JP2584322Y2 - パネル連結用接合部材 - Google Patents

パネル連結用接合部材

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JP2584322Y2 JP1990006185U JP618590U JP2584322Y2 JP 2584322 Y2 JP2584322 Y2 JP 2584322Y2 JP 1990006185 U JP1990006185 U JP 1990006185U JP 618590 U JP618590 U JP 618590U JP 2584322 Y2 JP2584322 Y2 JP 2584322Y2
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雄之進 山崎
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株式会エムディアイ
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案は、いわゆるツーバイフォー工法、とくに枠組
構造のパネルを連結して底面、壁面、屋根面の如き構面
を構築するパネル工法に用いられるパネル連結用接合部
材に関する。
【従来の技術】
枠組構造のパネルを連結して構面を構築する従来のパ
ネル工法は、隣接するパネル同士を密着させて連結して
いたため、使用されるパネル連結用接合部材も単なる板
材からなっていた。
【考案が解決しようとする問題点】
建築物は本来敷地その他の建築条件により多様である
が、パネルは工場において所定の規格で量産されている
ため、従来においては現場に応じて特殊寸法のパネルを
求められることが多かった。しかし、パネルの種類が多
くなると、現場ではパネルの搬入、保管において必ずし
も使用順になされていないため混乱が生じ、施工能率に
支障が生ずることが多い。また量産されたパネルは、品
質管理を厳重にしたとしても、現場ではパネルの配設に
際し、カンナで切削する等mm単位での微調整を必要とす
ることが多い。この施工クリアランスがないという欠点
は、職人の確保が難しい現在、品質の低下につながり、
かつ手間と時間がかかるため、施工能率に直接影響をも
たらしていた。次に、パネルが密着していると、隣接パ
ネルの枠組が重複し、この枠組は木製であって高精度に
製作することが困難であるため、施工精度が上がらな
い。また、隣接パネル同士を密着させて連結すると、パ
ネル面が面一に連結されないことが多く、このため段差
ができて、その修正に多大の手間と時間を生ずる。上記
段差の発生を防止すべく、パネルを大型化しようとする
と、運搬、施工が不便になり、反対にパネルを小割にし
ようとすると、高精度化が困難になり、かつ枠組の重複
度が大になり、二律背反となってしまう。 しかしながら、かかる諸欠点を解消すべく全く個別の
工法とすると、建築基準法上の認定を要するため、長年
月の時間と手間を要する難がある。 そこで、本願考案者は、隣接するパネル間の間隔をあ
けてパネルを直列に配置し、配置方向に沿ったパネルの
両端部を接合部材にて連結するパネル工法を提案した
が、このパネル工法を従来のパネル連結用接合部材で行
なおうとすると、間隔を設定する分位置決め作業が増え
て面倒になり、現場での作業性、生産性が低下するとい
う欠点があった。 本考案は、上記欠点を解消し、現場での位置決め(い
わゆる墨出し)作業を省略し、ツーバイフォー工法の特
別な知識がなくとも高精度の建築をすることができ、か
つ施工能率の向上を図るパネル連結用接合部材を供する
ことを目的とする。
【問題点を解決するための手段】
上記目的達成のため、本考案は枠組構造のパネルを連
結して構面を構築する板材からなる接合部材において、
接合部材をパネルの短手側の端面に取り付け、該接合部
材の長手方向に間隔をあけて位置決め用のスペーサを付
設し、該スペーサが上記間隔に対応した長さを有するこ
とを特徴とするパネル連結用接合部材を供する。 このパネル工法は、上記間隔が一定である点をも特徴
とする。
【実施例】
次に、本考案にかかるパネル連結用接合部材を図面に
示す実施例に基ずいて説明する。 1は枠組構造のパネルであり、2は該パネル1を連結
する板材からなる接合部材である。該接合部材2は長手
方向に間隔Gをあけてスペーサ3が付設される。 上記パネル11〜15(パネル1と総称する)は、設計図
に基づき、隣接同士がスペーサ3により設定された間隔
G1〜G4(間隔Gと総称する)をあけて直列に配置され
る。 パネル1は、パネル12の如く両面とも面材が固着され
ていない枠組のみのパネルの場合、パネル11の如く片面
の一部にのみ面材41が固着された部分貼りパネルの場
合、片面全面に面材が固着された片面貼りパネルの場合
がある。床面Aの場合は枠組のみのパネルあるいは部分
貼りパネルが用いられ、壁面Bの場合は片面貼りパネル
が用いられ、屋根面Cの場合は片面貼りパネルが用いら
れるのが一般である。屋根面Cに用いられるパネル(屋
根面パネル)は、第1図のごとく小屋組との接続部に切
欠が設けられるのが通例であるが、切欠を設けないで接
合することもできる。 パネル1の規格寸法は、敷地その他の建築条件に応じ
て最も能率が良いように任意に設計することができる。 間隔Gは敷地その他の建築条件に応じて任意に設計す
ることができる。夫々を区々にしてもよいし、また図示
例のように一定してもよい。 配置方向に沿ったパネル1の両端部を片方ずつ接合部
材2にて連結される。いずれの端部を先にするかは任意
である。 4はパネル1を接合部材2にて連結した後、上記パネ
ル1間の間隔Gを含むパネル面に固着された面材41、42
(面材4と総称する)である。該面材4は、在来の枠組
壁工法の技術的基準で認められている材料を用いること
ができる。例えば、床面Aの場合、パネル1の表面にの
み貼られる。壁面Bの場合、内面側には通常石膏ボード
からなる面材4が用いられ、外面側には通常構造用合板
からなる面材4が用いられる屋根面Cの場合、通常構造
用合板からなる面材4が用いられる。面材4は面材42a
の如く適宜に切断して用いてよい。 この場合、パネル1に部分張りパネルが用いられてい
るときは、面材41が定規の役割を果たすため、面材4の
配置決めが容易となる。 構面には床面A、壁面B、屋根面Cがあり、本考案に
かかるパネル連結用接合部材が用いられるパネル工法
は、水平面、垂直面又は傾斜面となったいずれの構面に
も適用可能である。通常、床面Aは水平面、壁面Bは垂
直面、屋根面Cは傾斜面であるが、例えば屋根面を兼ね
備えた壁面は傾斜されており、かかる構面にも適用可能
であるのはいうまでもない。構面の形状は任意である。 壁面Bあるいは屋根面Cを構築する場合、パネル1の
接合部材2による連結及び面材4の固着までの作業を床
上でしてから、建て起こすこととするのが望ましい。こ
のようにすれば、下向き作業であるため、パネル1間の
面一性をとること及び対角調整を容易かつ正確に行なう
ことができ、能率及び精度の向上に資するからである。 壁面B及び屋根面Cが構面の場合、パネル1は第2図
示の如く1例に配直される。床面Aが構面の場合通常は
1列配置であるが、床面Aが広大のときは、第2図示の
如く、2列以上の複数列配置も可能であり、本考案にか
かるパネル連結用接合部材はかかる場合にも使用可能で
ある。
【作用】
本考案にかかるパネル連結用接合部材は、スペーサ3
が予め工場にて正確に付設されているから、付設された
スペーサ3に従ってパネル1を配置していけば、このス
ペーサ3が定規替りとなって、パネル1の配置を正確に
行なうことができる。この結果、現場での位置決め(い
わゆる墨出し)作業を省略し、ツーバイフォー工法の特
別な知識がなくとも高精度の建築をすることができ、か
つ、施工能率の向上を図ることができるのである。 また、このスペーサ3は建築基準法の認定を経た従来
の枠組壁工法で用いる使用義務材料であるため、材料を
節約し、かつ施工手間の増加を防止するということがで
きる。 さらにスペーサ3は予め設計図に従って付設すること
が可能であるから、このスペーサ3に従ってパネル1を
配置し組み上げていけば、パネルの組上時に所定の技術
基準が満たされ、施工後の検査、保守管理が容易であ
る。 さらにまた、スペーサ3の設定は設計上自在であるた
め、パネル工法における設計の自由性、柔軟性が可能に
なる。 さらに本願考案によるパネル連結用接合部材は、建築
基準法上の枠組壁工法(いわゆるツーバイフォー構法)
に属し、スペーサ3は同工法の技術的基準に規定されて
いる構造部材である「上枠」、「下枠」及び「転び止
め」を兼ねるのである。 即ち、枠組壁工法は、2×4材が縦枠材として一定ピ
ッチ例えば455mmピッチで入っており、釘で打ちつけら
れた構造用合板と一体となって例えば壁を構成する。こ
の壁が上部の床や屋根を支え、地震力や風圧力を吸収す
るのである。そして縦枠材の上下には「上枠」及び「下
枠」を設けるのである。また、枠組壁工法により床をつ
くるには、2×6材から2×12材の縦枠材を床根太とし
て壁の頭つなぎの上に設け、梁と根太を兼ねた材とす
る。床根太には「転び止め」を入れ、構造用合板を釘打
ちし、一体構造として水平構面を構成するのである。 このような枠組壁工法において、本願考案によるパネ
ル連結用接合部材は、単なる補強あるいは位置決めのた
めではなく、「上枠」及び「下枠」として構造用合板の
釘打ちの下地となり、また床においては床根太の「転び
止め」となるのである。 また、本願考案によるパネル連結用接合部材によれ
ば、接合部材2が下地材となり、また床根太の「転び止
め」となるから、スペーサ3を設けることによりパネル
の間引きを行なうことが可能となる。
【考案の効果】
このように、本考案にかかるパネル連結用接合部材に
よれば、枠組構造のパネルを連結して構面を構築する板
材からなる接合部材において、棒材の長手方向に間隔を
あけて位置決め用のスペーサを付設してあるため、現場
での位置決め(いわゆる墨出し)作業を省略し、ツーバ
イフォー工法の特別な知識がなくとも高精度の建築をす
ることができ、かつ、施工能率の向上を図ることができ
る。さらに本願考案によるパネル連結用接合部材は、建
築基準法上の枠組壁工法(いわゆるツーバイフォー構
法)に属し、スペーサは同工法の技術的基準に規定され
ている構造部材である「上枠」、「下枠」及び「転び止
め」を兼ねるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案にかかるパネル連結用接合部材の実施例
を示す斜視図、第2図は本考案にかかるパネル連結用接
合部材を使用したパネル工法により建設された建築物の
一例を示す分解斜視図、第3図は本考案にかかるパネル
連結用接合部材が使用されたパネル工法の実施例を示す
工程図である。 1…パネル、2…接合部材、3…スペーサ、4…面材、
A…床面、B…壁面、C…屋根面、G…間隔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/56 621 E04B 2/56 621K 642 642C 5/02 5/02 M 7/02 511 7/02 511E (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 2/56 E04B 1/10 E04B 5/02 E04B 7/02

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】枠組構造のパネルを連結して構面を構築す
    る板材からなる接合部材であって、パネルの短手側の端
    面に取り付けた接合部材と、該接合部材の長手方向に間
    隔をあけて付設した位置決め用のスペーサとからなり、
    該スペーサが上記間隔に対応した長さを有することを特
    徴とするパネル連結用接合部材。
  2. 【請求項2】上記間隔が一定である請求項1記載のパネ
    ル連結用接合部材。
JP1990006185U 1990-01-29 1990-01-29 パネル連結用接合部材 Expired - Lifetime JP2584322Y2 (ja)

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JPH0398205U JPH0398205U (ja) 1991-10-11
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