JP2023054285A - 回路基板の製造方法 - Google Patents

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恵 佐藤
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Abstract

Figure 2023054285000001
【課題】絶縁層の盛り上がりを抑制すると共にクラックの発生を抑制しながら、実現可能にする回路基板の樹脂モールド回路体を得る。
【解決手段】回路パターンに応じて配置された回路3と、回路3の周側面3cを覆う樹脂モールド部5とを備え、回路3は、表裏の回路面3a、3bが前記樹脂モールド部5の樹脂面5a、5bから露出し、回路面3a、3b及び樹脂面5a、5bにより絶縁層27へ接合させるための接合面1bを形成し、かかる樹脂モールド回路体1は、金属基板25上の絶縁層27に接合面1bの回路面3b及び樹脂面5bを面合わせで備えていることを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、金属ベース回路基板などの回路基板に用いる樹脂モールド回路体、樹脂モールド回路体を成形する金型、樹脂モールド回路体の製造方法、及び樹脂モールド回路体を用いた回路基板に関する。
従来の金属ベース回路基板101としては、図20のように加圧、加熱して完成させている。例えば、金属基板103の未硬化の絶縁層105上に各回路107・・・を回路パターン107に応じて貼り付けたものがフラット押し具109を介して加圧/加熱板111、113により加圧/加熱処理され、絶縁層105が加熱硬化される。
しかし、図21、図22のように、回路107・・・の絶縁層105からの立ち上がり部分で絶縁層105にクラックCrが発生すると共に回路107・・・間の絶縁層105の盛り上がり105aが発生し、且つ絶縁層105内にボイドVを招くという問題があった。
加えて、回路107・・・の位置ズレ等による隙間GAを生ずる問題もあった。
また、精密打ち抜きの上下抜きで回路を銅板材から打ち抜くと、図23の回路107・・・のように角にダレDuを生じており、このダレDuにより絶縁層105の加圧加熱硬化後に隙間GAが発生するという問題もあった。
特に、パワーデバイス用の金属ベース回路基板における絶縁信頼性の向上を図るために、耐電圧に影響を及ぼす絶縁層105に対する回路107・・・の接着条件の向上が重要となっている。
反面、図20の製造方法では、加圧力を低減すると絶縁層105に内在するボイドが圧縮されずに残留するといった理由から接着条件の向上範囲は狭く、ロバスト性の改善が不可欠であった。
かかる課題に対し、特許文献1に記載の図24の回路基板の製造方法が提案されている。
この回路基板の製造方法は、回路107・・・を金属基板の絶縁層105上に配置する工程と、回路107・・・間の空間の形状に対応する凸部115aを有する型115を、前記凸部115aが前記空間に配置されるように配置する工程と、前記型115を加圧加熱する工程と、前記型115を除去する工程とを備えている。
かかる方法では、型115の凸部115aが回路107・・・間に配置されている状態で加圧するため、回路107・・・の位置ズレが小さく、且つ回路107・・・間での絶縁層105の盛り上がりが型115の凸部115aによって抑制され、クラックの発生も抑制されることが考えられる、としている。
しかし、この方法では、回路107・・・が型115の凹部115b・・・内に収容される形態であるため、加圧によって型115の凹部115b・・・内が密閉され、型115を回路107・・・から引き抜くことが困難であり、実現性に問題があった。
2018-182010号公報
解決しようとする問題点は、絶縁層の盛り上がりやクラック等の問題を抑制できる可能性はあるものの、型のセットや除去が困難となり、実現性に問題があった点である。
本発明は、回路間での絶縁層の盛り上がりを抑制すると共に絶縁層でのクラックの発生を抑制しながら、実現可能にすることを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明に係る樹脂モールド回路体は、回路パターンに応じて配置された回路と、前記回路の周側面を覆う樹脂モールド部とを備え、前記回路は、表裏の回路面の少なくとも一部が前記樹脂モールド部の樹脂面から露出し、前記表裏の回路面及び樹脂面の一方は、絶縁層へ接合させるための接合面としたことを特徴とする。
本発明の樹脂モールド回路体の製造に用いる金型は、回路パターンに応じて配置された回路と前記回路の周側面を覆う樹脂モールド部とを備え絶縁層へ接合させる樹脂モールド回路体をトランスファー成形する金型であって、前記樹脂モールド回路体を成形するためのキャビティの一側を形成する第1の分割金型を含み、前記樹脂モールド回路体の外周面に応じた大きさで又は前記樹脂モールド回路体の外周面よりも拡大した大きさで前記キャビティの側周囲を有し、前記第1の分割金型は、前記回路を前記キャビティ内で位置決めるための位置決め部を備えたことを特徴とする。
本発明の樹脂モールド回路体の製造方法は、前記第1の分割金型の位置決め部に、前記回路を位置決めて配置し、前記第1の分割金型を含めて前記キャビティを構成し、予熱により流動する樹脂を前記キャビティに圧入してから硬化させることを特徴とする。
本発明の回路基板は、前記樹脂モールド回路体が、基板上の絶縁層に前記接合面の回路面及び樹脂面を面合わせで備えたことを特徴とする。
本発明の樹脂モールド回路体によれば、回路パターンに応じて位置決めされた回路を樹脂モールド回路体として一体に取り扱うことができ、計画的な生産活動へと展開することで安定生産の実現に寄与することができる。
回路の正確な回路パターンを維持した樹脂モールド回路体をそのまま在庫化できる。
樹脂モールド回路体は平板状にすることもでき、在庫化するときスペース効率よく行わせることができる。また、樹脂モールド回路体は平板状に一体的にすることもでき、搬入、搬出時の取り扱いも容易にすることができる。
樹脂モールド回路体は、樹脂モールド部により回路パターンを維持するから、回路パターンに浮島形状の回路が存在しても対応できる。
大電流化ニーズに応じた、例えば厚みが0.5mmを上回る厚い回路でも、回路を精密打ち抜きにより打ち抜くこともでき、加工スピードを向上でき、コスト低減ニーズへの対応を向上させることができる。この場合、回路の即周面にダレを有するが、樹脂モールド部によりほぼ平坦に成形された接合面を得ることができる。 本発明の金型を用いることにより、金型から樹脂モールド回路体を取り出し又は金型から取り出した半製品から樹脂モールド回路体を切り出し、回路パターン通りに配置された回路を備えた樹脂モールド回路体を容易に得ることができる。
本発明の樹脂モールド回路体の製造方法は、前記金型を用いて回路パターン通りに位置決め配置された回路を樹脂モールド部によりモールドし、表裏に回路面が露出し、表裏の回路面及び樹脂面の一方により平坦な接合面を備えた樹脂モールド回路体を容易に得ることができる。
本発明の樹脂モールド回路体を用いた回路基板は、樹脂モールド回路体が回路を含めて加圧されているため、回路に働いた加圧による応力を樹脂モールド部全体に分散させて絶縁層に伝達され、回路周囲での絶縁層の盛り上がりを抑制すると共にクラックの発生を抑制し、絶縁信頼性を向上することができる。樹脂モールド回路体は、樹脂モールド部がそのまま回路基板に残っているため、加圧後でも回路の位置精度を容易に維持させることができる。
また、回路基板として、回路周囲に樹脂が存在することになり、回路の絶縁性を高めることができる。回路周囲の樹脂により絶縁性が高く、複数回路であっても回路密度を高めることもでき、回路基板の小型化を図ることもできる。回路に接続された回路素子等の発熱は、回路周囲の樹脂によっても効率よく熱伝導が行われ、放熱性能を向上させることができる
樹脂モールド回路体の断面図である。(実施例1) 樹脂モールド回路体の平面図である。(実施例1) 樹脂モールド回路体の斜視図である。(実施例1) 回路と樹脂モールド部との関係を示す要部拡大断面図である。(実施例1) 樹脂モールド回路体の製造方法に用いる金型の断面図である。(実施例1) 樹脂モールド回路体を用いた金属ベース回路基板の加圧/加熱工程の概念図である。(実施例1) 金属ベース回路基板の断面図である。(実施例1) 樹脂モールド回路体を用いた実施例の金属ベース回路基板の断面図において拡大箇所を指示する説明図である。(実施例1) 図11で指示する拡大箇所の拡大写真である。(実施例1) 樹脂モールド部の無い比較例の金属ベース回路基板の断面図において拡大箇所を指示する説明図である。(比較例) (A)は、図13で指示する拡大箇所において更に拡大する箇所を指示する説明写真である。(B)は、(A)で指示する拡大箇所の拡大写真である。(比較例) (A)は、金属ベース回路基板29の平面図において耐電圧の測定箇所を示す説明図である。(B)は、測定箇所における耐電圧を示す図表である。(実施例1) 回路の変形例を採用した金属ベース回路基板29の要部拡大断面図である。(実施例1) 図5に対応し、樹脂モールド回路体の製造方法に用いる金型の断面図である。(実施例2) 図1に対応し、樹脂モールド回路体の断面図である。(実施例2) 図5に対応し、樹脂モールド回路体の製造方法に用いる金型の断面図である。(実施例3) 図1に対応し、樹脂モールド回路体の断面図である。(実施例3) 図5に対応し、樹脂モールド回路体の製造方法に用いる金型の断面図である。(実施例4) 図1に対応し、樹脂モールド回路体の断面図である。(実施例4) 図5に対応し、樹脂モールド回路体の製造方法に用いる金型の断面図である。(実施例5) 図1に対応し、樹脂モールド回路体の図22におけるXXI-XXI矢視断面図である。(実施例5) ブリッジ状にクロスした回路を備える樹脂モールド回路体の平面図である。(実施例5) は、ブリッジ状にクロスした回路を備える樹脂モールド回路体の裏面図である。(実施例5) 従来の金属ベース回路基板の加圧/加熱工程を示す概念説明図である。(従来例) 樹脂モールド部を有しない回路と絶縁層との関係を示す断面図である。(従来例) 樹脂モールド部を有しない回路と絶縁層との関係を示す断面図である。(従来例) 樹脂モールド部を有しない回路と絶縁層との関係を示す断面図である。(従来例) 型を用いた回路パターンの加圧工程を示す断面図である。(従来例)
絶縁層の盛り上がりを抑制すると共に絶縁層でのクラックの発生を抑制しながら、実現可能にするという目的を、以下のように実現した。
本発明に係る樹脂モールド回路体は、回路パターンに応じて配置された回路と、前記回路の周側面を覆う樹脂モールド部とを備え、前記回路は、表裏の回路面の少なくとも一部が前記樹脂モールド部の樹脂面から露出し、前記表裏の回路面及び樹脂面の一方は、絶縁層へ接合させるための接合面とした。
前記回路は、表裏の少なくとも一方の回路面が前記樹脂モールド部から突出している。
前記回路は、均一な高さで複数備えられた又は異なる高さで複数備えられた。
本発明は、回路パターンに応じて配置された回路と前記回路の周側面を覆う樹脂モールド部とを備え絶縁層へ接合させる樹脂モールド回路体をトランスファー成形する金型であって、前記樹脂モールド回路体を成形するためのキャビティの一側を形成する第1の分割金型を含み、前記樹脂モールド回路体の外周面に応じた大きさで又は前記樹脂モールド回路体の外周面よりも拡大した大きさで前記キャビティの側周囲を有し、前記第1の分割金型は、前記回路を前記キャビティ内で位置決めるための位置決め部を備えた。
前記位置決め部は、前記キャビティの一側で前記第1の分割金型に備えた粘着層、又は位置決めピン、若しくはザグリである。
本発明に係る樹脂モールド回路体の製造方法は、前記第1の分割金型の位置決め部に、前記回路を位置決めて配置し、前記第1の分割金型を含めて前記キャビティを構成し、予熱により流動する樹脂を前記キャビティに圧入してから硬化させる。
本発明に係る回路基板は、前記樹脂モールド回路体を、基板上の絶縁層に接合面の回路面及び樹脂面を面合わせで備えた。
[樹脂モールド回路体]
図1は、樹脂モールド回路体の断面図である。図2は、樹脂モールド回路体の平面図である。図3は、樹脂モールド回路体の斜視図である。
図1~図3のように、樹脂モールド回路体1は、例えば矩形平板状に形成され、回路3と樹脂モールド部5とを備えている。樹脂モールド回路体1は、基板の平面形状に合わせるなどして矩形以外の円形等、その形状選定は自由である。
また、樹脂モールド回路体1からリード端子等を一体に引き出した形状等に構成することもできる。
前記回路3は、回路パターンに応じて配置されている。前記回路パターンは、本実施例において電気的に独立した複数の回路3・・・を備えている。複数の回路3・・・の構成は、回路パターンの要求特性に応じて形成される。実施例1では、中央に浮島形状部を有した回路パターンとしている。浮島形状部を有さない回路パターンにすることもできる。回路3を単一として回路パターンを構成することもできる。
前記回路3・・・は、例えば銅で形成されている。回路3・・・は、厚みが0.5mmを超える厚銅パターンの回路用銅材料で形成されている。回路3の厚みは、種々選択でき、厚みが0.5mmを下回るものでもよい。
前記回路3は、表裏の回路面3a、3bが平坦に形成されている。この場合、後述する絶縁層へ接合させる側が裏の回路面3b、回路素子を接合させる反絶縁層側が表の回路面3aとする。この表裏は便宜上の表現であり、絶縁層へ接合させる側を表、回路素子を接合させる反絶縁層側を裏としてもよい。
前記回路面3b・・・は、複数回路3間で共通の平面を構成する。従って、本実施例において回路面が平坦であるとは、複数回路3間で回路面3b・・・の個々の面が平坦であることと回路面3b・・・が共通の平面を構成することの双方を意味する。但し、回路3が単一である形態では、単一の回路面3bが平面を構成することを意味する。
本実施例1では、前記表の回路面3a・・・についても同様である。
但し、回路3は、少なくとも後述する絶縁層へ接合させる裏側の回路面3b・・・が平坦であればよい。従って、絶縁層へ接合させる裏側の回路面3b・・・は、複数回路3間で共通の平面を構成するが、反絶縁層側の回路面3a・・・は、後述するように複数回路3間で高さ違いに設定することもできる。
つまり、回路3・・・は、実施例1のように均一な高さで複数備えられる構成の他、後述のように異なる高さで複数備えられてもよい。
前記回路3は、周側面3cがワイヤーカット、エッチング、精密せん断によるシェービング等により成形処理され、表裏の両回路面3a、3bと周側面3cとが直交し、両回路面3a、3bと周側面3bとの間の角部が直角に形成されている。但し、後述のように、角にダレを有する形態を適用することもできる。
前記樹脂モールド部5は、前記回路3・・・の各周側面3bを覆い、樹脂モールド回路体1の全体的な矩形形状を形成している。
前記樹脂モールド部5に用いる樹脂材は、加熱して流動性のある樹脂であり、後述のトランスファーモールド成形の充填に用いることができれば良い。本実施例1では、後述する金属基板上の絶縁層と同材質の例えばエポキシ樹脂を用い、絶縁層との接着性を向上させている。
その他、前記樹脂モールド部5に用いる樹脂材としては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、イミド樹脂、アミドイミド樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
充填に用いる樹脂は、1種のみで構成することができ、2種以上の組合せで構成してもよい。電気絶縁性と接着性の観点からは、充填に用いる樹脂はエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アミドイミド樹脂及びウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、耐湿性の観点からはエポキシ樹脂、アクリル樹脂及びアミドイミド樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。
また、充填に用いる樹脂は、必要に応じてフィラー(粉末、繊維等)などの樹脂以外の成分を含んでもよい。本実施例では、熱膨張率や流動性の制御のためにエポキシ樹脂にシリカ無機フィラーを80~85wt%程度含ませ、銅の回路3・・・と同程度の熱膨張率としている。
同様に、その他のフィラーとしては、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミ、炭素繊維、ガラス繊維などの無機材料を含ませることもできる。
これらのフィラーは、1種のみ含ませることができ、2種以上の組合せを含ませてもよい。
さらに、増量用、補強用、熱伝導性、吸湿性向上用としてのフィラーを追加して含ませることもできる。増量用としては、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、クレー等がある。補強用としては、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、ゾノトライト、石膏繊維、アルミボレート、MOS、アラミド繊維、各種ファイバー系、カーボンファイバー(炭素繊維)、グラスファイバー(ガラス繊維)、タルク、マイカ、ガラスフレーク、ポリオキシベンゾイルウイスカー等がある。熱伝導性としては、Al2O3(アルミナ)、AlN、BN、BeO等がある。吸湿性としては、吸水用の高分子ゲル、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等がある。
これらのフィラーは、1種のみを追加して含ませることができ、2種以上の組合せを追加して含ませてもよい。
なお、樹脂モールド部5に用いる樹脂材としては、上述したマトリックス樹脂及び無機充填材以外に、例えば、カップリング剤、分散剤等を更に含有してもよい。
樹脂モールド部5は、絶縁層へ接合させる平坦な樹脂面5bが絶縁層へ接合させる平坦な回路面3b・・・にほぼ沿って備えられている。反絶縁層側となる平坦な樹脂面5aについても反絶縁層側となる平坦な回路面3a・・・に沿って備えられている。これらの構成により樹脂モールド回路体1が全体として平板状に形成されている。
但し、前記回路3及び樹脂モールド部5は、少なくとも絶縁層へ接合させる平坦な回路面3b・・・及び樹脂面5bが相互にほぼ沿って備えられればよい。回路3・・・が、異なる高さで複数備えられ形態では、高さの異なる回路3間で、各回路面3a周囲の樹脂面5aが後述のように段差を備えてもよい。
この平板状の樹脂モールド回路体1において、回路3・・・は、表裏の回路面3a・・・、3b・・・が前記樹脂モールド部5から共に露出している。
前記樹脂モールド回路体1は、前記裏側の回路面3b・・・及び樹脂面5bにより後述の絶縁層へ接合させるための接合面1bを形成し、表側の回路面3a・・・を回路素子等の接合面とした。
本実施例1の樹脂モールド回路体1は、表裏が対称に何れもほぼ平坦に形成されているため、表裏何れも絶縁層への接合面とし、接合時に任意に選択させることで、金属基板への組み付け時に誤組付けを防止できる。
例えば、表側の回路面3a・・・及び樹脂面5aを絶縁層へ接合させるための接合面とし、裏側の回路面3b・・・を回路素子等の接合面にする形態も可能である。
但し、樹脂モールド回路体1は、表裏を非対称に形成し、表裏の一方を接合面1bとして特定し、他方を回路素子等の接合面として特定することもできる。
図4は、回路と樹脂モールド部との関係を示す要部拡大断面図である。
図4のように、本実施例では、前記回路3・・・は、表裏両面の平坦な回路面3a・・・、回路面3b・・・が樹脂モールド部5の表裏両面の平坦な樹脂面5a、樹脂面5bから突出している。突出量は、例えばPr=20~60μmである。
かかる表裏両面の回路面3a・・・、回路面3b・・・の突出は、成形後の樹脂モールド部5の僅かな引けを見込んで形成している。かかる突出において樹脂モールド回路体1の表裏両面は、回路面3a・・・、回路面3b・・・及び樹脂面5a、樹脂面5bを含んでほぼ平坦としている。
樹脂モールド回路体1の表裏両面の少なくとも一方が平坦であることは、絶縁層への接着維持のための構成である。従って、接着が維持できる限り、絶縁層への接合面を構成する回路面3a・・・又は回路面3b・・・が樹脂面5a又は樹脂面5bから僅かに凹んでいてもよい。但し、好ましくは、前記のように回路面3a・・・又は回路面3b・・・が樹脂面5a又は樹脂面5bから突出するか両者面一に形成するのがよい。
前記回路面3a・・・又は回路面3b・・・の少なくとも一方の突出は、後述のように金型にザグリを形成することで行なわせ、回路面3a・・・又は回路面3b・・・の少なくとも一方を平坦な樹脂面5a又は樹脂面5bから突出させて平坦ではない形態にすることもできる。
つまり回路3・・・は、回路面3a・・・のみ、或いは回路面3b・・・のみを樹脂面5a又は樹脂面5bからザグリにより突出させることができる。回路面3a・・・、回路面3b・・・の双方を樹脂面5a、樹脂面5bからザグリにより突出させることもできる。さらには、複数の表裏の回路面3a・・・、回路面3b・・・の一部3a又は3bを樹脂面5a又は樹脂面5bから選択的に突出させることもできる。
[金型]
図5は、樹脂モールド回路体の製造方法に用いる金型の断面図である。
図5のように、金型7は、絶縁層へ接合させる樹脂モールド回路体をトランスファー成形するためのものである。前記図1のように樹脂モールド回路体1は、回路パターンに応じて配置された回路3・・・と回路3・・・の周側面3cを覆う樹脂モールド部5とを備えている。
実施例1において、金型7は、4個の第1、第2、第3、第4の分割金型9、11、13、15の組合せで構成されている。前記第1、第2、第3の分割金型9、11、13は、前記樹脂モールド回路体1を成形するためのキャビティ17を形成する。前記第4の分割金型15は、トランスファー室19を形成する。
前記第1の分割金型9は、前記樹脂モールド回路体1の一側面に応じて前記キャビティ17の一側を構成する。また、第1の分割金型9は、前記回路3を前記キャビティ17内に位置決めるための位置決め部として粘着層21を備えている。位置決め部は、粘着層21に代えて後述のように位置決めピン、若しくはザグリ等を採用することもできる。
位置決め部は、第2の分割金型11に備える構成にすることができる。位置決め部が、粘着層21、ザグリ等のように樹脂モールド回路体1の接合面1bとしての機能に大きな影響を与えない場合、第1、第2の分割金型9、11の双方に備える構成にすることもできる。
位置決め部としての実施例の粘着層21は、第1の分割金型9のキャビティ17内の面に備えたが、第1の分割金型9のキャビティ17内の面を含めて上面全体を覆うように備え、粘着層21の周縁部が第1、第3の分割金型9、11の層間に介在してもよい。粘着層21を第2の分割金型11に備える場合も同様である。但し、第2の分割金型11に粘着層21を備える場合は、ゲート11aを塞がないように形成する。
粘着層21は、第1の分割金型9等に固定的に備える形態、着脱自在に備える形態の何れでもよい。
前記第1の分割金型9のキャビティ17側の面は、全体が平面で形成されている。前記粘着層21としては、耐熱性のあるシリコーン系、アクリル系、ウレタン系粘着剤が使用された両面もしくは片面粘着テープが使用される。粘着テープの基材はPET系フィルム、イミド系フィルム、金属箔(銅、アルミ)等が良い。
前記第2の分割金型11は、前記樹脂モールド回路体1の他側面に応じて前記キャビティ17の他側を構成する。また、第2の分割金型11は、キャビティ17内で前記回路3の回路面に当接し且つ樹脂の通路となるゲート11aを備えている。
前記第2の分割金型11のキャビティ17側の面は、全体が平面で形成されている。但し、樹脂モールド回路体1の仕様によっては、第2の分割金型11のキャビティ17側の面を凹凸形状にすることもできる。なお、第1、第2の分割金型9、11で形成されるキャビティ17の間隔は、ゲート11aにおいて相対的に狭く形成し、キャビティ17全体への樹脂の流動性を高めることもできる。
前記第3の分割金型13は、上下面が平坦に形成され、下面が第1の分割金型9の上面に位置決めて配置結合され、上面に第2の分割金型11の下面が位置決めて配置結合され、キャビティ17が構成される。第3の分割金型13の厚みは、実施例1において回路3とほぼ同一であり、キャビティ17の粘着層21上の上下寸法が回路3とほぼ同一となる。
こうして、第3の分割金型13は、第1、第2の分割金型9、11間に介設されて前記樹脂モールド回路体1の外周面に応じた大きさで前記キャビティ17の側周囲17aを構成する。この場合、キャビティ17から取り出されたものが樹脂モールド回路体1(図1)となる。
但し、第3の分割金型13は、樹脂モールド回路体1の外周面よりも拡大した大きさでキャビティ17の側周囲を構成してもよい。樹脂モールド回路体1の外周面よりも拡大したキャビティ17の側周囲は、樹脂モールド回路体1の半製品を樹脂モールド回路体1の部分を含めて一回り大きく形成するものである。この場合、樹脂モールド回路体1は、半製品から切り出すことになる。
前記第4の分割金型15は、前記第2の分割金型11の外面に接合されて前記トランスファー室19を構成する。トランスファー室19は、前記ゲート11aに連通させている。
なお、金型7は、樹脂モールド回路体1をトランスファー成形できればよく、樹脂モールド回路体1を成形するためのキャビティ17の一側を形成する第1の分割金型9が含まれればよい。従って第1~第4の分割金型9、11、13,15を備えるものには限らず、第2~第4の分割金型11、13,15を一体に形成し、第1の分割金型9との2分割構成などにすることもできる。
[樹脂モールド回路体の製造方法]
樹脂モールド回路体1の製造に際しては、第1の分割金型9の分割状態において、粘着層21上に回路3・・・を回路パターンに応じ位置決めて配置する。
この回路3・・・の配置は、画像処理による自動化等でも行うことはできるが、例えば、本出願人が既に提案した回路基板用半製品板材を用いることもできる。また、エッチング加工法で回路3・・・を形成しても良い。エッチング加工法とはキャリアフィルム上に粘着剤などで固定された銅板をケミカルエッチングで回路形成し、そのままトランスファーモールドに使用することができる。先に挙げた別の粘着フィルムに転写して本製造方法に使用することもできる。
前記回路基板用半製品板材の場合は、回路パターンに対応して位置決められた複数の回路を有して平板状となっている。
つまり、複数の回路に対応した箇所が材料の銅板材に対して半抜きされ、半抜き後に複数の回路に対応した箇所がスクラップ内の半抜き位置に戻され、スクラップに複数の回路が嵌合して位置決められて全体が平板状となり、ほぼ元の銅板材の形状となっているものである。
この回路基板用半製品板材が第1の分割金型9に対して位置決め配置され、プレス装置等により押し抜かれて粘着層21上に転写される。
次いで、前記第1、第2、第3、第4の分割金型9,11、13、15を組み合わせて金型7を組み立て、前記キャビティ17及びトランスファー室19を構成する。このとき、接着層21の弾性を利用し、回路3・・・を第1、第2の分割金型9、11間で押圧保持させることもできる。
次いで、トランスファー室19にタブレット状にした樹脂を収容する。このタブレット状の樹脂は、トランスファー室19で樹脂が流動するまで予熱される。このとき金型7は、例えば180℃に加熱されている。
前記予熱により流動する樹脂23をプランジャにより矢印のように7Mpa程度の圧力で押圧し、樹脂23を前記キャビティ17に圧入させる。
なお、圧入条件において、使用する樹脂の材質や粘度により、予熱は、50~400℃、圧力は、1~20MPaの範囲で設定することができる。
圧入された樹脂23は、ゲート11aを通る際にさらに加熱されながら低粘度化する。
ゲート11aを通過した樹脂23は、キャビティ17内を流動し、回路3の周囲の空間に行き渡る。この場合、キャビティ17内の空間に樹脂23が行き渡るように空気抜き孔、或いは樹脂を流入させる余裕空間等が金型7に備えられている。
その後3分程度硬化反応させて樹脂23が硬化すると金型7が適宜分割され、樹脂モールド回路体1の半製品が取り出される。なお、反応時間は、樹脂組成(エポキシ樹脂、硬化剤、触媒、硬化促進剤など)や成形条件により3分よりも早くすることもできる。
本実施例において、前記キャビティ17の側周囲17aが前記樹脂モールド回路体1の外周面に応じた大きさで構成されるため、キャビティ17から取り出されたものが樹脂モールド回路体1となる。
前記キャビティ17の側周囲17aが前記樹脂モールド回路体1の外周面よりも拡大して構成される場合は、キャビティ17から取り出されたものは樹脂モールド回路体1の部分を含めて一回り大きく形成された半製品となる。この半製品は、例えば平面形状でほぼ円形等に形成され、成形時に樹脂が流動し易い形状となっている。
この場合、半製品をカットして前記図1~図3の矩形形状の樹脂モールド回路体1を得ることができる。
得られた樹脂モールド回路体1では、樹脂モールド回路体1の樹脂モールド部5の樹脂の僅かな引けにより、前記図4のように回路面3a・・・、3b・・・が樹脂面5a、5bから突出する。
但し、樹脂モールド部5に対するフィラーの含有状態の調節等により回路面3a・・・、3b・・・と樹脂面5a、5bとをほぼ面一に設定することもできる。
[金属ベース回路基板]
図6は、樹脂モールド回路体を用いた金属ベース回路基板の加圧/加熱工程の概念図である。
図6のように、加圧/加熱工程では、加圧/加熱処理が行なわれ、樹脂モールド回路体1を金属基板25上の絶縁層27に接着させる。この加圧/加熱処理では、加圧/加熱板及びフラット押し具(図24参照)が用いられる。
加圧/加熱板が下降すると、フラット押し具により樹脂モールド回路体1の上面が加圧され、樹脂モールド回路体1の下面が絶縁層27に加圧される。このとき、加圧力は回路・・・のみならず樹脂モールド部5全体に分散される。
この加圧により金属基板25、絶縁層27、樹脂モールド回路体1が加圧/加熱板間で加圧され、同時に加熱されて絶縁層27が硬化する。
図7は、金属ベース回路基板の断面図である。
図7の金属ベース回路基板29は、回路基板の一例である。この金属ベース回路基板29には、樹脂モールド回路体1が用いられている。金属ベース回路基板29は、前記製造方法により矩形平板状の金属基板25に絶縁層27を介して前記樹脂モールド回路体1が固定されている。
つまり、樹脂モールド回路体1は、金属基板25上の絶縁層27に接合面1bの回路面3b・・・及び樹脂面5bを面合わせで備えている。
前記金属基板25は、例えば、単体金属又は合金からなる。金属基板25の材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、アルミニウム合金、又はステンレスを使用することができる。金属基板25は、炭素などの非金属を更に含んでいてもよい。例えば、金属基板25は、炭素と複合化したアルミニウムを含んでいてもよい。また、金属基板25は、単層構造、又は多層構造を有していてもよい。
金属基板25は、高い熱伝導率を有している。例えば、銅材では、370~400W・m-1・K-1、アルミ材では、190~220W・m-1・K-1、鉄材では、60~80W・m-1・K-1の熱伝導率を有している。
金属基板25は、可撓性を有していてもよく、可撓性を有していなくてもよい。金属基板25の厚さは、例えば、0.2~5.0mmの範囲内にある。実施例では2.0mmとした。
金属基板25は、回路基板に用いる基板の一例を示すものであり、その形態は種々選択することができる。従って、基板として複数のフィンを備えたヒートシンク形状等を採用することもできる。
前記絶縁層27は、厚みが120μmに設定されている。但し、絶縁層27の厚みは、金属ベース回路基板29の仕様により種々設定することができる。
前記絶縁層27は、回路3を金属基板25から電気的に絶縁する役割を果たしていることに加え、それらを互いに張り合わせる接着剤としての役割も果たしている。そのため、絶縁層27には一般に樹脂が使用される。さらに、絶縁層27は、回路3に実装される素子の高い発熱性に対する高い耐熱性と、この発熱を金属基板25に伝達する高い熱伝達性とが必要とされるため、絶縁層27は無機充填材を更に含有することが好ましい。
絶縁層27のマトリクス樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、トリアジン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂;ビスフェノールE型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ノボラック型シアネート樹脂等のシアネート樹脂等を単独又は2種以上を混合して用いることができる。
絶縁層27が含有する無機充填材としては、電気絶縁性に優れかつ熱伝導率の高いものが好ましく、例えば、アルミナ、シリカ、窒化アルミ、窒化ホウ素、窒化ケイ素、酸化マグネシウム等が挙げられ、これらの中から選ばれる1種又は2種以上を用いることが好ましい。
絶縁層27における無機充填材の充填率は、無機充填剤の種類に応じて適宜設定することができる。例えば、絶縁層27に含有されるマトリクス樹脂の全体積を基準として85体積%以下であることが好ましく、30~85体積%がより好ましい。
絶縁層27は、上述したマトリックス樹脂及び無機充填材以外に、例えば、カップリング剤、分散剤等を更に含有してもよい。
なお、絶縁層27として半硬化状態の絶縁シートを用いることもできる。
前記樹脂モールド回路体1の詳細は、前記の通りである。
図8は、樹脂モールド回路体1を用いた実施例の金属ベース回路基板29の断面図において拡大する箇所IAを指示する説明図である。図9は、図8で指示する拡大箇所の拡大写真である。図10は、樹脂モールド部の無い比較例の金属ベース回路基板31の断面図において拡大する箇所IB1を指示する説明図である。図11(A)は、図13で指示する拡大箇所IB1の写真において更に拡大する箇所IB2を指示する説明写真である。図11(B)は、図11(A)で指示する拡大する箇所IB2の拡大写真である。
図8、図9のように、樹脂モールド回路体1を用い前記加圧/加熱処理により製造した金属ベース回路基板29(回路封止あり)では、回路3・・・に働く応力の分散があり、回路3の絶縁層27からの立ち上がり部分で絶縁層27にクラックの発生がなかった。
一方、図10、図11のように、樹脂モールド部5でモールドされない回路3の加圧/加熱処理により製造した金属ベース回路基板31(回路封止なし)では、回路3・・・に応力が集中し、絶縁層27からの立ち上がり部分で絶縁層27にクラックCrの発生があった。図11において、白い粒子が絶縁層27内のフィラーであり、図11(A)の箇所IB2、図11(B)の拡大写真においてフィラーが移っていない部分がクラックCrとなっている。
なお、図9の金属ベース回路基板29の拡大写真では、回路3の回路面3bと樹脂モールド部5(写真では封止樹脂)の樹脂面5bとが面一となって絶縁層27に接している。この完成形態であっても、前記図4のように回路面3a・・・、3b・・・が樹脂面5a、5bから突出した樹脂モールド回路体1が用いられており、前記加圧/加熱処理による結果として回路面3bと樹脂面5bとが面一となったものである。
これは、加圧時に回路3・・・の回路面3b・・・が絶縁層27に当接してから樹脂モールド部5がさらに加熱加圧されたことによるものと考えられる。
[耐電圧]
図12(A)は、金属ベース回路基板29の平面図において耐電圧の測定箇所を示す説明図である。図12(B)は、測定箇所における耐電圧を示す図表である。
図12(A)のように、実施例の樹脂モールド回路体1を用いた金属ベース回路基板29では、回路番号1、2、3、4、5において、耐電圧を測定したところ、図12(B)のように回路番号1は、9.3kv、回路番号2は、9.9kv、回路番号3は、8.7kv、回路番号4は、6.9kv、回路番号5は、9.1kvであった。
これに対し、図10のように樹脂モールド部5でモールドされない回路3の加圧/加熱処理により製造した金属ベース回路基板31では、回路3の耐電圧が0.5kv程度であった。
この比較から明らかなように、本実施例の金属ベース回路基板29では、耐電圧の向上を図ることができた。
[回路の変形例]
図13は、回路3の変形例を採用した金属ベース回路基板29の要部拡大断面図である。
この変形例の回路3は、精密打ち抜きにより打ちぬかれ、周側面をワイヤーカット、エッチング等による処理は施していない。従って、回路3の周側面3cは、図4などのようにシャープではなく、図13のE部において上下回路面3a、3bの縁部Siの角にダレDuを有している。
かかるダレDuを生じた回路3においても、ダレDuの部分において回路3と絶縁層27との間に樹脂モールド部5の樹脂が入り込んだ形態となり、樹脂モールド回路体1としては接合面1bがほぼ平坦となる。これにより絶縁層27への接合後は、回路3と絶縁層27との間の隙間発生を抑制できた。
[実施例1の作用効果]
本発明の実施例1では、回路パターンに応じて配置された回路3・・・と、回路3・・・の周側面3c・・・を覆う樹脂モールド部5とを備え、回路3・・・は、表裏の回路面3a・・・、3b・・・が樹脂モールド部5の樹脂面5a、5bから露出し、表裏の回路面3a・・・、3b・・・及び樹脂面5a、5bの一方は、絶縁層27へ接合させるための接合面1bとした。
従って、回路パターンに応じて位置決めされた回路3・・・を樹脂モールド回路体1として一体に取り扱うことができ、計画的な生産活動へと展開することで安定生産の実現に寄与することができる。
回路3・・・の正確な回路パターンを維持した樹脂モールド回路体1をそのまま在庫化できる。
樹脂モールド回路体1を平板状にすることができ、平板状にしたときには、在庫化するときスペース効率よく行わせることができる。また、樹脂モールド回路体1は平板状で一体的にすることで搬入、搬出時の取り扱いも容易となる。
樹脂モールド回路体1は、樹脂モールド部5により回路3・・・の回路パターンを維持するから、回路パターンに浮島形状部が存在しても対応できる。
前記回路3・・・は、表裏の回路面3a・・・、3b・・・が樹脂モールド部5から突出するように形成できる。
従って、フラット押し具等を介して樹脂モールド回路体1を金属基板25上の絶縁層27に加圧/加熱処理により接着するとき、回路3・・・に優先的に加圧力を付与することができる。このため、回路面3b・・・の絶縁層27に対する押し付け力は相対的に高くなり、ピール強度向上に寄与させることが可能となる。
前記回路3・・・は、均一な高さで複数備えられた又は異なる高さで複数備えられた。
回路3・・・が、均一な高さで複数備えられれば、金属ベース回路基板1を平板状にすることができ、回路3・・・が異なる高さで複数備えられれば、金属ベース回路基板1のバリエーションに容易に答えることができる。
精密打ち抜きによりにより回路3の上下回路面3a、3bの縁部の角にダレが発生しても、ダレの部分をも樹脂モールド部5の樹脂で覆い、表裏を平坦な面にすることができる。
従って、回路3の上下回路面3a、3bの縁部の角にダレが発生しても、表裏に回路面3a・・・、回路面3b・・・と樹脂面5a、樹脂面5bとを有し、裏面にほぼ平坦な接合面1bを有する樹脂モールド回路体1を正確に形成することができる。
勿論、回路3・・・の角が直角に形成された場合には、樹脂モールド部5が回路3・・・の側周面3cをモールドし、且つ側周面3cを樹脂23で均一に覆い回路面3a・・・、回路面3b・・・と樹脂面5a、5bとを有してほぼ平坦な接合面1bを有する樹脂モールド回路体1を正確に形成することができる。
従って、大電流化ニーズに応じた、例えば厚みが0.5mmを上回る厚い回路3・・・でも、回路3・・・を、精密打ち抜きを用いるなどして得ることができ、加工スピードを向上でき、コスト低減ニーズへの対応を向上させることができる。
ここで、回路3・・・をエッチングで加工すると回路3・・・の相互間隔は回路3・・・の厚み以下に狭くすることは難しくなる。
これに対し、精密打ち抜き等の場合には回路3・・・の相互間隔を回路3・・・の厚み以下に狭くすることができ、回路密度を上げて金属ベース回路基板29の小型化をも可能にする。
勿論厚みが0.5mmを下回る回路においても同様に精密打ち抜き等を用いることはできる。
前記樹脂モールド回路体1をトランスファー成形する金型は、前記樹脂モールド回路体1を成形する前記キャビティ17を形成するための第1、第2、第3の分割金型9、11、13及びトランスファー室19を形成するための第4の分割金型15を備え、前記第1の分割金型9は、前記樹脂モールド回路体1の一側面に応じて前記キャビティ17の一側を構成すると共に前記回路3・・・を前記キャビティ17内で位置決めるための位置決め部として粘着層21を備え、前記第2の分割金型11は、前記樹脂モールド回路体1の他側面に応じて前記キャビティ17の他側を構成すると共に前記回路3・・・に当接し且つ樹脂の通路となるゲート11aを備え、前記第3の分割金型13は、第1、第2の分割金型9、11間に介設され前記樹脂モールド回路体1の外周面に応じた大きさで又は前記樹脂モールド回路体1の外周面よりも拡大した大きさで前記キャビティ17の側周囲17aを構成し、前記第4の分割金型15は、前記第2の分割金型11に接合されて前記トランスファー室19を前記ゲート11aに連通させた。
従って、第1の分割金型9の分割状態において、画像処理による自動化や前記回路基板用半製品板材を用いること等により第1の分割金型9に露出する粘着層21上に回路3を回路パターンに応じて位置決めて配置する。
次いで、前記第1、第2、第3、第4の分割金型9,11、13、15を組み合わせて金型7を組み合わせ、前記キャビティ17及びトランスファー室19を構成し、予熱により流動する樹脂23をキャビティ17に圧入し、樹脂23が硬化すると樹脂モールド回路体1又は樹脂モールド回路体1の半製品として取り出すことができる。
このため、樹脂モールド回路体1を金型から取り出し、又は金型から取り出した半製品から樹脂モールド回路体1切り出し、回路パターン通りに配置された回路3・・・を備えた樹脂モールド回路体1を容易に得ることができる。
前記回路3・・・の位置決め配置に際しては、第1の分割金型9を分割した状態で接着層21に対し容易に行わせることができる。
前記第3の分割金型13の厚みは、回路3と同一又はほぼ同一であり、キャビティ17の上下寸法を回路3と同一又はほぼ同一にすることができ、樹脂モールド回路体1の表裏両面に回路面3a・・・、3b・・・を的確に露出させることができる。
第3の分割金型13は、樹脂モールド回路体1の外周面よりも拡大した大きさでキャビティ17の側周囲17aを構成した場合は、ゲート11aから流入する樹脂の位置を樹脂モールド回路体1の半製品における製品外とするこができ、樹脂モールド回路体1の品質向上を図ることができる。
前記位置決め部は、前記キャビティ17の一側で前記第1の分割金型9に備える粘着層21とした。
このため、回路3・・・を第1の分割金型9の粘着層21へ画像処理による自動化や回路基板用半製品板材を用いること等により簡易に位置決め配置させることができる。
本実施例1の樹脂モールド回路体1の製造方法は、前記第1の分割金型9の位置決め部である粘着層21に、前記回路3・・・を位置決めて配置し、前記第1の分割金型9を含め第1、第2、第3、第4の分割金型9、11、13,15を組み合わせて前記キャビティ17及びトランスファー室19を構成し、前記金型7を加熱し、前記トランスファー室19にタブレット状にした樹脂を収容する。このタブレット状の樹脂は、トランスファー室19で樹脂が流動するまで予熱される。
予熱により流動するまで軟化した樹脂23をプランジャにより前記ゲート11aを通じて前記キャビティ17に圧入してから硬化させることができる。
この場合、回路3・・・は、粘着層21の弾性を介して第1、第2の分割金型9、11間に挟持されるため、粘着層21の粘着と相俟ってキャビティ17内での位置決めを確実に行わせることができる。
このため、回路パターン通りに位置決め配置された回路3・・・を樹脂モールド部5によりモールドし、表裏に回路面3a・・・、3b・・・の露出した樹脂モールド回路体1を容易に得ることができる。
なお、回路3・・・相互が部分的にブリッジ等で結合される場合、表裏の回路面3a・・・、3b・・・が前記樹脂モールド部5の樹脂面から露出するも、ブリッジ等は樹脂モールド部5で覆われてもよい。ブリッジ等は、回路の一部を構成し、ブリッジ等の表裏は回路面を構成する。これらブリッジ等が樹脂モールド部5で覆われることで回路は、表裏の回路面の少なくとも一部が前記樹脂モールド部5の樹脂面5a、5bから露出した構成となる。具体的には、後述の実施例5で説明する。
前記キャビティ17が前記樹脂モールド回路体1の外周面よりも拡大した大きさで前記側周囲17aを有する場合は、前記キャビティ17内で樹脂モールド回路体1の半製品が形成され、前記キャビティ17から前記樹脂モールド回路体1の半製品を取り出しカットして前記樹脂モールド回路体1を得ることができる。
前記樹脂モールド回路体1は、金属基板25上の絶縁層27に接合面1bの回路面3b・・・及び樹脂面5bを面合わせで備えた。
このため、樹脂モールド回路体1を、樹脂モールド部5を含めて絶縁層27に対して加圧することができ、回路・・・に働く加圧力を樹脂モールド部5全体に分散させることができる。このため、回路3・・・間での絶縁層27の盛り上がりを抑制すると共に回路3・・・の絶縁層27からの立ち上がり部分でのクラックの発生を抑制し、絶縁信頼性を向上することができる。
回路3が単一の場合でも、回路3周囲での絶縁層27の盛り上がりを抑制すると共に回路3の絶縁層27からの立ち上がり部分でのクラックの発生を抑制し、同様に絶縁信頼性を向上することができる。
樹脂モールド回路体1は、樹脂モールド部5がそのまま金属ベース回路基板29に残るため、加圧後でも回路3の位置精度を容易に維持させることができる。
また、金属ベース回路基板29として、回路3・・・間に樹脂23が介在することになり、回路3・・・相互間の絶縁性を高めることができ、回路密度を高めることもできる。この回路密度を高めることにより金属ベース回路基板29の小型化を図ることもできる。
さらに、回路3・・・に接続された回路素子等の発熱は、回路3・・・間の樹脂によっても効率よく熱伝導が行われ、全体として放熱性能を向上させることができる。
この放熱性能の向上により絶縁層27と樹脂モールド部5と回路3・・・との間の熱膨張差を小さくすることができる。
樹脂モールド部5により回路3・・・での吸湿対策を図ることもできる。
図14、図15は、実施例2を示す。図14は、図5に対応し、樹脂モールド回路体の製造方法に用いる金型の断面図である。図15は、図1に対応し、樹脂モールド回路体の断面図である。
本実施例2は、金型7に対する回路3の位置決め部として、位置決め位置決めピン33を採用した。
つまり、本実施例2の第1の分割金型9は、図5における回路3の位置決め部としの粘着層21を位置決めピン33に代えた。位置決め位置決めピン33は、第1の分割金型9からキャビティ17内に突出している。この位置決めピン33は、回路33毎に備えられている。第1の分割金型9に対し回路3の周側面3cに係合し、回路3を第1の分割金型9に対しXY方向に位置決める。
かかる位置決めピン33による位置決め部を採用すると、図15のように、樹脂モールド回路体1の表の樹脂面5aに位置決めピン33が抜かれた孔33aを生ずるが、樹脂モールド回路体1の裏の樹脂面5bに孔は発生せず、前記絶縁層27に対して平坦な接合面1bで接着させることができる。
また、位置決め位置決めピン33を採用したことにより回路3・・・をキャビティ17内に確実に位置決め配置することができる。
位置決めピン33の位置を変更できる形態にすることもできる。例えば、第1の分割金型9に変更用の孔を形成し、位置決めピン33を差し替えて使用する。使用されない孔は、ダミーのピンを嵌め込んでおけばよい。
その他、本実施例2においても、実施例1と同様な作用効果を奏することができる。
図16、図17は、実施例3を示す。図16は、図5に対応し、樹脂モールド回路体の製造方法に用いる金型の断面図である。図17は、図1に対応し、樹脂モールド回路体の断面図である。
本実施例3は、金型7に対する回路3の位置決め部として、ザグリ35を採用した。
つまり、本実施例3の第1の分割金型9は、図5における回路3の位置決め部としの粘着層21をザグリ35に代えた。ザグリ35は、第1の分割金型9のキャビティ17内の面に形成されている。このザグリ35は、回路33毎に備えられ、第1の分割金型9に対し回路3の回路面3b側が嵌め込まれ、回路3を第1の分割金型9に対しXY方向に位置決める。
第3の分割金型13の厚みは、回路3に対して相対的に厚みが小さく形成され、キャビティ17の上下寸法は回路3の厚みよりもザグリ35の深さ寸法だけ小さくなる。
かかるザグリ35による位置決め部を採用すると、図17のように、樹脂モールド回路体1の回路面3bの突出量を設定することができる。
この実施例では、回路面3a側は、図4の樹脂モールド部5の樹脂の僅かな引けによる突出量とし、絶縁層27に接着する回路面3b側は、加圧/加熱処理後も回路面3bが樹脂モールド部5から突出し、突出した回路面3bが、絶縁層27に突入する形態にすることができる。
回路面3bが、絶縁層27(符号は図7参照)に突入した金属ベース回路基板29(符号は図7参照)では、回路3・・・と絶縁層27との結合強度を増大させ、ピール強度を高めることができる。
なお、ザグリ35は、深さを増減設定することができる。また、ザグリ35は、第1、第2の分割金型9、11の双方に設定する形態にすることができ、第2の分割金型11にのみ設定する形態にすることもできる。
また、ザグリ35を採用したことにより回路3・・・をキャビティ17内に確実に位置決め配置することができる。ザグリ35の深さ設定により、回路面3b・・・の樹脂モールド部5の樹脂面5bからの突出量を任意に設定することができる。この設定によりピール強度を向上させ、その調節も可能となる。
本実施例3においても、実施例1と同様な作用効果を奏することができる。
図18、図19は、実施例4を示す。図18は、図5に対応し、樹脂モールド回路体の製造方法に用いる金型の断面図である。図19は、図1に対応し、樹脂モールド回路体の断面図である。
本実施例4は、図18のように、金型7の第2の分割金型11のキャビティ17側の面に回路3・・・の高さの相違に応じて凹凸形状を設定した。
回路3・・・の高さの選択は自由である。実施例5では、図において中央の回路3の高さに対しそれ以外の回路3の高さを相対的に低く設定した。
中央の回路3に対応する第2の分割金型11の内面部11bは、実施例1の図5等と同一に設定され、第2の分割金型11の他の内面部11cは、中央の内面部11bよりも突出して設定されている。従って、第2の分割金型11の他の内面部11cは、第3の分割金型13内に嵌合している。中央の内面部11bと他の内面部11cとの間は、回路3・・・間で段差となっている。
かかる第2の分割金型11の内面部の凹凸形状により、図19の樹脂モールド回路体1を得ることができる。
図19の樹脂モールド回路体1において、中央の回路3周辺の樹脂面5aは、図において中央の回路3の回路面3aの高さに応じた高さとなり、他の周辺の回路3では、樹脂面5aが他の回路3の回路面3aの高さに応じて低くなる。
従って、実施例4では、中央の回路3と両側の回路3との間の中間で樹脂面5aが段付き状となる。
回路3の高さを高くすると、取り付けられる回路素子等の発熱量の増大に応ずることができる。
なお、回路3・・・の高さの設定は自由であり、対応する第2の分割金型11のキャビティ17側の凹凸形状も回路3・・・の高さの設定に応じて種々変更できる。
本実施例4においても、実施例1と同様な作用効果を奏することができる。
図20~図23は、実施例5を示す。図20は、図5に対応し、樹脂モールド回路体の製造方法に用いる金型の断面図である。図21は、図1に対応し、樹脂モールド回路体の図22におけるXXI-XXI矢視断面図である。図22は、ブリッジ状にクロスした回路を備える樹脂モールド回路体の平面図である。図23は、ブリッジ状にクロスした回路を備える樹脂モールド回路体の裏面図である。
本実施例5は、図20~図23のように、表裏一対の回路3・・・相互が部分的にブリッジ状にクロスした部分を備えている。双方共に両側の回路部分がブリッジ部3dで結合された構成となっている。
一対の回路3のブリッジ部3dは、向かい合わせで対向配置され、互いに相手を跨ぐようにクロスしている。
双方の回路3は、表裏で直線的な回路面3a、3bを有している。各回路は、ブリッジ部3dの両側において、表裏に島状の回路面3a、3bを有している。
各回路面3a、3bは樹脂モールド部5の樹脂面5a、5bからそれぞれ露出している。
このように、本実施例5の回路3は、表裏の回路面3a、3bの少なくとも一部が樹脂モールド部5の樹脂面5a、5bから露出した構成となる。
なお、表裏の回路面3a、3bの少なくとも一部が樹脂モールド部の樹脂面から露出する構成は、ブリッジ部におけるものに限らず、その他の回路構成においても適用できる。
図20のように、本実施例5の位置決め部は、粘着層21とした。第1の分割金型9の位置決め部は、実施例1同様に、前記キャビティ17の一側で前記第1の分割金型9に前記粘着層21を備えている。
本実施例5の樹脂モールド回路体1の製造方法は、前記第1の分割金型9の位置決め部である粘着層21に、一方の回路3がブリッジ部3dの回路面3aを含めて粘着され、位置決め配置される。他方の回路3は、ブリッジ部3dを跨いで両側の回路面3bが粘着され、位置決め配置される。
なお、双方の回路3の粘着層21に対する上下配置は任意である。
樹脂の流動は、上記実施例と同様であり、ゲート11aを通じてキャビティ17に圧入され、樹脂が回路3のブリッジ部3d間を含めて流動し、硬化させることで図21~図23の樹脂モールド回路体1が得られる。
本実施例においても、上記実施例と同様の作用効果を奏することができる。
1 樹脂モールド回路体
1b 接合面
3 回路
3a、3b 回路面
3c 周側面
5 樹脂モールド部
5a、5b 樹脂面
7 金型
9 第1の分割金型
11 第2の分割金型
11a ゲート
11b、11c 内面部
13 第3の分割金型
15 第4の分割金型
17 キャビティ
19 トランスファー室
21 粘着層(位置決め部)
23 樹脂
25 金属基板(基板)
27 絶縁層
29 金属ベース回路基板(回路基板)
33 位置決めピン(位置決め部)
35 ザグリ(位置決め部)
Du ダレ

Claims (11)

  1. 回路パターンに応じて配置された回路の側周面に樹脂を充填して樹脂モールド回路体を生成する工程と、
    前記樹脂モールド回路体と絶縁層と金属基板とを積層して接着させる工程と、を備える、
    回路基板の製造方法。
  2. 前記金属基板は、複数のフィンを含むヒートシンク形状を備える、
    請求項1に記載の回路基板の製造方法。
  3. 前記回路上に回路素子を実装する工程をさらに備える、
    請求項1又は請求項2に記載の回路基板の製造方法。
  4. 前記回路の厚みが0.5mm以上である、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
  5. 前記絶縁層は、無機充填剤が30~85体積%充填されている、
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
  6. 前記樹脂モールド回路体の前記絶縁層へ接合される面が平坦面である、
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
  7. 前記樹脂の熱膨張率と前記回路の熱膨張率は、同程度に調整される、
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
  8. 前記樹脂が熱硬化性樹脂を含む、
    請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
  9. 前記絶縁層は、エポキシ樹脂及びシアネート樹脂を単独又は2種以上を混合して構成される樹脂を含む、
    請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
  10. 前記絶縁層は、アルミナ、シリカ、窒化アルミ、窒化ホウ素、窒化ケイ素及び酸化マグネシウムの中から選ばれる1種又は2種以上を含む、
    請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
  11. 前記絶縁層は、カップリング剤を含む、
    請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
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