれている点で、上記実施形態と異なっている。その他の構成等は上記実施形態と同様であるので、同様の構成等については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態の変形例について図8を用いて説明する。本変形例では、第1部分49A及び第2部分49Bの接合面に吊りピース91が挟み込まれている点で、上記実施形態と異なっている。その他の構成等は上記実施形態と同様であるので、同様の構成等については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本変形例では、上述のように、吊りピース91を第1部分49A及び第2部分49Bの接合面に挟んでいる。吊りピース91には、アイボルト92が係合する。
粉砕ローラ13には、ミル10の設置時やメンテナンス時などに用いられる吊りボルト孔が設けられている。吊りボルト孔は、加工の容易な炭素製の吊りピースをローラ部49に鋳込んで一体化させる場合がある。この鋳込み時に、吊りピースの一部が溶融してローラ部49の基部の金属組織内に吊りピースが溶融した金属が混入してしまう可能性があった。
一方、本変形例では、吊りピース91を第1部分49A及び第2部分49Bの接合面に挟んでいるので、鋳込み時の異種金属混入を抑制することができる。
粉砕ローラ13には、ミル10の設置時やメンテナンス時などに用いられる吊りボルト孔が設けられている。吊りボルト孔は、加工の容易な炭素製の吊りピースをローラ部49に鋳込んで一体化させる場合がある。この鋳込み時に、吊りピースの一部が溶融してローラ部49の基部の金属組織内に吊りピースが溶融した金属が混入してしまう可能性があった。
一方、本変形例では、吊りピース91を第1部分49A及び第2部分49Bの接合面に挟んでいるので、鋳込み時の異種金属混入を抑制することができる。
[変形例5]
次に、本実施形態の変形例について図9を用いて説明する。本変形例では、ローラ部49とジャーナルハウジング48とが係合している点で、上記実施形態と異なっている。その他の構成等は上記実施形態と同様であるので、同様の構成等については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本変形例では、第1基部51A及び前記第2基部51Bは、ジャーナルハウジング48と当接する面から凹む係合凹部95を有している。ジャーナルハウジング48は、第1基部51A及び第2基部51Bと当接する面に、係合凹部95内に収容されることで係合凹部95と係合する係合凸部96を有している。
次に、本実施形態の変形例について図9を用いて説明する。本変形例では、ローラ部49とジャーナルハウジング48とが係合している点で、上記実施形態と異なっている。その他の構成等は上記実施形態と同様であるので、同様の構成等については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本変形例では、第1基部51A及び前記第2基部51Bは、ジャーナルハウジング48と当接する面から凹む係合凹部95を有している。ジャーナルハウジング48は、第1基部51A及び第2基部51Bと当接する面に、係合凹部95内に収容されることで係合凹部95と係合する係合凸部96を有している。
本変形例では、ジャーナルハウジング48が係合凹部95と係合する係合凸部96を有している。これにより、係合凹部95と係合凸部96とが係合することで、ジャーナルハウジング48と第1基部51A及び第2基部51Bとの相対移動が規制される。これにより、ジャーナルハウジング48と第1基部51A及び第2基部51Bとを強固に固定することができる。
また、係合凸部96は係合凹部95内に収容されている。これにより、粉砕ローラ13の軸方向の端部にローラ部49とジャーナルハウジング48との係合部を設ける場合と比較して、粉砕された固体燃料等が係合凸部96に接触し難い。したがって、係合凸部96を摩耗し難くすることができる。なお、係合凸部96は、ジャーナルハウジング48と脱着可能として、粉砕ローラ13をジャーナルハウジング48の片側のみから装着することができるようにしてもよい。具体的にはまず第1部分49Aをジャーナルハウジング48に設置し、続いて係合凸部96を設置し、さらに第2部分49Bを設置して結合する順序としてもよい。
また、粉砕ローラ13の軸方向の端部にローラ部49とジャーナルハウジング48との係合部を設ける場合と比較して、粉砕面の幅を維持しつつ、粉砕ローラ13の軸方向の長さを短くすることができるので、同一直径の粉砕テーブル12上であっても、粉砕ローラ13の粉砕面をより粉砕テーブル12の外側に設置することができる。従って、これらの粉砕部を収容するハウジング11の外径増加を抑えつつ、より大型のミルに近いサイズの粉砕部を実現でき、コンパクトで大容量なミルが実現できる。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
例えば、使用する固体燃料は、本開示に限定されず、石炭、バイオマス燃料、石油コークス(PC:Petroleum Coke)などを用いいることができる。さらに、それらの固体燃料を組み合わせて使用してもよい。
また、例えば、第1部分49A又は第2部分49Bの片方のみ摩耗したり、損傷したりした場合、第1部分49A又は第2部分49Bの片方のみ取り替えてもよい。これにより粉砕ローラ13に係るメンテナンスコストのうち、材料費を半減することができる。
また、第1部分49A及び第2部分49Bの接合面には、例えば、液状ガスケットやペースト状のシール剤を塗布もしくは充填するなど、微粉燃料の侵入を防止する構造を設けてもよい。
例えば、使用する固体燃料は、本開示に限定されず、石炭、バイオマス燃料、石油コークス(PC:Petroleum Coke)などを用いいることができる。さらに、それらの固体燃料を組み合わせて使用してもよい。
また、例えば、第1部分49A又は第2部分49Bの片方のみ摩耗したり、損傷したりした場合、第1部分49A又は第2部分49Bの片方のみ取り替えてもよい。これにより粉砕ローラ13に係るメンテナンスコストのうち、材料費を半減することができる。
また、第1部分49A及び第2部分49Bの接合面には、例えば、液状ガスケットやペースト状のシール剤を塗布もしくは充填するなど、微粉燃料の侵入を防止する構造を設けてもよい。
以上説明した実施形態に記載の粉砕ローラ及び固体燃料粉砕装置並びに粉砕ローラの製造方法は、例えば以下のように把握される。
本開示の一態様に係る粉砕ローラは、ハウジング(11)の内部に収容され、回転する粉砕テーブル(12)との間に固体燃料を挟み込んで固体燃料を粉砕し、前記粉砕テーブル(12)からの回転力を受けて連れ回る粉砕ローラ(13)であって、前記ハウジング(11)に対して、中心軸線(C2)を中心として回転可能に支持される支持部(48)と、前記支持部(48)の外周部に外側から嵌合し、前記粉砕テーブル(12)との間で固体燃料を粉砕する円環状のローラ部(49)と、を備え、前記ローラ部(49)は、第1部分(49A)と、前記ローラ部(49)の回転中心軸線(C2)が延在する方向である軸線方向に沿って前記第1部分(49A)と並んで配置され、前記第1部分(49A)に固定される第2部分(49B)と、を有し、前記第1部分(49A)は、前記支持部(48)の前記外周部に外側から嵌合する第1基部(51A)と、前記第1基部(51A)の外周面に設けられ前記第1基部(51A)よりも耐摩耗性が優れている第1外周部(52A)と、を有し、前記軸線方向の中心線(C3)よりも一側に設けられ、前記第2部分(49B)は、前記支持部(48)の前記外周部に外側から嵌合する第2基部(51B)と、前記第2基部(51B)の外周面に設けられ前記第2基部(51B)よりも耐摩耗性が優れている第2外周部(52A)と、を有し、前記軸線方向の中心線(C3)よりも他側に設けられている。
本開示の一態様に係る粉砕ローラは、ハウジング(11)の内部に収容され、回転する粉砕テーブル(12)との間に固体燃料を挟み込んで固体燃料を粉砕し、前記粉砕テーブル(12)からの回転力を受けて連れ回る粉砕ローラ(13)であって、前記ハウジング(11)に対して、中心軸線(C2)を中心として回転可能に支持される支持部(48)と、前記支持部(48)の外周部に外側から嵌合し、前記粉砕テーブル(12)との間で固体燃料を粉砕する円環状のローラ部(49)と、を備え、前記ローラ部(49)は、第1部分(49A)と、前記ローラ部(49)の回転中心軸線(C2)が延在する方向である軸線方向に沿って前記第1部分(49A)と並んで配置され、前記第1部分(49A)に固定される第2部分(49B)と、を有し、前記第1部分(49A)は、前記支持部(48)の前記外周部に外側から嵌合する第1基部(51A)と、前記第1基部(51A)の外周面に設けられ前記第1基部(51A)よりも耐摩耗性が優れている第1外周部(52A)と、を有し、前記軸線方向の中心線(C3)よりも一側に設けられ、前記第2部分(49B)は、前記支持部(48)の前記外周部に外側から嵌合する第2基部(51B)と、前記第2基部(51B)の外周面に設けられ前記第2基部(51B)よりも耐摩耗性が優れている第2外周部(52A)と、を有し、前記軸線方向の中心線(C3)よりも他側に設けられている。
上記構成では、第1部分が軸線方向の中心線よりも一側に設けられ、第2部分が軸線方向の中心線よりも他側に設けられている。これにより、ローラ部の一側及び他側の両方に耐摩耗性が優れている外周部(第1外周部及び第2外周部)を設けることができる。したがって、ローラ部を反転させて使用した場合(すなわち、ローラ部を取り外し、一側と他側とを入れ替えるようにローラ部を反転させ、再びローラ部を取り付けて使用した場合)であっても、外周部によって固体燃料を粉砕することができるので、ローラ部の摩耗を抑制することができる。よって、ローラ部の寿命を長くすることができる。
また、上記構成では、ローラ部が第1部分と第2部分とを有している。これにより、第1部分と第2部分とを別々に製造することができる。したがって、別々に製造した第1部分と第2部分とを固定することで、軸線方向の一側及び他側の両側に、簡易に外周部を設けることができる。
また、第1部分と第2部分とを別々に製造することができるので、第1部分と第2部分とを一度の製造する場合と比較して、一度に製造する部品の体積を低減することができる。これにより、例えば、第1部分及び第2部分を鋳造で製造する場合には、一回の鋳造で製造する部材の体積を小さくすることができるので、一回の鋳造に必要な溶融金属の量を低減することができる。したがって、溶融金属を製造する溶鉱炉を小型化することができる。よって、粉砕ローラを製造する設備を省スペース化することができるとともに、設備のイニシャルコストを低減することができる。
また、第1部分と第2部分とを別々に製造することができるので、各部分の製造時に欠陥が発生した場合であっても、ローラ部の全体を廃棄する必要がなく、廃棄量を低減することができる。したがって、粉砕ローラを製造する際の歩留まりを向上させることができる。また、ローラ部を再度製造するために廃棄する部分を溶解する場合には、溶解する際のコストを低減することができる。
また、上記構成では、ローラ部が第1部分と第2部分とを有している。これにより、第1部分と第2部分とを別々に製造することができる。したがって、別々に製造した第1部分と第2部分とを固定することで、軸線方向の一側及び他側の両側に、簡易に外周部を設けることができる。
また、第1部分と第2部分とを別々に製造することができるので、第1部分と第2部分とを一度の製造する場合と比較して、一度に製造する部品の体積を低減することができる。これにより、例えば、第1部分及び第2部分を鋳造で製造する場合には、一回の鋳造で製造する部材の体積を小さくすることができるので、一回の鋳造に必要な溶融金属の量を低減することができる。したがって、溶融金属を製造する溶鉱炉を小型化することができる。よって、粉砕ローラを製造する設備を省スペース化することができるとともに、設備のイニシャルコストを低減することができる。
また、第1部分と第2部分とを別々に製造することができるので、各部分の製造時に欠陥が発生した場合であっても、ローラ部の全体を廃棄する必要がなく、廃棄量を低減することができる。したがって、粉砕ローラを製造する際の歩留まりを向上させることができる。また、ローラ部を再度製造するために廃棄する部分を溶解する場合には、溶解する際のコストを低減することができる。
また、本開示の一態様に係る粉砕ローラは、前記ローラ部(49)は、前記支持部(48)と前記第1基部(51A)及び前記第2基部(51B)との間に設けられる円筒部(81)と、前記円筒部(81)の前記軸線方向(C2)の一側の端部から半径方向と外側に延び、前記第1基部(51A)の前記軸線方向(C2)の一側の端面と当接する第1当接部(82)と、前記円筒部(81)の前記軸線方向(C2)の他側の端部から半径方向と外側に延び、前記第2基部(51B)の前記軸線方向(C2)の他側の端面と当接する第2当接部(83)と、を有する固定部(80)を有し、前記第1基部(51A)は、前記円筒部(81)を介して、前記支持部(48)の前記外周部に外側から嵌合し、前記第2基部(51B)は、前記円筒部(81)を介して、前記支持部(48)の前記外周部に外側から嵌合し、前記第1当接部(82)及び前記第2当接部(83)は、前記固定部(80)を挿通するボルト(53)によって固定されていて、前記円筒部(81)は、前記第1基部(51A)及び前記第2基部(51B)よりも硬度が低い材料で形成されている。
上記構成では、第1当接部及び第2当接部が、固定部を挿通するボルトによって固定されている。これにより、第1当接部及び第2当接部が、第1基部及び第2基部を軸線方向の両側から挟み込むこととなる。したがって、第1部分及び第2部分を固定することができる。
また、円筒部は基部よりも硬度が低いので、容易に機械加工を施すことができる。これにより、基部にボルトが挿通するボルト孔を形成する場合と比較して、容易にボルトを挿通させることができる。したがって、粉砕ローラを容易に製造することができる。
また、円筒部は基部よりも硬度が低いので、容易に機械加工を施すことができる。これにより、基部にボルトが挿通するボルト孔を形成する場合と比較して、容易にボルトを挿通させることができる。したがって、粉砕ローラを容易に製造することができる。
また、本開示の一態様に係る粉砕ローラは、前記第1部分(49A)と前記第2部分(49B)とは、第1基部(51A)に形成された孔と第2基部(52B)に形成された孔とが連通する直線状のボルト孔(54)を挿通する締結具(53)によって固定されている。
上記構成では、締結具のみによって第1部分と第2部分とを固定している。これにより、大掛かりな部品(例えば、第1部分と第2部分とを外側から挟み込むようにして固定する部品)等を用いることなく、第1部分と第2部分とを固定することができる。したがって、構造を簡素化することができる。
また、本開示の一態様に係る粉砕ローラは、前記第1基部(51A)は、前記第2基部(51B)と当接する第1当接面(51Aa)と、前記第1当接面(51Aa)から凹む第1凹部(51Ab)を有し、前記第2基部(51B)は、前記第1基部(51A)の前記第1当接面(51Aa)と当接する第2当接面(51Ba)と、前記第2当接面(51Ba)から凹む第2凹部(51Bb)を有している。
上記構成では、第1基部及び第2基部が凹部を有している。これにより、凹部を有さない構成と比較して、第1基部及び第2基部の体積を低減することができる。これにより、例えば、第1部分及び第2部分を鋳造で製造する場合には、一回の鋳造で製造する部材の体積を小さくすることができるので、一回の鋳造に必要な溶融金属の量を低減することができる。したがって、溶融金属を製造する溶鉱炉を小型化することができる。よって、粉砕ローラを製造する設備を省スペース化することができるとともに、設備のイニシャルコストを低減することができる。
また、本開示の一態様に係る粉砕ローラは、前記第1凹部(51Ab)及び前記第2凹部(51Bb)は、閉空間を形成し、前記閉空間には前記第1外周部(52A)及び/又は前記第2外周部の摩耗を検出する検出部(90)が設けられている。
上記構成では、第1凹部及び第2凹部が形成する閉空間が設けられているため、第1基部及び第2基部の体積を低減することができる。これにより、第1部分及び第2部分を製造する際に、一回の鋳造に必要な溶融金属の量を低減することができる。したがって、溶融金属を製造する溶鉱炉を小型化することができる。よって、粉砕ローラを製造する設備を省スペース化することができるとともに、設備のイニシャルコストを低減することができる。
また、第1凹部及び第2凹部が形成する閉空間に、第1外周部及び/又は第2外周部の摩耗を検出する検出部が設けられている。これにより、第1外周部及び/又は第2外周部の摩耗を検出することができる。また、基部に形成された凹部内に検出部を設けることで、検出部と、検出部が検出する対象(第1外周部及び/又は第2外周部)との距離を比較的短くすることができる。したがって、摩耗検出手段の構造を簡素化することができる。
また、閉空間内に検出部が設けられているので、粉砕された固体燃料等が検出部に接触し難い。したがって、検出部を損傷し難くすることができる。
また、第1凹部及び第2凹部が形成する閉空間に、第1外周部及び/又は第2外周部の摩耗を検出する検出部が設けられている。これにより、第1外周部及び/又は第2外周部の摩耗を検出することができる。また、基部に形成された凹部内に検出部を設けることで、検出部と、検出部が検出する対象(第1外周部及び/又は第2外周部)との距離を比較的短くすることができる。したがって、摩耗検出手段の構造を簡素化することができる。
また、閉空間内に検出部が設けられているので、粉砕された固体燃料等が検出部に接触し難い。したがって、検出部を損傷し難くすることができる。
また、本開示の一態様に係る粉砕ローラは、前記第1基部(51A)及び/又は前記第2基部(51B)は、前記支持部(48)と当接する面から凹む係合凹部(95)を有し、前記支持部(48)は、前記第1基部(51A)及び/又は前記第2基部(51B)と当接する面に、前記係合凹部(95)内に収容されることで該係合凹部(95)と係合する係合凸部(96)を有している。
上記構成では、支持部が係合凹部と係合する係合凸部を有している。これにより、係合凹部と係合凸部とが係合することで、支持部と第1基部及び/又は前記第2基部との相対移動が規制される。これにより、支持部と第1基部及び/又は前記第2基部とを強固に固定することができる。
また、係合凸部は係合凹部内に収容されている。これにより、粉砕ローラの軸方向の端部にローラ部とジャーナルハウジングとの係合部を設ける場合と比較して、粉砕された固体燃料等が係合凸部に接触し難い。したがって、係合凸部を損傷し難くすることができる。
また、係合凸部は係合凹部内に収容されている。これにより、粉砕ローラの軸方向の端部にローラ部とジャーナルハウジングとの係合部を設ける場合と比較して、粉砕された固体燃料等が係合凸部に接触し難い。したがって、係合凸部を損傷し難くすることができる。
また、本開示の一態様に係る固体燃料粉砕装置は、上記いずれかに記載の粉砕ローラ(13)と、回転し、粉砕ローラ(13)との間に固体燃料を挟み込んで固体燃料を粉砕する粉砕テーブル(12)と、前記粉砕ローラ(13)及び粉砕テーブル(12)を収容するハウジング(11)と、を備えている。
また、本開示の一態様に係る粉砕ローラの製造方法は、ハウジング(11)の内部に収容され、回転する粉砕テーブル(12)との間に固体燃料を挟み込んで固体燃料を粉砕し、前記粉砕テーブル(12)からの回転力を受けて連れ回る粉砕ローラ(13)の製造方法であって、前記粉砕ローラ(13)は、前記ハウジング(11)に対して、中心軸線(C2)を中心として回転可能に支持される支持部(48)と、前記支持部(48)の外周部に外側から嵌合し、前記粉砕テーブル(12)との間で固体燃料を粉砕する円環状のローラ部(49)と、を備え、前記ローラ部(49)は、第1部分(49A)と、前記ローラ部(49)の回転中心軸線(C2)が延在する方向である軸線方向に沿って前記第1部分(49A)と並んで配置され、前記第1部分(49A)に固定される第2部分(49B)と、を有し、前記第1部分(49A)は、前記支持部(48)の前記外周部に外側から嵌合する第1基部(51A)と、前記第1基部(51A)の外周面に設けられ前記第1基部(51A)よりも耐摩耗性が優れている第1外周部(52A)と、を有し、前記軸線方向の中心線(C3)よりも一側に設けられ、前記第2部分(49B)は、前記支持部(48)の前記外周部に外側から嵌合する第2基部(51B)と、前記第2基部(51B)の外周面に設けられ前記第2基部(51B)よりも耐摩耗性が優れている第2外周部(52A)と、を有し、前記軸線方向の中心線(C3)よりも他側に設けられていて、前記第1部分(49A)を製造する工程と、前記第2部分(49B)を製造する工程と、前記第1部分(49A)と前記第2部分(49B)とを固定する工程と、を備える。
また、本開示の一態様に係る粉砕ローラの製造方法は、前記第2部分(49B)を製造する工程及び前記第1部分(49A)と前記第2部分(49B)とを固定する工程は、前記第1部分を製造する工程で製造された前記第1部分を前記粉砕ローラに応じた形状の鋳型(160)内に配置した状態で前記鋳型(160)内に溶融した金属を流し込んだ後に溶融した金属を冷却することで前記第2部分(49B)を製造するとともに前記第1部分(49A)と前記第2部分(49B)とを一体的に固定する。
上記構成では、第2部分が、第1部分の接合面に応じた形状となるので、第1部分の接合面及び第2部分の接合面に対して機械加工等を施す必要がない。したがって、機械加工工程を省略することができる。
また、本開示の一態様に係る粉砕ローラの製造方法は、前記第1部分(49A)は、前記第2部分(51B)側の面から突出する突出部(70)を有している。
上記構成では、第2部分を製造する際に、第2部分に突出部が埋め込まれることとなるので、第1部分と第2部分とをより強固に接合することができる。
1 :発電プラント
10 :ミル
11 :ハウジング
12 :粉砕テーブル
13 :粉砕ローラ
14 :減速機
15 :ミルモータ
16 :回転式分級機
16a :ブレード
17 :給炭管
18 :分級機モータ
19 :出口ポート
21 :バンカ
22 :ダウンスパウト部
25 :給炭機
26 :搬送部
27 :給炭機モータ
30 :送風部
30a :熱ガス流路
30b :冷ガス流路
30c :熱ガスダンパ
30d :冷ガスダンパ
31 :一次空気通風機
34 :空気予熱器
40 :状態検出部
41 :底面部
42 :天井部
43 :ジャーナルヘッド
44 :支持アーム
45 :支持軸
46 :押圧装置
47 :ジャーナルシャフト
48 :ジャーナルハウジング(支持部)
49 :ローラ部
49A :第1部分
49B :第2部分
49a :外周面
50 :制御部
51A :第1基部
51Aa :第1当接面
51Ab :第1凹部
51B :第2基部
51Ba :第2当接面
51Bb :第2凹部
52A :第1セラミック部(外周部)
52B :第2セラミック部
53 :固定用ボルト
53a :頭部
54 :ボルト孔
55 :ナット
60 :鋳型
61 :湯口
62 :湯道
70 :突出部
80 :固定部
81 :円筒部
81a :ボルト孔
82 :第1当接部
83 :第2当接部
90 :検出部
91 :吊りピース
92 :アイボルト
95 :係合凹部
96 :係合凸部
100 :固体燃料粉砕装置
110 :一次空気流路
120 :微粉燃料供給管
160 :鋳型
200 :ボイラ
210 :火炉
220 :バーナ
10 :ミル
11 :ハウジング
12 :粉砕テーブル
13 :粉砕ローラ
14 :減速機
15 :ミルモータ
16 :回転式分級機
16a :ブレード
17 :給炭管
18 :分級機モータ
19 :出口ポート
21 :バンカ
22 :ダウンスパウト部
25 :給炭機
26 :搬送部
27 :給炭機モータ
30 :送風部
30a :熱ガス流路
30b :冷ガス流路
30c :熱ガスダンパ
30d :冷ガスダンパ
31 :一次空気通風機
34 :空気予熱器
40 :状態検出部
41 :底面部
42 :天井部
43 :ジャーナルヘッド
44 :支持アーム
45 :支持軸
46 :押圧装置
47 :ジャーナルシャフト
48 :ジャーナルハウジング(支持部)
49 :ローラ部
49A :第1部分
49B :第2部分
49a :外周面
50 :制御部
51A :第1基部
51Aa :第1当接面
51Ab :第1凹部
51B :第2基部
51Ba :第2当接面
51Bb :第2凹部
52A :第1セラミック部(外周部)
52B :第2セラミック部
53 :固定用ボルト
53a :頭部
54 :ボルト孔
55 :ナット
60 :鋳型
61 :湯口
62 :湯道
70 :突出部
80 :固定部
81 :円筒部
81a :ボルト孔
82 :第1当接部
83 :第2当接部
90 :検出部
91 :吊りピース
92 :アイボルト
95 :係合凹部
96 :係合凸部
100 :固体燃料粉砕装置
110 :一次空気流路
120 :微粉燃料供給管
160 :鋳型
200 :ボイラ
210 :火炉
220 :バーナ
Claims (10)
- ハウジングの内部に収容され、回転する粉砕テーブルとの間に固体燃料を挟み込んで固体燃料を粉砕し、前記粉砕テーブルからの回転力を受けて連れ回る粉砕ローラであって、
前記ハウジングに対して、回転中心軸線を中心として回転可能に支持される支持部と、
前記支持部の外周部に外側から嵌合し、前記粉砕テーブルとの間で固体燃料を粉砕する円環状のローラ部と、を備え、
前記ローラ部は、第1部分と、前記ローラ部の回転中心軸線が延在する方向である軸線方向に沿って前記第1部分と並んで配置され、前記第1部分に固定される第2部分と、を有し、
前記第1部分は、前記支持部の前記外周部に外側から嵌合する第1基部と、前記第1基部の外周面に設けられ前記第1基部よりも耐摩耗性が優れている第1外周部と、を有し、前記軸線方向の中心線よりも一側に設けられ、
前記第2部分は、前記支持部の前記外周部に外側から嵌合する第2基部と、前記第2基部の外周面に設けられ前記第2基部よりも耐摩耗性が優れている第2外周部と、を有し、前記軸線方向の中心線よりも他側に設けられている粉砕ローラ。 - 前記ローラ部は、前記支持部と前記第1基部及び前記第2基部との間に設けられる円筒部と、前記円筒部の前記軸線方向の一側の端部から半径方向と外側に延び、前記第1基部の前記軸線方向の一側の端面と当接する第1当接部と、前記円筒部の前記軸線方向の他側の端部から半径方向と外側に延び、前記第2基部の前記軸線方向の他側の端面と当接する第2当接部と、を有する固定部を有し、
前記第1基部は、前記円筒部を介して、前記支持部の前記外周部に外側から嵌合し、
前記第2基部は、前記円筒部を介して、前記支持部の前記外周部に外側から嵌合し、
前記第1当接部及び前記第2当接部は、前記固定部を挿通するボルトによって固定されていて、
前記円筒部は、前記第1基部及び前記第2基部よりも硬度が低い材料で形成されている請求項1に記載の粉砕ローラ。 - 前記第1部分と前記第2部分とは、前記第1基部に形成された孔と前記第2基部に形成された孔とが連通する直線状のボルト孔を挿通する締結具によって固定されている請求項1に記載の粉砕ローラ。
- 前記第1基部は、前記第2基部と当接する第1当接面と、前記第1当接面から凹む第1凹部を有し、
前記第2基部は、前記第1基部の前記第1当接面と当接する第2当接面と、前記第2当接面から凹む第2凹部を有している請求項1から請求項3のいずれかに記載の粉砕ローラ。 - 前記第1凹部及び前記第2凹部は、閉空間を形成し、
前記閉空間には前記第1外周部及び/又は前記第2外周部の摩耗を検出する検出部が設けられている請求項4に記載の粉砕ローラ。 - 前記第1基部及び/又は前記第2基部は、前記支持部と当接する面から凹む係合凹部を有し、
前記支持部は、前記第1基部及び/又は前記第2基部と当接する面に、前記係合凹部内に収容されることで該係合凹部と係合する係合凸部を有している請求項1から請求項5のいずれかに記載の粉砕ローラ。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の粉砕ローラと、
回転し、粉砕ローラとの間に固体燃料を挟み込んで固体燃料を粉砕する粉砕テーブルと、
前記粉砕ローラ及び粉砕テーブルを収容するハウジングと、を備える固体燃料粉砕装置。 - ハウジングの内部に収容され、回転する粉砕テーブルとの間に固体燃料を挟み込んで固体燃料を粉砕し、前記粉砕テーブルからの回転力を受けて連れ回る粉砕ローラの製造方法であって、
前記粉砕ローラは、
前記ハウジングに対して、回転中心軸線を中心として回転可能に支持される支持部と、
前記支持部の外周部に外側から嵌合し、前記粉砕テーブルとの間で固体燃料を粉砕する円環状のローラ部と、を備え、
前記ローラ部は、第1部分と、前記ローラ部の回転中心軸線が延在する方向である軸線方向に沿って前記第1部分と並んで配置され、前記第1部分に固定される第2部分と、を有し、
前記第1部分は、前記支持部の前記外周部に外側から嵌合する第1基部と、前記第1基部の外周面に設けられ前記第1基部よりも耐摩耗性が優れている第1外周部と、を有し、前記軸線方向の中心線よりも一側に設けられ、
前記第2部分は、前記支持部の前記外周部に外側から嵌合する第2基部と、前記第2基部の外周面に設けられ前記第2基部よりも耐摩耗性が優れている第2外周部と、を有し、前記軸線方向の中心線よりも他側に設けられていて、
前記第1部分を製造する工程と、
前記第2部分を製造する工程と、
前記第1部分と前記第2部分とを固定する工程と、を備える粉砕ローラの製造方法。 - 前記第2部分を製造する工程及び前記第1部分と前記第2部分とを固定する工程は、前記第1部分を製造する工程で製造された前記第1部分を前記粉砕ローラに応じた形状の鋳型内に配置した状態で前記鋳型内に溶融した金属を流し込んだ後に溶融した金属を冷却することで前記第2部分を製造するとともに前記第1部分と前記第2部分とを一体的に固定する請求項8に記載の粉砕ローラの製造方法。
- 前記第1部分は、前記第2部分側の面から突出する突出部を有している請求項9に記載の粉砕ローラの製造方法。
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JP2021208066A JP2023092829A (ja) | 2021-12-22 | 2021-12-22 | 粉砕ローラ及び固体燃料粉砕装置並びに粉砕ローラの製造方法 |
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WO (1) | WO2023120083A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024095874A1 (ja) * | 2022-11-04 | 2024-05-10 | 三菱重工業株式会社 | 粉砕ローラ、粉砕テーブル及び固体燃料粉砕装置並びに粉砕ローラの製造方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59184942U (ja) * | 1983-05-24 | 1984-12-08 | 石川島播磨重工業株式会社 | 竪型ミル用ロ−ラタイヤの固定装置 |
JP2536282Y2 (ja) * | 1991-02-22 | 1997-05-21 | 宇部興産株式会社 | 竪型粉砕機 |
JP2003190825A (ja) * | 2001-12-28 | 2003-07-08 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 竪型ミル |
JP2016179428A (ja) * | 2015-03-24 | 2016-10-13 | 宇部興産機械株式会社 | 竪型粉砕機の粉砕ローラ |
JP7311440B2 (ja) * | 2020-02-19 | 2023-07-19 | 三菱重工業株式会社 | ローラミル装置及びローラミル装置の改造方法 |
-
2021
- 2021-12-22 JP JP2021208066A patent/JP2023092829A/ja active Pending
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2022
- 2022-11-30 WO PCT/JP2022/044274 patent/WO2023120083A1/ja unknown
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024095874A1 (ja) * | 2022-11-04 | 2024-05-10 | 三菱重工業株式会社 | 粉砕ローラ、粉砕テーブル及び固体燃料粉砕装置並びに粉砕ローラの製造方法 |
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