JP2022505308A - 球状ゲルネットワークベシクルを有する低剪断応力のコンディショナー組成物 - Google Patents

球状ゲルネットワークベシクルを有する低剪断応力のコンディショナー組成物 Download PDF

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Abstract

Figure 2022505308000001
脂肪族アルコールと、塩化物対イオンを有するカチオン性界面活性剤とを含有し得るゲルネットワークを有するヘアコンディショナー組成物。ゲルネットワーク組成物は、全てのベシクル又は大部分のベシクルを含む均一な層状構造を含有することができる。

Description

本発明は、コンディショナー組成物に関し、特に、塩化物対イオンを有するカチオン性界面活性剤を含む球状ゲルネットワークベシクルを有するコンディショナー組成物に関する。
消費者の毛髪及び頭皮は、頭皮によって分泌される皮脂、及び周囲環境から堆積される他の汚れを除去するために、定期的な洗浄を必要とする。毛髪が汚れると、不潔な感触や魅力のない外観を呈するようになる。シャンプーをすることにより、余分な汚れ及び皮脂を除去することによって毛髪を清潔にする。しかし、シャンプーにより、毛髪は、濡れて、もつれて、かつ一般には扱いにくい状態になる場合がある。いったん毛髪が乾燥すると、毛髪の天然油分が除去されるため、毛髪は、乾燥し、荒れて、光沢のない、又は縮れた状態になる場合が多い。したがって、多くの消費者は、この問題を軽減するために、シャンプー直後にコンディショナー製品で毛髪を処理する。ヘアコンディショナー製品には、粘稠な液体、クリーム、ゲル、ムース/泡、溶解性固体、及びスプレーなどの様々な送達形態が存在する。
今日の液体ヘアコンディショナーは、(a)最も一般的なものがC16~C18脂肪族アルコールである、高濃度の高融点脂肪族化合物と、(b)少なくとも1つの脂肪族炭素アルキル鎖を有するカチオン性界面活性剤と、の組み合わせをほぼ例外なく含む。これらの材料は、典型的には、水性キャリア中で、当該材料の融点より高い温度で一緒に混合されて、層状構造、典型的には多層層状シートを形成する。これらの層状シートは互いに相互作用して、コンディショナー組成物全体にわたってゲルネットワーク(又は、代替的にゲルマトリックスと呼ばれる)を形成する。コンディショナーゲルネットワークは、(a)不溶性疎水性コンディショニング剤が存在する場合に、組成物の粘度及び降伏値を増加させることによって、組成物の相安定性に寄与し、かつ(b)使用中の消費者の好ましい体験、濡れた毛髪の感触、及び濡れた毛髪の櫛通り性、に寄与する。
一部の消費者は、エアゾール及び機械式フォーマー(mechanical foamer)によって送達される泡などの、泡形態のコンディショナー組成物を望む。泡の低密度を考慮すると、界面活性剤及びコンディショニング剤などのコンディショナー成分は、適度な体積の泡でコンディショニング効果を与えるように、より高い濃度で存在し得る。層状構造と濃縮組成物との組み合わせは、高品質の泡を生成するには高すぎる粘度を組成物が有する原因となり得る。これらの場合、生成された泡は、魅力的ではなく、あまりクリーミーではなく、容易に崩壊し、高粘度を有する。
したがって、エアゾール又は機械式フォーマーを介して魅力的かつクリーミーな泡として送達することができる、良好な安定性及び良好な濡れた感触を有するヘアコンディショナー組成物が依然として必要とされている。
ヘアコンディショナー組成物であって、(a)ゲルネットワーク組成物であって、(i)約1重量%~約10重量%の、塩化物対イオンを有するカチオン性界面活性剤と、(ii)セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、約1重量%~約10重量%の脂肪族アルコールと、を含み、ゲルネットワーク組成物が全てのベシクル又は大部分のベシクルを含む、ゲルネットワーク組成物と、(b)約60重量%~約90重量%の水と、(c)約1重量%~約10重量%の噴射剤と、を含み、カチオン性界面活性剤と脂肪族アルコールとのモル比が、約0.55~約1.2であり、組成物が、約5cps~約10,000cPの液相粘度を含む、ヘアコンディショナー組成物。
本明細書は、本発明の主題を具体的に指摘して明確に請求する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は、添付図面と関連させた次の説明によってより容易に理解することができると考えられる。
実施例1のゲルネットワーク構造の顕微鏡写真である。 実施例2のゲルネットワーク構造の顕微鏡写真である。 比較例Aのゲルネットワーク構造の顕微鏡写真である。 比較例Bのゲルネットワーク構造の顕微鏡写真である。 プラスチック製の外側容器及びバッグを有する、本発明によるエアゾールディスペンサの分解斜視図である。 折り畳み式バッグを有する、図1のエアゾールディスペンサの分解斜視図である。 ディップチューブを有する、図1のエアゾールディスペンサの分解斜視図である。 実施例2並びに比較例A及びBの示差走査熱量測定(DSC)試験方法により測定したときの、ゲルネットワークの融解転移挙動を示す。
今日のヘアコンディショナーは、そのほとんどが例外なく高濃度の高融点脂肪族化合物を含み、最も一般的なものが、C16~C18脂肪族アルコールである。これらの高融点脂肪族化合物は、構造化剤として用いられ、これらは、1種以上の界面活性剤及び水性キャリアと混合されると、ゲルネットワークを形成する。
ゲルネットワーク構造は、最終製品の剪断応力及びコンディショニング性能、特に湿潤コンディショニング性能に影響を及ぼし得る。ゲルネットワーク構造が薄膜シートの形態である場合、従来の液体コンディショナーに優れたコンディショニング及び構造を提供することができる。
しかしながら、多くの消費者は、毛髪全体に容易に広げることができるクリーム状の高品質な泡として分配することができるコンディショナー組成物を望む。従来のコンディショナー製品などの粘稠な組成物は、エアゾールディップチューブ又は機械式ポンプフォーマーによって高品質の泡として分配することができない。ゲルネットワークの構造を、全て又はほとんど層状シートから、全て又はほとんどベシクルへと変更することによって、コンディショナー組成物の粘度を低下させることができ(950s-1の剪断速度における剪断応力として測定及び報告される)、コンディショナーを高品質の泡として分配することが可能になると同時に、消費者に許容可能な湿潤コンディショニングも提供することが見出された。
均一なゲルネットワーク又は実質的に均一な構造は、毛髪全体に容易に広げることができるクリーム状の高品質な泡として分配することができる改善されたコンディショナー組成物を提供することができることも見出された。ゲルネットワーク組成物の均一性は、本明細書に記載される示差走査熱量測定法を使用して評価することができる。ゲルネットワークが1つのピークを示す場合には(例えば、図7の実施例2を参照のこと)、ゲルネットワークは均一又は実質的に均一である。ゲルネットワークが2つ以上のペール(peal)を示す場合には(例えば、図7の比較例A及びBを参照のこと)、ゲルネットワークは不均一であり、消費者が許容可能ではない場合がある。
コンディショナー組成物は、脂肪族アルコールと、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリドなどの塩化物対イオンを有するカチオン性界面活性剤とを含むゲルネットワーク組成物を含有することができる。ヘアコンディショナー組成物中のゲルネットワークは、ほとんどがベシクルであっても、ほとんど全てがベシクルであってもよい。ゲルネットワークの構造は、40倍の倍率の顕微鏡下で偏光を用いて見ることができる。
ゲルネットワーク組成物の剪断応力(950s-1における剪断応力で測定)は、50Pa超かつ200Pa未満であり得、これにより、消費者が好む密度及びコンプライアンスを有する泡が得られる。ゲルネットワーク組成物の剪断応力は、組成物が製造されるときの冷却速度の影響を受け得る。ゲルネットワーク組成物をあまりにもゆっくりと冷却すると、組成物の剪断応力が低くなりすぎ、得られた泡は水っぽくドロドロしたものとして分配された。
ゲルネットワーク組成物を製造するとき、構成成分は少なくとも80℃に加熱される。組成物は、組成物よりも少なくとも15℃低い、あるいは少なくとも18℃、あるいは少なくとも20℃、あるいは少なくとも22℃、あるいは少なくとも25℃低い冷却温度で、水浴を用いて周囲温度まで冷却することができる。組成物は、組成物よりも約15~約25℃低い、あるいは約18~約25℃、あるいは約20~約25℃低い冷却温度で、水浴を用いて周囲温度まで冷却することができる。
コンディショナー組成物は、約5cP(5mPa・s)~約10,000cP(10,000mPa・s)、あるいは約10cP(10mPa・s)~約9000cP(9000mPa・s)、あるいは約10cP(10mPa・s)~約8000cP(8000mPa・s)、あるいは約20cP(20mPa・s)~約9000cP(9000mPa・s)、あるいは約20cP(20mPa・s)~約8000cP(8000mPa・s)、あるいは約20cP(20mPa・s)~約7000cP(7000mPa・s)、あるいは約20cP(20mPa・s)~約6000cP(6000mPa・s)、あるいは約25cP(25mPa・s)~約5000cP(5000mPa・s)、あるいは75cP(75mPa・s)~2000cP(2000mPa・s)、及びあるいは100cP(100mPa・s)~3000cP(3000mPa・s)の液相粘度を有し得る。毛髪組成物の粘度値は、以下に記載されるコーンプレート粘度測定によって決定され得る。
ゲルネットワーク及び/又はコンディショナーは、50%超のゲルネットワークベシクル、あるいは60%超のベシクル、あるいは70%超のベシクル、あるいは75%超のベシクル、あるいは80%超のベシクル、あるいは85%超のベシクル、あるいは90%超のベシクル、及びあるいは95%超のベシクルを有し得る。
本明細書で使用するとき、用語「流体」は、液体及びゲルを含む。
本明細書で使用するとき、「a」及び「an」などの冠詞は、特許請求の範囲で使用する場合、請求又は記載されているもののうちの1つ以上を意味するものと理解される。
本明細書で使用するとき、「含む」とは、最終結果に影響を及ぼさない他の工程及び他の成分を加えることができることを意味する。この用語は、「からなる」及び「から本質的になる」という用語を包含する。
本明細書で使用するとき、「混合物」は、材料の単純な組み合わせ、及びそのような組み合わせから得ることができる任意の化合物を含むことを意味する。
本明細書で使用するとき、「分子量(molecular weight)」又は「分子量(Molecular weight)」は、特に記述のない限り、重量平均分子量を指す。分子量は、業界標準法であるゲル浸透クロマトグラフィ(「GPC」)(gel permeation chromatography)を使用して測定される。
本明細書で使用するとき、用語「含む(include、includes、及びincluding)」は非限定的であることを意味し、それぞれ「含む(comprise、comprises、及びcomprising)」を意味すると理解される。
全ての百分率、部及び比率は、別途指定されない限り、本発明の組成物の総重量に基づく。全てのこのような重量は、提示された成分に関する場合、活性成分の濃度に基づき、したがって市販材料に含まれ得るキャリア又は副生成物を含まない。
別途記載のない限り、全ての構成成分又は組成物の濃度は、当該構成成分又は組成物の活性部分に関するものであり、かかる構成成分又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば残留溶媒又は副生成物は除外される。
本明細書の全体を通して与えられる全ての最大数値限定は、それよりも小さい全ての数値限定を、かかるより小さい数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように含むものと理解すべきである。本明細書の全体を通して与えられる全ての最小数値限定は、それよりも高い全ての数値限定を、かかるより高い数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように含む。本明細書の全体を通して与えられる全ての数値範囲は、かかるより広い数値範囲内に含まれる、より狭い全ての数値範囲を、かかるより狭い数値範囲があたかも全て本明細書に明確に記載されているかのように含む。
例えば、組成物が1%~5%の脂肪族アルコールを含む場合、2%のステアリルアルコール及び1%のセチルアルコールを含み、かつ他の脂肪族アルコールは含まない組成物は、この範囲に収まるであろう。
以下に記載される各特定の成分又はこれらの混合物の量は、コンディショナー組成物中の成分の総量の100%まで(又は100%)を占めることができる。
本発明の目的は、本明細書に記載される技術的効果又は目標を満たすために、本明細書に記載されるように記載されるように、ヘアコンディショナー組成物及び組成物の使用を提供することである。当業者に明らかであり得るように、これらの目的及び他の利点は、本明細書に記載されかつ以下の特許請求の範囲で明確にされる本発明によって達成され得る。
ゲルネットワーク
ゲルネットワーク組成物は、コンディショニング効果、特にコンディショナーをすすいだ後の毛髪の改善された濡れた感触を提供するために、コンディショナー組成物中に含めることができる。本明細書中で使用するとき、「ゲルネットワーク」という用語は、以下に指定されるような、脂肪族アルコールなどの少なくとも1つの高融点脂肪族化合物、少なくとも一種の界面活性剤、特に、以下に指定されるようなカチオン性界面活性剤、及び水又は他の好適な溶媒を含む、層状又はベシクル状の固体を指す。層状又はベシクル状の相は、高融点脂肪族化合物及び界面活性剤を含む第1の層と、それと交互の、水又は他の好適な溶媒を含む第2の層とから構成される2つの層を含む。ゲルネットワーについては、一般に、G.M.Eccleston,「Functions of Mixed Emulsifiers and Emulsifying Waxes in Dermatological Lotions and Creams」,Colloids and Surfaces A:Physiochem.and Eng.Aspects 123-124(1997)169-182、及びG.M Eccleston,「The Microstructure of Semisolid Creams」,Pharmacy International,Vol.7,63-70(1986)に更に記載されている。
コンディショナー組成物は、約0.1~約0.5mol/100g、あるいは約0.13~約0.45mol/100g、あるいは約0.15~約0.4mol/100g、あるいは約0.17~約0.37mol/100g、あるいは約0.18~約0.35mol/100g、あるいは約0.20~約0.32mol/100g、あるいは約0.21~約0.3mol/100gのゲルネットワーク総モル含量を有することができる。コンディショナー組成物は、約0.1~約0.5mol/100g、あるいは約0.13~約0.45mol/100g、あるいは約0.15~約0.4mol/100g、あるいは約0.17~約0.37mol/100g、あるいは約0.18~約0.35mol/100g、あるいは約0.20~約0.32mol/100g、あるいは約0.21~約0.3mol/100gのゲルネットワーク総モル含量を有することができ、ゲルネットワーク総モル含量は、脂肪族アルコールのモル数とカチオン性界面活性剤(複数可)のモル数との合計として計算される。
カチオン性界面活性剤と脂肪族アルコールとのモル比は、約0.55~約1.2、あるいは約0.6~約1.15、約0.63~約1.1、あるいは約0.65~約1.05、あるいは約0.66~約1であり得る。
カチオン性界面活性剤と総ゲルネットワークとのモル比は、35超かつ55未満、あるいは約36~約54、あるいは約38~約52、あるいは約40~約50であり得る。
脂肪族アルコールと総ゲルネットワークとのモル比は、約40~約70、あるいは約45~約65、あるいは約40~約60であり得る。
C18脂肪族アルコールと総脂肪族アルコールとのモル比は、60~約80、あるいは約65~約75、あるいは約67~約73である。
C16脂肪族アルコールと総脂肪族アルコールとのモル比は、約20~約40、あるいは約25~約35、あるいは約27~約33である。
コンディショナー組成物は、エアゾール機械式ポンプフォーマーから泡として分配され得る。泡の粘度及び剪断応力は、泡の質に著しく影響し得るものであり、これらの因子は、ゲルネットワークベースの組成物の剪断応力の影響を受ける。ゲルネットワークベースの組成物の剪断応力が50Pa未満である場合、泡は柔らかくなりすぎる場合があり、薄くて水っぽいドロドロしたものとして分配される場合があり、ユーザーの毛髪全体に効率的に分配することがほぼ不可能になる。ゲルネットワーク組成物の剪断応力は、50超かつ200Pa未満であり得る。ゲルネットワーク組成物の剪断応力は、約55Pa~約260Pa、あるいは約60Pa~約225Pa、あるいは約60Pa~約200Pa、あるいは約65Pa~約195Pa、あるいは約67Pa~約190Paであり得る。剪断応力は、以下に記載される剪断応力試験方法を使用して決定され得る。
カチオン性界面活性剤
コンディショナー組成物は、約1重量%~約10重量%、あるいはユーザー5重量%~約8重量%、あるいは約1.8重量%~約7重量%、あるいは約2重量%~約6.5重量%、あるいは約2.5重量%~約6重量%、あるいは約3重量%~約5.5重量%、あるいは約3.5重量%~約5重量%のカチオン性界面活性剤を含有することができる。
カチオン性界面活性剤は、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド(ditallow alkyl dimethyl ammonium chloride)、二水素添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリド(dihydrogenated tallow alkyl dimethyl ammonium chloride)、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジセチルジメチルアンモニウムクロリド、及びこれらの組み合わせなどであるが、これらに限定されない、塩化物対イオンを有するカチオン性界面活性剤であってよい。カチオン性界面活性剤は、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリドであり得る。
本明細書で有用なカチオン性界面活性剤は、約12~約40個の炭素原子、好ましくは約16~約30個の炭素原子を有する1つの長アルキル鎖を有するモノアルキル四級化アンモニウムカチオン性界面活性剤であり、HClで中和され、したがってCl対イオンで中和されている。好ましいモノアルキル四級化アンモニウムカチオン性界面活性剤は、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリドである。
コンディショナー組成物は、約12~約40個の炭素原子、好ましくは約16~約30個の炭素原子を有する1つの長アルキル鎖を有する他のモノ長鎖アルキルカチオン性界面活性剤などの他のカチオン性界面活性剤を含有することができる。このような他のモノ長鎖アルキルカチオン性界面活性剤としては、例えば、ベヘニルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリドなどの他のモノ長鎖アルキル四級アンモニウム塩;ステアリルアミドプロピルジメチルアミンとL-グルタミン酸との塩及びベヘニルアミドプロピルジメチルアミンとL-グルタミン酸との塩などの三級アミン、三級アミドアミン及びこれらの塩が挙げられる。
コンディショナー組成物は、約12~約22個の炭素原子、好ましくは約16~約22個の炭素原子のアルキル基を有する第三級アミドアミンなどの他のカチオン性界面活性剤を含有することができる。例示的な第三級アミドアミンとしては、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジエチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステアラミドエチルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジエチルアミン、パルミタミドエチルジエチルアミン、パルミタミドエチルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジメチルアミン、アラキダミドプロピルジエチルアミン、アラキダミドエチルジエチルアミン、アラキダミドエチルジメチルアミン、ジエチルアミノエチルステアラミドが挙げられる。本発明で有用なアミンは、米国特許第4,275,055号(Nachtigalら)に開示されている。上記モノアルキルアミンカチオン性界面活性剤は、好ましくは、L-グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、L-グルタミン酸塩酸塩、マレイン酸、及びこれらの混合物などの酸、より好ましくはL-グルタミン酸、乳酸、クエン酸と組み合わせて使用される。酸は、酸に対するアミンのモル比約1:0.3~約1:2、より好ましくは約1:0.4~約1:1で使用することができる。
本発明の組成物は、ジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤を含有してもよい。本明細書で有用なジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤は、12~30個の炭素原子、より好ましくは16~24個の炭素原子、更により好ましくは18~22個の炭素原子を有する2つの長アルキル鎖を有するものである。本明細書で有用なそのようなジアルキル四級化アンモニウム塩は、次式(I)を有するものである。
Figure 2022505308000002
(式中、R71、R72、R73及びR74のうちの2つは、12~30個の炭素原子、好ましくは16~24個の炭素原子、より好ましくは18~22個の炭素原子の脂肪族基、又は、最大約30個の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、R71、R72、R73、及びR74の残りは、1~約8個の炭素原子、好ましくは1~3個の炭素原子の脂肪族基、又は、最大約8個の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から独立に選択され、Xは、ハロゲン化物(例えば、塩化物及び臭化物)、C1~C4アルキルサルフェート(例えば、メトサルフェート及びエトサルフェート)、及びこれらの混合物からなる群から選択される塩形成アニオンである)を有するものである。脂肪族基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル結合、及びアミノ基などの他の基を含有し得る。より長鎖の脂肪族基、例えば、炭素数が約16個以上のものは、飽和であっても不飽和であってもよい。好ましくは、R71、R72、R73、及びR74のうちの2つは、12~30個の炭素原子、好ましくは16~24個の炭素原子、より好ましくは18~22個の炭素原子のアルキル基から選択され、R71、R72、R73、及びR74の残りは、独立して、CH、C、COH、CH、及びこれらの混合物から選択される。
このような好ましいジアルキルカチオン性界面活性剤としては、例えば、ジアルキル(14~18)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、二水素添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、及びジセチルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。
他のカチオン性界面活性剤が含有される場合、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリドは、組成物中のカチオン性界面活性剤の総量の約50重量%~約100重量%、あるいは約70重量%~約100重量%、あるいは約80重量%~約100重量%、あるいは約90重量%~約100重量%の濃度で含まれ得る。
コンディショナー組成物に好適であり得る追加のカチオン性界面活性剤は、参照により組み込まれる米国特許第9,993,419,号に見出される。高融点脂肪族化合物
コンディショナー組成物は、約1重量%~約10重量%、あるいは約1.5重量%~約9重量%、あるいは約2重量%~約8.5重量%、あるいは約1.5重量%~約8重量%、あるいは約2重量%~約7重量%、あるいは約2.5重量%~約6重量%、あるいは約2.5重量%~約5重量%、あるいは約2.5重量%~約4.5重量%の高融点脂肪族化合物を含有することができる。
高融点脂肪族化合物は、約25℃以上の融点を有することができ、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アルコール誘導体、脂肪酸誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。本明細書のこの項に開示されている化合物が、場合によっては2つ以上の分類に属し得る(例えば、いくつかの脂肪族アルコール誘導体は、脂肪酸誘導体としても分類され得る)ということが当業者には理解される。しかしながら、所与の分類は、その特定の化合物を限定することを意図するものではなく、分類及び命名法の便宜上そのようになされている。更に、当業者は、二重結合の数と位置、及び分枝の長さと位置によっては、特定の所要炭素原子を有する特定の化合物の融点が約25℃未満である場合があることを理解している。低融点のそのような化合物は、この章に含まれないと意図される。高融点化合物の非限定例は、International Cosmetic Ingredient Dictionary,Fifth Edition,1993、及びCTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Second Edition,1992に記載されている。
本明細書に記載される脂肪族アルコールは、約14~約30個の炭素原子、好ましくは約16~約22個の炭素原子を有するものである。これらの脂肪族アルコールは飽和しており、直鎖又は分枝鎖アルコールであってもよい。脂肪族アルコールの非限定例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの混合物が挙げられる。
本明細書で有用な脂肪酸は、約10~約30個の炭素原子、好ましくは約12~約22個の炭素原子、より好ましくは約16~約22個の炭素原子を有するものである。これらの脂肪酸は、飽和しており、直鎖又は分枝鎖の酸であり得る。また、本明細書の要件を満たす、二酸、三酸、及び他の多酸も包含される。また本明細書には、これらの脂肪酸の塩も包含される。脂肪酸の非限定例としては、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、セバシン酸、及びこれらの混合物が挙げられる。
本明細書で有用な脂肪族アルコール誘導体及び脂肪酸誘導体としては、脂肪族アルコールのアルキルエーテル、アルコキシル化脂肪族アルコール、アルコキシル化脂肪族アルコールのアルキルエーテル、脂肪族アルコールのエステル、エステル化可能なヒドロキシ基を有する化合物の脂肪酸エステル、ヒドロキシ置換脂肪酸、及びこれらの混合物が挙げられる。脂肪族アルコール誘導体及び脂肪酸誘導体の非限定例としては、メチルステアリルエーテル;セテス-1~セテス-45などの一連のセテス化合物(これらは、セチルアルコールのエチレングリコールエーテルであり、この数値表示は、エチレングリコール部分の存在数を指す);ステアレス1~ステアレス10などの一連のステアレス化合物(これらは、ステアレスアルコールのエチレングリコールエーテルであり、この数値表示は、エチレングリコール部分の存在数を指す);セテアレスアルコールのエチレングリコールエーテルであるセテアレス1~セテアレス10、すなわち、主にセチル及びステアリルアルコールを含有する脂肪族アルコールの混合物(この数値表示は、エチレングリコール部分の存在数を指す);直前に記載のセテス、ステアレス、及びセテアレス化合物のC16~C30アルキルエーテル;ベヘニルアルコールのポリオキシエチレンエーテル;エチルステアレート、セチルステアレート、セチルパルミテート、ステアリルステアレート、ミリスチルミリステート、ポリオキシエチレンセチルエーテルステアレート、ポリオキシエチレンステアリルエーテルステアレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテルステアレート、エチレングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンジステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、プロピレングリコールジステアレート、トリメチロールプロパンジステアレート、ソルビタンステアレート、ポリグリセリルステアレート、グリセリルモノステアレート、グリセリルジステアレート、グリセリルトリステアレート、及びこれらの混合物が挙げられる。
脂肪族化合物は、高純度の単一の高融点化合物であってもよい。選択される純粋な脂肪族アルコールの単一化合物は、純粋なセチルアルコール、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコールからなる群から選択され得る。本明細書において「純粋な」とは、化合物が少なくとも約90%、又は少なくとも約95%の純度を有することを意味する。
本明細書に記載される市販の高融点脂肪族化合物としては、新日本理化(大阪)から入手可能な商標名KONOLシリーズ及び日油(東京)から入手可能なNAAシリーズのセチルアルコール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコール;富士フイルム和光純薬(大阪)から入手可能な商標名1-DOCOSANOLの純粋なベヘニルアルコール、Akzo(Chicago,Illinois USA)から入手可能なNEO-FAT、Witco Corp.(Dublin,Ohio USA)から入手可能なHYSTRENE、及びVevy(Genova,Italy)から入手可能なDERMAの商標名を有する、様々な脂肪酸が挙げられる。
毛髪をコンディショニングするための油
コンディショナー組成物は、毛髪をコンディショニングするための1種以上の油を含有してもよい。油は、乾燥した毛髪に滑らかさ及び柔らかさをもたらすことができると考えられる。コンディショナー組成物は、コンディショナー組成物の約0.5重量%~約8重量%、あるいは約1重量%~約6重量%、あるいは約1.5重量%~約5重量%、あるいは約2重量%~約4重量%の1種以上の油を含み得る。1種以上の油の粒径は、約1nm~約500nm、あるいは約5nm~約250nm、あるいは約10nm~約100nm、あるいは約12nm~約50nmであってもよい。本明細書に記載の油は、シリコーンフリーである。
1種以上の油の粒径は、測定角度及び1種以上の油の屈折率を使用する動的光散乱(dynamic light scattering、DLS)によって測定することができる。He-Neレーザー633nmを使用するMalvern Zetasizer Nano ZEN3600システムを、25℃での測定に使用することができる。
Malvern Instrumentsによって提供されるZetasizerソフトウェアをデータ分析に使用した。各サンプルについて、3回の測定が実施され、Z平均値が粒径として報告された。
1つの実施形態では、1種又は複数の油は、ナノエマルジョンの形態であり得る。ナノエマルジョンは、皮膚及び/又は毛髪への塗布に好適な任意の油を含み得る。
油の非限定的な例は、シリコーン、天然油、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
シリコーン
シリコーン化合物は、1マイクロメートル~約50マイクロメートルの平均粒径を有し得る。あるいは、1種以上のシリコーンは、ナノエマルションの形態であってもよい。
コンディショナー組成物は、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、及びポリメチルフェニルシロキサンを含むポリアルキルシロキサンを含有してもよい。一実施例では、組成物は、ジメチコンとしても既知であるポリジメチルシロキサンを含有することができる。これらのシリコーン化合物は、例えば、General Electric(登録商標)CompanyからそれらのViscasil(登録商標)及びTSF451シリーズで、及びDow CorningからそれらのDow Corning(登録商標)SH200シリーズで入手可能である。
本明細書で有用なシリコーン化合物はまた、シリコーンゴムを含む。「シリコーンゴム」という用語は、本明細書中で使用するとき、25℃で1,000,000センチストーク以上の粘度を有するポリオルガノシロキサン物質を意味する。本明細書に記載されるシリコーンゴムが、上に開示されたシリコーン化合物といくらかの重複を有する場合もあることが認識される。この重複は、これら材料のいずれにおいても限定を意図しない。「シリコーンゴム」は、典型的に、約200,000超、一般的に、約200,000~約1,000,000の質量分子量を有する。具体的な例としては、ポリジメチルシロキサン、ポリ(ジメチルシロキサンメチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサンジフェニルシロキサンメチルビニルシロキサン)コポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。シリコーンゴムは、例えば、より低い粘度を有するシリコーン化合物との混合物として入手可能である。本明細書で有用なそのような混合物としては、例えば、Shin-Etsuから入手可能なゴム/シクロメチコンブレンドが挙げられる。
1種類以上のシリコーンは、式(I)に対応する1種類以上のアミノシリコーンを含むことができる。
R’3-a-Si(OSiG-(OSiGR’2-b-O-SiG3-a-R’ (I)
式中:
Gは、水素原子、フェニル基、OH基、及びC~Cアルキル基、例えばメチルから選択され、
aは、0~3の範囲の整数であり、又は、aは0であり、
bは、0及び1から選択され、又は、bは1であり、
m及びnは、合計(n+m)が、例えば50~150などの、例えば1~2000の範囲となり得るような数であり、nは、例えば49~149などの、例えば0~1999の範囲の数から選択することができ、mは、例えば1~10などの、例えば1~2000の範囲の数から選択することができ、
R’は、式-C2qLの一価基であり、式中、qは、2~8の数であり、Lは、任意選択的に四級化された、以下の群から選択されるアミン基であり、
-NR”-CH-CH-N’(R
-N(R”)
-N(R”)
-NH(R”)
-N(R”)A、及び
-N(R”)-CH-CH-NR”H
式中、R”は、水素原子、フェニル基、ベンジル基、及び、例えば、1~20個の炭素原子を含むアルキル基などの飽和一価炭化水素系基から選択することができ、Aは、例えば、フッ化物、塩化物、臭化物、及びヨウ化物などのハロゲン化物イオンから選択される。
一実施例では、アミノシリコーンは、式(I)(式中、m=0、a=1、q=3、G=メチル、nは、約1500~約1700、あるいは約1600であり、Lは、-N(CH又は-NHである)に相当する。
別の実施例では、アミノシリコーンは、式(I)(式中、m=0、a=1、q=3、G=メチル、nは、約400~約600、あるいは約500であり、Lは、-N(CH又は-NHである)に相当する。このアミノシリコーンは、シリコーン鎖の一端又は両端が窒素含有基によって末端処理されているため、末端アミノシリコーンと呼ぶことができる。
上述のアミノシリコーンを組成物中に組み込む場合、より低い粘度を有する溶媒と混合することができる。
上述のアミノシリコーンを組成物中に組み込む場合、より低い粘度を有する溶媒と混合することができる。そのような溶媒としては、例えば、極性又は非極性の揮発性又は不揮発性油を挙げることができる。そのような油としては、例えば、シリコーン油、炭化水素、及びエステルを挙げることができる。このような各種溶媒のうち、好ましいものは、非極性、揮発性炭化水素、揮発性環状シリコーン、不揮発性線状シリコーン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものである。本明細書において有用な不揮発性直鎖シリコーンは、25℃において約1~約20,000センチストークス、好ましくは約20~約10,000センチストークスの粘度を有するものである。好ましい溶媒のうち、極めて好ましいのは、アミノシリコーンの粘度を低下させ、乾燥した毛髪の摩擦が低減するなどの改善されたヘアコンディショニング効果を提供するという観点から、非極性で揮発性の炭化水素、特に非極性で揮発性のイソパラフィンである。このような混合物は、好ましくは約1,000mPa・s~約100,000mPa・s、より好ましくは約5,000mPa・s~約50,000mPa・sの粘度を有する。
他の好適なアルキルアミノ置換シリコーン化合物としては、シリコーン主鎖のペンダント基としてアルキルアミノ置換を有するものが挙げられる。一実施例では、シリコーンは「アモジメチコン」を含有する。本本明細書で有用な市販のアモジメチコンとしては、例えば、Dow Corning(登録商標)から入手可能なBY16-872が挙げられる。
一実施例では、シリコーンは、下記の構造(II)(式中、nは整数である)に対応するアミノプロピル末端ポリジメチルシロキサンであり得る。分子量は、約5,000~約70,000、あるいは約8,000~15,000であってよい。
Figure 2022505308000003
別の実施例では、組成物は、1つ以上の第四級アンモニウム基と、平均して約99~約199個のシロキサン単位を含むシリコーンブロックと、少なくとも1つのポリアルキレンオキシド構造単位と、少なくとも1つの末端エステル基とを含む、ポリオルガノシロキサン化合物を含有してもよい。この種のシロキサンポリマーの例は、シリコーンクオタニウム-26であり、これは、グリシドキシ末端ポリジメチルシロキサン、N,N,N’,N’-テトラメチル-1,6-ヘキサンジアミン、PPG-3及びラウリン酸の反応によって形成される。
シリコーンの追加の非限定的な例は、参照により組み込まれる米国特許出願公開第2009/0324529号及び同第2018/0168948号に見出すことができる。
天然油
天然油としては、グリセリド、アセトグリセリドエステル、アルキルエステル、アルケニルエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ラノリン及びラノリン誘導体、乳トリグリセリド(例えば、ヒドロキシル化乳グリセリド)、及びポリオール脂肪酸ポリエステル、ワックスエステル、並びにこれらの組み合わせを挙げることができる。
非限定的な例のグリセリドとしては、ヒマシ油、大豆油、マレイン化大豆油などの誘導体化大豆油、ベニバナ油、綿実油、コーン油、クルミ油、ピーナッツ油、オリーブ油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油及びゴマ油、植物油、ヒマワリ種子油、並びに植物油誘導体;ココナッツ油及び誘導体化ココナッツ油、綿実油及び誘導体化綿実油、ホホバ油、カカオバター、並びにこれらの組み合わせを挙げることができる。
アセトグリセリドエステルの非限定的な例としては、アセチル化モノグリセリドを挙げることができる。
アルキルエステルの非限定的な例としては、脂肪酸のイソプロピルエステル、及び長鎖(すなわちC10~C24)脂肪酸の長鎖エステル、例えば、セチルリシノレエートを挙げることができ、その非限定的な例としては、イソプロピルパルミテート、イソプロピルミリステート、セチルリコノレエート(cetyl riconoleate)、及びステアリルリコノレエート(stearyl riconoleate)を挙げることができる。他の例は、ヘキシルラウレート、イソヘキシルラウレート、ミリスチルミリステート、イソヘキシルパルミテート、デシルオレエート、オレイン酸イソデシル、ヘキサデシルステアレート、デシルステアレート、イソプロピルイソステアレート、ジイソプロピルアジパート、ジイソヘキシルアジパート、ジヘキシルデシルアジパート、ジイソプロピルセバケート、ジイソプロピルセバケート、アシルイソノナノエートラウリルラクテート、ミリスチルラクテート、セチルラクテート、及びこれらの組み合わせである。
アルケニルエステルの非限定的な例としては、オレイルミリステート、オレイルステアレート、オレイルオレエート、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
本明細書のヘアコンディショニング剤としての使用に好適なポリグリセリン脂肪酸エステルの非限定例としては、デカグリセリルジステアレート、デカグリセリルジイソステアレート、デカグリセリルモノミレート(decaglyceryl monomyriate)、デカグリセリルモノラウレート、ヘキサグリセリルモノオレエート、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
本明細書のヘアコンディショニング剤としての使用に好適なラノリン及びラノリン誘導体の非限定的な例としては、ラノリン、ラノリン油、ラノリンろう、ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸、イソプロピルラノレート、アセチル化ラノリン、アセチル化ラノリンアルコール、ラノリンアルコールリノレート、ラノリンアルコールリコノエート、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
更に他の好適なヘアコンディショニング剤としては、ワックスエステルが挙げられ、その非限定的な例としては、蜜蝋及び蜜蝋誘導体、鯨蝋、ミリスチルミリステート、ステアリルステアレート、及びこれらの組み合わせが挙げられる。カルナバ及びキャンデリラワックスなどの植物性ワックス、コレステロール、コレステロール脂肪酸エステルなどのステロール、及びレシチン及び誘導体などのリン脂質、スフィンゴ脂質、セラミド、糖脂質、並びにこれらの組み合わせも有用である。また、好適な有益剤としては、グリセロールモノオレエートが挙げられる。
いくつかの実施例では、油としては、ヒマシ油、大豆油、マレイン化大豆油などの誘導体化大豆油、ベニバナ油、綿実油、コーン油、クルミ油、ピーナッツ油、オリーブ油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油及びゴマ油、植物油、ヒマワリ種子油、及び植物油誘導体;ココナッツ油及び誘導体化ココナッツ油、綿実油及び誘導体化綿実油、ホホバ油、カカオバター、並びにこれらの組み合わせを挙げることができる。
他の実施例では、油としては、大豆油、マレイン化大豆油などの誘導体化大豆油、ベニバナ油、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。
更なる天然油は、参照により組み込まれる米国特許出願公開第2017/0165156号及び米国特許出願第62/715,949号に見出すことができる。
他の成分
レオロジー変性剤
コンディショナー組成物は、より良好な感触、使用時の特性、及び組成物の懸濁安定性のために組成物のレオロジー特性を調節する1種以上のレオロジー変性剤を含み得る。例えば、保管及び輸送中に組成物が均質のままであるように、及び使用中に身体の他の領域、衣類又は家具に滴るという望ましくない状態が生じないように、レオロジー特性が調節され得る。任意の好適なレオロジー変性剤を使用することができる。本発明では、リーブオントリートメントは、約0.01%~約3%のレオロジー変性剤、あるいは約0.1%~約1%のレオロジー変性剤を含み得る。
1種以上のレオロジー変性剤は、ポリアクリルアミド増粘剤、カチオン変性多糖類、会合性増粘剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。会合性増粘剤としては、例えば、疎水変性セルロース誘導体;PEG-150/デシルアルコール/SMDIコポリマー、PEG-150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー、ポリウレタン-39などの疎水変性アルコキシル化ウレタンポリマー;疎水変性ポリポリアクリレート(polypolyacrylates)、疎水変性ポリアクリル酸、及び疎水変性ポリアクリルアミドなどの疎水変性アルカリ膨潤性エマルション;疎水変性ポリエーテルなどの多種多様な物質クラスが挙げられる。これらの物質は、セチル、ステアリル、オレアイル(oleayl)、及びこれらの組み合わせから選択することができる疎水性部分、及び10~300、あるいは30~200、あるいは40~150の繰り返し単位を有する繰り返しエチレンオキシド基の親水性部分を有してもよい。この部類の例としては、PEG-120-メチルグルコースジオレエート、PEG-(40又は60)ソルビタンテトラオレエート、PEG-150ペンタエリスリチルテトラステアレート、PEG-55プロピレングリコールオレエート、PEG-150ジステアレートが挙げられる。
追加のレオロジー変性剤の非限定な例としては、アクリルアミド/アンモニウムアクリレートコポリマー(及び)ポリイソブテン(及び)ポリソルベート20;アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウレートナトリウムコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80;アクリレートコポリマー;アクリレート/ベヘネス-25メタクリレートコポリマー;アクリレート/C10~C30アルキルアクリレートルクロスポリマー;アクリレート/ステアレス-20イタコネートコポリマー;アンモニウムポリアクリレート/イソヘキサデカン/PEG-40ヒマシ油;C12~16アルキルPEG-2ヒドロキシプロピルヒドロキシエチルエチルセルロース(HM-EHEC);カルボマー;架橋ポリビニルピロリドン(PVP);ジベンジリデンソルビトール;ヒドロキシエチルエチルセルロース(EHEC);ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);ヒドロキシプロピルセルロース(HPC);メチルセルロース(MC);メチルヒドロキシエチルセルロース(MEHEC);PEG-150/デシルアルコール/SMDIコポリマー;PEG-150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー;ポリアクリルアミド/C13-14イソパラフィン/ラウレス-7;ポリアクリレート13/ポリイソブテン/ポリソルベート20;ポリアクリレートクロスポリマー-6;ポリアミド-3;ポリクオタニウム-37(及び)水素添加ポリデセン(及び)トリデセス-6;ポリウレタン-39;アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウレート/ジメチルアクリルアミド;クロスポリマー(及び)イソヘキサデカン(及び)ポリソルベート60;ポリアクリル酸ナトリウムが挙げられる。例示的な市販のレオロジー変性剤としては、ACULYN(商標)28、Klucel M CS、Klucel H CS、Klucel G CS、SYLVACLEAR AF1900V、SYLVACLEAR PA1200V、Benecel E10M、Benecel K35M、Optasense RMC70、ACULYN(商標)33、ACULYN(商標)46、ACULYN(商標)22、ACULYN(商標)44、Carbopol Ultrez20、Carbopol Ultrez21、Carbopol Ultrez10、Carbopol1342、Sepigel(商標)305、Simulgel(商標)600、Sepimax Zen、Cosmedia Ultragel 300、Polysurf 67CS、Natrosol plus 330CS、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。
香料
ヘアコンディショナー組成物は、組成物の約0.25重量%~約5重量%、あるいは約0.5重量%~約4重量%、あるいは約0.5重量%~約3重量%、あるいは約1重量%~約3重量%の香料を含有してもよい。別の実施例では、コンディショナー組成物は、コンディショナー組成物の約0.75重量%~約7重量%、あるいは約1重量%~約6重量%、あるいは約1.5重量%~約5重量%、あるいは約1.25重量%~約4重量%の香料、あるいは約2重量%~約3.5重量%の香料を含有してもよい。
好適な香料の例は、CFTA Publications発行のCTFA(Cosmetic,Toiletry and Fragrance Association)1992 International Buyers Guide及びSchnell Publishing Co.発行のOPD 1993 Chemicals Buyers Directory 80th Annual Editionに提供され得る。複数の香料成分がコンディショナー組成物及び加圧コンディショナー組成物中に存在してもよい。

コンディショナー組成物は、約60%~約90%の水、あるいは約65%~約87.5%、あるいは約67.5%~約85%、あるいは約70%~約82.5%、あるいは約72.5%~約80%の水を含有してもよい。
追加成分
本発明の組成物は、他の追加成分を含んでもよく、それは最終製品の所望の特性によって当業者により選択されてもよく、また組成物をより美容的若しくは審美的に許容可能なものにするか、又は付加的な使用による効果を組成物にもたらすために好適なものである。こうした他の追加成分は、一般に、組成物の約0.001重量%~約10重量%、好ましくは約5重量%以下の濃度で個々に用いられる。
多種多様な他の追加成分を本発明の組成物に配合することができる。これらとしては、他のコンディショニング剤(例えば、Hormelから入手可能な商品名「Peptein 2000」の加水分解コラーゲン、Eisaiから入手可能な商品名「Emix-d」のビタミンE、Rocheから入手可能なパンテノール、ナイアシンアミド、トレハロース(treahalose)、Rocheから入手可能なパンテニルエチルエーテル、加水分解ケラチン、タンパク質、植物抽出物、及び栄養素など)、防腐剤(例えば、ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、及びイミダゾリジニル尿素など)、pH調節剤(例えば、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、リン酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなど)、着色剤(例えば、FD&C又はD&C染料のいずれかなど)、及び金属イオン封鎖剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムなど)、紫外線及び赤外線スクリーニング及び吸収剤(例えば、ベンゾフェノンなど)、並びに抗ふけ剤(例えば、ジンクピリチオン、サリチル酸、硫黄、コールタール、硫化セレン、ケトコナゾール、及び/又はピロクトンオラミン)が挙げられる。
噴射剤
本明細書に記載のコンディショナー組成物は、コンディショナーの約2重量%~約10重量%の噴射剤、あるいは約3重量%~約8重量%の噴射剤、あるいは約4重量%~約7重量%の噴射剤を含んでもよい。
噴射剤は、気体状態でコンディショナーの他の構成成分を微粒子形態又は液滴形態で運ぶことができる1種以上の揮発性物質を含んでもよい。噴射剤は、約-45℃~約5℃の範囲内で沸点を有し得る。噴射剤は、圧力下で、従来のエアゾール容器中にパッケージ化されるとき、液化され得る。エアゾール泡ディスペンサから出るときの噴射剤の急速沸騰は、コンディショナー組成物の他の構成成分の噴霧化に役立ち得る。
エアゾール組成物に利用され得るエアゾール噴射剤としては、プロパン、n-ブタン、イソブタン、シクロプロパン、及びこれらの混合物などの化学的に不活性の炭化水素、並びにジクロロジフルオロメタン、1,1-ジクロロ-1,1,2,2-テトロフルオロエタン、1-クロロ-1,1-ジフルオロ-2,2-トリフルオロエタン、1-クロロ-1,1-ジフルオロエチレン、1,1-ジフルオロエタン、ジメチルエーテル、モノクロロジフルオロメタン、トランス-1,3,3,3-テトラフルオロプロペン(Honeywellから入手可能なHFO 1234ze)、及びこれらの混合物などのハロゲン化炭化水素が挙げられ得る。噴射剤は、イソブタン、プロパン、及びブタンなどの炭化水素を含んでもよく、これらの物質は、低いオゾン反応性のために使用することができ、21.1℃で蒸気圧の範囲が約1.17バール~約7.45バール、あるいは約1.17バール~約4.83バール、及びあるいは約2.14バール~約3.79バールである場合、個々の成分として使用することができる。噴射剤は、ハイドロフルオロオレフィン(HFO)を含み得る。
HFO噴射剤を使用する組成物は、炭化水素噴射剤と比較して、かつ等しい配合圧力(formula pressure)及び配合%飽和圧力(formula % saturated pressure)で、より高い泡密度(約2倍高い)を有することができる。密度が高いほど、得られる分配された泡コンディショナーの単位体積当たりの重量測定の泡用量をより高くすることができる。これは、消費者が、より低密度のフォームを使用する場合と同様の結果を達成するために、より少量のフォームを使用できることを意味する。
圧力及び飽和圧力%は、製品の寿命(加圧容器の初期から中期から末期まで)全体で十分なフォームを分配することを可能にするのに重要であろう。1,3,3,3-テトラフルオロプロペンはまた、分配されたフォームの顕著に高い光沢又は輝きを可能にし得る。
パッケージング
コンディショナー組成物は、エアゾールフォーマー又は機械式ポンプフォーマーを含む泡生成ディスペンサに保管され、そこから分配され得る。
エアゾールフォーマー
図5、図6A、及び図6Bを参照すると、エアゾールディスペンサ20が示されている。ディスペンサ20は、加圧可能な外側容器22を備える。外側容器22は、プラスチック又は金属を含む任意の好適な材料を含むことができる。外側容器22は、開口部を有し得る。開口部は、他の構成要素が封止され得る首部24を画定する。首部24は、肩部25によって容器側壁に接続されていてもよい。
図6A及び図6Bを参照すると、バルブカップ26は、外側容器22の開口部に対して封止され得る。シール、外側容器、及び他の容器構成要素は、シャンプー組成物42及び/又は噴射剤40に対して耐性を有するように選択され得る。
続いてバルブアセンブリ28がバルブカップ26内に配置され得る。バルブアセンブリ28は、コンディショナー組成物42がユーザーによって選択的に分配されるまで、コンディショナー組成物42をエアゾールディスペンサ20内に保持する。バルブアセンブリ28は、作動装置30によって選択的に作動され得る。バルブアセンブリ28を選択的に作動させることにより、ユーザーは所望の量のコンディショナー組成物42を必要に応じて分配することができる。コンディショナー組成物は、泡として分配され得る。
外側容器22内に製品供給装置があってもよい。製品供給装置は、図4Aに示されるように、ガス不透過性材料で作製され得る折り畳み式バッグ32を備えていてもよい。折り畳み式バッグ32は、容器の首部24と封止関係で載置されてもよい(すなわち、バッグ-オン-カン配置)。代替的な折り畳み式バッグ32は、バルブアセンブリ28と封止関係で載置されてもよい(すなわち、バッグ-オン-バルブ配置)。
折り畳み式バッグ32は、その中にコンディショナー組成物42を保持し、そのようなコンディショナー組成物42と噴射剤40(駆動ガスとも呼ぶことができる)との混合を防止することができる。噴射剤40は、折り畳み式バッグ32の外側で且つ外側容器22の内側に貯蔵されてもよい。噴射剤は、折り畳み式バッグ32又は外側容器22の壁を過度に貫通しない限り、任意のガスであってもよく、したがって、製品の性能及びその可使時間中に許容可能な分配を維持する。
コンディショナー組成物42は、発泡剤又はブルーミング剤とも呼ぶことができる噴射剤を含んでもよい。ブルーミング剤が組成物42と共に使用される場合、外側容器22内の圧力は、ブルーミング剤の蒸気圧よりも大きくなり得るため、コンディショナー組成物42をバッグ内から分配することができる。
折り畳み式バッグが組成物で充填された後、外側容器は、約40~約160psig、約50~約140psig、約60~約90psig(全てRTで測定)で加圧されてもよい。いずれの場合でも、特定の温度で測定された平衡圧力は、適用可能な域内での輸送及び安全規制毎の容器の最大許容圧力を超えることができない。
製品供給装置は、図4Bに示されるように、ディップチューブ34を代替的に又は追加的に備えてもよい。ディップチューブ34は、バルブアセンブリ28に封止された近位端から延びる。ディップチューブ34は、外側容器22の底部と並列する遠位端で終端してもよい。コンディショナー組成物42と噴射剤40とは混合され得る。噴射剤40はまた、ブルーミング剤の機能を達成する。両方が、ユーザーによるバルブアセンブリ28の選択的作動に応答して、共に分配される。
製品供給装置は、エアゾールポンプディスペンサであってもよく、ディップチューブ又は折り畳み式バッグ、例えば、反転されたエアゾール容器を収容していなくてもよい。
外側容器22内の噴射剤40の圧力は、周囲への及び任意選択的に標的表面へのコンディショナー組成物42の分配/コンディショナー組成物42/噴射剤40の共分配を提供する。標的表面としては、コンディショナー組成物42によって洗浄すべき又は処理すべき表面(毛髪、頭皮など)を挙げることができる。このような分配は、ユーザーがバルブアセンブリ28を作動させることに応答して生じる。
外側容器は、約20~約110psig、より好ましくは約30~約90psig、更により好ましくは約40~約70psig(全てRTで意図されたレベルまで充填した後に測定される)の加圧がされてもよい。いずれの場合でも、特定の温度で測定された平衡圧力は、適用可能な域内での輸送及び安全規制毎の容器の最大許容圧力を超えることができない。
図6A及び図6Bを参照すると、エアゾールディスペンサ20及びその構成要素は、長手方向軸を有していても良く、軸対称であっても良く、丸い断面を有することができる。あるいは、外側容器22は偏心であってもよく、正方形、楕円形、又は他の断面を有してもよい。外側容器22及びエアゾールディスペンサ20は、詰め替え可能でなくても良く、エアゾールディスペンサ20の破壊及び/又は全体変形を伴うことなく再使用するのを防止するために取り外せない方法で封止されていても良い。所望により、外側容器22、折り畳み式バッグ32、及び/又はディップチューブ34は、透明であっても、又は実質的に透明であってもよい。外側容器22及び折り畳み式バッグ32(存在する場合)が透明である場合、この構成は、コンディショナー組成物42がなくなりかけているときが消費者に分かるという利益を提供することができ、かつ、色、粘度、安定性などのコンディショナー組成物42の属性の伝達を改善することができる。あるいは又は追加的に、外側容器22及び/又は折り畳み式バッグ32は、透明であってもよく、同様の色又は異なる色で着色されてもよい。
バッグオンバルブ及びディップチューブフォーマーを含む好適なディスペンサの非限定的な例は、参照により組み込まれる米国特許第9,701,430号に見出すことができる。
機械式ポンプフォーマー
コンディショナー組成物は、コンディショナー組成物を保持するためのリザーバと泡発生機関とを含み得る機械式ポンプフォームディスペンサに保管され、そこから分配され得る。リザーバは、プラスチック、金属、合金、積層体、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される任意の好適な材料で作製されてよい。リザーバは、1回限りの使用に供し得る。リザーバは、機械式ポンプフォームディスペンサから取り外し可能であってよい。あるいは、リザーバは、機械式ポンプフォームディスペンサと一体型であってもよい。2つ又はそれ以上のリザーバが存在し得る。
コンディショナー組成物は、しぼり出し式フォームディスペンサに保管され、そこから分配され得る。しぼり出し式フォーマーの例は、Albeaから入手可能なEZ’Rである。
好適なポンプ式ディスペンサの非限定例としては、国際公開第2004/078903号、同第2004/078901号、及び同第2005/078063号に記載されるものが挙げられ、Albea(60 Electric Ave.,Thomaston,CT 06787 USA)又はRieke Packaging Systems(500 West Seventh St.,Auburn,Indiana 46706)によって供給され得る。
泡の特性
高品質の泡は、エアゾール又は機械式ポンプフォーマーによって分配できる。高品質の泡は、クリーム状及びコンディショニング状に見える場合がある。泡は、多くの辛うじて見える気泡を有し、大きな気泡は有しない場合がある。泡は、その形状を保持することができ、一般的には、分配された後に粘性が低いドロドロしたものにならない。泡は、柔軟であることができるが、依然として、ユーザーの毛髪にわたって容易に均一に広げることができる。
泡密度は、約0.01g/mL~約~約0.4g/mL、あるいは約0.03~約0.3g/mL、あるいは約0.05g/mL~約0.25g/mL、あるいは約0.07g/mL~約0.2g/mLであり得る。泡密度は、約0.1g/mL~約0.4g/mL、あるいは0.12g/mL~約0.35g/mL、及びあるいは0.12g/mL~約0.25g/mLであり得る。泡密度は、以下に記載される泡密度法によって測定することができる。
圧縮力は、6g超、あるいは10g超、あるいは14g超であり得る。圧縮力は、約10g~約40g、あるいは約13g~約36g、あるいは約14g~約33gであり得る。圧縮力は、以下に記載される泡圧縮試験方法によって決定することができる。
用量の泡はまた、約5μm~約100μm、あるいは約5μm~90μm、あるいは約10μm~約60μm、あるいは約20μm~約50μm、あるいは約25μm~約40μmのR32を有する気泡サイズ分布を有し得る。気泡サイズは、以下に記載されるKruss泡分析器(気泡サイズ)による方法によって測定することができる。
用量の泡は、約5Pa~約100Pa、あるいは約10Pa~約100Pa、あるいは約20Pa~約100Pa、あるいは約25Pa~約100Pa、あるいは約38Pa~約100Paの降伏点を有し得る。降伏点は、以下に記載される泡レオロジー法(降伏点)によって測定することができる。
消費者が許容可能な泡の更なる説明は、参照により組み込まれる米国特許出願公開第2018/0110688号に見出すことができる。
毛髪の処理方法
コンディショナー組成物は、エアゾール又は機械式ポンプフォームディスペンサから泡としてユーザーの手に分配され得る。用量の泡は、ユーザーの毛髪の全て又は一部にわたって容易に広げることができる。コンディユーザーはリーブオントリートメントであってもよく、又はすすがれてもよい。コンディショナー組成物は、シャンプー組成物の前、後、又はシャンプー組成物と同時に使用されてもよい。
コンディショナー組成物は、消費者により許容可能なコンディショニング性及び濡れた感触を提供することによって、毛髪を処理するために使用され得る。コンディショナー組成物は、良好なシリコーンの付着及び低脂肪族アルコールの付着を有することができ、場合によっては、コンディショナー組成物は、従来のコンディショナー製品と比較して、改善されたシリコーンの付着をもたらす及び/又は脂肪族アルコールの付着をより少なくすることができる。
本明細書に記載される毛髪の処理方法は、(1)エアゾール泡ディスペンサの中に、本明細書に記載されるように、コンディショナー組成物を供給する工程と、(2)エアゾール泡ディスペンサからコンディショナー組成物を所定の用量の泡(a dosage of foam)として分配する工程と、(3)泡を毛髪に塗布する工程と、(4)任意選択的に、毛髪から泡をすすぐ工程と、を含む。
試験方法
コーン/プレート粘度測定
実施例の粘度は、Brookfield Engineering Laboratories(Stoughton,MA)製のCone/Plate Controlled Stress Brookfield Rheometer R/S Plusで測定した。使用したコーン(Spindle C-75-1)は、75mmの直径及び1°の角度を有する。液体粘度は、一定の剪断速度2000s-1及び温度26.5℃で定常状態の流動実験を使用して測定する。サンプル寸法は2.5mLであり、全測定読み取り時間は3分間である。
示差走査熱量測定
ゲルネットワークの融解転移挙動及び温度は、以下の方法に従って示差走査熱量測定(Differential Scanning Calorimetry、DSC)を使用して得ることができる。TA Instruments Q2000 DSCを使用して、約15mgのゲルネットワークプレミックス又はゲルネットワークを含有する最終コンディショナー組成物を、Tzeroアルミニウム気密DSCパンに入れる。空の基準パンと共に試料を器具に入れる。試料を、以下の条件/温度プログラムを用いて分析する:50.0mL/分の速度で窒素パージ;20.00℃で平衡化;60秒毎に+/-1.00℃/分で調節する;等温が5.00分間に達するまで;温度を2.00℃/分の速度で90.00℃に上昇させる。得られたDSCデータを、TA Instruments Universal Analysis Softwareを使用して分析する。
ゲルネットワークの融解転移挙動及び温度を測定するためのDSCの使用は、T.de Vringer et al.,Colloid and Polymer Science,vol.265,448-457(1987)、及びH.M.Ribeiro et al.,Intl.J.of Cosmetic Science,vol.26,47-59(2004)に更に記載されている。
泡の圧縮
組成物によって分配される泡の圧縮性を測定するために、5kgのロードセルと、周囲条件で直径1インチ及び高さ0.25インチのディスクプローブとを装備したTexture Analyzer TA-XT Plus C(Stable Micro Systems Ltd,Surrey,UK)を使用する。組成物によって生成された泡をカップ(内径1.5インチ、深さ1インチ)の中に分配し、泡の表面が平滑になるように過剰な泡をスパチュラで除去する。プローブゼロ点は、泡上面にある。2グラム重量を使用して、プローブを泡試料に挿入する。力及び距離の両方についてデータを収集する。圧縮力(g)は、19mmの深さにわたって2mm/秒の圧縮速度で測定される。測定は少なくとも3回繰り返され、平均化される。泡の圧縮性を決定するために、19mmの圧縮深さにおいて観測された最大力(g)を報告する。
泡密度
泡密度を、100mLビーカーを質量天秤上に置き、ビーカーの質量を風袋引き(tarring)し、続いて、泡の体積が容器のへりの上となるまでエアゾール容器から100mLビーカーの中に生成物を分配することにより測定する。泡は、容器のへりの上まで泡を分配して10秒以内にスパチュラでこすり取ることによって、ビーカーの上部と同レベルにされる。次に、得られた泡100mLの質量を体積(100)で割り、g/mL単位の泡密度を求める。
泡レオロジー法(降伏点)
泡コンディショナーを、泡振動応力掃引のためにAR1000レオメーターに適用する。剪断応力測定には、60mmの平滑アクリルプレートを使用する。測定は25℃で行われる。プレートヘッドを1200μmまで下げ、測定中に抵抗が生じないように過剰な泡をスパチュラで除去する。次いで、測定間隙高さを1000μmまで下げる。スイープは0.1~400Paで行う。データはTA Rheology Advantage Data Analysisソフトウェアを介して分析する。降伏点は、振動剪断応力がその接線から外れ始める時点で判定される。降伏点測定値はPa単位で報告される。
Kruss泡分析器(気泡サイズ)
Krussから供給される市販のKruss泡分析器DFA100を使用して、初期ザウター平均半径R32(気泡サイズ)に関して泡コンディショナーを分析する。コンディショナーの泡は、角柱を含むCY4571柱内に分配される。内部ストッパが、チャンバの頂部から約100mLにて柱内に配置される。カメラの高さは244mmに設定され、カメラ位置は3スロット内に配置される。構造発泡は、毎秒2フレームで120秒間捕捉される。データ分析は、Kruss Advance1.5.1.0ソフトウェアアプリケーションバージョンで行われる。
剪断応力
剪断応力は、TA InstrumentsからARG2のモード名で入手可能なレオメーターを用いて、剪断速度掃引条件によって測定される。幾何学的形状は、直径40mm、円錐角2℃、及び間隙49μmを有する。剪断速度は、1分間で0から1200/sへと対数的に増加させ、温度は26.7℃に維持される。950/sの高剪断速度での剪断応力(share stress)が測定され、上述のように定義される。
比較例A以外の本明細書の実施例及び比較例は、以下のように作製することができる。
1)ゲルネットワークベース組成物は、撹拌しながらカチオン性界面活性剤及び高融点脂肪族化合物を水に添加し、約80℃まで加熱することによって作製した。次に、混合物を室温まで冷却する。特に指定のない限り、ゲルネットワークは、周囲温度(20~25℃)に達するまで、組成物よりも約15~約25℃低い冷却温度で、水浴を用いて冷却される。
2)電解質、ポリマー、シリコーンエマルション、防腐剤、及び芳香剤、並びに必要であれば追加の水を含む全ての追加成分を、冷却した生産物に従来の混合方法を用いて添加した。
配合物の分野の当業者の技術の範囲内で、コンディショナー組成物、及び/又はコンディショナー組成物の他の改変を、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく行い得ることが理解されるであろう。本明細書における全ての部、百分率(%)、及び比は、別途指定されない限り、重量基準である。いくつかの成分は、供給元から希釈溶液として供給され得る。明記されている量は、別途指定されない限り、活性物質の重量%を表す。
比較例Aは、以下のプロセスを使用して調製される。カチオン性界面活性剤(ベヘントリモニウムメトサルフェート)、脂肪族アルコール(セチルアルコール、ステアリルアルコール)、EDTS二ナトリウム及びベンジルアルコールを混合し、約66℃~約85℃に加熱して、油相を形成する。別途、ゲルマトリックスのその他の構成成分(防腐剤メチルクロロイソチアゾリン/メチルイソチアゾリン、及び水)を混合し、約20℃~約48℃に加熱して、水相を形成する。Becomix(登録商標)直接噴射式ロータステータ・ホモジナイザに油相を注入する。油相が1.0×105 7/m3~1.0×107 7/m3のエネルギー密度を有し、かつ水相が既に存在する高剪断場に到達するのにかかる時間は0.2秒以内である。ゲルネットワークを形成する。次に、組成物を室温まで冷却する。
以下は、本明細書に記載のコンディショナー組成物の非限定的な実施例である。
Figure 2022505308000004
表1は、実施例1及び2を比較例A及びBと比較する。実施例1及び2はベヘントリモニウムクロリドを有し、比較例A及びBはベヘントリモニウムメトサルフェートを有する。表1のゲルネットワークベース組成物を、ゲルネットワークの構造を決定するために、40倍の倍率の光顕微鏡(Zeiss Axioskop)下で、偏光を用いて試験した(図1~図4を参照されたい)。
ゲルネットワークを、以下のように光学顕微鏡下で試験した。ゲルネットワーク組成物の液滴を、ピペットを用いて顕微鏡スライド上に移す。スライドをカバースリップで覆う。顕微鏡スライドを光学顕微鏡(Zeiss Axioskop)内に置き、40倍の倍率で偏光を用いて観察する。顕微鏡の観察は、5つの異なる測定において、層状シート及びベシクルの相対的集団を提供する。
1=ほぼ全てが層状シート(約75%超が薄膜シート)
2=大部分が層状シート(約60%~75%が層状シート)
3=ほぼ等量ベシクル及びシート(約40~60%がベシクル/シート)
4=大部分がベシクル(約60~75%がベシクル)
5=ほぼ全てがベシクル(約75%超がベシクル)
実施例1及び2は、それぞれ、4及び5の評点を有する。したがって、実施例1及び2におけるゲルネットワークの全て又は大部分はベシクルである。しかしながら、比較例A及びBは、それぞれ、より低い評点である1及び2を有する。したがって、実施例A及びBのゲルネットワークの全て又は大部分は、層状シート構造を有する。
実施例1及び2は、比較例A及びBと比較して、それぞれ、より低い剪断応力である188Pa及び112Paを有する。理論に束縛されるものではないが、カチオン性界面活性剤中の塩化物イオンは、ゲルネットワーク中の全てのベシクル又は大部分のベシクルを形成するのに寄与すると考えられる。ゲルネットワークベース組成物の剪断応力はより低いため、実施例1及び2は、エアゾール又は機械式ポンプフォーマーから高品質の泡として分配される可能性が高い。したがって、実施例1及び2は、消費者に好まれ得る。
図7は、実施例2及び比較例A及びBのゲルネットワークの融解転移挙動を示す。曲線は、本明細書に記載される示差走査熱量測定試験方法に従って作成された。実施例2のDSC曲線は、1つのピークのみを示し、これは、この実施例が均一なゲルネットワーク相を有することを示す。しかしながら、比較例A及びBは、2つ以上のピークを有し、これは、ゲルネットワークが不均一であることを示す。
Figure 2022505308000005
Figure 2022505308000006
Figure 2022505308000007
表2、表3、及び表4は、コンディショナー組成物の実施例を含む。表2及び表3の実施例2~11は、69Pa~189Paの剪断応力を有する実施例である。低剪断は、これらの実施例が、層状シートとは対照的に、ゲルネットワークベシクルを有することを示す。これらの実施例におけるゲルネットワーク組成物の剪断応力は、消費者が好み得る高品質の泡を生成する可能性が高い。
表4は、比較例B~Fを含む。これらの実施例は、消費者が許容可能な泡を生成するには高すぎる、265Pa~701Paの剪断力を有する。上述のように(表1及び図2)、実施例B、E、及びFは、50%超がシート状である層状構造から構成され、これにより剪断応力が高くなる。実施例C及びDは、組成物中のより高い粘度を生成する脂肪族アルコールの濃度が高いため、より高い剪断応力を有する。したがって、カチオン性界面活性剤と脂肪族アルコールとのモル比もまた、組成物の粘度に影響を及ぼし得る。
実施例3~11及び比較例B~Fにおける剪断応力及び層状構造の違いは、主に、カチオン性界面活性剤と脂肪族アルコールとのモル比を変化させることによって生じ得る。実施例3~11では、比は1:1.5~1:1の範囲である。比較例C及びDは、1:2.3~1:1.9の比を有し、これは実施例3~11の比よりも小さい。比較例B、E、及びFは、1:0.8~1:0.5の比を有し、これは実施例3~11の比よりも大きい。
Figure 2022505308000008
表5は、実施例12及び13と比較例Gを比較する。3つの組成物は、全て同じ成分を有する。しかしながら、表5のデータは、冷却速度がゲルネットワークの剪断応力/粘度に影響を及ぼし得ることを示す。比較例Gは、実施例12及び13と比較してより遅い速度で冷却され、比較例Gは、46Paの剪断応力を有し、これは、消費者が許容可能な高品質の泡を生成するには低すぎる(下の表8を参照のこと)。
Figure 2022505308000009
Figure 2022505308000010
Figure 2022505308000011
Figure 2022505308000012
表6及び表8は、実施例13~23及び比較例Gを含み、表8及び表9は、噴射剤を含むこれらの実施例を含む。これらの組成物をディップチューブエアゾールフォーマーから分配した。実施例14~24は、92Pa~189Paの剪断応力、及び92~189のカチオン性界面活性剤とゲルネットワークとのモル比を有した。エアゾールディップチューブフォーマーから生成された泡は、0.07g/mL~0.2g/mLの泡密度、及び15~26gの発泡圧縮力を有した。これらの実施例からの泡は、消費者が許容可能な高品質の泡である。泡は、クリーム状であり、柔軟である。
比較例Gは、低すぎる剪断応力を有する。この組成物からの泡は消費者に許容されるものではなく、容易に崩壊し、魅力的ではなく、薄くて水っぽく、クリーム状でない外観を有する。
Figure 2022505308000013
Figure 2022505308000014
ゲルネットワーク総モル含量は、カチオン性界面活性剤の総モルに脂肪族アルコールの総モルを加えることによって計算される。
1.ベヘントリモニウムクロリド/IPA(Genamin KDMP)、活性レベル80%でClariant(商標)から入手可能
2.セチルアルコール、95%活性レベル、Procter&Gamble(登録商標)から入手可能
3.ステアリルアルコール、97%活性レベル、Procter&Gamble(登録商標)から入手可能
4.Dowから入手可能なKathon CG(活性分1.5重量%)。
5.発泡剤A46(イソブタン及びプロパン)Diversified CPC International(Channahon,Illinois,USA)
6.発泡剤A70イソブタン及びプロパン)Diversified CPC International(Channahon,Illinois,USA)
7.発泡剤HF0(トランス1,3,3,3テトラフルプロパ-1-エン)Honeywell(登録商標)より入手
8.Cosmedia(登録商標)Ultragel 300-Ashland(商標)Chemicalsから入手可能なカチオン性アクリルホモポリマー
9.Polysurf(商標)67CS-Ashland(商標)Chemicalsから入手可能な疎水変性ヒドロキシエチルセルロース
10.Natrosol(商標)plus 330CS-Ashland(商標)Chemicalsから入手可能な疎水変性ヒドロキシエチルセルロース
11.AH0255-アモジメチコン、20%活性レベル、Wackerから入手可能
12.アミノプロピル末端ポリジメチルシロキサン、Dow Corning(登録商標)によって入手可能
13.シリコーンクオタニウム-26、Momentive(登録商標)により供給
14.大豆油、Cargill(登録商標)から入手可能
表10は、実施例25~30を含み、表11は、噴射剤を有するこれらの実施例を含む。これらの組成物をエアゾールディップチューブフォーマーから分配した。実施例25~30は、92Pa~112Paの剪断応力、及びカチオン性界面活性剤とゲルネットワークとのモル比43を有した。生成された泡は、0.12g/mL~0.18g/mLの泡密度、及び16~32gの泡圧縮力を有した。これらの実施例からの泡は、消費者が許容可能な高品質の泡である。泡は、クリーム状であり、柔軟である。
組み合わせ
A.ヘアコンディショナー組成物であって、
a.ゲルネットワーク組成物であって、
約1重量%~約10重量%の、塩化物対イオンを有するカチオン性界面活性剤と、
約1重量%~約10重量%の、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される脂肪族アルコールと、を含み、
ゲルネットワーク組成物が全てのベシクル又は大部分のベシクルを含む、ゲルネットワーク組成物と、
b.約60重量%~約90重量%の水と、
c.約1重量%~約10重量%の噴射剤と、を含み、
カチオン性界面活性剤と脂肪族アルコールとのモル比が、約0.55~約1.2であり、
組成物が、約5cps~約10,000cPの液相粘度を含む、ヘアコンディショナー組成物。
B.コンディショナー組成物が、本明細書に記載されるコーンプレート粘度測定により測定したとき、約5cP(5mPa・s)~約10,000cP(10,000mPa・s)、好ましくは約10cP(10mPa・s)~約8000cP(8000mPa・s)、より好ましくは約20cP(20mPa・s)~約5000cP(5000mPa・s)、更により好ましくは約75cP(75mPa・s)~約2000cP(2000mPa・s)の液相粘度を含む、パラグラフBに記載のヘアコンディショナー組成物。
C.塩化物対イオンを有するカチオン性界面活性剤が、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、二水素添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジセチルジメチルアンモニウムクロリド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、パラグラフA又はBに記載のヘアコンディショナー。カチオン性界面活性剤は、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、及びこれらの組み合わせであり得る。
D.カチオン性界面活性剤がベヘントリモニウムクロリドを含む、パラグラフCに記載のヘアコンディショナー組成物。
E.組成物が、約2.5重量%~約6重量%の脂肪族アルコールを含む、パラグラフA~Dに記載のヘアコンディショナー組成物。
F.カチオン性界面活性剤と脂肪族アルコールとのモル比が、約0.6~約1.15、好ましくは約0.63~約1.1、より好ましくは約0.65~約1.05、更により好ましくは約0.66~約1である、パラグラフA~Eに記載のヘアコンディショナー組成物。
G.ゲルネットワークが、50%超のゲルネットワークベシクル、好ましくは60%超のベシクル、より好ましくは70%超のベシクル、更により好ましくは80%超のベシクルを含む、パラグラフA~Fに記載のヘアコンディショナー組成物。
H.コンディショナー組成物が、約1.5重量%~約8重量%、好ましくは約1.8重量%~約7重量%、より好ましくは約2重量%~約6.5重量%、より好ましくは約2.5重量%~約6重量%、更により好ましくは約3重量%~約5.5重量%のカチオン性界面活性剤を含む、パラグラフA~Gに記載のヘアコンディショナー組成物。
I.ゲルネットワーク組成物が、本明細書に開示される剪断応力試験方法により測定したとき、50Pa超かつ200Pa未満、好ましくは約55Pa~約260Pa、より好ましくは約60Pa~約200Pa、更により好ましくは約67Pa~約190Paの剪断応力を含む、パラグラフA~Hに記載のヘアコンディショナー組成物。
J.ゲルネットワーク組成物が、約1.5重量%~約9重量%、好ましくは約2重量%~約8.5重量%、より好ましくは約2重量%~約7重量%、更により好ましくは約2.5重量%~約5重量%の脂肪族アルコールを含む、パラグラフA~Iに記載のコンディショナー組成物。
K.組成物が、コンディショナー組成物の約0.5重量%~約8重量%の1種以上の油、好ましくは約1重量%~約6重量%、より好ましくは約1.5重量%~約5重量%、更により好ましくは約2重量%~約4重量%の1種以上の油を更に含む、パラグラフA~Iに記載のコンディショナー組成物。
L.1種以上の油が、約1nm~約500nm、好ましくは約5nm~約250nm、より好ましくは約10nm~約100nm、更により好ましくは約12nm~約50nmの粒径を含む、パラグラフKに記載のコンディショナー組成物。
M.1種以上の油が、シリコーンを実質的に含まない及び/又はシリコーンを含まない、パラグラフK又はLに記載のコンディショナー組成物。
N.1種以上の油がシリコーンを含む、パラグラフK~Lに記載のコンディショナー組成物。
O.約0.75%~約7%の香料、好ましくは約1.5%~約5%、及びより好ましくは約1.25%~約4%の香料を更に含む、パラグラフA~Nに記載のコンディショナー組成物。
P.コンディショナー組成物が、約60重量%~約90重量%の水、好ましくは約65%~約87.5%の水、より好ましくは約67.5%~約85%の水、更により好ましくは約72.5%~約80%の水を更に含む、パラグラフA~Oに記載のコンディショナー組成物。
Q.コンディショナーの約2重量%~約10重量%の噴射剤、より好ましくは約3重量%~約8重量%の噴射剤、更により好ましくは約4重量%~約7重量%の噴射剤を含む、パラグラフA~Pに記載のコンディショナー組成物。
R.噴射剤が1,3,3,3-テトラフルオロプロペンを含む、パラグラフA~Qに記載のコンディショナー組成物。
S.噴射剤が、イソブタン、プロパン、ブタン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、パラグラフA~Qに記載のコンディショナー組成物。
T.毛髪を処理するための方法であって、
a.パラグラフA~Sに記載のコンディショナー組成物をエアゾール泡ディスペンサ中に供給する工程と、
b.コンディショナー組成物を当該泡ディスペンサから所定の用量の泡として分配する工程と、
c.泡を毛髪に塗布する工程と、
d.任意選択的に、泡を毛髪からすすぐ工程と、を含む、方法。
U.泡ディスペンサが、エアゾールディップチューブ泡ディスペンサである、パラグラフTに記載の方法。
V.用量の泡が、約0.01g/mL~約0.4g/mL、好ましくは約0.03~約0.3g/mL、より好ましくは約0.05g/mL~約0.25g/mL、更により好ましくは約0.07g/mL~約0.2g/mLの泡密度を含む、パラグラフT~Uに記載の方法。
W.用量の泡が、本明細書に記載されるKruss泡分析器(気泡サイズ)による方法に従って、約5μm~約100μm、好ましくは約5μm~90μm、より好ましくは約10μm~約60μm、更により好ましくは約20μm~約50μmのR32を含む気泡サイズ分布を含む、パラグラフT~Vに記載の方法。
X.用量の泡が、約5Pa~約100Pa、好ましくは約20Pa~約100Pa、より好ましくは約25Pa~約100Pa、更により好ましくは約38Pa~約100Paの降伏点を含む、パラグラフT~Wに記載の方法。降伏点は、本明細書に記載の泡レオロジー法(降伏点)によって測定することができる。
Y.パラグラフA~Sに記載のコンディショナー組成物の製造方法であって、
a.カチオン性界面活性剤及び脂肪族アルコールを少なくとも70℃、好ましくは少なくとも80℃に加熱する工程と、
b.カチオン性界面活性剤及び脂肪族アルコールを、冷却槽を用いて組成物よりも約15℃~約25℃低い温度で冷却して、ゲルネットワークベース組成物を形成する工程と、
c.ゲルネットワークベースの組成物を水と混合してコンディショナー組成物を形成する工程と、を含む、方法。
Z.組成物が周囲温度まで冷却され、冷却温度が、組成物よりも少なくとも18℃、好ましくは少なくとも20℃、より好ましくは少なくとも22℃、更により好ましくは少なくとも25℃低い、パラグラフYに記載の方法。
AA.組成物が周囲温度まで冷却され、冷却温度が、組成物よりも約18℃~約25℃低い、あるいは組成物よりも約20℃~約25℃低い、パラグラフYに記載の方法。
BB.エアゾール及び/又はポンプフォーマーを介して分配可能な低粘度のコンディショナーを提供するための、パラグラフA~Sに記載のヘアケア組成物の使用。
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような各寸法は、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
相互参照される又は関連する任意の特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本願に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのようないかなる発明も教示、示唆又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく様々な他の変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にある全てのそのような変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図されている。

Claims (15)

  1. ヘアコンディショナー組成物であって、
    a.ゲルネットワーク組成物であって、
    前記ヘアコンディショナー組成物の1重量%~10重量%のカチオン性界面活性剤、好ましくは1.5重量%~8重量%のカチオン性界面活性剤、より好ましくは1.8重量%~7重量%のカチオン性界面活性剤、更により好ましくは2.5重量%~6重量%のカチオン性界面活性剤であって、前記カチオン性界面活性剤が、塩化物対イオンを含む、カチオン性界面活性剤と、
    前記ヘアコンディショナー組成物の1重量%~10重量%の脂肪族アルコール、好ましくは1.5重量%~9重量%の脂肪族アルコール、より好ましくは2重量%~8.5重量%の脂肪族アルコール、更により好ましくは2.5重量%~6重量%の脂肪族アルコールと、を含み、
    前記ゲルネットワーク組成物が全てのベシクル又は大部分のベシクルを含む、ゲルネットワーク組成物と、
    b.前記ヘアコンディショナー組成物の60重量%~90重量%の水、好ましくは65重量%~87.5重量%の水、より好ましくは67.5重量%~85重量%の水、更により好ましくは72.5重量%~80重量%の水と、
    c.前記ヘアコンディショナー組成物の1重量%~10重量%の噴射剤、好ましくは2重量%~10重量%の噴射剤、より好ましくは3重量%~8重量%の噴射剤、より好ましくは4重量%~7重量%の噴射剤と、を含み、
    前記カチオン性界面活性剤と前記脂肪族アルコールとのモル比が、0.55~1.2、好ましくは0.6~1.15、より好ましくは0.63~1.1、更により好ましくは0.65~1.05である、ヘアコンディショナー組成物。
  2. 前記コンディショナー組成物が、本明細書に開示されるコーンプレート粘度測定により測定したとき、5cP(5mPa・s)~10,000cP(10,000mPa・s)、好ましくは10cP(10mPa・s)~8000cP(8000mPa・s)、より好ましくは20cP(20mPa・s)~5000cP(5000mPa・s)、更により好ましくは75cP(75mPa・s)~2000cP(2000mPa・s)の液相粘度を含む、請求項1に記載のヘアコンディショナー組成物。
  3. 前記ゲルネットワーク組成物が、本明細書に開示される剪断応力試験方法により測定したとき、50Pa超かつ200Pa未満、好ましくは55Pa~260Pa、より好ましくは60Pa~200Pa、更により好ましくは67Pa~190Paの剪断応力を含む、請求項1又は2に記載のヘアコンディショナー組成物。
  4. 塩化物対イオンを有する前記カチオン性界面活性剤が、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド(ditallow alkyl dimethyl ammonium chloride)、二水素添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリド(dihydrogenated tallow alkyl dimethyl ammonium chloride)、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジセチルジメチルアンモニウムクロリド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載のヘアコンディショナー組成物。
  5. 前記カチオン性界面活性剤がベヘントリモニウムクロリドを含む、請求項4に記載のヘアコンディショナー組成物。
  6. 前記脂肪族アルコールが、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載のヘアコンディショナー組成物。
  7. 前記噴射剤が1,3,3,3-テトラフルオロプロペンを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のヘアコンディショナー組成物。
  8. 前記噴射剤が、イソブタン、プロパン、ブタン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項6に記載のヘアコンディショナー組成物。
  9. 前記ヘアコンディショナー組成物の0.75重量%~7重量%の香料、好ましくは1.5重量%~15重量%の香料、より好ましくは1.25重量%~4重量%の香料を更に含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のヘアコンディショナー組成物。
  10. 毛髪を処理するための方法であって、
    a.請求項1~9のいずれか一項に記載のヘアコンディショナー組成物をエアゾール泡ディスペンサの中に供給する工程と、
    b.前記ヘアコンディショナー組成物を前記エアゾール泡ディスペンサから所定の用量の泡(a dosage of a foam)として分配する工程と、
    c.前記泡を前記毛髪に塗布する工程と、
    d.任意選択的に、泡を毛髪からすすぐ工程と、を含む、方法。
  11. 前記エアゾール泡ディスペンサがディップチューブを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記用量の泡が、本明細書に開示される泡密度試験方法により測定したとき、0.01g/mL~0.4g/mL、好ましくは0.03~0.3g/mL、より好ましくは0.05g/mL~0.25g/mL、更により好ましくは0.07g/mL~0.2g/mLの泡密度を含む、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記用量の泡が、本明細書に開示されるKruss泡分析器(気泡サイズ)による方法により測定したとき、5μm~100μm、好ましくは5μm~90μm、より好ましくは10μm~60μm、更により好ましくは20μm~50μmのR32を含む気泡サイズ分布を含む、請求項10~12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記用量の泡が、本明細書に開示される泡レオロジー法(降伏点)により測定したとき、5Pa~100Pa、好ましくは20Pa~100Pa、より好ましくは25Pa~100Pa、更により好ましくは38Pa~100Paの降伏点を含む、請求項10~13のいずれか一項に記載の方法。
  15. ポンプフォーマーを介して分配可能な低粘度のコンディショナーを提供するための、請求項1~9のいずれか一項に記載のヘアコンディショナー組成物の使用。
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