JP2023017989A - 防火ドア - Google Patents
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Abstract
Description
この防火ドアは、防火ドアの戸尻側端部がドア枠の一方の縦枠にヒンジなどの連結具によって回動可能に連結され、ヒンジの軸心回りでドア枠に開閉できるように構成されている。
そこで、このような問題を解決するため、従来では以下のような様々な技術が提案されている。
本発明の他の目的は、生産性が良く、製造コストを低減することができる防火ドアを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、意匠性にも優れた防火ドアを提供することにある。
一局面に従う防火ドアは、ドア枠に開閉可能に取り付けられたドアであって、端部が折曲された表面材と、端部が折曲され、かつ表面材に対向して配設される裏面材と、表面材および裏面材の間に充填される芯材と、を含み、防火ドアの戸先側および/または戸尻側の上端部および/または下端部において、連結プレートの一端部が表面材の上側折曲片に固定され、連結プレートの他端部が裏面材の上側折曲片に固定され、および/または連結プレートの一端部が表面材の下側折曲片に固定され、連結プレートの他端部が裏面材の下側折曲片に固定されものである。
1の局面の発明にかかる防火ドアにおいて、表面材および裏面材の間で、かつ戸先側および戸尻側に配設される補強材をさらに含んでもよい。
この場合、補強材に表面材および裏面材を固定して補強し変形を防止することができる。補強材としては、内側へ開口する断面コ字状に形成された金属部材であってもよく、断面ロ字状に形成された金属部材であってもよい。補強材の断面形状は何ら限定されない。
1の局面または第2の発明にかかる防火ドアにおいて、表面材および裏面材の戸尻側端部および戸先側端部にそれぞれ対向する方向へ折曲された第1の折曲片が形成され、第1の折曲片の先端部にそれぞれ内側へ折曲された第2の折曲片が形成され、表面材の第2の折曲片と裏面材の第2の折曲片が互いに当接していてもよい。
この場合、表面材および裏面材の両側端部(戸尻側端部および戸先側端部)を補強することができる。従って、エッジを用いることなく防火ドアの両側部を補強することができる。また、エッジを用いることがないので、防火ドアの両側端部の意匠性を高めることができる。
上記発明のいずれかにかかる防火ドアにおいて、防火ドアの戸先側の上端部において、表面材の上側折曲片と裏面材の上側折曲片との間に亘って連結プレートが配設され、連結プレートの一端部が表面材の上側折曲片に固定され、連結プレートの他端部が裏面材の上側折曲片に固定され、防火ドアの戸先側の下端部において、表面材の下側折曲片と裏面材の下側折曲片との間に亘って連結プレートが配設され、連結プレートの一端部が表面材の下側折曲片に固定され、連結プレートの他端部が前記裏面材の下側折曲片に固定されていてもよい。
上記発明のいずれかにかかる防火ドアにおいて、防火ドアの戸尻側端部が、ドア枠にピボットヒンジ装置によって回動可能に取り付けられ、防火ドアの戸尻側の上端部において、表面材の上側折曲片と裏面材の上側折曲片との間に亘って連結プレートが配設され、連結プレートの一端部が表面材の上側折曲片に固定され、連結プレートの他端部が裏面材の上側折曲片に固定され、防火ドアの戸尻側の下端部において、表面材の下側折曲片と裏面材の下側折曲片との間に亘って連結プレートが配設され、連結プレートの一端部が表面材の下側折曲片に固定され、連結プレートの他端部が裏面材の下側折曲片に固定されていてもよい。
よって、ピボットヒンジ装置によって防火ドアをドア枠に回動可能に取り付ける場合でも、従来のように、防火ドアを補強するための四角枠状の枠体を用いることなく、連結プレートによって防火ドアを補強できるので、生産性が良く、製造コストも低減できる。しかも、防火ドアの防火試験についても合格の範囲内である。なお、ピボットヒンジ装置以外に、蝶番など公知の開閉装置を用いることもできる。
上記発明のいずれかにかかる防火ドアにおいて、連結プレートがそれぞれ金属製の板材にて形成され、連結プレートがそれぞれ表面材および裏面材の上側折曲片および表面材および裏面材の下側折曲片にビス、リベット、溶接などの固定部材によって固定されてもよい。
また、連結プレートによって表面材と裏面材とを連結することにより、火災の場合に表面材および裏面材が反ることを防止することができ、火災の場合の安全性を高めることができる。
上記発明のいずれかにかかる防火ドアにおいて、防火ドアの戸尻側端部がドア枠にヒンジ装置によって回動可能に取り付けられていてもよい。
この場合、防火ドアの戸尻側端部では、防火ドアをドア枠に回動可能に取り付けるためのヒンジ装置によって、表面板および裏面板が相互に固定される。よって、火災の場合に防火ドアの戸尻側端部で表面板および裏面板が反ることが抑制される。
上記発明のいずれかにかかる防火ドアにおいて、防火ドアの戸尻側端部の上側端部と下側端部がそれぞれドア枠に第1のヒンジ装置と第2のヒンジ装置によって回動可能に取り付けられ、防火ドアの戸尻側端部の中央部側端部において、表面材と裏面材とを連結する連結部材が設けられていてもよい。
(F)
上記発明のいずれかにかかる防火ドアにおいて、防火ドアの戸尻側端部の中央部に突部が設けられた連結部材が配設され、連結部材は、一端部が表面材の第1折曲片に固定され、他端部が裏面材の第1折曲片に固定され、ドア枠は、突部が嵌合するように凹部が設けられてもよい。
ドア枠10は建造物の内部を仕切る仕切り壁50の開口部に固定されている。ドア枠10は、左右一対の縦枠14および横枠12を枠組みすることによって構成されている。ドア枠10を構成する横枠12および縦枠14は、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属によって成形した押出成形材あるいは鋼材を折り曲げ加工した部材などによって構成することができる。
このドア枠10の開口部に防火ドア100が配設され、ドア枠10の縦枠14に固定したヒンジ装置160などの連結具に防火ドア100が開閉可能に取り付けられている。
図2から図6に示すように、防火ドア100は、所定の間隔をおいて配設される表面材110および裏面材120と、表面材110および裏面材120の間に充填される芯材140と、表面材110および裏面材120の間で、かつ戸先側および戸尻側に配設される補強材130と、を備えている。表面材110と裏面材120とは一定の間隔をおいて平行に配設されている。
以下に、防火ドア100を構成する各部材について詳細に説明する。
本実施の形態では、表面材110および裏面材120は薄い鋼板などの金属板によって構成される矩形状の板材である。表面材110および裏面材120の材質は耐火性を有する金属板が好ましいが、特に限定されるものではなく、金属板以外の耐火性材料より構成される板材を使用することもできる。
本実施の形態において、薄い鋼板の厚みは0.2mm以上2.0mm以下であることが好ましい。
本実施形態では、図4および図5に示すように、表面材110の上端に設けた上側折曲片112と裏面材120の上端に設けた上側折曲片122との間に開口部142が形成されるように、それぞれの上側折曲片112、122の長さが設定されている。
本実施の形態では、表面材110および裏面材120の両側端部(戸先側端部および戸尻側端部)に、上記第1の折曲片116、126および第2の折曲片118、128によって断面コ字状の補強部が形成されているが、表面材110および裏面材120の両側端部に第1の折曲片116、126のみを設けて断面L字状の補強部を形成してもよい。表面材110および裏面材120の両側端部に設ける補強部の断面形状は目的に応じて適宜変更することができる。
表面材110と裏面材120との間に芯材140が配設されている。芯材140としては従来から使用されている種々のものを使用することができる。例えば、ペーパーハニカム、発泡スチロール、ウレタン樹脂、フェノールフォーム等の断熱性樹脂材、水酸化アルミコアなどを使用することができる。芯材140は、接着剤によって表面材110および裏面材120の内面に接着されている。
表面材110と裏面材120との間において、表面材110と裏面材120との両側端部に補強材130、130を配置することができる。そのような場合に、補強材130は、アルミニウム、アルミニウム合金、鋼材等の金属によって形成することができる。補強材130としては、例えば、内側が開口する断面コ字状の長尺な金属部材で構成することができ、また角パイプなど断面ロ字状の長尺な金属部材で構成することもできる。補強材130の断面形状は、目的に応じて適宜変更することができる。特に、アルミニウム、アルミニウム合金で成形した押し出し形材を使用することができる。
補強材130は、全長に渡ってほぼ一様な断面形状を有するように構成されている。この実施形態では、補強材130は表面材110および裏面材120の間で、かつ戸先側および戸尻側に配設されており防火ドア100を補強することができる。
本実施形態で使用される連結プレート150は板状の金属製部材にて形成されている。図5および図7に示すように、防火ドア100の戸先側の補強材130の上側において、表面材110の上側折曲片112と裏面材120の上側折曲片122との間に亘って連結プレート150が配設されている。そして、連結プレート150の一端部が表面材110の上側折曲片112に固定され、連結プレート150の他端部が裏面材120の上側折曲片122に固定されている。連結プレート150は表面材110および裏面材120の上側折曲片112、122にビスなどの固定部材152によって固定されている。なお、本実施形態では固定部材152としてビスが使用されているが、ビス以外にリベット、溶接などの固定部材を用いてもよく、固定手段は何ら限定されない。
また、連結プレート150の一端部および他端部とは、連結プレート150の一端部および他端部を含む領域を意味し、連結プレート150の先端だけを意味するものではない。従って、連結プレート150の一端側および他端側をも含む。
また、図12(f)に示すように、表面材110および裏面材120の上側折曲片112、122のみを連結プレート150にて連結するようにしてもよく、または図12(g)に示すように、表面材110および裏面材120の下側折曲片114、124のみを連結プレート150にて連結するようにしてもよい。
すなわち、操作ハンドル170の部分においては、操作ハンドル170により表面材110および裏面材120が固定されているからである。
さらに、防火ドア100が引き戸である場合は、操作ハンドル170を有しないため、連結プレートは、戸先側の上下両端部と中央部の3ヶ所、および戸尻側の上下両端部と中央部の3ヶ所に設けることが好ましい。
図1および図2に示すように、防火ドア100の戸尻側端部がドア枠10にヒンジ装置160によって回動可能に取り付けられている。つまり、防火ドア100の戸尻側に位置する補強枠130は、ドア枠10の縦枠14にヒンジ装置160によって回動可能に連結されている。
ヒンジ装置160によってドア枠10の縦枠14に支持された防火ドア100は、ヒンジ軸周りに防火ドア100を回動させることができる。
防火ドア100の戸先側のほぼ中央端部に操作ハンドル170および錠装置180が設けられ、戸先側の補強材130に固定されている。
なお、ピボットヒンジだけではなく、それに替えて蝶番など公知の開閉装置を用いてもよい。
また、上記の実施形態では、表面材110および裏面材120の間で、かつ戸先側および戸尻側に補強材130を配設したが、補強材は配設しなくてもよく、または戸先側および戸尻側の一方にのみ補強材を配設してもよい。
上記実施形態では、防火ドア100がドア枠10に上下3箇所のヒンジ装置160によって連結されている。
防火ドア100がドア枠に上下2箇所のヒンジ装置160によって連結される場合には、上下のヒンジ装置160の間において、防火ドア100の表面材110および裏面材120を連結プレート150によって連結するように構成してもよい。すなわち、ヒンジ装置を3つ設ける場合に防火ドア100の戸尻側中央に設けられていたヒンジ装置160の代わりに連結プレート150を設けても良い。
この場合、金属板状の連結プレート150を表面材110の第1折曲片116と裏面材120の第1折曲片126の外側に配置し、表面材110の第1折曲片116と裏面材120の第1折曲片126にビスなどの固定部材152などで固定してもよい。
図10および図11に示すように、防火ドア100の戸尻側端面に嵌合部210(突部または凹部)が形成された連結部材200を固定し、この連結部材200に対応する位置においてドア枠10の縦枠14に、連結部材200の嵌合部210(突部または凹部)に嵌合し得る被嵌合部(凹部または突部)を有する連結具20を固定してもよい。この場合、連結部材200は表面材110および裏面材120の第1の折曲片116、126にビスなどで固定される。
防火ドア100を開いたり閉じたりする場合には、防火ドア100に固定した連結部材200の嵌合部210にドア枠10に固定した連結具20の被嵌合部22が当接しないように形成されている。また、防火ドア100が熱変形等で熱伸長し、反り返って移動する場合には、防火ドア100に固定した連結部材200の嵌合部210は、ドア枠10に固定した連結具20の被嵌合部22に当接するように構成される。なお、図中220はビス孔である。
従来のドアにおいて、電気錠が設けられる場合がある。電気錠を設ける場合、ドアの戸尻側上部に、電気錠のための配線を接続するための中継装置が設けられる。当該中継装置は表面材110と裏面材120との間に配置され、接着剤によって表面材110および裏面材120に接着される。
しかしながら、火災の場合に中継装置の周囲の接着剤が融解し、中継装置の周囲の表面材110および裏面材120が離間してしまうという問題が生じていた。
なお、連結プレート150を表面材110および裏面材120を介して中継装置にねじ止めさせるようにしてもよい。
(さらに他の実施形態)
12 横枠
14 縦枠
50 仕切り壁
100 防火ドア
110 表面材
120 裏面材
130 補強材
140 芯材
150 連結プレート
160 ヒンジ装置
Claims (4)
- ドア枠に開閉可能に取り付けられた防火ドアであって、
端部が折曲された表面材と、
端部が折曲され、かつ前記表面材に対向して配設される裏面材と、
前記表面材および前記裏面材の間に充填される芯材と、を含み、
前記防火ドアの戸尻側端部が、前記ドア枠にピボットヒンジ装置または蝶番によって回動可能に取り付けられ、
前記防火ドアの戸先側および/または戸尻側の上端部において、前記表面材の上側折曲片と前記裏面材の上側折曲片との間に亘って連結プレートが配設され、
前記連結プレートの一端部が前記表面材の上側折曲片に固定され、
前記連結プレートの他端部が前記裏面材の上側折曲片に固定され、
前記防火ドアの戸先側および/または戸尻側の下端部において、前記表面材の下側折曲片と前記裏面材の下側折曲片との間に亘って前記連結プレートが配設され、
前記連結プレートの一端部が前記表面材の下側折曲片に固定され、
前記連結プレートの他端部が前記裏面材の下側折曲片に固定されている、防火ドア。 - 前記防火ドアの戸尻側端部の中央部に突部が設けられた連結部材が配設され、
前記連結部材は、一端部が前記表面材の第1折曲片に固定され、他端部が前記裏面材の第1折曲片に固定され、前記ドア枠は、前記突部が嵌合するように凹部が設けられた、請求項1記載の防火ドア。 - 前記防火ドアは、電気錠が設けられた、請求項1記載の防火ドア。
- 前記防火ドアの戸尻側上部に、前記電気錠のための配線を接続するための中継装置が設けられ、
前記中継装置は、前記表面材と前記裏面材との間に接着剤によって接着、または前記連結プレートにより前記表面材および前記裏面材を介してねじ固定された、請求項3記載の防火ドア。
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