JP2023066965A - ノズルシステム - Google Patents

ノズルシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2023066965A
JP2023066965A JP2021177861A JP2021177861A JP2023066965A JP 2023066965 A JP2023066965 A JP 2023066965A JP 2021177861 A JP2021177861 A JP 2021177861A JP 2021177861 A JP2021177861 A JP 2021177861A JP 2023066965 A JP2023066965 A JP 2023066965A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
tundish
molten metal
long
long nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021177861A
Other languages
English (en)
Inventor
友一 塚口
Yuichi Tsukaguchi
雄一 鶴川
Yuichi Tsurukawa
広大 藤田
Kodai Fujita
希莉亜 小嶋
Kiria Kojima
洋 仁井谷
Hiroshi Niitani
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2021177861A priority Critical patent/JP2023066965A/ja
Publication of JP2023066965A publication Critical patent/JP2023066965A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Abstract

【課題】取鍋からノズルを介してタンディッシュへと溶融金属を供給する際、ノズル内の溶融金属中に導入された気泡がノズルから離脱することを抑えることができ、タンディッシュにおける裸湯やショートパスの発生等を抑制して、溶融金属の清浄度を高めることが可能な技術を開示する。【解決手段】取鍋からノズルを介してタンディッシュへと溶融金属を供給するノズルシステムであって、下記式(1)~(4)の関係が満たされる、ノズルシステム。1.0≦D1/D0≦1.4 …(1)0.015≦((D2/2)2-(D1/2)2)/(U1・D1) …(2)1.2≦V・D1/(4Q)≦4.8 …(3)D1+8.8Q/V≦D3≦D1+35.2Q/V …(4)【選択図】図2

Description

本願は取鍋からノズルを介してタンディッシュへと溶融金属を供給するためのノズルシステムを開示する。
溶融金属の連続鋳造プロセスにおいて、取鍋から鋳型へと溶融金属を供給するための中間容器としてタンディッシュが用いられている。例えば、鋼の連続鋳造を想定した場合、タンディッシュは、(1)鋳型への溶鋼供給量の安定化機能、(2)複数の鋳型への溶鋼分配機能、(3)連続鋳造を複数の溶鋼鍋を用いて継続的に実施するためのバッファ機能、(4)非金属介在物の除去機能、などの複数の機能を有する。特に、清浄度が高い高級鋼材を効率的に生産する場合には、(4)非金属介在物の除去機能が極めて重要となる。
溶鋼中の非金属介在物は、主として製鋼プロセス中で発生する酸化物や窒化物、硫化物、気泡をはじめとした鋼中の不純物に由来する。このような非金属介在物が最終製品に残留した場合、例えば応力集中による破壊の起点となって、最終製品の材質を低下させることが知られている。また、製鋼プロセスそのものにおいても、耐火物流路の内壁に非金属介在物が付着・堆積し、流路の狭窄化や閉塞を引き起こすことで、円滑な製造を阻害するだけでなく、鋳造等の加工時に母材の表層・内部双方に欠陥を発生させ得ることから、製品歩留まりを低下させるなど、製造コストを圧迫する要因となる。そのため、多くの場合、溶鋼成分の最終調整が行われる二次精錬から鋳型に至るまでの限られた工程で、非金属介在物を溶鋼中から除去する必要がある。
溶鋼から非金属介在物を除去するためには、一般的に、溶鋼と非金属介在物との比重差を利用して非金属介在物を溶鋼中で浮上させたうえで、フラックスと呼ばれる酸化物の浮遊層で回収する方法が採られるが、この際の浮上速度は小型の非金属介在物であるほど低下し、フラックス層で回収するまでの時間が長大化することが知られている。従って、溶鋼中の非金属介在物を低減するにあたり、非金属介在物の浮上に必要な時間を確保するためには、タンディッシュ内での非金属介在物の滞留時間を長くすることが有効と考えられる。
一般的に、溶鋼鍋からタンディッシュへの溶鋼の供給は、流量調整機能を有するスライディングノズルと、下端をタンディッシュの溶鋼中に浸漬して用いる筒状耐火物であるロングノズルとを介し、位置エネルギーを利用して流下させることでなされる。しかしながら、ロングノズルからの高速吐出流がタンディッシュの底部に衝突することで、ショートパスと呼ばれる鋳型へと向かう短絡流を形成し得るために(図3及び6参照)、タンディッシュにおける溶鋼の滞留時間を確保することは必ずしも容易ではない。この課題に対する一般的な対策は、タンディッシュの内部に堰を設けることで溶鋼流を迂回させる方法であるが、タンディッシュの内部に耐火物を施工することは、材料費や施工時間、作業負荷の増大を招くうえ、堰の近傍に流れがほとんどなく浮上除去に寄与しない空間が発生するほか、迂回しながらも高速で鋳型へと向かう新たな流れが誘起され得るため、必ずしも介在物の浮上を助けない。特に、小型の介在物は、浮力が小さく、溶鋼の流れに追随しやすいため、迂回による効果は大型の介在物の除去に限定され易い。
また、製鋼プロセスにおいては、溶鋼の再酸化によって意図せずに非金属介在物が増加することに対しても注意を払わなくてはならない。一般的に、溶鋼の温度低下に伴うガス発生によって安定した鋳造が困難となることを避ける観点等から、連続鋳造に供される溶鋼は、精錬工程において脱酸処理が施され、可溶酸素濃度を大きく下回る酸素濃度となっており、非常に酸素を吸収しやすい状態にある。空気や低級酸化物と溶鋼とが接触した場合、溶鋼が酸素を吸収し、酸素との親和性が溶鋼よりも高い元素(溶鋼中に溶解しているAlやSiなど)と結びつくことで非金属介在物が生成する再酸化現象が生じてしまう。そのため、溶鋼鍋やタンディッシュにおいては、不活性ガスを用いた雰囲気の置換によりタンディッシュ内を低酸素濃度とするか、或いは、低級酸化物の含有量が少ない低反応性のフラックスを用いた溶鋼表面の被覆により溶鋼を外気から遮断する必要がある。しかしながら、ロングノズルによって溶鋼をタンディッシュに供給する場合、上記のようにノズルから吐出される溶鋼流が非常に高速であるため、タンディッシュの底部に衝突して発生した反転上昇流によってロングノズル近傍の溶鋼表面を被覆するフラックスが押し退けられ、溶鋼表面が裸湯として外気に直接曝露され、溶鋼が雰囲気内の酸素を吸収する再酸化現象が生じ得る(図3及び7参照)。あるいは、ロングノズル近傍には取鍋から流出したFeO等低級酸化物の濃度が高いスラグが存在するので、ロングノズル近傍の激しい溶鋼流によってスラグ中の低級酸化物による溶鋼の再酸化が生じ得る。
従来から、上記の課題を解決するための種々の手段が提案されている。例えば、特許文献1には、内径300mm以上の耐火物性の筒状体によって注入流を外気から遮断する注入管を用いる連続鋳造方法が開示されている。特許文献1に開示された技術によれば、ノズルから落下した注入流が管内の液面において管内の気体を叩き込むことで溶鋼中に多数の気泡を導入し、気泡が有する大きな浮力によって注入流速を減少させて、タンディッシュ内に緩やかな上昇流を生じさせることが可能と考えられる。加えて、固体の介在物は溶鋼との濡れ性が悪く、気泡に対して容易に付着するため、気泡が有する大きな浮力によって高速で浮上除去されることも期待される。一方で、上記のような注入管では、取鍋ノズルから放出された溶鋼の飛沫や浴面で飛散した溶鋼が管内壁に付着すると、管径が大きいため付着物の抜熱が著しく、付着物が凝固及び積層して閉塞に至り易い。これは、連続鋳造の操業の継続を困難にする大きな問題である。加えて注入管では、溶鋼が気相から酸素や窒素を吸収することを避けるために、管内を大量の不活性ガスで充満させる必要があり、ロングノズルを溶鋼中に浸漬させる場合と比較して大きな操業コストがかかってしまう問題がある。
特許文献2には、タンディッシュ底部で反転した上昇流によって裸湯の曝露が発生することを防ぐために、胴体部に流れ制御部を設けたノズルが開示されている。しかしながら、特許文献2に開示された技術においては、ショートパスの発生に対しては別途対策を講じる必要があり、製造コストが増加する。加えて、ノズルの重量が増加するためノズルを把持する装置への負荷が大きく、鋳造中にノズルを支えきれなくなり、ロングノズルの接合部から溶鋼が噴き出す虞がある。
特許文献3には、注入ノズルの内部に不活性ガスのガス空間を形成し、ノズル内の鋼浴面において注入流に不活性ガスを巻き込ませるとともに、タンディッシュの底面に設置した攪拌ボックス内で該注入流を攪拌することで、溶鋼中の介在物と気泡との凝集を促進する連続鋳造方法及び連続鋳造装置が開示されている。特許文献3に開示された技術において、連続鋳造装置の注入ノズルは吐出孔の内径が十分に大きいためガス空間が安定して形成される。一方で、特許文献3に開示された技術は、注入流が巻き込んだ気泡がすべて注入ノズル内へと再浮上し、攪拌ボックス内での攪拌作用が十分に発揮されないことを回避するために、注入ノズルの内径を所定値以下とすることを特徴としているが、注入ノズルを離脱しタンディッシュの溶鋼表面に浮上した気泡は上記の通り再酸化が生じる原因となり得る。また、撹拌ボックスのコストや施工の手間がかかるという問題もある。
特許第6575355号公報 特表2020-530813号公報 特開2011-235339号公報
本願は、取鍋からノズルを介してタンディッシュへと溶融金属を供給する際、タンディッシュにおける裸湯やショートパスの発生等を抑制して、溶融金属の清浄度を高めることが可能な技術を開示する。
本願は上記課題を解決するための手段の一つとして、
取鍋からノズルを介してタンディッシュへと溶融金属を供給するノズルシステムであって、
前記ノズルが、上流側である前記取鍋側に流入口を備え、下流側である前記タンディッシュ側に流出口を備え、且つ、上流側から下流側に向かって下向きに延在する、筒状単孔ノズルであり、
前記ノズルの前記流出口が、前記タンディッシュにおける前記溶融金属の液面よりも下方、且つ、前記タンディッシュの底面よりも上方に位置し、
前記ノズルが、前記流出口を含むロングノズル部、前記ロングノズル部の上流に配置されるコレクターノズル部、及び、前記ロングノズル部と前記コレクターノズル部との接続部、を備え、
前記ノズルの外部から内部へと不活性ガスが供給されて、前記ロングノズル部の内部に前記不活性ガスを含む気相領域と前記溶融金属の二次メニスカスとが存在し、
下記式(1)~(4)の関係が満たされる、
ノズルシステム
を開示する。
1.0≦D/D≦1.4 …(1)
0.015≦((D/2)-(D/2))/(U・D) …(2)
1.2≦V・D/(4Q)≦4.8 …(3)
+8.8Q/V≦D≦D+35.2Q/V …(4)
ここで、
は、前記接続部における前記コレクターノズル部の内径(cm)であり、
は、前記二次メニスカスよりも上流にある前記ロングノズル部の最小の内径(cm)であり、
は、前記二次メニスカスにおける前記ロングノズル部の内径(cm)であり、
は、前記流出口における前記ロングノズル部の内径(cm)であり、
は、前記内径Dの部分における前記溶融金属の平均下降流速(cm/s)であり、
Qは、前記ノズルに供給される前記溶融金属の流量(cm/s)であり、
Vは、前記二次メニスカスから前記流出口までの前記ロングノズル部の容積(cm)である。
本開示のノズルシステムにおいて、下記式(5)で定義されるΔHが-10cmから+50cmまでの範囲内にあってもよい。
ΔH=(P-P)/(ρ・g) …(5)
ここで、
は、前記タンディッシュ内の雰囲気圧力であり、
は、前記ロングノズル部内の前記気相領域の圧力であり、
ρは、前記溶融金属の密度であり、
gは、重力加速度である。
本開示のノズルシステムにおいて、
前記流量Qが8000cm/s以上であってもよく、
前記タンディッシュにおける前記溶融金属の平均滞留時間τが240秒以上であってもよい。
本開示のノズルシステムにおいて、前記タンディッシュが内部に堰を有しないものであってもよい。
本開示の技術によれば、取鍋からノズルを介してタンディッシュへと溶融金属を供給する際、ノズル内に気相領域と溶融金属の二次メニスカスとが形成され、溶融金属の落下流が二次メニスカスに衝突する際の気相の巻き込み現象(気泡プルームの形成)によって、溶融金属の下降流速が低減され易く、且つ、非金属介在物が捕捉され易い。また、所定の関係が満たされることで、気泡プルームを形成する大型気泡がノズル内に捕集され易く、ノズル周囲のタンディッシュ内湯面が静穏に保たれて、再酸化が防止され易い。結果として、タンディッシュにおける裸湯やショートパスの発生等を抑制することが可能であり、溶融金属の清浄度を高めることができる。
取鍋、ノズル及びタンディッシュの位置関係の一例を概略的に示している。 ノズルの断面形状等の一例を概略的に示している。 従来技術における課題を概略的に示している。 ノズルシステムの構成を概略的に示している。 ノズルシステムの構成を概略的に示している。 ノズルシステムの構成を概略的に示している。 ノズルシステムの構成を概略的に示している。 ノズルの断面形状を概略的に示している。 ノズルの断面形状を概略的に示している。
1.ノズルシステム
図1及び2に一実施形態に係るノズルシステム100の構成を概略的に示す。図1に示されるように、ノズルシステム100は、取鍋101からノズル110を介してタンディッシュ102へと溶融金属105を供給するシステムである。図2に示されるように、前記ノズル110は、上流側である前記取鍋101側に流入口110aを備え、下流側である前記タンディッシュ102側に流出口110bを備え、且つ、上流側から下流側に向かって下向きに延在する、筒状単孔ノズルである。また、前記ノズル110の前記流出口110bは、前記タンディッシュ102における前記溶融金属105の液面105aよりも下方、且つ、前記タンディッシュ102の底面102aよりも上方に位置している。また、前記ノズル110は、前記流出口110bを含むロングノズル部111、前記ロングノズル部111の上流に配置されるコレクターノズル部112、及び、前記ロングノズル部111と前記コレクターノズル部112との接続部113、を備えている。さらに、ノズルシステム100においては、前記ノズル110の外部から内部へと不活性ガスが供給されて、前記ロングノズル部111の内部に前記不活性ガスを含む気相領域111aと前記溶融金属105の二次メニスカス111bとが存在している。ノズルシステム100は、上記のような構成を備えることを前提として、さらに下記式(1)~(4)の関係が満たされることに一つの特徴がある。
1.0≦D/D≦1.4 …(1)
0.015≦((D/2)-(D/2))/(U・D) …(2)
1.2≦V・D/(4Q)≦4.8 …(3)
+8.8Q/V≦D≦D+35.2Q/V …(4)
ここで、
は、前記接続部113における前記コレクターノズル部112の内径(cm)であり、
は、前記二次メニスカス111bよりも上流にある前記ロングノズル部111の最小の内径(cm)であり、
は、前記二次メニスカス111bにおける前記ロングノズル部111の内径(cm)であり、
は、前記流出口110bにおける前記ロングノズル部111の内径(cm)であり、
は、前記内径Dの部分における前記溶融金属105の平均下降流速(cm/s)であり、
Qは、前記ノズル110に供給される前記溶融金属105の流量(cm/s)であり、
Vは、前記二次メニスカス111bから前記流出口110bまでの前記ロングノズル部111の容積(cm)である。
1.1 取鍋
取鍋101は、タンディッシュ102への溶融金属105の供給元となる容器である。図1及び2に示されるように、ノズルシステム100において、取鍋101は、底面101aと側壁101bとを有して、溶融金属105を保持している。取鍋101は、さらに、蓋(不図示)を有していてもよい。取鍋101は、溶融金属105を保持可能な形状及び材質からなるものであればよい。また、取鍋101は、底面101aの一部に流出口101axが設けられ、ここから溶融金属105を流出できるように構成されていてもよい。流出口101axには、溶融金属105の流出量を制御するための開閉機構が設けられていてもよい。取鍋101の流出口101axにはノズル110が直接的又は間接的に接続され得る。取鍋101とノズル110との接続形態は特に限定されるものではなく、例えば、嵌合によって接続可能である。何らかの中間部材を介して、取鍋101とノズル110とが接続されていてもよい。
1.2 タンディッシュ
タンディッシュ102は、取鍋101からの溶融金属105の供給先となる容器である。図1及び2に示されるように、タンディッシュ102は、底面102aと側壁102bとを有して、取鍋101から供給された溶融金属105を保持している。タンディッシュ102は、さらに、蓋102cを有していてもよい。タンディッシュ102は、溶融金属105を保持可能な形状及び材質からなるものであればよい。図1に示されるように、タンディッシュ102の底面102aの一部には流出口102axが設けられていてもよく、ここから他の容器(例えば、鋳型)へと溶融金属105を流出できるように構成されていてもよい。流出口102axには、溶融金属105の流出量を制御するための開閉機構が設けられていてもよい。タンディッシュ102の流出口102axには、ノズル120が直接的又は間接的に接続されていてもよい。タンディッシュ102とノズル120との接続形態は特に限定されるものではなく、例えば、嵌合によって接続可能である。何らかの中間部材を介して、タンディッシュ102とノズル120とが接続されていてもよい。
図2に示されるように、タンディッシュ102に供給された溶融金属105の液面105a上には、フラックスを含む浮上層106が存在していてもよい。フラックスとしては公知のフラックスを採用すればよい。このようにフラックスによって溶融金属105の液面105aを被覆することで、溶融金属105を外気から遮断することができる。また、フラックスによって溶融金属105中の非金属介在物を回収することができる。尚、後述するように、ノズルシステム100によれば、ノズル110から流出した溶融金属105がタンディッシュ102の底面102aに衝突することによる反転上昇流(図3及び7参照)を小さく抑えることができ、タンディッシュ102の液面105aが乱れ難く、液面105aの乱れによるフラックスの押し退けや途切れも生じ難いことから、裸湯による再酸化の問題が生じ難い。
図1に示されるように、タンディッシュ102は、その内部に堰を有しないものであってよい。本開示のノズルシステム100においては、ロングノズル部111の内部に二次メニスカス111bが形成され、溶融金属105の落下流が当該二次メニスカス111bに衝突する際に気相を巻き込む現象(気泡プルームの形成)によって、溶融金属105の下降流速が低減され易く、タンディッシュ102における溶融金属105のショートパス(図3及び6参照)も抑制され易いことから、タンディッシュ102の内部に堰を設けずとも溶融金属105に含まれる非金属介在物等を除去し易い。
1.3 ノズル
図1及び2に示されるように、ノズル110は、取鍋101からタンディッシュ102へと溶融金属105を流通させる。ノズル110は、上流側である取鍋101側に流入口110aを備え、下流側であるタンディッシュ102側に流出口110bを備える。ノズル110は、上流側から下流側に向かって下向きに延在する、筒状単孔のノズルである。具体的には、ノズル110は、鉛直方向に中心軸を有する円筒状体であってもよい。
図1及び2に示されるように、ノズル110の流出口110bは、タンディッシュ102における溶融金属105の液面105aよりも下方、且つ、タンディッシュ102の底面102aよりも上方に位置している。すなわち、ノズル110は、下流側の先端部がタンディッシュ102の内部の溶融金属105に浸漬されている。図2に示されるように、ノズルシステム100においては、タンディッシュ102の溶融金属105の液面105aからノズル110の流出口110bまでの間に距離hを有していてもよく、ノズル110の流出口110bからタンディッシュ102の底面102aまでの間に距離hを有していてもよい。hやhの具体値やhとhとの関係は特に限定されるものではない。例えば、hは100mm以上500mm以下であってもよく、hは200mm以上900mm以下であってもよく、hとhとの比h/hは0.2以上1.0以下であってもよく、流出口110bにおけるノズル内径Dとhとの比D/hは1.0以上3.0以下であってもよい。hやhを調整することで、後述するメカニズムによって生成した気泡のノズル110からの離脱等が一層抑制され易くなる。
図2に示されるように、ノズル110は、少なくとも、流出口110bを含むロングノズル部111、ロングノズル部111の上流に配置されるコレクターノズル部112、及び、ロングノズル部111とコレクターノズル部112との接続部113、を備える。尚、ノズル110は、タンディッシュ102とは独立して設置されるもので、タンディッシュ102に対して固定されている必要は無い。この点、タンディッシュの蓋に設置及び固定される注入管と、本願にいうノズルとでは、その構成が異なるものといえる。
1.3.1 ロングノズル部
図2に示されるように、ロングノズル部111は、その上流側端部が、接続部113にて、コレクターノズル部112の下流側端部に接続されている。また、ロングノズル部111は、その下流側端部に流出口110bを有する。ロングノズル部111は、上流側から下流側に向かって下向きに延在している。
図2に示されるように、ロングノズル部111は、二次メニスカス111bよりも上流において最小の内径Dを有し、二次メニスカス111bにおいて内径Dを有し、二次メニスカス111bよりも下流の流出口110bにおいて内径Dを有する。内径D~Dの具体的な値は、後述の関係が満たされる限り、特に限定されるものではない。
図2に示されるように、ロングノズル部111は、最小の内径Dを有する部分と流出口110bとの間において、上流側から下流側に向かって内径が縮小する縮径部を有しないほうがよく、特に、二次メニスカス111bが位置する部分と流出口110bとの間において、上流側から下流側に向かって内径が縮小する縮径部を有しないほうがよい。二次メニスカス111bよりも下流に縮径部が存在すると、その部分において溶融金属105の下降流速が増大して、ノズルシステム100による効果が若干低下する虞があるためである。
一方で、図2に示されるように、ロングノズル部111は、上流側から下流側に向かって内径が増加する拡径部111cを有していてもよい。拡径部111cにおける拡径率については特に限定されるものではない。拡径部111cにおいては、上流側から下流側に向かってノズル内径が直線的に拡大(単調増加にて拡大)していてもよいし、曲線的に拡大していてもよい。また、拡径部111cにおいては、上流側から下流側に向かってノズル内径が連続的に拡大していてもよいし、断続的に拡大していてもよい。また、ロングノズル部111の全体長さに占める拡径部111cの長さの割合も特に限定されるものではない。ロングノズル部111においては、拡径部111cの下端(拡径が終了する部分)におけるノズル内径と、流出口110bにおけるノズル内径Dとが、実質的に同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。また、ロングノズル部111は、複数の拡径部を有するものであってもよい。
1.3.2 コレクターノズル部
図2に示されるように、コレクターノズル部112は、その上流側端部が、直接的又は間接的に取鍋101に接続されている。また、コレクターノズル部112は、その下流側端部が、接続部113にて、ロングノズル部111の上流側端部に接続されている。図2に示されるように、コレクターノズル部112は、接続部113において、内径Dを有する。コレクターノズル部112は、後述の関係が満たされるように、従来公知のコレクターノズルから適宜選定して構成されてもよい。
1.3.3 接続部
図2に示されるように、接続部113においてロングノズル部111とコレクターノズル部112とが接続される。接続部113における構造は従来と同様であってよい。例えば、ロングノズル部111の上端部とコレクターノズル部112の下端部とを互いに嵌め合わせることで接続部113が構成され得る。尚、後述するように、ノズル110の外部から内部へと不活性ガスが供給されるように、接続部113或いはその近傍に、不活性ガス供給機構が設けられていてもよい。
1.4.その他の構成
ノズルシステム100は、上記した構成に加えて、例えば、以下の機構を有していてもよい。
1.4.1 不活性ガス供給機構
図2に示されるように、ノズルシステム100においては、ノズル110の外部から内部へと不活性ガスが供給されて、ロングノズル部111の内部に不活性ガスを含む気相領域111aと溶融金属105の二次メニスカス111bとが形成される。ノズル110の外部から内部へと不活性ガスを供給する方法や手段は特に限定されない。例えば、図2に示されるように、ノズルシステム100は、ノズル110の内部へと不活性ガスを供給する、ガス供給機構115を有していてもよい。尚、取鍋101からノズル110を介してタンディッシュ102へと溶融金属105を供給する場合、取鍋101とノズル110との接続部やノズル部同士の接続部113等からエジェクタによってノズル110の内部へと外気が取り込まれる場合があるが、ノズルシステム100においては、これとは別に、ノズル110の内部へと不活性ガスを意図的に供給する機構115が採用され得る。後述するように、ノズルシステム100においては、溶融金属105の供給中に所定の関係が満たされて、ロングノズル部111の内部に気相領域111aが維持され、且つ、溶融金属105の二次メニスカス111bが形成される。当該二次メニスカス111bに溶融金属105の下降流が衝突することで、気相領域111aから溶融金属105中に気体が巻き込まれ、溶融金属105中に大小様々な気泡群が生成し得る。ノズルシステム100がノズル110の内部へと不活性ガスを供給する機構115を有することで、ノズル110の内部において上記の気相領域111aを維持し易くなる。不活性ガスとしては、例えば、Arが挙げられる。ノズル110に対する不活性ガスの供給量は特に限定されるものではない。また、気相領域111aにおける圧力も特に限定されるものではなく、後述の関係が満たされるように適宜調整されればよい。
ノズル110の内部へと不活性ガスを供給する機構115の具体的な形態は限定されない。例えば、不活性ガス供給源(高圧の不活性ガスが充填された容器等)とノズル110とを配管等で接続することで、当該機構115が構成され得る。或いは、不活性ガス供給源とノズル110よりも上流側の位置(例えば、取鍋101)とを接続して、不活性ガスが供給された溶融金属105がノズル110に流入するようにしてもよい。ただし、不活性ガス供給源とノズル110とが接続された場合のほうが、ノズル110に吹き込まれる不活性ガスの量を制御し易くなる。例えば、上記の機構115によって不活性ガスが供給される位置は、ロングノズル部111とコレクターノズル部112との接続部113又はその近傍であってよく、具体的には、接続部113から100mmの範囲内にあってもよい。この範囲内であれば、上記の機構115をノズル110に設置し易い。また、この範囲内において不活性ガスが供給されることで、ノズル110の内部に上記の気相領域111aを一層形成し易くなる。
1.4.2 流量調整機構
図2に示されるように、ノズルシステム100においては、コレクターノズル部112の上流に流量調整機構114が設けられてもよい。流量調整機構114の具体例としては、例えば、図2に示されるようなスライディングゲートが挙げられる。スライディングゲートにおいては、流通口を有する少なくとも一枚のスライド板114aが、溶融金属105の流通方向とは交差する方向にスライドされることで、流路径が変化し得る。或いは、流量調整機構114は、スライディングゲート以外の開閉機構であってもよい。流量調整機構114の形態については公知であることから、ここではこれ以上の説明を省略する。
1.5 式(1)~(4)
ノズルシステム100においては、式(1)~(4)の関係が満たされることが重要である。
1.5.1 式(1)
上記式(1)に示されるように、ノズルシステム100においては、1.0≦D/D≦1.4なる関係が満たされる。すなわち、接続部113におけるコレクターノズル部112の内径D(cm)に対するロングノズル部111の最小の内径D(cm)の比D/Dが1.0以上1.4以下である。この比が小さ過ぎると、ロングノズル部111とコレクターノズル部112との接続部113又はその近傍で、上流側から下流側に向かって縮径することによる段差が生じる場合があり、溶融金属105の漏洩や耐火物の異常損耗を引き起こす虞がある。一方、この比が大き過ぎると、ロングノズル部111の側面からの放熱の影響でロングノズル部111の内壁に溶融金属105が固着し易くなる。また、ロングノズル部111の重量が無用に増加する虞もある。
1.5.2 式(2)
上記式(2)に示されるように、ノズルシステム100においては、二次メニスカス111bよりも上流にあるロングノズル部111の最小の内径D(cm)と、ロングノズル部111の内部の二次メニスカス111bにおける内径D(cm)とが、0.015≦((D/2)-(D/2))/(U・D)なる関係を満たす。式(2)の下限値を下回ると、二次メニスカス111bの面積が不足し、溶融金属105の落下流が二次メニスカス111bに衝突する際の気相の巻き込み現象(気泡プルームの形成)が安定し難い。一方で、式(2)の上限は特に限定されない。取り扱い性やコストを考慮して、ロングノズル部111の直径が無用に増加しない範囲でDとDとを設定すればよい。
式(2)の意味するところについてさらに詳述する。本発明者の探索と研究の結果、二次メニスカス111bにおいて気相の巻き込みによって生じる気泡の量を支配する因子の一つが、二次メニスカス111bに衝突する下降流の時間当たりの表面積であることが分かった。そこで、下降流の時間当たりの表面積を表すシンプルな指標として、U・π・Dを導入した。ここで、Dは二次メニスカス111bよりも上流にあるロングノズル部111の上部における最小の内径(cm)であり、Uはロングノズル部の最小の内径Dにおける溶融金属105の平均下降流速(cm/s)である。次に、二次メニスカス111bの面積は、例えば、直径Dで決定される円の面積から下降流の断面積を差し引いたドーナツ断面状の領域の面積であることから、下降流の断面積をロングノズル部111の最小の内径Dにおける断面積で代表して簡便に表現すると、π((D/2)-(D/2))となる。左記面積を下降流の表面積と対応する指標U・π・Dで除したものが式(2)を構成している。
尚、二次メニスカス111bの位置は、例えば、後述する式(5)のΔHから求めることができる。すなわち、式(5)からタンディッシュ102の液面105aの高さ位置と二次メニスカス111bの高さ位置との差ΔHが求められ、これにより二次メニスカス111bの位置が特定され得る。また、平均下降流速Uは、例えば、ノズル110に供給される溶融金属105の流量Q(cm/s)を最小の内径Dの部分における流路断面積π・(D/2)で除すことで求めればよい。
1.5.3 式(3)
上記式(3)に示されるように、ノズルシステム100においては、ロングノズル部111の上部の最小の内径D(cm)と、溶融金属105の流量Q(cm/s)と、ロングノズル部111の内部の二次メニスカス111bからロングノズル部111の下端の流出口110bまでの容積V(cm)とが、1.2≦V・D/(4Q)≦4.8なる関係を満たす。式(3)の下限値を下回ると、気泡プルームによる作用効果が発揮され難い。具体的には後述する。一方、式(3)の上限値を超えると、ロングノズル部111の直径や長さが無用に増加し、取り扱いの難しさやコスト増大を招く虞がある。
式(3)の意味するところについてさらに詳述する。上述のように、本発明者の探索と研究の結果、U・π・Dなる指標が、二次メニスカス111bにおいて気相の巻き込みによって生じる気泡の量に支配的な影響を及ぼす指標として示される。気相が巻き込まれて生じた多くの気泡は気泡プルームを生じる。当該気泡プルームをロングノズル部111の内部に留め置き、気泡と非金属介在物との衝突確率を上げることを目的に、ロングノズル部111の内部の二次メニスカス111bからロングノズル部111の下端の流出口110bまでの容積、すなわち気泡プルームの保持体積Vと、気泡の量を表す指標であるU・π・Dとの比V/(U・π・D)を導入し、この比の適切な範囲を実験的に探索した結果、当該比が1.2以上4.8以下の場合に良好な結果が得られることが分かった。当該比は1.5以上であってもよく、4.5以下又は4.0以下であってもよい。Q=U・π・(D/2)なる関係に基づいて、V/(U・π・D)を変形して整理すると上記の式(3)が得られる。
1.5.4 式(4)
上記式(4)に示されるように、ノズルシステム100においては、ロングノズル部111の下端の流出口110bの内径D(cm)と、二次メニスカス111bよりも上流にあるロングノズル部111の上部の最小の内径D(cm)と、溶融金属105の流量Q(cm/s)と、ロングノズル部111の内部の二次メニスカス111bからロングノズル部111の下端の流出口110bまでの容積V(cm)とが、D+8.8Q/V≦D≦D+35.2Q/Vなる関係を満たす。Dが式(4)の下限を下回ると、気泡の捕集が難しくなる虞がある。具体的には後述する。一方、式(4)の上限を超えると、ロングノズル部111の直径や長さを無用に増加させ、取り扱いの難しさやコスト増大を引き起こす虞がある。
式(4)の意味するところについてさらに詳述する。本発明者の探索と研究の結果、上記の指標V/(U・π・D)は、その値が小さいほど気泡プルームから離脱した気泡が漏れ出ようとして水平方向に広がる範囲が大きいことが分かった。この点、例えば、Vが小さい場合には、ロングノズル部111の内部で保持できる気泡の量が少なく、流出口110bから外部へと気泡が漏れ出し易いので、流出口の内径Dを大きくすることで気泡を捕集し易くするとよい。本発明者の新たな知見によれば、上記指標V/(U・π・D)と溶融金属105の下降流の直径の指標となり得るDとを用いて示される新たな指標D+D・(α/(V/(U・π・D)))について、そのαの値が2.2以上8.8以下の範囲内であるような流出口径Dであれば、気泡プルームを構成する気泡をロングノズル部111の内部に留め置き易い。すなわち、D+D・(2.2/(V/(U・π・D)))≦D3≦D+D・(8.8/(V/(U・π・D)))なる関係が満たされる場合に、ロングノズル部111からの気泡の漏れ出しを抑制し易い。この式にQ=U・π・(D/2)なる関係を代入して変形することで、上記の式(4)の関係が得られる。
1.6 式(5)
ノズルシステム100においては、下記式(5)で定義されるΔHが-10cmから+50cmまでの範囲内にあってもよい。図2に示されるように、ΔHは、ロングノズル部111の内部の二次メニスカス111bの高さ位置とタンディッシュ102における溶融金属105の液面105aの高さ位置との差に相当する。
ΔH=(P-P)/(ρ・g) …(5)
ここで、
は、タンディッシュ102内の雰囲気圧力であり、
は、ロングノズル部111内の気相領域111aの圧力であり、
ρは、溶融金属105の密度であり、
gは、重力加速度である。
ノズルシステム100において、ΔHが-10cmを下回るほどロングノズル部111の内部を加圧すると、二次メニスカス111bから流出口110bまでのロングノズル部111の容積Vを低下させ、気泡プルームによる作用効果の発揮や気泡の捕集にとって不利となる虞がある。一方、ΔHが50cmを超えるほど大きくすると、ロングノズル部111の内部の気相領域111aの圧力が低下して、気密を保つことが難しくなり、外気の吸い込みを引き起こし易くなる。ΔHは、0cm以上であってもよく、20cm以下であってもよい。
式(5)の計算に必要なタンディッシュ102の内部の雰囲気圧力Pは、タンディッシュ102の内部に通じる配管に設置した圧力計によって計測することが可能である。また、ロングノズル部111の内部の気相領域111aの圧力Pも、同様にロングノズル部111の内部の気相領域111aに通じる流路を耐火物に穿ちその流路に接続した配管に設置した圧力計によって計測することが可能である。あるいは、予備実験によってロングノズル部111の内部へ供給される不活性ガスの流量とロングノズル部111の内部の気相領域111aの圧力Pとの関係を求めておき、不活性ガスの供給流量からPを推定できるようにしておいても構わない。尚、式(5)を用いて計算する際は、単位を全てSI単位に揃えて計算する。得られるΔHの単位はmとなるが、これをcmに換算すればよい。
1.7 その他の条件
ノズルシステム100においては、上記の構成や関係が満たされる限り、それ以外の条件は特に限定されるものではない。以下、その他の条件の一例を示す。
1.7.1 溶融金属の流量、タンディッシュにおける平均滞留時間
ノズル110に供給される溶融金属105の流量Qは、例えば、8000cm/s以上であってもよく、タンディッシュ102における溶融金属105の平均滞留時間τは、例えば、240秒以上であってもよい。ノズルシステム100における溶融金属105の流速低減効果は、大流量の溶融金属105がタンディッシュを通過する高生産性の連続鋳造において特に有用である。具体的には、溶融金属105の流量Qが8000cm/s以上となるような場合である。さらに同流量が18000cm/s以上であるとなお有用である。同流量の上限は特に限定されないが、40000cm/sを超える連続鋳造は現実的でない。それほど大きな生産速度には他工程が追随し得ないからである。一方、タンディッシュ102内の平均滞留時間τが短過ぎると、溶融金属105について十分な清浄化効果を得ることが難しくなる虞がある。同時間が240秒以上であることで、例えば、50~100ミクロン程度の介在物も浮上によって除去され易くなるものと考えられる。同時間の上限値は特に限定されないが、連続鋳造の定常操業時に同時間が1500秒を超えることは現実的でない。平均滞留時間が長すぎるとタンディッシュ102における溶融金属105の温度低下が大きくなり過ぎるからである。尚、平均滞留時間τは、タンディッシュ102の容量Vτ(cm)と、ノズルからの溶融金属の流量Q(cm/s)との比Vτ/Qとして計算され得る。
1.7.2 タンディッシュ内の堰
上述したように、ノズルシステム100においては、タンディッシュ102の内部に溶融金属105の流動制御機能を有する堰を設ける必要がない。ノズルシステム100によれば、堰を使わずともタンディッシュ102の内部における溶融金属105の滞留時間を確保することが可能である。むしろ、タンディッシュ102に堰を設置すると、デッドゾーンと呼ばれる淀み域を形成して実質タンディッシュ容量を減じる問題や、コスト増大の問題がある。
1.7.3 高さ寸法
ノズル110の高さ方向寸法は特に限定されない。同寸法は、取鍋101側のコレクターノズル部112とタンディッシュ102の液面105aとの距離や、ロングノズル部111の浸漬深さから決定され、概ね1mから2.5mとなる場合が多い。
1.7.4 溶融金属の種類
ノズルシステム100において、取鍋101からノズル110を介してタンディッシュ102へと供給される溶融金属105の種類に特に制限はない。特に、溶融金属105が溶鋼である場合に、ノズルシステム100による高い効果が期待できる。溶鋼の鋼種は特に限定されない。
1.8 作用・効果
以上の通り、ノズルシステム100においては、上記の式(1)~(4)の関係が満たされることで、ロングノズル部111の内部の二次メニスカス111bよりも下流側における溶融金属105に気泡プルームを形成する機能と、気泡プルームを構成する大型気泡をロングノズル部111の内部に回収する機能とを両立することができる。これにより、非金属介在物の捕捉除去、ロングノズル吐出流速の低減、ロングノズル周囲の湯面における再酸化の防止、を同時に実現することができる。結果として、図3に示されるような裸湯の問題やショートパスの問題が生じ難く、溶融金属105の清浄度が高まり易い。
2.溶融金属の連続鋳造方法
本開示の技術は、溶融金属の連続鋳造方法としての側面も有する。本開示の溶融金属の連続鋳造方法は、上記本開示のノズルシステム100を用いることに特徴がある。本開示の溶融金属の連続鋳造方法は、例えば、上記の式(1)~(4)に示される関係が満たされるように、ノズル110の内部に不活性ガスを吹き込むこと、を含んでいてもよい。ノズル110の内部に不活性ガスを吹き込む機構の詳細については、上述した通りである。本開示の連続鋳造方法は、例えば、ノズルシステム100を用いて、取鍋101からノズル110を介してタンディッシュ102へと溶融金属105を供給すること、タンディッシュ102からノズル120を介して鋳型(不図示)へと溶融金属105を供給すること、及び、鋳型から鋳片を連続的に引き抜くこと、を含み得る。本開示の溶融金属の連続鋳造方法においては、上記のノズルシステム100が採用されることを除いて、一般的な連続鋳造条件が採用され得る。或いは、上述したように、流量Qや平均滞留時間τが所定以上となるように調整されてもよい。
3.補足
尚、上記した種々の指標とその適正範囲の探索には、本発明者による特許第6750533号による実験装置を活用した。当該実験装置は、溶融金属流に作用する重力、慣性力、粘性力及び表面張力の影響を忠実に再現し、気泡の浮力や浮上速度を含めた気液二相流現象を精度よく再現できる装置である。
以下、実施例を示しつつ本発明についてさらに説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱せず、その目的を達する限りにおいては、種々の条件を採用可能とするものである。
下記表1に、実施例及び比較例の各々の条件を示す。また、下記表2に、実施例及び比較例にて採用した鋳片の組成を示す。尚、表1における「鋼の清浄度指数」とは、厚み250mm幅1800mmに凝固した鋳片内の介在物濃度を幅中央1/4厚み、1/4幅1/4厚み、3/4幅1/4厚み、幅中央3/4厚み、1/4幅3/4厚み、3/4幅3/4厚み、の6か所から採取した5mm角×50mm長さの試料中の酸化物総量として分析した値を、後に示す比較例Dの値を10として指数化したものである。当該指数が小さいほど、溶鋼の清浄度が高い。
Figure 2023066965000002
Figure 2023066965000003
表1の実施例Aは、図4に示されるようなノズルシステムにおいて、図8Aに示されるようなノズルを採用した例である。図4に示されるように、実施例Aにおいては、取鍋下面の流量調整機構の下にあるコレクターノズルを介して取鍋にロングノズルが取り付けられ、溶融金属が取鍋からタンディッシュへと注がれるものとした。ロングノズルの内壁には不活性ガスとしてのArの吹込み流路があり、ここからノズルの内部へとArが吹き込まれるようにした。吹き込まれたArはロングノズル内に圧力Pの気相領域を形成した。タンディッシュ内雰囲気圧力Pとロングノズル内気相領域圧力Pとから、上記式(5)に基づいて、タンディッシュ内の液面高さとロングノズル内の二次メニスカス高さとの差ΔHを求めた。
図4に示されるように、実施例Aにおいては、二次メニスカスにおいてロングノズル内の下降流が気相を巻き込み、ロングノズル下部の溶鋼中に多くの気泡が群となった気泡プルームが形成される。気泡プルームを構成する気泡のほとんどは、直径が5mm~10mm程度の大型気泡であり、それらはロングノズル内に浮上し捕集される。気泡プルームの外側には直径が1mm~2mm程度の小型気泡が分散し、それらの多くはロングノズル外にまで分散しタンディッシュ内湯面を乱すことなく穏やかに浮上する。ロングノズル内の下降流に含まれる非金属介在物は気泡プルームを構成する気泡に捕捉された後、上記小型気泡が形成する穏やかな上昇流に乗ってタンディッシュ湯面へと浮上し除去され得る。気泡プルームを構成する大型気泡は、ロングノズル内の下降流にまとわりつくように制動作用を発揮し、気泡プルーム下端部における下降流速は、注入流量Qをロングノズル内二次メニスカス高さ断面積S=π・(D/2)で除した値と、注入流量Qをロングノズル出口面積S=π(D/2)で除した値との間の値にまで効果的に制動され得る。このような下降流速の効果的な低減は、タンディッシュ内滞留時間の確保に寄与するとともに、タンディッシュ内の堰の設置を不要とする。それゆえ、図4に示されるように、実施例Aにおいてはタンディッシュの内部に堰は不要である。
実施例Aにおいては、上記のようなメカニズムにて、取鍋からノズルを介してタンディッシュへと溶融金属を供給する際に、ノズル内に気相領域と溶融金属の二次メニスカスとが形成され、溶融金属の落下流が二次メニスカスに衝突する際の気相の巻き込み現象(気泡プルームの形成)によって、溶融金属の下降流速が低減され、且つ、非金属介在物が捕捉されたものと考えられる。また、気泡プルームを形成する大型気泡がノズル内に捕集され易く、ノズル周囲のタンディッシュ内湯面が静穏に保たれて、溶鋼の再酸化が防止されたものと考えられる。その結果、実施例Aは、鋼の清浄度指数について「5」という優れた値を得ることができた。
表1の実施例Bは、図4に示されるようなノズルシステムにおいて、図8Bに示されるようなノズルを採用した例である。実施例Bにおいても、実施例Aと同様に、タンディッシュ内での再酸化を防止しつつ非金属介在物が効率よく浮上除去されたものと考えられる。その結果、実施例Bは、鋼の清浄度指数について「5」という優れた値を得ることができた。
表1の実施例Cは、図4に示されるようなノズルシステムにおいて、図8Cに示されるようなノズルを採用した例である。実施例Cにおいても、実施例Aと同様に、タンディッシュ内での再酸化を防止しつつ非金属介在物が効率よく浮上除去されたものと考えられる。その結果、実施例Cは、鋼の清浄度指数について「5」という優れた値を得ることができた。
表1の実施例A-2は、実施例Aにおいて溶鋼の供給流量Qを変化させた例である。実施例A-2においても、実施例Aと同様に、タンディッシュ内での再酸化を防止しつつ非金属介在物が効率よく浮上除去されたものと考えられる。その結果、実施例A-2は、鋼の清浄度指数について「4」という優れた値を得ることができな。ただし、実施例A-2は、溶鋼流量が小さく、本開示のシステムを採用することは効果の面で過剰ともいえる。例えば、実施例A-2のロングノズルを通常のロングノズル(図9F)に取り換えた比較例F-2においても、鋼の清浄度指数は小さな値であり、必ずしも本開示のシステムの適用が必須というわけではない。比較例F-2についての詳細は後述する。
表1の実施例B-2は、実施例Bにおいて溶鋼の供給流量Qを変化させた例である。実施例B-2においても、実施例Bと同様に、タンディッシュ内での再酸化を防止しつつ非金属介在物が効率よく浮上除去されたものと考えられる。ただし、タンディッシュにおける溶鋼の平均滞留時間τが短いことから、非金属介在物の浮上除去効果が若干であるが損なわれた。結果として、鋼の清浄度指数については「6」と、実施例Bに比べると1ポイント上昇した。
表1の実施例C-2は、実施例Cにおいてタンディッシュの内部に堰(図7参照)を設置した例である。実施例C-2においても、実施例Cと同様に、タンディッシュ内での再酸化を防止しつつ非金属介在物が効率よく浮上除去されたものと考えられる。ただし、実施例C-2では、タンディッシュの内部に設置した堰が実質的なタンディッシュ容量とタンディッシュ内滞留時間を減じて非金属介在物の浮上に若干ではあるが悪影響を及ぼした。結果として、鋼の清浄度指数については「6」と、堰のない実施例Cに比べると1ポイント上昇した。
なお、上記の実施例において、ノズルの内部に吹き込まれるArの流量は、定常操業時には0.5~2.0NL/minの小流量であった。これは、気泡プルームを構成する大型気泡のほとんどを捕集できていることからロングノズル内の気相領域から系外排出される気泡が少なく、気相領域にArを補充する必要が小さかったからである。
表1の比較例Dは、図5に示されるようなノズルシステムにおいて、図9Dに示されるようなロングノズルを用いた例である。比較例Dにおいては、主に体積Vの不足に起因して式(3)の値が小さくなり過ぎた結果、気泡による非金属介在物の捕捉効果が十分に発揮されなかったものと考えられる。加えて出口径Dが小さ過ぎたため、気泡プルームを構成する大型気泡が十分に捕集されず、タンディッシュ湯面を乱し、溶鋼の再酸化を引き起こしたものと考えられる。これらの悪影響があることから、鋼の清浄度指数は「10」となった。
比較例Dの状態を図5に示す。図5には、ロングノズル周囲のタンディッシュ内湯面に気泡プルームを構成する大型気泡が浮上し湯面を乱している状況を示している。また、気泡プルームの多くがロングノズル外にあり、ロングノズル内で気泡により非金属介在物を捕捉する効果が小さい。
また、比較例Dにおいては、ノズルの内部に吹き込まれるArの流量が、定常操業時に10NL/minに達した。これは、気泡プルームを構成する気泡の多くが捕集されずロングノズル系外へ排出され、気相領域を維持するために多くのArを補充する必要があったことを示す。
表1の比較例Eは、図6に示されるようなノズルシステムにおいて、図9Eに示されるようなロングノズルを用いた例である。比較例Eにおいては、ロングノズル内にArなどのガスが吹き込まれず、また、ロングノズル接合面などの気密性が高いことから、ロングノズル内が気相の存在を無視し得る充満流状態となった。この時、図6に示されるように、高速の短絡流がタンディッシュの底を這い、タンディッシュ内の溶鋼滞留時間が極端に小さくなる問題が生じたものと考えられる。その結果、比較例Eにおける鋼の清浄度指数は「9」と、十分な清浄度が得られなかった。
表1の比較例Fは、図7に示されるようなノズルシステムにおいて、図9Fに示されるようなロングノズルを用いた例である。比較例Fにおいては、ノズル内に1.0NL/minのArを吹き込んだものの、ロングノズル内部に安定した気相領域が形成されなかった。一方で、比較例Fでは、タンディッシュ内に堰を設置したため、比較例Eのような短絡流は発生しなかったものの、高速の下降流がタンディッシュ底で反転して生じた上昇流がタンディッシュ湯面に盛り上がりを生じ、湯面上のフラックスによる被覆が破れて、溶鋼の再酸化を引き起こしたものと考えられる。その結果、比較例Fにおける鋼の清浄度指数は「8」と、十分な清浄度が得られなかった。
表1の比較例F-2は、比較例Fにおいて溶鋼の流量Qを変化させた場合である。比較例F-2においては、ノズル内に1.0NL/minのArを吹き込んだものの、ロングロングノズル内部に安定した気相領域が形成されなかった。一方で、比較例F-2ではタンディッシュ内に堰を設置したので、比較例Eのような短絡流は発生しなかったものと考えられる。また、比較例F-2では、比較例Fに対し溶鋼の流量Qがかなり小さいので、タンディッシュ内での高速流の発生が抑制され、比較例Fのような、タンディッシュ内湯面の盛り上がりによる再酸化を免れたものと考えられる。加えて比較例F-2では、タンディッシュにおける溶鋼の平均滞在時間τが十分に大きい。その結果、比較例F-2における鋼の清浄度指数は「6」と、高い清浄度が得られた。逆に言えば、比較例F-2においては、高い清浄度の鋼を得るには大幅な生産性の低下が強いられるものといえる。
100 ノズルシステム
101 取鍋
101a 底面
101b 側壁
102 タンディッシュ
102a 底面
102b 側壁
102c 蓋
105 溶融金属
110 ノズル
110a 流入口
110b 流出口
111 ロングノズル部
111a 気相領域
111b 二次メニスカス
111c 拡径部
112 コレクターノズル部
113 接続部
114 流量調整機構(スライディングゲート)
114a スライド板
115 ガス供給機構
120 ノズル

Claims (4)

  1. 取鍋からノズルを介してタンディッシュへと溶融金属を供給するノズルシステムであって、
    前記ノズルが、上流側である前記取鍋側に流入口を備え、下流側である前記タンディッシュ側に流出口を備え、且つ、上流側から下流側に向かって下向きに延在する、筒状単孔ノズルであり、
    前記ノズルの前記流出口が、前記タンディッシュにおける前記溶融金属の液面よりも下方、且つ、前記タンディッシュの底面よりも上方に位置し、
    前記ノズルが、前記流出口を含むロングノズル部、前記ロングノズル部の上流に配置されるコレクターノズル部、及び、前記ロングノズル部と前記コレクターノズル部との接続部、を備え、
    前記ノズルの外部から内部へと不活性ガスが供給されて、前記ロングノズル部の内部に前記不活性ガスを含む気相領域と前記溶融金属の二次メニスカスとが存在し、
    下記式(1)~(4)の関係が満たされる、
    ノズルシステム。
    1.0≦D/D≦1.4 …(1)
    0.015≦((D/2)-(D/2))/(U・D) …(2)
    1.2≦V・D/(4Q)≦4.8 …(3)
    +8.8Q/V≦D≦D+35.2Q/V …(4)
    ここで、
    は、前記接続部における前記コレクターノズル部の内径(cm)であり、
    は、前記二次メニスカスよりも上流にある前記ロングノズル部の最小の内径(cm)であり、
    は、前記二次メニスカスにおける前記ロングノズル部の内径(cm)であり、
    は、前記流出口における前記ロングノズル部の内径(cm)であり、
    は、前記内径Dの部分における前記溶融金属の平均下降流速(cm/s)であり、
    Qは、前記ノズルに供給される前記溶融金属の流量(cm/s)であり、
    Vは、前記二次メニスカスから前記流出口までの前記ロングノズル部の容積(cm)である。
  2. 下記式(5)で定義されるΔHが-10cmから+50cmまでの範囲内にある、
    請求項1に記載のノズルシステム。
    ΔH=(P-P)/(ρ・g) …(5)
    ここで、
    は、前記タンディッシュ内の雰囲気圧力であり、
    は、前記ロングノズル部内の前記気相領域の圧力であり、
    ρは、前記溶融金属の密度であり、
    gは、重力加速度である。
  3. 前記流量Qが8000cm/s以上であり、
    前記タンディッシュにおける前記溶融金属の平均滞留時間τが240秒以上である、
    請求項1又は2に記載のノズルシステム。
  4. 前記タンディッシュが内部に堰を有しない、
    請求項1~3のいずれか1項に記載のノズルシステム。
JP2021177861A 2021-10-29 2021-10-29 ノズルシステム Pending JP2023066965A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021177861A JP2023066965A (ja) 2021-10-29 2021-10-29 ノズルシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021177861A JP2023066965A (ja) 2021-10-29 2021-10-29 ノズルシステム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023066965A true JP2023066965A (ja) 2023-05-16

Family

ID=86326690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021177861A Pending JP2023066965A (ja) 2021-10-29 2021-10-29 ノズルシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023066965A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5807719B2 (ja) 高清浄度鋼鋳片の製造方法及びタンディッシュ
JP2006035272A (ja) 連続鋳造用タンディッシュにおける介在物除去方法および連続鋳造用タンディッシュ
JP4556804B2 (ja) 溶融金属の注入管および注入方法
JP4714539B2 (ja) 連続鋳造用タンディッシュ
JP5516235B2 (ja) 連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法
JP2023066965A (ja) ノズルシステム
JP2011143449A (ja) 連続鋳造用タンディッシュにおける介在物除去方法
JP5556465B2 (ja) 連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法
JP5831124B2 (ja) 連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法
JP2023066986A (ja) ノズルシステム
JP5510047B2 (ja) 連続鋳造方法および連続鋳造装置
JP5751078B2 (ja) 連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法
JP7332885B2 (ja) 溶融金属の連続鋳造方法及び連続鋳造装置
JP6135462B2 (ja) 溶融金属中の非金属介在物の流出防止方法
JP2006239746A (ja) 鋼の連続鋳造用タンディッシュ
JP2766529B2 (ja) タンディッシュ装置
KR101909512B1 (ko) 용강 이송 장치
JP2024043884A (ja) ノズルシステム
JP2023143363A (ja) ロングノズル及びノズルシステム
JP4319072B2 (ja) 介在物浮上性に優れるタンディシュ
JP2023067010A (ja) 溶鋼の供給システム及び鋼の連続鋳造方法
JP6451466B2 (ja) 溶融金属中の非金属介在物の捕捉装置および除去方法
JP7200811B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP5053226B2 (ja) 連続鋳造用タンディッシュ
JP5831138B2 (ja) 連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法