JP2022552743A - 仮想基準 - Google Patents

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Abstract

本願は、流体通路の内面に構造を位置決めするための顕微鏡に関する。顕微鏡は、基準マスクおよび基準レンズを有し、前記基準レンズは、ビームスプリッタにコリメートマスク画像を生成し、前記ビームスプリッタは、光学画像を対物レンズに導き、対物レンズにおいて、光学画像は、流体通路の内面の屈折率の変化による光学的不連続面に導かれる。反射された光エネルギーは、対物レンズ、ビームスプリッタ、および検出器レンズを通過して検出器に導かれる。流体通路の内面が対物レンズから焦点距離に位置する場合、集束画像を形成し、流体通路の内面における蛍光標識の成像を提供する。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2019年10月19日に提出された、発明名称が「Microscope for Locating Structures on the Inner Surface of A Fluidic Channel [SEQ-11]」であり、出願番号が16/658,052である米国出願、および2020年3月19日に提出され、2019年3月20日に提出された発明名称が「Large Field Imaging System [CHE-11p]」の米国仮出願62/821,393に基づいた優先権を主張し、発明名称が「Large-Field Imaging for Sequencing Instruments [CHE-21]」であり、出願番号が16/824,632である米国出願の一部継続出願であり、これらの出願の全ての内容が参照により本願に組み込まれる。
本発明は、顕微鏡に関する。具体的には、本発明は、複数の部分反射界面が存在する部分反射界面における構造に対して集束および位置決めするための顕微鏡に関する。
例えば遺伝子シークエンシングおよび遺伝子研究などの幾つかの業界において、ヌクレオチドを検出する必要があり、ヌクレオチドは、核酸を構成するヌクレオチドの特徴的化学部分である。アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、チミン(T)およびウラシル(U)の5種類の核酸塩基は、一次的または規準的ものと呼ばれる。それらは、遺伝暗号の基本単位として用いられ、塩基A、G、CおよびTは、DNAに存在するが、A、G、CおよびUは、RNAに存在する。
自然界にも、例えば5-メチルシトシンやその他のメチル化塩基、5-ヒドロキシエチルシトシン、5-ホルミルシトシン、および5-カルボシルシトシンなどの希少な塩基が発見されている。他の非プリン塩基は、イソグアニン、イソシトシン、および例えばイノシンなどのユニバーサル塩基を含む。
これらのヌクレオチドは、核酸塩基の種類毎に特異的な蛍光標識を用いて検出することができる。蛍光標識の類型は、直接標識および間接標識を含み、直接標識は、蛍光標識による核酸の共有結合標識、または蛍光染料と核酸との非共有結合またはインターカレーションによって行われ、間接標識は、二次標識と核酸とを共有結合した後、蛍光標識されたリガンド結合剤と結合することによって行われる。
別種の間接ポリシーは、核酸と発蛍光団で標識された核酸結合分子(例えば、抗体、抗生物質、ヒストン、抗体、ヌクレアーゼ)との結合に関する。核酸の蛍光標識は、有機蛍光染料、金属キレート化合物、カーボンナノチューブ、量子ドット、金粒子および蛍光鉱物を含む。
広帯域光源に暴露される場合、蛍光標識は、特有の波長で蛍光を発することが好ましく、これにより、2次元(2D)空間画像において各々の被検出ヌクレオチドの識別方法を提供する。
蛍光標識は、流体通路の表面に位置するヌクレオチドに結合され、蛍光標識は、励起源に不必要に暴露されると光退色を引き起こし、これは、1種の時間的現象であり、標識の励起に起因して蛍光の光出力を経時的に低下させる。これは、先行技術における1つの問題であり、先行技術では、標識活性化エネルギーを印加し、かつ蛍光標識を集束目標として使用することによって顕微鏡の集束を行うことにより、顕微鏡の集束中に標識が光退色エネルギーに暴露される。
蛍光標識が小さく、拡大倍数が大きいため、顕微鏡画像の集束の範囲が短くなり、蛍光標識が明瞭に集束される狭い範囲内のみに現れる。顕微鏡の集束中に光退色が発生すると、蛍光標識による成像に使用可能な光エネルギーが低下し、検出器における信号対雑音比が低下する。また、蛍光標識の光強度が相対的に低いため、蛍光標識を集束目標として使用する場合、集束の困難さを増加させる。
例えばヌクレオチドおよび関連する蛍光標識を収集できるような流体通路の内面に集束した後、蛍光活性化エネルギーを印加することによって、流体通路の内面および関連する蛍光標識を成像することが可能である顕微鏡を提供することを望んでいる。
また、成像に基づくDNAシーケンサーのスループットに対して、成像採集速度が非常に重要な要素である。従来、複数の領域を並行して成像するためのカメラの数を増加させることによって、成像時間を短縮するようになっている。本発明は、視野が明らかに大きく、画像捕捉速度が明らかに向上したが現在のDNAシーケンサーの複雑性を有しないセンサを採用した光学的方案を提供する。
従来、このような問題を解決するために、TDI(時間遅延および積分)線走査を試みた。ただし、走査速度が速くなるが、正確な時間および高精度な運動を必要とする。別種の試みとして、マルチイメージングヘッドに関し、複数の検出/照明サブシステムを必要とし、サブシステムのそれぞれが自分の集束メカニズムを有する。
本発明の第1の目的としては、照明された基準パターンを有する顕微鏡であり、当該照明された基準パターンは、基準レンズから基準レンズ焦点距離に位置し、基準レンズからの光エネルギーは、ビームスプリッタおよび対物レンズに導かれ、当該対物レンズは、内面を有するフローセルから調整可能な距離に位置し、当該対物レンズは、検出器レンズの光軸に位置し、検出器レンズは、ビームスプリッタを通過した光エネルギーを受信して検出器に集束することによって、顕微鏡は、基準パターンを、部分反射界面を形成するのに十分なフローセルの屈折率の変化に位置決めさせ、かつ顕微鏡を流体通路の内面に集束するように構成される。
本発明の第2の目的としては、屈折率の変化を有する界面で流体通路の内面を成像するための方法である。当該方法は、コリメート基準パターン光エネルギーを形成し、かつ当該コリメート基準パターン光エネルギーをフローセルから調整可能な距離である対物レンズに導くことを含む。
ここで、流体通路の界面から反射された光エネルギーは、検出器レンズに導かれて検出器に集束される。当該方法は、基準パターンが検出器において集束画像として現れるまで、調整可能な距離を調整し、その後、光エネルギーでフローセルを照射することを含み、当該光エネルギーは、流体通路の内面で標識蛍光を発して、検出器に画像を形成するためのものである。
本発明の第3の目的としては、部分反射光学界面を形成する屈折率不連続面を検出するためのシステムであり、当該システムは、コリメート画像を形成する基準パターン発生器を含み、当該コリメート画像は、例えばビームスプリッタを通過して対物レンズに導かれ、当該対物レンズは、部分反射光学界面を形成する屈折率不連続面から可変焦点距離に位置し、部分反射界面からの反射光は、対物レンズを通過して検出器レンズおよび検出器レンズから焦点距離に位置する検出器に導かれる。
本発明の第4の目的としては、流体通路の表面を位置決めするための方法であり、当該方法は、
基準パターンからのコリメート光エネルギーを、対物レンズを通過するように導くステップであって、当該対物レンズは、流体通路の表面から調整可能な距離に位置するステップと、
流体通路の表面からの反射光エネルギーを、対物レンズ、検出器レンズを通過させて、検出器レンズから検出器レンズの焦点距離である検出器に到達させるように導くステップと、
検出器に基準パターンの集束画像が現れるまで、対物レンズからフローセルまでの距離を調整するステップと、を含む。
本発明の第5の目的としては、流体通路の内面に近接する蛍光標識を成像するための方法であり、当該方法は、
基準パターンからのコリメート光エネルギーを、対物レンズを通過するように導くステップであって、当該対物レンズは、流体通路の内面から調整可能な距離であるステップと、
流体通路の内面からの反射光エネルギーを、対物レンズを通過して検出器レンズに到達するように導き、当該検出器レンズから検出器レンズの焦点距離である検出器に導くステップと、
検出器に基準パターンの集束画像が現れるまで、対物レンズから流体通路の内面までの距離を調整するステップと、
光エネルギーでフローセルを照射することによって、標識から蛍光を発させ、検出器に集束画像を提供するステップと、を含む。
本発明の第6の目的としては、高解像度および広視野の成像のためのシステムおよび方法である。
顕微鏡は、流体通路の内面における蛍光標識されたヌクレオチドなどのような微細構造の成像を提供する。具体的には、顕微鏡は、流体通路の上または下の内面の位置を提供し、その後、流体通路の上または下の内面に近接する、蛍光標識されたヌクレオチドなどのような構造を測定する。
本発明の一例では、流体通路は、観察したい領域にほぼ平坦な上内面または下内面を有する。略平坦な内面は、対物レンズの、流体通路が存在する時の焦点距離を含む調整可能な距離内にある。検出器レンズは、対物レンズと同一の軸に位置し、かつ、検出器は、検出器レンズから検出器レンズの焦点距離に位置する。好ましくは、基準パターンを有する照明画像マスクは、基準レンズから基準レンズの焦点距離に位置し、かつ対物レンズの軸にほぼ垂直である。
好ましくは、基準レンズからの低強度照明エネルギーは、対物レンズと検出器レンズとの間に位置するビームスプリッタに導かれ、当該ビームスプリッタは、基準レンズからの光エネルギーを対物レンズに導き、対物レンズにおいて、当該ビームスプリッタは、対物レンズの焦点距離で基準パターンの画像を形成し、流体通路のほぼ平坦な内面における屈折率不連続面から集束または非集束の光エネルギーを反射する。
流体通路のほぼ平坦な表面が対物レンズから焦点距離にある場合、対物レンズからの集束反射光エネルギーは、検出器レンズに伝送され、かつ検出器に基準パターンの集束画像を形成し、内面を正確に位置決めするとともに当該表面を測定する能力を提供する。隣接する測定対象構造を測定するために最小の被写界深度を提供するように、対物レンズの焦点距離が短いことが望ましい。フローセルの最上層の厚さと流体通路の深さとの組み合わせは、顕微鏡が流体通路の上内面と下内面に集束する能力を確保するように、対物レンズの焦点距離より小さく制限される。
相対的に低い強度の光を用いて基準照明を行って流体通路の表面を位置決めした後、ヌクレオチドに関連する蛍光標識を成像することに適する高強度の光エネルギーを用いて流体通路に近接する表面の蛍光特性を成像する。これにより、蛍光標識の集束画像は、検出器に提供され、かつ、蛍光標識の照明エネルギーを応用する前の低強度基準照明エネルギーは、所望しない光退色を大幅に減少させる。
さらに、本発明は、従来の顕微鏡に比べて非常に大きい視野を有し、かつ、非常に大きい画素数(>3000万画素)を有する高解像度イメージセンサに結合される高解像度レンズシステムを提供する。
本発明の一態様に係る顕微鏡の断面図100である。 図1のフローセルの透視図である。 図1の顕微鏡に用いられる例示的な基準マスクの投影図である。 本発明の別の態様に係る顕微鏡の断面図400である。 図1および図4の顕微鏡を集束するための例示的な基準マスクである。 フローセルとの目標分離距離について検出器で測定された強度分布図である。 フローセルとの目標分離距離について検出器で測定された強度分布図である。 フローセルとの目標分離距離について検出器で測定された強度分布図である。 フローセルとの目標分離距離について検出器で測定された強度分布図である。 チェッカーボード基準パターンである。 一実施例では、下側ガラス板704は、不透明であってもよいフローセルの構造の例示を示すものである。 複数の部分反射界面を有するフローセルの詳細を示す図である。 例示的なチェッカーボード基準パターンを示すものである。 図8Bの基準パターンの例示的な検出器画像を示すものである。 図8Bの基準の詳細を示す図である。 DMD901を用いて基準パターンを生成することを示すものである。
図1は、本発明の一態様に係る顕微鏡を示すものである。各図において、他の図面を参照するように、参照座標x、y、およびzが示されている。流体通路120は、透明なハウジング122に形成され、かつ、ほぼ平坦な内面116を含む。
ハウジング122の屈折率は、例えば入射光エネルギーを少なくとも.06%戻させる屈折率のような、流体通路120で搬送される流体の屈折率と部分反射界面を形成するのに十分な比率で異なる屈折率に選択され、部分反射界面での屈折率の差が少なくとも5%より大きいかまたは少なくとも5%より小さく、または、部分反射界面での屈折率の最小差が1%より大きいかまたは1%より小さく、入射光エネルギーの約25ppmを戻させることに対応する。
例示的な反射界面は、ガラス(1.5)が水(1.33)を覆う状況で形成され、かつ、2つの屈折率の大きい比率が好ましく、なぜならば、当該比率が画像形成のための検出器またはセンサ102に導かれた反射光エネルギーと比例し、かつ屈折率の変化がガラス/液体界面で反射界面を形成するためである。複数の部分反射表面において内部流体通路の界面に会う場合、各々の部分反射表面は、公知のフレネル比R=|(n1-n2)/(n1+n2|2に応じて、一定のパーセントの入射光エネルギーを反射させる。
ここで、
n1およびn2は、入射光エネルギーが会った屈折率シーケンスであり、
Rは、部分反射界面から戻られる反射係数である。例えば流体通路の上面のような反射界面に対して、後続の光学界面について、後続の光学界面Tによって伝送された光エネルギーは、1-Rである。
反射光エネルギーの比例の増加は、解像度を向上させるとともに、流体通路の内面に顕微鏡の初期集束を行うために必要な光エネルギーを減少させた。また、基準光源の光エネルギーは、蛍光標識を可視化させるために必要な約1/10、1/100、1/1000、1/10,000または1/100,000のオーダーの光エネルギーであってもよく、光退色の可能性を低下させると同時に、対物レンズの集束に対してより大きなコントラストを有する特徴を提供する。
したがって、基準源の減少した光エネルギーが光退色の閾値よりはるかに低いため、改善された集束精度は、対物レンズから反射表面への集束を確立する時により高い精度および解像度を提供し、蛍光標識の光退色を大幅に減少させる。
光源146は、キャリブレーションされていない光エネルギーを発生し、当該光エネルギーは、基準画像マスク110を後側から照明し、画像マスクパターンを基準レンズ108に投影させる。画像マスク110は、光学的に不透明および透明な特徴が形成されたパターンを含み、基準画像マスク110と基準レンズ108とは、焦点距離L2 142離れており、コリメート光エネルギーを発生し、当該コリメート光エネルギーは、ビームスプリッタ106から軸150における対物レンズ112に反射され、対物レンズ112から下方へ焦点距離である画像平面に集束され、かつ流体通路120の内面116における屈折率不連続面で反射される。
基準画像は、内面116に投射され、かつ、対物レンズ112から内面116までの距離L3 144が対物レンズ112の焦点距離と等しい場合、明瞭な画像が内面116で反射される。分離距離L3が対物レンズ112の焦点距離より僅かに大きい場合、114における画像焦点平面によって、焦点ずれ画像が屈折率不連続面(および反射表面)の位置する内面116で反射される。同様に、短い距離L3 144は、118において明瞭な焦点平面をもたらし、表面116における屈折率不連続面から反射された光エネルギーは、同様に焦点ずれが発生する。
検出器102に反射された焦点ずれ基準画像パターンの特殊な性質は、公知の錯乱円および点広がり関数によって制御され、かつ使用されている特定の基準画像パターンに依存する。
対物レンズ112が内面116に集束された基準画像に集束される場合、反射された光エネルギーは、対物レンズ112によってコリメートされ、かつビームスプリッタ106を通過して光軸150において検出器レンズ104(例えば、チューブレンズ)に伝送され、当該検出器レンズと検出器102とは、常に焦点距離の距離L1 140を隔てて、検出器102に内面116からの集束画像が形成される。
例示的な実施形態では、例えば、図1に示すz軸に沿って対物レンズ112に対してフローセルアセンブリ120/122を保持するステージを移動させることによって、対物レンズ112の焦点距離を変更することができる。基準レンズ108は、基準マスク110の基準パターンから一定の焦点距離長さL2 142離れており、かつ、検出器102は、検出器レンズ104から一定の焦点距離長さL1 140離れている。当該例示的な実施形態によれば、基準パターンの明瞭な焦点が検出器102に現れるまでの内面116の変位(例えば、フローセルアセンブリ120/122のz軸の移動によって変位する)は、内面116の正確な決定を提供する。
図4は、本発明の一例を示し、図1に記載される集束機能を提供し、多波長蛍光標識成像という追加能力を有する。他の図面の構成と同じ機能を果たす符号は、同じ符号を用いる。流体通路120の内面116への集束の操作は、前述したように距離L3 144を調整することによって、基準パターン110の明瞭な画像が検出器102(基準検出器とも呼ばれ、複数の検出器が存在する)に現れるまで行われる。
距離L3 144の焦点調整を完了した後、外部の蛍光標識光源(図示せず)は、流体通路120の視野を照射することによって、流体通路の内面116におけるヌクレオチドに関連する蛍光標識から光エネルギーを発射させ、各蛍光標識は、他の蛍光標識と異なる特有の波長の光エネルギーを発射させ、マルチカラー蛍光標識パターンが光軸150に沿ってビームスプリッタ106を通過してビームスプリッタ103に到達するように導かれる。
光エネルギーは、レンズ104Bに導かれて蛍光標識検出器102Bに到達するとともに、レンズ104Aに導かれて蛍光標識検出器102Aにも到達する。2つの検出器を示しているが、本発明は、任意の数のレンズ/ビームスプリッタ/検出器光路を使用して操作することができ、各光路は、蛍光標識から発射された各波長範囲の特定に用いられる。本発明の一例では、4つの蛍光標識でRNAまたはDNAを成像するために、4つの蛍光標識光路および関連する蛍光標識検出器を使用することができ、各検出器は、関連する蛍光標識に応答する。
各検出器経路(ダイクロイックリフレクタやビームスプリッタ、検出器レンズおよび検出器を含む)は、通常、特定の蛍光標識の発光波長に関連する波長域に対して敏感である。本発明の一例では、ビームスプリッタ103は、ダイクロイック反射コーティングを有し、当該コーティングは、特定の範囲の波長を蛍光標識検出器102Bに反射させるとともに、最小の透過損失で他の波長を蛍光標識検出器102Aに伝送させる。
本発明の別の例では、光軸150にカスケード接続された一連のダイクロイックリフレクタ103が設置され、各ダイクロイックリフレクタ、レンズおよび検出器が特定の蛍光標識の波長に関連するようにしてもよい。本発明の別の例では、単一の検出器で蛍光標識を同時に成像し、十分な空間解像度および波長解像度を有する単一の多波長カラー検出器を使用して、波長が分離可能に蛍光標識を表示するようにしてもよい。例えば、RGB(赤、緑、青)固体画像検出器ではなく、特定の波長に専用の4チャネルまたは5チャネルの検出器を使用してもよく、または、RGB画像応答を特定の蛍光波長に分離するように、RGBチャネルを線形結合してもよい。
本発明の一態様では、前述したように、レンズ104、108および112は、反射防止可能であり、または色消しコーティングを有する。本発明の別の態様では、光源146は、レンズ104、108および112の色収差および色歪みを低減するように、例えば発光ダイオード(LED)のような狭帯域可視光源であってもよい。
本発明の別の態様では、画像マスク110は、石英またはガラス基板であり、パターン化されたクロムは、基準レンズ108に対向する基板表面に堆積された基準パターンを形成し、パターン化されたクロムは、レンズ108の焦点平面に位置する。理解できるように、本発明の光路の基本特徴を保持すれば、光路は、例えば反射鏡、レンズ、ビームスプリッタおよび光源などの追加部材を含んでもよい。
図2は、基準照明のための波長および蛍光標識の波長に対して透明な材料で形成された例示的な流体通路を示している。
図3は、基準マスク110Aおよび110Bにそれぞれ適用可能な例示的な基準パターン302および304を示している。内面116がx-y平面に対して意図せずに傾斜する場合、焦点ずれ領域が補正のための傾斜の方向および角度を指示するため、同心円で形成された基準パターン302は、内面の非平面性を補正する必要がある点で有用である可能性がある。または、主にx軸またはy軸に特徴を有するリニアアレイまたは他のパターンで形成された基準パターン304は、当該リニアアレイに略垂直な検出用光電センサの単一線に沿った検出器応答を用いて自動集束を行うために用いられる。
本発明の別の態様では、基準パターンは、表面116に結合された構造をxおよびy方向に視覚的に測定できるように、特定の分離距離を有するパターンを含んでもよい。
本発明の別の例では、機械システムによって自動集束操作を実行し、当該機械システムは、最小基準パターン幅および最大振幅差を取得するまで、分離距離L3 144を調整する。図5Aは、例示的な基準焦点マスクパターンを示し、図5B、図5Cおよび図5Dは、距離L3が変化した時の検出器応答を示す。焦点ずれ検出器応答(2D検出器の単一線に沿ったもの)は、図5Bの曲線に示すとおりである。
距離L3が焦点により近くなることに伴って、検出器のこの単一線に沿った基準検出器応答は、図5Cおよび図5Dに示す空間検出器応答を有し、基準検出器応答曲線510は、最適な焦点に対応している。距離L3がさらに増加して、図5Eの焦点を超えることに伴って、基準検出器応答は、順番に曲線508、506および504になる。
自動集束アルゴリズムの1つの困難としては、基準検出器が大部分の集束範囲に対して曲線504の出力を発生する場合(フローセルが光学集束のために移動する方向に対して、不定である)、図5Aの基準パターン502に自動集束しようとする可能性があることである。図6は、代替的な基準パターンを示し、微細構造および粗構造を含む交互チェッカーボードパターンであり、構造602および中間隙間604に大まかな集束を提供し、その後、集束アルゴリズムは、図5A~図5Eに関して説明したように、602の基準線に対して操作することができる。
検出器102は、半導体または固体検出器アレイであってもよく、または直接観察するための接眼レンズであってもよい。本発明の一例では、検出器102は、光電センサユニットの2Dアレイであって、集束する基準パターンの明瞭な画像を形成できるように、十分な密度の光電センサユニットを有する。本発明の関連例では、光電センサユニットの密度は、検出器に集束された基準パターンの線幅の少なくとも4つの解像度線幅である。
本発明の別の関連例では、光電センサユニットの密度は、顕微鏡が集束する時に、少なくとも4つの光電センサが基準パターンによって覆われるようになっている。
ビームスプリッタ106は、光透過性の非分散性基板(例えば、ガラス)におけるダイクロイックコーティングまたは部分反射表面であってもよい。本発明の一例では、反射コーティングは、5%反射性および95%透過性のオーダーであり、かつ、少なくとも6dbの信号対雑音比(SNR)を有する反射画像を表面116に形成するように、光源146の光強度を選択するようにしてもよい。
透明なハウジング122は、屈折率が通路120で搬送された流体の屈折率と異なる材料であって、かつ、検出器に画像を形成するのに十分な光学反射界面を形成できるように十分に異なることが好ましい。
図7は、接着剤706内の隙間で形成された例示的な流体通路708を示し、接着剤は、上下のガラス板702および704を分離させる。別の実施例では、下側ガラス板704は、不透明なものであってもよく、または上側ガラス板702より相対的に不透明なものであってもよい。
この例では、基準光路を使用してシステムを集束するために、フレネル式を用いた空気(n1=1.0)/ガラス(n2=1.5)界面の反射率は、R=|(1-1.5)/(1+1.5)|2=0.04であるため、T=0.96の光エネルギーは、流体通路のガラス/水界面に継続して到達して、R=|(1-1.5)/(1+1.5)|2=0.36%の残りの光エネルギーが反射され、そのうち96%の光エネルギーがガラス/空気界面を通過して光路に戻り、利用可能な検出器光エネルギーとなる。
検出器が利用可能な光エネルギーについて、フローセルに入射する所定の照明Iに対して、0.04Iが第1の空気/ガラス界面で反射され、0.96×0.0036×.96I=.0033Iが流体通路の上面で反射されて検出器に戻る。要するに、検出器に対して、アーチファクトを形成する空気/ガラス界面からの反射は、所望の流体通路の内面での反射より約10倍強い。これらは、本発明を理解するための構造例であり、本発明を提供された例示に限定することを意図しない。
図6のチェッカーボードパターンの欠点としては、反射界面が複数存在する場合、流体通路の所望の反射界面より上および下の他の反射界面からの焦点ずれ画像が所望の反射界面からの所望の基準画像に重ねられ、基準パターン602にぼやけが発生する可能性があることである。
具体的には、図8Aについて、この前の計算結果に示すように、空気/ガラス界面810から検出器に戻る光エネルギーは、図8Aの界面116におけるガラス/水で反射されて検出器に戻る光エネルギーより約10倍多くなる。
この問題を解決するために、図8Bは、交互チェッカーボードパターンの別の例を示し、当該パターンは、本例において強いリフレクターとなる上側反射表面810および前述したようなスペーサ706を有する流体通路708の下側反射界面812のようなフローセルの複数の反射層による影響を減少させ、上側反射表面810の反射は、集束対象となる所望の内部の上側反射界面116と競合する。
対物レンズ112は、基準画像を所望の反射界面116に集束することができるが、上側反射表面810および下側反射界面812も反射光エネルギーに貢献することができ、当該反射光エネルギーは、所望の反射界面116の応答に重ねる。
図8Bの交互チェッカーボードパターンは、基準パターン802を含み、これらの基準パターンは、例えば規則的な間隔で大きな開放領域804内に配置される。図8Dは、図8Bの各基準の詳細図820を示し、これは、前述したような任意のパターンであってもよく、図8Dにおいて水平線830として示されている。図8Cは、検出器における合成画像を示している。図8Cの合成検出器画像を観察する場合、疎に配列された基準パターンを使用する利点が明瞭となる。
ここで、集束画像は、集束パターン830を示すパターン822を有するが、下面812から反射されたデフォーカス基準からの混同アーチファクト824の弱い(パターン822と比べて相対的に暗い)円および上面810から反射された非常に強い混同アーチファクト826の円をさらに含み、その戻った光エネルギーは、この前に算出した所望の基準画像802よりも約10倍多くなる。
顕微鏡が反射表面116に集束される場合、点源(反射表面の分離距離と比べて非常に小さい基準範囲802)に対して、各アーチファクト824および826の近似直径は、図8Aのレンズ112から光線追跡幾何的計算を行うことによって特定することができ、これにより、上側反射表面アーチファクト826は、光線811と上面810との交差線によって近似することができ、下側反射表面アーチファクト824は、光線811と下面812との交差線によって近似することができ、各光線は、それぞれ混同アーチファクトおよび検出器の円を形成し、近似において、基準範囲802は、反射表面116から812または反射面116から810までの分離距離と比べて無視できる寸法である。
焦点が表面810と812との間に変化した場合、生成した混同円824と826は、反対方向に直径を変化させ、各混同円のサイズは、所望の反射界面(例えば、116)までの分離距離を指示し、かつ初期集束に用いることができる。
したがって、所望の反射界面116は、混同アーチファクト824および826の円の直径とフローセルの反射表面の間隔とを組み合わせて特定することができる。また、以下において、先に図5A~図5Eについて詳細に説明したように、集束アルゴリズムを、基準自体のパターン(例えば830)を使用して微細調整を行うアルゴリズムに変更することができる。
相対的に強いアーチファクト826による相対的に弱い基準画像802への影響をできるだけ低減させるために、図8Bの基準パターン802の間の間隔を設定することにより、合理的な流体通路/目標分離距離に対して、混同アーチファクト826の円が隣接する基準パターンに入らないように確保することが望ましい。
さらに、複数の反射界面を形成する810/116と116/812との間の分離距離を設定することにより、混同アーチファクト824および826の円による所望の基準画像822への影響を最小化することが望ましい。
本願では、係る公称値のオーダー範囲は、公称値の1/10~公称値の10倍の範囲、例えば約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、110%、120%、150%、200%、300%、400%、500%、600%、700%、800%または900%を含む。
係る近似値(ここで、「約」は、近似値を示す)は、公称値の1/2~公称値の2倍の範囲内にあり、例えば、約60%、70%、80%、90%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%または190%であると理解すべきである。基準レンズ108の軸が対物レンズ112の軸とほぼ垂直になることが好ましいが、基準画像から表面116への照明を提供するビームスプリッタ106の任意の角度を選択し、例えば、約20°、30°、40°、45°、50°、60°、70°、80°、90°、100°、110°、120°、130°、135°、140°、150°または160°とすることができる。
流体通路の略平坦領域は、集束領域を提供して、異なる領域の間での混同円の直径の変化を10倍より小さくするように十分に平坦であると理解される。または、顕微鏡は、流体通路の略平坦領域が平坦ではなく、または光軸から傾斜した場合に正確に操作することができるが、制限された集束領域を有し、これは、集束する基準画像の範囲および集束する蛍光標識検出器画像の範囲のみを制限する。この傾斜または平坦でない領域の例では、略平面は、画像における集束されるかまたは集束され得る領域のみを指すと理解される。
別の実施形態では、本発明は、従来の顕微鏡より非常に大きい視野を有し、かつ、非常に大きい画素数(>3000万の画素)を有する高解像度イメージセンサと結合される高解像度レンズシステムを提供する。
レンズシステムは、以下または類似する特徴を有することができる。
波長:500nm~720nmは、1つの有用な範囲である。他の有用な波長としては、10nm、20nm、50nm、100nm、200nm、250nm、300nm、350nm(通常、紫外線である)、380nm、400nm、450nm、500nm、550nm、600nm、650nm、700nm、740nm(通常、可視光である)、750nm、800nm、900nm、1μm、10μm、100μm、および1mm(通常、赤外線である)のうちのいずれかの波長の間の範囲を含む。
拡大倍率:4x~6xは、1つの有用な範囲である。他の範囲としては、1x、2x、3xまたは4x~6x、7x、8x、9x、10x、12x、14x、16x、18x、または20xを含む。6xより大きい拡大倍率は、より大きなイメージセンサに用いることができる。
センサ解像度:6000万画素(mp)は、1つの有用な解像度である。他の範囲としては、20、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、175、200、250、300、350、および400mpのうちのいずれかの解像度の間を含む。
開口数(NA)(物体空間):0.5は、典型的なNAである。他の範囲としては、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、および1.53のうちのいずれかのNAの間を含む。
解像度(物体空間):1μmよりも小さくてもよく、または、ミリメートル当たり500線対よりも優れてもよい。他の範囲としては、300nm、350nm、400nm、450nm、500nm、600nm、700nm、800nm、900nm、1000nm、1100nm、1200nm、1300nm、1400nm、1500nm、1600nm、1700nm、1800nm、1900nm、および2000nmのうちのいずれかの解像度の間を含む。
視野(FOV)(物体空間):7.5mmx5.6mm(直径9.4mm)は、典型的なFOV面積である。他の有用なFOVは、少なくとも4、5、6、7、8、9、10、12、15、20、25、30、40、45、50、60、70、80、90、100、200、500、750、および1000mm2を含む。
頂部の固体支持体の厚さ:通常、170~250μmである。
頂部の固体支持体の屈折率:通常、1.50~1.53である。
水層の厚さ:通常、170~250μmである。
浸漬媒体:空気/乾燥である。
鏡筒レンズの孔径:通常、35~60mmである。
他の範囲は、30、35、40、45、50、55、60および65nmのうちのいずれかの孔径の間を含む。対物レンズおよびビームスプリッタのサイズに適合するように、他の範囲を選択してもよい。
広視野は、基板が高度に平坦であることが要求されるため、フローセルは、より厳格な製造公差を必要とする。これは、異なる焦点で複数枚の画像を撮影して、計算的成像アルゴリズムを用いて視野範囲全体でサンプルから信号を抽出することによって解決することができる。
相対的に低い拡大倍率および比較的に大きな視野に起因して、厚い底部固体支持体からの蛍光背景およびフローセルより下方の任意の破片は、サンプルの表面の信号の検出を妨げる可能性がある。例えばUG-1ガラス(ドイツマインツSchott AG)のような生化学的にもシークエンシング方案と互換性のある不透明な低蛍光基板材料を使用することにより、このような状況を顕著に減少させまたはほとんど解消させることができ、当該材料は、シークエンシングや成像を行う可視範囲内で不透明となる。フローセルの固体支持体として不透明なガラスを用いることにより、蛍光背景を低減させる。
信号と焦点平面以外の背景とをさらに区別するために、例えばデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)のようなデバイスによってパターン化照明を発生し、かつ計算方法を使用する。
例えば、James B.Pawley(ed.)Handbook of Confocal Microscopy(Springer 2006)第265-279頁Rainer Heintzmannの「構造化照明方法」を参照する。広視野成像に基づくシークエンシング装置において、構造化照明の使用は、焦点平面以外の蛍光背景をさらに抑制した。
図9に示すように、DMD901は、照明を発生するだけでなく、基準パターンの生成および制御のために用いられてもよい。このようなDMDは、成像および集束の期間に複数のパターンを構成できるため、基準集束に使用することができ、速度を最大化し、傾きを定量化するとともに予期以外の信号に適応することによってワークフローを最適化することができる。
レンズシステムの拡大倍率および解像度は、画像収集速度を最適化するために、イメージセンサの画素サイズ、特徴密度、特徴サイズ、および検知面積にマッチングまたは対応すべきである。照明光源は、さらにサンプルの表面に十分な電力密度および強度の均一性を発生すべきである。
結果として、当該実施形態は、驚くほど低い蛍光背景および非常に高い解像度を有する広視野画像を提供する。各周期の総成像時間(通路の切り替えおよび確立の時間を考慮する)、塩基を区別する感度、読み取り長さおよび総動作時間によって性能の向上を判断することができる。当該実施形態は、例えば薬物スクリーニングなどのハイスループット細胞成像に適用することができる。
これらの実施例は、単に説明の目的のために提供されたものに過ぎず、本発明を例示した実施形態のみに限定することを意図するものではない。
(関連出願の相互参照)
本願は、2019年10月19日に提出された、発明名称が「Microscope for Locating Structures on the Inner Surface of A Fluidic Channel [SEQ-11]」であり、出願番号が16/658,052である米国出願、および2020年3月19日に提出され、2019年3月20日に提出された発明名称が「Large Field Imaging System [CHE-11p]」の米国仮出願62/821,393に基づいた優先権を主張し、発明名称が「Large-Field Imaging for Sequencing Instruments [CHE-21]」であり、出願番号が16/824,632である米国出願の一部継続出願であり、これらの出願の全ての内容が参照により本願に組み込まれる。
本発明は、顕微鏡に関する。具体的には、本発明は、複数の部分反射界面が存在する部分反射界面における構造に対して集束および位置決めするための顕微鏡に関する。
例えば遺伝子シークエンシングおよび遺伝子研究などの幾つかの業界において、ヌクレオチドを検出する必要があり、ヌクレオチドは、核酸を構成するヌクレオチドの特徴的化学部分である。アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、チミン(T)およびウラシル(U)の5種類の核酸塩基は、一次的または規準的ものと呼ばれる。それらは、遺伝暗号の基本単位として用いられ、塩基A、G、CおよびTは、DNAに存在するが、A、G、CおよびUは、RNAに存在する。
自然界にも、例えば5-メチルシトシンやその他のメチル化塩基、5-ヒドロキシエチルシトシン、5-ホルミルシトシン、および5-カルボシルシトシンなどの希少な塩基が発見されている。他の非プリン塩基は、イソグアニン、イソシトシン、および例えばイノシンなどのユニバーサル塩基を含む。
これらのヌクレオチドは、核酸塩基の種類毎に特異的な蛍光標識を用いて検出することができる。蛍光標識の類型は、直接標識および間接標識を含み、直接標識は、蛍光標識による核酸の共有結合標識、または蛍光染料と核酸との非共有結合またはインターカレーションによって行われ、間接標識は、二次標識と核酸とを共有結合した後、蛍光標識されたリガンド結合剤と結合することによって行われる。
別種の間接ポリシーは、核酸と発蛍光団で標識された核酸結合分子(例えば、抗体、抗生物質、ヒストン、抗体、ヌクレアーゼ)との結合に関する。核酸の蛍光標識は、有機蛍光染料、金属キレート化合物、カーボンナノチューブ、量子ドット、金粒子および蛍光鉱物を含む。
広帯域光源に暴露される場合、蛍光標識は、特有の波長で蛍光を発することが好ましく、これにより、2次元(2D)空間画像において各々の被検出ヌクレオチドの識別方法を提供する。
蛍光標識は、流体通路の表面に位置するヌクレオチドに結合され、蛍光標識は、励起源に不必要に暴露されると光退色を引き起こし、これは、1種の時間的現象であり、標識の励起に起因して蛍光の光出力を経時的に低下させる。これは、先行技術における1つの問題であり、先行技術では、標識活性化エネルギーを印加し、かつ蛍光標識を集束目標として使用することによって顕微鏡の集束を行うことにより、顕微鏡の集束中に標識が光退色エネルギーに暴露される。
蛍光標識が小さく、拡大倍数が大きいため、顕微鏡画像の集束の範囲が短くなり、蛍光標識が明瞭に集束される狭い範囲内のみに現れる。顕微鏡の集束中に光退色が発生すると、蛍光標識による成像に使用可能な光エネルギーが低下し、検出器における信号対雑音比が低下する。また、蛍光標識の光強度が相対的に低いため、蛍光標識を集束目標として使用する場合、集束の困難さを増加させる。
例えばヌクレオチドおよび関連する蛍光標識を収集できるような流体通路の内面に集束した後、蛍光活性化エネルギーを印加することによって、流体通路の内面および関連する蛍光標識を成像することが可能である顕微鏡を提供することを望んでいる。
また、成像に基づくDNAシーケンサーのスループットに対して、成像採集速度が非常に重要な要素である。従来、複数の領域を並行して成像するためのカメラの数を増加させることによって、成像時間を短縮するようになっている。本発明は、視野が明らかに大きく、画像捕捉速度が明らかに向上したが現在のDNAシーケンサーの複雑性を有しないセンサを採用した光学的方案を提供する。
従来、このような問題を解決するために、TDI(時間遅延および積分)線走査を試みた。ただし、走査速度が速くなるが、正確な時間および高精度な運動を必要とする。別種の試みとして、マルチイメージングヘッドに関し、複数の検出/照明サブシステムを必要とし、サブシステムのそれぞれが自分の集束メカニズムを有する。
本発明の第1の目的としては、照明された基準パターンを有する顕微鏡であり、当該照明された基準パターンは、基準レンズから基準レンズ焦点距離に位置し、基準レンズからの光エネルギーは、ビームスプリッタおよび対物レンズに導かれ、当該対物レンズは、内面を有するフローセルから調整可能な距離に位置し、当該対物レンズは、検出器レンズの光軸に位置し、検出器レンズは、ビームスプリッタを通過した光エネルギーを受信して検出器に集束することによって、顕微鏡は、基準パターンを、部分反射界面を形成するのに十分なフローセルの屈折率の変化に位置決めさせ、かつ顕微鏡を流体通路の内面に集束するように構成される。
本発明の第2の目的としては、屈折率の変化を有する界面で流体通路の内面を成像するための方法である。当該方法は、コリメート基準パターン光エネルギーを形成し、かつ当該コリメート基準パターン光エネルギーをフローセルから調整可能な距離である対物レンズに導くことを含む。
ここで、流体通路の界面から反射された光エネルギーは、検出器レンズに導かれて検出器に集束される。当該方法は、基準パターンが検出器において集束画像として現れるまで、調整可能な距離を調整し、その後、光エネルギーでフローセルを照射することを含み、当該光エネルギーは、流体通路の内面で標識蛍光を発して、検出器に画像を形成するためのものである。
本発明の第3の目的としては、部分反射光学界面を形成する屈折率不連続面を検出するためのシステムであり、当該システムは、コリメート画像を形成する基準パターン発生器を含み、当該コリメート画像は、例えばビームスプリッタを通過して対物レンズに導かれ、当該対物レンズは、部分反射光学界面を形成する屈折率不連続面から可変焦点距離に位置し、部分反射界面からの反射光は、対物レンズを通過して検出器レンズおよび検出器レンズから焦点距離に位置する検出器に導かれる。
本発明の第4の目的としては、流体通路の表面を位置決めするための方法であり、当該方法は、
基準パターンからのコリメート光エネルギーを、対物レンズを通過するように導くステップであって、当該対物レンズは、流体通路の表面から調整可能な距離に位置するステップと、
流体通路の表面からの反射光エネルギーを、対物レンズ、検出器レンズを通過させて、検出器レンズから検出器レンズの焦点距離である検出器に到達させるように導くステップと、
検出器に基準パターンの集束画像が現れるまで、対物レンズからフローセルまでの距離を調整するステップと、を含む。
本発明の第5の目的としては、流体通路の内面に近接する蛍光標識を成像するための方法であり、当該方法は、
基準パターンからのコリメート光エネルギーを、対物レンズを通過するように導くステップであって、当該対物レンズは、流体通路の内面から調整可能な距離であるステップと、
流体通路の内面からの反射光エネルギーを、対物レンズを通過して検出器レンズに到達するように導き、当該検出器レンズから検出器レンズの焦点距離である検出器に導くステップと、
検出器に基準パターンの集束画像が現れるまで、対物レンズから流体通路の内面までの距離を調整するステップと、
光エネルギーでフローセルを照射することによって、標識から蛍光を発させ、検出器に集束画像を提供するステップと、を含む。
本発明の第6の目的としては、高解像度および広視野の成像のためのシステムおよび方法である。
顕微鏡は、流体通路の内面における蛍光標識されたヌクレオチドなどのような微細構造の成像を提供する。具体的には、顕微鏡は、流体通路の上または下の内面の位置を提供し、その後、流体通路の上または下の内面に近接する、蛍光標識されたヌクレオチドなどのような構造を測定する。
本発明の一例では、流体通路は、観察したい領域にほぼ平坦な上内面または下内面を有する。略平坦な内面は、対物レンズの、流体通路が存在する時の焦点距離を含む調整可能な距離内にある。検出器レンズは、対物レンズと同一の軸に位置し、かつ、検出器は、検出器レンズから検出器レンズの焦点距離に位置する。好ましくは、基準パターンを有する照明画像マスクは、基準レンズから基準レンズの焦点距離に位置し、かつ対物レンズの軸にほぼ垂直である。
好ましくは、基準レンズからの低強度照明エネルギーは、対物レンズと検出器レンズとの間に位置するビームスプリッタに導かれ、当該ビームスプリッタは、基準レンズからの光エネルギーを対物レンズに導き、対物レンズにおいて、当該ビームスプリッタは、対物レンズの焦点距離で基準パターンの画像を形成し、流体通路のほぼ平坦な内面における屈折率不連続面から集束または非集束の光エネルギーを反射する。
流体通路のほぼ平坦な表面が対物レンズから焦点距離にある場合、対物レンズからの集束反射光エネルギーは、検出器レンズに伝送され、かつ検出器に基準パターンの集束画像を形成し、内面を正確に位置決めするとともに当該表面を測定する能力を提供する。隣接する測定対象構造を測定するために最小の被写界深度を提供するように、対物レンズの焦点距離が短いことが望ましい。フローセルの最上層の厚さと流体通路の深さとの組み合わせは、顕微鏡が流体通路の上内面と下内面に集束する能力を確保するように、対物レンズの焦点距離より小さく制限される。
相対的に低い強度の光を用いて基準照明を行って流体通路の表面を位置決めした後、ヌクレオチドに関連する蛍光標識を成像することに適する高強度の光エネルギーを用いて流体通路に近接する表面の蛍光特性を成像する。これにより、蛍光標識の集束画像は、検出器に提供され、かつ、蛍光標識の照明エネルギーを応用する前の低強度基準照明エネルギーは、所望しない光退色を大幅に減少させる。
さらに、本発明は、従来の顕微鏡に比べて非常に大きい視野を有し、かつ、非常に大きい画素数(>3000万画素)を有する高解像度イメージセンサに結合される高解像度レンズシステムを提供する。
本発明の一態様に係る顕微鏡の断面図100である。 図1のフローセルの透視図である。 図1の顕微鏡に用いられる例示的な基準マスクの投影図である。 本発明の別の態様に係る顕微鏡の断面図400である。 図1および図4の顕微鏡を集束するための例示的な基準マスクである。 フローセルとの目標分離距離について検出器で測定された強度分布図である。 フローセルとの目標分離距離について検出器で測定された強度分布図である。 フローセルとの目標分離距離について検出器で測定された強度分布図である。 フローセルとの目標分離距離について検出器で測定された強度分布図である。 チェッカーボード基準パターンである。 一実施例では、下側ガラス板704は、不透明であってもよいフローセルの構造の例示を示すものである。 複数の部分反射界面を有するフローセルの詳細を示す図である。 例示的なチェッカーボード基準パターンを示すものである。 図8Bの基準パターンの例示的な検出器画像を示すものである。 図8Bの基準の詳細を示す図である。 DMD901を用いて基準パターンを生成することを示すものである。
図1は、本発明の一態様に係る顕微鏡を示すものである。各図において、他の図面を参照するように、参照座標x、y、およびzが示されている。流体通路120は、透明なハウジング122に形成され、かつ、ほぼ平坦な内面116を含む。
ハウジング122の屈折率は、例えば入射光エネルギーを少なくとも.06%戻させる屈折率のような、流体通路120で搬送される流体の屈折率と部分反射界面を形成するのに十分な比率で異なる屈折率に選択され、部分反射界面での屈折率の差が少なくとも5%より大きいかまたは少なくとも5%より小さく、または、部分反射界面での屈折率の最小差が1%より大きいかまたは1%より小さく、入射光エネルギーの約25ppmを戻させることに対応する。
例示的な反射界面は、ガラス(1.5)が水(1.33)を覆う状況で形成され、かつ、2つの屈折率の大きい比率が好ましく、なぜならば、当該比率が画像形成のための検出器またはセンサ102に導かれた反射光エネルギーと比例し、かつ屈折率の変化がガラス/液体界面で反射界面を形成するためである。複数の部分反射表面において内部流体通路の界面に会う場合、各々の部分反射表面は、公知のフレネル比R=|(n1-n2)/(n1+n2|2に応じて、一定のパーセントの入射光エネルギーを反射させる。
ここで、
n1およびn2は、入射光エネルギーが会った屈折率シーケンスであり、
Rは、部分反射界面から戻られる反射係数である。例えば流体通路の上面のような反射界面に対して、後続の光学界面について、後続の光学界面Tによって伝送された光エネルギーは、1-Rである。
反射光エネルギーの比例の増加は、解像度を向上させるとともに、流体通路の内面に顕微鏡の初期集束を行うために必要な光エネルギーを減少させた。また、基準光源の光エネルギーは、蛍光標識を可視化させるために必要な約1/10、1/100、1/1000、1/10,000または1/100,000のオーダーの光エネルギーであってもよく、光退色の可能性を低下させると同時に、対物レンズの集束に対してより大きなコントラストを有する特徴を提供する。
したがって、基準源の減少した光エネルギーが光退色の閾値よりはるかに低いため、改善された集束精度は、対物レンズから反射表面への集束を確立する時により高い精度および解像度を提供し、蛍光標識の光退色を大幅に減少させる。
光源146は、キャリブレーションされていない光エネルギーを発生し、当該光エネルギーは、基準画像マスク110を後側から照明し、画像マスクパターンを基準レンズ108に投影させる。画像マスク110は、光学的に不透明および透明な特徴が形成されたパターンを含み、基準画像マスク110と基準レンズ108とは、焦点距離L2 142離れており、コリメート光エネルギーを発生し、当該コリメート光エネルギーは、ビームスプリッタ106から軸150における対物レンズ112に反射され、対物レンズ112から下方へ焦点距離である画像平面に集束され、かつ流体通路120の内面116における屈折率不連続面で反射される。
基準パターンは、内面116に投射され、かつ、対物レンズ112から内面116までの距離L3 144が対物レンズ112の焦点距離と等しい場合、明瞭な画像が内面116で反射される。分離距離L3が対物レンズ112の焦点距離より僅かに大きい場合、114における画像焦点平面によって、焦点ずれパターンが屈折率不連続面(および反射表面)の位置する内面116で反射される。同様に、短い距離L3 144は、118において明瞭な焦点平面をもたらし、内面116における屈折率不連続面から反射された光エネルギーは、同様に焦点ずれが発生する。
検出器102に反射された焦点ずれ基準パターンの特殊な性質は、公知の錯乱円および点広がり関数によって制御され、かつ使用されている特定の基準パターンに依存する。
対物レンズ112が内面116に集束された基準パターンに集束される場合、反射された光エネルギーは、対物レンズ112によってコリメートされ、かつビームスプリッタ106を通過して光軸150において検出器レンズ104(例えば、チューブレンズ)に伝送され、当該検出器レンズと検出器102とは、常に焦点距離の距離L1 140を隔てて、検出器102に内面116からの集束画像が形成される。
例示的な実施形態では、例えば、図1に示すz軸に沿って対物レンズ112に対してフローセルアセンブリ120/122を保持するステージを移動させることによって、対物レンズ112の焦点距離を変更することができる。基準レンズ108は、基準マスク110の基準パターンから一定の焦点距離長さL2 142離れており、かつ、検出器102は、検出器レンズ104から一定の焦点距離長さL1 140離れている。当該例示的な実施形態によれば、基準パターンの明瞭な焦点が検出器102に現れるまでの内面116の変位(例えば、フローセルアセンブリ120/122のz軸の移動によって変位する)は、内面116の正確な決定を提供する。
図4は、本発明の一例を示し、図1に記載される集束機能を提供し、多波長蛍光標識成像という追加能力を有する。他の図面の構成と同じ機能を果たす符号は、同じ符号を用いる。流体通路120の内面116への集束の操作は、前述したように距離L3 144を調整することによって、基準パターン110の明瞭な画像が検出器102(基準検出器とも呼ばれ、複数の検出器が存在する)に現れるまで行われる。
距離L3 144の焦点調整を完了した後、外部の蛍光標識光源(図示せず)は、流体通路120の視野を照射することによって、流体通路120の内面116におけるヌクレオチドに関連する蛍光標識から光エネルギーを発射させ、各蛍光標識は、他の蛍光標識と異なる特有の波長の光エネルギーを発射させ、マルチカラー蛍光標識パターンが光軸150に沿ってビームスプリッタ106を通過してビームスプリッタ103に到達するように導かれる。
光エネルギーは、レンズ104Bに導かれて蛍光標識検出器102Bに到達するとともに、レンズ104Aに導かれて蛍光標識検出器102Aにも到達する。2つの検出器を示しているが、本発明は、任意の数のレンズ/ビームスプリッタ/検出器光路を使用して操作することができ、各光路は、蛍光標識から発射された各波長範囲の特定に用いられる。本発明の一例では、4つの蛍光標識でRNAまたはDNAを成像するために、4つの蛍光標識光路および関連する蛍光標識検出器を使用することができ、各検出器は、関連する蛍光標識に応答する。
各検出器経路(ダイクロイックリフレクタやビームスプリッタ、検出器レンズおよび検出器を含む)は、通常、特定の蛍光標識の発光波長に関連する波長域に対して敏感である。本発明の一例では、ビームスプリッタ103は、ダイクロイック反射コーティングを有し、当該コーティングは、特定の範囲の波長を蛍光標識検出器102Bに反射させるとともに、最小の透過損失で他の波長を蛍光標識検出器102Aに伝送させる。
本発明の別の例では、光軸150にカスケード接続された一連のダイクロイックリフレクタ103が設置され、各ダイクロイックリフレクタ、レンズおよび検出器が特定の蛍光標識の波長に関連するようにしてもよい。本発明の別の例では、単一の検出器で蛍光標識を同時に成像し、十分な空間解像度および波長解像度を有する単一の多波長カラー検出器を使用して、波長が分離可能に蛍光標識を表示するようにしてもよい。例えば、RGB(赤、緑、青)固体画像検出器ではなく、特定の波長に専用の4チャネルまたは5チャネルの検出器を使用してもよく、または、RGB画像応答を特定の蛍光波長に分離するように、RGBチャネルを線形結合してもよい。
本発明の一態様では、前述したように、レンズ104、108および112は、反射防止可能であり、または色消しコーティングを有する。本発明の別の態様では、光源146は、レンズ104、108および112の色収差および色歪みを低減するように、例えば発光ダイオード(LED)のような狭帯域可視光源であってもよい。
本発明の別の態様では、画像マスク110は、石英またはガラス基板であり、パターン化されたクロムは、基準レンズ108に対向する基板表面に堆積された基準パターンを形成し、パターン化されたクロムは、レンズ108の焦点平面に位置する。理解できるように、本発明の光路の基本特徴を保持すれば、光路は、例えば反射鏡、レンズ、ビームスプリッタおよび光源などの追加部材を含んでもよい。
図2は、基準照明のための波長および蛍光標識の波長に対して透明な材料で形成された例示的な流体通路を示している。
図3は、基準マスク110Aおよび110Bにそれぞれ適用可能な例示的な基準パターン302および304を示している。内面116がx-y平面に対して意図せずに傾斜する場合、焦点ずれ領域が補正のための傾斜の方向および角度を指示するため、同心円で形成された基準パターン302は、内面の非平面性を補正する必要がある点で有用である可能性がある。または、主にx軸またはy軸に特徴を有するリニアアレイまたは他のパターンで形成された基準パターン304は、当該リニアアレイに略垂直な検出用光電センサの単一線に沿った検出器応答を用いて自動集束を行うために用いられる。
本発明の別の態様では、基準パターンは、内面116に結合された構造をxおよびy方向に視覚的に測定できるように、特定の分離距離を有するパターンを含んでも良い。
本発明の別の例では、機械システムによって自動集束操作を実行し、当該機械システムは、最小基準パターン幅および最大振幅差を取得するまで、分離距離L3 144を調整する。図5Aは、例示的な基準焦点マスクパターンを示し、図5B、図5Cおよび図5Dは、距離L3が変化した時の検出器応答を示す。焦点ずれ検出器応答(2D検出器の単一線に沿ったもの)は、図5Bの曲線に示すとおりである。
距離L3が焦点により近くなることに伴って、検出器のこの単一線に沿った基準検出器応答は、図5Cおよび図5Dに示す空間検出器応答を有し、基準検出器応答曲線510は、最適な焦点に対応している。距離L3がさらに増加して、図5Eの焦点を超えることに伴って、基準検出器応答は、順番に曲線508、506および504になる。
自動集束アルゴリズムの1つの困難としては、基準検出器が大部分の集束範囲に対して曲線504の出力を発生する場合(フローセルが光学集束のために移動する方向に対して、不定である)、図5Aの基準パターン502に自動集束しようとする可能性があることである。図6は、代替的な基準パターンを示し、微細構造および粗構造を含む交互チェッカーボードパターンであり、基準パターン602および中間隙間604に大まかな集束を提供し、その後、集束アルゴリズムは、図5A~図5Eに関して説明したように、基準パターン602の基準線に対して操作することができる。
検出器102は、半導体または固体検出器アレイであってもよく、または直接観察するための接眼レンズであってもよい。本発明の一例では、検出器102は、光電センサユニットの2Dアレイであって、集束する基準パターンの明瞭な画像を形成できるように、十分な密度の光電センサユニットを有する。本発明の関連例では、光電センサユニットの密度は、検出器に集束された基準パターンの線幅の少なくとも4つの解像度線幅である。
本発明の別の関連例では、光電センサユニットの密度は、顕微鏡が集束する時に、少なくとも4つの光電センサが基準パターンによって覆われるようになっている。
ビームスプリッタ106は、光透過性の非分散性基板(例えば、ガラス)におけるダイクロイックコーティングまたは部分反射表面であってもよい。本発明の一例では、反射コーティングは、5%反射性および95%透過性のオーダーであり、かつ、少なくとも6dbの信号対雑音比(SNR)を有する反射画像を内面116に形成するように、光源146の光強度を選択するようにしてもよい。
透明なハウジング122は、屈折率が通路120で搬送された流体の屈折率と異なる材料であって、かつ、検出器に画像を形成するのに十分な光学反射界面を形成できるように十分に異なることが好ましい。
図7は、接着剤706内の隙間で形成された例示的な流体通路708を示し、接着剤は、上下のガラス板702および704を分離させる。別の実施例では、下側ガラス板704は、不透明なものであってもよく、または上側ガラス板702より相対的に不透明なものであってもよい。
この例では、基準光路を使用してシステムを集束するために、フレネル式を用いた空気(n1=1.0)/ガラス(n2=1.5)界面の反射率は、R=|(1-1.5)/(1+1.5)|2=0.04であるため、T=0.96の光エネルギーは、流体通路のガラス/水界面に継続して到達して、R=|(1.5-1.33)/(1.5+1.33)| 2 =0.36%の残りの光エネルギーが反射され、そのうち96%の光エネルギーがガラス/空気界面を通過して光路に戻り、利用可能な検出器光エネルギーとなる。
検出器が利用可能な光エネルギーについて、フローセルに入射する所定の照明Iに対して、0.04Iが第1の空気/ガラス界面で反射され、0.96×0.0036×.96I=.0033Iが流体通路の上面で反射されて検出器に戻る。要するに、検出器に対して、アーチファクトを形成する空気/ガラス界面からの反射は、所望の流体通路の内面での反射より約10倍強い。これらは、本発明を理解するための構造例であり、本発明を提供された例示に限定することを意図しない。
図6のチェッカーボードパターンの欠点としては、反射界面が複数存在する場合、流体通路の所望の反射界面より上および下の他の反射界面からの焦点ずれパターンが所望の反射界面からの所望の基準パターンに重ねられ、基準パターン602にぼやけが発生する可能性があることである。
具体的には、図8Aについて、この前の計算結果に示すように、空気/ガラス界面(上側反射表面810)から検出器に戻る光エネルギーは、図8Aの内部の上側反射界面116におけるガラス/水で反射されて検出器に戻る光エネルギーより約10倍多くなる。
この問題を解決するために、図8Bは、交互チェッカーボードパターンの別の例を示し、当該パターンは、本例において強いリフレクターとなる上側反射表面810および前述したようなスペーサ706を有する流体通路708の下側反射界面812のようなフローセルの複数の反射層による影響を減少させ、上側反射表面810の反射は、集束対象となる所望の内部の上側反射界面116と競合する。
対物レンズ112は、基準パターンを所望の内部の上側反射界面116に集束することができるが、上側反射表面810および下側反射界面812も反射光エネルギーに貢献することができ、当該反射光エネルギーは、所望の内部の上側反射界面116の応答に重ねる。
図8Bの交互チェッカーボードパターンは、基準パターン802を含み、これらの基準パターンは、例えば規則的な間隔で大きな開放領域804内に配置される。図8Dは、図8Bの各基準の詳細図820を示し、これは、前述したような任意のパターンであってもよく、図8Dにおいて基準パターン830として示されている。図8Cは、検出器における合成画像を示している。図8Cの合成検出器画像を観察する場合、疎に配列された基準パターンを使用する利点が明瞭となる。
ここで、集束画像は、集束パターン830を示すパターン822を有するが、下面812から反射されたデフォーカス基準からの混同アーチファクト824の弱い(パターン822と比べて相対的に暗い)円および上面810から反射された非常に強い混同アーチファクト826の円をさらに含み、その戻った光エネルギーは、この前に算出した所望の基準画像802よりも約10倍多くなる。
顕微鏡が反射表面116に集束される場合、点源(反射表面の分離距離と比べて非常に小さい基準パターン802)に対して、各アーチファクト824および826の近似直径は、図8Aのレンズ112から光線追跡幾何的計算を行うことによって特定することができ、これにより、上側反射表面アーチファクト826は、光線811と上面810との交差線によって近似することができ、下側反射表面アーチファクト824は、光線811と下側反射界面812との交差線によって近似することができ、各光線は、それぞれ混同アーチファクトおよび検出器の円を形成し、近似において、基準パターン802は、内部の上側反射界面116から下側反射界面812または反射面116から810までの分離距離と比べて無視できる寸法である。
焦点が表面810と下側反射界面812との間に変化した場合、生成した混同円824と826は、反対方向に直径を変化させ、各混同円のサイズは、所望の反射界面(例えば、内部の上側反射界面116)までの分離距離を指示し、かつ初期集束に用いることができる。
したがって、所望の反射界面116は、混同アーチファクト824および826の円の直径とフローセルの反射表面の間隔とを組み合わせて特定することができる。また、以下において、先に図5A~図5Eについて詳細に説明したように、集束アルゴリズムを、基準自体のパターン(例えば830)を使用して微細調整を行うアルゴリズムに変更することができる。
相対的に強いアーチファクト826による相対的に弱い基準パターン802への影響をできるだけ低減させるために、図8Bの基準パターン802の間の間隔を設定することにより、合理的な流体通路/目標分離距離に対して、混同アーチファクト826の円が隣接する基準パターンに入らないように確保することが望ましい。
さらに、複数の反射界面を形成する810/116と116/812との間の分離距離を設定することにより、混同アーチファクト824および826の円による所望の基準画像822への影響を最小化することが望ましい。
本願では、係る公称値のオーダー範囲は、公称値の1/10~公称値の10倍の範囲、例えば約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、110%、120%、150%、200%、300%、400%、500%、600%、700%、800%または900%を含む。
係る近似値(ここで、「約」は、近似値を示す)は、公称値の1/2~公称値の2倍の範囲内にあり、例えば、約60%、70%、80%、90%、110%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%または190%であると理解すべきである。基準レンズ108の軸が対物レンズ112の軸とほぼ垂直になることが好ましいが、基準パターンから表面116への照明を提供するビームスプリッタ106の任意の角度を選択し、例えば、約20°、30°、40°、45°、50°、60°、70°、80°、90°、100°、110°、120°、130°、135°、140°、150°または160°とすることができる。
流体通路の略平坦領域は、集束領域を提供して、異なる領域の間での混同円の直径の変化を10倍より小さくするように十分に平坦であると理解される。または、顕微鏡は、流体通路の略平坦領域が平坦ではなく、または光軸から傾斜した場合に正確に操作することができるが、制限された集束領域を有し、これは、集束する基準パターンの範囲および集束する蛍光標識検出器画像の範囲のみを制限する。この傾斜または平坦でない領域の例では、略平面は、画像における集束されるかまたは集束され得る領域のみを指すと理解される。
別の実施形態では、本発明は、従来の顕微鏡より非常に大きい視野を有し、かつ、非常に大きい画素数(>3000万の画素)を有する高解像度イメージセンサと結合される高解像度レンズシステムを提供する。
レンズシステムは、以下または類似する特徴を有することができる。
波長:500nm~720nmは、1つの有用な範囲である。他の有用な波長としては、10nm、20nm、50nm、100nm、200nm、250nm、300nm、350nm(通常、紫外線である)、380nm、400nm、450nm、500nm、550nm、600nm、650nm、700nm、740nm(通常、可視光である)、750nm、800nm、900nm、1μm、10μm、100μm、および1mm(通常、赤外線である)のうちのいずれかの波長の間の範囲を含む。
拡大倍率:4x~6xは、1つの有用な範囲である。他の範囲としては、1x、2x、3xまたは4x~6x、7x、8x、9x、10x、12x、14x、16x、18x、または20xを含む。6xより大きい拡大倍率は、より大きなイメージセンサに用いることができる。
センサ解像度:6000万画素(mp)は、1つの有用な解像度である。他の範囲としては、20、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、175、200、250、300、350、および400mpのうちのいずれかの解像度の間を含む。
開口数(NA)(物体空間):0.5は、典型的なNAである。他の範囲としては、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、および1.53のうちのいずれかのNAの間を含む。
解像度(物体空間):1μmよりも小さくてもよく、または、ミリメートル当たり500線対よりも優れてもよい。他の範囲としては、300nm、350nm、400nm、450nm、500nm、600nm、700nm、800nm、900nm、1000nm、1100nm、1200nm、1300nm、1400nm、1500nm、1600nm、1700nm、1800nm、1900nm、および2000nmのうちのいずれかの解像度の間を含む。
視野(FOV)(物体空間):7.5mmx5.6mm(直径9.4mm)は、典型的なFOV面積である。他の有用なFOVは、少なくとも4、5、6、7、8、9、10、12、15、20、25、30、40、45、50、60、70、80、90、100、200、500、750、および1000mm2を含む。
頂部の固体支持体の厚さ:通常、170~250μmである。
頂部の固体支持体の屈折率:通常、1.50~1.53である。
水層の厚さ:通常、170~250μmである。
浸漬媒体:空気/乾燥である。
鏡筒レンズの孔径:通常、35~60mmである。
他の範囲は、30、35、40、45、50、55、60および65mmのうちのいずれかの孔径の間を含む。対物レンズおよびビームスプリッタのサイズに適合するように、他の範囲を選択してもよい。
広視野は、基板が高度に平坦であることが要求されるため、フローセルは、より厳格な製造公差を必要とする。これは、異なる焦点で複数枚の画像を撮影して、計算的成像アルゴリズムを用いて視野範囲全体でサンプルから信号を抽出することによって解決することができる。
相対的に低い拡大倍率および比較的に大きな視野に起因して、厚い底部固体支持体からの蛍光背景およびフローセルより下方の任意の破片は、サンプルの表面の信号の検出を妨げる可能性がある。例えばUG-1ガラス(ドイツマインツSchott AG)のような生化学的にもシークエンシング方案と互換性のある不透明な低蛍光基板材料を使用することにより、このような状況を顕著に減少させまたはほとんど解消させることができ、当該材料は、シークエンシングや成像を行う可視範囲内で不透明となる。フローセルの固体支持体として不透明なガラスを用いることにより、蛍光背景を低減させる。
信号と焦点平面以外の背景とをさらに区別するために、例えばデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)のようなデバイスによってパターン化照明を発生し、かつ計算方法を使用する。
例えば、James B.Pawley(ed.)Handbook of Confocal Microscopy(Springer 2006)第265-279頁Rainer Heintzmannの「構造化照明方法」を参照する。広視野成像に基づくシークエンシング装置において、構造化照明の使用は、焦点平面以外の蛍光背景をさらに抑制した。
図9に示すように、DMD901は、照明を発生するだけでなく、基準パターンの生成および制御のために用いられてもよい。このようなDMDは、成像および集束の期間に複数のパターンを構成できるため、基準集束に使用することができ、速度を最大化し、傾きを定量化するとともに予期以外の信号に適応することによってワークフローを最適化することができる。
レンズシステムの拡大倍率および解像度は、画像収集速度を最適化するために、イメージセンサの画素サイズ、特徴密度、特徴サイズ、および検知面積にマッチングまたは対応すべきである。照明光源は、さらにサンプルの表面に十分な電力密度および強度の均一性を発生すべきである。
結果として、当該実施形態は、驚くほど低い蛍光背景および非常に高い解像度を有する広視野画像を提供する。各周期の総成像時間(通路の切り替えおよび確立の時間を考慮する)、塩基を区別する感度、読み取り長さおよび総動作時間によって性能の向上を判断することができる。当該実施形態は、例えば薬物スクリーニングなどのハイスループット細胞成像に適用することができる。
これらの実施例は、単に説明の目的のために提供されたものに過ぎず、本発明を例示した実施形態のみに限定することを意図するものではない。

Claims (20)

  1. 1つの表面が照明対象であり、基準レンズから焦点距離に位置する基準画像マスクと、
    検出器レンズと共通の軸に位置する対物レンズと、
    前記対物レンズと前記検出器レンズとの間に位置し、前記基準レンズから光エネルギーを受信し、前記光エネルギーを前記対物レンズに導くように構成されたビームスプリッタと、
    前記検出器レンズから焦点距離に位置し、複数の部分反射表面から反射された光エネルギーを、前記対物レンズ、前記ビームスプリッタ、および前記検出器レンズによって導いて、受信するように構成された検出器と、を含む、顕微鏡。
  2. 略平坦な内面領域を有するとともに、流体を搬送するための流体通路を有するフローセルと、
    コリメートビームを生成してビームスプリッタに結合させるように構成された基準画像マスクであって、前記ビームスプリッタは、前記コリメートビームを対物レンズに導き、かつ前記流体通路の略平坦領域に導くように構成され、当該略平坦領域は、前記対物レンズから調整可能な距離に位置する、基準画像マスクと、
    前記対物レンズと共通の光軸に位置し、前記略平坦領域からの反射光エネルギーを受信するように構成された検出器レンズであって、前記反射光エネルギーは、前記ビームスプリッタを通過して、検出器レンズおよび基準検出器に到達することが可能であり、前記基準検出器は、前記検出器レンズから検出器レンズの焦点距離に位置する、検出器レンズと、
    前記フローセルにおける蛍光標識を励起させるように構成された光源と、
    前記共通の光軸における蛍光標識光エネルギーに結合される1つまたは複数の蛍光標識光路であって、各蛍光標識光路は特定の範囲の波長を関連する蛍光標識検出器に導くように構成された1つまたは複数の蛍光標識光路と、を含み、
    前記対物レンズから前記略平坦領域までの前記調整可能な距離は、前記基準検出器に基準パターンの集束画像を提供するために用いられ、
    各蛍光標識光路の1つまたは複数の検出器は、光源が起動する際に前記流体通路の表面に付着される蛍光標識の集束画像を提供するように構成された、顕微鏡。
  3. 前記検出器は、複数の部分反射表面から反射された光エネルギーを、前記対物レンズ、前記ビームスプリッタ、および前記検出器レンズによって導いて、受信するように構成された、請求項2に記載の顕微鏡。
  4. 前記複数の部分反射表面は、少なくとも1つの平坦領域を有する流体通路を含む、請求項1または3に記載の顕微鏡。
  5. 前記複数の部分反射表面のうち、少なくとも1つの部分反射表面の屈折率は、他の部分反射表面の屈折率よりも、少なくとも1%大きく、または少なくとも1%小さい、請求項1または3に記載の顕微鏡。
  6. 少なくとも1つの部分反射表面は、略平坦な内面を有する流体通路によって形成されている、請求項1または3に記載の顕微鏡。
  7. 前記検出器は、光電検出器ユニットの2Dアレイであり、前記光電検出器ユニットは、(a)反射された基準光エネルギーの2D画像、および(b)前記複数の部分反射表面のうちの少なくとも1つからの直接蛍光標識エネルギーの2D画像を形成するように構成された、請求項1または3に記載の顕微鏡。
  8. 前記基準画像マスクは、線または円のアレイを含む、請求項1または2に記載の顕微鏡。
  9. 前記線のアレイは、チェッカーボードパターンを形成する、請求項8に記載の顕微鏡。
  10. 前記ビームスプリッタは、前記対物レンズおよび検出器レンズの軸線に対して約45°の角度で位置決めされる、請求項1または2に記載の顕微鏡。
  11. 前記基準検出器は、前記基準検出器に集束画像を形成するように、前記調整可能な距離を制御する、請求項2に記載の顕微鏡。
  12. 前記流体通路の略平坦領域は、前記流体通路の上面である、請求項2に記載の顕微鏡。
  13. 各蛍光標識光路は、ダイクロイックリフレクタ、検出器レンズ、および検出器を含む、請求項2に記載の顕微鏡。
  14. 前記流体経路は、前記略平坦領域に垂直な領域において少なくとも10%の屈折率の変化を有する、請求項2に記載の顕微鏡。
  15. 前記流体通路に近接する反射界面を有する流体通路における蛍光標識を成像するための方法であって、
    前記反射界面から調整可能な距離である対物レンズと、コリメートされた基準パターンを、前記対物レンズを通過させて前記反射界面に結合するように構成された基準パターン生成器と、前記反射界面から反射された光エネルギーを受信し、基準検出器に画像を形成するように構成された検出器レンズと前記基準検出器と、前記反射界面からの蛍光標識の光エネルギーを受信するように構成された1つまたは複数の蛍光標識光路と、を有する顕微鏡で操作し、
    前記基準パターン生成器を起動させるステップ(a)と、
    集束画像が前記基準検出器に現れるまで、前記対物レンズから前記反射界面までの距離を調整するステップ(b)と、
    蛍光標識光源を印加することにより、蛍光標識から蛍光を発するステップ(c)と、
    対応する蛍光標識光路の各蛍光標識検出器に、蛍光標識の集束画像を形成するステップ(d)と、を含む、流体通路における蛍光標識を成像するための方法。
  16. 前記蛍光標識光源を起動させる場合、前記基準パターン生成器を起動させない、請求項15に記載の方法。
  17. 前記流体通路は、上面を有し、前記反射界面は、前記流体通路の上面に近接する、請求項15に記載の方法。
  18. 各蛍光標識光路は、ダイクロイックリフレクタを含み、前記ダイクロイックリフレクタは、特定範囲の波長を反射するとともに他の波長を通過させるように構成され、各ダイクロイックリフレクタは、特定範囲の波長を対応する検出器レンズおよび対応する蛍光標識検出器に導く、請求項15に記載の方法。
  19. 交互チェッカーボードの基準パターンを利用して、前記対物レンズから前記反射界面までの距離を調整する前記ステップを実行し、
    一連の細線と大きな隙間で前記交互チェッカーボードを形成し、
    前記基準検出器は、
    前記交互チェッカーボードのパターンに対する解析に基づいて集束画像を検知するまで、前記対物レンズから前記反射界面までの距離を変更し、
    前記チェッカーボードの各線が集束されるまで、前記対物レンズから前記反射界面までの距離を同一方向に変更する、請求項15に記載の方法。
  20. 前記基準検出器は、基準特徴の幅の変化およびピークツーピーク振幅の変化を用いて、前記対物レンズと前記反射界面との間の距離を増加させるか減少させるかを特定する、請求項19に記載の方法。
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