JP3605547B2 - 放熱基板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はスイッチング電源やインバータ回路等の半導体装置に用いられる放熱基板及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年電子機器の高性能化や小型化に伴ない、これらに用いられるスイッチング電源やインバータ回路等の比較的発熱の多い電子装置(以下、半導体装置という)の小型化が求められている。この要求に答えるために、複数の半導体素子や回路部品を同一基板上に実装して一体化する半導体装置のモジュール化が進んでいる。従来この種のモジュールでは、金属の基板上に絶縁層を介して回路パターンを形成し、この回路パターンに半導体素子をはじめとする回路部品を実装している。モジュールの内部で発生する熱を金属基板のみでは放熱出来ない場合には、外付の放熱器に取り付けられる。
【0003】
図16の(a)、(b)及び(c)は従来のモジュールの製造プロセスの断面図である。図16の(a)において、金属基板100の面上に絶縁層101を介して回路パターン102を設ける。この回路パターン102上に電子部品108が取り付けられ半導体装置が構成される。金属基板100にはビス止め用の孔105が形成されている。金属基板100をヒートシンク103に取り付けるときは、図16の(b)に示すように、金属基板100を固定用ビス104によりヒートシンク103に固定する。このとき金属基板100とヒートシンク103の間にはシリコーングリース中に放熱性のフィラーを分散させたサーマルコンパウンド106が塗布される。図16の(c)に完成品を示す。
【0004】
この半導体装置において、半導体素子をはじめとする電子部品108の発する熱は絶縁層101を経て金属基板100に伝えられ、金属基板100からヒートシンク103を経て雰囲気中に放散される。金属基板100とヒートシンク103の接合面は熱の伝達を良好にするため精度よい平坦性が求められる。さらに熱の伝達を良好にするために、前記サーマルコンパウンド106を塗布し両者をビスなどを用いて強く締め付け密着させる必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記金属基板100をヒートシンク103へ取り付ける方法では、ビス104による固定やサーマルコンパウンド106の塗布といった人の手による作業が必要である。サーマルコンパウンド106の内部に気泡が混入すると金属基板100からヒートシンク103への熱伝導性が悪化する。従って、製造過程において管理を厳しくする必要がある。さらにヒートシンク103と回路パターン102の間において所定の絶縁耐圧を確保する為には、図16の(c)に示すように、ヒートシンク103に電気的に接続されるビス104と、回路パターン102の間に所定の沿面距離109を保つ必要がある。このため金属基板100上での回路パターン102を形成できる面積(有効面積)が少なくなるという問題を有していた。
【0006】
上記の問題を解決するための回路基板が特開平8−18182に示されている。この回路基板を図17の断面図に示す。図17において、高い熱伝導性を有する絶縁層111の両面にはそれぞれ金属箔112、114が積層されている。放熱フィンを有するヒートシンク113は半田層115を介して金属箔114に固着されている。この構成においては、半田層115が部品実装時に溶融しないように、高温半田を用いる必要がある。高温半田を溶融するため絶縁層111や金属箔112、114が製造過程において高温にさらされる。また金属箔114の全面をヒートシンク113に半田付けする工程において、半田付けの面積が大きいため内部に気泡やフラックスが残留するおそれがある。ヒートシンク113の基材にアルミ等の半田付けできない材料を用いる場合には、半田付けが可能となるようなメッキ処理が必要である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の放熱基板は、前記ヒートシンクの、絶縁性樹脂層との接合面の外周部の少なくとも一部に階段状部を有し、この階段状部に絶縁性樹脂部材を付加する。これにより、ヒートシンクと回路パターンとの沿面距離を長くする事が可能となる。放熱基板の全面を有効に利用する事ができるので放熱基板の小型化が可能となる。
【0010】
本発明の放熱基板は、前記ヒートシンクの階段状部に、少なくともこの階段状部を覆いヒートシンクの外形より大きな絶縁性樹脂部材が設けられていることを特徴とする。
【0011】
ヒートシンクの主要面の外周部の階段状部に絶縁性樹脂部材を形成することにより、長い沿面距離が得られる。金型を用いてヒートシンクの主要面に絶縁性樹脂層と回路パターンを成形する際に、金型にヒートシンクを挿入する必要がある。絶縁性樹脂部材を射出成形などで作製すれば、樹脂成形体は高い外形寸法精度を有する。金型を絶縁性樹脂部材の外形に合わせておくと、絶縁性樹脂部材を金型に正しく入れることができる。本発明では、絶縁性樹脂部材の外形寸法をヒートシンクの外形より大きくしているので、ヒートシンクに寸法誤差があっても金型への挿入に支障が生じない。ヒートシンクの加工に高い寸法精度を必要としないのでヒートシンクのコスト低減がはかれる。
【0012】
絶縁性樹脂部材の外周部をヒートシンクの主要面より高くし、主要面の外周を囲む形状の突起部を形成する。この突起部は、絶縁性樹脂層と回路パターンとをヒートシンク上に積層し、加熱しつつ加圧する際に型枠として働き絶縁性樹脂が外へ漏れ出るのを防ぐ。
回路パターンとしてリードフレームを用いる場合は、この絶縁性樹脂部材の突起部にリードフレームの端子に対応する切り欠き部を設けておく。この切り欠き部はリードフレームの位置決めに役立つので複雑な金型を用いることなくリードフレームを正しく位置決めできる。
絶縁性樹脂部材の突起部の少なくとも1ヶ所を切り欠き溝を設けかつその溝に連通する空間を形成しておく。絶縁性樹脂層をヒートシンクに加熱圧縮により付着させる際に余分な樹脂がその空間に排出される。その結果絶縁性樹脂の量を高精度で管理する必要がなく製造工程が簡素化される。
【0013】
本発明の放熱基板の製造方法は、金属箔又は金属板の一方の面をフィルムに付着させた回路パターンを形成する工程、混練した熱硬化性樹脂と無機質フィラーとを所定の形状のシート状に加工する工程、前記回路パターンの金属箔又は金属板の面を熱硬化性樹脂と無機質フィラーの混合物のシートを介してヒートシンクに対向させて積層する工程、前記リードフレーム、シート及びヒートシンクを加熱加圧して一体化する工程、及び前記熱硬化性樹脂が硬化した後フィルムを剥離する工程を含む。
【0014】
前記回路パターンは、金属箔又は金属板の一方の面をフィルムに付着したものから形成してもよい。回路パターンを形成した後のフィルムを貼り付けた金属箔を絶縁性樹脂層を介してヒートシンクに貼り付けて一体化した後前記フィルムを剥離する。
この製造方法によれば回路パターンは上面を露出した状態で絶縁樹脂層に埋め込まれる。放熱基板の表面はフラットとなり、リードフレームのような厚い導体を用いた場合でも実装後の高さを低くすることが出来る。
本発明の他の観点の放熱基板は、金属板を折曲げて、くし歯状のフィンを形成し、各フィン間に平面部を形成したヒートシンク、及び前記ヒートシンクの平面部に絶縁性樹脂を介して形成した回路パターンを有する。
ヒートシンクを金属板を折曲げて作るので、金型の構造が簡単であり、ヒートシンクの製造コストが安い。
本発明の他の観点の放熱基板の製造方法は、第1の金属板を折曲げて、くし歯状のフィンと各フィン間に平面部を有するヒートシンクに形成する工程、前記ヒートシンクのフィンを前記平面部に沿うように倒す工程、熱硬化性樹脂と無機質フィラーの混合物のシートを形成する工程、第2の金属板を、導体の回路を構成する回路パターンとして用いるリードフレームに形成する工程、前記リードフレームを前記シートを介して前記ヒートシンクの平面部に積層する工程、前記シート、リードフレーム及びヒートシンクを加熱加圧して一体化する工程、及び放熱基板の完成後に、前記ヒートシンクのフィンを引起こす工程を有する。
ヒートシンクのフィンを倒すことによりヒートシンクは平板状になる。従って後の加熱加圧工程の金型は平板でよく金型が安価である。また金型からヒートシンクへの熱伝導が良いので、加熱加圧時間が短縮される。フィンが倒れているのでヒートシンクのかさが低く輸送や保管に便利である。
本発明の他の観点の放熱基板の製造方法は、第1の金属板を折曲げて、くし歯状のフィンと各フィン間に平面部を有するヒートシンクに形成する工程、前記ヒートシンクのフィンを前記平面部に沿うように倒す工程、熱硬化性樹脂と無機質フィラーの混合物のシートを形成する工程、第2の金属板を前記シートを介して前記ヒートシンクの平面部に積層する工程、前記シート、第2の金属板及びヒートシンクを加熱加圧して一体化する工程、前記第2の金属板に回路パターンを形成する工程、及び放熱基板の完成後に、前記ヒートシンクのフィンを引起こす工程を有する。
シート、第2の金属板及びヒートシンクを一体化した後で回路パターンを形成する。従って前記の特徴に加えて、多種多様の回路パターンを必要とする放熱基板を作るのに適している。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の、半導体装置に用いられる放熱基板の好適な実施例について図1から図15を参照しながら説明する。
【0016】
《第1実施例》
図1は、本発明の第1実施例における放熱基板50の断面図である。図1において、ヒートシンク1は一方の主要面(下面)に放熱フィン2を有している。ヒートシンク1のもう他方の主要面12(上面)には絶縁性樹脂層3が形成されている。この絶縁性樹脂層3の表面には、電気回路を形成する導体層である回路パターン4が形成されている。図1のように、回路パターン4を上面のみを露出した状態で絶縁性樹脂層3に埋め込んでもよい。回路パターン4には半導体素子、抵抗等の電子部品8が取り付けられる。回路パターン4につながる端子4Aには、他の電子機器への接続線(図示省略)が接続される。
【0017】
ヒートシンク1の材料としては熱伝導性の良好な金属材料が望ましく、一般にはアルミニウムや銅が用いられる。ヒートシンク1の厚みや放熱フィン2の高さや間隔及び形状については、放熱基板50の使用環境に応じて様々な変更が可能であり、特に限定するものではない。ヒートシンク1の主要面12は前記絶縁性樹脂層3との接着強度を向上させるため粗化しておくことが望ましい。粗化の方法としては、サンドブラストなどによる機械的な方法やエッチングなどによる化学的な方法が適している。ヒートシンク1を押し出し成形法などにより製作する場合には、押し出し成形用の型の、主要面12を形成する面にあらかじめ凹凸を設けておくこともできる。
【0018】
絶縁性樹脂層3は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂ポリイミド樹脂、メラミン樹脂、ジアリルテレフタレート樹脂のうち少なくとも一つの樹脂を主成分とする樹脂材料を用いるのが望ましい。絶縁性樹脂層3の厚さ(ヒートシンク1と回路パターン4間の距離)は、回路パターン4の厚みが0.4mm以下のとき、0.2〜1mmであるのが望ましい。回路パターン4の厚さが0.4mmを超えるときは、絶縁性樹脂層3の厚みは0.4mm〜1mmであるのが望ましい。
【0019】
絶縁性樹脂層3に絶縁物でかつ熱伝導率が前記の樹脂より高い無機質フィラーを充填するのが好ましい。無機質フィラーの充填により熱伝導率を向上させかつ線膨張係数を低下させることが可能となる。絶縁性樹脂層3の熱伝導率は1から10(W/m・℃)の範囲、線膨張係数は23(ppm/℃)以下が望ましい。熱伝導率の向上により放熱基板50の放熱特性が改善される。線膨張係数の値23(ppm/℃)はヒートシンク1の材料のアルミニウムの線膨張係数25(ppm/℃)よりも低い値である。絶縁性樹脂層3の線膨張係数を低くすることで、温度サイクル等により放熱基板50に発生する応力を低減できる。放熱基板50自体の膨張係数が小さくなると、実装された電子部品8の半田付け部へ加わる応力も減少し信頼性が大幅に向上する。充填する無機質フィラーとしては、Al2O3、SiO2、MgO、BN、AlN、及びSiCの各材料の中から選ばれた少なくとも一種類の無機質フィラーを主成分とし、この無機質フィラーを70から95重量%の範囲で樹脂に充填することが望ましい。樹脂と無機質フィラーの混合物の熱伝導率は、無機質フィラーの含量が70重量%以上になると大幅に高くなる。しかし含量を95重量%以上にすると、相対的に樹脂の含量が少なくなって、充填したすべての無機質フィラーの表面を覆うことができなくなり、逆に熱伝導率は低下する。発明者等の実験の結果、無機質フィラーの含量が70から95重量%のとき熱伝導率が高くなることがわかった。充填剤含量は用途に応じて変更が可能であり、取り扱う電力が小さければ上記より少ないものでも放熱上問題ない。またこれらの無機質フィラーの平均粒子直径は0.1から100μmの範囲が望ましい。無機質フィラーの平均粒子直径があまり小さいと、無機質フィラーが樹脂に混ざりにくくなり、無機質フィラーの含量を多くすることができない。逆に平均粒子直径が大きすぎると、一旦混ざっても分離しやすくなる。無機質フィラーが樹脂中に均一に分布する分散性が良い点、無機質フィラーの含量を多くできる点から上記の範囲が好適である。絶縁性樹脂層3の強度を高めるためにガラスファイバーを10重量%以下の割合で添加しても良い。
【0020】
回路パターン4の材質は銅もしくは銅を主成分とする合金が望ましい。回路パターン4の表面は実装部品の形態に応じてAg,Au、Sn、Ni、Cuの中より選ばれた一種類以上の金属のメッキ処理を施すのが望ましい。他の方法として酸化防止剤のコーティング又はフィルムの貼り付けを行ってもよい。回路パターン4の厚みは18μmから1mmの範囲であり、回路パターン4の形成方法はエッチングやプレスによる打ち抜き工法が用いられる。回路パターン4の、絶縁性樹脂層3との接合面はサンドブラストなどによる機械的な粗化や、エッチングなどによる化学的な粗化を施すことにより接合強度の向上を図ることができる。回路パターン4の他の形成方法としては、まずPET、PPS、ポリイミド、ポリエステル等の耐熱性を有するフィルムに金属箔や金属板を貼り付ける。金属箔や金属板をフィルムに貼り付けた状態でエッチングによるパターン加工をする。パターン加工した金属箔や金属板を絶縁性樹脂層3に接着する。接着後にフィルムを取り除く。
【0021】
また他の方法としては、外枠により一体化したリードフレームを金属板で形成し、このリードフレームを絶縁性樹脂層3に埋め込んでもよい。第1実施例の放熱基板50では、ヒートシンク1と回路パターン4が接着剤として働く絶縁性樹脂層3により結合されている。従って、回路パターン4からヒートシンクへの熱伝導性がよい。接着により回路パターン4をヒートシンク1に取り付けるので製造工程が簡素化される。また、取り付けねじ等を用いないので、ヒートシンク1の主要面12の全面に回路パターン4を設けることができ利用効率が向上する。その結果放熱基板50の小型化が可能となる。
【0022】
《第2実施例》
本発明の第2実施例の放熱基板を図2から図4を参照しながら説明する。図2は、本発明の第2実施例における放熱基板51の斜視図、図3は図2のIII―III断面図である。図4は、第2実施例の他の例の、図2と同じ部位の断面図である。なお図1と同じ要素には同じ符号を付してその説明を省略する。図2、図3、図4において、ヒートシンク1の絶縁性樹脂層3との接合面である主要面12の外周部の全部又は一部に、階段状部5を形成する。図3においては、この階段状部5にも絶縁性樹脂層3を充填する。絶縁性樹脂層3の材料、組成及び寸法は第1実施例のものと同じである。図4に示す他の例の構成では、前記階段状部5に絶縁性樹脂部材6を充填する。充填した絶縁性樹脂部材6の側面6Aはヒートシンク1の側面1Aよりはみ出すようになされている。本実施例では、ヒートシンク1に階段状部5を設け、この部分を絶縁性樹脂層3又は絶縁性樹脂部材6で埋めるので回路パターン4の端部4Aとヒートシンク1の端部1Bとの間の距離である沿面距離13が十分長くなる。
【0023】
階段状部5はヒートシンク1の主要面12の外周の全周に設けるのが望ましいが、沿面距離を長くする必要のある個所のみに部分的に設けてもよい。ヒートシンク1の放熱フィン2に並行する側面1Aのみに階段状部5を形成するときは、ヒートシンク1の押し出し用の型に階段状部5を形成するための型を設けることにより容易に形成することができる。
【0024】
絶縁性樹脂部材6は絶縁性樹脂層3と同じ種類の樹脂でもよい。放熱基板51の端部は高い放熱性を必要としないので、絶縁性樹脂部材6の無機質フィラーの含量は絶縁性樹脂層3よりも少なくてもよい。絶縁性樹脂部材6の材料としてはポリスチレン、PEEK、ナイロン、PPS、LCPなどの少なくとも200℃以上の軟化点を有する熱可塑性樹脂が望ましい。これらの樹脂においても線膨張係数をアルミニウムや銅のものに近づけるために無機質フィラーを充填する必要がある。後の工程で回路パターン4を接合する時にプレスにより加えられる機械的圧力に絶縁性樹脂層3及び絶縁性樹脂部材6が耐えられるようにガラスファイバーなどの繊維状フィラーを充填するのが望ましい。
【0025】
第2実施例によれば、回路パターン4とヒートシンク1との間で所望の絶縁特性が保たれるように、両者の端部における沿面距離13を大きくすることができる。これにより、回路パターン4をヒートシンク1の主要面12の端部まで形成することができる。その結果放熱基板51中で回路パターン4を形成できる有効面積が広がり放熱基板51の小型化が可能となる。
【0026】
《第3実施例》
図5の(a)は本発明の第3実施例における放熱基板52の斜視図であり、図5の(b)は、(a)のb−b断面図である。なお図1と同じ要素には同じ符号を付してその説明を省略する。図5の(a)及び(b)において、ヒートシンク1の主要面12の周囲には階段状部5が形成されている。階段状部5には絶縁性樹脂部材7が充填されている。絶縁性樹脂部材7の外縁部の全周にヒートシンク1の主要面12より高い突起部7Aが設けられている。突起部7Aを形成したことにより、主要面12に絶縁性樹脂層3を形成する際の金型の構造を以下に説明するように極めて簡単にすることができる。絶縁性樹脂層3の材料、組成及び寸法は第1実施例のものと同じである。絶縁性樹脂部材7の材料、組成は第2実施例のものと同じである。
【0027】
例えば、突起部7Aを設けないヒートシンク1において、主要面12の上に絶縁性樹脂層3を熱硬化性樹脂で形成するとき、加熱加圧プロセスによって溶融した樹脂が側面1Aに飛び出して樹脂ばりを発生する。この樹脂ばりの発生を防ぐためには、ヒートシンク1の側面1Aを保持する成形金型を高い寸法精度で加工する必要がある。
【0028】
第3実施例では、絶縁性樹脂部材7に設けた突起部7Aが成形金型の役割を果たし、樹脂ばりの発生を防止することができる。その結果金型構造を単純化出来る。絶縁性樹脂層3と絶縁性樹脂部材6の樹脂材料は金型の材料よりも弾性率が低い。従って加圧時に絶縁性樹脂部材7の突起部7Aが少したわんで金型と突起部7Aとの合せ部のすきまが小さくなりばりの発生が低減する。
図6は第3実施例の他の例の放熱基板53の斜視図である。放熱基板53は回路パターンとしてリードフレーム14を用いる場合に適している。
【0029】
図6において絶縁性樹脂部材7の突起部7Bには、リードフレーム14の端子14Aがはまり込む切り欠き部15が形成されている。一般にリードフレーム14を用いた電子回路を樹脂のパッケージで封止する場合、リードフレーム14の端子14Aの導出部の金型は、端子14Aとのすきまが極めて小さくなるように構成し、樹脂が漏出しないようにしなければならない。そのため金型の構造が複雑になるとともに、高い加工精度が要求される。本実施例では、切り欠き部15を端子14Aの形状に合わせて形成することにより、切り欠き部15が前記の金型と同じ作用をして、樹脂の漏出を防止する。リードフレーム14を絶縁性樹脂層3及び絶縁性樹脂部材7によりヒートシンク1に接合した後、4辺の外周部14Bを切り落とす。外周部14Bを切り落とした後、端子14Aを図の上方に曲げて例えば図1の端子4Aのようにする。曲げ加工時に、端子14Aの基部は切り欠き部15に挿入されているので、位置ずれが生じることはない。
【0030】
上記の構成を放熱フィンのない板状の金属板を用いた放熱基板にも適用できるのは明らかであり、この場合でも同様な効果が得られる。
【0031】
《第4実施例》
図7の(a)から(f)、図8の(a)から(e)、図9の(a)から(d)は、本発明の第4実施例における半導体装置の放熱基板の製造方法を示す工程別断面図である。
【0032】
図7の(a)から(f)は前記第1実施例の放熱基板50の製造方法の各工程を示す。図7の(a)の工程において、図6に示すものと類似のリードフレーム14を既知の方法で制作する。図7の(b)の工程において、無機質フィラーと硬化剤を加えて混練した熱硬化性樹脂を、離型性フィルム上に塗布する方法などによりシート状に形成し、絶縁性樹脂層3を製作する。絶縁性樹脂層3の材料、組成及び寸法は第1実施例のものと同じである。シート状に形成する方法はドクターブレード法、コーター法、又は押し出し成形法を用いることができる。シート状に成形した絶縁性樹脂層3は打ち抜き工法により所定の形状に切断される。図7の(c)の工程で、放熱フィン2を有するヒートシンク1、絶縁性樹脂層3及び回路パターン4としてのリードフレーム14とを重ねて位置決めする。シート状の絶縁性樹脂層3を図7の(d)の工程で金型20、21、22を用いて接合する前にリードフレーム14又はヒートシンク1にあらかじめ仮接着してもよい。仮接着すると金型内で配置位置がずれることがなく扱いやすくなる。仮接着をするには、絶縁性樹脂層3の硬化温度よりも低い温度の金型を用いて熱プレスするのが望ましい。これにより短時間で仮接着ができる。
【0033】
図7の(d)の工程において、リードフレーム14を下金型22とヒートシンク1の周囲を囲む中金型21で挟み固定する。下金型22にはリードフレーム14の端子に適合する既知の位置決め用突起(図示省略)を設けてもよい。中金型21はヒートシンク1の形状に合わせて枠状に形成されている。中金型21の中にシート状の絶縁性樹脂層3とヒートシンク1を配置し、上金型20でヒートシンク1を矢印Y方向に押さえて、加熱及び加圧を行う。加熱工程では、金型20、21、22をそれぞれ内蔵されたヒータで加熱する。
【0034】
加熱温度は130から260℃が望ましく、加圧の圧力は1から200Kg/cm2が望ましい。
【0035】
図7の(e)の工程において、完成した放熱基板を金型より取り出し、この後アニール処理を行う。
【0036】
図7の(f)の工程において、この放熱基板50上に半導体素子8等の回路部品を実装する。最後にリードフレーム14の外枠14Bを切り落とし、端子14Aの曲げ加工を施すことによりモジュール化された半導体装置が完成する。
【0037】
図8の(a)から(e)は前記第3実施例の図6に示す放熱基板53の製造方法を示す工程別断面図である。なお図7と同じ要素には同じ符号を付してその説明を省略する。図8の(a)から(e)において、図6と異なる点は、回路パターン4がリードフレーム14ではなく、離型フィルム11上に形成された導体のパターンであることである。またヒートシンク1の外周に絶縁性樹脂部材17が形成されている点である。絶縁性樹脂部材17の材料、組成は第2実施例のものと同じである。絶縁性樹脂部材17は、図4に示す絶縁性樹脂部材6のように、側面17Aがヒートシンク1の側面1Aからはみ出している。また、図5に示す絶縁性樹脂部材7のように突起部7Aと類似の突起部17Bを有している。絶縁性樹脂部材17は図示を省略した金型によりあらかじめヒートシンク1に形成される。離型フィルム11は絶縁性樹脂層3の成形温度に耐えるように130℃以上の耐熱を有するものが好ましく、例えばPET、PPS、ポリイミドなどが適している。
【0038】
図8の(a)の工程で、離型フィルム11の片面にタック性を有する接着剤を塗布して銅箔又は銅板を貼り付けた後、エッチングにより回路パターン4を形成する。他の方法として、エッチング又はプレス加工により銅板からリードフレームを作り、これを離型フィルム11に貼り付けてもよい。図8の(b)の工程で、絶縁性樹脂層3を前記図7の製造方法と同様の方法で作成する。図8の(c)に示す工程で、離型フィルム11に貼り付けた回路パターン4を絶縁性樹脂層3を介してヒートシンク1の絶縁性樹脂部材17の上に位置決めする。次に図8の(d)の工程で金型20、21、22で加熱しつつ加圧して回路パターン4をヒートシンク1に貼り付ける。最後に図8の(e)に示すように、離型フィルム11を除去する。この工法によれば、回路パターン4の部品実装面4Aは工程中離型フィルム11により保護されている。従って加熱工程や成形工程において回路パターン4の表面の汚れや酸化が防止されるといった効果がある。
【0039】
現状の加工技術では絶縁性樹脂部材17の外形寸法は比較的高い精度を維持できる。絶縁性樹脂部材17の外形をヒートシンク1の外形よりも大きくすることで、たとえヒートシンク1の外形の寸法精度が低くても中金型21への挿入に支障をきたすことはない。絶縁性樹脂部材17はヒートシンク1と一体に形成してもよい。また別工程で成形した絶縁性樹脂部材17をヒートシンク1に嵌合し接着してもよい。
【0040】
図9の(a)から(d)は別な製造方法を示す工程別断面図である。なお図7、図8と同じ要素には同じ符号を付してその説明を省略する。図9の(a)において、ヒートシンク1の下面の周囲にあらかじめ絶縁性樹脂部材27を形成する。絶縁性樹脂部材27は、枠状の外周部の一部に溝9が形成されている。溝9の形状を図10に示す。図10は絶縁性樹脂部材27が取り付けられたヒートシンク1の斜視図である。絶縁性樹脂部材27の溝9の近傍に、箱状の樹脂溜り部10が形成されている。ヒートシンク1の絶縁性樹脂部材27の枠状部の中に絶縁性樹脂層3をはさんで、離型フィルム11に貼り付けた回路パターン4を配置する。図9の(b)の工程で、金型20、21、22の中に入れる。矢印Yの方向に金型20を押し下げることにより、ヒートシンク1、絶縁性樹脂層3及び回路パターン4が一体に接合される。
【0041】
図9の(a)の工程で、絶縁性樹脂層3の厚さを図8に示す絶縁性樹脂層3のものより厚くしておく。そうすると、図9の(b)の工程で金型20で加圧したとき余分な絶縁性樹脂層3の樹脂3Aが溝9を通って、樹脂溜り部10に流入する。そのため他の部分にばりが発生するのを防止できる。樹脂溜り部10を設けたことにより、絶縁性樹脂層3の樹脂量を若干大目に設定しておけばよく、樹脂量の設定をあまり正確にしなくともよい。絶縁性樹脂層3の硬化後に図9の(c)に示す工程でカッター10Aを矢印Z方向に動かして樹脂溜り部10を絶縁性樹脂部材27から切り離すと、余分な樹脂3Aは除去される。最後に図9の(d)の工程で離型フィルム11を除去して、完成する。
【0042】
《第5実施例》
図11の(a)から(g)は本発明の第5実施例における放熱基板60の製造工程を示す断面図である。図11の(a)において、板厚が35μmから0.5mmの範囲のアルミや銅等の金属板を折曲げて、くし歯状のフィン32Bを形成する。各フィン32B間には平面部32Aを形成してヒートシンク32を作る。金属板の板圧が薄すぎると熱が伝わりにくくなりヒートシンクとしての機能が低くなる。また板圧が厚すぎると曲げ加工が困難になる。実用上及び加工上の諸条件を考慮に入れて、板圧は30μmから0.5mmの範囲が好適である。
【0043】
図11の(b)の工程で、フィン32Bを、平面部32Aに平行になるように倒す。これによりヒートシンク32は平板状になる。ヒートシンク32を平板状にすることにより、後で詳しく説明するように、加熱・加圧工程で用いられる金型の構造が簡単になる。
【0044】
図11の(c)の工程で、厚さ0.1から1mmの銅又は銅の合金の金属板から図6に示すリードフレーム14と類似のリードフレーム33を形成する。
図11の(d)の工程で、熱硬化性樹脂と無機質フィラーの混合物をシート状にして絶縁性樹脂層34を形成する。絶縁性樹脂層34の材料、組成は第1実施例のものと同じである。絶縁性樹脂層34の厚さは完成後の厚さが0.4から1mmの範囲になるように設定するのが好ましい。
図11の(e)の工程で、ヒートシンク32、絶縁性樹脂層34及びリードフレーム33を積層する。
【0045】
図11の(f)の工程で、積層されたリードフレーム33、絶縁性樹脂層34及びヒートシンク32を平板状の金型37、38ではさみ加熱加圧する。その結果、ヒートシンク33の平面32Aに絶縁性樹脂層34を介してリードフレーム33が接着される。金型37、38が平板状であるので構造が簡単であり、コストも安い。ヒートシンク32の板厚が薄いので、金型37の熱が速く絶縁性樹脂層34に伝わり、加熱・加圧工程の時間が短縮される。またヒートシンク32が平板状であるのでこん包時にかさばらず保管や輸送に便利である。
図11の(g)の工程で、リードフレーム33に必要な電子部品8を取り付けた後、フィン32Bを引起こし元の状態に戻す。
【0046】
図12の(a)から(g)は、本実施例の他の例の放熱基板61の製造工程を示す断面図である。図12の(a)、(b)及び(c)の工程は前記図11の(a)、(b)、(d)に示すものとそれぞれ同じである。
図12の(d)の工程で、絶縁性樹脂層34をはさんでヒートシンク32と金属板35を積層する。金属板35は例えば銅であり厚みは18μmから150μmの範囲である。
図12の(e)の工程で、金属板35、絶縁性樹脂層34及びヒートシンク32を平板状の金型37、38ではさみ加熱・加圧する。これにより、金属板35はヒートシンク32に接着される。
【0047】
図12の(f)の工程で、金属板35にエッチング等により回路パターン35Aを形成する。
図12の(g)の工程で、回路パターン35Aに電子部品8を取付けた後、フィン32Bを引起こす。
【0048】
図12の(a)から(g)に示す放熱基板61では、前記の図11の(a)から(g)に示す放熱基板60の特徴に加えて、以下の特徴を有する。ヒートシンク32に絶縁性樹脂層34及び金属板35を連続的な製造工程で接着し、放熱基板61を大量に生産することができる。次の工程で、この放熱基板61の金属板35に同じ回路パターンを複数個形成する。これにより、同じ回路パターンを有する放熱基板を大量かつ安価に製造することができる。
【0049】
図13から図15は、本実施例の他の例のヒートシンクの断面図である。図13のヒートシンク40では、フィン40Bを形成するように折曲げれらた金属板の基部40Aを溶接又は接着により接合している。これにより、ヒートシンク40の矢印X方向の熱伝導性が改善される。またヒートシンク40の機械的強度が向上する。
図11の(a)に示すヒートシンク32では、図11の(f)の工程で加熱しつつ加圧するとき、折曲げられた金属板の間の空間32Cに絶縁性樹脂層34の熱硬化性樹脂が浸入することがある。浸入した熱硬化性樹脂が硬化すると、図11の(g)の工程でフィン32を引起こすとき、フィン32が曲がり元の形に復帰できないことがある。熱硬化性樹脂の浸入を防ぐために、あらかじめ空間32Cに柔軟な樹脂を充填しておく。
【0050】
図14に示すヒートシンク41では、金属板41A、41Bではさまれた空間にシリコン樹脂等の弾力性のある樹脂41Cを充填する。これによりこの空間に加熱圧縮工程で熱硬化性樹脂が浸入することはない。
【0051】
図15に示すヒートシンク42では、金属板42A、42Bではさまれた空間に、前記のシリコン樹脂の代わりに金属部材42Cを充填する。金属部材42Cはアルミや銅等の板でもよい。図15の例では、フィン42Bの金属の体積が増加するのでヒートシンクとしての熱伝導性が向上する。またフィンの変形を防止する効果も得られる。
【0052】
【発明の効果】
上記の各実施例から明らかなように、本発明によれば、ヒートシンクに直接絶縁性樹脂層を形成し、この絶縁性樹脂層の上面に回路パターンを形成している。従って、従来のようにサーマルコンパウンドを塗布してビスなどで金属ベース基板とヒートシンクとを固定する工程が不要となり生産性に優れる。回路パターンとヒートシンクは絶縁性樹脂により接着されるので、ヒートシンクの材料は限定されることはなく、放熱性に優れた材料を選択できる。サーマルコンパウンドや半田を用いないので安定した放熱特性を得ることが可能である。さらに固定用ビスを用いないので回路パターン面に固定用のスペースや、ビスと回路パターンの間に沿面距離を保つためのスペースを必要としない。従って基板面を有効に活用でき、放熱基板の小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による放熱基板の断面図である。
【図2】本発明の第2実施例による放熱基板の斜視図である。
【図3】本発明の第2実施例による図2の放熱基板のIII−III断面図である。
【図4】本発明の第2実施例の他の例による放熱基板の図2のIII−IIIと同じ部位の断面図である。
【図5】(a)は本発明の第3実施例による放熱基板の斜視図である。
(b)は(a)のVb−Vb断面図である。
【図6】本発明の第3実施例による放熱基板の分解斜視図である。
【図7】(a)から(f)は本発明の第4実施例による放熱基板の製造工程を示す工程断面図である。
【図8】(a)から(e)は本発明の第4実施例による他の例の放熱基板の製造工程を示す工程別断面図である。
【図9】(a)から(d)は本発明の第4実施例による他の例の放熱基板の製造工程を示す工程別断面図である。
【図10】本発明の第4実施例のヒートシンクの要部の斜視図である。
【図11】(a)から(g)は本発明の第5実施例による放熱基板の製造工程を示す工程別断面図である。
【図12】(a)から(g)は本発明の第5実施例の他の例の放熱基板の製造工程を示す工程別断面図である。
【図13】本発明の第5実施例のヒートシンクの他の例を示す断面図である。
【図14】本発明の第5実施例の更に他の例のヒートシンクの断面図である。
【図15】本発明の第5実施例の更に他の例のヒートシンクの断面図である。
【図16】(a)から(c)は従来の放熱基板の構成を示す断面図である。
【図17】従来の他の放熱基板の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1、32 ヒートシンク
2 放熱フィン
3、34 絶縁性樹脂層
4、33 回路パターン
5 階段状部
6、7、17、27 絶縁性樹脂部材
8 電子部品
9 溝
10 樹脂溜り部
11 離型フィルム
12 主要面
14 リードフレーム
20、21、22、37、38 金型
32A 平面部
32B フィン
50、51、52、53 放熱基板
Claims (14)
- 金属板の、一方の主要面に放熱フィンを設け、他方の主要面の外周部に階段状部を形成したヒートシンク、
前記金属板の、前記階段状部と他方の主要面に形成した絶縁性樹脂層、及び
前記絶縁性樹脂層の上に形成した、電気伝導体の回路を形成する回路パターン
を有する放熱基板。 - 金属板の、一方の主要面に放熱フィンを設け、他方の主要面の外周部に階段状部を形成したヒートシンク、
前記階段状部を覆って形成した絶縁性樹脂部材、
前記金属板の他方の主要面と前記絶縁性樹脂部材の上に形成した絶縁性樹脂層、及び
前記絶縁性樹脂層の上に形成した、電気伝導体の回路を形成する回路パターン
を有する放熱基板。 - 前記ヒートシンクは、絶縁性樹脂層との接合面となる主要面の外周部の少なくとも一部に階段状部を有し、前記階段状部にヒートシンクの外形より大きい絶縁性樹脂部材が設けられていることを特徴とする請求項2記載の放熱基板。
- 前記絶縁性樹脂部材は、外周部から上方に突出する突起部を有することを特徴とする請求項3記載の放熱基板。
- 前記絶縁性樹脂部材の外周部の前記突起部には、リードフレームの端子を保持する切り欠き部が形成されていることを特徴とする請求項4記載の放熱基板。
- 前記絶縁性樹脂層及び絶縁性樹脂部材は少なくとも無機質フィラーを含有していることを特徴とする請求項2記載の放熱基板。
- 金属板を折曲げて、くし歯状のフィンを形成しかつ各フィン間に平面部を形成したヒートシンク、及び
前記ヒートシンクの平面部に絶縁性樹脂層を介して形成した回路パターンを有し、
前記ヒートシンクのフィンは放熱基板の製造工程中には前記平面部に沿って倒されており、放熱基板上の組立が完成した後引起こされることを特徴とする放熱基板。 - 金属箔又は金属板の一方の面をフィルムに付着させた回路パターンを形成する工程、
混練した熱硬化性樹脂と無機質フィラーとを所定の形状のシート状に加工する工程、
前記回路パターンの金属箔又は金属板の面を熱硬化性樹脂と無機質フィラーの混合物のシートを介してヒートシンクに対向させて積層する工程、
前記リードフレーム、シート及びヒートシンクを加熱加圧して一体化する工程、及び
前記熱硬化性樹脂が硬化した後フィルムを剥離する工程
を有することを特徴とする放熱基板の製造方法。 - 前記ヒートシンクの主要面の外周部の少なくとも一部に階段状部を設ける工程、及びこの階段状部に絶縁性樹脂部材を形成、嵌合、又は接着する工程を更に有する請求項8記載の放熱基板の製造方法。
- 前記絶縁性樹脂部材の外周部から突出する突起部、前記突起部の一部を切り欠いた少なくとも1つの溝部、及び溝に連通する樹脂溜り部を形成する工程、及び加熱加圧硬化後に前記樹脂溜り部を切り落とす工程を更に有する請求項9記載の放熱基板の製造方法。
- 第1の金属板を折曲げて、くし歯状のフィンと、各フィン間に平面部を有するヒートシンクを形成する工程、
前記ヒートシンクのフィンを前記平面部に沿うように倒す工程、
熱硬化性樹脂と無機質フィラーの混合物のシートを形成する工程、
第2の金属板を、導体の回路を構成する回路パターンとして用いるリードフレームに形成する工程、
前記リードフレームを前記シートを介して前記ヒートシンクの平面部に積層する工程、
前記シート、リードフレーム及びヒートシンクを加熱加圧して一体化する工程、及び
放熱基板の組立完了後に、前記ヒートシンクのフィンを引起こす工程
を有する放熱基板の製造方法。 - 第1の金属板を折曲げて、くし歯状のフィンと各フィン間に平面部を有するヒートシンクを形成する工程、
前記ヒートシンクのフィンを前記平面部に沿うように倒す工程、
熱硬化性樹脂と無機質フィラーの混合物のシートを形成する工程、
第2の金属板を前記シートを介して前記ヒートシンクの平面部に積層する工程、
前記シート、第2の金属板及びヒートシンクを加熱加圧して一体化する工程、
前記第2の金属板に回路パターンを形成する工程、及び
放熱基板の組立完成後に、前記ヒートシンクのフィンを引起こす工程
を有する放熱基板の製造方法。 - 前記第1の金属板の厚みは35μmから0.5mmの範囲である請求項11又は12記載の放熱基板の製造方法。
- 前記ヒートシンクのフィンを形成するように折曲げた金属板の基部を溶接又は接着により接合していることを特徴とする請求項11又は12記載の放熱基板の製造方法。
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