JP6514261B2 - インクジェットプリンタ及び印刷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットプリンタ及び印刷方法に関する。
従来より、画像を印刷する印刷装置として、記録媒体に対してインクの液滴を吐出し、記録媒体に液滴を複数着弾させることで所望の印刷結果を得るようにしたインクジェット式の印刷装置が知られている。この種の印刷装置では、インクを吐出するインクヘッドを主走査方向に走査しながら記録媒体に向けてインクを吐出し、かかる走査ラインでの印刷を終えると記録媒体を副走査方向に所定のピッチで搬送し、搬送後の位置において引き続き走査ラインでの印刷を行うことで、文字や絵柄等の画像を印刷している。
ところで、近年では、記録媒体の性状に左右されることなく画像を所定の色彩で鮮明に表示させる等の目的で、あらかじめ光反射率の高い白色の顔料インク等で下地層を印刷したのち、この下地層の上に目的の画像を重ねて印刷する重ね印刷を実施することが行われている(例えば特許文献1参照)。
重ね印刷では、記録媒体に下地層を印刷した後に、印刷された下地層の上に画像層を印刷するため、所定の位置に2回の印刷を行う。このとき、インクヘッドの往復で2回の印刷を続けて行うとインクの乾燥が追い付かず、下地用インクと画像用インクとが混色してしまう。そのため、下地層全体の印刷を終えた後に記録媒体を下流から上流に向けて逆搬送し、下地層の上に画像層の印刷を行う方法がある。これに対し、特許文献1では、次の印刷手法により、記録媒体を上流から下流に向けて一方向にのみ搬送することで重ね印刷することを開示している。すなわち、インクヘッドを副走査方向の上流側と下流側とで半分に区分けし、まずインクヘッドの上流側半分に設けられたインク吐出口(ノズル)から下地用インクを吐出して下地層を印刷する。そして印刷後の下地用インクをヒーターで乾燥させながら記録媒体をインクヘッドの半分だけ下流側に搬送する。次いで、搬送されてきた記録媒体の下地層の上に、インクヘッドの下流側半分に設けられたインク吐出口から画像用インクを吐出して画像を重ねて印刷し、同時に上流側半分に設けられたインク吐出口から下地用インクを吐出して次の下地層の印刷を行う。
特許第5629360号公報
しかしながら、特許文献1に開示された印刷手法では、インクヘッドの上流側半分では下地層の印刷のみを行い、画像層の印刷は行わない。また、インクヘッドの下流側半分では画像層のみを印刷し、下地層の印刷は行わない。つまり、重ね印刷の間、インクヘッドの上流側半分の画像用インクの吐出口と下流側半分の下地用インクの吐出口は常に使用されない状態となる。そのため、重ね印刷が長時間に亘ると吐出口内のインクが乾燥し、多くの吐出口において吐出不良や目詰まりが生じ易くなるという欠点があった。また、特許文献1による重ね印刷は下地層の印刷と画像層の印刷とが連続的に行われるため、ヒーターによる乾燥が必須であり、乾燥工程の挿入により重ね印刷に使用しない吐出口の乾燥が促進されるという不都合もあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ノズルの目詰まりを抑制しつつ一方向のみの搬送で重ね印刷を行うことができるインクジェットプリンタを提供することである。また、他の目的は、ノズルの目詰まりを抑制しつつ一方向のみの搬送で重ね印刷を行うことができる印刷方法を提供することである。
ここに開示される技術は、吐出ヘッドと、走査機構と、搬送機構と、制御装置とを備えるインクジェットプリンタを提供する。このインクジェットプリンタにおいて、吐出ヘッドは、記録媒体に対して画像用インクを吐出する複数の第1ノズルが副走査方向に配列されてなる第1ノズル列と、記録媒体に対して下地用インクを吐出する複数の第2ノズルが副走査方向に配列されてなる第2ノズル列とを有し、第1ノズル列と第2ノズル列とが副走査方向に交わる主走査方向に並んでいる。走査機構は、吐出ヘッドを主走査方向に走査する。搬送機構は、記録媒体および吐出ヘッドの少なくとも一方を移動させることにより記録媒体を吐出ヘッドに対して相対的に副走査方向に搬送する。制御装置は、吐出ヘッド、走査機構および搬送機構を駆動する。ここで第1ノズル列の副走査方向の長さおよびノズルピッチと、第2ノズル列の副走査方向の長さおよびノズルピッチとは等しい。そして制御装置は、第1制御部と、第2制御部と、第3制御部とを含んでいる。第1制御部は、少なくとも、吐出ヘッドを主走査方向に移動させながら第1ノズルから画像用インクを吐出させ、記録媒体の所定領域内に第1画像インクドットを形成する第1画像印刷走査と、記録媒体を吐出ヘッドに対して相対的に副走査方向の一方向に第1搬送間隔だけ搬送させる第1微小搬送と、吐出ヘッドを主走査方向に移動させながら第1ノズルから画像用インクを吐出させ、記録媒体の所定領域内かつ第1画像インクドットの副走査方向の隣に、第2画像インクドットを形成する第2画像印刷走査と、を行う。第2制御部は、少なくとも、吐出ヘッドを主走査方向に移動させながら第2ノズルから下地用インクを吐出させ、記録媒体の所定領域内に第1下地インクドットを形成する第1下地印刷走査と、上記第1微小搬送と、吐出ヘッドを主走査方向に移動させながら第2ノズルから下地用インクを吐出させ、記録媒体の所定領域内かつ第1下地インクドットの副走査方向の隣に、第2下地インクドットを形成する第2下地印刷走査と、を行う。第3制御部は、(1)第1制御部に、第1ノズル列の副走査方向の中央部を除く一方向の端部にある第1ノズルから画像用インクを吐出させることなく、第1画像印刷走査、第1微小搬送および第2画像印刷走査を実行させてから、記録媒体を吐出ヘッドに対して相対的に副走査方向の一方向に第2搬送間隔だけ搬送させる第2微小搬送を行ったのち、第2制御部に、第2ノズル列の副走査方向の中央部を除く一方向とは反対側の他方向の端部にある第2ノズルから下地用インクを吐出させることなく、第1下地印刷走査、第1微小搬送および第2下地印刷走査を実行させるか、あるいは、(2)第2制御部に、第2ノズル列の副走査方向の中央部を除く一方向の端部にある第2ノズルから下地用インクを吐出させることなく、第1下地印刷走査、第1微小搬送および第2下地印刷走査を実行させてから、記録媒体を吐出ヘッドに対して相対的に副走査方向の一方向に第2微小搬送を行ったのち、第1制御部に、第1ノズル列の副走査方向の中央部を除く他の方向の端部にある第1ノズルから画像用インクを吐出させることなく、第1画像印刷走査、第1微小搬送および第2画像印刷走査を実行させるように構成されている。
上記構成によると、記録媒体を副走査方向の一方向にのみ搬送しながら、(1)第1制御部により印刷させた画像用インクドットの上に、第2制御部により下地用インクドットを印刷させるか、または、(2)第2制御部により印刷させた下地用インクドットの上に第1制御部により画像用インクドットを印刷させるかのいずれかの重ね印刷を実施することができる。これにより、印刷面を汚したりすることなく、所望の画像の重ね印刷を行うことができる。このとき、第1ノズル列および第2ノズル列は、先に印刷を実施するノズル列については、副走査方向の一方向の端部にあるノズルからインクを吐出させず、後に印刷を実施するノズル列については、副走査方向の他の方向の端部にあるノズルからインクを吐出させない。しかしながら、副走査方向の中央部にあるノズルについては、第1ノズル列のノズルであっても第2ノズル列のノズルであっても印刷に供する。このことにより、重ね印刷の間に使用しないノズルの数を減少させることができ、印刷品質の劣化を抑制することができる。また、下地層と画像層とは、いずれも少なくとも2回の印刷走査により印刷する。このことにより、高精細な画像の印刷が可能となるとともに、両層の印刷の間隔を長く確保することができ、下地用インクと画像用インクとの混色を抑制することができる。
本発明によれば、ノズルの目詰まりを抑制しつつ一方向のみの搬送で高精細な重ね印刷を実施することができるインクジェットプリンタが提供される。
一実施形態に係るインクジェットプリンタの正面図である。 一実施形態に係る吐出ヘッドの下面の構成を示す模式図である。 一実施形態に係る制御装置のブロック図である。 一実施形態に係る印刷方法のフロー図である。 一実施形態に係るプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 図5Aに続くプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 図5Bに続くプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 図5Cに続くプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 図5Dに続くプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 図5Eに続くプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 他の実施形態に係るプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 図6Aに続くプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 図6Bに続くプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 図6Cに続くプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 図6Dに続くプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 図6Eに続くプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 他の実施形態に係るプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 図7Aに続くプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 図7Bに続くプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 図7Cに続くプリンタによる印刷の様子を示したイメージ図である。 図7Aに続くプリンタによる印刷の他の様子を示したイメージ図である。
以下、図面を参照しながら本発明に係るインクジェットプリンタおよび印刷方法の一実施形態について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
なお、本明細書において「インクジェットプリンタ」(以下、単に「プリンタ」という場合がある。)とは、インク等の液体を微細な液滴として吐出することで、該液体を目的の記録媒体等に供給して記録を行う装置全般を意味する。かかるプリンタにおける液滴化の手法は特に制限されない。例えば、二値偏向方式あるいは連続偏向方式などの各種の連続方式や、サーマル方式あるいは圧電素子方式などの各種のオンデマンド方式を含む、従来公知の各種の手法を特に制限なく採用することができる。
(第1実施形態)
図1は、一実施形態に係るプリンタ1の正面図である。以下の説明では、プリンタ1を正面から見たときに、プリンタ1から遠ざかる方を前方、プリンタ1に近づく方を後方とする。また、図面中の符号Yは主走査方向を示し、符号Y1およびY2は、それぞれプリンタ1を正面から見たときの右方および左方を表している。本実施形態では、主走査方向Yと水平面において交わる方向を副走査方向X(図2参照)としている。主走査方向Yと副走査方向Xとは直交しており、副走査方向Xは前後方向に一致している。本実施形態において、副走査方向Xの前方を第1の方向X1とし、後方を第2の方向X2とする。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、インクジェットプリンタの設置態様等を限定するものではない。
プリンタ1は、記録媒体5を副走査方向Xに断続的に移動させると共に、主走査方向Yに移動する吐出ヘッド30からインクを吐出することによって、記録媒体5上に文字や絵柄等の画像を印刷する。記録媒体5は、画像が印刷される対象物である。記録媒体5の種類は特に限定されない。記録媒体5は、普通紙、インクジェット紙などの紙類はもちろんのこと、ポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride:PVC)やポリエステルなどの樹脂材料、アルミニウム、鉄、木材などの各種の材料から構成されていてもよい。また、形状は、柔軟性を有する単票や連続紙などのシート状であってもよいし、一定の形状を備える板状体、任意形状の物品等であってもよい。また記録媒体5の寸法も特に制限されない。本発明のプリンタ1は、一方向搬送による印刷が可能なことから、特に大型の記録媒体(例えばA1版以上の幅のロール媒体)5を印刷対象とし得るプリンタにおいてその特徴が特に好適に発揮され得る。
プリンタ1は、プリンタ本体10と、プリンタ本体10を支持する脚11とを備えている。プリンタ本体10は、主走査方向Yに長い箱状である。プリンタ本体10には、ガイドレール20と、ガイドレール20に係合したキャリッジ22とが収容されている。キャリッジ22は、後述する吐出ヘッド30を保持し移動させる部材である。ガイドレール20は、プリンタ本体10の内部で主走査方向Yに延設されている。ガイドレール20は、キャリッジ22の主走査方向Yへの移動を支持する。また、キャリッジ22には無端状のベルト24が固定されている。ベルト24は、ガイドレール20の右側および左側に設けられた一対のプーリ26a、26bに弛みなく巻き掛けられている。右側のプーリ26aにはキャリッジモータ28が取り付けられている。キャリッジモータ28は、制御装置40と電気的に接続されている。キャリッジモータ28は、制御装置40によって制御される。キャリッジモータ28が駆動すると右側のプーリ26aが回転し、ベルト24がプーリ26a、26bの周囲を回転走行する。左側のプーリ26bはベルト24の走行に従動し、ベルト24の直線的な走行を支持する。このことにより、ベルト24に固定されたキャリッジ22がガイドレール20に沿って主走査方向Yに移動する。その結果、吐出ヘッド30を主走査方向Yに移動させることができる。本実施形態では、キャリッジ22とベルト24とプーリ26a、26bとキャリッジモータ28とが、吐出ヘッド30を主走査方向Yに移動させる走査機構である。
キャリッジ22の下方には、プラテン12が主走査方向Yに延設されている。本例のプラテン12は板状部材である。プラテン12は、記録媒体5の印刷部位を水平に支持する。プラテン12の後方側には、ピンチローラ14とグリットローラ15の対が主走査方向Yに沿って複数設けられている。ピンチローラ14はプラテン12の上方に設けられ、記録媒体5を上方から弾性的に押圧する。プラテン12には、ピンチローラ14と対向する位置にグリットローラ15が埋設されている。グリットローラ15は、主走査方向Yを軸に回転可能に構成されている。グリットローラ15は、フィードモータ16に連結されている。グリットローラ15は、フィードモータ16の駆動力を受けて順回転または逆回転する。フィードモータ16は、制御装置40と電気的に接続されている。フィードモータ16は、制御装置40によって制御される。ピンチローラ14とグリットローラ15との間に記録媒体5が挟まれた状態でグリットローラ15が回転することで、記録媒体5は副走査方向Xに搬送される。ピンチローラ14は、記録媒体5の副走査方向Xへの搬送に伴い主走査方向Yを軸に回転することで、搬送時の記録媒体5の位置ずれや浮き上がり等を防止する。なお、記録媒体5が副走査方向Xのうち第1の方向X1に送られるときのフィードモータ16の回転を順回転とし、第2の方向X2に送られるときのフィードモータ16の回転を逆回転と呼ぶ。また、本実施形態では、第1の方向X1の側を下流側と言い、第2の方向X2の側を上流側と言う場合がある。そして本実施形態では、ピンチローラ14とグリットローラ15とフィードモータ16とが、記録媒体5を副走査方向Xに移動させる搬送機構である。
印刷動作をしていないとき、キャリッジ22はガイドレール20の右端側のホームポジションHPで待機する。キャリッジ22は、吐出ヘッド30を備えている。図2は、吐出ヘッド30の記録媒体5と対向する側の面(本実施形態では下面)の構成を示す模式図である。吐出ヘッド30は、左方から順に、5つのノズル列31W、31C、31M、31Y、31Kを備えている。5つのノズル列31W、31C、31M、31Y、31Kのうち、右方の4つのノズル列31C、31M、31Y、31Kは、それぞれ、カラー画像を形成するためのプロセスカラーインクを吐出する。ノズル列31Cはシアンインクを吐出する。ノズル列31Mはマゼンタインクを吐出する。ノズル列31Yはイエローインクを吐出する。ノズル列31Kはブラックインクを吐出する。また、一番左のノズル列31Wはホワイトインクを吐出する。
5つのノズル列31W、31C、31M、31Y、31Kは、それぞれ、複数のノズル6を有している。複数のノズル6は、副走査方向Xに配列している。また、5つのノズル列31W、31C、31M、31Y、31Kは、主走査方向Yに並んでいる。本例では、各ノズル列31W、31C、31M、31Y、31Kは、各列のノズル6が主走査方向Yで一列に配列するように揃って配置されている。主走査方向Yに隣り合う2つのノズル6の副走査方向Xの位置は一致している。しかしながら、各ノズル列31W、31C、31M、31Y、31Kの配置はこれに限定されない。各ノズル列31W、31C、31M、31Y、31Kは、例えば、左方から奇数番目のノズル列31W、31M、31Kのノズル6が主走査方向Yで一列になるように配列し、残りの左方から偶数番目のノズル列31C、31Yのノズル6が、主走査方向Yおよび副走査方向Xともに奇数番目のノズル列31W、31M、31Kのノズル6の中間に位置するように(ノズル6が市松状になるように)配置されていてもよい。各ノズル列31W、31C、31M、31Y、31Kでは、ノズル列の長さ、すなわち、ノズル列のなかで最も前方に位置するノズル6の中心から最も後方に位置するノズル6の中心までの長さ「m」が、相互に等しい。また、各ノズル列31W、31C、31M、31Y、31Kにおけるノズル6間のピッチ(ノズル中心間距離、以下、単に「ノズルピッチ」という。)は「n」で一定である。なお、図2において、吐出ヘッド30は副走査方向の長さが省略されて示されている。したがって、図2における各ノズル列31W、31C、31M、31Y、31Kには約20個のノズル6が表示されているが、実際にはさらに多数(例えば180個)のノズル6を有している。なお、ノズル6の数や配置は何ら限定されるわけではない。
本実施形態では、上述のプロセスカラーインクが画像層を形成するための画像用インクに相当する。そして、4つのノズル列31C、31M、31Y、31Kが第1ノズル列311に相当する。また、4つのノズル列31C、31M、31Y、31Kを構成するノズル6が第1ノズルに相当する。なお、画像用インクの色数や色調は上記の例に何ら限定されない。また、本実施形態では、ホワイトインクが下地層を形成するための下地用インクに相当する。そして、ノズル列31Wが第2ノズル列312に相当する。ノズル列31Wを構成するノズル6が第2ノズルに相当する。
なお、本明細書において「下地層」とは、人が画像層を視認すると予定された側から当該画像層を視認したときに、当該画像層の下(奥)に配置される反射・遮光のための層を意味する。したがって、下地層は、必ずしも、印刷を実行する際に画像層の下に位置する層を意味するものではない。例えば、透明の記録媒体に画像層を印刷し、人が記録媒体の上に印刷された画像層の側から当該画像層を視認すると予定されるとき、記録媒体には下から下地層、画像層の順に積層されるよう印刷がなされる。また、例えば、人が透明な記録媒体の側から当該記録媒体を通じて画像層を視認すると予定されるとき、記録媒体には下から画像層、下地層の順に積層されるように印刷がなされる。
吐出ヘッド30の内部には、圧電素子等を備えたアクチュエータ32、34が設けられている(図3参照)。アクチュエータ32、34が圧電駆動により瞬時に伸長または収縮されることにより、第1ノズル列311および第2ノズル列312の各ノズル6から記録媒体5に向かってインクが吐出される。アクチュエータ32、34は、制御装置40と電気的に接続され、制御装置40によって駆動が制御される。以下、説明の簡便化のため、本実施形態では、第1ノズル列311からの画像用インクの吐出を制御するアクチュエータをまとめて第1のアクチュエータ32とし、第2ノズル列312からの下地用インクの吐出を制御するアクチュエータを第2のアクチュエータ34とする。
各ノズル列31W、31C、31M、31Y、31Kは、それぞれ、図示しないインク供給路によって、図示しないインクカートリッジと連通されている。インクカートリッジは、例えばプリンタ本体10の右端部に着脱可能に配置されている。なお、インクを構成する材料は特に限定されず、従来からインクジェットプリンタのインクの材料として用いられている各種の色材や媒体(溶媒および分散媒の少なくとも一方であり得る。)を含むことができる。インクは、例えば、ソルベント系(溶剤系)顔料インクや水性顔料インクであってよいし、水性染料インク、紫外線を受けて硬化する紫外線硬化型顔料インク等であってもよい。
図1に示すように、プリンタ本体10の右端部には、操作パネル48が設けられている。操作パネル48には、プリンタ1の状態やプリンタ1の操作状態等を表示する表示部と、ユーザーが指示を入力するための入力キー等が設けられている。操作パネル48の内側には、プリンタ1の各種の動作を制御する制御装置40が収容されている。
制御装置40の構成は特に限定されない。制御装置40は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェア構成は特に限定されないが、例えば、ホストコンピュータ等の外部機器からの印刷データ等を受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、上記プログラムや印刷データ、その他各種データを格納するメモリ等の記憶装置と、を備えている。なお、制御装置40は必ずしもプリンタ本体10の内部に設けられていなくてもよく、例えば、プリンタ本体10の外部に設置され、有線または無線を介してプリンタ本体10と通信可能に接続されたコンピュータ等であってもよい。
図3は一実施形態に係る制御装置40の構成を示すブロック図である。制御装置40は、フィードモータ16、キャリッジモータ28、およびアクチュエータ32、34とそれぞれ通信可能に接続されており、これらを包括的に制御可能に構成されている。制御装置40は、第1制御部41と、第2制御部42と、第3制御部43と、第4制御部44とを備えている。制御装置40のこれら各部は、それぞれ、ハードウェアで構成されていてもよく、CPUがコンピュータプログラムを実行することにより機能的に実現されるようになっていてもよい。本実施形態において、上記各部は、集積回路によって構成される。制御装置40は、上記の各部を制御することで、印刷データに基づき、第1ノズル列311から画像用インクを吐出して画像層の印刷を行い、第2ノズル列312から下地用インクを吐出して下地層の印刷を行い、重ね印刷を実施する。ここに開示されるプリンタ1では、第1制御部41、第2制御部42、第3制御部43および第4制御部44のそれぞれが、フィードモータ16、キャリッジモータ28、およびアクチュエータ32、34を以下のとおり制御する。
図4は、ここに開示される印刷方法のフロー図である。この印刷方法は、本質的に、吐出ヘッド30を主走査方向Yに走査することで、およそ吐出ヘッド30のノズル列の副走査方向の寸法に対応する帯状に画像層を印刷する第1工程(S20またはS44)と、同様の帯状に下地層を印刷する第2工程(S40またはS24)とを含む。これらの第1工程と第2工程とのいずれを先に(すなわち下に)印刷するかは、工程S10において印刷データに基づき決定される。つまり、工程S10では、印刷データにおいて下地用インクを吐出する印刷が画像用インクを吐出する印刷よりも先に行われる場合に、「下地層が下である」と判断して、「Y」の方向に進む。一方で、印刷データにおいて下地用インクを吐出する印刷が画像用インクを吐出する印刷よりも後に行われる場合は、「下地層が下ではない」と判断して、「N」の方向に進む。そして第1工程による画像層と第2工程による下地層との重ね印刷を、副走査方向Xの第1の方向X1のみに記録媒体5を搬送しながら順次連続的に繰り返すことで、所定の寸法の画像を重ね印刷する(S51、S52)。以下の説明では、帯(バンド)状に印刷される画像層を画像バンド、帯状に印刷される下地層を下地バンドという。また、これら画像バンドおよび下地バンドの重ね印刷により形成される印刷結果を重ねバンドという場合がある。そして、制御の一例として、工程S10において、画像層を下に印刷し下地層を上に印刷する場合(すなわち、工程S10にて「下地層は下ではない(N)」との判断をする場合。)の重ね印刷におけるプリンタ1の制御について説明する。図5A〜5Fは、プリンタ1による各印刷工程における印刷の様子を説明するためのイメージ図(平面図)である。
図5Aの左側の図は、吐出ヘッド30のイメージを表している。吐出ヘッド30の下面には、第1ノズル列311と第2ノズル列312とが上述のように主走査方向Yに並んで設けられている。第1ノズル列311および第2ノズル列312には、例えば、それぞれ180個のノズル6が設けられている。つまり、第1ノズル列311と第2ノズル列312とでノズル解像度は同一である。上述のように、第1ノズル列311および第2ノズル列312の副走査方向Xにおける長さは「m」であり、ノズルピッチは「n」である。しかしながら、ここでは説明の便宜上、副走査方向Xの中ほどにあるノズル6を省略して、前方と後方の数個のノズル6を表示することとする。また、画像用インクを吐出するノズル列31C、31M、31Y、31Kは、便宜上、1つの第1ノズル列311として省略して表示することとする。
図5Aの右側で、吐出ヘッド30の隣に示されるマス目は記録媒体5の帯状の印刷領域のイメージである。かかる帯状の印刷領域は、主走査方向Yに長い(例えば、A1サイズの幅(594mm)以上)が、便宜上省略して表示している。図中の1つのマス目が印刷データの1つの画素に相当する。つまり、このマス目は、印刷データの印刷解像度に基づいて寸法が決定される。そして、印刷データにしたがって各マス目に所定の色彩の画像用インクを吐出していくことで目的の画像等を印刷することができる。本実施形態では、副走査方向の解像度について、吐出ヘッド30の解像度(ノズル解像度)よりも印刷データの解像度の方が高く、ノズル解像度よりも高い印刷解像度の印刷を実施する。本実施形態における副走査方向の印刷解像度は、例えば、ノズル解像度の2倍である。つまり、1画素を示すマス目の主走査方向Yおよび副走査方向Xの寸法は、いずれもノズルピッチ「n」よりも小さい。本例では、1画素を示すマス目の主走査方向Yおよび副走査方向Xの寸法はノズルピッチ「n」の半分の「n/2」である。また、第1ノズル列311による印刷解像度と第2ノズル列312による印刷解像度とは同一に設定されている。なお、吐出ヘッド30の左上角にある丸印と、印刷領域の左上角にある丸印とは、吐出ヘッド30と印刷領域との位置関係を明瞭にするための目印である。
図5B〜5Fは、各制御部による印刷走査と、その印刷走査により印刷された印刷イメージとを示す。図5B〜5Fにおいて、ノズル6が白丸で表示されている場合は、当該印刷走査においてそのノズル6からインクが吐出されなかったことを意味し、ノズル6が網掛けで表示されている場合は、当該印刷走査において網掛けされたノズル6からインクが吐出されたことを意味する。また、網掛け表示されているマス目は、当該マス目にインクが吐出されていることを示す。本実施形態では、下地用インクが吐出されたマス目をドットによる網掛け(淡)で示し、画像用インクが吐出されたマス目を斜線による網掛け(濃)で示している。以下、第1ノズル列311から吐出されて記録媒体5に着弾したインク液滴を画像用インクドットと呼び、第2ノズル列312から吐出されて記録媒体5に着弾したインク液滴を下地用インクドットと呼ぶ。画像用インクドットおよび下地用インクドットは、それぞれ1画素を埋めるに適した大きさである。画像用インクドットが異なる色彩の複数のノズル6から吐出された複数のインク液滴から形成される場合、これら複数のインク液滴はその着弾痕が1画素を埋めるに適した大きさとなるように調整されている。本図面では、説明を簡便にするために、実際のインクドットの大きさや形状に関わらず、マス目が網掛けされていることで、当該マス目に適切な大きさのインクドット形成されたことを示すものとする。画像用インクドットと下地用インクドットとは、第1印刷走査で形成される第1インクドットおよび第2印刷走査で形成される第2インクドットをそれぞれ含む。
本実施形態では、まず、第1工程により画像バンドを印刷(S20)した後、第2微小搬送(S31)を行い、次いで第2工程により下地バンドを印刷する(S40)。これらの工程は、第3制御部43が、第1制御部41と第2制御部42との駆動を制御することで実施する。すなわち、第3制御部43は、最初に第1制御部41を制御して第1工程を実行し、次いで、第2微小搬送を行ったのち、第2制御部42を制御して第2工程を実行する。
具体的には、第3制御部43は、図5B〜5Cに示すように、第1制御部41に第1工程を実施するよう指示を送る。この第1工程では、第1制御部41が、フィードモータ16、キャリッジモータ28、およびアクチュエータ32の駆動を制御する。第1制御部41は、まず、図5Bに示す第1画像印刷走査(S21)を実施する。すなわち、第1制御部41は、キャリッジモータ28を順方向に回転駆動させて、吐出ヘッド30を主走査方向Yのうち左方Y2に移動させる。このとき、第1制御部41は、印刷データに従い、キャリッジモータ28の駆動速度とアクチュエータ32の駆動とを制御し、印刷データに基づく所定のタイミングで第1ノズル列311から記録媒体5に画像用インクを吐出する。
本例では、第1画像インクドットは主走査方向Yでは互いに隣り合うように形成されている。第1画像インクドットは副走査方向Xではドット間距離(ドットピッチ)が「n」であり、互いに「n/2」の間をあけて形成されている。これにより、主走査方向Yに沿って延びるライン状(縞状)に第1画像インクドットを形成することができる。換言すると、主走査方向Yに沿って幅がn/2の複数のライン状の画像(以下、画像ラインという場合がある。)を、副走査方向Xに沿ってnのピッチで印刷することができる。なお第1画像印刷走査において、第1制御部41は、第2ノズル列312からは下地用インクを吐出させない。また、第1制御部41は、第1ノズル列311を構成するノズル6のうち、副走査方向Xの第1の方向X1の最端のノズル6からは画像用インクを吐出させない。
次いで、第1制御部41は、図5B〜5Cに示す第1微小搬送を実施する(S22)。すなわち、第1制御部41は、フィードモータ16を順方向に回転駆動し、副走査方向Xのうちの第1の方向X1(図の上方)に微小な距離「n/2」だけ記録媒体5を搬送する。距離「n/2」は、マス目の副走査方向Xの寸法である。本例においては、この距離「n/2」が第1搬送間隔に相当する。これにより、ノズル6位置を副走査方向Xで上記の画像ライン間に配置する。なお、後述するが、この第1搬送間隔はマス目の副走査方向Xの寸法に限定されない。
引き続き、第1制御部41は、図5Cに示すように第2画像印刷走査(S23)を実施する。すなわち、第1制御部41は、キャリッジモータ28を逆方向に回転駆動させて、吐出ヘッド30を主走査方向Yのうち右方Y1に移動させる。第1制御部41は、印刷データに従い、キャリッジモータ28の駆動速度とアクチュエータ32の駆動とを制御し、印刷データに基づく所定のタイミングで第1ノズル列311から記録媒体5に第2画像インクを吐出させる。第1制御部41は、先に形成した第1画像インクドットの第2の方向X2の隣に着弾するように画像用インクを吐出する。これにより、第1画像インクドットの第2の方向X2の隣に第2画像インクドットを形成する。なお、このときの第2画像インクドットのドットピッチも「n」であり、互いに「n/2」の間をあけて形成されている。このことにより、副走査方向Xの幅が「m」でノズル列の長さ「m」にほぼ一致し、主走査方向Yに延びる帯状の領域に画像用インクを付着させることができる。換言すると、所定の帯状の印刷領域に画像バンドを印刷することができる。これにより、第1制御部41による第1工程が完了する。
第3制御部43は、上述の第1制御部41の第1工程による画像バンドの印刷(S20)が終わると、第2微小搬送を実施する(S31)。
第2微小搬送において、第3制御部43は、フィードモータ16を順方向に回転駆動し、副走査方向Xのうちの第1の方向X1に記録媒体5を搬送する。ここで、第3制御部43は、図5C〜5Dに示したように、副走査方向Xの印刷解像度に基づいて算出される微小な距離「n/2」だけ記録媒体5を搬送する。「n/2」は、マス目の副走査方向Xの寸法である。本例においては、この距離「n/2」が第2搬送間隔に相当する。これにより、第2ノズル列312のノズル6の位置を、既に印刷された帯状の画像バンド上に配置させる。ここで、第2ノズル列312の第1の方向X1の最端部のノズル6が、既に印刷された帯状の画像バンドの第1の方向X1の最端部上に配置される。そして第2ノズル列312の第2の方向X2の最端部のノズル6は、既に印刷された帯状の画像バンドから外れた位置に配置される。なお、後述するが、この第2搬送間隔はマス目の副走査方向Xの寸法に限定されない。
次いで、第3制御部43は、第2制御部42を制御して第2工程による下地バンドの印刷(S40)を実施する。第3制御部43は、第2制御部42に、図5D〜5Eに示す第2工程を実施するよう指示を送る。この第2工程では、第2制御部42が、フィードモータ16、キャリッジモータ28、およびアクチュエータ34の駆動を制御する。第2制御部42は、まず、図5Dに示す第1下地印刷走査(S41)を実施する。具体的には、第2制御部42は、キャリッジモータ28を順方向に回転駆動させて、吐出ヘッド30を主走査方向Yのうち左方Y2に移動させる。このとき、第2制御部42は、印刷データに従いキャリッジモータ28の駆動速度とアクチュエータ34の駆動とを制御し、印刷データに基づく所定のタイミングで第2ノズル列312から記録媒体5に下地用インクを吐出し、第1下地インクドットを形成する。これにより、1回目の第1下地印刷走査を行う。
本例では、第1下地インクドットは主走査方向Yでは互いに隣り合うように形成される。第1下地インクドットは副走査方向Xではドットピッチが「n」であり、互いに「n/2」の間をあけて形成されている。これにより、既に印刷された画像バンドの上に、主走査方向Yに沿って延びるライン状(縞状)に第1下地インクドットを形成することができる。換言すると、主走査方向Yに沿って幅がn/2の複数のライン状の下地(以下、下地ラインという場合がある。)を、副走査方向Xに沿ってnのピッチで重ね印刷することができる。なおこのとき、第2制御部42は、第1ノズル列311からは画像用インクを吐出させない。また、第2制御部42は、第2ノズル列312を構成するノズル6のうち、副走査方向Xの第2の方向X2の最端部のノズル6からは下地用インクを吐出させない。
次いで、第2制御部42は、図5D〜5Eに示す第1微小搬送を実施する(S42)。すなわち、第2制御部42は、フィードモータ16を順方向に回転駆動し、副走査方向Xのうちの第1の方向X1(図の上方)に微小な距離「n/2」だけ記録媒体5を搬送する。第2制御部42が実施する第1微小搬送の内容は、上述の第1制御部41が実施する第1微小搬送と同様であるため、ここでは繰り返しの説明は省略する。
引き続き、第2制御部42は、図5Eに示すように第2下地印刷走査(S43)を実施する。すなわち、第2制御部42は、キャリッジモータ28を逆方向に回転駆動させて、吐出ヘッド30を主走査方向Yのうち右方Y1に移動させる。第2制御部42は、印刷データに従い、キャリッジモータ28の駆動速度とアクチュエータ34の駆動とを制御し、印刷データに基づく所定のタイミングで第2ノズル列312から記録媒体5に下地用インクを吐出させる。第2制御部42は、先に形成した第1下地インクドットの第2の方向X2の隣に着弾するように下地用インクを吐出する。これにより、第1下地インクドットの第2の方向X2の隣に第2下地インクドットを形成し、1回目の第2下地印刷走査を行う。なお、このときの第2下地インクドットのドットピッチも「n」であり、互いに「n/2」の間をあけて形成される。このことにより、画像バンドの上に、副走査方向Xの幅が「m」とノズル列の長さ「m」にほぼ一致し、主走査方向Yに延びる帯状の領域に下地用インクを付着させることができる。換言すると、所定の帯状の画像バンドの上に、所定の帯状の下地バンドを印刷することができる。これにより、第2制御部42による第2工程が完了し、重ねバンドを印刷することができる。
以上の構成において、記録媒体5の搬送工程である第1微小搬送(S22、S42)および第2微小搬送(S31)は、いずれも副走査方向Xのうちの第1方向X1への搬送である。これにより、一方向への搬送のみにより、重ね印刷を行うことができる。そして上記の重ね印刷において、第1の方向X1への搬送は、ノズルピッチ「n」よりも小さい幅(例えばn/2)での印刷を複数(例えば2回)行うことにより実現されている。このことにより、ノズル解像度よりも高い印刷解像度で重ね印刷を実施することができる。また上記の重ね印刷において、第1ノズル列311は第1の方向X1の最端部のノズル6を、第2ノズル列は第2の方向X2の最端部のノズル6を、それぞれ1つのみ使用しなかったが、その他の中央部に位置するノズル6はすべて使用している。これにより、長時間重ね印刷を行う場合であっても、重ね印刷に使用しないノズルの目詰まりや吐出不良を大幅に抑制することができる。また、主走査方向Yにおける吐出ヘッド30の走査は、画像バンドを印刷するための2回の印刷走査(つまり1往復)と、下地バンドを印刷するための2回の印刷走査(つまり1往復)である。このように、ここに開示される技術によると、画像バンドを2回の印刷走査で印刷するため、画像バンドを1回の印刷走査で印刷する場合と比較して、下地バンドを重ねて印刷するまでの間に乾燥時間をより長く確保することができる。これにより、画像用インクと下地用インクとの混色を抑制することができる。
制御装置40は、重ねバンドの印刷後に、工程S51において、印刷データに基づいて重ね印刷が終了したかどうかを判定する。重ね印刷が終了したと判断される場合(S51における「Y」の場合)は、制御装置40は印刷を終了し、吐出ヘッド30をホームポジションHPに待機させる。一方で、重ね印刷が終了していないと判断される場合(S51における「N」の場合)は、第4制御部44は、上述の帯状の重ね印刷を副走査方向Xに連続して繰り返し実施するよう、第1制御部41、第2制御部42および第3制御部43を制御する。具体的には、第4制御部44は、重ね印刷が終了していないと判断したとき、図5E〜5Fに示す第3搬送を実施する(S61)。第4制御部44は、フィードモータ16を順方向に回転駆動し、副走査方向Xのうちの第1の方向X1に距離「m−3×(n/2)」だけ記録媒体5を搬送する。距離「m−3×(n/2)」は、ノズル列の長さ「m」から上記重ねバンドの印刷において第1の方向X1に記録媒体5を搬送した距離「3×(n/2)」を差し引いた寸法である。本例においては、この距離「m−3×(n/2)」が第3搬送間隔に相当する。このような第3搬送を行うと、吐出ヘッド30と次の印刷領域とは、図5Fに示した位置関係となる。すなわち、図5Aに示したような、当初の吐出ヘッド30と印刷領域との位置関係と等しくなる。したがって、引き続き、図5B〜5Eに示す第1工程(S20)、第2微小搬送(S31)および第2工程(S40)を、この第3搬送(S61)を介して繰り返し行うことで、副走査方向Xにそって所定の寸法の重ね印刷を実施することができる。
上記構成によると、記録媒体の搬送方向を第1方向としたまま、ノズル列の長さに対応する幅の重ね印刷を繰り返し実行することができる。これにより、所望の寸法の画像の重ね印刷を実行することができる。
さらに上記構成によると、第1制御部41は、第1工程(S20)を第1画像印刷走査(S21)および第2画像印刷走査(S23)の2回の印刷走査により実施するようにしていた。換言すると、画像バンドを2回の印刷走査により印刷するようにしていた。しかしながら、画像バンドは3回以上の印刷走査により印刷するようにしてもよい。つまり、画像層の印刷データの副走査方向Xの印刷解像度をさらに高めることができる。この場合、例えば、第1工程(S20)は、第2画像印刷走査(S23)の後に、繰り返し第1微小搬送(S22)と第2画像印刷走査(S23)とを実施することができる。この場合、2回目以降に実施する第2画像印刷走査では、(Z−1)回目の第2画像印刷走査で形成した第2画像インクドットを第1画像インクドットと置き換えて、Z回目の第2画像印刷では置き換えた第1画像インクドットの隣に第2画像インクドットを形成すればよい(ここで、上記Zは2以上の整数である)。そして第1搬送間隔は、第1工程で行う副走査方向Xでの印刷走査の数(換言すると、第1工程で行う副走査方向Xの搬送回数+1)を「a」としたとき、例えば「n/a」として表すことができる。ただし、aは2以上の整数である。この印刷走査の回数「a」は特に制限されないが、典型的には2以上5以下の整数、例えば、2,3のいずれかとすることが好ましい。具体的には、例えば画像バンドを副走査方向Xで3回の印刷走査により印刷する場合、第1搬送間隔は「n/3」とすることができる。また、これに伴い、第1ノズル列311から吐出される画像用インクの量ならびに第1画像インクドットおよび第2画像インクドットの大きさは、印刷解像度に応じて適切に調整される。
同様に、第2制御部42は、第2工程(S40)を第1下地印刷走査(S41)および第2下地印刷走査(S43)の2回の印刷走査により実施するようにしていた。換言すると、下地バンドを2回の印刷走査により印刷するようにしていた。しかしながら、下地バンドは3回以上の印刷走査により印刷するようにしてもよい。つまり、下地層の印刷データの副走査方向Xの印刷解像度をさらに高めることができる。この場合、例えば、第2工程(S40)は、第2下地印刷走査(S43)の後に、繰り返し第1微小搬送(S42)と第2下地印刷走査(S43)とを実施することができる。2回目以降に実施する第2下地印刷走査については、上記の2回目以降に実施する第2画像印刷走査と同様に、1つ前の第2下地印刷走査で形成した第2下地インクドットを第1下地インクドットに置き換えて、置き換えた第1下地インクドットの隣に第2下地インクドットを形成するように、実施することができる。そして第1搬送間隔は、第2工程で行う副走査方向Xでの印刷走査の回数(換言すると、第2工程で行う副走査方向Xの搬送回数+1)を「a’」としたとき、例えば「n/a’」として表すことができる。ただし、a’は2以上の整数である。この印刷走査の回数「a’」は特に制限されないが、典型的には2以上5以下の整数、例えば、2,3のいずれかとすることが好ましい。具体的には、例えば画像バンドを副走査方向Xで3回の印刷走査により印刷する場合、第1搬送間隔は「n/3」とすることができる。また、これに伴い、第2ノズル列312から吐出される下地用インクの量ならびに第1下地インクドットおよび第2下地インクドットの大きさは、印刷解像度に応じて適切に調整される。第1工程で行う副走査方向Xでの印刷走査の回数「a」と第2工程で行う副走査方向Xでの印刷走査の回数「a’」とは、同一であってもよいし異なっていてもよい。
また上記構成によると、第1制御部41は、第1画像印刷走査(S21)および第2画像印刷走査(S23)を1回の印刷走査により実施するようにしていた。換言すると、画像ラインを1回の印刷走査により印刷するようにしていた。しかしながら、画像ラインは2回以上の印刷走査により印刷するようにしてもよい。つまり、画像層の印刷データの主走査方向Yの印刷解像度を高めることができる。この場合、例えば、第1制御部41によりアクチュエータ32の駆動を制御して第1ノズル列311から吐出される画像用インクの量を少なくする。併せて、第1制御部41によるキャリッジモータ28の駆動速度を高めて、吐出ヘッド30の主走査方向Yでの移動速度を速める。これにより、例えば、1回目の第1画像印刷走査(S21)における第1画像インクドットを間引いて形成することができる。したがって、記録媒体5を副走査方向Xに搬送することなく、再度吐出ヘッド30を主走査方向Yに移動させながら第1ノズル6から画像用インクを吐出させて2回目の第1画像印刷走査(S21)を実施することで、既に形成された第1画像インクドットの主走査方向Yの隣に新たに第1画像インクドットを形成することができる。第1画像印刷走査(S21)は、第1画像インクドットが主走査方向Yで連なって画像ラインを形成するまで繰り返し行うことができる。このように、第1画像印刷走査(S21)を2回以上行うことで、より高い解像度で画像ラインを印刷することができる。同様に、第2画像印刷走査(S23)を2回以上行うことで、より高い解像度で画像ラインを印刷することができる。延いては、より高精細な画像バンドを印刷することができる。
同様に、上記構成において、第2制御部42は、第1下地印刷走査(S41)および第2下地印刷走査(S43)を1回の印刷走査により実施するようにしていた。換言すると、下地ラインを1回の印刷走査により印刷するようにしていた。しかしながら、下地ラインについても、上述の画像ラインと同様、2回以上の印刷走査により印刷するようにしてもよい。つまり、下地層の印刷データの主走査方向Yの印刷解像度を高めることができる。この場合、例えば、第2制御部42によりアクチュエータ34の駆動を制御して第2ノズル列312から吐出される画像用インクの量を少なくする。併せて、第2制御部42によるキャリッジモータ28の駆動速度を高めて、吐出ヘッド30の主走査方向Yでの移動速度を速める。これにより、例えば、1回目の第1下地印刷走査(S41)における第1下地インクドットを間引いて形成することができる。したがって、記録媒体5を副走査方向Xに搬送することなく、再度吐出ヘッド30を主走査方向Yに移動させながら第2ノズル6から下地用インクを吐出させて2回目の第1下地印刷走査(S41)を実施することで、既に形成された第1下地インクドットの主走査方向Yの隣に新たに第1下地インクドットを形成することができる。第1下地印刷走査(S41)は、第1下地インクドットが主走査方向Yで連なって下地ラインを形成するまで繰り返し行うことができる。このように、第1下地印刷走査(S41)を2回以上行うことで、より高い解像度で下地ラインを印刷することができる。同様に、第2下地印刷走査(S43)を2回以上行うことで、より高い解像度で下地ラインを印刷することができる。延いては、より高精細な下地バンドを印刷することができる。
以上のように、ここに開示される技術によると、例えば、画像バンドおよび下地バンドの印刷解像度は、主走査方向Yと副走査方向Xとで同一にする必要はない。また例えば、画像バンドおよび下地バンドのそれぞれにおいて、主走査方向Yと副走査方向Xとの印刷解像度は、各々独立して任意に設定することができる。
(第2実施形態)
上記の第1実施形態では、画像層を下に印刷し下地層を上に印刷する場合について説明した。当然ながら、ここに開示される技術は上記態様に限定されない。例えば、図4の工程S10において、印刷データに基づき、「下地層を下に印刷する(Y)」との判断が行われた場合は、下地層を下に印刷し画像層を上に印刷する重ね印刷が行われる。この場合は、図4のフロー図の右半分と図6A〜6Fに示したように、先ず、第2工程による下地バンドの印刷(S24)を行った後に、第2微小搬送(S32)を介して、第1工程による画像バンドの印刷(S44)を行う。これらの工程は、第3制御部43が、第1制御部41と第2制御部42との駆動を制御することで実施する。すなわち、第3制御部43は、最初に第2制御部42を制御して第2工程を実行し、次いで、第2微小搬送を行ったのち、第1制御部41を制御して第1工程を実行する。
具体的には、先ず、第3制御部43は図6Bに示したように、第2制御部42に第2工程を実施させる(S24)。第2制御部42は、印刷データに従いキャリッジモータ28の駆動速度とアクチュエータ34の駆動とを制御し、印刷データに基づく所定のタイミングで第2ノズル列312から記録媒体5に第1下地インクドットを吐出させる。このとき、吐出ヘッド30は左方Y2に移動しながら第1下地インクドットを吐出する。これにより、1回目の第1下地印刷走査を行う(S25)。その後、図6B〜6Cに示すように、第2制御部42は、第1微小搬送(S26)を実施する。具体的には、第2制御部42はがフィードモータ16を順方向に回転駆動し、副走査方向Xのうちの第1の方向X1に記録媒体5を距離「n/2」だけ搬送する。その後、第3制御部43は、図6Cに示すように、第2制御部42に第2下地印刷走査を実施させる(S27)。具体的には、第2制御部42が印刷データに従いキャリッジモータ28の駆動速度とアクチュエータ34の駆動とを制御し、右方Y1に向けて1回目の第2下地印刷走査(S27)を行う。なお、この第2工程において、第2制御部42は、第1ノズル列311からは画像用インクを吐出させない。第2制御部42は、第2ノズル列312を構成するノズル6のうち、副走査方向Xの第1の方向X1の最端部のノズル6からは下地用インクを吐出させない。これにより、下地バンドを印刷することができる。第2制御部42の制御の詳細は、図5B〜5Cに示した第1実施形態と同様であるため、重ねての詳細な説明は省略する(以下同様)。
次いで、図6C〜6Dに示したように、第2微小搬送を実施する(S32)。具体的には、第3制御部43は、フィードモータ16を順方向に回転駆動し、副走査方向Xのうちの第1の方向X1に第2搬送間隔「n/2」だけ記録媒体5を搬送する。これにより、第1ノズル列311のノズル6位置を、既に印刷された帯状の下地バンド上に配置させる。ここで、第1ノズル列311の第1の方向X1の最端部のノズル6が、既に印刷された帯状の下地バンドの第1の方向X1の最端部上に配置される。そして第1ノズル列311の第2の方向X2の最端部のノズル6は、既に印刷された帯状の下地バンドから外れた位置に配置される。
そして、第3制御部43は、図6D〜6Eに示したように、第1制御部41に第1工程を実施させる(S44)。具体的には、まず、第1制御部41が印刷データに従いキャリッジモータ28の駆動速度とアクチュエータ32の駆動とを制御し、図6Dに示すように、左方Y2に向けて1回目の第1画像印刷走査(S45)を行う。その後、図6D〜6Eに示すように、第1制御部41が、第1微小搬送(S46)を実施する。具体的には、第1制御部41がフィードモータ16を順方向に回転駆動し、副走査方向Xのうちの第1の方向X1に記録媒体5を距離「n/2」だけ搬送する。そして、第1制御部41は、図6B(d)に示すように、右方Y1に向けて1回目の第2画像印刷走査(S47)を行う。なお、この第1工程において、第1制御部41は、第2ノズル列312からは下地用インクを吐出させない。第1制御部41は、第1ノズル列311を構成するノズル6のうち、副走査方向Xの第2の方向X2の最端部のノズル6からは画像用インクを吐出させない。これにより、第1工程における画像バンドの印刷を行うことができる。延いては、重ねバンドを印刷することができる。
そして、工程S52において、制御装置40は印刷データに基づいて重ね印刷が終了したかどうかを判定する。重ね印刷が終了したと判断される場合(S52における「Y」の場合)は、制御装置40は印刷を終了し、吐出ヘッド30をホームポジションHPに待機させる。一方、重ね印刷が終了していないと判断される場合(S52における「N」の場合)は、印刷データに基づき印刷が引き続き行われる。このとき、第4制御部44は、図6E〜6Fに示す第3搬送を実施する(S62)。すなわち、第4制御部44は、フィードモータ16を順方向に回転駆動し、副走査方向Xのうちの第1の方向X1に距離「m−3×(n/2)」だけ記録媒体5を搬送する。このような第3搬送を行うと、吐出ヘッド30と次の印刷領域とは、図6Fに示した位置関係となる。すなわち、図6Aに示したような、当初の吐出ヘッド30と印刷領域との位置関係と等しくなる。したがって、引き続き、図6B〜6Cに示す第2工程(S24)、第2微小搬送(S32)および第1工程(S44)を、この第3搬送(S62)を介して繰り返し行うことで、副走査方向Xにそって所定の寸法の重ね印刷を実施することができる。このようにして印刷データに基づく全ての印刷を終えることで、印刷を完了することができる(S52)。
(第3実施形態)
上記の第1および第2実施形態では、画像バンドおよび下地バンドの印刷に際し、第1微小搬送における第1搬送間隔を「n/2」とし、隣り合う画像ラインおよび下地ラインが同一のノズル6により印刷される構成であった。ここで、第1ノズル列311および第2ノズル列312を構成するいずれかのノズル6が目詰まりや吐出不良を起こした場合、当該ノズル6により印刷される画像ラインまたは下地ラインには、カスレや印刷抜け等の印刷欠陥が発生し得る。このような場合、同一のノズル6による印刷ラインが隣り合って印刷されると、印刷欠陥を含む画像ラインまたは下地ラインも隣り合って印刷されるため、かかる印刷欠陥が目立ってしまう虞がある。したがって、ここに開示される技術では、第1搬送間隔を「n/2」よりも大きく設定し、万一、第1ノズル列311および第2ノズル列312を構成するいずれかのノズル6が目詰まりや吐出不良を起こした場合であっても、印刷欠陥を含む印刷ラインが隣り合わないように印刷を行うことができる。例えば、第1搬送間隔は、ノズルピッチをnとしたとき、「n/a+b×n」に相当する長さとすることができる。ここで、aは2以上の整数であり、上述のとおり、画像バンドの印刷する際の副走査方向Xでの搬送回数に相当する。また、第1搬送間隔は、ノズルピッチをnとしたとき、「n/a’+b×n」に相当する長さとすることができる。ここで、a’は2以上の整数であり、上述のとおり、下地バンドの印刷する際の副走査方向Xでの搬送回数に相当する。また、bは0以上の整数であり、1つのノズル6により印刷される印刷ラインの中心の間隔(ラインピッチ)「b×n」に相当する。
以下、図7A〜7Dおよび図8に示したように、a=2、b=1の場合を例にして、同一のノズル6による印刷ラインを間引いて印刷する方法について説明する。本例では、例えば、上記第2実施形態と同様に、図4の工程S10において、印刷データに基づき「下地層を下に印刷する(Y)」との判断が行われた場合の重ね印刷を例に説明を行う。この場合は、先ず、第2工程による下地バンドの印刷(S24)を行った後に、第2微小搬送(S32)を介して、第1工程による画像バンドの印刷(S44)を行う。
第3制御部43は、まず、第2制御部42に第2工程を実施させる(S24)。具体的には、図7Aに示したように、第1下地印刷走査を行う(S25)。このとき、第2制御部42は、第2ノズル列312を構成するノズル6のうち、副走査方向Xの第1の方向X1の端部より3つのノズル6からは下地用インクを吐出させない。また、第2ノズル列312を構成するノズル6のうち、「×」で示した1つのノズル6は目詰まりを起こしている。その結果、目詰まりを起こしたノズル6からは下地用インクが吐出されず、当該ノズル6が走査されたライン(L1)においては第1下地インクドットが形成されない。
その後、図7A〜7Bに示すように、第3制御部43が、第1搬送間隔を「3n/2」とする第1微小搬送(S26)を実施する。すなわち、副走査方向Xのうちの第1の方向X1に記録媒体5を距離「3n/2」だけ搬送する。次いで、第3制御部43は、図7Bに示すように、第2制御部42に第2下地印刷走査を実施させる(S27)。このとき、第2制御部42は、第2ノズル列312を構成するノズル6のうち、副走査方向Xの第1の方向X1の端部より2つのノズル6と、第2の方向X2の最端部のノズル6からは下地用インクを吐出させない。また、第2ノズル列312を構成するノズル6のうち、「×」で示した1つのノズル6は目詰まりを起こしている。その結果、目詰まりを起こしたノズル6からは下地用インクが吐出されず、当該ノズル6が走査されたライン(L2)においては第2下地インクドットが形成されない。これにより下地バンドが印刷される。
しかしながら、この下地バンドにおいては、目詰まりを起こしたノズル6が走査されたラインL1およびL2において下地ラインの印刷が行われず、いわゆるライン抜けが生じている。このラインL1およびL2におけるライン抜けは、幅が「n/2」の非印刷部を形成する。ここで、図8に、第1搬送間隔を「n/2」として同様に印刷した場合の下地バンドのイメージを示した。この場合、図8に示すように、目詰まりを起こしたノズル6が走査されたラインL1およびL2のラインピッチは「n/2」となり、これらのラインL1およびL2は隣り合って配置される。つまり、2つのライン抜けは隣り合って配置される。その結果、隣り合うラインL1およびL2は、幅が「n」のより太いライン抜けを形成する。このような太いライン抜けは、より知覚され易く、印刷品質の低下につながる。したがって、図8に示すように、第1搬送間隔を「n/2」よりも広くし、たとえライン抜けが生じた場合でもそのライン抜けを拡散させることで、印刷品質の低下を抑制することができる。
なお、第1搬送間隔を「3n/2」とした場合も、図7A〜7Cにかけて示したように、第2微小搬送を実施することができる(S32)。第2微小搬送において、第3制御部43は、副走査方向Xのうちの第1の方向X1に第2搬送間隔「n/2」だけ記録媒体5を搬送する。これにより、第1ノズル列311のノズル6位置を、既に印刷された帯状の下地バンド上に配置させることができる。ここで、第1ノズル列311の第1の方向X1の端部から2つ目のノズル6が、既に印刷された帯状の下地バンドの第1の方向X1の最端部上に配置される。そして第1ノズル列311の第2の方向X2の端部から2つのノズル6は、既に印刷された帯状の下地バンドから外れた位置に配置される。このように、第2搬送間隔については「n/2」と小さく抑えることで、第1ノズル列311の印刷に使用しないノズル6の数を減らすことができる。
そして、第3制御部43は、第1制御部41に第1工程を実施させる(S44)。具体的には、図7Cに示したように、第1画像印刷走査を行う(S45)。このとき、第1制御部41は、第1ノズル列311を構成するノズル6のうち、副走査方向Xの第1の方向X1の最端部のノズル6と、第2の方向X2の端部から2つのノズル6とからは画像用インクを吐出させない。その後、図7C〜7Dに示すように、第1制御部41が、第1搬送間隔を「3n/2」とする第1微小搬送(S46)を実施する。すなわち、副走査方向Xのうちの第1の方向X1に記録媒体5を距離「3n/2」だけ搬送する。次いで、第3制御部43は、図7Dに示すように、第1制御部41に第2画像印刷走査を実施させる(S47)。このとき、第1制御部41は、第1ノズル列311を構成するノズル6のうち、副走査方向Xの第2の方向X2の端部より3つのノズル6からは画像用インクを吐出させない。これにより、第1工程における画像バンドの印刷を行うことができる。延いては、重ねバンドを印刷することができる。なお、本例において第1搬送間隔を「3n/2」としたときに印刷される重ねバンドの幅は、「m−2n」として表される。
次いで、工程S52において、制御装置40は印刷データに基づいて重ね印刷が終了したかどうかを判定する。重ね印刷が終了したと判断される場合(S52における「Y」の場合)は、制御装置40は印刷を終了し、吐出ヘッド30をホームポジションHPに待機させる。一方、重ね印刷が終了していないと判断される場合(S52における「N」の場合)は、印刷データに基づき印刷が引き続き行われる。このとき、第4制御部44は、副走査方向Xのうちの第1の方向X1に距離「m−11n/2」だけ記録媒体5を搬送する。このような第3搬送を行うと、吐出ヘッド30と次の印刷領域とは、図7Aに示した位置関係となる。すなわち、当初の吐出ヘッド30と印刷領域との位置関係と等しくなる。したがって、引き続き、図7A〜7Dに示す、第2工程(S24)、第2微小搬送(S32)および第1工程(S44)を、この第3搬送(S62)を介して繰り返し行うことで、副走査方向Xにそって所定の寸法の重ね印刷を実施することができる。このようにして印刷データに基づく全ての印刷を終えることで、印刷を完了することができる(S52)。
なお、以上の重ね印刷において、下地バンドと画像バンドとが行われる間の時間は、使用するインクの性状によっては十分でない場合があり得る。この場合、下地バンドの印刷で吐出された下地用インクが乾燥する前に画像バンドの印刷で画像用インクが吐出されると、下地用インクと画像用インクとが混色してしまう。したがって、ここに開示されるプリンタ1は、記録媒体を加熱するためのヒーターを備えることができる。ヒーターは、具体的には図示しないが、例えば、プラテン12の記録媒体5を載置する側の面とは反対側(プリンタ本体10の内側)の面に設置することができる。これにより、印刷前ないしは印刷後に記録媒体5を加熱して、記録媒体5に吐出されたインクをより短時間で乾燥させることができる。このことにより、例えば、下地バンドの印刷で記録媒体5に吐出された下地用インクを、画像バンドの印刷で画像用インクが重ねて吐出される前に乾燥させることができ、下地用インクと画像用インクとが混色するのを抑制することができる。なお、ヒーターの設置位置は、プラテン12の裏側に限定されない。例えば、吐出ヘッド30は、下面にヒーター36(図1参照)を備えていてもよい。ヒーター36は、制御装置40に接続されている。ヒーターは、制御装置40によって駆動が制御される。ヒーターの構成や加熱機構等は特に制限されない。ヒーターは、例えば、記録媒体5に吐出されたインクの乾燥を接触または非接触で促進させることが可能な各種のヒーターである。このようなヒーターとしては、例えば、赤外線ヒーター、電熱線ヒーター、レーザ加熱器等の加熱手段が挙げられる。本実施形態におけるヒーターは、赤外線ヒーターである。これにより、下地用インクと画像用インクとの混色を防ぎ、短時間で上記重ね印刷を行うことができる。なお、改めて言うまでもないが、ヒーターによる加熱は、上記第1実施形態や第2実施形態などにおいて採用することもできる。
上記実施形態では、吐出ヘッド30が主走査方向Yに移動し、記録媒体5が副走査方向Xに移動するように構成されていたが、吐出ヘッド30と記録媒体5との移動はこの例に限定されない。吐出ヘッド30と記録媒体5とは相対的に移動可能であればよい。また、第1ノズル列311と第2ノズル列312とは、同一の吐出ヘッド30に設けられていたが、ここに開示される技術はこの例に限定されない。例えば、プリンタ1は、吐出ヘッド30を複数備えており、第1ノズル列311と第2ノズル列312とが異なる吐出ヘッド30に設けられていてもよい。
上記実施形態では、画像用インクとしてプロセスカラーインクを、下地用インクとしてホワイトインクを使用する例を示していた。この下地用インクは、画像用インクが印刷される領域の全面に供給されるインクである。換言すると、ベタ塗り用インクである。また、上述のように、下地用インクにより印刷される下地層は画像層の上に印刷されたり、下に印刷されたりし得る。つまり、下地用インクは、前塗り用(前印刷用)インク、後塗り用(後印刷用)インクでもあり得る。かかる観点において、ここに開示されるインクジェットプリンタ及び印刷方法は、「下地用インク」として、たとえば、ホワイトインクなどの色材を含むインクを対象としてもよいし、クリアインクなどの色材を含まない非着色のインクを対象としてもよい。つまり、任意のインクによる重ね印刷に適用することができる。「下地用インク」として(あるいは「下地用インク」に代えて)、クリアインクを用いる場合は、画像用インクにより印刷された画像層に艶等の独特の質感を与えたり、画像層を保護する保護機能を与えたりすることができる。
1 プリンタ
6 ノズル
30 吐出ヘッド
311 第1ノズル列
312 第2ノズル列
40 制御部
41 第1制御部
42 第2制御部
43 第3制御部
44 第4制御部

Claims (10)

  1. 記録媒体に対して画像用インクを吐出する複数の第1ノズルが副走査方向に配列されてなる第1ノズル列と、前記記録媒体に対して下地用インクを吐出する複数の第2ノズルが前記副走査方向に配列されてなる第2ノズル列とを有し、前記第1ノズル列と前記第2ノズル列とが前記副走査方向に交わる主走査方向に並んだ吐出ヘッドと、
    前記吐出ヘッドを前記主走査方向に走査する走査機構と、
    前記記録媒体および前記吐出ヘッドの少なくとも一方を移動させることにより前記記録媒体を前記吐出ヘッドに対して相対的に前記副走査方向に搬送する搬送機構と、
    前記吐出ヘッド、前記走査機構および前記搬送機構を駆動する制御装置と、
    を備え、
    前記第1ノズル列の前記副走査方向の長さおよびノズルピッチと、前記第2ノズル列の前記副走査方向の長さおよびノズルピッチとは等しく、
    前記制御装置は、
    少なくとも、前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第1ノズルから前記画像用インクを吐出させ、前記記録媒体の所定領域内に第1画像インクドットを形成する第1画像印刷走査と、前記記録媒体を前記吐出ヘッドに対して相対的に前記副走査方向の一方向に第1搬送間隔だけ搬送させる第1微小搬送と、前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第1ノズルから前記画像用インクを吐出させ、前記記録媒体の前記所定領域内かつ前記第1画像インクドットの前記副走査方向の隣に、第2画像インクドットを形成する第2画像印刷走査と、を行う第1制御部と、
    少なくとも、前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第2ノズルから前記下地用インクを吐出させ、前記記録媒体の前記所定領域内に第1下地インクドットを形成する第1下地印刷走査と、前記第1微小搬送と、前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第2ノズルから前記下地用インクを吐出させ、前記記録媒体の前記所定領域内かつ前記第1下地インクドットの前記副走査方向の隣に、第2下地インクドットを形成する第2下地印刷走査と、を行う第2制御部と、
    前記第1制御部に、前記第1ノズル列の前記副走査方向の中央部を除く前記一方向の端部にある第1ノズルから前記画像用インクを吐出させることなく、前記第1画像印刷走査、前記第1微小搬送および前記第2画像印刷走査を実行させてから、前記記録媒体を前記吐出ヘッドに対して相対的に前記副走査方向の前記一方向に第2搬送間隔だけ搬送させる第2微小搬送を行ったのち、前記第2制御部に、前記第2ノズル列の前記副走査方向の中央部を除く前記一方向とは反対側の他方向の端部にある第2ノズルから前記下地用インクを吐出させることなく、前記第1下地印刷走査、第1微小搬送および前記第2下地印刷走査を実行させる第3制御部、あるいは、前記第2制御部に、前記第2ノズル列の前記副走査方向の前記中央部を除く前記一方向の端部にある第2ノズルから前記下地用インクを吐出させることなく、前記第1下地印刷走査、第1微小搬送および前記第2下地印刷走査を実行させてから、前記記録媒体を前記吐出ヘッドに対して相対的に前記副走査方向の前記一方向に前記第2搬送間隔だけ搬送させる前記第2微小搬送を行ったのち、前記第1制御部に、前記第1ノズル列の前記副走査方向の前記中央部を除く前記他の方向の端部にある第1ノズルから前記画像用インクを吐出させることなく、前記第1画像印刷走査、第1微小搬送および第2画像印刷走査を実行させる第3制御部と、
    を含
    前記第3制御部は、
    前記第1制御部および前記第2制御部のうち、先に印刷を実行させる制御部については、前記ノズル列のうち前記副走査方向の前記一方向の端部から前記第1搬送間隔の2倍に相当する部分に備えられた少なくとも一つの吐出口からインクを吐出させないように構成され、
    後に印刷を実行させる制御部については、前記ノズル列のうち前記副走査方向の前記一方向とは反対側の他方向の端部から前記第1搬送間隔の2倍に相当する部分に備えられた少なくとも一つの吐出口からインクを吐出させないように構成されている、
    インクジェットプリンタ。
  2. 前記第1搬送間隔は、前記第1および第2ノズル列の前記副走査方向の長さの1/4よりも小さく、
    前記中央部は、少なくとも、前記第1および第2ノズル列のうち前記副走査方向の両端部から前記第1搬送間隔の2倍に相当する部分を除く領域である、請求項1のインクジェットプリンタ。
  3. 前記第1制御部は、
    前記第1画像印刷走査において、前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第1ノズルから前記画像用インクを吐出させて前記第1画像インクドットを形成し、再度前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第1ノズルから前記画像用インクを吐出させて、前記記録媒体の前記所定領域内でかつ既に形成された前記第1画像インクドットの前記主走査方向の隣に他の第1画像インクドットを形成し、
    前記第2画像印刷走査において、前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第1ノズルから前記画像用インクを吐出させて前記第2画像インクドットを形成し、再度前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第1ノズルから前記画像用インクを吐出させて、前記記録媒体の前記所定領域内でかつ既に形成された前記第2画像インクドットの前記主走査方向の隣に他の第2画像インクドットを形成するように構成されている、請求項1または2に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記第2制御部は、
    前記第1下地印刷走査において、前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第2ノズルから前記下地用インクを吐出させて前記第1下地インクドットを形成し、再度前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第2ノズルから前記下地用インクを吐出させて、前記記録媒体の前記所定領域内でかつ既に形成された前記第1下地インクドットの前記主走査方向の隣に他の第1下地インクドットを形成し、
    前記第2下地印刷走査において、前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第2ノズルから前記下地用インクを吐出させて前記第2下地インクドットを形成し、再度前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第2ノズルから前記下地用インクを吐出させて、前記記録媒体の前記所定領域内でかつ既に形成された前記第2下地インクドットの前記主走査方向の隣に他の第2下地インクドットを形成するように構成されている、請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記制御装置は、前記第3制御部に前記第1および第2画像印刷走査ならびに前記第1および第2下地印刷走査を実行させた後、前記記録媒体を前記吐出ヘッドに対して相対的に前記副走査方向の前記一方向に第3搬送間隔だけ搬送させ、再び前記第3制御部に前記第1および第2画像印刷走査ならびに前記第1および第2下地印刷走査を実行させる第4制御部を備える、請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記第3搬送間隔は、前記第1および第2ノズル列の長さの1/2よりも大きく、前記第1および第2ノズル列の長さよりも小さい、請求項に記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記第1搬送間隔は、前記ノズルピッチをnとしたとき、「n/a+b×n」(ここで、aは2以上の整数であり、bは0以上の整数である。)に相当する長さである、請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記第2搬送間隔は、前記ノズルピッチをnとしたとき、「n/a」(ここで、aは2以上の整数である。)に相当する長さである、請求項に記載のインクジェットプリンタ。
  9. 前記記録媒体を加熱するためのヒーターを備えている、請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタ。
  10. 画像用インクを吐出する複数の第1ノズルが副走査方向に配列されてなる第1ノズル列と、下地用インクを吐出する複数の第2ノズルが前記副走査方向に配列されてなる第2ノズル列とを有し、前記第1ノズル列と前記第2ノズル列とが前記主走査方向に並んだ吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドを前記副走査方向に交わる主走査方向に走査する走査機構と、記録媒体および前記吐出ヘッドの少なくとも一方を移動させることにより前記記録媒体を前記吐出ヘッドに対して相対的に前記副走査方向に搬送する搬送機構と、前記吐出ヘッド、前記走査機構および前記搬送機構を駆動する制御装置とを備え、前記第1ノズル列の前記副走査方向の長さおよびノズルピッチと、前記第2ノズル列の前記副走査方向の長さおよびノズルピッチとが等しいインクジェットプリンタを用いた印刷方法であって、
    少なくとも、前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第1ノズルから前記画像用インクを吐出させ、前記記録媒体の所定領域内に第1画像インクドットを形成する第1画像印刷走査と、前記記録媒体を前記吐出ヘッドに対して相対的に前記副走査方向の一方向に第1搬送間隔だけ搬送させる第1微小搬送と、前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第1ノズルから前記画像用インクを吐出させ、前記記録媒体の前記所定領域内かつ前記第1画像インクドットの前記副走査方向の隣に、第2画像インクドットを形成する第2画像印刷走査と、を行う第1工程と、
    少なくとも、前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第2ノズルから前記下地用インクを吐出させ、前記記録媒体の前記所定領域内に第1下地インクドットを形成する第1下地印刷走査と、前記第1微小搬送と、前記吐出ヘッドを前記主走査方向に移動させながら前記第2ノズルから前記下地用インクを吐出させ、前記記録媒体の前記所定領域内かつ前記第1下地インクドットの前記副走査方向の隣に、第2下地インクドットを形成する第2下地印刷走査と、を行う第2工程と、
    前記第1制御部に、前記第1ノズル列の前記副走査方向の前記一方向の端部にある第1ノズルから前記画像用インクを吐出させることなく、前記第1画像印刷走査、第1微小搬送および第2画像印刷走査を実行させてから、前記記録媒体を前記吐出ヘッドに対して相対的に前記副走査方向の前記一方向に第2搬送間隔だけ搬送させる第2微小搬送を行ったのち、前記第2制御部に、前記第2ノズル列の前記副走査方向の前記一方向とは反対側の他方向の端部にある第2ノズルから前記下地用インクを吐出させることなく、前記第1下地印刷走査、第1微小搬送および前記第2下地印刷走査を実行させる第3工程、あるいは、前記第2制御部に、前記第2ノズル列の前記副走査方向の前記一方向の端部にある第2ノズルから前記下地用インクを吐出させることなく、前記第1下地印刷走査、第1微小搬送および前記第2下地印刷走査を実行させてから、前記第2微小搬送を行ったのち、前記第1制御部に、前記第1ノズル列の前記副走査方向の前記他の方向の端部にある第1ノズルから前記画像用インクを吐出させることなく、前記第1画像印刷走査、第1微小搬送および第2画像印刷走査を実行させる第3工程と、
    を含
    前記第3工程により、前記第1および第2画像印刷走査を実行する前記第1工程ならびに前記第1および第2下地印刷走査を実行する前記第2工程を実行した後、前記記録媒体を前記吐出ヘッドに対して相対的に前記副走査方向の前記一方向に第3搬送間隔だけ搬送させ、再び前記第3工程により、前記第1および第2画像印刷走査を実行する前記第1工程ならびに前記第1および第2下地印刷走査を実行する前記第2工程を実行する、
    印刷方法。
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