JP2022519828A - 若年性特発性関節炎を治療するための抗il-6受容体抗体 - Google Patents

若年性特発性関節炎を治療するための抗il-6受容体抗体 Download PDF

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Abstract

本開示は、ヒトインターロイキン-6受容体(hIL-6R)に特異的に結合する抗体を用いて、全身性若年性特発性関節炎および多関節型若年性特発性関節炎の症状を治療および改善する組成物および方法を提供する。【選択図】図1

Description

関連出願
本出願は、2019年1月31日に出願された米国仮特許出願第62/799,698号;2019年5月22日に出願された米国仮特許出願第62/851,474号;2019年11月14日に出願された米国仮特許出願第62/935,395号;および2019年12月3日に出願された欧州特許願第19306553.9号の利益を主張し、これらの各々は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
分野
本開示は、全身性若年性特発性関節炎および多関節型若年性特発性関節炎(多関節および進展性少関節若年性特発性関節炎を含む)などの若年性特発性関節炎の治療分野に関する。本発明のある種の態様は、全身性若年性特発性関節炎および多関節型若年性特発性関節炎を治療するための、抗IL-6R抗体などのインターロイキン-6受容体(IL-6R)アンタゴニストの使用に関する。
若年性特発性関節炎(JIA)は小児の最も一般的なリウマチ性疾患である。JIAは、国際リウマチ学会(ILAR)により、16歳以前に発症し、他の公知の疾患を除外しても少なくとも6週間持続する病因不明の関節炎と定義されている(非特許文献1;非特許文献2;非特許文献3)。この状態は、多関節型JIAおよび全身型JIAを含む、ILARによって定義される7つのサブタイプを含む。その全体が参照により本明細書に組み込まれる非特許文献1を参照されたい。
JIAの治療法は知られていない。罹患者の治療には従来の治療法を用いることができるが、持続型JIAの治療にはより効果的な治療法が必要である。
Petty,R.E.ら、2001、J Rheumatol.2004年;31巻(2号):390~2頁 Giannini,E.H.ら、1997年、Arthritis Rheum.40巻(7号):1202~9頁 Macaubas,C.ら、2009年、Nat Rev Rheumatol.5巻(11号):616~26頁
本開示は、特に、IL-6Rに特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるJIAを治療する方法を提供する。
ある実施形態では、JIAは全身性JIA(sJIA)である。
ある実施形態では、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含む。
様々な実施形態では、抗体は重鎖可変領域(VH)および軽鎖可変領域(VL)を含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つの相補性決定領域(CDR)を含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含む。様々な実施形態では、抗IL-6R抗体またはその抗原結合断片は、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR;すなわち、HCDR1、HCDR2およびHCDR3)および3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR;すなわち、LCDR1、LCDR2およびLCDR3)を含み、HCDR1は配列番号3のアミノ酸配列を含み、HCDR2は配列番号4のアミノ酸配列を含み、HCDR3は配列番号5のアミノ酸配列を含み、LCDR1は配列番号6のアミノ酸配列を含み、LCDR2は配列番号7のアミノ酸配列を含み、LCDR3は配列番号8のアミノ酸配列を含む。
ある実施形態では、抗体はサリルマブである。
様々な実施形態では、他の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)は抗体とともに投与されない。一部の実施形態では、少なくとも1つの他のDMARDは対象に投与される。ある実施形態では、少なくとも1つの他のDMARDは、抗体と並行してまたは同時に対象に投与される。
一部の実施形態では、対象は、少なくとも2週間続く発熱を伴うかまたはそれに続く、少なくとも6週間の期間の少なくとも1つの関節における関節炎;体幹および四肢に優勢な一過性紅斑性発疹;全身性リンパ節腫脹;肝腫大および/または脾腫;多発性漿膜炎;体重減少;疲労;倦怠感;発熱;末梢白血球(WBC)数の上昇(25000~50000/mL);血小板数の増加(例えば、>1×10);100mm/時を超える赤血球沈降速度(ESR)の顕著な上昇;貧血;ならびに/または健康な対象と比較して高いフェリチンレベルなどのsJIAの少なくとも1つの症状を患っている。ある実施形態では、対象を治療することは、これらの症状のいずれか1つ(またはこれらのいずれかの組み合わせ)を低減し、その進行を遅延もしくは停止し、または代わりにその症状を軽減することを含む。
本明細書で使用される場合、JIAに関連する「症状」には、JIAに関連する任意の臨床または検査(例えば、診断)症状を含み、対象が感じ得るかまたは観察し得るものに限定されない。
様々な実施形態では、対象は、足を引きずる;覚醒時のこわばり;腕もしくは脚の使用に抵抗がある;活動レベルの低減;1日周期の高いスパイク(例えば、約40℃または少なくとも40℃に達する)発熱;関節腫脹;および/または細かい運動活動の難しさであるなどのsJIAの少なくとも1つの症状を患っている。方法の実施形態では、対象におけるsJIAの少なくとも1つの症状は、抗体を投与した後に改善される。
方法の様々な実施形態では、抗体は、JIA ACR(例えば、JIA ACR30、JIA ACR50、JIA ACR70、JIA ACR90、およびJIA ACR100)、JIA ACR成分(例えば、活動性関節炎を伴う関節数、運動域が制限された関節数、疾患活動性の医師による包括的評価、赤血球沈降速度またはC反応性タンパク質(CRP)などの急性期反応物質、小児の健康評価質問票、患者(または親)の全般的な健康状態の評価)、および/または発熱低減(例えば、抗体が最初に投与された場合に発熱した対象)、コルチコステロイド(例えば、グルココルチコイド)使用量のベースラインからの低減、および/または若年性関節炎疾患活動性スコア(例えば、若年性関節炎疾患活動性スコア-27)などの少なくとも1つのスコアまたは測定基準を改善する。方法の様々な実施形態では、改善は、JIA ACR30、JIA ACR50、JIA ACR70、JIA ACR90、および/またはJIA ACR100などの少なくとも1つのスコアまたは測定基準によって特徴付けられる。方法の様々な実施形態では、改善は、疾患活動性スコアの医師による包括的評価、患者または親による全般的な健康状態の評価、小児の健康評価質問票、活動性関節炎を有する関節数、運動制限を有する関節数、高感度C反応性タンパク質、および/または熱の低減(例えば、抗体が最初に投与された場合に発熱した対象における)などの少なくとも1つのスコアまたは測定基準によって特徴付けられる。様々な実施形態では、改善は、少なくとも1つのバイオマーカーによって特徴付けられる。方法の様々な実施形態では、抗体は、Wallace基準により定義される臨床的に不活性な疾患を引き起こす。Wallace基準は、医師による包括的VAS<1/10、活動性関節炎なし、活動性ぶどう膜炎なし、およびCRP<10mg/Lとして定義される。方法の様々な実施形態では、抗体は、若年性関節炎疾患活動性スコア-27-CRP≦1によって定義される臨床的に非活性な疾患を引き起こす。方法の様々な実施形態では、抗体は、若年性関節炎疾患活動性スコア-27-CRP≦3.8によって定義される臨床的に不活性な疾患または低い疾患活動性を引き起こす。
方法の実施形態では、対象は、現在の治療に対する不十分な応答を有し、生物学的疾患修飾性抗リウマチ薬の候補と考えられる。
方法の実施形態では、対象は約1~約17歳である。他の実施形態では、対象は約4~約6歳、または約12~約18歳である。
方法の実施形態では、対象は、5つもしくはそれ以上の活動性関節または2つの活動性関節および全身症状(例えば、発熱)のいずれかを有する。方法の実施形態では、対象は、少なくとも3日間安定した用量のグルココルチコイドにもかかわらず、5つもしくはそれ以上の活動性関節または2つもしくはそれ以上の活動性関節のいずれか、および連続7日間のうち少なくとも3日間、約37.5℃を超えるsJIA熱を有する。
「活動性関節」は、(i)変形によるものではない関節内の腫脹、および/または(ii)疼痛もしくは圧痛のいずれかを伴う運動制限を伴う関節である。
方法の実施形態では、JIAは多関節型JIA(pcJIA)である。ある種の実施形態では、pcJIAは進展性少関節JIAである。様々な実施形態では、pcJIAはリウマチ因子(RF)陽性多関節JIAである。一部の実施形態では、pcJIAはRF陰性多関節JIAである。方法の実施形態では、対象は、約12~約14歳、または約7~約9歳である。
ある実施形態では、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、領域配列番号1の重鎖可変配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含む。
様々な実施形態では、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含む。様々な実施形態では、抗IL-6R抗体またはその抗原結合断片は、3つのHCDR(すなわち、HCDR1、HCDR2およびHCDR3)および3つのLCDR(すなわち、LCDR1、LCDR2およびLCDR3)を含み、HCDR1は配列番号3のアミノ酸配列を含み、HCDR2は配列番号4のアミノ酸配列を含み、HCDR3は配列番号5のアミノ酸配列を含み、LCDR1は配列番号6のアミノ酸配列を含み、LCDR2は配列番号7のアミノ酸配列を含み、LCDR3は配列番号8のアミノ酸配列を含む。
ある実施形態では、抗体はサリルマブである。
様々な実施形態では、他のDMARDは抗体とともに投与されない。一部の実施形態では、少なくとも1つの他のDMARDは対象に投与される。ある実施形態では、少なくとも1つの他のDMARDは、抗体と並行してまたは同時に対象に投与される。
一部の実施形態では、対象は、RF陽性多関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている。一部の実施形態では、対象は、関節亜脱臼(例えば、手首および/または親指)に進展し得る変形対称性多関節炎;関節拘縮(例えば、近位および遠位指節間、近位指節間の骨過成長、ならびにスワンネックまたはボタン穴変形などの指変形);慢性滑膜炎症;関節軟骨喪失および関節近接骨のびらん;正球性慢性貧血;ESRおよびC反応性タンパク質の上昇;白血球数;頸椎の無症候性関節炎;および/または小顎症などのRF陽性多関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている。様々な実施形態では、対象は、関節亜脱臼(例えば、手首および/または親指)および/または関節拘縮(例えば、近位および遠位指節間、近位指節間の骨過成長、ならびにスワンネックまたはボタン穴変形などの指変形)を有する。ある実施形態では、対象を治療することは、これらの症状のいずれか1つ(またはこれらのいずれかの組み合わせ)を低減し、その進行を遅延もしくは停止し、または代わりにその症状を軽減することを含む。方法の実施形態では、対象は約12~約14歳である。
様々な実施形態では、対象は、RF陰性多関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている。様々な実施形態では、対象は、運動低減、筋力低下および/または身体機能減少を伴う対称性多関節炎などのRF陰性多関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている。ある実施形態では、対象を治療することは、これらの症状のいずれか1つ(またはこれらのいずれかの組み合わせ)を低減し、その進行を遅延もしくは停止し、または代わりにその症状を軽減することを含む。方法の実施形態では、対象は約7~約9歳である。
ある実施形態では、対象は進展性少関節の少なくとも1つの症状を患っている。様々な実施形態では、対象は、疾患の最初の6カ月後に4つを超える関節(例えば、膝、足首、手首などの大きな関節)に影響を及ぼす無菌性炎症性滑膜炎;足を引きずって歩き回ること;慢性前部ブドウ膜炎;その後の脚長の不一致を伴う下肢の過成長をもたらす膝または足首における慢性関節炎;筋萎縮(例えば、膝が影響を受けた場合、外側広筋、大腿四頭筋などの伸筋における);および/または膝または手首における屈曲拘縮などの進展性少関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている。ある実施形態では、対象を治療することは、これらの症状のいずれか1つ(またはそれらの任意の組み合わせ)を低減し、その進行を遅延もしくは停止し、または代わりにその症状を軽減することを含む。
様々な実施形態では、対象は、pcJIAの少なくとも1つの症状、例えば、足を引きずる;覚醒時のこわばり;腕もしくは脚の使用に対する対象の抵抗;活動レベルの低減;関節腫脹;および/または細かい運動活動の難しさなどのpcJIAの少なくとも1つの症状を患っている。
方法の実施形態では、対象におけるpcJIAの少なくとも1つの症状は、抗体を投与した後に改善される。抗体の様々な実施形態では、改善は、以下のコアセット変数の3/6以上が改善し、1/6以下が悪化するものとして定義されるJIA ACR30、JIA ACR50、JIA ACR70、JIA ACR90、およびJIA ACR100などの少なくとも1つのスコアまたは測定基準によって特徴付けられる:(i)疾患活動性の医師による包括的評価(例えば、視覚アナログスケール(VAS))、(ii)患者または親の全体的な健康状態の評価、(iii)小児健康評価質問票(例えば、小児健康評価質問票機能障害指数(CHAQ-DI)による)、(iv)活動性関節炎を伴う関節数、(v)運動が制限された関節数、および(vi)炎症の指標(例えば、高感度C反応性タンパク質)。ある実施形態では、JIA ACR30応答は、3/6以上のコアセット変数がベースラインから30%以上改善し、1/6以下が30%以上悪化した場合である。
方法の様々な実施形態では、疾患活動性の改善は、少なくとも1つの若年性関節炎疾患活動性スコア(例えば、4つの測定基準:疾患活動性の医師による包括的評価、健康状態の親/患者の包括的評価、活動性疾患を有する関節数、および炎症指数(hs-CRPまたはESRレベル)を含む、若年性関節炎疾患活動性スコア-27)によって特徴付けられる。
方法の様々な実施形態では、改善は、疾患活動性の医師による包括的評価、患者または親による全般的な健康状態の評価、小児の健康評価質問票、活動性関節炎を有する関節数、運動制限を有する関節数、高感度C反応性タンパク質、および/または若年性関節炎疾患活動性スコア(例えば、若年性関節炎疾患活動性スコア-27)などの少なくとも1つのスコアまたは測定基準によって特徴付けられる。
方法の様々な実施形態では、抗体は、Wallace基準により定義される臨床的に不活性な疾患を引き起こす。Wallace基準は、医師による包括的VAS<1/10、活動性関節炎なし、活動性ぶどう膜炎なし、およびCRP<10mg/Lとして定義される。方法の様々な実施形態では、抗体は、若年性関節炎疾患活動性スコア-27-CRP≦1によって定義される臨床的に非活動性の疾患を引き起こす。方法の様々な実施形態では、抗体は、若年性関節炎疾患活動性スコア-27-CRP≦3.8によって定義される臨床的に不活性な疾患または低い疾患活動性を引き起こす。
方法の実施形態では、対象は約2~約17歳である。
様々な実施形態では、対象は少なくとも6カ月間、JIAを有している。ある実施形態では、対象は、疾患の少なくとも最初の6カ月間に最大4つの関節に罹患し、次に、少なくとも最初の6カ月後に罹患した5つまたはそれ以上の関節に進展した関節炎を有している。一部の実施形態では、対象は、疾患の最初の6カ月間に最大4つの関節に罹患し、次に、最初の6カ月後に罹患した5つまたはそれ以上の関節に進展した関節炎を有している。
方法の実施形態では、対象は、活動性関節炎を有する少なくとも5つの関節を有する。方法の実施形態では、対象は、疾患の最初の6カ月間に5つまたはそれ以上の関節に影響を及ぼす関節炎を有する。方法の実施形態では、関節炎はリウマチ因子陰性である。あるいは、ある実施形態では、関節炎はリウマチ因子陽性である。
方法の実施形態では、抗体は皮下投与される。方法の様々な実施形態では、抗体は、毎週または2週間ごとに投与される。
方法の実施形態では、抗体は、約2mg/kg~約4mg/kgの用量で投与される。ある実施形態では、用量は、週1回または2週間に1回投与される。方法の様々な実施形態では、抗体は、約2mg/kgの用量で1週間ごとに、約2.5mg/kgで1週間ごとに、約2mg/kgで2週間ごと、約2.5mg/kgで2週間ごと、約3mg/kgで2週間ごと、および約4mg/kgで2週間ごとに使用される。方法の様々な態様において、抗体は、表1~5に列挙される用量で使用される。
方法の一部の実施形態では、対象は30kg未満の体重を有する。
方法の一部の実施形態では、対象は少なくとも約30kgの体重を有する。方法の一部の実施形態では、対象は60kg未満の体重を有する。
方法の一部の実施形態では、対象は1~17歳である。
方法の一部の実施形態では、対象はヒトであり、抗体はヒト抗体である。
本開示は、さらに、IL-6Rに特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるpcJIAを治療する方法を提供し、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は、約2mg/kg~約4mg/kg/1週または約2mg/kg~約4mg/kg/2週の用量で投与され、対象の体重は、10kg以上60kg以下である。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は、約2mg/kg~約3mg/kgの用量で隔週、または約2mg/kgの用量で1週間ごとに投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は、約2mg/kg~約3mg/kgの用量で隔週1回、または約2mg/kgの用量で週1回投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は、約2mg/kgまたは約3mg/kgの用量で隔週投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は、約2mg/kgまたは約3mg/kgの用量で隔週1回投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は、2mg/kgもしくは3mg/kgの用量で隔週、または2mg/kgで1週間ごとに投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は、30kg以上60kg以下であり、抗体は、2mg/kgもしくは3mg/kgの用量で隔週1回、または2mg/kgで週1回投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は、10kg以上30kg未満であり、抗体は、約2.5mg/kg~約4mg/kgの用量で隔週、または約2.5mg/kgの用量で週ごとに投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は、約2.5mg/kg~約4mg/kgの用量で隔週1回、または約2.5mg/kgの用量で週1回投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は、約2.5mg/kgまたは約4mg/kgの用量で隔週投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は、約2.5mg/kgまたは約4mg/kgの用量で隔週1回投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は、2.5mg/kgまたは4mg/kgの用量で隔週、または2.5mg/kgで1週間ごとに投与される。方法の一部の実施形態では、対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は、2.5mg/kgもしくは4mg/kgの用量で隔週1回、または2.5mg/kgで週1回投与される。
さらに、本開示は、IL-6Rに特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるpcJIAを治療する方法を提供し、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は30kg以上33kg未満であり、抗体は61.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は33kg以上37.5kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は37.5kg以上42kg未満であり、抗体は78.75mgを隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は42kg以上46.5kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は46.5kg以上50.5kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は50.5kg以上55kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は55kg以上59.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は59.5kg以上64kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は64kg以上68kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は68kg以上72.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;または対象の体重は72.5kg以上であり、抗体は148.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与される。
さらに、本開示は、IL-6Rに特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるpcJIAを治療する方法を提供し、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は30kg以上31kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は31kg以上34kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は34kg以上37kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は37kg以上39.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は39.5kg以上42.5kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は42.5kg以上45kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は45kg以上48.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は48.5kg以上51.5kg未満であり、抗体は148.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は51.5kg以上54.5kg未満であり、抗体は157.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は54.5kg以上57kg未満であり、抗体は166.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は57kg以上63kg未満であり、抗体は175mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は63kg以上であり、抗体は192.5mgの用量で隔週1回または週1回投与される。
さらに、本開示は、IL-6Rに特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるpcJIAを治療する方法を提供し、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は10kg以上12.5kg未満であり、抗体は26.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は12.5kg以上16kg未満であり、抗体は35mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は16kg以上19.5kg未満であり、抗体は43.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は19.5kg以上23kg未満であり、抗体は52.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は23kg以上26.5kg未満であり、抗体は61.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は26.5kg以上30kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は30kg以上37.5kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は37.5kg以上42kg未満であり、抗体は78.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は42kg以上46.5kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は46.5kg以上50.5kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は50.5kg以上55kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は55kg以上59.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は59.5kg以上64kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は64kg以上68kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は68kg以上72.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;または対象の体重は72.5kg以上であり、抗体は148.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与される。
さらに、本開示は、IL-6Rに特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるpcJIAを治療する方法を提供し、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は10kg以上12.5kg未満であり、抗体は43.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は12.5kg以上14.5kg未満であり、抗体は52.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は14.5kg以上16.5kg未満であり、抗体は61.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は16.5kg以上19kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は19kg以上21kg未満であり、抗体は78.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は21kg以上23.5kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は23.5kg以上25.5kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は25.5kg以上27.5kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は27.5kg以上30kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は30kg以上39.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は39.5kg以上42.5kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は42.5kg以上45kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は45kg以上48.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は48.5kg以上51.5kg未満であり、抗体は148.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は51.5kg以上54.5kg未満であり、抗体は157.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は54.5kg以上57kg未満であり、抗体は166.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は57kg以上60.5kg未満であり、抗体は175mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は60.5kg以上63kg未満であり、抗体は175mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は63kg以上であり、抗体は192.5mgの用量で隔週1回または週1回投与される。
さらに、本開示は、IL-6Rに特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるsJIAを治療する方法を提供し、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は、約2mg/kg~約2.5mg/kg/週または約3mg/kg~約4mg/kg/2週の用量で投与され、対象の体重は、30kg以上210kg以下である。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は、約2mg/kgの用量で1週間ごとに、または約3mg/kgの用量で隔週投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は、約2mg/kgの用量で週1回、または約3mg/kgの用量で隔週1回投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は、2mg/kgの用量で1週間ごとに、または3mg/kgの用量で隔週投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は、2mg/kgの用量で週1回、または3mg/kgの用量で隔週1回投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は30kg以上210kg以下であり、抗体は、約2.5mg/kgの用量で1週間ごとに、または約4mg/kgの用量で隔週投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は30kg以上210kg以下であり、抗体は、約2.5mg/kgの用量で週1回、または約4mg/kgの用量で隔週1回投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は、30kg以上210kg以下であり、抗体は、2.5mg/kgの用量で1週間ごとに、または4mg/kgの用量で隔週投与される。
方法の一部の実施形態では、対象の体重は、30kg以上210kg以下であり、抗体は、2.5mg/kgの用量で週1回、または4mg/kgの用量で隔週1回投与される。
本開示は、治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用するための抗体を示し、抗体はIL-6Rと特異的に結合する。
ある実施形態では、JIAはsJIAである。
ある実施形態では、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含む。
様々な実施形態では、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含む。様々な実施形態では、抗IL-6R抗体またはその抗原結合断片は、3つのHCDR(すなわち、HCDR1、HCDR2およびHCDR3)および3つのLCDR(すなわち、LCDR1、LCDR2およびLCDR3)を含み、HCDR1は配列番号3のアミノ酸配列を含み、HCDR2は配列番号4のアミノ酸配列を含み、HCDR3は配列番号5のアミノ酸配列を含み、LCDR1は配列番号6のアミノ酸配列を含み、LCDR2は配列番号7のアミノ酸配列を含み、LCDR3は配列番号8のアミノ酸配列を含む。
ある実施形態では、抗体はサリルマブである。
様々な実施形態では、他のDMARDは抗体とともに投与されない。一部の実施形態では、少なくとも1つの他のDMARDは対象に投与される。ある実施形態では、少なくとも1つの他のDMARDは、抗体と並行してまたは同時に対象に投与される。
一部の実施形態では、対象は、少なくとも2週間続く発熱を伴うかまたはそれに続く、少なくとも6週間の期間の少なくとも1つの関節における関節炎;体幹および四肢に優勢な一過性紅斑性発疹;全身性リンパ節腫脹;肝腫大および/または脾腫;多発性漿膜炎;体重減少;疲労;倦怠感;発熱;WBC数の上昇(25000~50000/mL);血小板数の増加(例えば、>1×10);100mm/時を超えるESRの顕著な上昇;貧血;ならびに/または健康な対象と比較して高いフェリチンレベルなどのsJIAの少なくとも1つの症状を患っている。ある実施形態では、対象を治療することは、これらの症状のいずれか1つ(またはこれらのいずれかの組み合わせ)を低減、その進行を遅延もしくは停止し、または代わりにその症状を改善することを含む。
様々な実施形態では、対象は、足を引きずる;覚醒時のこわばり;腕もしくは脚の使用に対象の抵抗がある;活動レベルの低減;1日周期の高いスパイク(例えば、約40℃または少なくとも40℃に達する)発熱;関節腫脹;および/または細かい運動活動の難しさであるなどのsJIAの少なくとも1つの症状を患っている。抗体の実施形態では、対象におけるsJIAの少なくとも1つの症状は、抗体を投与した後に改善される。
様々な実施形態では、抗体は、JIA ACR(例えば、JIA ACR30、JIA ACR50、JIA ACR70、JIA ACR90、およびJIA ACR100)、JIA ACR成分(例えば、活動性関節炎を伴う関節数、運動域が制限された関節数、疾患活動性の医師による包括的評価、赤血球沈降速度またはC反応性タンパク質などの急性期反応物質、小児の健康評価質問票、患者(または親)の全般的な健康状態の評価)、および/または発熱低減(例えば、抗体が最初に投与された場合に発熱した対象)、コルチコステロイド(例えば、グルココルチコイド)使用量のベースラインからの低減、および/または若年性関節炎疾患活動性スコア(例えば、若年性関節炎疾患活動性スコア-27)などの少なくとも1つのスコアまたは測定基準を改善する。抗体の様々な実施形態では、改善は、JIA ACR30、JIA ACR50、JIA ACR70、JIA ACR90、および/またはJIA ACR100などの少なくとも1つのスコアまたは測定基準によって特徴付けられる。抗体の様々な実施形態では、改善は、疾患活動性スコアの医師による包括的評価、患者または親による全般的な健康状態の評価、小児の健康評価質問票、活動性関節炎を有する関節数、運動制限を有する関節数、高感度C反応性タンパク質、および/または熱の低減(例えば、抗体が最初に投与された場合に発熱した対象における)などの少なくとも1つのスコアまたは測定基準によって特徴付けられる。様々な実施形態では、改善は、少なくとも1つのバイオマーカーによって特徴付けられる。
方法の様々な実施形態では、抗体は、Wallace基準により定義される臨床的に不活性な疾患を引き起こす。Wallace基準は、医師による包括的VAS<1/10、活動性関節炎なし、活動性ぶどう膜炎なし、およびCRP<10mg/Lとして定義される。方法の様々な実施形態では、抗体は、若年性関節炎疾患活動性スコア-27-CRP≦1によって定義される臨床的に非活性な疾患を引き起こす。方法の様々な実施形態では、抗体は、若年性関節炎疾患活動性スコア-27-CRP≦3.8によって定義される臨床的に不活性な疾患または低い疾患活動性を引き起こす。
使用の実施形態では、対象は、現在の治療に対する不十分な応答を有し、生物学的疾患修飾性抗リウマチ薬の候補と考えられる。
使用の一実施形態では、対象は約1~約17歳の年齢である。他の実施形態では、対象は約4~約6歳、または約12~約18歳である。
使用の実施形態では、対象は、5つもしくはそれ以上の活動性関節または2つの活動性関節および全身症状(例えば、発熱)のいずれかを有する。抗体の実施形態では、対象は、少なくとも3日間安定した用量のグルココルチコイドにもかかわらず、5つもしくはそれ以上の活動性関節または2つもしくはそれ以上の活動性関節のいずれか、および連続7日間のうち少なくとも3日間、約37.5℃を超えるsJIA熱を有する。
使用の実施形態では、JIAはpcJIAである。ある種の実施形態では、pcJIAは進展性少関節JIAである。様々な実施形態では、pcJIAはRF陽性多関節JIAである。一部の実施形態では、pcJIAはRF陰性多関節JIAである。
ある実施形態では、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含む。
様々な実施形態では、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含む。様々な実施形態では、抗IL-6R抗体またはその抗原結合断片は、3つのHCDR(すなわち、HCDR1、HCDR2およびHCDR3)および3つのLCDR(すなわち、LCDR1、LCDR2およびLCDR3)を含み、HCDR1は配列番号3のアミノ酸配列を含み、HCDR2は配列番号4のアミノ酸配列を含み、HCDR3は配列番号5のアミノ酸配列を含み、LCDR1は配列番号6のアミノ酸配列を含み、LCDR2は配列番号7のアミノ酸配列を含み、LCDR3は配列番号8のアミノ酸配列を含む。
ある実施形態では、抗体はサリルマブである。
様々な実施形態では、他のDMARDは、抗体とともに投与されない。一部の実施形態では、少なくとも1つの他のDMARDは対象に投与される。ある実施形態では、少なくとも1つの他のDMARDは、抗体と並行してまたは同時に対象に投与される。
一部の実施形態では、対象は、RF陽性多関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている。一部の実施形態では、対象は、関節亜脱臼(例えば、手首および/または親指)に進展し得る変形対称性多関節炎;関節拘縮(例えば、近位および遠位指節間、近位指節間の骨過成長、ならびにスワンネックまたはボタン穴変形などの指変形);慢性滑膜炎症;関節軟骨喪失および関節近接骨のびらん;正球性慢性貧血;ESRおよびC反応性タンパク質の上昇;白血球数;頸椎の無症候性関節炎;および/または小顎症などのRF陽性多関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている。様々な実施形態では、対象は、関節亜脱臼(例えば、手首および/または親指)および/または関節拘縮(例えば、近位および遠位指節間、近位指節間の骨過成長、ならびにスワンネックまたはボタン穴変形などの指変形)を有する。ある実施形態では、対象を治療することは、これらの症状のいずれか1つ(またはこれらのいずれかの組み合わせ)を低減し、その進行を遅延もしくは停止し、または代わりにその症状を軽減することを含む。
様々な実施形態では、対象は、RF陰性多関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている。様々な実施形態では、対象は、運動低減、筋力低下および/または身体機能減少を伴う対称性多関節炎などのRF陰性多関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている。ある実施形態では、対象を治療することは、これらの症状のいずれか1つ(またはこれらのいずれかの組み合わせ)を低減し、その進行を遅延もしくは停止し、または代わりにその症状を軽減することを含む。
ある実施形態では、対象は進展性少関節の少なくとも1つの症状を患っている。ある実施形態では、対象は、疾患の最初の6カ月後に4つを超える関節(例えば、膝、足首、手首などの大きな関節)に影響を及ぼす無菌性炎症性滑膜炎;足を引きずって歩き回ること;慢性前部ブドウ膜炎;その後の脚長の不一致を伴う下肢の過成長をもたらす膝または足首における慢性関節炎;筋萎縮(例えば、膝が影響を受けた場合、外側広筋、大腿四頭筋などの伸筋における);および/または膝または手首における屈曲拘縮などの進展性少関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている。ある実施形態では、対象を治療することは、これらの症状のいずれか1つ(またはそれらの任意の組み合わせ)を低減し、その進行を遅延もしくは停止し、または代わりにその症状を軽減することを含む。
様々な実施形態では、対象は、pcJIAの少なくとも1つの症状、例えば、足を引きずる;覚醒時のこわばり;腕もしくは脚の使用に対する対象の抵抗;活動レベルの低減;関節腫脹;および/または細かい運動活動の難しさなどのpcJIAの少なくとも1つの症状を患っている。
抗体の実施形態では、対象におけるpcJIAの少なくとも1つの症状は、抗体を投与した後に改善される。抗体の様々な実施形態では、改善は、以下のコアセット変数の3/6以上が改善し、1/6以下が悪化するものとして定義されるJIA ACR30、JIA ACR50、JIA ACR70、JIA ACR90、およびJIA ACR100などの少なくとも1つのスコアまたは測定基準によって特徴付けられる:(i)疾患活動性の医師による包括的評価(例えば、視覚アナログスケール(VAS))、(ii)患者または親の全体的な健康状態の評価、(iii)小児健康評価質問票(例えば、CHAQ-DIによる)、(iv)活動性関節炎を伴う関節数、(v)運動が制限された関節数、および(vi)炎症の指標(例えば、高感度C反応性タンパク質)。ある実施形態では、JIA ACR30応答は、3/6以上のコアセット変数がベースラインから30%以上改善し、1/6以下が30%以上悪化した場合である。
抗体の様々な実施形態では、疾患活動性の改善は、少なくとも1つの若年性関節炎疾患活動性スコア(例えば、4つの測定基準:疾患活動性の医師による包括的評価、健康状態の親/患者の包括的評価、活動性疾患を有する関節数、および炎症指数(hs-CRPまたはESRレベル)を含む、若年性関節炎疾患活動性スコア-27)によって特徴付けられる。
抗体の様々な実施形態では、改善は、疾患活動性の医師による包括的評価、患者または親による全般的な健康状態の評価、小児の健康評価質問票、活動性関節炎を有する関節数、運動制限を有する関節数、高感度C反応性タンパク質、および/または若年性関節炎疾患活動性スコア(例えば、若年性関節炎疾患活動性スコア-27)などの少なくとも1つのスコアまたは測定基準によって特徴付けられる。
抗体の実施形態では、対象は約2~約17歳の年齢である。
様々な実施形態では、対象は少なくとも6カ月間、JIAを有している。ある実施形態では、対象は、疾患の少なくとも最初の6カ月間に最大4つの関節に罹患し、次に、少なくとも最初の6カ月後に罹患した5つまたはそれ以上の関節に進展した関節炎を有している。一部の実施形態では、対象は、疾患の最初の6カ月間に最大4つの関節に罹患し、次に、最初の6カ月後に罹患した5つまたはそれ以上の関節に進展した関節炎を有している。
抗体の実施形態では、対象は、活動性関節炎を有する少なくとも5つの関節を有する。抗体の実施形態では、対象は、疾患の最初の6カ月間に5つまたはそれ以上の関節に影響を及ぼす関節炎を有する。抗体の実施形態では、関節炎はリウマチ因子陰性である。あるいは、ある実施形態では、関節炎はリウマチ因子陽性である。
ある実施形態では、抗体は皮下投与される。様々な実施形態では、抗体は、毎週または2週間ごとに投与される。
ある実施形態では、抗体は約2mg/kg~約4mg/kgの用量で投与される。ある実施形態では、用量は週1回または2週ごとに1回投与される。様々な実施形態では、抗体は、約2mg/kgの用量で毎週、約2.5mg/kで毎週、約2mg/kgで2週間ごと、約2.5mg/kgで2週間ごと、約3mg/kgで2週間ごと、および約4mg/kgで2週間ごとに使用される。様々な実施形態では、抗体は、表1~5に列挙される用量で使用される。
一部の実施形態では、対象は少なくとも約10kgの体重を有する。一部の実施形態では、対象は30kg未満の体重を有する。
一部の実施形態では、対象は少なくとも約30kgの体重を有する。
一部の実施形態では、対象は60kg未満の体重を有する。
様々な実施形態では、対象は1~17歳である。
ある種の実施形態では、対象はヒトであり、抗体はヒト抗体である。
さらに、本開示は、治療を必要とする対象におけるpcJIAの治療に使用する抗体を提供し、抗体はIL-6Rに特異的に結合し、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は、約2mg/kg~約4mg/kg/週または約2mg/kg~約4mg/kg/2週の用量で投与され、対象の体重は10kg以上60kg以下である。
一部の実施形態では、対象の体重は、30kg以上60kg以下であり、抗体は、約2mg/kg~約3mg/kgの用量で隔週、または約2mg/kgの用量で1週間ごとに投与される。
ある種の実施形態では、対象の体重は、30kg以上60kg以下であり、抗体は、約2mg/kg~約3mg/kgの用量で隔週1回、または約2mg/kgの用量で週1回投与される。
様々な実施形態では、対象の体重は、30kg以上60kg以下であり、抗体は、約2mg/kg~約3mg/kgの用量で隔週投与される。
一部の実施形態では、対象の体重は、30kg以上60kg以下であり、抗体は、約2mg/kg~約3mg/kgの用量で隔週1回投与される。
様々な実施形態では、対象の体重は、30kg以上60kg以下であり、抗体は、2mg/kgもしくは3mg/kgの用量で隔週、または2mg/kgの用量で1週間ごとに投与される。
ある種の実施形態では、対象の体重は、30kg以上60kg以下であり、抗体は、2mg/kgもしくは3mg/kgの用量で隔週1回、または2mg/kgの用量で週1回投与される。
一部の実施形態では、対象の体重は、10kg以上30kg未満であり、抗体は、約2.5mg/kg~約4mg/kgの用量で隔週、または約2.5mg/kgの用量で1週間ごとに投与される。
様々な実施形態では、対象の体重は、10kg以上30kg未満であり、抗体は、約2.5mg/kg~約4mg/kgの用量で隔週1回、または約2.5mg/kgの用量で週1回投与される。
ある種の実施形態では、対象の体重は、10kg以上30kg未満であり、抗体は、約2.5mg/kgまたは約4mg/kgの用量で隔週投与される。
一部の実施形態では、対象の体重は、10kg以上30kg未満であり、抗体は、約2.5mg/kgまたは約4mg/kgの用量で隔週1回投与される。
様々な実施形態では、対象の体重は、10kg以上30kg未満であり、抗体は、2.5mg/kgもしくは4mg/kgの用量で隔週、または2.5mg/kgの用量で1週間ごとに投与される。
ある種の実施形態では、対象の体重は、10kg以上30kg未満であり、抗体は、2.5mg/kgもしくは4mg/kgの用量で隔週1回、または2.5mg/kgの用量で週1回投与される。
本開示は、さらに、治療を必要とする対象におけるpcJIAの治療に使用する抗体を提供し、抗体はIL-6Rに特異的に結合し、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は30kg以上33kg未満であり、抗体は61.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は33kg以上37.5kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は37.5kg以上42kg未満であり、抗体は78.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は42kg以上46.5kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は46.5kg以上50.5kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は50.5kg以上55kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は55kg以上59.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は59.5kg以上64kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は64kg以上68kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は68kg以上72.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;または対象の体重は72.5kg以上であり、抗体は148.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与される。本開示は、さらに、治療を必要とする対象におけるpcJIAの治療に使用する抗体を提供し、抗体はIL-6Rに特異的に結合し、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は30kg以上31kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は31kg以上34kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は34kg以上37kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は37kg以上39.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は39.5kg以上42.5kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は42.5kg以上45kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は45kg以上48.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は48.5kg以上51.5kg未満であり、抗体は148.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は51.5kg以上54.5kg未満であり、抗体は157.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は54.5kg以上57kg未満であり、抗体は166.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は57kg以上63kg未満であり、抗体は175mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は63kg以上であり、抗体は192.5mgの用量で隔週1回または週1回投与される。
本開示は、さらに、治療を必要とする対象におけるpcJIAの治療に使用する抗体を提供し、抗体はIL-6Rに特異的に結合し、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は10kg以上12.5kg未満であり、抗体は26.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は12.5kg以上16kg未満であり、抗体は35mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は16kg以上19.5kg未満であり、抗体は43.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は19.5kg以上23kg未満であり、抗体は52.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は23kg以上26.5kg未満であり、抗体は61.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は26.5kg以上30kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は30kg以上37.5kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は37.5kg以上42kg未満であり、抗体は78.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は42kg以上46.5kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は46.5kg以上50.5kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は50.5kg以上55kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は55kg以上59.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は59.5kg以上64kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は64kg以上68kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は68kg以上72.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;または対象の体重は72.5kg以上であり、抗体は148.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与される。
本開示は、さらに、治療を必要とする対象におけるpcJIAの治療に使用する抗体を提供し、抗体はIL-6Rに特異的に結合し、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は10kg以上12.5kg未満であり、抗体は43.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は12.5kg以上14.5kg未満であり、抗体は52.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は14.5kg以上16.5kg未満であり、抗体は61.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は16.5kg以上19kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は19kg以上21kg未満であり、抗体は78.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は21kg以上23.5kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は23.5kg以上25.5kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は25.5kg以上27.5kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は27.5kg以上30kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は30kg以上39.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は39.5kg以上42.5kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は42.5kg以上45kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は45kg以上48.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は48.5kg以上51.5kg未満であり、抗体は148.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は51.5kg以上54.5kg未満であり、抗体は157.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は54.5kg以上57kg未満であり、抗体は166.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は57kg以上60.5kg未満であり、抗体は175mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は60.5kg以上63kg未満であり、抗体は175mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は63kg以上であり、抗体は192.5mgの用量で隔週1回または週1回投与される。
本開示は、さらに、治療を必要とする対象におけるpcJIAの治療に使用する抗体を提供し、抗体はIL-6Rに特異的に結合し、IL-6Rに特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は、約2mg/kg~約2.5mg/kg/週または約3mg/kg~約4mg/kg/2週の用量で投与され、対象の体重は30kg以上210kg以下である。
一部の実施形態では、対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は、約2mg/kgの用量で1週間ごとに、または約3mg/kgの用量で隔週投与される。
様々な実施形態では、対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は、約2mg/kgの用量で週1回、または約3mg/kgの用量で隔週1回投与される。
ある種の実施形態では、対象の体重は、30kg以上60kg以下であり、抗体は、2mg/kgの用量で1週間ごとに、または3mg/kgの用量で隔週投与される。
一部の実施形態では、対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は、2mg/kgの用量で週1回、または3mg/kgの用量で隔週1回投与される。
様々な実施形態では、対象の体重は30kg以上210kg以下であり、抗体は、約2.5mg/kgの用量で1週間ごとに、または約4mg/kgの用量で隔週投与される。
ある種の実施形態では、対象の体重は30kg以上210kg以下であり、抗体は、約2.5mg/kgの用量で週1回、または約4mg/kgの用量で隔週1回投与される。
一部の実施形態では、対象の体重は30kg以上210kg以下であり、抗体は、2.5mg/kgの用量で1週間ごとに、または4mg/kgの用量で隔週投与される。
様々な実施形態では、対象の体重は30kg以上210kg以下であり、抗体は、2.5mg/kgの用量で週1回、または4mg/kgの用量で隔週1回投与される。
ある種の実施形態では、抗体は医薬組成物中にある。一部の実施形態では、体積が約1mL未満の水溶液である。様々な実施形態では、約0.5~1mLの体積を有する水溶液である。ある種の実施形態では、約0.75~1mLの体積を有する水溶液である。一部の実施形態では、約0.5~0.75mLの体積を有する水溶液である。様々な実施形態では、約0.15~0.25mLの体積を有する水溶液である。ある種の実施形態では、約0.25~0.5mLの体積を有する水溶液である。
現行療法に対して不十分な応答を有した、もしくは不耐性であった、または生物学的DMARDの候補と考えられた、pcJIAを有する2~17歳の小児および未成年者を対象とする国際共同、多施設、非盲検、2相、および2ポーション試験における2投与コホートに関する治験フローチャートの図面を表す図である。本治験の2つの相は、初期の12週間コア処置相とその後の144週間延長相であった。略号:EOS=治験の終了、EOT=処置の終了、FDA=食品医薬品局、f/u=フォローアップ、IMP=被験薬、PK=薬物動態、sIL-6Rα=可溶性インターロイキン6受容体αサブユニット、V=来院、Wk=週。 注記:全患者は、処置が完了した時(投与コホート1および2について154週目、ならびに投与コホート3について155週目の最終IMP注射)、または早期永続的な処置の中止時(処置相を問わない)に、処置の終了(EOT)来院(V27、156週目)を完了していなければならない。 12週間コア処置相において治験処置を早期に中止した患者の場合、血液サンプリング(V88)のために、EOT来院から2週間後に追加のPK来院が必要とされ、そしてIL-6および総sIL-6RαがEOT来院時に測定された。 すべての患者は、処置を完了した患者について、EOT来院から6週間後、すなわち162週目、および処置を早期に中止した患者についてEOT+6週間後に処置後フォローアップ来院(V28)を完了していなければならない。しかしながら、コア処置相において処置を早期に中止した患者は、処置投与を行わないでスケジュール化されたプロトコールに従い、12週目まで治験来院のために再来院を継続することとした(欠測データに関するFDAガイドラインに従う)。 図1に記載されている12週間コア処置相の図式治験デザインを示す図である。 pcJIA患者を対象にサリルマブを初回皮下投与した後の期間における血清中機能的サリルマブ濃度の平均値(標準偏差;SDを含む)を表すグラフを示す図である。グラフ内の略号には、q2w=2週間に1回、qw=1週間に1回、SC=皮下、SD=標準偏差が含まれる。LLOQ未満の処置後濃度をLLOQ/2に置き換えた。 pcJIA患者を対象にサリルマブを初回皮下投与した後の期間における観測された血清中サリルマブトラフ濃度の平均値(標準偏差;SDを含む)を表すグラフを示す図である。 12週間コア処置相におけるJIA ACR30(hs-CRP)応答率(処置期間中(while on-treatment)に観測された通り)を表すグラフを示す図である。 12週間コア処置相におけるJIA ACR30(hs-CRP)応答率(非応答例補完アプローチ)を表すグラフを示す図である。 標準療法に対して不十分な応答を有する、もしくは不耐性である、およびq2wもしくはqwで投与されるサリルマブSC注射を受ける、sJIAを有する1~17歳(または国が規定する年齢要件)の小児および未成年者を対象とする国際共同、多施設、非盲検、連続、2相試験における2投与コホートに関する治験フローチャートの図面を表す図である。 患者の配分を示す治験フローチャートの図面を示す図である。ALT=アラニンアミノトランスフェラーゼ;QW=毎週;Q2W=2週間毎。 処置期間中(while on-treatment)に観測された通りの、JIA ACR応答閾値を実現する患者の割合、およびJADAS-27-CRPにおけるベースラインから12週目までの平均変化を表すグラフを示す図である。CRP=C反応性タンパク質;JADAS-27-CRP=27関節カウントおよびCRPを用いた若年性関節炎疾患活動性スコア;JIA ACR30/70/90=若年性突発性関節炎米国リウマチ学会30/70/90応答率(%);SE=標準誤差。 処置期間中(while on-treatment)に観測された通りの、JIA ACR応答閾値を実現する患者の割合、およびJADAS-27-CRPにおけるベースラインから12週目までの平均変化を表すグラフを示す図である。CRP=C反応性タンパク質;JADAS-27-CRP=27関節カウントおよびCRPを用いた若年性関節炎疾患活動性スコア;JIA ACR30/70/90=若年性突発性関節炎米国リウマチ学会30/70/90応答率(%);SE=標準誤差。 処置期間中(while on-treatment)に観測された通りの、JIA ACR応答閾値を実現する患者の割合、およびJADAS-27-CRPにおけるベースラインから12週目までの平均変化を表すグラフを示す図である。CRP=C反応性タンパク質;JADAS-27-CRP=27関節カウントおよびCRPを用いた若年性関節炎疾患活動性スコア;JIA ACR30/70/90=若年性突発性関節炎米国リウマチ学会30/70/90応答率(%);SE=標準誤差。 処置期間中(while on-treatment)に観測された通りの、JIA ACR応答閾値を実現する患者の割合、およびJADAS-27-CRPにおけるベースラインから12週目までの平均変化を表すグラフを示す図である。CRP=C反応性タンパク質;JADAS-27-CRP=27関節カウントおよびCRPを用いた若年性関節炎疾患活動性スコア;JIA ACR30/70/90=若年性突発性関節炎米国リウマチ学会30/70/90応答率(%);SE=標準誤差。 処置期間中(while on-treatment)に観測された通りの、コア処置相における平均CRP濃度およびCRPが検出不能(<0.2mg/L)な患者の割合のグラフを示す図である。BL=ベースライン;CRP=C反応性タンパク質;SE=標準誤差。 処置期間中(while on-treatment)に観測された通りの、コア処置相における平均CRP濃度およびCRPが検出不能(<0.2mg/L)な患者の割合のグラフを示す図である。BL=ベースライン;CRP=C反応性タンパク質;SE=標準誤差。 非応答例補完法により計算した、JIA ACR応答を実現する患者の割合のグラフを示す図である。CRP=C反応性タンパク質。JIA ACR30/70/90=若年性突発性関節炎米国リウマチ学会30/70/90応答率(%)。 非応答例補完法により計算した、JIA ACR応答を実現する患者の割合のグラフを示す図である。CRP=C反応性タンパク質。JIA ACR30/70/90=若年性突発性関節炎米国リウマチ学会30/70/90応答率(%)。 非応答例補完法により計算した、JIA ACR応答を実現する患者の割合のグラフを示す図である。CRP=C反応性タンパク質。JIA ACR30/70/90=若年性突発性関節炎米国リウマチ学会30/70/90応答率(%)。
本開示は、JIA(例えば、sJIAおよびpcJIA)を治療し、および障害の少なくとも1つの症状を改善する医薬組成物、ならびにこれらの組成物を使用する方法を提供する。これらの組成物は、ヒトインターロイキン-6受容体(hIL-6R)に特異的に結合する少なくとも1つの抗体を含む。
JIAを治療する抗体の効能は、典型的には、臨床医およびリウマチ専門医によって一般的に使用される、この分野における標準的な方法を使用して測定され、例えば、若年性特発性関節炎ACR30/50/70/90/100、ACR成分、グルココルチコイド使用の変化(sJIAについて)、および若年性関節炎疾患活動性スコア-27(JADAS)が挙げられる。全体が参照により本明細書に組み込まれるConsolaroら、Development and Validation of a Composite Disease Activity Score for Juvenile Idiopathic Arthritis.Arthritis & Rheumatism.2009年5月;61巻(5号):658~666頁)を参照されたい。JIA ACRは臨床家に周知であり、JIAの診断および治療の当業者によって容易に決定することができる。JIA ACRは小児ACRとしても公知である(小児ACRと同義である)。JIA ACRに関する非限定的な説明は、全ての目的で参照により本明細書に組み込まれるGianniniら(1994年)「Preliminary core of set of outcome variables for use in JRA clinical trials」Arthritis Rheum.37巻、補遺9:S428において提供される。
特許請求の範囲および本明細書における発明の概要、詳細ない説明で使用される場合、定量的用語における「約」という用語は、修飾される値のプラスまたはマイナス10%(その値が分割不能でない場合、分子またはヌクレオチドの数など、最も近い整数に丸められる)を指す。例えば、語句「約100mg」は、両端を含む90mg~110mgを包含し、語句「約2500mg」は2250mg~2750mgを包含する。パーセンテージに適用される場合、用語「約」は、そのパーセンテージに対してプラスまたはマイナス10%を指す。例えば、語句「約20%」は18~22%を包含し、「約80%」は72~88%を包含し、両端を含む。さらに、本明細書において「約」が量的用語とともに使用される場合、値プラスまたはマイナス10%に加えて、量的用語の正確な値も企図され、記載されることが理解される。例えば、用語「約23%」は、正確に23%を意図し、記載し、正確に23%を含む。
用語「1つの(a)」または「1つの(an)」実体は、その実体の1つまたはそれ以上を指し、例えば、「1つの症状」は、1つまたはそれ以上の症状を表すと理解されることに留意されたい。したがって、用語「1つの(a)」(または「1つの(an)」)、「1つまたはそれ以上」、および「少なくとも1つ」は、本明細書において互換的に使用することができる。
さらに、本明細書で使用される場合、「および/または」は、他方を伴うまたは伴わない、2つの特定された特徴または構成要素の各々の具体的な開示として解釈されるべきである。したがって、本明細書において「Aおよび/またはB」などの語句で使用される用語「および/または」は、「AおよびB」、「AまたはB」、「A」(単独)および「B」(単独)を含むことを意図する。同様に、「A、B、および/またはC」などの語句で使用される「および/または」という用語は、以下の態様:A、B、およびC;A、B、またはC;AまたはC;AまたはB;BまたはC;AおよびC;AおよびB;BおよびC;A(単独);B(単独);およびC(単独)の各々を包含することを意図する。
本明細書において、いずれの態様も、「含む(comprising)」という言語で記載されているが、「からなる(consisting of)」および/または「本質的にからなる(consisting essentially of)」という用語で記載されている他の類似の態様も提供されることが理解される。
JIA
関節炎は、関節内の腫脹、または関節痛もしくは圧痛を伴う関節運動範囲の制限であり、少なくとも6週間持続し、医師により観察され、主に機械的障害によるものではない。(その全体が参照により本明細書に組み込まれているPetty REら、International League of Associations for Rheumatology Classification of Juvenile Idiopathic Arthritis:Second Revision、Edmonton、2001.J Rheumatol.2004年2月;31巻(2号):390~2頁)。
JIAは関節の炎症を伴う自己免疫障害である。この障害は、典型的には16歳の誕生日を迎える前に患者に発症し、成人期まで続くことがある。JIAは1000人に1人の小児が罹患する。典型的な症状には、足を引きずる、覚醒時のこわばり、腕もしくは脚の使用に小児の抵抗がある、活動レベルの低下、持続する熱、関節腫脹、および細かい運動活動の難しさが含まれる。JIAは、2001年のILARで定義された発症後、最初の6カ月間の発症年齢、範囲、および疾患特性によって分類される7つのサブタイプ(例えば、全身性JIA RF陽性多関節JIA、およびRF陰性多関節JIA)を含む。
sJIAでは、顕著な徴候が関節外であり、診断を遅らせる場合、関節の炎症は疾患の発症時には現れないことがあるが、最終的には多くの患者において多関節パターンで発症する。臨床的特徴(ILAR分類で定義される)には、少なくとも2週間にわたって毎日の発熱、ならびに一過性のサーモン色紅斑性発疹、全身性リンパ節腫脹、肝/脾腫および漿膜炎のうちの1つ以上を伴う/進行する関節炎が含まれる。ある種の実施形態では、sJIAの除外基準には、乾癬または第1グレード近親者における乾癬;ヒト白血球抗原-B27(HLA-B27)の存在;第1グレード近親者における強直性脊椎炎、腱付着部炎関連関節炎、慢性炎症性腸疾患を伴う仙腸関節炎、ライター病;および少なくとも3カ月間隔を置いて少なくとも2回のリウマチ因子(RF)の存在が含まれる。sJIAはJIA症例の10%を占め、小児期および青年期のいずれの年齢でも発症することが公知である。転帰に関しては、sJIA患者は1年目に50%の送金(remittance)を有し;25%は重篤な破壊性関節疾患;全身性成長異常;およびマクロファージ活性化症候群を有することが公知である。
sJIA熱は、古典的には、1日周期のスパイク熱であり、以下の一過性(非固定性)紅斑性発疹、全身性リンパ節腫大、肝腫大および/または脾腫、漿膜炎の1つもしくはそれ以上を伴うことがある(Petty REら、International League of Associations for Rheumatology Classification of Juvenile Idiopathic Arthritis:Second Revision、Edmonton、2001.J Rheumatol.2004年2月;31巻(2号):390~2頁)。sJIAの発症は4~6歳の患者にピークがあり、12~18歳の患者においてときに青年期に起こることがある。
本明細書で使用される場合、用語「多関節型若年性特発性関節炎」または「pcJIA」は、RF陽性多関節JIA、RF陰性多関節JIA、および進展性少関節JIAを含む。
pcJIAのサブタイプである多関節JIAは、少なくとも5つの関節に発症する。大と小の関節の両方が侵されることがあり、しばしば左右対称性に分布し、しばしば荷重関節および手の小関節が侵される。関節炎には微熱が伴う場合がある。リウマチ因子(RF)の存在は多関節JIAの2つの形態:RF陽性およびRF陰性多関節JIAを鑑別する:
リウマチ因子(RF)陽性多関節型JIAは、JIAの全小児および青年(3%~5%)の比較的少数を占めるが、慢性滑膜炎、関節軟骨の喪失および傍関節骨のびらんによる変形性対称性多発性関節炎である成人関節リウマチ(RA)に似た唯一のJIAサブグループである。RF陽性pcJIAの特徴は、12~14歳の平均発症、顕著な女性優勢(13:1の女性/男性比)、小および大関節の対称的関与、ポリクローナルIgM RFまたは抗CCP抗体の生成、遺伝的感受性(HLA-DR4対立遺伝子との関連)、正球性慢性貧血を特徴とする臨床経過(細網内皮ブロック)、および自然寛解することはまれであるが、白血球数が増加する急性期タンパク質(ESRおよびC反応性タンパク質の上昇)である。強直であり、移動性で、無痛性のリウマチ結節形成との関連は可能であるが、稀である。検査所見は、少関節炎に関連する所見よりも重度であると予想される。長期続発症には、関節亜脱臼(手首および親指)、関節拘縮(近位指節間および遠位指節間)、近位指節間骨の骨過成長、および指の変形(例、スワンネックまたはボタン穴変形)が含まれる。進展の減少を伴う頸椎の無症候性関節炎は、典型的にはC3上のC2椎骨の亜脱臼および後部椎体の癒合につながることがある。側頭-下顎関節の関節炎はまた無症候性であり、小顎症を引き起こすことがある(Petty,R.E.ら、2004年、J Rheumatol.31巻(2号):390~2頁)。
RF陰性多関節JIAは、RF陽性多関節JIAより若年(小児期後期、7~9歳)で発症し、JIAの全小児および青年の11~28%を占める。それはRF陽性疾患ほど破壊的ではなく、持続性ではないが、定義上5つまたはそれ以上の関節を侵す。RF陰性疾患の放射線学的変化は、RF陽性疾患よりも遅く起こる。運動の重度の制限は、通常、筋力低下および身体機能低下を伴う。
pcJIAのもう1つのサブタイプである少関節JIA(oJIA)は若年性関節炎の最も一般的なサブタイプであり、米国および西ヨーロッパにおける全JIA患者の約50%を占める。発症は1~5年の範囲であり、2~3年でピークに達する。これは、一般的に最大4つの関節(典型的には膝、足首、手首などの大きな関節)を侵す無菌性炎症性滑膜炎と定義され、発熱、体重減少、疲労または炎症の全身徴候などの全身所見とは関連しない。それにもかかわらず、疾患の最初の6カ月後に4つを超える関節が罹患するようになった場合、疾患の経過を通して最大4つの関節までしか特徴を示さない持続性oJIAとは対照的に、それは進展性少関節炎として指定される。小児はしばしば、足を引きずって歩き回っているにもかかわらず、外見は良好である。oJIAは慢性前部ぶどう膜炎を発症するリスクがあり、特に抗核抗体(ANA)が存在し、疾患の発症が幼児期である場合に顕著である。典型的には、発症時に無症状であり、眼科的細隙灯顕微鏡検査によるスクリーニングが必要である。膝または足首の慢性関節炎は、その下肢の過成長をもたらし、その結果、下肢の長さに不一致が生じることがある。筋萎縮、しばしば伸筋(例えば、膝が侵された場合の外側広筋、大腿四頭筋)および/または膝の屈曲拘縮、頻度は低いが手首がみられる。
JIAの現在の治療には、ステロイド、例えば、従来の合成DMARDおよび生物学的DMARDが含まれる。単一の分子および経路を選択的に阻害することができる新薬の開発は、疾患損傷および治療に関連する副作用を最小限に抑えながら、寛解率を改善する希望を提供する(Giancaneら、Juvenile Idiopathic Arthritis:Diagnosis and Treatment.Rheumatology and Therapy.2016年;3巻(2号):187~207頁)。
JIAの治療の候補の1つは、インターロイキン-6(IL-6)阻害である。IL-6は、免疫反応性の調節、急性期応答、炎症、発癌および造血を含む広範な生物学的活性を有する重要なサイトカインである(Kishimotoら、The Cytokine Handbook(London:Academic Press)、2003年、281~304頁)。IL-6の過剰産生は、慢性炎症性疾患において病理学的役割を果たすことがわかっている。
IL-6はIL-6Rαサブユニットと直接相互作用し、IL-6/IL-6Rα対は糖タンパク質130(gp130)サブユニットと高親和性複合体を形成する。IL-6Rαは可溶性形態でも存在し、これはトランスシグナル伝達に関与し、これにより、関節内の滑膜細胞を含むIL-6Rαを発現しない細胞にIL-6が影響を及ぼすことが可能になる(Rose-Johnら、J Leukoc Biol.2006年;80巻(2号)、227~3頁)。
サリルマブは、SAR153191またはREGN88とも呼ばれ、IL-6受容体複合体のαサブユニット(IL-6Rα)に対する完全ヒト配列の組換えIgG1カッパモノクローナル抗体である。サリルマブは、IL-6シグナル伝達の強力であり、特異的な阻害剤である。高親和性でIL-6Rαに結合することにより、サリルマブはIL-6の結合を遮断し、サイトカインを介したシグナル伝達カスケードを中断させる。ある種の実施形態では、インターロイキン-6は、リウマチ性状態の病因における重要な要素であり、そのシグナル伝達の阻害はサリルマブの作用機序の重要な部分である。インビボアッセイにおいて、サリルマブは関連する細胞型に対して抗体依存性細胞傷害性(ADCC)または補体依存性細胞傷害性(CDC)を示さなかった。ここでは、サリルマブ結合は蛍光活性化細胞選別(FACS)分析(ヒト使用のための医薬品委員会、https://www.ema.europa.eu/documents/assessment-report/kevzara-epar-public-assessment-report_en.pdfで利用可能なAssessment Report, April 27, 2017 EMA/292840/2017)によって検証された。
抗体
本開示は、hIL-6Rに特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片を対象に投与することを含む方法を含む。本明細書で使用される場合、用語「hIL-6R」とは、ヒトIL-6に特異的に結合するヒトサイトカイン受容体を意味する。ある種の実施形態では、患者に投与される抗体はhIL-6Rの細胞外ドメインに特異的に結合する。
用語「抗体」は、本明細書で使用される場合、4つのポリペプチド鎖、ジスルフィド結合によって相互接続された2つの重(H)鎖および2つの軽(L)鎖、ならびにそれらの多量体(例えば、IgM)を含む免疫グロブリン分子を指す。各重鎖は、重鎖可変領域(本明細書ではHCVRまたはVHと略す)および重鎖定常領域を含む。重鎖定常領域は、3つのドメインCH1、CH2およびCH3を含む。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書ではLCVRまたはVLと略す)および軽鎖定常領域を含む。軽鎖定常領域は1つのドメイン(CL1)を含む。VHおよびVL領域は、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる、より保存された領域が散在するCDRと呼ばれる超可変性領域にさらに細分化することができる。各VHおよびVLは、3つのCDRおよび4つのFRで構成され、アミノ末端からカルボキシ末端に以下の順番:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4で配列される。一部の実施形態では、抗体(またはその抗原結合部分)のFRは、ヒト生殖細胞系配列と同一であり得るか、または天然もしくは人工的に修飾される。アミノ酸コンセンサス配列は、2つまたはそれ以上のCDRの並列分析に基づいて定義することができる。
用語「抗体」は、本明細書で使用される場合、完全抗体分子の抗原結合断片も含む。抗体の「抗原結合部分」、抗体の「抗原結合断片」などの用語は、本明細書で使用される場合、抗原に特異的に結合して複合体を形成する任意の天然に存在する、酵素的に得られる、合成もしくは遺伝子操作されたポリペプチドまたは糖タンパク質を含む。抗体の抗原結合断片は、例えば、抗体可変および場合により定常ドメインをコードするDNAの操作および発現を含む、タンパク質分解消化または組換え遺伝子工学技術などの任意の適切な標準技術を用いて、完全抗体分子から誘導することができる。このようなDNAは公知であり、および/または、例えば、市販の供給源、DNAライブラリー(例えば、ファージ-抗体ライブラリーを含む)から容易に入手可能であり、または合成することができる。DNAは、例えば、1つまたはそれ以上の可変および/または定常ドメインを適切な立体配置に配列するために、またはコドンを導入し、システイン残基を作製し、アミノ酸を修飾し、付加しまたは欠失させるために、化学的にまたは分子生物学的技術を使用して配列決定および操作することができる。
抗原結合断片の非限定的な例としては、(i)Fab断片;(ii)F(ab’)2断片;(iii)Fd断片;(iv)Fv断片;(v)一本鎖Fv(scFv)分子;(vi)dAb断片;および(vii)抗体の超可変領域を模倣するアミノ酸残基からなる最小認識単位(例えば、CDR3ペプチドなどの単離されたCDR)、または制約されたFR3-CDR3-FR4ペプチドが含まれる。また、他の操作された分子、例えば、ドメイン特異的抗体、シングルドメイン抗体、ドメイン欠損抗体、キメラ抗体、CDR移植抗体、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ、ミニボディ、ナノボディ(例えば、一価ナノボディおよび二価ナノボディ)、小モジュラー免疫医薬(SMIP)、およびサメ可変IgNARドメインは、本明細書で使用される場合、「抗原結合断片」という表現に包含される。
抗体の抗原結合断片は、典型的には、少なくとも1つの可変ドメインを含む。可変ドメインは、任意のサイズまたはアミノ酸組成のものであり得て、一般的に、1つまたはそれ以上のフレームワーク配列に隣接するかまたはフレーム内にある、少なくとも1つのCDRを含む。VLドメインと会合したVHドメインを有する抗原結合断片において、VHおよびVLドメインは、任意の適切な配置で互いに相対的に配置される。例えば、可変領域は二量体であり、VH-VH、VH-VLまたはVL-VL二量体を含み得る。あるいは、抗体の抗原結合断片は、単量体VHまたはVLドメインを含み得る。
ある種の実施形態では、抗体の抗原結合断片は、少なくとも1つの定常ドメインに共有結合した少なくとも1つの可変ドメインを含み得る。抗体の抗原結合断片内に見出される可変ドメインおよび定常ドメインの非限定的な例示的構成は、(i)VH-CH1;(ii)VH-CH2;(iii)VH-CH3;(iv)VH-CH1-CH2;(v)VH-CH1-CH2-CH3;(vi)VH-CH2-CH3;(vii)VH-CL;(viii)VL-CH1;(ix)VL-CH2;(x)VL-CH3;(xi)VL-CH1-CH2;(xii)VL-CH1-CH2-CH3;(xiii)VL-CH2-CH3;および(xiv)VL-CLを含む。上記に列挙される例示的な構成のいずれかを含む可変および定常ドメインの任意の構成において、可変および定常ドメインは、互いに直接連結されるかまたは完全もしくは部分的ヒンジもしくはリンカー領域によって連結される。ヒンジ領域は、様々な実施形態では、単一のポリペプチド分子内の隣接する可変ドメインおよび/または定常ドメイン間の可撓性または半可撓性連結をもたらす少なくとも2個(例えば、5、10、15、20、40、60個またはそれ以上)のアミノ酸からなり得る。さらに、抗体の抗原結合断片は、様々な実施形態では、互いにおよび/または1つもしくはそれ以上の単量体VHもしくはVLドメインと非共有結合している(例えば、ジスルフィド結合により)上記で列挙した可変および定常ドメイン構成のいずれかのホモ二量体またはヘテロ二量体(または他の多量体)を含み得る。
特定の実施形態では、本発明の方法において使用するための抗体または抗体断片は、1つの標的ポリペプチドの異なるエピトープに特異的であり得るか、または1を超える標的ポリペプチドのエピトープに特異的な抗原結合ドメインを含み得る多特異性抗体であり得る。本発明との関連で使用することができる例示的な二特異性抗体フォーマットは、第1の免疫グロブリン(Ig)CH3ドメインおよび第2のIgCH3ドメインの使用を伴い、第1および第2のIgCH3ドメインは少なくとも1つのアミノ酸によって互いに異なり、少なくとも1つのアミノ酸差は、アミノ酸差を欠く二特異性抗体と比較して、プロテインAに対する二特異性抗体の結合を低減させる。一実施形態では、第1のIg CH3ドメインはプロテインAに結合し、第2のIg CH3ドメインはH95R修飾(IMGTエクソン番号付けによる;EU番号付けによるH435R)などのプロテインA結合を低減または消失させる突然変異を含む。第2のCH3は、Y96F修飾(IMGTによる;EUによるY436F)をさらに含むことができる。第2のCH3内で見出されるさらなる修飾には、IgG1抗体の場合、D16E、L18M、N44S、K52N、V57MおよびV82I(IMGTによる;EUによるD356E、L358M、N384S、K392N、V397MおよびV422I);IgG2抗体の場合、N44S、K52NおよびV82I(IMGT;EUによるN384S、K392NおよびV422I);ならびにIgG4抗体の場合、Q15R、N44S、K52N、V57M、R69K、E79QおよびV82I(IMGTによる;EUによるQ355R、N384S、K392N、V397M、R409K、E419QおよびV422I)が含まれる。上述の二特異性抗体フォーマットの変形は、本発明の範囲内であると考えられる。本明細書に開示される例示的な二特異性抗体フォーマットを含む任意の多特異性抗体フォーマットは、様々な実施形態では、当該技術分野において利用可能な通常の技術を使用して、抗IL-6R抗体の抗原結合断片との関連で使用するために適合される。
本明細書に開示される完全ヒト抗IL-6R抗体は、対応する生殖細胞系配列と比較して、重鎖および軽鎖可変ドメインのフレームワークおよび/またはCDR領域における1つまたはそれ以上のアミノ酸置換、挿入および/または欠失を含み得る。このような突然変異は、本明細書に開示されるアミノ酸配列を、例えば、公開された抗体配列データベースから入手可能な生殖細胞系配列と比較することによって容易に確認することができる。本発明は、本明細書に開示されるアミノ酸配列のいずれかから誘導される抗体およびその抗原結合断片を含み、1つまたはそれ以上のフレームワークおよび/またはCDR領域内の1つまたはそれ以上のアミノ酸は、対応する生殖細胞系残基(複数可)または対応する生殖細胞系残基(複数可)の保存的アミノ酸置換(天然または非天然)に復帰突然変異される(このような配列変化は、本明細書では「生殖細胞系復帰突然変異」と呼ばれる)。当業者は、本明細書に開示される重鎖および軽鎖可変領域配列から出発して、1つまたはそれ以上の個々の生殖細胞系復帰突然変異またはそれらの組み合わせを含む多数の抗体および抗原結合断片を容易に生成することができる。ある種の実施形態では、VHおよび/またはVLドメイン内のフレームワーク残基および/またはCDR残基の全ては、生殖細胞系配列に復帰突然変異される。他の実施形態では、ある種の残基のみが、生殖細胞系配列に復帰突然変異され、例えば、FR1の最初の8つのアミノ酸内またはFR4の最後の8つのアミノ酸内に見出される突然変異残基のみ、またはCDR1、CDR2もしくはCDR3内に見出される突然変異残基のみである。さらに、本発明の抗体は、フレームワークおよび/またはCDR領域内の2つまたはそれ以上の生殖細胞系復帰突然変異の任意の組み合わせを含み得、すなわち、ある種の個々の残基は生殖細胞系配列に復帰突然変異し、一方、生殖細胞系配列とは異なるある種の他の残基は維持される。一旦得られると、1つまたはそれ以上の生殖細胞系復帰突然変異を含む抗体および抗原結合断片は、結合特異性の改善、結合親和性の増加、拮抗的または作動的な生物学的特性の改善または増強(場合により)、免疫原性の低減などの1つまたはそれ以上の所望の特性について容易に試験することができる。この一般的な方法で得られる抗体および抗原結合断片は、本発明に包含される。
抗体の定常領域は、抗体が補体を結合し、細胞依存性細胞傷害性を媒介する能力において重要である。したがって、抗体のアイソタイプは、抗体が細胞毒性を媒介することが望ましいかどうかに基づいて選択される。
用語「ヒト抗体」は、本明細書で使用される場合、ヒト生殖細胞系免疫グロブリン配列に由来する可変領域および定常領域を有する抗体を含むことを意図する。本開示に特徴付けられるヒト抗体は、様々な実施形態では、それにもかかわらず、ヒト生殖細胞系免疫グロブリン配列によってコードされないアミノ酸残基(例えば、インビトロでのランダムもしくは部位特異的突然変異誘発またはインビボでの体細胞突然変異によって導入される突然変異)、例えば、CDRおよびいくつかの実施形態ではCDR3を含み得る。しかしながら、用語「ヒト抗体」は、本明細書で使用される場合、マウスなどの別の哺乳動物種の生殖細胞系に由来するCDR配列がヒトフレームワーク配列上に移植された抗体を含むことを意図していない。
用語「組換えヒト抗体」は、本明細書で使用される場合、組換え手段によって調製、発現、作製または単離される全てのヒト抗体を含むことが意図され、例えば、宿主細胞にトランスフェクトされた組換え発現ベクターを用いて発現される抗体(以下にさらに記載される)、組換えコンビナトリアルヒト抗体ライブラリーから単離された抗体(以下にさらに記載される)、ヒト免疫グロブリン遺伝子に対してトランスジェニックである動物(例えば、マウス)から単離された抗体(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるTaylorら、(1992年)Nucl.Acids Res.20巻:6287~6295頁を参照されたい)、またはヒト免疫グロブリン遺伝子配列の他のDNA配列へのスプライシングを伴う任意の他の手段によって調製、発現、作成または単離された抗体が挙げられる。このような組換えヒト抗体は、ヒト生殖細胞系免疫グロブリン配列に由来する可変および定常領域を有する。しかしながら、ある種の実施形態では、このような組換えヒト抗体は、インビトロ突然変異誘発(または、ヒトIg配列についての動物トランスジェニックが使用される場合、インビボ体細胞突然変異誘発)に供され、したがって、組換え抗体のVHおよびVL領域のアミノ酸配列は、ヒト生殖細胞系VHおよびVL配列に由来し、関連するが、インビボではヒト抗体生殖細胞系レパートリー内には天然に存在し得ない配列である。
ヒト抗体は、ヒンジの不均一性に関連する2つの形態で存在することができる。ある実施形態では、免疫グロブリン分子は、約150~160kDaの安定な4本鎖構築物を含み、二量体は、鎖間重鎖ジスルフィド結合によって一緒に保持される。別の実施形態では、二量体は、鎖間ジスルフィド結合を介して連結されておらず、約75~80kDaの分子は、共有結合した軽鎖および重鎖(半抗体)で構成される。これらの実施形態/形態は、アフィニティー精製後であっても分離することが極めて困難であった。
種々の無傷IgGアイソタイプにおける第2の形態の出現頻度は、限定されないが、抗体のヒンジ領域アイソタイプに関連する構造的相違に起因する。ヒトIgG4ヒンジのヒンジ領域における単一アミノ酸置換は、ヒトIgG1ヒンジを用いて典型的に観察されるレベルまで、第2の形態(その全体が参照により組み込まれるAngalら(1993年)Molecular Immunology 30巻:105頁)の出現を有意に低減させることができる。本開示は、様々な実施形態では、ヒンジ、CH2またはCH3領域に1つまたはそれ以上の突然変異を有する抗体を包含し、例えば、生成において、所望の抗体形態の収率を改善するために望ましい場合がある。
「単離された抗体」とは、本明細書で使用される場合、その自然環境の少なくとも1つの構成要素から同定され、分離され、および/または回収された抗体を意味する。例えば、生物の少なくとも1つの構成要素から、または抗体が天然に存在するかもしくは天然に生成される組織もしくは細胞から分離または除去された抗体は、「単離された抗体」である。様々な実施形態では、単離された抗体はまた、組換え細胞内のインサイチュでの抗体を含む。他の実施形態では、単離された抗体は、少なくとも1つの精製または単離工程に供された抗体である。様々な実施形態では、単離された抗体は、他の細胞材料および/または化学物質を実質的に含まないことができる。
用語「特異的に結合する」などとは、抗体またはその抗原結合断片が、生理学的条件下で比較的安定な抗原と複合体を形成することを意味する。抗体が抗原に特異的に結合するか否かを決定する方法は、当該技術分野において周知であり、例えば、平衡透析、表面プラズモン共鳴などを含む。例えば、本明細書で使用されるIL-6Rに「特異的に結合する」抗体は、表面プラズモン共鳴アッセイで測定した場合、約1000nM未満、約500nM未満、約300nM未満、約200nM未満、約100nM未満、約90nM未満、約80nM未満、約70nM未満、約60nM未満、約50nM未満、約40nM未満、約30nM未満、約20nM未満、約10nM未満、約5nM未満、約4nM未満、約3nM未満、約2nM未満、約1nM未満または約0.5nMのKDでIL-6Rまたはその一部と結合する抗体を含む。特異的結合はまた、少なくとも約1×10-6M以下の解離定数によって特徴付けることができる。他の実施形態では、解離定数は、少なくとも約1×10-7M、1×10-8M、または1×10-9Mである。しかしながら、ヒトIL-6Rに特異的に結合する単離された抗体は、他の(非ヒト)種由来のIL-6R分子などの他の抗原に対して交差反応性を有し得る。
用語「表面プラズモン共鳴」とは、本明細書で使用される場合、例えば、BIACOREシステム(GE Healthcare、Piscataway、NJのBiacore Life Sciences Division)を使用して、バイオセンサーマトリックス内のタンパク質濃度の変化を検出することによってリアルタイム相互作用の分析を可能にする光学現象を指す。
用語「KD」は、本明細書で使用される場合、抗体-抗原相互作用の平衡解離定数を指すことを意図する。
用語「エピトープ」とは、パラトープとして公知である抗体分子の可変領域内の特異的抗原結合部位と相互作用する抗原決定基を指す。単一の抗原は、1を超えるエピトープを有することができる。したがって、異なる抗体は、抗原上の異なる領域に結合することができ、異なる生物学的効果を有することができる。エピトープは立体的または線状であり得る。立体的エピトープは、線状ポリペプチド鎖の異なるセグメントからの空間的に並んだアミノ酸によって生成される。線状エピトープは、ポリペプチド鎖中の隣接するアミノ酸残基によって生成されるものである。ある種の状況では、エピトープは、抗原上の糖、ホスホリル基、またはスルホニル基の部分を含み得る。
本明細書に記載される方法に有用な抗IL-6R抗体は、様々な実施形態では、抗体が由来した対応する生殖細胞系配列と比較して、重鎖および軽鎖可変ドメインのフレームワークおよび/またはCDR領域における1つまたはそれ以上のアミノ酸置換、挿入および/または欠失を含み得る。このような突然変異は、本明細書に開示されるアミノ酸配列を、例えば公開された抗体配列データベースから入手可能な生殖細胞系配列と比較することによって容易に確認することができる。本開示は、様々な実施形態では、本明細書に開示されるアミノ酸配列のいずれかから誘導される抗体およびその抗原結合断片の使用を伴う方法を含み、1つまたはそれ以上のフレームワークおよび/またはCDR領域内の1つまたはそれ以上のアミノ酸は、抗体が由来した生殖細胞系配列の対応する残基(複数可)に、または別のヒト生殖細胞系配列の対応する残基(複数可)に、または対応する生殖細胞系残基(複数可)の保存的アミノ酸置換(このような配列変化は、本明細書において総称して「生殖細胞突然変異」と称する)に突然変異される。1つもしくはそれ以上の個々の生殖細胞系突然変異またはそれらの組合せを含む多数の抗体および抗原結合断片を構築することができる。ある種の実施形態では、VHドメインおよび/またはVLドメイン内のフレームワークおよび/またはCDR残基の全ては、抗体が由来した元の生殖細胞系配列内に見出される残基に復帰突然変異される。他の実施形態では、ある種の残基のみは、元の生殖細胞系配列に復帰突然変異され、例えば、FR1の最初の8個のアミノ酸内、もしくはFR4の最後の8個のアミノ酸内に見出される突然変異残基のみ、またはCDR1、CDR2もしくはCDR3内に見出される突然変異残基のみである。他の実施形態では、1つもしくはそれ以上のフレームワークおよび/またはCDR残基(複数可)は、異なる生殖細胞系列配列(すなわち、抗体が最初に由来した生殖細胞系列配列とは異なる生殖細胞系列配列)の対応する残基(複数可)に突然変異される。さらに、抗体は、フレームワークおよび/またはCDR領域内の2つまたはそれ以上の生殖細胞変異の任意の組み合わせを含み得、例えば、ある種の個々の残基は、ある種の生殖細胞系配列の対応する残基に突然変異されるが、一方、元の生殖細胞系配列とは異なるある種の異なる残基は、維持されるか、または異なる生殖細胞系配列の対応する残基に突然変異される。一旦得られると、1つまたはそれ以上の生殖細胞系突然変異を含む抗体および抗原結合断片は、結合特異性の改善、結合親和性の増加、拮抗的または作動的な生物学的特性の改善または増強(場合により)、免疫原性の低減などの1つまたはそれ以上の所望の特性について容易に試験することができる。この一般的な方法で得られた抗体および抗原結合断片の使用は、本開示に包含される。
本開示はまた、1つまたはそれ以上の保存的置換を有する、本明細書に開示されるHCVR、LCVR、および/またはCDRアミノ酸配列のいずれかのバリアントを含む抗IL-6R抗体の使用を伴う方法を含む。例えば、本開示は、本明細書に開示されるHCVR、LCVR、および/またはCDRアミノ酸配列のいずれかに対して、例えば、10以下、8以下、6以下、4以下などの保存的アミノ酸置換を有するHCVR、LCVR、および/またはCDRアミノ酸配列を有する抗IL-6R抗体の使用を含む。
本開示によれば、抗IL-6R抗体またはその抗原結合断片は、様々な実施形態では、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,582,298号に記載される抗IL-6R抗体のアミノ酸配列のいずれかを含むHCVR、LCVR、および/またはCDRを含む。ある種の実施形態では、抗IL-6R抗体またはその抗原結合断片は、配列番号1のアミノ酸配列を含むHCVRのHCDR、および配列番号2のアミノ酸配列を含むLCVRのLCDRを含む。ある種の実施形様によれば、抗IL-6R抗体またはその抗原結合断片は、3つのHCDR(すなわち、HCDR1、HCDR2およびHCDR3)および3つのLCDR(すなわち、LCDR1、LCDR2およびLCDR3)を含み、HCDR1は配列番号3のアミノ酸配列を含み、HCDR2は配列番号4のアミノ酸配列を含み、HCDR3は配列番号5のアミノ酸配列を含み、LCDR1は配列番号6のアミノ酸配列を含み、LCDR2は配列番号7のアミノ酸配列を含み、LCDR3は配列番号8のアミノ酸配列を含む。さらに他の実施形態では、抗IL-6R抗体またはその抗原結合断片は、配列番号1のアミノ酸配列を含むHCVR、および配列番号2のアミノ酸配列を含むLCVRを含む。
別の実施形態では、抗IL-6R抗体またはその抗原結合断片は、配列番号9のアミノ酸配列を含む重鎖、および配列番号10のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。一部の実施形態では、hIL-6Rの細胞外ドメインは、配列番号11のアミノ酸配列を含む。ある種の例示的な実施形態によれば、本開示の方法は、サリルマブと呼ばれ、当該技術分野において公知である抗IL-6R抗体、またはその生物学的同等物の使用を含む。
配列番号1のアミノ酸配列は、
EVQLVESGGGLVQPGRSLRLSCAASRFTFDDYAMHWVRQAPGKGLEWVSGISWNSGRIGYADSVKGRFTISRDNAENSLFLQMNGLRAEDTALYYCAKGRDSFDIWGQGTMVTVSS
である。
配列番号2のアミノ酸配列は、
DIQMTQSPSSVSASVGDRVTITCRASQGISSWLAWYQQKPGKAPKLLIYGASSLESGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFASYYCQQANSFPYTFGQGTKLEIK
である。
配列番号3のアミノ酸配列は、RFTFDDYAである。
配列番号4のアミノ酸配列は、ISWNSGRIである。
配列番号5のアミノ酸配列は、AKGRDSFDIである。
配列番号6のアミノ酸配列は、QGISSWである。
配列番号7のアミノ酸配列は、GASである。
配列番号8のアミノ酸配列は、QQANSFPYTである。
配列番号9のアミノ酸配列は、
EVQLVESGGGLVQPGRSLRLSCAASRFTFDDYAMHWVRQAPGKGLEWVSGISWNSGRIGYADSVKGRFTISRDNAENSLFLQMNGLRAEDTALYYCAKGRDSFDIWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKKVEPKSCDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
である。
配列番号10のアミノ酸配列は、
DIQMTQSPSSVSASVGDRVTITCRASQGISSWLAWYQQKPGKAPKLLIYGASSLESGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFASYYCQQANSFPYTFGQGTKLEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
である。
配列番号11のアミノ酸配列は、
MVAVGCALLAALLAAPGAALAPRRCPAQEVARGVLTSLPGDSVTLTCPGVEPEDNATVHWVLRKPAAGSHPSRWAGMGRRLLLRSVQLHDSGNYSCYRAGRPAGTVHLLVDVPPEEPQLSCFRKSPLSNVVCEWGPRSTPSLTTKAVLLVRKFQNSPAEDFQEPCQYSQESQKFSCQLAVPEGDSSFYIVSMCVASSVGSKFSKTQTFQGCGILQPDPPANITVTAVARNPRWLSVTWQDPHSWNSSFYRLRFELRYRAERSKTFTTWMVKDLQHHCVIHDAWSGLRHVVQLRAQEEFGQGEWSEWSPEAMGTPWTESRSPPAENEVSTPMQALTTNKDDDNILFRDSANATSLPVQD
である。
用語「生物学的同等物」とは、本明細書で使用される場合、効能と安全性の両方に関して効果が比較分子と本質的に同じであると期待し得るように、同じモル用量および同様の条件(例えば、同じ投与経路)での投与後に類似した生物学的利用能(利用率および利用程度)を有する分子を指す。抗IL-6R抗体を含む2つの医薬組成物は、それらが薬学的に同等である場合に生物学的に同等であり、それらが、同じ投与経路のために、同じまたは同等の基準を満たすために、同じ投与形態で、同量の活性成分(例えば、IL-6R抗体)を含有することを意味する。生物学的同等性は、例えば、2つの組成物の薬物動態パラメーターを比較するインビボ試験によって決定することができる。生物学的同等性試験で一般的に用いられるパラメーターには、最高血漿中濃度(Cmax)および血漿中薬物濃度時間曲線下面積(AUC)がある。
ある種の実施形態における開示は、配列番号1の配列を含む重鎖可変領域および配列番号2の配列を含む軽鎖可変領域を含む抗体を対象に投与することを含む方法に関する。
本開示は、このような抗体を含む医薬組成物、およびこれらの組成物を使用する方法を提供する。
様々な実施形態における抗体は、配列番号1の配列を含む重鎖可変領域および配列番号2の配列を含む軽鎖可変領域を含み、hIL-6Rに特異的に結合する抗体である。その全体が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2007/143168号を参照されたい。一実施形態では、抗体は、配列番号9の配列を含む重鎖可変領域および配列番号10の配列を含む軽鎖可変領域を含む。様々な実施形態では、抗体はサリルマブである。
DMARD
DMARDは、関節リウマチおよびJIAにおける疾患進行を遅延させるためのそれらの使用により定義される薬物である。
DMARDは、合成(sDMARD)および生物学的(bDMARD)に分類されている。sDMARDには、網羅的ではないが、メトトレキサート、スルファサラジン、レフルノミド、およびヒドロキシクロロキンがある。bDMARDには、網羅的ではないが、アダリムマブ、ゴリムマブ、エタネルセプト、アバタセプト、インフリキシマブ、リツキシマブ、およびトシリズマブが含まれる。
一部の実施形態では、他のDMARDは抗体とともに投与されない。一部の実施形態では、少なくとも1つの他のDMARDは対象に投与される。ある実施形態では、少なくとも1つの他のDMARDは、抗体と並行してまたは同時に対象に投与される。
一部の実施形態では、対象は、JIAに対する現在の治療に対する不十分な応答を有した。一部の実施形態では、対象は、JIAに対する現在の治療に対する不十分な応答を有し、bDMARDの候補と考えられる。一部の実施形態では、対象の現在の治療は、コルチコステロイド、sDMARD、および/またはbDMARDである。例として、限定されないが、一部の実施形態では、コルチコステロイドは、プレドニゾン、プレドニゾロン、およびメチル-プレドニゾロンから選択される。
投与方法および処方
本明細書に記載される方法は、治療的に有効な量の抗IL-6R抗体を対象に投与することを含む。本明細書で使用される場合、「有効量」または「治療有効量」は、sJIAおよび/またはpcJIAの治療をもたらす治療薬の用量である。本明細書で使用される場合、「治療する」とは、sJIAおよび/またはpcJIAに関連する1つもしくはそれ以上の症状の検出可能な改善を引き起こすこと、または状態もしくは症状(複数可)を引き起こす基礎にある病理学的機序と相関する生物学的効果(例えば、特定のバイオマーカーのレベルの減少)を引き起こすことを指す。例えば、若年性特発性関節炎に関連する以下のいずれかの症状または状態の改善を引き起こす抗IL-6R抗体の用量は、「治療有効量」とみなされる:足を引きずる、覚醒時のこわばり、腕もしくは脚の使用に対象の抵抗がある、活動レベルの低下、1日周期の熱、関節腫脹、および細かい運動活動の難しさが挙げられる。
JIA関連症状の「改善」とは、様々な実施形態では、1つまたはそれ以上のJIA関連検査、スコアまたは測定基準(本明細書に記載される)の改善と相関し得るJIA症状の発生率の低減を指す。例えば、改善は、1つもしくはそれ以上のJIA ACR基準のベースラインからの増加、および/または1つもしくはそれ以上のコルチコステロイド使用、若年性関節炎疾患活動性スコア、もしくは発熱のベースラインからの減少と相関し得る。ある実施形態では、改善は、こわばりのベースライン(例えば、運動制限のある関節)の減少を含み得る。本明細書で使用される場合、用語「ベースライン」は、JIA関連パラメーターに関して、本発明の抗体の投与前または投与時の患者についてのJIA関連パラメーターの数値を意味する。検出可能な「改善」はまた、本明細書に記載される少なくとも1つの試験、スコアまたは測定基準を用いて検出することができる。様々な実施形態では、改善は、若年性特発性関節リウマチ米国リウマチ学会(ACR)(例えば、JIA ACR30、JIA ACR50、JIA ACR70、JIA ACR90、およびJIA ACR100)からなる群から選択される少なくとも1つを用いて検出される。様々な実施形態では、改善は、疾患活動性スコアの医師による包括的評価、患者または親による全般的な健康状態の評価、小児の健康評価質問票、活動性関節炎を有する関節数、運動制限を有する関節数、高感度C反応性タンパク質などの少なくとも1つのスコアまたは測定基準によって特徴付けられる。ある種の実施形態では、sJIAの症状の改善は、発熱の減少である(例えば、抗体が最初に投与されたときに発熱した対象における)。様々な実施形態では、改善は、少なくとも1つのバイオマーカーによって特徴付けられる。一部の実施形態では、改善は、少なくとも1つのバイオマーカーの増加によって特徴付けられる。一部の実施形態では、改善は、少なくとも1つのバイオマーカーの低減によって特徴付けられる。
別の例では、抗IL-6R抗体の用量が、JIAに関連する1もしくはそれ以上のパラメーターまたは症状の検出可能な改善をもたらさない場合、またはJIAの状態または症状(複数可)を引き起こす基礎にある病理学的機序と相関する生物学的作用を引き起こさない場合、治療は有効ではない。
これらの実施形態のいくつかによれば、IL-6R抗体は皮下に投与される。これらの実施形態のいくつかによれば、IL-6R抗体はサリルマブである。
本発明の方法によると、対象に投与される治療有効量の抗IL-6R抗体は、対象の年齢およびサイズ(例えば、体重または体表面積)、ならびに投与経路および当業者に周知の他の因子に依存して変化する。
ある種の実施形態では、抗体の用量は対象の体重に依存して変化する。様々な実施形態では、対象が少なくとも30kg(例えば、最大60kg、70kg、80kg、90kgまたは100kg)の体重を有する場合、対象は2.0mg/kgの用量を2週間ごとに1回投与される。他の実施形態では、対象が少なくとも30kgの体重を有し、40、50、60、70、80、90または100kg未満である場合、対象は2.0mg/kgの用量を2週間ごとに1回投与される。一部の実施形態では、対象が少なくとも30kgの体重を有する場合、対象は3.0mg/kgの用量を2週間ごとに1回投与される。一部の実施形態では、対象が少なくとも30kgの体重を有する場合、対象は4~6mg/kgの用量を2週間ごとに1回投与される。他の実施形態では、対象の体重が少なくとも30kgであり、40、50、60、70、80、90または100kg未満である場合、対象は3.0mg/kgの用量を2週間ごとに1回投与される。ある種の実施形態では、対象が少なくとも30kgの体重を有する場合、対象は2.0mg/kgの用量を週1回投与される。他の実施形態では、対象が少なくとも30kgの体重を有し、40、50、60、70、80、90または100kg未満である場合、対象は2.0mg/kgの用量を週1回投与される。様々な実施形態では、対象が10から30kg未満の体重を有する場合、対象は2.5mg/kgの用量を2週間ごとに投与される。ある種の実施形態では、対象が10から30kg未満の体重を有する場合、対象は4mg/kgの用量を2週間ごとに投与される。一部の実施形態では、対象が10から30kg未満の体重を有する場合、対象は、1週あたり2.5mg/kgの用量を投与される。様々な実施形態では、対象が10から30kg未満の体重を有する場合、対象は5~7mg/kgの用量を2週間ごとに投与される。様々な実施形態では、対象が10から30kg未満の体重を有する場合、対象は4mg/kgの用量を2週間ごとに投与される。
ある出の実施形態では、対象に投与される抗IL-6R抗体の用量は約10mg~約600mgである。一部の実施形態では、対象に投与される抗体の用量は約25mg~約200mgである。様々な実施形態では、対象に投与される抗体の用量は約60mg~約200mgである。例えば、本発明は、(限定されないが)約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約55mg、約60mg、約65mg、約70mg、約75mg、約80mg、約85mg、約90mg、約95mg、約100mg、約105mg、約110mg、約115mg、約120mg、約125mg、約130mg、約135mg、約140mg、約145mg、約150mg、約155mg、約160mg、約165mg、約170mg、約175mg、約180mg、約185mg、約190mg、約195mg、約200、約205mg、約210mg、約215mg、約220mg、約225mg、約230mg、約235mg、約240mg、約245mg、約250mg、約255mg、約260mg、約265mg、約270mg、約275mg、約280mg、約285mg、約290mg、約295mg、約300、約325mg、約350mg、約375mg、約400mg、約425mg、約450mg、約475mg、約500mg、約525mg、約550mg、約575mg、約600mgまたはそれ以上の抗IL-6R抗体が患者に1週あたりまたは2週間ごとに1回投与される方法を含む。
本明細書で使用される場合、「約2.0~約4.0mg/kgを投与した」とは、言及された物質が、その範囲のエンドポイントを含む、記載された範囲内の任意の値で投与されることを意味する。例えば、「患者に投与される抗IL-6R抗体の用量は2.0mg/kg~4.0mg/kgである」は、2.0mg/kgの抗IL-6R抗体、4.0mg/kgの抗IL-6R抗体、およびその間の全ての用量の投与を含む。
様々な実施形態では、IL-6R抗体は、約25~150mgの用量で週1回、または40mg~200mgの用量で隔週投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は、25~50mgの用量で週1回または隔週1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は、50~75mgの用量で週1回または隔週1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は、75~100mgの用量で週1回または隔週1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は、100~125mgの用量で週1回または隔週1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は、125~150mgの用量で週1回または隔週1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は、150~175mgの用量で週1回または隔週1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は、175~200mgの用量で週1回または隔週1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は100mgの用量で週1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は150mgの用量で週1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は200mgの用量で週1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は100~150mgの用量で週1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は、100~200mgの用量で2週間ごとに1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は、150~200mgの用量で2週間ごとに1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は、約100または約150mgの用量で2週間ごとに1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は、約100、150または200mgの用量で2週間ごとに1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は、100mgの用量で2週間ごとに1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は、150mgの用量で2週間ごとに1回投与される。ある実施形態では、IL-6R抗体は、200mgの用量で2週間ごとに1回投与される。
方法の様々な実施形態では、抗体は、表2~5に列挙される用量で使用される。
患者に投与される抗IL-6R抗体の量は、患者体重1kgあたりのミリグラムの抗体(すなわち、mg/kg)で表すことができる。例えば、本発明の方法は、約0.01~約100mg/kg、約0.1~約50mg/kg、または約1~約10mg/kgの患者体重の1日用量で、抗IL-6R抗体を患者に投与することを含む。ある種の実施形態では、抗hIL6R抗体はサリルマブであり、約2mg/kg~約4mg/kgで投与される。様々な実施形態では、抗hIL6R抗体はサリルマブであり、約2mg/kg~約3mg/kgで投与される。ある種の実施形態では、抗hIL6R抗体はサリルマブであり、約2.5mg/kg~約4mg/kgで投与される。様々な実施形態では、抗hIL6R抗体はサリルマブであり、約2mg/kg~約3mg/kgを週1回(qw)または2週間ごとに1回(q2w)の頻度で投与される。一部の実施形態では、抗hIL6R抗体は、約2mg/kg~4mg/kgの用量で、週1回(qw)または2週間ごとに1回(q2w)の頻度で投与される。一部の実施形態では、抗hIL6R抗体は、約2.5mg/kg~4mg/kgの用量で、週1回(qw)または2週間ごと1回(q2w)の頻度で投与される。様々な実施形態では、抗hIL6R抗体は、約1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5または5.0mg/kgの用量で投与される。一部の実施形態では、抗hIL6R抗体はVHおよびVLを含み、VHは、配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは、配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含む。他の実施形態では、抗hIL6R抗体はサリルマブである。
本発明の方法は、特定の時間経過にわたって、複数回用量の抗IL-6R抗体を患者に投与することを含む。例えば、抗IL-6R抗体は、1日あたり約1~5回、週あたり約1~5回、月あたり約1~5回、または年あたり約1~5回投与することができる。ある種の実施形態では、本発明の方法は、第1の時点で患者に第1の用量の抗IL-6R抗体を投与し、その後、第2の時点で患者に少なくとも第2の用量の抗IL-6R抗体を投与することを含む。第1および第2の用量は、ある種の実施形態では、同量の抗IL-6R抗体を含み得る。例えば、第1および第2の投与量は、各々、約10mg~約500mg、約20mg~約300mg、約100mg~約200mg、または約100mg~約150mgの抗体を含むことができる。第1から第2の投薬までの時間は、約数時間から数週間であり得る。例えば、第2の時点(すなわち、第2の用量が投与される時点)は、第1の時点(すなわち、第1の用量が投与される時点)から約1時間~約7週間後であり得る。本発明のある種の例示的な実施形態によれば、第2の時点は、第1の時点の後、約1時間、約4時間、約6時間、約8時間、約10時間、約12時間、約24時間、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約2週間、約4週間、約6週間、約8週間、約10週間、約12週間、約14週間、またはそれより長いことがある。ある種の実施形態では、第2の時点は、約1週間または約2週間である。第3およびそれ以降の投薬は、患者の治療の過程を通じて同様に投与することができる。本発明は、抗IL-6R抗体またはその抗原結合断片、および場合により、1つまたはそれ以上のさらなる治療剤を含む治療組成物を使用する方法を提供する。本発明の治療組成物は、改善された移動、送達、耐性などを提供するために製剤に組み込まれる適切な担体、賦形剤および他の薬剤とともに投与される。多くの適切な製剤が、全ての医薬化学者に公知である式、すなわち、その全体が参照により本明細書に組み込まれているRemington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Company、Easton、PAに見出される。これらの製剤には、例えば、粉末、ペースト、軟膏、ゼリー、ワックス、油、脂質、小胞を含有する脂質(カチオン性またはアニオン性)(例えば、リポフェクチン)、DNAコンジュゲート、無水吸収ペースト、水中油型および油中水型エマルジョン、エマルジョンカルボワックス(様々な分子量のポリエチレングリコール)、半固体ゲル、およびカルボワックスを含有する半固体混合物が含まれる。その全体が参照により本明細書に組み込まれるPowellら、「Compendium of excipients for parenteral formulations」PDA(1998年)J Pharm Sci Technol 52巻:238~311頁も参照されたい。
種々の送達系は公知であり、本発明の医薬組成物を投与するために使用することができ、例えば、リポソームへのカプセル化、微粒子、マイクロカプセル、受容体媒介性エンドサイトーシスが挙げられる(例えば、その全体が参照により本明細書に組み込まれるWuら、(1987年)J.Biol.Chem.262:4429~4432頁を参照されたい)。導入方法としては、限定されないが、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外および経口経路が含まれる。組成物は、任意の好都合な経路、例えば、注入またはボーラス注射、上皮または粘膜皮膚裏打ち(例えば、口腔粘膜、直腸および腸粘膜など)を介する吸収により投与することができ、他の生物学的に活性な薬剤とともに投与することができる。投与は全身または局所であり得る。IL-6R抗体は、皮下投与することができる。
医薬組成物はまた、リポソームなどの小胞内に送達することができる(その全体が参照により本明細書に組み込まれるLanger(1990年)Science 249巻:1527~1533頁を参照されたい)。ある種の状況では、医薬組成物は、放出制御システム、例えば、ポンプまたはポリマー材料を用いて送達することができる。別の実施形態では、放出制御システムを組成物の標的の近傍に配置することができ、したがって、全身投薬量のほんの一部しか必要としない。
注射用製剤は、静脈内、皮下、皮内および筋肉内注射、局所注射、点滴注射などのための投薬形態を含み得る。これらの注射用製剤は、公知の方法によって調製することができる。例えば、注射用製剤は、例えば、上記抗体またはその塩を、注射に慣用的に使用される無菌水性媒体または油性媒体に溶解、懸濁または乳化させることによって調製することができる。注射用水性媒体としては、例えば、アルコール(例えば、エタノール)、ポリアルコール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非イオン界面活性剤[例えば、ポリソルベート80、HCO-50(水素化ヒマシ油のポリオキシエチレン(50mol)付加物)などの適切な可溶化剤と組み合わせて用いることができる生理食塩水、グルコースおよび他の補助剤を含有する等張溶液などがある。油性媒体としては、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなどの可溶化剤と組み合わせて使用することができるゴマ油、大豆油などが用いられる。このようにして調製された注射液は、適切なアンプルに充填することができる。
抗体は、典型的には、本明細書、およびその全体が参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2011/085158号に記載されるように製剤化される。
様々な実施形態では、抗体は、
-約21mMのヒスチジン、
-約45mMのアルギニン、
-約0.2%(w/v)のポリソルベート20、
-約5%(w/v)のショ糖、および
-約100mg/mL~約200mg/mLの抗体
を含有する約pH6.0の水性緩衝溶液として投与される。
別の実施形態では、抗体は、
-約21mMのヒスチジン、
-約45mMのアルギニン、
-約0.2%(w/v)のポリソルベート20、
-約5%(w/v)のショ糖、および
-少なくとも約130mg/mLの抗体
を含有する約pH6.0の水性緩衝溶液として投与される。
別の実施形態では、抗体は、
-約21mMのヒスチジン、
-約45mMのアルギニン、
-約0.2%(w/v)のポリソルベート20、
-約5%(w/v)のショ糖、および
-約131.6mg/mLの抗体
を含有する約pH6.0の水性緩衝溶液として投与される
別の実施形態では、抗体は、
-約21mMのヒスチジン、
-約45mMのアルギニン、
-約0.2%(w/v)のポリソルベート20、
-約5%(w/v)のショ糖;および
-約175mg/mLの抗体
を含有する約pH6.0の水性緩衝溶液として投与される。
他の実施形態では、抗体は、
-21mMのヒスチジン、
-45mMのアルギニン、
-0.2%(w/v)のポリソルベート20、
-5%(w/v)ショ糖、および
-100mg/mL~200mg/mLの抗体
を含有するpH6.0の水性緩衝溶液として投与される。
別の実施形態では、抗体は、
-21mMのヒスチジン、
-45mMのアルギニン、
-0.2%(w/v)のポリソルベート20、
-5%(w/v)ショ糖、および
-少なくとも130mg/mLの抗体
を含有するpH6.0の水性緩衝溶液として投与される。
別の実施形態では、抗体は、
-21mMのヒスチジン、
-45mMのアルギニン、
-0.2%(w/v)のポリソルベート20、
-5%(w/v)のショ糖、および
-131.6mg/mLの抗体
を含有するpH6.0の水性緩衝溶液として投与される。
別の実施形態では、抗体は、
-21mMのヒスチジン、
-45mMのアルギニン、
-0.2%(w/v)のポリソルベート20、
-5%(w/v)のショ糖;および
-175mg/mLの抗体
を含有するpH6.0の水性緩衝溶液として投与される。
有利には、上述の経口または非経口使用のための医薬組成物は、活性成分の用量に適合させるのに好適な単位投与量で投薬形態に調製される。単位投薬量中のこのような投薬形態は、例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、注射剤(アンプル)、坐薬などを含む。
本明細書に開示された方法に従って、抗IL-6R抗体(または抗体を含む医薬製剤)は、任意の許容可能なデバイスまたは機構を用いて患者に投与することができる。例えば、投与は、シリンジおよび針を用いて、または再使用可能なペンおよび/もしくは自動注入器送達デバイスを用いて達成することができる。本発明の方法は、抗IL-6R抗体(または抗体を含む医薬製剤)を投与するための多数の再使用可能なペンおよび/または自動注入器送達デバイスの使用を含む。このようなデバイスの例としては、限定されないが、AUTOPEN(Owen Mumford,Inc.、Woodstock、UK)、DISETRONICペン(Disetronic Medical Systems、Bergdorf、Switzerland)、HUMALOG MIX 75/25ペン、HUMALOGペン、HUMALIN 70/30ペン(Eli Lilly and Co.、Indianapolis、IN)、NOVOPEN I、IIおよびIII(Novo Nordisk、Copenhagen、Denmark)、NOVOPEN JUNIOR(Novo Nordisk、Copenhagen、Denmark)、BDペン(Becton Dickinson、Franklin Lakes、NJ)、OPTIPEN、OPTIPEN PRO、OPTIPEN STARLET、およびOPTICLIK(Sanofi-Aventis、Frankfurt、Germany)が含まれる。本発明の医薬組成物の皮下送達における用途を有する使い捨てペンおよび/または自動注入器送達デバイスの例としては、限定されないが、ほんの数例を挙げると、SOLOSTARペン(Sanofi-Aventis)、FLEXPEN(Novo Nordisk),およびKWIKPEN(Eli Lilly)、SURECLICK Autoinjector(Amgen、Thousand Oaks、CA)、PENLET(Haselmeier、Stuttgart、Germany)、EPIPEN(Dey、L.P.)、ならびにHUMIRAペン(AbbVie Inc.、North Chicago、IL)が含まれる。
一実施形態では、抗体は充填済みシリンジで投与される。別の実施形態では、抗体は、安全システムを含む充填済みシリンジで投与される。例えば、安全システムは、偶発的な針刺し損傷を防止する。様々な実施形態では、抗体は、ERIS安全システム(West Pharmaceutical Services Inc.)を含む充填済みシリンジで投与される。それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,215,534号および同第9,248,242号も参照されたい。
別の実施形態では、抗体は自動注入器を用いて投与される。様々な実施形態では、抗体は、PUSHCLICK技術(SHL Group)を特徴とする自動注入器を用いて投与される。様々な実施形態では、自動注入器は、ある用量の組成物および/または抗体の対象への投与を可能にするシリンジを含むデバイスである。それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第9,427,531号および同第9,566,395号も参照されたい。
抗IL-6R抗体(または抗体を含む医薬製剤)を患者に送達するためのマイクロインフューザーの使用もまた、本明細書において意図される。本明細書で使用される場合、用語「マイクロインフューザー」とは、長期間(例えば、約10、15、20、25、30分またはそれ以上)にわたって、大量(例えば、約2.5mLまたはそれ以上)の治療製剤をゆっくりと投与するように設計された皮下送達デバイスを意味する。例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,629,949号;米国特許第6,659,982号;およびMeehanら、J.Controlled Release、46巻:107~116頁(1996年)を参照されたい。マイクロインフューザーは、高濃度(例えば、約100、125、150、175、200mg/mLまたはそれ以上)および/または粘稠溶液内に含有される大用量の治療タンパク質の送達に特に有用である。
本開示による抗体は、様々な実施形態では、あるタイプのJIA、例えば全身性若年性特発性関節炎を患っている対象に投与される。ある種の実施形態では、本明細書に開示される方法は、あるタイプのJIA、例えば全身性若年性特発性関節炎を患っている対象を選択する工程を含む。全身性若年性特発性関節炎の診断は、ILAR 2001 JIA分類基準(Petty REら、International League of Associations for Rheumatology Classification of Juvenile Idiopathic Arthritis:Second Revision、Edmonton、2001年、J Rheumatol.2004年2月;31巻(2号):390~2頁)に従う。ある実施形態では、患者は約1~約17歳である。様々な実施形態では、患者は、約4~約6歳、約12~約18歳、約12~約14歳、または約7~約9歳である。様々な実施形態では、対象は、5つの活動性関節において関節炎を示す。一部の実施形態では、対象は、少なくとも3日間安定した用量でグルココルチコイドを投与されているにもかかわらず、全身性若年性特発性関節炎熱(37.5℃を超える体温)を7日間連続のうちの少なくとも3日間有する2つの活動性関節における関節炎を示す。様々な実施形態では、対象は、現在の治療に対する不十分な応答を有し、bDMARDの候補と考えられる。
本開示による抗体は、様々な実施形態では、pcJIAを患っている対象に投与される。ある種の実施形態では、本明細書に開示される方法は、あるタイプのJIA、例えばpcJIAを患っている対象を選択する工程を含む。リウマチ因子陰性またはRF陽性の多関節若年性特発性関節炎サブタイプまたは少関節進展性若年性特発性関節炎サブタイプの診断は、ILAR 2001 JIA分類基準(Petty REら、International League of Associations for Rheumatology Classification of Juvenile Idiopathic Arthritis:Second Revision、Edmonton、2001.J Rheumatol.2004年2月;31巻(2号):390~2頁)に従う。一部の実施形態では、患者は約2~約17歳である。様々な実施形態では、患者は、約4~約6歳、約12~約18歳、約12~約14歳、または約7~約9歳である。様々な実施形態では、対象は、活動性関節炎の米国リウマチ学会の定義に従って、少なくとも5つの活動性関節において関節炎を示す。様々な実施形態では、対象は、現在の治療に対する不十分な応答を有し、bDMARDの候補と考えられる。
ある種の実施形態では、前治療に対する不十分な応答は、前治療(例えば、グルココルチコイド関節注射および/またはメトトレキサート)を最大耐量で受けた後にJIAが十分にコントロールされていない対象を指す。ある実施形態では、前治療に対する不十分な応答とは、中等度または高度の疾患活動性を有し、前治療にもかかわらず予後不良の特徴を有する対象を指す。様々な実施形態では、前治療に対する不十分な応答とは、改善されていないか、または前治療にもかかわらず悪化したJIA症状(例えば、本明細書に列挙されたいずれかの症状)を有する対象を指す。
sJIAおよびpcJIAのための様々な治療方法の有効性は、本明細書に記載される方法のいずれか、例えば、若年性関節炎疾患活動性スコア-27(JADAS)を用いて評価することができる。(Consolaroら、Development and Validation of a Composite Disease Activity Score for Juvenile Idiopathic Arthritis.Arthritis & Rheumatism.2009年5月;61巻(5号):658~666頁)。
本明細書に言及される全ての刊行物は、全ての目的で参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
略語一覧
ACR:米国リウマチ学会
ADA:抗薬物抗体
AE:有害事象
AESI:特に関心のある有害事象(複数可)
ALP:アルカリホスファターゼ
ALT:アラニンアミノトランスフェラーゼ
ANA:抗核抗体
ANC:好中球絶対数
抗dsDNA:抗二本鎖DNA
AST:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
BP:血圧
BUN:血中尿素窒素
CHAQ:小児健康評価質問票
COX-2:シクロオキシゲナーゼ-2阻害剤
CRF:症例報告書
CRP:C反応性タンパク質
CSR:治験総括報告書
CYP:チトクローム
DEC:用量漸増委員会
DMARD:疾患修飾性抗リウマチ薬
DMC:データモニタリング委員会
DNA:デオキシリボ核酸
EBV:エプスタイン・バーウイルス
e-CRF:電子症例報告書
EOS:試験終了
EOT:治療終了
ESR:赤血球沈降速度
GCP:医薬品の臨床試験の実施の基準
HAQ-DI:健康評価質問票障害指数
HBc-Ab:B型肝炎コア抗体
HIV:ヒト免疫不全ウイルス
HLGT:高位グループ用語
HR:心拍数
hs-CRP:高感度C反応性タンパク質
ICF:インフォームドコンセントフォーム
ICH:調和国際会議
IEC:独立倫理委員会
IgG:免疫グロブリンG
IL-6:インターロイキン6
IL-6R:IL-6受容体
ILAR:国際リウマチ学会連盟
IMP:治験薬
IRB:治験審査委員会
IVRS:双方向音声応答システム
IWRS:対話型Web応答システム
JADAS:若年性関節炎疾患活動性スコア
JAK:ヤヌスキナーゼ
JIA:若年性特発性関節炎
JIA ACR:若年性特発性関節炎アメリカリウマチ学会
LDH:乳酸デヒドロゲナーゼ
LDL:低密度リポタンパク質
LFT:肝機能検査
LLOQ:定量下限値
mAB:モノクローナル抗体
MAS:マクロファージ活性化症候群
mTSS:修正総シャープスコア
MTX:メトトレキサート
NIMP:非治験薬
NSAID:非ステロイド性抗炎症薬
oJIA:少関節若年性特発性関節炎
pcJIA:若年性特発性関節炎の多関節型
PCSA:潜在的に臨床的に重要な異常
PD:薬力学
PK:薬物動態
PopPK:母集団薬物動態
PPD:精製タンパク質誘導体
PT:好ましい期間
q2W:隔週1回
qw:週1回
RA:関節リウマチ
RF:リウマチ因子
SAE:重篤な有害事象
SC:皮下
SD:標準偏差
sJIA:全身性若年性特発性関節炎
SOC:器官別大分類
SUSAR:予測できない重篤な副作用が疑われる
TB:結核
TEAE:試験治療下で発現した有害事象
ULN:基準値上限
VAS:視覚的アナログ測定基準
WBC:白血球
下記の実施例は、本発明で取り上げた方法および組成物を作成および使用するやり方の完全なる開示および説明を当業者に提供するために記載されるのであって、本発明者らがその発明とみなすものの範囲を制限するようには意図されない。使用される数(例えば、量、温度等)に関して正確性を保証する努力が払われているが、しかし若干の実験誤差およびばらつきを考慮すべきである。
実施例1:pcJIAを有する2~17歳の小児および未成年者を対象とする、皮下(SC)注射により投与されるサリルマブの非盲検、連続的、用量漸増、反復式用量探索試験と、それに続く延長相(治験番号DRI13925、治験の標題:pcJIAを有する小児および未成年者を対象とするサリルマブの非盲検、用量漸増、反復式用量探索試験)
第2相比較対照トライアル(番号NCT02776735)は、pcJIAの処置において皮下投与されるヒトIgG1抗IL-6Rαモノクローナル抗体であるサリルマブをテストするために開始した。この試験は、現行療法に対して不十分な応答を有した、もしくは不耐性であった、または生物学的疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)の候補と考えられた、pcJIAを有する2~17歳(または国が規定する年齢要件)の小児および未成年者を対象とする国際共同、多施設、非盲検、2相、および2ポーション試験であった。本治験の2つの相は、初期12週間コア処置相と、その後の144週間延長相であった(図1および図2を参照)。
全体的な治験デザインおよび計画:
12週間コア処置相
この国際共同、多施設、非盲検試験には、ILAR 2001 JIA分類基準に基づき、RF陽性またはRF陰性のpJIAまたはeoJIAと診断された2~17歳の患者が参加した(1)。患者は、5箇所以上の活動性関節を有し、そして治験責任医師の判断に基づき、bDMARDの候補として検討されることとした。
患者は、治験施設において職業的介護職員により提供されるサリルマブを、皮下(SC)注射により投与された。2体重群(A群の30以上~60kg、およびB群の10~30kg未満)を対象に、重量がより重い群であるA群において最低サリルマブ投与レジメンから開始する段階的アプローチで投与レジメンをテストした(図2)。A群/B群の投与レジメンは、投与レジメン1、2、および3それぞれについて、2.0/2.5mg/kg Q2W、3.0/4.0mg/kg Q2W、および2.0/2.5mg/kg QWであった。B群を対象とした投与レジメン1は、少なくとも4週間の処置の後、同一の投与レジメンに参加したA群内の最初の患者3例に由来するデータをレビューした後に開始可能であった。現在の体重群および投与群に参加している最初の患者3例が6週間の処置を完了したら、安全性、効能、薬物動態(PK)、および薬力学的(PD)データをレビューした後に、各体重群内でより高い投与レジメンに漸増することが可能であった。B群の投与3に参加する場合、すべてのその他の体重群および投与群に由来するデータのレビュー後に許可された。用量漸増の決定は用量漸増委員会(DEC)によりなされた。DECは、該当する投与および体重群に参加した最初の患者3例が6週目までにJIA ACR30応答に達しなかった場合には、投薬の無効を宣言することが可能であり、当該投与および体重群への参加が停止され、そして当該レジメン内の患者は中止となり、治験責任医師が承認した標準的介護に継続した。サリルマブの安全性は、小児リウマチ専門医3名を含む、独立したデータモニタリング委員会により、治験全体を通じて正式にモニタリングされた。
本治験の第1の目的は、さらなる調査用として1レジメンを選択するために、12週間投与されるサリルマブの3投与レジメンについて、そのPKプロファイルを調査することであった。投与レジメンは、成人RAにおいて評価された投与レジメンと類似した暴露をもたらすモデリングおよびシミュレーションに基づき選択した。投与レジメン1は2週間毎(Q2W)に150mg(承認された最低成人投薬量);投与レジメン2はQ2Wで200mg(承認された推奨成人投薬量);および投与レジメン3は1週間毎(QW)に150mg(許容される安全性プロファイルを有してプラセボより高い効能を示した、成人においてテストされた最高投薬量)に相当した(20)。
12週間コア処置相(図2において例証する)は3ポーションに分割された。1投与および1体重群当たり評価可能な患者6例(患者合計約36例)を対象に、3投与レジメン(表1)が、2つの体重群:30kg以上~60kg以下の患者(A群)、および10kg以上~30kg未満の患者(B群)のそれぞれにおいて調査される第1の連続的、漸増式用量探索ポーションが、A群の投与コホート1から開始した。後続する第2のポーションでは、追加の患者およそ24例(各体重群について12例、30kg以上(A群)、および10kg以上~30kg未満(B群))が、この選択された投与レジメンにおいて、1体重群当たり評価可能な患者合計18例を実現するように、選択された投与レジメンに直接参加する。第3のポーションでは、追加の患者およそ28例(各体重群において最大70%:30kg超の患者[A群]、および10kg以上~30kg未満の患者[B群])が、治験全体で処置された患者合計およそ100例を実現するように、選択された投与レジメンに直接参加する。これらの患者は、12週間コア処置相中に、用量探索および第2ポーションにおいて募集された患者と同じオンサイト来院を行う;ただし、第3ポーションの患者は、ベースラインと2週目との間のサリルマブPKサンプリング来院を有さない。
12週間コア処置相は、来院2(ベースライン-0週目)から被験薬(IMP)が投与される来院12までであった。12週間コア処置相中に、低い方の体重群(B群:10kg以上~30kg未満)の患者は、一次エンドポイント評価を維持しつつ、採取する血液の量および来院回数を最低限に抑えるために、後続するサリルマブPKサンプリングスケジュール1または2に無作為に割り振られた:
・スケジュール1:ベースライン、3日目、8日目、第2週目、4週目、8週目、および12週目
・スケジュール2:ベースライン、5日目、12日目、第2週目、4週目、8週目、および12週目。
評価。データは、両体重群内の3投与レジメンについて提示され、そして治験ベースラインから12週までが報告される。
一次エンドポイントは、最大血清濃度、投与と投与の間でトラペゾイダル法を使用して計算した時間対血清濃度曲線下面積、および反復投与期間中、処置投与前に観測された血清濃度を含むPK暴露であった。二次エンドポイントは、高感度C反応性タンパク質(CRP)濃度、安全性、および臨床的効能を含むPDであった。効能を、JIA ACR30/70/90応答を達成した患者の割合、JIA ACR応答のコンポーネントにおけるベースラインからの変化、および27関節カウントを用いた若年性関節炎疾患活動性スコアの平均変化、およびCRP評価(JADAS-27-CRP)により判断した(すべて12週目)。
さらに、用量探索および第2ポーションへの参加を完了した後、第3ポーションでは、保健当局の勧告に従い、治験全体において処置された患者合計およそ100例を実現するように、追加の患者およそ28例が選択された投与レジメンに直接参加する。これらの患者は、12週間コア処置相中に、用量探索および第2ポーションにおいて募集された患者と同じオンサイト来院を行う;ただし、第3ポーションの患者は、ベースラインと2週目との間のサリルマブPKサンプリング来院を有さない。
延長相内の追加の処置期間では、pcJIA患者を対象としたサリルマブについて、長期安全性および臨床応答データの収集が可能となる。この延長相は、用量探索および第2ポーションに参加する患者について最長144週間、および第3ポーションに参加する患者について最長84週間である。用量探索ポーションに参加した患者であって、投与レジメンの選択時にすでに延長相にあり、かつ選択された投与レジメンを受けなかった患者は、選択された用量に調整された投与レジメンを有する。
採取される血液の量を最低限に抑えるために、用量探索および第2ポーションのB群患者(10kg以上~30kg未満)は、2つの異なるサリルマブPKサンプル収集スケジュールのうちの1つにランダム化される。PK分析には、サリルマブのPKプロファイルを説明するために、これらのサンプリングスケジュールが組み込まれる。第3ポーションに参加する患者について、PKサンプル収集はベースラインと2週目との間では計画されない。治験用に採取される血液の総体積は、4週間で総血液量の3%を超えず、また任意の一回において総血液量の1%を超えない(39)。さらに、計画された高頻度の評価により、治験参加者に対するリスクをコントロールする。
最後に、成人RAプログラムにおける観測されたPKプロファイルを考慮すれば、TEAE、サリルマブPKおよびPDの評価のために、最終処置来院後6週間の処置後フォローアップ期間を設けることがふさわしい。
統計分析
サリルマブのPKプロファイルを説明するために、非線形混合効果モデリングを使用して、プールされたデータの母集団PKモデルを開発した。記述統計学のみを使用してPD、安全性、および効能データを分析した。効能のエンドポイントを、処置期間中に観測された通り(as observed while on-treatment)のアプローチ(欠測データの補完を行わない)に準拠するデータに基づき分析した。それに加えて、非応答例補完アプローチを使用してJIA ACR30/70/90結果も提示した(非応答例ステータスが、データが不十分な患者または追跡中止に自動的に割り振られた)。
144週間/84週間延長相:
来院12におけるIMPは、延長相の初回IMPとみなした。来院12(12週目)においてJIA ACR30応答に達した患者のみが、延長相に継続することが許された。患者は同一のサリルマブ投与レジメンに継続し、選択された投与レジメンが決定されるまで、本治験の12週間コア処置相において投与を受けるように割り振られた。ひとたび投与レジメンが選択されたら、すでにこの投与レジメンを受けていなかった患者は、選択された投与レジメンに調整された投与レジメンを有し、そして最初の12週間、投与レジメンが調整されなかった患者と比較してそれより高頻度のモニタリング(PK、安全性、および効能について)を含む新たな来院スケジュールに従った。
早期に治験処置を中止した患者は、来院27においてEOTに関する手順を使用して評価した。この患者は、EOT来院から6週間後(EOT+6週間)に、治験の終了(EOS)評価のために再来院するように求められた。12週間コア処置相中に治験処置を中止した患者の場合、EOT来院から2週間後(EOT+2週間)に追加のサリルマブPK評価が設けられ、そしてIL-6およびsIL6RがEOT来院時に測定された。これらの患者は、来院12までに、サリルマブ投与を除き、すべてのプロトコールにスケジュール化された来院および評価を実施することが求められた。
84週間延長相が、第3ポーションに参加する患者に対してスケジュール化される。来院12におけるIMPは、延長相の初回IMPとみなす。選択された投与レジメンを有する第3ポーションに参加する患者は、表32の記載に従いフォローアップされる。
テストされる投与レジメン
体重群毎に、下記を根拠とするPKモデリングに基づき、テストされる3つの連続的漸増式投与レジメンを規定した:
・投与コホート1:q2wのサリルマブ150mgと類似したPK暴露を目標とする用量(RAを有する成人患者を対象とする最低有効投与レジメン)。
・投与コホート2:q2wのサリルマブ200mgと類似した目標PK暴露を有する用量(RAを有する成人患者を対象とする推奨投与レジメン)。
・投与コホート3:qwのサリルマブ150mgと類似したPK暴露を目標とする用量(RAを有する成人患者を対象とする長期投与試験において最高暴露をもたらした)。
Figure 2022519828000002
患者に投与した用量(mg)は、ベースラインにおいて計算した。医薬品の用量および対応する体積は、患者の体重に変化があってもなくても、トライアルの12週間コア処置相のコース全体を通じて同一のままであった。延長相において、各来院時に患者の体重を測定し、そして計算から用量増加が必要であることが明らかな場合にのみ、用量を体重増加に合わせて調節した。用量は、投与コホート1および3について上限150mg、および投与コホート2について上限200mgにそれぞれ設定した。投与コホート1~3について注射されるサリルマブの体積を下記の表2~5に示す。
表2および表3は、高体重群(A群)の患者に関する投与情報を示す。体重の重い患者は、用量探索ポーションについて体重30kg以上~60kg以下、および第2ポーションの追加の患者について30kg以上の患者である。表4および表5は、低体重群(B群):10kg以上~30kg未満の患者に関する投与情報を示す。
Figure 2022519828000003
Figure 2022519828000004
表3および表4は、低体重群(B群):10kg以上~30kg未満の患者に関する投与情報を示す。
Figure 2022519828000005
Figure 2022519828000006
12週間コア処置相中に、それぞれ注射する際に投与される体積を、ベースライン(来院2)体重に基づき計算し、そして全12週間コア処置相において維持した。延長処置相中に投与される体積は、体重が増加した場合、かつ計算から用量増加の必要性が明らかである場合には、各来院時に測定された体重により調整可能であった。選択された投与レジメンが、3つの事前に定義された投与コホートのうちの1つである場合には、選択された投与レジメンにその後参加した患者、またはそれに変更した患者は、表2~表5の対応する用量を使用した。
患者毎の治験参加期間
総治験期間(患者1例当たり)は、用量探索および第2ポーションに参加した患者について最長166週間、および第3ポーションに参加する患者について最長106週間であった:
・最長4週間+3日間のスクリーニング(最長31日間)
・12週間コア処置相
・用量探索および第2ポーションに参加した患者について最長144週間延長相、および第3ポーションに参加する患者について最長84週間の延長相
・6週間の処置後フォローアップ
すべての来院について、第1日目を参照として使用して投与コホート1および2について±3日、ならびに投与コホート3について±1日のタイムフレームが許容されたが、但し下記事項を除く:
・来院3(3日目)、来院4(5日目)、および来院5(8日目)について、PKサンプリングが生ずる場合、来院ウインドウは許されない。第3ポーションに参加する患者では、コア処置相中のPKサンプリング来院、すなわち来院3、4、5、および6は適用外である。
・3投与コホートすべてについて来院6(第12日目)±1日
・3投与コホートすべてについて来院7(第2週目)±1日
・投与コホート1および2について来院8(第4週目)±2日、ならびに投与コホート3について±1日
組み入れ基準
本治験のための組み入れ基準を下記に示す:
1.スクリーニング来院時に2歳以上~17歳以下(または国が規定する年齢要件)の男性および女性の患者。
2.スクリーニング時にILAR2001JIA分類基準(2)に基づき、RF陰性またはRF陽性多関節型のJIAサブタイプまたはoJIAサブタイプと診断され、「活動性の関節炎」に関するACRの定義に従い、少なくとも5つの活動性関節を有する(表6)。
3.現行処置に対して不十分な応答を有し、そして治験責任医師の判断に従いbDMARDの候補と考えられる患者。
4.同意の法定年齢に達した患者、または親(複数可)、または法律上の保護者(複数可)が、倫理委員会承認済みの文書化されたインフォームドコンセントに署名および日付を記載する。
患者の同意は、現地ガイドライン、ならびに治験関連情報を理解する患者の成熟度および知的能力に基づき取得されるものとする。十分な意思決定能力を有する独立した未成年者または成熟未成年者が関与する場合、またはさもなければ法令により許可される場合、署名されたインフォームドコンセントが、親(複数可)または法律上の保護者(複数可)から直接取得される。
除外基準
患者を、下記の理由から本治験から除外した:体重10kg未満または60kg超;RF陽性、RF陰性、またはeoJIA以外のJIAサブタイプ;抗IL-6または-IL-6Rアンタゴニストを用いた事前の処置;初回サリルマブ用量の5半減期以内に任意のその他のバイオ医薬品を用いた処置;治験ベースライン前4週間以内の非経口または関節内グルココルチコイド注射の使用;結核を含む日和見感染の活動履歴または既往歴;ベースライン前4週間以内の生ワクチン、減弱されたワクチンの接種;または本治験への患者の参加に悪影響を及ぼすあらゆる状態。ベースラインの前2週間以内においてNSAIDまたは経口グルココルチコイドの用量が不安定であった場合、または経口グルココルチコイド投薬量が0.5mg/kg/日(または30mg/日)のプレドニゾンと同等の投薬量を上回る場合、ベースラインの前6週間以内においてcsDMARDの用量が不安定であった場合、またはcsDMARD投薬量が現地ラベリングからの推奨投薬量を上回る場合、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、経口グルココルチコイド、または従来型の合成疾患修飾抗リウマチ薬(csDMARD)の処置を受けている患者を除外した。文書化されたインフォームドコンセントを必要とし、そして現地規則ガイドラインに基づき、すべての患者/保護者から取得した。
Figure 2022519828000007
治験処置
被験薬(IMP)
サリルマブ、抗IL-6R mAb(抗インターロイキン6受容体αサブユニットモノクロナール抗体)。
製剤
サリルマブ医薬品は、水性緩衝化媒体(pH6.0)中に175mg/mLで提供した。同品を2.7mL(採取体積が2.0mL)のサリルマブが充填された5mLバイアルとして供給した。
投与経路(複数可):
自己注射の場合、腹部または大腿部の皮下、または専門家もしくは非専門的介護職員による場合、上腕(側部)も含め、サリルマブを投与した。SC注射部位を、腹部(へそまたは腰回りを除く)または大腿部(前部および側部)の4つの四半部間で変化させることが好ましい。
投与レジメン1または2(q2w)を受ける患者では、本治験の12週間コア処置相中は、施設の専門介護職員により注射を実施した。投与レジメン3(毎週注射)を受ける患者では、治験実施施設において投与するようにスケジュール化されない投与について、適格性が確認された施設職員または在宅看護士がIMPを投与するように配慮された。本治験の延長相では、患者または親(複数可)または法律上の保護者(複数可)または介護職員(複数可)が、注射を実施する意思および能力を有する場合、在宅での注射を許可した。そのようなケースでは、IMPを調製および投与するための訓練が必要とされ、その提供はコア処置相の来院10(8週目)より開始した。この訓練は、患者の治験ファイルに文書化された。延長処置相で在宅注射が許可される前でも、患者または親(複数可)または法律上の保護者(複数可)または介護職員(複数可)は、来院10(8週目)、来院11(10週目)、および来院12(12週目)の際に、治験責任医師(複数可)または代理者(複数可)による監視/監督の下、注射投与することが許された。
患者が治験来院する当日、臨床手順および血液収集の後にIMPを投与した。ダイアリーを提供して、これらの注射に関連する情報を記録した;このダイアリーを、患者の治験ファイル内に原データとして保持した。介護職員が、IMPを投与する能力または意思を有さない場合には、治験実施施設において投与するようにスケジュール化されない投与について、適格性が確認された施設職員がIMPを投与するように配慮された。
投与レジメン
q2wまたはqwでサリルマブを投与した。しかしながら、例外的状況(例えば検査結果の保留、継続的有害事象(AE)、来院5(8日目)を除き、患者スケジュール設定が困難)に対処するために、プロトコールに従い、投与コホート1および2について±3日、ならびに投与コホート3について±1日のサリルマブ投与ウインドウを許容した。来院5(8日目)では投与ウインドウを設けなかった。来院7(2週目)では、投与コホート1、2、および3の患者について、±1日の投与ウインドウのみ、ならびに来院8(4週目)では、投与コホート3について±1日の投与ウインドウ、または投与コホート1および2について±2日を設けた。
IMPの過量投与(偶発的または意図的)を、q2w投与について11日未満、および毎週投与について6日未満の間隔において、用量の少なくとも2倍として定義したことに留意すること。
下記のサリルマブ用量をq2wまたはqwで投与した:
投与コホート1:
・A群(30kg以上~60kg以下):2mg/kg q2w
・B群(10kg以上~30kg未満):2.5mg/kg q2w.
投与コホート2:
・A群(30kg以上~60kg以下):3mg/kg q2w
・B群(10kg以上~30kg未満):4mg/kg q2w
投与コホート3:
・A群(30kg以上~60kg以下):2mg/kg qw
・B群(10kg以上~30kg未満):2.5mg/kg qw
用量変更
患者に投与される用量(mg)をベースライン時に計算した。医薬品の用量および対応する体積は、患者の体重変化があってもなくても、トライアルの12週間コア処置相のコース全体を通じて同じままであった。延長相において、各来院時に患者の体重を測定し、そして計算から用量増加の必要性が明らかな場合にのみ、用量を体重増加に合わせて調節した。用量は、投与コホート1および3について上限150mg、および投与コホート2について上限200mgにそれぞれ設定した。患者の体重に応じて注射した体積を表2~表5にさらに詳記する。
患者を処置群に割り振る方法
ランダム化した処置キット番号のリストを一元的に生成した。IMPを、このリストに基づき包装した。双方向音声応答システム(IVRS)または双方向ウェブ応答システム(IWRS)により、患者を処置キットに割り振った。
参加基準を満たす患者が含まれ、そして2体重群(A群:用量探索ポーション期間中に参加した患者について30kg以上~60kg以下、および第2および第3ポーション期間中に参加した患者について30kg以上;B群:3ポーションすべてについて10kg以上~30kg未満)に処置キットが分配される。
・用量探索および第2ポーションでは、2体重群に対する計画された参加者の比は1:1である。
第3ポーションでは、2体重群に対して事前に規定された登録者の比は設けられなかったが、しかし各体重群について、上限70%(すなわち、患者20例)に設定した。その結果、第3ポーションにおいて体重群別の最もバランスが崩れた参加者数は、患者20例に対して8例の場合であり得る。
包装およびラベリング
ラベル表示されたバイアルを収納する患者処置キット内にIMPを提供した。
保管条件
治験医薬品を、施設または自宅において2℃~8℃で冷蔵保存した。
薬物動態、効能、および安全性評価
患者が、下記のフローチャートに従って12週間コア処置相評価を受けるように計画した(表7)。
薬物動態測定および時期
12週間コア処置相において血液を収集するためのサンプリングスケジュールは、表7に見出すことができる。患者においてSAEが生じた場合には、可能な場合には、事象発生の発生時またはその近傍において、およびその終了時おいてサリルマブ濃度を決定するために、血液サンプルを収集した。コア処置相の早期に(来院12時またはその前に)治験処置を中止した患者の場合、計画されたEOT評価から2週間後に、追加のサリルマブPK評価を収集した(投与コホート3患者について最後のIMP注射から3週間後、または最後のIMP注射から4週間後[投与コホート1および2患者について])。これらの患者には、EOT評価から6週間後に、治験の終了(EOS)評価のために再来院するよう求めた。サンプル収集の日付は記録することとした。早期に処置を中止した患者の場合、可能であればEOS来院時に血液サンプルが収集されていることとした。血清サンプルを、妥当性確認された酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)方法を使用して機能的サリルマブ濃度について分析した。
Figure 2022519828000008
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薬物動態学変数
サリルマブPK変数には、初回投与後の観測された最大血清濃度(Cmax)および投与と投与の間でトラペゾイダル法を使用して計算した時間対血清濃度曲線下面積(AUC0~τ)、ベースラインから12週目までの反復投与期間中、処置投与前に観測された濃度(Cトラフ)が含まれた。
サリルマブのPKプロファイルを記載するために、非線形混合効果モデリングを使用して、プールされたデータの母集団PK(PopPK)モデルを開発した。血清中の機能的サリルマブに対するPopPKモデルを使用して、下記のPKパラメーターを計算した(PopPK分析は別途報告される)。PKパラメーターには表8に列挙するものが含まれたが、しかしそれらに限定されない。
Figure 2022519828000016
効能の評価
JIA ACR応答
兆候および症状を評価するためのJIA ACR応答レベルを本治験で使用した(表7を参照)。JIA ACR30/50/70/90/100応答は、6つのコアセット変数のうち3つがベースラインから少なくとも30%/50%/70%/90%/100%改善したが、ただし残りの変数についてその1つ以下が30%を超えて増悪しない患者として定義された。
JIA ACRコアセットには下記の6つの変数が含まれた:
1.医師による疾患活動性の包括的評価
2.患者/親による包括的健康状態の評価
3.小児期健康評価質問票(CHAQ)により決定される機能能力
4.活動性関節炎を有する関節の数(0~71関節)
5.動作の制限を有する関節の数(0~67関節)
6.高感度C反応性タンパク質
12週間コア処置相中に、JIA ACR疾患コアセットが、来院3(3日目)、来院4(5日目)、来院5(8日目)、および来院6(12日目)を除き、施設来院毎に評価される。延長相中(現行用量(選択された投与レジメン)に留まる患者の場合)に、JIA ACRコアセットが24週目、48週目、72週目、96週目(第3ポーションの場合、EOT)、120週目(第3ポーションは非該当)、144週目(第3ポーションは非該当)、およびEOT(用量探索および第2ポーションの場合、156週目/第3ポーションの場合、96週目)において定期的に評価される。延長相中に選択された投与レジメンに変更する患者。
医師による疾患活動性の包括的評価
アンカーが付された100ミリメートル(mm)水平視覚的アナログスケール(VAS)(0を最良および100を最悪の疾患活動性とみなす)上で患者の疾患活動性を見積もるように、治験責任医師に依頼した。
患者/親による包括的健康状態の評価
患者/親による包括的健康状態の評価を100mm水平VAS上で測定した。一貫性を保証するために、患者または同一の親または保護者が書式に記入するように依頼した。
小児期健康評価質問票(CHAQ)
CHAQは、8歳以上の小児に対してインタビューまたは自己実施型の用具、および8歳未満の小児に対しては親/代理人実施型であった。CHAQは、年齢1~19歳の小児における健康状態の一般的指標であった。評価は、全部で43項目から構成され、そして完成におよそ10分かかった。CHAQ質問票は、IMP投与前および後続する複数の時点において記入された(健康エコノミクスおよび転帰リサーチ部門により提供されるガイダンスに従う)。想起期間(Recall period)は1週間であった(Singh、G.ら、1994 Arthritis Rheum.1994 Dec;37巻(12):1761~9頁)。
CHAQ策定時に報告された軽度、軽度~中程度、および中程度の能力障害に対応するメジアンCHAQスコアは、それぞれ0.13、0.63、および1.75であった(Dempster,H.ら、2001 Arthritis Rheum.44巻(8):1768~74頁)。
成長および発達により持ち込まれるおそれのある乖離を取り除くために、親には疾病に起因する困難のみを指摘するように求めた(例えば、子供が幼過ぎて活動を行うことができない場合には、回答は「非該当」として表された)。困難を評価する回答オプションは5ポイントライカートスケールに基づいた(0=困難無し、1=若干困難を有する、2=多くの困難を有する、3=実行不能、および4=非該当)。
CHAQを3パートに分割した:
1.障害指数:日常生活で営む能力を評価する41項目を8サブスケール/ドメインにさらに分割した:服を着ること(dressing)および身づくろい;起き上がること(rising);食事;歩行;衛生;手を伸ばすこと(reach);握ること(grip);および活動。ドメイン毎に、日常の営みにおいてそれを実施する難しさの程度、特別な補助具またはデバイスを使用する必要性の程度、および他人から援助を受ける必要性の程度について、それらの評定を評価した。
CHAQ-DIを計算するために、各ドメインスコアを最初に計算した:
・最高の応答を有する質問が当該機能エリアに対するスコアを決定した。
・特定エリア内の課題を完結するのに補助具またはデバイスを使用した、または助けを必要とした場合には、対応する機能エリアについて最低スコア2が記録された。
・8つのサブスケール/ドメインを平均化して、障害指数(0~3の範囲を有する)である平均スコアを計算した。
障害指数スコアが低いということは、健康状態がより良好であること/健康関連の生活の質がより良好であること/兆候および症状がより少ないことを示唆した一方、障害指数スコアがより高いということは、健康状態が悪化したこと/HRQLが悪化したこと/兆候および症状がより多いことを示唆した(Singh,G.ら、1994 Arthritis Rheum.1994 Dec;37巻(12):1761~90頁;Klepper S.、2003 Arthritis Rheum.49巻(3):435~43頁)。0.13のスコア低下が、CHAQ障害指数における最低限度の臨床的重要改善であった。0.75のメジアンスコア変化が、CHAQ障害指数における最低限度の臨床的重要劣化であった(Dempster,H.ら、2001 Arthritis Rheum.44巻(8):1768~74頁)。
2.不快指数:1週間前の疼痛の重症度により決定され、VAS(「無疼痛0」および「非常に重度の疼痛100」のアンカーを用いる)上で等級化される。CHAQ不快指数を計算するために、項目67のVASにおいて、その左側端から回答者のマークまでの距離を測定し、そして0.2倍する。範囲は、0~3であった。
3.健康状態:患者または親による疾病の包括的評価の指標。CHAQ健康状態スコアを計算するために、項目69のVASにおいて、その左端から回答者のマークまでの距離を測定し、そして0.2倍する。範囲は、0~3であった。
活動性関節炎を有する関節の数、および動作の制限を有する関節の数
活動性の関節とは、変形に起因しない関節内の腫脹、または疼痛もしくは圧痛を伴う動作の制限を有する関節として定義された。71箇所の関節を、活動性疾患について、活動性の関節の数を計測することにより評価した(Bazso,A.ら、2009 J Rheumatol.36巻(1):183~90頁;Beukelman,T.ら、2011 Arthritis Care Res(Hoboken).63巻(4):465~82頁)。
71の関節には、頚椎(1関節としてカウント)、側頭下顎(2関節、R側およびL側)、胸鎖(2関節)、肩峰鎖骨(2関節)、肩(2関節)、肘(2関節)、手首(2関節)、中手指節関節(合計10関節、各側5)、近位指節間(合計10関節、各側5)、遠位指節間(合計8関節、各側4)、股関節(2関節)、ひざ(2関節)、足関節(2関節)、距骨下(2関節)、足根中足(2関節)、中足指節(10関節、各側5)、および足部指節間(10関節、各側5)が含まれた。
動作の制限について検査された67関節は、胸鎖(n=2)および肩峰鎖骨(n=2)を除き、活動性疾患について検査された関節と同一であった。正式な関節の計測が訓練を受けた評価担当者により実施された。関節圧痛は、評価担当者の親指および人さし指により惹起された関節の圧迫により誘発された疼痛として定義された。
高感度C反応性タンパク質(hs-CRP)
各来院時に、hs-CRPを評価した。表7を参照。高感度C反応性タンパク質レベルは、IL-6R活動性と直接的な相関関係を有した。積極的投与レジメンがC反応性タンパク質(CRP)レベルに対して劇的な低下効果を有するものと期待された。
若年性関節炎疾患活動性スコア
疾患活動性を評価するJADASスコアを本治験で使用した(表7を参照)。JADASは4つの指標を含む:
1.10センチメートル(cm)VAS(0=無活動性、および10=最大の活動性)上で測定される医師による疾患活動性の包括的評価。
2.10cmVAS(0=非常に良好および10=非常に不良)上で測定される親/患者による健康状態の包括的評価。
3.活動性疾患を有する関節のカウント数
4.炎症指数:hs-CRPまたはESRレベル:
・赤血球沈降速度を、下記の式に従い0~10スケールに標準化した:(ESR[mm/時間]-20)/10、ただし計算を行う前にESR値<20mm/時間を0に変換し、そしてESR値>120mm/時間を120に変換した。
・またはhs-CRPを、下記の式に従い0~10スケールに標準化した:(CRP[mg/L]-10)/10、ただし計算前にCRP値<10mg/Lを0に変換し、そしてCRP値>110mg/Lを110に変換した。
JADASを、その4コンポーネントのスコアの単純な線形和として計算した。Consolaro,A.ら、2009 Arthritis Rheum.61巻(5):658~66頁を参照。JADAS-27には下記の関節が含まれた:頚椎関節、肘関節、手首関節、中手指節関節(第1~第3)、近位指節間関節、腰関節、ひざ関節、および足関節。JADASは、JIAにおける疾患活動性を評価するための有効な計測手段であることが見出され、標準的な臨床的介護、観察研究、および臨床トライアルに適用される可能性を有した(同上所収)。
薬力学測定および時期
下記のバイオマーカーの測定を通じてサリルマブの薬力学的効果を評価した:hs-CRP、IL-6、および総sIL-6Rα:
・N高感度CRP濃度を、Covance CLSにより、0.20mg/LをLLOQとして、比濁分析法(HS)アッセイ法を使用して測定した。
・血清IL-6濃度を、Covance CLSにより、3.12pg/mLをLLOQとして、妥当性確認された定量的サンドイッチ酵素免疫測定法を使用して決定した。
・血清総sIL-6Rα濃度を、Covanceにより、15ng/mLをLLOQとして、妥当性確認されたELISA法(DOH1163)を使用して測定した。
血液収集のためのサンプリングスケジュールは、表7の試験チャートに見出すことができる。
臨床検査の評価
すべての検査変数(中央検査室の数値およびベースラインからの変化)の要約統計量(数、平均、メジアン、SD、最低、および最大を含む)を、各来院または治験評価(ベースライン、ベースライン後の各時点、エンドポイント)について投与コホート別に計算し、そして生物学的機能別に組織化した。TEAE期間中の任意の時期におけるPCSA発生率および臨床検査異常を、生物学的機能および投与コホート別に要約した。脂質の場合、NCEP APTIII分類をベースラインで使用した。最大グレードによる好中球減少症、血小板減少症、およびリンパ球減少症の発生率を要約した。
薬物動態データの分析
血清中機能的サリルマブ濃度を、記述統計学を使用して要約した。PK集団を使用して、すべてのPK分析を実施した。これは、少なくとも1つの投与後非欠損サリルマブ濃度値を有する安全性集団中の全患者から構成された。来院毎に、投与別、全体、および体重群別に、記述統計学(数、演算平均および幾何平均、SD、平均のSE(SEM)、CV、最低、メジアン、および最大を含む)を使用して血清中の機能的サリルマブトラフ濃度を要約した。サンプルは、前回投与時期が、2週間毎のレジメンにつき、サンプリング時期の前11日未満または17日を超えた場合;1週間毎のレジメンにつき、サンプリング時期の前5日未満または9日を超えた場合、これらの分析に対して不適格とみなされた。投与前(0週目)のサンプルについて、LLOQ未満の濃度をゼロに設定した。LLOQ未満のその他の濃度は、LLOQ/2に置き換えた。サリルマブのPKプロファイルを記載するために、PopPKモデルを、非線形混合効果モデリングを使用して開発した。PopPKモデルを、CSR(治験総括報告書)とは別の文書に提示した。
薬力学データの分析
ベースラインから12週目までの血清中IL-6、総sIL-6Rα、およびhs-CRPの濃度を、記述統計学(数、演算平均および幾何平均、SD、SEM、CV、最低、メジアン、および最大を含む)を使用して、投与および体重群毎に要約した。
薬物動態-薬力学データの分析
暴露-応答の関連性を解明するために、探索的分析を、主要な効能エンドポイントおよび/またはバイオマーカーを用いて実施した。主要な効能エンドポイントを用いた暴露-応答の関連性の結果を、CSRとは別の文書に提示した。
人口統計学特性およびその他のベースライン特性
本明細書の結果は、本治験の12週間コア相の用量探索ポーションと関連する。
人口統計学
人口統計学特性および患者特性を、処置群別に全処置集団について表9に記載した。全体として、患者は主に女性(64.3%)および白人(78.6%)であり、体重群および投与群を通じて類似した分布を有した。平均体重および年齢は、それぞれA群において45.0kgおよび13.0歳、ならびにB群において19.7kgおよび5.2歳であった。患者9例(21.4%)が南アメリカの国々において募集され、そして患者33例(78.6%)が欧州地域および世界のその他の国々において参加した。これらの人口統計学特性は、各体重群内の3投与コホートを通じて同等であった。詳細なベースライン特性を表9に示す。
既往歴
投与コホート1、2、および3内の患者、それぞれ合計9例[69.2%]、11例[78.6%]、および9例[60.0%]が何らかの既往歴を有した。最も一般的な一次SOCは、患者合計例11において認められた感染症および寄生虫症であり、投与コホート2で過半数を超えた(患者6例[42.9%])。A群の投与コホート2内の患者1例が、本治験に参加する3.5年前の外科手技に起因する腸疾患履歴を有したが、それは除外基準21に該当し、その後永続的に中止された。
ベースラインにおいて、患者は、平均JADAS-27-CRPが20.6、平均活動性関節カウントが13.9、および平均CRPが9.5mg/Lという、高い疾患活動性を有した。併用薬および事前薬の使用は体重群間で均衡した(表21)。
Figure 2022519828000017
Figure 2022519828000018
Figure 2022519828000019
Figure 2022519828000020
ベースラインにおける疾患特性
ベースライン疾患特性を、全処置集団について処置群別に表10に記載する。ベースラインにおける疾患特性は、各体重群内の3投与コホートを通じて同等であった。RF陰性pcJIA、RF陽性pcJIA、およびe-oJIAサブタイプを有する患者の分布は、それぞれ64.3%、21.4%、および14.3%であった。RF陰性pcJIAの分布は、2体重群を通じて類似した一方、B群と比較してA群においてRF陽性pcJIAを有する患者が約2倍多く認められ、またe-oJIAを有する患者は半分であった。
期待した通り、そして投与コホートの年齢に起因して、診断後のJIAのメジアン期間は、投与コホートを通じて、B群(1.1年[範囲:0.1~7.2年])よりもA群(2.6年[範囲:0.3~15.1年])においてより長かった。活動性関節および動作の制限を有する関節のメジアン数は、それぞれ10.0(範囲:5.0~45.0)および8.0(範囲:1.0~46.0)であり、分割すると、A群において15.5(範囲:5.0~45.0)および8.5(範囲:1.0~46.0)、ならびにB群において8.5(5.0~32.0)および7.0(範囲:1.0~34.0)であった。ベースラインメジアンJADAS-27-CRPは、19.3(範囲:8.5~35.5)(A群およびB群において、それぞれ23.2[範囲:9.2~33.8]および16.8[範囲:8.5~35.5)であり、高度に活動性の疾患を有する集団を反映した。ベースラインメジアンhs-CRPは、1.1mg/L(範囲:0.1~86.5)(A群およびB群において、それぞれ1.0mg/L[範囲:0.1~45.9]および1.6mg/L[範囲:0.1~86.5])であった。ANCの分布は、体重群および投与群を通じて類似した。
全体として、本治験に参加した患者の76.2%がcsDMARD併用処置、および31.0%が併用経口グルココルチコイドを受けた;患者の28.6%が、本治験前に休止されたbDMARD処置を1回以上受けた。その他の患者および疾患特性は体重群を通じて同等であった。
Figure 2022519828000021
Figure 2022519828000022
Figure 2022519828000023
Figure 2022519828000024
服薬順守の測定
患者がプロトコールの要求通りに計画された用量のIMPを服用しなかった場合、その投与は不順守とみなされた。患者の順守率(%)は、患者が最終投与日当日またはそれより前に服用するようにスケジュール化された投与の合計数で割られた、患者が順守した投与回数として定義した。
全体的な順守率は97.6%であった。IMP服用に対する順守率は96.4%であった。順守率は、投与・体重群を通じて類似した。B群の投与コホート2内の患者1例では、順守率は好中球減少症により引き起こされた投与中断に起因して80%未満であった。いずれの患者においても投与過誤または過量投与は認めなかった。
参加した患者42例(A群=20、B群=22)のうち、34例が12週間コア処置相(A群=17;B群=17)を完了し、そして患者8例が中止した:5例は処置中に現われた有害事象(AE)、2例は治験責任医師の判断に基づく効能の欠如、および1例は服薬順守不良であった(図8)。
薬物動態および薬力学評価
血清中機能的サリルマブの濃度
機能的サリルマブの血清中投与前濃度は、いずれもLLOQ(0.3125mg/L)未満であった。記述統計学を有する12週間コア処置相における血清中機能的濃度のそれぞれを、処置群毎に分析した。初回SC投与後の観測されたサリルマブの平均(SD)濃度を図3に示す。サリルマブの観測された平均(SD)トラフ濃度の経時プロファイルを図4に示す。
薬物動態パラメーター
母集団PKモデル(POH0516)から推定されたサリルマブのPKパラメーターに関する記述統計学を、表11A(初回投与後)および表11B(反復投与後)に示す。サリルマブは、pcJIAを有する患者において標的媒介式の薬物消長を伴う非線形PKを示した(図3)。AUC0~τは、q2wレジメンにつき2週間またはqwレジメンにつき1週間の投与間隔を置いたときのAUCである。10週目~12週目にサリルマブの反復SC投与を行った後、AUC0~14日を、異なるq2wおよびqwレジメンの暴露を比較するのに使用した(qwレジメンにつきAUC0~14日=2×AUC0~τ、およびq2wレジメンにつきAUC0~14日=AUC0~τ)。
Figure 2022519828000025
Figure 2022519828000026
10週目~12週目においてq2wおよびqwでSC反復投与した後に、サリルマブ暴露は用量比例を上回る様式で増加し、投与コホート1~投与コホート2について、サリルマブ投与量が1.5~1.6倍増加したのに対して、AUC0~14日は2.4~2.6倍増加し、また投与コホート1~投与コホート3について、サリルマブ投与量が2倍増加したのに対して3.4~4.4倍増加した。初回投与と比較して、12週目において、投与コホート1および2について1.9~2.2倍蓄積し、また投与コホート3について4.1~4.5倍蓄積した(表22)。2体重群においてテストした投与レジメンは、各投与コホートについて類似した暴露を実現した。pcJIAを有する患者を対象にSC反復投与した後のCmaxおよびAUC0~τの変動は、13.6~36.6%の範囲であった。
12週間用量探索試験に関するデータの分析を実施した。体重別に2群:A群(30~60kg)およびB群(10~30kg未満)に分割した患者についてデータを分析した。上記したように、患者は連続漸増用量のサリルマブ:投与1(A群/B群):2.0/2.5mg/kg q2w;投与2(A群/B群):3/4mg/kg q2w;投与3(A群/B群):2.0/2.5mg/kg qwを受けた。pcJIA投与では、成人における約150mg q2w、200mg q2w、および150mg qwと類似した暴露を実現するように目標を設定した。上記したように、一次転帰は薬物動態(PK)であり、また二次転帰は安全性、PD、およびサリルマブの効能であった。
データは、患者42例(A群/B群に20例/22例)が参加し、また平均年齢は13.0/5.2歳であったことを示す。ベースラインにおいて、平均pcJIA期間、活動性関節の数、およびJADAS27-CRPは、A群/B群においてそれぞれ4.6/1.7年、17.2/11.0、および22.2/19.1であった。成人患者と同様に、サリルマブは、標的媒介式の薬物消長を伴う非線形PKを示した。SC反復投与の後、暴露は用量比例を上回る様式で増加し、そして12週間にわたり1.9~4.5倍蓄積した。サリルマブ暴露は、各用量について両体重群で類似し(表12)、また対応する成人用量に匹敵した。処置中に現われた有害事象が、患者36/42例(85.7%)において報告された(投与および体重群を通じて同等);感染症(28/42、66.7%)が最も頻繁に報告されたAEであった。12グレード3/4好中球減少症が、主に投与3(n=6)およびB群(n=8)において特定された。いずれも感染症とは無関係であった;すべて数日内に消散した。全体として、患者4例が好中球減少症により、および1例がアラニンアミノトランスフェラーゼの増加により中止した。重篤なAE、消化管穿孔の症例、および死亡のいずれも認められなかった。12週目までに、処置期間中(while on-treatment)に観測されたように:全患者がJIA ACR30を達成した;投与1、2、および3について、それぞれ50%、62%、および100%の患者がJIA ACR70を達成した;投与1、2、および3におけるベースラインからのJADAS27-CRP平均変化は、それぞれ-74.6%、-73.1%、および-87.9%であった。
Figure 2022519828000027
薬物動態の結論
サリルマブは、pcJIAを有する患者において標的媒介式の薬物消長を伴う非線形PKを示した。SC反復投与後、サリルマブ暴露は用量比例を上回る様式で増加し、そして12週間にわたり1.9~4.5倍蓄積した。各投与コホートについて、2体重群においてテストした投与レジメンは、類似した暴露を実現した。A群(30~60kg)およびB群(10~30kg未満)の追加の患者のデータ分析では、サリルマブは標的媒介式の薬物消長を伴う非線形PKを示すことが観測された。それに加えて、すべての投与レジメンについて、疾患活動性を減少させるのに有効であることが証明された。安全性プロファイルはクラス効果と整合した;投与3、および体重10~30kg未満の患者において、好中球減少症のより高い発生率が認められた。
CRP、ESR、IL-6、およびsIL-6R濃度
ベースラインから12週目までのhs-CRP、ESR、IL-6、および総sIL-6Rα濃度の記述統計学を処置群毎に分析した。平均(SE)CRP、ESR、IL-6、およびsIL-6Rα濃度の経時プロファイルを、コホート毎に取得した。サリルマブのSC投与後、平均CRP抑制およびsIL-6Rαの増加は、投与コホート1よりも投与コホート2および3においてより大きかった。平均CRP濃度は投与コホート2および3において2~4週間以内に低下し、そして投与コホート2および3では投与コホート1よりも大きくかつ迅速な減少が観測された(図10A)。ベースラインから12週目までの平均CRP濃度の変化は、投与1、2、および3について、それぞれ7.4~5.8mg/L、14.6~0.5mg/L、および6.5~0.1mg/Lであった。投与2および3について、すべての患者が、2週目~6週目の間に正常なCRP濃度を実現した。4週目に、投与1の25.0%と比較して、用量2および3について、大部分の患者が、検出限界(<0.2mg/L)未満のCRPレベルを実現した(処置期間中(while on-treatment)に観測された通り、それぞれ71.4%および83.3%)。この効果は、長期にわたり継続し、投与1の30.0%と比較して、投与2および3についてそれぞれ66.7%および90.9%の患者が12週目にCRP<0.2mg/Lを達成した(図10B)。
A群の投与コホート1において平均CRP値が高かったのは、12週間コア処置相中にCRPが上昇したまま(40~110mg/L)であった一人の患者により主に引き起こされた。
12週目の赤血球沈降速度は、CRPについて観測されたものと整合する。一般的に、12週目に平均赤血球沈降速度(ESR)濃度は減少し、そして平均IL-6およびsIL-6Rα濃度は増加した。CRPレベルと同様に、投与コホート2および3についてより大きな減少が観測され、ベースラインから12週目までの平均変化は、投与コホート1、2、および3についてそれぞれ22.2~18.2mm/時、21.4~6.9mm/時、および21.9~4.4mm/時であった。
バイオマーカーの薬力学的薬物動態的関連性
PDバイオマーカーを用いて暴露-応答関連性を解明するために、探索的分析を実施した。12週目に、個々のCRP、ESR、IL-6、およびsIL-6Rα濃度をトラフ血清濃度に対してプロットする。個々のIL-6レベルとサリルマブトラフ濃度との間に明らかな関連性は認められなかった。データは、pcJIAを有する個々の患者において、反復投与後にサリルマブトラフ濃度が増加すると共に総sIL-6Rαも増加したことを示す。サリルマブトラフ濃度が1mg/Lを超える個々の患者では、サリルマブトラフ濃度が1mg/L以下の患者と比較して、C反応性タンパク質レベルはそれより低い(1mg/L以下)。CRPの抑制は、投与コホート1の患者よりも投与コホート2および3においてより大きかった。赤血球沈降速度は、サリルマブトラフ濃度が1mg/Lを超える個々の患者において、サリルマブトラフ濃度が1mg/L未満の患者と比較して、それよりも低かった(10mm/時間以下)。ESRの抑制は、投与コホート1患者よりも投与コホート2および3においてより大きかった。
サリルマブのSC投与後、CRPの抑制およびsIL-6Rαの増加は、投与コホート1よりも投与コホート2および3においてより大きかった。一般的に、ベースラインと比較して、12週目では平均ESR濃度は減少し、また平均IL-6およびsIL-6Rα濃度は増加した。
安全性2週間コア処置相。総暴露(患者-処置年数)は、投与および体重群を通じて類似し、A群およびB群、それぞれ4.6および5.0患者-年であった。
重篤なAEおよび死亡は認められなかった(表23)。最も一般的に観測されたAEは、感染症および好中球減少症であった(それぞれn=28[66.7%]およびn=11[26.2%])。感染症の率は投与および体重群を通じて類似し、また主に上気道感染症により引き起こされた(n=9[21.4%];表25)。重篤な感染症は報告されなかった。肺炎または結核の症例は同定されなかった。口内カンジダ症の症例1例が発生した(A群の投与コホート3)が、処置を修正しなくても自然に消散し、サリルマブの処置は中断されなかった。何らかの感染症により中止した患者はいなかった。
事前に規定された検査値のモニタリングにより、一過性のグレード3/4好中球減少症を有する患者12例が特定された(28.6%)。これらの患者のうち、3例が投与1を受け(A群の2例、B群の1例)、3例が投与2を受け(A群の1例、B群の2例)、および6例が投与3を受けた(A群の1例、B群の5例;表24)。すべての患者は無症候であったが、しかし3例では、プロトコールが命じる処置の中断が必要とされた(B群の投与2、A群およびB群の投与3において各1例)。好中球減少症の事象のいずれも感染症とは無関係であり、またすべて数日内に消散した。赤血球数、血小板数、脂質レベル、および肝機能評価を含む検査値のモニタリングから、何らかのさらなる臨床的に重要な異常のおそれは判明しなかった。特に、Hyの法則の定義に従い、薬物誘発性の肝臓損傷の症例は認められなかった(21)。
AEに起因するプロトコールが命じる永続的中止は、患者5例(11.9%)において発生した。これらのうち、1例は、A群の投与1において、2週目に生じたグレード3好中球減少症の症例であった;3例は、B群の投与3において生じたグレード4好中球減少症であり、そして1例は、A群の投与1におけるアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)の増加(4週目に5×正常上限[ULN]を超えた)であった。
患者7例が注射後の局所反応を報告した(A群において4例およびB群において3例)。これらの反応は主に紅斑および疼痛であった;いずれも強度において軽度~中程度であった;いずれも処置の中止には至らなかった。患者2例が12週目に抗薬物抗体陽性のテスト結果を得た:A群の投与1において1例(中和抗体陽性;4週目にALT>5×ULNとなり、それに起因して中止された);B群の投与3において1例(中和抗体陽性ではない;初回注射後のグレード4好中球減少症に起因して中止された)。
効能評価
JIA ACR応答率
本治験では、兆候および症状を評価するのにJIA ACR応答レベルを使用した。JIA ACR30/50/70/90/100応答は、6つのコアセット変数のうち3つが、ベースラインから少なくとも30%/50%/70%/90%/100%改善し、かつ残りの変数のうち30%を超えて増悪した変数が1を超えない患者として定義された。
JIA ACR応答率を、処置中の患者について直接観測法(「処置期間中(while on-treatment)に観測された通り」)により、および中止した患者について補完法(中止した患者を中止後の来院時に自動的に非応答例とみなす「非応答例補完アプローチ」)により計算した。12週目のすべての投与および体重群におけるJIA ACR応答率を表13にまとめる。JIA ACR応答率の精密度の見積りを表33に示す。
処置期間中に観測された通り(As observed while on-treatment)、12週目において、JIA ACR30応答率は、すべての投与および体重群において100%であった。JIA ACR70応答率は、投与コホート1、2、および3において、それぞれ50.0%、61.5%、および100%であった。非応答例補完アプローチにより計算した場合、12週目において、JIA ACR30率は、投与コホート1、2、および3において、それぞれ76.9%、92.9%、および73.3%であった。JIA ACR70応答率は、投与コホート1、2、および3において、それぞれ38.5%、57.1%、および73.3%であった。
全体として、処置期間中に観測された通り(as observed while on-treatment)のアプローチを用いた場合、JIA ACR30応答の発生は、すべての投与コホートおよび体重群において2週目の初回評価から認められた。応答は、A群およびB群の投与コホート2について、それぞれ4週目および8週目、ならびにA群およびB群の投与コホート3について、それぞれ6週目および8週目に100%に到達して頭打ちとなった一方、投与コホート1の応答率は、12週目まで変動的であった(図5)。非応答例補完アプローチから得られた結果を図6にプロットする。
JIA ACRコンポーネント
12週間コア処置相中のJIA ACRコンポーネントに関するデータをまとめた。12週目のJIA ACRコンポーネントの要約を表14に示す。12週目において、すべての投与コホートおよび体重群が、すべてのJIA ACRコンポーネントにおいてベースラインからの減少を示したが、一般的に、投与コホート1と比較して投与コホート2および3においてより顕著に見えた。活動性関節炎を有する関節の数は、12週間コア処置相全体を通じて、両体重群のすべての投与コホート内の患者について減少した。12週目における平均値の最大減少は、A群、投与コホート3内の患者において観測された(-16.5)。動作の制限を有する関節の数は、12週間コア処置相全体を通じて、両体重群のすべての投与コホート内の患者について減少した。12週目における平均値の最大減少は、B群、投与コホート3内の患者において観測された(-11.3)。医師による包括的VASは、12週間コア処置相全体を通じて、両体重群のすべての投与コホート内の患者について減少した。12週目における平均値の最大減少は、B群、投与コホート3内の患者において観測された(-5.0)。患者による包括的VASは、12週間コア処置相全体を通じて、両体重群のすべての投与コホート内の患者について減少した。12週目における平均値の最大減少は、B群の投与コホート3内の患者において観測された(-5.7)。全体として、CHAQ-DIスコアは、12週間コア処置相全体を通じて、両体重群のすべての投与コホート内の患者について減少した。12週目における平均値の最大減少は、B群の投与コホート2内の患者において観測された(-1.0)。平均hs-CRP濃度は、12週目に、両体重群のすべての投与コホートにおいて減少した。平均CRP濃度は投与コホート2および3において2~4週間以内に低下した。A群、投与コホート1の平均CRP値は高かったが、それは、CRPが12週間コア処置相中に上昇したままであった(40~110mg/Lの間)患者1例により主に引き起こされた。12週目における平均値の最大減少は、B群、投与コホート2内の患者において観測された(-15.2)。
若年性関節炎疾患活動性スコア
疾患活動性を、JADAS-27CRPスコアにより評価した。各投与コホートおよび体重群における経時的JADAS-27CRPスコアを分析した。12週間コア処置相中のJADAS-27(ESR)の要約を、表15に提示する。治験責任医師が報告したTEAEを表30に示す。データは、ベースラインと比較して、すべての投与コホートおよび体重群は2週目からJADAS-27CRPスコアの減少を示したことを示す。12週目において、ベースラインからの平均変化率(%)は、投与コホート1、2、および3において、それぞれ-74.6%、-73.1%、および-87.9%であった。
Figure 2022519828000028
Figure 2022519828000029
Figure 2022519828000030
Figure 2022519828000031
Figure 2022519828000032
効能の結論
JIA ACR応答により評価されるような兆候および症状の改善が、処置期間中に観測された通り(as observed while on-treatment)のアプローチまたは非応答例補完アプローチのいずれについても2週目からすべての投与コホートおよび体重群において認められた。いずれの投与コホートも、効能の欠如に起因して早期に停止されることはなかった。効能が不十分であると治験責任医師により判断されたことに起因して患者2例が中止した:10週目にB群の投与コホート1において1例、および4週目にB群の投与コホート3においてもう1例。処置期間中に観測された通り(as observed while on-treatment)のアプローチを使用すると、12週目において、JIA ACR30応答率は、すべての投与および体重群において100%(34/34)であったが、投与コホート1と比較して、投与コホート2および3はより迅速かつ持続的なJIA ACR30応答を生み出した(図9A)。12週目において、非応答例補完アプローチにより計算した場合、77%、93%、および73%の患者がJIA ACR30を実現した(それぞれ投与コホート1、2、および3;図11)。処置期間中に観測された通り(as observed while on-treatment)、12週目において、大部分の患者がより高い応答閾値にもやはり到達し、投与コホート1、2、および3それぞれについて、50%、62%、および100%の患者がJIA ACR70を実現し、そして40%、31%、および64%がJIA ACR90を達成した(図9B、図9C;図11B、図11Cには非応答例補完アプローチによる結果を示す)。すべてのJIA ACRコンポーネントが、3サリルマブ投与レジメンのそれぞれにより低下した(表26)。
投与コホート1と比較して投与コホート2および3において、より迅速なJIA ACR応答の傾向が認められた。処置期間中に観測された通り(as observed while on-treatment)のアプローチを用いた場合、JIA ACR30応答率は、A群およびB群の投与コホート2および3について、サリルマブ処置の最初の2カ月以内に100%を実現して頭打ちとなった一方、投与コホート1の応答率は最長12週目まで変動的であった。
JADAS-27CRPにより評価された疾患活動性の減少は、12週目にすべての投与コホートおよび体重群内の患者において認められ、ベースラインからの平均変化率(%)は、投与コホート1、2、および3において、それぞれ-74.6%、-73.1%、および-87.9%であり、2週目以降においても認められた(図9D)。事後分析では、12週目において、患者20例(投与コホート1、2、および3について、それぞれ患者6、5、および9例)が低疾患活動性(LDA;JADAS-27-CRP≦3.8)を実現した。JADAS-27-CRP<1により定義される臨床的に不活動性の疾患(CID)を、患者3例が実現した(投与コホート2について1例、および投与コホート3について2例)。Wallaceの基準により定義されるCIDを、患者9例(投与1、2、および3について、それぞれ患者3、2、および4例)が実現した(22)。患者13例(投与コホート1および2について各4例、および投与コホート3について5例)が12週目において活動性関節を有さなかった(表27)。
考察
本治験においてテストされたサリルマブの実験的投与レジメンを、成人RA患者から得たサリルマブPKデータのモデリングおよびシミュレーションに基づき選択した。小児患者の体重範囲、身体構成、および薬物代謝は、成人のそれとは異なり、また処置に対する応答および副作用は年齢に応じて変化し得る。その結果、小児臨床トライアルにおいてテストを行わずに成人投薬量から小児投薬量を直接外挿することは推奨されないと考えられる(23、24)。モノクローナル抗体の排出は、多くの場合、体重の増加に関連して非直線的に増加するので(25)、pcJIA集団における体重および年齢の範囲を踏まえて、体重調整された投薬量が本治験に適すると考えられた。pcJIAを有する患者を対象にテストされる投与レジメンは、両体重群において類似した暴露(RAを有する成人患者を対象に試験した投与レジメン暴露に匹敵する)を実現するように母集団PKシミュレーションに基づき選択した。治験結果は体重に基づくオリジナルのモデルデザインについて、その正確性を裏付けた。サリルマブは、標的媒介式の薬物消長を伴う非線形PKを示した。体重調整された投与レジメンは、2体重群において同等の暴露をもたらし、RAを有する成人を対象にテストした固定式投与レジメンと同等の暴露を実現した。
本治験では、サリルマブ処置は、平均CRP値の低下およびESRの減少と関連し、pcJIAを有する患者におけるIL-6の機能的阻害を実証した(20)。特に、CRPレベルの低下は、IL-6中和の直接的な結果であることが知られており、またRAを有する患者においてIL-6中和の有効性を示唆する(26~28)。平均CRP低下は、投与コホート2および3についてより顕著であり、これらの患者のより多くの人数が、本治験で採用した高感度法の検出限界(0.2mg/L未満)を下回るCRPレベルを達成および維持した。
JIA ACR応答は、2週目以降サリルマブの全投与レジメンにおいて認められた。JIA ACR70に基づき、疾患の兆候および症状の低下は、投与コホート1と比較して投与コホート2および3についてより顕著かつ持続的であるようにみえた。JADAS-27-CRPにより評価されるように、投与コホート1または2よりも投与コホート3について、より多くの患者がCIDまたはLDAを実現した。これらの効能結果は、PD結果(すなわち、CRP濃度)において観測された明確な傾向に匹敵し、IL-6中和と処置応答との間の関連性をさらに裏付ける(20、29)。総じて、投与コホート1ではCRPに対する持続的効果がより少なく、これらの結果より、投与コホート1をさらなる試験から除外しても良いことが裏付けられた。
本治験において観測された処置応答率は、IL-6R遮断薬トシリズマブで処置されたpcJIAを有する患者のより大きなコホートについて公表されたデータと肯定的に比較される(18)。今回の結果は、サリルマブを用いた処置は、国際タスクフォースにより公表された最近のガイドライン(処置の最終目標を疾患寛解として規定し、また疾患活動性において、3カ月以内に50%以上の改善を到達すること、および処置の目標をひとたび実現したら、それが持続すべきことを推奨する)の目標を満たす可能性があることを示唆した(11)。本明細書に記載される治験には確立した疾患を有する患者が参加し、その1/3が1以上のバイオ医薬品についてすでに不奏功であった。それにもかかわらず、投与コホート2または3を受けた患者24例のうち、3カ月で、23例および19例が、JIA ACR50およびJIA ACR70をそれぞれ実現し、14例がJADAS-27-CRP LDAを実現し、そして9例は活動性の関節を有さなかった。本治験の延長相における長期フォローアップから、より長期の処置目標を満し、そしてひとたび実現したら、持続性の臨床的寛解を維持するサリルマブの能力についてより多くの見識がもたらされるであろう。
本治験でサリルマブについて観測されたAEの種類は、成人患者を対象としたサリルマブ処置について、および小児患者における抗IL-6クラス効果について観測されたものと一致した(18、30~32)。いくつかの局所的注射部位反応が報告されたが、いずれも強度において軽度~中程度であり、良好な局所的忍容性を実証した;シリンジを用いた注射が原因する疼痛に恐怖を抱くのは当然であり、これは小児患者において重要である。最も一般的に報告されたAEは感染症および好中球減少症であった。感染症の率は小児集団において一般的である上気道感染症により主に促進されたが、体重群および投与群を通じて均衡した。重篤な感染症、中止を引き起こす感染症、および日和見感染は報告されなかった。
治験プロトコールに従い、好中球絶対数(ANC)を、初回サリルマブ投与後および第2回投与前を含む処置期間全体を通じて定期的に評価した。この徹底した血液学のモニタリング(Q2Wレジメンにつき12日目、およびQWレジメンにつき5~8日目に1回目の投与後評価を行った)は、12症例のグレード3/4好中球減少症の検出をもたらした。サリルマブまたはトシリズマブを用いて処置された成人患者では、初回処置投与後の数日間(7日目よりも前に)ANCナディアが生じたが、その後ANC値はクラス効果と整合して回復した(33)。成人を対象とした試験から得られたこれらのデータに基づくと、本治験における評価の時期は、その他の2投与レジメン(投与1および2の両方においてn=3)と比較して、投与コホート3(5日目に発見された4症例を含む、n=6)における事象の数値的アンバランスを説明するのに役立った。
12症例のグレード3/4好中球減少症のうち、8例がB群において生じた。より若年で体重がより軽い患者ほど好中球減少症の率が増加する明らかな傾向が、トシリズマブを用いて処置されたpcJIAを有する患者においてもやはり認められた(34、35)。より若年の患者ほど、より年長の小児患者または成人よりも好中球減少症に罹患しやすい理由を説明する決定的な機構は存在しないが、しかし一般的に、好中球減少症についてより高い有病率が小児において報告されている(36)。本治験において、好中球減少症はAEにより引き起こされた中止の大部分に関連した(n=4/5):3症例は、プロトコールに規定された基準に従い中止となったグレード4好中球減少症であり、また1例は、ベースラインANCが2,000/mm未満であったグレード3好中球減少症を有する患者であった。重要なこととして、本治験期間中に特定されたグレード3/4好中球減少症の症例のいずれも、感染症とは無関係であり、また大部分の症例は数日以内に消散した。この観測結果は、トシリズマブまたはサリルマブを用いて処置された小児および成人から得られたデータと整合し、IL-6阻害により誘発された好中球減少症は感染症リスク増加を助長しないという結論を裏付けるさらなるデータを付加する(18、32~34、37)。すべての入手可能なデータは、IL-6阻害により引き起こされた好中球減少症は感染症リスク増加とは関連しないという結論を裏付けるものの、本治験において得られた好中球減少症のデータは、トシリズマブまたはサリルマブ投与後の成人におけるANCの動力学と共に、投与コホート3の選択に対して議論の余地を残す(32、33、37)。このように注意深く選択することにより、好中球減少症のリスクが、特により高いリスクに晒されているより若年の小児において低下する。さらに、投与2の2週間毎の投与レジメンを使用することで、ANCの回復により長い時間を設けることができる。
本治験の12週間用量探索ポーションから得られた全データをレビューした後、本治験のコア処置相の第2ポーションに参加する追加患者にとって、および投与コホート1または3にすでに参加していた患者で第2ポーションに継続する患者にとって最適なサリルマブレジメンとして、投与コホート2を選択した。コホート1および3と比較して、投与コホート2レジメンが効能と安全性との間で好ましいバランスを示した。この投与レジメンは、等価な成人投与レジメン200mg Q2W(RAを有する成人を対象とする承認済の推奨投薬量)と類似した曝露を実現し、その効能プロファイルを反映した(20、30、31)。投与コホート2でも、やはり注射ストレスを低下させる2週間毎の投与スケジュール(投与コホート3の1週間毎のレジメンと比較して)に従ったが、それは特に小児において意義があり、また上記したようにANC回復時間を増加させる。
より大きな患者コホート内の、pcJIAを有する患者を対象とした長期にわたるサリルマブの安全性および効能に関する追加のデータが、選択された投与レジメンを受け、そして本治験の延長相において追跡される追加患者の参加を通じて提供される。記載の通り、本治験は盲検化されず、またプラセボまたは活性比較薬(active comparator)を含まなかった。これは、疾患の慢性的かつ重症性の性質が潜在すること、および関節炎を有する成人および小児を対象としたIL-6阻害に関する入手可能なデータが存在することを踏まえ、小児を無効な処置に曝露するという倫理的懸念に起因した(18、38)。これらの問題点は、テストされる用量に対する連続的アプローチ、および高頻度のモニタリング、治験全体を通じてサリルマブの安全性を正式に評価する独立データモニタリング委員会の使用を含む治験デザイン、処置に対する患者応答をモニタリングするためのDECの使用、ならびに無効とみなされるあらゆる用量を患者が継続するのを止めさせ、そして患者を治験責任医師が承認する標準処置に戻すDECの能力に反映させた。
結論として、pcJIAを有する患者において、サリルマブは、標的媒介式の薬物消長を伴う非線形PKを呈し、抗IL-6クラス効果と整合する安全性プロファイルを示し、そして疾患活動性を減少させた。本治験のコア処置相のこの12週間用量探索ポーションは、投与コホート2(30~60kgの患者において3.0mg/kg Q2W、および10~30kg未満の患者において4.0mg/kg Q2W)は、RAを有する成人における承認済みの投薬量(200mg Q2W)と類似した暴露を実現することを明らかにした。投与コホート2は、pcJIAを有する患者において安全性/忍容性と効能との間に良好なバランスをもたらし、また最適なサリルマブ投与レジメンとしてpcJIAにおいてさらに試験される。
実施例2:全身型若年性特発性関節炎(sJIA)を有する小児および未成年者、年齢1から17歳において皮下(SC)注射を用いて投与されたサリルマブの非盲検、連続的、用量漸増、反復式用量探索試験に続く、延長相(研究番号DRI13926、研究表題:A Repeated Dose-finding Study of Sarilumab in Children and Adolescents with Systemic Juvenile Idiopathic Arthritis)
第2相対照トライアル[NCT02991469]は、sJIAを処置するために皮下投与されるヒトIgG1抗IL-6Rαモノクローナル抗体サリルマブをテストするために計画される。本治験は、sJIAを有する小児および未成年者、年齢1から17歳、成人発症スチル、比較的稀な炎症性疾患(世界的な概算発生率、男性および女性について100000人当たりそれぞれ0.22および0.34;Bennett,A.N.et al.,Adult onset Still’s disease and collapsing glomerulopathy: successful treatment with intravenous immunoglobulins and mycophenolate mofetil.Rheumatology(Oxford).2004;43(6):795~9頁)に類似するJIAサブセットを標的にする。本小児集団において、サリルマブの3投与レジメンをテストすることを計画する。
治験設計
プロトコールの記載
研究DRI13926は、sJIAを有し、標準療法に対して不十分な応答を有する、または不耐性であり、q2wまたはqwで投与されるサリルマブのSC注射を受ける小児および未成年者、年齢1から17歳(または国が規定する年齢要件)での国際共同、多施設、非盲検、連続的、2相試験である。2相は、以下のとおり:
1.12週間コア処置相、2つのポーションに分割する:
第1連続的、用量漸増投与コホート、用量探索ポーション、少なくとも2投与レジメンが2つの体重群:30kg以上~60kg以下の患者(群A)ならびに10kg以上~30kg未満の患者(群B)で投与レジメン体重群あたり6名の評価可能な患者(合計で少なくとも患者24名)において調査する。患者登録は、A群(30kg以上~60kg未満)ならびに投与コホート2で開始して、体重群および投与レジメンによって調整する。
続くポーション、およそ24名の追加的患者(各体重群に12名:30kg以上[群A]ならびに10kg以上~30kg未満[群B]の患者)を選択された投与レジメン(第1のポーションで登録された患者から集めたデータに基づいて同定する)に、この選択された投与レジメンで体重群あたり合計18名の評価可能な患者を達成するように直接登録する。
12週間コア処置相は、来院2(ベースライン-0週目)から来院12(12週目)被験薬(IMP)が投与される時までである。12週間コア処置相中に、主要エンドポイントの評価を維持しながら採取する血液の量および来院回数を最低限に抑えるために、群B(10kg以上~30kg未満)の患者を次のサリルマブPKサンプリングスケジュール1または2にランダムに割り振る:
・スケジュール1:ベースライン、3日目、8日目、2週目、4週目、8週目および12週目
・スケジュール2:ベースライン、5日目、12日目、2週目、4週目、8週目および12週目
2.144週間延長相:
来院12でのIMPを延長相についての第1のIMPと見なす。
来院12(12週目)でJIA ACR 30(発熱なし)応答に達した患者のみを延長相での継続を許可する。患者は、選択された投与レジメンが決定されるまで、治験の12週間コア処置相を受けるように彼らが割り振られたサリルマブの同じ投与レジメンを継続する。投与レジメンが選択されると、まだこの投与レジメンでなかった患者は、彼らの投与レジメンを選択された投与レジメンに調整され、投与レジメンが調整されない患者と比較して最初の12週間についてより頻繁なモニタリング(PK、安全性および効能について)を含む新たな来院スケジュールに従う。
早期に治験処置を中止する患者は、来院27でEOTのための手順を使用して評価する。これらの患者に、EOT来院の6週間後(EOT+6週間)の治験の終了(EOS)評価のために再来院するよう求める。12週間コア処置相中に治験処置を中止する患者については、EOT来院2週間後(EOT+2週間)に追加的サリルマブPK評価があり、IL-6およびsIL-6RをEOT来院で測定する。これらの患者は、来院12までに、サリルマブ投与を除いて、プロトコールにスケジュール化されたすべての来院および評価を実施するように求められる。
投与レジメンテスト
各体重群について、テストすることを最初に計画した3つの連続的な用量漸増投与レジメンを次の理論的根拠を用いてPKモデリングに基づいて定義した:
・投与コホート1:q2wのサリルマブ150mgと類似したPK曝露を目標とする用量(RAを有する成人患者を対象とする最低有効投与レジメン)。
・投与コホート2:q2wのサリルマブ200mgと類似した目標PK曝露を有する用量(RAを有する成人患者を対象とする推奨投与レジメン)。
・投与コホート3:qwのサリルマブ150mgと類似したPK曝露を目標とする用量(RAを有する成人患者を対象とする長期投与試験において最高曝露をもたらした)。体重による用量および本試験のために利用される投与コホートに関する情報について表1を参照。図7も参照。
患者に投与する用量(mg)は、ベースラインで計算する。医薬品の用量および対応する体積は、患者の体重に変化があってもなくてもトライアルの12週間コア処置相のコース全体を通じて同じままである。延長相において、各来院時に患者の体重を測定し、計算が用量増加の必要を示す場合のみ用量を体重増加に適合する。用量は、投与コホート2について上限200mg、および投与コホート3について上限150mgを設定する。投与コホートについて注射されるサリルマブの体積は、表2~5に示されている。
12週間コア処置相は、来院2(ベースライン-0週目)から開始し、来院12(12週目)を含んでここまでであるが、来院12でのIMPは、延長処置相に入る予定の患者のみ、効能、安全性およびPK/PDを含む来院12評価が完了した後に投与する。
各患者についての研究参加期間
研究の合計期間(患者あたり)は166週間までであると予測される:
・4週間+3日間までのスクリーニング(31日間まで)
・12週間コア処置期間
・144週間までの延長相
・6週間の処置後フォローアップ
すべての来院について、1日目を基準として使用して、
・来院3(3日目)、来院4(5日目)および来院5(8日目)、PKサンプリングがある来院ウインドウは許可されない。
・すべての投与コホートについて来院6(12日目)±1日
・すべての投与コホートについて来院7(2週目)±1日
・投与コホート2について来院8(4週目)±2日および投与コホート3について±1日
は除いて、投与コホート2(すべての可能なq2w中間投与を含む)について±3日および投与コホート3(すべての可能なqw中間投与を含む)について±1日の期間は許容される。
sJIAについてのグレード3/4好中球減少症に関する停止規則
感染の兆候がないグレード4好中球減少症では、ANCが1000/mmを超えれば治験責任医師による利益対リスクの徹底的な評価に基づいて再開することができるサリルマブ処置の一時停止が推奨された。ANCにおける減少は、抗IL-6抗体を用いて処置された成人および小児の患者の両方において見られる薬力学的抗インターロイキン6(IL-6)クラス効果である。関節リウマチ(RA)を有する成人の長期研究におけるサリルマブの反復投与後に、ANCにおける減少は、一般に一過性であり、感染についてのリスクの上昇に関連しなかった。小児患者では、現在公開されているデータは限定的だが、抗IL-6の使用はグレード3/4好中球減少症を有する患者において感染のリスクの増加に関連しなかった。表31は、研究における記録された好中球数の最低値によるグレード3およびグレード4好中球減少症の出現率を示している。
患者の選択
組み入れ基準
1.スクリーニング来院時に1歳以上~17歳未満の男性および女性の患者
2.スクリーニングで次の特性
・5個以上の活動性関節または
・少なくとも3日間の安定用量でのグルココルチコイドにも関わらずベースラインに先立つ3日間、またはスクリーニング中の連続する7日間の内の少なくとも3日間について全身性JIA発熱37.5℃超を有するスクリーニングで2個以上の活動性関節
を有する、the ILAR 2001 JIA Classification Criteria Petty,R.E.et al.2001.J Rheumatol.2004;31(2):390~2頁)によるsJIAサブタイプの診断
3.現在処置に対して応答が不十分であり、治験責任医師の判断によりbDMARDの候補と考えられる患者
4.同意の法定年齢に達している患者、または親(複数可)もしくは法律上の保護者(複数可)が、倫理委員会(EC)承認済の文書化されたインフォームドコンセントに署名および日付を記載する。患者の同意は、現地のガイドライン、ならびに治験関連情報を理解する患者の成熟度および知的能力に基づいて得られるべきである。十分な意思決定能力を有する独立したまたは成熟未成年者が関与する場合、またはさもなければ法的に認められる場合、署名されたインフォームドコンセントが、親(複数可)または法律上の保護者(複数可)から直接得られる。
治験処置
被験薬
サリルマブ、抗IL-6R mAb。
製剤
サリルマブ医薬品は、水性緩衝化媒体、pH6.0中に175mg/mLで提供する。医薬品は、サリルマブ2.7mL(採取体積2.0mL)を充填された5mLバイアルとして供給する。
投与経路(複数可):
自己注射の場合、腹部もしくは大腿部の皮下、または専門家もしくは非専門的介護職員による場合、上腕(側部)にも、サリルマブを投与する。SC注射部位を、腹部(へそまたは腰回りを除く)または大腿部(前部および側部)の4つの四半部間で変化させることが好ましい。
投与レジメン2(q2w)を受ける患者では、注射は、治験の12週間コア処置相中は、施設で専門介護職員によって実施する。図1を参照。投与レジメン3(毎週注射)を受けている患者では、治験実施施設で与えられるようにスケジュール化されていない投与について、ために資格がある施設の職員または在宅看護師がIMPを投与するように配慮されなければならない。本治験の延長相では、患者または親(複数可)または法律上の保護者(複数可)または介護職員(複数可)が、注射を実施する意思および能力を有する場合、在宅での注射を許可する。このようなケースでは、IMPを調製および投与するための訓練が必要とされ、その提供はコア処置相の来院10(8週目)より開始される。この訓練は、患者の治験ファイルに文書化されなければならない。延長処置相で在宅注射が許可される前でも、患者または親(複数可)または法律上の保護者(複数可)または介護職員(複数可)は、来院10(8週目)、来院11(10週目)および来院12(12週目)の際に、治験責任医師(複数可)または代理人(複数可)による監視/監督の下、注射投与することが許される。
患者が治験来院する当日、臨床診断および血液収集後にIMPを投与する。ダイアリーを提供し、これらの注射に関連する情報を記録する、これらのダイアリーを患者の治験ファイルにおける原データとして保持する。介護職員が、IMPを投与する能力または意思を有さない場合には、治験実施施設において投与するようにスケジュール化されない投与について、適格性が確認された施設職員がIMPを投与するように配慮される。
投与レジメン
q2wまたはqwでサリルマブを投与するものとする。しかし、例外的状況、例えば、臨床検査結果の保留、継続的有害事象(AE)、来院5(8日目)を除き、患者スケジュール設定の困難に対処するためにプロトコールに従い、投与コホート2についての±3日(すべての可能なq2w中間投与を含む)および投与コホート3についての±1日(すべての可能なqw中間投与を含む)のサリルマブ投与ウインドウを許容する。来院5(8日目)では投与ウインドウはない。来院7(2週目)では投与コホート2および3の患者については±1日の投与ウインドウ、ならびに来院8(4週目)では投与コホート3については±1日または投与コホート2については±2の投与ウインドウのみがある。IMPの過量投与(偶発的または意図的)を、q2w投与について11日間未満、および毎週投与について6日間未満の間隔において、少なくとも2回用量と定義されることに留意すること。
下記のサリルマブ用量をq2wまたはqwで投与する。
投与コホート2:
・群A(30kg超~60kg以下):3mg/kg q2w
・群B(10kg以上~30kg未満):4mg/kg q2w
投与コホート3:
・群A(30kg超~60kg以下):2mg/kg qw
・群B(10kg以上~30kg未満):2.5mg/kg qw
投与コホート3は、同じPK曝露を維持しながら1週おきに1回のレジメンとしてもテストされる。したがって、範囲は次のとおり:
- 30kg未満の患者:5から7mg/kg q2w(用量2は、4mg/kg q2w)
- 30kg以上の患者:4から6mg/kg q2w(用量2は、3mg/kg q2w)
用量修正
患者に投与される用量(mg)は、ベースライン時に計算される。医薬品の用量および対応する体積は、患者の体重変化があってもなくても、トライアルの12週間コア処置相のコース全体を通じて同じままである。延長相では、各来院時に患者の体重を測定し、計算が用量増加の必要を示す場合のみ用量を体重増加に適合する。用量は、投与コホート2については上限200mg、投与コホート3については上限150mgを設定する。患者の体重に応じて注射される投与コホート2から3の体積は、本明細書に記載されている。表2~5を参照。
包装およびラベリング
ラベル表示されたバイアルを収納する患者処置キット内にIMPを提供する。ラベリングの内容は、現地の規制仕様および要件に従う。1つのキットは、1本のバイアルを含む。
保存条件および有効期間
治験医薬は、施設または自宅で2℃から8℃の間で冷蔵保存するものとする。
Figure 2022519828000033
Figure 2022519828000034
Figure 2022519828000035
Figure 2022519828000036
Figure 2022519828000037
Figure 2022519828000038
Figure 2022519828000039
Figure 2022519828000040
Figure 2022519828000041
Figure 2022519828000042
Figure 2022519828000043
Figure 2022519828000044
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Figure 2022519828000046
Figure 2022519828000047
Figure 2022519828000048
Figure 2022519828000049
薬物動態取り扱い手順
すべての血液サンプルをプロトコールで指定される日に可能な限り近くで採取することは非常に重要である(サンプリングスケジュールについて表17の試験フローチャートを参照)。欠損または失われた血液サンプルについての理由は、文書化されるべきである。血清の採取、保存および輸送のために記載された特別な手順が利用される場合がある。表20を参照。
Figure 2022519828000050
生化学分析的方法
機能性サリルマブおよび抗サリルマブ抗体の血清レベルは、検証された生化学分析的方法を使用して決定する。
薬物動態パラメーター
PopPKモデルをサリルマブのPKプロファイルを記載するために非線形混合効果モデル化を使用して開発する。次のPKパラメーターを血清中の機能性サリルマブについてPopPKモデルを使用して計算する。PKパラメーターとして、これだけに限らないが次の:C最大、Cトラフ、t最大、およびAUC0-τが挙げられる。
Figure 2022519828000051
Figure 2022519828000052
Figure 2022519828000053
Figure 2022519828000054
Figure 2022519828000055
Figure 2022519828000056
Figure 2022519828000057
Figure 2022519828000058
Figure 2022519828000059
二次エンドポイント(複数可)
12週間コア処置相
次のパラメーターは、12週間非盲検コア処置相で分析される。
・安全性
〇有害事象、バイタルサイン、身体検査、臨床検査値
〇許容性評価(局所的忍容性)
・効能
〇12週目でのJIA ACR30/50/70/90/100(発熱なし)応答率
〇12週目での個々のJIA ACR成分のベースラインからの変化
〇12週目での若年性関節炎疾患活動性スコア-27(JADAS)のベースラインからの変化
〇投与コホート毎および体重群毎のそれぞれ個々の患者についてベースラインから12週間コア処置期間の終了までの、グルココルチコイド等価物プレドニゾン用量の折れ線グラフ(line plot)を使用して記述的に評価されるグルココルチコイド使用における変化
・薬力学
〇IL-6関連バイオマーカーにおける変化(例えば、高感受性C反応性タンパク質[hs-CRP]、IL-6、sIL-6Rの血清レベル)
延長相
・安全性
〇有害事象、バイタルサイン、身体検査、臨床検査値
〇許容性評価(局所的忍容性)
・効能
〇24、48週目および治験の終了まで24週間毎でのJIA ACR 30/50/70/90/100(発熱なし)応答率、24、48週目および来院の終了まで24週間毎でのベースラインからの若年性関節炎疾患活動性スコア-27の変化
〇-24、48週目および治験の終了まで24週間毎での個々のJIA ACR成分のベースラインからの変化
〇-ベースラインと比較して24、48週目および治験の終了まで24週間毎での用量カテゴリー(グルココルチコイド等価物プレドニゾロン用量20.5mg/kg、20.2mg/kgおよび0.5mg/kg未満、0.2mg/kg未満)毎のグルココルチコイドを受けている患者の割合
〇24、48週目および続いて治験の終了まで24週間毎でのグルココルチコイド不使用でJIA発赤を有さない患者の割合
〇投与コホート毎および体重群毎のそれぞれ個々の患者についてベースラインから処置期間の終了までの、グルココルチコイド等価物プレドニゾン用量の折れ線グラフを使用して記述的に評価されるグルココルチコイド使用における変化
実験エンドポイント
12週間コア処置期間
・ベースラインで全身性JIAによる発熱を有し、12週目に発熱を有さない患者の割合
・ベースラインで全身性JIAによる発疹を有し、12週目に発疹を有さない患者の割合
延長相
・成長ホルモンを受けたことがなく、処置の最初の年の終わりまでにタナー段階5に達しなかった患者について1、2および3年目での身長発育速度(height velocity)および身長標準偏差(SD)スコアを含む成長評価
・ベースラインで発熱を有し、24、48週目および治験の終了まで24週間毎で発熱を有さない患者の割合
・ベースラインで全身性JIAによる発疹を有し、24、48週目および治験の終了まで24週間毎に発疹を有さない患者の割合。
効能エンドポイント
JIA ACR応答
本治験では、兆候および症状を評価するためにJIA ACR評価スケールを使用する。JIA ACR 30/50/70/90/100を12、24、48、72、96、120、144および156週目(EOT)に評価する。JIA ACR 30/50/70/90/100(発熱なし)応答は、6個のコアセット変数の内の3個がベースラインから少なくとも30%/50%/70%/90%/100%改善し、30%を超えて悪化したのが残りの変数の内の1個までである患者と定義される。
JIA ACRコアセットは、6個の変数に加えてsJIAによる発熱を含む:
・疾患活動性の医師による包括的評価
・包括的な健康状態の患者/親評価
・小児健康評価質問票(CHAQ)によって決定された機能的能力
・活動性関節炎を有する関節の数(0~71関節)
・動作の制限を有する関節の数(0~67関節)
・高感受性C反応性タンパク質
・発熱(先行する7日以内)
・JIA ACRコアセットは、来院3(3日目)、来院4(5日目)、来院5(8日目)、来院6(12日目)およびEOS来院を除くすべての施設来院で評価する。体温は、ACR評価に先行して7日間測定されるべきである。
JIA ACR30コアセット変数スコア(variable score)および各投与コホートおよび体重群についてのベースラインからの変化は、平均、標準誤差および対応する95%CIを使用して来院毎に要約する。hs-CRPの代わりにESRを使用するJIA ACR30/50/70/90/100応答も、同じ方法を使用して要約する。
医師による疾患活動性の包括的評価
疾患活動性の医師による包括的評価をスクリーニング、IMP投与に先行するベースラインおよびEOT来院まで各施設来院で実施する。アンカーが付された100mm水平視覚的アナログスケール(VAS)(0が最良および100が最悪の疾患活動度とみなす)上で患者の疾患活動性を見積もるように治験責任医師に依頼する。
包括的な健康状態の患者/親評価
包括的な健康状態の患者/親評価は、スクリーニング、投薬に先行するベースラインおよびEOT来院までの各施設来院で100mm水平VASで測定する。一貫性を保証するために患者または同一の親もしくは保護者が、書式に記入することを求めるものとする。
小児健康評価質問票(CHAQ)
CHAQは、8歳以上の小児に対してインタビューまたは自己実施型の用具、および8歳未満の小児に対しては親/代理人実施型である。CHAQは、年齢1~19歳の小児における健康状態の一般的指標である。親に提供された質問票からの障害指数スコアと他の子ども(8歳超)に提供されたものとの間のスピアマンの相関係数は、0.84(n=29;P<0.001)であり、親が彼らの子どもについて正確に報告できることを実証している。文書の表面的妥当性は、20名の医療関係者および22名の健康な子どもの親の群によって評価した。評価は、合計43項目からなり、記入におよそ10分間かかる。CHAQは、IMP投薬の前および続く時点で記入される。想起期間は1週間である(Klepper,S.E.et al..2003 Arthritis Rheum.49(3):435~43頁;Singh,G.et al.,1994 Arthritis Rheum.37(12):1761~9頁)。この場合、CHAQの実際の日付およびデータは、eCRFに記録される。
CHAQの開発において報告された軽度、軽度から中等度および中等度に対応する障害に対応するCHAQスコア中央値は、それぞれ0.13、0.63および1.75であった(Dempster、H.et al.、2001 Arthritis Rheum.44(8):1768~7頁)。
成長および発達によって持ち込まれるおそれがある乖離を取り除くために、親には疾病に起因する困難のみを指摘するように依頼する(例えば、子どもが幼過ぎて活動を行うことができない場合には、「非該当」の返答に印をつける)。困難を評価する返答選択は、5点リッカートスケールに基づいている(0=いかなる困難も有さない、1=いくらかの困難を有する、2=多くの困難を有する、3=行うことができない、および4=非該当)。
CHAQのパート1は、日常生活における機能能力を評価する41項目を含む障害指数である。次の8個のサブスケール/ドメイン:1.服を着ることおよび身づくろい;起き上がること;3.食事;4.歩行;5.衛生;6.手を伸ばすこと;7.握ることおよび8.活動。ドメイン毎に:(a)日常の営みにおいてそれを実施する難しさの程度の評定(項目6~9、12~13、16~18、21~22、34~38、41~44、47~51および54~58);(b)特別な補助具またはデバイスを使用する必要性の程度(項目24~27、60~62)ならびに(c)他人から援助を受ける必要性の程度(項目29~30、64~65)について評価する。
・小児健康評価質問票障害指数(CHAQ-DI)を計算するために各ドメインスコアを最初に計算する:
〇最高の応答を有する質問が当該機能エリアのスコアを決定する。
〇ある特定のエリアにおいて課題を完了するために支援もしくはデバイスを使用する場合、または補助が必要な場合、最小スコア2を対応する機能エリアに記録する。
〇8個のサブスケール/ドメインを平均して、障害指数(0~3の範囲を有する)である平均スコアを計算する。
障害指数スコアが低いということは、健康状態がより良好であること/健康関連の生活の質がより良好であること/兆候および症状がより少ないことを示唆する一方、障害指数スコアがより高いということは、健康状態が悪化したこと/生活の質(HRQL)が悪化したこと/兆候および症状がより多いことを示唆する。0.13のスコア低下が、CHAQ障害指数における最低限度の臨床的重要改善である。0.75のメジアンスコア変化が、CHAQ障害指数における最低限度の臨床的重要劣化である(20、19)。
CHAQのパート2は、不快指数であり、CHAQのパート3は、健康状態測定であり;両方は、別個の15cmスケールで測定される。
CHAQ-不快指数を1週間前の疼痛の重症度によって決定し、VAS(「無疼痛0」および「非常に重度の疼痛100」のアンカーを用いる)上で等級化する。
・CHAQ不快指数(項目67)を計算
-項目67におけるVASの左側末端から応答者のマークまでの距離を測定し、0.2をかける、範囲は0~3。不快指数スコアは、0~100スケールにすることができる。
CHAQ健康状態スコアのパート3は、患者のまたは親による疾病の包括的な評価を測定する。
・CHAQ健康状態スコア(項目69)を計算
- 項目69中のVASの左側末端から応答者のマークまでの距離を測定し、0.2をかける、範囲は0~3。健康状態スコアは、0~100スケールにリスケールすることができる。
活動性関節炎を有する関節の数および動作に制限を有する関節の数
活動性関節は:
・変形に起因しない関節内の腫脹、または
・疼痛もしくは圧痛のいずれかを有する動作の制限
を有する関節として定義される。
71個(71)の関節を、変形に起因しない腫脹あるいは疼痛もしくは圧痛のいずれかまたは両方を有する動作に制限を有する関節の数を計数することによって活動性疾患について評価する(Bazso,A.et al.,2009 J Rheumatol.36(1):183~90頁;National Cholesterol Education Program(NCEP):highlights of the report of the expert panel on blood cholesterol levels in children and adolescents.Pediatrics.1992;89(3);495~501頁)。
頸椎(1関節としてカウント)、側頭下顎(2関節、R側およびL側)、胸鎖(2関節)、肩峰鎖骨(2関節)、肩(2関節)、肘(2関節)、手首(2関節)、中手指節関節(合計10関節、各側5)、近位指節間(合計10関節、各側5)、遠位指節間(合計8関節、各側4)、股関節(2関節)、ひざ(2関節)、足関節(2関節)、距骨下(2関節)、足根中足(2関節)、中足指節(10関節、各側5)、および足部指節間(10関節、各側5)、合計関節71個。
動作の制限について検査される67個(67)関節は、胸鎖(n=2)および肩峰鎖骨(n=2)を除き、活動性疾患について検査したものと同一である。正式な関節の計測は、訓練を受けた評価担当者によって実施する。関節圧痛は、評価担当者の親指および人さし指により惹起された関節の圧迫によって誘発される疼痛と定義する。
高感受性C反応性タンパク質
高感受性C反応性タンパク質は、選択された用量に留まっている患者について来院1(-28日目から-1日目、31日間まで)、ベースライン来院2(0週目、1日目)、来院7(2週目)、来院8(4週目)、来院9(6週目)、来院10(8週目)、来院11(10週目)、来院12(12週目)、および来院13(16週目)から来院27 EOT(156週目)の延長相のすべての来院で;来院101(0週目)から来院108(12週目)、来院109(24週目)、来院112(48週目)、来院114(72週目)、来院116(96週目)、来院118(120週目)および来院27 EOTで評価される。PKスケジュール1群の患者30kg未満(群B)について、hs-CRPは、3および8日目に測定する。PKスケジュール2群の患者30kg未満(群B)について、hs-CRPは、5および12日目に測定する。高感受性C反応性タンパク質レベルは、IL-6R活性と直接的な相関関係を有する。積極的投与レジメンが、CRPレベルに対して劇的な低下効果を有することが期待される。
若年性関節炎疾患活動性スコア
JADASは、4つの測定を含む:
1.10cm VAS(0=無活動性、および10=最大の活動性)上で測定される医師による疾患活動性の包括的評価。
2.10cm VAS(0=非常に良好および10=非常に不良)上で測定される親/患者による健康状態の包括的評価、
3.活動性疾患を有する関節のカウント数
4.赤血球沈降速度を、下記の式:
[ESR(mm/時間)-20]/10
に従い0~10スケールに標準化した
計算を行う前に、ESR値<20mm/時間を0に変換し、ESR値>120mm/時間を120に変換した。
JADASは、その4成分のスコアの単純な線形和として計算される(Consolaro,A.et al.,2009 Arthritis Rheum.61(5):658~623頁)。JADAS-27の全体スコアおよびそのベースラインからの変化は、各投与コホートおよび体重群について(可能な場合)に来院毎に(数、平均、標準誤差、SD、メジアン、最小および最大を含む)要約する。
JADAS-27は、次の関節を含む:頸椎関節、肘関節、手首関節、中手指節関節(第1から第3)、近位指節間関節、腰関節、ひざ関節および足関節。JADASは、JIAにおいて疾患活動性の評価のために有効な計測手段であることが見出され、標準的臨床ケア、観測研究および臨床トライアルに適用可能である可能性がある(23)。JADAS-27は、来院12(12週目)、来院15(24週目)、来院18(48週目)で計算する。
選択された用量に留まっている患者について来院20(72週目)、来院22(96週目)、来院24(120週目)、来院26(144週目)および来院27 EOT(156週目);選択された用量に変更した患者について来院101(0週目)から来院106(12週目)、来院109(24週目)、来院112(48週目)、来院114(72週目)、来院116(96週目)、来院118(120週目)および来院27 EOT。
sJIAの全身性の特性
sJIAの全身性の特性として、発熱、一過性のサーモン色紅斑性発疹、全身性リンパ節腫脹、肝腫大、脾腫、漿膜炎が挙げられ、他の合併症は、診断を確認するためにスクリーニング来院1(-28日目から-1日目、31日間まで)、来院2(0週目)、来院12(12週目)および来院27(156週目)で採取される;発熱、一過性のサーモン色紅斑性発疹のみを来院15(24週目)、来院18(48週目)および治験の終了まで24週間毎に集める。
sJIAに関連する発熱および発疹が挙げられる一般的全身性特性は、JIA ACRコア成分評価し、すべての来院で採取する。
sJIAに関連する発疹は、一過性のサーモン色紅斑性発疹と称される。
発疹がないことは、sJIAに関連する発疹なしと定義され、評価日に先行する7日間について患者ダイアリーに記録する。
発熱がないことは、JIA ACRコア成分が評価される場合、来院に先立つ7日間に37.5℃超の体温測定がないとして定義される。
発熱および発疹への処置の効果は、12週目でベースラインと比較して評価する。
ベースラインで全身性JIAによる発熱を有し、各投与コホートについて発熱を有さない全体および体重群毎(十分なデータがある場合)の患者の割合を来院毎(すなわち、12、24、48週目および治験の終了まで24週間毎)に要約する。
ベースラインで全身性JIAによる発疹を有し、各投与コホートについて発疹を有さない全体および体重群毎(十分なデータがある場合)の患者の割合を来院毎(すなわち、12、24、48週目および治験の終了まで24週間毎)に要約する。
グルココルチコイド使用評価
用量カテゴリー(20.5mg/kg、20.2mg/kgおよび0.5mg/kg未満、0.2mg/kg未満)によりグルココルチコイドを受けている患者の割合ならびに、グルココルチコイドを受けておらず24、48、72、および104週目にJIA発赤を有さない患者の割合をベースラインでの割合と比較するために各投与コホートおよび体重群について要約する。特定の時点(すなわち、0、24、48、72または104週目)でのmg/kg/日のグルココルチコイド等価物プレドニゾロン用量は、その時点に先行する2週間以内に摂取したグルココルチコイドに基づいて計算する。特定の時点(すなわち、24、48、72または104週目)でのJIA発赤または先行する来院とこの時点との間での発熱(37.5℃以上のすべての体温測定値)もしくはESR 220mm/時、JIA ACR50応答が維持されていないとして定義する。
グルココルチコイド等価物プレドニゾロン用量(生データおよびベースラインからの変化)は、投与コホートおよび体重群毎に来院毎(平均、SD、メジアンなど)に要約する。追加的に、処置期間中の各来院でのグルココルチコイド等価物プレドニゾロン用量(コアおよび延長の両方)は、投与コホートおよび体重群毎にそれぞれ個々の患者についてプロットする。
成長評価
成長への影響は、成長ホルモンを受けたことがなく、処置の最初の年の終わりまでにタナー段階5に達しなかった患者について身長発育速度および身長SDスコアを使用して評価する。
身長発育速度(1年あたりのセンチメートル)は、身長変化および身長測定間の時間間隔に基づいて計算する。処置前の身長発育速度は、測定値がベースラインの9から24カ月前の間に得られたという条件で、ベースラインの1年前に最も近く測定された身長を使用して推定する。続いて、処置の1および2年目の身長発育速度を計算する。1年および2年カットオフに最も近い身長測定値を使用する。
身長は、壁掛け式スタジオメーターを使用して立位で測定する。身長測定値を得る場合、子どもは靴、帽子または髪飾りを外し、両足を揃え、頭部、肩、臀部および踵を壁に付けて頭部で固定直角を用いて測定する。各測定での子どもの姿勢のわずかな変化のために、3回連続の測定を各子どもについて得る。測定値が0.3cm以内であれば3回の測定の平均を子どもの真の身長と見なす。測定値が>0.3cm離れている場合は、再度取り、許容可能な範囲内である場合は平均する。成長速度計算のために利用する測定値は、評価のスケジュールに示されているとおりに取る。
身長は、検証された方法を介して施設で測定する。所与の患者について期間中に予測される正常な身長発育速度は、World Health Organization(WHO;World Health Organization.Child growth standards:WHO Anthro(version 2011) and macros.URL:http://www.who.int/childgrowth/software/en/)での患者の年齢および性別についての平均身長との差異を年齢の変化で割って計算する。身長発育速度は、処置前および処置の1、2、および3年目で予測される正常身長発育速度と比較する。身長SDスコアは、WHO norms(同書)を使用して計算する(下を参照)。参照集団は、平均SDスコア0を有し、-2から+2の間の値は、一般に正常範囲と考えられる:SDスコア=(観測値-参照集団のメジアン)/参照集団のSD値
成長への影響を評価するために、処置の1、2および3年目での身長SDスコアのベースラインからの変化を平均、SDおよび95%CIを使用して記述的に要約する。WHO予測を超える身長発育速度を有する患者の割合を処置前および処置の1、2および3年目に要約する。平均身長発育速度を処置前ならびに処置の1、2および3年間で予測されるWHO正常身長発育速度と比較する。
身体検査
全身体検査を、選択された用量に留まっている患者についてスクリーニング来院1(-28日目から-1日目、31日間まで)、来院2(1日目、0週目)、来院8(4週目)、来院9(6週目)、来院12(12週目)、来院15(24週目)、来院18(48週目)、来院20(72週目)、来院22(96週目)、来院24(120週目)、来院26(144週目)および来院27 EOT(156週目)に;選択された用量に変更した患者について来院101(0週目)、来院104(6週目)、来院106(12週目)、来院109(24週目)、来院112(48週目)、来院114(72週目)、来院116(96週目)、来院118(120週目)、来院27 EOTおよび来院28 EOSに実施する。すべての臨床的に重要な異常は、来院1(-28日目から-1日目、31日間まで)で観測したおよび既に知られている場合は既往歴として患者eCRFに報告するべきであり、来院2(1日目、0週目)および続く来院中に観測された場合はAEとして報告するべきである。スクリーニング来院に既知であるすべての臨床的に重要な身体検査異常値は、AEではなく既往歴として報告するべきである。スクリーニング来院後に報告した臨床的に重要な異常またはベースラインからの悪化は、AEとして報告するべきである。
体重
体重は、下着または非常に軽い衣服を着て(上着およびアクセサリーを着けずに)、靴は履かず、膀胱を空にした患者で取るべきである。治験を通じて同じスケールを使用することを推奨する。体重は、最も近い0.1kgで決定する。治験を通じて同じスケールを使用することを推奨する。体重は、選択された用量に留まっている患者についてスクリーニング来院1(-28日目から-1日目、31日間まで)、ベースライン来院2(1日目、0週目)、来院12(12週目)および延長相中のすべての来院で;選択された用量に変更した患者について来院102(2週目)および来院104(6週目)を除く、来院101(0週目)から来院119(132週目)、来院27 EOTおよび来院28 EOSで集める。
薬力学パラメーター
サリルマブの薬力学的効果は、次のバイオマーカーの測定を通じて評価する:hs-CRP、IL-6、sIL-6R。
評価スケジュール
血液採取のサンプリングスケジュールは、試験フローチャートに見出すことができる(表17~19を参照)。IL-6および総sIL-6Rは、ベースライン来院2(0週目)および来院12(12週目)で測定する。コア処置相の早期に治験処置を中止する患者については、IL-6および総sIL-6RをEOT評価時に測定する。
ファーマコゲノミクス
親(複数可)または法律上の保護者(複数可)は、唾液サンプル採取についての別個のICFに署名することを求められる。ゲノム研究のためのデオキシリボ核酸サンプルは、the International Council for Harmonisation(ICH)ガイドライン15によって定められるとおりダブルコード化(double-coded)される。デオキシリボ核酸サンプルは、臨床試験報告書(CSR)の最後の日付の15年後まで保存され、研究目的のために使用できる。
ゲノム分析の目的は、標的調節、疾患予後および進行または他の臨床結果測定と臨床またはバイオマーカー応答とのゲノム関連を同定することである。これらのデータは、応答を予測でき、疾患の機構を解明できるゲノムマーカーを同定するために使用できる、または他の研究から集められたデータと組み合わせることができる。分析は、候補遺伝子および周辺ゲノムエリアの配列決定または一塩基多型研究を含む。(これだけに限らないが)一塩基多型分析、ゲノム配列決定およびトランスクリプトーム配列決定が挙げられる全ゲノム研究も実施できる。必要であれば、ゲノム分析は、毒性に関連するマーカーを同定するためにも実施できる。彼らおよび彼らの親または法律上の保護者がファーマコゲノミクスサンプル採取に参加することを希望しない場合でも、患者は、治験への登録に適格のままである。
薬物濃度またはADA測定のために採取されたすべての未使用または余剰の血清サンプルは、保存され、予測外のAEを調査するため、または毒性に関連するマーカーを同定するためにsJIA、抗体を用いたIL-6Rα経路の阻害、処置応答(PDおよびまたは予測的)に関連する診査のバイオマーカー研究、のために使用できる。サンプルは、CSRの日付の15年後までまたは現地の規制に基づいて保存される。
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Claims (156)

  1. インターロイキン6(IL-6)受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象における若年性特発性関節炎(JIA)を治療する方法であって、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約2mg/kg~約4mg/kgの用量で投与される前記方法。
  2. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるJIAを治療する方法であって、抗体は重鎖可変領域(VH)および軽鎖可変領域(VL)を含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つの相補性決定領域(CDR)を含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含み、抗体は約2mg/kg~約4mg/kgの用量で投与される前記方法。
  3. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるJIAを治療する方法であって、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約2mg/kgの用量で1週間ごとに投与される前記方法。
  4. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるJIAを治療する方法であって、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含み、抗体は約2mg/kgの用量で1週間ごとに投与される前記方法。
  5. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるJIAを治療する方法であって、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約2.5mg/kgの用量で1週間ごとに投与される前記方法。
  6. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるJIAを治療する方法であって、抗体はVHおよび軽鎖VLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含み、抗体は約2.5mg/kgの用量で1週間ごとに投与される前記方法。
  7. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるJIAを治療する方法であって、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約2mg/kgの用量で2週間ごとに投与される前記方法。
  8. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるJIAを治療する方法であって、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含み、抗体は約2mg/kgの用量で2週間ごとに投与される前記方法。
  9. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるJIAを治療する方法であって、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約2.5mg/kgの用量で2週間ごとに投与される前記方法。
  10. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるJIAを治療する方法であって、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含み、抗体は約2.5mg/kgの用量で2週間ごとに投与される前記方法。
  11. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるJIAを治療する方法であって、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約3mg/kgの用量で2週間ごとに投与される前記方法。
  12. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるJIAを治療する方法であって、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含み、抗体は約3mg/kgの用量で2週間ごとに投与される前記方法。
  13. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるJIAを治療する方法であって、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約4mg/kgの用量で2週間ごとに投与される前記方法。
  14. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるJIAを治療する方法であって、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含み、抗体は約4mg/kgの用量で2週間ごとに投与される前記方法。
  15. JIAは全身性JIA(sJIA)である、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 抗体はサリルマブである、請求項1~15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 対象は、少なくとも2週間続く発熱を伴うかまたはそれに続く、少なくとも6週間の期間の少なくとも1つの関節における関節炎;体幹上の一過性紅斑性発疹;全身性リンパ節腫脹;肝腫大および/または脾腫;多発性漿膜炎;体重減少;疲労;倦怠感;発熱;末梢白血球(WBC)数の上昇;血小板数の上昇;100mm/時を超える赤血球沈降速度(ESR)の上昇;貧血;ならびに健康な対象と比較して高いフェリチンレベルからなる群から選択されるsJIAの少なくとも1つの症状を患っている、請求項1~16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 対象は、sJIAの少なくとも1つの症状を患っており、少なくとも1つの症状は、足を引きずる、覚醒時のこわばり、腕もしくは脚の使用に抵抗がある、活動レベルの低下、1日周期の熱、関節腫脹、および/または細かい運動活動の難しさである、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。
  19. sJIAの少なくとも1つの症状の進行が、低減、遅延、停止または代わりに軽減される、請求項17または18に記載の方法。
  20. 対象におけるsJIAの少なくとも1つの症状は、抗体が投与された後に改善する、請求項18または19に記載の方法。
  21. 対象は、現在の治療に対して不十分な応答を有しており、生物学的疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)の候補とみなされる、請求項1~20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 対象を治療することは、対象の若年性特発性関節炎ACRスコアを改善し、対象におけるJIA ACR成分を改善し、抗体を投与する前と比較して対象に投与されるコルチコステロイドのレベルを低減し、および/または対象の若年性関節炎疾患活動性スコアを低減することを含む、請求項1~19のいずれか1項に記載の方法。
  23. 対象は、(a)5つまたはそれ以上の活動性関節;または(b)少なくとも3日間連続して同じ用量で投与されたグルココルチコイドにもかかわらず、連続7日間のうちの少なくとも3日間、2つまたはそれ以上の活動性関節および約37.5℃を超える全身性若年性特発性関節炎熱を有する、請求項1~22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 対象は、少なくとも3日間、1日周期のスパイク熱を伴うかまたはそれに続く2つまたはそれ以上の関節において関節炎を有し、1つまたはそれ以上の一過性紅斑性発疹;全身性リンパ節腫脹;肝腫大および/もしくは脾腫;ならびに/または漿膜炎を伴う、請求項1~22のいずれか1項に記載の方法。
  25. JIAは多関節型JIA(pcJIA)である、請求項1~14のいずれか1項に記載の方法。
  26. pcJIAは多関節JIAまたは進展性少関節JIAである、請求項25に記載の方法。
  27. 抗体はサリルマブである、請求項25または26に記載の方法。
  28. 対象は、対称性多発性関節炎の変形;関節拘縮;慢性滑膜炎症;関節軟骨喪失;関節近傍骨の侵食;正球性慢性貧血;ESRタンパク質の上昇;C反応性タンパク質の上昇;白血球数の上昇;頸椎の無症候性関節炎;および/または小顎症からなる群から選択されるRF陽性多関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている、請求項25~27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 対象は関節亜脱臼および/または関節拘縮を有する、請求項25~27のいずれか1項に記載の方法。
  30. 対象は、運動低減、筋力低下および/または身体機能減少を伴う対称性多関節炎からなる群から選択される、RF陰性多関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている、請求項25~27のいずれか1項に記載の方法。
  31. 対象は、疾患の最初の6カ月後に4つを超える関節に影響を及ぼす無菌性炎症性滑膜炎;足を引きずって歩き回ること;慢性前部ブドウ膜炎;その後の脚長の不一致を伴う下肢の過成長をもたらす膝または足首における慢性関節炎;筋萎縮;および/または膝または手首における屈曲拘縮からなる群から選択される進展性少関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている、請求項25~27のいずれか1項に記載の方法。
  32. 対象は、pcJIAの少なくとも1つの症状を患っており、少なくとも1つの症状は、足を引きずる;覚醒時のこわばり;腕もしくは脚の使用に抵抗がある;活動レベルの低下;関節腫脹;および/または細かい運動活動の難しさである、請求項25~27のいずれか1項に記載の方法。
  33. JIAの少なくとも1つの症状の進行は、低減、遅延、停止または代わりに軽減される、請求項28~32のいずれか1項に記載の方法。
  34. 対象を治療することは、対象の若年性特発性関節炎ACRスコアを改善し、JIA ACR間隔を改善し、および/または対象の若年性関節炎疾患活動性スコアを低減し、および/またはWallace基準による臨床的に不活性な疾患を達成することを含む、請求項25~33のいずれか1項に記載の方法。
  35. 対象を治療することは、対象のJIA ACR間隔を改善し、および/または対象の若年性関節炎活動性スコア-27を低減し、および/またはWallace基準により臨床的に不活性な疾患を達成することを含む、請求項25~33のいずれか1項に記載の方法。
  36. 対象は、活動性関節炎を有する少なくとも5つの関節を有する、請求項25~35のいずれか1項に記載の方法。
  37. 対象は、疾患の最初の6カ月間に5つまたはそれ以上の関節に影響を及ぼす多関節の関節炎、または最初の6カ月間に4つ以下の関節に影響を及ぼし、最初の6カ月後に5つまたはそれ以上の関節に進展する少関節の関節炎を有する、請求項25~35のいずれか1項に記載の方法。
  38. 関節炎はリウマチ因子陰性である、請求項25~37のいずれか1項に記載の方法。
  39. 関節炎はリウマチ因子陽性である、請求項25~37のいずれか1項に記載の方法。
  40. 抗体は皮下投与される、請求項1~39のいずれか1項に記載の方法。
  41. 抗体の用量は週1回投与される、請求項1もしくは2または15~40のいずれか1項に記載の方法。
  42. 抗体の用量は2週間ごとに1回投与される、請求項1もしくは2または15~40のいずれか1項に記載の方法。
  43. 抗体は医薬組成物として投与される、請求項1~42のいずれか1項に記載の方法。
  44. 医薬組成物は、体積が1mL未満である水溶液である、請求項43に記載の方法。
  45. 対象は少なくとも約10kgの体重を有する、請求項1~44のいずれか1項に記載の方法。
  46. 対象は30kg未満の体重を有する、請求項45に記載の方法。
  47. 対象は少なくとも約30kgの体重を有する、請求項1~44のいずれか1項に記載の方法。
  48. 対象は60kg未満の体重を有する、請求項47に記載の方法。
  49. 対象は1~17歳である、請求項1~48のいずれか1項に記載の方法。
  50. 対象はヒトであり、抗体はヒト抗体である、請求項1~49のいずれか1項に記載の方法。
  51. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるpcJIAを治療する方法であって、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約2mg/kg~約4mg/kg/週または約2mg/kg~約4mg/kg/2週の用量で投与され、対象の体重は10kg以上60kg以下である前記方法。
  52. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は約2mg/kg~約3mg/kgの用量で隔週、または約2mg/kgの用量で1週間ごとに投与される、請求項51に記載の方法。
  53. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は約2mg/kg~約3mg/kgの用量で隔週1回または約2mg/kgの用量で週1回投与される、請求項52に記載の方法。
  54. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は約2mg/kgまたは約3mg/kgの用量で隔週投与される、請求項52に記載の方法。
  55. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は約2mg/kgまたは約3mg/kgの用量で隔週1回投与される、請求項54に記載の方法。
  56. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は2mg/kgもしくは3mg/kgの用量で隔週、または2mg/kgの用量で1週間ごとに投与される、請求項52に記載の方法。
  57. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は2mg/kgもしくは3mg/kgの用量で隔週1回または2mg/kgで週1回投与される、請求項56に記載の方法。
  58. 対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は約2.5mg/kg~約4mg/kgの用量で隔週、または約2.5mg/kgの用量で1週間ごとに投与される、請求項51に記載の方法。
  59. 対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は約2.5mg/kg~約4mg/kgの用量で隔週1回または約2.5mg/kgの用量で週1回投与される、請求項58に記載の方法。
  60. 対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は約2.5mg/kgまたは約4mg/kgの用量で隔週投与される、請求項58に記載の方法。
  61. 対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は約2.5mg/kgまたは約4mg/kgの用量で隔週1回投与される、請求項60に記載の方法。
  62. 対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は2.5mg/kgもしくは4mg/kgの用量で隔週、または2.5mg/kgで1週間ごとに投与される、請求項58に記載の方法。
  63. 対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は2.5mg/kgもしくは4mg/kgの用量で隔週1回または2.5mg/kgで週1回投与される、請求項62に記載の方法。
  64. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるpcJIAを治療する方法であって、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は30kg以上33kg未満であり、抗体は61.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は33kg以上37.5kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は37.5kg以上42kg未満であり、抗体は78.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は42kg以上46.5kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は46.5kg以上50.5kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は50.5kg以上55kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回または毎週1回投与され;対象の体重は55kg以上59.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は59.5kg以上64kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は64kg以上68kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は68kg以上72.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回または週1回投与され;または対象の体重は72.5kg以上であり、抗体は148.75mgの用量で隔週1回または週1回投与される前記方法。
  65. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるpcJIAを治療する方法であって、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は30kg以上31kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は31kg以上34kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は34kg以上37kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は37kg以上39.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は39.5kg以上42.5kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は42.5kg以上45kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は45kg以上48.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は48.5kg以上51.5kg未満であり、抗体は148.75mgの用量で隔週1回または毎週1回投与され;対象の体重は51.5kg以上54.5kg未満であり、抗体は157.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は54.5kg以上57kg未満であり、抗体は166.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は57kg以上63kg未満であり、抗体は175mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は63kg以上であり、抗体は192.5mgの用量で隔週1回または週1回投与される前記方法。
  66. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるpcJIAを治療する方法であって、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は10kg以上12.5kg未満であり、抗体は26.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は12.5kg以上16kg未満であり、抗体は35mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は16kg以上19.5kg未満であり、抗体は43.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は19.5kg以上23kg未満であり、抗体は52.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は23kg以上26.5kg未満であり、抗体は61.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は26.5kg以上30kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は30kg以上37.5kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は37.5kg以上42kg未満であり、抗体は78.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は42kg以上46.5kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は46.5kg以上50.5kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は50.5kg以上55kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は55kg以上59.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は59.5kg以上64kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は64kg以上68kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は68kg以上72.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;または対象の体重は72.5kg以上であり、抗体は148.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与される前記方法。
  67. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるpcJIAを治療する方法であって、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は10kg以上12.5kg未満であり、抗体は43.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は12.5kg以上14.5kg未満であり、抗体は52.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は14.5kg以上16.5kg未満であり、抗体は61.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は16.5kg以上19kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は19kg以上21kg未満であり、抗体は78.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は21kg以上23.5kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は23.5kg以上25.5kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は25.5kg以上27.5kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は27.5kg以上30kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は30kg以上39.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は39.5kg以上42.5kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は42.5kg以上45kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は45kg以上48.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は48.5kg以上51.5kg未満であり、抗体は148.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は51.5kg以上54.5kg未満であり、抗体は157.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は54.5kg以上57kg未満であり、抗体は166.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は57kg以上60.5kg未満であり、抗体は175mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は60.5kg以上63kg未満であり、抗体は175mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は63kg以上であり、抗体は192.5mgの用量で隔週1回または週1回投与される前記方法。
  68. IL-6受容体に特異的に結合する有効量の抗体を投与することを含む、それを必要とする対象におけるsJIAを治療する方法であって、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は、約2mg/kg~約2.5mg/kg/週または約3mg/kg~約4mg/kg/2週の用量で投与され、対象の体重は30kg以上210kg以下である前記方法。
  69. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は約2mg/kgの用量で1週間ごとにまたは約3mg/kgの用量で隔週投与される、請求項68に記載の方法。
  70. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は約2mg/kgの用量で週1回または約3mg/kgの用量で隔週1回投与される、請求項69に記載の方法。
  71. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は2mg/kgの用量で1週間ごとにまたは3mg/kgの用量で隔週投与される、請求項66に記載の方法。
  72. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は2mg/kgの用量で週1回または3mg/kgで隔週1回投与される、請求項71に記載の方法。
  73. 対象の体重は30kg以上210kg以下であり、抗体は約2.5mg/kgの用量で1週間ごとにまたは約4mg/kgの用量で隔週投与される、請求項68に記載の方法。
  74. 対象の体重は30kg以上210kg以下であり、抗体は約2.5mg/kgの用量で週1回または約4mg/kgの用量で隔週1回投与される、請求項73に記載の方法。
  75. 対象の体重は30kg以上210kg以下であり、抗体は2.5mg/kgの用量で1週間ごとにまたは4mg/kgの用量で隔週投与される、請求項68に記載の方法。
  76. 対象の体重は30kg以上210kg以下であり、抗体は2.5mg/kgの用量で週1回または4mg/kgの用量で隔週1回投与される、請求項75に記載の方法。
  77. 治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約2mg/kg~約4mg/kgの用量で使用される前記使用するための抗体。
  78. 治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含み、抗体は約2mg/kg~約4mg/kgの用量で使用される前記使用するための抗体。
  79. 治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約2mg/kgの用量で1週間ごとに使用される前記使用するための抗体。
  80. 治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含み、抗体は約2mg/kgの用量で1週間ごとに使用される前記使用するための抗体。
  81. 治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約2.5mg/kgの用量で1週間ごとに使用される前記使用するための抗体。
  82. 治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含み、抗体は約2.5mg/kgの用量で1週間ごとに使用される前記使用するための抗体。
  83. 治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用する抗体であって、該抗体はIL-6受容体を特異的に結合し、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約2mg/kgの用量で2週間ごとに使用される前記使用するための抗体。
  84. 治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含み、抗体は約2mg/kgの用量で2週間ごとに使用される前記使用するための抗体。
  85. 治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約2.5mg/kgの用量で2週間ごとに使用される前記使用するための抗体。
  86. 治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含み、抗体は約2.5mg/kgの用量で2週間ごとに使用される前記使用するための抗体。
  87. 治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体は、IL-6受容体に特異的に結合し、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、領域配列番号1の重鎖可変配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約3mg/kgの用量で2週間ごとに使用される前記使用するための抗体。
  88. 治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含み、抗体は約3mg/kgの用量で2週間ごとに使用される前記使用するための抗体。
  89. 治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約4mg/kgの用量で2週間ごとに使用される前記使用するための抗体。
  90. 治療を必要とする対象におけるJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、抗体はVHおよびVLを含み、VHは配列番号1の配列内に見出される3つのCDRを含み、VLは配列番号2の配列内に見出される3つのCDRを含み、抗体は約4mg/kgの用量で2週間ごとに使用される前記使用するための抗体。
  91. JIAはsJIAである、請求項77~90のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  92. サリルマブである、請求項77~91のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  93. 対象は、少なくとも2週間続く発熱を伴うかまたはそれに続く、少なくとも6週間の期間の少なくとも1つの関節における関節炎;体幹上の一過性紅斑性発疹;全身性リンパ節腫脹;肝腫大および/または脾腫;多発性漿膜炎;体重減少;疲労;倦怠感;発熱;末梢白血球(WBC)数の上昇;血小板数の上昇;100mm/時を超える赤血球沈降速度(ESR)の上昇;貧血;ならびに健康な対象と比較して高いフェリチンレベルからなる群から選択されるsJIAの少なくとも1つの症状を患っている、請求項77~92のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  94. sJIAの少なくとも1つの症状の進行は、低減、遅延、停止または代わりに軽減される、請求項95に記載の使用するための抗体。
  95. 対象は、sJIAの少なくとも1つの症状を患っており、少なくとも1つの症状は、足を引きずる、覚醒時のこわばり、腕もしくは脚の使用に抵抗がある、活動レベルの低下、1日周期の熱、関節腫脹、および/または細かい運動活動の難しさである、請求項77~93のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  96. 対象におけるsJIAの少なくとも1つの症状は、抗体は投与された後に改善する、請求項94または95に記載の使用するための抗体。
  97. 対象は、現在の治療に対して不十分な応答を有しており、生物学的DMARDの候補とみなされる、請求項77~96のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  98. 対象を治療することは、対象の若年性特発性関節炎ACRスコアを改善し、対象におけるJIA ACR成分を改善し、抗体を投与する前と比較して対象に投与されるコルチコステロイドのレベルを低減し、および/または対象の若年性関節炎疾患活動性スコアを低減し、および/またはWallace基準による臨床的に不活性な疾患を達成することを含む、請求項76~95のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  99. 対象は、(a)5つまたはそれ以上の活動性関節;または(b)少なくとも3日間連続して同じ用量で投与されたグルココルチコイドにもかかわらず、連続7日間のうちの少なくとも3日間、2つまたはそれ以上の活動性関節および約37.5℃を超える全身性若年性特発性関節炎熱を有する、請求項76~98のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  100. 対象は、少なくとも3日間、1日周期のスパイク熱を伴うかまたはそれに続く2つまたはそれ以上の関節において関節炎を有し、1つまたはそれ以上の一過性紅斑性発疹;全身性リンパ節腫脹;肝腫大および/もしくは脾腫;ならびに/または漿膜炎を伴う、請求項77~98のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  101. JIAはpcJIAである、請求項76~90のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  102. pcJIAは多関節JIAまたは進展性少関節JIAである、請求項101に記載の使用するための抗体。
  103. サリルマブである、請求項101または102に記載の使用するための抗体。
  104. 対象は、対称性多発性関節炎の変形;関節拘縮;慢性滑膜炎症;関節軟骨喪失;関節近傍骨の侵食;正球性慢性貧血;ESRタンパク質の上昇;C反応性タンパク質の上昇;白血球数の上昇;頸椎の無症候性関節炎;および/または小顎症からなる群から選択されるRF陽性多関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている、請求項101~103のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  105. 対象は関節亜脱臼および/または関節拘縮を有する、請求項101~103のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  106. 対象は、運動低減、筋力低下および/または身体機能減少を伴う対称性多関節炎からなる群から選択される、RF陰性多関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている、請求項101~103のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  107. 対象は、疾患の最初の6カ月後に4つを超える関節に影響を及ぼす無菌性炎症性滑膜炎;足を引きずって歩き回ること;慢性前部ブドウ膜炎;その後の脚長の不一致を伴う下肢の過成長をもたらす膝または足首における慢性関節炎;筋萎縮;および/または膝または手首における屈曲拘縮からなる群から選択される進展性少関節JIAの少なくとも1つの症状を患っている、請求項101~103のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  108. 対象は、pcJIAの少なくとも1つの症状を患っており、少なくとも1つの症状は、足を引きずる;覚醒時のこわばり;腕もしくは脚の使用に抵抗がある;活動レベルの低下;関節腫脹;および/または細かい運動活動の難しさである、請求項101~103のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  109. JIAの少なくとも1つの症状の進行は、低減、遅延、停止または代わりに軽減される、請求項104~108のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  110. 対象を治療することは、対象の若年性特発性関節炎ACRスコアを改善し、JIA ACR間隔を改善し、および/または対象の若年性関節炎疾患活動性スコアを低減し、および/またはWallace基準による臨床的に不活性な疾患を達成することを含む、請求項101~109のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  111. 対象を治療することは、対象のJIA ACR間隔を改善し、および/または対象の若年性関節炎活動性スコア-27を低減することを含む、請求項101~109のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  112. 対象は、活動性関節炎を有する少なくとも5つの関節を有する、請求項101~111のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  113. 対象は、疾患の最初の6カ月間に5つまたはそれ以上の関節に影響を及ぼす多関節の関節炎、または最初の6カ月間に4つ以下の関節に影響を及ぼし、最初の6カ月後に5つまたはそれ以上の関節に進展する少関節の関節炎を有する、請求項101~111のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  114. 関節炎はリウマチ因子陰性である、請求項101~113のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  115. 関節炎はリウマチ因子陽性である、請求項101~113のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  116. 皮下投与される、請求項77~115のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  117. 抗体の用量は週1回投与される、請求項77もしくは78または91~116のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  118. 抗体の用量は2週間ごとに1回投与される、請求項77もしくは78または91~116のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  119. 医薬組成物として投与される、請求項77~118のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  120. 医薬組成物は、体積が1mL未満である水溶液である、請求項77~119のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  121. 対象は少なくとも約10kgの体重を有する、請求項77~120のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  122. 対象は少なくとも約30kgの体重を有する、請求項77~120のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  123. 対象は1~17歳である、請求項77~122のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  124. 対象はヒトであり、抗体はヒト抗体である、請求項77~123のいずれか1項に記載の使用するための抗体。
  125. 対象は少なくとも約10kgの体重を有する、請求項77~124のいずれか1項に記載の抗体。
  126. 対象は30kg未満の体重を有する、請求項125に記載の抗体。
  127. 対象は少なくとも約30kgの体重を有する、請求項77~124のいずれか1項に記載の抗体。
  128. 対象は60kg未満の体重を有する、請求項127に記載の抗体。
  129. 対象は1~17歳である、請求項77~128のいずれか1項に記載の抗体。
  130. 対象はヒトであり、抗体はヒト抗体である、請求項77~129のいずれか1項に記載の抗体。
  131. 治療を必要とする対象におけるpcJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は約2mg/kg~約4mg/kg/週または約2mg/kg~約4mg/kg/2週の用量で投与され、対象の体重は10kg以上60kg以下である前記使用するための抗体。
  132. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は約2mg/kg~約3mg/kgの用量で隔週、または約2mg/kgの用量で1週間ごとに投与される、請求項131に記載の抗体。
  133. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は約2mg/kg~約3mg/kgの用量で隔週1回または約2mg/kgの用量で週1回投与される、請求項132に記載の抗体。
  134. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は約2mg/kgまたは約3mg/kgの用量で隔週投与される、請求項132に記載の抗体。
  135. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は約2mg/kgまたは約3mg/kgの用量で隔週1回投与される、請求項134に記載の抗体。
  136. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は2mg/kgもしくは3mg/kgの用量で隔週、または2mg/kgで1週間ごとに投与される、請求項132に記載の抗体。
  137. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は2mg/kgもしくは3mg/kgの用量で隔週1回または2mg/kgの用量で週1回投与される、請求項136に記載の抗体。
  138. 対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は約2.5mg/kg~約4mg/kgの用量で隔週、または約2.5mg/kgの用量で1週間ごとに投与される、請求項131に記載の抗体。
  139. 対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は約2.5mg/kg~約4mg/kgの用量で隔週1回または約2.5mg/kgの用量で週1回投与される、請求項138に記載の抗体。
  140. 対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は約2.5mg/kgまたは約4mg/kgの用量で隔週投与される、請求項138に記載の抗体。
  141. 対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は約2.5mg/kgまたは約4mg/kgの用量で隔週1回投与される、請求項140に記載の抗体。
  142. 対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は2.5mg/kgもしくは4mg/kgの用量で隔週、または2.5mg/kgで1週間ごとに投与される、請求項138に記載の抗体。
  143. 対象の体重は10kg以上30kg未満であり、抗体は2.5mg/kgもしくは4mg/kgの用量で隔週1回または2.5mg/kgで週1回投与される、請求項142に記載の抗体。
  144. 治療を必要とする対象におけるpcJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は30kg以上33kg未満であり、抗体は61.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は33kg以上37.5kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は37.5kg以上42kg未満であり、抗体は78.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は42kg以上46.5kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は46.5kg以上50.5kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は50.5kg以上55kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は55kg以上59.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は59.5kg以上64kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は64kg以上68kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は68kg以上72.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;または対象の体重は72.5kg以上であり、抗体は148.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与される前記使用するための抗体。
  145. 治療を必要とする対象における多関節炎型pcJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は30kg以上31kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は31kg以上34kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は34kg以上37kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は37kg以上39.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は39.5kg以上42.5kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は42.5kg以上45kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は45kg以上48.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は48.5kg以上51.5kg未満であり、抗体は148.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は51.5kg以上54.5kg未満であり、抗体は157.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は54.5kg以上57kg未満であり、抗体は166.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は57kg以上63kg未満であり、抗体は175mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は63kg以上であり、抗体は192.5mgの用量で隔週1回または週1回投与される前記使用するための抗体。
  146. 治療を必要とする対象におけるpcJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は10kg以上12.5kg未満であり、抗体は26.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は12.5kg以上16kg未満であり、抗体は35mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は16kg以上19.5kg未満であり、抗体は43.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は19.5kg以上23kg未満であり、抗体は52.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は23kg以上26.5kg未満であり、抗体は61.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は26.5kg以上30kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は30kg以上37.5kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は37.5kg以上42kg未満であり、抗体は78.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は42kg以上46.5kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は46.5kg以上50.5kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は50.5kg以上55kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は55kg以上59.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は59.5kg以上64kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は64kg以上68kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;対象の体重は68kg以上72.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与され;または対象の体重は72.5kg以上であり、抗体は148.75mgの用量で隔週1回もしくは週1回投与される前記使用するための抗体。
  147. 治療を必要とする対象におけるpcJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、対象の体重は10kg以上12.5kg未満であり、抗体は43.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は12.5kg以上14.5kg未満であり、抗体は52.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は14.5kg以上16.5kg未満であり、抗体は61.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は16.5kg以上19kg未満であり、抗体は70mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は19kg以上21kg未満であり、抗体は78.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は21kg以上23.5kg未満であり、抗体は87.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は23.5kg以上25.5kg未満であり、抗体は96.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は25.5kg以上27.5kg未満であり、抗体は105mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は27.5kg以上30kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は30kg以上39.5kg未満であり、抗体は113.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は39.5kg以上42.5kg未満であり、抗体は122.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は42.5kg以上45kg未満であり、抗体は131.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は45kg以上48.5kg未満であり、抗体は140mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は48.5kg以上51.5kg未満であり、抗体は148.75mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は51.5kg以上54.5kg未満であり、抗体は157.5mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は54.5kg以上57kg未満であり、抗体は166.25mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は57kg以上60.5kg未満であり、抗体は175mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は60.5kg以上63kg未満であり、抗体は175mgの用量で隔週1回または週1回投与され;対象の体重は63kg以上であり、抗体は192.5mgの用量で隔週1回または週1回投与される前記使用するための抗体。
  148. 治療を必要とする対象におけるsJIAの治療に使用するための抗体であって、該抗体はIL-6受容体に特異的に結合し、IL-6受容体に特異的に結合する抗体は、配列番号1の重鎖可変領域配列および配列番号2の軽鎖可変領域配列を含み、抗体は、約2mg/kg~約2.5mg/kg/週、または約3mg/kg~約4mg/kg/2週の用量で投与され、対象の体重は30kg以上210kg以下である前記使用するための抗体。
  149. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は約2mg/kgの用量で1週間ごとにまたは約3mg/kgの用量で隔週投与される、請求項148に記載の抗体。
  150. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は約2mg/kgの用量で週1回または約3mg/kgの用量で隔週1回投与される、請求項149に記載の抗体。
  151. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は2mg/kgの用量で1週間ごとにまたは3mg/kgの用量で隔週投与される、請求項148に記載の抗体。
  152. 対象の体重は30kg以上60kg以下であり、抗体は2mg/kgの用量で週1回または3mg/kgの用量で隔週1回投与される、請求項151に記載の抗体。
  153. 対象の体重は30kg以上210kg以下であり、抗体は約2.5mg/kgの用量で1週間ごとにまたは約4mg/kgの用量で隔週投与される、請求項148に記載の抗体。
  154. 対象の体重は30kg以上210kg以下であり、抗体は約2.5mg/kgの用量で週1回または約4mg/kgの用量で隔週1回投与される、請求項153に記載の抗体。
  155. 対象の体重は30kg以上210kg以下であり、抗体は2.5mg/kgの用量で1週間ごとにまたは4mg/kgの用量で隔週投与される、請求項148に記載の抗体。
  156. 対象の体重は30kg以上210kg以下であり、抗体は2.5mg/kgの用量で週1回、または4mg/kgの用量で隔週1回投与される、請求項155に記載の抗体。
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