JP2023042685A - 研磨用組成物、研磨方法、および半導体基板の製造方法 - Google Patents

研磨用組成物、研磨方法、および半導体基板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023042685A
JP2023042685A JP2021149944A JP2021149944A JP2023042685A JP 2023042685 A JP2023042685 A JP 2023042685A JP 2021149944 A JP2021149944 A JP 2021149944A JP 2021149944 A JP2021149944 A JP 2021149944A JP 2023042685 A JP2023042685 A JP 2023042685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
less
silica
mass
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021149944A
Other languages
English (en)
Inventor
僚太 前
Ryota Mae
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujimi Inc
Original Assignee
Fujimi Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujimi Inc filed Critical Fujimi Inc
Priority to JP2021149944A priority Critical patent/JP2023042685A/ja
Publication of JP2023042685A publication Critical patent/JP2023042685A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】炭素膜を高い研磨速度で研磨することができる手段を提供する。【解決手段】砥粒と、pH調整剤と、水と、を含有し、前記砥粒の平均二次粒子径が、120nmを超え、前記砥粒は、カチオン変性シリカを含み、pHが7以下である、研磨用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、研磨用組成物、研磨方法、および半導体基板の製造方法に関する。
近年、半導体集積回路(Large-Scale Integration、以下、「LSI」という。)の高集積化および高性能化が進んでいる。特に、DRAM(Dynamic Random Access Memory)および3D-NANDは、微細化または多層化によって記憶容量の飛躍的な進歩が遂げられている。この微細化または多層化が進むことによって、よりアスペクト比が大きいコンタクトホールを形成することが必要となってきている。
コンタクトホールの形成は、リソグラフィーおよびドライエッチングによって達成できる。アスペクト比が特に大きいパターンを形成する場合には、ハードマスクが使用される。ハードマスクは、ドライエッチングに対するエッチング耐性が高い膜である。ハードマスクとしては、従来窒化ケイ素膜が用いられてきたが、エッチング耐性がさらに高い炭素膜も利用されている。
ハードマスクとして用いる炭素膜としては、アモルファス炭素膜、ナノ結晶ダイヤモンド膜、グラフェン膜等が提唱されている。これらの膜は、化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition、以下「CVD」とも称する)、物理気相成長法(Physical Vapor Deposition、以下「PVD」とも称する)、スピンコート法等によって形成することができる。
炭素膜は、従来用いられてきた窒化ケイ素膜よりも成膜時に表面粗さが増加しやすい。炭素膜の表面が粗いと、リソグラフィー工程またはドライエッチ工程において不具合が生じ、素子の動作不良を引き起こす場合がある。そのため、炭素膜を研磨して炭素膜の表面を平滑化することができれば、素子の動作不良を削減し、生産性を高めることができると期待される。このように炭素膜の表面を平滑化するためには、炭素膜の少なくとも表層部を充分に除去する必要があることから、炭素膜を高速に研磨することが求められる。
炭素膜を研磨する技術として、例えば、特許文献1には、砥粒と、4価セリウムイオンと、水と、を含む研磨液が開示されている。
国際公開第2021/084706号
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、炭素膜の研磨速度が低いという問題があった。
そこで、本発明は、炭素膜を高い研磨速度で研磨することができる手段を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明者は鋭意研究を積み重ねた。その結果、砥粒と、pH調整剤と、水と、を含有し、前記砥粒の平均二次粒子径が、120nmを超え、前記砥粒は、カチオン変性シリカを含み、pHが7以下である、研磨用組成物により上記課題が解決することを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明によれば、炭素膜を高い研磨速度で研磨することができる手段が提供される。
本発明は、砥粒と、pH調整剤と、水と、を含有し、前記砥粒の平均二次粒子径が、120nmを超え、前記砥粒は、カチオン変性シリカを含み、pHが7以下である、研磨用組成物である。かような構成を有する本発明の一実施形態に係る研磨用組成物は、炭素膜を高い研磨速度で研磨することができる。
なぜ、本発明の研磨用組成物により上記効果が得られるのか、詳細は不明であるが、以下のようなメカニズムが考えられる。すなわち、本発明に係る砥粒は、平均二次粒子径が120nmを超えることから、砥粒の機械的作用を炭素膜へ十分に伝えることができ、炭素膜の研磨速度が向上すると考えられる。
また、本発明に係る研磨用組成物は、砥粒としてカチオン変性シリカを含む。かような構成を有する砥粒は正のゼータ電位を有しており、負のゼータ電位を有する炭素膜に接近しやすく、炭素膜の研磨速度を向上させ得ると考えられる。
さらに、砥粒がカチオン変性シリカを含むことにより、研磨が終わった後の研磨対象物(研磨済研磨対象物)に対して洗浄、リンス研磨等の表面処理を行った際、砥粒由来の残渣がより少ない研磨済研磨対象物を得ることができるという利点も有する。
なお、上記メカニズムは推測によるものであり、本発明は当該メカニズムに何ら制限されものではない。
以下、本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみには限定されない。
本明細書において、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20℃以上25℃以下)/相対湿度40%RH以上50%RH以下の条件で行う。
[研磨対象物]
本発明に係る研磨対象物は、炭素膜を含むことが好ましい。ここで、「炭素膜」とは、炭素単体からなる膜に限定されるものではなく、炭素原子以外の原子(水素原子、酸素原子等)を含む炭素膜も包含される。炭素膜としては、例えば、アモルファス炭素膜(以下「アモルファスカーボン膜」とも称する)、ダイヤモンドライクカーボン膜(Diamond Like Carbon、以下「DLC」とも称する)、ナノ結晶ダイヤモンド膜、グラフェン膜、SiC膜、SiOC膜等が挙げられる。これらの膜の種類は、1種単独でもよいし、2種以上組み合わせたものであってもよい。これらのうち、アモルファス炭素膜、ダイヤモンドライクカーボン膜、ナノ結晶ダイヤモンド膜、およびグラフェン膜が好ましい。これらの膜は、CVD、PVD、スピンコート法等によって形成することができる。
炭素膜中の炭素原子の含有量は、炭素膜の全質量を基準として、10質量%以上、30質量%以上、50質量%以上、60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、90質量%以上、92質量%以上、95質量%以上、97質量%以上、98質量%以上、99質量%以上の順で好ましい。炭素膜が実質的に炭素からなる(実質的に炭素原子の含有量が100質量%である)形態であってもよい。
本発明に係る研磨対象物は、炭素膜以外に、他の材料をさらに含んでもよい。他の材料の例としては、窒化ケイ素、酸化ケイ素、単結晶シリコン、多結晶シリコン(ポリシリコン)、非晶質シリコン(アモルファスシリコン)、n型またはp型不純物がドープされた多結晶シリコン、n型またはp型不純物がドープされた非晶質シリコン、窒化チタン、金属単体、SiGe等が挙げられる。
酸化ケイ素を含む研磨対象物の例としては、例えばオルトケイ酸テトラエチルを前駆体として使用して生成されるTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)タイプ酸化ケイ素面(以下、「TEOS」、「TEOS膜」とも称する)、HDP(High Density Plasma)膜、USG(Undoped Silicate Glass)膜、PSG(Phosphorus Silicate Glass)膜、BPSG(Boron-Phospho Silicate Glass)膜、RTO(Rapid Thermal Oxidation)膜等が挙げられる。
金属単体の例としては、例えば、タングステン、銅、コバルト、ハフニウム、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、オスミウム等が挙げられる。
[砥粒]
本発明に係る研磨用組成物は、砥粒としてカチオン変性シリカ(カチオン性基を有するシリカ)を含む。カチオン変性シリカは、1種単独でも、または2種以上組み合わせて用いてもよい。
カチオン変性シリカとしては、カチオン変性コロイダルシリカ(カチオン性基を有するコロイダルシリカ)が好ましい。
ここで、カチオン変性とは、シリカ(好ましくはコロイダルシリカ)の表面にカチオン性基(例えば、アミノ基または第四級アンモニウム基)が結合した状態を意味する。そして、本発明の好ましい実施形態によれば、カチオン変性シリカ粒子は、アミノ基変性シリカ粒子であり、より好ましくはアミノ基変性コロイダルシリカ粒子である。かかる実施形態によれば、上記効果をより向上させることができる。
カチオン変性シリカは、市販品を用いてもよいし、合成品を用いてもよいが、下記のように、シリカ原料を、シランカップリング剤を用いてカチオン変性する方法により得られたものを用いることが好ましい。以下、好ましい実施形態によるカチオン変性シリカの製造方法を説明する。
[カチオン変性シリカの製造方法]
〔シリカ原料〕
シリカ原料は、後述する所定のシランカップリング剤を用いてカチオン変性(改質)される前の原料であり、シリカ粒子を含む。シリカ原料は、好ましくはコロイダルシリカである。以下、シリカ原料としてのコロイダルシリカを「原料コロイダルシリカ」とも称し、シリカ原料が原料コロイダルシリカである場合を例に挙げて詳細に説明する。
原料コロイダルシリカは、例えば、ゾルゲル法によって製造されたものでありうる。ゾルゲル法によって製造された原料コロイダルシリカは、半導体中に拡散性のある金属不純物や塩化物イオン等の腐食性イオンの含有量が少ないため、好ましい。ゾルゲル法による原料コロイダルシリカの製造は、従来公知の手法を用いて行うことができ、具体的には、加水分解可能なケイ素化合物(例えば、アルコキシシランまたはその誘導体)を原料とし、加水分解・縮合反応を行うことにより、原料コロイダルシリカを得ることができる。このケイ素化合物としては、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、原料コロイダルシリカは、ゾルゲル法以外の方法によって製造されたものであってもよい。
一実施形態において、上記ケイ素化合物は、下記一般式(1)で表されるアルコキシシランまたはその誘導体であることが好ましい。
Figure 2023042685000001
一般式(1)中、Rはアルキル基であり、好ましくは炭素数1以上8以下の低級アルキル基であり、より好ましくは炭素数1以上4以下の低級アルキル基である。ここで、上記Rとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が例示され、Rがメチル基であるテトラメトキシシラン、Rがエチル基であるテトラエトキシシラン、Rがイソプロピル基であるテトライソプロポキシシランが好ましい。また、アルコキシシランの誘導体としては、アルコキシシランを部分的に加水分解して得られる低縮合物が例示される。
上記ケイ素化合物は、反応溶媒中で加水分解・縮合されてコロイダルシリカとなる。反応溶媒としては、水または水を含む有機溶媒が用いられうる。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、t-ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等の親水性有機溶媒が挙げられる。これらの有機溶媒の中でも、特にメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類を使用することが好ましく、反応溶媒の後処理などの観点から、原料のケイ素化合物のアルキル基(R)と同じアルキル基を有するアルコール類(例えば、テトラメトキシシランに対し、メタノール)を使用することがより好ましい。これらの有機溶媒としては、1種単独で用いられてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。有機溶媒の使用量は特に限定されないが、ケイ素化合物1モル当り、5モル以上50モル以下程度が好ましい。5モル以上であれば、ケイ素化合物との十分な相溶性が確保され、50モル以下であれば、製造効率の低下が抑制される。有機溶媒に添加される水の量は特に限定されず、ケイ素化合物の加水分解に要する量が存在すればよく、ケイ素化合物1モル当り2モル以上15モル以下程度が好ましい。なお、有機溶媒に混合される水の量は、形成されるコロイダルシリカの粒子径に大きく影響する。水の添加量を増加させることで、コロイダルシリカの粒子径を大きくすることができる。また、水の添加量を減少させることで、コロイダルシリカの粒子径を小さくすることができる。よって、水と有機溶媒との混合比率を変化させることによって、製造されるコロイダルシリカの粒子径を任意に調整することができる。
コロイダルシリカを得るためのケイ素化合物の加水分解縮合反応の反応溶媒には、塩基性触媒を添加して反応溶媒をアルカリ性に調整することが好ましい(Stober法)。これにより反応溶媒は、好ましくはpH8以上11以下、より好ましくはpH8.5以上10.5以下に調整され、速やかにコロイダルシリカを形成することができる。塩基性触媒としては、不純物の混入を防ぐという観点からは有機アミンやアンモニアが好ましく、特にエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、アンモニア、尿素、エタノールアミン、テトラメチル水酸化アンモニウム等が好ましいものとして挙げられる。
反応溶媒中でケイ素化合物を加水分解・縮合させるには、原料であるケイ素化合物を有機溶媒に添加して0℃以上100℃以下、好ましくは0℃以上50℃以下の温度条件で攪拌すればよい。水を含む有機溶媒中でケイ素化合物を攪拌しながら加水分解・縮合することにより、粒子径の揃ったコロイダルシリカを得ることができる。
シリカ原料に含まれるシリカ粒子は通常、一次粒子の凝集体である二次粒子の形態として存在している。当該シリカ粒子の二次粒子の平均粒子径(平均二次粒子径)は特に制限されないが、120nm超500nm以下であることが好ましく、150nm超500nm以下であることがより好ましく、200nm以上300nm未満であることがさらに好ましい。なお、当該平均二次粒子径の値としては、後述する実施例の欄に記載のように、粒子径分布測定装置(UPA-UT151、日機装株式会社製)を用いた動的光散乱法により、体積平均粒子径として測定された値を採用するものである。
また、シリカ原料に含まれるシリカ粒子の平均一次粒子径の下限は、50nm以上であることが好ましく、60nm以上であることがより好ましく、70nm以上であることがさらに好ましい。また、シリカ粒子の平均一次粒子径の上限は、300nm以下であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましく、100nm以下であることがさらに好ましい。すなわち、シリカ原料の平均一次粒子径は、なお、後述する実施例の欄に記載のように、シリカ粒子(一次粒子)の直径(シリカ粒子の一次粒子径)については、BET法から算出したシリカ粒子の比表面積(SA)を基に、シリカ粒子の形状が真球であると仮定して、SA=4πRの公式を用いて算出することができる。
シリカ原料におけるシリカ粒子の濃度は、そのシリカを使用する目的に応じて濃度調整されればよく特に制限されないが、生産性の観点から、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上60質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以上50質量%以下である。一方、シリカ原料において、シリカの含有量を除いた残部は分散媒としての水等や、ごく微量の触媒等である。上述したシリカ粒子の濃度の範囲を考慮すると、シリカ原料における分散媒の濃度は、好ましくは95質量%以下であり、より好ましくは40質量%以上90質量%以下であり、さらに好ましくは50質量%以上90質量%以下である。また、分散媒における有機溶媒の含有量が少ないほど好ましいことについても上述した通りである。この観点から、分散媒の全量を100質量%としたときの水の含有量の割合は、好ましくは90質量%以上であり、より好ましくは95質量%以上であり、さらに好ましくは98質量%以上であり、特に好ましくは100質量%である。なお、分散媒が有機溶媒を含む場合、かような有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の上述した有機溶媒が例示される。なかでも、上述したケイ素化合物の加水分解により生成するアルコールと同種のアルコールを用いることが好ましい。これは、ケイ素化合物の加水分解により生成するアルコールと同種のアルコールを用いることにより、溶媒の回収、再利用を容易化できるためである。
本形態の製造方法において、シリカ原料としてゼータ電位が負の値を示すものを用いる。シリカ原料が示すゼータ電位の具体的な値について特に制限はないが、後述するシランカップリング剤との反応の直前における値として、好ましくは-10mV以下であり、より好ましくは-20mV以下であり、さらに好ましくは-30mV以下である。なお、このゼータ電位の値の下限値について特に制限はなく、通常は-60mV以上程度である。本明細書におけるゼータ電位の値としては、後述する実施例の欄に記載の方法によって測定される値を採用するものとする。
シリカ原料を調製・入手した際に、すでにゼータ電位が負の値であれば、当該シリカ原料に対して特段の処理を施すことなく、そのまま後述するシランカップリング剤との反応に供することができる。一方、シリカ原料を調製・入手した際のゼータ電位の値がゼロ以上である場合には、後述するシランカップリング剤との反応の前に、当該シリカ原料のゼータ電位を負の値に調整することが必要である。ここで、シリカ原料のゼータ電位の値がゼロ以上である場合に、当該シリカ原料のゼータ電位を負の値に調整する方法は特に制限されないが、例えば、シリカ原料に対してアルカリを添加してシリカ原料に含まれるシリカ粒子の表面に存在するヒドロキシ基(-OH基)を-O基とHとに解離させて、-Oの露出を増加させる方法、シリカ原料に対して陰イオン交換を行ってシリカ原料に含まれるシリカ粒子の表面に存在するヒドロキシ基(-OH基)を-O基とHとに解離させて、-Oの露出を増加させる方法、シリカ原料に対してアニオン性基を導入する方法などが挙げられる。なかでも、生産性に優れるという観点から、アルカリを添加する方法が好ましく採用されうる。
なお、本形態に係るカチオン変性シリカの製造方法において、反応に供されるシリカ原料のpHは、上述したゼータ電位の制御の結果として定まるものであることから、好ましい範囲を一義的に特定することは困難であるが、通常は5以上11以下程度であり、好ましくは6以上10.5以下であり、より好ましくは7以上10以下である。
また、必要に応じて、上記で準備したシリカ原料に対して各種の処理工程をさらに施してもよい。かような処理工程としては、例えば、シリカ原料の粘度を低減させる工程が例示される。シリカ原料の粘度を低減させる工程は、例えば、シリカ原料にアルカリ溶液(アンモニア水等の各種塩基の水溶液)または有機溶媒を添加する工程が挙げられる。この際、添加されるアルカリ溶液または有機溶媒の量については特に制限はなく、添加後に得られるシリカ原料の粘度を考慮して適宜設定すればよい。このように、シリカ原料の粘度を低下させる工程を実施することで、シランカップリング剤のシリカ原料への初期分散性の向上やシリカ粒子同士の凝集を抑制できるという利点がある。
〔シランカップリング剤〕
本形態に係るカチオン変性シリカの製造方法では、上記で準備した(ゼータ電位が負の値を示す)シリカ原料と、アミノ基または4級カチオン基を有するシランカップリング剤とを混合する。これにより、当該シリカ原料(の表面に存在するヒドロキシル基)と当該シランカップリング剤の加水分解性シリル基との反応が進行する。その結果、シリカ原料に含まれるシリカ粒子の表面にシランカップリング剤の一方の末端が結合または吸着し、他方の末端(アミノ基または4級カチオン基)がシリカ粒子の表面に多数露出するようになる。その結果、カチオン変性シリカでは、シリカ原料と比較して砥粒のゼータ電位が正に大きくなることが確認される。
この際に用いられるシランカップリング剤としては、例えば、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-トリエトキシシリル-N-(α,γ-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(ビニルベンジル)-β-アミノエチル-γ-アミノプロピルトリエトキシシランの塩酸塩、オクタデシルジメチル-(γ-トリメトキシシリルプロピル)-アンモニウムクロライド等が挙げられる。なかでも、シリカ原料との反応性が良好であることから、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシランが好ましく、1級アミン/エトキシカップリング剤(1級アミノ基およびエトキシ基を有するシランカップリング剤)であるγ-アミノプロピルトリエトキシシランがより好ましく用いられる。なお、本発明において、シランカップリング剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
〔シリカ原料とシランカップリング剤との混合および反応〕
本製造方法では、上述したシラン原料とシランカップリング剤とを混合し、シラン原料とシランカップリング剤とを反応させる。これにより、シリカ粒子の表面に変性基としてのカチオン性基を導入することで、カチオン変性シリカが得られる。
シリカ原料と、アミノ基または4級カチオン基を有するシランカップリング剤との混合および反応にあたっては、当該シランカップリング剤を希釈することなく使用するか、または5質量%以上の濃度の溶液(水分散体)の状態で使用することが好ましい。ここで、「希釈することなく添加する」ことを「100質量%」の濃度で添加することとみなせば、添加されるシランカップリング剤の濃度は、好ましくは上述したように5質量%以上であり、より好ましくは50質量%以上であり、さらに好ましくは95質量%以上であり、特に好ましくは100質量%(希釈せずに添加)である。また、シランカップリング剤を溶液の状態でシリカ原料に対して添加する場合、シランカップリング剤を含む溶液を構成する溶媒について特に制限はないが、ゲル化の発生を防止するという観点からは、水を含まない溶媒を用いることが好ましい。
本形態の製造方法において、シリカ原料とシランカップリング剤とを混合する方法は、特に制限されないが、ゲル化抑制の観点から、シリカ原料に対して、シランカップリング剤を添加する方法が好ましい。
シリカ原料に対してシランカップリング剤を添加する場合、シランカップリング剤の添加形態については、一括で添加してもよいし、分割してもよいし、連続的に添加してもよいが、一定の滴下速度で滴下することが好ましい。滴下速度についても、シリカ粒子の濃度、シランカップリング剤の濃度などに応じて適宜調整されるが、例えば、添加全量が10mL程度の場合、1mL/min以上10mL/min以下である。
シランカップリング剤の添加量については、シリカ原料側のシリカ粒子の比表面積等の条件およびシランカップリング剤側の分子量等の条件の兼ね合いで最適な添加量は変わってくるため一義的に規定することは難しい。一例としては、シリカ原料に含まれるシリカ粒子100質量%に対して、好ましくは0.05質量%以上であり、より好ましくは0.05質量%以上20質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以上10質量%以下、例えば0.2質量%以上5質量%以下であってもよい。
本形態の製造方法において、シリカ原料およびシランカップリング剤の混合および反応温度は、特に限定されないが、常温から溶媒の沸点までの範囲が好ましい。本形態において、反応が常温程度でも進行しうることから、常温付近の温度(例えば、20℃以上35℃以下)で反応を進行させることが好ましい。言い換えると、本形態の製造方法では、シリカ原料とシランカップリング剤との反応系を加熱する工程を含まないことが好ましい。常温(15℃以上25℃以下)付近の温度条件下であっても、反応系を数時間攪拌するというきわめて簡便な操作により、添加されたシランカップリング剤のほぼ全量がシリカ原料中のシリカ粒子と反応し、未反応カップリング剤がほとんど残らないという利点もある。これらの利点を活用することで、上述したシランカップリング剤の添加量は、得られるカチオン変性シリカに求められるゼータ電位のプロファイルを考慮して、適宜調節されうる。混合および反応時の攪拌速度は、特に制限されない。
シリカ原料とシランカップリング剤との反応時間は、特に限定されないが、10分以上10時間以下が好ましく、30分以上5時間以下がより好ましい。反応を効率的に進行させるという観点からは、反応系を攪拌しながら反応を実施するとよい。この際に用いられる攪拌手段や攪拌条件について特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。また、反応系の圧力についても、常圧下(大気圧下)、加圧下、減圧下のいずれであってもよいが、本発明に係る反応は常圧下(大気圧下)で進行しうることから、常圧下(大気圧下)で反応を実施すればよい。
上記の方法に従って得られたカチオン変性シリカが水以外の溶媒を含んでいる場合には、当該カチオン変性シリカの長期保存安定性を高めるために、必要に応じて、反応溶媒を主とする分散媒を水で置換してもよい。水以外の溶媒を水で置換する方法は特に限定されず、例えば、当該カチオン変性シリカを加熱しながら水を一定量ずつ滴下する方法が挙げられる。また、当該カチオン変性シリカを沈殿・分離、遠心分離等により水以外の溶媒と分離した後に、水に再分散させる方法も挙げられる。
砥粒の形状は、特に制限されず、球形状であってもよいし、非球形状であってもよい。非球形状の具体例としては、三角柱や四角柱などの多角柱状、円柱状、円柱の中央部が端部よりも膨らんだ俵状、円盤の中央部が貫通しているドーナツ状、板状、中央部にくびれを有するいわゆる繭状、複数の粒子が一体化しているいわゆる会合型球形状、表面に複数の突起を有するいわゆる金平糖形状、ラグビーボール形状等、種々の形状が挙げられ、特に制限されない。
本発明に係る砥粒の平均二次粒子径は、120nmを超える。砥粒の平均二次粒子径が120nmを超える場合、研磨対象物の研磨速度が著しく向上する。当該砥粒の平均二次粒子径は、130nmを超えることが好ましく、150nmを超えることがより好ましく、175nmを超えることがさらに好ましく、190nmを超えることがよりさらに好ましく、200nmを超えることが特に好ましい。一方、当該砥粒の平均二次粒子径の上限は、特に制限されないが、500nm以下であることが好ましく、450nm以下であることがより好ましく、400nm以下であることがさらに好ましく、350nm以下であることがよりさらに好ましく、300nm以下であることが好ましく、250nm以下であってもよい。すなわち、砥粒の平均二次粒子径は、120nm超500nm以下であることが好ましく、130nm超450nm以下であることがより好ましく、150nm超400nm以下であることがさらに好ましく、175nm超350nm以下であることがよりさらに好ましく、190nm超300nm以下が特に好ましく、200nm超250nm以下であってもよい。なお、砥粒の平均二次粒子径は、上記のシリカ原料と同様の方法で測定される値を採用し、具体的には、実施例に記載の方法により測定された値を採用する。
砥粒の平均一次粒子径は、50nm以上であることが好ましく、60nm以上であることがより好ましく、65nm以上であることがさらに好ましく、70nm以上であることがよりさらに好ましく、75nm以上であることが特に好ましい。また、砥粒の平均一次粒子径は、300nm以下であることが好ましく、250nm以下であることがより好ましく、200nm以下であることがさらに好ましく、150nm以下であることがよりさらに好ましく、100nm以下であることが特に好ましく、95nm以下であることが最も好ましい。すなわち、砥粒の平均一次粒子径は、50nm以上300nm以下であることが好ましく、60nm以上250nm以下であることがより好ましく、65nm以上200nm以下であることがさらに好ましく、70nm以上150nm以下であることがよりさらに好ましく、75nm以上100nm以下であることが特に好ましく、75nm以上95nm以下であることが最も好ましい。砥粒の平均一次粒子径が上記の範囲であれば、炭素膜を含む研磨対象物の研磨速度がより向上し得る。
なお、砥粒の平均一次粒子径は、シリカ原料の平均一次粒子径と同様に、BET法から算出した砥粒の比表面積(SA)を基に、砥粒の形状が真球であると仮定して、SA=4πRの公式を用いて算出することができる。
砥粒の平均一次粒子径に対する平均二次粒子径の比(平均二次粒子径/平均一次粒子径、以下「平均会合度」とも称する)は、1.0超であることが好ましく、1.1以上であることがより好ましく、1.2以上であることがさらに好ましい。また、砥粒の平均会合度は、4以下であることが好ましく、3.5以下であることがより好ましく、3以下であることがさらに好ましい。すなわち、砥粒の平均会合度は、1.0超4以下であることが好ましく、1.1以上3.5以下であることがより好ましく、1.2以上3以下であることがさらに好ましい。
なお、砥粒の平均会合度は、砥粒の平均二次粒子径の値を平均一次粒子径の値で除することにより得られる。
研磨用組成物中の砥粒のアスペクト比の下限は、特に制限されないが、1.0超であることが好ましく、1.1以上であることがより好ましく、1.2以上であることがさらに好ましい。また、研磨用組成物中の砥粒のアスペクト比の上限は、4以下であることが好ましく、3.5以下であることがより好ましく、3以下であることがさらに好ましい。すなわち、砥粒のアスペクト比は、1.0超4以下であることが好ましく、1.1以上3.5以下であることがより好ましく、1.2以上3以下であることがさらに好ましい。このような範囲であれば、研磨対象物表面の欠陥をより低減することができる。なお、アスペクト比は、走査型電子顕微鏡により砥粒粒子の画像に外接する最小の長方形をとり、その長方形の長辺の長さを同じ長方形の短辺の長さで除することにより得られる値の平均であり、一般的な画像解析ソフトウエアを用いて求めることができる。研磨用組成物中のカチオン変性シリカのアスペクト比の下限は、特に制限されないが、1.0以上であることが好ましい。
砥粒のレーザー回折散乱法により求められる粒度分布において、微粒子側から積算粒子重量が全粒子重量の90%に達するときの粒子の直径(D90)と全粒子の全粒子重量の50%に達するときの粒子の直径(D50)との比であるD90/D50の下限は、特に制限されないが、1.1以上であることが好ましく、1.2以上であることがより好ましく、1.3以上であることがさらに好ましい。また、研磨用組成物中の砥粒における、レーザー回折散乱法により求められる粒度分布において、微粒子側から積算粒子重量が全粒子重量の90%に達するときの粒子の直径(D90)と全粒子の全粒子重量の50%に達するときの粒子の直径(D50)との比D90/D50の上限は特に制限されないが、2.0以下であることが好ましく、1.7以下であることがより好ましく、1.5以下であることがさらに好ましい。このような範囲であれば、研磨対象物表面の欠陥をより低減することができる。
砥粒の大きさ(平均一次粒子径、平均二次粒子径、アスペクト比、D90/D50等)は、シリカ原料の選択、砥粒の製造方法の選択等により適切に制御することができる。
研磨用組成物中の砥粒のゼータ電位の下限は、10mV以上が好ましく、20mVがより好ましく、30mV以上がさらに好ましい。また、研磨用組成物中の砥粒のゼータ電位の上限は、70mV以下が好ましく、65mV以下がより好ましく、60mV以下がさらに好ましい。すなわち、研磨用組成物中の砥粒のゼータ電位は、4mV以上70mV以下が好ましく、4.5mV以上65mV以下がより好ましく、5mV以上60mV以下がさらに好ましい。
上記のようなゼータ電位を有する砥粒であれば、炭素膜をより高い研磨速度で研磨することができる。
本明細書において、砥粒のゼータ電位は、実施例に記載の方法によって測定される値を採用する。砥粒のゼータ電位は、砥粒が有するカチオン性基の量、研磨用組成物のpH等により調整することができる。
研磨用組成物中の砥粒の含有量(濃度)は、特に制限されないが、研磨用組成物の総質量に対して、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましく、1質量%以上であることがさらに好ましい。また、研磨用組成物中の砥粒の含有量の上限は、研磨用組成物の総質量に対して、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、4質量%以下であることがさらに好ましく、4質量%未満であることが特に好ましい。すなわち、砥粒の含有量は、研磨用組成物の総質量に対して、0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.2質量%以上5質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以上4質量%以下であることがさらに好ましく、0.5質量%超4質量%未満であることが特に好ましい。
砥粒の含有量がこのような範囲であれば、炭素膜をより高い研磨速度で研磨することができる。研磨用組成物が2種以上の砥粒を含む場合には、砥粒の含有量は、これらの合計量を意図する。
本発明に係る研磨用組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲内において、カチオン変性シリカ以外の他の砥粒をさらに含んでもよい。このような他の砥粒は、無機粒子、有機粒子、および有機無機複合粒子のいずれであってもよい。無機粒子の具体例としては、例えば、未変性のシリカ、アルミナ、セリア、チタニア等の金属酸化物からなる粒子、窒化ケイ素粒子、炭化ケイ素粒子、窒化ホウ素粒子等が挙げられる。有機粒子の具体例としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子が挙げられる。当該他の砥粒は、単独でもまたは2種以上混合して用いてもよい。また、当該他の砥粒は、市販品を用いてもよいし、合成品を用いてもよい。
ただし、当該他の砥粒の含有量は、砥粒の全質量に対して、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることがさらに好ましく、1質量%以下であることが特に好ましい。最も好ましくは、他の砥粒の含有量が0質量%であること、すなわち砥粒がカチオン変性シリカのみからなる形態である。
[pHおよびpH調整剤]
本発明に係る研磨用組成物のpHは、7以下である。pHが7以下であると、砥粒のゼータ電位が好適な値となり、炭素膜を含む研磨対象物の研磨速度が向上する。当該pHは、6以下であることが好ましく、5.5以下であることがより好ましく、5以下であることがさらに好ましい。また、当該pHの下限は、1以上であることが好ましく、2以上であることがより好ましく、2.5以上であることがさらに好ましく、3以上であることがよりさらに好ましい。すなわち、本発明に係る研磨用組成物のpHは、1以上7以下であることが好ましく、2以上6以下であることがより好ましく、2.5以上5.5以下であることがさらに好ましく、3以上5以下であることがよりさらに好ましい。
本発明に係る研磨用組成物は、pHを調整するためのpH調整剤を含む。pH調整剤は、無機酸、有機酸、および塩基のいずれであってもよく、また、無機化合物および有機化合物のいずれであってもよい。pH調整剤は、1種単独でも、または2種以上混合しても用いることができる。
pH調整剤として使用できる無機酸の具体例としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、フッ酸、ホウ酸、炭酸、次亜リン酸、亜リン酸およびリン酸が挙げられる。なかでも好ましいのは、塩酸、硫酸、硝酸またはリン酸である。
pH調整剤として使用できる有機酸の具体例としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2-メチル酪酸、n-ヘキサン酸、3,3-ジメチル酪酸、2-エチル酪酸、4-メチルペンタン酸、n-ヘプタン酸、2-メチルヘキサン酸、n-オクタン酸、2-エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、ジグリコール酸、2-フランカルボン酸、2,5-フランジカルボン酸、3-フランカルボン酸、2-テトラヒドロフランカルボン酸、メトキシ酢酸、メトキシフェニル酢酸およびフェノキシ酢酸が挙げられる。メタンスルホン酸、エタンスルホン酸およびイセチオン酸等の有機硫酸を使用してもよい。なかでも好ましいのは、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸および酒石酸のようなジカルボン酸、ならびにクエン酸のようなトリカルボン酸である。
無機酸または有機酸の代わりにあるいは無機酸または有機酸と組み合わせて、無機酸または有機酸のアルカリ金属塩等の塩をpH調整剤として用いてもよい。弱酸と強塩基、強酸と弱塩基、または弱酸と弱塩基の組み合わせの場合、pHの緩衝作用が期待できる。
pH調整剤として使用できる塩基の具体例としては、例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等を挙げることができる。pH調整剤の添加量は、特に制限されず、研磨用組成物が所望のpHとなるように適宜調整すればよい。
研磨用組成物のpHは、例えばpHメーターにより測定することができ、具体的には実施例に記載の方法により測定することができる。
[水]
本発明に係る研磨用組成物は、各成分を分散させるための水を含む。本発明のより好ましい形態によると、分散媒は実質的に水からなる。なお、上記の「実質的に」とは、本発明の効果が達成され得る限りにおいて、水以外の分散媒が含まれ得ることを意図する。より具体的には、分散媒は、好ましくは90質量%以上100質量%以下の水と0質量%以上10質量%以下の水以外の分散媒とからなり、より好ましくは99質量%以上100質量%以下の水と0質量%以上1質量%以下の水以外の分散媒とからなる。最も好ましくは、分散媒は水のみからなる。
水以外の分散媒としては、メタノール、エタノール、エチレングリコール等のアルコール類;アセトン等のケトン類等や、これらの混合物などが例示できる。
研磨用組成物に含まれる成分の作用を阻害しないようにするという観点から、水は、不純物をできる限り含有しないものが好ましい。具体的には、イオン交換樹脂にて不純物イオンを除去した後、フィルタを通して異物を除去した純水や超純水、または蒸留水がより好ましい。
[その他の成分]
本発明に係る研磨用組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲内において、酸化剤、錯化剤、防腐剤、防カビ剤等の、研磨用組成物に用いられ得る公知の添加剤をさらに含有してもよい。これらの中でも、酸化剤を含むことが好ましい。
酸化剤は、研磨対象物の表面を酸化する作用を有し、研磨用組成物による研磨対象物の研磨速度をより向上させうる。
酸化剤の例としては、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化バリウム、オゾン水、銀(II)塩、鉄(III)塩、過マンガン酸、クロム酸、重クロム酸、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソリン酸、ペルオキソ硫酸、ペルオキソホウ酸、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸、次亜塩素酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、塩素酸、亜塩素酸、過塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸、過ヨウ素酸、過硫酸、ジクロロイソシアヌル酸およびそれらの塩(例えば、カリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩など)等が挙げられる。これら酸化剤は、1種単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。これらの中でも、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過ヨウ素酸、次亜塩素酸、およびジクロロイソシアヌル酸ナトリウムが好ましく、過酸化水素がより好ましい。
研磨用組成物中の酸化剤の含有量の下限は、0.001質量%以上であることが好ましく、0.01質量%以上であることが好ましい。下限をこのようにすることで、研磨速度をより向上させることができる。また、研磨用組成物中の酸化剤の含有量の上限は、30質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。上限をこのようにすることで、研磨用組成物の材料コストを抑えることができるのに加え、研磨使用後の研磨用組成物の処理、すなわち廃液処理の負荷を軽減することができる。また、酸化剤による研磨対象物表面の過剰な酸化が起こる虞を少なくすることもできる。
[電気伝導度]
本発明に係る研磨用組成物の電気伝導度は、0.1mS/cm以上であることが好ましく、0.2mS/cm以上であることがより好ましく、0.3mS/cm以上であることがさらに好ましい。また、研磨用組成物の電気伝導度は、10mS/cm以下であることが好ましく、5.0mS/cm以下であることがより好ましく、2.0mS/cm以下であることがさらに好ましい。電気伝導度がこのような範囲であれば、研磨対象物の研磨速度をより向上させることができる。なお、電気伝導度は、実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明において、研磨用組成物を所望の電気伝導度の値に制御する方法にも特に制限はないが、例えば、研磨用組成物に、電気伝導度調整剤を含有させることによって達成できる。電気伝導度調整剤としては、所望の電気伝導度の値に制御することができれば特に制限はないが、酸の塩、塩基の塩等の塩化合物が好適である。研磨用組成物における電気伝導度調整剤の含有量は、所望の電気伝導度に調整できる含有量であれば、特に制限されない。
[研磨用組成物の製造方法]
本発明に係る研磨用組成物の製造方法は、特に制限されず、例えば、カチオン変性シリカを含む砥粒、pH調整剤、および必要に応じて他の添加剤を、水中で攪拌混合することにより得ることができる。各成分の詳細は上記の通りである。
各成分を混合する際の温度は特に制限されないが、10℃以上40℃以下が好ましく、溶解速度を上げるために加熱してもよい。また、混合時間も、均一混合できれば特に制限されない。
[研磨方法および半導体基板の製造方法]
上記のように、本発明に係る研磨用組成物は、炭素膜を有する研磨対象物の研磨に好適に用いられる。よって、本発明は、炭素膜を有する研磨対象物を、本発明に係る研磨用組成物で研磨する研磨方法を提供する。また、本発明は、炭素膜を有する半導体基板を上記研磨方法により研磨することを有する、半導体基板の製造方法を提供する。
研磨装置としては、研磨対象物を有する基板等を保持するホルダーと回転数を変更可能なモーター等とが取り付けてあり、研磨パッド(研磨布)を貼り付け可能な研磨定盤を有する一般的な研磨装置を使用することができる。
研磨パッドとしては、一般的な不織布、ポリウレタン、および多孔質フッ素樹脂等を特に制限なく使用することができる。研磨パッドには、研磨液が溜まるような溝加工が施されていることが好ましい。
研磨条件については、例えば、研磨定盤の回転速度は、10rpm(0.17s-1)以上500rpm(8.33s-1)以下が好ましい。研磨対象物を有する基板にかける圧力(研磨圧力)は、0.5psi(3.4kPa)以上10psi(68.9kPa)以下が好ましい。
研磨パッドに研磨用組成物を供給する方法も特に制限されず、例えば、ポンプ等で連続的に供給する方法が採用される。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に本発明に係る研磨用組成物で覆われていることが好ましい。
研磨終了後、基板を流水中で洗浄し、スピンドライヤ等により基板上に付着した水滴を払い落として乾燥させることにより、金属を含む層を有する基板が得られる。
本発明に係る研磨用組成物は、一液型であってもよいし、二液型をはじめとする多液型であってもよい。また、本発明に係る研磨用組成物は、研磨用組成物の原液を水などの希釈液を使って、例えば10倍以上に希釈することによって調製されてもよい。
本発明を、以下の実施例および比較例を用いてさらに詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。なお、特記しない限り、「%」および「部」は、それぞれ、「質量%」および「質量部」を意味する。
[各種物性の測定方法]
本実施例において、各種物性は、以下の方法により測定した。
<粒子径の測定>
砥粒の平均二次粒子径の値は、粒子径分布測定装置(UPA-UT151、日機装株式会社製)を用いた動的光散乱法により、体積平均粒子径として測定された値を採用した。また、砥粒の平均一次粒子径の値は、BET法から算出した砥粒の比表面積(SA)を基に、砥粒の形状が真球であると仮定して、SA=4πRの公式を用いて算出した。
<ゼータ電位の測定>
砥粒のゼータ電位の測定は、大塚電子株式会社製のゼータ電位測定装置(商品名「ELS-Z」)を用いて行った。
<pHの測定>
研磨用組成物のpHは、pHメーター(株式会社堀場製作所製、型番:F-71)により測定した。
<電気伝導度の測定>
研磨用組成物の電気伝導度は、卓上型電気伝導度計(株式会社堀場製作所製、型番:DS-71)により測定した。
[研磨用組成物の調製]
(実施例1)
シリカ原料であるコロイダルシリカ(シリカ粒子の濃度:20質量%、平均一次粒子径:90nm、平均二次粒子径:210nm)を準備した。
上記で準備したコロイダルシリカに対して、600rpmの攪拌速度で攪拌しながら、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン(以下、「APTES」とも称する)を希釈せずにそのまま、1mL/minの滴下速度で滴下した。なお、APTESの添加量は、シリカ原料に含まれるシリカ粒子100質量%に対して1質量%となるようにした。
その後、反応系を加熱することなく常温(25℃)にて3時間攪拌状態を維持し、シリカ粒子の表面にアミノ基が導入されたカチオン変性(アミノ基変性)コロイダルシリカを得た。
砥粒として上記で得られたカチオン変性コロイダルシリカを2質量%の最終濃度となるように、分散媒である純水に室温(25℃)で加え、混合液を得た。
その後、混合液に、pH調整剤として硝酸を添加し、室温(25℃)で30分攪拌混合し、研磨用組成物を調製した。
得られた研磨用組成物のpHは、5.0であった。また、得られた研磨用組成物中のカチオン変性コロイダルシリカのゼータ電位を、上記の方法に従い測定したところ、+35mVであった。さらに、研磨用組成物中のカチオン変性コロイダルシリカの粒子径は、用いた原料のコロイダルシリカの粒子径と同様であった。
(実施例2)
シリカ原料として、コロイダルシリカ(シリカ粒子の濃度:50質量%、平均一次粒子径:200nm、平均二次粒子径:300nm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、研磨用組成物を調製した。
(実施例3)
研磨用組成物のpHが3.0となるように硝酸を加えたこと以外は、実施例2と同様にして、研磨用組成物を調製した。
(実施例4)
シリカ原料として、コロイダルシリカ(シリカ粒子の濃度:20質量%、平均一次粒子径:100nm、平均二次粒子径:160nm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、研磨用組成物を調製した。
(実施例5)
シリカ原料として、コロイダルシリカ(シリカ粒子の濃度:20質量%、平均一次粒子径:90nm、平均二次粒子径:210nm)を用い、APTESの添加量を、シリカ原料に含まれるシリカ粒子100質量%に対して0.5質量%となるようにしたこと以外は、実施例1と同様にして、研磨用組成物を調製した。
(実施例6)
シリカ原料として、コロイダルシリカ(シリカ粒子の濃度:20質量%、平均一次粒子径:80nm、平均二次粒子径:135nm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、研磨用組成物を調製した。
(比較例1)
シリカ原料として、コロイダルシリカ(シリカ粒子の濃度:20質量%、平均一次粒子径:80nm、平均二次粒子径:120nm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、研磨用組成物を調製した。
(比較例2)
シリカ原料として、コロイダルシリカ(シリカ粒子の濃度:20質量%、平均一次粒子径:35nm、平均二次粒子径:70nm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、研磨用組成物を調製した。
(比較例3)
研磨用組成物のpHが8.0となるように硝酸を加えたこと以外は、実施例1と同様にして、研磨用組成物を調製した。
(比較例4)
シリカ原料であるコロイダルシリカ(シリカ粒子の濃度:20質量%、平均一次粒子径:90nm、平均二次粒子径:210nm)を準備した。イオン交換した上記コロイダルシリカ900mLに、エタノール20mLと混合した3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン5mLを加えて、70℃で18時間加熱した。その後、31質量%過酸化水素溶液を80mL加えて、65℃で18時間加熱した。加熱後、エバポレーターを用いてエタノールを除去して、アニオン変性コロイダルシリカを調製した。
(比較例5)
砥粒として、カチオン変性の処理を行わずに、コロイダルシリカ(シリカ粒子の濃度:20質量%、平均一次粒子径:90nm、平均二次粒子径:210nm)をそのまま用いたこと以外は、実施例1と同様にして、研磨用組成物を調製した。
(比較例6)
シリカ原料として、コロイダルシリカ(シリカ粒子の濃度:20質量%、平均一次粒子径:45nm、平均二次粒子径:90nm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、研磨用組成物を調製した。
(比較例7)
カチオン変性コロイダルシリカの代わりに、平均二次粒子径が250μmの酸化セリウムを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、研磨用組成物を調製した。
(比較例8)
カチオン変性コロイダルシリカの代わりに、平均二次粒子径が300μmのα-アルミナを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、研磨用組成物を調製した。
[研磨速度]
表面にアモルファスカーボンが厚さ5000Åで成膜されたシリコンウェーハ(株式会社アドバンテック製、200mmウェーハ、SKA、P型)を準備した。上記で得られた研磨用組成物を用いて、この準備したウェーハを以下の研磨条件で研磨し、研磨速度を測定した:
(研磨条件)
研磨機:EJ-380IN-CH(日本エンギス株式会社製)
研磨パッド:硬質ポリウレタンパッド(ロームアンドハース社製、IC1010)
研磨圧力:1.0psi(1psi=6894.76Pa)
プラテン(定盤)回転数:80rpm
ヘッド(キャリア)回転数:60rpm
研磨用組成物の流量:100ml/min
研磨時間:60秒。
(研磨速度)
研磨速度は、以下の式により計算した。
Figure 2023042685000002
膜厚は、光干渉式膜厚測定装置(株式会社SCREENホールディングス製、型番:ラムダエースVM-2030)によって求めて、研磨前後の膜厚の差を研磨時間で除することにより研磨速度を算出した。
各実施例および各比較例の研磨用組成物の構成ならびに評価結果を下記表1に示す。
Figure 2023042685000003
上記表1から明らかなように、実施例の研磨用組成物は、炭素膜を含む研磨対象物を高い研磨速度で研磨できることが分かった。また、実施例1の混合液へpH調整剤を加える前に、添加剤として過マンガン酸カリウムを0.1質量%の最終濃度となるように加え、それ以外は実施例1と同様にして研磨試験をしたところ、研磨速度は233Å/minとなった。このことから明らかなように、実施例の研磨用組成物は、酸化剤を加えることで、研磨速度をさらに向上させることが分かった。
一方、比較例の研磨用組成物を用いた場合は、炭素膜を含む研磨対象物の研磨速度が低下することが分かった。砥粒として酸化セリウムを用いた比較例7においては、酸化セリウムの分散性が悪く、また酸化セリウムの硬度が低いため、研磨速度が低下したと考えられる。砥粒としてα-アルミナを用いた比較例8においては、α-アルミナの分散性が悪いため、研磨速度が低下したと考えられる。
[洗浄性評価]
上記の実施例1、比較例7、および比較例8の研磨後のウェーハに対して、純水による洗浄(洗浄方法:別のプラテン上で、流量以外は研磨条件と同じにして純水を300ml/minで流しながら、リンス研磨を行った。その後、純水をかけ流しながら、PVAスポンジを用いて表面を3分間擦った。)を行い、その後のウェーハの表面を、走査型電子顕微鏡(SEM、株式会社日立ハイテク製、型番:SU8000)により観察を行った。具体的には、ウェーハ表面上の1μm平方領域を任意に9か所選択し、その1μm平方領域に観察される砥粒残渣の個数を測定した。測定した9か所の平均の砥粒残渣個数を算出し、下記の評価基準により評価した:
○:砥粒残渣の平均個数が3個未満
×:砥粒残渣の平均個数が3個以上。
結果を下記表2に示す。
Figure 2023042685000004
上記表2から明らかなように、実施例1の研磨用組成物を用いて研磨し、洗浄した後のウェーハ表面は、砥粒残渣個数が少ないことが分かった。一方、比較例7および比較例8の研磨用組成物を用いて研磨し、洗浄した後のウェーハ表面は、砥粒残渣個数が多いことが分かった。

Claims (7)

  1. 砥粒と、pH調整剤と、水と、を含有し、
    前記砥粒の平均二次粒子径が、120nmを超え、
    前記砥粒は、カチオン変性シリカを含み、
    pHが7以下である、研磨用組成物。
  2. 前記砥粒の平均二次粒子径が150nmを超える、請求項1に記載の研磨用組成物。
  3. 前記研磨用組成物中の前記砥粒のゼータ電位が20mV以上である、請求項1または2に記載の研磨用組成物。
  4. pHが、2以上6以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  5. 炭素膜を含む研磨対象物を研磨する用途で使用される、請求項1~4のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の研磨用組成物を用いて、炭素膜を含む研磨対象物を研磨する工程を含む、研磨方法。
  7. 炭素膜を含む半導体基板を、請求項6に記載の研磨方法により研磨する工程を有する、半導体基板の製造方法。
JP2021149944A 2021-09-15 2021-09-15 研磨用組成物、研磨方法、および半導体基板の製造方法 Pending JP2023042685A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021149944A JP2023042685A (ja) 2021-09-15 2021-09-15 研磨用組成物、研磨方法、および半導体基板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021149944A JP2023042685A (ja) 2021-09-15 2021-09-15 研磨用組成物、研磨方法、および半導体基板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023042685A true JP2023042685A (ja) 2023-03-28

Family

ID=85724272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021149944A Pending JP2023042685A (ja) 2021-09-15 2021-09-15 研磨用組成物、研磨方法、および半導体基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023042685A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI828668B (zh) 研磨用組合物及使用此的研磨方法
WO2007137508A1 (fr) Suspension de polissage pour planarisation fine de surfaces et procédé d'utilisation associé
KR102649656B1 (ko) 연마용 조성물
CN112500798A (zh) 研磨用组合物、研磨用组合物的制造方法、研磨方法及半导体基板的制造方法
US10414019B2 (en) Polishing composition
JP2022107328A (ja) 研磨用組成物、研磨用組成物の製造方法、研磨方法
JP7316797B2 (ja) 研磨用組成物および研磨システム
JP2023042685A (ja) 研磨用組成物、研磨方法、および半導体基板の製造方法
JP7409918B2 (ja) 研磨用組成物、研磨用組成物の製造方法、研磨方法および半導体基板の製造方法
JP2021158278A (ja) 研磨用組成物、研磨用組成物の製造方法、研磨方法および半導体基板の製造方法
JP7409899B2 (ja) 研磨用組成物、研磨方法、および半導体基板の製造方法
JP2023044279A (ja) 研磨用組成物、研磨用組成物の製造方法、研磨方法、半導体基板の製造方法
CN116323485A (zh) 经表面改性的二氧化硅颗粒和包含该颗粒的组合物
JP2024048924A (ja) 研磨用組成物、研磨用組成物の製造方法、研磨方法、半導体基板の製造方法
TW202138532A (zh) 研磨用組合物、其製造方法、研磨方法及半導體基板的製造方法
TW202413586A (zh) 研磨用組合物、研磨用組合物之製造方法、研磨方法、半導體基板之製造方法
TW202305072A (zh) 研磨用組合物、研磨方法及半導體基板之製造方法
JP2022145674A (ja) 研磨用組成物、研磨方法、および半導体基板の製造方法
TW202409225A (zh) 研磨用組合物及使用此的研磨方法
JP2023050727A (ja) 研磨用組成物、研磨方法および半導体基板の製造方法
TW202402981A (zh) 含有無機粒子的漿料的製造方法及含有氧化鋯粒子的漿料
CN116891724A (zh) 研磨用组合物、研磨方法和半导体基板的制造方法
JP2022108907A (ja) 研磨用組成物、研磨用組成物の製造方法、研磨方法、基板の製造方法
US20230312980A1 (en) Polishing composition, polishing method, and method of manufacturing semiconductor substrate
JP2022047860A (ja) 研磨用組成物、研磨方法、および半導体基板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240416