JP2018001674A - 印刷装置 - Google Patents

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Fumiaki Yoshizawa
史祥 吉澤
彰寛 貞木
Akihiro Sadaki
彰寛 貞木
倉島 憲彦
Norihiko Kurashima
憲彦 倉島
角野 徳重
Norishige Sumino
徳重 角野
基弘 池村
Motohiro Ikemura
基弘 池村
康司 ▲高▼橋
康司 ▲高▼橋
Koji Takahashi
武文 遠藤
Takefumi Endo
武文 遠藤
啓八 福井
Keihachi Fukui
啓八 福井
宗樹 成澤
Muneki Narisawa
宗樹 成澤
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Abstract

【課題】種類が異なる複数のインクを重ねて印刷を行う際、印刷に要する時間を短縮することができる。【解決手段】印刷装置100は、第2のインクを吐出する第2インクヘッド40b〜40eと、第3のインクを吐出する第3インクヘッド40fと、制御装置60を備える。第2インクヘッド40b〜40eは、第3インクヘッド40fよりも帰り方向X2へ向かう側に配置されている。制御装置60は、プラテン25に載置された記録紙5を行き方向X1へ移動させるとともに、ヘッド40を主走査方向Yへ移動させる第1移動制御部62と、第1移動制御部62によってヘッド40および記録紙5を移動させている間、第2インクヘッド40b〜40eから第2のインクを吐出させるとともに、第3インクヘッド40fから第3のインクを吐出させる第2印刷部68を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、印刷装置に関する。
例えば、種類が異なるインクを重ねて記録媒体に印刷することがあり得る。例えば、特許文献1に開示された印刷装置は、プロセスカラーインクなどの有色インクを吐出する有色インク用ヘッドと、クリアインクを吐出するクリアインク用ヘッドとを備えている。
特許文献1に開示された印刷装置では、まず、予め用意された印刷画像に基づいて、有色インク用ヘッドによって有色インクを記録媒体に吐出させることで、記録媒体上に有色インクで印刷画像を印刷する。そして、記録媒体上の有色インクが吐出された領域を覆うように、クリアインク用ヘッドによってクリアインクを記録媒体に吐出させる。このことで、有色インクが吐出された領域を覆う層であるオーバーコート層をクリアインクによって形成することができる。
特開2015−214133号公報
ところで、記録媒体に印刷される印刷物によっては、例えば、記録媒体上に下地用インクを吐出させて下地用インク層を形成し、この下地用インク層上に有色インクを吐出することで有色インク層を形成することがあり得る。そして、有色インク層の上にクリアインクを吐出することでオーバーコート層を形成することがあり得る。このように種類が異なる複数のインクを重ねて印刷する場合、下地用インク層の形成、有色インク層の形成、および、オーバーコート層の形成は、別々に行われていた。そのため、印刷にかかる時間を要した。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、種類が異なる複数のインクを重ねて印刷を行う際、印刷に要する時間を短縮することが可能な印刷装置を提供することである。
本発明に係る印刷装置は、プラテンと、吐出部と、第1移動機構と、第2移動機構と、制御装置とを備えている。前記プラテンには、記録媒体が載置される。前記吐出部は、前記プラテンに向かってインクを吐出する。前記第1移動機構は、前記プラテンに載置された前記記録媒体を前記吐出部に対して相対的に第1方向へ移動させる。前記第2移動機構は、前記吐出部を前記プラテンに対して相対的に第2方向に移動させる。前記制御装置は、前記吐出部、前記第1移動機構、および、前記第2移動機構とそれぞれ電気的に接続されている。前記吐出部は、第1のインクを吐出する第1吐出部と、第2のインクを吐出する第2吐出部と、第3のインクを吐出する第3吐出部とを有している。前記第1方向のうち一方から他方へ向かう方向を行き方向、他方から一方へ向かう方向を帰り方向としたとき、前記第2吐出部は、前記第3吐出部よりも前記帰り方向へ向かう側に配置されている。前記制御装置は、第1移動制御部と、第1印刷部と、第2移動制御部と、第2印刷部とを備えている。前記第1移動制御部は、前記第1移動機構によって、前記プラテンに載置された前記記録媒体を前記吐出部に対して相対的に前記行き方向へ移動させるとともに、前記第2移動機構によって、前記吐出部を前記プラテンに対して相対的に前記第2方向へ移動させる。前記第1印刷部は、前記第1移動制御部によって前記吐出部、および、前記プラテンに載置された前記記録媒体を移動させている間、前記第1吐出部から前記第1のインクを吐出させる。前記第2移動制御部は、前記第1印刷部による印刷が終了した後、前記第1移動機構によって、前記プラテンに載置された前記記録媒体を前記吐出部に対して相対的に前記帰り方向へ移動させる。前記第2印刷部は、前記第2移動制御部による移動が終了した後、前記第1移動制御部によって前記吐出部、および、前記プラテンに載置された前記記録媒体を移動させている間、前記第2吐出部から前記第2のインクを吐出させるとともに、前記第3吐出部から前記第3のインクを吐出させる。
前記印刷装置によれば、まず、記録媒体における吐出部に対する相対的な行き方向への1回目の移動で、第1吐出部によって第1のインクに関する印刷が行われる。その後、第2移動制御部によって、記録媒体が吐出部に対して相対的に帰り方向へ搬送される。そして、記録媒体における吐出部に対する相対的な行き方向への2回目の移動で、第2吐出部による第2のインクに関する印刷、および、第3吐出部による第3のインクに関する印刷が行われる。本発明では、第2吐出部が第3吐出部よりも帰り方向へ向かう側に配置されているため、記録媒体における行き方向への上記2回目の移動の際、第1のインクの上に第2のインクが吐出され、第1のインク上に吐出された第2のインクの上に第3のインクが吐出される。よって、第2のインクによる印刷と、第3のインクによる印刷を、記録媒体における行き方向への一度の移動の際に、同時行うことができる。したがって、種類が異なる複数のインクを重ねて印刷を行う際、従来の発明と比較して、印刷に要する時間を短縮することができる。
本発明に係る他の印刷装置は、プラテンと、吐出部と、第1移動機構と、第2移動機構と、制御装置とを備えている。前記プラテンには、記録媒体が載置される。前記吐出部は、前記プラテンに向かってインクを吐出する。前記第1移動機構は、前記プラテンに載置された前記記録媒体を前記吐出部に対して相対的に第1方向へ移動させる。前記第2移動機構は、前記吐出部を前記プラテンに対して相対的に第2方向に移動させる。前記制御装置は、前記吐出部、前記第1移動機構、および、前記第2移動機構とそれぞれ電気的に接続されている。前記吐出部は、第1のインクを吐出する第1吐出部と、第2のインクを吐出する第2吐出部と、第3のインクを吐出する第3吐出部とを有している。前記第1方向のうち一方から他方へ向かう方向を行き方向、他方から一方へ向かう方向を帰り方向としたとき、前記第1吐出部は、前記第2吐出部よりも前記帰り方向へ向かう側に配置されている。前記制御装置は、第1移動制御部と、第1印刷部と、第2移動制御部と、第2印刷部とを備えている。前記第1移動制御部は、前記第1移動機構によって、前記プラテンに載置された前記記録媒体を前記吐出部に対して相対的に前記行き方向へ移動させるとともに、前記第2移動機構によって、前記吐出部を前記プラテンに対して相対的に前記第2方向へ移動させる。前記第1印刷部は、前記第1移動制御部によって前記吐出部、および、前記プラテンに載置された前記記録媒体を移動させている間、前記第1吐出部から前記第1のインクを吐出させるとともに、前記第2吐出部から前記第2のインクを吐出させる。前記第2移動制御部は、前記第1印刷部による印刷が終了した後、前記第1移動機構によって、前記プラテンに載置された前記記録媒体を前記吐出部に対して相対的に前記帰り方向へ移動させる。前記第2印刷部は、前記第2移動制御部による移動が終了した後、前記第1移動制御部によって前記吐出部、および、前記プラテンに載置された前記記録媒体を移動させている間、前記第3吐出部から前記第3のインクを吐出させる。
前記印刷装置によれば、まず、記録媒体における吐出部に対する相対的な行き方向への1回目の移動で、第1吐出部による第1のインクに関する印刷、および、第2吐出部による第2のインクに関する印刷が行われる。本発明では、第1吐出部が第2吐出部よりも帰り方向へ向かう側に配置されているため、記録媒体における行き方向への上記1回目の移動の際、記録媒体の表面に第1のインクが吐出され、記録媒体上に吐出された第1のインクの上に第2のインクが吐出される。その後、記録媒体の帰り方向への搬送が行われた後に、第3吐出部による第3のインクに関する印刷が行われる。よって、第1のインクによる印刷と、第2のインクによる印刷を、記録媒体における行き方向への一度の移動の際に、同時行うことができる。したがって、種類が異なる複数のインクを重ねて印刷を行う際、従来の発明と比較して、印刷に要する時間を短縮することができる。
本発明によれば、種類が異なる複数のインクを重ねて印刷を行う際、印刷に要する時間を短縮することができる。
第1実施形態に係る印刷装置を示す斜視図である。 印刷装置の内部構成を示す平面図である。 ヘッドの底面図である。 記録紙に複数の種類のインクを重ね合わせた状態を示す記録紙の断面図である。 印刷装置のブロック図である。 記録紙に印刷を行う手順を示したフローチャートである。 第2実施形態におけるヘッドの底面図である。 第3実施形態におけるヘッドの底面図である。 第3実施形態において、記録紙に印刷を行う手順を示したフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る印刷装置について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る印刷装置100の斜視図である。以下の説明では、印刷装置100を正面から見たときに、印刷装置100から遠ざかる方を前方、印刷装置100に近づく方を後方とする。左、右、上、下とは、印刷装置100を正面から見たときの左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を意味するものとする。ただし、上記方向は説明の便宜上定めた方向に過ぎず、印刷装置100の設置態様を何ら限定するものではなく、本発明を何ら限定するものでもない。また、図面中の符号Yは主走査方向を示している。ここでは、主走査方向Yは左右方向である。符号Xは、副走査方向を示している。ここでは、副走査方向Xは前後方向である。主走査方向Yと副走査方向Xとは平面視において直交している。なお、本実施形態において、副走査方向Xのうち後方(一方)から前方(他方)に向かう方向を行き方向X1と称する。副走査方向Xのうち前方から後方に向かう方向を帰り方向X2と称する。符号Zは、高さ方向、すなわち、上下方向を示している。ただし、主走査方向Y、副走査方向Xおよび高さ方向Zは、特に限定されず、印刷装置100の形態に応じて適宜に設定可能である。なお、本実施形態では、副走査方向Xが本発明の「第1方向」に対応する。主走査方向Yが本発明の「第2方向」に対応する。
図1に示すように、印刷装置100は、インクジェット式のプリンタである。印刷装置100は、記録紙5に印刷を行うものである。記録紙5はロール状の媒体であり、所謂ロール紙である。ここでは、記録紙5が本発明の「記録媒体」に対応する。しかし、本発明の記録媒体は、記録紙5に限定されない。例えば、記録媒体は、樹脂製のシートであってもよい。また、記録媒体は、可撓性を有するシートに限らず、ガラス基板などの材質が硬い媒体であってもよい。
印刷装置100は、本体10と、脚11と、操作パネル12と、カバー15とを備えている。本体10は、主走査方向Yに延びたケーシングを有する。脚11は、本体10を支持するものである。脚11は、本体10の下面に設けられている。操作パネル12は、本体10の右側の前面に設けられている。操作パネル12は、使用者が印刷に関する操作を行うものである。図示は省略するが、操作パネル12には、モノクロ印刷またはカラー印刷、解像度、インクの濃さなどの印刷に関する情報や、印刷中の印刷装置100のステータスなどが表示される表示部、および、印刷に関する情報を入力するための入力部などが備えられている。
カバー15は、本体10に設けられている。ここでは、カバー15は、本体10の上部に開閉自在に取り付けられている。カバー15の下方であって、本体10の下側には、記録紙5を排出する排出口13が形成されている。排出口13の前方かつ下方の位置には、排出口13から排出される記録紙5を案内するガイド14が設けられている。ガイド14は、排出口13から前方斜め下向きに延びている。
次に、印刷装置100の内部構成について説明する。図2は、印刷装置100の内部構成を示す平面図である。図3は、ヘッド40の底面図である。図2に示すように、印刷装置100は、ガイドレール20と、プラテン25と、第1移動機構51と、第2移動機構52と、キャリッジ30と、ヘッド40(図3参照)と、制御装置60(図5参照)を備えている。ガイドレール20は、カバー15(図1参照)の下方に配置されている。ガイドレール20は主走査方向Yに延びている。
プラテン25は、記録紙5への印刷の際、記録紙5を支持するものである。プラテン25には、記録紙5が載置される。記録紙5への印刷は、プラテン25上において行われる。プラテン25は、主走査方向Yに延びている。プラテン25は、ガイドレール20の中央部分の下方かつ前方に配置されている。プラテン25は、ガイド14(図1参照)と連なっている。なお、記録紙5への印刷の際、記録紙5を支持するものとしては、プラテン25に限定されず、例えば、ベルト搬送型の印刷装置の場合、記録紙5を支持するものは、搬送ベルトである。印刷装置がフラットベッド型の場合、記録紙5を支持するものは、フラットベッドである。
本実施形態では、第1移動機構51によって、プラテン25に載置された記録紙5がヘッド40(図3参照)に対して相対的に副走査方向Xに移動される。第1移動機構51は、上下一対のローラ26(なお、図2では上側のローラ26のみ図示されており、下側のローラ26は省略されている)と、モータ27を有している。上下一対のローラ26は、プラテン25の左端部および右端部にそれぞれ配置されている。ただし、上下一対のローラ26の数および設置位置は特に限定されない。上下一対のローラ26のうち、何れか一方のローラ26は自ら回転する駆動ローラ(グリッドローラともいう。)である。この一方のローラ26には、モータ27が接続されている。モータ27が駆動することで、一方のローラ26は回転する。他方のローラ26は、上記駆動ローラと共に記録紙5を挟み込むためのピンチローラである。ピンチローラは、上下方向に移動可能に構成されている。
第2移動機構52は、プラテン25に載置された記録紙5に対してヘッド40(図3参照)を相対的に主走査方向Yに移動させる機構である。ここでは、第2移動機構52は、プーリ21と、プーリ22と、無端状のベルト23と、モータ24を有している。プーリ21は、ガイドレール20の右端部分に設けられている。プーリ22は、ガイドレール20の左端部分に設けられている。ベルト23は、プーリ21とプーリ22とに巻き掛けられている。ここでは、モータ24は、プーリ21に接続されているが、プーリ22に接続されていてもよい。モータ24がプーリ21を駆動すると、プーリ21とプーリ22との間においてベルト23が走行する。
キャリッジ30は、ベルト23に取り付けられている。図示は省略するが、キャリッジ30は、ガイドレール20に係合している。キャリッジ30は、ベルト23の走行に従って、ガイドレール20に沿って主走査方向Yに移動する。
ところで、本実施形態では、印刷装置100は、複数の種類のインクを記録紙5上に重ね合わせることによって、印刷物を印刷する装置である。図4は、記録紙5に複数の種類のインクを重ね合わせた状態を示す記録紙5の断面図である。図4に示すように、例えば、記録紙5上に、第1のインク6aによって形成された層、第2のインク6bによって形成された層、第3のインク6cによって形成された層が順に積層される。具体的には、記録紙5の表面に、第1のインク6aが吐出される。第1のインク6aの上に第2のインク6bが吐出される。そして、第2のインク6bの上に第3のインク6cが吐出される。
第1のインク6a、第2のインク6bおよび第3のインク6cの種類は特に限定されない。例えば、第1のインク6aは下地用インクである。第2のインク6bは画像形成用インクである。第3のインク6cはオーバーコート用インクである。ここで、下地用インクとは、第2のインク6bによる記録紙5への定着性を上げるインク、第2のインク6bが滲むことを抑制するためのインク、または、第2のインク6bの発色をよくするためのインクである。下地用インクとは、第2のインク6bが鮮明に見えるようにするためのインクである。下地用インクは、例えば、ホワイトインクである。画像形成用インクとは、記録紙5に印刷画像を形成するためのインクである。画像形成用インクとは、有色インクのことである。画像形成用インクは、例えば、プロセスカラーインクである。例えば、プロセスカラーインクには、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク、ライトシアンインク、ライトマゼンタインクなどが含まれている。オーバーコート用インクとは、艶出し、艶消し、または、表面保護などのために用いられるインクのことである。オーバーコート用インクとは、第2のインク6bを少なくとも覆うインクである。オーバーコート用インクは、第1のインク6aおよび第2のインク6bを覆うインクであってもよい。オーバーコート用インクは、例えば、透明なインク、すなわち、クリアインクである。
次に、本実施形態に係るヘッド40について説明する。図3に示すように、ヘッド40は、キャリッジ30に搭載されている。ヘッド40は、プラテン25(図2参照)よりも上方に配置され、キャリッジ30を介してガイドレール20(図2参照)にスライド自在に係合している。ヘッド40は、第2移動機構52(図2参照)によってガイドレール20に沿って主走査方向Yに移動する。本実施形態では、ヘッド40は、第1インクヘッド40aと、複数の第2インクヘッド40b〜40eと、第3インクヘッド40fを有している。インクヘッド40a〜40fの数は、特に限定されないが、本実施形態では6つである。各インクヘッド40a〜40fの底面には、それぞれ複数のノズル41aが形成されている。各インクヘッド40a〜40fの複数のノズル41aからインクが吐出される。
本実施形態では、複数のインクヘッド40a〜40fは、それぞれ第1のインク6a、第2のインク6bおよび第3のインク6cのうち、何れかの種類のインクを吐出する。ここでは、第1インクヘッド40aは、第1のインク6aの一例であるホワイトインクを吐出する。複数の第2インクヘッド40b〜40eは、第2のインク6bの一例であるプロセスカラーインクを吐出する。具体的には、例えば、第2インクヘッド40bはシアンインクを吐出する。第2インクヘッド40cはマゼンタインクを吐出する。第2インクヘッド40dはイエローインクを吐出する。第2インクヘッド40eはブラックインクを吐出する。本実施形態では、第2インクヘッド40b〜40eの数は、4つである。しかしながら、第2インクヘッド40b〜40eの数は特に限定されず、例えば、6つであってもよい。第3インクヘッド40fは、第3のインク6cの一例であるクリアインクを吐出する。なお、本実施形態では、ヘッド40が本発明の「吐出部」に対応する。第1インクヘッド40aは、本発明の「第1吐出部」に対応する。第2インクヘッド40b〜40eは、本発明の「第2吐出部」に対応する。第3インクヘッド40fは、本発明の「第3吐出部」に対応する。
次に、複数のインクヘッド40a〜40fの位置関係について詳述する。図4に示すように、主走査方向Yにおいて、左から第1インクヘッド40a、複数の第2インクヘッド40b〜40e、第3インクヘッド40fの順に並ぶようにしてインクヘッド40a〜40fは配置されている。しかしながら、主走査方向Yにおけるインクヘッド40a〜40fの並び順は特に限定されない。例えば、主走査方向Yにおいて、左から第3インクヘッド40f、複数の第2インクヘッド40b〜40e、第1インクヘッド40aの順に並ぶようにしてインクヘッド40a〜40fは配置されていてもよい。
複数の第2インクヘッド40b〜40eは、副走査方向Xにおいて同じ位置に配置されている。第1インクヘッド40aは、複数の第2インクヘッド40b〜40eと副走査方向Xにおいて同じ位置に配置されている。しかしながら、第1インクヘッド40aは、複数の第2インクヘッド40b〜40eよりも後方に配置されていてもよいし、複数の第2インクヘッド40b〜40eよりも前方に配置されていてもよい。第1インクヘッド40aは、第3インクヘッド40fよりも後方、すなわち、副走査方向Xにおいて第3インクヘッド40fよりも帰り方向X2へ向かう側に設けられている。しかしながら、第1インクヘッド40aは、第3インクヘッド40fと副走査方向Xにおいて同じ位置に配置されていてもよい。また、第1インクヘッド40aは、第3インクヘッド40fよりも前方に配置されていてもよい。
第2インクヘッド40b〜40eは、それぞれ第3インクヘッド40fよりも帰り方向X2へ向かう側へずれて配置されている。第2インクヘッド40b〜40eは、それぞれ第3インクヘッド40fよりも後方に設けられている。第2インクヘッド40b〜40eは、副走査方向Xにおいて第3インクヘッド40fよりも帰り方向X2へ向かう側にそれぞれ設けられている。各第2インクヘッド40b〜40eの前端は、第3インクヘッド40fの後端よりも後方にそれぞれ設けられている。本実施形態では、第2インクヘッド40b〜40eのそれぞれの前端(他端)と、第3インクヘッド40fの後端(一端)とにおける副走査方向Xの距離D1は、所定の距離である。この所定の距離は特に限定されないが、例えば、所定の距離の下限値は、0より大きければよく、例えば、10dotである。
本実施形態では、ヘッド40には、インクカートリッジ45(図2参照)が接続されている。ここでは、ヘッド40とインクカートリッジ45とはチューブ46(図2参照)を介して互いに接続している。インクカートリッジ45には、ヘッド40に供給するインク、すなわち、印刷の際に使用されるインクが収容されている。インクカートリッジ45に収容されたインクは、チューブ46を通って各インクヘッド40a〜40fに供給され、図3に示すように、ノズル41aから吐出される。なお、インクカートリッジ45の設置位置は特に限定されない。例えば、図示は省略するが、インクカートリッジ45は、本体10の上面に取り外し可能に設けられている。
図5は、印刷装置100のブロック図である。次に、制御装置60について説明する。制御装置60は、記録紙5への印刷を制御する装置である。制御装置60は、マイクロコンピュータからなっており、本体10の内部に設けられている。制御装置60は、中央処理装置(CPU)と、CPUが実行するプログラムなどを格納したROMと、RAMなどを備えている。ここでは、マイクロコンピュータ内に保存されたプログラムを使用して、印刷に関する制御を行う。
制御装置60は、第1移動機構51のモータ27と、第2移動機構52のモータ24と、第1インクヘッド40aと、第2インクヘッド40b〜40eと、第3インクヘッド40fと電気的に接続しており、モータ27、モータ24、第1インクヘッド40a、第2インクヘッド40b〜40e、および、第3インクヘッド40fを制御する。制御装置60は、第1移動機構51のモータ27の駆動を制御してグリッドローラ26の回転を制御することで、プラテン25に載置された記録紙5における副走査方向X(行き方向X1および帰り方向X2)への移動を制御する。制御装置60は、第2移動機構52のモータ24の駆動を制御することで、プーリ21の回転、および、ベルト23(図2参照)の走行を制御する。このことで、制御装置60は、インクヘッド40a〜40fにおける主走査方向Yへの移動を制御する。制御装置60は、インクヘッド40a〜40fがインクを吐出するタイミングなどを制御する。
制御装置60は、記憶部61と、第1移動制御部62と、第2移動制御部64と、第1印刷部66と、第2印刷部68とを備えている。記憶部61には、例えば、印刷する印刷画像が記憶される。第1移動制御部62は、第1移動機構51によって、プラテン25に載置された記録紙5をヘッド40に対して行き方向X1へ移動させるとともに、第2移動機構52によって、ヘッド40をプラテン25に対して主走査方向Yへ移動させる。第1印刷部66は、第1移動制御部62によってヘッド40、および、プラテン25に載置された記録紙5を移動させている間、第1インクヘッド40aから第1のインク6a(ここでは、ホワイトインク)を吐出させる。第2移動制御部64は、第1印刷部66による印刷が終了した後、第1移動機構51によって、プラテン25に載置された記録紙5をヘッド40に対して帰り方向X2へ移動させる。第2印刷部68は、第2移動制御部64による移動が終了した後、第1移動制御部62によってヘッド40、および、プラテン25に載置された記録紙5を移動させている間、第2インクヘッド40b〜40eから第2のインク6b(ここでは、プロセスカラーインク)を吐出させるとともに、第3インクヘッド40fから第3のインク6c(ここでは、クリアインク)を吐出させる。なお、上述した各部は、ソフトウェアによって構成されていてもよいし、ハードウェアによって構成されていてもよい。例えば、上述した各部は、プロセッサによって行われるものであってもよいし、回路に組み込まれるものであってもよい。
以上、本実施形態に係る印刷装置100の構成について説明した。次に、印刷装置100が記録紙5に印刷を行う手順について図6のフローチャートを用いて説明する。ここでは、図4に示すように、記録紙5の上に、第1のインク6aによって形成された層、第2のインク6bによって形成された層、第3のインク6cによって形成された層が下方から順に積層されることによって作製される印刷物における印刷手順について説明する。本実施形態では、印刷対象である印刷画像が記憶部61に予め記憶されており、この印刷画像に基づいて印刷を行う。なお、ここでは、印刷が開始されるときのプラテン25に対する記録紙5の位置を開始位置という。
まず、ステップS101では、第1のインク6aによる印刷が行われる。具体的には、第1移動制御部62は、まず、図3に示すように、主走査方向Yにヘッド40が移動するように、第2移動機構52のモータ24の駆動を制御する。このとき、記憶部61に記憶された印刷画像における第1のインク6aの位置に対応した記録紙5の領域上を第1インクヘッド40aが通過する際、第1印刷部66は、プラテン25に載置された記録紙5に第1のインク6aを第1インクヘッド40aから吐出させる。このことで、1スキャン分の第1のインク6aによる印刷が行われる。次に、第1移動制御部62は、プラテン25に載置された記録紙5を副走査方向Xの行き方向X1へ移動させるように第1移動機構51のモータ27の駆動を制御する。その後、第1移動制御部62によって、ヘッド40を主走査方向Yへ移動させながら、第1のインク6aの吐出が行われることで、次のスキャンにおける印刷が行われる。このように、ヘッド40の主走査方向Yへの移動、および、プラテン25に載置された記録紙5の行き方向X1への移動を交互に行いながら、第1印刷部66による第1のインク6aの印刷が行われる。
第1のインク6aの印刷が行われた後、次に、図6のステップS103では、プラテン25に載置された記録紙5を帰り方向X2、すなわち、後方へ移動させる。具体的には、第2移動制御部64は、プラテン25に載置された記録紙5が、印刷が開始された位置である開始位置へ戻るように、記録紙5を帰り方向X2へ移動させるように第1移動機構51のモータ27の駆動を制御する。
プラテン25に載置された記録紙5が上記開始位置に位置した後、図6のステップS105では、第2のインク6bによる印刷、および、第3のインク6cによる印刷が行われる。具体的には、第1移動制御部62は、最初のスキャンにおいて、図3に示すように、主走査方向Yにヘッド40が移動するように、第2移動機構52のモータ24の駆動を制御する。このとき、記憶部61に記憶された印刷画像における第2のインク6bの位置に対応した記録紙5の領域上を第2インクヘッド40b〜40eが通過する際、第2印刷部68は、プラテン25に載置された記録紙5に第2のインク6bを第2インクヘッド40b〜40eから吐出させることで、最初の1スキャン分の第2のインク6bによる印刷が行われる。なお、この第2のインク6bは、記録紙5に吐出された第1のインク6aの上に吐出される。その後、第1移動制御部62は、プラテン25に載置された記録紙5を行き方向X1へ移動させるように第1移動機構51のモータ27の駆動を制御する。
次に、第1移動制御部62による第2移動機構52のモータ24の制御によって、ヘッド40は主走査方向Yへ移動される。このとき、記憶部61に記憶された印刷画像における第2のインク6bの位置に対応した記録紙5の領域上を第2インクヘッド40b〜40eが通過する際、第2印刷部68は、プラテン25に載置された記録紙5に第2のインク6bを第2インクヘッド40b〜40eから吐出させる。同時に、印刷画像における第3のインク6cの位置に対応した記録紙5の領域上を第3インクヘッド40fが通過する際、第2印刷部68は、プラテン25に載置された記録紙5に第3のインク6cを第3インクヘッド40fから吐出させる。第3のインク6cによる印刷は、第2のインク6bによる印刷が行われた後の記録紙5の領域に対して行われる。以上のように、本実施形態では、第2のインク6bによる印刷と、第3のインク6cによる印刷が同時に行われることで、次のスキャンにおける印刷が行われる。このように、ヘッド40の主走査方向Yへの移動、および、記録紙5の行き方向X1への移動を交互に行いながら、第2印刷部68による第2のインク6bによる印刷、および、第3のインク6cによる印刷が行われる。第2のインク6bによる印刷、および、第3のインク6cによる印刷が終了することによって、記憶部61に記憶された印刷画像の印刷が終了する。
以上、本実施形態によれば、まず、記録紙5の行き方向X1への1回目の移動で、第1インクヘッド40aによって第1のインク6aに関する印刷が行われる。その後、第2移動制御部64によって、記録紙5が帰り方向X2へ搬送される。そして、記録紙5の行き方向X1への2回目の移動で、第2インクヘッド40b〜40eによる第2のインク6bに関する印刷、および、第3インクヘッド40fによる第3のインク6cに関する印刷が行われる。本実施形態では、図3に示すように、第2インクヘッド40b〜40eが第3インクヘッド40fよりも帰り方向X2へ向かう側に配置されているため、記録紙5における行き方向X1への2回目の移動の際、第1のインク6aの上に第2のインク6bが吐出され、第1のインク6a上に吐出された第2のインク6bの上に第3のインク6cが吐出される。よって、第2のインク6bによる印刷と、第3のインク6cによる印刷を、記録紙5における行き方向X1への一度の移動の際に、同時行うことができる。したがって、種類が異なる複数のインクを重ねて印刷を行う際、従来の発明と比較して、印刷に要する時間を短縮することができる。
本実施形態では、図3に示すように、副走査方向Xにおいて、各第2インクヘッド40b〜40eにおける行き方向X1へ向かう側の端(前端)と、第3インクヘッド40fにおける帰り方向X2へ向かう側の端(後端)との距離D1は、所定の距離である。例えば、所定の距離は10dotである。このことによって、1スキャン分の印刷において、第2インクヘッド40b〜40eによって吐出される第2のインク6bにおける記録紙5の領域と、第3インクヘッド40fによって吐出される第3のインク6cにおける記録紙5の領域は、異なる領域である。よって、記録紙5に吐出された第2のインク6bが乾燥する時間を確保することができる。したがって、第2のインク6bによる印刷と、第3のインク6cによる印刷が、記録紙5における行き方向X1への一度の移動の際に行われた場合であっても、第2のインク6bと第3のインク6cを混ざり難くすることができる。
本実施形態では、図4に示すように、第1のインク6aは、下地用インクの一例であるホワイトインクである。第2のインク6bは、画像形成用インクの一例であるプロセスカラーインクである。第3のインク6cは、オーバーコート用インクの一例であるクリアインクである。このことによって、記録紙5の上に、ホワイトインクによって形成された層、プロセスカラーインクによって形成された層、クリアインクによって形成された層が下方から順に積層されるような印刷を行う場合であっても、印刷時間を短縮することができる。
以上、第1実施形態に係る印刷装置100について説明した。本発明に係る印刷装置は、第1実施形態に係る印刷装置100に限定されず、他の種々の形態で実施することができる。次に、他の実施形態について簡単に説明する。なお、以下の説明では、既に説明した構成と同様の構成には同じ符号を使用し、その説明は適宜省略する。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る印刷装置200について説明する。第1実施形態では、第2インクヘッド40b〜40e自体が本発明の「第2吐出部」に対応しており、第3インクヘッド40f自体が本発明の「第3吐出部」に対応していた。そして、第2インクヘッド40b〜40eは、図3に示すように、第3インクヘッド40fよりも後方に配置されていた。すなわち、第2インクヘッド40b〜40eと、第3インクヘッド40fは副走査方向Xにおいてずれて配置されていた。しかしながら、第2インクヘッド40b〜40eと、第3インクヘッド40fは、副走査方向Xにおいてずれて配置されていなくてもよい。
図7は、第2実施形態に係るヘッド40の底面図である。図7に示すように、本実施形態では、各インクヘッド40a〜40fは、主走査方向Yに並ぶように配置されている。複数のインクヘッド40a〜40fは、主走査方向Yに一列に配列されている。複数のインクヘッド40a〜40fは、互いが副走査方向Xにずれて配置されていない。各インクヘッド40a〜40fにおける前端の副走査方向Xの位置は、それぞれ同じである。各インクヘッド40a〜40fにおける後端の副走査方向Xの位置は、それぞれ同じである。
本実施形態では、第1インクヘッド40aの底面には複数のノズル42aが形成されている。第2インクヘッド40bの底面には複数のノズル42bが形成され、第2インクヘッド40cの底面には複数のノズル42cが形成され、第2インクヘッド40dの底面には複数のノズル42dが形成され、かつ、第2インクヘッド40eの底面には複数のノズル42eが形成されている。また、第3インクヘッド40fの底面には複数のノズル42fが形成されている。各複数のノズル42a〜42fは、副走査方向Xに1列に並ぶように配置されている。ここでは、副走査方向Xに並んだ各複数のノズル42a〜42fの列のことを、それぞれノズル列43a〜43fという。また、各ノズル列43a〜43fのうち、前部に配置されたノズル列をそれぞれ第1ノズル列44a〜44fと称する。そして、各ノズル列43a〜43fのうち、後部に配置されたノズル列をそれぞれ第2ノズル列45a〜45fと称する。
各第1ノズル列44a〜44fは、各第2ノズル列45a〜45fよりも前方に配置されている。各インクヘッド40a〜40fにおいて、各第2ノズル列45a〜45fの前端は、各第1ノズル列44a〜44fの後端よりも後方に配置されている。副走査方向Xにおいて、各第2ノズル列45a〜45fの前端と、各第1ノズル列44a〜44fの後端との間の距離D2は、所定の距離である。本実施形態における所定の距離の下限値は、0より大きい値であり、第1実施形態と同様に、例えば、10dotである。インクヘッド40a〜40fにおける各ノズル列43a〜43fのノズル42a〜42fの数を総数(例えば、ノズル列43fのノズル42fの数が総数である。)としたとき、本実施形態における所定の距離の上限値は、各ノズル列43a〜43fの総数の1/3にあたるノズル42a〜42f分の間隔であってもよい。例えば、各ノズル列43a〜43fのノズル42a〜42fの数がそれぞれ180である場合、各第1ノズル列44a〜44fおよび各第2ノズル列45a〜45fにおけるそれぞれのノズル42a〜42fの数が80であり、距離D2が、副走査方向Yに連続する80個分のノズル42a〜42fの間隔であってもよい。
なお、ここでは、複数のノズル42a〜42fのうち、第1ノズル列44a〜44fおよび第2ノズル列45a〜45fに属さないノズル42a〜42fが存在していてもよい。各第1ノズル列44a〜44fにおけるノズル42a〜42fの数は、各第2ノズル列45a〜45fにおけるノズル42a〜42fの数と同じである。しかしながら、各第1ノズル列44a〜44fにおけるノズル42a〜42fの数は、各第2ノズル列45a〜45fにおけるノズル42a〜42fの数よりも多くてもよいし、少なくてもよい。
本実施形態では、第1インクヘッド40aのノズル列43a、第2インクヘッド40b〜40eのそれぞれの第2ノズル列45b〜45e、および、第3インクヘッド40fの第1ノズル列44fが使用される。そのため、第2インクヘッド40b〜40eのそれぞれの第1ノズル列44b〜44e、および、第3インクヘッド40fの第2ノズル列45fは省略されていてもよい。ここでは、第1インクヘッド40aのノズル列43aを構成する複数のノズル42aから第1のインク6a(ここでは、ホワイトインク)が吐出される。第2インクヘッド40b〜40eのそれぞれの第2ノズル列45b〜45eを構成する複数のノズル42b〜42eから第2のインク6b(ここでは、プロセスカラーインク)が吐出される。第3インクヘッド40fの第1ノズル列44fを構成する複数のノズル42fから第3のインク6c(ここでは、クリアインク)が吐出される。本実施形態では、第1インクヘッド40aのノズル列43aは、本発明の「第1吐出部」に対応している。第2インクヘッド40b〜40eの第2ノズル列45b〜45eは、本発明の「第2吐出部」に対応している。また、第3インクヘッド40fの第1ノズル列44fは、本発明の「第3吐出部」に対応している。
次に、本実施形態に係る印刷装置200が記録紙5に印刷を行う手順について、第1実施形態における図6のフローチャートに沿って説明する。まず、ステップS101では、第1移動制御部62は、主走査方向Yにヘッド40が移動するように、第2移動機構52を制御する。このとき、印刷画像における第1のインク6aの位置に対応した記録紙5の領域上を第1インクヘッド40aが通過する際、第1印刷部66は、図7に示すように、プラテン25に載置された記録紙5に第1のインク6aを第1インクヘッド40aのノズル列43aから吐出させることで、1スキャン分の第1のインク6aによる印刷が行われる。次に、第1移動制御部62は、記録紙5を行き方向X1へ移動させるように第1移動機構51を制御する。その後、第1移動制御部62によって、ヘッド40を主走査方向Yへ移動させながら、第1のインク6aの吐出が行われることで、次のスキャンにおける印刷が行われる。このように、ヘッド40の主走査方向Yへの移動、および、記録紙5の行き方向X1への移動を交互に行いながら、第1印刷部66による第1のインク6aの印刷が行われる。
第1のインク6aの印刷が行われた後、次に、ステップS103では、第2移動制御部64は、記録紙5が印刷が開始された開始位置へ戻るように第1移動機構51を制御する。その後、ステップS105では、第2のインク6bによる印刷、および、第3のインク6cによる印刷が行われる。具体的には、第1移動制御部62は、最初のスキャンにおいて、主走査方向Yにヘッド40を移動させる。このとき、印刷画像における第2のインク6bの位置に対応した記録紙5の領域上を第2インクヘッド40b〜40eが通過する際、第2印刷部68は、プラテン25に載置された記録紙5に第2のインク6bを第2インクヘッド40b〜40eの第2ノズル列45b〜45eから吐出させる。このことで、最初の1スキャン分の第2のインク6bによる印刷が行われる。その後、第1移動制御部62は、記録紙5を行き方向X1へ移動させるように第1移動機構51を制御する。
次に、第1移動制御部62によって、ヘッド40は主走査方向Yへ移動される。このとき、印刷画像における第2のインク6bの位置に対応した記録紙5の領域上を第2インクヘッド40b〜40eが通過する際、第2印刷部68は、記録紙5に第2のインク6bを第2ノズル列45b〜45eから吐出させる。同時に、印刷画像における第3のインク6cの位置に対応した記録紙5の領域上を第3インクヘッド40fが通過する際、第2印刷部68は、記録紙5に第3のインク6cを第3インクヘッド40fの第1ノズル列44fから吐出させる。本実施形態では、ヘッド40の主走査方向Yへの移動、および、プラテン25に載置された記録紙5の行き方向X1への移動を交互に行いながら、第2印刷部68による第2のインク6bによる印刷、および、第3のインク6cによる印刷が同時に行われる。このように、第2のインク6bによる印刷、および、第3のインク6cによる印刷が終了することによって、印刷画像の印刷が終了する。
以上、本実施形態では、図7に示すように、第2のインク6bが吐出される第2インクヘッド40b〜40eの第2ノズル列45b〜45eは、第3のインク6cが吐出される第3インクヘッド40fの第1ノズル列44fよりも帰り方向X2へ向かう側に配置されている。よって、第2のインク6bによる印刷と、第3のインク6cによる印刷を、記録紙5における行き方向X1への一度の移動の際に、同時行うことができる。したがって、本実施形態であっても、上記実施形態と同様に、種類が異なる複数のインクを重ねて印刷を行う際、従来の発明と比較して、印刷に要する時間を短縮することができる。
本実施形態では、図7に示すように、副走査方向Xにおいて、第1インクヘッド40a、第2インクヘッド40b〜40e、および、第3インクヘッド40fにおけるそれぞれの行き方向X1へ向かう側の端(前端)は、同じ位置である。また、副走査方向Xにおいて、第1インクヘッド40a、第2インクヘッド40b〜40e、および、第3インクヘッド40fにおけるそれぞれの帰り方向X2へ向かう側の端(後端)は、同じ位置である。このことによって、例えば、インクヘッドの一部を副走査方向Xに並べた場合と比較して、インクヘッド40a〜40f全体の副走査方向Xの長さを短くすることができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係る印刷装置300について説明する。上述した第1実施形態および第2実施形態では、第1のインク6aによる印刷が行われた後、記録紙5を開始位置まで戻した後に、第2のインク6bによる印刷、および、第3のインク6cによる印刷を行っていた。しかしながら、第3実施形態では、第1のインク6aによる印刷、および、第2のインク6bによる印刷が行われた後、記録紙5を開始位置まで戻した後に、第3のインク6cによる印刷を行う。
図8は、第3実施形態におけるヘッド40の底面図である。本実施形態では、図3および図8に示すように、複数のインクヘッド40a〜40fの位置関係が第1実施形態に係る複数のインクヘッド40a〜40fの位置関係と異なる。そのため、ここでは、本実施形態に係る複数のインクヘッド40a〜40fの位置関係について説明する。図8に示すように、主走査方向Yにおいて、左から第1インクヘッド40a、第2インクヘッド40b〜40e、第3インクヘッド40fの順に並ぶようにしてインクヘッド40a〜40fは配置されている。しかしながら、主走査方向Yにおけるインクヘッド40a〜40fの並び順は特に限定されない。複数の第2インクヘッド40b〜40eは、副走査方向Xにおいて同じ位置に配置されている。第1インクヘッド40aは、第2インクヘッド40b〜40eよりも後方に設けられている。換言すると、第1インクヘッド40aは、副走査方向Xにおいて第2インクヘッド40b〜40eよりも帰り方向X2へ向かう側にそれぞれ設けられている。各第2インクヘッド40b〜40eの後端は、第1インクヘッド40aの前端よりも前方にそれぞれ設けられている。本実施形態では、第2インクヘッド40b〜40eのそれぞれの後端(一端)と、第1インクヘッド40aの前端(他端)とにおける副走査方向Xの距離D3は、所定の距離である。
本実施形態では、第3インクヘッド40fは、第1インクヘッド40aと副走査方向Xにおいて同じ位置に配置されている。しかしながら、第3インクヘッド40fは、第1インクヘッド40aよりも後方に配置されていてもよいし、第1インクヘッド40aよりも前方に配置されていてもよい。ここでは、第3インクヘッド40fは、各第2インクヘッド40b〜40eよりも後方に設けられている。しかしながら、第3インクヘッド40fは、各第2インクヘッド40b〜40eと副走査方向Xにおいて同じ位置に配置されていてもよい。また、第3インクヘッド40fは、各第2インクヘッド40b〜40eよりも前方に配置されていてもよい。なお、本実施形態では、第1インクヘッド40aは、本発明の「第1吐出部」に対応する。第2インクヘッド40b〜40eは、本発明の「第2吐出部」に対応する。第3インクヘッド40fは、本発明の「第3吐出部」に対応する。
本実施形態では、制御装置60は、記憶部61と、第1移動制御部62と、第2移動制御部64と、第1印刷部66と、第2印刷部68とを備えている。第1移動制御部62および第2移動制御部64の制御は、上述した第1実施形態および第2実施形態における第1移動制御部62および第2移動制御部64の制御と同じであるため、説明は省略する。本実施形態において、第1印刷部66および第2印刷部68の制御は、第1実施形態および第2実施形態における第1印刷部66および第2印刷部68の制御と異なる。本実施形態では、第1印刷部66は、第1移動制御部62によってヘッド40、および、プラテン25に載置された記録紙5を移動させている間、第1インクヘッド40aから第1のインク6a(ここでは、ホワイトインク)を吐出させるとともに、第2インクヘッド40b〜40eから第2のインク6b(ここでは、プロセスカラーインク)を吐出させる。第2印刷部68は、第2移動制御部64による移動が終了した後、第1移動制御部62によってヘッド40、および、プラテン25に載置された記録紙5を移動させている間、第3インクヘッド40fから第3のインク(ここでは、クリアインク)を吐出させる。
次に、本実施形態に係る印刷装置300が記録紙5に印刷を行う手順について図9のフローチャートに沿って印刷する。まず、ステップS201では、第1のインク6aによる印刷、および、第2のインク6bによる印刷が行われる。具体的には、第1移動制御部62は、最初のスキャンにおいて、図8に示すように、主走査方向Yにヘッド40が移動するように、第2移動機構52を制御する。このとき、印刷画像における第1のインク6aの位置に対応した記録紙5の領域上を第1インクヘッド40aが通過する際、第1印刷部66は、記録紙5に第1インクヘッド40aから第1のインク6aを吐出させることで、最初の1スキャン分の第1のインク6aによる印刷が行われる。なお、この第1のインク6aは、記録紙5の表面に直接吐出される。その後、第1移動制御部62は、記録紙5を行き方向X1へ移動させるように第1移動機構51を制御する。
次に、第1移動制御部62によって、ヘッド40は主走査方向Yへ移動される。このとき、印刷画像における第1のインク6aの位置に対応した記録紙5の領域上を第1インクヘッド40aが通過する際、第1印刷部66は、記録紙5に第1インクヘッド40aから第1のインク6aを吐出させる。同時に、印刷画像における第2のインク6bの位置に対応した記録紙5の領域上を第2インクヘッド40b〜40eが通過する際、第1印刷部66は、記録紙5に第2のインク6bを第2インクヘッド40b〜40eから吐出させる。第2のインク6bによる印刷は、第1のインク6aによる印刷が行われた後の記録紙5の領域に対して行われる。以上のように、本実施形態では、第1のインク6aによる印刷と、第2のインク6bによる印刷は同時に行われることで、2回目以降のスキャンにおける印刷が行われる。ヘッド40の主走査方向Yへの移動と、プラテン25に載置された記録紙5の行き方向X1への移動を交互に行いながら、第1印刷部66による第1のインク6aによる印刷、および、第2のインク6bによる印刷が行われる。
第1のインク6aの印刷および第2のインク6bの印刷が行われた後、次に、図9のステップS203では、図6のステップS103と同様の制御を行う。具体的には、第2移動制御部64は、プラテン25に載置された記録紙5が開始位置へ戻るように、記録紙5を帰り方向X2へ移動させるように第1移動機構51を制御する。
図9のステップS205では、第3のインク6cによる印刷が行われる。具体的には、第1移動制御部62は、最初のスキャンにおいて、図8に示すように、主走査方向Yにヘッド40が移動するように、第2移動機構52を制御する。このとき、印刷画像における第3のインク6cの位置に対応した記録紙5の領域上を第3インクヘッド40fが通過する際、第2印刷部68は、記録紙5に第3インクヘッド40fから第3のインク6cを吐出させる。このことによって、1スキャン分の第3のインク6cによる印刷が行われる。次に、第1移動制御部62は、記録紙5を副走査方向Xの行き方向X1へ移動させるように第1移動機構51を制御する。その後、第1移動制御部62によって、ヘッド40を主走査方向Yへ移動させながら、第3インクヘッド40fによる第3のインク6cの吐出が行われることで、次のスキャンにおける印刷が行われる。このように、ヘッド40の主走査方向Yへの移動、および、記録紙5の行き方向X1への移動を交互に行いながら、第2印刷部68による第3のインク6cの印刷が行われる。このように、第3のインク6cによる印刷が終了することによって、記憶部61に記憶された印刷画像の印刷が終了する。
以上、本実施形態によれば、まず、記録紙5の行き方向X1への1回目の移動で、第1インクヘッド40aによる第1のインク6aに関する印刷、および、第2インクヘッド40b〜40eによる第2のインク6bに関する印刷が行われる。本実施形態では、図8に示すように、第1インクヘッド40aが第2インクヘッド40b〜40eよりも帰り方向X2へ向かう側に配置されているため、記録紙5における行き方向X1への1回目の移動の際、記録紙5の表面に第1のインク6aが吐出され、記録紙5上に吐出された第1のインク6aの上に第2のインク6bが吐出される。その後、記録紙5の帰り方向X2への移動が行われた後に、第3インクヘッド40fによる第3のインク6cに関する印刷が行われる。よって、第1のインク6aによる印刷と、第2のインク6bによる印刷を、記録紙5における行き方向X1への一度の移動の際に、同時行うことができる。したがって、本実施形態であっても、種類が異なる複数のインクを重ねて印刷を行う際、従来の発明と比較して、印刷に要する時間を短縮することができる。
本実施形態では、図8に示すように、副走査方向Xにおいて、第1インクヘッド40aにおける行き方向X1へ向かう側の端(前端)と、各第2インクヘッド40b〜40eにおける帰り方向X2へ向かう側の端(後端)との距離D3は、所定の距離である。このことによって、1スキャン分の印刷において、第1インクヘッド40aによって吐出される第1のインク6aにおける記録紙5の領域は、第2インクヘッド40b〜40eによって吐出される第2のインク6bにおける記録紙5の領域と異なる。よって、記録紙5に吐出された第1のインク6aが乾燥する時間を確保することができる。したがって、第1のインク6aによる印刷と、第2のインク6bによる印刷が、記録紙5における行き方向X1への一度の移動の際に行われた場合であっても、第1のインク6aと第2のインク6bを混ざり難くすることができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態に係る印刷装置について説明する。第4実施形態に係る印刷装置は、第3実施形態に係る印刷装置300の変形例であり、制御装置60の第1移動制御部62、第2移動制御部64、第1印刷部66、および、第2印刷部68の制御は略同じである。第4実施形態に係る印刷装置では、インクヘッド40a〜40fの位置関係、および、本発明の「第1吐出部」、「第2吐出部」および「第3吐出部」のそれぞれの対応関係が第3実施形態と異なる。
本実施形態では、インクヘッド40a〜40fの配置位置は、図7に示すようなインクヘッド40a〜40fの配置位置であり、第2実施形態に係るインクヘッド40a〜40fと同じ配置位置である。そのため、本実施形態に係るインクヘッド40a〜40fの配置位置に関する詳しい説明は省略する。上述のように、各インクヘッド40a〜40fにおける複数のノズル42a〜42fの列のことを、それぞれノズル列43a〜43fという。また、各ノズル列43a〜43fのうち、前部に配置されたノズル列をそれぞれ第1ノズル列44a〜44fと称し、後部に配置されたノズル列をそれぞれ第2ノズル列45a〜45fと称する。
本実施形態では、第1インクヘッド40aの第2ノズル列45a、第2インクヘッド40b〜40eのそれぞれの第1ノズル列44b〜44e、および、第3インクヘッド40fのノズル列43fが使用される。そのため、本実施形態では、第1インクヘッド40aの第1ノズル列44a、第2インクヘッド40b〜40eのそれぞれの第2ノズル列45b〜45eは省略されていてもよい。第1インクヘッド40aの第2ノズル列45aを構成する複数のノズル42aから第1のインク6a(ここでは、ホワイトインク)が吐出される。第2インクヘッド40b〜40eのそれぞれの第1ノズル列44b〜44eを構成する複数のノズル42b〜42eから第2のインク6b(ここでは、プロセスカラーインク)が吐出される。そして、第3インクヘッド40fのノズル列43fを構成する複数のノズル42fから第3のインク6c(ここでは、クリアインク)が吐出される。本実施形態では、第1インクヘッド40aの第2ノズル列45aは、本発明の「第1吐出部」に対応している。第2インクヘッド40b〜40eの第1ノズル列44b〜44eは、本発明の「第2吐出部」に対応している。また、第3インクヘッド40fのノズル列43fは、本発明の「第3吐出部」に対応している。
次に、本実施形態に係る印刷装置が記録紙5に印刷を行う手順について、第3実施形態における図9のフローチャートに沿って説明する。まず、ステップS201では、第1のインク6aによる印刷、および、第2のインク6bによる印刷が行われる。最初のスキャンにおいて、主走査方向Yの方向にヘッド40が移動する。このとき、印刷画像における第1のインク6aの位置に対応した記録紙5の領域上を第1インクヘッド40aが通過する際、記録紙5に第1インクヘッド40aの第2ノズル列45aから第1のインク6aを吐出させることで、最初の1スキャン分の第1のインク6aによる印刷が行われる。その後、第1移動制御部62は、記録紙5を行き方向X1へ移動させる。
次に、第1移動制御部62によって、ヘッド40は主走査方向Yへ移動される。このとき、印刷画像における第1のインク6aの位置に対応した記録紙5の領域上を第1インクヘッド40aが通過する際、記録紙5に第1インクヘッド40aの第2ノズル列45aから第1のインク6aを吐出させる。同時に、印刷画像における第2のインク6bの位置に対応した記録紙5の領域上を第2インクヘッド40b〜40eが通過する際、記録紙5に第2インクヘッド40b〜40eの第1ノズル列44b〜44eから第2のインク6bを吐出させる。以上のように、ヘッド40の主走査方向Yへの移動と、行き方向X1への移動を交互に行いながら、第1印刷部66による第1のインク6aによる印刷、および、第2のインク6bによる印刷が行われる。
次に、図9のステップS203では、第2移動制御部64は、プラテン25に載置された記録紙5が開始位置へ戻るように第1移動機構51を制御する。次に、ステップS205では、第3のインク6cによる印刷が行われる。ここでは、印刷画像における第3のインク6cの位置に対応した記録紙5の領域上を第3インクヘッド40fが通過する際、第2印刷部68は、第3インクヘッド40fのノズル列43fから第3のインク6cを吐出させる。第3のインク6cによる印刷が終了することによって、印刷画像の印刷が終了する。
以上、本実施形態では、図7に示すように、第1のインク6aが吐出される第1インクヘッド40aの第2ノズル列45aは、第2のインク6bが吐出される第2インクヘッド40b〜40eのそれぞれの第1ノズル列44b〜44eよりも帰り方向X2へ向かう側に配置されている。よって、第1のインク6aによる印刷と、第2のインク6bによる印刷を、記録紙5における行き方向X1への一度の移動の際に、同時行うことができる。したがって、本実施形態であっても、上記各実施形態と同様に、種類が異なる複数のインクを重ねて印刷を行う際、従来の発明と比較して、印刷に要する時間を短縮することができる。
上記各実施形態では、第1のインク6aは、下地用インクの一例であるホワイトインクであった。第2のインク6bは、画像形成用インクの一例であるプロセスカラーインクであった。第3のインク6cは、オーバーコート用インクの一例であるクリアインクであった。しかしながら、第1のインク6a、第2のインク6bおよび第3のインク6cにおけるそれぞれのインクの種類は特に限定されない。例えば、記録紙5を一例とする記録媒体が透明なメディアの場合、第3のインク6cは、ホワイトインクなどの下地用インクであってもよい。この場合、第1のインク6aおよび第2のインク6bは、色の種類が異なる画像形成用インクであってもよい。例えば、第1のインク6a、第2のインク6b、第3のインク6cのうち少なくとも何れかのインクは、金属などが含まれたメタリックインク、または、蛍光色素が用いられた蛍光色インクであってもよい。
上記各実施形態では、第1移動機構51によって、プラテン25に載置された記録紙5を副走査方向Xに移動させることで、記録紙5をヘッド40に対して相対的に副走査方向Xに移動させていた。しかしながら、本発明の第1移動機構は、ヘッド40を副走査方向Xに移動させるような機構であってもよい。
上記各実施形態では、第2移動機構52によって、ヘッド40が主走査方向Yに移動することで、プラテン25に載置された記録紙5に対してヘッド40を相対的に主走査方向Yに移動させていた。しかしながら、本発明の第2移動機構は、プラテン25に載置された記録紙5を主走査方向Yに移動させるような構成であってもよい。
上述したように、制御装置60の記憶部61、第1移動制御部62、第2移動制御部64、第1印刷部66、および、第2印刷部68は、ソフトウェアによって構成されていてもよい。すなわち、上記各部は、コンピュータプログラムがコンピュータに読み込まれることにより、当該コンピュータによって実現されるようになっていてもよい。本発明には、コンピュータを上記各部として機能させるための印刷用のコンピュータプログラムが含まれる。また、本発明には、当該コンピュータプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体が含まれる。また、上記各部は、制御装置60が備える1つのプロセッサによって、実現されるものであってもよいし、複数のプロセッサによって実現されるものであってもよい。また、本発明には、各部が実行するプログラムと同様の機能が実現された回路が含まれる。
5 記録紙(記録媒体)
6a 第1のインク
6b 第2のインク
6c 第3のインク
25 プラテン
40 ヘッド
40a 第1インクヘッド
40b〜40e 第2インクヘッド
40f 第3インクヘッド
51 第1移動機構
52 第2移動機構
60 制御装置
62 第1移動制御部
64 第2移動制御部
66 第1印刷部
68 第2印刷部
100、200、300 印刷装置

Claims (9)

  1. 記録媒体が載置されるプラテンと、
    前記プラテンに向かってインクを吐出する吐出部と、
    前記プラテンに載置された前記記録媒体を前記吐出部に対して相対的に第1方向へ移動させる第1移動機構と、
    前記吐出部を前記プラテンに対して相対的に第2方向に移動させる第2移動機構と、
    前記吐出部、前記第1移動機構、および、前記第2移動機構とそれぞれ電気的に接続された制御装置と、
    を備え、
    前記吐出部は、
    第1のインクを吐出する第1吐出部と、
    第2のインクを吐出する第2吐出部と、
    第3のインクを吐出する第3吐出部と、
    を有し、
    前記第1方向のうち一方から他方へ向かう方向を行き方向、他方から一方へ向かう方向を帰り方向としたとき、
    前記第2吐出部は、前記第3吐出部よりも前記帰り方向へ向かう側に配置されており、
    前記制御装置は、
    前記第1移動機構によって、前記プラテンに載置された前記記録媒体を前記吐出部に対して相対的に前記行き方向へ移動させるとともに、前記第2移動機構によって、前記吐出部を前記プラテンに対して相対的に前記第2方向へ移動させる第1移動制御部と、
    前記第1移動制御部によって前記吐出部、および、前記プラテンに載置された前記記録媒体を移動させている間、前記第1吐出部から前記第1のインクを吐出させる第1印刷部と、
    前記第1印刷部による印刷が終了した後、前記第1移動機構によって、前記プラテンに載置された前記記録媒体を前記吐出部に対して相対的に前記帰り方向へ移動させる第2移動制御部と、
    前記第2移動制御部による移動が終了した後、前記第1移動制御部によって前記吐出部、および、前記プラテンに載置された前記記録媒体を移動させている間、前記第2吐出部から前記第2のインクを吐出させるとともに、前記第3吐出部から前記第3のインクを吐出させる第2印刷部と、
    を備えた、印刷装置。
  2. 前記第1方向において、前記第2吐出部における前記行き方向へ向かう側の端と、前記第3吐出部における前記帰り方向へ向かう側の端とは、所定の距離離れている、請求項1に記載された印刷装置。
  3. 前記第2方向に並んで配置された第1インクヘッド、第2インクヘッド、および、第3インクヘッドを備え、
    前記第1吐出部は、前記第1インクヘッドの底面に形成され、かつ、前記第1のインクを吐出する複数の第1ノズルであり、
    前記第2吐出部は、前記第2インクヘッドの底面に形成され、かつ、前記第2のインクを吐出する複数の第2ノズルであり、
    前記第3吐出部は、前記第3インクヘッドの底面において、前記複数の第2ノズルよりも前記行き方向に向かう側に形成され、かつ、前記第3のインクを吐出する複数の第3ノズルである、請求項1または2に記載された印刷装置。
  4. 記録媒体が載置されるプラテンと、
    前記プラテンに向かってインクを吐出する吐出部と、
    前記プラテンに載置された前記記録媒体を前記吐出部に対して相対的に第1方向へ移動させる第1移動機構と、
    前記吐出部を前記プラテンに対して相対的に第2方向に移動させる第2移動機構と、
    前記吐出部、前記第1移動機構、および、前記第2移動機構とそれぞれ電気的に接続された制御装置と、
    を備え、
    前記吐出部は、
    第1のインクを吐出する第1吐出部と、
    第2のインクを吐出する第2吐出部と、
    第3のインクを吐出する第3吐出部と、
    を有し、
    前記第1方向のうち一方から他方へ向かう方向を行き方向、他方から一方へ向かう方向を帰り方向としたとき、
    前記第1吐出部は、前記第2吐出部よりも前記帰り方向へ向かう側に配置されており、
    前記制御装置は、
    前記第1移動機構によって、前記プラテンに載置された前記記録媒体を前記吐出部に対して相対的に前記行き方向へ移動させるとともに、前記第2移動機構によって、前記吐出部を前記プラテンに対して相対的に前記第2方向へ移動させる第1移動制御部と、
    前記第1移動制御部によって前記吐出部、および、前記プラテンに載置された前記記録媒体を移動させている間、前記第1吐出部から前記第1のインクを吐出させるとともに、前記第2吐出部から前記第2のインクを吐出させる第1印刷部と、
    前記第1印刷部による印刷が終了した後、前記第1移動機構によって、前記プラテンに載置された前記記録媒体を前記吐出部に対して相対的に前記帰り方向へ移動させる第2移動制御部と、
    前記第2移動制御部による移動が終了した後、前記第1移動制御部によって前記吐出部、および、前記プラテンに載置された前記記録媒体を移動させている間、前記第3吐出部から前記第3のインクを吐出させる第2印刷部と、
    を備えた、印刷装置。
  5. 前記第1方向において、前記第1吐出部における前記行き方向へ向かう側の端と、前記第2吐出部における前記帰り方向へ向かう側の端とは、所定の距離離れている、請求項4に記載された印刷装置。
  6. 前記第2方向に並んで配置された第1インクヘッド、第2インクヘッド、および、第3インクヘッドを備え、
    前記第1吐出部は、前記第1インクヘッドの底面に形成され、かつ、前記第1のインクを吐出する複数の第1ノズルであり、
    前記第2吐出部は、前記第2インクヘッドの底面において、前記複数の第1ノズルよりも前記行き方向に向かう側に形成され、かつ、前記第2のインクを吐出する複数の第2ノズルであり、
    前記第3吐出部は、前記第3インクヘッドの底面に形成され、かつ、前記第3のインクを吐出する複数の第3ノズルである、請求項4または5に記載された印刷装置。
  7. 前記第1方向において、前記第1インクヘッド、前記第2インクヘッド、および、前記第3インクヘッドにおけるそれぞれの前記行き方向へ向かう側の端は、同じ位置であり、
    前記第1方向において、前記第1インクヘッド、前記第2インクヘッド、および、前記第3インクヘッドにおけるそれぞれの前記帰り方向へ向かう側の端は、同じ位置である、請求項3または6に記載された印刷装置。
  8. 前記第1吐出部は、前記第1のインクを吐出する第1インクヘッドであり、
    前記第2吐出部は、前記第2のインクを吐出する第2インクヘッドであり、
    前記第3吐出部は、前記第3のインクを吐出する第3インクヘッドである、請求項1から7までの何れか一つに記載された印刷装置。
  9. 前記第1のインクは、下地用インクであり、
    前記第2のインクは、画像形成用インクであり、
    前記第3のインクは、オーバーコート用インクである、請求項1から8までの何れか一つに記載された印刷装置。
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