JP2022133855A - 車両用内装部材構造 - Google Patents

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貴典 大井
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Abstract

Figure 2022133855000001
【課題】荷物保持部材を係合可能であり、車室内の美観低下および騒音漏れを抑制できる車両用内装部材構造を提供する。
【解決手段】樹脂成形される内装部材1は、荷物を車室内に保持するための荷物保持部材と係合可能なフック部10と、フック部10を車室内側に支持する支持面21を有し、車室内側を臨む内壁面の少なくとも一部を形成するパネル部20と、を備え、フック部10およびパネル部20が一体成形されている。パネル部20は、車室内側のパネル面22に車室外側へ窪んだ窪み部23を有し、支持面21は、窪み部23の底面24に設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用内装部材構造に関する。
従来、車室内においてロープ等の荷物保持部材を用いて荷物を固定する場合に、該荷物保持部材を留めるためのフックを車室内に備えた車両が知られている。例えば、特許文献1には、自動車の荷室フロアにブラケットを介して固定されたロープフックが開示されている。このロープフックは、荷室フロアの上部に配置されたトリム部材に形成されている切欠部から車室内側に露出されている。トリム部材の切欠部は、ロープフックが出没自在な形状に形成されている。トリム部材は、ロープフックが切欠部から突出している状態では、切欠部によって形成された舌片の自由端部側がロープフックとともに持ち上がり、ロープフックが切欠部の下方に埋没している状態では、切欠部と舌片の自由端部とが密接している。
特開平9-86301号公報
しかし、上記従来構造のようにロープフックを車室内側に露出するための切欠部がトリム部材に形成されている場合、ロープフックが切欠部から突出している状態において、トリム部材の切欠部と舌片の自由端部との隙間から、トリム部材の車室外側に配置されている部材(例えば、荷室フロアなどの車体骨格部材やフェルトなどの緩衝部材)が見えてしまう可能性があり、車室内の美観を低下させるおそれがあった。また、トリム部材の車室外側に伝搬されたロードノイズや騒音が上記隙間から車室内に漏れてしまうおそれもあった。さらに、ロープフックとトリム部材とが別部材で構成されていることで生産効率の低下を招き易いという課題もあり、改善の余地があった。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、荷物保持部材を係合可能であり車室内の美観低下および騒音漏れを抑制できる生産効率の高い車両用内装部材構造を提供することである。
上記目的を達成するため本発明の一態様は、樹脂成形される車両用内装部材構造を提供する。この車両用内装部材構造は、荷物を車室内に保持するための荷物保持部材と係合可能なフック部と、前記フック部を車室内側に支持する支持面を有し、車室内側を臨む内壁面の少なくとも一部を形成するパネル部と、を備え、前記フック部および前記パネル部が一体成形されている。前記パネル部は、車室内側のパネル面に車室外側へ窪んだ窪み部を有し、前記支持面は、前記窪み部の底面に設けられている。
本発明に係る車両用内装部材構造では、荷物保持部材と係合可能なフック部がパネル部の支持面に支持された状態で一体成形されており、フック部が車室内側に露出された状態となる。このため、内装部材の車室外側に配置されている部材が車室内側から見えてしまうことがなく、車室内の美観の低下を抑制することができるとともに、ロードノイズや騒音の車室内への漏れを抑制することができる。また、フック部およびパネル部の一体成形により生産効率の向上を図ることも可能になる。さらに、パネル部のパネル面に車室外側へ窪んだ窪み部が形成されており、フック部の支持面が窪み部の底面に設けられている。これにより、フック部から支持面に伝えられた引っ張り荷重の一部が窪み部の周壁部で受けられるようになるので、フック部とパネル部との接続剛性を向上させることができ、引っ張り荷重によるフック部の車室内側への飛び出しを防止することが可能になる。
本発明の一実施形態に係る車両用内装部材構造が適用された車両の車室後部を車室内側から見た側面図である。 図1において内装部材を取り外した状態を示す側面図である。 図1における内装部材の窪み部周辺を車室内側から見た拡大斜視図である。 図3におけるフック部周辺を車室内側から見た拡大斜視図である。 図3のA-A線断面を車体骨格部材とともに示す図である。 図5におけるインナパネルの変形例を示す断面図である。 上記実施形態に関連して座席にフック部およびパネル部を設けた変形例の概略構造を示す後面図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用内装部材構造が適用された車両の車室後部を車室内側から見た側面図である。また、図2は、図1において内装部材1を取り外した状態を示す側面図である。なお、本明細書中で参照する図面において、矢印Fr方向は、車両前後方向で車両前方を示し、矢印U方向は、車両上下方向で車両上方を示している。また、矢印I方向は、車室内側の方向を示し、矢印O方向は、車室外側の方向を示している。
本実施形態に係る構造が適用された内装部材1は、図1に示すように、樹脂材料を用いて一体成形されたフック部10とパネル部20とを備えている。フック部10は、荷物を車室内に保持するための図示しない荷物保持部材と係合可能となるように構成されている。荷物保持部材は、例えば、ロープ等の紐状の部材や各種形状に成形されたフックなどを含む。内装部材1のフック部10に荷物保持部材を結ぶ、引っ掛ける、或いは嵌め合わせるなどして係合させることにより、荷物が車室内に保持される。
パネル部20は、フック部10を車室内側に支持する支持面21を有している。パネル部20は、車室内側を臨む内壁面2の少なくとも一部を形成している。本実施形態では、パネル部20は、車室の後部における車幅方向の側部に位置する内壁面2の下部を形成している。換言すると、パネル部20は、車室後部にある側壁の車室内側を臨む面の下部に設けられている。また、パネル部20は、車室内側のパネル面22に車室外側へ窪んだ窪み部23を有し、該窪み部23の底面24に支持面21が設けられている。つまり、本実施形態では、パネル部20の窪み部23の中にフック部10が一体成形されている。パネル部20は、車体骨格部材であるサイドインナパネル3に取り付けられている。
サイドインナパネル3は、車両前後方向において車体側部のクォータピラー(Cピラー)4と図示しないリアピラー(Dピラー)との間に配置され、車両上下方向に延びている。クォータピラー4は、車体側部のリヤドア開口部5の後方側に設けられ、車両上下方向に延びている。リアピラーは、車体後端部に位置している。サイドインナパネル3の車幅方向外側には、サイドアウタパネル6(図5を参照)が配置されており、サイドインナパネル3とサイドアウタパネル6との組み合わせによりクォータパネルが構成されている。
サイドインナパネル3の下部には、図2に示すように、内装部材1のパネル部20を固定するためのパネル固定部31が形成されている。パネル固定部31には、パネル部20の窪み部23を挿入可能な穴部31aが形成されている。また、穴部31aの周辺には、パネル部20をクリップ等でサイドインナパネル3に固定するための複数の固定孔31bが形成されている。サイドインナパネル3の下部付近には、図示しないサイドドアのスライドレールやシートベルト装置のリトラクタ部などが配置されており、サイドインナパネル3に取り付けられた内装部材1によって、それらが車室内側に露出しないように覆い隠されている。なお、サイドインナパネル3の上部には、ウィンドウ用開口部が設けられていてもよい。
以下、本実施形態の内装部材1におけるフック部10およびパネル部20の具体的な構造について図3~図5を参照しながら詳しく説明する。図3は、内装部材1のパネル部20に形成されている窪み部23の周辺を車室内側から見た拡大斜視図である。また、図4は、図3におけるフック部10の周辺を車室内側から見た拡大斜視図である。さらに、図5は、図3のA-A線断面図である。なお、図5には、内装部材1が取り付けられた状態のサイドインナパネル3およびサイドアウタパネル6の断面についても内装部材1の断面とともに図示されている。
フック部10は、図3~図5に示すように、係合部11と、複数(ここでは、例えば2つ)の支持部12と、を有している。係合部11は、パネル部20の支持面21に対して車室内側に間隔を空けて配置されている。係合部11は、支持面21に沿う第1方向(例えば、車両上下方向など)に延びている。係合部11は、長手方向の中央部が両端部よりも僅かに車室内側に位置しており、中央部から両端部に向かって車室外側になだらかに傾斜している(図5を参照)。このように係合部11を傾斜形状とすることで、荷物保持部材から係合部11に作用する引っ張り荷重が各支持部12に分散し易くなっている。係合部11の長手方向の両端部は、車室内側から見て略円弧状に形成されている(図3および図4を参照)。ここでの略円弧状は、曲率が円または楕円の曲率となる形状、内角が90°未満となる複数の頂点が円弧状に並ぶ多角形、扇状などを含む。係合部11の周縁部は、車室内側の角部分が丸く面取りされている。
2つの支持部12は、係合部11の長手方向の両端部から車室外側にそれぞれ延びてパネル部20の支持面21に接続している。各支持部12は、柱状または筒状の形状を有している。各支持部12の側壁は、車室内側から見て、車室外側に向かうに従い支持面21に沿う方向へ拡大するように形成されている。具体的に、本実施形態における各支持部12の側壁は、外壁部12aと内壁部12bとから構成されており、車室内側から見て半円状または半楕円状の輪郭形状を有している。外壁部12aは、係合部11の長手方向の端部の略円弧状の縁に沿って設けられており、車室外側に向かうに従い支持面21に沿う方向へ拡径している。内壁部12bは、外壁部12aの周方向の両端を繋いでおり、車室外側に向かって概ね真っ直ぐ延びている。なお、各支持部12の側壁の車室内側から見た輪郭形状は、半円状または半楕円状に限定されるものではなく、扇状、円状、楕円状または多角形状であってもよい。
フック部10の係合部11および一対の支持部12と、パネル部20の支持面21との間には、支持面21に沿う第2方向(例えば、車両前後方向など)に延びる挿通部13が形成されている。第2方向は、係合部11の長手方向(第1方向)と交差している。挿通部13には、車室内に荷物を保持する際に、荷物保持部材が挿通される。
各支持部12の内壁部12bの間には、第1方向に延びる一対の補強部14が設けられている。一対の補強部14は、係合部11の一部を構成しており、荷物保持部材と係合する機能・役割を有している。各補強部14の車室内側の端部は、係合部11の車室外側の面の両側部に接続されている。各補強部14の車室外側の端部は、第1方向の中央から両端に向かうに従い支持面21に近づくアーチ状に形成されている。各補強部14によって係合部11と各支持部12の内壁部12bとが連結されていることで、係合部11に作用する引っ張り荷重が各支持部12に分散し易くなっている。また、各補強部14がアーチ状に形成されているので、挿通部13に荷物保持部材を挿通したときに、荷物保持部材と各補強部14の車室外側の面との接触面積を増やすことができる。これにより、荷物保持部材と補強部14の車室外側の面とに対して引っ張り荷重が局所的に集中するのを避けることができる。
パネル部20の窪み部23は、図3および図5に示すように、支持面21が設けられている底面24と、支持面21の周縁部21aから車室内側に延びてパネル面22に接続する周壁部25と、を有している。周壁部25は、車室内側に位置する内側傾斜部25aと、車室外側に位置する外側傾斜部25bと、内側傾斜部25aおよび外側傾斜部25bの間を接続する直線部25cと、から構成されている。内側傾斜部25aは、パネル面22から車室外側に向かうに従いフック部10に近づくように傾斜して延びている。外側傾斜部25bは、支持面21の周縁部21aから、車室内側に向かうに従いフック部10から離れるように傾斜して延びている。直線部25cは、外側傾斜部25bの車室内側の端部から車室内側に直線状に延びて、内側傾斜部25aの車室外側の端部に接続している。
パネル部20の周壁部25とフック部10との位置関係について、フック部10の車室内側の端部は、支持面21に平行な方向から見て、内側傾斜部25aの車室外側の端部と重なる位置に設けられている(図5の破線X1を参照)。本実施形態では、フック部10の係合部11における長手方向の中央部の車室内側面が、パネル部20の周壁部25における内側傾斜部25aと直線部25cの境界(破線X1)と重なる配置になっている。また、各支持部12の外壁部12aにおける支持面21に沿う方向への拡大量(拡径量)は、支持面21に平行な方向から見て、外側傾斜部25bと直線部25cとの境界(図5の破線X2)よりも車室外側に位置する裾部分12cで増加している。つまり、支持部12の外壁部12aは、車室外側に向かうに従い支持面に沿う方向に拡大していき、支持面21に近接する裾部分12cでよりなだらかな傾斜となって支持面21に接続している。
また、パネル部20の窪み部23は、図4および図5に示すように、支持面21のうちのフック部10と隣接する部分から車室外側に延びるリブ50を有している。本実施形態におけるリブ50は、一対の支持部12それぞれの外壁部12aの車室外側の縁に沿って設けられている一対の第1リブ51と、一方の第1リブ51の両端部と他方の第1リブ51の両端部との間に位置する複数の第2リブ52と、を有している(図5を参照)。第1リブ51は、図示しないが車室外側から見て、支持部12の外壁部12aの車室外側の縁よりも径方向外側または径方向内側にずらして配置されている。
さらに、パネル部20の窪み部23の周辺には、図3に示すように、サイドインナパネル3の複数の固定孔31bにそれぞれ対応させて、クリップ等を挿通するための複数の取付孔26が形成されている。パネル部20の窪み部23は、図5に示すように、サイドインナパネル3に形成されているパネル固定部31の穴部31aの中に挿入される。サイドインナパネル3の穴部31aとサイドアウタパネル6との間には、パネル部20の窪み部23が挿入された状態で、リブ50を収容可能な空間Sが形成されている。つまり、穴部31aに挿入された窪み部23の底部とサイドアウタパネル6との間隔が、リブ50の車室外側方向の長さよりも大きくなるように、窪み部23の窪み量またはリブ50の車室外側方向の長さが設定されている。サイドインナパネル3の穴部31aの中に窪み部23が挿入されたパネル部20は、サイドインナパネル3の各固定孔31bとパネル部20の各取付孔26との位置を合わせてクリップ等で固定される。
なお、本実施形態では、サイドインナパネル3のパネル固定部31として、サイドインナパネル3を貫通する底無しの穴部31aが形成されている一例を示したが、これに以外にも、例えば図6に示すように、パネル部20の窪み部23を挿入可能な有底の穴部31cをサイドインナパネル3に設けるようにしてもよい。有底の穴部31cの場合、パネル部20のリブ50を収容可能な空間が確保されるように穴部31cの深さが設定されている。
次に、本実施形態に係る車両用内装部材構造の作用について説明する。
上記のような構造を有する内装部材1では、フック部10およびパネル部20が一体成形されているので、上述した従来構造のようにトリム部材とは別体のロープフックを車室内側に露出するためにトリム部材に切欠部を設ける必要がない。つまり、本実施形態による内装部材1においては、荷物保持部材と係合可能なフック部10がパネル部20の支持面21に支持された状態で一体成形されており、フック部10が車室内側に常時露出された状態となる。したがって、内装部材1の車室外側に配置されている部材(サイドインナパネル3の下部やサイドドアのスライドレール、シートベルト装置のリトラクタ部など)が車室内側から見えてしまうことがなく、車室内の美観の低下を抑制することができる。また、内装部材1の車室外側に伝搬されたロードノイズや騒音の車室内への漏れを抑制することができる。さらに、フック部10およびパネル部20の一体成形により生産効率の向上を図ることも可能になる。
フック部10およびパネル部20が一体成形された内装部材1では、フック部10とパネル部20との接続剛性を高めることが重要になる。本実施形態では、パネル部20のパネル面22に車室外側へ窪んだ窪み部23が形成されており、フック部10を車室内側に支持する支持面21が、窪み部23の底面24に設けられている。このような内装部材1において、フック部10の係合部11に係合された荷物保持部材が車室内側に引っ張られたときに係合部11に作用する荷重(以下、「引っ張り荷重」とする)は、一対の支持部12を介してパネル部20の支持面21に伝えられる。
このとき、パネル部20の窪み部23の中にフック部10が設けられていることにより、支持面21に伝えられた引っ張り荷重の一部が窪み部23の周壁部25で受けられるようになる。これにより、フック部10とパネル部20との接続剛性を向上させることができ、引っ張り荷重によるフック部10の車室内側への飛び出しを防止することが可能になる。また、窪み部23を設けたことによってパネル部20の振動面(パネル面22)が区画されるので、パネル部20の振動(特に面振動)を抑制することができる。さらに、窪み部23の窪み量に応じて、フック部10の少なくとも一部がパネル部20のパネル面22よりも車室外側に配置されるようになるため、フック部10の車室内への出っ張りを抑制することが可能であり、車室内に配置される積荷などの他の部材とフック部10との干渉を低減することができる。特に、フック部10を使用していないとき、つまり、フック部10に荷物保持部材を係合させないときには、パネル部20に他の部材を隣接配置し易くなり、他の部材を効率的に配置することができる。
また、本実施形態による内装部材1では、窪み部23の周壁部25に内側傾斜部25aが設けられている。この内側傾斜部25aによって、窪み部23の周壁部25で受けた引っ張り荷重が周壁部25とパネル面22との接続点に局所的に集中し、該接続点を起点に周壁部25がパネル面22の側に変形してしまうことが抑えられている。これにより、フック部10の車室内側への飛び出しを効果的に防止することができる。さらに、本実施形態では、支持面に平行な方向から見て、内側傾斜部25aの車室外側の端部とフック部10の車室内側の端部とが重なる位置に設けられている。これにより、フック部10の全体がパネル部20のパネル面22よりも車室外側に配置されるようになる。したがって、フック部10の車室内への出っ張りを無くすことが可能になり、車室内に配置される積荷などの他の部材とフック部10との干渉を防止することができる。特に、フック部10を使用していないとき、つまり、フック部10に荷物保持部材を係合させないときには、パネル部20に他の部材を隣接配置することが可能になり、他の部材をより効率的に配置することができる。
また、本実施形態による内装部材1では、サイドインナパネル3(車体骨格部材)のパネル固定部31に形成された穴部31aに、パネル部20の窪み部23が挿入されて固定されている。これにより、窪み部23の周壁部25で受けた引っ張り荷重がパネル面22に伝えられたとき、当該荷重の一部がサイドインナパネル3の穴部31a周辺で受け止められるようになるので、フック部10の車室内側への飛び出しをより効果的に防止することができる。さらに、サイドインナパネル3の穴部31aには、リブ50を収容可能な空間Sが形成されている。このため、パネル部20の窪み部23の車室外側にリブ50が設けられていても、支持面21の位置を車室外側に配置することができる。窪み部23にリブ50を設けることによって、引っ張り荷重がフック部10に作用したときに、フック部10の各支持部12と支持面21との接続領域に応力が集中し難くなる。したがって、引っ張り荷重による上記接続領域の周辺の変形をリブ50によって抑えつつ、フック部10の車室内への出っ張りを抑制または無くすことができる。
また、本実施形態による内装部材1では、フック部10の係合部11が一対の支持部12により支持面21に支持され、各支持部12の側壁(外壁部12a)が、車室内側から見て、車室外側に向かうに従い支持面21に沿う方向へ拡大するように形成されている。このような側壁の形状によって各支持部12と支持面21との接続面積が増えるので、係合部11から各支持部12に作用する引っ張り荷重を支持面21に分散させ易くなる。特に、車室内側から見た支持部12の輪郭形状が半円状または半楕円状であり、その輪郭形状の曲線部分に対応する外壁部12aが車室外側に向かうに従い支持面21に沿う方向へ拡径するように形成されていれば、支持部12の外壁部12a、並びに外壁部12aおよび支持面21の接続面に、局所的な応力集中が発生するのを避けることができる。したがって、本実施形態の内装部材1によれば、引っ張り荷重により支持部12または支持面21が車室内側に向かって変形し難い構造を実現することができる。
また、本実施形態による内装部材1では、窪み部23の周壁部25に外側傾斜部25bが設けられている。この外側傾斜部25bによって、フック部10の各支持部12から支持面21に伝えられた引っ張り荷重が、支持面21と周壁部25との接続点に局所的に集中し難くなっている。さらに、支持部12の側壁(外壁部12a)における支持面21に沿う方向への拡大量(拡径量)が、支持面21に平行な方向から見て、外側傾斜部25bと直線部25cとの境界よりも車室外側に位置する裾部分12cで増加している。これにより、フック部10の係合部11から各支持部12に伝えられた引っ張り荷重が、各支持部12と支持面21との接続点に局所的に集中し難くなっている。したがって、引っ張り荷重により上記各接続点を起点にして支持面21または各支持部12が変形してしまうことが抑えられ、フック部10の車室内側への飛び出しを確実に防止することができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、本発明は既述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。例えば、既述の実施形態では、内装部材1が、車室の後部における車幅方向の側部に位置する内壁面2の下部に設けられている一例を示したが、内装部材1の配置はこれに限らず、車室内の任意の位置にある内壁面に内装部材1を設けることが可能である。具体例を挙げておくと、車室前部のダッシュパネル、車両側部のサイドドアパネル、車両後部のバックドアパネル、車室上部のルーフパネル、座席(シートバックの側部パネルや背面パネル)、または車室下部のフロアパネルなどの車室内側を臨む面に内装部材1(フック部10およびパネル部20)を設けても構わない。
図7は、座席にフック部10およびパネル部20を設けた変形例の概略構造を示す後面図である。この変形例では、座席60のシートバック61における少なくとも一部が樹脂で形成されている背面部として、既述の実施形態と同様なパネル部20が適用されている。変形例のパネル部20には、2つの窪み部23が左右に間隔を空けて形成されており、各窪み部23の中にフック部10がそれぞれ設けられている。シートバック61は、座部62に対して回動軸63を中心に回動可能に構成されている。なお、図7の変形例において、既述の実施形態でいう車室外側の面は、シートバック61の内側の面(または前方側の面)に相当する。
このような変形例において、各フック部10に対応する挿通部は、各々の挿通方向が重なるように配置されているので、2つのフック部10のそれぞれにロープ等の荷物保持部材を係合させることができる。このため、荷物を荷物保持部材で保持する際に、2つのフック部10により荷物保持部材を確実に支持することができ、車室内に荷物を好適に保持することが可能である。
上記変形例のように座席60にフック部10およびパネル部20を設ける場合、シートバック61を前方に回動可能な後部座席の背面部にフック部10およびパネル部20を設けるようにするのが好ましい。これにより、シートバック61を起立させた位置と、該シートバック61を前方に倒した位置とで、フック部10の配置を調整することができる。つまり、後部座席のシートバック61を回動軸63中心に前方へ倒して位置決めすることができるので、該シートバック61の位置に応じてフック部10の配置を変更可能になる。これにより、荷物保持部材による荷物の保持方法の自由度を高めることができる。
また、既述の実施形態では、係合部11の長手方向の両端部が一対の支持部12によって支持されている一例を示したが、係合部の形状等に応じて1つまたは3つ以上の支持部により係合部を支持するようにしてもよい。
1…内装部材
2…内壁面
3…サイドインナパネル
4…クォータピラー
5…リヤドア開口部
6…サイドアウタパネル
10…フック部
11…係合部
12…支持部
12a…外壁部
12b…内壁部
12c…裾部分
13…挿通部
14…補強部
20…パネル部
21…支持面
22…パネル面
23…窪み部
24…底面
25…周壁部
25a…内側傾斜部
25b…外側傾斜部
25c…直線部
26…取付孔
31…パネル固定部
31a,31c…穴部
31b…固定孔
32…有孔パネル部
50…リブ
60…座席
61…シートバック
62…座部
63…回動軸
S…リブの収容空間

Claims (7)

  1. 樹脂成形される車両用内装部材構造において、
    荷物を車室内に保持するための荷物保持部材と係合可能なフック部と、
    前記フック部を車室内側に支持する支持面を有し、車室内側を臨む内壁面の少なくとも一部を形成するパネル部と、を備え、
    前記フック部および前記パネル部が一体成形されており、
    前記パネル部は、車室内側のパネル面に車室外側へ窪んだ窪み部を有し、
    前記支持面は、前記窪み部の底面に設けられている、
    ことを特徴とする車両用内装部材構造。
  2. 前記窪み部は、前記支持面の周縁部から車室内側に延びて前記パネル面に接続する周壁部を有し、
    前記周壁部は、前記パネル面から車室外側に向かうに従い前記フック部に近づくように傾斜して延びる内側傾斜部を有し、
    前記フック部の車室内側の端部は、前記支持面に平行な方向から見て、前記内側傾斜部の車室外側の端部と重なる位置に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用内装部材構造。
  3. 前記パネル部は、車体骨格部材に設けられたパネル固定部に固定されており、
    前記パネル固定部には、前記窪み部を挿入可能な穴部が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用内装部材構造。
  4. 前記窪み部は、前記支持面を挟んで前記フック部と隣接する位置から車室外側に延びるリブを有し、
    前記穴部には、前記窪み部が挿入された状態で前記リブを収容可能な空間が形成されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の車両用内装部材構造。
  5. 樹脂成形される車両用内装部材構造において、
    荷物を車室内に保持するための荷物保持部材と係合可能なフック部と、
    前記フック部を車室内側に支持する支持面を有し、車室内側を臨む内壁面の少なくとも一部を形成するパネル部と、を備え、
    前記フック部および前記パネル部が一体成形されており、
    前記フック部は、前記支持面に対して車室内側に間隔を空けて配置される係合部と、該係合部から車室外側に延びて前記支持面に接続する柱状または筒状の複数の支持部と、を有し、
    前記複数の支持部それぞれの側壁は、車室内側から見て、車室外側に向かうに従い前記支持面に沿う方向へ拡大するように形成されている、
    ことを特徴とする車両用内装部材構造。
  6. 前記パネル部は、車室内側のパネル面に車室外側へ窪んだ窪み部を有し、
    前記支持面は、前記窪み部の底面に設けられており、
    前記窪み部は、前記支持面の周縁部から車室内側に延びて前記パネル面に接続する周壁部を有し、
    前記周壁部は、前記支持面の周縁部から、車室内側に向かうに従い前記フック部から離れるように傾斜して延びる外側傾斜部と、該外側傾斜部の車室内側の端部から車室内側に直線状に延びる直線部と、を有し、
    前記複数の支持部それぞれの側壁における前記支持面に沿う方向への拡大量は、前記支持面に平行な方向から見て、前記外側傾斜部と前記直線部との境界よりも車室外側に位置する裾部分で増加している、
    ことを特徴とする請求項5に記載の車両用内装部材構造。
  7. 前記窪み部は、前記支持面における前記フック部と隣接する位置から車室外側に延びるリブを有することを特徴とする請求項5または6に記載の車両用内装部材構造。
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