JP2023042258A - ユニット家具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユニット家具の使い勝手の良さを向上することを目的とする。【解決手段】部屋1に据え置かれて設けられるユニット家具10であって、部屋1の床2の一部の上方に配置される床ユニット11と、床2上に設置されて床ユニット11を支持する門型フレーム12と、を備え、門型フレーム12は、一対の脚ユニット13と、当該一対の脚ユニット13の間に架け渡される横架ユニット14と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、部屋に据え置かれて設けられるユニット家具に関する。
従来、建物躯体を構成する床の上に据え置かれて用いられる大型のユニット家具について知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のユニット家具は、天井ユニットと、天井ユニットの下面に対して立った状態に取り付けられた複数の柱ユニット及び複数の壁面ユニットと、建物の床と天井ユニットとの間を昇降可能とする昇降手段と、を備えている。
特開2014-195486号公報
ユニット家具における床ユニット(特許文献1の場合、天井ユニット)の下側空間及び上側空間は、それぞれ人の立ち入りや起居が可能となっている。そのため、下側空間や上側空間へのアクセスしやすさが求められている。特に、下側空間へは、床ユニットを支持するユニット間から出入りすることになるので、出入りしにくく使い勝手が悪いという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、ユニット家具の使い勝手の良さを向上させることである。
請求項1に記載の発明は、例えば図1~図21に示すように、
部屋1に据え置かれて設けられるユニット家具10であって、
前記部屋1の床2の一部の上方に配置される床ユニット11と、
前記床2上に設置されて前記床ユニット11を支持する門型フレーム12と、を備え、
前記門型フレーム12は、一対の脚ユニット13と、当該一対の脚ユニット13の間に架け渡される横架ユニット14と、を備えていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、床ユニット11は、門型フレーム12によって支持されており、門型フレーム12は、一対の脚ユニット13と、当該一対の脚ユニット13の間に架け渡される横架ユニット14と、を備えている。すなわち、脚ユニット13は、横架ユニット14を介して床ユニット11を支持している。したがって、脚ユニット13の寸法(一対の脚ユニット13の並び方向の寸法)を短くして、床ユニット11と床2との間の下側空間10aへの出入口(脚ユニット13同士の間のスペース)の開口幅を広げることができるので、下側空間10aへ出入りしやすく、使い勝手が良い。
請求項2に記載の発明は、例えば図6、図9~図13等に示すように、請求項1に記載のユニット家具10において、
前記横架ユニット14は、前記一対の脚ユニット13の間に架け渡されて固定される横架板体(背板141)を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、横架ユニット14は、一対の脚ユニット13の間に架け渡されて固定される横架板体141を有しているので、当該横架板体141によって、床ユニット11を支持することができる。すなわち、横架板体141が梁として機能するので、例えば床ユニット11上に人が乗ったり、物品を載せたりするのに耐え得るような、構造的な強度を発揮することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、例えば図6、図9等に示すように、請求項2に記載のユニット家具10において、
前記横架板体141は、前記床2に対して垂直方向に配置されており、
前記横架ユニット14は、前記横架板体141と、平面視において当該横架板体141に直交した状態で当該横架板体141と接合する直交板体(側板142)と、を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、横架ユニット14は、床2に対して垂直方向に配置される横架板体141と、平面視において当該横架板体141に直交した状態で当該横架板体141と接合する直交板体142と、を有している。したがって、横架板体141の垂直状態(床2に対して垂直方向に配置された状態)が維持されるように、直交板体142によって横架板体141を支持できるので、ユニット家具10の構造的強度を高めることができる。
請求項4に記載の発明は、例えば図10~図12等に示すように、請求項2に記載のユニット家具において、
前記横架板体141は、前記床2に対して垂直方向に配置されており、
前記脚ユニット13は、平面視において前記横架板体141に直交した状態で当該横架板体141と接合する直交板体(側板132)を有していることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、横架板体141は、床2に対して垂直方向に配置されており、脚ユニット13は、平面視において横架板体141に直交した状態で当該横架板体141と接合する直交板体132を有している。したがって、横架板体141の垂直状態(床2に対して垂直方向に配置された状態)が維持されるように、脚ユニット13の直交板体132によって横架板体141を支持できるので、ユニット家具10の構造的強度を高めることができる。
請求項5に記載の発明は、例えば図13等に示すように、請求項2に記載のユニット家具10において、
前記横架板体141は、前記床2に対して垂直方向に配置されており、
前記横架ユニット14は、前記横架板体141と、開口面を有する箱体146と、を有しており、
前記箱体146は、前記開口面に対向する面が前記横架板体141に固定されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、横架ユニット14は、床2に対して垂直方向に配置される横架板体141と、開口面を有する箱体146と、を有しており、箱体146は、開口面に対向する面が横架板体141に固定されている。したがって、横架板体141の垂直状態(床2に対して垂直方向に配置された状態)が維持されるように、箱体146によって横架板体141を支持できるので、ユニット家具10の構造的強度を高めることができる。
請求項6に記載の発明は、例えば図1~図21に示すように、請求項1から5のいずれか一項に記載のユニット家具10において、
前記脚ユニット13及び前記横架ユニット14の少なくとも一方は、収納家具として使用可能な収納家具型のユニットであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、脚ユニット13及び横架ユニット14の少なくとも一方は、収納家具として使用可能な収納家具型のユニットであるので、下側空間10aを収納空間として効率よく利用することができる。
本発明によれば、ユニット家具の使い勝手の良さを向上することができる。
部屋に据え置かれたユニット家具の一例を示す斜視図である。 ユニット家具の一例を示す正面図である。 図2におけるA-A線断面図である。 図2におけるB-B線断面図である。 ユニット家具(基本構成のみ)の一例を示す前方斜視図である。 門型フレームの一例を示す分解斜視図である。 ユニット家具(基本構成のみ)の一例を示す要部拡大図である。 変形例2のユニット家具の一例を示す断面図である。 変形例3-1の門型フレームの一例を示す分解斜視図である。 変形例3-2の門型フレームの一例を示す分解斜視図及び要部拡大図である。 変形例3-2の門型フレームの一例を示す分解斜視図及び要部拡大図である。 変形例3-3の門型フレームの一例を示す分解斜視図である。 変形例3-4の門型フレームの一例を示す分解斜視図である。 変形例4-1のユニット家具の設置態様の一例を示す図である。 変形例4-1のユニット家具の基本構成の一例を示す前方斜視図である。 変形例4-1のユニット家具の基本構成の一例を示す後方斜視図である。 変形例4-1のユニット家具の一例を示す断面図である。 変形例4-2のユニット家具の一例を示す断面図である。 変形例4-3のユニット家具の基本構成の一例を示す前方斜視図である。 変形例4-3のユニット家具の一例を示す断面図である。 変形例5のユニット家具の基本構成の一例を示す前方斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。なお、以下の実施形態、変形例、及び図示例における方向は、あくまでも説明の便宜上設定したものである。
図1は、部屋1に据え置かれたユニット家具10の一例を示す斜視図である。
図1において符号1は、部屋を示す。この部屋1は、住宅等の建物の内部に配設されたものであり、床面2(床2)を少なくとも備えている。また、本実施形態においては、互いに対向する一対の壁面3,4(壁3、壁4)と、当該一対の壁面3,4に直交する他の壁面5(壁5)と、天井6と、を備えている。そして、これら床2と、壁3,4,5と、天井6とによって囲まれたスペースが、部屋1の部屋空間とされている。
このような部屋1の床2上に対して、ユニット家具10が据え置かれて設けられている。
なお、一対の壁面3,4のうち一方の壁面3は、ユニット家具10を前側(正面側)から見た場合において左側に位置し、他方の壁面4は右側に位置している。また、他の壁面5は、ユニット家具10の後側(背面側)に位置している。そのため、以下の説明では、左側に位置する壁面3(壁3)を左側壁面3(左側壁3)と称し、右側に位置する壁面4(壁4)を右側壁面4(右側壁4)と称し、後側に位置する他の壁面5(壁5)を後側壁面5(後側壁5)と称する。
なお、各壁面3,4,5には、壁クロス(図示省略)や巾木7、廻り縁(図示省略)等の仕上げが予め施されており、また、床面2にも、フローリング材やマット等の仕上げが予め施されている。そして、このような各壁面3,4,5及び床面2を備えた部屋1に対してユニット家具10が据え置かれて設けられるようになっている。そのため、ユニット家具10を部屋1内に設ける際は、このような各仕上げに傷がつかないように作業を行う必要がある。
ユニット家具10は、部屋1に据え置かれて設けられる置き家具であり、建物躯体に対して固定されていない状態となっている。すなわち、このユニット家具10は、建物躯体との機械的接合(ビス等の固定具や接着剤、各種金具等による接合)が一切無く、建物躯体に対して造り付けられてもいない状態となっている。要するに、ユニット家具10は、部屋1の床面や壁面に接してはいるものの、単に、部屋1に据え置かれた家具であり、いわゆる戸建て住宅や、マンション・アパート等の集合住宅、事務所・オフィスビル等の商業用建物を始めとする様々な建物の部屋に対して配置することができる。
ユニット家具10は、建物躯体に対して接合されないため、ユニット家具10が据え置かれる建物の構造も特に限定されない。すなわち、建物躯体は、木造でもよいし、鉄骨造、RC造、SRC造でもよく、その工法の分類(軸組工法、壁式工法、ラーメン工法等)も特に限定されるものではない。要するに、ユニット家具10と建物躯体とを接合する必要がないため、ユニット家具10と建物躯体とを接合する際の相性を考慮する必要がない。
図2は、ユニット家具10の一例を示す正面図であり、図3は、図2におけるA-A線断面図であり、図4は、図2におけるB-B線断面図である。また、図5は、ユニット家具10(基本構成のみ)の一例を示す前方斜視図である。
ユニット家具10自体は、現場で組み立てられる組立型家具であり、家具を構成する部材同士の接合には、ビス等の固定具や接着剤、各種金具等が適宜使用されているものとする。
具体的には、ユニット家具10は、図2~図5に示すように、基本構成として、床ユニット11と、床ユニット11を支持する門型フレーム12と、を備えている。そして、床ユニット11を境にして上下に空間10a,10bが形成されるようになっている。本実施形態において、下側空間10aは、部屋1内から使用できる低天井収納スペースとして使用され、上側空間10bは、居室として十分な天井高を有する一つの部屋として使用することが可能となっている。なお、部屋1の天井高や門型フレーム12の高さ寸法によっては、下側空間10aを一つの部屋、上側空間10bを低天井収納スペースとして使用する場合もあるし、下側空間10a及び上側空間10bの双方を、一つの部屋又は低天井収納スペースとして使用する場合もある。
また、本実施形態におけるユニット家具10は、上記基本構成に加えて、手摺ユニット15と、昇降手段16と、を備えている。
床ユニット11は、床用構造材によって構成されており、上面に人が乗るのは勿論のこと、上面に重量物を置くことも可能となっている。
本実施形態における床ユニット11は、いわゆる木質パネル接着工法に用いられる木質の建築用パネルによって構成されており、ユニット家具10が据え置かれる建物の躯体と遜色ない構造的強度を有している。
建築用パネルとは、縦横の框材が矩形状に組み立てられるとともに、矩形枠の内部に補助桟材が縦横に組み付けられて枠体が構成され、この枠体の両面もしくは片面に、面材が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。さらに、その内部中空な部分には、通常、グラスウールやロックウール等の断熱材が装填される。
なお、本実施形態においては、床用構造材(床体)として、このような木質の建築用パネルを用いるが、これに限られるものではなく、CLT(Cross Laminated Timber)等の積層材や、ツーバイフォー工法に用いられる耐力壁パネル、所定の厚み(例えば厚さ24mm以上)を有する厚物構造用合板、所定の厚みを有する一枚板等の木質系でもよく、あるいは、配筋したコンクリートパネル(RC造、S造)でもよい。
床ユニット11は、図4に示すように、床体(床用の建築用パネル11a)によって構成されるとともに床面2の一部の上方に設けられ、左側壁面3と右側壁面4との間の間隔よりも若干短い幅寸法に設定されている。
床用の建築用パネル11a(以下、建築用床パネル11a)は、複数用いられており、部屋1の床面2の全体ではなく、一部の上方に、所定の高さで設けられている。本実施形態においては、下側空間10aの天井高が、0.8~1.4メートルになる高さ位置に、複数の建築用床パネル11aが設けられている。
なお、この0.8m~1.4mの天井高とは、人が下側空間10aに入り、腰を屈めるなどして何とか作業ができる最低限の高さを確保するための高さ範囲である。ただし、これに限られるものではなく、天井高については部屋1の天井高に応じて任意に設定してもよい。すなわち、下側空間10aの天井高を、人が立った姿勢で歩行・作業ができるような寸法にするとともに、上側空間10bの天井高を、人が腰を屈めた状態で歩行・作業できるような寸法にして、上側空間10bをロフトのように使用できるようにしてもよい。また、例えば部屋1に吹き抜けがあり、部屋1の天井高が高い場合は、下側空間10aと上側空間10bの双方の天井高を、人が立った姿勢で歩行・作業ができるような寸法にしてもよい。また逆に、下側空間10aと上側空間10bの双方の天井高を、人が腰を屈めた状態で歩行・作業できるような寸法にしてもよい。要するに、ユニット家具10は、あくまでも家具であるため、下側空間10a及び上側空間10bにおける上下方向の高さについては特に制限されるものではなく、任意に設定可能となっている。
建築用床パネル11a同士は、ビス、ボルト・ナット等の道具を用いて連結され、これにより、床ユニット11を構成している。
図6は、門型フレーム12の一例を示す分解斜視図であり、図7は、ユニット家具10(基本構成のみ)の一例を示す要部拡大図である。
ユニット家具10は、図3、図5に示すように、前後に並ぶ一対の門型フレーム12を備えている。門型フレーム12は、図3、図5、図6に示すように、左右に並ぶ一対の脚ユニット13と、一対の脚ユニット13間に架け渡された横架ユニット14と、を備えて構成されている。本実施形態においては、前側の門型フレーム12における一対の脚ユニット13及び横架ユニット14と、床2のうち当該横架ユニット14に対向する部分と、によって囲まれたスペースが、下側空間10aに出入りするための開口部(出入口10c)とされている。
門型フレーム12は、下側空間10aの天井高が、本実施形態においては、0.8~1.4メートルになる高さ寸法に設定されている。
脚ユニット13は、背板131と、左右に並ぶ一対の側板132と、底板133と、棚板134と、を有しており、収納家具として使用できるようになっている。脚ユニット13は、ユニット家具10の四隅に設けられている。すなわち、本実施形態におけるユニット家具10は、4つの脚ユニット13を備えている。
4つの脚ユニット13のうち、床ユニット11における前端部(正面側端部)の下方に2つ並んで立った状態にして設けられている脚ユニット13が、前側の門型フレーム12を構成している。
また、4つの脚ユニット13のうち、床ユニット11における後端部(背面側端部)の下方に2つ並んで立った状態にして設けられている脚ユニット13が、後側の門型フレーム12を構成している。
本実施形態における脚ユニット13は、下側空間10aの天井高が、0.8~1.4メートルになる高さ寸法に設定されており、かつ下側空間10aへの出入口10cの高さが、人が腰を屈めた状態で出入りできる高さになる高さ寸法に設定されている。
脚ユニット13を構成する板131~134は、ビス、ボルト・ナット等の道具を用いて連結され、これにより、脚ユニット13を構成している。
背板131及び側板132,132は、平面視略コ字状をなしている。本実施形態においては、図6に示すように、背板131と側板132,132とは、背板131の後面と、側板132,132の後端面と、が略面一な状態で連結されているが、これに限られるものではない。例えば、背板131の前面と、側板132,132の後端面と、が接した状態で連結されていてもよい。
また、本実施形態においては、底板133と背板131及び側板132,132とは、底板133の下面と、背板131及び側板132,132の下端面と、が略面一な状態で連結されているが、これに限られるものではない。例えば、底板133の上面と、背板131の下端面と、が接した状態で連結されていてもよいし、底板133の上面と、側板132,132の下端面と、が接した状態で連結されていてもよい。
なお、棚板134の数は1枚に限定されず、複数枚であってもよい。また、棚板134は可動棚であってもよい。
脚ユニット13を構成する板131~134は、例えば、MDF(Medium density fiberboard:中密度繊維板)やパーティクルボード等のボード材であってもよいし、あるいは、これらのボード材を用いてフラッシュ構造としたものやベタ芯構造としたもの等であってもよく、適宜選択可能である。
横架ユニット14は、背板141と、左右に並ぶ一対の側板142と、底板143と、天板144と、一対の側板142間を左右に仕切る仕切板145と、を有しており、収納家具として使用できるようになっている。横架ユニット14は、ユニット家具10の前端部及び後端部に設けられている。すなわち、本実施形態におけるユニット家具10は、2つの横架ユニット14を備えている。
2つの横架ユニット14のうち、床ユニット11における前端部の下方に設けられた2つの脚ユニット13間に架け渡されている横架ユニット14が、前側の門型フレーム12を構成している。
また、2つの横架ユニット14のうち、床ユニット11における後端部の下方に設けられた2つの脚ユニット13間に架け渡されている横架ユニット14が、後側の門型フレーム12を構成している。
本実施形態における横架ユニット14は、下側空間10aの天井高が、0.8~1.4メートルになる高さ寸法に設定されており、かつ下側空間10aへの出入口10cの高さが、人が腰を屈めた状態で出入りできる高さになる高さ寸法に設定されている。
横架ユニット14を構成する板141~145は、ビス、ボルト・ナット等の道具を用いて連結され、これにより、横架ユニット14を構成している。
背板141及び側板142,142は、平面視略コ字状をなしている。本実施形態においては、図6に示すように、背板141の前面と、側板142,142の後端面と、が接した状態で連結されているが、これに限られるものではない。例えば、背板141の後面と、側板142,142の後端面と、が略面一な状態で連結されていてもよい。
また、本実施形態においては、底板143と背板141及び側板142,142とは、底板143の下面と、背板141及び側板142,142の下端面と、が略面一な状態で連結されているが、これに限られるものではない。例えば、底板143の上面と、背板141の下端面と、が接した状態で連結されていてもよいし、底板143の上面と、側板142,142の下端面と、が接した状態で連結されていてもよい。
また、本実施形態においては、天板144と背板141及び側板142,142とは、天板144の上面と、背板141及び側板142,142の上端面と、が略面一な状態で連結されているが、これに限られるものではない。例えば、天板144の下面と、背板141の上端面と、が接した状態で連結されていてもよいし、天板144の下面と、側板142,142の上端面と、が接した状態で連結されていてもよい。
なお、仕切板145の数は6枚に限定されず、1枚であってもよいし、複数枚であってもよい。
横架ユニット14を構成する板141~145は、例えば、MDFやパーティクルボード等のボード材であってもよいし、あるいは、これらのボード材を用いてフラッシュ構造としたものやベタ芯構造としたもの等であってもよく、適宜選択可能である。
横架ユニット14においては、主に背板141が床ユニット11を支持する梁として機能するので、背板141は、門型フレーム12を構成する他の板体(脚ユニット13を構成する板131~134、横架ユニット14を構成する板142~145)よりも高強度であることが好ましい。本実施形態においては、背板141が他の板体よりも高強度となるように、背板141の厚さ寸法を、門型フレーム12を構成する他の板体の厚さ寸法よりも長く(例えば2倍に)設定している。なお、他の板体と同じ厚みの板体を複数枚重ねて1枚の背板141としてもよいし、他の板体よりも厚い板体を1枚用意してそれを1枚の背板141としてもよい。
図3に示すように、本実施形態においては、脚ユニット13の背板131の後面と、横架ユニット14の背板141の後面と、が略面一な状態となっている。また、本実施形態においては、横架ユニット14の背板141は脚ユニット13の背板131よりも厚いので、横架ユニット14の背板141の下端面は、脚ユニット13の背板131の上端面と、脚ユニット13の側板132の上端面と、の双方に接している。
また、図7に示すように、本実施形態においては、脚ユニット13の一方の側板132の上端面は、横架ユニット14の側板142の下端面と接しているとともに、当該脚ユニット13の他方の側板132の上方には、横架ユニット14の仕切板145が位置している。
また、本実施形態においては、脚ユニット13は天板を備えておらず、横架ユニット14の底板143が、脚ユニット13の天板を兼ねている。
脚ユニット13と横架ユニット14との接合は、ビス、ボルト・ナット等の道具を用いて行われている。このように、横架ユニット14は、左右に並ぶ一対の脚ユニット13間に架け渡されて固定された状態で当該一対の脚ユニット13とともに門型フレーム12を構成している。そして、床ユニット11は、前後に並ぶ一対の門型フレーム12の上に載せられた状態となっている。
図4に示すように、床ユニット11は、左右に並ぶ3枚の建築用床パネル11aを有する。本実施形態における建築用床パネル11aは、框材110と、補助桟材112と、框材110及び補助桟材112からなる枠体の上面に貼設された面材111(図3参照)と、を少なくとも備えて構成されている。
建築用床パネル11aは、補助桟材112が前後方向に配置される状態で、一方の門型フレーム12の上面と他方の門型フレーム12の上面との間に架け渡されて固定されている。
門型フレーム12と床ユニット11との接合は、ビス、ボルト・ナット等の道具を用いて行われている。例えば本実施形態においては、床ユニット11(建築用床パネル11a)が、ビスによって門型フレーム12の上面(具体的には横架ユニット14の背板141の上端面、側板142の上端面、天板144の上面)に固定されている。
手摺ユニット15は、床ユニット11の上面(上側空間10b)にいる人が机として使用できる机型のユニットである。また、手摺ユニット15のうち右側部分の前面側は、複数の棚板156を有する収納棚になっており、床面2にいる人(ユニット家具10の正面側にいる人)が収納家具として使用できるようになっている。
本実施形態のユニット家具10においては、昇降手段16が右側壁面4側(床ユニット11の前端部右側)に設置される。したがって、床ユニット11の上面の前端部においては、右側部分に上がり框材19aや昇降手段16を固定するための固定金具(図示省略)が設けられており、それ以外の部分(中央部分及び左側部分)に手摺ユニット15が設けられている。
なお、昇降手段16を設置する箇所は、右側壁面4側ではなく、左側壁面3側(床ユニット11の前端部左側)であってもよく、その場合、床ユニット11の上面の前端部において、左側部分に上がり框材19aや昇降手段16を固定するための固定金具(図示省略)が取り付けられて、それ以外の部分(中央部分及び右側部分)に手摺ユニット15が設けられることとなる。
また、昇降手段16を設置する箇所は、中央部(床ユニット11の前端部中央)であってもよく、その場合、床ユニット11の上面の前端部において、中央部分に上がり框材19aや昇降手段16を固定するための固定金具(図示省略)が取り付けられて、それ以外の部分(左側部分及び右側部分)に手摺ユニット15,15が設けられることとなる。
床ユニット11と手摺ユニット15との接合は、ビス、ボルト・ナット等の道具を用いて行われている。
手摺ユニット15は、2枚の背板151と、2枚の側板152と、2枚の側板152の間を左右に仕切る仕切板153と、天板154と、天板154の前端面から起立する起立板155と、2枚の棚板156と、底板157と、を有している。左側の背板151は、仕切板153及び左側の側板152の前端部同士の間に設けられているのに対し、右側の背板151は、仕切板153と右側の側板152との間を前後に仕切る位置に設けられており、その前側空間に棚板156と底板157とが設けられている。
なお、棚板156の数は2枚に限定されず、1枚であってもよいし、3枚以上であってもよい。また、棚板156は可動棚であってもよい。
手摺ユニット15を構成する板151~157は、例えば、MDFやパーティクルボード等のボード材であってもよいし、あるいは、これらのボード材を用いてフラッシュ構造としたものやベタ芯構造としたもの等であってもよく、適宜選択可能である。
手摺ユニット15を構成する板151~157は、ビス、ボルト・ナット等の道具を用いて連結され、これにより、手摺ユニット15を構成している。
なお、本実施形態における手摺ユニット15は、上記のように机型とされているが、これに限られるものではなく、例えば、収納家具として使用できる収納家具型の手摺ユニットでもよい。収納家具型の手摺ユニットとしては、例えば、2枚の側板と、2枚の側板の間を左右に仕切る仕切板と、天板と、複数枚の棚板と、底板と、を有するユニットが挙げられる。このユニットは、背板を有しておらず、前後方向に視線が抜ける状態となっている。
また、その他にも、単に手摺壁が設けられるだけでもよいし、柵状の手摺ユニットが設けられるものとしてもよい。
昇降手段16は、図1、図2に示すように、本実施形態においては床ユニット11の上面に上るための梯子である。なお、図1、図2以外の図面では、昇降手段16の図示を省略している。
また、昇降手段16は、部屋1の床面2に対し、非固定状態で接している。一方で、この昇降手段16は、部屋1の各壁面3,4,5には接していない状態となっている。
なお、昇降手段16が、本実施形態のように部屋1の床面2とユニット家具10の上面とを接続する梯子ではなく、部屋1の床面2とユニット家具10の上面とを接続する階段やスロープ等であった場合も部屋1の床面2に対して非固定状態で接した状態であって、かつ部屋1の各壁面3,4,5には接していない状態で設けられるものとする。いずれにせよ、昇降手段16は、ユニット家具10には固定されて、ユニット家具10の一部として付属し、建物躯体である床面2に対して接しはするものの、固定されない状態で設けられる。
本実施形態において、昇降手段16(梯子)は、床ユニット11に着脱自在に固定されている。これにより、昇降手段16を使用しないときには、昇降手段16を床ユニット11から外して上側空間10b等に収納しておくができるので、乳幼児が誤って床ユニット11上に上がってしまう等の不都合を回避でき、安全性が高い。例えば右側壁面4に昇降手段16を固定するための固定金具を取り付けておけば、図2に示すように、昇降手段16を右側壁面4に掛けた状態で上側空間10bに収納しておくができ、好ましい。
床ユニット11の上面には、フローリング材やマット等の床面材17が設けられている。当該床面材17のうち手摺ユニット15を避けた前縁部は、上がり框材19aに納められている。
また、床ユニット11の前端面には幕板19bが設けられている。当該幕板19bは、床ユニット11の前端面を被覆している。
ユニット家具10は、部屋1の床面2上に据え置かれて設けられている。ユニット家具10は、左右方向の寸法が、左側壁面3と右側壁面4との間の距離よりも若干短い程度であり、部屋1の床面2及び壁面3,4,5に対し、非固定状態で接している。つまり、ユニット家具10は、建物躯体に固定されてはいないが、部屋1の一角にぴったりと嵌まる(納まる)ように接して設けられている。
その際、ユニット家具10と、部屋1の床面2及び壁面3,4,5との間には、例えば、ウレタンフォーム等のような振動抑制可能な樹脂(発泡性樹脂材料)や、エチレンプロピレンゴムであるEPDM(Ethylene Propylene Diene Monomer)からなる振動抑制手段が介在しており、ユニット家具10と建物躯体との間の振動の伝達を抑制したり、施工誤差を吸収したりできるようになっている。
ユニット家具10の組み立て作業は、作業員によって現場で適宜判断されて進められていくため、詳細な説明は省略するが、通常の建築用構造躯体と同様に、基本的には下方から順次組み上げられていくことになる。
すなわち、まずは脚ユニット13の組み立て及び設置が行われる。続いて、横架ユニット14の組み立て及び設置が行われて、門型フレーム12が形成される。続いて、建築用床パネル11aが門型フレーム12の上面に設けられて床ユニット11が形成される。続いて、床ユニット11の上面に床面材17が設けられるとともに、当該上面における前端部に手摺ユニット15と上がり框材19aと昇降手段16を固定するための固定金具(図示省略)とが設けられる。続いて、床ユニット11の前端面に幕板19bが設けられ、最後に昇降手段16が設けられて、ユニット家具10が形成される。
なお、床ユニット11を構成する建築用パネル(各建築用床パネル)は、予め工場で製造され、現場に納品される。予め工場で製造されていれば、輸送しやすく、現場では加工等を行わずに、すぐに組み立て作業を行うことができるという利点がある。
また、図1に示す例においては、前側の門型フレーム12を構成する左側の脚ユニット13と右側の脚ユニット13との間、すなわち下側空間10aに出入りするための開口部(出入口10c)に、可動式の収納ワゴンWが2台配置されている。収納ワゴンWを出入口10cに配置することで、下側空間10a内を目隠しできるとともに、出入口10cを収納スペースとして使用することが可能となる。また、収納ワゴンWは可動式であるので、下側空間10aに出入りする際には、容易に移動させることができ、使い勝手がよい。
なお、収納ワゴンWの数は2台に限定されず、1台であってもよいし、3台以上であってもよい。また、収納ワゴンWを家族の人数分用意して、一人一人が収納ワゴンWを使用できるようにしてもよい。
本実施形態によれば、部屋1に据え置かれて設けられるユニット家具10であって、部屋1の床2の一部の上方に配置される床ユニット11と、床2上に設置されて床ユニット11を支持する門型フレーム12と、を備え、門型フレーム12は、一対の脚ユニット13と、当該一対の脚ユニット13の間に架け渡される横架ユニット14と、を備えており、脚ユニット13同士の間から下側空間10a(床ユニット11と床2との間の空間)へと出入り可能となっている。
例えば、横架ユニットがなく、脚ユニットのみで床ユニットを支持する構成であって、床ユニットが左右に並ぶ3枚の床体からなる構成である場合には、左端の床体及び右端の床体だけでなく、中央の床体も脚ユニットで直接支持しなければならない。すなわち、左端の床体及び右端の床体だけでなく、中央の床体の下にも脚ユニットを配置しなければならないので、脚ユニットの左右方向の寸法を長くする必要があった。そのため、左側の脚ユニットと右側の脚ユニットとの間の間隔が狭くなり、下側空間10aへ出入りしづらいという問題があった。
これに対し、本実施形態によれば、床ユニット11は、門型フレーム12によって支持されており、門型フレーム12は、一対の脚ユニット13と、当該一対の脚ユニット13の間に架け渡される横架ユニット14と、を備えている。すなわち、脚ユニット13は、直接床ユニット11を支持するのではなく、横架ユニット14を介して床ユニット11を支持しているので、中央の床体の下に脚ユニットを配置する必要がない。したがって、脚ユニット13の左右方向の寸法(一対の脚ユニット13の並び方向の寸法)を短くして、床ユニット11と床2との間の下側空間10aへの出入口10c(本実施形態の場合は、前側の門型フレーム12を構成する脚ユニット13,13間のスペース)の開口幅を広げることができるので、下側空間10aへ出入りしやすく、使い勝手が良い。
また、横架ユニット14は、一対の脚ユニット13の間に架け渡されて固定される背板141(横架板体)を有しているので、当該背板141によって、床ユニット11を支持することができる。すなわち、背板141が梁として機能するので、例えば床ユニット11上に人が乗ったり、物品を載せたりするのに耐え得るような、構造的な強度を発揮することが可能となる。
また、横架ユニット14は、床2に対して垂直方向に配置される背板141(横架板体)と、平面視において当該背板141に直交した状態で当該背板141と接合する側板142(直交板体)と、を有している。したがって、背板141の垂直状態(床2に対して垂直方向に配置された状態)が維持されるように、側板142によって背板141を支持できるので、ユニット家具10の構造的強度を高めることができる。
また、脚ユニット13及び横架ユニット14の少なくとも一方は、収納家具として使用可能な収納家具型のユニットであるので、下側空間10aを収納空間として効率よく利用することができる。
本実施形態では、脚ユニット13及び横架ユニット14の双方を収納家具型のユニットとしたが、これに限られるものではなく、脚ユニット13及び横架ユニット14の一方が収納家具型のユニットであってもよいし、脚ユニット13及び横架ユニット14の双方が収納家具型のユニットでなくてもよい。収納家具型のユニットではないユニットとは、例えば、背板及び側板のみからなる平面視略コ字状のユニット等である。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。また、各変形例において、上述の説明と共通する要素については、共通の符号を付し、説明を省略又は簡略する。
なお、図15、図16、図19、図21では、図5と同様に、ユニット家具10については床ユニット11及び門型フレーム12のみを図示している。
〔変形例1〕
上述の実施形態においては、脚ユニット13を、背板131が後側を向くように配置したが、背板131の向きは適宜変更可能である。また、横架ユニット14を、背板141が後側を向くように配置したが、背板141の向きは適宜変更可能である。
すなわち、門型フレーム12を構成する一対の脚ユニット13において、一方の脚ユニット13の背板131の向きと、他方の脚ユニット13の背板131の向きと、は同じでもよいし、異なってもよい。
また、門型フレーム12を構成する脚ユニット13の背板131の向きと、当該門型フレーム12を構成する横架ユニット14の背板141の向きと、は同じでもよいし、異なってもよい。
また、ユニット家具10が備える一対の門型フレーム12において、一方の門型フレーム12を構成する脚ユニット13の背板131の向きと、他方の門型フレーム12を構成する脚ユニット13の背板131の向きと、は同じでもよいし、異なってもよい。
また、ユニット家具10が備える一対の門型フレーム12において、一方の門型フレーム12を構成する横架ユニット14の背板141の向きと、他方の門型フレーム12を構成する横架ユニット14の背板141の向きと、は同じでもよいし、異なってもよい。
また、ユニット家具10が備える複数の脚ユニット13のうち少なくとも一つは、底板133を備えていなくてもよい。
また、ユニット家具10が備える複数の脚ユニット13のうち少なくとも一つは、棚板134を備えていなくてもよい。
また、ユニット家具10が備える複数の横架ユニット14のうち少なくとも一つは、底板143を備えていなくてもよい。
また、ユニット家具10が備える複数の横架ユニット14のうち少なくとも一つは、天板144を備えていなくてもよい。
また、ユニット家具10が備える複数の横架ユニット14のうち少なくとも一つは、仕切板145を備えていなくてもよい。
〔変形例2〕
上述の実施形態においては、図3に示すように、横架ユニット14の背板141は、脚ユニット13の背板131よりも厚く、脚ユニット13の背板131の後面と、横架ユニット14の背板141の後面と、が略面一な状態となっているが、これに限られるものではない。
例えば図8に示すように、横架ユニット14の背板141は、脚ユニット13の背板131よりも厚く、脚ユニット13の背板131の前面と、横架ユニット14の背板141の前面と、が略面一な状態となって、脚ユニット13の背板131の後面と、横架ユニット14の背板141の後面と、の間に段差が生じてもよい。この場合も、横架ユニット14の背板141の下端面は、脚ユニット13の背板131の上端面に接することとなる。
また、図3や図8に示す例においては、横架ユニット14の背板141と底板143とは、背板141の前面と底板143の後端面とが接した状態で連結されているが、これに限られるものではない。例えば、背板141の下端面と底板143の上面とが接した状態で連結されていてもよく、その場合には、横架ユニット14の背板141の下端面は、脚ユニット13の背板131の上方に位置することとなる。すなわち、横架ユニット14の背板141の下端面は、底板143を介して、脚ユニット13の背板131の上端面に接することとなる。
〔変形例3〕
横架ユニット14は、床ユニット11を支持する梁として機能する背板141を少なくとも備えていればよい。
〔変形例3-1〕
例えば図9に示すように、横架ユニット14は、背板141と、一対の側板142と、によって構成される平面視略コ字状のものであってもよい。背板141に加えて側板142を備えることで、背板141の垂直状態(床2に対して垂直方向に配置された状態)が維持されるように、側板142によって背板141を支持することが可能となるので、ユニット家具10の構造的強度を高めることができる。
このように、変形例3-1によれば、横架ユニット14は、床2に対して垂直方向に配置される背板141と、平面視において当該背板141に直交した状態で当該背板141と接合する側板142と、を有している。したがって、背板141の垂直状態(床2に対して垂直方向に配置された状態)が維持されるように、側板142によって背板141を支持できるので、ユニット家具10の構造的強度を高めることができる。
〔変形例3-2〕
例えば図10や図11に示すように、脚ユニット13における外側の側板132(左側の脚ユニット13における左側の側板132、右側の脚ユニット13における右側の側板132)の上部が、横架ユニット14の側板を兼ねるようにしてもよい。
具体的には、脚ユニット13における外側の側板132の高さ寸法を、脚ユニット13における背板131の高さ寸法よりも長く設定し、外側の側板132を、当該側板132の上部が背板131よりも突出するように配置して、当該側板132の上部における後端面に横架ユニット14(背板141)を固定するようにしてもよい。これにより、横架ユニット14が背板141のみからなる場合であっても、横架ユニット14(背板141)の垂直状態が維持されるように、脚ユニット13の側板132によって横架ユニット14(背板141)を支持することが可能となるので、ユニット家具10の構造的強度を高めることができる。
ここで、横架ユニット14の背板141は脚ユニット13の背板131よりも厚い。よって、例えば図10に示すように、脚ユニット13における外側の側板132の上部に後方から背板141を固定した場合には、脚ユニット13の背板131の後面と、横架ユニット14の背板141の後面と、の間に段差が生じる。
あるいは、例えば図11に示すように、脚ユニット13における外側の側板132の上部の後端部を、横架ユニット14の背板141と脚ユニット13の背板131との厚さ寸法の差の分だけ切り欠いて切欠部132aを形成してもよい。これにより、脚ユニット13における外側の側板132の上部に後方から背板141を固定した場合に、脚ユニット13の背板131の後面と、横架ユニット14の背板141の後面と、が略面一な状態となる。
このように、変形例3-2によれば、横架ユニット14の背板141は、床2に対して垂直方向に配置されており、脚ユニット13は、平面視において背板141に直交した状態で当該背板141と接合する側板132を有している。したがって、背板141の垂直状態(床2に対して垂直方向に配置された状態)が維持されるように、脚ユニット13の側板132によって背板141を支持できるので、ユニット家具10の構造的強度を高めることができる。
〔変形例3-3〕
例えば図12に示すように、脚ユニット13における外側の側板132(左側の脚ユニット13における左側の側板132、右側の脚ユニット13における右側の側板132)の上部が、横架ユニット14の側板を兼ねるとともに、脚ユニット13における内側の側板132(左側の脚ユニット13における右側の側板132、右側の脚ユニット13における左側の側板132)の上部が、横架ユニット14の仕切板を兼ねるようにしてもよい。
具体的には、脚ユニット13の側板132,132の高さ寸法を、脚ユニット13の背板131の高さ寸法よりも長く設定し、側板132,132を、当該側板132,132の上部が背板131よりも突出するように配置して、当該側板132,132の上部における後端面に横架ユニット14(背板141)を固定するようにしてもよい。これにより、横架ユニット14が背板141のみからなる場合であっても、横架ユニット14(背板141)の垂直状態が維持されるように、脚ユニット13の側板132,132によって横架ユニット14(背板141)を支持することが可能となるので、ユニット家具10の構造的強度を高めることができる。
このように、変形例3-3によれば、横架ユニット14の背板141は、床2に対して垂直方向に配置されており、脚ユニット13は、平面視において背板141に直交した状態で当該背板141と接合する側板132を有している。したがって、背板141の垂直状態(床2に対して垂直方向に配置された状態)が維持されるように、脚ユニット13の側板132によって背板141を支持できるので、ユニット家具10の構造的強度を高めることができる。
なお、図12に示す例では、脚ユニット13の側板132に切欠部132aを設けていないが、脚ユニット13における外側の側板132及び内側の側板132の双方に切欠部132aを設けて、脚ユニット13の背板131の後面と、横架ユニット14の背板141の後面と、が略面一な状態となるようにしてもよい。
また、図9~図12に示す例においては、横架ユニット14に、底板143、天板144、及び仕切板145のうちの少なくとも一つを設けてもよい。
また、例えば図9~図12に示すように、横架ユニット14が底板143を備えていない場合には、脚ユニット13に天板を備えるようにしてもよい。
また、横架ユニット14は、背板141を備えず、底板143を備えるものであってもよい。この場合には、底板143が、一対の脚ユニット13の間に架け渡されて固定される横架板体となり、床ユニット11は、底板143の上面に固定されることとなる。この場合、底板143の左端部は、左側の脚ユニット13における左側の側板132上に載った状態で固定され、当該底板143の右端部は、右側の脚ユニット13における右側の側板132上に載った状態で固定されることが好ましい。
〔変形例3-4〕
例えば図13に示すように、横架ユニット14は、背板141と、左右に並ぶ6つの箱体146と、によって構成されるものであってもよい。箱体146は、背板と、一対の側板と、底板と、天板と、からなり、当該箱体146における背板の後面が背板141の前面に接した状態で、背板141に固定されている。すなわち、箱体146は、当該箱体146の開口面が前側を向いた状態で、背板141に固定されている。
このように、変形例3-4によれば、横架ユニット14は、床2に対して垂直方向に配置される背板141と、開口面を有する箱体146と、を有しており、箱体146は、開口面に対向する面が背板141に固定されている。したがって、背板141の垂直状態(床2に対して垂直方向に配置された状態)が維持されるように、箱体146によって背板141を支持できるので、ユニット家具10の構造的強度を高めることができる。
なお、箱体146の数は、6つに限定されず、1つであってもよいし、複数であってもよい。また、複数の箱体146を設ける場合、箱体146の形状(左右方向の寸法等)は、隣接する箱体146と同じでもよいし、隣接する箱体146と異なってもよい。
図13に示す例においては、背板141と、箱体146の背板と、が互いに接した状態で床ユニット11を支持する梁として機能する。したがって、背板141の厚さ寸法が、脚ユニット13の背板131の厚さ寸法と同じであっても、箱体146の背板の厚みの分だけ、梁として機能する部分は、脚ユニット13の背板131よりも厚くなる。よって、箱体146が背板を備えている場合には、背板141の厚み寸法は、脚ユニット13の背板131の厚み寸法と同じであってもよい。
また、背板141が、脚ユニット13の背板131よりも厚い場合には、箱体146は背板を備えていなくてもよい。
〔変形例3-5〕
横架ユニット14の背板141は、門型フレーム12を構成する他の板体よりも厚いものでなくてもよい。
また、背板141の材質や構造等を他の板体と異ならせることで、背板141の厚さ寸法が他の板体の厚さ寸法と同じであっても、背板141の方が他の板体よりも高強度となるようにしてもよい。
〔変形例4〕
ユニット家具10は、床2として、第一床2aと、第一床2aよりも高い第二床2bと、を備える部屋1に、第一床2aと第二床2bとに跨って据え置かれて設けられるものであってもよい。すなわち、スキップフロアや階段の踊り場等が設けられた部屋1に、ユニット家具10を設置してもよい。
〔変形例4-1〕
例えば図14~図17に示すように、ユニット家具10は、1.5階の床である第一床2a上に設置される門型フレーム12と、2階の床である第二床2b上に設置される門型フレーム12と、これらの門型フレーム12,12の間に架け渡されて固定される床ユニット11と、を備えるものであってもよい。
図14に示す例では、ユニット家具10の後端は壁と接しておらず、後側の門型フレーム12を構成する脚ユニット13,13間のスペースは壁で塞がっていない。したがって、図15、図16に示すように、前側(第一床2a側)の門型フレーム12を構成する脚ユニット13,13間のスペースに加えて、後側(第二床2b側)の門型フレーム12を構成する脚ユニット13,13間のスペースも、下側空間10aへの出入口10cとして使用可能となっている。すなわち、1.5階(第一床2a側)からだけでなく、2階(第二床2b側)からも下側空間10aへアクセスできるようになっている。
第一床2a上に設置される門型フレーム12と、第二床2b上に設置される門型フレーム12と、では脚ユニット13の高さが異なる。具体的には、第一床2a上に設置される門型フレーム12における脚ユニット13の高さ寸法は、第二床2b上に設置される門型フレーム12における脚ユニット13の高さ寸法よりも、第一床2aと第二床2bとの高低差の分だけ長く設定されている。
門型フレーム12,12の高さ寸法は、例えば、第一床2aと床ユニット11の下面との間の間隔が、人(例えば平均身長の成人男性)が立った姿勢で歩行・作業ができるような間隔となり、かつ、第二床2bと床ユニット11の上面(床面材17の上面)との間の間隔が、1m未満の間隔となるような寸法に設定されている。
第一床2aと床ユニット11の下面との間の間隔(第一床2aにおける下側空間10aの天井高)を、人が立った姿勢で歩行・作業ができるような間隔に設定することで、第一床2a上にいる人が、腰を屈めない状態で下側空間10aへと出入りできるので、使い勝手が良い。
また、第一床2aと第二床2bとには半階分の高低差があるので、第一床2aと床ユニット11の下面との間の間隔を人が立った姿勢で歩行・作業ができるような間隔に設定しても、第二床2bと床ユニット11の上面との高低差を1m未満にすることができる。第二床2bと床ユニット11の上面との高低差を1m未満にすることで、床ユニット11から第二床2bへと人が転落しても怪我する等の不都合が生じる可能性が格段に低くなるので、手摺ユニット15を床ユニット11の後端部(第二床2b側)に設ける必要がなくなる。すなわち、手摺ユニット15は、少なくとも床ユニット11の前端部(第一床2a側)に設けられていればよい。
なお、第一床2aと床ユニット11の下面との間の間隔は、人(例えば平均身長の成人男性)が立った姿勢で歩行・作業ができるような間隔に限定されない。
また、第二床2bと床ユニット11の上面(床面材17の上面)との間の間隔は、1m未満に限定されない。
また、第一床2aは、1.5階の床に限定されない。また、第二床2bは、2階の床に限定されず、第一床2aよりも高ければよい。
また、第一床2aと第二床2bとの高低差は、半階分の差に限定されず、半階分の差よりも小さくてもよいし、半階分の差よりも大きくてもよい。
〔変形例4-2〕
例えば図18に示すように、ユニット家具10は、第二床2bの縁部に手摺8が設置されている部屋1に、第一床2aと第二床2bとに跨って据え置かれて設けられるものであってもよい。具体的には、ユニット家具10は、第一床2a上に設置される門型フレーム12と、当該門型フレーム12と第二床2bの縁部に設置されている手摺8との間に架け渡されて固定される床ユニット11と、を備えるものであってもよい。
この場合、例えば図18に示すように、床ユニット11に、既設の手摺8の形状に合った手摺受部材113を設けることが好ましい。これにより、床ユニット11を手摺8に安定的に固定することができる。
〔変形例4-3〕
例えば図19、図20に示すように、ユニット家具10は、第一床2a上に設置される門型フレーム12と、当該門型フレーム12と第二床2bとの間に架け渡されて固定される床ユニット11と、を備えるものであってもよい。
この場合、例えば図20に示すように、床ユニット11の下面における後端部に、ウレタンフォームやエプトシーラー等からなる滑り止め手段114を設けることが好ましい。これにより、床ユニット11と第二床2bとの間に滑り止め手段114が介在することとなるので、床ユニット11と第二床2bとをビス、ボルト・ナット等の道具を用いて接合することなく、床ユニット11を第二床2bに安定的に固定することができる。さらに、滑り止め手段114を設けることで、ユニット家具10(床ユニット11)と建物躯体(第二床2b)との間の振動の伝達を抑制したり、施工誤差を吸収したりすることもできる。
また、滑り止め手段114を設けることに加えて(あるいは替えて)、床ユニット11の上面における後端部に、家具等を設置して、その家具等の重みで床ユニット11の位置ずれを防止するようにしてもよい。この場合、当該家具等は部屋1の壁等に固定されていることが好ましい。
〔変形例5〕
上述の実施形態においては、図4、図5に示すように、床ユニット11は、左右に並ぶ3枚の建築用床パネル11aによって構成されているが、これに限られるものではなく、建築用床パネルの配置、枚数、形状等は適宜変更可能である。
例えば図21に示すように、左右に並ぶ6枚の建築用床パネル11bによって構成されていてもよい。建築用床パネル11bは、長辺方向の寸法が建築用床パネル11aと同じで、短辺方向の寸法が建築用床パネル11bの半分となっている。したがって、建築用床パネル11bは、建築用床パネル11aよりも小さい(幅が狭い)ので、持ち運びやすく、搬入時の作業性が向上する。
また、床ユニット11は、形状が異なる複数種類の建築用床パネルによって構成されていてもよい。
1 部屋
2 床
10 ユニット家具
11 床ユニット
12 門型フレーム
13 脚ユニット
14 横架ユニット
132 側板(直交板体)
141 背板(横架板体)
142 側板(直交板体)
146 箱体

Claims (6)

  1. 部屋に据え置かれて設けられるユニット家具であって、
    前記部屋の床の一部の上方に配置される床ユニットと、
    前記床上に設置されて前記床ユニットを支持する門型フレームと、を備え、
    前記門型フレームは、一対の脚ユニットと、当該一対の脚ユニットの間に架け渡される横架ユニットと、を備えていることを特徴とするユニット家具。
  2. 請求項1に記載のユニット家具において、
    前記横架ユニットは、前記一対の脚ユニットの間に架け渡されて固定される横架板体を有することを特徴とするユニット家具。
  3. 請求項2に記載のユニット家具において、
    前記横架板体は、前記床に対して垂直方向に配置されており、
    前記横架ユニットは、前記横架板体と、平面視において当該横架板体に直交した状態で当該横架板体と接合する直交板体と、を有することを特徴とするユニット家具。
  4. 請求項2に記載のユニット家具において、
    前記横架板体は、前記床に対して垂直方向に配置されており、
    前記脚ユニットは、平面視において前記横架板体に直交した状態で当該横架板体と接合する直交板体を有していることを特徴とするユニット家具。
  5. 請求項2に記載のユニット家具において、
    前記横架板体は、前記床に対して垂直方向に配置されており、
    前記横架ユニットは、前記横架板体と、開口面を有する箱体と、を有しており、
    前記箱体は、前記開口面に対向する面が前記横架板体に固定されていることを特徴とするユニット家具。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のユニット家具において、
    前記脚ユニット及び前記横架ユニットの少なくとも一方は、収納家具として使用可能な収納家具型のユニットであることを特徴とするユニット家具。
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