JP2023001509A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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【課題】光源の大型化を抑制することができるプリンタを提供する。【解決手段】プリンタ10は、硬化するのに必要な光量が第1光量である第1インクを吐出する第1ノズル31Aを有する第1ノズル列31と、硬化するのに必要な光量が第1光量より多い第2光量である第2インクを吐出する第2ノズル32Aを有する第2ノズル列32と、光を照射する光源43と、を備え、第1ノズル31Aの少なくとも一部は、第2ノズル32Aに対して副走査方向Xの一方側に偏倚しており、光源43のうち、第1ノズル列31よりも副走査方向Xの一方側に位置する部分の長さを長さA、第1ノズル列31および第2ノズル列32と主走査方向Yに並ぶ部分の長さを長さB、第2ノズル列32よりも副走査方向Xの他方側に位置する部分の長さを長さCとしたとき、長さCは長さAより長く、かつ、長さCは長さBと同じまたは長さBより短い。【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェットプリンタに関する。
従来から、光硬化性を有するインク(以下、単に「光硬化性インク」ということがある。)を使用したインクジェットプリンタ(以下、単に「光硬化型のプリンタ」ということがある。)が知られている。例えば、特許文献1に示す光硬化型のプリンタでは、インクヘッドから光硬化性インクが吐出され、吐出された光硬化性インクに光照射装置の光源から光(例えば紫外線)が照射される。これにより、記録媒体上で光硬化性インクが硬化してインク層が形成され、所望の画像を印刷することができる。
特許5817059号公報
ところで、図4に示すように、光硬化性を有する第1インクを吐出する複数の第1ノズル31Aが副走査方向Xに並ぶ第1ノズル列31を有する第1インクヘッド30Aと、光硬化性を有する第2インクを吐出する複数の第2ノズル32Aが副走査方向Xに並ぶ第2ノズル列32を有しかつ第1インクヘッド30Aに対して副走査方向Xに偏倚する第2インクヘッド30Bと、第1インクおよび第2インク向けて光を照射する光源43とを備え、第1ノズル列31と第2ノズル列32とがいわゆるスタガ配列になっているプリンタが存在する。かかるプリンタでは、副走査方向Xの一方側から他方側に向けて(図4の矢印X1の方向に)記録媒体を移動させて印刷することと、副走査方向Xの他方側から一方側に向けて(図4の矢印X2の方向に)記録媒体を移動させて印刷することとを実現することができる。いずれの方向で印刷する場合であっても第1インクおよび第2インクを確実に硬化させるためには、光照射装置の光源43の副走査方向Xの長さTを第1ノズル列31および第2ノズル列32よりも長くする必要があり、光源43が大型化するという問題が生じ得る。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、副走査方向の一方側から他方側および他方側から一方側に印刷可能なインクジェットプリンタにおいて、光源の大型化を抑制することができるインクジェットプリンタを提供することである。
本願発明者は、第1ノズル列の第1ノズルから吐出される第1インクと第2ノズル列の第2ノズルから吐出される第2インクとを十分に硬化させるのに必要な光源の副走査方向の長さを検討した。図4に示すように、光源43のうち第1ノズル列31よりも副走査方向Xの一方側(ここでは後方)に位置する部分の光源43の長さを長さA、第1ノズル列31および第2ノズル列32と主走査方向Yに並ぶ部分の長さを長さB、第2ノズル列32よりも副走査方向Xの他方側(ここでは前方)に位置する部分の長さを長さCとしたとき、長さAおよび長さCを長さBよりも大きくすることを検討した。これにより、第1インクおよび第2インクは十分に硬化させることができるが、光源43の副走査方向Xの長さTが非常に長くなり、光源43が大型化してしまうという問題に直面した。そこで、長さAと長さCとを同じにし、かつ、長さAを長さBよりも短くすることを検討した。かかる構成によると、光源43の副走査方向Xの長さTを短くすることができる。しかしながら、第1インクを硬化させるのに必要な光量と第2インクを硬化せるのに必要な光量とが異なる場合には、長さAと長さCとを同じにすることによって、第1インクおよび第2インクの一方には過剰に光が照射されることがあり、また、他方には硬化に必要な光量の光が十分に照射されないことがあることを見出した。そこで、長さAと長さCとの関係を適切に規定することによって、光源をより小型化することができることを見出した。
本発明にかかるインクジェットプリンタは、記録媒体が載置される載置台と、前記載置台より上方に配置され、主走査方向に移動可能なキャリッジと、前記載置台および前記キャリッジのいずれか一方を他方に対して前記主走査方向と交差する副走査方向の一方側から他方側および他方側から一方側に相対的に移動可能な移動装置と、前記キャリッジに搭載され、光硬化性を有しかつ硬化するのに必要な光量が第1光量である第1インクを前記記録媒体に向けて吐出可能な複数の第1ノズルが前記副走査方向に並ぶ第1ノズル列と、前記キャリッジに搭載され、光硬化性を有しかつ硬化するのに必要な光量が前記第1光量より多い第2光量である第2インクを前記記録媒体に向けて吐出可能な複数の第2ノズルが前記副走査方向に並ぶ第2ノズル列と、前記キャリッジに搭載され、前記記録媒体のうち前記第1インクおよび前記第2インクが吐出された領域に光を照射する光源を有する光照射装置と、を備えている。前記第1ノズル列のうち前記第1インクを吐出する複数の前記第1ノズルの少なくとも一部は、前記第2ノズル列のうち前記第2インクを吐出する複数の前記第2ノズルに対して前記副走査方向の一方側に偏倚しており、前記光源のうち、前記第1ノズル列よりも前記副走査方向の一方側に位置する部分の前記副走査方向の長さを長さA、前記第1ノズル列および前記第2ノズル列と前記主走査方向に並ぶ部分の前記副走査方向の長さをそれぞれ長さB、前記第2ノズル列よりも前記副走査方向の他方側に位置する部分の前記副走査方向の長さを長さCとしたとき、前記長さCは前記長さAより長く、かつ、前記長さCは前記長さBと同じまたは前記長さBより短い。
本発明のインクジェットプリンタによると、長さCは長さBと同じまたは長さBより短く、かつ、長さAは長さCより短いため、光源の副走査方向の長さを比較的短くすることができる。これにより、光源の大型化を抑制することができる。なお、副走査方向の一方側から他方側に載置台(即ち記録媒体)を移動させて印刷するときには、第1インクよりも硬化しにくい第2インクが後に吐出されることになるが、長さCを長さBと同じまたは長さBより短い範囲で適宜設定することによって、第2インクを十分に硬化させることができる。また、副走査方向の他方側から一方側に載置台(即ち記録媒体)を移動させて印刷するときには、第1インクが後に吐出されることになるが、第1インクは第2インクよりも硬化しやすいため、長さAを長さCより短く設定しても第1インクを十分に硬化させることができる。
本発明によれば、光源の大型化を抑制することができるインクジェットプリンタを提供することができる。
一実施形態に係るプリンタの斜視図である。 一実施形態に係るフロントカバーが開いた状態のプリンタの正面図である。 一実施形態に係るフロントカバーおよびケースを取り外した状態のプリンタの平面図である。 一実施形態に係るキャリッジの記録媒体と対向する側の面の構成を示す模式図である。 一実施形態に係るプリンタのブロック図である。 下地層、第1インク層および第2インク層の順に形成する場合の手順を示すフローチャートである。 印刷成果物の一例である。 下地層、第2インク層および第1インク層の順に形成する場合の手順を示すフローチャートである。 印刷成果物の一例である。 第1インク層、第2インク層および表面層の順に形成する場合の手順を示すフローチャートである。 印刷成果物の一例である。 第2インク層、第1インク層および表面層の順に形成する場合の手順を示すフローチャートである。 印刷成果物の一例である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタ(以下、「プリンタ」という。)について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を特に限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図1は、本実施形態に係るプリンタ10の斜視図である。プリンタ10は、記録媒体5(図2参照)に印刷を行う。以下の説明では、プリンタ10を正面から見たときに、プリンタ10から遠ざかる方を前方、プリンタ10に近づく方を後方とする。左、右、上、下とは、プリンタ10を正面から見たときの左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を意味するものとする。また、図面中の符号Yは主走査方向を示している。ここでは、主走査方向Yは左右方向である。符号Xは副走査方向を示している。ここでは、副走査方向Xは前後方向であり、平面視において主走査方向Yと直交している。符号Zは上下方向を示している。上下方向Zは、正面視において主走査方向Yと直交している。また、行き方向X1は副走査方向Xの上流側から下流側に向かう方向(ここでは後ろから前に向かう方向)を示し、帰り方向X2は副走査方向Xの下流側から上流側に向かう方向(ここでは前から後に向かう方向)を示す。ただし、上記方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、プリンタ10の設置態様を何ら限定するものではなく、本発明を何ら限定するものでもない。
本実施形態において用いられる記録媒体5は、例えば、記録紙や転写紙などの平面シートであってもよいし、携帯電話ケースなどの各種ケース、小型電子機器、キーホルダやフォトフレームやペンなどの部品小物、日用品、アクセサリなどの立体物であってもよい。記録媒体5を形成する材料は、普通紙やインクジェット用印刷紙などの紙類はもちろんのこと、ポリ塩化ビニル(PVC)、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタラート(PET)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)共重合体などの樹脂類、アルミニウムやステンレス鋼などの金属類、カーボン、陶器、セラミック、ガラス、ゴム、皮革、木材などであってもよい。
図1に示すように、プリンタ10は、箱状に形成された筐体12を備えている。筐体12には、内部空間12Sが形成されている。筐体12は、ケース15と、フロントカバー23と、操作パネル25とを含む。ケース15の前部には、開口28(図2参照)が形成されている。フロントカバー23は、ケース15の開口28を開閉自在に設けられている。ここでは、フロントカバー23は、後端を軸に回転可能なように、ケース15に支持されている。フロントカバー23を上方に回転させることによって、筐体12の内部空間12Sと外部空間とが連通される。内部空間12Sは、後述するインクヘッド30(図2参照)によって記録媒体5に印刷が行われる空間である。このように、印刷が行われる内部空間12Sがケース15およびフロントカバー23によって囲まれて形成されていることによって、印刷中に外部空間の塵および埃が内部空間12Sに入り込み難く、かつ、後述する紫外線照射装置40(図2参照)から照射された光が外部空間に漏れ難い。
図1に示すように、フロントカバー23の前部および上部には、窓23Aが設けられている。窓23Aは、例えば、透明のアクリル板によって形成されている。窓23Aには、外部空間の光(例えば紫外線)が内部空間12Sに到達しないように処理が施されている。ユーザは、窓23Aから筐体12の内部を視認することが可能である。
操作パネル25は、ケース15に設けられている。操作パネル25は、ケース15の上面右側に設けられている。操作パネル25は、ユーザが画像の印刷に関する操作を行うパネルである。操作パネル25には、光沢感の有無などの印刷の種類、解像度、印刷の状況などの印刷に関する情報が表示される表示画面25A、および、印刷や記録媒体5に関する情報を設定するための入力ボタン25Bなどが備えられている。
次に、プリンタ10の内部の構成について説明する。図2に示すように、プリンタ10は、所謂、フラットベッドタイプのプリンタである。プリンタ10は、後述するキャリッジ20より下方に配置されたテーブル35と、第1テーブル移動機構36と、第2テーブル移動機構37とを備えている。テーブル35、第1テーブル移動機構36および第2テーブル移動機構37は、内部空間12Sに設けられている。テーブル35は、載置台の一例である。テーブル35には、記録媒体5が載置される。テーブル35は、記録媒体5を支持する台である。テーブル35は、第1テーブル移動機構36によって、副走査方向Xに移動可能に構成されている。テーブル35は、第2テーブル移動機構37によって、上下方向Zに移動可能に構成されている。
図2に示すように、第1テーブル移動機構36は、スライドレール36a、36bと、搬送部材36cと、ボールねじ36dと、第1モータ39A(図5も参照)とを備えている。図3に示すように、スライドレール36a、36bは、副走査方向Xに延びている。搬送部材36cは、スライドレール36a、36bに対して摺動自在に設けられている。搬送部材36cの上方には、他の部材を介してテーブル35が支持されている。搬送部材36cは、ボールねじ36dに連結されている。ボールねじ36dは、副走査方向Xに延びる。第1モータ39Aは、図示しないギアを介してボールねじ36dに連結されている。第1モータ39Aは、ボールねじ36dを回転させる。第1モータ39Aは、後述する制御装置70と電気的に接続されており、制御装置70によって制御される。第1モータ39Aが駆動すると、搬送部材39cは、ボールねじ36dの回転により、スライドレール36a、36bに沿って副走査方向Xに移動する。これにより、テーブル35が、副走査方向Xに移動する。第1テーブル移動機構36は、移動装置の一例である。
図2に示すように、第2テーブル移動機構37は、高さ調整部材37aと、第2モータ39B(図5参照)とを備えている。高さ調整部材37aは、テーブル35の下面に設けられている。高さ調整部材37aは、第2モータ39Bに接続されている。第2モータ39Bは、制御装置70と電気的に接続されており、制御装置70によって制御される。第2モータ39Bが駆動すると、高さ調整部材37aの高さが変化して、テーブル35の高さが調整される。即ち、テーブル35は、上下方向Zに移動する。
図2に示すように、プリンタ10は、ガイドレール18と、キャリッジ20と、インクヘッド30と、紫外線照射装置40と、制御装置70とを備えている。ガイドレール18と、キャリッジ20と、インクヘッド30と、紫外線照射装置40とは、内部空間12Sに設けられている。ガイドレール18は、ケース15内に配置されている。キャリッジ20には、インクヘッド30および紫外線照射装置40が搭載されている。図3に示すように、ガイドレール18は、ケース15の支持壁15Aに固定され、主走査方向Yに延びている。ガイドレール18には、キャリッジ20が摺動自在に設けられている。キャリッジ20は、キャリッジ移動機構21(図5参照)により、ガイドレール18に沿って主走査方向Yに往復移動する。キャリッジ移動機構21は、制御装置70によって制御される。キャリッジ20が主走査方向Yに移動することに伴い、キャリッジ20に搭載されたインクヘッド30および紫外線照射装置40は主走査方向Yに移動する。
図2に示すように、キャリッジ20には、複数のインクヘッド30が搭載されている。インクヘッド30は、テーブル35より上方に配置されている。インクヘッド30は、テーブル35に載置された記録媒体5に光硬化性を有するインク(光硬化性インク)を吐出する。インクヘッド30は、それぞれ、可撓性を有するインクチューブ(図示せず)によって、ケース15内に収容されたインクカートリッジ50と連通されている。インクカートリッジ50には、それぞれ、光硬化性インクが貯留されている。
図4に示すように、インクヘッド30は、第1インクヘッド30Aと、第2インクヘッド30Bとを含む。第1インクヘッド30Aおよび第2インクヘッド30Bは、同じ形状かつ同じ大きさに形成されている。第1インクヘッド30Aおよび第2インクヘッド30Bは、副走査方向Xの長さが主走査方向Yの長さよりも長い形状に形成されている。第1インクヘッド30Aおよび第2インクヘッド30Bは、主走査方向Yに並んで配置されている。第1インクヘッド30Aは、第2インクヘッド30Bの右方に配置されている。第1インクヘッド30Aおよび第2インクヘッド30Bは、副走査方向Xに関して互いにずれた位置に配置されている。第1インクヘッド30Aの一部は、第2インクヘッド30Bに対して副走査方向Xに偏倚している。ここでは、第1インクヘッド30Aは、第2インクヘッド30Bより副走査方向Xの上流側(ここでは後方)に配置されている。第1インクヘッド30Aおよび第2インクヘッド30Bは、いわゆるスタガ配列となっている。第1インクヘッド30Aおよび第2インクヘッド30Bは、キャリッジ20に搭載されている。即ち、後述する第1ノズル列31、第2ノズル列32、第3ノズル列33および第4ノズル列34は、キャリッジ20に搭載されている。
図4に示すように、第1インクヘッド30Aは、第1インクを記録媒体5に向けて吐出可能な複数の第1ノズル31Aが副走査方向Xに並ぶ第1ノズル列31と、第1ノズル31Aが形成された第1ノズル面30ASとを含む。ここでは、第1インクヘッド30Aは、4つの第1ノズル列31を含む。第2インクヘッド30Bは、第2インクを記録媒体5に向けて吐出可能な複数の第2ノズル32Aが副走査方向Xに並ぶ第2ノズル列32と、第3インクを記録媒体5に向けて吐出可能な複数の第3ノズル33Aが副走査方向Xに並ぶ第3ノズル列33と、第4インクを記録媒体5に向けて吐出可能な複数の第4ノズル34Aが副走査方向Xに並ぶ第4ノズル列34と、第2ノズル32Aおよび第3ノズル33Aおよび第4ノズル34Aが形成された第2ノズル面30BSとを含む。ここでは、第2インクヘッド30Bは、2つの第2ノズル列32と、1つの第3ノズル列33と、1つの第4ノズル列34とを含む。第1ノズル列31のうち第1インクを吐出する複数の第1ノズル31Aの少なくとも一部は、第2ノズル列32のうち第2インクを吐出する複数の第2ノズル32Aに対して副走査方向Xの一方側(ここでは後方)に偏倚している。本実施形態では、全ての第1ノズル31Aは、第2ノズル32Aよりも後方に位置する。即ち、第1ノズル31Aと第2ノズル32Aとは副走査方向Xに関して重ならない。第2ノズル32A、第3ノズル33Aおよび第4ノズル34Aは、副走査方向Xに関して揃った位置に配置されている。本実施形態では、第1ノズル列31の第1ノズル31Aの数と、第2ノズル列32の第2ノズル32Aの数と、第3ノズル列33の第3ノズル33Aの数と、第4ノズル列34の第4ノズル34Aの数とは同じである。また、第1ノズル列31~第4ノズル列34のノズルピッチ(隣り合うノズル同士の間隔)はそれぞれ同じである。
なお、本実施形態では、インクヘッド30は2個設けられているが、インクヘッド30の数は2個に限定されない。また、インクヘッド30は、4個のノズル列を有するが、ノズル列は4個に限定されない。また、図4では第1ノズル31A、第2ノズル32A、第3ノズル33Aおよび第4ノズル34Aを直線で表している。
第1インクは、画像形成に用いられるインクである。第1インクは、光硬化性を有する。即ち、第1インクは、光(例えば紫外線)が照射されると硬化する性質を有する光硬化性インクである。第1インクが硬化されることによって、第1インク層(即ち印刷層)が形成される。第1インクは、例えば、プロセスカラーインクである。プロセスカラーインクとしては、例えば、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク、ライトシアンインク、ライトマゼンタインク等が挙げられる。第2インクは、画像形成前の下地形成に用いられるインクである。第2インクは、光硬化性を有する光硬化性インクである。第2インクが硬化されることによって、第2インク層(即ちホワイト層)が形成される。第2インクは、ホワイトインクである。第3インクは、画像形成前の下地形成に用いられるインクである。第3インクは、光硬化性を有する光硬化性インクである。第3インクが硬化されることによって、下地層が形成される。第3インクは、例えば、プライマーインクである。プライマーインクは粘着性を有する。第4インクは、画像形成後の表面仕上げに用いられるインクである。第4インクは、光硬化性を有する光硬化性インクである。第4インクが硬化されることによって、表面層が形成される。第4インクは、例えば、グロスインクである。ここで、第1インクを硬化するのに必要な光量を第1光量とし、第2インクを硬化するのに必要な光量を第2光量とすると、第2光量は第1光量よりも多い。即ち、第2インクは、第1インクよりも硬化しにくい性質を有する。また、第3インクを硬化するのに必要な光量を第3光量とし、第4インクを硬化するのに必要な光量を第4光量とすると、第3光量および第4光量は、第1光量よりも少ない。即ち、第3インクおよび第4インクは、第1インクよりも硬化しやすい性質を有する。
図2に示すように、プリンタ10は1つの紫外線照射装置40を備えている。紫外線照射装置40は、キャリッジ20に搭載されている。紫外線照射装置40は、テーブル35より上方に配置されている。図4に示すように、紫外線照射装置40は、インクヘッド30よりも右方に配置されている。なお、紫外線照射装置40は、インクヘッド30よりも左方に配置されていてもよい。紫外線照射装置40は、光(典型的には紫外線)を照射する。紫外線照射装置40は、記録媒体5のうち第1インク、第2インク、第3インクおよび第4インクが吐出された領域(即ち印刷領域)に光(ここでは紫外線)を照射可能に構成されている。紫外線照射装置40は、記録媒体5に吐出された第1インク、第2インク、第3インクおよび第4インクに向けて光を照射可能に構成されている。紫外線照射装置40は、光を照射する光源43を備えている。本実施形態では、紫外線照射装置40は、副走査方向Xに並ぶ複数の光源43を備えている。光源43は、記録媒体5に吐出された第1インク第2インク、第3インクおよび第4インクが吐出された領域に光(ここでは紫外線)を照射する。なお、図4では光源43を直線で図示しているが、実際には多数(例えば30個)の光源43が設けられている。光源43は、例えば、LEDである。紫外線照射装置40は、光照射装置の一例である。
図4に示すように、紫外線照射装置40では、複数の光源43が1列に並んで光源列44を構成している。光源列44の副走査方向Xの長さTは、第1ノズル列31の最も後方に位置する第1ノズル31Aから第2ノズル列32の最も前方に位置する第2ノズル32Aまでの長さTNよりも長い。光源列44は、複数の光源43の一部が副走査方向Xに並ぶ第1光源列44Aと、第1光源列44Aよりも副走査方向の下流側(ここでは前方)に位置しかつ複数の光源43の一部が副走査方向Xに並ぶ第2光源列44Bと、第2光源列44Bよりも副走査方向の下流側に位置しかつ複数の光源43の一部が副走査方向Xに並ぶ第3光源列44Cと、第3光源列44Cよりも副走査方向の下流側に位置しかつ複数の光源43の一部が副走査方向Xに並ぶ第4光源列44Dと、を含む。本実施形態では、第1光源列44Aは、第1ノズル列31よりも副走査方向Xの上流側(ここでは後方)に位置する。第2光源列44Bは、第1ノズル列31と主走査方向Yに並ぶ。第2光源列44Bは、第1ノズル列31と副走査方向Xに関して重なる。第3光源列44Cは、第2ノズル列32と主走査方向Yに並ぶ。第3光源列44Cは、第2ノズル列32と副走査方向Xに関して重なる。第4光源列44Dは、第2ノズル列32よりも副走査方向Xの下流側に位置する。即ち、主走査方向Yに関して、第1光源列44Aおよび第4光源列44Dの側方(ここでは左方)には第1ノズル31A~第4ノズル34Aは配置されていない。第1光源列44Aは、光源43のうち第1ノズル列31よりも副走査方向Xの一方側に位置する部分の一例であり、第2光源列44Bは、光源43のうち第1ノズル列31と主走査方向Yに並ぶ部分の一例であり、第3光源列44Cは、光源43のうち第2ノズル列32と主走査方向Yに並ぶ部分の一例であり、第4光源列44Dは、光源43のうち第2ノズル列32よりも副走査方向Xの他方側に位置する部分の一例である。第1光源列44Aの副走査方向Xの長さを長さAとし、第2光源列44Bおよび第3光源列44Cの副走査方向Xの長さをそれぞれ長さBとし、第4光源列44Dの副走査方向Xの長さを長さDとしたとき、長さCは長さAより長く(長さC>長さA)、かつ、長さCは長さBと同じまたは長さBより短い(長さC≦長さB)。例えば、長さCは、1.1A~2.0Aであり、長さBは、1.0C~5.0Cである。
図5に示すように、制御装置70は、記録媒体5への印刷を制御する装置である。制御装置70の構成は特に限定されない。制御装置70は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェアの構成は特に限定されないが、例えば、ホストコンピュータなどの外部機器から印刷データなどを受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、プログラムや各種データを格納するメモリなどの記憶装置と、を備えている。図2に示すように、制御装置70は、ケース15の内部に設けられている。ただし、制御装置70はケース15の内部に設けられていなくてもよい。例えば、制御装置70は、ケース15の外部に設置されたコンピュータなどであってもよい。この場合、制御装置70は、有線または無線を介してプリンタ10と通信可能に接続されている。
図5に示すように、制御装置70は、操作パネル25と、キャリッジ移動機構21と、第1インクヘッド30Aと、第2インクヘッド30Bと、紫外線照射装置40と、第1テーブル移動機構36(図2参照)の第1モータ39Aと、第2テーブル移動機構37(図2参照)の第2モータ39Bと通信可能に接続している。制御装置70は、キャリッジ移動機構21、第1インクヘッド30A、第2インクヘッド30B、紫外線照射装置40、第1モータ39Aおよび第2モータ39Bを制御する。
制御装置70は、第1インクヘッド30Aの第1ノズル31Aから吐出される第1インクの吐出量や吐出するタイミング等を制御する。制御装置70は、第2インクヘッド30Bの第2ノズル32A、第3ノズル33Aおよび第4ノズル34Aからそれぞれ吐出される第2インク、第3インクおよび第4インクの吐出量や吐出するタイミング等を制御する。制御装置70は、紫外線照射装置40の光源43から照射される紫外線の光量や照射するタイミング等を制御する。制御装置70は、キャリッジ20の主走査方向Yの移動を制御する。制御装置70は、テーブル35の副走査方向Xの移動を制御する。
図5に示すように、制御装置70は、第1インク層先形成部71と、第1インク層後形成部73と、下地層形成部75と、表面層形成部77と、を備えている。制御装置70の各部の機能は、プログラムによって実現されている。このプログラムは、例えばプリンタ10の内部の基板に実装されたROMにLAN経由でPCから書き込まれたり、プリンタ10の内部の基板に実装されたFPGAに専用の書き込み治具を使用してPCから書き込まれたりする。このプログラムは、例えば、インターネットを通じてPCにダウンロードされる。また、制御装置70の各部の機能は、プロセッサおよび/または回路などによって実現可能なものであってもよい。なお、これら各部の具体的な機能については後述する。
第1インク層先形成部71は、記録媒体5をキャリッジ20に対して副走査方向Xの一方側から他方側(ここでは後方から前方)に移動させる第1の移動の際(即ち記録媒体5を行き方向X1に移動させる際)に、第1ノズル31Aから第1インクを記録媒体5に吐出させて第1インク層81(図7参照)を形成し、かつ、第2ノズル32Aから第2インクを第1インク層81に吐出させて第1インク層81上に第2インク層82(図7参照)を形成する。第1インク層先形成部71は、記録媒体5に吐出された第1インクに光源43から光を照射させて第1インク層81を形成し、第1インク層81に吐出された第2インクに光源43から光を照射させて第2インク層82を形成する。通常は、第1インク層81および第2インク層82は、1回の第1の移動の際に形成される。ここで、第2インクを硬化させるのに必要な第2光量は第1インクを硬化させるのに必要な第1光量より多いが、第4光源列44Dの副走査方向Xの長さCが第1光源列44Aの副走査方向Xの長さAに比べて十分に長いため、後から吐出される第2インクをより確実に硬化して、第2インク層82を形成することができる。なお、第1インク層81を形成する前に、記録媒体5上に後述する下地層83(図7参照)が形成されている場合には、第1インク層先形成部71は、第1ノズル31Aから第1インクを下地層83に吐出させて下地層83上に第1インク層81を形成する。第1インク層先形成部71は、キャリッジ移動機構21、第1インクヘッド30Aおよび第2インクヘッド30B、紫外線照射装置40の光源43および第1テーブル移動機構36を制御する。
第1インク層後形成部73は、記録媒体5をキャリッジ20に対して副走査方向Xの他方側から一方側(ここでは前方から後方)に移動させる第2の移動の際(即ち記録媒体5を帰り方向X2に移動させる際)に、第2ノズル32Aから第2インクを記録媒体5に吐出させて第2インク層82(図9参照)を形成し、かつ、第1ノズル31Aから第1インクを第2インク層82に吐出させて第2インク層82上に第1インク層81(図9参照)を形成する。第1インク層後形成部73は、記録媒体5に吐出された第2インクに光源43から光を照射させて第2インク層82を形成し、第2インク層82に吐出された第1インクに光源43から光を照射させて第1インク層81を形成する。通常は、第2インク層82および第1インク層81は、1回の第2の移動の際に形成される。ここで、第2インクを硬化させるのに必要な第2光量は第1インクを硬化させるのに必要な第1光量より多いが、第2インク層82は先に形成されるため、第2の移動の際に確実に硬化される。また、第1光源列44Aの副走査方向Xの長さAは、第4光源列44Dの副走査方向Xの長さCに比べて短いが、第1インクを硬化させるのに必要な第1光量は第2インクを硬化させるのに必要な第2光量より少ないため、後から吐出される第1インクをより確実に硬化して、第1インク層81を形成することができる。なお、第2インク層82を形成する前に、記録媒体5上に後述する下地層83(図9参照)が形成されている場合には、第1インク層後形成部73は、第2ノズル32Aから第2インクを下地層83に吐出させて下地層83上に第2インク層82を形成する。第1インク層後形成部73は、キャリッジ移動機構21、第1インクヘッド30Aおよび第2インクヘッド30B、紫外線照射装置40の光源43および第1テーブル移動機構36を制御する。
下地層形成部75は、記録媒体5をキャリッジ20に対して副走査方向Xの一方側から他方側(ここでは後方から前方)に移動させる第1の移動の際(即ち記録媒体5を行き方向X1に移動させる際)に第1インク層81上に第2インク層82を形成する前に、記録媒体5をキャリッジ20に対して副走査方向Xの他方側から一方側(ここでは前方から他方)に移動させる第2の移動の際(即ち記録媒体5を帰り方向X2に移動させる際)に、第3ノズル33Aから第3インクを記録媒体5に吐出させて下地層83(図7参照)を形成する。即ち、下地層83、第1インク層81および第2インク層82の順に形成するときには、下地層形成部75は下地層83を帰り方向X2で形成し、その後、第1インク層先形成部71は第1インク層81および第2インク層82を行き方向X1で形成する。また、下地層形成部75は、第2の移動の際に第2インク層82上に第1インク層81を形成する前に、第1の移動の際に、第3ノズル33Aから第3インクを記録媒体5に吐出させて下地層83を形成する。即ち、下地層83、第2インク層82および第1インク層81の順に形成するときには、下地層形成部75は下地層83を行き方向X1で形成し、その後、第1インク層後形成部73は第2インク層82および第1インク層81を帰り方向X2で形成する。
表面層形成部77は、記録媒体5をキャリッジ20に対して副走査方向Xの一方側から他方側(ここでは後方から前方)に移動させる第1の移動の際(即ち記録媒体5を行き方向X1に移動させる際)に第1インク層81上に第2インク層82が形成された後に記録媒体5をキャリッジ20に対して副走査方向Xの他方側から一方側(ここでは前方から他方)に移動させる第2の移動の際(即ち記録媒体5を帰り方向X2に移動させる際)に、第4ノズル34Aから第4インクを第2インク層82に吐出させて表面層84(図11参照)を形成する。即ち、第1インク層81、第2インク層82および表面層84の順に形成するときには、第1インク層先形成部71は第1インク層81および第2インク層82を行き方向X1で形成し、その後、表面層形成部77は表面層84を帰り方向X2で形成する。また、表面層形成部77は、第2の移動の際に第2インク層82上に第1インク層81が形成された後に、第1の移動の際に、第4ノズル34Aから第4インクを第1インク層81に吐出させて表面層84(図13参照)を形成する。即ち、第2インク層82、第1インク層81および表面層84の順に形成するときには、第1インク層後形成部73は第2インク層82および第1インク層81を帰り方向X2で形成し、その後、表面層形成部77は表面層84を行き方向X1で形成する。
図6は、下地層83、第1インク層81および第2インク層82の順に形成して印刷成果物90Aを得る場合の手順を示すフローチャートである。図7は、印刷成果物90Aの断面図である。
まず、ステップS10において、下地層形成部75は、記録媒体5を帰り方向X2に移動させる際に記録媒体5上に下地層83(図7参照)を形成する。そして、ステップS20において、第1インク層先形成部71は、記録媒体5を行き方向X1に移動させる際に下地層83上に第1インク層81(図7参照)を形成する。そして、ステップS30において、第1インク層先形成部71は、記録媒体5を行き方向X1に移動させる際に第1インク層81上に第2インク層82(図7参照)を形成する。なお、ステップS20とステップS30は同時に行われる。即ち、第1インク層81および第2インク層82は記録媒体5が行き方向X1に1回移動する際に形成される。
図8は、下地層83、第2インク層82および第1インク層81の順に形成して印刷成果物90Bを得る場合の手順を示すフローチャートである。図9は、印刷成果物90Bの断面図である。
まず、ステップS110において、下地層形成部75は、記録媒体5を行き方向X1に移動させる際に記録媒体5上に下地層83(図9参照)を形成する。そして、ステップS120において、第1インク層先形成部71は、記録媒体5を帰り方向X2に移動させる際に下地層83上に第2インク層82(図9参照)を形成する。そして、ステップS130において、第1インク層先形成部71は、記録媒体5を帰り方向X2に移動させる際に第2インク層82上に第1インク層81(図9参照)を形成する。なお、ステップS120とステップS130は同時に行われる。即ち、第2インク層82および第1インク層81は記録媒体5が帰り方向X2に1回移動する際に形成される。
図10は、第1インク層81、第2インク層82および表面層84の順に形成して印刷成果物90Cを得る場合の手順を示すフローチャートである。図11は、印刷成果物90Cの断面図である。
まず、ステップS210において、第1インク層先形成部71は、記録媒体5を行き方向X1に移動させる際に記録媒体5上に第1インク層81(図11参照)を形成する。そして、ステップS220において、第1インク層先形成部71は、記録媒体5を行き方向X1に移動させる際に第1インク層81上に第2インク層82(図11参照)を形成する。なお、ステップS210とステップS220は同時に行われる。即ち、第1インク層81および第2インク層82は記録媒体5が行き方向X1に1回移動する際に形成される。そして、ステップS230において、表面層形成部77は、記録媒体5を帰り方向X2に移動させる際に第2インク層82上に表面層84(図11参照)を形成する。
図12は、第2インク層82、第1インク層81および表面層84の順に形成して印刷成果物90Dを得る場合の手順を示すフローチャートである。図13は、印刷成果物90Dの断面図である。
まず、ステップS310において、第1インク層先形成部71は、記録媒体5を帰り方向X2に移動させる際に記録媒体5上に第2インク層82(図13参照)を形成する。そして、ステップS320において、第1インク層先形成部71は、記録媒体5を帰り方向X2に移動させる際に第2インク層82上に第1インク層81(図13参照)を形成する。なお、ステップS310とステップS320は同時に行われる。即ち、第2インク層82および第1インク層81は記録媒体5が帰り方向X2に1回移動する際に形成される。そして、ステップS330において、表面層形成部77は、記録媒体5を行き方向X1に移動させる際に第1インク層81上に表面層84(図13参照)を形成する。
以上のように、本実施形態のプリンタ10によると、第4光源列44Dの副走査方向Xの長さCは第2光源列44Bおよび第3光源列44Cの副走査方向Xの長さBと同じまたは長さBより短く、かつ、第1光源列44Aの副走査方向Xの長さAは長さCより短いため、光源43の副走査方向Xの長さTを比較的短くすることができる。これにより、光源43の大型化を抑制することができる。なお、副走査方向Xの一方側から他方側(ここでは後方から前方)にテーブル35(即ち記録媒体5)を移動させて印刷するときには、第1インクよりも硬化しにくい第2インクが後に吐出されることになるが、長さCを長さBと同じまたは長さBより短い範囲で適宜設定することによって、第2インクを十分に硬化させることができる。また、副走査方向Xの他方側から一方側(ここでは前方から後方)にテーブル35(即ち記録媒体5)を移動させて印刷するときには、第1インクが後に吐出されることになるが、第1インクは第2インクよりも硬化しやすいため、長さAを長さCより短く設定しても第1インクを十分に硬化させることができる。
本実施形態のプリンタ10は、キャリッジ20に搭載され、第1ノズル列31を含む第1インクヘッド30Aと、キャリッジ20に搭載され、かつ、第1インクヘッド30Aに対して主走査方向Yに並び、かつ、第2ノズル列32を含む第2インクヘッド30Bと、を備え、第1インクヘッド30Aの少なくとも一部は、第2インクヘッド30Bに対して副走査方向Xに偏倚している。かかる構成によると、第1インクと第2インクとの重ね印刷をより多くの第1ノズル31Aおよび第2ノズル32Aを用いて行うことができる。
本実施形態のプリンタ10によると、第1インクは、画像形成用インクであり、第2インクは、ホワイトインクである。画像形成用インクは、ホワイトインクに比べて硬化しやすい性質を有するため、長さAを長さCに比べてより短く設定することができ、光源43の小型化を実現することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、制御装置70は、記録媒体5をキャリッジ20に対して副走査方向の一方側から他方側(ここでは後方から前方)に移動させる第1の移動の際に、第1ノズル31Aから第1インクを記録媒体5に吐出させて第1インク層81を形成し、かつ、第2ノズル32Aから第2インクを第1インク層81に吐出させて第1インク層81上に第2インク層82を形成する第1インク層先形成部71を有している。かかる構成によると、長さCを適切に設定することによって第2インク層82をより確実に硬化させることができる。
本実施形態のプリンタ10によると、制御装置70は、第1の移動の際に第1インク層81上に第2インク層82を形成する前に、記録媒体5をキャリッジ20に対して副走査方向Xの他方側から一方側(ここでは前方から後方)に移動させる第2の移動の際に、第3ノズル33Aから第3インクを記録媒体5に吐出させて下地層83を形成する下地層形成部75を有し、第1インク層先形成部71は、第1ノズル31Aから第1インクを下地層83に吐出させて下地層83上に第1インク層81を形成する。かかる構成によると、第2の移動の際に下地層83を形成した直後に、第1の移動の際に下地層83上に第1インク層81を形成しかつ第1インク層81上に第2インク層82を形成することができる。これにより、下地層83にほこり等が付着することを抑制することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、制御装置70は、第1の移動の際に第1インク層81上に第2インク層82が形成された後に、記録媒体5をキャリッジ20に対して副走査方向Xの他方側から一方側(ここでは前方から後方)に移動させる第2の移動の際に、第4ノズル34Aから第4インクを第2インク層82に吐出させて表面層84形成する表面層形成部77を有する。かかる構成によると、第1の移動の際に第1インク層81上に第2インク層82を形成した直後に、第2の移動の際に第2インク層82上に表面層84を形成することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、制御装置70は、記録媒体5をキャリッジ20に対して副走査方向Xの他方側から一方側(ここでは前方から後方)に移動させる第2の移動の際に、第2ノズル32Aから第2インクを記録媒体5に吐出させて第2インク層82を形成し、かつ、第1ノズル31Aから第1インクを第2インク層82に吐出させて第2インク層82上に第1インク層81を形成する第1インク層後形成部73を有している。かかる構成によると、長さAを適切に設定することによって第1インク層81をより確実に硬化させることができる。
本実施形態のプリンタ10によると、制御装置70は、第2の移動の際に第2インク層82上に第1インク層81を形成する前に、記録媒体5をキャリッジ20に対して副走査方向のX一方側から他方側(ここでは後方から前方)に移動させる第1の移動の際に、第3ノズル33Aから第3インクを記録媒体5に吐出させて下地層83を形成する下地層形成部75を有し、第1インク層後形成部73は、第2ノズル32Aから第2インクを下地層83に吐出させて下地層83上に第2インク層82を形成する。かかる構成によると、第1の移動の際に下地層83を形成した直後に、第2の移動の際に下地層83上に第2インク層82を形成しかつ第2インク層82上に第1インク層81を形成することができる。これにより、下地層83にほこり等が付着することを抑制することができる。
本実施形態のプリンタ10によると、制御装置70は、第2の移動の際に第2インク層82上に第1インク層81が形成された後に、記録媒体5をキャリッジ20に対して副走査方向Xの一方側から他方側(ここでは後方から前方)に移動させる第1の移動の際に、第4ノズル34Aから第4インクを第1インク層81に吐出させて表面層84を形成する表面層形成部77を有する。かかる構成によると、第2の移動の際に第2インク層82上に第1インク層81を形成した直後に、第1の移動の際に第1インク層81上に表面層84を形成することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
上述した実施形態では、第1ノズル31Aと第2ノズル32Aとは副走査方向Xに関してずれて配置されていたが、第1ノズル31Aの一部と第2ノズル32Aの一部とは副走査方向Xに関して重なるように配置されていてもよい。第1ノズル31Aの一部と第2ノズル32Aの一部とが副走査方向Xに関して重なるように配置されている場合は、第1ノズル31Aのノズルピッチよりも第2ノズル32Aがずれて配置されていればよい。
上述した実施形態では、第1ノズル31Aと第2ノズル32Aとは副走査方向Xに関してずれて配置されていたが、全ての第1ノズル31Aと全ての第2ノズル32Aとは副走査方向Xに関して重なるように配置されていてもよい。この場合、第1インクを実際に吐出する第1ノズル31Aの少なくとも一部は、第2インクを実際に吐出する第2ノズル32Aに対して副走査方向Xの一方側(ここでは後方)に偏倚する。即ち、第2ノズル32Aのうち、第1インクを実際に吐出する第1ノズル31Aと副走査方向Xに関して重なる第2ノズル32Aからは第2インクが吐出されず、第1ノズル31Aのうち、第2インクを実際に吐出する第2ノズル32Aと副走査方向Xに関して重なる第1ノズル31Aからは第1インクが吐出されないように制御される。
上述した実施形態では、プリンタ10は1つの紫外線照射装置40を備えていたが、2つの紫外線照射装置40を備えていてもよい。即ち、インクヘッド30の右方および左方のそれぞれに紫外線照射装置40を備えていてもよい。
上述した実施形態では、第1インクヘッド30Aと第2インクヘッド30Bとは別体に設けられていたが一体であってもよい。即ち、第1ノズル列31、第2ノズル列32、第3ノズル列33および第4ノズル列34は1つのインクヘッド30に設けられていてもよい。
上述した実施形態では、プリンタ10は、記録媒体5が載置されたテーブル35をキャリッジ20に対して副走査方向Xに相対的に移動させることによって、記録媒体5をキャリッジ20に対して副走査方向Xに相対的に移動させる第1テーブル移動機構36を移動装置として備えていたが、これに限定されない。例えば、テーブル35を筐体12に固定し、キャリッジ20をテーブル35に対して副走査方向Xに相対的に移動させることによって、記録媒体5をキャリッジ20に対して副走査方向Xに相対的に移動させる移動装置を備えていてもよい。
10 プリンタ(インクジェットプリンタ)
20 キャリッジ
30 インクヘッド
30A 第1インクヘッド
30B 第2インクヘッド
31 第1ノズル列
31A 第1ノズル
32 第2ノズル列
32A 第2ノズル
35 テーブル(載置台)
36 第1テーブル移動機構(移動装置)
40 紫外線照射装置(光照射装置)
43 光源
70 制御装置
71 第1インク層先形成部
73 第1インク層後形成部
81 第1インク層
82 第2インク層

Claims (9)

  1. 記録媒体が載置される載置台と、
    前記載置台より上方に配置され、主走査方向に移動可能なキャリッジと、
    前記載置台および前記キャリッジのいずれか一方を他方に対して前記主走査方向と交差する副走査方向の一方側から他方側および他方側から一方側に相対的に移動可能な移動装置と、
    前記キャリッジに搭載され、光硬化性を有しかつ硬化するのに必要な光量が第1光量である第1インクを前記記録媒体に向けて吐出可能な複数の第1ノズルが前記副走査方向に並ぶ第1ノズル列と、
    前記キャリッジに搭載され、光硬化性を有しかつ硬化するのに必要な光量が前記第1光量より多い第2光量である第2インクを前記記録媒体に向けて吐出可能な複数の第2ノズルが前記副走査方向に並ぶ第2ノズル列と、
    前記キャリッジに搭載され、前記記録媒体のうち前記第1インクおよび前記第2インクが吐出された領域に光を照射する光源を有する光照射装置と、を備え、
    前記第1ノズル列のうち前記第1インクを吐出する複数の前記第1ノズルの少なくとも一部は、前記第2ノズル列のうち前記第2インクを吐出する複数の前記第2ノズルに対して前記副走査方向の一方側に偏倚しており、
    前記光源のうち、前記第1ノズル列よりも前記副走査方向の一方側に位置する部分の前記副走査方向の長さを長さA、前記第1ノズル列および前記第2ノズル列と前記主走査方向に並ぶ部分の前記副走査方向の長さをそれぞれ長さB、前記第2ノズル列よりも前記副走査方向の他方側に位置する部分の前記副走査方向の長さを長さCとしたとき、前記長さCは前記長さAより長く、かつ、前記長さCは前記長さBと同じまたは前記長さBより短い、インクジェットプリンタ。
  2. 前記キャリッジに搭載され、前記第1ノズル列を含む第1インクヘッドと、
    前記キャリッジに搭載され、かつ、前記第1インクヘッドに対して前記主走査方向に並び、かつ、前記第2ノズル列を含む第2インクヘッドと、を備え、
    前記第1インクヘッドの少なくとも一部は、前記第2インクヘッドに対して前記副走査方向に偏倚している、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記第1インクは、画像形成用インクであり、
    前記第2インクは、ホワイトインクである、請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 制御装置をさらに備え、
    前記制御装置は、前記記録媒体を前記キャリッジに対して前記副走査方向の一方側から他方側に移動させる第1の移動の際に、前記第1ノズルから前記第1インクを前記記録媒体に吐出させて第1インク層を形成し、かつ、前記第2ノズルから前記第2インクを前記第1インク層に吐出させて前記第1インク層上に第2インク層を形成する第1インク層先形成部を有している、請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記キャリッジに搭載され、光硬化性を有しかつ画像形成前の下地形成に用いられる第3インクを前記記録媒体に向けて吐出可能な複数の第3ノズルが前記副走査方向に並ぶ第3ノズル列を備え、
    前記光源は、前記記録媒体のうち前記第3インクが吐出された領域に光を照射するように構成され、
    前記制御装置は、前記第1の移動の際に前記第1インク層上に前記第2インク層を形成する前に、前記記録媒体を前記キャリッジに対して前記副走査方向の他方側から一方側に移動させる第2の移動の際に、前記第3ノズルから前記第3インクを前記記録媒体に吐出させて下地層を形成する下地層形成部を有し、
    前記第1インク層先形成部は、前記第1ノズルから前記第1インクを前記下地層に吐出させて前記下地層上に前記第1インク層を形成する、請求項4に記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記キャリッジに搭載され、光硬化性を有しかつ画像形成後の表面仕上げに用いられる第4インクを前記記録媒体に向けて吐出可能な複数の第4ノズルが前記副走査方向に並ぶ第4ノズル列を備え、
    前記光源は、前記記録媒体のうち前記第4インクが吐出された領域に光を照射するように構成され、
    前記制御装置は、前記第1の移動の際に前記第1インク層上に前記第2インク層が形成された後に、前記記録媒体を前記キャリッジに対して前記副走査方向の他方側から一方側に移動させる第2の移動の際に、前記第4ノズルから前記第4インクを前記第2インク層に吐出させて表面層を形成する表面層形成部を有する、請求項4に記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記制御装置は、前記記録媒体を前記キャリッジに対して前記副走査方向の他方側から一方側に移動させる第2の移動の際に、前記第2ノズルから前記第2インクを前記記録媒体に吐出させて前記第2インク層を形成し、かつ、前記第1ノズルから前記第1インクを前記第2インク層に吐出させて前記第2インク層上に前記第1インク層を形成する第1インク層後形成部を有している、請求項4に記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記キャリッジに搭載され、光硬化性を有しかつ画像形成前の下地形成に用いられる第3インクを前記記録媒体に向けて吐出可能な複数の第3ノズルが前記副走査方向に並ぶ第3ノズル列を備え、
    前記光源は、前記記録媒体のうち前記第3インクが吐出された領域に光を照射するように構成され、
    前記制御装置は、前記第2の移動の際に前記第2インク層上に前記第1インク層を形成する前に、前記記録媒体を前記キャリッジに対して前記副走査方向の一方側から他方側に移動させる第1の移動の際に、前記第3ノズルから前記第3インクを前記記録媒体に吐出させて下地層を形成する下地層形成部を有し、
    前記第1インク層後形成部は、前記第2ノズルから前記第2インクを前記下地層に吐出させて前記下地層上に前記第2インク層を形成する、請求項7に記載のインクジェットプリンタ。
  9. 前記キャリッジに搭載され、光硬化性を有しかつ画像形成後の表面仕上げに用いられる第4インクを前記記録媒体に向けて吐出可能な複数の第4ノズルが前記副走査方向に並ぶ第4ノズル列を備え、
    前記光源は、前記記録媒体のうち前記第4インクが吐出された領域に光を照射するように構成され、
    前記制御装置は、前記第2の移動の際に前記第2インク層上に前記第1インク層が形成された後に、前記記録媒体を前記キャリッジに対して前記副走査方向の一方側から他方側に移動させる第1の移動の際に、前記第4ノズルから前記第4インクを前記第1インク層に吐出させて表面層を形成する表面層形成部を有する、請求項7に記載のインクジェットプリンタ。
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