JP2001057406A - 放熱基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
ヒートシンクを後付けしていたので、サーマルコンパウ
ンドの塗布やビス止めが必要であり人手を要する。 【解決手段】 金属板の一方の主要面に放熱フィンを形
成したヒートシンクの他方の主要面に直接、絶縁性樹脂
層を形成し、この絶縁性樹脂層の表面に回路パターンを
形成する。絶縁性樹脂層は接着剤として働きヒートシン
クと回路パターンを接合する。さらにヒートシンクの他
方の主要面の周囲には段状部を形成し、段状部に絶縁性
樹脂部材を設ける。絶縁性樹脂部材の周囲に枠状の突出
部を形成し、枠内に絶縁性樹脂層を形成する。
Description
インバータ回路等の半導体装置に用いられる放熱基板及
びその製造方法に関するものである。
い、これらに用いられるスイッチング電源やインバータ
回路等の比較的発熱の多い電子装置(以下、半導体装置
という)の小型化が求められている。この要求に答える
ために、複数の半導体素子や回路部品を同一基板上に実
装して一体化する半導体装置のモジュール化が進んでい
る。従来この種のモジュールでは、金属の基板上に絶縁
層を介して回路パターンを形成し、この回路パターンに
半導体素子をはじめとする回路部品を実装している。モ
ジュールの内部で発生する熱を金属基板のみでは放熱出
来ない場合には、外付の放熱器に取り付けられる。
のモジュールの製造プロセスの断面図である。図16の
(a)において、金属基板100の面上に絶縁層101
を介して回路パターン102を設ける。この回路パター
ン102上に電子部品108が取り付けられ半導体装置
が構成される。金属基板100にはビス止め用の孔10
5が形成されている。金属基板100をヒートシンク1
03に取り付けるときは、図16の(b)に示すよう
に、金属基板100を固定用ビス104によりヒートシ
ンク103に固定する。このとき金属基板100とヒー
トシンク103の間にはシリコーングリース中に放熱性
のフィラーを分散させたサーマルコンパウンド106が
塗布される。図16の(c)に完成品を示す。
じめとする電子部品108の発する熱は絶縁層101を
経て金属基板100に伝えられ、金属基板100からヒ
ートシンク103を経て雰囲気中に放散される。金属基
板100とヒートシンク103の接合面は熱の伝達を良
好にするため精度よい平坦性が求められる。さらに熱の
伝達を良好にするために、前記サーマルコンパウンド1
06を塗布し両者をビスなどを用いて強く締め付け密着
させる必要がある。
ヒートシンク103へ取り付ける方法では、ビス104
による固定やサーマルコンパウンド106の塗布といっ
た人の手による作業が必要である。サーマルコンパウン
ド106の内部に気泡が混入すると金属基板100から
ヒートシンク103への熱伝導性が悪化する。従って、
製造過程において管理を厳しくする必要がある。さらに
ヒートシンク103と回路パターン102の間において
所定の絶縁耐圧を確保する為には、図16の(c)に示
すように、ヒートシンク103に電気的に接続されるビ
ス104と、回路パターン102の間に所定の沿面距離
109を保つ必要がある。このため金属基板100上で
の回路パターン102を形成できる面積(有効面積)が
少なくなるという問題を有していた。
開平8−18182に示されている。この回路基板を図
17の断面図に示す。図17において、高い熱伝導性を
有する絶縁層111の両面にはそれぞれ金属箔112、
114が積層されている。放熱フィンを有するヒートシ
ンク113は半田層115を介して金属箔114に固着
されている。この構成においては、半田層115が部品
実装時に溶融しないように、高温半田を用いる必要があ
る。高温半田を溶融するため絶縁層111や金属箔11
2、114が製造過程において高温にさらされる。また
金属箔114の全面をヒートシンク113に半田付けす
る工程において、半田付けの面積が大きいため内部に気
泡やフラックスが残留するおそれがある。ヒートシンク
113の基材にアルミ等の半田付けできない材料を用い
る場合には、半田付けが可能となるようなメッキ処理が
必要である。
れ、小型化が可能な放熱基板及び生産性のよい放熱基板
の製造方法を提供することを目的とする。本発明の放熱
基板は、金属板の一方の主要面に放熱フィンを設けたヒ
ートシンク、ヒートシンクの他方の主要面に形成した絶
縁性樹脂層、及び、この絶縁性樹脂層の上面に電気伝導
体の回路を形成する回路パターンを有する。
性樹脂層を形成し、この絶縁性樹脂層の上面に回路パタ
ーンを形成している。従って、従来のようにサーマルコ
ンパウンドを塗布してビスなどで金属ベース基板とヒー
トシンクとを固定する工程が不要となり生産性に優れ
る。回路パターンとヒートシンクは絶縁性樹脂により接
着されるので、ヒートシンクの材料は限定されることは
なく、放熱性に優れた材料を選択できる。サーマルコン
パウンドや半田を用いないので安定した放熱特性を得る
ことが可能である。さらに固定用ビスを用いないので回
路パターン面に固定用のスペースや、ビスと回路パター
ンの間に沿面距離を保つためのスペースを必要としな
い。従って基板面を有効に活用でき、放熱基板の小型化
が可能となる。
トシンクの、絶縁性樹脂層との接合面の外周部の少なく
とも一部に階段状部を有し、この階段状部に絶縁性樹脂
部材を付加する。これにより、ヒートシンクと回路パタ
ーンとの沿面距離を長くする事が可能となる。放熱基板
の全面を有効に利用する事ができるので放熱基板の小型
化が可能となる。
階段状部に、少なくともこの階段状部を覆いヒートシン
クの外形より大きな絶縁性樹脂部材が設けられているこ
とを特徴とする。
に絶縁性樹脂部材を形成することにより、長い沿面距離
が得られる。金型を用いてヒートシンクの主要面に絶縁
性樹脂層と回路パターンを成形する際に、金型にヒート
シンクを挿入する必要がある。絶縁性樹脂部材を射出成
形などで作製すれば、樹脂成形体は高い外形寸法精度を
有する。金型を絶縁性樹脂部材の外形に合わせておく
と、絶縁性樹脂部材を金型に正しく入れることができ
る。本発明では、絶縁性樹脂部材の外形寸法をヒートシ
ンクの外形より大きくしているので、ヒートシンクに寸
法誤差があっても金型への挿入に支障が生じない。ヒー
トシンクの加工に高い寸法精度を必要としないのでヒー
トシンクのコスト低減がはかれる。
主要面より高くし、主要面の外周を囲む形状の突起部を
形成する。この突起部は、絶縁性樹脂層と回路パターン
とをヒートシンク上に積層し、加熱しつつ加圧する際に
型枠として働き絶縁性樹脂が外へ漏れ出るのを防ぐ。回
路パターンとしてリードフレームを用いる場合は、この
絶縁性樹脂部材の突起部にリードフレームの端子に対応
する切り欠き部を設けておく。この切り欠き部はリード
フレームの位置決めに役立つので複雑な金型を用いるこ
となくリードフレームを正しく位置決めできる。絶縁性
樹脂部材の突起部の少なくとも1ヶ所を切り欠き溝を設
けかつその溝に連通する空間を形成しておく。絶縁性樹
脂層をヒートシンクに加熱圧縮により付着させる際に余
分な樹脂がその空間に排出される。その結果絶縁性樹脂
の量を高精度で管理する必要がなく製造工程が簡素化さ
れる。
電気回路の回路パターンであって外周部で一体に連結さ
れたリードフレームに形成する工程、混練した熱硬化性
樹脂と無機質フィラーとを所定形状のシートに加工する
工程、前記リードフレームを前記シートを介して、ヒー
トシンクの主要面に積層した後、加熱加圧し一体化する
工程、前記熱硬化性樹脂が硬化した後、リードフレーム
の外周部分を切り離す工程を含む。
一方の面をフィルムに付着したものから形成してもよ
い。回路パターンを形成した後のフィルムを貼り付けた
金属箔を絶縁性樹脂層を介してヒートシンクに貼り付け
て一体化した後前記フィルムを剥離する。この製造方法
によれば回路パターンは上面を露出した状態で絶縁樹脂
層に埋め込まれる。放熱基板の表面はフラットとなり、
リードフレームのような厚い導体を用いた場合でも実装
後の高さを低くすることが出来る。本発明の他の観点の
放熱基板は、金属板を折曲げて、くし歯状のフィンを形
成し、各フィン間に平面部を形成したヒートシンク、及
び前記ヒートシンクの平面部に絶縁性樹脂を介して形成
した回路パターンを有する。ヒートシンクを金属板を折
曲げて作るので、金型の構造が簡単であり、ヒートシン
クの製造コストが安い。本発明の他の観点の放熱基板の
製造方法は、第1の金属板を折曲げて、くし歯状のフィ
ンと各フィン間に平面部を有するヒートシンクに形成す
る工程、前記ヒートシンクのフィンを前記平面部に沿う
ように倒す工程、熱硬化性樹脂と無機質フィラーの混合
物のシートを形成する工程、第2の金属板を、導体の回
路を構成する回路パターンとして用いるリードフレーム
に形成する工程、前記リードフレームを前記シートを介
して前記ヒートシンクの平面部に積層する工程、前記シ
ート、リードフレーム及びヒートシンクを加熱加圧して
一体化する工程、及び放熱基板の完成後に、前記ヒート
シンクのフィンを引起こす工程を有する。ヒートシンク
のフィンを倒すことによりヒートシンクは平板状にな
る。従って後の加熱加圧工程の金型は平板でよく金型が
安価である。また金型からヒートシンクへの熱伝導が良
いので、加熱加圧時間が短縮される。フィンが倒れてい
るのでヒートシンクのかさが低く輸送や保管に便利であ
る。本発明の他の観点の放熱基板の製造方法は、第1の
金属板を折曲げて、くし歯状のフィンと各フィン間に平
面部を有するヒートシンクに形成する工程、前記ヒート
シンクのフィンを前記平面部に沿うように倒す工程、熱
硬化性樹脂と無機質フィラーの混合物のシートを形成す
る工程、第2の金属板を前記シートを介して前記ヒート
シンクの平面部に積層する工程、前記シート、第2の金
属板及びヒートシンクを加熱加圧して一体化する工程、
前記第2の金属板に回路パターンを形成する工程、及び
放熱基板の完成後に、前記ヒートシンクのフィンを引起
こす工程を有する。シート、第2の金属板及びヒートシ
ンクを一体化した後で回路パターンを形成する。従って
前記の特徴に加えて、多種多様の回路パターンを必要と
する放熱基板を作るのに適している。
いられる放熱基板の好適な実施例について図1から図1
5を参照しながら説明する。
例における放熱基板50の断面図である。図1におい
て、ヒートシンク1は一方の主要面(下面)に放熱フィ
ン2を有している。ヒートシンク1のもう他方の主要面
12(上面)には絶縁性樹脂層3が形成されている。こ
の絶縁性樹脂層3の表面には、電気回路を形成する導体
層である回路パターン4が形成されている。図1のよう
に、回路パターン4を上面のみを露出した状態で絶縁性
樹脂層3に埋め込んでもよい。回路パターン4には半導
体素子、抵抗等の電子部品8が取り付けられる。回路パ
ターン4につながる端子4Aには、他の電子機器への接
続線(図示省略)が接続される。
良好な金属材料が望ましく、一般にはアルミニウムや銅
が用いられる。ヒートシンク1の厚みや放熱フィン2の
高さや間隔及び形状については、放熱基板50の使用環
境に応じて様々な変更が可能であり、特に限定するもの
ではない。ヒートシンク1の主要面12は前記絶縁性樹
脂層3との接着強度を向上させるため粗化しておくこと
が望ましい。粗化の方法としては、サンドブラストなど
による機械的な方法やエッチングなどによる化学的な方
法が適している。ヒートシンク1を押し出し成形法など
により製作する場合には、押し出し成形用の型の、主要
面12を形成する面にあらかじめ凹凸を設けておくこと
もできる。
ール樹脂、シアネート樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素
樹脂ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、ジアリルテレフタ
レート樹脂のうち少なくとも一つの樹脂を主成分とする
樹脂材料を用いるのが望ましい。絶縁性樹脂層3の厚さ
(ヒートシンク1と回路パターン4間の距離)は、回路
パターン4の厚みが0.4mm以下のとき、0.2〜1
mmであるのが望ましい。回路パターン4の厚さが0.
4mmを超えるときは、絶縁性樹脂層3の厚みは0.4
mm〜1mmであるのが望ましい。
前記の樹脂より高い無機質フィラーを充填するのが好ま
しい。無機質フィラーの充填により熱伝導率を向上させ
かつ線膨張係数を低下させることが可能となる。絶縁性
樹脂層3の熱伝導率は1から10(W/m・℃)の範
囲、線膨張係数は23(ppm/℃)以下が望ましい。
熱伝導率の向上により放熱基板50の放熱特性が改善さ
れる。線膨張係数の値23(ppm/℃)はヒートシン
ク1の材料のアルミニウムの線膨張係数25(ppm/
℃)よりも低い値である。絶縁性樹脂層3の線膨張係数
を低くすることで、温度サイクル等により放熱基板50
に発生する応力を低減できる。放熱基板50自体の膨張
係数が小さくなると、実装された電子部品8の半田付け
部へ加わる応力も減少し信頼性が大幅に向上する。充填
する無機質フィラーとしては、Al2O3、SiO2、
MgO、BN、AlN、及びSiCの各材料の中から選
ばれた少なくとも一種類の無機質フィラーを主成分と
し、この無機質フィラーを70から95重量%の範囲で
樹脂に充填することが望ましい。樹脂と無機質フィラー
の混合物の熱伝導率は、無機質フィラーの含量が70重
量%以上になると大幅に高くなる。しかし含量を95重
量%以上にすると、相対的に樹脂の含量が少なくなっ
て、充填したすべての無機質フィラーの表面を覆うこと
ができなくなり、逆に熱伝導率は低下する。発明者等の
実験の結果、無機質フィラーの含量が70から95重量
%のとき熱伝導率が高くなることがわかった。充填剤含
量は用途に応じて変更が可能であり、取り扱う電力が小
さければ上記より少ないものでも放熱上問題ない。また
これらの無機質フィラーの平均粒子直径は0.1から1
00μmの範囲が望ましい。無機質フィラーの平均粒子
直径があまり小さいと、無機質フィラーが樹脂に混ざり
にくくなり、無機質フィラーの含量を多くすることがで
きない。逆に平均粒子直径が大きすぎると、一旦混ざっ
ても分離しやすくなる。無機質フィラーが樹脂中に均一
に分布する分散性が良い点、無機質フィラーの含量を多
くできる点から上記の範囲が好適である。絶縁性樹脂層
3の強度を高めるためにガラスファイバーを10重量%
以下の割合で添加しても良い。
成分とする合金が望ましい。回路パターン4の表面は実
装部品の形態に応じてAg,Au、Sn、Ni、Cuの
中より選ばれた一種類以上の金属のメッキ処理を施すの
が望ましい。他の方法として酸化防止剤のコーティング
又はフィルムの貼り付けを行ってもよい。回路パターン
4の厚みは18μmから1mmの範囲であり、回路パタ
ーン4の形成方法はエッチングやプレスによる打ち抜き
工法が用いられる。回路パターン4の、絶縁性樹脂層3
との接合面はサンドブラストなどによる機械的な粗化
や、エッチングなどによる化学的な粗化を施すことによ
り接合強度の向上を図ることができる。回路パターン4
の他の形成方法としては、まずPET、PPS、ポリイ
ミド、ポリエステル等の耐熱性を有するフィルムに金属
箔や金属板を貼り付ける。金属箔や金属板をフィルムに
貼り付けた状態でエッチングによるパターン加工をす
る。パターン加工した金属箔や金属板を絶縁性樹脂層3
に接着する。接着後にフィルムを取り除く。
したリードフレームを金属板で形成し、このリードフレ
ームを絶縁性樹脂層3に埋め込んでもよい。第1実施例
の放熱基板50では、ヒートシンク1と回路パターン4
が接着剤として働く絶縁性樹脂層3により結合されてい
る。従って、回路パターン4からヒートシンクへの熱伝
導性がよい。接着により回路パターン4をヒートシンク
1に取り付けるので製造工程が簡素化される。また、取
り付けねじ等を用いないので、ヒートシンク1の主要面
12の全面に回路パターン4を設けることができ利用効
率が向上する。その結果放熱基板50の小型化が可能と
なる。
基板を図2から図4を参照しながら説明する。図2は、
本発明の第2実施例における放熱基板51の斜視図、図
3は図2のIII―III断面図である。図4は、第2実施例
の他の例の、図2と同じ部位の断面図である。なお図1
と同じ要素には同じ符号を付してその説明を省略する。
図2、図3、図4において、ヒートシンク1の絶縁性樹
脂層3との接合面である主要面12の外周部の全部又は
一部に、階段状部5を形成する。図3においては、この
階段状部5にも絶縁性樹脂層3を充填する。絶縁性樹脂
層3の材料、組成及び寸法は第1実施例のものと同じで
ある。図4に示す他の例の構成では、前記階段状部5に
絶縁性樹脂部材6を充填する。充填した絶縁性樹脂部材
6の側面6Aはヒートシンク1の側面1Aよりはみ出す
ようになされている。本実施例では、ヒートシンク1に
階段状部5を設け、この部分を絶縁性樹脂層3又は絶縁
性樹脂部材6で埋めるので回路パターン4の端部4Aと
ヒートシンク1の端部1Bとの間の距離である沿面距離
13が十分長くなる。
の外周の全周に設けるのが望ましいが、沿面距離を長く
する必要のある個所のみに部分的に設けてもよい。ヒー
トシンク1の放熱フィン2に並行する側面1Aのみに階
段状部5を形成するときは、ヒートシンク1の押し出し
用の型に階段状部5を形成するための型を設けることに
より容易に形成することができる。
種類の樹脂でもよい。放熱基板51の端部は高い放熱性
を必要としないので、絶縁性樹脂部材6の無機質フィラ
ーの含量は絶縁性樹脂層3よりも少なくてもよい。絶縁
性樹脂部材6の材料としてはポリスチレン、PEEK、
ナイロン、PPS、LCPなどの少なくとも200℃以
上の軟化点を有する熱可塑性樹脂が望ましい。これらの
樹脂においても線膨張係数をアルミニウムや銅のものに
近づけるために無機質フィラーを充填する必要がある。
後の工程で回路パターン4を接合する時にプレスにより
加えられる機械的圧力に絶縁性樹脂層3及び絶縁性樹脂
部材6が耐えられるようにガラスファイバーなどの繊維
状フィラーを充填するのが望ましい。
ートシンク1との間で所望の絶縁特性が保たれるよう
に、両者の端部における沿面距離13を大きくすること
ができる。これにより、回路パターン4をヒートシンク
1の主要面12の端部まで形成することができる。その
結果放熱基板51中で回路パターン4を形成できる有効
面積が広がり放熱基板51の小型化が可能となる。
3実施例における放熱基板52の斜視図であり、図5の
(b)は、(a)のb−b断面図である。なお図1と同
じ要素には同じ符号を付してその説明を省略する。図5
の(a)及び(b)において、ヒートシンク1の主要面
12の周囲には階段状部5が形成されている。階段状部
5には絶縁性樹脂部材7が充填されている。絶縁性樹脂
部材7の外縁部の全周にヒートシンク1の主要面12よ
り高い突起部7Aが設けられている。突起部7Aを形成
したことにより、主要面12に絶縁性樹脂層3を形成す
る際の金型の構造を以下に説明するように極めて簡単に
することができる。絶縁性樹脂層3の材料、組成及び寸
法は第1実施例のものと同じである。絶縁性樹脂部材7
の材料、組成は第2実施例のものと同じである。
ク1において、主要面12の上に絶縁性樹脂層3を熱硬
化性樹脂で形成するとき、加熱加圧プロセスによって溶
融した樹脂が側面1Aに飛び出して樹脂ばりを発生す
る。この樹脂ばりの発生を防ぐためには、ヒートシンク
1の側面1Aを保持する成形金型を高い寸法精度で加工
する必要がある。
た突起部7Aが成形金型の役割を果たし、樹脂ばりの発
生を防止することができる。その結果金型構造を単純化
出来る。絶縁性樹脂層3と絶縁性樹脂部材6の樹脂材料
は金型の材料よりも弾性率が低い。従って加圧時に絶縁
性樹脂部材7の突起部7Aが少したわんで金型と突起部
7Aとの合せ部のすきまが小さくなりばりの発生が低減
する。図6は第3実施例の他の例の放熱基板53の斜視
図である。放熱基板53は回路パターンとしてリードフ
レーム14を用いる場合に適している。
Bには、リードフレーム14の端子14Aがはまり込む
切り欠き部15が形成されている。一般にリードフレー
ム14を用いた電子回路を樹脂のパッケージで封止する
場合、リードフレーム14の端子14Aの導出部の金型
は、端子14Aとのすきまが極めて小さくなるように構
成し、樹脂が漏出しないようにしなければならない。そ
のため金型の構造が複雑になるとともに、高い加工精度
が要求される。本実施例では、切り欠き部15を端子1
4Aの形状に合わせて形成することにより、切り欠き部
15が前記の金型と同じ作用をして、樹脂の漏出を防止
する。リードフレーム14を絶縁性樹脂層3及び絶縁性
樹脂部材7によりヒートシンク1に接合した後、4辺の
外周部14Bを切り落とす。外周部14Bを切り落とし
た後、端子14Aを図の上方に曲げて例えば図1の端子
4Aのようにする。曲げ加工時に、端子14Aの基部は
切り欠き部15に挿入されているので、位置ずれが生じ
ることはない。
板を用いた放熱基板にも適用できるのは明らかであり、
この場合でも同様な効果が得られる。
図8の(a)から(e)、図9の(a)から(d)は、
本発明の第4実施例における半導体装置の放熱基板の製
造方法を示す工程別断面図である。
の放熱基板50の製造方法の各工程を示す。図7の
(a)の工程において、図6に示すものと類似のリード
フレーム14を既知の方法で制作する。図7の(b)の
工程において、無機質フィラーと硬化剤を加えて混練し
た熱硬化性樹脂を、離型性フィルム上に塗布する方法な
どによりシート状に形成し、絶縁性樹脂層3を製作す
る。絶縁性樹脂層3の材料、組成及び寸法は第1実施例
のものと同じである。シート状に形成する方法はドクタ
ーブレード法、コーター法、又は押し出し成形法を用い
ることができる。シート状に成形した絶縁性樹脂層3は
打ち抜き工法により所定の形状に切断される。図7の
(c)の工程で、放熱フィン2を有するヒートシンク
1、絶縁性樹脂層3及び回路パターン4としてのリード
フレーム14とを重ねて位置決めする。シート状の絶縁
性樹脂層3を図7の(d)の工程で金型20、21、2
2を用いて接合する前にリードフレーム14又はヒート
シンク1にあらかじめ仮接着してもよい。仮接着すると
金型内で配置位置がずれることがなく扱いやすくなる。
仮接着をするには、絶縁性樹脂層3の硬化温度よりも低
い温度の金型を用いて熱プレスするのが望ましい。これ
により短時間で仮接着ができる。
ーム14を下金型22とヒートシンク1の周囲を囲む中
金型21で挟み固定する。下金型22にはリードフレー
ム14の端子に適合する既知の位置決め用突起(図示省
略)を設けてもよい。中金型21はヒートシンク1の形
状に合わせて枠状に形成されている。中金型21の中に
シート状の絶縁性樹脂層3とヒートシンク1を配置し、
上金型20でヒートシンク1を矢印Y方向に押さえて、
加熱及び加圧を行う。加熱工程では、金型20、21、
22をそれぞれ内蔵されたヒータで加熱する。
く、加圧の圧力は1から200Kg/cm2が望まし
い。
熱基板を金型より取り出し、この後アニール処理を行
う。
板50上に半導体素子8等の回路部品を実装する。最後
にリードフレーム14の外枠14Bを切り落とし、端子
14Aの曲げ加工を施すことによりモジュール化された
半導体装置が完成する。
の図6に示す放熱基板53の製造方法を示す工程別断面
図である。なお図7と同じ要素には同じ符号を付してそ
の説明を省略する。図8の(a)から(e)において、
図6と異なる点は、回路パターン4がリードフレーム1
4ではなく、離型フィルム11上に形成された導体のパ
ターンであることである。またヒートシンク1の外周に
絶縁性樹脂部材17が形成されている点である。絶縁性
樹脂部材17の材料、組成は第2実施例のものと同じで
ある。絶縁性樹脂部材17は、図4に示す絶縁性樹脂部
材6のように、側面17Aがヒートシンク1の側面1A
からはみ出している。また、図5に示す絶縁性樹脂部材
7のように突起部7Aと類似の突起部17Bを有してい
る。絶縁性樹脂部材17は図示を省略した金型によりあ
らかじめヒートシンク1に形成される。離型フィルム1
1は絶縁性樹脂層3の成形温度に耐えるように130℃
以上の耐熱を有するものが好ましく、例えばPET、P
PS、ポリイミドなどが適している。
の片面にタック性を有する接着剤を塗布して銅箔又は銅
板を貼り付けた後、エッチングにより回路パターン4を
形成する。他の方法として、エッチング又はプレス加工
により銅板からリードフレームを作り、これを離型フィ
ルム11に貼り付けてもよい。図8の(b)の工程で、
絶縁性樹脂層3を前記図7の製造方法と同様の方法で作
成する。図8の(c)に示す工程で、離型フィルム11
に貼り付けた回路パターン4を絶縁性樹脂層3を介して
ヒートシンク1の絶縁性樹脂部材17の上に位置決めす
る。次に図8の(d)の工程で金型20、21、22で
加熱しつつ加圧して回路パターン4をヒートシンク1に
貼り付ける。最後に図8の(e)に示すように、離型フ
ィルム11を除去する。この工法によれば、回路パター
ン4の部品実装面4Aは工程中離型フィルム11により
保護されている。従って加熱工程や成形工程において回
路パターン4の表面の汚れや酸化が防止されるといった
効果がある。
外形寸法は比較的高い精度を維持できる。絶縁性樹脂部
材17の外形をヒートシンク1の外形よりも大きくする
ことで、たとえヒートシンク1の外形の寸法精度が低く
ても中金型21への挿入に支障をきたすことはない。絶
縁性樹脂部材17はヒートシンク1と一体に形成しても
よい。また別工程で成形した絶縁性樹脂部材17をヒー
トシンク1に嵌合し接着してもよい。
示す工程別断面図である。なお図7、図8と同じ要素に
は同じ符号を付してその説明を省略する。図9の(a)
において、ヒートシンク1の下面の周囲にあらかじめ絶
縁性樹脂部材27を形成する。絶縁性樹脂部材27は、
枠状の外周部の一部に溝9が形成されている。溝9の形
状を図10に示す。図10は絶縁性樹脂部材27が取り
付けられたヒートシンク1の斜視図である。絶縁性樹脂
部材27の溝9の近傍に、箱状の樹脂溜り部10が形成
されている。ヒートシンク1の絶縁性樹脂部材27の枠
状部の中に絶縁性樹脂層3をはさんで、離型フィルム1
1に貼り付けた回路パターン4を配置する。図9の
(b)の工程で、金型20、21、22の中に入れる。
矢印Yの方向に金型20を押し下げることにより、ヒー
トシンク1、絶縁性樹脂層3及び回路パターン4が一体
に接合される。
厚さを図8に示す絶縁性樹脂層3のものより厚くしてお
く。そうすると、図9の(b)の工程で金型20で加圧
したとき余分な絶縁性樹脂層3の樹脂3Aが溝9を通っ
て、樹脂溜り部10に流入する。そのため他の部分にば
りが発生するのを防止できる。樹脂溜り部10を設けた
ことにより、絶縁性樹脂層3の樹脂量を若干大目に設定
しておけばよく、樹脂量の設定をあまり正確にしなくと
もよい。絶縁性樹脂層3の硬化後に図9の(c)に示す
工程でカッター10Aを矢印Z方向に動かして樹脂溜り
部10を絶縁性樹脂部材27から切り離すと、余分な樹
脂3Aは除去される。最後に図9の(d)の工程で離型
フィルム11を除去して、完成する。
は本発明の第5実施例における放熱基板60の製造工程
を示す断面図である。図11の(a)において、板厚が
35μmから0.5mmの範囲のアルミや銅等の金属板
を折曲げて、くし歯状のフィン32Bを形成する。各フ
ィン32B間には平面部32Aを形成してヒートシンク
32を作る。金属板の板圧が薄すぎると熱が伝わりにく
くなりヒートシンクとしての機能が低くなる。また板圧
が厚すぎると曲げ加工が困難になる。実用上及び加工上
の諸条件を考慮に入れて、板圧は30μmから0.5m
mの範囲が好適である。
を、平面部32Aに平行になるように倒す。これにより
ヒートシンク32は平板状になる。ヒートシンク32を
平板状にすることにより、後で詳しく説明するように、
加熱・加圧工程で用いられる金型の構造が簡単になる。
1mmの銅又は銅の合金の金属板から図6に示すリード
フレーム14と類似のリードフレーム33を形成する。
図11の(d)の工程で、熱硬化性樹脂と無機質フィラ
ーの混合物をシート状にして絶縁性樹脂層34を形成す
る。絶縁性樹脂層34の材料、組成は第1実施例のもの
と同じである。絶縁性樹脂層34の厚さは完成後の厚さ
が0.4から1mmの範囲になるように設定するのが好
ましい。図11の(e)の工程で、ヒートシンク32、
絶縁性樹脂層34及びリードフレーム33を積層する。
ドフレーム33、絶縁性樹脂層34及びヒートシンク3
2を平板状の金型37、38ではさみ加熱加圧する。そ
の結果、ヒートシンク33の平面32Aに絶縁性樹脂層
34を介してリードフレーム33が接着される。金型3
7、38が平板状であるので構造が簡単であり、コスト
も安い。ヒートシンク32の板厚が薄いので、金型37
の熱が速く絶縁性樹脂層34に伝わり、加熱・加圧工程
の時間が短縮される。またヒートシンク32が平板状で
あるのでこん包時にかさばらず保管や輸送に便利であ
る。図11の(g)の工程で、リードフレーム33に必
要な電子部品8を取り付けた後、フィン32Bを引起こ
し元の状態に戻す。
他の例の放熱基板61の製造工程を示す断面図である。
図12の(a)、(b)及び(c)の工程は前記図11
の(a)、(b)、(d)に示すものとそれぞれ同じで
ある。図12の(d)の工程で、絶縁性樹脂層34をは
さんでヒートシンク32と金属板35を積層する。金属
板35は例えば銅であり厚みは18μmから150μm
の範囲である。図12の(e)の工程で、金属板35、
絶縁性樹脂層34及びヒートシンク32を平板状の金型
37、38ではさみ加熱・加圧する。これにより、金属
板35はヒートシンク32に接着される。
ッチング等により回路パターン35Aを形成する。図1
2の(g)の工程で、回路パターン35Aに電子部品8
を取付けた後、フィン32Bを引起こす。
61では、前記の図11の(a)から(g)に示す放熱
基板60の特徴に加えて、以下の特徴を有する。ヒート
シンク32に絶縁性樹脂層34及び金属板35を連続的
な製造工程で接着し、放熱基板61を大量に生産するこ
とができる。次の工程で、この放熱基板61の金属板3
5に同じ回路パターンを複数個形成する。これにより、
同じ回路パターンを有する放熱基板を大量かつ安価に製
造することができる。
ヒートシンクの断面図である。図13のヒートシンク4
0では、フィン40Bを形成するように折曲げれらた金
属板の基部40Aを溶接又は接着により接合している。
これにより、ヒートシンク40の矢印X方向の熱伝導性
が改善される。またヒートシンク40の機械的強度が向
上する。図11の(a)に示すヒートシンク32では、
図11の(f)の工程で加熱しつつ加圧するとき、折曲
げられた金属板の間の空間32Cに絶縁性樹脂層34の
熱硬化性樹脂が浸入することがある。浸入した熱硬化性
樹脂が硬化すると、図11の(g)の工程でフィン32
を引起こすとき、フィン32が曲がり元の形に復帰でき
ないことがある。熱硬化性樹脂の浸入を防ぐために、あ
らかじめ空間32Cに柔軟な樹脂を充填しておく。
板41A、41Bではさまれた空間にシリコン樹脂等の
弾力性のある樹脂41Cを充填する。これによりこの空
間に加熱圧縮工程で熱硬化性樹脂が浸入することはな
い。
板42A、42Bではさまれた空間に、前記のシリコン
樹脂の代わりに金属部材42Cを充填する。金属部材4
2Cはアルミや銅等の板でもよい。図15の例では、フ
ィン42Bの金属の体積が増加するのでヒートシンクと
しての熱伝導性が向上する。またフィンの変形を防止す
る効果も得られる。
発明によれば、ヒートシンクに直接絶縁性樹脂層を形成
し、この絶縁性樹脂層の上面に回路パターンを形成して
いる。従って、従来のようにサーマルコンパウンドを塗
布してビスなどで金属ベース基板とヒートシンクとを固
定する工程が不要となり生産性に優れる。回路パターン
とヒートシンクは絶縁性樹脂により接着されるので、ヒ
ートシンクの材料は限定されることはなく、放熱性に優
れた材料を選択できる。サーマルコンパウンドや半田を
用いないので安定した放熱特性を得ることが可能であ
る。さらに固定用ビスを用いないので回路パターン面に
固定用のスペースや、ビスと回路パターンの間に沿面距
離を保つためのスペースを必要としない。従って基板面
を有効に活用でき、放熱基板の小型化が可能となる。
ある。
ある。
I−III断面図である。
図2のIII−IIIと同じ部位の断面図である。
斜視図である。(b)は(a)のVb−Vb断面図であ
る。
図である。
放熱基板の製造工程を示す工程断面図である。
他の例の放熱基板の製造工程を示す工程別断面図であ
る。
他の例の放熱基板の製造工程を示す工程別断面図であ
る。
斜視図である。
る放熱基板の製造工程を示す工程別断面図である。
の例の放熱基板の製造工程を示す工程別断面図である。
を示す断面図である。
ンクの断面図である。
ンクの断面図である。
示す断面図である。
る。
Claims (31)
- 【請求項1】 金属板の一方の主要面に放熱フィンを設
けたヒートシンク、 前記金属板の他方の主要面に形成された絶縁性樹脂層、
及び前記絶縁性樹脂層の上面に設けた、電気伝導体の回
路を形成する回路パターンを有する放熱基板。 - 【請求項2】 前記回路パターンは上面を露出した状態
で絶縁性樹脂層に埋められていることを特徴とする請求
項1記載の放熱基板。 - 【請求項3】 金属板の、一方の主要面に放熱フィンを
設け、他方の主要面の外周部に階段状部を形成したヒー
トシンク、 前記金属板の、前記階段状部と他方の主要面に形成した
絶縁性樹脂層、及び前記絶縁性樹脂層の上に形成した、
電気伝導体の回路を形成する回路パターンを有する放熱
基板。 - 【請求項4】 金属板の、一方の主要面に放熱フィンを
設け、他方の主要面の外周部に階段状部を形成したヒー
トシンク、 前記階段状部を覆って形成した絶縁性樹脂部材、 前記金属板の他方の主要面と前記絶縁性樹脂部材の上に
形成した絶縁性樹脂層、及び前記絶縁性樹脂層の上に形
成した、電気伝導体の回路を形成する回路パターンを有
する放熱基板。 - 【請求項5】 前記ヒートシンクは、絶縁性樹脂層との
接合面となる主要面の外周部の少なくとも一部に階段状
部を有し、前記階段状部にヒートシンクの外形より大き
い絶縁性樹脂部材が設けられていることを特徴とする請
求項4記載の放熱基板。 - 【請求項6】 前記絶縁性樹脂部材は、外周部から上方
に突出する突起部を有することを特徴とする請求項5記
載の放熱基板。 - 【請求項7】 前記回路パターンは外周部で一体に連結
されたリードフレームであることを特徴とする請求項
1、3又は4記載の放熱基板。 - 【請求項8】 前記リードフレームのリード部分を端子
として用いることを特徴とする請求項7記載の放熱基
板。 - 【請求項9】 前記絶縁性樹脂部材の外周部の前記突起
部には、リードフレームの端子を保持する切り欠き部が
形成されていることを特徴とする請求項6記載の放熱基
板。 - 【請求項10】 前記絶縁性樹脂層は、少なくとも無機
質フィラーを含有していることを特徴とする請求項1記
載の放熱基板。 - 【請求項11】 前記絶縁性樹脂層及び絶縁性樹脂部材
は少なくとも無機質フィラーを含有していることを特徴
とする請求項4記載の放熱基板。 - 【請求項12】 前記無機質フィラーの含有率が70か
ら95重量%である請求項10又は11記載の放熱基
板。 - 【請求項13】 前記無機質フィラーはAl2O3、S
iO2、MgO、BN、AlN、SiCから選ばれた少
なくとも1種類の材料を主成分とする請求項10又は1
1記載の放熱基板。 - 【請求項14】 前記無機質フィラーの平均粒子直径が
0.1から100μmの範囲である請求項10又は11
記載の放熱基板。 - 【請求項15】 金属板を、電気伝導体の回路を形成す
る回路パターンであって外周部で一体に連結されたリー
ドフレームに形成する工程、 混練した熱硬化性樹脂と無機質フィラーとをシート状に
加工する工程、 前記リードフレームを、前記熱硬化性樹脂と無機質フィ
ラーの混合物のシートを介して、ヒートシンクの主要面
に積層する工程、 前記リーフレーム、シート及びヒートシンクを加熱加圧
して一体化する工程、及び前記熱硬化性樹脂が硬化した
後、前記金属板の外周部分を切り離す工程を有すること
を特徴とする放熱基板の製造方法。 - 【請求項16】 金属箔又は金属板の一方の面をフィル
ムに付着させた回路パターンを形成する工程、 混練した熱硬化性樹脂と無機質フィラーとを所定の形状
のシート状に加工する工程、 前記回路パターンの金属箔又は金属板の面を熱硬化性樹
脂と無機質フィラーの混合物のシートを介してヒートシ
ンクに対向させて積層する工程、 前記リードフレーム、シート及びヒートシンクを加熱加
圧して一体化する工程、及び前記熱硬化性樹脂が硬化し
た後フィルムを剥離する工程を有することを特徴とする
放熱基板の製造方法。 - 【請求項17】 前記加熱加圧し一体化する工程は、前
記熱硬化性樹脂と無機質フィラーの混合物のシートをヒ
ートシンク又は回路パターンに前記加熱加圧する工程の
加熱温度より低い温度であらかじめ仮接着する工程を有
することを特徴とする請求項15又は16記載の放熱基
板の製造方法。 - 【請求項18】 前記加熱加圧し一体化する工程は、少
なくとも前記無機質フィラーと未硬化状態の熱硬化性樹
脂とからなるシートと、前記フィルムに付着させた回路
パターンの金属箔又は金属板の面を対向させて積層し熱
と圧力で接着する工程を有することを特徴とする請求項
15又は16記載の放熱基板の製造方法。 - 【請求項19】 前記ヒートシンクの主要面の外周部の
少なくとも一部に階段状部を設ける工程、及びこの階段
状部に絶縁性樹脂部材を形成、嵌合、又は接着する工程
を更に有する請求項15又は16記載の放熱基板の製造
方法。 - 【請求項20】 前記絶縁性樹脂部材の外周部から突出
する突起部、前記突起部の一部を切り欠いた少なくとも
1つの溝部、及び溝に連通する樹脂溜り部を形成する工
程、及び加熱加圧硬化後に前記樹脂溜り部を切り落とす
工程を更に有する請求項19記載の放熱基板の製造方
法。 - 【請求項21】 金属板を折曲げて、くし歯状のフィン
を形成しかつ各フィン間に平面部を形成したヒートシン
ク、及び前記ヒートシンクの平面部に絶縁性樹脂層を介
して形成した回路パターンを有する放熱基板。 - 【請求項22】 前記絶縁性樹脂は無機質フィラーを含
有することを特徴とする請求項21記載の放熱基板。 - 【請求項23】 前記絶縁性樹脂の無機質フィラーの含
有率は70から95重量%であることを特徴とする請求
項22記載の放熱基板。 - 【請求項24】 前記ヒートシンクのフィンは放熱基板
の製造工程中には前記平面部に沿って倒されており、放
熱基板上の組立が完成した後引起こされることを特徴と
する請求項21記載の放熱基板。 - 【請求項25】 前記ヒートシンクのフィンを形成する
ように折曲げられた金属板の基部が互いに接合されてい
ることを特徴とする請求項21記載の放熱基板。 - 【請求項26】 前記フィンを形成するように折曲げら
れた金属板の間に樹脂を充填したことを特徴とする請求
項21記載の放熱基板。 - 【請求項27】 前記フィンを形成するように折曲げら
れた金属板の間に金属部材を充填したことを特徴とする
請求項21記載の放熱基板。 - 【請求項28】 第1の金属板を折曲げて、くし歯状の
フィンと、各フィン間に平面部を有するヒートシンクを
形成する工程、 前記ヒートシンクのフィンを前記平面部に沿うように倒
す工程、 熱硬化性樹脂と無機質フィラーの混合物のシートを形成
する工程、 第2の金属板を、導体の回路を構成する回路パターンと
して用いるリードフレームに形成する工程、 前記リードフレームを前記シートを介して前記ヒートシ
ンクの平面部に積層する工程、 前記シート、リードフレーム及びヒートシンクを加熱加
圧して一体化する工程、及び放熱基板の組立完了後に、
前記ヒートシンクのフィンを引起こす工程を有する放熱
基板の製造方法。 - 【請求項29】 第1の金属板を折曲げて、くし歯状の
フィンと各フィン間に平面部を有するヒートシンクを形
成する工程、 前記ヒートシンクのフィンを前記平面部に沿うように倒
す工程、 熱硬化性樹脂と無機質フィラーの混合物のシートを形成
する工程、 第2の金属板を前記シートを介して前記ヒートシンクの
平面部に積層する工程、 前記シート、第2の金属板及びヒートシンクを加熱加圧
して一体化する工程、 前記第2の金属板に回路パターンを形成する工程、及び
放熱基板の組立完成後に、前記ヒートシンクのフィンを
引起こす工程を有する放熱基板の製造方法。 - 【請求項30】 前記第1の金属板の厚みは35μmか
ら0.5mmの範囲である請求項28又は29記載の放
熱基板の製造方法。 - 【請求項31】 前記ヒートシンクのフィンは第1の金
属板に溶接工程によって取り付けられている請求項28
又は29記載の放熱基板の製造方法。
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