JP2022159494A - 建築物の建築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造躯体の寸法を計測することなくサイディングをあらかじめカットできる建築物の建築方法を提供する。【解決手段】建築物の建築方法は、建築用部材100を土台に固定する固定工程を含む。建築用部材100は、一端が土台に固定されて立設される柱101と、一端が土台に固定されて立設される柱102と、柱101と柱102との間に張られた耐力面材10と、を備える。耐力面材10は、柱101における柱102に対向する面101Cに固定される第1の面と、柱102における柱101に対向する面102Cに固定される、第1の面に平行な第2の面と、第1の面に対して垂直な第3の面と、を有し、第1の面から第2の面までの水平方向の長さが、柱101における柱102に対向する面101Cと柱102における柱101に対向する面102Cとの間の距離に等しい。【選択図】図9

Description

本発明は、建築物の建築方法に関する。
軸組工法による住宅等の建築においては、基礎上の土台に柱の一端を固定して柱を立設し、柱の他端に横架材を固定する。土台に対して柱が垂直にならなければならないので、横架材を柱に固定した後に、下げ振りで柱が土台に対して垂直であるかを確認し、屋起こしを用いて柱が土台に対して垂直になるように柱を適宜調整する。土台に対して柱が垂直であることを確認した後、柱と横架材に囲まれる開口部に耐力面材を張る。上棟後、構造躯体の外側に外壁材(サイディング)を取り付ける。
耐力面材として、例えば特許文献1には、面材の両面を挟持し、垂直材又は横架材に対して固定される挟持材を備える耐力壁構成パネルが開示されている。当該耐力壁構成パネルは真壁仕様であって、柱と横架材に囲まれる開口部に嵌め込まれて柱等に固定される。柱と横架材に囲まれる開口部に耐力面材を嵌め込むためには、柱及び横架材と耐力面材との間に隙間(クリアランス)を確保する必要がある。したがって、耐力面材の寸法は、開口部の寸法よりもわずかに小さくなっている。
特開2010-121338号公報 特開2014-152521号公報
嵌め込んだ耐力面材を柱に固定すると、クリアランスがあるため、柱が耐力面材側に引き付けられる。このため、土台に対して柱が垂直でなくなったり、柱が曲がったりする。結果として、構造躯体の実際の寸法及び形状は、設計図に示された寸法及び形状と完全には一致しない。そのため、サイディングに関しては、構造躯体の実際の寸法を計測した上で、計測した寸法に基づいて割付図面を作成し、サイディングをカッティング加工してから、取り付けなければならない。
現場でのカッティング加工は、粉塵及び騒音等の発生が近隣及び作業者に影響する問題がある。また、サイディングを現場に置いておくことで作業スペースが圧迫されるという不都合がある。そこで、工場であらかじめカットしておいたサイディングを構造躯体に取り付けるプレカット式工法が広まっている。構造躯体の実際の寸法を計測する方法は、例えば特許文献2に示すように、コンピュータを利用することで効率化されてきている。しかしながら、構造躯体の寸法に関するデータの取得及びデータの処理には少なからず時間を要し、工期短縮の妨げとなる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、構造躯体の寸法を計測することなくサイディングをあらかじめカットできる建築物の建築方法を提供することを目的とする。
本発明に係る建築物の建築方法は、
建築用部材を土台に固定する第1の固定工程を含み、
前記建築用部材は、
一端が前記土台に固定されて立設される第1の垂直材と、
一端が前記土台に固定されて立設される第2の垂直材と、
前記第1の垂直材と前記第2の垂直材との間に張られた耐力面材と、
を備え、
前記耐力面材は、
前記第1の垂直材における前記第2の垂直材に対向する面に固定される第1の面と、
前記第2の垂直材における前記第1の垂直材に対向する面に固定される、前記第1の面に平行な第2の面と、
前記第1の面に対して垂直な第3の面と、
を有し、
前記第1の面から前記第2の面までの水平方向の長さが、
前記第1の垂直材における前記第2の垂直材に対向する面と前記第2の垂直材における前記第1の垂直材に対向する面との間の距離に等しい。
上記本発明に係る建築物の建築方法は、
立設された前記第1の垂直材の他端及び立設された前記第2の垂直材の他端に横架材を固定する第2の固定工程をさらに含む、
こととしてもよい。
前記耐力面材は、
構造用合板と、
前記構造用合板における屋内側の面の縁に配置された枠材と、
を備え、
前記枠材は、
前記第1の面、前記第2の面及び前記第3の面を有する、
こととしてもよい。
前記耐力面材は、
前記第1の垂直材と前記第2の垂直材との間に挟まれている、
こととしてもよい。
前記第1の垂直材の前記土台に固定される一端及び前記第2の垂直材の前記土台に固定される一端が、
先細り形状である、
こととしてもよい。
本発明によれば、構造躯体の寸法を計測することなくサイディングをあらかじめカットできる。
本発明の実施の形態に係る耐力面材の斜視図である。 本発明の実施の形態に係る土台に立設された柱の正面図である。 耐力面材の柱への固定を図2に示すXの方向から見た態様を示す図である。 一端が土台に立設され、他端に横架材が固定された柱の正面図である。 耐力面材の柱への固定を図4に示すYの方向から見た態様を示す図である。 本発明の別の実施の形態に係る耐力面材の柱への固定を図2に示すXの方向から見た態様を示す図である。 本発明の他の実施の形態に係る耐力面材の柱への固定を図2に示すXの方向から見た態様を示す図である。 土台、横架材及び柱の間に設けられた窓台及びまぐさへの方立ての固定の態様を示す正面図である。 本発明の実施の形態に係る建築用部材の斜視図である。 柱が立設される上面を平面視した土台への建築用部材の固定の態様を示す図である。
本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は下記の実施の形態によって限定されるものではない。
(実施の形態1)
実施の形態1に係る建築方法について説明する。図1は、本実施の形態に係る耐力面材10を示す。耐力面材10は、構造用合板1と、枠材2とを備える。構造用合板1の材料は、特に限定されず、公知の材料が用いられる。構造用合板1は、木質系であっても、無機質系であってもよい。構造用合板1が木質系の場合、構造用合板1は、複数枚の木板を重ねて、各層を接着剤で熱圧接着した合板であってもよいし、木材チップを加工した熱圧成型したボードであってもよいし、薄い木削片を積層させ、高温高圧で接着した合板であってもよい。
構造用合板1の大きさは任意で、例えば910mm×1820mm、910mm×2440mm、910mm×2730mm及び910mm×3030mm等である。通常、構造用合板1は、縦長に使用される。構造用合板1の厚さは、特に限定されないが、例えば9mm、12mm、15mm、18mm、24mm及び28mmである。
枠材2は、構造用合板1における面10Aの縁に配置されている。より詳細には、枠材2は、構造用合板1の面10Aの4辺の縁から面10Aの内側にかけて構造用合板1に設けられている。枠材2の材料は、特に限定されず、好ましくは木材である。枠材2は、任意の大きさにカットされた構造用合板1に取り付けられる。枠材2は、構造用合板1に釘等で固定されている。
耐力面材10は、建築物の構造躯体では面10Aが屋内側となり、面10Aの反対側である面が屋外側になる。面10A側から平面視した耐力面材10の形状は長方形で、当該長方形の4つの内角すべてが直角である。耐力面材10の面10Aを正面とした場合の構造用合板1の外側側面及び枠材2の外側側面を含む耐力面材10の面10Bに対して、面10Bの反対側の構造用合板1の外側側面及び枠材2の外側側面を含む耐力面材10の面10Cは平行である。構造用合板1の外側下面及び枠材2の外側下面を含む耐力面材10の面10Dに対して、構造用合板1の外側上面及び枠材2の外側上面を含む耐力面材10の面10Eは平行である。すなわち、面10D(第3の面)及び面10Eは、面10B(第1の面)及び面10C(第2の面)に対して垂直である。面10Dを水平にした状態では、面10Eは水平で、面10B及び面10Cが鉛直面となる。
続いて、本実施の形態に係る建築物の建築方法について説明する。本実施の形態では、木造軸組工法で住宅を建築する場合を説明する。本実施の形態に係る建築方法は、面材張り工程と、固定工程とを含む。図2は、水平な土台20に一端がそれぞれ固定されて立設された柱(垂直材)30及び柱40を示す。柱30及び柱40の土台20への固定は、柱30及び柱40の一端に形成されたホゾを土台20のホゾ穴に嵌め込む等、公知の方法で行われる。土台20に固定された一端に対して反対側の他端には、横架材は固定されていない。
土台20は、公知の方法で水平に調整することができる。例えば、基礎の上面に土台を設置する場合、基礎の上面の基礎パッキンと土台20との間に調整板を介在させればよい。調整板によって、土台20の不陸を解消できる。土台20が水平であることは、オートレベル等の測定機器で確認することができる。
面材張り工程では、柱30と柱40との間に耐力面材10を張る。耐力面材10の張り方は任意であるが、例えば、柱30に耐力面材10を固定し、続いて柱40に耐力面材10を固定する。図3に示すように、耐力面材10の面10Bは、柱30における柱40に対向する面30Aに固定される。耐力面材10の面10Cは、柱40における柱30に対向する面40Aに固定される。面10Bから面10Cまでの水平方向の長さL1が、柱30の面30Aと柱40の面40Aとの間の水平方向の距離D1に等しい。
面材張り工程では、柱30の面30A、柱40の面40A及び土台20の上面20Aに、それぞれ面10B、面10C及び面10Dを当てて、枠材2が柱30、柱40及び土台20に釘4等で固定される。耐力面材10は真壁仕様であるため、耐力面材10が柱30と柱40との間に張られた状態において、耐力面材10が柱30と柱40との間に挟まれている。耐力面材10は、柱30と柱40との間に張られた状態での水平方向からの平面視において、すべての内角が直角である四角形である。
固定工程では、耐力面材10を張った後に、柱30の他端及び柱40の他端に横架材を固定する。柱30の他端及び柱40の他端の横架材への固定は、柱30の他端のホゾを横架材のホゾ穴に嵌め込む等、公知の方法で行えばよい。横架材に耐力面材10を固定するために、横架材における耐力面材10に対向する面に、耐力面材10の面10Eを当てて、枠材2を釘等で固定する。固定工程によって、柱30の他端から柱40の他端まで水平に横架材が架かる。固定工程の後で、屋根が施工されて構造躯体が完成する。
ここで比較のために、従来法で、土台、垂直材及び横架材に囲まれる開口部に張られる場合の耐力面材について説明する。図4は、一端がそれぞれ土台50に固定されて立設された柱51及び柱52を示す。柱51及び柱52それぞれの他端には、横架材53がすでに固定されている。土台50、柱51、柱52及び横架材53に囲まれる開口部に、寸法を除いて耐力面材10と同様の構成の耐力面材54を嵌め込むために、Yの方向から見て、図5に示すように、耐力面材10のL1に対応する耐力面材54のL2は、面30Aと面40Aとの間の距離D1に対応する柱51における柱52に対向する面と柱52における柱51に対向する面との間の距離D2よりも短くなければならない。
本実施の形態に係る建築方法では、立設された柱30及び柱40に耐力面材10を張った後に、横架材を柱30及び柱40に固定するため、柱30及び柱40と耐力面材10との間にクリアランスをとる必要がない。面10Bから面10Cまでの水平方向の長さL1が、柱30の面30Aと柱40の面40Aとの間の距離D1と等しく、かつクリアランスがないため、面10Dを水平にして柱30と柱40との間に耐力面材10を固定すると、面10B及び面10Cは鉛直面となるので、柱30及び柱40が土台20に対して垂直になる。柱30及び柱40が土台20に対して垂直であるため、固定工程において横架材が水平に固定される。
本実施の形態に係る建築方法によれば、柱30及び柱40等の垂直材が土台20及び横架材に対して垂直であるため、構造躯体が設計図の通りに組み上がる。これにより、構造躯体の実際の寸法を計測することなくサイディングをあらかじめカットできる。さらに、構造躯体の寸法を計測しなくてよいため工期が短縮できる。また、耐力面材10は、耐力を有する構造用合板1を備えるため、耐力壁として機能する。
本実施の形態に係る耐力面材10は、柱30、柱40及び横架材との間にクリアランスをとる必要がない。したがって、面材張り工程の前に、柱30及び柱40等の垂直材間の距離(D1)、土台20と横架材との間の距離、横架材と横架材との間の距離等に合わせて構造用合板1をカットして、カットした構造用合板1に枠材2を取り付ければよい。
なお、本実施の形態に係る耐力面材10は、面材張り工程で張られた状態において構造用合板1は柱30と柱40との間に挟まれる真壁仕様としたが、大壁仕様であってもよい。大壁仕様として図6に例示される耐力面材10は、構造用合板1に代えて、構造用合板3を備える。構造用合板3は柱30及び柱40との間ではなく、柱30及び柱40の屋外側の面に固定される。このため、構造用合板3の一部は、面材張り工程で張られた状態において柱30及び柱40の屋外側の面に重なる。大壁仕様の耐力面材10では、上述の枠材2の2つの外側側面がそれぞれ面10B及び面10Cに相当する。面10Bから面10Cまでの水平方向の長さL1が、面30Aと面40Aとの間の水平方向の距離D1に等しいため、柱30及び柱40が土台20に対して垂直となる。なお、大壁仕様の場合、面材張り工程の前に、柱30及び柱40等の垂直材間の距離、土台20と横架材との間の距離、横架材と横架材との間の距離等に合わせて枠材2の大きさを調整すればよい。
また、本実施の形態に係る耐力面材10は、枠材2を備えることとしたが、枠材2を備えていなくてもよい。この場合、例えば、図7に示すように、面材張り工程の前に受材60が柱30の面30A及び柱40の面40Aに取り付けられる。柱30及び柱40それぞれに取り付けられた受材60に枠材2を備えていない耐力面材10を固定することで、耐力面材10が柱30と柱40との間に張られる。この場合でも、面10Bから面10Cまでの水平方向の長さL1が、面30Aと面40Aとの間の距離D1に等しいため、柱30及び柱40が土台20に対して垂直になる。
なお、図3に示す構造用合板1の屋外側の面から枠材2の屋内側の面までの長さ、すなわち耐力面材10の長さL1に直交する水平方向の長さL3は、柱30又は柱40の屋外側の面から屋内側の面までの水平方向の長さL4と等しくてもよい。
なお、垂直材は、住宅の高さ方向に立てられるものであれば特に限定されず、柱、管柱、間柱及び隅柱等が例示される。横架材は、住宅の水平方向に組まれるものであって、土台、桁、梁、胴差し、軒桁、小屋梁、窓台、まぐさ及び2階梁等が例示される。本実施の形態に係る住宅が2階建ての場合、固定工程の後で、2階の床合板を取り付け、2階の柱を立設し、上述の面材張り工程及び固定工程を行い、屋根が施工される。なお、面材張り工程の前に土台20に床合板が敷かれていてもよい。
なお、住宅に窓等を設ける場合には垂直材と垂直材との間に開口部を設ける必要がある。この場合、開口部の上部にはまぐさが水平に設けられ、開口部の下部には窓台が水平に設けられ、まぐさと窓台との間に方立てが立設される。設計図に基づいてサイディングをあらかじめカットする場合、方立ての位置がずれるとサイディングが合わなくなる。よって、本実施の形態に係る建築方法では、配設工程と、方立て固定工程とをさらに含んでもよい。図8に示すように、配設工程では、土台80及び横架材83に固定された柱81及び柱82との間に窓台84及びまぐさ85が設けられる。窓台84は、方立て86が立設される位置を定める立設位置決め部としての欠き84a及び84bをまぐさ85に対向する面84c備える。まぐさ85は、方立て86が固定される位置を定める固定位置決め部としての欠き85a及び85bを窓台84に対向する面85cに備える。欠き84a及び84bは、窓台84が柱81及び柱82との間に設けられた状態で面84cより下方向への凹みである。欠き85a及び85bは、まぐさ85が柱81及び柱82との間に設けられた状態で面85cより上方向への凹みである。85a及び85bは、欠き84aに対する欠き85aの位置及び欠き84bに対する欠き85bの位置は水平方向においてそれぞれ合わせられている。
方立で固定工程では、窓台84の欠き84aとまぐさ85の欠き85aとの間に方立て86を固定する。方立て86は、窓台84及びまぐさ85に釘等を用いた公知の方法で固定される。同様に、方立て固定工程では、窓台84の欠き84bとまぐさ85の欠き85bとの間に方立て86を固定する。窓台84とまぐさ85と方立て86で囲まれた部分が開口部となり、当該開口部にサッシ等がはめ込まれる。
本実施の形態に係る配設工程及び方立て固定工程によれば、窓台84及びまぐさ85がそれぞれあらかじめ位置合わせされた欠き84aと欠き84b、及び欠き85aと欠き85bとを備えることで、方立て86が設計図上の位置からずれずに立設される。これにより、窓を備える構造躯体であっても、実際の寸法を計測することなくサイディングをあらかじめカットできる。
なお、柱81と柱82ではない別の柱との間、及び柱82と柱81ではない別の柱との間において、上記の面材張り工程と、固定工程とを経て、耐力面材10が張られてもよい。また、上記の立設位置決め部及び固定位置決め部は、面84cより下方向への凹みである欠き84a、84b及び面85cより上方向への凹みである欠き85a、85bとしたがこれに限らない。例えば、立設位置決め部は、面84cより上方向に突き出した釘等で、固定位置決め部は、面84cより下方向に突き出した釘等であってもよい。この場合、方立て86の一端に立設位置決め部としての釘に打ち込まれ、他端に固定位置決め部としての釘に打ち込まれることで、方立て86が窓台84及びまぐさ85に設計図通りに固定される。
本実施の形態に係る建築物の建築方法は、軸組工法のみならず、例えば枠組壁工法等の垂直材及び横架材を使用する任意の工法に適用できる。枠組壁工法の場合、垂直材は縦枠等で、横架材は上枠等である。また、当該建築物の建築方法は、木造に限らず鉄骨造の建築物の建築方法にも適用できる。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2に係る建築用部材100について説明する。図9は、建築用部材100を示す。建築用部材100は、柱101(第1の垂直材)、柱102(第2の垂直材)、及び柱101と柱102との間に張られた耐力面材10と、を備える。建築物の構造躯体において、耐力面材10の面10Aが屋内側となり、面10Aの反対側である面が屋外側になる。
柱101及び柱102は、上記の土台20と同様の土台70に、それぞれ一端が固定されて立設される。土台70に立設された柱101及び柱102は、実施の形態1における柱30及び柱40に相当する。柱101の一端101A及び他端101B、並び柱102の一端102A及び他端102Bは、ホゾ加工されている。一端101A、他端101B、一端102A及び他端102Bは先細り形状である。先細り形状は、特に限定されないが、例えばホゾの角を落とすことで形成できる。また、先細り形状は、ホゾの先端の面取り加工であってもよい。
耐力面材10は、上記実施の形態1で説明した、構造用合板1と枠材2とを備える耐力面材10と同じ構成である。耐力面材10は、柱101と柱102との間に張られている。耐力面材10は、柱30の面30Aに相当する柱101の面101C及び柱40の面40Aに相当する柱102の面102Cそれぞれに、枠材2を介して釘103で固定されている。
ここで、建築用部材100を木造軸組工法で住宅を建築する場合を例に、建築用部材100の使用方法について、上記実施の形態1における建築物の建築方法と異なる点を主に説明する。建築用部材100は、耐力面材10が柱101と柱102との間に張られているため、建築現場での上記実施の形態1における面材張り工程は不要である。
固定工程において、建築用部材100を土台70に固定する。図10は、柱101及び柱102が立設される上面70Aを平面視した土台70を示す。上面70Aには、上面70Aから垂直方向に掘られたホゾ穴71及びホゾ穴72が設けられている。柱101の一端101Aがホゾ穴71に挿入されることで、一端101Aが土台70に固定される。同様に、ホゾ穴72に柱102の一端102Aが挿入されることで、一端102Aが土台70に固定される。好ましくは、下げ振り等を用いて柱101及び柱102が土台70に対して垂直であることが確認される。さらに、耐力面材10の枠材2が土台70に釘等で固定され、建築用部材100が土台70に固定される。
土台70に立設された柱101及び柱102には、上述の固定工程と同様に、他端101B及び他端102Bに横架材が固定される。詳細には、他端101B及び他端102Bそれぞれが横架材のホゾ穴に挿入される。その後、横架材に耐力面材10を固定するために、横架材における耐力面材10に対向する面に、枠材2が釘等で固定される。
本実施の形態に係る建築用部材100によれば、柱101及び柱102が立設された状態での水平方向からの平面視において、耐力面材10はすべての内角が直角である四角形であるため、柱101及び柱102が土台70及び横架材に対して垂直となり、構造躯体が設計図の通りに組み上がる。これにより、構造躯体の実際の寸法を計測することなくサイディングをあらかじめカットできる。現場に出荷する前に建築用部材100を製造しておけば、現場では誤差もなく、調整も不要となるうえ、工期がさらに短縮できる。
また、柱101の一端101A及び他端101B並びに柱102の一端102A及び他端102Bは先細り形状であってもよいこととした。一端101A及び他端101Bが先細り形状であることで、一端101A及び他端101Bをそれぞれホゾ穴71及びホゾ穴72に挿入しやすく、建築用部材100の土台70への固定が容易になる。
なお、耐力面材10は、柱101の面101C及び柱102の面102Cそれぞれにビス等で仮留めされてもよい。この場合、一端101Aが及び一端102Aがそれぞれホゾ穴71及びホゾ穴72に挿入された後に、枠材2が面101C及び面102Cそれぞれに釘103で固定される。また、耐力面材10は、図6に示す大壁仕様であってもよい。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等な発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
本発明は、建築物、特に木造住宅の建築工法に好適である。
1,3 構造用合板
2 枠材
4,103 釘
10,54 耐力面材
10A,10B,10C,10D,10E,30A,40A,84c,85c,101C,102C 面
20,50,70,80 土台
20A,70A 上面
30,40,51,52,81,82,101,102 柱
53,83 横架材
60 受材
71,72 ホゾ穴
84 窓台
84a,84b,85a,85b 欠き
85 まぐさ
86 方立て
100 建築用部材
101A,102A 一端
102B,102B 他端

Claims (5)

  1. 建築用部材を土台に固定する第1の固定工程を含み、
    前記建築用部材は、
    一端が前記土台に固定されて立設される第1の垂直材と、
    一端が前記土台に固定されて立設される第2の垂直材と、
    前記第1の垂直材と前記第2の垂直材との間に張られた耐力面材と、
    を備え、
    前記耐力面材は、
    前記第1の垂直材における前記第2の垂直材に対向する面に固定される第1の面と、
    前記第2の垂直材における前記第1の垂直材に対向する面に固定される、前記第1の面に平行な第2の面と、
    前記第1の面に対して垂直な第3の面と、
    を有し、
    前記第1の面から前記第2の面までの水平方向の長さが、
    前記第1の垂直材における前記第2の垂直材に対向する面と前記第2の垂直材における前記第1の垂直材に対向する面との間の距離に等しい、
    建築物の建築方法。
  2. 立設された前記第1の垂直材の他端及び立設された前記第2の垂直材の他端に横架材を固定する第2の固定工程をさらに含む、
    請求項1に記載の建築方法。
  3. 前記耐力面材は、
    構造用合板と、
    前記構造用合板における屋内側の面の縁に配置された枠材と、
    を備え、
    前記枠材は、
    前記第1の面、前記第2の面及び前記第3の面を有する、
    請求項1又は2に記載の建築方法。
  4. 前記耐力面材は、
    前記第1の垂直材と前記第2の垂直材との間に挟まれている、
    請求項3に記載の建築方法。
  5. 前記第1の垂直材の前記土台に固定される一端及び前記第2の垂直材の前記土台に固定される一端が、
    先細り形状である、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の建築方法。
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